JP2007062945A - 搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置の大型化を招くことなく制御可能な搬送量の分解能を高め、しかも、粉塵の影響を受けることなく常時高精度に搬送量を制御し得る搬送装置を提供する。
【解決手段】 記録用紙に画像を形成する装置において、記録用紙の搬送制御を行うのに必要な搬送ローラの回転角度や周速を、回転角度演算部312及び周速演算部314にて、搬送ローラの回転軸に固定されたジャイロセンサからの検出信号(角速度ω)に基づき演算し、その演算された回転角度及び周速を用いて、搬送ローラを駆動制御する。また、ジャイロセンサ70にて検出された角速度ωは、紙端検出部316で記録用紙の紙端を検出したり、ジャム検出部322にて記録用紙のジャムを検出したり、傾き判定部324にて装置全体の傾きを検出するのにも利用する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、搬送ローラの回転により被搬送媒体を搬送する搬送装置に関する。
従来より、インクジェットプリンタ等の画像形成装置において、被記録媒体となる記録用紙等を搬送するのには、搬送ローラが使用されている。また、この搬送ローラには、その回転に基づき被記録媒体の送り量や搬送位置を制御できるようにするために、搬送ローラの回転角度を検出するロータリエンコーダが設けられている(例えば、特許文献1,2等参照)。
このロータリエンコーダは、通常、周方向に沿って略等間隔にスリットが形成され、搬送ローラの回転軸に固定されるコードホイール(円盤)と、このコードホイールの回転に伴うスリットの通過を検出する光学式センサと、から構成されている。
このため、このロータリエンコーダからは、搬送ローラの所定回転角度毎にパルス信号が出力されることになり、このパルス信号の発生間隔(時間)を計測すれば搬送ローラの回転速度を検知でき、このパルス信号の個数をカウントすれば搬送ローラの回転角度を検知できることになる。
そして、ロータリエンコーダからのパルス信号により制御可能な搬送量の分解能を高めるには、搬送ローラ1回転当たりにロータリエンコーダから出力されるパルス数を増加すればよく、このためには、コードホイールのスリット間隔を小さくするか、コードホイールの直径を大きくすることによって、コードホイールに形成されるスリットの数を増加すればよい。
特開2005−132029号公報 特開2005−15227号公報
しかしながら、上記のようにコードホイールのスリット間隔を小さくすると、光学センサが粉塵の影響を受けてスリットの通過を正確に検出できなくなり、回転角度の検出精度が低下するという問題が発生する。特に、インクジェットプリンタでは、インクミストや紙粉が発生し易いことから、コードホイールのスリット間隔を小さくすると、こうした問題が顕著に現れる。
一方、コードホイールの直径を大きくすれば、スリット間隔を小さくすることなく、スリットの数を増加できるので、こうした問題は防止できるものの、ロータリエンコーダ自体のサイズが大きくなるため、搬送ローラを含む搬送装置全体の大型化を招き、画像形成装置等、小型化が要求される装置では採用することができないという問題が生じる。
つまり、画像形成装置のような小型化が要求される装置において用いられる搬送装置では、ロータリエンコーダの改良によって制御可能な搬送量の分解能を高めるには限界があるのである。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、装置の大型化を招くことなく制御可能な搬送量の分解能を高めることができ、しかも、インクミストや紙粉といった粉塵の影響を受けることなく常時高精度に搬送量を制御し得る搬送装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、搬送ローラの回転により被搬送媒体を搬送する搬送装置であって、角速度検出軸が搬送ローラの回転軸と平行となるよう、搬送ローラ又は搬送ローラと共に回転する回転部に設けられた角速度検出手段と、この角速度検出手段にて検出された角速度から搬送ローラの回転角度を演算する回転角度演算手段とを備えたことを特徴とする。
このように本発明の搬送装置においては、搬送ローラの回転角度の検出に、従来のようなロータリエンコーダではなく、角速度検出手段を用いる。
この角速度検出手段としては、機械式、光学式、流体式、或いは振動式の各種ジャイロセンサを利用できるが、これらのジャイロセンサは、角速度に応じたアナログ信号を連続的に出力することから、回転角度演算手段にて角速度を積分することにより得られる回転角度の分解能は、ロータリエンコーダにより検出される回転角度に比べて極めて高く、理論上はその分解能を無限に高めることができる。
従って、回転角度演算手段にて演算された搬送ローラの回転角度に基づき被搬送媒体の搬送量を制御すれば、被搬送媒体の送り量や搬送位置を極めて高精度に制御することが可能となる。
また、ジャイロセンサの大きさと、回転角度演算手段にて得られる回転角度の分解能分解能とは無関係であり、ロータリエンコーダのように、検出可能な回転角度の分解能を高めるためにジャイロセンサ自体を大きくする必要がないので、本発明によれば、被搬送媒体を高精度に搬送し得る搬送装置の小型化を図ることもできる。
また、角速度検出手段として利用可能なジャイロセンサは、通常、筐体内に収納されており、ロータリエンコーダのように、粉塵等による汚れの影響を受けることなく、角速度を検出することができる。
よって、本発明の搬送装置によれば、汚れが発生しやすい環境下で使用しても、被搬送媒体を極めて高精度に搬送することができるようになり、例えば、インクミストや紙粉が発生し易いインクジェットプリンタにおける紙送り装置として利用すれば、記録用紙の搬送位置を高精度に制御して、記録用紙に鮮明な画像を形成させることができるようになる。
ところで、この種の搬送装置においては、被搬送媒体の搬送時、搬送ローラには被搬送媒体側から荷重が加わるものの、ロータの回転速度は略一定となり、その回転軸周りの角速度も略一定となる。また、被搬送媒体がなく、搬送ローラが空転しているときにも、搬送ローラの回転速度は略一定となり、その回転軸周りの角速度も略一定となる。
しかし、搬送ローラが空転状態から被搬送媒体の搬送状態に切り変わるときや、逆に、被搬送媒体の搬送が完了して搬送ローラが搬送状態から空転状態に切り変わるときには、搬送ローラに加わる荷重が変化するので、その回転速度(延いては回転軸周りの角速度)は一時的に低下又は増加する。
このため、本発明の搬送装置には、請求項2に記載のように、搬送ローラの回転駆動時に角速度の変化状態を監視して、角速度が一時的に低下又は増加した際に、搬送ローラによる被搬送媒体の搬送開始又は搬送終了を判定する搬送動作判定手段を設けるとよい。
そして、このようにすれば、被搬送媒体の搬送経路上に被搬送媒体の位置を検出するための検出手段を設けることなく、搬送ローラにより搬送される被搬送媒体の位置を正確に把握することができるようになり、被搬送媒体の搬送制御をより良好に行うことが可能となる。
また、特に、この搬送装置を、画像形成装置における紙送り装置として利用すれば、画像形成装置において用紙の紙端位置を検出するために搬送ローラの上流側に設けられる紙端検出装置(所謂レジセンサ)を不要にすることができるだけでなく、用紙が搬送ローラとピンチローラとの間に挟まれてその搬送が開始されたタイミングや搬送が終了したタイミングを検知できることになるので、単に用紙の通過を検出する従来の紙端検出装置に比べて、用紙位置をより正確に検出することができるようになる。
一方、画像形成装置において紙詰まり(所謂ジャム)が発生した場合等、被搬送媒体の搬送時に被搬送媒体を正常に搬送できなくなると、被搬送媒体側から加わる荷重によって搬送ローラの回転速度(延いては回転軸周りの角速度)は低下する。
このため、本発明の搬送装置には、請求項3に記載のように、搬送ローラの回転駆動時に角速度が予め設定された異常判定値よりも低下すると、被搬送媒体の搬送系の異常を判定する搬送異常判定手段を設けるようにしてもよい。
そして、このようにすれば、画像形成装置における紙詰まり等、被記録媒体の搬送時にその搬送系で何等かの異常が生じたときに、搬送ローラの回転軸周りの角速度の変化から、その旨を速やかに検出することができるようになる。
また次に、角速度検出手段は、検出対象となる軸回りの角速度を検出するものであることから、搬送ローラが回転したときだけでなく、搬送装置自体が変位したときにも、その変位によって生じる角速度を検出することになる。
このため、本発明の搬送装置には、請求項4に記載のように、搬送ローラの駆動停止時に角速度が予め設定された傾き判定値を越えると、当該搬送装置が傾いたことを判定する傾き判定手段を設けてもよい。
そして、この搬送装置によれば、被搬送媒体の搬送動作を停止しているときに、搬送装置が傾けられると、傾き判定手段が、角速度検出手段で検出される角速度から、搬送装置の傾きを判定することから、この搬送装置を、通常の設置状態から傾けられると不具合が発生する装置に適用して、傾け判定手段による判定結果を周囲に報知するようにすれば、装置の傾きを使用者に速やかに通知して、装置の姿勢を正常状態に復帰させることができる。
具体的には、例えば、インクジェットプリンタでは、インクを収納したタンクが内蔵されるので、プリンタ本体が大きく傾けられると、インクが漏れ出すことが考えられるが、この請求項4に記載の搬送装置を、インクジェットプリンタの紙送り装置に適用すれば、インク漏れが起こる前にプリンタ本体の傾きを判定して、使用者に対して警告を発し、インク漏れを防止する、といったことが可能となる。
ところで、画像形成装置における紙送り装置等、量産化される搬送装置においては、被搬送媒体の搬送に用いる搬送ローラの径にバラツキがあることから、搬送ローラ一回転当たりの被搬送媒体の搬送量も搬送ローラ毎に異なる。
このため、従来では、搬送装置の出荷時には、搬送ローラの回転に対する被搬送媒体の搬送量(制御量)を補正するための補正値を実験的に求めて、搬送ローラの駆動制御系に登録しておき、実際に搬送ローラを回転駆動して被搬送媒体を搬送させる際には、被搬送媒体の目標搬送量(制御量)を補正値で補正して、搬送ローラを回転駆動するようにしていた。
しかし、このように補正値を設定するには、実際に搬送装置を動作させて被搬送媒体を搬送させ、そのときの搬送量の設定値からのずれを求める必要があることから、出荷前の校正作業が面倒で、搬送装置のコストアップを招く、という問題がある。
そこで、本発明の搬送装置には、更に、請求項5に記載のように、搬送ローラの径が記憶された記憶手段と、角速度検出手段にて検出された角速度と記憶手段に記憶された搬送ローラの径とから搬送ローラの周速を算出する周速演算手段とを設け、少なくとも記憶手段は、搬送ローラに一体的に組み付けられる角速度検出手段と一体化しておくとよい。
つまり、搬送装置をこのように構成すれば、周速演算手段にて演算された周速に基づき、被搬送媒体の搬送速度や搬送量を精度よく制御することができ、しかも、出荷時には、搬送ローラの径を測って記憶手段に記憶するだけでよいので、出荷前の校正作業が極めて簡単になり、従来に比べて、搬送装置のコストダウンを図ることが可能となる。
一方、本発明のように、搬送ローラ(又は搬送ローラと共に回転する回転部)に設けた角速度検出手段を用いて搬送ローラの回転角度を検出するようにした場合、この角速度検出手段は、装置本体が振動したときにでも、その振動に対応した角速度を検出してしまうので、装置本体が振動すると、回転角度の検出精度が低下することになる。
特に、インクジェットプリンタでは、用紙の搬送時には、同時に記録ヘッドも搬送することから、プリンタ全体が振動することになるため、本発明の搬送装置を、インクジェットプリンタの紙送り装置に適用した場合には、搬送ローラの回転角度の検出精度が低下し易くなる。
そこで、本発明の搬送装置には、請求項6に記載のように、搬送ローラを回転可能に支持する装置本体側に、角速度検出軸が搬送ローラの回転軸と平行となるように組み付けられた第2の角速度検出手段と、この第2の角速度検出手段にて検出された角速度に基づき、搬送ローラ又は回転部に設けられた角速度検出手段にて検出された角速度若しくは前記回転角度演算手段にて演算された搬送ローラの回転角度を補正する補正手段とを設けるようにしてもよい。
そして、搬送装置をこのように構成すれば、回転角度演算手段にて演算される回転角度から第2の角速度検出手段にて検出された角速度成分を除去することができるようになり、装置本体の振動の影響を受けることなく、搬送ローラの回転角度を正確に求めることが可能となる。
よって、この搬送装置は、インクジェットプリンタのように、搬送ローラ側に設けた角速度検出手段が、周囲の振動の影響を受け易い装置であっても、搬送ローラの回転角度を正確に検出して、被搬送媒体の搬送量や搬送位置を高精度に制御することができるようになる。
また次に、本発明の搬送装置には、請求項7に記載のように、当該搬送装置の動作停止時に、角速度検出手段にて検出される角速度を周期的にサンプリングし、そのサンプリング結果を第2の記憶手段に格納する角速度格納手段を設けてもよい。
そして、この搬送装置によれば、搬送装置の輸送時等、当該搬送装置の動作停止時には、角速度格納手段が、角速度検出手段にて検出された角速度を周期的にサンプリングして第2の記憶手段に格納するので、例えば、搬送装置を輸送用の梱包から出したときや、搬送装置を動作させるために電源を投入したときに、何等かの異常が見つかった場合に、第2の記憶媒体に格納された角速度のサンプリング履歴から、不具合原因を調査することができる。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、実施形態の多機能装置(MFD:Multi Function Device)1の斜視図であり、図2は、その側断面図である。
この多機能装置1は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を有するものであり、図1及び図2に示すように、合成樹脂製のハウジング2の上部に、原稿の読み取りに用いられる画像読取装置12が設けられている。
画像読取装置12は、その左端部に設けられた図示しない枢軸を中心にハウジング2に対して上下開閉回動可能に構成されており、さらに、この画像読取装置12の上面を覆う原稿カバー体13が、その後端部に設けられた枢軸12a(図2参照)を中心に画像読取装置12に対して上下開閉回動可能に装着されている。
そして、図2に示すように、画像読取装置12の上面には、原稿カバー体13を上側に開けて読み取り用の原稿を載置するための載置用ガラス板16が設けられ、その下側には、原稿読み取り用の密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)17が図2の紙面と直交する方向(主走査方向、左右方向)に延びるガイドシャフト44に沿って往復移動可能に設けられている。
また、図1及び図2に示すように、画像読取装置12の前方には、入力操作を行うための操作ボタン群14aや各種情報を表示するための液晶表示部(LCD)14bを備えた操作パネル14が設けられている。
一方、ハウジング2の底部には、被記録媒体(搬送対象物)としての記録用紙Pを給紙するための給紙部11が設けられている。この給紙部11には、記録用紙Pを積載(堆積)した状態で収容する給紙カセット3が、ハウジング2の前側に形成された開口部2aを介して、ハウジング2に対し前後方向に着脱可能に設けられている。本実施形態において、給紙カセット3は、A4サイズ、レターサイズ、リーガルサイズ、はがきサイズ等の記録用紙Pをその短辺(幅)が給紙方向(副走査方向、前後方向、矢印A方向)と直交する方向(主走査方向、左右方向)に延びる向きで複数枚積載(堆積)して収納可能に構成されている。
そして、図2に示すように、給紙カセット3の奥側(後端部側)には、記録用紙分離用の傾斜分離板8が配置されている。この傾斜分離板8は、記録用紙Pの幅方向(左右方向)中央部において突出し、記録用紙Pの幅方向左右両端部側へ向かうに従って後退するように平面視で凸湾曲状に形成されており、記録用紙Pの幅方向中央部には、記録用紙Pの先端縁に当接して分離を促進するための鋸歯状の弾性分離パッドが設けられている。
また、給紙部11において、ハウジング2側には、給紙カセット3から記録用紙Pを給紙するための給紙アーム6aの基端部が上下方向に回動可能に装着され、この給紙アーム6aの先端部に設けられた給紙ローラ6bには、給紙アーム6a内に設けられた歯車伝達機構6cにより、LF(搬送)モータ54(図4参照)からの回転駆動力が伝達される。そして、この給紙ローラ6bと上述した傾斜分離板8の弾性分離パッドとにより、給紙カセット3に堆積された記録用紙Pを1枚ずつ分離搬送する。
こうして給紙方向(矢印A方向)に沿って進むように分離された記録用紙Pは、第1搬送路体53と第2搬送路体52との間隙に形成された横向きU字形状のパスを含む給送路9を介して、給紙カセット3の上方(高い位置)に設けられた記録部7に給送される。なお、この記録部7は、所謂プリンタ(画像形成装置)として機能する。
図3は、この記録部7の構成を表す説明図であり、(a)は記録部7の斜視図、(b)は記録部7の側面図を表す。
同図に示すように、記録部7は、上向き開放の箱状に形成されたメインフレーム21と、その左右一対の側板21aによって支持され左右方向(主走査方向)に延びる横長の板状の第1ガイド部材22及び第2ガイド部材23との間に設けられており、下面からインクを吐出することで記録用紙Pに画像を記録するインクジェット式の記録ヘッド4(図2参照)と、この記録ヘッド4が搭載されたキャリッジ5とを備えている。
キャリッジ5は、排紙方向(矢印B方向)上流側の第1ガイド部材22及び下流側の第2ガイド部材23にまたがって摺動自在に支持されており、左右方向に往復移動可能となっている。そして、排紙方向(矢印B方向)下流側に配置された第2ガイド部材23の上面には、キャリッジ5を往復移動させるために、主走査方向(左右方向)に延びるようにタイミングベルト24が巻回されており、このタイミングベルト24を駆動するCR(キャリッジ)モータ25が、第2ガイド部材23の下面に固定されている。
一方、記録部7において、キャリッジ5における記録ヘッド4の下面には、記録ヘッド4と対向して左右方向に延びる扁平状のプラテン26が、上記両ガイド部材22,23の間にて、メインフレーム21に固定されている。
そして、プラテン26の排紙方向(矢印B方向)上流側には、記録用紙Pを記録ヘッド4の下面に搬送するための搬送ローラ50と、これに対向して搬送ローラ50側に付勢されたニップローラ51(図2参照)とが設けられている。また、プラテン26の排紙方向(矢印B方向)下流側には、記録部7を通過した記録用紙Pを排紙方向(矢印B方向)に沿って排紙部10に搬送するように駆動される排紙ローラ28と、これに対向して排紙ローラ28側に付勢された拍車ローラ(図示せず)とが配置されている。
また、メインフレーム21内には、LFモータ54(図4参照)が固定されており、排紙方向(矢印B方向)に向かって左側の側板21aの外側には、このLFモータ54の回転軸が突出している。そして、このLFモータ54の回転軸には、LFモータ54から、搬送ローラ50、排紙ローラ28、及び、給紙ローラ6b(詳しくは給紙アーム6a内に設けられた歯車伝達機構6c)に動力を伝達するための駆動ギヤ60が固定されている。
また、この駆動ギヤ60が設けられた側板21aの外側には、搬送ローラ50、排紙ローラ28、及び、歯車伝達機構6cの回転軸も突出されており、これら各回転軸には、駆動ギヤ60に直接又は他のギヤを介して間接的に連結されて、LFモータ54から動力を受けるための従動ギヤ62、64、66が固定されている。また、搬送ローラ50の回転軸には、この回転軸周りの角速度を検出するためのジャイロセンサ70が固定されている。
また次に、図2に示すように、記録部7にて記録された記録用紙Pがその記録面を上向きにして排出される排紙部10は、給紙部11の上方に配置され、排紙口10aがハウジング2の前面の開口部2aと共通にして開口されている。そして、排紙部10から排紙方向(矢印B方向)に従って排出された記録用紙Pは、開口部2aの内部側に位置する排紙トレイ10b上に堆積収容される。
なお、画像読取装置12によって覆われたハウジング2の前部右端位置には、図示しないインク貯蔵部が設けられている。このインク貯蔵部には、フルカラー記録のための4色(ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のインクをそれぞれ収容した4つのインクカートリッジが、画像読取装置12を上方に開いた状態で着脱可能となるように装着されている。
そして、各色のインクカートリッジと上述した記録ヘッド4とは、可撓性を有する4本のインク供給管で連結されており、各インクカートリッジに収容されたインクは、各インク供給管を介して記録ヘッド4へ供給される。
次に、図4は、多機能装置1の制御系全体の構成を表すブロック図である。
図4に示す如く、多機能装置1の制御系は、CPU、ROM、RAM等からなり当該装置1全体を総合的に制御するマイクロコンピュータ(以下、単にCPUという)100と、このCPU100からの指令に従い上記各部(LFモータ54、CRモータ、記録ヘッド4、CIS17等)を駆動制御するためのASIC(Application Specific Integrated Circuit)200とを中心に構成されている。
そして、ASIC200には、CIS17が接続されると共に、記録ヘッド4、CRモータ25、及び、LFモータ54の駆動回路72、74、76が接続され、更に、CRモータ25の回転により主走査方向に移動されるキャリッジ5の位置を検出するためのリニアエンコーダ78や、搬送ローラ50の回転軸周りの角速度を検出するジャイロセンサ70が接続されている。
また、ASIC200には、操作パネル14の操作ボタン群14aを介して入力される使用者からの情報を取り込みCPU100に入力したり、CPU100からの表示指令に従い操作パネル14の液晶表示部14bに各種メッセージ等を表示するためのパネルインターフェイス(パネルI/F)82、パーソナルコンピュータなどの外部機器とパラレルケーブル若しくはUSBケーブルを介して通信を行うためのパラレルインターフェイス(パラレルI/F)84及びUSBインターフェイス(USBI/F)86、PSTN(公衆交換電話網)を介して通信を行うためのNCU(Network Control Unit)88等が接続されており、更に、このNCU88には、PSTNからNCU88に入力された通信信号を復調するとともに、NCU88からファクシミリ送信等で外部へ送信するデータを通信信号に変調するためのモデム(MODEM)89が接続されている。
つまり、本実施形態の多機能装置1においては、CPU100及びASIC200の動作によって、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能が実現される。
そして、例えば、プリンタ機能、コピー機能及びファクシミリ機能において、記録用紙Pに画像を記録する場合には、CPU100は、まず、ASIC200を介して、LFモータ54を予め設定された方向に回転駆動することにより給紙ローラ6bを給紙方向に回転させて、給紙カセット3から搬送ローラ50に向けて記録用紙Pを給紙させる。
その後、LFモータ54を逆方向に所定量ずつ回転駆動することにより、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を記録用紙Pの送り方向へと所定量ずつ回転させて、記録用紙Pをプラテン26上で段階的に移動させる。
また、CPU100は、記録用紙Pを段階的に移動させることにより、記録用紙Pがプラテン26上で一時的に停止した際には、CRモータ25を駆動してキャリッジ5を主走査方向に移動させつつ、記録データに基づいて記録ヘッド4からインクを吐出させる。
この結果、記録用紙Pには、一走査分の画像が形成されることになる。そして、CPU100は、こうしたLFモータ54の駆動(記録用紙Pの移動)、CRモータ25の駆動(キャリッジ5の移動)及び記録ヘッド4の駆動、といった一連の制御を、ASIC200を介して繰り返し実行することにより、記録用紙Pの全域に画像を形成させる。
なお、記録用紙Pを給紙カセット3から記録部7へと搬送させるに当たって、CPU100は、LFモータ54の回転方向を切り換えるが、この理由は、次の通りである。
すなわち、本実施形態では、給紙ローラ6b、搬送ローラ50及び排紙ローラ28は、LFモータ54からの回転駆動力が伝達されることにより、一斉に回転するが、給紙ローラ6bが給紙カセット3から記録用紙Pを給紙する方向に回転している状態では、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を、記録用紙Pを排紙側へ搬送する方向(以下「搬送回転方向」という。)とは逆方向に回転させることによって、給紙カセット3から給紙された記録用紙Pの先端が搬送ローラ50及びニップローラ51に当接してその斜行を矯正し、その後、LFモータ54の回転方向を切り換えることにより、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を搬送回転方向へ回転させて、記録用紙Pを記録部7から排紙部10へと搬送するようにされているのである。
そして、このように記録用紙Pを搬送するために、LFモータ54から給紙ローラ6bへの回転駆動力伝達経路は、回転駆動力を伝達する伝達状態と、回転駆動力を伝達しない非伝達状態とに切り替え可能に構成されており、LFモータ54から給紙ローラ6bへは、記録用紙Pの給紙動作を行う場合にのみ回転駆動力が伝達される。
次に、図5は、記録用紙Pを上記のように搬送するためにASIC200内に組み込まれた搬送制御回路300の構成を表すブロック図である。
搬送制御回路300は、CPU100からの指令を受けてLFモータ54を駆動制御するためのものであり、LFモータ54の回転速度や回転方向等を制御するためのPWM信号を生成して、駆動回路76に出力することにより、駆動回路76を介してLFモータ54を駆動する。
このため、搬送制御回路300には、CPU100によってLFモータ54の制御に必要な各種パラメータが格納されるレジスタ群310、搬送ローラ50の回転軸に設けられたジャイロセンサ70からの検出信号(角速度ω)を積分処理することにより搬送ローラ50の回転角度を演算する回転角度演算部312、ジャイロセンサ70からの検出信号(角速度ω)に基づき搬送ローラ50の周速を演算する周速演算部314、ジャイロセンサ70からの検出信号(角速度ω)の変化から記録用紙Pの先端が搬送ローラ50とニップローラ51との間の挟持位置に達したことを検出する紙端検出部316、これら各部からの入力データに基づきLFモータ54を駆動するための指令信号を生成する駆動制御部320、駆動制御部320からの指令信号に応じてLFモータ54をデューティ駆動するためのPWM信号を生成するPWM生成部318等が備えられている。
なお、CPU100からレジスタ群310に設定されるパラメータは、LFモータ54の回転速度をフィードバック制御(FB制御)するのに必要な各種制御ゲイン(比例ゲイン・積分ゲイン等)や、LFモータ54(延いては搬送ローラ50)の目標停止位置(具体的にはLFモータ54の駆動を開始してからの回転量)等であり、駆動制御部320では、これらのパラメータに基づきLFモータ54を駆動するための指令信号を生成する。
ここで、本実施形態においては、ジャイロセンサ70が本発明の角速度検出手段に相当し、回転角度演算部312が本発明の回転角度演算手段に相当し、周速演算部314が本発明の周速演算手段に相当し、紙端検出部316が本発明の搬送動作判定手段に相当する。
そして、本実施形態では、ジャイロセンサ70に、記憶手段として、EEPROM等の不揮発性のメモリ90が内蔵されており、このメモリ90内には、ジャイロセンサ70が固定された搬送ローラ50の半径(但し直径でもよい)rの実測値が記憶されている。
そして、周速演算部314は、このメモリ90に記憶された搬送ローラ50の半径rとジャイロセンサ70にて検出された角速度ωとを用いて、搬送ローラ50の周速V(V=r・ω)を算出する。
また、紙端検出部316は、ジャイロセンサ70にて検出された角速度ωの微分値等から角速度ωの変化状態を監視し、角速度ωが予め設定された所定範囲内の変化割合で一旦低下した後、上昇し始めたときに、記録用紙Pの給紙後、その先端が搬送ローラ50とニップローラ51との間の挟持位置に達したことを検出するものである。
つまり、記録用紙Pが給紙ローラ6bの回転により給紙されて、その先端が搬送ローラ50に到達し、記録用紙Pが搬送ローラ50とニップローラ51との間に挟持される際には、図6(a)に示すように、ジャイロセンサ70にて検出される搬送ローラ50の回転軸周りの角速度ωが一時的に低下することから、紙端検出部316は、こうした角速度ωの一時的な低下を検出することにより、記録用紙Pの先端位置を検出するようにされている。
また次に、搬送制御回路300には、LFモータ54の駆動時に、ジャイロセンサ70からの検出信号(角速度ω)に基づき、記録用紙Pの紙詰まり(つまりジャム)を検出するジャム検出部322や、LFモータ54の駆動停止時に、ジャイロセンサ70からの検出信号(角速度ω)に基づき、当該多機能装置1の傾きを判定する傾き判定部324も設けられている。
そして、ジャム検出部322からの検出信号や、傾き判定部324からの判定信号は、CPU100に入力され、CPU100は、ジャム検出部322にてジャムが検出されると、ASIC200に対して画像形成動作を中止させると共に、操作パネル14にエラーメッセージを表示させ、傾き判定部324にて当該多機能装置1の傾きが検出されると、上述したインクカートリッジ内のインクが漏れ出すことが考えられるので、操作パネル14に組み込まれた警報装置(図示せず)から警報音を発生させる。
なお、ジャム検出部322は、本発明の搬送異常判定手段に相当するものであり、搬送ローラ50の駆動時に、ジャイロセンサ70にて検出される角速度ωが、予め設定された紙詰まり判定用のジャム判定値ωjを下回ったときに、ジャムを検出する。
つまり、記録用紙Pの搬送中に紙詰まり(ジャム)が発生すると、搬送ローラ50に加わる負荷が大きくなって、図6(b)に示すように、ジャイロセンサ70にて検出される角速度ωが著しく低下することから、ジャム検出部322では、こうした角速度ωの低下からジャムを検出するようにされているのである。
また、傾き判定部324は、本発明の傾き判定手段に相当するものであり、搬送ローラ50の停止時に、ジャイロセンサ70にて検出される角速度ωが、予め設定された傾き判定値ωiを越えると、当該多機能装置1が大きく傾けられたと判定する。これは、当該多機能装置1が設置場所の移動等のために傾けられて、多機能装置1に、搬送ローラ50の回転軸と平行な軸周りの角速度が発生すると、ジャイロセンサ70からその角速度に対応した信号が出力されるためである。
以上説明したように、本実施形態の多機能装置1においては、記録用紙Pの搬送制御を行うのに必要な搬送ローラ50の回転角度や周速を、搬送ローラ50の回転軸に固定されたジャイロセンサ70からの検出信号(角速度ω)に基づき演算し、その演算された回転角度及び周速を用いて、搬送ローラ50を駆動制御するようにされている。
このため、本発明の多機能装置1においては、搬送ローラ50の回転角度や周速度を演算するのに用いられる回転角度演算部312及び周速演算部314の動作速度を高めることで、その演算結果である回転角度及び周速の分解能を高めることができる。このため、これら各パラメータの検出にロータリエンコーダを用いる従来装置に比べて、記録用紙Pの搬送量や搬送位置の制御精度を極めて簡単に向上することができる。
また、検出可能な回転角度の分解能を高めるためにジャイロセンサ70自体を大きくする必要がないので、装置の小型化を図ることもできる。また、ジャイロセンサ70は、ロータリエンコーダのように粉塵等による汚れの影響を受けることがないため、制御の信頼性を向上することもできる。
次に、本実施形態の多機能装置1においては、記録用紙Pの先端位置や紙詰まり(ジャム)を、ジャイロセンサ70にて検出された角速度ωの変化に基づき検出するよう構成されており、従来装置のように、記録用紙Pの先端位置を検出するレジセンサや、記録用紙Pの紙詰まりを検出するセンサを別途設ける必要がない。このため、本実施形態によれば、多機能装置1の構成部品を少なくして、小型化・低コスト化を図ることができる。
また、記録用紙Pの先端位置は、従来のように、記録用紙Pの先端がレジセンサを通過したときではなく、記録用紙Pが搬送ローラ50とニップローラ51との間に実際に挟持されたときに検出されることから、搬送ローラ50による記録用紙Pの搬送開始タイミングを正確に検出することができるようになり、これによっても制御精度を向上できる。
また更に、本実施形態の多機能装置1においては、ジャイロセンサ70を、搬送ローラ50の回転検出だけでなく、多機能装置1自体の傾き検出にも使用しており、傾き判定部324にて多機能装置1の傾きが検出されると、その旨を報知するようにされている。
このため、多機能装置1の設置場所を変更するときなどに、多機能装置1が大きく傾けられたとしても、その旨を使用者に速やかに報知して、多機能装置1の姿勢を正常に戻させることができる。よって、本実施形態によれば、多機能装置1の傾きにより、インクカートリッジ内のインクが漏れ出してしまうのを防止できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態では、搬送ローラ50の回転角度や周速の演算には、ジャイロセンサ70にて検出された角速度ωを用いるものとして説明したが、このジャイロセンサ70は、搬送ローラ50の回転に伴い発生する角速度だけでなく、多機能装置1の本体側で生じた角速度も検出することから、記録用紙Pの搬送時に多機能装置1の本体側が振動したような場合には、ジャイロセンサ70にて検出される角速度ωにその振動成分も加わることになる。
このため、多機能装置1の本体側からジャイロセンサ70と同様の振動を受ける部位、具体的には、搬送ローラ50が固定されるメインフレーム21やその側板21aに、搬送ローラ50の回転軸と平行な軸周りの角速度を検出するジャイロセンサ92を設け、ASIC200には、図7(a)に示すように、搬送ローラ50に設けられたジャイロセンサ70にて検出された角速度ωから、このジャイロセンサ92にて検出された角速度ωa成分を減じることにより、搬送ローラ50の回転に伴い生じる角速度ωr(ωr=ω−ωa)を求める角速度補正部330を設けて、この角速度補正部330にて求められた角速度ωrを、回転角度演算部312や周速演算部314等に入力するようにしてもよい。
そして、このようにすれば、多機能装置1の本体側で発生した角速度に影響されることなく、搬送ローラ50の回転角度、周速、記録用紙Pの紙端、ジャム等を正確に検出することができるようになり、記録用紙Pの搬送制御の制御精度や多機能装置1の信頼性をより向上することができる。なお、角速度補正部330は、本発明の補正手段に相当する。
また次に、図7(b)に示すように、搬送ローラ50には、ジャイロセンサ70に加えて、多機能装置1の出荷後の運搬時等に多機能装置1に加わった角速度を周期的にサンプリングしてその値を記憶する角速度記憶装置98を設けるようにしてもよい。
より具体的には、角速度記憶装置98を、サンプリングした角速度の履歴を記憶するための第2の記憶手段としてのメモリ94と、ジャイロセンサ70からの角速度を周期的にサンプリングしてメモリ94に書き込むワンチップマイクロコンピュータ(CPU)95と、これらに電源供給を行う電池96とから構成し、ジャイロセンサ70と角速度記憶装置98とを、オン・オフ状態を手動で切り換え可能なスイッチSWを介して接続することにより、このスイッチSWのオン時に、角速度記憶装置98からジャイロセンサ70へ電源供給を行い、角速度記憶装置98側でジャイロセンサ70からの検出信号を取り込むようにするのである。
そして、このようにすれば、多機能装置1の工場出荷時にスイッチSWをオンし、多機能装置1の使用開始時にスイッチSWをオフするようにすることで、メモリ94内に、工場出荷後にジャイロセンサ70にて検出された角速度が周期的に記憶されることになり、例えば、多機能装置1を輸送用の梱包から出したときや、多機能装置1を動作させるために電源を投入したときに、何等かの異常が見つかった場合に、メモリ94に格納された角速度の時系列データから、不具合の発生原因を調査することができるようになる。角速度記憶装置98は、本発明の角速度格納手段に相当する。
また次に、上記実施形態では、ジャイロセンサ70は、搬送ローラ50の回転軸に固定するものとして説明したが、ジャイロセンサ70は、搬送ローラの回転に伴う角速度を検出できればよいことから、必ずしも搬送ローラ50の回転軸に設ける必要はなく、例えば、搬送ローラ50の回転軸に固定された従動ギヤ62の側壁に、搬送ローラ50の回転軸と平行な軸周りの角速度を検出するように固定してもよい。
また、例えば、搬送ローラ50を駆動するLFモータ54の回転軸やその回転軸に固定された駆動ギヤ60の側壁に、搬送ローラ50の回転軸と平行な軸周りの角速度を検出するように固定してもよい。
また、上記実施形態では、インクジェット方式の記録部7を有する多機能装置におけるLFモータ54の駆動制御に本発明を適用した場合について説明したが、紙粉の飛翔を考慮すれば、本発明は、モータにより搬送ローラを回転駆動することにより、記録用紙等の被搬送媒体を搬送させる搬送装置であれば、どのようなものにでも適用することができる。更には、トナーの微小粉末が飛翔するレーザプリンタ等の電子写真方式の画像記録装置に採用しても効果的である。
実施形態の多機能装置の斜視図である。 実施形態の多機能装置の側断面図である。 多機能装置の記録部の構成を表す説明図である。 多機能装置の制御系全体の構成を表すブロック図である。 多機能装置のASIC内に組み込まれた搬送制御回路の構成を表すブロック図である。 ASIC内の紙端検出部及び及びジャム検出部の動作を説明する説明図である。 多機能装置の変形例を説明する説明図である。
符号の説明
1…多機能装置、2…ハウジング、3…給紙カセット、4…記録ヘッド、5…キャリッジ、6a…給紙アーム、6b…給紙ローラ、6c…歯車伝達機構、7…記録部、10…排紙部、11…給紙部、12…画像読取装置、13…原稿カバー体、14…操作パネル、16…載置用ガラス板、21…メインフレーム、21a…側板、22…第1ガイド部材、23…第2ガイド部材、24…タイミングベルト、25…CRモータ、26…プラテン、28…排紙ローラ、50…搬送ローラ、51…ニップローラ、54…LFモータ、60…動ギヤ、62,64,66…従動ギヤ、70…ジャイロセンサ、72〜76…駆動回路、78…リニアエンコーダ、82…パネルインターフェイス、84…パラレルインターフェイス、86…USBインターフェイス、88…NCU、89…モデム、90…メモリ、92…ジャイロセンサ、94…メモリ、96…電池、98…角速度記憶装置、SW…スイッチ、100…CPU、200…ASIC、300…搬送制御回路、310…レジスタ群、312…回転角度演算部、314…周速演算部、316…紙端検出部、320…駆動制御部、322…ジャム検出部、324…傾き判定部、330…角速度補正部。

Claims (7)

  1. 搬送ローラの回転により被搬送媒体を搬送する搬送装置であって、
    角速度検出軸が前記搬送ローラの回転軸と平行となるよう、前記搬送ローラ又は前記搬送ローラと共に回転する回転部に設けられた角速度検出手段と、
    該角速度検出手段にて検出された角速度から前記搬送ローラの回転角度を演算する回転角度演算手段と、
    を備えたことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記搬送ローラの回転駆動時に前記角速度の変化状態を監視し、前記角速度が一時的に低下又は増加すると、前記搬送ローラによる前記被搬送媒体の搬送開始又は搬送終了を判定する搬送動作判定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記搬送ローラの回転駆動時に前記角速度が予め設定された異常判定値よりも低下すると、前記被搬送媒体の搬送系の異常を判定する搬送異常判定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記搬送ローラの駆動停止時に前記角速度が予め設定された傾き判定値を越えると、当該搬送装置が傾いたことを判定する傾き判定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の搬送装置。
  5. 前記搬送ローラの径が記憶された記憶手段と、
    前記角速度検出手段にて検出された角速度と前記記憶手段に記憶された前記搬送ローラの径とから前記搬送ローラの周速を算出する周速演算手段と、
    を備え、少なくとも前記記憶手段は、前記角速度検出手段に一体化されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の搬送装置。
  6. 前記搬送ローラを回転可能に支持する装置本体側に、角速度検出軸が前記搬送ローラの回転軸と平行となるように組み付けられた第2の角速度検出手段と、
    該第2の角速度検出手段にて検出された角速度に基づき、前記搬送ローラ又は回転部に設けられた角速度検出手段にて検出された角速度若しくは前記回転角度演算手段にて演算された搬送ローラの回転角度を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の搬送装置。
  7. 当該搬送装置の動作停止時に、前記角速度検出手段にて検出される角速度を周期的にサンプリングし、該サンプリング結果を第2の記憶手段に格納する角速度格納手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の搬送装置。
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