JP2007096359A - 紫外レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 透光部の温度勾配の変化を抑え、レーザ光を高品位に保つことの可能な狭帯域化紫外レーザ装置を提供する。
【解決手段】 プリズムとグレーティング(33)とを有する狭帯域化ユニットによりレーザ光を狭帯域化し、レーザ光(11)を透過させる開口からなる透光部(47A〜47C)と、透光部の周囲にあって不要レーザ光(11A)を光路から除去し、レーザ光(11)を所定形状に整形する遮光部(49A〜49C)とを有してなる遮光素子(37A〜37C)を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、遮光素子近傍に、透光部を加熱する加熱手段(45)を備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、狭帯域化された紫外レーザ装置に関する。
従来から紫外レーザ装置において、加工用光源としての性能を向上させるために、共振器内に波長選択素子を搭載してレーザ光のスペクトル幅を狭くし、かつその中心波長を安定化する、狭帯域化という技術が知られている(例えば、日本特開平10−313143号参照)。
特開平10−313143号公報
以下、エキシマレーザ装置を例にとって、従来技術を説明する。図7は、従来技術に係る狭帯域化されたエキシマレーザ装置1の構成説明図である。図7において、エキシマレーザ装置1は、レーザガスを封入したレーザチャンバ2と、このレーザチャンバ2から発振されるレーザ光11を狭帯域化する狭帯域化ユニット10とを備えている。レーザチャンバ2内で放電によって発振したレーザ光11は、レーザチャンバ2の外部後方に設けられた狭帯域化ユニット10に入射する。
狭帯域化ユニット10に入射したレーザ光11は、プリズム32,32によって拡大され、グレーティング33に入射する。そして、グレーティング33によって所定の波長のレーザ光11のみが入射光と同じ方向に折り返され、レーザチャンバ2に再入射し、フロントミラー8から出射する。そして、加工機15に入射し、その内部で精密加工を行なうための光源となる。
このとき、レーザ光11の一部が、狭帯域化ユニット10内部のプリズム32やグレーティング33の端部に当たることがある。このような狭帯域化されない反射光(これを不要レーザ光11Aと言う)がレーザチャンバ2に戻ると、中心波長やスペクトル幅等のレーザ光11の光品位が低下する。また、レーザ光11が所定の入射面以外の面から光学部品に入射することにより、熱が発生して光学部品が歪むことがある。さらには、グレーティング33に対して所定の入射角以外の角度でレーザ光11が入射すると、グレーティング33の波長選択が良好に行なわれず、レーザ光11の光品位が低下する。
これを避けるために、狭帯域化ユニット10にレーザ光11が入射する位置には不要レーザ光11Aを除去する第1の遮光素子37Aが、また、狭帯域化ユニット10内には、第2の遮光素子37Bが、それぞれ設けられている。さらに、フロントミラー8の内側には、レーザ光11のビーム形状を加工に好適な所定の形状とするために、第3の遮光素子37Cが設けられている。
図8に、遮光素子37A〜37Cの形状を示す。図8において遮光素子37A〜37Cはそれぞれ、不要レーザ光11Aを除去するプレート状の遮光部49A〜49Cと、レーザ光11が透過する長方形の開口からなる透光部47A〜47Cとを有している。レーザ光11が遮光素子37A〜37Cに照射されると、遮光部49A〜49Cに当たった不要レーザ光11Aは、乱反射して光路から外れ、エキシマレーザ装置1を覆う図示しないカバー等に吸収される。残りのレーザ光11は、透光部47A〜47Cを通過し、長方形のビーム形状に整形される。
しかしながら、上記従来技術には、次に述べるような問題点がある。
即ち、従来技術によれば、遮光素子37A〜37Cの材質に関しては記載されておらず、一般的には金属が使用されている。この遮光素子37A〜37Cにレーザ光11が照射されると、その一部が遮光部49A〜49Cに吸収され、遮光部49A〜49Cが熱を帯びてくる。このとき、透光部47A〜47C内には、例えば空気や不活性ガス等の気体が存在している。従って、遮光部49A〜49Cの内縁50A〜50Cからの発熱により、この気体に温度勾配が生じる。即ち、透光部47A〜47Cの内縁50A〜50C近傍の気体の温度は高くなるが、中央近傍の気体の温度はさほど高くならない状態となってしまう。
その結果、透光部47A〜47Cの屈折率が不均一となり、気体があたかもレンズのように作用して、透光部47A〜47Cを通過するレーザ光11の波面が歪むことになる。そのため、エキシマレーザ装置1から出射するレーザ光11のビーム形状が歪んだりスペクトル幅が太くなったりして、レーザ光11の品位が低下し、加工が良好に行なわれなくなるという問題がある。
さらに、レーザ発振を開始した時点では、温度勾配はほとんど存在せず、レーザ光を長時間発振させるに従って温度勾配が生じてバランスするため、発振の開始時と長時間経過後とでは透光部47A〜47Cの屈折率が変化する。そのため、発振の開始時に光品位が良好となるようにレーザ光11のグレーティング33への入射角を調整しても、時間の経過と共に波面が歪んで、光品位が低下する。また、ビーム形状やビーム中心位置が変動して加工に悪影響を与えるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、透光部の温度勾配の変化を抑えてレーザ光を高品位に保つことの可能な狭帯域化紫外レーザ装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る紫外レーザ装置の第1は、狭帯域化ボックス内部に設置された、プリズムと波長選択素子であるグレーティングとを有する狭帯域化ユニットによりレーザ光を狭帯域化し、レーザ光を透過させる開口からなる透光部と、透光部の周囲にあって不要レーザ光を光路から除去し、レーザ光を所定形状に整形する遮光部とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、遮光素子近傍に、透光部を加熱する加熱手段を備える構成としている。
かかる構成によれば、遮光素子近傍に、透光部を加熱する加熱手段を備えている。これにより、透光部内の気体が全体に熱せられて略均一な温度となるので、レーザ光が遮光板に照射された際に生じる透光部内の気体の温度勾配を緩和することができる。従って、透光部の屈折率の不均一が小さくなるので、レーザ光が透光部を透過した際に波面が歪むことがなく、高品位のレーザ光を得ることが可能となる。さらに、予め遮光素子の全体を加熱しておくことにより、レーザ光の発振開始時と時間経過後との、透光部の屈折率の変動を小さくできる。従って、発振開始時に狭帯域化ユニット内の光学部品の配置や角度を調整しておけば、時間の経過に伴う波面の変動が小さく、光品位が低下するということがない。
また、狭帯域化紫外レーザ装置において、加熱手段は、レーザ光が発振していない状態においても加熱を行なう構成としてもよい。
かかる構成により、レーザ光が発振する際には既に透光部内の気体の温度が略均一化されているので、発振直後の気体の温度変化が小さくなる。従って、発振直後から高品位のレーザ光を安定して得ることが可能である。
また、狭帯域化紫外レーザ装置において、レーザ発振をコントロールするレーザコントローラと、透光部内の気体の温度を測定する温度測定器とを備え、温度測定器は、気体温度に関する情報をレーザコントローラに通知し、レーザコントローラは、この情報に基づいてレーザ発振を開始する構成としてもよい。
かかる構成によれば、気体温度に関する情報、例えば透光部内の気体の温度が充分高いという情報に基づいて、レーザ発振を開始している。これにより、レーザ発振を開始する際に、すでに透光部内の気体の温度が上がって略均一化されているので、レーザ光が温度変化による屈折率変動の影響を受けず、常に高品位のレーザ光を得ることが可能である。
本発明に係る紫外レーザ装置の第2は、狭帯域化ボックス内部に設置された、プリズムと波長選択素子であるグレーティングとを有する狭帯域化ユニットによりレーザ光を狭帯域化し、レーザ光を透過させる透光部と、透光部の周囲にあって不要レーザ光を光路から除去し、レーザ光を所定形状に整形する遮光部とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、遮光部は、アルミニウム、アルミニウム合金及び銅の少なくともいずれか一つを含む材質で形成される構成としている。
かかる構成によれば、遮光素子の遮光部が熱伝導性の良いアルミニウム、アルミニウム合金及び銅のいずれか一つを含む材質で形成されている。これにより、遮光素子にレーザ光が照射された際に、発生した熱が短時間で伝導する。これに加え、アルミニウム及びアルミニウム合金は、レーザ光を高い反射率で反射するので、遮光素子にレーザ光が殆んど吸収されない。これらの理由から、遮光部の内縁の熱上昇が非常に小さいため、透光部内の気体に温度の不均一が生じにくく、その屈折率が均一になる。従って、レーザ光が透光部を透過する際に波面の乱れが起こらないので、レーザ光の光品位を高品位に保つことが可能である。
本発明に係る紫外レーザ装置の第3は、狭帯域化ボックス内部に設置された、プリズムと波長選択素子であるグレーティングとを有する狭帯域化ユニットによりレーザ光を狭帯域化し、レーザ光を透過させる透光部と、透光部の周囲にあって不要レーザ光を光路から除去し、レーザ光を所定形状に整形する遮光部とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、遮光部は、レーザ光を透過する材質で形成されると共に、不要レーザ光を光路から除去する機能を有する構成としている。
また、狭帯域化紫外レーザ装置において、この除去機能は、遮光部の表面に形成される全反射コーティングである構成としてもよい。
かかる構成によれば、遮光部が例えばCaF2や合成石英等の、レーザ光が透過する材質で形成されているので、遮光部にレーザ光が吸収されず、遮光部が熱を帯びることが少ない。従って、透光部内に気体があったとしても、その気体が温められることがなく、屈折率が均一になるので、レーザ光が透光部を透過する際に波面の乱れが起こらない。即ち、レーザ光の光品位を高品位に保つことが可能である。また、遮光部の表面に全反射コーティングを施すことにより、レーザ光を高反射率で反射するので、レーザ光の品位を低下させる原因となる不要レーザ光を効率良く除去できる。
本発明に係る紫外レーザ装置の第4は、狭帯域化ボックス内部に設置された、プリズムと波長選択素子であるグレーティングとを有する狭帯域化ユニットによりレーザ光を狭帯域化し、レーザ光を透過させる透光部と、透光部の周囲にあって不要レーザ光を光路から除去し、レーザ光を所定形状に整形する遮光部とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、透光部は、レーザ光が透過する固体で形成される構成としている。
かかる構成によれば、例えばCaF2や合成石英等のレーザ光が透過する固体で透光部を構成している。これにより、レーザ光が透過する透光部内には気体が存在しなくなるので、気体の温度勾配が生じることがない。また、透光部はレーザ光を高透過率で透過させるので、透光部にレーザ光が吸収されて温められることもない。従って、透光部に温度勾配が生じて屈折率が不均一になるということがないので、レーザ光が透光部を透過した際に、波面の乱れが起こらない。そしてこのとき、例えば透光部の周囲に、遮光部としてレーザ光を高反射率で反射するような金属製のプレートや全反射コーティングされた光学部品を配置するならば、レーザ光の品位を低下させる原因となる不要レーザ光を効率良く除去できる。従って、レーザ光の光品位を高品位に保つことが可能である。
本願発明によると、開口からなる透光部内の気体の温度勾配を緩和する、または透光部内の気体に温度の不均一が生じにくくすることができるから、透光部の屈折率の不均一が小さくなるので、レーザ光が透光部を透過した際に波面が歪むことがなく、高品位のレーザ光を得ることが可能となる。また、例えばCaF2や合成石英等のレーザ光が透過する固体で透光部を構成している場合には、レーザ光が透過する透光部内には気体が存在しなくなるので、気体の温度勾配が生じることがなく、しかも、透光部はレーザ光を高透過率で透過させるので、透光部にレーザ光が吸収されて温められることもない。さらに、遮光部の光路除去機能として遮光部表面を全反射コーティングした場合には、レーザ光を高反射率で反射するので、レーザ光の品位を低下させる原因となる不要レーザ光を効率良く除去でき、遮光部の温度上昇を抑制できる。従って、透光部に温度勾配が生じて屈折率が不均一になるということがないので、レーザ光が透光部を透過した際に、波面の乱れが起こらない。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。尚、各実施形態において、前記従来技術の説明に使用した図と同じ要素には同一符号を付し、重複説明は省略する。以下の実施形態では、紫外レーザ装置の一例としてKrFエキシマレーザ装置(以下、エキシマレーザ装置と略称する)を例にとって説明する。
まず、図1に基づいて第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るエキシマレーザ装置1の構成を示している。図1において、エキシマレーザ装置1は、レーザガスを封入し、内部で放電を起こして真空紫外領域のレーザ光11を発振させるレーザチャンバ2と、このレーザチャンバ2から発振されるレーザ光11を狭帯域化する狭帯域化ユニット10とを備えている。
レーザチャンバ2の内部には、レーザガスとして例えばフッ素(F2)、クリプトン(Kr)、及びネオン(Ne)が所定の圧力比で封入されており、所定位置には1組の放電電極5,5が設置されている。この放電電極5,5間に図示しない高圧電源から高電圧を印加することにより、放電によってレーザガスを励起し、約248nmの波長を有するレーザ光11を発振させている。尚、一般にこのようなエキシマレーザ装置1において、高電圧はパルス状に印加され、レーザ光11はパルス発振する。
レーザチャンバ2で発生したレーザ光11は、レーザチャンバ2の後端に設けられたリアウィンドウ9を透過して、レーザチャンバ2の外部後方に設けられた狭帯域化ユニット10に入射する。狭帯域化ユニット10は、狭帯域化ボックス14で周囲をカバーされ、その内部に例えば2個のプリズム32,32と、波長選択素子であるグレーティング33とを備えている。
狭帯域化ボックス14の内部に入射したレーザ光11は、プリズム32,32によって拡大され、グレーティング33に入射する。そして、グレーティング33によって所定の波長のレーザ光11のみが入射光と同じ方向に折り返され、狭帯域化される。レーザ光11は、レーザチャンバ2に再入射し、レーザチャンバ2前端に設けられたフロントウィンドウ7を透過して、レーザチャンバ2前方に設けられたフロントミラー8から出射する。そして、加工機15に入射し、その内部で精密加工を行なうための光源となる。
レーザ光11が入射する狭帯域化ボックス14の入口には不要レーザ光11Aを光路上から除去する第1の遮光素子37Aが、また、狭帯域化ユニット10内には第2の遮光素子37Bが、それぞれ設けられている。さらに、フロントミラー8の内側には、レーザ光11のビーム形状を加工に好適な所定の形状とするために、第3の遮光素子37Cが設けられている。
遮光素子37A〜37Cの形状は、図8に示したものと同様である。即ち、遮光素子37A〜37Cは不要レーザ光11Aを除去するプレート状の遮光部49A〜49Cと、レーザ光11が透過する長方形の開口からなる透光部47A〜47Cとを有している。遮光素子37A〜37Cの遮光部49A〜49Cは、熱伝導率の高い物質、例えばアルミニウム合金又は銅を主成分とする材質で形成されている。
遮光素子37A〜37Cに照射されたレーザ光11は、透光部47A〜47Cを通過することにより、長方形のビーム形状に整形される。また、遮光部49A〜49Cに当たった不要レーザ光11Aは、反射して光路から外れ、エキシマレーザ装置1を覆う図示しないカバー等に吸収される。
このとき、遮光素子37A〜37Cは、遮光部49A〜49Cで反射した不要レーザ光11Aがレーザチャンバ2に戻って共振器内で共振しないよう、レーザ光11の光軸に対して非垂直な所定の角度をなすように配設されている。これにより、例えば第1の遮光素子37Aで反射した不要レーザ光11Aは、エキシマレーザ装置1を覆うカバー(図示せず)の内壁に当たって吸収される。また、第2の遮光素子37Bで反射した不要レーザ光11Aは、狭帯域化ボックス14内に設けられたアルミニウム等からなる吸収材42に当たって乱反射し、狭帯域化ボックス14の内壁に吸収される。このとき、吸収材42の表面は、反射した不要レーザ光11Aが狭帯域化ボックス14の内壁の一点に集中しないよう、適度に不規則な凹凸を有しているのが好ましい。
即ち、遮光素子37A〜37Cは、所定の形状(本実施形態では所定の幅及び高さを有する長方形)の透光部47A〜47Cを備え、この遮光素子37A〜37Cを通過するレーザ光11のビーム形状を整形している。そして、遮光部49A〜49Cによって不要レーザ光11Aを光路から除去して、レーザ光11が所定以外の位置に照射されるのを防止している。
また、これらの遮光素子37A〜37Cは、グレーティング33に対してレーザ光11が所定の入射角以外の角度で入射するのを防止している。これにより、グレーティング33の波長選択が良好に行なわれるので、レーザ光11の光品位を良好に保つことが可能となる。そして本実施形態によれば、遮光素子37A〜37Cの遮光部49A〜49Cを、銅やアルミニウム合金のように熱伝導率の高い材質を主成分として構成している。
これにより、遮光部49A〜49Cに不要レーザ光11Aが照射されても、内縁50A〜50Cに発生した熱が短時間で周囲に伝導して放熱するので、内縁50A〜50Cの熱上昇が非常に小さい。そのため、透光部47A〜47C内の気体に温度の不均一が生じにくく、その屈折率が均一になる。従って、レーザ光11が透光部47A〜47Cを透過しても波面の乱れが起こらないので、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
またこのとき、遮光部49A〜49Cの表面に、アルミニウム膜を蒸着するとさらに好適である。即ち、アルミニウムはレーザ光11の波長である紫外線に対する反射率が高いので、遮光部49A〜49Cに不要レーザ光11Aが照射された際に大部分が反射し、その内縁50A〜50Cの温度上昇が非常に小さくなる。そのため、透光部47A〜47C内の屈折率が均一となり、波面の乱れが起こらないので、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
或いは、このようなアルミニウム膜の表面に、フッ化マグネシウム(MgF2)等の誘電体からなる無反射コーティングを施すとさらに好適である。即ち、アルミニウム膜に不要レーザ光11Aが繰り返し照射されると、次第にアルミニウム膜が劣化してその反射率が低下するので、それを防止する効果がある。
また、アルミニウム合金の表面にアルミニウム膜を蒸着することなく、直接無反射コーティングを施してもよい。アルミニウム合金もレーザ光11に対する反射率は高いので、同様の効果がある。また、遮光部49A〜49Cをアルミニウムで形成してもよい。
或いは、遮光部49A〜49Cの材質を、熱伝導性の低いセラミックにしてもよい。これにより、遮光素子37A〜37Cにレーザ光11が照射されても、遮光素子37A〜37Cが熱くなることが少ないので、透光部47A〜47C内の気体の温度上昇が非常に小さくなる。そのため、透光部47A〜47Cの屈折率が均一となり、波面の乱れが起こらないので、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
さらには他の例として、遮光部49A〜49Cの材質を合成石英、CaF2、MgF2のような、紫外線波長のレーザ光11が高透過率で透過する材質としてもよい。このようにすれば、遮光素子37A〜37Cにレーザ光11が照射されても、遮光素子37A〜37Cに入射するレーザ光11のうち表面で反射される以外のレーザ光11は遮光素子37A〜37Cを透過し、吸収されることが少ない。このとき、遮光素子37A〜37Cを光軸に対して適当な角度で傾けて配置するようにすれば、遮光素子37A〜37Cの表面で反射される成分が増えて入射する成分が経るためにレーザ光11の吸収が少なくなり、さらに熱上昇が小さい。さらには、遮光部49A〜49Cの表面に全反射コーティングを施すようにすれば、不要レーザ光11Aを高反射率で反射し、遮光部49A〜49Cが熱せられることが少ない。従って、透光部47A〜47C内の気体の温度上昇が非常に小さくなり、透光部47A〜47Cの屈折率が均一となって波面の乱れが起こらず、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
即ち、本実施形態によれば、遮光素子37A〜37Cを、レーザ光11に対する吸収率が非常に低い材質で形成しているので、遮光素子37A〜37Cの温度上昇が小さく、透光部47A〜47Cの屈折率が均一となって波面の乱れが起こらない。
次に、本実施形態に係る狭帯域化ユニット10について詳細に説明する。狭帯域化ボックス14の外壁には小孔38が設けられ、配管を連結する継手39が固定されている。狭帯域化ボックス14外側で継手39の一端側には、パージ配管30の一端が接続されている。パージ配管30の他端は、パージバルブ27を介して、例えば窒素(N2)等の不活性ガスが充填されたパージボンベ26に接続されている。パージバルブ27を開くと、パージボンベ26内の不活性ガスが、常時狭帯域化ボックス14の内部に供給され、狭帯域化ボックス14の内部の空気を追い出して内部を清浄に保つことができる。これを不活性ガスによるパージと言う。
狭帯域化ボックス14内側で継手39の他端側には、吹付配管(吹付手段)40の一端が接続されている。吹付配管40の他端は2叉に分かれ、遮光素子37A,37Bの近傍にそれぞれ固定されている。これにより、パージを行なうと、不活性ガスが遮光素子37A,37Bの透光部47A,47Bに吹きつけられる。
従って、遮光部49A,49Bの内縁50A,50Bが加熱されても、透光部47A,47B内の気体が常に入れ替わるので、透光部47A,47B中央近傍の気体と内縁50A,50B近傍の気体との間の温度差が小さくなる。従って、透光部47A,47Bの屈折率が均一になり、従来技術のようにレーザ光11の波面が歪むということが少なくなる。即ち、レーザ光11の高品位が保たれる。
尚、本実施形態では第1、第2の遮光素子37A,37Bの近傍にのみ吹付配管40を配置するよう説明したが、第3の遮光素子37Cの近傍にも吹付配管40を配置し、不活性ガスを吹きつけるようにするとさらに好適である。
また、このとき図示しない冷却手段によって不活性ガスを冷却して遮光素子37A〜37Cに吹きつけると、遮光素子37A〜37Cの温度上昇が抑えられるのでさらに好適である。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図2は、本実施形態に係る狭帯域化ユニット10の構成を示している。
図2において、遮光素子51A,51Bはそれぞれ、2個のプリズム形状の光学部品からなり、このプリズム形状の頂角部を互いに向かい合うようにつき合わせることによって、所定の間隙を有するスリットを構成している。そして、このスリットによって透光部47A,47Bが決定され、プリズム部分が図8における遮光部49A,49Bと同様な機能を有する。この遮光素子51A,51Bは、合成石英、CaF2、MgF2等の、紫外線波長のレーザ光が透過する材質で構成されている。
即ち、遮光素子51A,51Bに照射された不要レーザ光11Bは、プリズムの内部で屈折し、光軸から外れるような向きを有して、遮光素子51A,51Bから出射する。そして、アルミニウム製の吸収材42に照射され、吸収材42の表面で乱反射して狭帯域化ボックス14の内壁に吸収される。これにより、レーザ光11は、透光部47A,47Bで表わされるスリット部分を通過した成分のみとなるように、ビーム幅が制限される。
このとき、遮光素子51A,51Bは不要レーザ光11Bを吸収しない材質からなっているので、不要レーザ光11Bに照射されても熱くなることが非常に少ない。そのため、透光部47A,47B内の気体には、温度の不均一が生じず、透光部47A,47Bの屈折率が均一になる。従って、レーザ光11が透光部47A,47Bを透過しても波面の乱れが起こらないので、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
尚、図2ではプリズム形状の頂角部を向き合わせてスリットを形成しているが、これに限られるものではなく、例えば直角部や他の頂角部を向き合わせてスリットを形成しても良い。
また、所定の入射角以外の角度でグレーティング33に入射する不要レーザ光11Bを除去するために、各2個のプリズムを組み合わせてスリット状の透光部47A,47Bを構成するのではなく、各1個のプリズムによって光路の片側のみを遮光する構成としてもよい。
或いは、2個のプリズムを向い合わせるだけではなく、例えば4個のプリズムを上下左右に組み合わせて遮光素子51A,51Bを構成し、透光部47A,47Bを長方形の形状としてもよい。このようにすれば、スリットが1方向のビーム幅のみを制限しているのに対し、これに垂直な他方向に対してもビーム幅を制限できるので、不要レーザ光11Bをより確実に除去することが可能である。即ち、不要レーザ光11Bがレーザチャンバ2に戻るのをより確実に防止できる。
或いは、上記のように2個又は4個のプリズムを独立に組み合わせるのではなく、そのような形状の光学素子を予め製作し、これを所定位置に配置してもよい。このようにすれば、遮光素子51A,51Bを向い合わせるのに比べて透光部47A,47Bの寸法精度をより精密に構成できる。従って、不要レーザ光11Bをより確実に除去することが可能であり、レーザ光11の光品位が向上する。
尚、本実施形態では第1、第2の遮光素子51A,51Bのみについて説明したが、図1で説明した構成、例えばフロントミラー8とレーザチャンバ2との間に第3の遮光素子37Cを設ける構成のように、第3の遮光素子(図2では図示せず)を設けて、第1実施形態と同様の構成としてもよい。
また、遮光素子51の、不要レーザ光11Bが透過する面に、無反射コーティングを施してもよい。このようにすれば、遮光素子51での不要レーザ光11Bの反射を抑えられ、反射光のレーザ光11への混入を防止してその影響を小さくできる。従って、不要レーザ光11Bをより確実に除去することができ、レーザ光11の光品位が向上する。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。図3は、本実施形態に係る遮光素子37A〜37Cの形状を示す斜視図である。
図3において遮光素子37A〜37Cは、合成石英、CaF2、MgF2のような紫外線波長のレーザ光11が透過する材質で形成されている。この遮光素子37A〜37Cの一側の面(例えば図3における手前側の面)及び他側の面には、斜線で示すようにレーザ光11の反射を抑える長方形の無反射コーティングが施されている。また、この無反射コーティング部即ち透光部47A〜47Cを除き、遮光素子37A〜37Cの両面にはレーザ光11を高反射率で反射する全反射コーティングが施されている。尚、遮光素子37A〜37Cの無反射コーティング部を図中Y方向にさらに広げて、スリット状にしてもよい。
このような遮光素子37A〜37Cを、例えば図1に示したようなエキシマレーザ装置1に配設すると、無反射コーティングを施された部分に照射されたレーザ光11は、遮光素子37A〜37Cを透過し、方形のレーザ光11となる。そしてそれ以外の、全反射コーティングを施された部分に照射された不要レーザ光11Aは高反射率で反射し、図1で示したように吸収材42に照射される。即ち、無反射コーティングを施された部分が透光部47A〜47Cとなり、全反射コーティングを施された部分が遮光部49A〜49Cとなる。
或いはこのとき、透光部47A〜47Cに無反射コーティングを施すのではなく、遮光素子37A〜37Cをレーザ光11の光軸に対してブリュースター角をなすように配設してもよい。これにより、レーザ光11が透光部47A〜47Cを透過する際の損失を最小とすることが可能である。
遮光素子37A〜37Cの一側の面と他側の面とは、平行にならないようにするのが良い。このような、一側の面に対して他側の面を傾けるのを、ウェッジを設けると言う。これは、レーザ光11が遮光素子37A〜37Cの一側の面と他側の面との間で何度も反射してレーザチャンバ2に戻るという現象を、避けるためである。
また、一側の面に図3に示したような無反射コーティング及び全反射コーティングを施し、他側の面は全面に無反射コーティングを施してもよい。即ち、一側の面のみに遮光素子37A〜37Cとしての作用をさせてもよい。このようにすれば、透光部47A〜47Cの位置を一側の面だけ正確に合わせればよく、一側の面と他側の面との両方で合わせる必要がなくなるので、コーティング加工及び光軸合わせが簡単になる。
このように、本実施形態によれば、遮光素子37A〜37CをCaF2等のレーザ光11の透過率が大きな材質で形成し、透光部47A〜47Cに無反射コーティングを、その外周の遮光部49A〜49Cに全反射コーティングを、それぞれ施している。これにより、透光部47A〜47Cに照射されたレーザ光11は、遮光素子37A〜37Cを損失なく通過する。また、遮光部49A〜49Cに照射された不要レーザ光11Aは、全反射コーティングによって高反射率で反射される。
従って、レーザ光11が遮光素子37A〜37Cに照射されても吸収されることがなく、透光部47A〜47Cの温度が上昇しない。しかも、透光部47A〜47Cは透過率の大きな固体で構成されているので、温度勾配の生じるような気体が存在せず、透光部47A〜47Cの屈折率が不均一になることがない。従って、レーザ光11が透光部47A〜47Cを透過した際に波面の乱れが起こらないので、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
このとき、透光部47A〜47Cに無反射コーティングを施すのではなく、透光部47A〜47Cをレーザ光11の光軸に対してブリュースター角をなすように配設しても良い。このようにしても、透光部47A〜47Cの透過率が大きくなるので、同様の効果が得られる。
図4に、遮光素子37A〜37Cの他の第1例を示す。即ち、遮光素子37A〜37Cは、第1実施形態において説明したものと同様の、長方形の開口を有する熱伝導率が大きな材質(アルミニウム合金、銅等)の遮光部49A〜49Cを、備えている。その開口には、合成石英、CaF2、MgF2のような紫外線波長のレーザ光11が透過する材質からなる部材が埋め込まれ、透光部47A〜47Cを構成している。この透光部47A〜47Cを構成する部材には、無反射コーティングが施され、また図示はされていないがウェッジが設けられているのが、好適である。
このような遮光素子37A〜37Cに照射された不要レーザ光11Aは、熱伝導性が大きな遮光部49A〜49Cにより、ほとんど吸収されることなく反射される。しかも、上述したように透光部47A〜47Cが固体であるので、温度勾配の生じるような気体が存在せず、透光部47A〜47Cの屈折率が不均一になることがない。従って、レーザ光11の波面が歪まず、光品位を高品位に保つことが可能である。
また、図5に遮光素子37A〜37Cの他の第2例を示す。図5に示すように、狭帯域化ユニット10を構成するプリズム32には、レーザ光11が入射する入射面32A及び出射する出射面32Bの略中央部の所定位置に、それぞれ長方形の無反射コーティングが施されている。また、この無反射コーティングされた部分を除く、プリズム32の入射面32A及び出射面32Bの全面には、全反射コーティングが施されている。
このようなプリズム32にレーザ光11が照射されると、無反射コーティングを施した部分に照射されたレーザ光11は、無反射コーティングを施した部分と同じ形状でプリズム32に入射する。即ち、プリズム32の無反射コーティングされた入射面32Aが、透光部47A〜47Cを構成している。一方、全反射コーティングを施した部分に照射された不要レーザ光11Aは、反射されて光路から除去され、図示しない吸収材42等に照射される。即ち、プリズム32の全反射コーティングされた入射面32Aが、遮光部49A〜49Cを構成している。
このように、レーザ光11を拡大するためのプリズム32にコーティングを施すことで、プリズム32に遮光素子としての役割を兼ねさせることが可能である。これにより、遮光素子37A〜37Cを別途設ける必要がなく、部品点数が減少して装置の構成が簡単になる。また、遮光素子37A〜37Cを配置する位置の調整が不要となり、エキシマレーザ装置1の組立調整が簡単になる。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。図6は、本実施形態に係るエキシマレーザ装置1の構成を示している。図6において、エキシマレーザ装置1は発振をコントロールするレーザコントローラ4を備えている。また、遮光素子37A〜37Cは、例えば第1実施形態に示したものと同様のものとする。
遮光素子37A〜37Cの近傍には、遮光素子37A〜37Cとほぼ同一の形状でレーザ光11が透過する開口46を有するヒータ45が、それぞれ配設されている。レーザ光11は、透光部47A〜47Cを透過した後、このヒータ45の開口46を透過する。このヒータ45には、図示しない給電線から電力供給が行なわれ、遮光素子37A〜37Cの近傍を加熱している。これにより、透光部47A〜47C内の気体の温度が略均一に上昇するので、レーザ光11が照射された際に内縁50A〜50Cの加熱の影響が小さくなる。このため、透光部47A〜47Cの略中央部と内縁50A〜50C近傍とで、気体の温度勾配が緩やかなものとなる。
従って、透光部47A〜47Cでの屈折率の不均一が小さく、レーザ光11が透光部47A〜47Cを透過した際に波面の乱れが起こらないので、レーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
このような加熱は、エキシマレーザ装置1を発振させないときにも行なうようにするのが良い。即ち、透光部47A〜47Cの気体を予熱しておくことにより、透光部47A〜47Cの屈折率が発振前から略均一になるので、レーザ発振を開始した際に遮光素子37A〜37Cが急激に熱せられることがない。従って、発振直後からレーザ光11の光品位を高品位に保つことが可能である。
また、図6に示すように、透光部47A〜47C近傍に温度測定器48をそれぞれ設置し、透光部47A〜47Cの気体の温度を測定している。そして、加熱によって気体の温度が所定値になったことを、温度測定器48からレーザコントローラ4に通知している。レーザコントローラ4は、この通知に基づいてレーザ発振を開始する。これにより、温度が所定値以上になって常に透光部47A〜47Cの屈折率が略均一な状態でレーザ発振を行なうことが可能となり、レーザ光11の波面が乱れることがない。尚、レーザコントローラ4は、温度測定器48から温度情報のみを受け取り、その情報に基づいてレーザ発振の開始を判断するとしてもよい。
また、遮光素子37A〜37Cを加熱する他の例として、図6に示すように、狭帯域化ボックス14の内部に清浄な不活性ガスをパージするパージ配管30の途中に、ヒータ45を設けている。即ち、ヒータ45によって温められた不活性ガスをパージすることにより、狭帯域化ボックス14の内部の温度を一様に高くしている。従って、レーザ発振時に遮光素子37A〜37Cの内縁50A〜50Cが熱くなっても、透光部47A〜47C内の気体が予め温められているので、気体の温度に生じる勾配が小さい。即ち、屈折率が略均一となるので、レーザ光11の波面が乱れることがない。また、このようなヒータ45は、レーザ光11の光路を覆うカバー(図示せず)や狭帯域化ボックス14の外壁に接触して設けられてもよく、これらの内部に設けられてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、遮光素子37A〜37C近傍にヒータ45等の加熱手段を設け、遮光素子37A〜37Cの透光部47A〜47Cを加熱している。従って、レーザ光11が照射されて遮光素子37A〜37Cの温度が高くなっても、透光部47A〜47C内の気体の温度に大きな勾配が生じることがない。即ち、屈折率が略均一となるので、この透光部47A〜47Cを透過するレーザ光11の波面が乱れず、高品位のレーザ光11を得ることが可能である。
上記各実施形態においては、遮光素子は、長方形の形状又はスリット形状として説明したが、これに限られるものではない。即ち、ピンホールのような形状でも良い。又は、上述したようにレーザ光の片側のみを遮光するような形状でもよい。
また、第1〜第3の遮光素子が、すべて装置内に設けられているように記載しているが、このような形態に限られるものではない。即ち、第1〜第3の遮光素子のうち、少なくともいずれか1つが設けられているエキシマレーザ装置に対して、本発明は有効である。また、狭帯域化ボックス内に設けられた第2の遮光素子は1箇所のみに設けられているとは限らず、複数箇所に設けられている場合もある。
また、各実施形態では、遮光素子のすべてに対して同一の対策を施すように説明したが、これに限られるものではない。例えば、第1の遮光素子には不活性ガスを吹きつけ、第2の遮光素子を第2実施形態に示したようにレーザ光の吸収率の低い物質で構成するようにしてもよい。また、第3の遮光素子をレーザ光の吸収率の低い物質で構成し、かつ、不活性ガスを吹きつけるようにしてもよい。即ち、各実施形態に記した発明を、各遮光素子に対して適宜応用すればよい。
更に、上記各実施形態においては、紫外レーザ装置の一例としてKrFエキシマレーザ装置を例にとって説明したが、これに限られるものではない。例えば、ArFエキシマレーザ装置等の他のエキシマレーザ装置や、F2レーザ等の紫外レーザ装置に対しても有効である。
本発明は、透光部の温度勾配の変化を抑えてレーザ光を高品位に保つことの可能な狭帯域化紫外レーザ装置として有用である。
本発明の第1実施形態に係るエキシマレーザ装置の構成説明図。 本発明の第2実施形態に係るエキシマレーザ装置の構成説明図。 本発明の第3実施形態に係る遮光素子の斜視図。 本発明に係る遮光素子の他の第1例を示す斜視図。 本発明に係る遮光素子の他の第2例を示す斜視図。 本発明の第4実施形態に係るエキシマレーザ装置の構成説明図。 従来技術に係るエキシマレーザ装置の構成説明図。 従来技術に係る遮光素子の形状図。
符号の説明
1…エキシマレーザ装置、2…レーザチャンバ、4…レーザコントローラ、7…フロントウィンドウ、8…フロントミラー、9…リアウィンドウ、10…狭帯域化ユニット、11…レーザ光、11A…不要レーザ光、14…狭帯域化ボックス、32…プリズム、33…グレーティング、37A〜37C…遮光素子、40…吹付手段、42…吸収材、45…加熱手段、46…開口、47A〜47C…透光部、48…温度測定器、49A〜49C…遮光部、50A〜50C…遮光部の内縁、51A,51B…遮光素子

Claims (7)

  1. 狭帯域化ボックス(14)内部に設置された、プリズム(32)と波長選択素子であるグレーティング(33)とを有する狭帯域化ユニット(10)によりレーザ光を狭帯域化し、
    レーザ光(11)を透過させる開口からなる透光部(47A〜47C)と、
    前記透光部(47A〜47C)の周囲にあって不要レーザ光(11A) を光路から除去し、レーザ光(11)を所定形状に整形する遮光部(49A〜49C)とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子(37A〜37C)を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、
    前記遮光素子(37A〜37C)近傍に、前記透光部(47A〜47C)を加熱する加熱手段(45)を備えることを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
  2. 請求の範囲1記載の狭帯域化紫外レーザ装置において、
    前記加熱手段(45)は、レーザ光(11)が発振していない状態においても加熱を行なうことを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
  3. 請求の範囲1又は2記載の狭帯域化紫外レーザ装置において、
    レーザ発振をコントロールするレーザコントローラ(4) と、
    前記透光部(47A〜47C)内の気体の温度を測定する温度測定器(48)とを備え、
    前記温度測定器(48)は、前記気体温度に関する情報を前記レーザコントローラ(4) に通知し、
    前記レーザコントローラ(4) は、前記情報に基づいてレーザ発振を開始するようにすることを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
  4. 狭帯域化ボックス(14)内部に設置された、プリズム(32)と波長選択素子であるグレーティング(33)とを有する狭帯域化ユニット(10)によりレーザ光を狭帯域化し、
    レーザ光(11)を透過させる透光部(47A〜47C)と、
    前記透光部(47A〜47C)の周囲にあって不要レーザ光(11A) を光路から除去し、レーザ光(11)を所定形状に整形する遮光部(49A〜49C)とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子(37A〜37C)を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、
    前記遮光部(49A〜49C)は、アルミニウム、アルミニウム合金及び銅の少なくともいずれか一つを含む材質で形成されていることを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
  5. 狭帯域化ボックス(14)内部に設置された、プリズム(32)と波長選択素子であるグレーティング(33)とを有する狭帯域化ユニット(10)によりレーザ光を狭帯域化し、
    レーザ光(11)を透過させる透光部(47A〜47C)と、
    前記透光部(47A〜47C)の周囲にあって不要レーザ光(11A) を光路から除去し、レーザ光(11)を所定形状に整形する遮光部(49A〜49C)とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子(37A〜37C)を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、
    前記遮光部(49A〜49C)は、レーザ光(11)を透過する材質で形成されると共に、不要レーザ光(11A) を光路から除去する機能を有することを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
  6. 請求の範囲6記載の狭帯域化紫外レーザ装置において、
    前記除去機能は、前記遮光部(49A〜49C)の表面に形成される全反射コーティングであることを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
  7. 狭帯域化ボックス(14)内部に設置された、プリズム(32)と波長選択素子であるグレーティング(33)とを有する狭帯域化ユニット(10)によりレーザ光を狭帯域化し、
    レーザ光(11)を透過させる透光部(47A〜47C)と、
    前記透光部(47A〜47C)の周囲にあって不要レーザ光(11A) を光路から除去し、レーザ光(11)を所定形状に整形する遮光部(49A〜49C)とを有してなる、少なくとも1つの遮光素子(37A〜37C)を備える狭帯域化紫外レーザ装置において、
    前記透光部(47A〜47C)は、レーザ光(11)が透過する固体で形成されていることを特徴とする狭帯域化紫外レーザ装置。
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