JP2007055235A - 環状オレフィン共重合体を含んでなるインプリントスタンプ - Google Patents

環状オレフィン共重合体を含んでなるインプリントスタンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2007055235A
JP2007055235A JP2006162328A JP2006162328A JP2007055235A JP 2007055235 A JP2007055235 A JP 2007055235A JP 2006162328 A JP2006162328 A JP 2006162328A JP 2006162328 A JP2006162328 A JP 2006162328A JP 2007055235 A JP2007055235 A JP 2007055235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
template
stamp
pattern
coc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006162328A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5409990B2 (ja
Inventor
Babak Heidari
ババク、ハイダリ
Marc Beck
マルク、ベック
Matthias Keil
マティアス、ケイル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obducat AB
Original Assignee
Obducat AB
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from EP05105100A external-priority patent/EP1731961B1/en
Priority claimed from EP05110290A external-priority patent/EP1731962B1/en
Application filed by Obducat AB filed Critical Obducat AB
Publication of JP2007055235A publication Critical patent/JP2007055235A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5409990B2 publication Critical patent/JP5409990B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0002Lithographic processes using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • G03F7/032Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with binders
    • G03F7/033Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with binders the binders being polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. vinyl polymers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/09Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers
    • G03F7/095Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers having more than one photosensitive layer
    • G03F7/0955Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers having more than one photosensitive layer one of the photosensitive systems comprising a non-macromolecular photopolymerisable compound having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/26Processing photosensitive materials; Apparatus therefor
    • G03F7/42Stripping or agents therefor
    • G03F7/422Stripping or agents therefor using liquids only
    • G03F7/425Stripping or agents therefor using liquids only containing mineral alkaline compounds; containing organic basic compounds, e.g. quaternary ammonium compounds; containing heterocyclic basic compounds containing nitrogen
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7003Alignment type or strategy, e.g. leveling, global alignment
    • G03F9/7042Alignment for lithographic apparatus using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping or imprinting

Abstract

【課題】インプリント製法でテンプレートから物体にパターンを転写するための、2工程製法を使用する方法を提供する。
【解決手段】第一工程では、テンプレート1表面のパターン2を、一種以上の環状オレフィン共重合体(COC)を含んでなる重合体材料3と接触させ、テンプレート1表面のパターン2と逆の構造化された表面を有する可撓性重合体レプリカを製造する。第二工程で、可撓性重合体レプリカをテンプレートから引き離した後、可撓性重合体レプリカの逆パターンを、基材上のレジスト層14中にプレスし、テンプレート表面のパターンのレプリカをインプリントする。
【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は、テンプレートまたはスタンプの構造化された表面を基材の標的表面上にある成形可能な層と接触させることにより、テンプレートまたはスタンプから基材にパターンを転写するインプリント平版印刷の分野に関する。より詳しくは、本発明は、インプリント法で使用するための、そのような方法に好適な材料特性を有する重合体スタンプに関する。本発明は、そのような重合体スタンプを製造し、使用する、2工程製法にも関する。この2工程製法では、インプリントまたは射出成形により、テンプレートパターンのレプリカを可撓性重合体フィルム(foil)中に形成して中間重合体スタンプを製造し、その後、その重合体スタンプを第二工程で使用し、基材の標的表面に施した成形可能な層中にそのパターンをインプリントする。特に、本発明は、一種以上の環状オレフィン共重合体(COC)を含んでなる材料から製造された重合体スタンプ、およびそのような重合体スタンプの製造および使用に関する。
ナノ構造(すなわち100nm以下のオーダーにある構造)を再現するための最も強力な技術の一つは、ナノインプリント平版印刷(NIL)である。ナノインプリント平版印刷では、テンプレート(スタンプと呼ばれることが多い)の表面パターンの反転コピーが、基材を含む物体、およびそこに施されたレジストと呼ばれる成形可能な層、例えば重合体材料の被膜に転写される。物体を重合体被膜のガラス転移温度より高い適当な温度に加熱した後、スタンプを被膜に押し付け、続いて、所望のパターン深さが被膜中に転写された後、冷却し、スタンプを引き離す(デモールディングと呼ばれることが多い)。あるいは、基材をフォトレジスト材料、すなわち放射線に敏感であり紫外(UV)放射線で露光することにより架橋する重合体、または放射線で露光することにより重合体に硬化するプレポリマーで被覆する。これには、基材またはスタンプが放射線に対して透明であることが必要である。インプリントに続いて行う工程で、物体(基材およびパターン形成された重合体被膜を含む)を、例えばインプリント区域内で基材をエッチングすることにより後処理し、パターンを基材の標的表面に転写する。
上記のインプリント製法には、テンプレートから基材を覆う成形可能な層中への完全なパターン転写を達成するために考慮しなければならない幾つかの難点がある。
テンプレートおよび基材が同じ材料から製造されていない場合、これが一般的であるが、テンプレートおよび基材は異なった熱膨脹率を有する。つまり、テンプレートおよび基材を加熱や冷却する際、膨張や収縮の程度が異なる。寸法変化が小さくても、転写すべきパターンの特徴はマイクロメートル、さらにはナノメートルのオーダーにあるので、これはインプリント工程で壊滅的な場合がある。従って、複製忠実度が低下することになる。
可撓性のないスタンプまたは基材材料が使用されることが非常に多く、スタンプを基材に押し付けた時にスタンプと成形可能な層との間に空気が取り込まれることがあり、やはり複製忠実度が低下する。さらに、インプリント工程の際にスタンプと成形可能な層との間に粒子が入り込むと、特にスタンプも基材も可撓性材料から構成されていない場合、スタンプまたは基材が大きな損傷を受けることがある。スタンプまたは基材、もしくは両方への物理的な損傷は、非可撓性の基材から非可撓性のスタンプを引き離す際にも引き起こされることがあり、インプリント工程の後に、縦横比が高いパターンを包含する基材およびテンプレートを引き離すのは困難である。損傷を受けたスタンプは、通常、再使用できない。
発明の概要
本発明の目的は、複製忠実度が高く、容易で、工業的使用に適した、改良されたインプリント製法を提供することである。
この目的を達成するために、インプリント製法でテンプレートから物体にパターンを転写するための、2工程が関与する方法を提案する。第一工程では、構造化された表面を有するテンプレートを重合体材料と接触させ、テンプレート表面のパターンと逆の構造化された表面を有する可撓性重合体レプリカを製造する。次いで、そのように形成された、本明細書で中間重合体スタンプとも呼ばれる、可撓性重合体レプリカをテンプレートから引き離す。第二工程で、可撓性重合体レプリカの構造化された表面を第二テンプレートとして使用し、物体の成形可能な表面と接触させ、そのパターンのレプリカを、成形可能な物体表面にインプリントする。このレプリカは、中間重合体スタンプのパターンと反対の対照性(polarity)を有する構造化された表面を示し、本来のテンプレートのパターンと同じ対照性を示す。
インプリント製法に使用するテンプレートまたはマスターは、一般的に高価な製品であり、従って、テンプレートに対する摩耗または損傷は、最小に抑えるべきである。テンプレートは、どのような材料からでも製造できるが、Si、Niまたは他の金属、もしくは石英から製造することが多く、所望により粘着防止層を施す。他方、インプリントすべき物体は、比較的硬い材料、例えばシリコンまたは他の半導体材料から製造することが多く、比較的軟質の成形可能なインプリント層で被覆する。物体をインプリントする工程は非常に重要である。すなわち、平行に配置することが重要であり、かつ、インプリントされた突出構造では成形可能な層の非常に小さな残留層が所望される(10nm未満であることが多い)。従って、平行でない配置や過剰な圧力によって、テンプレートに損傷が生じる場合がある。ここで提案する2工程インプリント方法により、テンプレートは、テンプレート材料よりも軟らかい重合体材料に対してのみ使用され、従って、損傷の危険性が最小に抑えられる。
インプリント平版印刷における別の重要な問題は、接触している表面をデモールディングまたは剥離する工程である。高価なテンプレートを最終的な物体にインプリントする場合、両者のいずれに対しても損傷を回避しなければならない。この2工程製法を使用することにより、形成された重合体スタンプをテンプレートから引き離す時、および所望により、その後に使用する重合体スタンプをインプリントされた物体から引き離す時の、2つのデモールディング工程を含んでよい。以下に説明するように、第二の工程は、機械的分離を行わずに、インプリントされた物体と接触している間に、重合体スタンプを溶解させることにより、行うことができる。
2工程インプリント製法に好適な中間重合体スタンプ、および製法自体を提供する問題に直面し、一種以上の環状オレフィン共重合体(COC)を含んでなる材料から製造された中間重合体スタンプが、とりわけ有利であることが分かった。そのような材料を使用して得られる利点は、この重合体スタンプが優れた離型特性を示すことである。より詳しくは、この材料の表面張力または表面エネルギーが、第一および第二インプリント工程の両方で、重合体スタンプの好適な離型特性を与える。さらに、COC重合体スタンプは、UV光に対して透明であり、第二インプリント工程におけるUVを用いるインプリント製法に好適である。
COC重合体の重合体骨格は、炭素および水素のみから構成され、カルボニル、カルボキシル、エーテル、エステル等の極性基を全く含まない。これらの骨格に化学的に結合した、追加の極性基または非局在化電子状態を示す基が存在しない場合、COC重合体は、ポリエチレンまたはポリプロピレンの表面エネルギーに匹敵する低い表面エネルギーを有することが特徴である。さらに、重合体骨格の高いバンドギャップがUV透明性につながり、これがこの材料を、UVが使用されるインプリント製法に好適なものとしている。無論、表面エネルギーを増加する、および/またはバンドギャップを低減させるために、重合体骨格に化学的に結合した置換基を含む特定のCOC誘導体を合成することができ、ある程度、市販されている。しかし、これらのCOC誘導体は、本明細書中に記載する2工程製法における好適な候補と見なすことはできない。
本発明の好ましい実施態様では、第一の、または一次の重合体スタンプを製造する工程は、表面張力が18mN/m以下である接着防止層を施した、Si、または、ニッケル、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタルまたはアルミニウム等の金属からなるテンプレートを使用して行う。そのような接着防止層としては、例えば自己集合した単層(SAM)被膜を構造化されたテンプレート表面上に施すことにより、得られる。接着防止層は、例えばフッ素化アルキルリン酸誘導体、またはフッ素化アルキルポリリン酸誘導体、PTFEまたはフッ素化アルキルシランを含んでなることができる。製造すべき重合体スタンプ用のCOC重合体材料と組み合わせて、28〜40mN/mの表面張力を有することにより、十分な接着防止特性が得られる。
第二のインプリント工程では、形成し、離型した重合体スタンプを基材へのパターン転写に使用する場合、特に重合体スタンプを機械的に離型させる場合には、材料特性を適合させる必要がある。この理由からも、COC含有重合体スタンプは優れた結果を示すことが判明した。表面張力が28〜40mN/m、好ましくは28〜37mN/m、さらに好ましくは30〜35mN/mのCOC誘導体を使用することにより、例えば表面張力が約41mN/mであるPMMAに、さらに好ましくは、より高い表面張力を有するUV架橋性またはUV硬化性材料にも、インプリントすることができる。
発明の好ましい態様の詳細な説明
以下に、添付の図面を参照しながら本発明の実施態様をより詳細に説明する。
本発明は、本明細書で「2工程インプリント製法」と呼ぶ方法に関する。この用語は、第一工程においてナノメートルおよび/またはマイクロメートルサイズのパターン形成された表面を有するテンプレートの一個以上のレプリカを、インプリント工程または射出成形工程により、一個以上の可撓性重合体フィルムに形成する製法として理解される。このパターン形成された重合体フィルムは、第二工程で重合体スタンプとして使用することができる。あるいは、このパターン形成された重合体フィルムを、別の重合体フィルム上に別のインプリントを行うためのスタンプとして使用し、続いてこの別の重合体フィルムを第二工程で使用する。このように、本製法の第一工程は、パターンがオリジナルテンプレートのパターンに対して逆である可撓性のネガ型重合体レプリカ、およびパターンがオリジナルテンプレートのパターンと類似している、可撓性のポジ型重合体レプリカ、の両方を形成することができる。第二工程では、そのように製造されたレプリカを可撓性重合体スタンプとして使用し、続いて行う熱的インプリント、UVインプリント、またはそれらの両方を使用するインプリント工程により、物体表面にそのパターンを再現することができる。
本明細書で使用する用語「ナノ−インプリント製法」または「インプリント製法」は、テンプレートまたはスタンプのナノ−および/またはマイクロ−構造化された表面の逆転したコピーを形成するための製法を意味し、その複写は、スタンプを成形可能な層、例えば重合体またはプレポリマーに押し付け、その層を変形させることにより形成される。その層は、ベースまたは基材の上に別に施された被膜でよく、その際、ベースおよび層は異なった材料から製造することができる。あるいは、その層は、単一材料物体の一部であってもよく、その場合、その層は、物体の表面から、物体の材料中の特定深さまで伸びる部分として定義される。インプリント(熱エンボス加工)工程の際、成形可能な層は、そのガラス転移温度Tgより高い温度に加熱し、続いてガラス転移温度未満に冷却することができる、および/またはインプリント工程の際または後に、UV露光により、重合体を硬化または架橋させることができる。テンプレートの、およびインプリントされた層の、パターン形成された表面は、深さおよび幅の両方に関して、マイクロメートルまたはナノメートル尺度の構造を有することができる。
用語「複製忠実度」とは、スタンプ構造の、スタンプ表面の反転した構造的特徴(topography)が完全に再現されている、反転コピーが形成されることを意味する。
インプリント技術の分野における調査の中で、本発明者らは、中間スタンプ、および優れた2工程インプリント製法に使用する材料には、幾つかの特性が重要であることを見出した。これらの材料特性の幾つかは、
・この材料から厚さ100〜1000マイクロメートルの薄い可撓性フィルムをロール加工できる能力。
・重合体材料から構成されたフィルムをインプリント製法で変形させることにより、あるいはこの材料から構成された顆粒または粒子から射出成形により、ナノ−および/またはマイクロ−パターン形成された表面を有するスタンプもしくはテンプレートのレプリカを製造できる能力。
・材料は、40mN/m(またはダイン/cm)未満、好ましくは37mN/m未満、さらには35mN/m未満の低い表面エネルギーを有するべきであるが、無論、その表面エネルギーは、以下に記載する粘着防止層を備えたテンプレート表面の表面エネルギーより高い必要がある。
・材料は、第二インプリント工程の際にインプリントされる有機材料(例えば重合体、オリゴマーおよび/またはモノマー材料)と混合すべきではない。
・材料は、100〜250℃の、明確に規定されたガラス転移温度を有するべきである。
・材料は、非常に高い透過率、すなわち300nmを超える波長に対して80%の透過率(試験方法ASTMD1003)を有するべきである。
材料が有するべき他の好ましい特性は、
・線熱膨脹率(CTE)60〜80×10−6m/(mK)(試験方法ASTMD696)、
・2%未満の低い成形収縮(試験方法ASTMD955)、
・鉛筆硬度3H〜HB(試験方法JISK5401)、
・屈折率1.4〜1.6、
・イソプロパノール、アセトンおよび硫酸に対する耐薬品性が、僅かに制限されるかまたは良好である。
上記の必要条件に適合することが判明している材料群としては、シクロ−オレフィン共重合体(COC)、すなわち、環状オレフィンモノマーおよびエタンを基剤とする重合体の部類である。これらの材料は、高ガラス転移温度、光学的透明性、低収縮率、低湿分吸着性および低複屈折を特徴とするが、これはほとんど、かさの張る環状オレフィン単位が不規則に、または交互に重合体骨格に付加しているためである。その理由から、共重合体は無定形になり、材料に所望の特性を与え、その材料が2工程インプリント製法に好適なものになる。様々な種類の環状モノマーおよび重合方法に基づく幾つかのCOC材料が市販されている。例えば、環状オレフィン共重合体は、独国のTicona GmbHまたは米国のMitsui Chemicals America, Inc.で、環状モノマー、例えば8,9,10−トリノルボルナ−2−エン(ノルボルネン)または1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン(テトラシクロドデセン)とエタンとの連鎖共重合として製造され、それぞれ商品名TopasおよびApelで製品が市販されている。また、COCは、日本の日本合成ゴム株式会社および米国のZeon Chemicals LPから、各種環状モノマーの開環メタセシス重合に続く水素化により製造され、それぞれArtonおよびZeonex/Zeonorの商品名で市販されている。
考慮すべき重要な特徴は、使用する材料の表面エネルギー、または表面張力である。液体中に置かれた分子は、その周囲の分子からあらゆる方向に引力(凝集性)をうける。これらの力は、分子と表面との間の分離間隔が十分に大きい場合互いに相殺される。しかし、分子と表面との間の分離が分子力の範囲より小さくなると、表面に対して直角で、液体の中心に向かう引力が生じる。このため、分子を液体の中心からその表面に移動させるには、仕事が必要になる、つまり表面の近くに位置する分子は、中心に位置する分子よりも高い位置エネルギーを有する。表面を増加するには、分子を表面に移動させる必要があり、この面積あたりの表面を造り出すのに必要な仕事の程度は、表面エネルギー、比表面エネルギー、またはmJ/mまたはエルグ/cmの単位で測定される面積あたりの表面エネルギーとして定義される。他方、液体はその表面積自体をできるだけ最小に抑えようとするので、表面を増加するには機械的に力が必要になる。表面縁部に対して作用する力をこれらの縁部で割ったものは、表面張力として定義され、ニュートンメートル−1(N/m)、mN/m、またはダインcm−1で測定される。液体の場合、用語「比表面エネルギー」および「表面張力」は同義語であり、通常、「σ」または「γ」で略記される。一般的に、表面張力レベルは25℃における値を代表するが、これらの値は、通常、温度が増加するにつれて低下する。
固体にも、表面を創出または増加するための仕事が必要である。固体のかたまりは、自然には開裂しないので、例えば開裂過程により表面を創出する場合、その系の内部エネルギーを増加しなければならない。液体に対して観察されるのと同じ様式で、固体に対しても、ある系の内部エネルギーの増加と、その創出される表面積との間の比例定数として、比表面エネルギーが定義される。比表面エネルギー自体は、材料の選択のみならず、例えば表面の構造的特徴によっても異なることに注意すべきである。最も低い表面エネルギーは、欠陥の無い単結晶の原子的に平らな表面を示す。しかしながら、ここで、表面の結晶学的構造は、全体の構造と比較して、表面エネルギーを最小にするようにより粗い超格子になるよう修正される。
マスターテンプレートの表面および可撓性重合体レプリカが製造される元となる重合体材料の表面は、インプリントを行った後、インプリントされたパターンに損傷を与えないように重合体スタンプをテンプレートから引き離すには、相互に十分な接着防止および粘着防止特性を示している必要がある。さらに、第二工程で、可撓性重合体レプリカの材料は、基材上のレジスト材料層の表面に対して十分な接着防止特性を示す必要がある。
低い表面エネルギー値を有する液体は、エネルギーが最小に抑えられるために、一般的により高い値を有する固体上に広がる。反対の場合には、逆のことが起こる。従って、本発明の異なった材料間の良好な接着防止および粘着防止特性には、異なった材料の表面エネルギー間の下記の関係が与えられる。
σ固体(テンプレート材料)<σ液体(重合体材料)、かつ
σ固体(重合体材料)<σ液体(レジスト材料) (1)
ここで、テンプレート材料とは、重合体材料と接触する表面の材料を意味し、従って、粘着防止層が備わっている場合には、テンプレートの粘着防止層を意味する。また、用語「表面エネルギー/張力」とは、真空中での材料に該当することにも注意すべきである。実際的な理由から、この用語は、固体−空気および液体−空気界面の場合に使用されることが多い。固体−液体界面の濡れ特性を絶対的に正確に評価するには、「界面エネルギー」をさらに考える必要があり、ヤングの式が平衡状態
σ固体−真空−σ固体−液体=σ液体−真空cos(ψ) (2)
を表す。
ここで、固体表面と液体表面との間の接触角度ψは、完全に濡れないかもしく反接着性の挙動には、90°〜180°になければならず、これはσ固体−真空<σ固体−液体の関係が導かれる。さらに、場合により、界面の連結強度を慎重に研究するには、表面エネルギーの分散部分σ (非極性、長範囲London力を表す)や、その極性部分σ (極性、短範囲非London力を表す)を考慮しなければならない。界面エネルギー(σ固体−液体)ならびにσ およびσ は、通常は未知であるものの、等式(1)の関係で十分であり、より有効な近似であると考えられる。その際、σ固体(テンプレート材料)が、粘着防止被膜で被覆されたオリジナルテンプレートまたはスタンプの表面エネルギーを意味し、σ液体(重合体材料)が、ガラス転移温度より高い温度に加熱された可撓性重合体フィルムの表面エネルギーを意味し、σ固体(重合体材料)が、インプリントを行った後の固相中の可撓性重合体フィルムの表面エネルギーを意味し、σ液体(レジスト材料)が、基材表面上に堆積したレジスト材料の表面エネルギーを意味する。
本発明の、表面張力が28〜40mN/mであるCOC重合体材料により、他の材料と比較して顕著な接着防止特性が得られ、本発明のインプリント製法で使用するのに理想的であることを見出した。しかし、すべてのCOCがこの範囲内の表面張力を有する訳ではないことに注意すべきである。IUPAC Technical Report「Chemical Structure and Physical Properties of Cyclic Olefin Copolymers」、Pure Appl. Chem., Vol. 77, No. 5, pp.801-814, 2005, DOI: 10.1351/pac200577050801に開示されているように、市販されている多くのCOCに対してJ.Y. Shinらが試験を行っている。試験した6種類のCOC重合体の中で、5種類が28〜40mN/mの範囲内にあり、2種類が28〜37mN/mの範囲内にあり、1種だけが30〜35の範囲内にある。接着防止特性の問題だけを考えると、より広い範囲内にあるCOCが等式(1)におけるσ固体(重合体材料)の条件を満たし、従って、マスターテンプレート表面張力が20mN/m未満、典型的には18mN/m以下であり、基材に塗布されるレジスト層が45mN/mの領域にある場合、ここに記載する2工程インプリント製法に有利である。好ましい実施態様では、テンプレートがSAM粘着防止被覆を有し、テンプレートに約18mN/mの表面張力を与え、基材上に、表面張力約45mN/mのUV架橋性レジスト材料、例えばSU8を使用する中間重合体スタンプに最も望ましい表面張力は、約31.5mN/m、または30〜33mN/mであろう。
ここで、用語「可撓性重合体フィルム」は、可撓性で、延性があり、透明な重合体フィルムを意味する。本発明により、可撓性重合体フィルム、またはパターン形成された場合の重合体スタンプは、シクロ−オレフィン共重合体(COC)を含んでなる。好ましくは、重合体フィルムは一種以上のCOCから均質に製造されるが、別の実施態様では、重合体フィルムの材料は、他の化合物も含んでもよい。好ましい実施態様では、重合体フィルムは、一種以上の慎重に選択されたCOC誘導体から製造され、重合体フィルムの表面張力は28〜40mN/mである。好ましい狭い範囲は、28〜37mN/m、30〜35mN/m、さらには30〜33mN/mである。
さらに、COC材料から形成された重合体フィルムは、架橋もしくは、放射線感応性成形層を固化する他の方法において使用する波長領域に対して透明であり、それによって、第二インプリント工程で重合体スタンプを使用して基材上にインプリントする場合、放射線を使用するインプリントを選択的に使用することができ、マスターテンプレートと基材との両方を、使用可能な波長領域の放射線に対して不透明の材料で形成することができる。
テンプレートは、製造が比較的高価な部品であり、損傷したテンプレートは一般的に修復や再使用することができない。しかし、重合体スタンプは、本発明の方法により、比較的安価な材料から容易に製造できるため、数回または1回だけでも、使用した後に廃棄するのが好ましい。重合体スタンプを基材から剥離または引き離して廃棄するか、または基材の標的表面になお付着性している場合には、重合体スタンプは溶解するが、基材または基材の標的表面上の固化成形層は溶解しないような好適な液体溶液を含む浴中に溶解させることができる。
形成された重合体スタンプは、基材の標的表面上にインプリントするための二次テンプレートとして使用し、基材は一般的に重合体材料ではないので、一般的に重合体スタンプと基材の熱膨脹率は異なっている。そのような状況から生じる上記の欠点を克服するために、少なくとも、重合体スタンプを基材上の成形可能な層に押し付ける第二インプリント工程は、本発明の一実施態様における、放射線と熱の使用を組み合わせたインプリント製法により行う。この方法では、放射線感応性材料を基材上に成形可能な層として使用し、重合体スタンプおよび基材をプレスし、その成形可能な層を放射線で照射して、形成層に接着防止特性焼き付けする工程、および好ましくは圧力を解除して、重合体スタンプを基材から引き離す工程も、温度制御装置を使用して一定に維持した高温で行うのが好ましい。温度制御装置は、典型的にはヒーター装置、および熱供給のバランスをとり、決められた温度に加熱し、維持するための制御回路、および場合により、冷却装置も含まれる。
ここで、2工程製法の第一、または一次工程を、図面の図1a〜1fを参照しながら説明する。2種類の異なった実施態様による一次工程の方法を図1に図式的に示す。図1a〜1fの方法は、熱インプリントを使用する中間重合体スタンプの形成を例示したものである。しかし、以下に概略を記載するように、重合体スタンプを形成するための他の可能な技術もある。
図1aは、シリコン、ニッケルまたはアルミニウム等の他の金属、石英から製造されるか、または重合体材料からでも製造されるテンプレート1を示す。テンプレート1は、リブ、溝、突起または窪みを含み、マイクロメートルまたはナノメートルのオーダーにある高さおよび幅を有するパターン形成された表面2を有する。好ましくは、テンプレート表面2には、以下に説明するように、接着防止層を施す。テンプレート1は、表面2が、COC材料を含んでなるか、またはCOC材料から均質に製造された可撓性重合体フィルム3の表面4に面し、接触するように配置する。
図1b)に例示するような好適なインプリント方法により、テンプレート表面2の反転パターンが、可撓性重合体フィルム3の表面4で、表面層中に形成される。テンプレート表面2を重合体フィルム3の表面と接触させて配置した後、重合体フィルムを、フィルムに使用したCOC重合体のガラス転移温度Tgより高い温度に加熱する。表面層がそのガラス転移温度に達した時、圧力を加えてテンプレート1と重合体フィルム3とをプレスし、表面2のパターンを重合体フィルム3の表面4における表面層にインプリントする。プレスは、本発明の方法の二次工程に関してより詳細に説明するように、メンブランを使用して供給される液体またはガス圧を使用するソフトプレス技術により達成することができる。あるいは、より一般的なハードプレス技術も使用できる。一次工程で形成される重合体スタンプは最終製品ではないので、一次工程における平行性は、二次工程程厳密な要素ではない。
図1a)〜c)による熱的NIL製法では、テンプレート2をCOC材料、例えばTicona、米国から市販のTopas、またはZeon Corp.、日本国で市販のZeonorの好適なシートで覆う。好ましくはインプリントメンブランを重合体シートの上に置いた後、サンドイッチ構造を真空吸引し、加熱する。インプリント温度に達した時、メンブランの後に存在する媒体、例えば液体、好ましくはガスを20〜80バールに加圧する。パターン転写の後、そのようにして形成された重合体スタンプをマスターから引き離す。良好な熱可塑性シートは、インプリント温度および剥離温度、ならびに続く工程で型として作用する必要がある形成されたナノメートル構造の機械的強度、に関して狭い処理寛容度を有する。UV放射線に対する高度の透明性が非常に有益である。これらの特性は、COC材料の重合体フィルムを使用することにより得られる。
使用する具体的な処理、すなわち熱的、UV、または一定温度における熱とUVの組合せ、に応じて、インプリントを行った後に、選択した材料およびその特性に応じて、重合体フィルムを冷却した後に、または冷却せずにテンプレート1およびインプリントされた重合体フィルム5を分離することができる。重合体表面4からテンプレート1を引き離した後、図1c)に示す、レプリカとも呼ばれる、その表面4にオリジナルテンプレート1のパターンに対して逆転した、またはネガ型の、インプリントされた重合体フィルム5は、可撓性重合体スタンプ5として使用することができる。
図11〜13は、射出成形により重合体スタンプを形成するための別の方法を例示する。図11で、第一支持部品120を、支持表面121と共に、テンプレート1の構造化された表面2に対して平行に配置し、小さな中間空間127が、重合体スタンプの最終的な平均厚さを限定する。重合体材料125は、好ましくは粒子またはペレットの形態で供給し、ほとんどの場合、固体重合体材料を溶融した形態に加熱するためのヒーター126を使用し、融解室124中で溶融させる。導管122が融解室124から、支持表面121とテンプレート表面2との間の空間127に、例えば図に示すように支持表面121中のオリフィスを通して伸びている。あるいは、導管は、支持部品120とテンプレート1との間の側部から空間127に導くこともできる。さらに、射出装置123を備え、溶融重合体材料を導管122を通して空間127中に押し出すことができる。融解室124中で重合体を融解させる代わりに、重合体は、射出装置123および導管122を通る途中で融解させることもできる。
支持部材120およびテンプレート1を、好ましくは第二の支持部材(図には示していない)上に載せ、図11に示すように接近させて平行に配置した後、射出装置123を操作し、溶融重合体を射出する。図に示す例では、射出装置123は、モーター(図には示していない)で駆動して回転させるスクリューを含み、導管122を通して溶融重合体を上に駆動する。図12に示すように、溶融重合体は空間127の中に押し込まれ、パターン形成された表面2の中に形成された窪みを包含する空間を充填する。テンプレート表面2は、冷却手段(図には示していない)、例えばテンプレート1を保持する第二支持部品中に配置された冷却流体用のダクトにより、重合体材料125の融解温度より低い温度を有するように制御される。このようにして、溶融重合体材料が急速にプレスされて空間127を充填すると、重合体材料は冷却により固化する。
次いで、テンプレート1を固化した重合体材料から引き離し、図13に示すように、テンプレート表面2の反転レプリカであるスタンプ表面4を有する重合体スタンプを形成する。離型またはデモールディングは、公知のいずれかの技術により行うことができる。
本発明により、重合体スタンプ5は、二次工程で使用し、表面4のパターンを標的基材に転写するか、または別の一次工程で使用し、上記と類似の方法により、図1d)〜1f)に示すように、第二の反転レプリカ8を別の可撓性重合体フィルム6中に形成する。別の一次工程を使用する目的は、標的基材中に形成される最終的なパターンが、確実にテンプレート表面のパターンの反転になることである。この実施態様では、ガラス転移温度およびインプリント温度が、可撓性重合体スタンプ5のそれよりも低い重合体から構成された重合体フィルム6を使用する。さらに、重合体フィルム6および可撓性重合体スタンプ5の係合表面4および7は、互いに接着防止特性を示す。好ましい実施態様では、接着防止特性は、使用する重合体フィルムの化学的性質のために、最初から存在する。さらに、接着防止特性は、重合体表面の一方または両方に好適な離型剤を含んでなる接着防止層を堆積させることにより、さらに強化することができる。さらに、重合体フィルム6が、放射線露光によって架橋される場合は、重合体フィルム5および6の少なくとも一方は、作用する放射線に対して透明であるか、フィルム6の表面層、または大きな塊からなる場合はフィルム6の全体を架橋させる十分な放射線を透過させる必要がある。
パターンに関して、第一重合体スタンプ5を反転させた、従ってテンプレート1と実質的に等しい新しい重合体スタンプ8の形成では、重合体スタンプ5を、そのパターン形成された表面4を第二重合体フィルム6の表面7に向け、それと接触させて配置する。前と同様に、第二重合体フィルム6は、かさが大きくてもよいし、あるいは表面7で表面層を付けるキャリヤーシートを有することもできる。フィルム6の表面層で表面4のパターンをインプリントできるためには、熱的インプリント製法を使用する場合、フィルム6をその表面層のガラス転移温度より上に加熱する。次いで、図1e)に示すように、圧力を加えて、第一重合体スタンプ5を重合体フィルム6の表面層中にプレスする。インプリントを行った後、ほとんどの場合、重合体フィルム9を冷却した後、可撓性重合体スタンプ5を重合体フィルム6から機械的に引き離すか、あるいは一種以上の好適な溶剤を使用し、好適な方法で、スタンプ5全体またはその一部を化学的に溶解させることができる。その結果、オリジナルテンプレート1のパターンに対応するパターンを有する表面7を備えた新しい重合体スタンプ8が得られる。
そのようにして製造された、オリジナルテンプレート1のパターンと逆の、または同等の表面パターンをそれぞれ有するレプリカ5または8は、本発明の二次インプリント工程で、可撓性重合体テンプレートとして、図1g)〜1i)でそれぞれ左側および右側に図式的に示すように使用される。ここで、可撓性重合体スタンプ5または8の表面4または7は、標的表面17を有する基材13を含む物体12の表面16と接触させて配置され、その標的表面17は、放射線感応性材料、例えば放射線で露光することにより架橋し得るプレポリマーまたは重合体、の薄い成形表面層14で被覆されている。可撓性重合体スタンプ5または8の表面4または7は、それらの表面の材料組成により、成形層14の表面16に対して接着防止特性を示す。可撓性重合体テンプレート5または8の一方および物体12を一緒に押し付けるように作用させる圧力、および重合体フィルム14の選択された部分の放射線露光により、図1hに示すように、成形可能な層14の中に重合体スタンプ表面の反転したパターンが形成される。可撓性重合体スタンプ5または8は、作用させる放射線に対して透明であるか、または僅かな吸収を示し、放射線で露光した時に表面層14の材料を硬化または架橋させるのに必要な、十分な量の放射線を透過させる。図1h)に示すように、インプリントおよび接着防止特性焼き付けを行った後、可撓性重合体スタンプ5または8は、基材13から機械的に引き離すか、あるいは一種以上の好適な溶剤を好適な方法で使用し、重合体スタンプ5または8全体もしくはその一部を化学的に溶解させることができる。
図1i)は、可撓性重合体スタンプ5または8を引き離した後に得られるインプリント物体12を示す。転写されたパターンを基材に永久的に固定するために、典型的にはさらなる処理工程を行い、残留フィルム14の最も薄い部分を除去し、基材の標的表面17を露出させ、次いで標的表面をエッチングするか、または別の材料で被覆する。しかし、このさらなる処理の詳細は、本発明を理解する上で重要ではない。
図1は、本発明の方法を比較的簡単に示している。破線より上に示す一次工程は、かさの大きいCOC重合体フィルムに熱的インプリントを直接使用するか、または射出成形により行うことができる。工程1a)〜1c)に熱的インプリントを使用する場合、例えばニッケルからなるテンプレート1と、重合体フィルム3との間に、一般的に熱膨脹の差が生じる。しかし、パターン構造の高さよりかなり大きい厚さを有する重合体フィルム3の弾性および可撓性により、テンプレート1が熱膨脹する時に、重合体フィルムが、フィルム表面4上のパターン特徴を損なうことなく、確実に伸張および収縮する。重合体フィルムの厚さは、典型的には50〜500μmであるのに対し、パターン構造の高さおよび深さは、下記の例により示すように、5nm〜20μmであるが、他のサイズも可能である。
しかしながら、破線の下に示す第二工程は、熱および放射線を組み合わせて行うのが好ましい。この理由は、基材に対してインプリントを行う場合、基材の標的表面上の残りの、または残留表面は、一般的に極めて薄く、数ナノメートルのオーダーにあるためである。従って、熱膨脹率が異なったスタンプおよび重合体のサンドイッチ対を加熱および冷却すると、細かい構造を損なうことが多く、完全に裂ける傾向がある。しかし、本発明の一実施態様による、プレス、放射および後焼き付け工程がすべて制御された一定温度で行われる方法では、熱膨脹の影響が排除される。
図5〜7は、本発明の一実施態様の二次工程における、実際のパターン転写、またはインプリント工程の基本的な処理工程を図式的に示す。これらの図面は、図1g)〜1h)の左側または右側の例に相当するが、より詳細に示している。二次インプリント工程は、純粋に熱的なインプリント方法、すなわち重合体スタンプを、ガラス転移温度より上に加熱した重合体層中にプレスし、続いて冷却および離型する方法でよい。そのような実施態様では、基材層14のガラス転移温度Tgが、COCのガラス転移温度よりも低くなければならないので、COC重合体スタンプの材料に関して、重合体を慎重に選択する必要がある。一例として、重合体スタンプは、Tg=136°のZeonor ZF14フィルムまたはTg=139°のZeonex E48Rフィルムから製造できるのに対し、成形可能な基材層14は、Tg=93°のPMMAでよい。しかし、好ましい実施態様は、基材層14として、UV放射線により硬化または架橋させることができる材料を使用する。
図5に、図1における重合体スタンプ5または8に対応し得る重合体スタンプ10を示す。重合体スタンプ10は、表面4または7に対応する構造化された表面11を有し、高さおよび幅が1nm〜数μmで、より小さくても、大きくてもよい、三次元的な突起および窪みが形成された、転写すべき所定のパターンを有する。重合体スタンプ10の厚さは、典型的には10〜1000μmである。基材12は、重合体スタンプ表面11に対して実質的に平行に配置された標的表面17を有し、図5に示す初期段階では表面間に空間を有する。基材12は、基材ベース13を含み、そこに重合体スタンプ表面11のパターンを転写する。図には示していないが、基材は、基材ベース13の下に支持層を含んでいても良い。重合体スタンプ10のパターンを、重合体材料にインプリントすることにより、基材12に直接転写する方法では、該材料は、基材の標的表面17上に表面層14として直接施すことができる。破線で示す別の実施態様では、例えば第二重合体材料の転写層15も使用する。そのような転写層の例、および続いて基材ベース13にインプリントパターンを転写する際にどのように使用するかは、米国特許第6,334,960号に記載されている。転写層15を包含する実施態様では、標的表面17は、転写層15の上側または外側表面を指し、これが基材ベース表面18上に配置されている。
基材12は、ヒーター装置20の上に配置される。ヒーター装置20は、好ましくは金属、例えばアルミニウムのヒーター本体21を含んでなる。ヒーター素子22がヒーター本体21に接続され、または含まれており、熱エネルギーをヒーター本体21に伝達する。一実施態様では、ヒーター素子22は、ヒーター本体21中のソケットに挿入された電気埋込ヒーターである。別の実施態様では、電気加熱コイルをヒーター本体21の内側に備えるか、またはヒーター本体21の下側表面に取り付ける。さらに別の実施態様では、加熱素子22は、ヒーター本体21の中に形成された通路であり、該通路を通して加熱流体を流す。ヒーター素子22は、外部エネルギー供給源(図には示していない)に接続するためのコネクタ23をさらに備えている。電気的加熱の場合、コネクタ23は、好ましくは電流供給源に接続するための電気接点である。加熱流体を通すために形成された通路を使用する実施態様では、該コネクタは、好ましくは加熱された流体の供給源に取り付ける導管である。加熱流体は、例えば水、または油でよい。さらに別の選択肢では、ヒーター素子22として、ヒーター本体21上に赤外放射線を放射するIR放射線ヒーターを使用する。さらに、ヒーター装置20には、加熱素子22を選択された温度に加熱し、その温度を一定の温度公差内に維持するための温度制御装置(図には示していない)が含まれる。様々な種類の温度制御装置がこの分野で良く知られており、従って、ここでは詳細に考察しない。
ヒーター本体21は、好ましくは1個の鋳造金属、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、または他の金属である。さらに、ヒーター本体21から基材12を通して熱を伝達し、層14を加熱するために、ヒーター装置20の、基材12に接続された上側で一様な熱配分が達成されるように、一定の質量および厚さを有する本体21を使用するのが好ましい。2.5”基材をインプリントするのに使用されるインプリント方法には、直径が少なくとも2.5”、好ましくは3”以上、厚さが少なくとも1cm、好ましくは少なくとも2cmまたは3cmのヒーター本体21を使用する。6”基材をインプリントするのに使用されるインプリント方法には、直径が少なくとも6”、好ましくは7”以上、厚さが少なくとも2cm、好ましくは少なくとも3または4cmのヒーター本体21を使用する。ヒーター装置20は、ヒーター本体21を温度200〜300℃まで加熱できるのが好ましいが、ほとんどの方法にはより低い温度で十分である。
層14を制御しながら冷却するには、ヒーター装置20は、ヒーター本体21に接続された、または含まれる、ヒーター本体21から熱エネルギーを移動させるための冷却素子24をさらに備えることができる。好ましい実施態様では、冷却素子24は、冷却流体を流すための、ヒーター本体21中に形成された通路を含んでなる。冷却素子24は、外部の冷却源(図には示していない)に接続するためのコネクタをさらに備える。好ましくは、該コネクタ25は、冷却流体供給源に取り付けるための導管である。該冷却流体は、水が好ましいが、油、例えば絶縁油、でもよい。
本発明の好ましい実施態様では、好ましくはスピンコーティングできる放射線架橋性の熱可塑性重合体溶液材料を層14に使用する。これらの重合体溶液は、光化学的に増感させることができる。そのような材料の例は、Micro Resist Technologyから市販のUV架橋性mr-L6000.1 XPである。そのような放射線架橋性材料の他の例は、ネガ型フォトレジスト材料、例えばShipley ma-N 1400、SC100およびMicroChem SU8、である。スピンコーティングできる材料が、基材全体を正確に被覆できるので、有利である。
別の実施態様では、層14に、放射線により重合しうる液体またはそれに近い液体プレポリマー材料を使用する。層14に使用できる、市販の重合可能な材料の例としては、ZEN Photonics, 104-11 Moonj i-Dong, Yusong-Gu, Daejeon 305-308、韓国で市販のNIP-K17、NIP-K22、およびNIP-K28がある。NIP-K17は、主成分がアクリレートであり、25℃における粘度が約9.63cpsである。NIP-K22も、主成分がアクリレートであり、25℃における粘度が約5.85cpsである。これらの物質は、12mW/cm2を超える紫外放射線に2分間露出下で硬化するように設計されている。層14に使用できる、市販の重合可能な材料の別の例は、Micro Resist Technology GmbH、Koepenicker Strasse 325, Haus 211, D-12555 Berlin, 独国で市販のOrmocoreである。この物質は、無機−有機ハイブリッド重合体の組成を有し、不飽和で、1〜3%の光重合開始剤を含む。25℃における粘度3〜8mPasはかなり高く、この液体は、波長365nmで500mK/cmの放射線に露出することにより、硬化させることができる。他の使用可能な材料は、米国特許第6,334,960号に開示されている。
これらの材料および他の、本発明の実行に使用できる材料すべてに共通することは、成形可能であり、放射線、特にUV放射線で露光した時に、例えば重合体溶液材料の架橋またはプレポリマーの硬化により、固化する能力を有することである。これらの材料は、一般的に表面張力が40mN/mを超え、典型的には約45mN/m以上でもある。
基材表面張力上に堆積させたときの層14の厚さは、上部および底部ケース面積に応じて、典型的には10nm〜10μmである。硬化または架橋し得る材料は、好ましくは液体形態で基材12上に、好ましくはスピンコーティングにより、または所望によりローラーコーティング、ディップコーティング等により、塗布する。先行技術のステップアンドフラッシュ法と比較した本発明の優位性の一つは、典型的には架橋性重合体材料を使用する場合、重合体材料を基材全体にスピンコーティングできることであり、これは、層に優れた均質性を与える、有利で迅速な方法である。架橋性材料、例えば上記の材料は、典型的には通常の室温で固体であり、従って、高温で予備被覆された基材を都合良く使用できる。他方、ステップアンドフラッシュ法は、単一工程で大きな表面を取り扱うことが不可能なので、反復する表面部分に対する反復配分を使用する必要がある。このために、ステップアンドフラッシュ法およびそのような方法を実行するための機械の両方が、複雑で、サイクル時間に関して時間がかかり、制御が困難になる。
本発明の好ましい実施態様では、インプリント、放射線によるインプリント層材料の固化、および材料の後焼き付けの処理工程を一定温度で行う。
図5の矢印は、重合体スタンプ表面11が成形可能な材料層14の表面16にプレスされることを示している。この工程で、好ましくはヒーター装置20を使用して層14の温度を制御し、層14の材料に好適な流動性を与える。従って、層14の架橋性材料に対して、ヒーター装置20を制御し、層14を、層14の材料のガラス温度Tgを超える温度Tpに加熱する。これに関して、Tpは、処理温度またはインプリント温度を意味し、インプリント、露光、および後焼き付けの処理工程に共通の、一つの温度レベルを示す。一定温度Tpのレベルは、架橋性材料の場合にはガラス転移温度Tgを超える必要があり、層の放射線硬化させた材料の後焼き付けにも好適でなければならないので、無論、層14に選択された材料の種類によって異なる。放射線架橋性材料には、Tpは典型的には20〜250℃であり、50〜250℃であることも多い。mr-L6000.1 XPの例では、インプリント、露出および後焼き付けの全体を通して、100〜120℃の一定温度で試験を行い、成果を上げている。放射線硬化性プレポリマーを使用する実施態様では、そのような材料は、典型的には室温で液体または近液体であり、従って、インプリント用に十分軟らかくするための加熱をほとんど、または全く必要としない。しかし、これらの材料も、露出後に、重合体スタンプから分離する前に、一般的に後焼き付けを行う必要がある。従って、処理温度Tpは、図5の工程で開始するインプリント工程ですでに、好適な後焼き付け温度レベルに設定する。
図6は、重合体スタンプ表面11の構造が、材料層14中にどのようにインプリントするかを示しており、材料層は、液体または少なくとも軟質の形態にあり、その時点で押し付けられ、重合体スタンプ表面11中の窪みを充填する。例示する実施態様では、重合体スタンプ表面11中の最も高い突起は、基材表面17まで貫通しない。これは、基材表面17、および特に重合体スタンプ表面11を、損傷から保護する上で有利である。しかし、別の実施態様、例えば転写層を含む実施態様では、インプリントを転写層17まで完全に行うこともできる。図5〜7に例示する実施態様では、重合体スタンプは、選択された成形可能な材料を固化させるのに使用できる、所定の波長または波長領域の放射線19に対して透明なCOC材料から製造する。上記の様に放射線を使用して形成される重合体スタンプには、パターンが形成される放射線感応性表面層の残りの層も、UV放射線に対して透明であるか、またはUV吸収が十分に低く、十分な量の放射線を通すことができるのが好ましい。放射線19は、典型的には、重合体スタンプ10が層14中に、重合体スタンプ10と基材12との間が適切に整列した状態で、プレスされた時に、作用させる。この放射線19に露出した時、成形可能な材料の固化が開始し、重合体スタンプ10により決定される形状をとり、非中空物体14’に固化する。層14を放射線に露出する工程の際、ヒーター20を温度制御装置により制御し、層14の温度を温度Tpに維持する。
放射線に露出した後、後焼き付け工程を行い、層14’の材料を完全に硬化させる。この工程では、ヒーター装置20を使用して層14’に熱を供給し、層14’を硬化した物体に焼き付けてから、重合体スタンプ10および基材12を分離する。さらに、上記の温度Tpを維持することにより、後焼き付けを行う。このようにして、重合体スタンプ10および材料層14、14’は、放射線に露出して材料固化を開始から、最終的な後焼き付けまで、および所望により重合体スタンプ10と基材12の分離を通して、同じ温度を維持する。このようにして、基材および重合体スタンプに使用するすべての材料における熱膨脹の差による精度の制限が無くなる。
重合体スタンプ10は、例えば図7に示すような剥離および引張方法により除去することができるが、この方法は、本発明によるCOC材料の選択により、簡単になる。形成され、固化した重合体層14’は、基材12上に残る。基材およびその層14’を処理する他の様々な方法は、本発明自体がそのような他の処理に関連していないし、そのような他の処理をどのように達成するかに依存もしていないので、ここでは詳細には扱わない。一般的に、重合体スタンプ10のパターンを基材ベース13に転写するための他の処理としては、例えばエッチングまたは被覆に続く引き上げ工程を含むことができる。
図8は、本発明の方法の一実施態様を実行することにも使用できる、本発明の装置の好ましい実施態様を図式的に示す。この図面は、その様々な特徴を明らかにするための、純粋に図式的に示す図であることに注意すべきである。特に、様々な特徴的部分の寸法は、共通の尺度に基づくものではない。この装置は、本発明の二次工程を実行するのに特に有用であるが、一次工程を実行することにも、同様に十分に使用できる。
装置100は、第一主要部101および第二主要部102を含んでなる。例示する好ましい実施態様では、これらの主要部は、第一主要部101が第二主要部の上になり、該主要部間に調節可能な空間103があるように配置される。図5〜7に示す方法により表面インプリントを製造する場合、テンプレートおよび基材を、典型的にはX−Y平面と呼ばれる横方向で適切に整列させることが非常に重要である。これは、インプリントを、基材中に前から存在するパターンの上またはそのパターンに隣接して製造する場合に、特に重要である。しかし、整列の具体的な問題、およびそれらの問題を解決するための様々な方法、ここでは扱わないが、無論、必要であれば、本発明と組み合わせることができる。
第一の、上側の主要部101は、下向きの表面104を有し、第二の下側の主要部102は、上向きの表面105を有する。上向きの表面105は、実質的に平らな部分であるか、または実質的に平らな部分を有し、図9および10に関してより詳細に説明するように、インプリント製法で使用するテンプレートまたは基材のための支持構造として作用するプレート106の上に配置されるか、またはプレート106の一部を形成する。ヒーター本体21は、プレート106と接触させるか、またはプレート106の一部を形成する。ヒーター本体21は、図5〜7に示すように、ヒーター装置20の一部を形成し、加熱素子22および好ましくは冷却素子24も包含する。加熱素子22は、コネクタ23を通してエネルギー供給源26、例えば電源、に電流制御手段と共に接続されている。さらに、冷却素子24は、コネクタ25を通して冷却供給源27、例えば冷却液貯蔵部およびポンプに、冷却液の流れおよび温度を制御するための制御手段と共に、接続されている。
空間103を調節する手段は、例示する実施態様では、外側末端でプレート106に取り付けられたピストン部材107によって与えられる。ピストン部材107は、シリンダー部材108に移動できるように連結され、シリンダー部材108は、好ましくは第一主要部101に対して固定された関係で保持されている。図面の矢印により示すように、空間103を調節する手段は、実質的に平らな表面105に対して実質的に直角に、すなわちZ方向で、移動させる手段により、第二主要部102を第一主要部101に近づけるか、または第一主要部101から遠ざけるように設計されている。この移動は、手動でも達成できるが、油圧または空気圧機構を用いて行うのが好ましい。例示する実施態様は、これに関して、多くの様式で、例えばプレート106を固定ピストン部材の周りでシリンダー部材に取り付けることにより、変形することができる。さらに、第二主要部102の移動は、テンプレートおよび基材を装置100に取り付ける、および装置100から取り外すため、および装置を初期操作位置に配置するために、主として使用されることに注意すべきである。しかし、第二主要部102の移動は、例示する実施態様では、以下に説明するように、実際のインプリント工程自体には含まないのが好ましい。
第一主要部101は、表面104を取り囲む周辺部の密封部材108を含んでなる。好ましくは、密封部材108は、エンドレスシール、例えばO−リング、であるが、幾つかの相互接続された密封部材が一つになって構成される連続シール108でもよい。密封部材108は、表面104の外側にある窪み109の中に配置され、該窪みから取り外しできるのが好ましい。この装置は、例示する実施態様では、第一主要部101の中で、表面104の後ろに配置された放射線供給源110をさらに含んでなる。放射線供給源110は放射線供給源駆動装置111に接続でき、放射線供給源駆動装置111は、好ましくは電源(図には示していない)を含んでなるか、または電源に接続される。放射線供給源駆動装置111は装置100の中に含まれるか、または外部の接続可能な部材でよい。表面104の、放射線供給源110に隣接して配置された表面部分112は、放射線供給源110の特定波長または波長領域の放射線に対して透明な材料で形成される。これによって、放射線供給源110から放射された放射線は、該表面部分112を通して、第一主要部101と第二主要部102との間の空間103に向けて透過する。窓として作用する表面部分112は、入手可能な融解石英、石英、またはサファイアから形成することができる。
本発明の装置100の一実施態様は、基材およびスタンプ(図には示していない)を一つに固定するための機械的固定手段をさらに含んでなる。これは、パターン転写の前に基材およびスタンプを整列させるための外部整列機構を備え、スタンプおよび基材を含んでなる整列した積重構造をインプリント装置中に移動させる必要がある、実施態様で特に好ましい。
操作の際、実質的に平らで、密封部材108と係合する可撓性メンブラン113を、装置100にさらに備える。好ましい実施態様では、密封メンブラン113は、密封部材108から分離した部材であり、以下に説明するように、プレート106の表面105から圧力を作用させた時にのみ、密封部材108と係合する。しかし、別の実施態様では、例えばセメントにより、または密封部材108と一体的な部品にすることにより、メンブラン113を密封部材108に取り付ける。さらに、この別の実施態様では、メンブラン113を主要部101に堅く取り付け、密封部材108をメンブラン113から外側に配置することもできる。一実施態様、例えば例示する実施態様では、メンブラン113も、放射線供給源110の特定の波長または波長領域に対して透明な材料から形成する。これによって、放射線供給源110から放射される放射線が該キャビティ115およびその境界壁104および113を通って空間103中に透過する。メンブラン113に使用できる材料の例としては、図7〜9の実施態様では、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、PDMSおよびPEEKがある。メンブラン113の厚さは、典型的には10〜500μmである。
装置100は、好ましくはスタンプと基材との間に真空を作用させ、UV放射線により層を硬化させる前に、積み重ねたサンドイッチ構造の成形可能な層から、取り込まれた空気を吸い出す手段を含んでなる。この手段は、図8では、表面105とメンブラン113との間の空間に、導管118により連絡できるように接続された、真空ポンプ117で示す。
第一主要部101中に形成された導管114により、ガス、液体またはゲルである流体媒体を、表面104、密封部材108およびメンブラン113により限定される、該流体媒体用のキャビティ115として作用する空間に通すことができる。導管114は、装置100の外側にあるか、またはその一部に組み込まれた圧力供給源116、例えばポンプ、に接続される。圧力供給源116は、調節可能な圧力、地区に過圧、を、該キャビティ115中に含まれる流体媒体に作用させるように設計されている。一実施態様、例えば図に示す様な実施態様は、気体状圧力媒体と共に使用するのに好適である。好ましくは、該媒体は、空気、窒素、およびアルゴンを含む群から選択される。代わりに液体を使用する場合、密封部材108にメンブランを取り付けるのが好ましい。そのような液体は、油圧油でよい。別の可能性は、該媒体にゲルを使用することである。
図9は、基材12および重合体スタンプ10を平版印刷製法用に装填した、図8の装置実施態様を例示する。この図面をより深く理解するために、図5〜7も参照する。第二主要部102を第一主要部101から下方に移動させ、空間103を開いている。図8に例示する実施態様は、透明重合体スタンプ10を基材12の上に装填した装置を示す。基材12は、その裏側を、第二主要部102の上または中に配置されたヒーター本体21の表面105の上にして配置される。これによって、基材12の標的表面17は、重合可能な材料、例えばUV架橋性重合体溶液、の層14を上に向けて配置される。簡単にするために、図5〜7に示すようなヒーター装置20のすべての特徴を図9では示していない。重合体スタンプ10を、基材12上に、またはそれと隣接して、その構造化された表面11が基材12に面するように、配置する。重合体スタンプ10を基材12と整列させるための手段を備えることができるが、この図式的に示す図には示していない。次いで、メンブラン113を重合体スタンプ10の上に配置する。メンブラン113を第一主要部に取り付ける実施態様では、メンブラン113を重合体スタンプ上に実際に取り付ける工程は、無論、省略される。図9では、分かり易くするために、重合体スタンプ10、基材12およびメンブラン113を完全に分離して示しているが、実際には、これらを表面105上に積み重ねる。
図10は、装置100を操作する位置を例示する。第二主要部102を、メンブラン113が密封部材108と表面105との間に固定される位置に上昇させる。現実には、重合体スタンプ10および基材12は両方共非常に薄く、典型的にはミリメートルの部分であり、図に示すメンブランの実際の曲がりはほんの僅かである。それでも、重合体スタンプ10と基材12の合計厚さを相殺するために、所望により、表面105がメンブラン113を通して密封部材108と接触する地点で、表面105に隆起した周辺部を備えることもできる。
主要部101および102が係合してメンブラン113を固定した後、キャビティ115を密封する。真空ポンプ117による吸引で真空を作用させ、基材12の表面層中に含まれる空気を吸い出す。次いで、圧力供給源116によりキャビティ115中の、ガス、液体またはゲルでよい流体媒体に過圧を作用させる。キャビティ115中の圧力は、メンブラン113により重合体スタンプ10に伝達され、重合体スタンプ10は基材12に押し付けられ、重合体スタンプパターンを層14中にインプリントする(図6参照)。架橋性重合体溶液は、典型的には予備加熱し、その、約60℃であるガラス転移温度Tgを超える必要がある。そのような重合体の例は、上記のmr-L6000.1 XPである。そのような重合体を使用する場合、放射線および加熱能力を組み合わせている装置100が特に有用である。しかし、これらの種類の材料には、放射線固化させた層14’を硬化させるための後焼き付け工程が一般的に必要である。従って、上記のように、本発明の一態様により、層14の材料に、架橋性材料の場合のTgより高く、放射線露出した材料の後焼き付けにも適した高温Tpを作用させる。ヒーター装置20を作動させ、ヒーター本体21により、基材12を通して層14を、Tpに到達するまで加熱する。Tpの実際の値は、本来、層14に選択された材料によって異なる。mr-L6000.1 XPの例では、材料の分子量分布に応じて、50〜150℃のTpを使用することができる。次いで、キャビティ115中の媒体の圧力を5〜500バールに、好ましくは5〜200バールに、より好ましくは20〜100バールに増加させる。それによって、重合体スタンプ10および基材12が、対応する圧力で一緒にプレスされる。可撓性のメンブラン113により、基材と重合体スタンプとの間の接触表面全体にわたって、力が完全に一様に配分される。これによって、重合体スタンプおよび基材は、相互に完全に平行に配置され、基材または重合体スタンプの表面における不規則性の影響が排除される。
加えられた流体媒体圧力により、重合体スタンプ10と基材12が一つになった時、放射線供給源を作動させ、放射線19を放射する。放射線は、窓として作用する表面部分112を通り、キャビティ115、メンブラン113、および重合体スタンプ10を通って透過する。放射線は、層14に部分的に、または完全に吸収され、それによって、重合体スタンプ10と基材12との間の、圧力およびメンブランにより支援された圧縮により与えられる、完全に平行な配置で、層14の材料が、架橋または硬化により固化する。放射線の露出時間は、層14中の材料の種類と量、材料の種類と組み合わせた放射線波長、および放射線の力によって異なる。そのような重合可能な材料を固化させる特徴は、それ自体良く知られており、上記のパラメータの関連する組合せも、同様に、当業者には公知である。流体が固化し、層14’を形成した後、それ以上の露出を行っても、大きな効果は無い。しかし、層を硬化させるのに後焼き付けが絶対必要である場合、露出の後、層14’を、予め決められた一定温度Tpで、一定の時間、例えば1〜10分間、後焼き付けすることができる。mr-L6000.1 XPの例では、後焼き付けは、典型的には1〜10分間、好ましくは約3分間、100〜120℃の一般的な処理温度Tpで行う。SU8には、放射線に対する露出時間は、1〜10秒間であり、3〜5秒間を試験して成果を挙げており、次いでTp約70℃で30〜60秒間後焼き付けを行う。
本発明の装置100では、後焼き付けをインプリント機械100の中で行う、つまり、基材を装置から取り出し、別の加熱炉中に入れる必要は無い。これによって一処理工程が節約され、インプリント製法で時間とコストの両方を節約することができる。重合体スタンプ10がなお一定温度Tpに保持されている間に後焼き付け工程を行うことにより、層14中に形成される構造パターンの精度が高くなり、より精密な構造を形成することができる。圧縮、露出および後焼き付けに続いて、キャビティ115中の圧力を下げ、2個の主要部101および102を互いに分離する。この後、基材を重合体スタンプから分離し、以前からインプリント平版印刷で公知の技術により、その後の処理を行う。
本発明の第一様式は、厚さ1μmのNIP-K17層で被覆されたシリコン基材12が関与する。メンブラン113を使用し、圧力5〜100バールで約30秒間圧縮した後、放射線供給源110のスイッチを切る。放射線供給源110は、典型的には少なくとも400nm未満の紫外領域で放射するように設計される。好ましい実施態様では、放射スペクトル領域200〜1000nmの空気冷却キセノンランプを放射線供給源110として使用する。好ましいキセノン型放射線供給源110は、1〜10W/cmの放射線を与え、1〜5μsパルスを毎秒1〜5パルスのパルス速度でフラッシュするように設計されている。石英の窓112が表面104に形成され、放射線を透過させる。露出時間は、液体層14を固体層14’に重合させるのに、好ましくは1〜30秒間であるが、2分間まででよい。
mr-L6000.1 XPによる試験を、200〜1000nmで積算して約1.8W/cmで、1分間の露出時間で行った。本明細書では、使用する放射線は、層14に塗布された重合体が固化する波長領域に制限される必要はなく、その領域の外側にある放射線も、無論、使用する放射線供給源から放射できることに注意すべきである。効果的な露出およびその後に続く、一定処理温度における後焼き付けの後、第二主要部102を図9の位置と類似の位置に下降させ、テンプレート10および基材12を装置から取り外し、基材を分離し、さらに処理する。
一定温度の用語は、実質的に一定であることを意味し、温度制御装置が特定の温度に設定されていても、得られる実際の温度は、ある程度、必然的に変動することを意味する。一定温度の安定性は、主として温度制御装置の精度、および設定全体の慣性によって異なる。さらに、本発明の方法が1ナノメートルまでの極めて細かい構造をインプリントするのに使用できるとしても、テンプレートが大き過ぎない限り、僅かな温度変動が大きな影響を及ぼすことはないと理解される。テンプレートの周辺部における構造が幅xを有し、妥当な空間公差がその幅の分数、例えばy=x/10、であると仮定すると、yは温度公差を設定するパラメータになる。事実、テンプレートおよび基材の材料に関するそれぞれの熱膨脹率、テンプレートのサイズ、典型的には半径、および空間的公差パラメータyを活用することにより、熱膨脹の差がどのような影響を及ぼすかを計算することができる。そのような計算から、温度制御装置に対する好適な温度公差を計算し、本製法を行う機械に適用することができる。
上に説明する、図1に示す「2工程」インプリント製法で可撓性重合体フィルムを応用する利点としては、下記のことがある。
使用する重合体フィルムの可撓性により、インプリント製法で使用するスタンプおよび基材の異なった熱膨脹率によるパターン転写の複雑さが緩和される。従って、この技術は、様々な熱膨脹率を特徴とする材料の表面間でパターンを転写する可能性を提供する。しかし、この用途に使用されるほとんどの重合体は、典型的には60〜70x10−6C−1の極めて類似した熱膨脹ファクターを特徴とするので、図1e)に示す2種類の異なった重合体フィルム間のインプリントが、製造に関してより容易になる。
使用する重合体フィルムの可撓性および延性により、パターン形成された、またはパターン形成されていない表面を有する重合体フィルムと、他の物体、例えば重合体フィルムにより被覆された、シリコン、ニッケル、石英または重合体材料を含んでなる基材またはテンプレート、との間でインプリントする際の、空気の取り込みが防止される。図1b1e、1hに示す様に、フィルムがこれらの物体の一つにプレスされると、重合体フィルムがメンブランのように作用し、空気をインプリント区域からその縁部に押し出し、インプリント区域から排除する。
使用する重合体フィルムの柔らかさにより、重合体フィルムと、重合体フィルムが押し付けられるテンプレートまたは物体との間の粒子、ならびにテンプレートまたは物体の明らかな表面粗さが、図1b1e、1hに示すインプリント工程の際に、重合体フィルムまたは関与する物体の一つに与える損傷が防止される。
使用するCOC重合体フィルムの、例えばUV放射線に対する高い透明性のために、不透明性テンプレートおよび基材を使用しても、上記のインプリント製法の際にUV硬化性重合体も使用できる。
COC重合体フィルムの低い表面張力は、SAMテンプレート接着防止層の表面張力と、多くのレジスト材料、特にUV架橋性のネガ型レジスト、の表面張力との間に入り、2工程インプリント製法に応用するのに理想的である。ほとんどの場合、接着防止層を低表面張力重合体上にさらに堆積させる必要が無いので、上記の方法が簡単になり、工業的に応用できるようになる。明らかに、重合体レプリカスタンプを接着防止材料中に製造することができる。
上記の、図1に示す方法は、本方法で使用される異なった重合体材料の材料特性、例えばガラス転移温度、光学的透明度、および放射線に露出した後の硬化性、が、互いに適合していれば、ポジ型(パターンがオリジナルテンプレートのパターンと類似している)およびネガ型(パターンがオリジナルテンプレートのパターンと逆転している)レプリカの両方を製造するのに非常に適している。
使用する可撓性重合体スタンプの耐エージング性および耐摩耗性により、インプリント製法の二次工程に数回使用することができる。あるいは、重合体スタンプを1回だけ使用し、次いで廃棄することもできる。いずれの場合も、オリジナルテンプレートを硬い、非可撓性の材料に対してインプリントする必要がないので、オリジナルテンプレートの寿命が長くなる。
使用する重合体フィルムの可撓性および延性により、非可撓性のスタンプまたは基材を可撓性フィルムから剥離し易くなり、スタンプまたは基材に対する物理的損傷が軽減される。
インプリントを行った後、重合体フィルムを基材から機械的に離型させる代わりに、好適な溶剤により、重合体フィルムを化学的に溶解させることができる。この方法は、縦横比が高いパターンを転写する場合、すなわちパターン構造の深さがその幅よりもかなり大きく、機械的離型により基材またはスタンプが損傷を受ける恐れがある場合に、好ましいであろう。
オリジナルテンプレートの表面上にあるパターンのみならず、オリジナルテンプレートの物理的寸法も、重合体フィルム中に容易に転写することができる。用途によっては、最終的な基材上へのパターン配置が最も重要になる。例えばハードディスクドライブには、パターンを複製し、ディスクの中心に整列させる必要がある。これには、マスタースタンプに中心穴を形成する。インプリントの後、可撓性重合体フィルムの中に中心穴を形成し、その穴を、フィルム上のパターンを最終的な複製ディスクに整列させるのに使用できる。
重合体フィルム中に形成されたレプリカは、ニッケル対ニッケルによる一般的な方法では実行できない、新規な一群拡大方法への未知を開くことができる。ここでは、インプリントされた重合体シートを先ず硬い基材と、例えばUV支援のインプリント製法により結合させる。その後、シートを種層で金属被覆し、電気メッキしてオリジナルのニッケルコピーを受ける。上記の発明により、多くの他の変換方法が可能になる。
マスターテンプレートとして、SAM接着防止層を備えた金属テンプレートを使用した。テンプレートは、好ましくはニッケル製であるが、別の実施態様では、例えばバナジウム、アルミニウム、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、またはチタンで製造することができる。接着防止層は、リン原子およびアルキル鎖を包含するフッ素化アルキルリン酸誘導体またはフッ素化アルキルポリリン酸誘導体を含んでなる。そのような接着防止層をどのように構成できるか、およびその層をテンプレート表面上にどのように施すかの詳細に関しては、ここに参考として含める国際特許出願第WO2005/119360号に記載されている。そのような接着防止層の代わりに、シラン基、ホスフェート基およびカルボキシル基を含んでなる層も使用できる。そのような接着防止層の実施態様は、やはりここに参考として含める国際特許出願第WO2004/000567号に記載されている。
使用したCOC重合体フィルムの幾つかを以下に挙げる。
Ticona GmbH、独国製のTopas 8007、ガラス転移温度80℃の熱可塑性ランダム共重合体。Topasは、波長が300nmを超える光に対して透明であり、低表面張力が特徴である。フィルムは、厚さ50〜500μmで入手可能である。ここでは厚さ130〜140μmのフィルムを使用した。
Zeon Chemicals、日本国製のZeonor ZF14、ガラス転移温度136℃で、300nmを超える波長に対して光透過率92%の熱可塑性重合体。使用したフィルムは、厚さが188μmであるが、50〜500μmの他の厚さも入手可能である。
Zeon Chemicals、日本国製のZeonex E48R、ガラス転移温度139℃で、350nmを超える波長に対して光透過率92%の熱可塑性重合体。使用したフィルムは、厚さが75μmである。
これらの材料の表面張力またはエネルギーは、典型的には30〜37mN/mの範囲内である。
二次工程で効果的に使用したレジスト材料は、MicroChem Corp、米国製のSU8、波長350〜400nmの光に露出することにより硬化し得るフォトレジスト材料である。SU8は、表面張力が約45mN/mである。SU8フィルムとシリコン基材との間の接着促進剤として、MicroChem Corp、米国製の薄いLOR0.7フィルムを使用した。
例1
線線幅80nmおよび高さ90nmを有する線パターンを表面に示すニッケルテンプレートを、Zeonor ZF14フィルム中に、150℃、50バールで3分間インプリントした。Ni表面は、フッ素化SAM接着防止層で前処理し、20mN/m未満、好ましくは18mN/m未満の低表面張力を得た。Zeonorフィルムをテンプレート表面から、機械的に、テンプレートの表面にもレプリカの表面にも損傷を与えずに、除去した。このZeonorフィルムを新しいテンプレートとして使用し、厚さ100nmのSU8フィルムにインプリントした。SU8フィルムは、シリコン基材上に前もってスピンコーティングした20nmLORフィルム上にスピンコーティングした。表面のどれも、SU8フィルムとZeonorフィルムとの間の接着防止挙動を改良するための追加の被覆による処理は行わなかった。インプリントは、70℃、50バールで3分間行った。このSU8フィルムを、光学的に透明なZeonorフィルムを通してUV光に4秒間露出し、さらに2分間焼き付けた。インプリント工程全体にわたって、温度および圧力の両方を一定に、70℃および50バールにそれぞれ維持した。離型温度70℃で、ZeonorフィルムはSU8フィルムから、重合体テンプレートフィルムのパターンにも、レプリカフィルムのパターンにも損傷を与えずに、機械的に除去することができた。図2は、上記の製法により製造したが、Niスタンプ上の接着防止層を含まないシリコンウェハー上に堆積させたSU8フィルムで得たインプリントのAFM画像を示す。それでも、中間COC重合体スタンプを使用することにより、細かいパターンを再現できることは明らかである。
例2
AFMにより試験して、高さ100nmおよび幅150nmの構造を有するブルーレイパターンを表面に示すニッケルテンプレートを、例1に記載するのと同じ方法および同じパラメータを使用し、Zeonor ZF14フィルム中にインプリントした。このZeonorフィルムを新しいテンプレートとして使用し、厚さ100nmのSU8フィルムにインプリントした。ここでも、例1に記載するのと同じ方法および同じパラメータを使用した。シリコンウェハー上に堆積させたSU8フィルムにおけるインプリント結果のAFM画像を図3に示す。
1〜28の高い縦横比を有するマイクロメートルパターンを含む表面を有するニッケルテンプレートを使用した。構造特徴のサイズは、600nm〜12μmであり、高さが17μmである。インプリントの前に、この表面をホスフェート系接着防止フィルムで被覆した。ニッケルテンプレートを、ポリカーボネートフィルムに190℃、50バールで3分間インプリントした。ポリカーボネートフィルムの表面は、Niテンプレートとポリカーボネートフィルムとの間の接着防止挙動を改良するための追加の被覆による処理は行わなかった。離型温度130℃で、ポリカーボネートフィルムはニッケル表面から、テンプレートのパターンにも、レプリカのパターンにも損傷を与えずに、機械的に除去することができた。このポリカーボネートフィルムを新しいテンプレートとして使用し、Topasフィルムにインプリントした。インプリントは、120℃、50バールで3分間行った。どの表面にも、ポリカーボネートとTopasフィルムとの間の接着防止挙動を改良するための追加の被覆を行わなかった。離型温度70℃で、Topasはポリカーボネートフィルムから、テンプレートフィルムのパターンにも、レプリカフィルムのパターンにも損傷を与えずに、機械的に除去することができた。次いで、このTopasフィルムを新しいテンプレートとして使用し、シリコン基材上にスピンコーティングした厚さ6000nmのSU8フィルムにインプリントした。ここでも、どの表面にも、SU8フィルムとTopasフィルムとの間の接着防止挙動を改良するための追加の被覆による処理を行わなかった。インプリントは、70℃、50バールで3分間行った。このSU8フィルムを、工程全体にわたって温度70℃または圧力50バールを変えずに、光学的に透明なTopasフィルムを通してUV光に4秒間露光し、さらに2分間焼き付けた。離型温度は70℃であった。次いで、Topasフィルムをp−キシレン中に、60℃で1時間かけて完全に溶解させた。結果のSEM画像を図4に示す。
実験
上記の例に記載するインプリント製法は、場合によりホスフェート系接着防止フィルムで被覆した、様々にパターン形成されたNiスタンプで、様々な処理パラメータを使用して行った。基材(2〜6インチシリコンウェハー)は、イソプロパノールおよびアセトンですすいで清浄にしてから、LORおよびSU8フィルムをスピンコーティングした。使用したスタンプのサイズは、2〜6インチである。インプリントは、UV−モジュールを備えたObducat-6-inch-NIL装置を使用して行った。
Digital Instruments製のNanoScope IIIa顕微鏡を使用し、タッピングモードで原子力顕微鏡法(AEM)を使用し、インプリント結果およびインプリントを行った後のスタンプの両方を検査した。
走査電子顕微鏡SEM)法を、Obducat CamScan MX2600顕微鏡を使用し、25kVで行った。
COC材料のスタンプを先ず形成し、次いで使用する2工程インプリント製法に関する本発明を、一般的な事項および具体的な詳細な例の両方で上に説明した。特許権保護すべき範囲は請求項に規定する。
本発明の一実施態様により、テンプレートから物体表面張力にレプリカを製造する2工程製法を図式的に示したものである。 本発明の一実施態様による方法を使用して、SU8にインプリントした線パターンのAFMタッピングモード画像を示したものである。 本発明の一実施態様により、SU8にインプリントしたブルーレイ光学ディスクパターンのAFMタッピングモード画像を示したものである。 本発明の一実施態様によるインプリントにより形成した、マイクロメートル寸法と高縦横比とを有する支柱パターンのSEM画像を示したものである。 本発明の一実施態様の工程を例示したものである。 本発明の一実施態様の工程を例示したものである。 本発明の一実施態様の工程を例示したものである。 図1〜3または5〜7に一般的に説明する製法を実施するための、本発明の装置の一実施態様を図式的に示したものである。 図8の、製法の最初の工程で重合体スタンプおよび基材を取り付けた装置を図式的に示したものである。 図8および9の、テンプレートから基材にパターンを転写する能動的製法工程を図式的に示したものである。 本発明の一実施態様による2工程製法において、第一工程で使用する射出成形方法を図式的に示したものである。 本発明の一実施態様による2工程製法において、第一工程で使用する射出成形方法を図式的に示したものである。 本発明の一実施態様による2工程製法において、第一工程で使用する射出成形方法を図式的に示したものである。

Claims (30)

  1. 表面上に構造化されたパターンが形成されている重合体フィルムを含んでなる、インプリント製法に使用する重合体スタンプであって、前記重合体フィルムが、一種以上の環状オレフィン共重合体(COC)を含んでなる材料から製造される、重合体スタンプ。
  2. 前記COC重合体フィルムの表面張力が28〜40mN/mである、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  3. 前記COC重合体フィルムの表面張力が28〜37mN/mである、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  4. 前記COC重合体フィルムの表面張力が30〜35mN/mである、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  5. 前記COC重合体フィルムの厚さが50μm〜1mmである、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  6. 前記COC重合体フィルムの厚さが75μm〜250μmである、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  7. 前記COC重合体フィルムのガラス転移温度が100〜250℃である、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  8. 前記COC重合体材料が、環状モノマーとエタンとから構成される共重合体である、請求項1に記載の重合体スタンプ。
  9. 前記COC重合体材料が、8,9,10−トリノルボルナ−2−エン(ノルボルネン)または、1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン(テトラシクロドデセン)と、エタンとから構成される共重合体である、請求項8に記載の重合体スタンプ。
  10. 一種以上の環状オレフィン共重合体(COC)を含んでなる成形可能な重合体組成物の、インプリント製法におけるスタンプとして使用するための、表面上に構造化されたパターンが形成されている重合体フィルムの構成成分としての使用。
  11. インプリント製法でテンプレートから物体にパターンを転写する方法であって、
    テンプレート表面のパターンを、一種以上の環状オレフィン共重合体(COC)を含んでなる重合体材料と接触させ、前記テンプレート表面の前記パターンと逆のパターンで構造化された表面を有する可撓性重合体レプリカを製造する工程、
    前記可撓性重合体レプリカを前記テンプレートから引き離す工程、および
    前記可撓性重合体レプリカの逆パターンを物体の第二表面に押し付け、前記テンプレート表面の前記パターンのレプリカを前記第二表面にインプリントする工程
    を含んでなる、方法。
  12. 前記可撓性重合体レプリカの表面張力が28〜40mN/mである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記可撓性重合体レプリカの表面張力が28〜37mN/mである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記可撓性重合体レプリカの表面張力が30〜35mN/mである、請求項11に記載の方法。
  15. 前記COC重合体材料が、環状モノマーとエタンとから構成される共重合体である、請求項11に記載の方法。
  16. 前記COC重合体材料が、8,9,10−トリノルボルナ−2−エン(ノルボルネン)または1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン(テトラシクロドデセン)と、エタンとから構成される共重合体である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記テンプレートが、重合体、金属、石英、またはシリコンから製造される、請求項11に記載の方法。
  18. 前記テンプレート表面が、前記重合体レプリカの表面張力よりも低い表面張力を有する接着防止層を備える、請求項11に記載の方法。
  19. 前記テンプレート表面が、20mN/m以下の表面張力を有する接着防止層を備える、請求項11に記載の方法。
  20. 前記テンプレート表面が、18mN/m以下の表面張力を有する接着防止層を備える、請求項11に記載の方法。
  21. 前記テンプレート表面が、接着防止層として、自己集合した単層(SAM)を備える、請求項11に記載の方法。
  22. 前記テンプレート表面が、接着防止層として、フッ素化アルキルリン酸、フッ素化アルキルポリリン酸誘導体、PTFE、またはフッ素化アルキルシランを含んでなる、自己集合した単層(SAM)を備える、請求項11に記載の方法。
  23. 前記物体が、レジスト材料層を第二表面に支持している基材である、請求項11に記載の方法。
  24. 前記物体が、レジスト材料層を第二表面に支持している基材であり、前記レジスト材料が>40mN/mの表面張力を有する、請求項11に記載の方法。
  25. 前記物体が、レジスト材料層を第二表面に支持している基材であり、前記レジスト材料が、放射線架橋性材料であり、前記レジスト材料に、前記可撓性重合体レプリカを通してUV光を照射し、前記レジスト層を架橋させる工程を含んでなる、請求項11に記載の方法。
  26. 前記可撓性重合体レプリカが、
    テンプレートを第一支持部材上に配置する工程、
    第二支持部材を、前記第一支持部材からある間隔で、その第二支持表面と前記テンプレートの構造化された表面との間に空間を置いて配置する工程、
    一種以上のCOCを含んでなる重合体材料を液体状態に加熱する工程、
    前記液体COC重合体材料を前記空間中に加圧下で射出する工程、および
    前記重合体材料を固化させ、前記テンプレート表面のパターンと逆のパターンで構造化された表面を有する可撓性重合体レプリカを製造する工程
    を含んでなる射出成形方法により製造される、請求項11に記載の方法。
  27. 前記物体が半導体材料である、請求項11に記載の方法。
  28. 前記可撓性重合体レプリカの厚さが50μm〜1mmである、請求項11に記載の方法。
  29. 前記可撓性重合体レプリカの厚さが75μm〜250μmである、請求項11に記載の方法。
  30. 前記可撓性重合体レプリカのガラス転移温度が100〜250℃である、請求項11に記載の方法。
JP2006162328A 2005-06-10 2006-06-12 環状オレフィン共重合体を含んでなるインプリントスタンプ Active JP5409990B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP05105100.1 2005-06-10
EP05105100A EP1731961B1 (en) 2005-06-10 2005-06-10 Template replication method
EP05110290A EP1731962B1 (en) 2005-06-10 2005-11-03 Pattern replication with intermediate stamp
EP05110290.3 2005-11-03

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013119172A Division JP5646692B2 (ja) 2005-06-10 2013-06-05 インプリント製法に使用される重合体スタンプの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007055235A true JP2007055235A (ja) 2007-03-08
JP5409990B2 JP5409990B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=37731257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006162328A Active JP5409990B2 (ja) 2005-06-10 2006-06-12 環状オレフィン共重合体を含んでなるインプリントスタンプ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5409990B2 (ja)
KR (1) KR101366505B1 (ja)

Cited By (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007165812A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Obducat Ab 中間スタンプを用いたパターン複製装置
WO2009063639A1 (ja) * 2007-11-14 2009-05-22 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. エッチングマスク、エッチングマスク付き基材、微細加工品および微細加工品の製造方法
WO2009081586A1 (ja) * 2007-12-26 2009-07-02 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. インプリント装置およびインプリント方法
JP2009176352A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Showa Denko Kk 磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録再生装置
WO2009110596A1 (ja) 2008-03-07 2009-09-11 昭和電工株式会社 Uvナノインプリント方法、樹脂製レプリカモールド及びその製造方法、磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録再生装置
JP2010512028A (ja) * 2006-12-05 2010-04-15 ナノ テラ インコーポレイテッド 表面をパターニングするための方法
WO2010079820A1 (ja) * 2009-01-08 2010-07-15 株式会社ブリヂストン 光硬化性転写シート、及びこれを用いた凹凸パターンの形成方法
JP2010523321A (ja) * 2007-04-10 2010-07-15 フマテック ゲゼルシャフト フュール フンクティオネーレ メンブラーネン ウント アンラーゲンテクノロギー ミット ベシュレンクテル ハフツング イオン透過膜およびその製法
WO2010095614A1 (ja) * 2009-02-17 2010-08-26 Scivax株式会社 光インプリント用部材および光インプリント装置
DE112009001633T5 (de) 2008-06-30 2011-04-28 Hitachi, Ltd. Feinstruktur und Prägestempel
US8016585B2 (en) 2007-11-14 2011-09-13 Hitachi High-Technologies Corporation Nanoimprint resin stamper
JP2011216808A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Toshiba Mach Co Ltd 転写装置、転写システム及び転写方法
US8070968B2 (en) 2009-03-13 2011-12-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultraviolet-curable resin material for pattern transfer and magnetic recording medium manufacturing method using the same
WO2011161944A1 (ja) 2010-06-23 2011-12-29 日本曹達株式会社 インプリント用レプリカモールドの製造方法
US8096802B2 (en) 2008-08-07 2012-01-17 Hitachi High-Technologies Corporation Nanoimprint stamper and a fine-structure transfer apparatus using the stamper
US8173029B2 (en) 2009-03-18 2012-05-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording medium manufacturing method
US8192637B2 (en) 2008-03-31 2012-06-05 Hitachi, Ltd. Method and apparatus for imprinting microstructure and stamper therefor
JP2012121213A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Dainippon Printing Co Ltd インプリント方法およびインプリント装置
JP2012143915A (ja) * 2011-01-10 2012-08-02 Scivax Kk インプリント用型
US8372575B2 (en) 2009-03-13 2013-02-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultraviolet-curing resin material for pattern transfer and magnetic recording medium manufacturing method using the same
JP2013058767A (ja) * 2012-10-19 2013-03-28 Dainippon Printing Co Ltd パターンの形成方法およびテンプレートの製造方法
JP2013111104A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Dainippon Printing Co Ltd マイクロニードルデバイスの製造方法
JP5244393B2 (ja) * 2005-09-27 2013-07-24 丸善石油化学株式会社 熱インプリント用樹脂
JP2013187408A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ブロックコポリマー含有組成物及びパターンの縮小方法
JP5331341B2 (ja) * 2005-12-09 2013-10-30 丸善石油化学株式会社 熱インプリント用樹脂
US8608972B2 (en) 2006-12-05 2013-12-17 Nano Terra Inc. Method for patterning a surface
JP2014072489A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Kuraray Co Ltd 微細構造体の製造方法、および微細構造体
JP2014197693A (ja) * 2014-05-29 2014-10-16 大日本印刷株式会社 パターンの形成方法およびテンプレートの製造方法
JP2015013480A (ja) * 2014-08-27 2015-01-22 Hoya株式会社 コピーモールドの製造方法
JP2015159179A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 旭化成イーマテリアルズ株式会社 フィルム状モールドの製造方法とその製造装置、ならびにフィルム状モールド
JP2017055108A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける充填時間を短縮するための基板の前処理
US10095106B2 (en) 2016-03-31 2018-10-09 Canon Kabushiki Kaisha Removing substrate pretreatment compositions in nanoimprint lithography
US10134588B2 (en) 2016-03-31 2018-11-20 Canon Kabushiki Kaisha Imprint resist and substrate pretreatment for reducing fill time in nanoimprint lithography
JP2019511123A (ja) * 2016-03-31 2019-04-18 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける基板前処理組成物の硬化
JP2019062057A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 富士フイルム株式会社 インプリント用下層膜形成用組成物、キット、積層体、積層体の製造方法、硬化物パターンの製造方法、回路基板の製造方法
US10317793B2 (en) 2017-03-03 2019-06-11 Canon Kabushiki Kaisha Substrate pretreatment compositions for nanoimprint lithography
JP2019516249A (ja) * 2016-06-28 2019-06-13 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける充填時間を短縮するためのインプリントレジスト及び基板前処理
US10488753B2 (en) 2015-09-08 2019-11-26 Canon Kabushiki Kaisha Substrate pretreatment and etch uniformity in nanoimprint lithography
US10668677B2 (en) 2015-09-08 2020-06-02 Canon Kabushiki Kaisha Substrate pretreatment for reducing fill time in nanoimprint lithography
CN111819660A (zh) * 2017-12-22 2020-10-23 艾尔芯思科技股份有限公司 使用变形膜的转印方法
US11192282B2 (en) 2018-02-27 2021-12-07 Toshiba Memory Corporation Template, template manufacturing method, and semiconductor device manufacturing method

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831049B1 (ko) * 2006-12-21 2008-05-21 삼성전자주식회사 나노임프린트 리소그래피용 솔벤트 가용성 스탬프의 제조방법
US8178011B2 (en) 2009-07-29 2012-05-15 Empire Technology Development Llc Self-assembled nano-lithographic imprint masks
KR101394689B1 (ko) 2012-10-09 2014-05-15 재단법인대구경북과학기술원 신축성 기판, 그 신축성 기판의 제조 장치 및 제조 방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63149116A (ja) * 1986-12-12 1988-06-21 Dainippon Ink & Chem Inc 注型成形品の製造方法
JP2000071257A (ja) * 1998-09-02 2000-03-07 Kuraray Co Ltd 成形品の製造方法
JP2000108137A (ja) * 1998-10-01 2000-04-18 Nippon Zeon Co Ltd 成形体の製造方法および樹脂型
JP2001172478A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Nippon Zeon Co Ltd 脂環式オレフィン重合体組成物
JP2005515617A (ja) * 2001-10-11 2005-05-26 ブルーワー サイエンス アイ エヌ シー. 非粘着性のモールドを使用する、パターン化された構造の複製

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1340928C (en) * 1987-05-01 2000-03-21 Syuji Minami Cycloolefin type random copolymer compositions and uses thereof
JP2000071252A (ja) 1998-08-28 2000-03-07 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd スクリュ押出機
KR20050035134A (ko) * 2001-10-11 2005-04-15 브레우어 사이언스 인코포레이션 비점착성 몰드를 이용한 패턴 구조의 재현
CN100341712C (zh) * 2002-06-20 2007-10-10 奥博杜卡特股份公司 模型工具制造方法及模型工具

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63149116A (ja) * 1986-12-12 1988-06-21 Dainippon Ink & Chem Inc 注型成形品の製造方法
JP2000071257A (ja) * 1998-09-02 2000-03-07 Kuraray Co Ltd 成形品の製造方法
JP2000108137A (ja) * 1998-10-01 2000-04-18 Nippon Zeon Co Ltd 成形体の製造方法および樹脂型
JP2001172478A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Nippon Zeon Co Ltd 脂環式オレフィン重合体組成物
JP2005515617A (ja) * 2001-10-11 2005-05-26 ブルーワー サイエンス アイ エヌ シー. 非粘着性のモールドを使用する、パターン化された構造の複製

Cited By (56)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5244393B2 (ja) * 2005-09-27 2013-07-24 丸善石油化学株式会社 熱インプリント用樹脂
JP2007165812A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Obducat Ab 中間スタンプを用いたパターン複製装置
JP5331341B2 (ja) * 2005-12-09 2013-10-30 丸善石油化学株式会社 熱インプリント用樹脂
JP2010512028A (ja) * 2006-12-05 2010-04-15 ナノ テラ インコーポレイテッド 表面をパターニングするための方法
US8608972B2 (en) 2006-12-05 2013-12-17 Nano Terra Inc. Method for patterning a surface
JP2010523321A (ja) * 2007-04-10 2010-07-15 フマテック ゲゼルシャフト フュール フンクティオネーレ メンブラーネン ウント アンラーゲンテクノロギー ミット ベシュレンクテル ハフツング イオン透過膜およびその製法
WO2009063639A1 (ja) * 2007-11-14 2009-05-22 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. エッチングマスク、エッチングマスク付き基材、微細加工品および微細加工品の製造方法
JP2009119694A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Maruzen Petrochem Co Ltd エッチングマスク、エッチングマスク付き基材、微細加工品および微細加工品の製造方法
US8016585B2 (en) 2007-11-14 2011-09-13 Hitachi High-Technologies Corporation Nanoimprint resin stamper
JP4578517B2 (ja) * 2007-12-26 2010-11-10 Scivax株式会社 インプリント装置およびインプリント方法
WO2009081586A1 (ja) * 2007-12-26 2009-07-02 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. インプリント装置およびインプリント方法
JP2009154393A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Scivax Kk インプリント装置およびインプリント方法
JP2009176352A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Showa Denko Kk 磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録再生装置
WO2009110596A1 (ja) 2008-03-07 2009-09-11 昭和電工株式会社 Uvナノインプリント方法、樹脂製レプリカモールド及びその製造方法、磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録再生装置
US8192637B2 (en) 2008-03-31 2012-06-05 Hitachi, Ltd. Method and apparatus for imprinting microstructure and stamper therefor
DE112009001633T5 (de) 2008-06-30 2011-04-28 Hitachi, Ltd. Feinstruktur und Prägestempel
US8096802B2 (en) 2008-08-07 2012-01-17 Hitachi High-Technologies Corporation Nanoimprint stamper and a fine-structure transfer apparatus using the stamper
JP2010161186A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Bridgestone Corp 光硬化性転写シート、及びこれを用いた凹凸パターンの形成方法
WO2010079820A1 (ja) * 2009-01-08 2010-07-15 株式会社ブリヂストン 光硬化性転写シート、及びこれを用いた凹凸パターンの形成方法
WO2010095614A1 (ja) * 2009-02-17 2010-08-26 Scivax株式会社 光インプリント用部材および光インプリント装置
JP5246973B2 (ja) * 2009-02-17 2013-07-24 Scivax株式会社 光インプリント用部材および光インプリント装置
US8551685B2 (en) 2009-03-13 2013-10-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultraviolet-curing resin material for pattern transfer and magnetic recording medium manufacturing method using the same
US8372575B2 (en) 2009-03-13 2013-02-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultraviolet-curing resin material for pattern transfer and magnetic recording medium manufacturing method using the same
US8070968B2 (en) 2009-03-13 2011-12-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultraviolet-curable resin material for pattern transfer and magnetic recording medium manufacturing method using the same
US8173029B2 (en) 2009-03-18 2012-05-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording medium manufacturing method
JP2011216808A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Toshiba Mach Co Ltd 転写装置、転写システム及び転写方法
US9511514B2 (en) 2010-06-23 2016-12-06 Nippon Soda Co., Ltd. Process for production of replica mold for imprinting use
WO2011161944A1 (ja) 2010-06-23 2011-12-29 日本曹達株式会社 インプリント用レプリカモールドの製造方法
JP2012121213A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Dainippon Printing Co Ltd インプリント方法およびインプリント装置
JP2012143915A (ja) * 2011-01-10 2012-08-02 Scivax Kk インプリント用型
JP2013111104A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Dainippon Printing Co Ltd マイクロニードルデバイスの製造方法
US9676934B2 (en) 2012-03-08 2017-06-13 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Block copolymer-containing composition and method of reducing pattern
JP2013187408A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ブロックコポリマー含有組成物及びパターンの縮小方法
JP2014072489A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Kuraray Co Ltd 微細構造体の製造方法、および微細構造体
JP2013058767A (ja) * 2012-10-19 2013-03-28 Dainippon Printing Co Ltd パターンの形成方法およびテンプレートの製造方法
JP2015159179A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 旭化成イーマテリアルズ株式会社 フィルム状モールドの製造方法とその製造装置、ならびにフィルム状モールド
JP2014197693A (ja) * 2014-05-29 2014-10-16 大日本印刷株式会社 パターンの形成方法およびテンプレートの製造方法
JP2015013480A (ja) * 2014-08-27 2015-01-22 Hoya株式会社 コピーモールドの製造方法
JP2017055108A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける充填時間を短縮するための基板の前処理
JP2017152705A (ja) * 2015-09-08 2017-08-31 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける充填時間を短縮するための基板の前処理
US10668677B2 (en) 2015-09-08 2020-06-02 Canon Kabushiki Kaisha Substrate pretreatment for reducing fill time in nanoimprint lithography
US10488753B2 (en) 2015-09-08 2019-11-26 Canon Kabushiki Kaisha Substrate pretreatment and etch uniformity in nanoimprint lithography
JP2019511123A (ja) * 2016-03-31 2019-04-18 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける基板前処理組成物の硬化
KR20180116333A (ko) * 2016-03-31 2018-10-24 캐논 가부시끼가이샤 나노임프린트 리소그래피에서의 기판 전처리 조성물의 제거
US10134588B2 (en) 2016-03-31 2018-11-20 Canon Kabushiki Kaisha Imprint resist and substrate pretreatment for reducing fill time in nanoimprint lithography
US10095106B2 (en) 2016-03-31 2018-10-09 Canon Kabushiki Kaisha Removing substrate pretreatment compositions in nanoimprint lithography
JP2019512888A (ja) * 2016-03-31 2019-05-16 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける充填時間を短縮するためのインプリントレジスト及び基板前処理
US10620539B2 (en) 2016-03-31 2020-04-14 Canon Kabushiki Kaisha Curing substrate pretreatment compositions in nanoimprint lithography
KR102097884B1 (ko) 2016-03-31 2020-04-06 캐논 가부시끼가이샤 나노임프린트 리소그래피에서의 기판 전처리 조성물의 제거
JP2019511124A (ja) * 2016-03-31 2019-04-18 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける基板前処理組成物の除去
US10509313B2 (en) 2016-06-28 2019-12-17 Canon Kabushiki Kaisha Imprint resist with fluorinated photoinitiator and substrate pretreatment for reducing fill time in nanoimprint lithography
JP2019516249A (ja) * 2016-06-28 2019-06-13 キヤノン株式会社 ナノインプリントリソグラフィーにおける充填時間を短縮するためのインプリントレジスト及び基板前処理
US10317793B2 (en) 2017-03-03 2019-06-11 Canon Kabushiki Kaisha Substrate pretreatment compositions for nanoimprint lithography
JP2019062057A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 富士フイルム株式会社 インプリント用下層膜形成用組成物、キット、積層体、積層体の製造方法、硬化物パターンの製造方法、回路基板の製造方法
CN111819660A (zh) * 2017-12-22 2020-10-23 艾尔芯思科技股份有限公司 使用变形膜的转印方法
US11192282B2 (en) 2018-02-27 2021-12-07 Toshiba Memory Corporation Template, template manufacturing method, and semiconductor device manufacturing method

Also Published As

Publication number Publication date
KR20060128749A (ko) 2006-12-14
KR101366505B1 (ko) 2014-02-24
JP5409990B2 (ja) 2014-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5409990B2 (ja) 環状オレフィン共重合体を含んでなるインプリントスタンプ
JP5646692B2 (ja) インプリント製法に使用される重合体スタンプの製造方法
US7854873B2 (en) Imprint stamp comprising cyclic olefin copolymer
TWI416280B (zh) 含有環烯烴共聚物之壓印壓模
JP2008542081A5 (ja)
US7670127B2 (en) Apparatus for pattern replication with intermediate stamp
US7997890B2 (en) Device and method for lithography
US8147235B2 (en) Device and method for large area lithography
JP4879511B2 (ja) リソグラフィのための装置および方法
EP1731965B1 (en) Imprint stamp comprising cyclic olefin copolymer
Glinsner et al. Application of imprint technologies for creation of micro-and nano-scale pattern

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111028

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120126

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120501

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130605

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5409990

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250