JP2007113801A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立てやすく、生産性に優れた熱交換器を提供することを目的とする。
【解決手段】第1流体の流れが互いに対向する折返し流路26を少なくとも2個有し、折返し部27、28を介して折返し流路26を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット10と、第2流体が流れる第2流体流路22、23を折返し流路26の積層方向(Z方向)と同方向に連通部14〜19を介して積層するとともに、折返し流路26の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット9と、を備え、第2流体流路22、23は、Z方向に略直交する面上で、第2流体の流れが一方端13で折り返してUターンするU字状流路を有し、連通部14〜19は、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニット9の他方端側に配置されている構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、第1流体と第2流体との間で熱交換を行う熱交換器に関するものであり、特に、水と冷媒との間で熱交換を行う車両用熱交換器に適用することができる。
この種の従来の熱交換器としては、高圧流路を構成する蛇行した高圧平管と、低圧流路を構成する蛇行した低圧平管とを備え、3本の高圧平管は相互に直交するように、3本の低圧平管と互いに織り合わされるようにして交差流れの配列構成を備えた熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−184074号公報(第2図〜第5図)
しかし、上記従来の熱交換器の生産においては、互いに熱交換する流路を構成する高圧平管と低圧平管とを交互に重ね合わせるようにして曲管状に形成する工程を必要とするため、組み立て工数を要し、生産性がよくないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、組み立てやすく、生産性に優れた熱交換器を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の熱交換器の発明は、第1流体が折返し部(27、28)に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、折返し部(27、28)でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路(26)を少なくとも2個有し、折返し流路(26)を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット(10)と、
第1流体と交差する第2流体が流れる第2流体流路(22、23)を折返し流路(26)の積層方向(Z方向)と同方向に連通部(14、15、16、17、18、19)を介して積層するとともに、積層された第2流体流路(22、23)のそれぞれを折返し流路(26)の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット(9)と、を備え、
第2流体流路(22、23)は、積層方向(Z方向)に略直交する面上で、第2流体が第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(Y方向)に流入して第2流体流路ユニット(9)の一方端(13)側で折り返した後、略直交方向(Y方向)と反対向きに流れるU字状流路を有し、
連通部(14〜19)は、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニット(9)の他方端側に配置されていることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、積層された第2流体流路を連通させる連通部は、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニットの他方端側に配置されているので、第1流体流路ユニットを第2流体流路ユニットの一方端側から他方端側に向かって移動させて第2流体流路ユニットに組み付けるコア組の動作を行うことによって、両流路流体ユニットを一体的に組み立てることができ、優れた生産性を有する熱交換器が得られる。また、折返し流路の流路間に配置される第2流体流路のそれぞれは、積層方向(Z方向)と略直交する面上でUターンするU字状流路で構成されていることにより、積層方向(Z方向)の高さが低くコンパクトで、熱交換性能に優れ、生産性の高い熱交換器が得られる。
請求項2に記載の発明は、第1流体が折返し部(27、28)に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、折返し部(27、28)でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路(26)を少なくとも2個有し、折返し流路(26)を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット(10)と、
第1流体と交差する第2流体が流れる第2流体流路(32f、32g)を折返し流路(26)の積層方向(Z方向)に連通部(31g)を介して積層するとともに、積層された第2流体流路(32a〜32g)のそれぞれを折返し流路(26)の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット(29)と、を備え、
第2流体流路(32a〜32g)のそれぞれの内部に、第2流体が第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(Y方向)に流入して第2流体流路ユニット(29)の一方端(32)側で向きを変えて積層方向(Z方向)に移動し折り返した後、略直交方向(Y方向)と反対向きに流れるU字状流路を設け、
連通部(31a〜31g)は、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニット(29)の他方端(31)側に配置されていることを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、積層された第2流体流路を連通させる連通部は、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニットの他方端側に配置されているので、第1流体流路ユニットを第2流体流路ユニットの一方端側から他方端側に向かって移動させて第2流体流路ユニットに組み付ける動作を行うことによって、両流路流体ユニットを一体的に組み立てることができ、優れた生産性を有する熱交換器が得られる。また、第2流体流路のそれぞれの内部には、第2流体が積層方向(Z方向)に対向する流れを形成するU字状通路が形成されていることにより、第1流体の流れ方向の高さが低くコンパクトで、熱交換性能に優れ、生産性の高い熱交換器が得られる。
請求項3に記載の発明は、第1流体が折返し部(27、28)に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、折返し部(27、28)でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路(26)を少なくとも2個有し、折返し流路(26)を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット(10)と、
第1流体と交差する第2流体が流入口(34a、34c、34e、34g)から流入して第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(反Y方向)に流れる流路と、折り返されてその流れの向きを変えて流れ、流出口(34b、34d、34f、34h)に至る流路とが互いに対向するU字状流路(34)であって、折返し流路(26)の流路間に配置される第2流体流路(34)と、
第2流体流入部(36)および第2流体流出部(37)を有し、流入口(34a、34c、34e、34g)および流出口(34b、34d、34f、34h)と接続される折り返し部材(35)と、を備え、
第2流体流入部(36)と第2流体流出部(37)は、折り返し部材(35)に接続されたすべての第2流体流路(34)を介して連通することを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、折り返し部材に各第2流体流路の流入口および流出口を接続することにより、折り返し部材の第2流体流入部と第2流体流出部が接続されたすべての第2流体流路を介して連通するので、第2流体流路を第1流体流路ユニットに対して一方向に移動させて折り返し部材に接続する動作を行うことによって、両流路流体を一体的に組み立てることができる優れた生産性を有する熱交換器が得られる。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2、または3に記載の熱交換器において、第1流体流路ユニット(10)を構成する流路は、第2流体が折返し流路(26)の流路間を流れるときの流れ方向(Y方向)に伸長する長手面を備えた扁平管であることを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、第1流体流路の第2流体流路との伝熱面積を大きくすることができるので、熱交換性能が向上する。また、折返し流路の積層方向の寸法を大きくしないで第2流体流路の断面積を大きくできるので、第2流体流路内の圧力損失を低減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の熱交換器において、扁平管は、押し出し成形により形成された扁平多穴管であることを特徴とする。
この請求項5に記載の発明によれば、熱交換器の耐圧や伝熱性能を向上することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器において、第1流体流路ユニット(10)を構成する折返し流路(26)の流路間の間隙寸法(h寸法)は、折返し流路(26)自体の積層方向寸法(t寸法)よりも大きくしたことを特徴とする。
この請求項6に記載の発明によれば、第1流体流路の折返し部において急激な形状変化となるのを防止でき、加工性や生産性を向上することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の熱交換器において、折返し流路(26)と第2流体流路(22、23、32a〜32g、34)をろう付け接合したことを特徴とする。
この請求項7に記載の発明によれば、第1流体と第2流体との間の熱抵抗を低減して、熱交換性能が向上する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の熱交換器において、第2流体流路(22、23、32a〜32g、34)と第1流体流路(26)のろう付け接合を、互いの流路外表面に部分的な接合部を形成して行うことを特徴とする。
この請求項8に記載の発明によれば、互いの流路外表面に部分的な接合部が形成するようにろう付け接合を行うことにより、ボイドなどのろう付け部のばらつきの発生を低減したろう付け接合が実施できる。また、高圧流体が漏れるような事態が起こった場合、この高圧流体が低圧流体に混入するのを防止する漏洩空間を設けることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の熱交換器において、部分的に形成された接合部に、優先的に腐食する犠牲腐食層(38)を設け、さらに第1流体の流れ方向(X方向)に対して略直交方向(Y方向)の端部(B)において大気と接触する空間(B)を設けたことを特徴とする。
この請求項9に記載の発明によれば、一方の流体流路が腐食などにより穴が開いた場合に、犠牲腐食層を先に腐食させて外気への漏洩空間に逃がすことにより、他方の流体流路が腐食することを防ぐことができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1または2に記載の熱交換器において、第2流体流路ユニット(9、29)は、板材を積層して形成したことを特徴とする。
この請求項10に記載の発明によれば、第2流体流路が同形状のセグメントで形成することができるので、低コストであり、第2流体流路ユニットの大きさに対して流路内の断面積を大きくすることができる。また、流路の体格寸法を小さくして第2流体流路ユニットを小型化することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の熱交換器において、第2流体流路ユニット(9、29)を構成する第2流体流路(22、23、32a〜32g)の内部に、フィンを設けたことを特徴とする。
この請求項11に記載の発明によれば、伝熱面積を大きくして熱交換性能を向上することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の熱交換器において、第2流体流路(22、23)は、断面円形状のパイプで構成したことを特徴とする。
この請求項12に記載の発明によれば、流路を構成する部品点数を低減して低コストの熱交換器を提供できる。
請求項13に記載の発明は、請求項1または3に記載の熱交換器において、第2流体流路(22、23、34)は、折返し流路(26)の外表面に対向する面を平坦面とする扁平管で構成したことを特徴とする。
この請求項13に記載の発明によれば、流路の必要断面積を確保するとともに、折返し流路の積層方向(Z方向)の長さを短くした熱交換器が得られる。
請求項14に記載の発明は、請求項2に記載の熱交換器において、第2流体流路(32a〜32g)の内部に仕切り部材(39)を設け、仕切り部材(39)の前後で流れが折り返されるU字状流路を形成したことを特徴とする。
この請求項14に記載の発明によれば、U字状通路の厚さを薄くすることができ、熱交換器の小型化と熱交換性能の向上が得られる。
請求項15に記載の発明は、請求項3に記載の熱交換器において、第2流体流路(34)を折返し流路(26)の積層方向(Z方向)に連通する形状のU字状扁平管で形成し、同方向(Z方向)に複数個並べたU字状扁平管の開放された一方端側を折返し流路(26)の流路間に挿入して、さらに折返し部材(35)に接続することを特徴とする。
この請求項15に記載の発明によれば、第2流体流路ユニットが比較的簡単な形状の構成部品から構成されているため、加工性に優れ、さらに組み立て性にも優れた熱交換器が得られる。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の熱交換器において、U字状扁平管を第1流体の流れ方向(X方向)に2列並べ、折返し部材(35)に対する2列のU字状扁平管をその接続位置を前記積層方向(Z方向)に互いにずらして配置したことを特徴とする。
この請求項16に記載の発明によれば、第2流体流路ユニットの流路長さを長く構成できるので、熱交換性能を向上することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
(第1実施形態)
本実施形態の熱交換器は、第1流体流路と第2流体流路のそれぞれを流れる2流体間の熱交換を行う熱交換器に関するものであり、例えば、エアコンサイクルにおいて、水と冷媒の熱交換を行う熱交換器に適用される。この場合、本実施形態の熱交換器は、室外器によって放熱される熱をエンジン水側に排出して、エンジン起動直後の水温が十分に暖まっていない状況において、水温を上昇させてエンジンの暖気速度を向上することができ、また暖房性能向上にも寄与しうる。さらに、本実施形態の熱交換器は、例えば、エアコンサイクルにおける内部熱交換器にも適用することができる。内部熱交換器に適用した場合には、CO冷媒を用いたエアコンサイクルにおいて、室外ガスクーラの下流側冷媒と蒸発器の下流側冷媒とを熱交換させることによって、膨張弁の上流側冷媒の温度を低下させることができ、その結果として蒸発器におけるエンタルピ差を大きくすることができる。
以下に、本実施形態に係る熱交換器について説明する。図1は、本実施形態における熱交換器が用いられる水−冷媒熱交換器および内部熱交換器を備えた冷凍サイクルの構成を示した模式図である。図2は、第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット9を組み立てた後の熱交換器の構成を示す分解した斜視図である。図3は、本実施形態の熱交換器の構成を示した斜視図である。図4は、本実施形態の熱交換器における第2流体流路の内部構成を示した分解した斜視図である。図5は、図4に示す第2流体流路の内部にフィンを設けたときの構成を示した分解した斜視図である。
図1に示す冷凍サイクルの構成を説明する。この冷凍サイクルは二酸化炭素(CO)を冷媒として用いており、圧縮機1によって約15MPaに圧縮された高温高圧のガス冷媒は、水−冷媒熱交換器2において温水回路Wを流通するエンジン冷却水に放熱して冷却される。そして、冷媒回路Rを構成するガスクーラ3と内部熱交換器4とを通過してさらに冷却される。ガスクーラ3は、冷媒回路Rの放熱器として機能している。
内部熱交換器4は、ガスクーラ3で冷却された冷媒と、エバポレータ6で熱交換を終えた低温の冷媒との間で熱交換を行うものである。CO冷媒は従来のR134a冷媒などと比べて定圧比熱が大きいので、エバポレータ6の入口側の乾き度が大きくなるため、エバポレータ6の入口側と出口側でのエンタルピ差が小さくなり、エバポレータ6の空気冷却能力は低下する。
そこで、内部熱交換器4によってガスクーラ3で冷却された冷媒とエバポレータ6で熱交換を終えた冷媒との間で熱交換を行い、エバポレータ6の入口側と出口側でのエンタルピ差を大きくして冷却能力の向上を図っている。内部熱交換器4を流出した冷媒は、減圧器5で約5MPaに減圧された後、エバポレータ6に流入する。
エバポレータ6は、冷媒回路Rの蒸発器を構成し、空気と熱交換を行い、液冷媒が蒸発して低温のガス冷媒となる。エバポレータ6から流出した低温のガス冷媒は、一旦、アキュムレータ7に流入して気液分離され、ガス冷媒のみが内部熱交換器4にてガスクーラ3から流出された高温の冷媒から受熱して圧縮機1に送られる。
次に、温水回路Wは、図示しないエンジンの発熱によって温められたエンジン冷却水と車室内の空気とを熱交換して暖房用熱交換器を構成するヒータコア8を備え、そのヒータコア8の手前に水−冷媒熱交換器2が接続されている。
水−冷媒熱交換器2は、エンジン側から供給されるエンジン冷却水と、圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒との間で熱交換するものである。そして、エンジン冷却水が水−冷媒熱交換器2にて熱交換した後、ヒータコア8を通り、エンジン側に戻るように構成されている。
次に、水−冷媒熱交換器2および内部熱交換器4に用いられる熱交換器について説明する。本実施形態の熱交換器2、4は、第1流体が流れる第1流体流路ユニット10と第2流体が流れる第2流体流路ユニット9とから構成され、これらのユニットを流れる流体が互いに熱交換するように両者の流路が対向するように組み立てられている。第1流体と第2流体は、種々の流体が考えられるが、ここでは、第1流体を冷媒、第2流体を水として説明する。
第1流体流路ユニット10は、内部を流れる第1流体が折り返されてその流れの向きを変えて互いに対向する折返し流路26を形成するような折返し部27、28を備えている。この折返し部27、28は、少なくとも2箇所形成されている。第1流体流路ユニット10は、この折返し部27、28を介して折返し流路26を連続的に積層することで蛇行する流路を形成して構成されている。
第1流体流路ユニット10は、折返し流路26の積層方向、すなわち図2のZ方向の上方に第1流体が流入する冷媒流入タンク24を備えている。第1流体流路ユニット10は、冷媒流入タンク24から第1流体の流れる方向、すなわち図中のX方向に設けられた折返し部28の4箇所と、冷媒流入タンク24側に設けられた折返し部27の3箇所とを経由して冷媒流入タンク24側に設けられた冷媒流出タンク25を備えている。図2のX方向に沿うように略並行に配置されている折返し流路26の流路間には、所定の間隙が設けられている。
第1流体流路ユニット10を構成する流路は、第2流体が第1流体と熱交換するとき、つまり、折返し流路26の流路間を流れるときの流れ方向、すなわち図2のY方向に伸長する長手面を備えた扁平管である。第1流体流路ユニット10は、この扁平管を曲げたサーペンタイン管で構成されている。また、この扁平管は押し出し成形により形成する扁平多穴管であってもよい。
各折返し部27、28では、過剰な急角度での曲げを防止するために、所定の半径をもった180度以上の円弧状の曲げ部を形成している。この折返し部を構成する円弧の直径は、チューブの材質、肉厚、外径寸法などを考慮した曲げ直径寸法とすることが望ましい。
第2流体流路ユニット9は、いわゆるドロンカップタイプの積層管で構成されている。第2流体流路ユニット9は、第2流体が第1流体の流れ方向(X方向)に対して略直交方向(図2のY方向)に流入して一方端13側で折り返し後、Y方向と反対向きに流れるようなU字状流路を有している。このU字状流路の流入部19および流出部20は、第2流体流路ユニット9の他方端側に配置されている。第2流体流路ユニット9はこのような構成の第2流体流路を図2のZ方向に複数段積層して構成されている。また、Z方向と同方向に隣り合う第2流体流路23aと第2流体流路23bは、流入部19および流出部20の配置側において連通部14によって連通されている。
第2流体流路ユニット9の流入口11および流出口21は、第2流体流路ユニット9の他方端側に配置されている。第2流体流路23a、23b、23c、23d、23e、23f、23gは、流入口11および流出口21の配置側に設けられた連通部14、15、16、17、18、19を介してこれらの内部が連通するように積層されている。連通部14〜19、流入口11、および流出口21は、ともに第2流体流路ユニット9の他方端側に配置されている。
第2流体流路23a〜23gのそれぞれは、第2流体流路ユニット9の他方端側において片持ち梁のように支持されている。第2流体流路23a〜23gのそれぞれは、第2流体流路ユニット9の他方端側において、連通部14〜19によって内部が連通するとともに、さらにX方向に隣り合う連通部同士が接合して一体化された形状を呈している。第2流体流路23a〜23gが支持されていない側、すなわち第2流体流路ユニット9の一方端13側においては、第2流体流路23a〜23gの流路間は、第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット9を組み付けるときに第1流体流路ユニット10の流路が挿入可能な間隙が設けられている。この間隙は、第2流体流路ユニット9の他方端側に配置された連通部14〜19に至るまで略均等に形成されている。
複数段積層された第2流体流路22、23のそれぞれは、Z方向と略直交する面上で少なくとも1回U字状にターンするU字状流路を形成するものである。言い換えれば、第2流体の流入部19および流出部20が同一側に配置されているため、U字状にターンするU字状流路の折返し部は、各第2流体流路22、23において、例えば1箇所、3箇所といった奇数箇所設けられている。
第2流体流路ユニット9は、アルミニウムやアルミニウム合金などでできている所定の形状の板材を積層することによって、第2流体流路23a〜23g、連通部14〜19が形成され製作されている。各第2流体流路23a〜23gは、このような板材を重ね合わせて所定のU字状流路を形成するように製作されている。
各第2流体流路は、図4に示すように、板材で形成された上流側流路部材と下流側流路部材をこれらの間で所定の流路を形成するように重ねて合わせ、ろう付け接合により一体化して構成されている。流路の内部構成を第2流体流路23bを例に挙げて説明する。上流側流路部材14bには、略中央部の仕切り部14dが第1流体の流れ方向(X方向)に略直交する方向(Y方向)に延在している。上流側流路部材14bの一端側における略半分の領域には、第2流体流路23aから流れてきた第2流体が流入する連通部14を構成する連通孔14cが設けられている。下流側流路部材15aの一端側における略半分の領域には、連通孔14cから流入してU字状の流れを形成した第2流体が流入する連通部15を構成する連通孔15cが設けられている。
また、上流側流路部材14bおよび下流側流路部材15aの内表面および外表面の少なくとも一方は、波状に形成され、伝熱面積の増加に寄与している。特に、外表面を波状に形成した場合には、波状の頂部が第2流体流路と接合する第1流体流路との接合部に相当することになる。そして、この上流側流路部材14bと下流側流路部材15aが重ね合わされ、これらを接合することにより、仕切り部14dが下流側流路部材15aの裏面に当接して、第2流体流路23bの内部にU字状流路が形成されることになる。
さらに、図5に示すように、仕切り部14dを間に挟むように、上流側流路部材14bと下流側流路部材15aの間に2個のフィン55を介在させて第2流路流体23bを構成してもよい。第2流体流路ユニット9は、このようにして作られた複数の第2流体流路を連通部14、15、16、17、18、19で連結してZ方向に積層することで形作られる。
折返し流路26の流路間の寸法は、第2流体流路22、23のZ方向の高さ寸法よりも大きい寸法で構成されている。この寸法差により、第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット9を組み立てるときに、各第2流体流路をこれと対応する折返し流路26の流路間に挿入する作業がスムーズに行われる。 このように構成された第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット9は、図3に示すように、第2流体流路22、23a〜23gのそれぞれが折返し流路26の流路間の間隙で折返し流路26と対向するように配置されて組み付けられることにより、一つの箱体状の塊として一体的に形成され、一つの熱交換器を構成している。これらの折返し流路26と第2流体流路22、23a〜23gは、治具などにより熱交換器の上下方向両側から外力を与えて両者の接合部を形成した後、ろう付けにより接合される。
次に、第2流体流路ユニット9における第2流体の流れについて説明する。第2流体の一例であるエンジン冷却水は、流入口11から流入し、第2流体流路22の流入部12を通過してY方向の流れがZ方向と略直交する面上において折返し部13でUターンした後、隣接する第2流体流路23aの流出部に至る。エンジン冷却水は、流出部から連通部14内を経由してZ方向に移動し、第2流体流路23bに流入する。さらにエンジン冷却水は、第2流体流路23bを通ってY方向の流れをZ方向と略直交する面上においてUターンした後、隣接する第2流体流路22の流出部に至る。このときのUターンする流れは、第2流体流路22から第2流体流路23aにおいてUターンする流れの反対向きの流れになる。引き続きエンジン冷却水は、流出部から連通部15内を経由してZ方向に移動し、第2流体流路22に流入する。さらに、Y方向の流れをZ方向と略直交する面上においてUターンした後、隣接する第2流体流路23cの流出部に至る。このときのUターンする流れは、第2流体流路22から第2流体流路23aにおいてUターンする流れと同じ向きの流れになる。
以後、エンジン冷却水は、流出口21から流出するまでUターンする流れの向きを順次変えて流れる。具体的には、エンジン冷却水は、この後、順に、連通部16、第2流体流路23d、第2流体流路22、連通部17、第2流体流路22、第2流体流路23e、連通部18、第2流体流路23f、第2流体流路22、連通部19、第2流体流路22、第2流体流路23g、流出部20、を通る流れを形成する。この一連の流れの中で、エンジン冷却水は、第1流体流路ユニット10の折返し流路26を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
このように本実施形態の熱交換器は、第1流体の流れが折返し部27、28を境に逆向きに流れ合う流路が互いに対向する折返し流路26を少なくとも2個有し、折返し流路26を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット10と、第2流体が流れる第2流体流路22、23を折返し流路26の積層方向(Z方向)と同方向に連通部14〜19を介して積層するとともに、第2流体流路22、23のそれぞれを折返し流路26の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット9と、を備えている。そして、第2流体流路22、23は、Z方向に略直交する面上で、第2流体が第2流体流路ユニット9の一方端13側で折り返す流れを形成するU字状流路を有する。さらに、連通部14〜19は、U字状流路34と連通するとともに、第2流体流路ユニット9の他方端側に配置されている。
この構成によれば、積層された第2流体流路を連通させる連通部14〜19は、U字状流路34と連通するとともに、第2流体流路ユニット9の他方端側に配置されているので、第1流体流路ユニット10を第2流体流路ユニット9の一方端13側から他方端側に向かって移動させて第2流体流路ユニット9に組み付ける動作を行うことによって、両流路流体ユニットを一体的に組み立てることができる優れた生産性を有する熱交換器2、4が得られる。また、折返し流路26の流路間に配置される第2流体流路のそれぞれは、Z方向と略直交する面上でUターンするU字状流路で構成されていることにより、Z方向の高さが低くコンパクトで、熱交換性能に優れ、生産性の高い熱交換器2、4が得られる。
また、第1流体流路ユニット10を構成する流路は、第2流体が折返し流路26の流路間を流れるときの流れ方向(Y方向)に伸長する長手面を備えた扁平管で構成する。この構成を採用した場合には、第1流体流路の第2流体流路との伝熱面積を大きくすることができるので、熱交換性能が向上する。また、折返し流路26の積層方向(Z方向)の寸法を大きくしないで第2流体流路22、23の断面積を大きくできるので、第2流体流路内の圧力損失を低減することができる。
また、扁平管は、押し出し成形により形成された扁平多穴管とし、この構成を採用した場合には、熱交換器の耐圧や伝熱性能を向上することができる。
また、折返し流路26と第2流体流路22、23をろう付け接合し、この構成を採用した場合には、第1流体と第2流体との間の熱抵抗を低減して、熱交換性能が向上する。
また、第2流体流路ユニット9は、板材を積層することによって形成している。この構成を採用した場合には、第2流体流路22、23が同形状のセグメントによって形成できるので、低コストに寄与し、第2流体流路ユニット9の大きさに対して流路内の断面積を大きくすることができる。また、流路の外形体格寸法を小さくできるので、全体としての第2流体流路ユニット9の小型化が図れる。
また、第2流体流路ユニット9を構成する第2流体流路22、23の内部には、フィン55が設けられている場合には、伝熱面積が大きくなり熱交換性能を向上することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態で記載した熱交換器の構成において、第2流体流路ユニットを別の形態とした熱交換器30を図6〜図8を用いて説明する。図6は、本実施形態の熱交換器30の構成を示す分解した斜視図である。図7は、第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット29を組み立てた後の熱交換器の構成を示した斜視図である。図8は、本実施形態の熱交換器における第2流体流路の内部構成を示した分解した斜視図である。
この熱交換器30は、第1実施形態の熱交換器と同様に、図1に示す水−冷媒熱交換器2および内部熱交換器4に用いられる。熱交換器30は、第1流体が流れる第1流体流路ユニット10と第2流体が流れる第2流体流路ユニット29とから構成され、これらのユニットを流れる流体が互いに熱交換するように両者の流路が対向するように組み立てられている。第1流体と第2流体は、第1実施形態と同様に、第1流体を冷媒、第2流体を水として説明する。
本実施形態の第1流体流路ユニット10は、第1実施形態の熱交換器における第1流体流路ユニット10と同一である。
第2流体流路ユニット29は、いわゆるドロンカップタイプの積層管で構成されている。第2流体流路ユニット29は、第2流体流路32a、32b、32c、32d、32e、32f、32gを図6のZ方向に複数段積層して構成されている。第2流体流路の内部には、第2流体32a〜32gが第1流体の流れ方向(X方向)と略直交する方向(Y方向)に流入して第2流体流路ユニット29の一方端32側で向きを変え、その積層方向(Z方向)に移動し折り返した後、Y方向と反対向きに流れる流れを形成するU字状流路が設けられている。言い換えれば、このU字状流路は、第2流体流路32a〜32gの内部において、第2流体が一方端32側でUターンし、略鉛直方向に形成された2つの空間においてその流れの向きが反対になる流路である。
第2流体流路ユニット9は、その流入口11および流出口20を第2流体流路ユニット9の他方端31側に配置する形態である。第2流体流路32a〜32gは、流入口11および流出口21の配置側に設けられた連通部31a、31b、31c、31d、31e、31f、31gを介してこれらの内部が連通するように積層されている。
また、第2流体流路32a〜32gのそれぞれは、流入口11および流出口21の配置側、つまり第2流体流路ユニット29の他方端側において片持ち梁のように支持されている。第2流体流路32a〜32gのそれぞれは、第2流体流路ユニット29の他方端31側において、連通部31a〜31gによってその内部が連通するとともに、さらにX方向に隣り合う連通部同士が接合して一体化された形状を呈している。
第2流体流路32a〜32gが支持されていない側、すなわち第2流体流路ユニット29の一方端31側においては、第2流体流路32a〜32gの流路間は、第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット29を組み付けるときに第1流体流路ユニット10の流路が挿入可能な間隙が設けられている。この間隙は、第2流体流路ユニット29の他方端側に配置された連通部31a〜31gに至るまで略均等に形成されている。
第2流体流路ユニット29は、アルミニウムやアルミニウム合金などでできている所定の形状の板材を積層することによって形成されている。各第2流体流路は、このような板材を重ね合わせて上述したU字状流路を形成するように作られている。
各第2流体流路は、図8に示すように、板材で形成された上流側流路部材と下流側流路部材をこれらの間で所定のU字状流路を形成するように仕切り板を介して重ねて合わせ、ろう付け接合により一体化して構成されている。流路の内部構成を第2流体流路33を例に挙げて説明する。上流側流路部材33aの一端側には、第2流体流路ユニット29の流入口11から流れてきた第2流体が流入する連通孔33cが設けられている。下流側流路部材33bの一端側には、連通孔33cから流入してU字状の流れを形成した第2流体が流入する連通孔33dが設けられている。
第2流体流路32a〜32gの内部には、U字状流路を形成するために仕切り部材としての仕切り板39が設けられている。仕切り板39は、上流側流路部材33aにおいて連通孔33cが設けられる側から離れた他端側にUターンのための通路である連通孔39aを備えている。また、上流側流路部材33aおよび下流側流路部材33bの内表面と外表面の少なくとも一方は、波状に形成され、伝熱面積の増加に寄与している。特に、外表面を波状に形成した場合には、波状の頂部が第2流体流路と接合する第1流体流路との接合部に相当することになる。そして、この上流側流路部材33aと下流側流路部材33bが重ね合わされ、これらを接合することにより、仕切り板39が両者の間で固定されて第2流体流路33の内部にU字状流路が形成されることになる。さらに、仕切り板39と上流側流路部材33aの間にフィン41を介在させ、仕切り板39と下流側流路部材33bの間にフィン40を介在させて第2流路流体33を構成してもよい。第2流体流路ユニット29は、このようにして作られた複数の第2流体流路を連通部31a、31b、31c、31d、31e、31f、31gを介して連結し、Z方向に積層することで形作られる。
折返し流路26の流路間の寸法は、第2流体流路32a〜32gのZ方向の高さ寸法よりも大きい寸法で構成されている。この寸法差により、第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット29を組み立てるときに、各第2流体流路をこれと対応する折返し流路26の流路間に挿入する作業がスムーズに行われる。
このように構成された第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット29は、図7に示すように、第2流体流路32a〜32gのそれぞれが折返し流路26の流路間の間隙において折返し流路26と対向するように配置されて組み付けられることにより、一つの箱体状の塊として一体的に形成され、一つの熱交換器を構成している。これらの折返し流路26と第2流体流路32a〜32gは、治具などにより熱交換器の上下方向両側から外力を与えて両者の接合部を形成した後、ろう付けにより接合される。
次に、第2流体流路ユニット29における第2流体の流れについて説明する。第2流体の一例であるエンジン冷却水は、流入口11から流入し、第2流体流路32aをY方向に進んで折返し部32で向きを変え、Z方向に移動し折り返した後、Y方向と反対向きに流れ、Z方向に隣接する第2流体流路32bとの連通部31aに至る。エンジン冷却水は、連通部31aを経由してZ方向に移動し、第2流体流路32bに流入する。さらにエンジン冷却水は、第2流体流路32bをY方向に進んで折返し部32で向きを変え、Z方向に移動し折り返した後、Y方向と反対向きに流れ、Z方向に隣接する第2流体流路32cとの連通部31bに至る。以後、エンジン冷却水は、流出口21から流出するまでUターンを繰り返しながらZ方向に流れる。具体的には、エンジン冷却水は、この後、順に、連通部31b、第2流体流路32c、折返し部32、連通部31c、第2流体流路32d、折返し部32、連通部31d、第2流体流路32e、折返し部32、連通部31e、第2流体流路32f、折返し部32、連通部31f、第2流体流路32g、連通部31g、流出口21、を通る流れを形成する。この一連の流れの中で、エンジン冷却水は、第1流体流路ユニット10の折返し流路26を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
このように本実施形態の熱交換器は、第1流体の流れが折返し部27、28を境に逆向きに流れ合う流路が互いに対向する折返し流路26を少なくとも2個有し、折返し部27、28を介して折返し流路26を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット10と、第2流体が流れる第2流体流路32a〜32gを折返し流路26の積層方向(Z方向)に連通部31a〜31gを介して積層するとともに、積層された第2流体流路32a〜32gのそれぞれを折返し流路26の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット29と、を備えている。そして、第2流体流路32a〜32gのそれぞれの内部に、第2流体が第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(Y方向)に流入して第2流体流路ユニット29の一方端32側で向きを変えて積層方向(Z方向)に移動し折り返した後、略直交方向(Y方向)と反対向きに流れるU字状流路を設けている。さらに、連通部31a〜31gは、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニット29の他方端31側に配置されている。
この構成によれば、積層された第2流体流路32a〜32gを連通させる連通部14〜19は、U字状流路と連通するとともに、第2流体流路ユニット29の他方端側に配置されているので、第1流体流路ユニットを第2流体流路ユニットの一方端側から他方端側に向かって移動させて第2流体流路ユニットに組み付ける動作を行うことによって、両流路流体ユニットを一体的に組み立てることができ、優れた生産性を有する熱交換器30が得られる。また、第2流体流路32a〜32gのそれぞれの内部には、第2流体が積層方向(Z方向)に対向する流れを形成するU字状通路が形成されていることにより、第1流体の流れ方向の高さが低くコンパクトで、熱交換性能に優れ、生産性の高い熱交換器30が得られる。
また、折返し流路26と第2流体流路32a〜32gをろう付け接合した場合には、第1流体と第2流体との間の熱抵抗を低減して、熱交換性能が向上する。
また、第2流体流路ユニット29は、板材を積層することによって形成している。この構成を採用した場合には、第2流体流路32a〜32gが同形状のセグメントによって形成できるので、低コストに寄与し、第2流体流路ユニット29の大きさに対して流路内の断面積を大きくすることができる。また、流路の外形体格寸法を小さくできるので、全体としての第2流体流路ユニット29の小型化が図れる。
また、第2流体流路32a〜32gの内部に仕切り板39を設け、仕切り板39の前後で流れが折り返されるU字状通路を形成している。この構成を採用した場合には、U字状通路の厚さを薄くすることができ、熱交換器30の小型化と熱交換性能の向上が得られる。
また、第2流体流路ユニット29を構成する第2流体流路32a〜32gの内部には、フィン40、41が設けられている場合には、伝熱面積が大きくなり熱交換性能を向上することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1および第2実施形態で記載した熱交換器の構成において、第2流体流路ユニットを別の形態とした熱交換器を図9を用いて説明する。図9は、本実施形態の熱交換器の組み立て前状態を示す分解した斜視図である。
本実施形態の熱交換器は、第1および第2実施形態の熱交換器と同様に、図1に示す水−冷媒熱交換器2および内部熱交換器4に用いられる。この熱交換器は、第1流体が流れる第1流体流路ユニット10と第2流体が流れる第2流体流路ユニットとから構成され、これらのユニットを流れる流体が互いに熱交換するように両者の流路が対向するように組み立てられている。第1流体と第2流体は、第1および第2実施形態と同様に、第1流体を冷媒、第2流体を水として説明する。
本実施形態の第1流体流路ユニット10は、第1および第2実施形態の熱交換器における第1流体流路ユニット10と同一である。
本実施形態の第2流体流路ユニットは、第2流体流路を構成する複数個のU字状流路34と、これらのU字状流路34と接続される折返し部材35とから構成されている。U字状流路34は、第2流体が流入口34a、34c、34e、34gから第1流体の流れ方向(X方向)に対して略直交する方向に流入して折り返し後、反対向きに流れて流出口34b、34d、34f、34hから流出するUターンする流れを形成する流路である。第2流体流路は少なくとも1個のU字状流路34を折返し流路26の積層方向(図9のZ方向)に並べて構成されている。U字状流路34の対向する流路間には、第1流体流路ユニット10の流路が挿入可能な間隙が形成されている。
折返し部材35は、U字状流路34の個数の2倍に相当する接続口を側面に備え、第2流体流入部としての第2流体流入口36、および第2流体流出部である第2流体流出口37を備えた箱体であり、タンクの働きをする。側面に設けられる接続口は、折返し部材35の最下部から順に、接続口35a、接続口35b、接続口35c、接続口35d、接続口35e、接続口35f、接続口35g、接続口35hである。接続口35aと接続口35bの間、接続口35cと接続口35dの間、接続口35eと接続口35fの間、および接続口35gと接続口35hの間には、仕切り板が設けられている。接続口35bと接続口35c間、接続口35dと接続口35e間、および接続口35fと接続口35g間は、仕切り板が設けられておらず、折り返し部材35の箱体内部を介して連通している。折り返し部材35は、アルミまたはアルミニウム合金で構成された板状部材を組み合わせ、ろう付け接合することによって形成されている。
折返し流路26の流路間の寸法は、U字状流路34のZ方向の流路高さ寸法よりも大きい寸法で構成されている。この寸法差により、第1流体流路ユニット10、U字状流路34、および折返し部材35を組み立てるときに、各U字状流路34をこれと対応する折返し流路26の流路間に挿入する作業がスムーズに行われる。
第1流体流路ユニット10、U字状流路34、および折返し部材35の組み立ての一例を以下に示す。最上部に位置するU字状流路34の流出口34hを最上部の折返し流路26の上方を通過させ、流出口34gを最上部の折返し流路26の流路間にY方向に挿入し、折り返し部材35の接続口に達するまでY方向に進入させる。そして、流出口34hを接続口35hに接続し、流入口34gを接続口35gに接続する。その他のU字状流路34についても同様に、上から2段目のU字状流路34を折返し流路26の流路間に挿入し、さらに流出口34fを接続口35fに接続し、流入口34eを接続口35eに接続する。また、上から3段目のU字状流路34を折返し流路26の流路間に挿入し、さらに流出口34dを接続口35dに接続し、流入口34cを接続口35cに接続する。最下部のU字状流路34を折返し流路26の流路間に挿入し、さらに流出口34bを接続口35bに接続し、流入口34aを接続口35aに接続する。そして、折返し流路26とU字状流路34は、治具などにより熱交換器の上下方向の両側から外力を与えて両者の接合部分を確保した後、これをろう付けにより接合することで固定される。同様に、U字状流路34の各流出口および各流入口と、折返し部材35の各接続口についても、ろう付けにより接合する。
このように構成されたU字状流路34および折返し部材35で構成される第2流体流路ユニットと第1流体流路ユニット10は、一つの箱体状の塊として一体的に形成され全体として強度を備えた熱交換器を構成する。
次に、第2流体流路ユニットにおける第2流体の流れについて説明する。第2流体の一例であるエンジン冷却水は、第2流体流入口36から折返し部材35内に流入し、流入口34aから接続口35aを通って最下部のU字状流路に入り、UターンしてY方向に流れ、接続口35bを通り、流出口34bから流出し折返し部材35内に流入する。さらに、エンジン冷却水は、流入口34cから接続口35cを通って下から2つ目のU字状流路に入り、UターンしてY方向に流れ、接続口35dを通り、流出口34dから流出し折返し部材35内に流入する。続いて、エンジン冷却水は、流入口34eから接続口35eを通って下から3つ目のU字状流路に入り、UターンしてY方向に流れ、接続口35fを通り、流出口34fから流出し折返し部材35内に流入する。そして、エンジン冷却水は、流入口34gから接続口35gを通って最上部のU字状流路に入り、UターンしてY方向に流れ、接続口35hを通り、流出口34hから流出し第2流体流出口37から流出する。この一連の流れの中で、エンジン冷却水は、第1流体流路ユニット10の折返し流路26を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
このように本実施形態の熱交換器は、第1流体が折返し部27、28に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、折返し部27、28でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路26を少なくとも2個有し、折返し流路26を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット10と、第1流体と交差する第2流体が流入口34a、34c、34e、34gから流入してX方向と略直交する方向(反Y方向)に流れる流路と、折り返されてその流れの向きを変えて流れ、流出口34b、34d、34f、34hに至る流路とが互いに対向して、折返し流路26の流路間に配置されるU字状流路34と、第2流体流入部36および第2流体流出部37を有し、流入口34a、34c、34e、34gおよび流出口34b、34d、34f、34hと接続される折り返し部材35と、を備え、第2流体流入部36と第2流体流出部37は、折り返し部材35に接続されたすべてのU字状流路34を介して連通する構成とする。
この構成によれば、U字状流路34を第1流体流路ユニット10に対して一方向に移動させて折り返し部材35に接続する動作を行うことによって、両流路流体を一体的に組み立てることができる優れた生産性を有する熱交換器が得られる。
また、折返し流路26とU字状流路34をろう付け接合した場合には、第1流体と第2流体との間の熱抵抗を低減して、熱交換性能が向上する。
また、U字状流路34は、折返し流路26の積層方向(Z方向)に連通する形状のU字状扁平管で形成され、Z方向に複数個並べたU字状扁平管の開放された流入口および流出口を折返し流路26の流路間に挿入して、さらに折返し部材35の接続口に接続する構成とする。この構成を採用した場合には、第2流体流路ユニットが比較的簡単な形状の構成部品から構成されているため、加工性に優れ、さらに組み立て性にも優れた熱交換器が得られる。
(その他の実施形態)
上記第1、第2、および第3実施形態において、折返し流路26の流路間の間隙寸法、すなわち図10に示すh寸法は、折返し流路26自体の積層方向寸法、すなわち図10に示すt寸法よりも大きくなるように構成してもよい。このような構成を採用した場合は、第1流体流路ユニット10の流路の折返し部27、28において急激な形状変化となることを防止できる。例えば、第1流体流路の極端な曲げ加工を回避できるので、加工性、ひいては生産性を向上することができる。
上記第1、第2、および第3実施形態において、図11に示すように、第2流体流路22、23、32a〜32g、34と第1流体流路26のろう付け接合は、互いの流路外表面に部分的な接合部を形成して行うこととしてもよい。互いに流路外表面に部分的な接合部を形成するための具体的な構成としては、第2流体流路の外形形状を波状、または凹凸状に形成して、第1流体流路との接触が複数の点接触、または線接触となるようにすることである。逆に、第1流体流路の外形形状を波状、または凹凸状に形成して、第2流体流路との接触が複数の点接触、または線接触となるように構成してもよい。この構成を採用した場合には、互いの流路外表面に部分的な接合部が形成するようにろう付け接合を行うことにより、ボイドなどのろう付け部のばらつきの発生を低減したろう付け接合が実施できる。また、高圧流体が漏れるような事態が起こった場合、この高圧流体が低圧流体に混入するのを防止する漏洩空間を設けることができる。
さらに、図12に示すように、図11に示す部分的な接合部を扁平状の第1流体流路26の主面方向(第1流体の流れ方向に略直交する方向)について、主面方向の端部に大気と接触する空間Bを設け、当該部分的な接合部に優先的に腐食する犠牲腐食層38を設ける構成としてもよい。図12は、図11のA−A断面を示した模式的断面図であり、第1流体流路26の主面方向おける第1流体流路26と第2流体流路22fおよび22gとの接合部の断面を表している。この構成を採用した場合には、一方の流体流路が腐食などにより穴が開いた場合に、犠牲腐食層38を先に腐食させて外気への漏洩空間に漏れた流体を逃がすことにより、他方の流体流路を腐食してしまうことを防ぐことができる。これは、例えば、高圧側の流体が低圧側の流体の流路に混入することを回避するために有効である。
上記第3実施形態の熱交換器については、以下のように構成してもよい。その構成は、図13に示すように、図9のU字状流路34と同様の形態であるU字状扁平管42、43、44、45、46、47を第1流体の流れ方向(X方向)に2列に並べ、1列目のU字状扁平管42、43、44と2列目のU字状扁平管45、46、47を、折返し部材48、49、50、51、52に対し、その接続位置を積層方向(Z方向)に互いにずらして配置し、各U字状扁平管の開口する一方端を折返し流路の流路間26a〜26fを通過して折返し部材35の接続口に接続する熱交換器の構成である。
以下に、この図13に示す熱交換器の構成について詳細に説明する。各折返し部材48〜52は、タンクの働きをするとともに、U字状扁平管と接続されるX方向に並んだ2個の接続口を備えた筒状体容器である。各折り返し部材48〜52は、アルミまたはアルミニウム合金で構成された板状部材を組み合わせ、ろう付け接合することによって形成されている。Z方向の最上部に位置する折返し部材48は、第2流体の流入口である第2流体流入口42aを有するU字状扁平管42の流出口42bが折返し流路の流路間26aにY方向に挿入されて流路間26aを通過した後(以下「挿通された後」と表現する)、接続される接続口48aを備えるとともに、接続口48aの横にこれと連通する接続口48bを備えている。接続口48bには、2列目の最上部に位置しU字状扁平管42よりも下方にずらして配置されているU字状扁平管45の流入口45aが折返し流路の流路間26aにY方向に挿通された後、接続される。折返し部材48の下隣に配置されている折返し部材49は、U字状扁平管42の下隣に位置するU字状扁平管43の流入口43aが折返し流路の流路間26bにY方向に挿通された後、接続される接続口49aを接続口48aの下方の位置に備えるとともに、接続口49aの横にこれと連通する接続口49bを備えている。接続口49bは、接続口48bの下方に位置し、U字状扁平管45の流出口45bが折返し流路の流路間26bにY方向に挿通された後、接続される。折返し部材49の下隣に配置されている折返し部材50は、U字状扁平管43の流出口(図示せず)が折返し流路の流路間26cにY方向に挿通された後、接続される接続口50aを接続口49aの下方に位置に備えるとともに、接続口50aの横にこれと連通する接続口50bを備えている。接続口50bは、接続口49bの下方に位置し、U字状扁平管46の流入口46aが折返し流路の流路間26cにY方向に挿通された後、接続される。折返し部材50の下隣に配置されている折返し部材51は、U字状扁平管43の下隣に位置するU字状扁平管44の流入口(図示せず)が折返し流路の流路間26dにY方向に挿通された後、接続される接続口51aを接続口50aの下方の位置に備えるとともに、接続口51aの横にこれと連通する接続口51bを備えている。接続口51bは、接続口50bの下方に位置し、U字状扁平管46の流出口46bが折返し流路の流路間26dにY方向に挿通された後、接続される。折返し部材51の下隣に配置されている折返し部材52は、U字状扁平管44の流出口(図示せず)が折返し流路の流路間26eにY方向に挿通された後、接続される接続口52aを接続口51aの下方に位置に備えるとともに、接続口52aの横にこれと連通する接続口52bを備えている。接続口52bは、接続口51bの下方に位置し、U字状扁平管47の流入口47aが折返し流路の流路間26eにY方向に挿通された後、接続される。さらに、U字状扁平管47の流出口47bは、折返し流路の流路間26fにY方向に挿通された後、折返し部材52の下方に配置され、第2流体流路ユニットの出口として機能し、U字状流路42〜47および折返し部材48〜52を通過してきた第2流体は他の機器に送られることになる。そして、折返し流路26とU字状流路42〜47は、治具などにより熱交換器の上下方向の両側から外力を与えて両者の接合部分を確保した後、これをろう付けにより接合することで固定される。同様に、U字状流路42〜47の各流出口および各流入口と、折返し部材48〜52の各接続口についても、ろう付けにより接合する。また、折返し流路の流路間26a〜26fの寸法は、U字状流路42〜47のZ方向の流路高さ寸法よりも大きい寸法で構成されている。この寸法差により、第1流体流路ユニット10、U字状流路42〜47、および折返し部材48〜52を組み立てるときに、各U字状流路42〜47をこれと対応する折返し流路の流路間26a〜26fに挿入する作業がスムーズに行われる。
このように構成されたU字状流路42〜47および折返し部材48〜52で構成される第2流体流路ユニットと第1流体流路ユニット10は、一つの箱体状の塊として一体的に形成され全体として強度を備えた熱交換器を構成する。このような構成の熱交換器を採用した場合には、第2流体流路ユニットの流路長さを長く構成できるので、熱交換性能を向上することができる。
上記第1実施形態の熱交換器については、図14に示すように、第2流体流路ユニット53の流路を断面円形状のパイプで構成した熱交換器としてもよい。断面円形状のパイプはアルミまたはアルミニウム合金で構成され、押し出し成形などにより形成するものとする。第2流体流路ユニット53は、流路の一端に形成された第2流体流入口53aと、流路の他端に形成された第2流体流出口53bが連通するように、7個の折返し部53c、53d、53e、53f、53g、53h、53iを備えた7段のU字状流路が積層された形態である。第1流体流入口53aと第2流体流出口53bは、7個の折返し部53c〜53iが形成されている位置と反対側に設けられている。第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット53を組み立ては、第1流体流路ユニット10の折返し流路26の各流路間に第2流体流路を7個の折返し部53c〜53iを先頭にして深く挿入し、第1流体流路と第2流体流路を対向させた後、治具などにより熱交換器の上下方向両側から外力を与えて両者の接合部を形成し、これをろう付け接合することにより行う。組み立てた状態において、第2流体の流れ方向(Y方向)は第1流体の流れ方向(X方向)に交差する形態を呈している。第2流体流路を折返し流路26の流路間に挿入する具体的な手順は、まず、折返し部53c、53d、53e、53f、53g、53h、53iのそれぞれを折返し流路26の流路間26a、26b、26c、26d、26e、26f、26gの各側方端部にあてがい、次に第2流体流路ユニット53を図14のY方向に深く押し込むものである。以上のような構成の熱交換器を採用した場合には、第2流体流路ユニット53の流路を構成する部品点数を低減して低コストの熱交換器が得られる。
上記第1実施形態の熱交換器については、図15に示すように、第2流体流路ユニット54の流路を扁平管で構成した熱交換器としてもよい。扁平管はアルミまたはアルミニウム合金で構成され、押し出し成形などにより形成するものとする。この第2流体流路を構成する扁平管は、第1流体流路ユニット10における折返し流路26の外表面に対向する面を平坦面としている。第2流体流路ユニット54は、流路の一端に形成された第2流体流入口54aと、流路の他端に形成された第2流体流出口54bが連通するように、7個の折返し部54c、54d、54e、54f、54g、54h、54iを備えた7段のU字状流路が積層された形態である。第1流体流入口54aと第2流体流出口54bは、7個の折返し部54c〜54iが形成されている位置と反対側に設けられている。第1流体流路ユニット10と第2流体流路ユニット54を組み立ては、第1流体流路ユニット10の折返し流路26の各流路間に第2流体流路を7個の折返し部54c〜54iを先頭にして深く挿入し、第1流体流路と第2流体流路を対向させた後、治具などにより熱交換器の上下方向両側から外力を与えて両者の接合部を形成し、これをろう付け接合することにより行う。組み立てた状態において、第2流体の流れ方向(Y方向)は第1流体の流れ方向(X方向)に交差する形態を呈している。第2流体流路を折返し流路26の流路間に挿入する具体的な手順は、まず、折返し部54c、54d、54e、54f、54g、54h、54iのそれぞれを折返し流路26の流路間26a、26b、26c、26d、26e、26f、26gの各側方端部にあてがい、次に第2流体流路ユニット54を図15のY方向に深く押し込むものである。以上のような構成の熱交換器を採用した場合には、第2流体流路ユニット54の流路の必要断面積を確保するとともに、折返し流路26の積層方向(Z方向)の長さを短くしたコンパクトな熱交換器が得られる。
第1本実施形態における熱交換器が用いられる水−冷媒熱交換器と内部熱交換器を備えた冷凍サイクルの構成を示した模式図である。 第1実施形態の熱交換器の組み立て前状態を示す分解した斜視図である。 第1実施形態の熱交換器の構成を示した斜視図である。 図2に示す第1流体流路ユニットと第2流体流路ユニットを組み立てた後の熱交換器の構成を示す分解した斜視図である。 第1実施形態の熱交換器における第2流体流路の内部にフィンを設けたときの構成を示した分解した斜視図である。 第2実施形態の熱交換器の組み立て前状態を示す分解した斜視図である。 図6に示す第1流体流路ユニットと第2流体流路ユニットを組み立てた後の熱交換器の構成を示した斜視図である。 第2実施形態の熱交換器における第2流体流路の内部構成を示した分解した斜視図である。 第3実施形態の熱交換器の組み立て前状態を示す分解した斜視図である。 第1、第2、および第3実施形態の熱交換器における第1流体流路ユニットの折返し流路間の間隙寸法と当該流路高さの関係を示した斜視図である。 第1、第2、および第3実施形態の熱交換器における第1流体流路ユニットと第2流体流路ユニットの流路同士の接合を示した模式的断面図である。 図11のA−A断面を示した模式的断面図である。 第3実施形態の熱交換器の変形例を示した組み立て前状態の斜視図である。 第1実施形態の熱交換器における第2流体流路ユニットの第1の変形例を示した斜視図である。 第1実施形態の熱交換器における第2流体流路ユニットの第2の変形例を示した斜視図である。
符号の説明
9、29 第2流体流路ユニット
10 第1流体流路ユニット
11 流入口
13、32 第2流体流路ユニットの一方端
14〜19 連通部
21 流出口
22、23、32a〜32g 第2流体流路
26 折返し流路(第1流体流路)
27、28 折返し部
31 第2流体流路ユニットの他方端
31a〜31g 連通部
34 U字状流路(第2流体流路)
34a、34c、34e、34g 流入口
34b、34d、34f、34h 流出口
35 折返し部材
36 第2流体流入口(第2流体流入部)
37 第2流体流出口(第2流体流出部)
38 犠牲腐食層
39 仕切り板(仕切り部材)
B 空間
X方向 第1流体の流れ方向
Y方向 第1流体の流れと略直交する方向
Z方向 折返し流路26の積層方向
h寸法 折返し流路26の流路間の間隙寸法
t寸法 折返し流路26自体の積層方向寸法

Claims (16)

  1. 第1流体が折返し部(27、28)に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、前記折返し部(27、28)でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路(26)を少なくとも2個有し、前記折返し流路(26)を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット(10)と、
    前記第1流体と交差する第2流体が流れる第2流体流路(22、23)を前記折返し流路(26)の積層方向(Z方向)と同方向に連通部(14、15、16、17、18、19)を介して積層するとともに、前記積層された第2流体流路(22、23)のそれぞれを前記折返し流路(26)の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット(9)と、を備え、
    前記第2流体流路(22、23)は、前記積層方向(Z方向)に略直交する面上で、前記第2流体が前記第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(Y方向)に流入して前記第2流体流路ユニット(9)の一方端(13)側で折り返した後、前記略直交方向(Y方向)と反対向きに流れるU字状流路を有し、
    前記連通部(14〜19)は、前記U字状流路と連通するとともに、前記第2流体流路ユニット(9)の他方端側に配置されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 第1流体が折返し部(27、28)に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、前記折返し部(27、28)でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路(26)を少なくとも2個有し、前記折返し流路(26)を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット(10)と、
    前記第1流体と交差する第2流体が流れる第2流体流路(32f、32g)を前記折返し流路(26)の積層方向(Z方向)に連通部(31g)を介して積層するとともに、前記積層された第2流体流路(32a〜32g)のそれぞれを前記折返し流路(26)の流路間に配置して構成した第2流体流路ユニット(29)と、を備え、
    前記第2流体流路(32a〜32g)のそれぞれの内部に、前記第2流体が前記第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(Y方向)に流入して前記第2流体流路ユニット(29)の一方端(32)側で向きを変えて前記積層方向(Z方向)に移動し折り返した後、前記略直交方向(Y方向)と反対向きに流れるU字状流路を設け、
    前記連通部(31a〜31g)は、前記U字状流路と連通するとともに、前記第2流体流路ユニット(29)の他方端(31)側に配置されていることを特徴とする熱交換器。
  3. 第1流体が折返し部(27、28)に向かって流れる流れ方向(X方向)に伸長する流路と、前記折返し部(27、28)でその流れの向きを変えて流れる流路とが互いに対向する折返し流路(26)を少なくとも2個有し、前記折返し流路(26)を連続的に積層して構成した第1流体流路ユニット(10)と、
    前記第1流体と交差する第2流体が流入口(34a、34c、34e、34g)から流入して前記第1流体の流れ(X方向)と略直交する方向(反Y方向)に流れる流路と、折り返されてその流れの向きを変えて流れ、流出口(34b、34d、34f、34h)に至る流路とが互いに対向するU字状流路(34)であって、前記折返し流路(26)の流路間に配置される第2流体流路(34)と、
    第2流体流入部(36)および第2流体流出部(37)を有し、前記流入口(34a、34c、34e、34g)および流出口(34b、34d、34f、34h)と接続される折り返し部材(35)と、を備え、
    前記第2流体流入部(36)と前記第2流体流出部(37)は、前記折り返し部材(35)に接続されたすべての第2流体流路(34)を介して連通することを特徴とする熱交換器。
  4. 前記第1流体流路ユニット(10)を構成する流路は、前記第2流体が前記折返し流路(26)の流路間を流れるときの流れ方向(Y方向)に伸長する長手面を備えた扁平管であることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の熱交換器。
  5. 前記扁平管は、押し出し成形により形成された扁平多穴管であることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記第1流体流路ユニット(10)を構成する前記折返し流路(26)の流路間の間隙寸法(h寸法)は、前記折返し流路(26)自体の前記積層方向寸法(t寸法)よりも大きくしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器。
  7. 前記折返し流路(26)と前記第2流体流路(22、23、32a〜32g、34)をろう付け接合したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱交換器。
  8. 前記第2流体流路(22、23、32a〜32g、34)と前記第1流体流路(26)のろう付け接合を、互いの流路外表面に部分的な接合部を形成して行うことを特徴とする請求項7に記載の熱交換器。
  9. 前記部分的に形成された接合部に、優先的に腐食する犠牲腐食層(38)を設け、さらに前記第1流体の流れ方向(X方向)に対して略直交方向(Y方向)の端部(B)において大気と接触する空間(B)を設けたことを特徴とする請求項8に記載の熱交換器。
  10. 第2流体流路ユニット(9、29)は、板材を積層して形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
  11. 第2流体流路ユニット(9、29)を構成する第2流体流路(22、23、32a〜32g)の内部に、フィンを設けたことを特徴とする請求項10に記載の熱交換器。
  12. 前記第2流体流路(22、23)は、断面円形状のパイプで構成したことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  13. 前記第2流体流路(22、23、34)は、前記折返し流路(26)の外表面に対向する面を平坦面とする扁平管で構成したことを特徴とする請求項1または3に記載の熱交換器。
  14. 前記第2流体流路(32a〜32g)の内部に仕切り部材(39)を設け、前記仕切り部材(39)の前後で流れが折り返されるU字状流路を形成したことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  15. 前記第2流体流路(34)を前記折返し流路(26)の積層方向(Z方向)に連通する形状のU字状扁平管で形成し、前記同方向(Z方向)に複数個並べた前記U字状扁平管の開放された一方端側を前記折返し流路(26)の流路間に挿入して、さらに前記折返し部材(35)に接続することを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
  16. 前記U字状扁平管を前記第1流体の流れ方向(X方向)に2列並べ、前記折返し部材(35)に対する前記2列のU字状扁平管をその接続位置を前記積層方向(Z方向)に互いにずらして配置したことを特徴とする請求項15に記載の熱交換器。
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