JP2007069757A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、車両の偏向を抑えるための保舵力を低減することができる電動パワーステアリング装置の提供を目的とする。
【解決手段】 電動モータの作動により生ずるモータ回転角θの目標値と実値との偏差に基づいて、電動モータの作動を制御することにより、ドライバーの操舵操作をアシストする電動パワーステアリング装置において、操舵トルクMTや操舵角MA等を検出することによってドライバーが保舵状態であるか否かを判定する保舵状態判定部24を備え、保舵状態判定部24によって保舵状態と判定された場合ドライバーの保舵力を軽減するために、保舵力軽減制御部22によってドライバーの操舵操作のアシスト量を調整することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ドライバーの操舵動作を電動モータによってアシストする電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、ドライバーの操舵動作に応じて電動モータによってアシスト力を付与する車両の車両用操舵装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両用操舵装置は、ヨーレートと横Gを検出することによって、横風等の外乱が加わり車両に挙動変化が生じたと判断した場合、ヨーレートと横Gを打ち消す方向に補助反力トルクを発生させる、すなわち車両の偏向を直進状態に戻す方向に補助反力トルクを発生させるものである。
特開2000−25630号公報
ところで、路面勾配やタイヤ性能の左右差等によって車両が右や左に流される(車両が偏向する)場合、ドライバーは車両が流されないように保舵(当て舵)を行っている。つまり、ドライバーは車両が流されないように保舵のための操舵力(保舵力)を維持したままステアリング操作をしていることになる。したがって、力んだままステアリング操作をし続けることによって、ドライバーの疲労は溜まってしまう。
この点、ヨーレート信号や横Gをパラメータとするマップに基づいて補助反力トルクを演算する上述の従来技術では、ドライバーが直進時にこの保舵を行っている状態では、補助反力トルクはゼロとなり、通常の補助操舵トルクを発生させるのみであり、通常の操舵アシストと何ら変わらないことになる。なぜなら、ドライバーが直進時にこの保舵を行っている状態では、車両の直進状態は維持されるのでヨーレートや横Gは発生しないからである。
補助反力トルクがゼロとなることを解決するために、ヨーレート信号や横Gがゼロのときに補助反力トルクを発生させるマップを使用することも考えることはできるが、車両が流れない正常な走行状態では、左右どちらかの方向にドライバーが意図しない補助反力トルクが発生してしまい、ドライバーの操舵フィーリングを損なわせてしまう。
そこで、本発明は、車両の偏向を抑えるためのドライバーの保舵力を低減することができる電動パワーステアリング装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、
電動モータの作動により生ずる被制御量の目標値を設定する目標値設定手段と、
前記被制御量を検出する被制御量検出手段と、
前記目標値設定手段によって設定された目標値と前記被制御量検出手段によって検出された被制御量との偏差を演算する偏差演算手段と、
前記偏差演算手段によって演算された偏差に基づいて前記電動モータの作動を制御する制御手段とを有し、
前記電動モータの作動によってドライバーの操舵操作をアシストする電動パワーステアリング装置において、
ドライバーの操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、
前記操舵状態検出手段により保舵状態か否かを判断する保舵状態判断手段とを備え、
前記保舵状態判断手段により保舵状態と判断された場合ドライバーの保舵力を軽減するためにアシスト量を調整することを特徴とする電動パワーステアリング装置が提供される。本局面によれば、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っているときに、その保舵するための操舵力がアシストされるため、ドライバーは快適な操舵フィーリングを得ることができる。なお、前記被制御量として、例えば、電動モータの回転角がある。
ここで、ドライバーが力んだ状態でステアリング操作をある位置で保っていれば、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っているといえるので、前記保舵状態判断手段は、ステアリング操舵の変化が略零であり、且つ、操舵トルクが所定値以上ある場合、保舵状態と判断することが望ましい。
なお、ステアリング操作をある位置で保っているにもかかわらず、ドライバーが力んだ状態で車両に作用するヨーレートが略零の状態であれば、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っているといってもよいので、前記保舵状態判断手段は、ステアリング操舵の変化が略零であり、且つ、操舵トルクが所定値以上発生し、且つ、ヨーレートが略零の場合、保舵状態と判断してもよい。
本発明によれば、車両の偏向を抑えるためのドライバーの保舵力を低減することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明の電動パワーステアリング装置の全体構成の一例を示す図である。電動パワーステアリング(「EPS」ともいう)装置は、走行状態に応じてステアリング操作のアシストトルクを任意に変化させることができ、ステアリング操作に必要な操舵トルクを調整することができるものである。
操舵角センサ2は、ステアリングホイール部やそのステアリングホイールに連結するメインシャフト部に備えられている。操舵角センサ2は、ドライバーがステアリングホイールを操舵したときの操舵角の大きさと操舵方向を検出する。その検出値に応じて操舵角センサ2から出力される信号に基づいて、EPS制御用ECU(Electronic Control Unit)1は操舵角MAを演算する。このとき、操舵方向は正負の符号によって表され、例えば、右操舵には+が付与され、左操舵には−が付与される。また、EPS制御用ECU1は、演算された操舵角MAに基づいて操舵角MAの微分値、すなわち操舵角速度dMAを演算する。
車速センサ3は、車輪の回転を検出する。その回転に応じて車速センサ3から出力されるパルス信号に基づいて、EPS制御用ECU1は自車の車速VSPを演算する。
ヨーレートセンサ9は、車両にヨー方向の回転力が作用していることを検出する。その検出値に応じてヨーレートセンサ9から出力される信号に基づいて、EPS制御用ECU1はヨー運動によって発生する車両の重心点回りの角速度YRを演算する。
トルクセンサ4は、ドライバーがステアリングホイールを操舵したときのトーションバーのねじれの大きさと方向を検出する。ステアリングホイール側の入力軸とギヤ側の出力軸はトーションバーを介して連結されており、入力軸の回転検出を担当するトルクセンサ4aと出力軸の回転検出を担当するトルクセンサ4bとを有する。その回転に応じてトルクセンサ4a,4bのそれぞれから出力される信号に基づいて、EPS制御用ECU1は操舵トルクMTを演算する。
ラックバー5は、車幅方向に延在し、その両端のそれぞれがタイロッドを介して左右の車輪に接続される。ラックバー5は、ピニオン軸を介してステアリングシャフト側に接続される。
EPSギヤモータ7は、ラックバー5のストローク運動を発生させる電動モータである。モータ回転角センサ8は、EPSギヤモータ7の回転状態を検出する。その回転に応じてモータ回転角センサ8から出力される信号に基づいて、EPS制御用ECU1はEPSギヤモータ7の回転角度θmと回転数nを演算する。
EPS制御用ECU1は、上記各センサによる検出値に基づいて所望のアシストトルクとなるようにEPSギヤモータ7を駆動制御する。すなわち、ドライバーによるステアリングホイールの操舵操作による操舵トルクとEPS制御用ECU1によって制御されるEPSギヤモータ7によるアシストトルクとの両方がラックバー5に作用することによって、ラックバー5はストロークする。そのストロークによってタイロッドを介して左右車輪が転舵し、車両の操舵が行われる。
図2は、EPS制御用ECU1の制御ブロックの一例を示す図である。EPS制御用ECU1は、各種演算を行うマイクロプロセッサ、プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM及び電子回路等を内部に有している。それらによって、図2に示される各構成ブロックが構成される。
基本アシストトルク制御部20は、ステアリングホイールの操舵動作に対して基本アシストトルクをEPSギヤモータ7に発生させるために、EPSギヤモータ7に流すべき電流の指令値(基本アシスト電流指令値Ia)を決定する。基本アシストトルク制御部20は、例えば図9に示される「操舵トルク」と「基本アシストトルク」との関係を規定するマップに基づいて、実際の操舵トルクMT及び実際の車速VSPから基本アシストトルクを演算し、その基本アシストトルクに対応する基本アシスト電流指令値Iaを決定する。図9の基本アシストトルクマップは、操舵トルクが増えるにつれて基本アシストトルクが増えるように設定され、車速が速くなるにつれて基本アシストトルクが減るように設定されている(VSP1<VSP2)。
ダンピング制御部21は、ステアリングホイールの操舵動作に対して抵抗(手ごたえ感)を与えることを補償するために、ダンピングアシスト電流指令値Ibを決定する。ダンピング制御部21は、例えば図10に示される「操舵角速度」と「ダンピングアシストトルク」との関係を規定するマップに基づいて、操舵角速度演算部23が実際の操舵角MAを微分することにより得られた操舵角速度dMA及び実際の車速VSPからダンピングアシストトルクを演算し、そのダンピングアシストトルクに対応するダンピングアシスト電流指令値Ibを決定する。図10のダンピングアシストトルクマップは、ダンピングアシストトルクが操舵方向と反対方向に作用するように設定されている。また、操舵角速度が増えるにつれてダンピングアシストトルクが増えるように設定され、車速が速くなるにつれてダンピングアシストトルクが増えるように設定されている(VSP1<VSP2)。
加算部25は、基本アシスト電流指令値Iaとダンピングアシスト電流指令値Ibを加算することにより、基本アシストトルクをダンピングアシストトルクで補正したアシスト電流指令値I*を決定する。
保舵状態判定部24は、保舵状態の判定方法の一例として、操舵角MAが殆ど変化しない状態か否かを判定するとともに、車両が偏向状態であるか否かを判定し、操舵角MAが殆ど変化せず、かつ、車両が偏向状態であると判定したときには、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っていると判断する。
図3は、保舵状態判定部24の制御フローチャートの第1の例である。保舵状態判定部24は、実際の操舵角速度の絶対値|dMA|と所定の操舵角速度閾値XdMAとを比較し、ステアリング操作をある位置で止めているか否かを判定する(ステップ10)。ステップ10が成立する場合、操舵角MAが殆ど変化していないためステアリング操作をある位置で保っている状態であると判定し、ステップ12に進む。一方、ステップ10が成立しない場合、操舵角MAが変化しているため操舵状態(ステアリングホイールを回動操作している状態)であると判定するとともに、カウンタN及び保舵状態を示すFlagをゼロにリセットする(ステップ22及び24)。
ステップ12において、保舵状態判定部24は、Flagの状態を確認することによって保舵状態時に実行する後述する保舵力軽減制御が制御中か否かを判定する。Flag=0ならば保舵力軽減制御が制御中ではないと判断し、ステップ14に進む。一方、Flag=0ではないならば保舵力軽減制御が制御中であると判断し、ステップ10に戻りステアリング操作をある位置で止めているか否かの判定を行う。
ステップ14において、保舵状態判定部24は、車両が偏向状態であるか否かを判定する。実際の操舵トルクMTの絶対値|MT|が所定の操舵トルク閾値XMTより大きく、且つ、実際のヨーレートYRの絶対値|YR|が所定のヨーレート閾値XYRより小さければ、言い換えれば、ドライバーはある大きさの操舵力を加えてステアリングホイールを握った状態でヨーレートが殆ど発生していなければ、車両が偏向状態であると判定し、ステップ16に進む。一方、ステップ14の判定式が成立しなければ、車両は偏向状態ではないと判定するとともに、カウンタN及びFlagをゼロにリセットする(ステップ22及び24)。
次に、保舵状態判定部24は、カウンタNをインクリメントし(ステップ16)、カウンタNが所定の閾値XT以上になった場合には、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っていると判断し、Flag=1とする(ステップ20)。
図2に戻り、保舵力軽減制御部22は、保舵状態判定部24による保舵状態を示すFlagの情報に基づいて保舵力軽減制御を実行する。保舵力軽減制御は、ドライバーの保舵力を軽減するアシスト量として保舵力軽減制御量を制御する。保舵力軽減制御量が保舵力軽減電流指令値Icに相当する。図5は、保舵力軽減制御部22が実行する保舵力軽減制御のフローチャートの一例である。保舵力軽減制御部22は、保舵状態判定部24のFlagの値を参照する(ステップ60)。Flag=1ではない場合、保舵力軽減制御部22は、保舵力軽減制御量をゼロにする(ステップ68)。一方、Flag=1の場合、ステップ62に進む。ステップ62では、保舵力軽減制御部22は、実際の操舵トルクMTがある閾値(所定の目標操舵トルク、つまり、アシストが必要となる操舵トルク)以上であるか否かを判断する。操舵トルクMTが目標操舵トルク以上の場合、保舵力軽減制御量を増加させ(ステップ64)、操舵トルクMTが目標操舵トルクに満たない場合、保舵力軽減制御量をそのまま保持する(ステップ66)。
なお、保舵状態から保舵ではない状態に変化した時(すなわち、Flagが1から0に変化した時)に、ドライバーは操舵トルクの変動を感じてしまう可能性がある。なぜならば、Flagが1から0に変化した時には、保舵力軽減制御量はゼロとするが、保舵状態であった時のその制御量が大きい場合には、EPSギヤモータ7によるアシストトルクが急変するためである。そこで、それを防ぐために、図6に示されるように、保舵力軽減制御量をローパスフィルタ(LPF)にかけるステップ70を図5の保舵力軽減制御のフローチャートに追加してもよい。したがって、ステップ70の追加によって、保舵力軽減制御量の変化は、なまされることになり、ドライバーが操舵トルクの変動を感じるおそれはなくなる。逆に、保舵ではない状態から保舵状態に変化した時(すなわち、Flagが0から1に変化した時)も同様であり、ドライバーが操舵トルクの変動を感じるおそれはない。
図7は、EPSギヤモータ7の回転角度θmと回転数nを被制御量とした場合の保舵力軽減制御部22が実行する保舵力軽減制御のフローチャートの一例である。EPSギヤモータ7の回転角度θmと回転数nを制御することによって、EPSギヤモータ7によるアシストトルクは調整可能となる。したがって、所望のアシストトルクになるように回転角度θmと回転数nを制御することによって、ドライバーの操舵トルクを軽減することができる。
図7において、保舵力軽減制御部22は、保舵状態判定部24のFlagの値を参照する(ステップ80)。Flag=1の場合、保舵力軽減制御の制御中であるとして、ステップ82に進む。一方、Flag=1ではない場合、保舵力軽減制御の介入はしない。
保舵力軽減制御部22は、目標とするEPSギヤモータ7によるアシストトルクを発生させるために必要な回転角度θmと回転数nを所定のマップ値から読み取り(ステップ82)、目標回転角度θ1(=360×n+θm)を算出する(ステップ84)。次に、保舵力軽減制御部22は、モータ回転角センサ8から出力される信号に基づいてEPSギヤモータ7の実際の回転角度θmと実際の回転数nを演算し(ステップ86)、現状回転角度θ2(=360×n+θm)を算出する(ステップ88)。保舵力軽減制御部22は、目標回転角度θ1と現状回転角度θ2との偏差角度eを算出し(ステップ90)、偏差角度eから保舵力軽減電流指令値Icを算出するための係数α(既定値)に偏差角度eを乗じることによって、保舵力軽減電流指令値Icを決定する(ステップ92)。保舵力軽減制御部22は、保舵状態判定部24のFlagの値を参照することにより、保舵力軽減制御が実行可能か否かを確認する(ステップ80)。Flag=1の場合、保舵力軽減制御を継続すべきと判断し、ステップ96に進む。一方、Flag=1ではない場合、保舵力軽減制御の実行を中止する。Flag=1の場合、保舵力軽減電流指令値Icは図2に示される加算器26によりI*に加算され(ステップ96)。最終的な電流指令値I**が決定される。そしてステップ86に戻って現状回転角度θ2や偏差角度eの算出が継続される結果、偏差角度eがゼロに近づくように制御されることになる。
なお、図8に示されるように、不感帯を設けるためのステップ91を図7の保舵力軽減制御のフローチャートに追加することによって、頻繁なトルク変動をなくし、ドライバーの不快感を軽減することができる。偏差角度eに対する不感帯を設定する偏差許容定数をβとすると、偏差角度の絶対値|e|がβ以内であれば、保舵力軽減制御の介入はせず、βを超えた場合には、係数α(既定値)に偏差角度eを乗じることによって、保舵力軽減電流指令値Icを決定し(ステップ92)、保舵力軽減制御を実行する。なお、不感帯βの大きさを図11のように車速に応じて変化させてもよい。高速走行になるほどドライバーには保舵力軽減制御等の介入制御によるトルク変動を感じやすくなるため、車速が増すにつれて不感帯βを大きくしている。これにより、図7の制御フローに比べ、ドライバーの不快感を更に軽減することができる。
図2に戻り、モータ駆動部14は、例えばブリッジ回路であって、電流指令値I**に基づいてEPSギヤモータ7をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。EPSギヤモータ7の回転状態は、モータ回転角センサ8によって検出され、保舵力軽減制御部22にフィードバックされる。
したがって、上述の電動パワーステアリング装置の実施例によれば、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っているときに、その保舵するための操舵力をアシストすることができ、快適な操舵フィーリングを得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、停車時の据え切りや保舵、若しくは、微低速〜低速時の操舵や保舵の場合、車両偏向の影響はほとんど無い。また、このような場合に保舵力軽減制御が実行されると、EPSギヤモータ7が過大な電流が流れることにより過熱するおそれもある。そこで、保舵力軽減制御の実行に車速条件を追加し、ある車速閾値XVSP以下では、Flagをゼロにして、保舵力軽減制御を実行しないようにすればよい。
また、上述の図3に示した保舵状態判定部24の制御フローチャートでは、ヨーレートが殆ど発生していないという状態を車両の偏向状態を判定する条件の一つとしていたが、コーナーやバンクを走行中等、ヨーレートが発生する状況でドライバーの保舵力を軽減することができない。そこで、ヨーレートを使用せずに車両の偏向状態を判定する手法についても以下に説明する。
図4は、保舵状態判定部24の制御フローチャートの第2の例である。保舵状態判定部24は、上述の車速条件の追加ステップとして、自車の車速判定を行う(ステップ30)。実際の車速VSPが所定の車速閾値XVSPより大きければ、ステップ32に進む。一方、ステップ30の判定式が成立しなければ、言い換えれば、停車若しくは低速状態であれば、カウンタN及びFlagをゼロにリセットする(ステップ48及び50)。
ステップ32において、保舵状態判定部24は、Flagの状態を確認することによって保舵力軽減制御が制御中か否かを判定する。Flag=0ならば保舵力軽減制御が制御中ではないと判断し、ステップ34に進む。一方、Flag=0ではないならば保舵力軽減制御が制御中であると判断し、ステップ38に進み保舵力軽減制御の継続判定を行う。
保舵状態判定部24は、ステップ34からステップ40において、実際の操舵トルクMTの絶対値|MT|が所定の操舵トルク閾値XMTより大きく、且つ、実際の操舵トルクMTの微分値の絶対値|dMT|が所定の操舵トルク微分値閾値XdMTより大きく、且つ、実際の操舵角MAの絶対値|MA|が所定の操舵角閾値XMAより大きく、且つ、実際の操舵角MAの微分値(操舵角速度)の絶対値|dMA|が所定の操舵角速度閾値XdMAより大きければ、言い換えれば、コーナーを走行中(操舵角MA発生)にドライバーはある大きさの操舵力をステアリングに加えたままある位置で保っている状態であるとして、ステップ42に進む。一方、ステップ34からステップ40のいずれかのステップの判定式が成立しなければ、通常の操舵状態であるとして、カウンタN及びFlagをゼロにリセットする(ステップ48及び50)。すなわち、ドライバーが道路状況等により通常の操舵をしたときには、保舵力軽減制御の介入はされなくなる。
次に、保舵状態判定部24は、カウンタNをインクリメントし(ステップ42)、カウンタNが所定の閾値XT以上になった場合には、ドライバーは車両が流されないように保舵を行っていると判断し、Flag=1とする(ステップ46)。
さらに、上記の例示では、EPSギヤモータ7の回転角度θmと回転数nを被制御量としているが、ラックバー5のストローク変位RSを検出するラックバー変位センサが設置されていれば、ラックストロークとモータ回転角度は(減速比を介して)等価なため、回転角度θmと回転数nの代わりにラックバー5のストローク変位RSを被制御量にしてもよい。
本発明の電動パワーステアリング装置の全体構成の一例を示す図である。 EPS制御用ECU1の制御ブロックの一例を示す図である。 保舵状態判定部24の制御フローチャートの第1の例である。 保舵状態判定部24の制御フローチャートの第2の例である。 保舵力軽減制御部22が実行する保舵力軽減制御のフローチャートの一例である。 保舵力軽減制御部22が実行するLPFをかけた保舵力軽減制御のフローチャートの一例である。 EPSギヤモータ7の回転角度θmと回転数nを被制御量とした場合の保舵力軽減制御部22が実行する保舵力軽減制御のフローチャートの一例である。 EPSギヤモータ7の回転角度θmと回転数nを被制御量として保舵力軽減制御部22が実行する保舵力軽減制御の不感帯を設けたフローチャートの一例である。 「操舵トルク」と「基本アシストトルク」との関係を規定するマップである。 「操舵角速度」と「ダンピングアシストトルク」との関係を規定するマップである。 車速と不感帯の関係図である。
符号の説明
1 EPS制御用ECU
2 操舵角センサ
3 車速センサ
4 トルクセンサ
5 ラックバー
7 EPSギヤモータ
8 モータ回転角センサ
9 ヨーレートセンサ
MA 実際の操舵角
MT 実際の操舵トルク
YR 実際のヨーレート
SP 車速
dMA 操舵角速度
dMT 操舵トルク微分値
XMA 操舵角閾値
XMT 操舵トルク閾値
XdMA 操舵角速度閾値
XdMT 操舵トルク微分値閾値
XYR ヨーレート閾値
XVSP 車速閾値
Flag 保舵状態フラグ
N カウンタ
XT カウンタ閾値
D 駆動信号

Claims (4)

  1. 電動モータの作動により生ずる被制御量の目標値を設定する目標値設定手段と、
    前記被制御量を検出する被制御量検出手段と、
    前記目標値設定手段によって設定された目標値と前記被制御量検出手段によって検出された被制御量との偏差を演算する偏差演算手段と、
    前記偏差演算手段によって演算された偏差に基づいて前記電動モータの作動を制御する制御手段とを有し、
    前記電動モータの作動によってドライバーの操舵操作をアシストする電動パワーステアリング装置において、
    ドライバーの操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、
    前記操舵状態検出手段により保舵状態か否かを判断する保舵状態判断手段とを備え、
    前記保舵状態判断手段により保舵状態と判断された場合ドライバーの保舵力を軽減するためにアシスト量を調整することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記保舵状態判断手段は、ステアリング操舵の変化が略零であり、且つ、操舵トルクが所定値以上ある場合、保舵状態と判断する、請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記保舵状態判断手段は、ステアリング操舵の変化が略零であり、且つ、操舵トルクが所定値以上発生し、且つ、ヨーレートが略零の場合、保舵状態と判断する、請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記被制御量は、前記電動モータの回転角である請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
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