JP2007077790A - 断熱シャッター - Google Patents

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Abstract

【課題】住宅などの建築物の窓に設けられる、省スペースで極めて高い断熱効果を発揮する断熱シャッターを提供する。
【解決手段】断熱シャッターを構成するスラット107は、断熱性を有する枠材111の切り欠き部において面材110と真空断熱材112を支持する。また、真空断熱材112の外周のヒレ状の溶着部のうち枠材111側の溶着部は芯材に沿うように折り曲げた状態でスラット107の枠材111の切り欠き部に挿入する。更に、断熱シャッターを閉めた時は、スラット107が傾動し隣接するスラット107同士が略連結する。このとき、スラット107端部に設けた枠材111同士が当接する。また、スラット107の面材110の断面形状に沿うように真空断熱材112を折り曲げ、該折り曲げ部に位置する芯材の厚みを他の部分より厚みの薄い薄肉部とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅などの建築物の窓において、開閉機能を備え、開時には採光や通風機能を備え、閉時には遮光に加え断熱効果を発揮する断熱シャッターに関するものである。
住宅など建築物の窓は、採光や通風機能が必要である反面、遮光や断熱、更には防音や防犯といった様々な機能が求められる。しかしながら、これらの機能を全て満足するような部材はなく、例えば断熱効果のあるガラス障子と、遮光効果のあるブラインドと、更にその外側に、開閉可能な障子を設ける方法により、多機能なサッシを提供しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、特にシャッターに関して言えば、遮光や防犯といった機能は備えているものの、断熱機能を備えたシャッターも提案されているが、その効果は、ほとんど期待できないものであった(例えば、特許文献2参照)。
図10は、特許文献1に記載された従来の多機能サッシを示すものである。
図10に示すように、多機能サッシ1は、室内側に設けられたガラス障子2と、ガラス障子2の室外側に設けられたブラインド3と、更にその室外側に設けられた室外側障子4から構成される。
以上のように構成された多機能サッシ1について、以下その作用を説明する。
ガラス障子2と、ブラインド3と、室外側障子4を全て開けることにより、採光と通風効果を得ることが出来る。一方、ガラス障子2と、ブラインド3と、室外側障子4を全て閉じることにより、遮光や断熱効果を得ることが出来る。
そして、特に夏場の様に日射量が多い場合には、ガラス障子2と、ブラインド3を閉じた状態で、室外側障子4を開けることにより、ガラス障子2と室外側障子4の間の空間にこもる熱気を屋外に逃がすことが出来るため、更に断熱性能を増すことが出来る。また、ブラインド3は、室外側障子4の内側にあるため、強風にあおられることもない。
図11は、特許文献2に記載された従来の断熱シャッターを示すものである。
図11に示すように、断熱シャッター5は、窓枠6の外側に設置した木質材料や木質複合材料を接合した金属板からなる複数のスラット7と、スラット7を保持する保持部材8と、保持部材8の巻き取り装置9などにより構成されている。
以上のように構成された断熱シャッター5について、以下その作用を説明する。
遮光や断熱効果を得る場合には、巻き取り装置9に巻かれたコード等からなる保持部材8を巻き戻してスラット7を下方に移動させ、落とし込みあるいは回転(傾動)によりスラット7を閉状態にする。一方、採光や通風効果を得る場合には、スラット7を傾動させその角度を調節する、あるいは巻き取り装置9により保持部材8を巻き上げて、スラット7を上方へ移動させ収納する。
特開2001−214670号公報 特開2002−194967号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、室外側障子4には、ほとんど断熱効果がなく、ガラス障子2と室外側障子4の間に形成される空間の空気断熱により断熱効果を得ている。そのため、室外側障子4を開放すると、断熱効果は激減し、ブラインド3の遮光効果とガラス障子2のわずかな断熱効果を期待できる程度である。
この断熱効果は、ウレタンフォームなどの断熱材を用いた壁断熱の断熱効果とは、けた違いに断熱性能が劣るため、住宅への熱侵入の40%以上を占めると言われる開口部からの熱侵入を抑える効果は極めて低い。ガラス障子2としてペアガラスを用いた場合でも、本傾向は、それほど変わるものではない。
また、室外側障子4を含め、ガラス障子2と、ブラインド3を閉じた状態では、ある程度断熱効果を得ることは出来ると考えられるが、様々な状況に応じて、いくつもの開閉操作を強いられるため使い勝手が悪いと考えられる。
一方、特許文献2の構成では、スラット7を構成する断熱材として木質材料や木質複合材料の適用が提案されているが、断熱性能に乏しく、また、その構成についても全く言及されていないため、現実的な方法であるとは言いがたい。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、省スペースで極めて高い断熱効果を発揮する断熱シャッターを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の断熱シャッターは、面材と、前記面材端部に設けられた断熱性を有する枠材と、前記面材の室内側に配設された真空断熱材とから成る複数のスラットにより構成された、建築物の窓に設けるシャッターであって、各前記スラットに設けた前記真空断熱材が前記枠材により支持されることを特徴とするものである。
これによって、面材の面から入る熱侵入は真空断熱材で遮断すると共に、面材端部からの熱侵入は枠材と真空断熱材で抑えることができるため、開口部の最も外側に位置するシャッターの面材のすぐ内側で断熱効果を発揮し、ガラス障子との間の空間を室内空間の温度に近い状態に維持することが出来る。
ここで、真空断熱材は、ウレタンフォームなどの一般的な断熱材と比較しても4から5倍の高い断熱性能を有するために、わずか数mm程度の厚みという省スペースで高い断熱効果を発揮することが出来る。
本発明の断熱シャッターは、住宅など建築物の窓から室内へ侵入する熱を大幅に削減できるため、冷房や暖房の省エネルギー化を図ることができる。
また、断熱シャッターとガラス障子の間の空間は、室内温度に近い状態となるため、夏場には開口部付近の輻射熱の侵入を抑制し、冬場には冷輻射やコールドドラフトを抑制することにより、室内の快適空間をより開口部側まで広げることができるという効果がある。
また、冬場にガラス障子の内側に発生する結露を抑制する作用もあり、カビの発生なども抑制する効果がある。
更に、真空断熱材は数mm程度の厚みでも高い断熱性能を有するため、断熱機能を付与するための設計変更は部分的なものであり、一般的なシャッターの設計を大幅に変更することがない。また、シャッターとガラス障子のみのシンプルな構成で断熱機能を付与できるため、開閉時の操作感を損なうこともない。
本発明の請求項1に記載の断熱シャッターの発明は、面材と、前記面材端部に設けられた断熱性を有する枠材と、前記面材の室内側に配設された真空断熱材とから成る複数のスラットにより構成された、建築物の窓に設けるシャッターであって、各前記スラットに設けた前記真空断熱材が前記枠材により支持されることを特徴とするものであり、両面テープや接着剤といった特別な部材を用いることなく、真空断熱材を面材に確実に支持することとなり、部品点数を最小限に抑え、合理的な方法でシャッターに断熱機能を付与することができる。
また、真空断熱材は、ウレタンフォームの4倍から5倍という高い断熱性能を有するため、わずかな厚みで確実な断熱機能を発揮することとなり、シャッターを構成するための設計スペースを変更することなく、部材の部分的な設計変更により高い断熱性能を得ることができる。
請求項2に記載の断熱シャッターの発明は、請求項1に記載の発明における真空断熱材が、スラットの面材の断面形状に沿うように折り曲げられており、前記折り曲げ部に位置する前記芯材の厚みが他の部分に位置する前記芯材の厚みよりも薄くなっていることを特徴とするものであり、スラットの断面形状に沿うように真空断熱材を容易に折り曲げることが可能になると共に、折り曲げによってラミネートフィルムにかかる過剰な応力を抑えることとなり、形状適合性を高めると共に長期信頼性を確保することができる。
請求項3に記載の断熱シャッターの発明は、請求項1に記載の発明における真空断熱材が、複数の芯材を有し、複数の前記芯材のそれぞれが互いに独立した空間に位置するよう隣接する前記芯材と前記芯材との間の対向するラミネートフィルム同士が熱溶着されているものであって、前記芯材と前記芯材との間の対向する前記ラミネートフィルムの間に前記芯材が存在せず前記ラミネートフィルム同士が熱溶着されている部分で、スラットの面材の断面形状に沿うように折り曲げられていることを特徴とするものであり、スラットの断面形状に沿うように真空断熱材を容易に折り曲げることが可能になると共に、折り曲げ部に芯材が存在しないため、ラミネートフィルムに余計な応力が発生しないこととなり、形状適合性を高めると共に長期信頼性を更に確保することができる。
また、各芯材が独立していることにより、万が一、一つの芯材部が破袋しても他の芯材部に影響がなく、全体の断熱性能の低下を抑えることができる。
請求項4に記載の断熱シャッターの発明は、請求項2または請求項3に記載の発明における真空断熱材が、外周のヒレ状の溶着部のうち少なくとも対向する二辺の前記溶着部が芯材に沿うように折り曲げられた状態で、スラットの枠材に挿入されていることを特徴とするものであり、真空断熱材の周囲のヒレ状の溶着部をあらかじめ芯材に沿って折り曲げ仮止めしておく必要がないため、真空断熱材を枠材に組み付ける工程を無くすことができ、断熱シャッターを安価に製造することができる。
請求項5に記載の断熱シャッターの発明は、請求項4に記載の発明において、シャッターを閉めた時は、スラットを略連結し隣接する前記スラット端部に設けた枠材同士が当接することを特徴とするものであり、スラットの面材を伝導してシャッターの室内側空間に外気の温度が伝わることを抑制することとなり、真空断熱材本来の断熱性能を効率よく引き出し高い断熱性能を発揮することができる。
請求項6に記載の断熱シャッターの発明は、請求項4または請求項5に記載の発明に加えて、真空断熱材の室内側面に枠材と一体成形された保護部材を設けたことを特徴とするものであり、真空断熱材を一体化された枠材に固定した後に面材を組み付けることとなり、スラットの組付けを容易に行うことができる。
また、真空断熱材の室内側面が保護部材に覆われているため、室内側から不用意に真空断熱材に触れて破袋を招く心配がなく、かつ室内側から見たときに直接真空断熱材が見えないこととなり、見た目にも洗練された仕様にまとめることができる。
請求項7に記載の断熱シャッターの発明は、請求項1から請求項6の何れか一項に記載の発明に加えて、枠材が面材を兼ねるように構成し、射出成形により前記枠材と真空断熱材とを一体化させたものであり、真空断熱材の周囲に枠材材料を薄く均質に設けることが出来るため、スラット全体の面積に対する真空断熱材の面積を大きく確保できることとなり、真空断熱材本来の断熱性能を最大限発揮できる。
なお、面材を兼ねる枠材と真空断熱材とを射出成形により一体化させるには、予め真空断熱材を金型内部に配設した上で射出成形機を用いて枠材材料を金型内部に射出すればよい。
請求項8に記載の断熱シャッターの発明は、請求項7に記載の発明に加えて、真空断熱材が耐熱性シートに覆われているものであり、射出成形される高温の枠材材料から真空断熱材のガスバリア性フィルムを保護することとなり、真空断熱材のガスバリア性を損なうことなく成形することができる。
請求項9に記載の断熱シャッターの発明は、請求項7または請求項8に記載の発明に加えて、各スラットは複数のスラット片から構成されており、射出成形された複数のスラット片を長手方向に連結することにより各スラットを構成するものであり、比較的小型の射出成形金型によりスラット片を形成し、かつ各々のスラット片を連結することにより建築物の開口部の幅に応じて任意にスラットを形成することとなり、開口部仕様に応じて断熱性の高いシャッターをより安価に提供することができる。
以下、本発明の断熱シャッターの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における断熱シャッターの断面図である。図2は、同実施の形態の断熱シャッターにおけるスラットの断面図である。図3は、同実施の形態の断熱シャッターに用いる真空断熱材の断面図である。図4は、図2に示す同実施の形態の断熱シャッターにおけるスラット端部Aの拡大断面図である。
まず、断熱シャッター105の構成について述べる。断熱シャッター105は、窓枠106の外側に設置されており、複数のスラット107と、巻き取り装置109と、スラット107と巻き取り装置109を繋ぎスラット107の傾動や昇降を操る保持部材108とにより構成されている。更に、スラット107は、アルミニウムなどの金属製の面材110と、樹脂やゴム製の材質からなり断熱性を有する枠材111と、真空断熱材112から構成されている。
ここで、面材110を構成するアルミニウムの熱伝導率は200W/mK程度であるのに対して、枠材111を構成する樹脂やゴムの断熱性能は0.2W/mK程度であるため、面材110に対して枠材111は高い断熱性能を有している。
一方、真空断熱材112は、粉体や発泡体或いは繊維から成る芯材113と、ガスバリア性のあるラミネートフィルム114から構成されており、芯材113は部分的に厚みが薄い薄肉部113aが設けてあると共に、ラミネートフィルム114は、最外層の保護層と、その内側のアルミ箔やアルミ蒸着によるガスバリア層と、最内層の熱溶着層から構成されている(図示せず)。
ここで、真空断熱材112は、矩形型に予め裁断された2枚のラミネートフィルム114の周囲3辺を熱溶着し、袋状に成形されたラミネートフィルム114の間に芯材113を挿入し、ラミネートフィルム114の間の空間を真空排気すると共に袋状のラミネートフィルム114の残る1辺を熱溶着することにより製造する。
その結果、真空断熱材112の熱伝導率は0.002〜0.004W/mK程度の断熱性能を発揮し一般的な断熱材であるウレタンフォームの5〜10倍という高い断熱性能を得ることが出来る。
次に、スラット107の組立て方法について述べる。面材110は、枠材111の切り欠き部111aに面材110の端部が挿入挟持され、真空断熱材112は、枠材111の切り欠き部111bに挿入挟持されることによりスラット107が構成されている。
なお、真空断熱材112が切り欠き部111bに挿入されるとき、少なくとも枠材111に当接する真空断熱材112の端部に形成されているヒレ状の熱溶着部は芯材113に沿って面材110側に折り返されると共に、面材110の断面形状に沿って真空断熱材112の薄肉部113aが折り曲げられている。
以上のように構成された断熱シャッターについて、以下にその作用と効果を説明する。
まず、本実施の形態の断熱シャッター105を構成するスラット107は、断熱性を有する枠材111の切り欠き部111aにおいて金属製の面材110を支持すると共に、切り欠き部111bにおいて真空断熱材112を支持することにより、確実に面材110と真空断熱材112を支持することができるため、真空断熱材112を固定するための両面テープや接着剤といった特別な部材を用いる必要がなく、部品点数を最小限に抑え合理的な方法でシャッターに断熱機能を付与することができる。
また、真空断熱材112の外周のヒレ状の溶着部の少なくとも対向する二辺の溶着部を芯材113に沿うように折り曲げた状態でスラット107の枠材111の切り欠き部111bに挿入することにより、真空断熱材112の周囲に形成される溶着部をあらかじめ芯材113に沿って仮止めしておく必要がなく、真空断熱材112を枠材111に組み付ける工程をシンプルにでき、断熱シャッターを安価に製造することができる。
一方、真空断熱材112はウレタンフォームの5倍から10倍という高い断熱性能を有するため、わずかな厚みで確実な断熱機能を発揮することとなり、シャッターを構成するための設計スペースを変更することなく、部材の部分的な設計変更により高い断熱性能を得ることができる。
具体的には、真空断熱材112の厚みは3〜5mm程度が好適と考えられ、3mmの場合にはウレタンフォーム15〜30mmに相当し、5mmの場合にはウレタンフォーム25〜50mmに相当する。ここで、住宅の壁断熱に用いられるウレタンボードの厚みは、およそ30〜50mm程度であることから考えられると、本実施の形態の断熱シャッター105にて壁断熱に近い断熱性能が得られると考えられる。
更に、断熱シャッター105を閉めた時は、スラット107が傾動し隣接するスラット107同士が略連結する。このとき、スラット107端部に設けた枠材111同士が当接することにより、スラット107の面材110を伝導してシャッター105の室内側空間に外気の温度が伝わることを抑制することとなり、真空断熱材112本来の断熱性能を引き出し高い断熱性能を発揮することができる。
なお、本実施の形態では枠材111同士が当接することとしたが、樹脂製の枠材111に設けたゴム製のヒレが他方のスラット107の枠材111に当接することにより、隣接するスラット同士の隙間をより確実にシールすることができ、真空断熱材112の性能を更に引き出すことができる。
また、スラット107の面材110の断面形状に沿うように真空断熱材112を折り曲げ、該折り曲げ部に位置する芯材113の厚みを他の部分より厚みの薄い薄肉部113aとすることにより、スラット107の断面形状に沿うように真空断熱材112を容易に折り曲げることが可能になると共に、折り曲げによってラミネートフィルム114にかかる過剰な応力を抑えることとなり、真空断熱材112の形状適合性を高めると共に長期信頼性を確保することができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2の断熱シャッターにおけるスラットである。図6は、同実施の形態の断熱シャッターに用いる真空断熱材の断面図である。図7は、図5に示す同実施の形態の断熱シャッターにおけるスラット端部Bの拡大断面図である。ここで、実施の形態1と同様の部分については説明を省略する。
断熱シャッター205を構成する複数のスラット207は、アルミニウムなどの金属製の面材210と、樹脂やゴム製の材質からなり断熱性を有する枠材211と、真空断熱材212と、真空断熱材112を保護すると共に枠材211と一体化された保護部材215から構成されている。
ここで、保護部材215は枠材211と同様に断熱性を有する材質で構成されており、真空断熱材212は、面材210と、保護部材214と一体化した枠材211との間に挟持されている。
また、真空断熱材212は、粉体や発泡体或いは繊維から成る複数の独立した芯材213と、ガスバリア性のあるラミネートフィルム214から構成されており、複数の芯材213のそれぞれが互いに独立した空間に位置するよう隣接する芯材213と芯材213との間の対向するラミネートフィルム214同士が熱溶着されている。
ここで、真空断熱材212は、ラミネートフィルム214の間に複数の独立した芯材213を配置した状態で真空排気し、各々の芯材213周囲に位置するラミネートフィルム214部および芯材213部を含めた全面を熱溶着することにより製造されたものである。
そして、真空断熱材212は、芯材213と芯材213との間の対向するラミネートフィルム214の間に芯材213が存在せずラミネートフィルム214同士が熱溶着されている部分で、スラット207の面材210の断面形状に沿うように折り曲げられている。
以上のように構成された断熱シャッターについて、以下にその動作、作用を説明する。
本発明の実施の形態では、真空断熱材212が、複数の芯材213を有し、複数の芯材213のそれぞれが互いに独立した空間に位置するよう隣接する芯材213と芯材213との間の対向するラミネートフィルム214同士が熱溶着されているものであって、芯材213と芯材213との間の対向するラミネートフィルム214の間に芯材213が存在せずラミネートフィルム214同士が熱溶着されている部分で、スラット207の面材210の断面形状に沿うように折り曲げられているため、スラット207の断面形状に沿うように真空断熱材212を容易に折り曲げることが可能になると共に、折り曲げ部に芯材213が存在しないためラミネートフィルム214に余計な応力が発生しないこととなり、形状適合性を高めると共に長期信頼性を更に確保することができる。
また、各芯材213が独立に真空度を保っているため、万が一、一つの芯材213部が破袋しても他の芯材213部に影響がなく、全体の断熱性能の低下を抑えることができ、長期信頼性を更に高めることができる。
一方、真空断熱材212の室内側面に枠材211と一体成形された保護部材215を設けたことにより、真空断熱材212を一体化された枠材211に固定した後に面材210を組み付けることとなり、スラット207の組付けを容易に行うことができる。
また、真空断熱材212の室内側面が保護部材215に覆われているため、室内側から不用意に真空断熱材212に触れて破袋を招く心配がなく、かつ室内側から見たときに直接真空断熱材212が見えないため、見た目にも洗練された仕様にまとめることができる。
(実施の形態3)
図8は本発明の実施の形態3の断熱シャッターにおける真空断熱材と枠材を一体成形する射出成形機の断面図である。図9は同実施の形態の断熱シャッターにおける射出成形されたスラット片を連結して成るスラットの組立図である。ここで、実施の形態1および実施の形態2と同様の部分については説明を省略する。
発泡成形機301は、原料挿入部302と、溶融射出部303と、金型部304と、金型部の駆動や冷却温度などを制御する制御部305から構成されている。
以下、射出成形機301を用いたスラット片307aのインモールド成形の方法について説明する。
まず、射出成形機301の金型部304内部の所定の位置に耐熱性シート320で覆われた真空断熱材312を配設する。一方、枠材311の原料となる例えばABSなどの樹脂ペレットを原料挿入部302に投入する。
投入した樹脂ペレットは、溶融射出部303にて約250℃以上の温度で溶融し、溶融射出部303に内蔵されたスクリュー306により押し出されて金型部304に射出され、枠材311と耐熱性シート320で覆われた真空断熱材312が一体成形されスラット片307aが成形される。
ここで、金型部304はガスや液体による冷却構造を有しているため、金型部304に射出された枠材311の原料は一定温度に冷却される。この時、制御部305において原料の射出量や射出温度および金型部304の冷却温度などを調節することができる。
また、上述した成形方法により製造したスラット片307aをスラット接続部321により連結することによりスラット307を構成する。
以上のように構成された断熱シャッターについて、以下にその動作、作用を説明する。
本実施の形態では、射出成形により溶融した枠材311の樹脂材料が真空断熱材312の周囲を流動し枠材311が形成されるが、真空断熱材312が断熱性シート320に覆われているため、真空断熱材312のガスバリア性フィルムの損傷が生じず確実にスラット片307aを形成することが出来る。
また、薄い断熱性シート320に覆われた真空断熱材312の周囲において、枠材311をおよそ2〜3mm程度の薄さで均一に形成することが出来るため各スラット片307aの面積に対する真空断熱材312の面積を大きく確保することが出来るため、各スラット片307aの断熱性能を高くすることが出来る。
また、スラット片307aをスラット接続部321にて接続することにより、建物の開口部の間口に合わせて任意にスラット307を形成することが出来る。この結果、比較的小型の射出成形金型を用いて安価に断熱シャッターを形成することが出来る。
さらに、スラット接続部321に吊り下げ部材(図示せず)を設けることにより、例えば間口幅が3600mm以上の大開口に対してもスラット307の撓みを防止することができ、建物の開口部の断熱性能を大幅に向上することが出来る。
以上のように、本発明による断熱シャッターは、遮光効果だけでなく、住宅など建築物の外側で効果的な断熱効果を得ることができるため、スラットにより構成されるシャッターだけでなく、より一般的な引き違いタイプの雨戸であっても同構成が可能である。また、近年では、住宅に吹き抜けを設け大開口部を設ける例が多く見受けられるが、本発明の断熱シャッターにより、冬場の寒気や夏場の日射を効果的に遮断することができる。一方、車、電車、新幹線等のような乗り物の開口部断熱方法としても利用可能である。
本発明の実施の形態1における断熱シャッターの断面図 本発明の実施の形態1における断熱シャッターのスラットの断面図 本発明の実施の形態1における断熱シャッターに使用する真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における断熱シャッターのスラット端部Aの拡大断面図 本発明の実施の形態2における断熱シャッターのスラットの断面図 本発明の実施の形態2における断熱シャッターに使用する真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態2における断熱シャッターのスラット端部Bの拡大断面図 本発明の実施の形態3における断熱シャッターのスラットの製造に用いる射出成形機の断面図 本発明の実施の形態3における断熱シャッターのスラットの斜視図 従来の多機能サッシの断面図 従来の断熱シャッターの断面図
符号の説明
105,205 断熱シャッター
107,207,307 スラット
110,210 面材
111,211,311 枠材
112,212,312 真空断熱材
113,213 芯材
113a 芯材の薄肉部
114,214 ラミネートフィルム
215 保護部材
307a スラット片
320 耐熱シート

Claims (9)

  1. 面材と、前記面材端部に設けられた断熱性を有する枠材と、前記面材の室内側に配設された真空断熱材とから成る複数のスラットにより構成された、建築物の窓に設けるシャッターであって、各前記スラットに設けた前記真空断熱材が前記枠材により支持されることを特徴とする断熱シャッター。
  2. 真空断熱材は、スラットの面材の断面形状に沿うように折り曲げられており、前記折り曲げ部に位置する前記芯材の厚みが他の部分に位置する前記芯材の厚みよりも薄くなっていることを特徴とする請求項1に記載の断熱シャッター。
  3. 真空断熱材は、複数の芯材を有し、複数の前記芯材のそれぞれが互いに独立した空間に位置するよう隣接する前記芯材と前記芯材との間の対向するラミネートフィルム同士が熱溶着されているものであって、前記芯材と前記芯材との間の対向する前記ラミネートフィルムの間に前記芯材が存在せず前記ラミネートフィルム同士が熱溶着されている部分で、スラットの面材の断面形状に沿うように折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の断熱シャッター。
  4. 真空断熱材は、外周のヒレ状の溶着部のうち少なくとも対向する二辺の前記溶着部が芯材に沿うように折り曲げられた状態で、スラットの枠材に挿入されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の断熱シャッター。
  5. シャッターを閉めた時は、スラットを略連結し隣接する前記スラット端部に設けた枠材同士が当接することを特徴とする請求項4に記載の断熱シャッター。
  6. 真空断熱材の室内側面に枠材と一体成形された保護部材を設けたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の断熱シャッター。
  7. 枠材が面材を兼ねており、射出成形により前記枠材と真空断熱材とが一体化していることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の断熱シャッター。
  8. 真空断熱材が耐熱性シートに覆われていることを特徴とする請求項7に記載の断熱シャッター。
  9. 各スラットは複数のスラット片から構成されており、射出成形された複数のスラット片を長手方向に連結することにより各スラットを構成することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の断熱シャッター。
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