JP2007061713A - 洗浄乾燥装置及び洗浄システム - Google Patents

洗浄乾燥装置及び洗浄システム Download PDF

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Abstract

【課題】乾燥室を効率的に加熱できる洗浄乾燥装置及び洗浄システムを提供する。
【解決手段】被処理体を加熱された洗浄液によって洗浄する洗浄室S1と,被処理体を乾燥させる乾燥室S2とを備えた洗浄乾燥装置2において,洗浄室S1に洗浄液を供給する洗浄液供給路42aを備え,被処理体を入れるバスケット23を乾燥室S2内で回転させるバスケット回転機構90を備え,乾燥室S2の内部には,加熱された洗浄液を送液する送液管45を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は,例えばボルト,ベアリング等の工業用部品を洗浄する装置及び洗浄システムに関する。
従来,例えばボルト等の部品を切削加工した後に切削油を洗い流す工程,あるいは,使用済みのベアリング等の部品に付着している潤滑油を洗い流す工程等,各種機械部品から油脂分を洗い流す工程に用いられる,二槽式の洗浄乾燥装置が知られている(例えば特許文献1参照。)。かかる装置は,洗浄室を構成する洗浄槽と,乾燥室を構成する乾燥槽とを備えており,各室内には,略円筒状の網状のバスケットを保持して回転可能な保持部材が設けられている。この保持部材に,被処理体であるベアリングなどの部品を入れたバスケットを保持させ,各室内でバスケットを回転させながら洗浄又は乾燥処理するようになっている。洗浄室においては,回転するバスケットに向かって洗浄液が吹き付けられ,バスケットの網目を通じて,バスケット内の部品に洗浄液が供給される。乾燥室においては,加熱された空気を供給したり,電気ヒータを発熱させたりすることで,室内の雰囲気を昇温させ,バスケット内の部品を乾燥させるように構成されている。かかる装置においては,先ず複数個の部品がバスケット内に収納され,バスケットごと洗浄室に収納されて洗浄され,その後,バスケットごと洗浄室から乾燥室に移され,乾燥室において乾燥されるようになっている。
特開平9−225418号公報
しかしながら,従来の洗浄乾燥装置にあっては,乾燥室の加熱効率を高めることが難しかった。そのため,乾燥室に供給する空気の加熱手段の電気代,乾燥室を加熱するヒータの電気代等,乾燥室の雰囲気を加熱するためのコストを低減することが難しかった。
本発明は,上記課題に鑑みてなされたものであり,乾燥室を効率的に加熱でき,さらに,加熱処理等に要するコストの低減を図ることができる洗浄乾燥装置及び洗浄システムを提供することにある。
上記課題を解決するため,本発明によれば,被処理体を加熱された洗浄液によって洗浄する洗浄室と,被処理体を乾燥させる乾燥室とを備えた洗浄乾燥装置であって,前記洗浄室に前記洗浄液を供給する洗浄液供給路が備えられ,被処理体を入れるバスケットを前記乾燥室内で回転させるバスケット回転機構が備えられ,前記乾燥室の内部に,前記加熱された洗浄液を送液する送液管が設けられていることを特徴とする,洗浄乾燥装置が提供される。
前記送液管は,前記洗浄液供給路から分岐させても良い。前記乾燥室の内部にはファンを設けても良い。前記ファンは,前記バスケットの下方に設け,前記ファンの回転により,前記ファンの下方から上方に向かう気流が形成されるようにしても良い。前記ファンは,前記バスケットと一体的に回転させられるようにしても良い。前記送液管は,前記バスケットの下方に設け,前記ファンは,前記送液管と前記バスケットとの間に設けても良い。
また,前記乾燥室内に乾燥用ガスを供給する乾燥用ガス供給口を備えても良い。前記洗浄液は,純植物性洗剤を希釈させたものであっても良い。
また,本発明によれば,上記請求項1〜10のいずれかに記載の洗浄乾燥装置と,油水分離器とを備え,前記洗浄乾燥装置から排出された洗浄液は,前記油水分離器において油水分離処理され,再び前記洗浄乾燥装置に供給されることを特徴とする,洗浄システムが提供される。この洗浄システムには,前記洗浄液を濾過する濾過器を備え,前記洗浄乾燥装置から排出された洗浄液は,前記濾過器で濾過された後,前記油水分離器において油水分離処理され,再び前記洗浄乾燥装置に供給される構成にしても良い。
本発明によれば,加熱された洗浄液を送液する送液管を乾燥室に設け,乾燥室に洗浄液の熱を放熱させる構成としたことにより,乾燥室内の雰囲気を効率的に加熱できる。乾燥室の雰囲気を加熱するために要するコストを大幅に低減できる。洗浄室で用いられる洗浄液を利用して乾燥室を加熱するので,装置の構成が簡単である。装置の大型化,設備費の高コスト化を招くことなく,簡単に加熱効率を向上させることができる。また,熱媒である洗浄液を繰り返し再利用することで,乾燥室の加熱に要するコストの低減,さらには,洗浄・乾燥処理に要するコスト全体の低減を図ることができる。
以下,本発明の好ましい実施形態を説明する。図1に示すように,本発明にかかる洗浄システム1は,被処理体の洗浄及び乾燥を行う洗浄乾燥装置2と,洗浄乾燥装置2において洗浄処理に使用された洗浄液の濾過及び油水分離処理を行う濾過・油水分離装置3とを備えている。
図2は,洗浄乾燥装置2の平面図であり,図3は,洗浄乾燥装置2の縦断面図である。図2及び図3に示すように,洗浄乾燥装置2は,被処理体を洗浄液によって洗浄する洗浄室S1を有する洗浄槽11と,洗浄後の被処理体を乾燥させる乾燥室S2を有する乾燥槽12とを備えた二槽構造になっている。また,洗浄乾燥装置2の制御を行う制御部や操作パネル等が設けられた制御ボックス13が設けられている。洗浄槽11と乾燥槽12は,略水平方向において隣接させて設けられている。洗浄槽11及び乾燥槽12の下方には,洗浄液を貯留する洗浄液タンク14や各種配管等が配設される収納室15が設けられている。
洗浄槽11は,底面21aが略正方形をなす略直方体形状の洗浄槽本体21と,洗浄槽本体21の上面開口を閉塞させる蓋体22とを備えている。この洗浄槽本体21と蓋体22とによって形成された内部の空間が,洗浄室S1となっている。洗浄室S1には,被処理体を入れるバスケット23を保持する保持部材24,洗浄室S1内に洗浄液を供給する第一の洗浄液供給ノズル26,第二の洗浄液供給ノズル27が備えられている。
バスケット23は略円筒状をなし,その外周壁及び底部は,例えば金網等のメッシュ状の部材によって構成され,多数の籠目(小孔)を有している。また,バスケット23の上面は開口となっており,この開口から,例えばベアリング等の被処理体が入れられるようになっている。
保持部材24は,4本のアーム24a,24b,24c,24dを備えている。アーム24a〜24dは,例えば平面視において略十字状をなすように,中心部から横方向に放射状に延びるように設けられている。各アーム24a〜24dの先端部上面には,ピン28が設けられている。バスケット23は,アーム24a〜24dの上面に載せられ,外周面下縁部に4つのピン28が当接させられた状態で,保持部材24に保持されるようになっており,保持部材24(即ち,後述する洗浄室用バスケット回転機構40)に対して取り外し可能になっている。
保持部材24の中心部,即ち,各アーム24a〜24dの基端部は,回転軸32の上端部に固定されている。回転軸32は,洗浄槽本体21の底面21aを上下に貫通するように設けられている。また,底面21aには,回転軸32を保持する軸受け部33が設けられており,回転軸32は,軸受け部33を介して底面21aに対して回転可能に支持されている。
底面21aの下方,即ち収納室15内において,回転軸32の下端部には,従動プーリ35が取り付けられている。また,収納室15には,モータ36の駆動によって回転する駆動プーリ37が備えられており,駆動プーリ37と従動プーリ35に渡って無端状の駆動ベルト38が巻回されている。即ち,モータ36の駆動により駆動プーリ37を回転させると,駆動ベルト38の周動に伴って従動プーリ35が回転し,回転軸32及び保持部材24が従動プーリ35と一体的に,略鉛直方向の中心軸を回転中心として回転するようになっている。本実施の形態において,洗浄室S1内でバスケット23を回転させる洗浄室用バスケット回転機構40は,モータ36,駆動プーリ37,駆動ベルト38,従動プーリ35,回転軸32及び保持部材24によって構成されている。
洗浄液供給ノズル26は,保持部材24の下方,即ち,保持部材24に保持されたバスケット23の下方に,横向きに設けられている。洗浄液供給ノズル26には,上面の長手方向に沿って,洗浄液を吐出させる複数の洗浄液供給口26aが並べて設けられている。かかる供給口26aによって,洗浄液が下方から上方のバスケット23に向かって,シャワー状に供給されるようになっている。
洗浄液供給ノズル27は,保持部材24及び保持部材24に保持されたバスケット23の上方に,横向きに設けられている。洗浄液供給ノズル27には,下面の長手方向に沿って,洗浄液を吐出させる複数の洗浄液供給口27aが並べて設けられている。かかる供給口27aによって,洗浄液が上方から下方のバスケット23に向かって,シャワー状に供給されるようになっている。
洗浄液供給ノズル26,27には,洗浄液タンク14に接続された洗浄液供給管42が接続されている。この洗浄液供給管42の内部流路が,洗浄液供給路42aとなっている。また,洗浄液供給管42には,送液用のポンプ43が介設されている。かかるポンプ43の作動により,洗浄液が洗浄液タンク14から洗浄液供給路42aを介して各洗浄液供給ノズル26,27の供給口26a,27aにそれぞれ供給されるようになっている。また,ポンプ43より下流側において,洗浄液供給管42の途中には,後述するように乾燥室S2側に洗浄液を送液する送液管45が,洗浄液供給管42から分岐するように介設されている。即ち,送液管45の内部流路である送液路45aが,洗浄液供給路42aから分岐させられている。
底面21aには,洗浄室S1内から洗浄液を排出させるための排液口51が設けられている。この排液口51は,収納室15内に配置された洗浄液タンク14の上面開口に連通している。即ち,排液口51から排液された洗浄液は,洗浄液タンク14内に落下して回収されるようになっている。なお,排液口51の下方には,洗浄液中の比較的大きな異物を除去するためのストレーナー(濾し器)52が設けられている。排液口51から落下した排液は,ストレーナー52を通って洗浄液タンク14内に戻される。
洗浄液タンク14には,洗浄液を洗浄液タンク14から後述する濾過・油水分離装置3の濾過器102に送液する送液路61と,洗浄液を後述する濾過・油水分離装置3の油水分離器103から洗浄液タンク14に戻す送液路62とが接続されている。また,洗浄液タンク14内の洗浄液を加熱するための,例えばプラグヒータ等のヒータ63が設けられている。
乾燥槽12は,底面71aが略正方形をなす略直方体形状の乾燥槽本体71と,乾燥槽本体71の上面開口を閉塞させる蓋体72とを備えている。この乾燥槽本体71と蓋体72とによって形成された内部の空間が,乾燥室S2となっている。乾燥室S2には,前述したバスケット23を保持する保持部材74,乾燥室S2内に気流を発生させるファン75,乾燥室S2内に乾燥用ガスとして例えば空気等の気体を供給する乾燥用ガス供給ノズル76が備えられている。さらに,前述した送液管45が,底面71aに沿って備えられている。乾燥槽本体71の側面上側には,乾燥室S2内を排気する排気口78が開口されている。
保持部材74は,4本のアーム74a,74b,74c,74dを備えている。アーム74a〜74dは,例えば平面視において略十字状をなすように,中心部から横方向に放射状に延びるように設けられている。各アーム74a〜74dの先端部上面には,ピン79が設けられている。バスケット23は,アーム74a〜74dの上面に載せられ,外周面下縁部に4つのピン79が当接させられた状態で,保持部材74に保持されるようになっており,保持部材74(即ち,後述する乾燥室用バスケット回転機構90)に対して取り外し可能になっている。
保持部材74の中心部,即ち,各アーム74a〜74dの基端部は,回転軸82の上端部に固定されている。回転軸82は,乾燥槽本体71の底面71aを上下に貫通するように設けられている。また,底面71aには,回転軸82を保持する軸受け部83が設けられており,回転軸82は,軸受け部83を介して底面71aに対して回転可能に支持されている。
底面71aの下方,即ち収納室15内において,回転軸82の下端部には,従動プーリ85が取り付けられている。また,収納室15には,モータ86の駆動によって回転する駆動プーリ87が備えられており,駆動プーリ87と従動プーリ85に渡って無端状の駆動ベルト88が巻回されている。即ち,モータ86の駆動により駆動プーリ87を回転させると,駆動ベルト88の周動に伴って従動プーリ85が回転し,回転軸82及び保持部材74が従動プーリ85と一体的に,略鉛直方向の中心軸を回転中心として回転するようになっている。本実施の形態において,乾燥室S2内でバスケット23を回転させる乾燥室用バスケット回転機構90は,モータ86,駆動プーリ87,駆動ベルト88,従動プーリ85,回転軸82及び保持部材74によって構成されている。
ファン75は,バスケット23の下方において,バスケット23と送液管45との間の空間に設けられている。このファン75は,例えばアーム74a〜74dに取り付けられた4枚の羽根75a,75b,75c,75dによって構成されている。各羽根75a〜75dは,各アーム74a〜74dの下面側の長手方向に沿って,1枚ずつ取り付けられている。また,各羽根75a〜75dは,例えば細長い略長方形状をなし,保持部材74の中心部の周りにおいて,互いに同じ回転方向に向かって傾斜しており,例えば保持部材74を上方からみた平面視において反時計方向CCWに向かうほど下方に向かうような傾斜方向に沿って傾斜している。
また,ファン75は,乾燥室用バスケット回転機構90の駆動により,バスケット23の下方において,保持部材74や保持部材74に保持されたバスケット23と一体的に回転させられる。即ち,乾燥室用バスケット回転機構90は,ファン75の回転機構としての機能も有している。例えばファン75が平面視において反時計方向CCWに回転させられると,各羽根75a〜75dの下方から上方に向かう旋回気流が発生するようになっている。
乾燥用ガス供給ノズル76は,保持部材74及びファン75の下方,即ち,保持部材74に保持されたバスケット23の下方に,横向きに設けられている。乾燥用ガス供給ノズル76には,上面の長手方向に沿って,乾燥用ガスを吐出させる複数の乾燥用ガス供給口76aが並べて設けられている。かかる供給口76aによって,乾燥用ガスが下方から上方のバスケット23に向かって供給されるようになっている。
送液管45は,バスケット23,保持部材74,ファン75,及び乾燥用ガス供給ノズル76の下方に設けられており,乾燥槽本体71の底面71a上に沿って,複数回折曲させられて設けられている。図示の例では,送液管45は略円管状をなし,乾燥室S2の手前側かつ左側において,収納室15内から底面71aの上方に引き出されており,乾燥室S2の手前側から後側に向かう方向に沿って直管状に延設され,乾燥室S2の後側において手前側に折り返すように曲げられ,乾燥室S2の後側から手前側に直管状に延設され,さらに乾燥室S2の手前側において,後側に折り返すように曲げられている。こうして,乾燥室S2の手前側と後側において繰り返し折り曲げられており,乾燥室S2の手前側から後側(後側から手前側)に向かう4本の直線部分が,互いに略平行に,また左右方向において所定間隔を空けて並ぶように配設されている。そして,乾燥室S2の手前側かつ右側において,底面71aの上方から収納室15内に引き入れられている。
収納室15において,送液管45の上流側の端部は,前述した洗浄液供給管42におけるポンプ43の下流側の部分に接続されている。また,送液管45の下流側の端部は,洗浄液タンク14に接続されている。即ち,ポンプ43を作動させ,洗浄液タンク14から洗浄液供給路42aに洗浄液を送液させると,洗浄液供給路42aから分流して送液路45aに流れた洗浄液は,乾燥室S2内において繰り返し折り返すように蛇行して流れた後,収納室15内に送液され,再び洗浄液タンク14に戻されるようになっている。このように,洗浄液タンク14,洗浄液供給路42a,ポンプ43及び送液路45aからなる,加熱用の洗浄液の循環系95が構成されている。
図1に示すように,濾過・油水分離装置3には,ポンプ101,濾過器102,油水分離器103が備えられている。前述した送液路61の下流端は,濾過器102に接続されており,ポンプ101は,その送液路61の途中に介設されている。また,前述した送液路62の上流端は,油水分離器103に接続されている。濾過器102と油水分離器103は,送液路104によって接続されている。かかる構成においては,ポンプ101の作動により,洗浄液タンク14内の洗浄液が送液路61を介して濾過器102に送液され,送液路104を介して濾過器102から油水分離器103に送液され,送液路62を介して油水分離器103から洗浄液タンク14内に再び戻されるようになっている。即ち,洗浄液タンク14,送液路61,ポンプ101,濾過器102,送液路104,油水分離器103及び送液路62からなる,洗浄液を再生させる循環系105が構成されている。
なお,図示はしないが,濾過器102には,例えば円筒状のフィルター部材が内蔵されている。送液路61によって濾過器102に導入された洗浄液は,このフィルター部材の内部側(外周側)からフィルター部材の網目を通って外周側(内部側)に流れることにより濾過される。また,油水分離器103内には,例えば複数の油水分離室が設けられており,各油水分離室にそれぞれ油吸着材が内蔵された構造になっている。洗浄液は各油水分離室を順番に通過し,各油水分離室において,洗浄液中の油脂分が油吸着材によって吸着され,洗浄液中から除去されるようになっている。
上記洗浄液としては,被処理体に付着した油脂分,例えば潤滑油(被処理体がベアリングの場合,リチウムグリース等)等を洗い流す脱脂洗浄を行うことが可能な性質を有する液体が使用される。また,洗浄液は,植物を原料とした植物由来成分(例えば植物性脂肪酸等)を主成分とした洗剤を,水等の溶媒によって希釈させた溶液であることが望ましく,さらに好ましくは,全成分が植物由来のものである洗剤,即ち純植物性洗剤を,水等の溶媒によって希釈させた溶液であることが望ましい。なお,純植物性洗剤としては,例えばインフィニティ株式会社製の洗剤であるSAFE CARE(商標)シリーズの「SC−NATURALSOLV(商品名)」等を使用しても良い。
洗剤の植物由来成分は,例えば,りんご,大豆,とうもろこし,菜種,麦類等の植物から得ることが可能である。このような植物由来成分からなる洗剤は,揮発性が低い,人体や環境に対する様々な有害物(例えば環境ホルモン物質,石油蒸留物質等)を含有していない,皮膚に対する刺激性が低い,不燃性等の特長があり,人体や環境に悪影響を与える危険性が低い。
また,かかる植物由来成分からなる洗剤は,微生物分解性が高く,例えばpH値等の条件を調整すると,微生物により迅速に分解され,水(HO),二酸化炭素(CO),不活性のミネラル等の元素及びその元素から構成される不活性の化合物に,ほぼ完全に分解される。従って,洗浄液を廃棄処分する際には,洗剤の成分を速やかに微生物分解でき,無害化して自然に還元できるので,環境負荷が少なく,安全である。また,従来の化学薬品類を用いた洗浄液(例えば,苛性ソーダ(NaOH)が配合された洗浄液,塩素系溶剤が配合された洗浄液,石油系(炭化水素系)の洗浄液等)と比較して,廃棄処分に要するコストを大幅に削減できる。即ち,化学薬品類を用いた洗浄液は,廃棄処分の際,沈殿凝固処理等の化学的処理を行う必要があるが,例えば純植物性洗剤を用いた洗浄液であれば,そのような化学的処理は不要であり,微生物分解処理のみで簡単にかつ低コストで処理できる。また,微生物分解処理を行うだけで,環境基準等の目標(排水のBOD(biochemical(biological) oxygen demand:生物化学的酸素要求量),COD(chemical oxygen demand:化学的酸素要求量)等)を満たすことができ,河川等への放流も可能である。
なお,純植物性洗剤は,約97〜98%以上を微生物分解により分解させることが可能であることが確認されている。かかる純植物性洗剤を用いた洗浄液の微生物分解を行う際は,洗浄液を水等によって希釈させ,洗浄液中における純植物性洗剤の濃度を例えば約1%程度にし,ほぼ中性(pH6.5〜7.5程度)に調整するとともに,エアレーション(曝気)を行うことによって,液中に酸素を供給するようにしても良い。これにより,微生物分解を好適に促進させることができ,純植物性洗剤を水,二酸化炭素,不活性のミネラル等の元素及びその元素から構成される不活性の化合物等にほぼ完全に分解させることが可能である。
また,本発明者らによる研究の結果,上記のような純植物性洗剤(例えばSC−NATURALSOLV)は,所定濃度及び所定温度において使用することにより,発泡が低減することが明らかとなっている。例えば,純植物性洗剤を約3%以上の濃度に希釈させた洗浄液を作り,この洗浄液を約50℃以上に加熱して使用すれば,極めて泡立ちが少なくなることが確認されている。このように発泡が抑制される条件とした洗浄液を用いれば,例えば洗浄室S1において行われるような,洗浄液を被処理体に対してシャワー状に吹き付けるシャワー洗浄に用いる場合,あるいは,スプレー状に吹き付けるスプレー洗浄に用いる場合等にも,洗浄液の泡立ちを抑制しながら,十分に脱脂洗浄を行うことが可能である。従って,被処理体や洗浄室S1に洗浄液の泡が残留することを防止でき,被処理体や洗浄室S1から洗浄液を円滑に排液できる。
また,純植物性洗剤を所定濃度及び所定温度に調整した洗浄液を用いれば,洗い流された油脂分は,洗浄液中においてほぼ完全に液状になって溶け込むので,流動性が良好であり,配管内の詰まり等が発生することを防止できる。即ち,従来の化学薬品類を用いた洗浄液を使用すると,油脂分が洗浄液の成分と結合してエマルション化し微粒状になったり,半固形状(粘りのある塊状)の凝固体が発生したりするため,かかる微粒分や凝固体が配管内やフィルター等に堆積し,詰まり等の問題が生じやすかったが,そのような問題を防止できる。例えば,濾過・油水分離装置3において洗浄液を処理する際に,ポンプ101,濾過器102,油水分離器103等において詰まり等の悪影響が生じることを防止でき,送液,濾過,油水分離等を円滑に効率的に行うことができる。そして,洗浄液を連続的に循環させ,長期的に再利用させることができるので,経済的である。また,洗浄システム1の点検,清掃等に要する二次的な費用も削減できる。
さらに,純植物性洗剤(例えばSC−NATURALSOLV)を用いた洗浄液は,防錆剤としても作用し,かかる洗浄液によって洗浄すると,被処理体に高い防錆効果を与えることができる。鉄鋼系の部品においては,洗浄後約3ヶ月以上の間,防錆効果を持続させることが可能である。また,金属類だけでなく,プラスチック,ゴム等の様々な材質の腐食や劣化を抑制する効果もある。さらに,被処理体に対してだけでなく,排水系や循環系における配管等の腐食,劣化も抑制できる。従って,洗浄システム1全体の寿命を延ばすことができる。
なお,本発明者らによる研究によれば,洗浄乾燥装置2の洗浄槽11のような構成において,被処理体としてリチウムグリースが付着したベアリングを洗浄する際に,純植物性洗剤を用いた洗浄液を用いる場合においては,純植物性洗剤を水等によって約3%の濃度に希釈させた洗浄液を,約50〜80℃程度に加熱させてベアリングに供給することにより,ベアリングからリチウムグリースをほぼ完全に除去することができる。また,洗浄室S1内での洗浄液の泡立ちは殆どみられず,シャワー洗浄を好適に行うことができる。洗浄に使用された洗浄液中のリチウムグリースは,ほぼ完全に液状になり,送液,濾過処理,油水分離処理を好適に行うことができる。
次に,以上のように構成された洗浄システム1を用いた洗浄処理及び乾燥処理について説明する。先ず,洗浄槽11において洗浄槽本体21を開口させ,被処理体を収納したバスケット23を洗浄室S1内に搬入し,保持部材24上に載せて保持させる。蓋体22によって洗浄槽本体21を閉じたら,所定の洗浄処理を開始させる。かかる洗浄処理においては,洗浄室用バスケット回転機構40の駆動により,バスケット23及び被処理体が保持部材24と一体的に回転させられながら,洗浄液タンク14において所定の温度(例えば約40℃〜80℃程度,より好ましくは,約50℃〜80℃程度)に加熱された洗浄液(例えば純植物性洗剤を約3%程度の濃度に希釈させた洗浄液)が,洗浄液供給ノズル26の各供給口26a,及び,洗浄液供給ノズル27の各供給口27aから供給され,回転する被処理体に噴射される。これにより,被処理体に付着していたグリース等の油脂分が,洗浄液の作用によって洗い流される。洗浄液及び洗い流された油脂分は,排液口51を介して洗浄液タンク14内に排液される。なお,洗浄液タンク14に排液された洗浄液は,洗浄液タンク14において再び加熱されて,洗浄室S1に供給される。
なお,洗浄液タンク14内の洗浄液(洗浄液と油脂分との油水混合液)は,適宜,送液路61を介して濾過・油水分離装置3に送液されて浄化される。送液路61によって送液された油水混合液は,先ず濾過器102に送られ,フィルター部材によって濾過される。濾過器102においては,液中の比較的小さな異物も除去される。かかる濾過処理の後,油水分離器103に送液され,油水分離される。即ち,油水混合液中の油脂分が,油吸着材による吸着等によって液中から除去される。こうして油脂分が除去された洗浄液が,送液路62によって再び洗浄液タンク14に送液される。以上のように,洗浄液は,洗浄液タンク14,送液路61,濾過器102,油水分離器103,送液路62,洗浄液タンク14の順に循環させられることにより浄化され,再利用される。従って,洗浄液は被処理体への付着等により減少した分を適宜補充すれば良く,洗浄液の交換は殆ど不要で,長時間循環させて再利用できる。
また,純植物性洗剤を水等によって希釈させた洗浄液を用いれば,油脂分をほぼ完全に液状のまま洗浄液中に混合させることができ,微粒や凝固体が液中に発生することを防止できる。従って,送液路61,ポンプ101,濾過器102,油水分離器103,送液路62等において,詰まりが生じることを防止でき,送液,濾過,油水分離等を円滑に行うことができる。
洗浄処理が終了したら,洗浄槽本体21を開口させ,被処理体を収納したバスケット23を取り出し,乾燥槽12において乾燥槽本体71を開口させ,バスケット23を乾燥室S2内に搬入し,保持部材74上に載せて保持させ,蓋体72によって乾燥槽本体71を閉じる。こうしてバスケット23を洗浄室S1から乾燥室S2に移動させたら,所定の乾燥処理を開始させる。
かかる乾燥処理においては,乾燥室用バスケット回転機構90の駆動により,バスケット23及び被処理体が保持部材74と一体的に回転させられながら,乾燥用ガスが乾燥用ガス供給ノズル76の各供給口76aから供給され,回転する被処理体に下方から噴射される。また,洗浄液タンク14において所定の温度(例えば約40℃〜80℃程度,より好ましくは,約50℃〜80℃程度)に加熱された洗浄液が,洗浄液供給管42を介して送液管45に送液され,洗浄液の熱が送液管45を介して乾燥室S2内に放熱される。この送液管45からの放熱により,乾燥室S2の雰囲気が加熱される。即ち,送液管45に送液される洗浄液は,洗浄タンク14のヒータ63から供給された熱量を乾燥室S2に運ぶ熱媒として機能する。さらに,保持部材74と一体的に反時計方向CCWに回転するファン75の羽根75a〜75dによって,バスケット23の下方からバスケット23に向かう旋回気流が発生させられる。これにより,送液管45からの放熱によって温められた乾燥用ガスが,バスケット23内の被処理体に向かって勢い良く効率的に送風される。以上のようにして,乾燥室S2内の雰囲気が加熱され,被処理体に温風の気流が供給されることにより,被処理体に付着していた洗浄液が蒸発し,乾燥させられる。なお,保持部材74及び羽根75a〜75dの回転数は,一定の回転数,例えば約50[rpm]程度にしても良い。送液管45に送液する洗浄液の供給流量は,例えば約150[リットル/分]程度としても良い。
乾燥室S2に供給された乾燥用ガスは,被処理体に接触しながら上昇した後,バスケット23及び被処理体の上方において,排気口78によって外部に排出される。また,送液管45に送液された洗浄液は,再び洗浄液タンク14に戻される。そして,送液管45に送液される洗浄液,又は,洗浄室S1に供給される洗浄液として再利用される。
乾燥処理が終了したら,乾燥槽本体71を開口させ,被処理体をバスケット23ごと取り出す。こうして,一連の洗浄・乾燥処理が終了する。なお,洗浄処理後,バスケット23を洗浄室S1から乾燥室S2に移動させたら,次のロット(未処理の被処理体)を入れたバスケット23’を洗浄室S1に搬入し,乾燥室S2において先行するロットの乾燥処理を行いながら,洗浄室S1において次のロットの洗浄処理を行うようにしても良い。洗浄液タンク14内の洗浄液は,洗浄液供給管42を介して各洗浄液供給ノズル26,27,送液管45にそれぞれ分流して送液されるので,洗浄室S1に洗浄液を供給しながら,乾燥室S2の加熱を行うことができる。従って,洗浄室S1における洗浄処理と乾燥室S2における乾燥処理を並行して行うことができ,複数のロットの洗浄処理及び乾燥処理を連続的,効率的に行うことができる。
かかる洗浄乾燥装置2によれば,加熱された洗浄液を送液する送液管45を乾燥室S2に設け,乾燥室S2に洗浄液の熱を放熱させる構成としたことにより,乾燥室S2内の雰囲気を効率的に加熱できる。乾燥室S2の雰囲気を加熱するためのコストを大幅に低減できる。洗浄室S1で用いられる洗浄液を利用して乾燥室S2を加熱する簡単な構成であり,洗浄乾燥装置2の大型化,設備費の高コスト化を招くことなく,簡単に加熱効率を向上させることができる。
また,かかる洗浄システム1によれば,洗浄液を循環させて繰り返し再利用することができ,洗浄液の消費量を抑えることができる。即ち,洗浄液を洗浄室S1における洗浄処理と乾燥室S2の加熱とに繰り返し使用できるので,洗浄・乾燥処理に要するコスト全体を大幅に低減できる。特に,純植物性の洗剤を用いた洗浄液を使用することで,配管等の詰まり等を防止でき,システムの点検や清掃を行う回数を減少させ,点検や清掃に必要な人件費等のコストも削減できる。
以上,本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば被処理体は,ベアリングの他,例えばネジ,ボルト,その他各種の工業用部品類等であっても良い。洗浄室S1,乾燥室S2,バスケット23等の形状は,実施の形態に示したものに限定されない。
以上の実施形態では,ファン75はバスケット23の保持部材74に取り付けられ,乾燥室用バスケット回転機構90の駆動により保持部材74と一体的に回転させられる構成としたが,ファン75と保持部材74は互いに個別に設けても良い。さらに,ファン75を回転させるファン回転機構を,乾燥室用バスケット回転機構90とは別に設け,ファン75と保持部材74が互いに独立して回転させられるようにしても良い。
送液管45には開閉弁を介設し,かかる開閉弁の開閉により,洗浄液を送液管45に送液する状態と送液しない状態とを切り換えることが可能な構成にしても良い。また,送液管45に供給する洗浄液の供給流量を調節できる流量調整弁を介設しても良い。洗浄液送液路42aにおいては,送液管45の上流端が接続されている部分より下流側の部分に開閉弁を介設し,かかる開閉弁の開閉により,洗浄液を洗浄液供給ノズル26,27に供給する状態と送液しない状態とを切り換えることが可能な構成にしても良い。また,各洗浄液供給ノズル26,27に供給する洗浄液の各供給流量をそれぞれ個別に調節できる流量調整弁を設けても良い。
また,本実施の形態では,各洗浄液供給ノズル26,27,送液管45には,洗浄液供給路42aから洗浄液を分流させて供給する構成とし,さらに,一つのポンプ43の作動によって,各洗浄液供給ノズル26,27,送液管45に洗浄液を供給する構成としたが,洗浄液タンク14から各洗浄液供給ノズル26,27,送液管45に洗浄液を供給する洗浄液供給路は,それぞれ独立させて設けても良い。例えば送液管45の上流端を,洗浄液供給路42aに接続させず,洗浄液タンク14に直接接続させても良い。各洗浄液供給ノズル26,27,送液管45に洗浄液を送液するポンプも,それぞれ個別に設けても良い。また,送液管45の上流端を洗浄液タンク14に接続すると共に,送液管45の下流端を,洗浄液供給路を介して洗浄液供給ノズル26,27に接続した構成としても良い。即ち,洗浄液タンク14,送液管45,洗浄液供給ノズル26(27)の順に洗浄液が送液される構成としても良い。
また,洗浄室S1に設けた洗浄液供給口や排液口の配置,乾燥室S2に設けた乾燥用ガス供給口や排気口等の配置も,実施の形態に示したものには限定されない。例えば乾燥用ガス供給口を送液管45より下方に設け,乾燥用ガス供給口から供給される乾燥用ガスが,送液管45の間を通って上昇するようにしても良い。この場合も,乾燥用ガスを効率的に加熱させることができる。また,乾燥用ガス供給口を保持部材74に保持されたバスケット23の上方にも設け,乾燥用ガスがバスケット23の上方から供給されるようにしても良い。
乾燥室S2における送液管45の形状や配置も,実施の形態に示したものに限定されない。例えば,乾燥室S2の底部のほか,側壁部や天井部等に沿って送液管45を配設しても良い。また,本実施の形態では,送液管45は,底面71aの上面に沿って設けられているとしたが,底面71aの内部に埋没させるようにしても良いし,乾燥槽本体71の側壁部に埋没させるようにしても良い。
本実施の形態では,送液管45内の洗浄液から供給される熱量のみによって,乾燥室S2内を加熱させる構成としたが,勿論,他の加熱手段,例えば電気ヒータ等を追加して設けても良い。また,乾燥室S2に供給される乾燥用ガスは,例えば乾燥用ガスの供給源側や乾燥用ガス供給ノズル76に接続された供給路の途中等においてヒータ等によって予め加熱されてから乾燥室S2に供給される気体とし,乾燥用ガス供給口76aから温風として供給されるようにしても良い。この場合も,乾燥室S2を好適に加熱することができる。
本発明者らは,本発明にかかる洗浄乾燥装置2の乾燥室S2における加熱効率を検証するため,洗浄乾燥装置2を模擬的に製作し,以下のような実験1,2を行った。実験1,2においては,送液管45に送液する洗浄液の温度Tを一定値とし,ファン75の回転数を調節することで,排気口78からの排気の圧力Pを変化させ,各圧力Pにおける排気口78からの排気の温度Tを計測した。そして,洗浄液の温度Tと排気の温度Tから,熱交換率η[%](η=T/T×100)を算出した。なお,乾燥用ガス供給ノズル76からの乾燥用空気の供給流量は一定値とした。外気温は18[℃]であった。
(実験1)
洗浄液の温度Tを80[℃]とした。この状態で,排気の圧力Pを0.1[MPa]としたとき,排気の温度Tは50[℃]になり,熱交換率ηは62.5[%]であった。また,圧力Pを0.15[MPa],0.2[MPa],0.3[MPa]にしたときは,排気の温度Tはいずれも54[℃]になり,熱交換率ηは67.5[%]であった。
(実験2)
洗浄液の温度Tを50[℃]とした。この状態で,排気の圧力Pを0.1[MPa]にしたとき,排気の温度Tは38[℃]になり,熱交換率ηは76%であった。また,圧力Pを0.15[MPa],0.2[MPa],0.3[MPa]にしたときは,排気の温度Tはいずれも40[℃]になり,熱交換率ηは80[%]であった。
なお,洗浄液は,約40[℃]以上の空気の気流を吹き付けることにより,好適に乾燥させることができることも確認した。以上の結果より,約50℃〜80℃程度に加熱された洗浄液を送液管45に送液することで,乾燥室S2内の気流を,洗浄液の乾燥に適した温度まで,効率的に加熱できることが確認された。表1は,上記実験1,2の結果を表したものである。
Figure 2007061713
本発明は,洗浄乾燥装置及び洗浄システムに適用できる。
洗浄システムの構成を説明する説明図である。 洗浄乾燥装置の概略平面図である。 洗浄乾燥装置の概略縦断面図(図2におけるI−I線による概略断面図)である。
符号の説明
S1 洗浄室
S2 乾燥室
1 洗浄システム
2 洗浄乾燥装置
3 濾過・油水分離装置
11 洗浄槽
12 乾燥槽
14 洗浄液タンク
23 バスケット
40 洗浄室用バスケット回転機構
42a 洗浄液供給路
45 送液管
75 ファン
76a 乾燥用ガス供給口
90 乾燥室用バスケット回転機構
102 濾過器
103 油水分離器

Claims (10)

  1. 被処理体を加熱された洗浄液によって洗浄する洗浄室と,被処理体を乾燥させる乾燥室とを備えた洗浄乾燥装置であって,
    前記洗浄室に前記洗浄液を供給する洗浄液供給路が備えられ,
    被処理体を入れるバスケットを前記乾燥室内で回転させるバスケット回転機構が備えられ,
    前記乾燥室の内部に,前記加熱された洗浄液を送液する送液管が設けられていることを特徴とする,洗浄乾燥装置。
  2. 前記送液管は,前記洗浄液供給路から分岐させられていることを特徴とする,請求項1に記載の洗浄乾燥装置。
  3. 前記乾燥室の内部にファンが設けられていることを特徴とする,請求項1又は2に記載の洗浄乾燥装置。
  4. 前記ファンは,前記バスケットの下方に設けられ,
    前記ファンの回転により,前記ファンの下方から上方に向かう気流が形成されることを特徴とする,請求項3に記載の洗浄乾燥装置。
  5. 前記ファンは,前記バスケットと一体的に回転させられることを特徴とする,請求項3又は4に記載の洗浄乾燥装置。
  6. 前記送液管は,前記バスケットの下方に設けられ,
    前記ファンは,前記送液管と前記バスケットとの間に設けられていることを特徴とする,請求項3,4又は5に記載の洗浄乾燥装置。
  7. 前記乾燥室内に乾燥用ガスを供給する乾燥用ガス供給口を備えることを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の洗浄乾燥装置。
  8. 前記洗浄液は,純植物性洗剤を希釈させたものであることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄乾燥装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の洗浄乾燥装置と,油水分離器とを備え,
    前記洗浄乾燥装置から排出された洗浄液は,前記油水分離器において油水分離処理され,再び前記洗浄乾燥装置に供給されることを特徴とする,洗浄システム。
  10. 前記洗浄液を濾過する濾過器を備えることを特徴とする,請求項9に記載の洗浄システム。
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