JP2007087570A - 角度多重されたピットを読み出す方法及びデバイス - Google Patents
角度多重されたピットを読み出す方法及びデバイス Download PDFInfo
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Abstract
【課題】光記録媒体から角度多重されたピット(13、14)を読み出す方法及びデバイス(1)に関し、さらに、このような方法又はデバイスを使用して光記録媒体(8)から読み出しを行う装置に関する。
【解決手段】光記録媒体(8)上の角度回転されたピット(13、14)の回転角度を検出する方法は以下のステップを有する。
角度回転されたピット(13、14)に光ビーム(3)を照射するステップ、検出器(11)の少なくとも2つの検出領域を用いて、角度回転されたピット(13、14)に反射された光ビーム(9)に関する少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)を求めるステップ、及び少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)の差信号(PS)を算出するステップ。
少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)及び差信号(PS)は、マーク中心に対して角度回転されたピット(13、14)の位置に基づいて求められる。
【選択図】図3
【解決手段】光記録媒体(8)上の角度回転されたピット(13、14)の回転角度を検出する方法は以下のステップを有する。
角度回転されたピット(13、14)に光ビーム(3)を照射するステップ、検出器(11)の少なくとも2つの検出領域を用いて、角度回転されたピット(13、14)に反射された光ビーム(9)に関する少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)を求めるステップ、及び少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)の差信号(PS)を算出するステップ。
少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)及び差信号(PS)は、マーク中心に対して角度回転されたピット(13、14)の位置に基づいて求められる。
【選択図】図3
Description
本発明は、光記録媒体から角度多重されたピットを読み出す方法及びデバイスに関し、さらに、このような方法又はデバイスを使用して光記録媒体から読み出しを行う装置に関する。
光記録媒体の記憶容量を増加させるよく知られた方法の1つに、ピットの基礎構造、例えば、周期的に配列されたピットの角度位置、を用いるものがある。この技術によれば、数ビットの情報を1つのピットに記憶することが可能となる。検出可能な角度信号を発生させるために、例えば、1つ以上の深さステップを有するピット、回転した「ロングピット」、回転した「ダブルピット」等のような、種々のピット形状が提案されている。例えば、Physics Worldの2004年11月号の「DVD disks shine from all angles」において、332の異なる角度のうちの1つの角度に設置された1つのステップの形態を有する角度基礎構造を持つピットが記載されている。ディスクの非回転対称で反射性のピット構造に、フォーカスされたレーザービームを照射することによって、検出器上に非回転対称のイメージが形成される。特殊な検出器構造を用いることによって、記録媒体上のピットの角度基礎構造を検出し、記憶された情報を読み出すことが可能である。
例えば、特許文献1は、角度多重されたピットの回転角度を求める検出器について開示する。この検出器は、8つの受光領域に分割されたフォトディテクタからなる。各受光領域は、全体でほぼ円筒形状をなす。演算回路は受光領域の出力信号から多数の情報及びエラー信号を演算する。
本発明の目的は、簡易な検出構造を使用して、光記録媒体から角度多重されたピットを効率的に読み出すための方法及びデバイスを提供することである。
本発明の第一の態様によれば、この目的は、光記録媒体上の角度回転されたピットの回転角度を検出する、以下のステップを有する方法によって達成される:
角度回転されたピットに光ビームを照射するステップ、
検出器の少なくとも2つの検出領域を用いて、角度回転されたピットに反射された光ビームに関する少なくとも2つの検出信号を求めるステップ、及び
少なくとも2つの検出信号の差信号を算出するステップ。
少なくとも2つの検出信号及び差信号は、マーク中心に対して角度回転されたピットの位置に基づいて求められる。
角度回転されたピットに光ビームを照射するステップ、
検出器の少なくとも2つの検出領域を用いて、角度回転されたピットに反射された光ビームに関する少なくとも2つの検出信号を求めるステップ、及び
少なくとも2つの検出信号の差信号を算出するステップ。
少なくとも2つの検出信号及び差信号は、マーク中心に対して角度回転されたピットの位置に基づいて求められる。
本発明の第二の態様によれば、この目的は、光記録媒体上の角度回転されたピットの回転角度を検出する以下の要素を有するデバイスによっても達成される:
角度回転されたピットに光ビームを照射するための光源、
角度回転されたピットに反射された光ビームに関する少なくとも2つの検出信号を求めるための、少なくとも2つの検出領域を有する検出器、及び
少なくとも2つの検出信号の差信号を算出する計算ユニット。
少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)及び差信号(PS)が、マーク中心に対して角度回転されたピット(13、14)の位置に基づいて求められる。
角度回転されたピットに光ビームを照射するための光源、
角度回転されたピットに反射された光ビームに関する少なくとも2つの検出信号を求めるための、少なくとも2つの検出領域を有する検出器、及び
少なくとも2つの検出信号の差信号を算出する計算ユニット。
少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)及び差信号(PS)が、マーク中心に対して角度回転されたピット(13、14)の位置に基づいて求められる。
各検出領域の境界は、光記録媒体上のトラックと実質的に平行であることが好ましい。角度回転されたピットが、読み出しに使用される対物レンズの焦点スポットを通過するとき、これら検出領域は少なくとも2つの異なる信号を発生させる。これらの信号のピーク値(又は位相)は互いに相関してシフトする。そのシフトはピットの回転角度によって決まる。検出領域の信号を組み合わせることによって、回転角度に関する情報をもたらす信号を得ることができる。ピットの回転角度を求めるためには2つの検出領域しか必要とされないが、検出器は四象限検出器であることが好ましい。このことは、四象限検出器を有する従来型ピックアップを、回転されたピットの回転角度を検出するために使用できる、という利点を有する。従って、ハードウェアの修正は必要ない。同時に、ナイフエッジ法又は非点収差法による、周知なプッシュプル型のフォーカスエラー制御を使用してトラッキングを実現することができる。本発明による方法又はデバイスを採用したピックアップは、従来の光記録媒体にも、角度多重された光記録媒体にも使用することができる。トラッキングエラーは異なる検出領域の信号の位相シフトを引き起こすが、この位相シフトは、回転されたピットに起因する位相シフトに比べてむしろ小さい。さらに、この位相シフトは低周波であり、回転されたピットの高周波信号から容易に分離することができる。少なくとも2つの検出信号及び差信号は、マーク中心に対してトラック方向に角度回転されたピットの位置に基づいて求められる。このようにして、ピットが光記録媒体上に周期的に配列されているときに、例えばマーク中心に対して角度回転されたピットについて、2つの異なる位置における差信号を求めることによって、信号の位相弁別検出が実現する。位相弁別検出は、回転角度の測定感度を高める。
差信号に加えて、少なくとも2つの検出信号の和信号も生成されることが好ましい。このことが、差信号のみを使用する場合には−45゜から45゜までに限られる検出可能な回転角度を−90゜から90゜までの範囲に拡大させる。
光記録媒体から読み出しを行う装置は、光記録媒体上の角度回転されたピットの回転角度を検出するという本発明によるデバイス又は本発明による方法を実行する手段を含む。
より深い理解のために、本発明は、図面に関する以下の記載において、より詳細に説明される。本発明は、この典型的な実施形態に限定されるものではなく、特有の特徴を、本発明の範囲から逸脱することなく、組み合わせ及び/又は修正することも可能である。
図1に、角度多重されたピットを読み出すピックアップ1が概略的に示されている。レーザダイオード2は直線偏光された光ビーム3を放射し、光ビーム3はコリメータレンズ4によって平行化される。平行化された光ビーム3は、偏光ビームスプリッタ5と四分の一波長板6を通過し、四分の一波長板6は、光ビーム3が対物レンズ7により光記録媒体8上にフォーカスされる前に、光ビーム3を円偏光された光ビーム3に変える。光記録媒体によって反射された光ビーム9は、対物レンズ7により平行化される。そして四分の一波長板6を通過することにより、反射された光ビーム9は直線偏光した光ビーム9に変化する。四分の一波長板6により、反射された光ビーム9の偏光方向は、最初の光ビーム3の偏光方向に対して垂直となる。従って、反射された光ビーム9は、偏光ビームスプリッタ5によってフォーカシングレンズ10方向に偏向し、フォーカシングレンズ10は反射された光ビーム9を検出器11上にフォーカスする。検出器11は、少なくとも2つの検出領域を有する。この検出器11は四象限検出器であることが好ましい。光記録媒体8のトラック12及び角度回転されたピット13,14に対する、ピックアップ1の四象限検出領域の位置が図2に示されている。同図において、第1のピット13はトラック1に対して回転角度uだけ回転している。
以下に、本発明による検出方法のシミュレーション結果を説明する。シミュレーションには、下記のパラメータを使用する。
・波長:405nm 光記録媒体上への円偏光
・対物レンズの開口数(NA):0.85
・ピットサイズ:320nm×100nm
・波長:405nm 光記録媒体上への円偏光
・対物レンズの開口数(NA):0.85
・ピットサイズ:320nm×100nm
角度回転されたピット13、14が光ピックアップ1の対物レンズ7の焦点スポットを通過すると、四象限検出器11は4つの異なる信号を発生させる。これらの信号のピーク値(又は位相)は互いに相関してシフトする。そのシフトはピットの回転角度uに従う。図3は、回転角度u=−45゜を有する角度回転されたピットが対物レンズ7の焦点スポットを通って移動するときの、四象限検出器11の4つの信号を示す。図4は、回転角度u=0゜の場合の4つの信号を示す。
各象限の信号A,B,C,Dを組み合わせることにより、回転角度に関する情報をもたらす信号を得ることができる。例えば、信号の組み合わせとして、PS(x)=A(x)+B(x)−C(x)−D(x)を使用する。ここで、xはピットの位置を示す。4つの異なる回転角度に対する結果が図5に示されている。破線で囲まれた矩形部分は検出感度の高い部分を示す。図に示すように、回転角度−45゜及び45゜に関する信号は、回転角度0゜に関する信号と容易に区別することができる。回転角度−45゜及び45゜の間の回転角度に関する信号は、図に記載されている信号の間に存在する。
1つの四象限検出器では、検出できる角度の範囲は−45゜から+45゜までに限定される。このことは、隣接するトラックからのクロストークを減少させるという利点を有する。これは、回転角度u=90゜を有する回転されたピットは非常に幅が広いためである。しかしながら、信号をSUM(x)=A(x)+B(x)+C(x)+D(x)の組み合わせとすれば、ピット角度がu=0゜であるかu=90゜であるかをさらに検出することが可能となる。u=0゜のとき、ピットは非常に長く、その結果、SUM(x)は非常に幅広のピーク値を有し(例えば、半値幅が大きくなる)、一方、u=90゜のとき、SUM(x)はu=0゜のときより小さくなる。従って、信号PSとSUMとを組み合わせることによって、−90゜から+90゜までの範囲で多重化が可能となる。
概して、角度回転されたピットは光記録媒体上に周期的に配列されている。従って、マーク中心に対して各ピットの実際の位置に関する情報をもたらすクロック信号を得ることは比較的容易である。もしピットが周期的に配列されていなければ、ピットにより発生する信号を蓄積し、その後評価することが必要である。例えば位相弁別検出を使用して、上記信号PS(x)を2つの異なる位置で求めることによって、−45゜及び45゜間のピット角度に関する情報が得られる。図6は、d=130nmでピット角度−45゜、0゜、45゜におけるピット角度信号PA(d)=PS(−d)−PS(+d)のプロットを示している。同図より、適切な間隔dが選択されれば、関数PAによってピット回転角度uを求めることができることは明らかである。その間隔は、図5に示されるようなシミュレーションの使用により容易に求めることができる。
得られた信号は、DVDシステムで周知のDPD(位相差検出法)又はDTD(時間差検出法)トラッキング信号に相当する。DVDシステムにおいては、多数のピットについて平均化する必要があるため、位相シフトの効果はとても小さい。角度回転されたピットの場合は、回転エッジの長さがはるかに長いため、その効果は極めて大きい。さらに、周期的なピット配列が回転角度uの位相弁別検出を可能とし、このことがSN比を改善する。
1 ピックアップ
2 レーザダイオード
3 光ビーム
4 コリメータレンズ
5 偏光ビームスプリッタ
6 四分の一波長板
7 対物レンズ
8 光記録媒体
9 反射された光ビーム
10 フォーカシングレンズ
11 検出器
12 トラック
13、14 ピット
2 レーザダイオード
3 光ビーム
4 コリメータレンズ
5 偏光ビームスプリッタ
6 四分の一波長板
7 対物レンズ
8 光記録媒体
9 反射された光ビーム
10 フォーカシングレンズ
11 検出器
12 トラック
13、14 ピット
Claims (10)
- 光記録媒体(8)上の角度回転されたピット(13、14)の回転角度を検出する方法であって、
前記角度回転されたピット(13、14)に光ビーム(3)を照射するステップと、
検出器(11)の少なくとも2つの検出領域を用いて、前記角度回転されたピット(13、14)で反射された光ビーム(9)に関する少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)を求めるステップと
を含んでおり、
前記少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)の差信号(PS)を算出し、
前記少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)及び前記差信号(PS)を、マーク中心に対する、前記角度回転されたピット(13、14)の位置に基づいて求める方法。 - マーク中心に対して角度回転されたピットについて2つの異なる位置で差信号の測定をすることによって、前記差信号(PS)の位相弁別検出を行うステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)の和信号(SUM)を生成するステップをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記検出領域の境界が光記録媒体(8)上のトラック(12)と実質的に平行である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記検出器(11)が四象限検出器である、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
- 光記録媒体(8)上の角度回転されたピット(13、14)の回転角度を検出するデバイスであって、
前記角度回転されたピット(13、14)に光ビーム(3)を照射するための光源(2)と、
角度回転されたピット(13、14)で反射された光ビーム(9)に関する少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)を求めるための、少なくとも2つの検出領域を有する検出器(11)とを含んでおり、
前記少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)の差信号(PS)を算出するための計算ユニットをさらに含んでおり、
前記少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)及び前記差信号(PS)が、マーク中心に対して前記角度回転されたピット(13、14)の位置に基づいて求められるデバイス。 - 前記少なくとも2つの検出信号(A+B、C+D)の和信号(SUM)を生成するための計算ユニットをさらに含む、請求項6に記載のデバイス。
- 前記検出領域の境界が光記録媒体(8)上のトラック(12)と実質的に平行である、請求項6又は7に記載のデバイス。
- 前記検出器(11)が四象限検出器である、請求項6から8のいずれか1項に記載のデバイス。
- 光記録媒体(8)の角度回転されたピット(13、14)の回転角度を検出するため、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法を行うように構成された、又は請求項6から8のいずれか1項に記載のデバイスを含む、光記録媒体から読み出しを行う装置。
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