JP2007054414A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 識別情報の可変表示の表示結果の決定に用いる乱数を生成する際に、生成する乱数のランダム性を向上させることができ、特定遊技状態への移行条件を不正に発生させられてしまうことを防止する。
【解決手段】 遊技機は、乱数回路503を内蔵する遊技制御用マイクロコンピュータ560を備える。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理の実行時に、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理(ステップS15)を実行する。また、乱数回路設定処理において、乱数回路503のカウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560毎に付与された固有のIDナンバにもとづく値に変更させる。また、乱数回路503が発生させる乱数にもとづいて大当りとするか否かを判定し、判定用乱数(ソフトウェア乱数)にもとづいて大当りの種類を決定する。
【選択図】 図39

Description

本発明は、各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
遊技機では、所定の移行条件が成立したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる。例えば、パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様の組合せ(大当り図柄)になることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。また、可変表示部の表示結果が大当り図柄のうちの特別の大当り図柄となるなどの特別の条件が成立すると、以後、大当りが発生する確率が高くなる高確率状態(確変状態ともいう。)に移行するように構成することもある。
遊技機における遊技進行は、マイクロコンピュータ等による遊技制御手段によって制御される。また、遊技制御手段は、疑似乱数を生成する手段を備え、乱数の値にもとづいて所定の移行条件が成立するか否か(例えば、可変表示の表示結果を特定表示態様の組み合わせとするか否か)を決定する。例えば、遊技制御手段は、乱数の値が所定の判定値と一致するか否かを判断することによって、所定の移行条件が成立するか否かを判定する。そして、所定の移行条件が成立したと判定すると、遊技制御手段は、遊技状態を特定遊技状態に移行させる。さらに、遊技制御手段は、所定の移行条件が成立したときに、乱数の値にもとづいて特別の条件が成立するか否か(例えば、可変表示部の表示結果を大当り図柄のうちの特別の大当り図柄とするか否か)を決定する。そして、特別の条件が成立すると、遊技制御手段は、高確率状態(確変状態)に移行させる。
乱数回路を搭載するマイクロコンピュータを遊技制御手段として用いることによって、乱数生成手段や遊技制御手段を基板上に実装する実装面積を縮小した遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1に記載された遊技機では、マイクロコンピュータに搭載した乱数回路が生成する乱数を用いることによって、マイクロコンピュータの制御負担を軽減している。さらに、特許文献1には、遊技機への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行うまでに乱数回路の初期設定を行うようにし、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行するように構成することが記載されている。
また、遊技制御手段としてのマイクロコンピュータとは別に乱数回路を設けた遊技機がある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、乱数回路が発生する乱数を用いて、遊技状態を特定遊技状態に移行させるか否か(大当りとするか否か)を決定することが記載されている。また、特許文献2では、乱数回路が発生する乱数とは別に、遊技制御手段としてのマイクロコンピュータが生成した乱数を用いて、高確率状態(確変状態)とするか否かを決定することが記載されている。
特開2005−103166号公報(段落0039,0041,0095−0100、図3−4,20−21) 特開2001−300040号公報(段落0050−0056,0074,0075、図7、図11)
特許文献1に記載された遊技機では、遊技機への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行うまでに、乱数回路の初期設定として、生成する乱数の最大値、乱数の更新方式および乱数を更新する周期の設定を行う。しかし、生成する乱数の初期値をあらかじめ設定することはできない。そのため、複数の遊技機を用いる場合に、各遊技機は、共通の初期値から乱数の生成を開始することになる。すると、特許文献1に記載された遊技機を複数用いる場合、各遊技機の電源を同時に投入すると、各遊技機が同じ初期値から同じタイミングで乱数の生成を開始することになり、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されてしまう虞がある。従って、所定の周期で無線信号などを用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させることによって、大当たりなどの特定遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまう虞がある。
また、特許文献2に記載された遊技機では、マイクロコンピュータとは別に設けられた乱数回路が発生する乱数を用いることによって、主基板に搭載された遊技制御用のマイクロコンピュータの制御負担を軽減している。しかし、生成する乱数の初期値をあらかじめ設定することはできない。そのため、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されてしまう虞があり、所定の周期で無線信号などを用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させることによって、大当たりなどの特定遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまう虞がある。
そこで、本発明は、識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機において、識別情報の可変表示の表示結果の決定に用いる乱数を生成する際に、生成する乱数のランダム性を向上させることができ、特定遊技状態への移行条件を不正に発生させられてしまうことを防止できるようにすることを目的とする。
本発明による遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば、特別図柄表示器8)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、始動入賞口14への遊技球の入賞)が成立した後、可変表示の開始条件(例えば、特別図柄の最終停止および大当たり遊技の終了)の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果(例えば、大当たり図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であって、乱数を発生する乱数回路(例えば、乱数回路503)を内蔵し、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)を備え、乱数回路は、所定の信号(例えば、クロック信号)の入力にもとづいて、数値データ(例えば、カウント値)を更新可能な所定の範囲において、所定の初期値から所定の最終値まで予め定められた順序に従って数値データを更新する数値更新手段(例えば、カウンタ521)と、数値更新手段によって更新された数値データを乱数値として記憶する乱数記憶手段(例えば、乱数値記憶回路531)とを含み、遊技制御用マイクロコンピュータは、遊技機への電力供給が開始されたときに、乱数回路の初期設定を行う乱数回路初期設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS15を実行する部分)と、乱数回路初期設定手段が乱数回路の初期設定を行ったあとに、所定時間毎にタイマ割込を発生させるための設定をするタイマ割込設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS16を実行する部分)と、タイマ割込が発生したときに、遊技制御処理(例えば、タイマ割込処理におけるステップS21〜S35(ステップS31,S33を除く)の処理)を含むタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS20〜S35を実行する部分)と、タイマ割込処理実行手段によるタイマ割込処理において、特定遊技状態の種類(例えば、特別図柄表示装置8に表示させる特別図柄や、大当り遊技終了後に確変状態に移行させるか否か)を決定するための決定用乱数(例えば、大当り図柄決定用や確変決定用乱数)を、更新可能な所定の範囲において、所定の更新初期値から所定の更新最終値まで循環的に更新する決定用乱数更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS23を実行する部分)と、タイマ割込処理実行手段によるタイマ割込処理において、可変表示の実行条件(例えば、始動入賞口14への遊技球の入賞)が成立したか否かを判定する実行条件判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータのCPU56におけるステップS311を実行する部分)と、実行条件判定手段により可変表示の実行条件が成立したと判定されたときに、乱数記憶手段が記憶する乱数値を読み出す乱数読出手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS3204を実行する部分)と、可変表示の開始条件が成立したときに、乱数読出手段によって読み出された乱数値が所定の判定値と合致するか否かを判定することによって、識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とするか否かを決定する表示結果決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS3319を実行する部分)と、表示結果決定手段が識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とすると決定したときに、決定用乱数更新手段によって更新された決定用乱数にもとづいて、特定遊技状態の種類を決定する特定遊技種類決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS3322,S3326,S3325a,S372〜S376を実行する部分)と、特定遊技種類決定手段によって決定された特定遊技状態の種類に従って、遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における、判定用乱数にもとづいて決定した大当りの種類(例えば、特別可変入賞球装置20を何回開放する大当りであるかや、大当り遊技終了後に確変状態に移行する大当りであるか否か)に従って、大当り遊技状態を制御する部分(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ステップS307において、判定用乱数を用いて決定したラウンド数に従って、内部状態をステップS305またはステップS308に移行する部分))とを含み、乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値更新手段が更新する数値データの所定の初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ毎に付与された遊技制御用マイクロコンピュータを識別するためのマイコン識別情報(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバ)にもとづいて設定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS154bを実行する部分)ことを特徴とする。
遊技制御用マイクロコンピュータは、決定用乱数の所定の更新初期値を決定するための初期値決定用乱数(例えば、ランダム6(ランダム2初期値決定用乱数)や、ランダム7(ランダム5初期値決定用乱数)、ランダム12(ランダム8初期値決定用乱数)、ランダム13(ランダム9初期値決定用乱数))を更新する初期値用乱数更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS18a,S24を実行する部分)と、決定用乱数更新手段によって決定用乱数が所定の更新初期値から所定の更新最終値まで更新されたときに、初期値用乱数更新手段によって更新された初期値決定用乱数の値を、決定用乱数の所定の更新初期値として設定する決定用乱数初期値設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2305,S2311,S2317,S2323を実行する部分)とを含み、決定用乱数更新手段は、決定用乱数初期値設定手段によって決定用乱数の所定の更新初期値が設定されたときには、設定された所定の更新初期値から決定用乱数の更新を再び開始する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ステップS2305,S2311,S2317,S2323を実行したあとに、再びタイマ割込の発生によってステップS23の判定用乱数更新処理を実行する部分)ように構成されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータは、数値更新手段が更新可能な数値データの所定の範囲が異なる乱数回路(例えば、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503b)を複数内蔵し、乱数回路初期設定手段は、初期設定において、遊技制御用マイクロコンピュータが内蔵する複数の乱数回路の中から使用可能な乱数回路を設定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS151を実行する)、乱数回路初期設定手段により使用可能と設定された乱数回路以外の乱数回路の機能を停止させる乱数回路停止手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ステップS151で使用する乱数回路503を設定すると、使用しないように設定した方の乱数回路のカウンタ521がカウント値Cを更新しないように制御する部分)を備えるように構成されていてもよい。
乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値データが更新される所定の範囲の最大値としての値が設定される数値最大値レジスタ(例えば、乱数最大値設定レジスタ535)に、数値更新手段により更新可能な数値データの範囲内において所定の最大値(例えば、乱数最大値)を設定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS152を実行する部分)、数値更新手段は、乱数回路初期設定手段により設定された所定の最大値が、所定の下限値(例えば、12ビット乱数回路503aを設定した場合における「256」)以下であるか否かを判定する設定値判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS153bを実行する部分)と、設定値判定手段によって数値最大値レジスタに設定された所定の最大値が所定の下限値以下であると判定されたときに、数値最大値レジスタに、数値更新手段により更新可能な数値データの範囲内の所定値(例えば、12ビット乱数回路503aを設定した場合における「4095」)を設定しなおす最大値再設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS153cを実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。
遊技機は、所定周期のクロック信号を生成し、乱数回路に出力するクロック信号生成手段(例えば、クロック回路501)を備え、数値更新手段は、クロック信号を所定回数入力したことを条件に、数値データを更新し(例えば、クロック信号出力回路524が基準クロック信号CLKを16分周した乱数発生用クロック信号SIを入力すると、カウンタ521がカウント値Cを更新する部分)、乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値更新手段が数値データを更新する条件であるクロック信号の入力回数を設定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS156を実行する)ように構成されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータは、乱数回路初期設定手段によって設定される数値データの所定の初期値を、マイコン識別情報を用いて演算する数値演算手段(例えば、遊技用マイクロコンピュータにおけるステップS154bの処理を実行する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと所定値とを演算して(例えば、IDナンバに所定値を加算して)演算値を求める部分)を含み、乱数回路初期設定手段は、数値演算手段による演算によって算出された値にもとづいて初期値を設定する(例えば、遊技用マイクロコンピュータがステップS154bの処理を実行する際に、求めた演算値をカウント値の初期値として設定する)ように構成されていてもよい。
遊技機は、遊技領域における入賞領域(例えば、始動入賞口14)に遊技媒体が入賞したことを検出して入賞検出信号(例えば、入賞検出信号SS)を出力する入賞検出手段(例えば、始動口スイッチ14a)を備え、乱数回路は、入賞検出手段からの入賞検出信号が入力されたことにもとづいて、数値更新手段が更新する数値データを乱数記憶手段に記憶させるためのラッチ信号を出力するラッチ信号出力手段(例えば、ラッチ信号生成回路533)を含み、ラッチ信号出力手段は、入賞検出手段から入賞検出信号が所定期間継続して入力されたことを条件(例えば、タイマ回路534が所定期間(例えば、3ms)を計測したときに、乱数値読取信号出力回路526から出力される乱数値読取信号を入力したこと)に、ラッチ信号を出力する(例えば、ラッチ信号生成回路533が、乱数値読取信号出力回路526から出力される乱数値読取信号を、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力する部分)ように構成されていてもよい。
実行条件判定手段は、入賞検出手段からの入賞検出信号が所定回数のタイマ割込処理が実行されるに亘って入力されたことを条件に、可変表示の実行条件が成立したと判定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ステップS312の処理において、割込回数カウンタに示されるタイマ割込処理の実行回数が所定回数(例えば、3回)に達しているか否かを判断する部分)、所定期間(例えば、3ms)は所定回数のタイマ割込処理が実行される期間(例えば、6ms)よりも短いように構成されていてもよい。
乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値更新手段によって所定の最終値まで数値データが更新されたときに、乱数回路初期設定手段が設定した所定の初期値を変更するか否かを設定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS157を実行する)、乱数回路は、数値更新手段によって所定の最終値まで数値データが更新されたきに、数値データが所定の最終値まで更新された旨を示す通知信号を出力する通知信号出力手段(例えば、カウンタ521の出力端子)と、通知信号が出力されたことにもとづいて、乱数回路初期設定手段によって初期値を変更する設定がされているときに、所定の初期値の値を変更する初期値変更手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS220〜S226を実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。
乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値更新手段が更新する数値データの所定の初期値から所定の最終値までの値の並び順(例えば、カウンタ521が更新するカウント値Cの順列)を変更するか否かを設定する数値順設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS158を実行する部分)を含み、乱数回路は、数値更新手段によって所定の最終値まで数値データが更新されたときに、数値データが所定の最終値まで更新された旨を示す通知信号を出力する通知信号出力手段(例えば、カウンタ521の出力端子)と、通知信号が出力されたことにもとづいて、乱数回路初期設定手段によって、数値データの前記所定の初期値から所定の最終値までの並び順を変更する設定がされているときに、数値更新手段が更新する数値データの所定の初期値から所定の最終値までの並び順を変更する数値順変更手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26を実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。
請求項1記載の発明では、遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行うまでに乱数回路の初期設定を行うとともに、初期設定においてマイコン識別情報にもとづく値を乱数の初期値として設定するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。また、乱数のランダム性を向上させることができるので、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されにくくすることができ、無線信号を用いて不正に可変表示の実行条件を成立させることによって、特定遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことを防止することができる。また、遊技制御処理に用いる各乱数のうち、識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とするか否かを決定するための乱数のみを乱数回路を用いて発生させるように構成されているので、乱数回路の回路構成が複雑化することを防止することができる。
請求項2記載の発明では、初期値決定用乱数にもとづいて決定用乱数の所定の初期値を設定するように構成されているので、特定遊技状態の種類を決定するために用いる決定用乱数のランダム性を向上させることができる。
請求項3記載の発明では、更新可能な数値データの所定の範囲が異なる複数の乱数回路について、それぞれ使用可能とするか否かを設定するように構成されているので、使用する乱数回路だけを設定することによって、生成する乱数の値の範囲を適切に設定することができる。
請求項4記載の発明では、数値データが更新される所定の範囲の最大値としての値をあらかじめ設定するように構成されているので、タイマ割込処理の実行中に用いる乱数の範囲より大きい値の乱数を生成してしまうことを防止でき、乱数回路および遊技制御用マイクロコンピュータの処理負担を軽減することができる。また、設定された所定の最大値が所定の下限値以下である場合には、所定の最大値を設定しなおすように構成されているので、遊技制御用マイクロコンピュータの誤動作や、無線信号を用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させるなどの行為によって、過度に小さい値が乱数の最大値として設定されてしまうことを防止することができる。
請求項5記載の発明では、数値更新手段が数値データを更新する条件であるクロック信号の入力回数をあらかじめ設定するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
請求項6記載の発明では、マイコン識別情報を用いた演算によって算出された値にもとづいて初期値を設定するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。そのため、マイコン識別情報を見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができ、セキュリティ性を向上させることができる。
請求項7記載の発明では、ラッチ信号が出力されたことにもとづいて乱数記憶手段が乱数を記憶するにあたって、所定期間に亘って継続して入賞検出信号が入力されたことを条件にラッチ信号を出力するように構成されているので、ノイズの発生を入力検出信号の入力と誤認識してラッチ信号を出力し、生成した乱数を記憶してしまうことを防止できる。また、無線信号を用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させるなどの行為によってラッチ信号が出力され、不正なラッチ信号によって生成された乱数を記憶させられてしまう可能性を低減することができる。
請求項8記載の発明では、乱数記憶手段から乱数を読み出すにあたって、タイマ割込処理が所定回数実行される間継続して入賞検出信号が入力されたことを条件に乱数記憶手段から乱数を読み出すように構成されているので、乱数を読み出してから、乱数記憶手段に記憶される乱数の値が更新される前に再び乱数を読み出してしまうことを防止することができる。そのため、前回乱数記憶手段から読み出した乱数と同じ値の乱数を再び読み出してしまうことを防止することができる。
請求項9記載の発明では、数値データを所定の最終値まで更新したときに、所定の初期値を更新するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
請求項10記載の発明では、数値データを所定の最終値まで更新したときに、所定の初期値から所定の最終値までの並び順を更新するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
実施の形態1.
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で可変表示が開始されるごとに、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で可変表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。また、可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。
さらに、可変表示装置9の左側には、遊技演出に用いられる可動部材としてのハンマ151が設けられている。ハンマ151は、可動部152を支点として右方向に倒れ、可変表示装置9に表示される飾り図柄のうち最も左側の飾り図柄を叩くような演出を行うことができる。
また、パチンコ遊技機1は、遊技の進行中に遊技者が操作可能な操作スイッチ81を備えている。例えば、操作スイッチ81が操作(押下)されると、可動部材としてのハンマ151が動作する。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14を形成する可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態にされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態に制御される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口を開閉する手段である。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出された後カウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当たりになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始されるごとに、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
カードユニット50には、例えば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニットがいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、およびカード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニットを解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。なお、この実施の形態では、特別可変入賞球装置20の開放回数(ラウンド数ともいう)は、後述するようにラウンド数決定用乱数を用いて決定される。そして、継続権の発生は、ラウンド数決定用乱数を用いて決定されたラウンド数だけ許容される。また、V入賞領域を設けずに、特別可変入賞球装置20の開放を常に決定されたラウンド数の最後のラウンドまで(例えば、15ラウンドまで)許容するようにしてもよい。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)である場合には、次に大当りになる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面から見た背面図である。
図3に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む可変表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。なお、演出制御マイクロコンピュータは、遊技盤6に設けられている可変表示装置9を制御するとともに、各種装飾LED、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cを点灯制御し、スピーカ27からの音発生を制御する。
さらに、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91が設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)や遊技機に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)に従って遊技機に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、可変表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行うことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号に従って遊技機に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール39を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行われる。
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図4は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、遊技機に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、および全入賞計数スイッチ34からの信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動する出力回路59とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、全入賞計数スイッチ34等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。しかし、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。さらに、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。
基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む。なお、この実施の形態では、CPU56とは、基本回路53のうち、プログラムに従って動作する中央処理装置(ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを除いた部分)を指す。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは、基本回路53のうち、CPU56に加えて、ROM54やRAM55などの記憶手段、乱数回路503、シリアル通信回路505、I/Oポート部57などを含む部分を指す。この実施の形態では、ROM54、ワークメモリとしての記憶手段であるRAM55およびI/Oポート部57は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうちの一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、基本回路53の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、基本回路53の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御等を行う。
図5は、主基板31における回路構成および主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示すブロック図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板31が搭載する遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御信号送信用の8本の信号線CD0〜CD7を用いて、演出制御コマンドを演出制御基板80に送信する。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号を送受するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
主基板31には、図5に示すように、始動口スイッチ14aからの配線が接続されている。また、主基板31には、大入賞口である特別可変入賞球装置20や、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各種スイッチ29a,30a,33a,39aからの配線も接続されている。さらに、主基板31には、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aへの配線が接続されている。
主基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ560、入力ドライバ回路58および出力回路59を搭載する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クロック回路501、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ502、乱数回路503a,503b、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、プログラムに従って動作するCPU56、CPUに割込要求信号(タイマ割込による割込要求信号)を送出するCTC504、払出制御基板37や演出制御基板80が備えるCPUと非同期シリアル通信を行うシリアル通信回路505およびI/Oポート部57を内蔵する。
なお、この実施の形態では、シリアル通信回路505を内蔵するマイクロコンピュータを搭載した基板(例えば、主基板31)とは異なる基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)のCPUとの通信にシリアル通信回路505を用いる場合を説明するが、シリアル通信回路505は、シリアル通信回路505を内蔵するマイクロコンピュータを搭載した基板が備える別のCPUとシリアル通信を行ってもよい。例えば、同じ構成の2つのマイクロコンピュータが同じ基板に搭載されている場合に、各マイクロコンピュータが内蔵するシリアル通信回路が相互にシリアル通信を行ってもよい。
クロック回路501は、システムクロック信号を2(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路503a,503bに出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路503a,503bに所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、この実施の形態では、図5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、発生可能な乱数の値の範囲が異なる2つの乱数回路503a,503bを搭載する。乱数回路503aは、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路503aは、12ビットで発生できる範囲(すなわち、0から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。また、乱数回路503bは、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。16ビット乱数回路503bは、16ビットで発生できる範囲(すなわち、0から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が2つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、3以上の乱数回路を内蔵してもよい。また、この実施の形態では、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bを包括的に表現する場合、または、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとのうちいずれかを指す場合に、乱数回路503という。
次に、乱数回路503の構成について説明する。図6は、乱数回路503の構成例を示すブロック図である。なお、この実施の形態において、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとの基本的な構成は同じである。図6に示すように、乱数回路503は、カウンタ521、比較器522、カウント値順列変更回路523、クロック信号出力回路524、カウント値更新信号出力回路525、乱数値読取信号出力回路526、乱数更新方式選択信号出力回路527、セレクタ528、乱数回路起動信号出力回路530、乱数値記憶回路531、反転回路532、ラッチ信号生成回路533およびタイマ回路534とを含む。
この実施の形態では、乱数回路503は、複数種類の識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とするか否か(例えば、特別図柄表示装置8の表示図柄の組み合わせを大当り図柄の組み合わせとするか否か)を判定するための大当り判定用の乱数を発生する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が発生した乱数にもとづいて特定の表示結果とすると判定すると、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させる。なお、この実施の形態では、確変とするか否かを決定するための確変決定用乱数や、特別図柄(大当り図柄)を決定する特別図柄決定用乱数など、大当り判定用以外の判定用乱数については、後述するようにソフトウェア乱数を用いる。
カウンタ521は、セレクタ528によって選択された所定の信号を入力し、セレクタ528から入力する信号に応答してカウント値Cを出力する。この場合、カウンタ521は、所定の初期値を入力し、カウント値Cを一定の規則に従って初期値から所定の最終値まで循環的に更新して出力する。また、カウンタ521は、カウント値Cを最終値まで更新すると、カウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号をCPU56に出力する。この実施の形態では、カウンタ521から通知信号が出力されると、CPU56によって初期値が更新される。
この実施の形態において、カウンタ521は、セレクタ528から信号を入力するごとに(セレクタ528からの信号における立ち上がりエッヂが入力されるごとに)、カウント値Cを「0」から「4095」まで1ずつカウントアップする。また、カウンタ521は、カウント値Cを「4095」までカウントアップすると、カウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号をCPU56に出力する。すると、CPU56は、カウンタ521から通知信号を入力し、初期値を更新する。そして、カウンタ521は、CPU56によって更新された初期値から「4095」まで、再びカウント値Cをカウントアップする。また、「4095」までカウントアップすると、カウンタ521は、再び「0」からカウントを開始する。そして、カウンタ521は、更新後の初期値の1つ前の値(最終値)までカウントアップすると、通知信号をCPU56に出力する。なお、この実施の形態では、比較器522は、後述するように、全てのカウント値を入力すると通知信号をカウンタ521に出力する。この場合、カウンタ521は、比較器522から通知信号を入力すると、カウント値をリセットして「0」にする。
なお、比較器522は、入力したカウント値が乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値より大きいか否かを判断し、カウント値が乱数最大値より大きい(乱数最大値を超えた)と判断すると、通信信号をカウンタ521に出力してもよい。この場合、例えば、比較器522は、カウント値が乱数最大値を超えたと判断すると、クロック信号出力回路524が次に乱数発生用クロック信号SI1を出力する前に、通知信号をカウンタ521に出力する。例えば、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値「256」が設定されている場合を考える。この場合、カウンタ521が「0」から「256」までカウントアップし、さらにカウント値「257」を出力すると、比較器522は、入力したカウント値「257」が乱数最大値「256」を超えたと判断し、カウンタ521に通知信号を出力する。比較器522から通知信号を入力すると、カウンタ521は、クロック信号出力回路524からの乱数発生用クロック信号SI1の入力を待つことなく、カウント値を「258」に更新し出力する。以上の処理を繰り返し実行することによって、比較器522は、カウント値「257」から「4095」まで入力している間、カウント値が乱数最大値を超えていると判断して、繰り返しカウンタ521に通知信号を出力する。そして、カウンタ521は、比較器522から通知信号を入力している間、クロック信号出力回路524からの乱数発生用クロック信号SI1の入力を待つことなく、カウント値を繰り返し更新し出力する。そのようにすることによって、クロック信号出力回路524が次に乱数発生用クロック信号SI1を出力するまでの間に、「257」から「4095」までカウント値を高速にカウントアップさせるように制御し、「257」から「4095」までの乱数値を読み飛ばす(乱数値記憶回路531に記憶させない)ように制御する。
カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ(RSC)536、更新規則選択レジスタ(RRC)542および更新規則メモリ543を含む。カウント値順列変更レジスタ536は、カウンタ521がカウントアップするカウント値Cの更新順である順列(初期値から最終値までの並び順)を変更させるためのカウント値順列変更データ「01h」を格納する。カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ536に数値順列変更データ「01h」が格納されているとき、カウンタ521がカウントアップして更新するカウント値Cの順列を、カウント値順列変更データ「01h」が格納されていないときとは異なる順列に変更する。この場合、カウント値順列変更回路523は、数値順列変更データ「01h」が格納されているとき、カウント値の順列の変更に用いる更新規則を切り換える。また、カウント値の順列の変更に用いる更新規則を切り換えた後に、カウンタ521がカウント値の更新を開始すると、カウント値順列変更レジスタ536のカウント値順列変更データは、CPU56によって、「01h」から初期値である「0(=00h)」に戻される(クリアされる)。
図7は、更新規則選択レジスタ542の例を示す説明図である。更新規則選択レジスタ542は、カウンタ521が出力するカウント値の並び順の並べ替え(順列の変更)に用いる更新規則を設定するレジスタである。この実施の形態では、更新規則選択レジスタ542にレジスタ値が設定されることによって、カウンタ521が出力するカウント値の順列の変更に用いる更新規則が設定される。図7に示すように、更新規則選択レジスタ542は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、更新規則選択レジスタ542は、ビット0〜ビット3が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、更新規則選択レジスタ542は、ビット4〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、更新規則選択レジスタ542のビット4〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット4〜ビット7から読み出す値は全て「0(=0000b)」である。
更新規則選択レジスタ542の値(レジスタ値)は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」が書き込まれたことに応じて、レジスタ値が「0(=00h)」から「15(=0Fh)」まで循環的に更新される。すなわち、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列データ「01h」が書き込まれるごとに、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値は、「0」から「1」ずつ加算され、「15」になると再び「0」に戻る。
図8は、更新規則メモリ543の例を示す説明図である。図8に示すように、更新規則メモリ543は、更新規則選択レジスタ542の値(レジスタ値)と、カウント値の更新規則とを対応付けて格納している。図8に示す例では、例えば、更新規則選択レジスタ542にレジスタ値1が設定されている場合、更新規則Bを用いて、カウンタ521が出力するカウント値の順列が変更されることが分かる。なお、図8において、更新規則Aは、カウンタ521がカウント値Cを更新する規則と同一の更新規則であり、レジスタ値「0」に対応づけて更新規則メモリ543に格納される。また、更新規則メモリ543には、カウンタ521がカウント値Cを更新する更新規則とは異なる更新規則B〜Pが、レジスタ値「1」〜「15」に対応づけて格納される。
カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」が書き込まれている場合、まず、カウンタ521からカウント値の最終値「4095」が最初に入力されるまで、現在設定されている更新規則に従って、そのままカウント値を出力する。そして、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521からカウント値の最終値「4095」を入力すると、カウント値の更新規則を変更する。なお、CPU56によって初期値が変更されている場合には、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から変更後の最終値(初期値の1つ前の値)まで入力すると、カウント値の更新規則を変更することになる。
カウント値順列変更回路523は、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値に対応する更新規則を更新規則メモリ543から選択し、カウント値の順列の変更に用いる更新規則として設定する。また、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521によって再び初期値「0」から順にカウント値の更新が開始されると、設定した更新規則に従って、カウント値の初期値から最終値までの順列を変更する。なお、CPU56によって初期値が変更されている場合には、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521によって変更後の初期値から順にカウント値の更新が開始されると、設定した更新規則に従って、カウント値の初期値から最終値までの順列を変更することになる。そして、カウント値順列変更回路523は、変更した順列に従ってカウント値を出力する。
なお、この実施の形態では、後述する乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値が設定されていることによって、発生させる乱数の最大値が制限されている場合、カウント値順列変更回路523は、カウント値Cを乱数最大値以下に制限して順列を変更して出力する。例えば、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値「256」が設定されているものとし、カウント値順列変更回路523が、更新規則Aから更新規則Bに変更して、カウント値の順列を変更するものとする。この場合、カウント値順列変更回路523は、比較器522の乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」にもとづいて、更新規則Bに従って、カウント値の順列を「256→255→・・・→0」に変更して出力する。
以上のように、カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」が書き込まれている場合、更新規則を切り替えて用いることによって、カウント値Cの順列を変更して出力する。そのため、乱数回路503が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
図9は、カウント値順列変更回路523が、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更する場合の例を示す説明図である。図9に示すように、CPU56は、所定のタイミングで、カウント値順列変更データ「01h」をカウント値順列変更レジスタ536に書き込む。すると、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値が1加算される。例えば、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値が「0」から「1」に更新される。レジスタ値が更新されると、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から最初にカウント値の最終値「4095」が入力されるまで、更新前のレジスタ値「0」に対応する「更新規則A」に従ってカウント値を更新して出力する。このとき、カウント値順列変更回路523は、更新規則Aに従って、「0→1→・・・→4095」の順列でカウント値を出力する。
カウンタ521からカウント値の最終値「4095」が入力されると、カウント値順列変更回路523は、更新規則メモリ543から、更新後のレジスタ値「1」に対応する「更新規則B」を選択して設定する。カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から再び初期値「0」以降のカウント値の入力を開始すると、選択設定した「更新規則B」に従って、カウント値の順列を変更して出力する。本例では、カウント値順列変更回路523は、順列を「0→1→・・・→4095」から「4095→4094→・・・→0」に変更して、カウント値を出力する。
その後、カウント値順列変更レジスタ536は、後述するように、カウント値順列変更回路523が切り替え後の更新規則に従ってカウント値の更新動作を開始したことに応じてリセットされる。そして、次にカウント値順列変更データ「01h」がカウント値順列変更レジスタ536に書き込まれるまで、カウント値順列変更回路523は、「4095→4094→・・・→0」のままの順列で、カウント値を出力し続ける。
CPU56によってカウント値順列変更データ「01h」がカウント値順列変更レジスタ536に再度書き込まれると、カウント値順列変更レジスタ536のレジスタ値が「1」から「2」に更新される。そして、カウンタ521からカウント値の最終値「4095」を入力すると、カウント値順列変更回路523は、更新規則メモリ543から、レジスタ値「2」に対応する「更新規則C」を選択して設定する。カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から再び初期値「0」以降のカウント値の入力を開始すると、選択設定した「更新規則C」に従って、カウント値の順列を更新して出力する。本例では、カウント値順列変更回路523は、順列を「4095→4094→・・・→0」から「1→3→…→4095→0→・・・→4094」に変更して、カウント値を出力する。
以上のように、カウント値順列変更レジスタ536をリセットした後、カウント値順列データ「01h」をカウント値順列変更レジスタ536に再度書き込むことによって、カウント値の順列をさらに変更することができる。
図10は、カウント値順列変更レジスタ536の例を示す説明図である。カウント値順列変更レジスタ536は、カウンタ521がカウントアップするカウント値の順列を変更させるためのカウント値順列変更データ「01h」を設定するレジスタである。図10に示すように、カウント値順列変更レジスタ536は、読出可能な8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、カウント値順列変更レジスタ536は、ビット0だけが書込および読出ともに可能な状態に構成されている。すなわち、カウント値順列変更レジスタ536は、ビット1〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、カウント値順列変更レジスタ536のビット1〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット1〜ビット7から読み出す値は全て「0(=0000000b)」である。
なお、カウント値順列変更レジスタ536の値は、カウント値順列変更回路523が切り替え後の更新規則に従ってカウント値の更新動作を開始したことに応じて、CPU56によってリセットされる。この場合、CPU56は、カウント値順列変更レジスタ536に書き込まれている値を、カウント値順列変更データ「01h」から初期値である「0(=00h)」に戻す。
比較器522は、ランダムRの最大値(乱数最大値)を指定するための乱数最大値設定データを格納する乱数最大値設定レジスタ(RMX)535を備える。比較器522は、乱数最大値設定レジスタ535に格納されている乱数最大値設定データに示される乱数最大値に従って、カウンタ521が更新するカウント値の更新範囲を制限する。この実施の形態では、比較器522は、カウンタ521から入力するカウント値と乱数最大値設定レジスタ535に格納されている乱数最大値設定データ(例えば「00FFh」)に示される乱数最大値(例えば「256」)とを比較する。そして、比較器522は、入力したカウント値が乱数最大値以下であると判断すると、入力したカウント値を乱数値記憶回路531に出力する。
この実施の形態では、比較器522は、具体的には、以下のような制御を行う。比較器522は、カウント値の初期値更新の際に、CPU56からカウント値の初期値をもらい、初期値から乱数最大値までのカウント値の個数を求める。例えば、カウント値の初期値が「157」であり乱数最大値が「256」である場合、比較器522は、初期値から乱数最大値までのカウント値の個数を「100個」と求める。また、比較器522は、カウント値順列変更回路523からカウント値を入力するに従って、初期値からカウント値をいくつ入力したかをカウントアップする。初期値からカウント値を入力した回数が「100回」に達すると、比較器522は、初期値「157」から最大値「256」までの全てのカウント値を入力したと判断する。そして、比較器522は、全てのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。カウント値の個数で判断することによって、カウント値順列変更回路523によってカウント値の順列が変更されている場合であっても、比較器522は、カウント値の更新範囲を乱数最大値以下に制限し、全てのカウント値を入力した際にカウンタ521に通知信号を出力することができる。
カウント値の更新範囲を比較器522が制限する動作について説明する。なお、本例では、カウント値順列変更回路523が更新規則Aを選択し、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値「256」が設定されている場合を説明する。
カウンタ521が「0」から「256」までカウント値を更新している間、カウント値順列変更回路523は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」にもとづいて、更新規則Aに従って、「0」から「256」までのカウント値をそのまま比較器522に出力する。この場合、カウント値順列変更回路523は、比較器522から乱数最大値「256」の値をもらい、カウンタ521から入力するカウント値が乱数最大値より大きいか否かを判断し、更新規則が変更されているとき(例えば、更新規則B)であっても、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」にもとづいて、「257」から「4095」までのカウント値を比較器522に出力しない。カウンタ521は、例えば、初期値が「0」と設定されているときに、最終値「256」までカウント値を更新すると、通知信号をCPU56に出力する。通知信号を出力すると、CPU56によって、カウンタ521のカウント値の初期値が変更される。本例では、CPU56によって、初期値が「50」に変更されるものとする。
更新規則Aにもとづいて、カウント値順列変更回路523から、「0」から「255」までカウント値を入力している間、比較器522は、入力するカウント値が乱数最大値「256」以下であるので、入力したカウント値をそのまま乱数値記憶回路531に出力する。次に、カウント値順列変更回路523から入力するカウント値が「256」に達すると、比較器522は、入力したカウント値を乱数値記憶回路531に出力するとともに、初期値から最大値までの全てのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。具体的には、比較器522は、カウント値の初期値変更の際に、CPU56からカウント値の初期値(本例では、「0」)をもらい、初期値「0」から乱数最大値(本例では、「256」)までのカウント値の個数(本例では、「257個」)を求める。そして、カウント値順列変更回路523から入力したカウント値の個数が257個に達すると、全てのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。なお、本例では、CPU56によって初期値が「50」に変更されるので、カウンタ521は、比較器522から通知信号を入力しても、カウント値をリセットするとなく、変更後の初期値「50」からカウント値の更新を行う。
カウンタ521が変更後の初期値「50」から「256」までカウント値を更新している間、カウント値順列変更回路523は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」にもとづいて、更新規則Aに従って、「50」から「256」までのカウント値をそのまま比較器522に出力する。また、カウント値順列変更回路523は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」にもとづいて、「257」から「4095」までのカウント値を比較器522に出力せず、カウンタ521の更新するカウント値が1周したとき(257回更新したとき)に、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データが書き込まれた場合には、カウント値順列変更回路523は、カウント値の順列を変更して出力する。例えば、更新規則が更新規則Bに変更された場合、カウント値順列変更回路523は、カウント値の順列を「256→255→・・・→50」に変更して出力する。
カウント値順列変更回路523から、「256」から「50」までカウント値を入力している間、比較器522は、入力したカウント値をそのまま乱数値記憶回路531に出力する。次に、カウント値順列変更回路523から入力するカウント値が「50」に達すると、比較器522は、入力したカウント値を乱数値記憶回路531に出力するとともに、初期値から最大値までの全てのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。具体的には、比較器522は、カウント値の初期値変更の際に、CPU56からカウント値の初期値(本例では、「50」)をもらい、初期値「50」から乱数最大値(本例では、「256」)までのカウント値の個数(本例では、「207個」)を求める。そして、カウント値順列変更回路523から入力したカウント値の個数が207個に達すると、全てのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。
なお、カウント値順列変更回路523がカウント値の順列を変更した場合であっても、比較器522は、カウント値の個数が207個に達すると、通知信号をカウンタ521に出力する。そのようにすることによって、カウント値の順列が変更された場合であっても、初期値「50」から最大値「256」までの全てのカウント値を入力したことにもとづいて、通知信号をカウンタ521に出力できる。
比較器522から通知信号を入力すると、カウンタ521は、カウント値をリセットし「0」に戻す。そして、カウンタ521は、「0」からカウント値の更新を行う。カウンタ521の値が「0」から再び更新がされると、カウンタ521からのカウント値にもとづいて、カウント値順列変更回路523は「49」〜「0」までのカウント値を比較器522に出力し、比較器522はカウント値順列変更回路523からのカウント値の入力にもとづいて乱数値記憶回路531にカウント値を出力する。そして、カウンタ521は、最終値(本例では、「49」)までカウント値を更新すると、通知信号をCPU56に出力する。通知信号を出力すると、CPU56によって、カウンタ521のカウント値の初期値が再び変更される。
以上のような動作を繰り返すことにより、比較器522は、カウンタ521に、「0」から乱数最大値「256」まで連続的にカウント値をカウントアップさせ、「0」から「256」までの値を乱数値記憶回路531にランダムR(乱数値)として記憶させる。すなわち、比較器522は、カウント値の更新範囲を乱数最大値「256」以下に制限して、カウンタ521にカウント値を更新させる。
図11は、乱数最大値設定レジスタ535の例を示す説明図である。図11(a)は、12ビット乱数回路503aが搭載する乱数最大値設定レジスタ535の例を示す。また、図11(b)は、16ビット乱数回路503bが搭載する乱数最大値設定レジスタ535の例を示す。まず、12ビット乱数回路503aが搭載する乱数最大値設定レジスタ535について説明する。図11(a)に示すように、12ビット乱数回路503aにおいて、乱数最大値設定レジスタ535は、16ビットレジスタであり、初期値が「4095(=0FFFh)」に設定されている。乱数最大値設定レジスタ535は、ビット0〜ビット11が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、乱数最大値設定レジスタ535は、ビット12〜ビット15が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、12ビット乱数回路503aにおいて、乱数最大値設定レジスタ535のビット12〜ビット15に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット12〜ビット15から読み出す値は全て「0(=0000b)」である。
また、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値は、所定の下限値が定められている。この実施の形態では、乱数最大値設定レジスタ535に下限値「256」より小さい値を指定する乱数最大値設定データ「0000h」〜「00FEh」が書き込まれた場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に、初期値「4095」を指定する乱数最大値設定データ「0FFFh」を設定しなおす。すなわち、乱数最大値設定レジスタ535に設定可能な乱数最大値は「256」から「4095」までであり、CPU56は、下限値「256」より小さい値が設定されていると判断すると、乱数最大値を所定値「4095」に設定しなおす。なお、CPU56は、リセットコントローラ502によって遊技制御用マイクロコンピュータ560がシステムリセットされるまで、乱数最大値設定データが書き込まれた乱数最大値設定レジスタ535を書込不可能に制御する。
次に、16ビット乱数回路503bが搭載する乱数最大値設定レジスタ535について説明する。図11(b)に示すように、16ビット乱数回路503bにおいて、乱数最大値設定レジスタ535は、16ビットレジスタであり、初期値が「65535(=FFFFh)」に設定されている。また、16ビット乱数回路503bにおいて、乱数最大値設定レジスタ535は、ビット0〜ビット15の全てのビットが書込および読出ともに可能な状態に構成されている。
また、乱数最大値設定レジスタ535に下限値「512」より小さい値を指定する乱数最大値設定データ「0000h」〜「00FEh」が書き込まれた場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に、初期値「65535」を指定する乱数最大値設定データ「FFFFh」を設定しなおす。すなわち、乱数最大値設定レジスタ535に設定可能な乱数最大値は「512」から「65535」までであり、CPU56は、下限値「512」より小さい値が設定されていると判断すると、乱数最大値を所定値「65535」に設定しなおす。なお、CPU56は、リセットコントローラ502によって遊技制御用マイクロコンピュータ560がシステムリセットされるまで、乱数最大値設定データが書き込まれた乱数最大値設定レジスタ535を書込不可能に制御する。
クロック信号出力回路524は、セレクタ528および反転回路532に出力するクロック信号の周期(すなわち、カウント値の更新周期)を指定するための周期設定データを格納する周期設定レジスタ(RPS)537を備える。クロック信号出力回路524は、周期設定レジスタ537に格納されている周期設定データに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するクロック回路501から入力する基準クロック信号CLKを分周して、乱数回路503内部で乱数値の生成に用いるクロック信号(乱数発生用クロック信号SI1)を生成する。そのようにすることによって、クロック信号出力回路524は、クロック信号を所定回数入力したことを条件に、カウント値Cを更新させるための乱数発生用クロック信号SI1をカウンタ521に出力するように動作する。なお、周期設定データとは、クロック回路501から入力した基準クロック信号CLKを何分周させるかを設定するためのデータである。また、クロック出力回路524は、生成した乱数発生用クロック信号SI1をセレクタ528および反転回路532に出力する。例えば、周期設定レジスタ537に周期設定データ「0Fh(=16)」が書き込まれている場合、クロック信号出力回路524は、クロック回路501から入力する基準クロック信号CLKを16分周して乱数発生用クロック信号SI1を生成する。この場合、クロック信号出力回路524が生成する乱数発生用クロック信号SI1の周期は、「システムクロック信号の周期×128×16」となる。
図12は、周期設定レジスタ537の例を示す説明図である。図12に示すように、周期設定レジスタ537は、8ビットレジスタであり、初期値が「256(=FFh)」に設定されている。また、周期設定レジスタ537は、書込および読出ともに可能な状態に構成されている。
また、周期設定レジスタ537に設定される周期設定データの値は、所定の下限値が定められている。この実施の形態では、周期設定レジスタ537に下限値「システムクロック信号の周期×128×7」より小さい値を指定する周期設定データ「00h〜06h」が書き込まれた場合、CPU56は、周期設定レジスタ537に下限値「システムクロック信号の周期×128×7」を指定する周期設定データ「07h」を設定しなおす。すなわち、周期設定レジスタ537に設定可能な周期は「システムクロック信号の周期×128×7」から「システムクロック信号の周期×128×256」までであり、CPU56は、下限値より小さい値が設定されていると判断すると、周期設定データを設定しなおす。なお、CPU56は、リセットコントローラ502によって遊技制御用マイクロコンピュータ560がシステムリセットされるまで、周期設定データが書き込まれた周期設定レジスタ537を書込不可能に制御する。
なお、周期設定レジスタ537に下限値としての周期設定データを設定することなく、設定された周期設定データに基づいて、例えばクロック信号出力回路524が基準クロック信号CLKをそのままカウンタ521および反転回路532に出力するようにしてもよい。この場合、CPU56は、周期設定レジスタ537に設定される周期設定データの値を下限値と比較して設定しなおす処理を行う必要がなくなる。また、カウンタ521は、クロック信号出力回路524から基準クロック信号CLKを入力する毎にカウント値Cを更新することになる。
カウント値更新信号出力回路525は、カウント値更新データ「01h」を格納するカウント値更新レジスタ(RGN)538を備える。カウント値更新データとは、カウント値の更新を要求するためのデータである。カウント値更新信号出力回路525は、カウント値更新レジスタ538にカウント値更新データ「01h」が書き込まれたことに応じて、カウント値更新信号SI3をセレクタ528に出力する。
図13は、カウント値更新レジスタ538の例を示す説明図である。図13に示すように、カウント値更新レジスタ538は、読出不能な8ビットレジスタであり、ビット0のみが書込可能な状態に構成されている。したがって、カウント値更新レジスタ538のビット1〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされる。
乱数値読取信号出力回路526は、乱数値取込データ「01h」を格納する乱数値取込レジスタ(RLT)539を備える。乱数値取込データとは、乱数値記憶回路531へのカウント値の取込を要求するためのデータである。乱数値読取信号出力回路526は、乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」が書き込まれたことに応じて、乱数値の読み取りを要求するための乱数値読取信号をラッチ信号生成回路533に出力する。
図14は、乱数値取込レジスタ539の例を示す説明図である。図14に示すように、乱数値取込レジスタ539は、読出不能な8ビットレジスタである。また、乱数値取込レジスタ539は、ビット0だけが書込可能な状態に構成されている。すなわち、乱数値取込レジスタ539のビット1〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされる。
乱数更新方式選択信号出力回路527は、乱数更新方式選択データを格納する乱数更新方式選択レジスタ(RTS)540を備える。乱数更新方式選択データとは、ランダムRの値を更新する方式である各乱数更新方式のうち、いずれかの乱数更新方式を指定するためのデータである。乱数更新方式選択信号出力回路527は、乱数更新方式選択レジスタ540に乱数更新方式選択データが書き込まれたことに応じて、書き込まれた乱数更新方式選択データにより指定される乱数更新方式に対応する乱数更新方式選択信号を、セレクタ528およびラッチ信号生成回路533に出力する。
図15(A)は、乱数更新方式選択レジスタ540の例を示す説明図である。図15(A)に示すように、乱数更新方式選択レジスタ540は、8ビットレジスタであり、初期値が「00h」に設定されている。また、乱数更新方式選択レジスタ540は、ビット0〜ビット1が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、乱数更新方式選択レジスタ540は、ビット2〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、乱数更新方式選択レジスタ540のビット2〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット2〜ビット7から読み出す値は全て「0(=000000b)」である。
図15(B)は、乱数更新方式選択レジスタ540に書き込まれる乱数更新方式選択データの一例の説明図である。図15(B)に示すように、乱数更新方式選択データは、2ビットのデータから構成される。乱数更新方式選択データ「01b」は、第1の乱数更新方式を指定するために用いられる。また、乱数更新方式選択データ「10b」は、第2の乱数更新方式を指定するために用いられる。なお、この実施の形態では、第1の乱数更新方式とは、カウント値更新信号出力回路525からカウント値更新信号SI3が出力されたことをトリガとして、カウント値を更新する方式である。また、第2の乱数更新方式とは、クロック信号出力回路524から乱数発生用クロック信号SI1が出力されたことをトリガとして、カウント値を更新する方式である。また、乱数更新方式選択データ「01b」または「10b」が乱数更新方式選択レジスタ540に書き込まれた場合、乱数回路503は起動可能な状態となる。一方、乱数更新方式選択データ「00b」または「11b」が乱数更新方式選択レジスタ540に書き込まれた場合、乱数回路503は起動不能な状態となる。
セレクタ528は、カウント値更新信号出力回路525から出力されるカウント値更新信号SI3、またはクロック信号出力回路524から出力される乱数発生用クロック信号SI1のいずれかを選択してカウンタ521に出力する。セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第1の乱数更新方式に対応する乱数更新方式選択信号(第1の乱数更新方式選択信号ともいう)が入力されると、カウント値更新信号出力回路525から出力されるカウント値更新信号SI3を選択してカウンタ521に出力する。一方、セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式に対応する乱数更新方式選択信号(第2の乱数更新方式選択信号ともいう)が入力されると、クロック信号出力回路524から出力される乱数発生用クロック信号SI1を選択してカウンタ521に出力する。なお、セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第1の更新方式選択信号が入力されると、カウント値更新信号出力回路525から出力されるカウント値更新信号SI3に応じて、クロック信号出力回路524から出力される乱数発生用クロック信号SI1に同期した数値データの更新を指示する数値更新指示信号を、カウンタ521に出力してもよい。
乱数回路起動信号出力回路530は、乱数回路起動データ「80h」を格納する乱数回路起動レジスタ(RST)541を備える。乱数回路起動データとは、乱数回路503の起動を要求するためのデータである。乱数回路起動信号出力回路530は、乱数回路起動レジスタ541に乱数回路起動データ「80h」が書き込まれると、所定の乱数回路起動信号をカウンタ521およびクロック信号出力回路524に出力し、カウンタ521およびクロック信号出力回路524をオンにさせる。そして、カウンタ521によるカウント値の更新動作とクロック信号出力回路524による内部クロック信号の出力動作とを開始させることによって、乱数回路503を起動させる。
図16は、乱数回路起動レジスタ541の例を示す説明図である。図16に示すように、乱数回路起動レジスタ541は、8ビットレジスタであり、初期値が「00h」に設定されている。乱数回路起動レジスタ541は、ビット7だけが書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、乱数回路起動レジスタ541は、ビット0〜ビット6が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。すなわち、乱数回路起動レジスタ541のビット0〜ビット6に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット0〜ビット6から読み出す値は全て「0(=000000b)」である。
乱数値記憶回路531は、例えば16ビットレジスタであり、遊技制御処理における大当り判定において用いられる乱数であるランダムRの値を格納する。乱数値記憶回路531は、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLを入力したことに応じて、カウンタ521から比較器522を介して出力されるカウント値CをランダムRの値として格納する。そして、乱数値記憶回路531は、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLを入力するごとに、カウンタ521が更新するカウント値Cを読み込んでランダムRの値を記憶する。
図17は、乱数値記憶回路531の一構成例を示す回路図である。乱数値記憶回路531は、図17に示すように、2個のAND回路201,203と、2個のNOT回路202,204と、16個のフリップフロップ回路2101〜2116と、16個のOR回路2201〜2216とを含む。
図17に示すように、AND回路201の入力端子は、ラッチ信号生成回路533の出力端子とNOT回路204の出力端子とに接続され、出力端子は、NOT回路202の入力端子とフリップフロップ回路2101〜2116のクロック端子Clk1〜Clk16とに接続されている。NOT回路202の入力端子は、AND回路201の出力端子に接続され、出力端子は、AND回路203の一方の入力端子に接続されている。
AND回路203の入力端子は、NOT回路202の出力端子と遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するCPU56とに接続され、出力端子は、NOT回路204の入力端子に接続されている。NOT回路204の入力端子は、AND回路203の出力端子に接続され、出力端子は、AND回路201の一方の入力端子とOR回路2201〜2216の一方の入力端子とに接続されている。
フリップフロップ回路2101〜2116の入力端子D1〜D16は、比較器522の出力端子に接続されている。フリップフロップ回路2101〜2116のクロック端子Clk1〜Clk16は、AND回路201の出力端子に接続され、出力端子Q1〜Q16は、OR回路2201〜2216の他方の入力端子に接続されている。
OR回路2201〜2216の入力端子は、NOT回路204の出力端子とフリップフロップ回路2101〜2116の出力端子とに接続され、出力端子は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するCPU56に接続されている。
乱数値記憶回路531の動作について説明する。図18は、乱数値記憶回路531に各信号が入力されるタイミング、および乱数値記憶回路531が各信号を出力するタイミングを示すタイミングチャートである。図18に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するCPU56から出力制御信号SC(本例では、ハイレベル信号)が入力されていない場合(すなわち、AND回路203の一方の入力端子への入力がローレベルの場合)、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLが入力されると(図18に示す例では、タイミングT1,T2,T7のとき)、AND回路201の2つの入力端子への入力はともにハイレベルとなる。そのため、AND回路201の出力端子から出力される信号SRはハイレベルとなる。そして、AND回路201から出力された信号SRは、フリップフロップ回路2101〜2116のクロック端子Clk1〜Clk16に入力される。
フリップフロップ回路2101〜2116は、クロック端子Clk1〜Clk16から入力される信号SRの立ち上がりエッヂに応答して、比較器522から入力端子D1〜D16を介して入力されるカウント値CのビットデータC1〜C16を乱数値のビットデータR1〜R16としてラッチして記憶する。また、フリップフロップ回路2101〜2116は、記憶するランダムRのビットデータR1〜R16を出力端子Q1〜Q16から出力する。
出力制御信号SCが入力されていない場合(図18に示す例では、タイミングT3までの期間およびタイミングT6以降の期間)、AND回路203の一方の入力端子への入力がローレベルとなるので、AND回路203の出力端子から出力される信号SGはローレベルとなる。AND回路203が出力する信号SGは、NOT回路204において反転され、ハイレベルの信号とされる。そして、OR回路2201〜2216の一方の入力端子に、NOT回路204からハイレベルの信号が入力される。
以上のように、OR回路2201〜2216の一方の入力端子への入力がハイレベルとなるので、他方の入力端子に入力される信号がハイレベルであるかローレベルであるかに関わらず、OR回路2201〜2216はハイレベルの信号を出力する。すなわち、入力されるランダムRのビットデータR1〜R16の値が「0」であるか「1」であるかに関わらず、OR回路2201〜2216から出力される信号SO1〜SO16は、全てハイレベル(「1」)となる。そのようにすることによって、乱数値記憶回路531から出力される値は、常に「65535(=1111111111111111b)」となり、乱数値記憶回路531からランダムRを読み出すことができない状態となる。すなわち、乱数値記憶回路531から乱数を読み出そうとしても、乱数値記憶回路531から常に同じ値「65535」しか読み出せない状態となり、出力制御信号SCが入力されていない場合、乱数値記憶回路531は、読出不能(ディセイブル)状態となる。なお、16ビット乱数回路503bを用いる場合、乱数値としての値「65535」が用いられる可能性がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、値「65535」を読み込んだとしても、その値が乱数であるのか読出不能状態であるのかを判断することができない。そのため、図37に示す各大当り判定用の判定テーブルにおいて、あらかじめランダムRが「65535」である場合には「ハズレ」と判定するように設定しておけばよい。
ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLが入力されていないときに、CPU56から出力制御信号SCが入力されると(図18に示す例では、タイミングT4からタイミングT6までの期間)、AND回路203の2つの入力端子への入力がともにハイレベルとなるので、AND回路203の出力端子から出力される信号SGはハイレベルとなる。AND回路203が出力する信号SGは、NOT回路204において反転され、ローレベルの信号とされる。そして、OR回路2201〜2216の一方の入力端子に、NOT回路204からローレベルの信号が入力される。
以上のように、OR回路2201〜2216の一方の入力端子への入力がローレベルとなるので、他方の入力端子に入力される信号がハイレベルの場合、OR回路2201〜2216の出力端子からハイレベルの信号が出力される。また、OR回路2201〜2216の他方の入力端子に入力される信号がローレベルの場合、OR回路2201〜2216からローレベルの信号が出力される。すなわち、OR回路2201〜2216の他方の入力端子に入力されるランダムRのビットデータR1〜R16の値は、OR回路2201〜2216の出力端子からそのまま(すなわち、ビットデータR1〜R16の値が「1」のときは「1」が、「0」のときは「0」)出力される。そのようにすることによって、乱数値記憶回路531からのランダムRの読出が可能となる。すなわち、出力制御信号SCが入力されている場合、乱数値記憶回路531は、読出可能(イネイブル)状態となる。
ただし、CPU56から出力制御信号SCが入力される前に、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLが入力されている場合、AND回路203の一方の入力端子への入力がローレベルとなるので、ラッチ信号SLが入力されている状態のままで、出力制御信号SCが入力されても(図18に示す例では、タイミングT3からタイミングT4の期間)、AND回路203の出力端子から出力される信号SGはローレベルのままとなる。AND回路203が出力する信号SGは、NOT回路204において反転され、ハイレベルの信号とされる。そして、OR回路2201〜2216の一方の入力端子に、NOT回路204からハイレベルの信号が入力される。
以上のように、OR回路2201〜2216の一方の入力端子への入力がハイレベルとなるので、他方の入力端子に入力される信号がハイレベルであるかローレベルであるかに関わらず、OR回路2201〜2216から出力される信号SO1〜SO16は全てハイレベルとなる。そして、出力制御信号SCが入力されているにも関わらず、乱数値記憶回路531からランダムRを読み出すことができない状態のままとなる。すなわち、ラッチ信号SLが入力されている場合、乱数値記憶回路531は、出力制御信号SCを受信不可能な状態となる。なお、16ビット乱数回路503bを用いる場合、乱数値としての値「65535」が用いられる可能性がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、値「65535」を読み込んだとしても、その値が乱数であるのか読出不能状態であるのかを判断することができない。そのため、図27に示す各大当り判定用の判定テーブルにおいて、あらかじめランダムRが「65535」である場合には「ハズレ」と判定するように設定しておけばよい。
また、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLが入力される前に、CPU56から出力制御信号SCが入力されている場合、AND回路201の一方の入力端子への入力がローレベルとなるので、出力制御信号SCが入力されているままの状態で、ラッチ信号SLが入力されても(図18に示す例では、タイミングT5)、AND回路201の出力端子から出力される信号SRはローレベルのままとなる。そのため、フリップフロップ回路2101〜2116のクロック端子Clk1〜Clk16に入力される信号SRは、ローレベルからハイレベルに立ち上がらず、フリップフロップ回路2101〜2116に格納されているランダムRのビットデータR1〜R16は、ラッチ信号SLが入力されているにも関わらず、記憶される乱数は更新されない。すなわち、出力制御信号SCが入力されている場合、乱数値記憶回路531は、ラッチ信号SLを受信不可能な状態となる。
反転回路532は、クロック信号出力回路524から入力する乱数発生用クロック信号SI1における信号レベルを反転させることによって、クロック信号の極性を反転させた反転クロック信号SI2を生成する。また、反転回路532は、生成した反転クロック信号SI2をラッチ信号生成回路533に出力する。
ラッチ信号生成回路533は、セレクタおよびフリップフロップ回路等を用いて構成される。ラッチ信号生成回路533は、乱数値読取信号出力回路526からの乱数値読取信号と反転回路532からの反転クロック信号SI2とを入力し、乱数値記憶回路531に乱数値を記憶させるためのラッチ信号SLを出力する。また、ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527からの乱数更新方式選択信号によって指定された乱数値更新方式に応じて、ラッチ信号SLを出力する。この場合、ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第1の乱数更新方式選択信号が入力された場合、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2を選択し、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力する。一方、ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号が入力された場合、乱数値読取信号出力回路526から出力される乱数値読取信号を、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力する。
タイマ回路534は、始動口14への遊技球の入賞を検出した旨の入賞検出信号SSを始動口スイッチ14aから入力する。また、タイマ回路534は、始動口スイッチ14aから入賞検出信号SSが継続して入力されている時間を計測する。そして、タイマ回路534は、計測時間が所定期間(例えば、3ms)になると、乱数値読取信号出力回路526の乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」を書き込む。例えば、タイマ回路534は、ハイレベルの信号が入力されたことに応じて起動するアップカウンタまたはダウンカウンタによって構成される。タイマ回路534は、始動口スイッチ14aからの入力がハイレベルとなっている間(すなわち、入賞検出信号SSが継続して入力されている間)、クロック回路501から順次入力する基準クロック信号CLKをアップカウントまたはダウンカウントする。そして、タイマ回路534は、アップカウントまたはダウンカウントするカウント値が3msに対応する値になると、始動口スイッチ14aから入賞検出信号SSが入力されたと判断して、乱数値取込データ「01h」を乱数値取込レジスタ539に書き込む。
次に、シリアル通信回路505の構成について説明する。シリアル通信回路505は、全二重方式、非同期方式および標準NRZ(ノンリターンゼロ)符号化を用いたデータフォーマットで、各制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とシリアル通信を行う。シリアル通信回路505は、各制御基板に各種データ(例えば、賞球個数コマンドや演出制御コマンド)を送信する送信部と、各制御基板からの各種データ(例えば、賞球ACKコマンド)を受信する受信部とを含む。
図19は、シリアル通信回路505の送信部の構成例を示すブロック図である。また、図20は、シリアル通信回路505の受信部の構成例を示すブロック図である。シリアル通信回路505は、ボーレートレジスタ702、ボーレート生成回路703、2つのステータスレジスタ705,706、3つの制御レジスタ707,708,709、送信データレジスタ710、受信データレジスタ711、送信用シフトレジスタ712、受信用シフトレジスタ713、割り込み制御回路714、送信フォーマット/パリティ生成回路715および受信フォーマット/パリティチェック回路716を含む。また、図19に示すように、シリアル通信回路505の送信部は、これらの構成要素のうち、ボーレートレジスタ702、ボーレート生成回路703、ステータスレジスタA705、制御レジスタ707,708,709、送信データレジスタ710、送信用シフトレジスタ712、割り込み制御回路714および送信フォーマット/パリティ生成回路715によって構成される。また、図20に示すように、シリアル通信回路505の受信部は、これらの構成要素のうち、ボーレートレジスタ702、ボーレート生成回路703、ステータスレジスタ705,706、制御レジスタ707,708,709、受信データレジスタ711、受信用シフトレジスタ713、割り込み制御回路714および受信フォーマット/パリティチェック回路716によって構成される。
なお、シリアル通信回路505において、送信部と受信部とは、実際には、共通の回路を用いて構成される。そして、シリアル通信回路505は、上記に示したように、シリアル通信回路505の各構成要素を使い分けて用いることによって、送信回路又は受信回路として機能する。
まず、シリアル通信回路505が各制御基板と送受信するデータのデータフォーマットを説明する。図21は、シリアル通信505が各制御基板と送受信するデータのデータフォーマットの例を示す説明図である。図21に示すように、シリアル通信回路505が送受信するデータのデータフォーマットは、スタートビット、データおよびストップビットを1フレームとして構成される。また、シリアル通信回路505が送受信するデータのデータ長は、後述するシリアル通信回路設定処理において初期設定を行えば、8ビットまたは9ビットのいずれかに設定できる。図21(a)は、データ長を8ビットに設定した場合のデータフォーマットの例である。また、図21(b)は、データ長を9ビットに設定した場合のデータフォーマットの例である。
図21に示すように、シリアル通信回路505が送受信するデータのデータフォーマットは、ハイレベル(論理「1」)のアイドルラインのあとに、1フレームの始まりであることを示すスタートビット(論理「0」)を含む。また、データフォーマットは、スタートビットのあとに、8ビットまたは9ビットの送受信データを含む。そして、データフォーマットは、送受信データのあとに、1フレームの終わりであることを示すストップビット(論理「1」)を含む。
シリアル通信回路505は、図21に示すデータフォーマットに従って、送受信データの最下位ビット(ビット0)から先にデータを送受信する。また、後述するシリアル通信回路設定処理において初期設定を行えば、送受信データにパリティビットを付加するように設定することもできる。パリティビットを付加するように設定した場合、送受信データの最上位ビットがパリティビット(奇数パリティまたは偶数パリティ)として用いられる。例えば、データ長を8ビットに設定した場合、送受信データのビット7がパリティビットとして用いられる。また、例えば、データ長を9ビットに設定した場合、送受信データのビット8がパリティビットとして用いられる。
ボーレート生成回路703は、クロック回路501が出力するクロック信号およびボーレートレジスタ702に設定されている設定値(ボーレート設定値ともいう)にもとづいて、シリアル通信回路505が用いるボーレートを生成する。この場合、ボーレート生成回路703は、クロック信号およびボーレート設定値にもとづいて、所定の計算式を用いてボーレートを求める。例えば、ボーレート生成回路703は、式(1)を用いて、シリアル通信回路505が用いるボーレートを求める。
ボーレート=クロック周波数/(ボーレート設定値×16) 式(1)
図22は、ボーレートレジスタ702の例を示す説明図である。ボーレートレジスタ702は、ボーレート生成回路703が生成するボーレートの値を指定するための所定の設定値を設定するレジスタである。例えば、ボーレートレジスタ702が式(1)を用いてボーレートを求めるものとし、クロック周波数が3MHzであるとする。この場合、所望の目標ボーレートが1200bpsであるとすると、ボーレートレジスタ702に設定値「156」を設定する。すると、ボーレート生成回路703は、クロック周波数「3MHz」およびボーレート設定値「156」にもとづいて、式(1)を用いて、ボーレート「1201.92bps」を生成する。ボーレートレジスタ702は、16ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、ボーレートレジスタ702は、ビット0〜ビット12が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、ボーレートレジスタ702は、ビット13〜ビット15が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、ボーレートレジスタ702のビット13〜ビット15に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット13〜ビット15から読み出す値は全て「0(=0000b)」である。
図23(A)は、制御レジスタA707の例を示す説明図である。制御レジスタA707は、シリアル通信回路505の通信フォーマットを設定するレジスタである。この実施の形態では、制御レジスタA707の各ビットの値が設定されることによって、シリアル通信回路505の通信フォーマットが設定される。制御レジスタA707には、送受信データのデータ形式や各種通信方式等の通信フォーマットを設定するための通信フォーマット設定データが設定される。図23(A)に示すように、制御レジスタA707は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、制御レジスタA707は、ビット0〜ビット4が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、制御レジスタA707は、ビット5〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、制御レジスタA707のビット5〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット5〜ビット7から読み出す値は全て「0(=0000b)」である。
図23(B)は、制御レジスタA707に設定される通信フォーマット設定データの一例の説明図である。図23(B)に示すように、制御レジスタA707のビット4(ビット名「M」)には、送受信するデータのデータ長を設定するための設定データが設定される。図23(B)に示すように、ビット4を「0」に設定することによって、送受信データのデータ長が8ビットに設定される。また、ビット4を「1」に設定することによって、送受信データのデータ長が9ビットに設定される。
制御レジスタA707のビット3(ビット名「WAKE」)には、スタンバイ状態の受信回路(シリアル通信回路505の受信部)をウエイクアップする(オンライン状態にさせる)ウエイクアップ方式を設定するための設定データが設定される。図23(B)に示すように、ビット3を「0」に設定することによって、アイドルラインを認識したときにウエイクアップするアイドルラインウエイクアップ方式が設定される。また、ビット3を「1」に設定することによって、所定のアドレスマークを認識することによってウエイクアップするアドレスマークウエイクアップ方式が設定される。
制御レジスタA707のビット2(ビット名「ILT」)には、受信データのアイドルラインの検出方式を選択するための設定データが設定される。図23(B)に示すように、ビット2を「0」に設定することによって、受信データに含まれるスタートビットの後からアイドルラインを検出する検出方式が設定される。また、ビット2を「1」に設定することによって、受信データに含まれるストップビットの後からアイドルラインを検出する検出方式が設定される。
制御レジスタA707のビット1(ビット名「PE」)には、パリティ機能を使用するか否かを設定するための設定データが設定される。図23(B)に示すように、ビット1を「0」に設定することによって、パリティ機能を使用しないように設定される。また、ビット1を「1」に設定することによって、パリティ機能を使用するように設定される。
制御レジスタA707のビット0(ビット名「PT」)には、パリティ機能を使用すると設定した場合のパリティの種類を設定するための設定データが設定される。図23(B)に示すように、ビット0を「0」に設定することによって、パリティの種類として偶数パリティが設定される。また、ビット0を「1」に設定することによって、パリティの種類として奇数パリティが設定される。
図24(A)は、制御レジスタB708の例を示す説明図である。制御レジスタB708は、シリアル通信回路505の割り込み要求を許可するか否かを設定するレジスタである。この実施の形態では、制御レジスタB708の各ビットの値が設定されることによって、シリアル通信回路505からの割り込み要求を許可するか禁止するかが設定される。制御レジスタB708には、各種割り込み要求を許可するか否かを示す割り込み要求設定データが主として設定される。なお、制御レジスタB708には、割り込み要求設定データ以外に、シリアル通信回路505の各種設定を行うための設定データも設定される。図24(A)に示すように、制御レジスタB708は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、制御レジスタB708は、ビット0〜ビット7が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。
図24(B)は、制御レジスタB708に設定される割り込み要求設定データの一例を示す説明図である。図24(B)に示すように、制御レジスタB708のビット7(ビット名「TIE」)には、データの送信時に行う割り込み要求である送信割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット7を「0」に設定することによって、送信割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット7を「1」に設定することによって、送信割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタB708のビット6(ビット名「TCIE」)には、データの送信完了時に行う割り込み要求である送信完了割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット6を「0」に設定することによって、送信完了割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット6を「1」に設定することによって、送信完了割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタB708のビット5(ビット名「RIE」)には、データの受信時に行う割り込み要求である受信割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット5を「0」に設定することによって、受信割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット5を「1」に設定することによって、受信割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタB708のビット4(ビット名「ILIE」)には、受信データのアイドルラインを検出したときに行う割り込み要求であるアイドルライン割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット4を「0」に設定することによって、アイドルライン割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット4を「1」に設定することによって、アイドルライン割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタB708のビット3(ビット名「TE」)には、送信回路(シリアル通信回路505の送信部)を使用するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット3を「0」に設定することによって、送信回路を使用しないように設定される。また、ビット3を「1」に設定することによって、送信回路を使用するように設定される。
制御レジスタB708のビット2(ビット名「RE」)には、受信回路を使用するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット2を「0」に設定することによって、受信回路を使用しないように設定される。また、ビット2を「1」に設定することによって、受信回路を使用するように設定される。
制御レジスタB708のビット1(ビット名「RWU」)には、受信回路のウエイクアップ機能を使用するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット1を「0」に設定することによって、ウエイクアップ機能を使用しないように設定される。また、ビット1を「1」に設定することによって、ウエイクアップ機能を使用するように設定される。
制御レジスタB708のビット0(ビット名「SBK」)には、所定のブレークコード送信機能を使用するか否かを示す設定データが設定される。図24(B)に示すように、ビット1を「0」に設定することによって、ブレークコード送信機能を使用しないように設定される。また、ビット1を「1」に設定することによって、ブレークコード送信機能を使用するように設定される。ビット1を「1」に設定すると、シリアル通信回路505は、ブレークコード(例えば、「0」を連続して含む信号)を制御基板(払出制御基板37や演出制御基板80)に送信する。
図25(A)は、ステータスレジスタA705の例を示す説明図である。ステータスレジスタA705は、シリアル通信回路505の各種ステータスを確認するためのレジスタである。この実施の形態では、ステータスレジスタA705の各ビットの値を確認することによって、CPU56は、シリアル通信回路505の各種ステータスを確認することができる。図25(A)に示すように、ステータスレジスタA705は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、ステータスレジスタA705は、ビット0〜ビット7が読出のみ可能な状態に構成されている。したがって、ステータスレジスタA705のビット0〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされる。
本実施の形態では、後述するように、送信データレジスタ710に送信データが入っていない状態(送信データエンプティ)となったり、送信用シフトレジスタ712が格納する送信データの送信を完了すると、割り込み制御回路714によって、ステータスレジスタA705の対応するビットがセットされる。そして、CPU56は、ステータスレジスタA705にセットされた各ビットの値を読み出す。
図25(B)は、ステータスレジスタA705に格納されるステータス確認データの一例を示す図である。図25(B)に示すように、ステータスレジスタA705のビット7(ビット名「TDRE」)には、送信データレジスタ710に送信データが入っていない状態であること(送信データエンプティ)を示す送信データエンプティフラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット7に「0」が格納されている場合、送信データレジスタ710から送信用シフトレジスタ712に送信データが未だに転送されておらず、送信データレジスタ710に送信データが格納されたままの状態であることを示す。また、ビット7に「1」が格納されている場合、送信データレジスタ710から送信用シフトレジスタ712に送信データが転送されており、送信データレジスタ710に送信データが入っていない状態(送信データエンプティ)であることを示す。
ステータスレジスタA705のビット6(ビット名「TC」)には、シリアル通信回路505からの送信データの送信を完了した旨を示す送信完了フラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット6に「0」が格納されている場合、送信用シフトレジスタ712が格納する送信データの送信中の状態であり、シリアル通信回路505からの送信データの送信が完了していない状態であることを示す。また、ビット6に「1」が格納されている場合、送信用シフトレジスタ712が格納する送信データの転送を完了した状態であり、シリアル通信回路505からの送信データの送信が完了した状態であることを示す。
なお、送信データの送信を完了した状態となり、CPU56は、送信先の制御基板からの受信確認信号の待ち状態となる。この実施の形態では、後述する送信時割込の設定が行われると、シリアル通信回路505は、送信データの送信完了を検出すると、ステータスレジスタA705のビット6を「1」にするとともに、受信確認信号の待ち状態になったものとしてCPU56に割り込み要求(送信時割り込み要求という)を行う。
ステータスレジスタA705のビット5(ビット名「RDRF」)には、受信データレジスタ711に受信データが格納された状態であること(受信データフル)を示す受信データフルフラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット5に「0」が格納されている場合、受信データレジスタ711に受信データが入っていない状態であることを示す。また、ビット5に「1」が格納されている場合、受信用シフトレジスタ713の値が受信データレジスタ711に転送され、受信データレジスタ711に受信データが格納されている状態であること(受信データフル)を示す。
なお、受信データレジスタ711に受信データが格納された状態となると、CPU56は、受信データを受信データレジスタ711から読み込んで受信処理を行える状態となる。この実施の形態では、シリアル通信回路505は、受信データフルを検出すると、ステータスレジスタA705のビット5を「1」にするとともに、受信処理が可能になったものとしてCPU56に割り込み要求(受信時割り込み要求という)を行う。
ステータスレジスタA705のビット4(ビット名「IDLE」)には、受信回路がアイドルラインを検出したことを示すアイドルライン検出フラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット4に「0」が格納されている場合、シリアル通信回路505の受信部がアイドルラインを検出していない状態であることを示す。また、ビット4に「1」が格納されている場合、シリアル通信回路505の受信部がアイドルラインを検出した状態であることを示す。
ステータスレジスタA705のビット3(ビット名「OR」)には、CPU56が受信データレジスタ711が格納する受信データを読み込む前に、受信用シフトレジスタ713が次のデータを受信してしまったこと(オーバーラン)を示すオーバーランフラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット3に「0」が格納されている場合、受信回路がオーバーランを検出していない状態であることを示す。また、ビット3に「1」が格納されている場合、受信回路がオーバーランを検出した状態であることを示す。
なお、オーバーランが発生すると、受信データレジスタ711内の受信データが読み込まれる前に受信用シフトレジスタ713に次の受信データが格納されてしまうので、受信データが上書きされてしまいCPU56が受信データを正しく読み込めなくなってしまう。そのため、各制御基板と正しく通信を行えなくなり、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、シリアル通信回路505は、オーバーランを検出すると、ステータスレジスタA705のビット3を「1」にするとともに、通信時にエラーが発生したものとしてCPU56に割り込み要求を行う。
ステータスレジスタA705のビット2(ビット名「NF」)には、受信データにノイズを検出したことを示すノイズエラーフラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット2に「0」が格納されている場合、受信回路が受信データにノイズを検出していない状態であることを示す。また、ビット2に「1」が格納されている場合、受信回路が受信データにノイズを検出した状態であることを示す。
例えば、シリアル通信回路505は、受信データの各ビットを検出する際に、ボーレート生成回路703が生成したボーレートを用いて、所定ビット長の「1」または「0」を検出する。この場合、検出した「1」または「0」の長さが所定ビット長に満たない場合、シリアル通信回路505は、受信データにノイズが発生したものとしてノイズエラーを検出する。ノイズエラーが発生すると、ノイズによって正しい受信データを受信できない可能性が高く、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、シリアル通信回路505は、ノイズエラーを検出すると、ステータスレジスタA705のビット2を「1」にするとともに、通信時にエラーが発生したものとしてCPU56に割り込み要求を行う。
ステータスレジスタA705のビット1(ビット名「FE」)には、受信データのストップビットの位置が「0」(本来、ストップビットは「1」)であることを検出したこと(フレーミングエラー)を示すフレーミングエラーフラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット1に「0」が格納されている場合、受信回路が受信データにフレーミングエラーを検出していない状態であることを示す。また、ビット1に「1」が格納されている場合、受信回路がフレーミングエラーを検出した状態であることを示す。
フレーミングエラーが発生すると、受信データのストップビットを正しく受信できなかった状態であるので、正しい受信データを受信できない可能性が高く、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、シリアル通信回路505は、フレーミングエラーを検出すると、ステータスレジスタA705のビット1を「1」にするとともに、通信時にエラーが発生したものとしてCPU56に割り込み要求を行う。
ステータスレジスタA705のビット0(ビット名「PF」)には、受信データから求めたパリティの値と、受信データに含まれるパリティの値とが一致しなかったこと(パリティエラー)を示すパリティエラーフラグが格納される。図25(B)に示すように、ビット0に「0」が格納されている場合、受信回路が受信データにパリティエラーを検出していない状態であることを示す。また、ビット0に「1」が格納されている場合、受信回路がパリティエラーを検出した状態であることを示す。
パリティエラーが発生すると、受信データの各データビットまたはパリティビットを正しく受信できなかった状態であるので、正しい受信データを受信できない可能性が高く、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、シリアル通信回路505は、パリティエラーを検出すると、ステータスレジスタA705のビット0を「1」にするとともに、通信時にエラーが発生したものとしてCPU56に割り込み要求を行う。
図26(A)は、ステータスレジスタB706の例を示す説明図である。ステータスレジスタB706は、シリアル通信回路505の受信状態(受信ステータス)を確認するためのレジスタである。この実施の形態では、ステータスレジスタB706のビットの値を確認することによって、CPU56は、シリアル通信回路505の受信ステータスを確認することができる。図26(B)に示すように、ステータスレジスタB706は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、ステータスレジスタB706は、ビット0が読出のみ可能な状態に構成されている。したがって、ステータスレジスタA705のビット0に値を書き込む制御を行っても無効とされる。また、ステータスレジスタB706は、ビット1〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、ステータスレジスタA705のビット1〜ビット7に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット1〜ビット7から読み出す値は全て「0(=0000b)」である。
図26(B)は、ステータスレジスタB706に格納されるステータス確認データの一例を示す図である。図26(B)に示すように、ステータスレジスタB706のビット0(ビット名「RAF」)には、受信回路が受信データを受信中であること(受信アクティブ)を示す受信アクティブフラグが格納される。図26(B)に示すように、ビット0に「0」が格納されている場合、受信回路が受信データを受信中でないことを示す。また、ビット0に「1」が格納されている場合、受信回路が受信データを受信中であることを示す。なお、シリアル通信回路505は、スタートビットを検出すると、受信データの受信が開始されたものとして、ステータスレジスタB706のビット0を「1」にする。
図27(A)は、制御レジスタC709の例を示す説明図である。制御レジスタC709は、シリアル通信回路505の通信エラー時の割り込み要求を許可するか否かを設定するレジスタである。この実施の形態では、制御レジスタC709の各ビットの値が設定されることによって、シリアル通信回路505からの通信時の割り込み要求を許可するか禁止するかが設定される。制御レジスタC709には、通信エラー時の各種割り込み要求を許可するか否かを示すエラー割り込み要求設定データが主として設定される。なお、制御レジスタC709には、エラー割り込み要求設定データ以外に、データ長を9ビットに設定した場合の9ビット目のデータが格納される。シリアル通信回路505の各種設も設定される。図27(A)に示すように、制御レジスタC709は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、制御レジスタC709は、ビット0〜ビット3およびビット6,7が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、制御レジスタC709は、ビット4,5が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、制御レジスタC709のビット4,5に値を書き込む制御を行っても無効とされ、ビット4,5から読み出す値は全て「0(=0000b)」である。
図27(B)は、制御レジスタC709に設定されるエラー割り込み要求設定データの一例を示す説明図である。図27(B)に示すように、制御レジスタC709のビット7(ビット名「R8」)には、データ長を9ビットに設定した場合の受信データの9ビット目のデータが格納される。また、制御レジスタC709のビット6(ビット名「T8」)には、データ長を9ビットに設定した場合の送信データの9ビット目のデータが格納される。
制御レジスタC709のビット3(ビット名「ORIE」)には、オーバーランを検出した場合に行う割り込み要求であるオーバーランフラグ割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図27(B)に示すように、ビット3を「0」に設定することによって、オーバーランフラグ割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット3を「1」に設定することによって、オーバーランフラグ割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタC709のビット2(ビット名「NEIE」)には、ノイズエラーを検出した場合に行う割り込み要求であるノイズエラーフラグ割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図27(B)に示すように、ビット2を「0」に設定することによって、ノイズエラーフラグ割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット2を「1」に設定することによって、ノイズエラーフラグ割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタC709のビット1(ビット名「FEIE」)には、フレーミングエラーを検出した場合に行う割り込み要求であるフレーミングエラーフラグ割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図27(B)に示すように、ビット1を「0」に設定することによって、フレーミングエラーフラグ割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット1を「1」に設定することによって、フレーミングエラーフラグ割り込み要求を許可するように設定される。
制御レジスタC709のビット0(ビット名「PEIE」)には、パリティエラーを検出した場合に行う割り込み要求であるパリティエラーフラグ割り込み要求を許可するか否かを示す設定データが設定される。図27(B)に示すように、ビット0を「0」に設定することによって、パリティエラーフラグ割り込み要求を禁止するように設定される。また、ビット0を「1」に設定することによって、パリティエラーフラグ割り込み要求を許可するように設定される。
図28は、シリアル通信回路505が備えるデータレジスタの例を示す説明図である。データレジスタ701は、シリアル通信回路505が送受信するデータを格納するレジスタである。図28に示すように、データレジスタは、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、データレジスタ701は、ビット0〜ビット7が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。
この実施の形態では、シリアル通信回路505が送信データを送信する場合、データレジスタは、送信データレジスタ710として用いられる。なお、データ長を9ビットに設定した場合、データレジスタおよび制御レジスタC709のビット6が送信データレジスタ710として用いられる。この場合、データレジスタのビット0〜ビット7が送信データレジスタ710のビット0〜ビット7として用いられ、制御レジスタC709のビット6が送信データレジスタ710のビット8として用いられる。
また、シリアル通信回路505が受信データを受信する場合、データレジスタは、受信データレジスタ711として用いられる。なお、データ長を9ビットに設定した場合、データレジスタおよび制御レジスタC709のビット7が受信データレジスタ711として用いられる。この場合、データレジスタのビット0〜ビット7が受信データレジスタ711のビット0〜ビット7として用いられ、制御レジスタC709のビット7が受信データレジスタ711のビット8として用いられる。
割り込み制御回路714は、CPU56に各種割り込み要求を行う。この実施の形態では、割り込み制御回路714は、制御レジスタB708のビット6(TCIE)が「1」に設定されている場合、送信データレジスタ710に送信データの送信を完了した状態となると、CPU56に割り込み信号を出力して割り込み要求を行う。また、割り込み制御回路714は、ステータスレジスタA705のビット6(TC)に「1」を設定する。
また、割り込み制御回路714は、制御レジスタB708のビット5(RIE)が「1」に設定されている場合、受信データレジスタ711に受信データが格納されている状態になると(受信データフルを検出すると)、CPU56に割り込み信号を出力して割り込み要求を行う。また、割り込み制御回路714は、ステータスレジスタA705のビット5(RDRF)に「1」を設定する。
また、割り込み制御回路714は、制御レジスタC709のビット0〜3のいずれかが「1」に設定されている場合、各種通信エラーが発生すると、CPU56に割り込み信号を出力して割り込み要求を行う。また、割り込み制御回路714は、通信エラーの種類に応じて、ステータスレジスタA705のビット0〜ビット3に「1」を設定する。例えば、制御レジスタC709のビット3(ORIE)が「1」に設定されている場合、オーバーランを検出して割り込み要求を行うときに、ステータスレジスタA705のビット3(OR)に「1」を設定する。また、例えば、制御レジスタC709のビット2(NEIE)が「1」に設定されている場合、ノイズエラーを検出して割り込み要求を行うときに、ステータスレジスタA705のビット2(NF)に「1」を設定する。また、例えば、制御レジスタC709のビット1(FEIE)が「1」に設定されている場合、フレーミングエラーを検出して割り込み要求を行うときに、ステータスレジスタA705のビット1(FE)に「1」を設定する。また、例えば、制御レジスタC709のビット0(PEIE)が「1」に設定されている場合、パリティエラーを検出して割り込み要求を行うときに、ステータスレジスタA705のビット0(PF)に「1」を設定する。なお、複数の通信エラーを検出した場合、割り込み制御回路714は、複数の通信エラーにもとづいて割り込み要求を行うとともに、ステータスレジスタA705の該当するビットをそれぞれ「1」に設定する。
送信フォーマット/パリティ生成回路715は、送信データのデータフォーマットを生成する。この実施の形態では、送信フォーマット/パリティ生成回路715は、送信データレジスタ710に格納される送信データにスタートビットおよびストップビットを付加してデータフォーマットを生成し、送信用シフトレジスタ712に転送する。また、制御レジスタA707のビット1(PE)に「1」が設定され、パリティ機能を使用する旨が設定されている場合、送信フォーマット/パリティ生成回路715は、送信データにパリティビットを付加してデータフォーマットを生成する。
受信フォーマット/パリティチェック回路716は、受信データのデータフォーマットを検出する。この実施の形態では、受信フォーマット/パリティチェック回路716は、受信用シフトレジスタ713に格納される受信データからスタートビットおよびストップビットを検出し、受信データに含まれるデータ部分を検出して受信データレジスタ711に転送する。また、制御レジスタA707のビット1(PE)に「1」が設定され、パリティ機能を使用する旨が設定されている場合、受信フォーマット/パリティチェック回路716は、受信データのパリティを求め、受信データに含まれるパリティと一致するか否かを検出する。また、求めた値が受信データに含まれるパリティと一致しない場合、受信フォーマット/パリティチェック回路716は、パリティエラーを検出する。なお、後述するシリアル通信回路設定処理において通信エラー時割り込み要求を許可する旨が設定されてる場合、受信フォーマット/パリティチェック回路716は、パリティエラーを検出すると、通信エラーの発生を割込原因としてCPU56に割り込み要求を行う。
図29は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における記憶領域のアドレスマップの一例を示す説明図である。図29に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560の記憶領域のうち、0000h番地〜1FFFh番地の領域は、ROM54に割り当てられている。また、7E00h番地〜7FFFh番地の領域は、RAM55に割り当てられている。さらに、FD00h番地〜FE00h番地の領域は、乱数最大値設定レジスタ535等の内蔵レジスタに割り当てられている。
また、図29に示すように、ROM54に割り当てられている0000h番地〜1FFFh番地の領域は、ユーザプログラムエリアとユーザプログラム管理エリアとを含む。0000h番地〜1F7Fh番地の領域のユーザプログラムエリアには、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)により予め作成されたプログラム(ユーザプログラム)550が記憶される。また、1F80h番地〜1FFFh番地の領域のユーザプログラム管理エリアには、CPU56がユーザプログラム550を実行するために必要となるデータ(ユーザプログラム実行データ)が記憶される。また、RAM55に割り当てられている7E00h番地〜7FFFh番地の領域のうち、7E00h番地〜7EFFh番地の領域は未使用領域であり、7F00h番地〜7FFFh番地の領域はワークエリアとして用いられる。
図30は、ユーザプログラム管理エリアにおけるアドレスマップの一例を示す説明図である。図30に示すように、1F97h番地の領域には、乱数回路503のカウンタ521に入力される初期値を変更するための方式である初期値変更方式のうち、ユーザによって選択された初期値変更方式を指定するための初期値変更方式設定データが記憶される。また、1F98h番地および1F99h番地の領域には、RAM55に割り当てられた7F00h番地〜7FFFh番地のうち、ユーザによって予め指定されたRAM55における番地(指定RAM番地)を特定するためのRAM番地データが記憶される。この場合、指定RAM番地を示す値のうち、指定RAM番地の下位の値が1F98h番地に記憶され、指定RAM番地の上位の値が1F99h番地に記憶される。
図31は、初期値変更方式設定データの一例を示す説明図である。図31に示すように、初期値変更データは、8ビットのデータから構成される。初期値変更データ「00h」は、初期値変更方式として、初期値を変更しないことを指定するデータである。この実施の形態では、初期値変更データ「00h」が設定されている場合、乱数回路503のカウンタ521は、予め定められた初期値「0」から所定の最終値までカウント値を更新することになる。また、初期値変更データ「01h」は、初期値変更方式として、カウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560を識別するためのIDナンバにもとづく値に変更することを指定するデータである。この実施の形態では、初期値変更データ「01h」が設定されている場合、カウンタ521が更新するカウンタ値の初期値が「0」からIDナンバにもとづく値に変更され、カウンタ521は、変更後の初期値から所定の最終値までカウント値を更新することになる。
ユーザプログラムエリアに記憶されるユーザプログラム550について説明する。図32は、ユーザプログラム550の構成例を示す説明図である。図32に示すように、この実施の形態では、ユーザプログラム550は、複数種類のプログラムモジュールから構成される乱数回路設定プログラム551と、表示結果決定プログラム552と、カウント値順列変更プログラム554と、乱数値更新プログラム555と、シリアル通信回路設定プログラム556と、割込優先順位設定プログラム557とを含む。
乱数回路設定プログラム551は、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための初期設定を行う乱数回路設定処理を実行させるためのプログラムである。すなわち、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に従って処理を実行することにより、乱数回路初期設定手段として機能する。
図33は、乱数回路設定プログラム551の構成例を示す説明図である。図33に示すように、乱数回路設定プログラム551は、複数種類のプログラムモジュールとして、乱数最大値設定モジュール551aと、乱数更新方式選択モジュール551bと、周期設定モジュール551cと、乱数回路起動モジュール551dと、初期値変更モジュール551eと、乱数回路選択モジュール551fとを含む。
乱数最大値設定モジュール551aは、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって予め設定されたランダムRの最大値を乱数回路503に設定させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数最大値設定モジュール551aに従って処理を実行することによって、ユーザによって予め設定されたランダムRの最大値を指定する乱数最大値設定データを、乱数最大値設定レジスタ535に書き込む。そのようにすることによって、CPU56は、ユーザによって予め設定されたランダムRの最大値を乱数回路503に設定する。例えば、ユーザによってランダムRの最大値として予め「255」が設定された場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値設定データ「00FFh」を書き込んで、ランダムRの最大値「255」を乱数回路503に設定する。
乱数更新方式選択モジュール551bは、ユーザによって選択された乱数更新方式(第1の乱数更新方式または第2の乱数更新方式)を乱数回路503に設定させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数更新方式選択モジュール551bに従って処理を実行することによって、ユーザによって選択された乱数更新方式を指定する乱数更新方式選択データ「01b」または「10b」を乱数更新方式選択レジスタ540に書き込む。そのようにすることによって、CPU56は、ユーザによって選択された乱数更新方式を乱数回路503に設定する。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1の乱数更新方式又は第2の乱数更新方式のうちのいずれかを、乱数回路503が乱数更新に用いる乱数更新方式として選択する機能を備える。
周期設定モジュール551cは、ユーザによって予め設定された内部クロック信号の周期(すなわち、クロック信号出力回路524がセレクタ528および反転回路532にクロック信号を出力する周期)を乱数回路503に設定させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、周期設定モジュール551cに従って処理を実行することによって、ユーザによって予め設定された内部クロック信号の周期を指定するための周期設定データを周期設定レジスタ537に書き込む。そのようにすることによって、CPU56は、ユーザによって予め設定された内部クロック信号の周期を乱数回路503に設定する。例えば、ユーザによって内部クロック信号の周期が予め「システムクロック信号の周期×128×16」と設定された場合、CPU56は、周期設定レジスタ537に周期設定データ「0Fh」を書き込んで、内部クロック信号の周期「システムクロック信号の周期×128×16」を乱数回路503に設定する。
乱数回路起動モジュール551dは、乱数回路503を起動させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数回路起動モジュール551dに従って処理を実行することによって、乱数回路起動データ「80h」を乱数回路起動レジスタ541に書き込むことにより、乱数回路503を起動させる。
初期値変更モジュール551eは、カウンタ521が更新するカウント値の初期値を変更させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、初期値変更モジュール551eに従って処理を実行することによって、初期値変更手段として機能する。CPU56は、初期値変更モジュール551eを実行して、ユーザによって選択された初期値変更方式によって、カウンタ521が更新するカウント値の初期値を変更させる。そのようにすることによって、CPU56は、初期値変更方式を選択する機能を備える。
この実施の形態では、ユーザプログラム管理エリアの1F97h番地の領域に初期値変更方式設定データ「01h」が記憶されている場合、CPU56は、カウント値の初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560毎に付与された固有のIDナンバにもとづいて算出された値に変更させる。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の所定の記憶領域に、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと、IDナンバにもとづいて所定の演算を行って求めた演算値とを予め対応付けて記憶している。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバが「100」であるとすると、IDナンバ「100」に所定値「50」を加算して求めた演算値「150」を、予めIDナンバに対応付けて記憶している。また、例えば、IDナンバ「100」に所定値「50」を減算して求めた演算値「50」を、予めIDナンバに対応付けて記憶している。また、例えば、予めIDナンバに対応づけて所定値だけを記憶していてもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、予め記憶される所定値(例えば、「50」)にIDナンバ(例えば、「100」を加算して求めた値「150」を、カウント値の初期値としてもよい。また、CPU56は、予め記憶される所定値(例えば、「50」)をIDナンバ(例えば、「100」)から減算して求めた値「50」を、カウント値の初期値としてもよい。
そして、初期値変更方式設定データ「01h」が記憶されている場合、CPU56は、予め記憶するIDナンバにもとづく演算値にカウント値の初期値を変更させる。そのようにすれば、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができる。そのため、無線信号を用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させるなどの行為によって、大当り状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことをより確実に防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。
また、例えば、初期値変更方式設定データ「01h」が記憶されている場合、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと所定値とを演算して(例えば、IDナンバに所定値を加算して)求めた演算値にカウント値の初期値を変更させる。この場合、例えば、CPU56は、乱数を用いてランダムに変化させた値をIDナンバと演算することによって、演算に用いる値をランダムに更新し初期値を求めてもよい。そのようにすれば、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
乱数回路選択モジュール551fは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する各乱数回路503の中から、遊技制御処理を含むタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路を設定するためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数回路選択モジュール551fに従って処理を実行することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する2つの乱数回路(12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503b)のうち、いずれの乱数回路をタイマ割込処理の実行時に用いるかを設定する。例えば、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された所定の設定値(ユーザによって予め設定された値)に従って、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として、12ビット乱数回路503aまたは16ビット乱数回路503bを設定する。
なお、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定してもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、例えば、12ビット乱数回路503aが発生した乱数にもとづいて確変判定を行い、16ビット乱数回路503bが発生した乱数にもとづいて大当り判定を行うようにしてもよい。この実施の形態では、乱数値記憶回路531は、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとにそれぞれ存在する(すなわち、12ビット用の乱数を記憶する乱数値記憶回路と、16ビット用の乱数を記憶する乱数値記憶回路とが、別個に存在する)。また、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定した場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、12ビット乱数回路503aから読み出した乱数と、16ビット乱数回路503bから読み出した乱数とを、RAM55に設けられた別々のバッファ領域にそれぞれ格納する。そのため、12ビット乱数回路503aから乱数を読み出すタイミングと、16ビット乱数回路503bから乱数を読み出すタイミングとが同じであっても、2つの異なる乱数を抽出し別々のバッファ領域に格納することができる。
乱数値更新プログラム555は、乱数更新方式として第1の乱数更新方式が選択されているときに、乱数値記憶回路531に格納されているランダムRの値を更新させるためのプログラムである。CPU56は、乱数値更新プログラム555に従って処理を実行することによって、乱数値更新手段として機能する。CPU56は、第1の乱数更新方式が選択されているときに、乱数値更新プログラム555を実行して、カウント値更新データ「01h」をカウント値更新レジスタ538に書き込むことにより、カウンタ521にカウント値を更新させ、乱数値記憶回路531に格納さているランダムRの値を更新させる。なお、乱数更新方式として第2の乱数更新方式が選択されている場合には、クロック信号出力回路524が出力する乱数発生用クロック信号によって、カウンタ521にカウント値を更新させ、乱数値記憶回路531に格納さているランダムRの値を更新させることになる。
表示結果決定プログラム552は、特別図柄表示装置8における表示結果を大当り図柄とするか否かを決定するためのプログラムである。CPU56は、表示結果決定プログラム552に従って処理を実行することによって、表示結果決定手段として機能する。
この実施の形態では、CPU56は、遊技球が可変入賞球装置15に入賞して特別図柄の可変表示を実行するための条件(実行条件)が成立したことに応じて、表示結果決定プログラム552に従って処理を実行する。そして、CPU56は、乱数値記憶回路531から更新後のランダムRの値を読み出して、特別図柄表示装置8における表示結果を大当り図柄とするか否かを決定する。
図34は、第1の乱数更新方式が選択されている場合に、CPU56がランダムRの値を更新させたりランダムRの値を読出したりする動作を示す説明図である。図34に示すように、第1の乱数更新方式が選択されている場合、CPU56は、カウント値更新データ「01h」をカウント値更新レジスタ538に書き込むことによって、乱数値記憶回路531が記憶するランダムRの値(例えば「2」)を更新させる。そして、CPU56は、遊技球が可変入賞球装置15に入賞して特別図柄の可変表示を実行するための条件(実行条件)が成立したことに応じて、乱数値記憶回路531からランダムRの値(例えば「2」)を読み出す。
なお、乱数値記憶回路531が記憶するランダムRの値をさらに更新させる場合、前回更新時にランダムRの値を更新したときから、クロック回路501が出力するシステムクロック信号の周期以上の間隔を経過したときに、カウント値更新レジスタ538にカウント値更新データ「01h」を書き込まなければならない。なぜなら、更新後のランダムRの値を乱数値記憶回路531から読み出す時間を確保する必要があるからである。
図35は、第2の乱数更新方式が選択されている場合に、CPU56がランダムRの値に更新させたりランダムRの値を読出したりする動作を示す説明図である。図35に示すように、第2の乱数更新方式が選択されている場合、CPU56は、乱数値取込データ「01h」を乱数値取込レジスタ539に書き込むことによって、カウンタ521が出力するカウント値(例えば「2」)を乱数値記憶回路531に取り込ませて、乱数値記憶回路531が記憶するランダムRの値を更新させる。そして、CPU56は、乱数値記憶回路531から更新後のランダムRの値(例えば「2」)を読み出す。
具体的には、第2の乱数更新方式が選択されている場合、カウンタ521は、乱数発生用クロック信号SI1を入力したことをトリガとしてカウント値Cを更新する。その後、乱数値取込データ「01h」が乱数値取込レジスタ539に書き込まれると、ラッチ信号生成回路533はラッチ信号SLを乱数値記憶回路531に出力する。そして、乱数値記憶回路531は、ラッチ信号SLを入力したことをトリガとしてカウンタ521が出力するカウント値を読み込んで記憶する。そして、CPU56は、乱数値記憶回路531が記憶するランダムRの値を読み出す。
なお、タイマ回路534が乱数値取込データ「01h」を乱数値取込レジスタ539に書き込まなければ、カウンタ521がカウント値を更新しても、乱数値記憶回路531は、カウンタ521が更新する乱数値を記憶しない。例えば、タイマ回路534が乱数値取込データ「01h」を乱数値取込レジスタ539に書き込み、カウンタ521が出力するカウント値「3」を乱数値記憶回路531に取り込ませて、乱数値記憶回路531が記憶するランダムRの値「3」を更新させたとする。この場合、タイマ回路534が乱数値取込データ「01h」を再び乱数値取込レジスタ539に書き込まなければ、カウンタ521が出力するカウント値が「3」から「4」や「5」に更新されても、乱数値記憶回路531が記憶する乱数値は更新されず、乱数値記憶回路531から読み出される乱数値は「3」のままである。
カウント値順列変更プログラム554は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」を書き込んで、乱数値記憶回路531が記憶するカウント値の順列を変更させるカウント値順列変更処理を実行するためのプログラムである。CPU56は、カウント値順列変更プログラム554に従って処理を実行することによって、数値データ順列変更手段として機能する。CPU56は、カウント値順列変更プログラム554を実行して、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」を書き込むことによって、カウント値順列変更回路523が出力し乱数値記憶回路531に入力されるカウント値の順列を変更させる。
シリアル通信回路設定プログラム556は、シリアル通信回路505に各制御基板に搭載されたマイクロコンピュータ(本例では、払出制御用マイクロコンピュータ)とシリアル通信させるための初期設定を行うシリアル通信回路設定処理を実行させるためのプログラムである。すなわち、CPU56は、シリアル通信回路設定プログラム556に従って処理を実行することにより、シリアル通信回路設定手段として機能する。
割込優先順位設定プログラム557は、シリアル通信回路505の割り込み要求に応じて実行する割込処理の優先順位を初期設定するためのプログラムである。すなわち、CPU56は、割込優先順位設定プログラム556に従って処理を実行することにより、優先順位初期設定手段として機能する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図36に示すように、特図保留メモリ570と、大当り判定用テーブルメモリ571と、フラグメモリ572と、始動入賞口スイッチタイマメモリ573とを備える。
特図保留メモリ570は、遊技球が可変入賞球装置15に入賞して特別図柄の可変表示の実行条件は成立したが、未だ可変表示の開始条件が成立していない(例えば、特別図柄表示装置8がまだ可変表示を実行中である)可変表示の実行条件の成立回数を含む保留データを記憶するためのメモリ(保存領域)である。特図保留メモリ570は、4つのエントリを備え、各エントリには、遊技球が可変入賞球装置15に入賞した順に、保留番号と、入賞に応じて乱数値記憶回路531から読み出したランダムRの値とが対応付けて格納される。また、特別図柄表示装置8における特別図柄の可変表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、特図保留メモリ570の最上位の情報にもとづいた可変表示の開始条件が成立し、特図保留メモリ570最上位の情報にもとづいた可変表示が実行される。この場合、特別図柄の可変表示の開始条件が成立すると、特図保留メモリ570の第2位以下に登録されている情報が1位ずつ繰り上がる。また、特別図柄の可変表示中に遊技球が可変入賞球装置15に新たに入賞した場合には、その新たな入賞にもとづいて乱数値記憶回路531から読み出されたランダムRの値が、特図保留メモリ570の空エントリに登録される。
大当り判定用テーブルメモリ571は、CPU56が特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いる複数の大当り判定テーブルを記憶する。具体的には、大当り判定用テーブルメモリ571は、図37(A)に示すように、確変状態以外の遊技状態(通常状態という)において用いられる通常時大当り判定テーブル571aを記憶する。また、大当り判定用テーブルメモリ571は、図37(B)に示すように、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル571bを格納する。なお、図37に示す判定テーブルを用いて大当り判定を行う場合、乱数最大値設定レジスタ535に設定された乱数最大値によって大当りと判定する確率が大きく変化することになる。この場合、例えば、設定される乱数最大値が小さすぎると、通常時大当り判定テーブル571aを用いた場合と、確変時大当り判定テーブル571bを用いた場合とで、大当りと判定する確率の差が小さくなってしまい、遊技者の遊技に対する興味を減退させてしまうことになる。そのため、乱数回路503および乱数最大値に対応づけて、複数の判定テーブル(複数の通常時大当り判定用テーブル571aおよび複数の確変時大当たり判定用テーブル571b)を大当り判定用テーブルメモリ571に記憶してもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定用テーブルメモリ571が記憶する判定テーブルのうち、使用する乱数回路503および乱数最大値に対応する判定テーブル571a,571bを用いて、表示結果決定プログラム552に従って、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するようにしてもよい。そのようにすることによって、使用する乱数回路503の種類や乱数最大値が異なっても、大当たりと判定する確率がある程度同じになるように制御することができる。
フラグメモリ572には、遊技の進行を制御する遊技制御処理において用いられる各種のフラグが設定される。例えば、フラグメモリ572には、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグや、大当り状態であることを示す大当りフラグが設定される。
始動口スイッチタイマメモリ573は、始動口スイッチ14aから入力される入賞検出信号SSに応じて加算またはクリアされるタイマ値を記憶する。
次に遊技機の動作について説明する。図38および図39は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ560は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板が受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、各乱数回路503a,503bを初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に従って処理を実行することによって、各乱数回路503a,503bにランダムRの値を更新させるための設定を行う。
また、CPU56は、シリアル通信回路505を初期設定するシリアル通信回路設定処理を実行する(ステップS15a)。この場合、CPU56は、シリアル通信回路設定プログラム556に従って処理を実行することによって、シリアル通信回路505に払出制御用マイクロコンピュータとシリアル通信させるための設定を行う。
シリアル通信回路505を初期設定すると、CPU56は、シリアル通信回路505の割り込み要求に応じて実行する割込処理の優先順位を初期設定する(ステップS15b)。この場合、CPU56は、割込優先順位設定プログラム557に従って処理を実行することによって、割込処理の優先順位を初期設定する。
例えば、CPU56は、各割込処理のデフォルトの優先順位を含む所定の割込処理優先順位テーブルに従って、各割込処理の優先順位を初期設定する。図40は、割込処理優先順位テーブルの例を示す説明図である。この実施の形態では、CPU56は、図40に示す割込処理優先順位テーブルに従って、シリアル通信回路505において通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行するように初期設定する。この場合、例えば、CPU56は、通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行する旨を示す通信エラー時割込優先実行フラグをセットする。
また、ユーザによって各割込処理のデフォルトの優先順位を変更することもできる。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって設定された割込処理を指定する指定情報を、あらかじめROM54の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された指定情報に従って、割込処理の優先順位を設定する。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示用乱数更新処理(ステップS18)および初期値用乱数更新処理(ステップS18a)を繰り返し実行する。CPU56は、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS17)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数(ソフトウェア乱数)である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、確変とするか否かを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数(ソフトウェア乱数)である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS24,S25でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18,S18aの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18,S18aの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチ921をオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、メイン処理における乱数回路設定処理(ステップS15)を説明する。図41は、乱数回路設定処理を示すフローチャートである。乱数回路設定処理において、CPU56は、まず、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数回路選択モジュール551fに従って処理を実行し、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する各乱数回路503a,503bの中から、遊技制御処理を含むタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路を設定する(ステップS151)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって設定されたタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路503を指定する指定情報を、あらかじめROM54の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された指定情報に従って、12ビット乱数回路503aまたは16ビット乱数回路503bのいずれかを選択し、選択した乱数回路をタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として設定する。なお、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定してもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、例えば、12ビット乱数回路503aが発生した乱数にもとづいて確変判定を行い、16ビット乱数回路503bが発生した乱数にもとづいて大当り判定を行うようにしてもよい。
上記のように、ステップS151において、更新可能な数値データの所定の範囲が異なる複数の乱数回路(12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503b)について、それぞれ使用可能とするか否かを設定するので、タイマ割込処理の実行中に不要な乱数を処理することを防止することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、2つの乱数回路503a,503bのうちの一方が発生する乱数のみを用いて遊技制御処理を行う場合、遊技制御処理に用いない方の乱数回路から乱数を読み出す処理等を行わないようにでき、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減できる。
CPU56は、ステップS151で使用する乱数回路503を設定すると、例えば、乱数回路起動レジスタ541にデータを書き込まない等により、カウンタ521やクロック信号出力回路524の動作を停止させることで、使用しないように設定した方の乱数回路のカウンタ521がカウント値Cを更新しないようにする。また、例えば、使用しないように設定した方の乱数回路のカウンタ521はカウント値Cを更新するが、CPU56は出力制御信号SCを出力しないようにし、乱数値記憶回路531から乱数を読み出せないように制御してもよい。また、例えば、CPU56は、タイマ回路534に使用しないように設定した方の乱数回路の乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」を書き込ませないようにし、ラッチ信号生成回路533がラッチ信号SLを乱数値記憶回路531に出力しないように制御してもよい。
上記のように、使用する乱数回路503を設定するようにすることによって、使用する乱数回路503だけを設定することによって、生成する乱数の値の範囲を適切に設定することができる。また、タイマ割込処理の実行中に不要な乱数を処理することを防止することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。例えば、大当りとする判定値として離れた値(例えば、「1」と「100」を含む判定テーブルを用いて大当り判定を行う場合、所定の大当り確率(例えば、100分の1)で大当りと判定するようにすると、16ビット乱数回路503bによる乱数を用いるよりも、12ビット乱数回路503aによる乱数を用いた方が、処理すべき判定値の種類の数が少なくて済み、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担が軽減される。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数最大値設定モジュール551aに従って処理を実行し、ユーザによって予め設定された乱数最大値を指定する乱数最大値設定データを、乱数最大値設定レジスタ535に書き込む(ステップS152)。そのようにすることによって、ユーザによって予め設定されたランダムRの乱数最大値を乱数回路503に設定する。なお、タイマ割込実行時に用いる乱数回路として12ビット乱数回路503aを設定した場合、CPU56は、乱数最大値(「0」〜「4095」のうちのいずれかの値)を指定する乱数最大値設定データを、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535に書き込む。また、タイマ割込実行時に用いる乱数回路として16ビット乱数回路503bを設定した場合、CPU56は、乱数最大値(「0」〜「65535」のうちのいずれかの値)を指定する乱数最大値設定データを、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535に書き込む。
なお、この実施の形態では、乱数最大値として「0」〜「255」が設定された場合には、後述する乱数最大値再設定処理において乱数最大値を所定値に設定しなおすことになる。また、乱数最大値として「256」以上の値を書き込む制御を行った場合であっても、データ化けなどの原因によって「0」〜「255」の値が乱数最大値設定レジスタ535に設定されてしまった場合には、後述する乱数最大値再設定処理において乱数最大値を所定値に設定しなおす。
上記のように、ステップS152において、生成する乱数の最大値をあらかじめ乱数最大値設定レジスタ535に設定するので、タイマ割込処理の実行中に用いる乱数の範囲より大きい値の乱数を生成してしまうことを防止でき、乱数回路503および遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
また、CPU56は、ステップS152で乱数最大値設定レジスタ535に設定した乱数最大値が所定の下限値以下でないかを確認し、乱数最大値が下限値以下である場合には、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値の再設定を行う乱数最大値再設定処理を実行する(ステップS153)。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる初期値変更モジュール551eに従って処理を実行し、乱数回路503のカウンタ521が更新するカウント値の初期値を変更させる初期値変更処理を実行する(ステップS154)。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数更新方式選択モジュール551bに従って処理を実行し、乱数更新方式選択データを乱数更新方式選択レジスタ540に書き込む(ステップS155)。そのようにすることによって、乱数回路503の乱数更新方式を設定する。なお、この実施の形態では、CPU56は、乱数更新方式選択データ「10h」を乱数更新方式選択レジスタ540に書き込むものとする。すなわち、この実施の形態では、乱数回路503の乱数更新方式として第2の乱数更新方式が設定される。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる周期設定モジュール551cに従って処理を実行し、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号SI1の周期を指定する周期設定データ(基準クロック信号を何分周させるかを設定するためのデータ)を、周期設定レジスタ537に書き込む(ステップS156)。そのようにすることによって、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号SI1の周期を乱数回路503に設定する。
また、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521に入力する初期値を更新するか否かを設定する(ステップS157)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521に入力する初期値を更新するか否かを示す設定値を、予めユーザによって設定されROM54の所定領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された所定の設定値に従って、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521に入力する初期値を更新するか否かを設定する。この実施の形態では、CPU56は、ステップS157において、カウンタ521に入力する初期値を更新すると判定すると、所定の最終値までカウント値が更新されたとき(カウンタ521から通知信号を入力したとき)に初期値を更新する旨を示す初期値更新フラグをセットする。
なお、CPU56によってカウント値の初期値を変更するのでなく、最終値までカウント値を更新したことにもとづいて、乱数回路503側でカウント値の初期値を所定値に変更するようにしてもよい。例えば、乱数回路503は、初期値を更新する旨を示す初期値更新データを格納する初期値更新データレジスタを備え、CPU56は、ステップS157において、初期値更新データを初期値更新データレジスタに設定する。この場合、カウンタ521は、最終値までカウント値を更新すると、初期値更新データレジスタに初期値更新データが設定されているか否かを確認する。そして、カウンタ521は、初期値更新データが設定されていることを確認すると、カウント値の初期値を所定値に変更する。
また、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521が更新するカウント値の順列を変更するか否かを設定する(ステップS158)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更するか否かを示す設定値を、予めユーザによって設定されROM54の所定領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された所定の設定値に従って、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更するか否かを設定する。この実施の形態では、CPU56は、ステップS158において、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更すると判定すると、所定の最終値までカウント値が更新されたときにカウント値の順列を変更する旨を示すカウント値順列変更フラグをセットする。この実施の形態では、ステップS158において、所定の設定値に従ってカウント値順列変更フラグをセットする場合を説明する。そして、CPU56は、後述するカウント値順列変更処理において、カウント値順列変更フラグがセットされていることにもとづいて、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更する。
なお、CPU56の制御によってカウント値の順列を変更するのでなく、最終値までカウント値を更新したことにもとづいて、乱数回路503側でカウント値の順列変更するようにしてもよい。例えば、乱数回路503は、カウント値の順列を変更する旨を示す順列変更データを格納する順列変更データレジスタを備え、CPU56は、ステップS158において、順列変更データを順列変更データレジスタに設定する。この場合、カウンタ521が最終値までカウント値を更新すると、カウント値順列変更回路523は、順列変更データレジスタに順列変更データが設定されているか否かを確認する。そして、カウント値順列変更回路523は、順列変更データが設定されていることを確認すると、カウント値の順列を変更する。
そして、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数回路起動モジュール551dに従って処理を実行し、乱数回路起動データ「80h」を乱数回路起動レジスタ541に書き込む(ステップS159)。そのようにすることによって、CPU56は、乱数回路503を起動させる。
次に、乱数回路設定処理における乱数最大値再設定処理(ステップS153)を説明する。図42は、乱数最大値再設定処理を示すフローチャートである。乱数最大値再設定処理において、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値を読み込む(ステップS153a)。なお、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として12ビット乱数回路503aを設定した場合、CPU56は、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値を読み込む。また、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として16ビット乱数回路503bを設定した場合、CPU56は、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値を読み込む。
CPU56は、読み込んだ乱数最大値が所定の下限値以下であるか否かを判定する(ステップS153b)。12ビット乱数回路503aを設定した場合、12ビット乱数回路503aにおいて設定可能な乱数最大値が「256」から「4095」までであるので、CPU56は、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535から読み込んだ乱数最大値が下限値「256」以下であるか否かを判定する。また、16ビット乱数回路503bを設定した場合、16ビット乱数回路503bにおいて設定可能な乱数最大値が「512」から「65535」までであるので、CPU56は、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535から読み込んだ乱数最大値が下限値「512」以下であるか否かを判定する。
読み込んだ乱数最大値が下限値以下である場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値を所定値に設定しなおす(ステップS153c)。12ビット乱数回路503aを設定した場合、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535から読み込んだ乱数最大値が下限値「256」以下であると判定すると、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値を所定値「4095」に設定しなおす。また、16ビット乱数回路503bを設定した場合、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535から読み込んだ乱数最大値が下限値「512」以下であると判定すると、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値を所定値「65535」に設定しなおす。
以上のように、乱数最大値設定レジスタ535に設定した乱数最大値が所定の下限値以下となっている場合には、乱数最大値を所定値に設定しなおす。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の誤動作や、無線信号を用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させるなどの行為によって、過度に小さい値が乱数の最大値として設定されてしまうことを防止することができる。従って、最小値から最大値までの値の範囲が過度に小さい乱数を生成する事態が発生することを防止することができる。
次に、乱数回路設定処理における初期値変更処理(ステップS154)を説明する。図43は、初期値変更処理を示すフローチャートである。初期値変更処理において、CPU56は、まず、ユーザプログラム実行データエリアの1F97h番地の領域に記憶されている初期値変更方式設定データを読み出し、ユーザによって選択された初期値変更方式を特定する。この場合、CPU56は、読み出した初期値変更方式設定データの値が「01h」であるか否かを判定することによって(ステップS154a)、ユーザによって選択された初期値変更方式を特定する。
初期値変更方式設定データの値が「01h」である場合、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバにもとづいて設定された値に変更する(ステップS154b)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54の所定の記憶領域に、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと、IDナンバにもとづいて所定の演算を行って求めた演算値とを予め対応付けて記憶している。そして、ステップS154bにおいて、CPU56は、予め記憶するIDナンバにもとづく演算値にカウント値の初期値を変更させる。また、例えば、ステップS154bにおいて、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと所定値とを演算して(例えば、IDナンバ(例えば、「100」)に所定値(例えば、「100」)を加算して)求めた演算値(例えば、「200」)にカウント値の初期値を設定する。また、カウンタ521に入力する初期値を変更すると、CPU56は、カウント値の初期値を変更した旨を示す初期値変更フラグをセットする(ステップS154c)。
なお、CPU56は、ステップS154bにおいてカウンタ521に入力する初期値を変更する際、乱数回路503の比較器522の乱数最大値設定レジスタ535の値を確認し、IDナンバにもとづいて設定された値が乱数最大値以上であるか否かを判断する。そして、IDナンバにもとづいて設定された値が乱数最大値以上であると判断すると、CPU56は、カウンタ521に入力する初期値を変更しない(例えば、初期値を「0」に設定しなおす)。そのようにすることによって、カウント値の初期値が乱数最大値以上の値に設定されてしまう事態を防止することができる。
ステップS154aにおいて、初期値変更方式設定データの値が「01h」でない場合(すなわち、ユーザプログラム実行データエリアの1F97h番地の領域に記憶されている初期値変更方式設定データの値が「00h」である場合)、CPU56は、カウント値の初期値の変更を行わず、そのまま初期値変更処理を終了し、ステップS155に移行する。
乱数回路設定処理が実行されることによって、遊技制御処理を含むタイマ割込処理の実行時に乱数回路503に各種信号が入力され、乱数回路503内で各種信号が生成される。図44は、乱数回路503に各信号が入力されるタイミング、および乱数回路503内で各信号が生成されるタイミングを示すタイミングチャートである。
図44に示すように、クロック回路501は、所定周期ごと(図44に示すタイミングT11,T21,・・・)に、出力端子の信号レベルをローレベルからハイレベルに立ち上げることによって、乱数回路503に基準クロック信号CLK(図44(A)参照)を入力する。
クロック信号出力回路524は、クロック回路501から供給された基準クロック信号CLKを分周し、乱数発生用クロック信号SI1(図44(B)参照)を生成する。例えば、クロック信号出力回路524は、タイミングT11,T12,・・・で出力端子の信号レベルをローレベルからハイレベルに立ち上げ、タイミングT21,T22,・・・で信号レベルをハイレベルからローレベルに立ち下げることによって、乱数発生用クロック信号SI1を出力する。
なお、図44に示す例では、説明を分かりやすくするために、クロック信号出力回路524が基準クロック信号CLKを2分周して乱数発生用クロック信号SI1を生成する場合を示している。しかし、実際の乱数回路では、周期設定レジスタ537に設定可能な周期は「システムクロック信号の周期×128×7」から「システムクロック信号の周期×128×256」まである。従って、実際の乱数回路では、クロック信号出力回路524は、「システムクロック信号の周期×128×7」から「システムクロック信号の周期×128×256」までの範囲で周期設定レジスタ537に設定される周期設定データ「07h」〜「FFh」に対応した分周比で、基準クロック信号CLKを分周し乱数発生用クロック信号SI1を生成する。クロック信号出力回路524によって生成された乱数発生用クロック信号SI1は、セレクタ528と反転回路532とに出力される。
この実施の形態では、乱数回路設定処理において、第2の乱数更新方式が設定されるので、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号がセレクタ528に入力される。セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号が入力されると、クロック信号出力回路524から入力した乱数発生用クロック信号SI1を選択してカウンタ521に出力する。カウンタ521は、セレクタ528から供給される乱数発生用クロック信号SI1の立ち上がりエッヂが入力されるごとに、カウント値Cを更新してカウント値順列変更回路523に出力する。
反転回路532は、クロック信号出力回路524から入力した乱数発生用クロック信号SI1の信号レベルを反転させることによって、反転クロック信号SI2(図44(C)参照)を生成する。例えば、反転回路532は、タイミングT11,T12,・・・で出力端子の信号レベルをハイレベルからローレベルに立ち下げ、タイミングT21,T22,・・・で信号レベルをローレベルからハイレベルに立ち上げることによって、反転クロック信号SI2を出力する。また、反転回路532によって生成された反転クロック信号SI2は、ラッチ信号生成回路533に出力される。
ラッチ信号生成回路533には、入賞検出信号SS(図44(D)参照)がタイマ回路534に入力されてから所定時間(例えば3ミリ秒)が経過すると、乱数値読取信号出力回路526から乱数値読取信号が入力される。例えば、乱数値読取信号出力回路526の出力端子の信号レベルがローレベルからハイレベルに立ち上がることによって、ラッチ信号生成回路533に乱数値読取信号が入力される。ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号が入力されたことに応じて、乱数値読取信号出力回路526から入力する乱数値読取信号を反転回路532から供給される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SL(図44(E)参照)を出力する。
以上のように、乱数回路503は、タイミングT11,T12,T13・・・においてカウント値Cを更新し、タイミングT11,T12,T13とは異なるタイミングT22においてラッチ信号SLを出力させ、乱数値記憶回路531に乱数値を記憶する。
次に、メイン処理におけるシリアル通信回路設定処理(ステップS15a)を説明する。図45は、シリアル通信回路設定処理を示すフローチャートである。シリアル通信回路設定処理において、CPU56は、まず、シリアル通信回路設定プログラム556に従って処理を実行し、シリアル通信回路505のボーレートを設定する(ステップS1511)。この場合、CPU56は、シリアル通信回路505のボーレートレジスタ702に、設定するボーレートに対応する設定値を書き込む。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって設定された設定値を指定する指定情報を、あらかじめROM54の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された指定情報に従って、設定値をボーレートレジスタ702に書き込む。例えば、CPU56によってボーレート設定値「156」が設定された場合、ボーレート生成回路703によって、式(1)およびクロック周波数「3MHz」を用いてボーレート「1201.92bps」が生成される。
また、CPU56は、シリアル通信回路505が送受信するデータのデータフォーマットを設定する(ステップS1512)。この場合、CPU56は、制御レジスタA707の各ビットの値を設定することによって、送受信データのデータ長(8ビットまたは9ビット)、パリティ機能の使用の有無を設定する。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって設定された制御レジスタA707の各ビットの値を指定する指定情報を、あらかじめROM54の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された指定情報に従って、制御レジスタA707の各ビットの値を設定する。
また、CPU56は、シリアル通信回路505が発生する各割込要求を許可するか否かを設定する(ステップS1513)。この場合、CPU56は、制御レジスタB708のビット5,6,7の値を設定することによって、送信時割り込み要求(データの送信時に行う割り込み要求である送信割り込み要求や、送信完了時に行う送信完了割り込み要求)および受信時割り込み要求を許可するか否かを設定する。なお、CPU56は、送信時割り込み要求と受信時割り込み要求との両方を許可するように設定することも可能であり、送信時割り込み要求と受信時割り込み要求とのいずれか一方のみを許可するように設定することも可能である。また、CPU56は、制御レジスタC709のビット0〜3の値を設定することによって、各通信エラー時割り込み要求を許可するか否かを設定する。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって設定された制御レジスタB708および制御レジスタC709の各ビットの値を指定する指定情報を、あらかじめROM54の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された指定情報に従って、制御レジスタB708および制御レジスタC709の各ビットの値を設定する。
次に、遊技制御処理について説明する。図46は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされてるか(ステップS157参照)を確認し、乱数回路503のカウンタ521に入力する初期値を更新する処理を行う(乱数回路初期値更新処理:ステップS22)。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。判定用乱数とは、大当りの種類を決定するための乱数(ソフトウェア乱数)である。この実施の形態では、判定用乱数として、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定するための普通図柄当り判定用乱数、確変を終了するか否かを決定するための確変終了判定用乱数、確変とするか否かを決定するための確変決定用乱数、時短とするか否かを決定するための時短決定用乱数、確変状態における特別図柄の変動回数を決定するための確変回数決定用乱数、大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(ラウンド数)を決定するためのラウンド数決定用乱数が用いられる。なお、判定用乱数として用いる乱数は、これらの乱数に限られない。例えば、大入賞口が複数(例えば2つ)ある場合には、判定用乱数として、大当り時に複数の大入賞口のうちいずれを開放するかを決定する乱数が用いられてもよい。また、例えば、判定用乱数として、大当り遊技状態において入賞したときに払い出す賞球数を決定するための乱数が用いられてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御手段は、各判定用乱数にもとづいて大当り(特定遊技状態)の種類を決定する。そして、遊技制御手段は、決定した大当りの種類に従って遊技状態を制御する。なお、この実施の形態において、「遊技状態を制御する」とは、例えば、判定用乱数にもとづいて決定した大当りの種類(特別図柄の種類(大当り図柄)やラウンド数、賞球数)に従って、大当り遊技状態を制御する(例えば、特別図柄表示装置8に特別図柄(大当り図柄)を表示させたり、特別可変入賞球装置20の開放を、決定したラウンド数だけ継続させたり、大当り遊技状態において入賞したときに、決定した賞球数の遊技球を払い出したりする)ことである。また、例えば、判定用乱数にもとづいて決定した大当りの種類(確変とするか否か、時短とするか否か)に従って、大当り終了後に遊技状態を確変状態に移行させたり、時短状態に移行させたりすることである。
また、CPU56は、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS24)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS25)。なお、判定用乱数がタイマ割込処理においてのみ更新されるのに対して(ステップS23参照)、初期値用乱数は、タイマ割込処理において更新されるとともに(ステップS24参照)、メイン処理におけるループ処理(ステップS17〜S19)においても更新される(ステップS18a参照)。従って、判定用乱数と初期値用乱数とは異なる周期で更新されることになる。
図47は、各乱数(ソフトウェア乱数)を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:特別図柄のはずれ図柄決定用
(2)ランダム2:大当りを発生させる特別図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム4:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム2の初期値を決定する(ランダム2初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(8)ランダム8:確変を終了するか否かを決定する(確変終了判定用)。すなわち、ランダム8が、0〜49の範囲の値をとり、確変状態を終了させるか否か決めるための乱数として用いられる。遊技制御手段は、確変状態において、例えば、ランダム8があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、確変状態を終了させる。従って、確変状態は、1/50の確率で終了(確変パンク)する。
(9)ランダム9:確変とするか否かを決定する(確変決定用)。すなわち、ランダム9が、0〜16の範囲の値をとり、遊技状態を確変状態に移行させるか否かを決めるための乱数として用いられる。遊技制御手段は、例えば、ランダム9があらかじめ決められている値と一致した場合には、遊技状態を確変状態に移行させる。
(10)ランダム10:時短とするか否かを決定する(時短決定用)。すなわち、ランダム10が、0〜16の範囲の値をとり、遊技状態の時短状態に移行させるか否かを決めるための乱数として用いられる。遊技制御手段は、例えば、ランダム10があらかじめ決められている値と一致した場合には、遊技状態を時短状態に移行させる。
(11)ランダム11:ランダム8の初期値を決定する(ランダム8初期値決定用)
(12)ランダム12:ランダム9の初期値を決定する(ランダム9初期値決定用)
この実施の形態では、確変状態への移行条件(ランダム9が所定の判定値と一致すること)が成立すると、遊技状態が確変状態に移行される。確変状態では、特別図柄や飾り図柄の変動の結果(最終停止図柄、単に停止図柄ともいう。)が大当り図柄となる確率が、確変状態でない状態(低確率状態)に比べて高められる。このことを、以下、「確変状態では高確率で当り/はずれが判定される」と表現することがある。この実施の形態では、確変状態では大当り図柄となる確率が10倍に高められているとする。また、この実施の形態では、後述するように、遊技状態が確変状態に制御されている場合、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされる。
また、この実施の形態では、時短状態への移行条件(ランダム10が所定の判定値と一致すること)が成立すると、遊技状態が時短状態に移行される。時短状態では、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が、時短状態でない場合に比べて短縮される。なお、短縮の態様(各変動パターンについてどの程度短くするのか、どの変動パターンを短くするのか等)は、確変状態における態様と同一でもよい。時短状態は、所定回の特別図柄の変動が終了するまで、または、大当りが発生するまで継続する。この実施の形態では、所定回は、100回とするが、所定回を抽選によって複数種類のうちから選択してもよい。時短状態では、特別図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。また、この実施の形態では、後述するように、遊技状態が時短状態に制御されている場合、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグがセットされる。
さらに、この実施の形態では、確変状態への移行条件と時短状態への移行条件との双方が成立した場合、大当り遊技の終了後に、まず、優先的に確変状態に制御され、その後、所定条件の成立により時短状態に制御される。この実施の形態では、確変状態への移行条件と時短状態への移行条件との双方が成立し、優先的に確変状態に制御されている状態を確変時短状態ともいう。また、この実施の形態では、後述するように、遊技状態が確変時短状態に制御されている場合、確変フラグとともに、遊技状態が確変時短状態であることを示す確変時短フラグがセットされる。なお、遊技状態が確変時短状態に制御されている場合、確変フラグとともに、確変時短フラグに代えて、時短フラグがセットされるようにしてもよい。その場合、確変時短フラグは不要となり、確変フラグと時短フラグのみで確変状態や、時短状態、確変時短状態、通常状態を示すことができる。
なお、この実施の形態では、確変決定用乱数(ランダム9)が所定の判定値と一致したときに確変状態への移行条件が成立し、時短決定用乱数(ランダム10)が所定の判定値と一致したときに時短状態への移行条件が成立する場合を説明するが、確変状態または時短状態への移行条件は、上記に示したものに限られない。例えば、停止時における特別図柄や飾り図柄の組み合わせが所定の大当り図柄(確変図柄)である場合に、確変状態への移行条件が成立し、停止時における特別図柄や飾り図柄の組み合わせが所定の大当り図柄(時短図柄)である場合に、時短状態への移行条件が成立するようにしてもよい。また、例えば、確変中に通常大当り(非確変かつ非時短大当り:確変状態や時短状態の終了条件を満たすこととなる大当り)が発生した場合に、時短状態への移行条件が成立したとして、大当り終了後に時短状態に移行させてもよい。
図46に示された遊技制御処理におけるステップS23では、CPU56は、(2)の大当り図柄決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数、(8)の確変終了決定用乱数、(9)の確変決定用乱数、および(10)の時短決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。また、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(12)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられていてもよい。
なお、遊技制御処理に用いる判定用乱数は、上記に示したものに限られない。例えば、確変状態を確変終了判定用乱数を用いた抽選により終了させるでなく、所定の確変継続回数に達すると、確変状態を終了させるようにしてもよい。この場合、遊技制御手段は、大当りとすると判定すると、判定用乱数として、確変継続回数(確変状態における特別図柄の変動回数)を決定する確変回数決定用乱数を用いて、確変継続回数を決定する。例えば、遊技制御手段は、確変回数決定用乱数の値に応じて、100回、200回、500回または1000回に確変継続回数を決定する。そして、遊技制御手段は、例えば、ステップS308の大当り終了処理において決定された確変継続回数をセットし、変動が実行されるごとにステップS300やステップS304において回数を減算していき、確変回数決定用乱数を用いて決定した確変継続回数に達すると、確変状態を終了させる。また、確変終了決定用乱数と確変回数決定用乱数とを併用して用いてもよい。この場合、遊技制御手段は、ランダム8(確変終了決定用乱数)があらかじめ決められている1つの値と一致しなくても、確変回数決定用乱数を用いて決定した確変継続回数に達すると、確変状態を終了させる。
また、遊技制御手段は、判定用乱数として、大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(ラウンド数)を決定するラウンド数決定用乱数を用いて、ラウンド数を決定するようにしてもよい。例えば、遊技制御手段は、ラウンド数決定用乱数の値に応じて、2回、5回、10回、または15回にラウンド数を決定する。そして、遊技制御手段は、例えば、ステップS304の特別図柄停止処理において決定されたラウンド数をセットし、ステップS306やステップS307において、再び大入賞口を開放するか、大当りを終了させるか(ステップS305に移行させるか、ステップS308に移行させるか)を判断する際に、セットされたラウンド数と実行したラウンド数とが等しくなたか否かを判定し、等しくなったときにステップS308に移行させることにより、大当り時において、特別可変入賞球装置20を、ラウンド数決定用乱数を用いて決定したラウンド数の回数だけ開放させる。
判定用乱数更新処理、初期値更新処理および表示用乱数更新処理を行うと、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値の順列をカウント値順列変更回路523に変更させるカウント値順列変更処理を行う(ステップS26)。この実施の形態では、乱数回路設定処理のステップS158でカウント値順列変更フラグがセットされているか否かによって、カウント値順列変更処理を実行するか否かが決定されている。そして、CPU56は、カウント値順列変更フラグがセットされていることにもとづいて、カウント値順列変更処理を実行する。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。
また、例えば、タイマ割込処理では遊技制御処理のうちスイッチ処理(ステップS21参照)、初期値用乱数更新処理(ステップS24参照)、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)、及び後述する割込回数カウント処理(ステップS3201a,S3202参照)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理におけるステップS17からステップS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、ステップS22からステップS28(割込回数カウント処理を除く)、及びステップS31からステップS35(ステップS33を除く)の処理を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータのCPU56は、タイマ割込処理において、割込回数をカウントした(ステップS3201a参照)あとに、タイマ割込処理の実行回数が所定回数(例えば、3回)に達したことを検出すると(ステップS3202参照)、乱数回路503から乱数値を読み出す条件が成立したと判断し、乱数値の読み出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(ステップS27参照)における始動口スイッチ通過処理(ステップS312参照)の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、乱数回路503の乱数値記憶回路531に出力制御信号SCを出力し(ステップS3203参照)、乱数値記憶回路531から乱数値として記憶されているランダムRの値を読み出す(ステップS3204参照)。そして、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(ステップS27参照)における特別図柄通常処理(ステップS300参照)の実行の際に、読み出した乱数値にもとづいて大当りとするか否かを決定することになる。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S35の処理(ステップS30およびS33を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
次に、タイマ割込処理における乱数回路初期値更新処理(ステップS22)について説明する。図48は、乱数回路初期値更新処理を示すフローチャートである。乱数回路初期値更新処理において、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号の状態を確認する(ステップS220)。通知信号がオン状態になっていることを検出した場合には、CPU56は、初期値更新フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。すなわち、CPU56は、乱数回路設定処理において、所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がなされたか否か(ステップS157参照)を確認する。
初期値更新フラグがセットされている場合、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521が所定の最終値までカウント値を更新したときに、カウンタ521に入力する初期値を更新すると判断する。また、初期値更新フラグがセットされている場合、CPU56は、初期値変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS222)。すなわち、CPU56は、カウント値の初期値が現在変更されているか否か(すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバにもとづく値に変更されているか否か)を判断する。
初期値変更フラグがセットされている(すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバにもとづく値に初期値が現在変更されている)場合、CPU56は、カウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバにもとづく値から元の値(例えば、「1」)にもどす(ステップS223)。そして、CPU56は、初期値変更フラグをリセットし(ステップS224)、初期値更新処理を終了する。
初期値変更フラグがセットされていない(すなわち、初期値が現在変更されていない)場合、CPU56は、カウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバにもとづく値に変更する(ステップS225)。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバが「100」であるとすると、カウンタ521に入力する初期値を、IDナンバ「100」に所定値「100」を加算して求めた演算値「200」に変更する。また、例えば、カウンタ521に入力する初期値を、IDナンバ「100」に所定値「50」を減算して求めた演算値「50」に変更する。そして、CPU56は、初期値変更フラグをセットし(ステップS226)、初期値更新処理を終了する。
なお、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定した場合、ステップS225において、CPU56は、一方の乱数回路(例えば、12ビット乱数回路503a)から読み込んだ乱数を所定値としてIDナンバに加算して、カウンタ521に入力する初期値を求めてもよい。そして、CPU56は、他の一方(例えば、16ビット乱数回路503b)から読み込んだ乱数を、大当り判定用の乱数として用いてもよい。
なお、CPU56は、ステップS225においてカウンタ521に入力する初期値を更新する際、乱数回路503の比較器522の乱数最大値設定レジスタ535の値を確認し、IDナンバにもとづいて設定された値が乱数最大値以上であるか否かを判断する。そして、IDナンバにもとづいて設定された値が乱数最大値以上であると判断すると、CPU56は、カウンタ521に入力する初期値を所定値のまま更新しない(例えば、所定値「0」のまま更新しない)。そのようにすることによって、カウント値の初期値が乱数最大値以上の値に設定されてしまう事態を防止することができる。
なお、ステップS220において通知信号がオフ状態であると判断した場合、およびステップS221において初期値更新フラグがセットされていないと判断した場合、CPU56は、カウンタ521に入力する初期値を更新することなく、そのまま乱数回路初期値更新処理を終了し、ステップS23に移行する。
次に、タイマ割込処理における判定用乱数更新処理(ステップS23)について説明する。図49および図50は、判定用乱数更新処理を示すフローチャートである。判定用乱数更新処理において、CPU56は、まず、ランダム2(大当り図柄決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2301)。そして、そのカウンタのカウント値が「10」よりも小さいかどうか判定する(ステップS2302)。小さくなければ、すなわち、10に達していればその値を「0」に戻す(ステップS2303)。さらに、CPU56は、ランダム2を生成するためのカウンタのカウント値が初期値バッファに設定されている値と一致したか否か確認する(ステップS2304)。一致していたら、ランダム6を生成するためのカウント値を読み出して初期値決定用乱数を抽出し、その乱数値をランダム2を生成するためのカウンタに設定するとともに(ステップS2305)、初期値バッファにも格納する(ステップS2306)。
ステップS2304〜S2306の処理によって、ランダム2を生成するためのカウンタのカウント値は、1周するたびに(10カウントするたびに)、設定値(初期値)が変更され、ランダム2のランダム性がより向上する。
次いで、CPU56は、ランダム5(普通図柄当り判定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2307)。そして、そのカウンタのカウント値が「14」に達しているかどうか判定する(ステップS2308)。達していれば、その値を「3」に戻す(ステップS2309)。すなわち、ランダム5を生成するためのカウンタのカウント値がとりうる範囲は、3〜13である。さらに、CPU56は、ランダム5を生成するためのカウンタのカウント値が初期値バッファに設定されている値と一致したか否か確認する(ステップS2310)。一致していたら、ランダム7を生成するためのカウント値を読み出して初期値決定用乱数を抽出し、その乱数値をランダム5を生成するためのカウンタに設定するとともに(ステップS2311)、初期値バッファにも格納する(ステップS2312)。
ステップS2310〜S2312の処理によって、ランダム5を生成するためのカウンタのカウント値は、1周するたびに(3から13まで11カウントするたびに)、設定値(初期値)が変更され、ランダム5のランダム性がより向上する。
次いで、CPU56は、ランダム8(確変終了判定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2313)。そして、そのカウンタのカウント値が「50」に達しているかどうか判定する(ステップS2314)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2315)。さらに、CPU56は、ランダム8を生成するためのカウンタのカウント値が初期値バッファに設定されている値と一致したか否か確認する(ステップS2316)。一致していたら、ランダム11を生成するためのカウント値を読み出して初期値決定用乱数を抽出し、その乱数値をランダム8を生成するためのカウンタに設定するとともに(ステップS2317)、初期値バッファにも格納する(ステップS2318)。
ステップS2316〜S2318の処理によって、ランダム8を生成するためのカウンタのカウント値は、1周するたびに(51カウントするたびに)、設定値(初期値)が変更され、ランダム8のランダム性がより向上する。
次いで、CPU56は、ランダム9(確変決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2319)。そして、そのカウンタのカウント値が「17」に達しているかどうか判定する(ステップS2320)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2321)。さらに、CPU56は、ランダム9を生成するためのカウンタのカウント値が初期値バッファに設定されている値と一致したか否か確認する(ステップS2322)。一致していたら、ランダム12を生成するためのカウント値を読み出して初期値決定用乱数を抽出し、その乱数値をランダム9を生成するためのカウンタに設定するとともに(ステップS2323)、初期値バッファにも格納する(ステップS2324)。
ステップS2322〜S2324の処理によって、ランダム9を生成するためのカウンタのカウント値は、1周するたびに(17カウントするたびに)、設定値(初期値)が変更され、ランダム9のランダム性がより向上する。
次いで、CPU56は、ランダム10(時短決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2325)。そして、そのカウンタのカウント値が「17」に達しているかどうか判定する(ステップS2326)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2327)。
なお、判定用乱数として、確変回数決定用乱数やラウンド数決定用乱数を用いる場合には、判定用乱数更新処理において、CPU56は、確変回数決定用乱数やラウンド数決定用乱数の更新も行う。この場合、例えば、CPU56は、確変回数決定用乱数を生成するためのカウンタを1加算する。そして、CPU56は、そのカウンタのカウント値が所定値(例えば、「4」)に達しているかどうか判定し、達していれば、その値を「0」に戻す。また、CPU56は、ラウンド数決定用乱数を生成するためのカウンタを1加算する。そして、CPU56は、そのカウンタのカウント値が所定値(例えば、「4」)に達しているかどうか判定し、達していれば、その値を「0」に戻す。さらに、CPU56は、確変回数決定用乱数やラウンド数決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値が初期値バッファに設定されている値と一致したか否か確認する。一致していたら、確変回数決定用乱数やラウンド数決定用乱数の初期値用乱数を生成するためのカウント値を読み出して、その乱数値を確変回数決定用乱数やラウンド数決定用乱数を生成するためのカウンタに設定するとともに、初期値バッファにも格納する。
次に、タイマ割込処理における初期値用乱数更新処理(ステップS24)について説明する。図51は、初期値決定用乱数更新処理を示すフローチャートである。初期値決定用乱数更新処理において、CPU56は、ランダム6(ランダム2用の初期値決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2401)。そして、そのカウンタのカウント値が「10」に達しているかどうか判定する(ステップS2402)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2403)。
また、CPU56は、ランダム7(ランダム5用の初期値決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2404)。そして、そのカウンタのカウント値が「14」に達しているかどうか判定する(ステップS2405)。達していれば、その値を「3」に戻す(ステップS2406)。すなわち、ランダム7を生成するためのカウンタのカウント値がとりうる範囲は、3〜13である。
また、CPU56は、ランダム11(ランダム8用の初期値決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2407)。そして、そのカウンタのカウント値が「50」に達しているかどうか判定する(ステップS2408)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2409)。
また、CPU56は、ランダム12(ランダム9用の初期値決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2410)。そして、そのカウンタのカウント値が「17」に達しているかどうか判定する(ステップS2411)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2412)。
次に、タイマ割込処理におけるカウント値順列変更処理(ステップS26)について説明する。図52は、カウント値順列変更処理を示すフローチャートである。CPU56は、カウント値順列変更プログラム554に従って処理を実行することによって、カウント値順列変更処理を行う。カウント値順列変更処理において、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号の状態を確認する(ステップS241)。通知信号がオン状態になっていることを検出した場合には、CPU56は、カウント値順列変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS242)。すなわち、CPU56は、乱数回路設定処理において、所定の最終値までカウント値が更新されたときにカウンタ521が更新するカウント値の順列を変更する旨の設定がなされたか否か(ステップS158参照)を確認する。
カウント値順列変更フラグがセットされている場合、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521が所定の最終値までカウント値を更新したときに、カウンタ521が更新するカウント値の順列を変更すると判断する。そして、CPU56は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」を書き込む(ステップS243)。すなわち、CPU56は、カウント値順列変更データ「01h」を書き込むことによって、乱数値記憶回路531に入力されるカウント値Cの順列をカウント値順列変更回路523に変更させる。
以上のように、カウント値順列変更処理において、乱数を所定の最終値まで更新したときに、カウンタ521が更新するカウント値の順列を変更するので、乱数回路503が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図53は、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態(例えば、特別図柄表示器8において図柄の変動がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄変動が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、特別図柄についての始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特図保留メモリ570に記憶されている乱数回路503が発生したランダムRにもとづいて、特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
変動時間設定処理(ステップS302):変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):演出制御基板80に対して、飾り図柄の停止を指示するための飾り図柄停止コマンドを送信する。また、特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。なお、飾り図柄停止コマンドを送信しない構成としてもよい。この場合、演出制御基板80は、主基板31からの変動パターンコマンドにもとづいて変動時間タイマに変動時間を設定するとともに、その変動時間タイマを更新していくことで飾り図柄の変動時間を独自に監視し、その変動時間が経過したと判定したときに飾り図柄を停止する処理を行うようにすればよい。
大入賞口開放前処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)やフラグ(入賞口への入賞を検出する際に用いられるフラグ)を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件(例えば、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞したこと)の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
図54は、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、始動入賞カウンタが示す始動入賞記憶数(または特図保留メモリ570が記憶している始動入賞記憶数)が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS3201)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、CPU56は、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する(ステップS3201a)。すなわち、CPU56は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。この実施の形態では、CPU56は、ステップS3201aを実行することによって、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。割込回数カウンタの値を1加算すると、CPU56は、割込実行回数カウンタに示されるタイマ割込処理の実行回数が所定回数(例えば、3回)に達しているか否かを確認する(ステップS3202)。なお、タイマ割込処理の実行回数が所定回数に達すると、ステップS3207で、CPU56は、割込実行回数カウンタをリセットする。そして、CPU56は、遊技球が始動入賞口14に入賞したあと、割込実行回数カウンタが所定回数に達しているか否かを確認する。
ステップS3202において所定回数としてあらかじめ設定される値は、以下のように定められる。前述のように、乱数回路503のタイマ回路534は、始動口スイッチ14aから入賞検出信号SSが継続して入力されている時間を計測し、計測時間が所定期間になったことを検出すると、乱数値取り込みデータ「01h」を書き込む。この実施の形態では、タイマ回路534が計測する所定期間(例えば、3ms)が、所定回数のタイマ割込処理が実行される期間(例えば、2msごとのタイマ割込処理を3回実行する場合は6ms)よりも短くなるように、ステップS3202において用いる所定回数(例えば、3回)が設定される。そのように設定することによって、乱数を読み出してから、乱数値記憶回路531に記憶される乱数の値が更新される前に再び乱数を読み出してしまうことを防止することができ、前回乱数値記憶回路531から読み出した乱数と同じ値の乱数を再び読み出してしまうことを防止することができる。なお、タイマ回路534が入賞検出信号SSの入力時間を計測するのでなく、CPU56が入賞検出信号SSの入力時間を計測し、乱数値取り込みデータ「01h」を乱数値取込レジスタ539に書き込むようにしてもよい。
タイマ割込処理の実行回数が所定回数に達している場合、CPU56は、特定した乱数回路503の乱数値記憶回路531に出力制御信号SCを出力し、乱数値記憶回路531を読出可能(イネイブル)状態に制御する(ステップS3203)。
CPU56は、乱数回路503の乱数値記憶回路531から、乱数値として記憶されているランダムRの値を読み出す(ステップS3204)。また、CPU56は、読み出したランダムRの値を、始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ(特図保留メモリ570))に格納する(ステップS3205)。また、CPU56は、ランダムRの値をバッファ領域に格納すると、乱数値記憶回路531への出力制御信号SCの出力を停止し、乱数値記憶回路531を読出不能(ディセイブル)状態に制御する(ステップS3206)。また、CPU56は、割込実行回数カウンタをリセットする(ステップS3207)。そして、CPU56は、所定のバッファ領域に格納したランダムRの値を特図保留メモリ570の空エントリの先頭にセットし(ステップS3208)、始動入賞カウンタのカウント数を1加算することで始動入賞記憶数を1増やす(ステップS3209)。
また、CPU56は、判定用乱数や表示用乱数などの各乱数(ソフトウェア乱数)の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS3210)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS3210では、図47に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム4,ランダム8〜ランダム11、ランダム14が抽出される。
そして、CPU56は、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間を変動短縮タイマにセットする(ステップS3211)。なお、上述したように、ここでセットされた変動短縮タイマはステップS310にて減算される。
ステップS3201において始動入賞記憶するが最大値である4に達している場合、およびステップS3202においてタイマ割込処理の実行回数が所定回数に達してない場合、そのまま始動口スイッチ通過処理を終了する。
以上のように、始動口スイッチ通過処理において、乱数値記憶回路531からランダムRを読み出すにあたって、タイマ割込処理が所定回数実行されたこと(すなわち、タイマ割込処理が所定回数実行される間継続して入賞検出信号SSが入力されたこと)を条件に、乱数値記憶回路531から乱数を読み出す。そのため、乱数を読み出してから、乱数値記憶回路531に記憶される乱数の値が更新される前に再び乱数を読み出してしまうことを防止することができる。また、前回乱数値記憶回路531から読み出した乱数と同じ値の乱数を再び読み出してしまうことを防止することができる。
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)について説明する。図55および図56は、特別図柄通常処理を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS3301)、始動入賞記憶数(保留記憶数)の値を確認する(ステップS3302)。具体的には、始動入賞記憶カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。また、ステップS3301で変動開始不可能である場合や、ステップS3302で保留記憶数が0である場合には、CPU56は、そのまま特別図柄通常処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(ランダムRや各判定用乱数、表示用乱数)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS3303)、保留記憶数の値を1減らし(始動入賞記憶カウンタの値を1減らし)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS3304)。すなわち、保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、CPU56は、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする処理を実行する。
また、CPU56は、確変終了とするか否かの判定を行う(ステップS3305〜S3307)。具体的には、確変フラグがセットされている場合(確変時短フラグがセットされている場合を含む)には(ステップS3305)、CPU56は、確変終了判定用乱数(ランダム8)を保存領域から読み出して(ステップS3306)、読み出したランダム8の値が、確変終了値と一致するか否か判定し(ステップS3307)、一致する場合には、確変フラグや確変時短フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS3311,S3312)。従って、ランダム8の値にもとづいて確変状態が終了したときに、ステップS3319の大当り判定において低確率状態にもとづく抽選が実行される。なお、ステップS3305で確変フラグがセットされていない場合には、CPU56は、そのままステップS3316に移行し、大当り判定処理を行う。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に制御されている場合には、確変フラグのみがセットされているので、ステップS3311およびステップS3312において、CPU56は、確変フラグのみのリセットを行い確変状態を終了させることになる。また、遊技状態が確変時短状態に制御されている場合には、確変フラグと確変時短フラグの双方がセットされているので、ステップS3311およびステップS3312において、CPU56は、確変フラグおよび確変時短フラグの双方をリセットすることになる。
確変フラグや確変時短フラグをリセットすると、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になっているか否かを確認する(ステップS3313)。時短回数カウンタの値が0になっている場合には、CPU56は、通常表示指定の演出制御コマンド(通常表示指定コマンド)を演出制御手段(演出制御基板80)に送信する処理を実行し(ステップS3315)、ステップS3316に移行する。なお、時短回数カウンタは、あと何回の特別図柄の変動がなされたら時短状態が終了するのかを示す回数(可変表示可能回数)が設定されているカウンタである。演出制御用CPU101は、通常表示指定コマンドを受信すると、音、表示、発光体などを用いた演出を停止し、確変状態または時短状態(確変時短状態を含む)である旨の報知を終了する。
時短回数カウンタの値が0になっていない場合には、CPU56は、時短フラグをセットし、遊技状態を時短状態に移行させ(ステップS3314)、ステップS3316に移行する。すなわち、確変時短状態において、確変の終了条件が成立したが時短継続回数が残っているので、CPU56は、遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる。なお、遊技状態が確変状態に制御されており、ステップS3311およびステップS3312において確変フラグのみのリセットを行った場合には、そのままステップS3315に移行し、CPU56は、通常表示指定コマンドを演出制御手段に送信する処理を実行することになる。
ステップS3307において、確変終了としないと判定した場合(すなわち、読み出したランダム8の値が確変終了値と一致しなかった場合)、CPU56は、確変時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3308)。確変時短フラグがセットされている場合、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になっているか否かを確認する(ステップS3309)。時短回数カウンタの値が0になっている場合には、CPU56は、通常表示指定コマンドを演出制御手段に送信する処理を実行し(ステップS3310)、ステップS3316に移行する。演出制御用CPU101は、通常表示指定コマンドを受信すると、確変状態または時短状態(確変時短状態を含む)である旨の報知を終了する。なお、ステップS3309において、時短回数カウンタが0になっている場合、CPU56は、確変時短フラグをリセットし(すなわち、確変フラグのみがセットされている状態にし)、遊技状態を確変時短状態から確変状態に移行する。また、ステップS3308において確変時短フラグがセットされていなかった場合や、ステップS3309において、時短回数カウンタが0でない場合、CPU56は、そのままステップS3316に移行する。
また、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3316)。すなわち、CPU56は、遊技状態が確変状態に制御されているか否かを確認する。この場合、ステップS3307で確変状態を終了しないと判定した場合、遊技状態が確変状態に制御されていることになる。また、ステップS3305で確変フラグがセットされていなかった場合や、ステップS3307で確変状態を終了すると判定した場合、遊技状態が確変状態以外の通常状態(時短状態を含む)に制御されていることになる。
確変フラグがセットされていない場合、CPU56は、遊技状態が確変状態以外の通常状態であると判断し、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いるテーブルとして、通常時大当り判定テーブル571a(図37(A)参照)を設定する(ステップS3317)。また、確変フラグがセットされている場合、CPU56は、遊技状態が確変状態であると判断し、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いるテーブルとして、確変時大当り判定テーブル571b(図37(B)参照)を設定する(ステップS3318)。
CPU56は、乱数バッファ領域に格納したランダムRの値にもとづいて、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定する(ステップS3319)。この場合、CPU56は、ステップS3317で設定した通常時大当り判定テーブル571aまたはステップS3318で設定した確変時大当り判定テーブル571bを用いて、大当りとするか否かを判定する。また、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とすると決定すると、CPU56は、大当り状態であることを示す大当りフラグをオン状態にする(ステップS3320)。
なお、判定用乱数としてのラウンド数決定用乱数を用いてラウンド数の決定を行う場合には、例えば、ステップS3320において、CPU56は、大当りフラグをオン状態にするとともに、ラウンド数決定用乱数を用いてラウンド数を決定してもよい。例えば、CPU56は、ラウンド数決定用乱数の値に応じて、2回、5回、10回、または15回にラウンド数を決定する。
また、CPU56は、大当りとすることに決定すると、確変とするか否かを判定する確変判定処理を行う(ステップS3321〜S3324)。CPU56は、乱数格納バッファから確変決定用乱数を読み出し(ステップS3321)、確変判定モジュールを実行する(ステップS3322)。確変とすることに決定した場合には(ステップS3323)、CPU56は、確変決定フラグをセットする(ステップS3324)。なお、確変決定フラグは、確変状態への移行条件を成立させることを決定したことを示すフラグである。また、確変判定モジュールは、確変決定用乱数が、あらかじめ決められている確変判定値と一致したら確変状態への移行条件を成立させることに決定するプログラムである。
なお、パンク抽選でなく所定の確変継続回数に達したときに確変状態を終了させる場合には、例えば、ステップS3324において、CPU56は、確変決定フラグをセットするとともに、判定用乱数としての確変回数決定用乱数を用いて確変継続回数を決定する。例えば、CPU56は、確変回数決定用乱数の値に応じて、100回、200回、500回または1000回に確変継続回数を決定する。
また、CPU56は、時短とするか否かを判定する時短判定処理を行う(ステップS3325〜S3328)。CPU56は、乱数格納バッファから時短決定用乱数を読み出し(ステップS3325)、時短判定モジュールを実行する(ステップS3326)。時短とすることに決定した場合には(ステップS3327)、CPU56は、時短決定フラグをセットする(ステップS3328)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS3329)。なお、時短決定フラグは、時短状態への移行条件を成立させることを決定したことを示すフラグである。また、時短判定モジュールは、時短決定用乱数が、あらかじめ決められている時短判定値と一致したら時短状態への移行条件を成立させることに決定するプログラムである。
以上のように、ステップS3319においてランダムRにもとづいて大当りとすると判定すると、CPU56は、確変決定用乱数を読み出して(ステップS3321参照)、確変とするか否かを判定する(ステップS3322,S3323参照)。例えば、大当り判定と確変判定とをともにソフトウェア乱数を用いて行う場合、無線信号などを用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させたり入力したりことによって(例えば、不正信号によってソフトウェア乱数の初期値を狙うことによって)、大当りと確変状態への移行条件とを不正に成立させられてしまう可能性がある。この実施の形態では、乱数回路503が発生させた乱数を用いて大当りとするか否かの判定を行うので、大当りの判定と確変の判定を両方ともソフトウェア乱数を用いて行う場合と比較して、大当りと確変状態への移行条件とを不正に成立させられてしまう可能性を低減できる。また、大当りと判定したときのみ確変決定用乱数を読み出して確変とするか否かを判定するので、大当りと判定された場合でなければ、不正信号を発生させたり入力したりする行為を行っても意味がないので、確変決定用乱数の初期値を不正信号により狙われたときに生じる被害が少なくて済む。
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)について説明する。図57は、特別図柄停止処理を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、特別図柄停止を示す演出制御コマンドを送信する処理を行う(ステップS3401)。
次いで、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS3402)。大当りフラグがセットされていれば、CPU56は、確変時短フラグ、確変フラグおよび時短フラグをリセットする(ステップS3403,S3404,S3405)。また、時短回数カウンタをクリアし(ステップS3406)、ステップS3416に移行する。
ステップS3402において大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否か確認する(ステップS3408)。セットされていれば、CPU56は、確変時短状態(確変状態と時短状態への移行条件が同時に成立(本例では、乱数を用いた抽選により確変および時短とすることを同時に決定)した後、優先的に確変状態に制御された状態)であることを示す確変時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS3409)。セットされていれば、時短回数カウンタの値を−1し(ステップS3410)、ステップS3416に移行する。ただし、既に0になっている場合には減算しない。また、確変時短フラグがセットされている場合には、実際には遊技状態は確変状態であるが、このように、時短回数カウンタも−1される。なお、ステップS3409で確変時短フラグがセットされていなかった場合には、そのままステップS3416に移行する。
ステップS3408において確変フラグがセットされていないことを確認したら、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS3411)。セットされていれば、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS3412)。時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS3413)、時短フラグをリセットして時短状態を終了させ(ステップS3414)、演出制御基板80に対して、通常状態に戻ったことを通知するために、通常表示指定の演出制御コマンドを送信する処理を行う(ステップS3415)。
ステップS3416では、大当りとすることに決定された場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
次に、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS308)について説明する。図58は、大当り遊技が終了したときに実行される大当り終了処理を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、確変決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3501)。確変決定フラグがセットされている場合には、CPU56は、さらに、時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3502)。時短決定フラグがセットされていた場合には、確変フラグと確変時短フラグとをセットし(ステップS3503)、さらに、時短回数カウンタに所定値をセットする(ステップS3504)。なお、この実施の形態では、時短回数カウンタには所定値として100が設定される。ステップS3502で時短決定フラグがセットされていない場合には、CPU56は、確変フラグをセットし(ステップS3508)、ステップS3505に移行する。なお、確変時短状態において、確変フラグと確変時短フラグとに代えて、確変フラグと時短フラグとをセットするようにしてもよい。その場合、ステップS3502において時短決定フラグがセットされていた場合に、CPU56は、確変フラグと時短フラグとをセットする。
ステップS3501で確変決定フラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3509)。時短決定フラグがセットされていた場合には、CPU56は、時短フラグをセットし(ステップS3510)、さらに、時短回数カウンタに所定値をセットし(ステップS3511)、ステップS3505に移行する。なお、この実施の形態では、時短回数カウンタには所定値として100が設定される。
また、CPU56は、演出制御手段に、大当り遊技状態の終了と、特別遊技状態(確変状態、時短状態または確変時短状態)への移行とを通知するために、特定大当り終了表示指定の演出制御コマンド(特定大当り終了表示コマンド)を送信する処理を行う(ステップS3505)。演出制御用CPU101は、特定大当り終了表示コマンドを受信すると、音、表示、発光体などを用いた演出を行い、確変状態または時短状態(確変時短状態を含む)である旨の報知を行う。なお、演出制御用CPU101は、確変状態と時短状態とで、異なる背景画像を用い、異なる演出態様で各電気部品の制御を行うことによって、確変状態または時短状態であることを報知してもよい。さらに、演出制御用CPU101は、確変時短状態であることを報知する場合、確変状態および時短状態とは、異なる背景画像を用い、異なる演出態様で各電気部品の制御を行うことによって、確変時短状態であることを報知してもよい。また、演出制御用CPU101は、確変状態、時短状態または確変時短状態のいずれの状態においても、共通な背景画像を用い、全て共通の演出態様で各電気部品の制御を行うことによって、確変状態または時短状態であることを報知してもよい。ただし、この場合、演出制御用CPU101は、通常状態とは異なる演出態様で確変状態または時短状態であることを報知する。
特定大当り終了表示コマンドを送信すると、CPU56は、確変決定フラグおよび時短決定フラグをリセットする(ステップS3506)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値にする(ステップS3507)。
ステップS3509において時短決定フラグがセットされていなかった場合(すなわち、確変状態、時短状態および確変時短状態のいずれでもない場合)、CPU56は、大当り遊技状態の終了を通知するために、非特定大当り終了表示指定の演出制御コマンド(非特定大当り終了表示コマンド)を送信する処理を行い(ステップS3512)、ステップS3506に移行する。演出制御用CPU101は、非特定大当り終了表示コマンドを受信すると、音、表示、発光体などを用いた演出を行い、大当り遊技状態の終了を報知する。この場合、演出制御用CPU101は、ステップS3505とは異なる演出態様で大当り遊技状態の終了を報知する。
次に、主基板31と払出制御基板37との間で送受信される払出制御信号および払出制御コマンドについて説明する。図59は、遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行うために、主基板31と払出制御基板37との間で制御信号として接続確認信号が送受信される。図59に示すように、接続確認信号は、主基板31の立ち上がり時(遊技制御手段が遊技制御処理を開始したとき)に出力され、払出制御基板37に対して主基板31が立ち上がったことを通知するための信号(主基板31の接続確認信号)である。また、接続確認信号は、賞球払出が可能な状態であることを示す。
払出制御用マイクロコンピュータ370は、遊技制御用マイクロコンピュータ560と同様に、シリアル通信回路375を内蔵する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵するシリアル通信回路505と、払出制御用マイクロコンピュータ370が内蔵するシリアル通信回路375との間で、各種払出制御コマンドが送受信される。なお、払出制御用マイクロコンピュータ370が内蔵するシリアル通信回路375の構成及び機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵するシリアル通信回路505の構成及び機能と同様である。
図60は、遊技制御手段と払出制御手段との間で送受信される制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行うために、主基板31と払出制御基板37との間で各種制御コマンドが送受信される。
賞球個数コマンドは、払出要求を行う遊技球の個数(0〜15個)を指定するために出力されるコマンドである。この実施の形態では、始動口スイッチ14aで遊技球が検出されると4個の賞球払出を行い、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30aのいずれかで遊技球が検出されると7個の賞球払出を行い、カウントスイッチ23で遊技球が検出されると15個の賞球払出を行う。よって、始動口スイッチ14aで遊技球が検出された場合、賞球数4個を通知するための賞球個数コマンド「04」が送信され、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30aのいずれかで遊技球が検出された場合、賞球数7個を通知するための賞球個数コマンド「07」が送信され、カウントスイッチ23で遊技球が検出された場合、賞球数15個を通知するための賞球個数コマンド「0F」が送信される。なお、賞球個数コマンドを2バイトで構成してもよい。この場合、例えば、CPU56は、まず賞球個数コマンドの下位1バイトのデータを送信データレジスタ710に書き込む。そして、送信用シフトレジスタ712から賞球個数コマンドの下位1バイトのデータの送信が完了すると、シリアル通信回路505からの送信時割り込み要求に応じて、CPU56は、賞球個数コマンドの上位1バイトのデータを送信データレジスタ710に書き込み、送信用シフトレジスタ712から賞球個数コマンドの上位1バイトのデータが送信される。
賞球ACKコマンド「D2」は、払出制御手段が賞球個数コマンドを受信したことを遊技制御手段に通知するためのコマンドである。賞球ACKコマンドは、賞球個数コマンドを受信したことを示す受信確認信号に相当する。
図61は、図59に示す制御信号および図60に示す制御コマンドの送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。なお、図61には、電源断信号も示されている。図61に示すように、接続確認信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用マイクロコンピュータ370に入力される。また、電源断信号は、出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560に入力される。また、賞球個数コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵するシリアル回路505から出力され、払出制御用マイクロコンピュータ370が内蔵するシリアル回路375に入力される。また、賞球ACKコマンドは、払出制御用マイクロコンピュータ370が内蔵するシリアル回路375から出力され、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵するシリアル回路505に入力される。
接続確認信号および電源断信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。また、主基板31と払出制御基板37との間で、遊技制御用マイクロコンピュータ560への電源断信号の信号線と、払出制御に関わる制御信号(接続確認信号)の信号線とをまとめて配線することができる。よって、遊技機において、遊技制御用マイクロコンピュータ560への電源断信号に関する配線スペースを節減することができる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ370にシリアル送信し、払出制御用マイクロコンピュータ370が賞球ACKコマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560にシリアル送信する双方向通信を行う場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560と払出制御用マイクロコンピュータ370とは一方向のシリアル通信を行ってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ370に送信する一方向のシリアル通信を行い、払出制御用マイクロコンピュータ370は賞球ACKコマンドを送信しないようにしてもよい。
図62は、払出制御信号および払出制御コマンドの出力の仕方の一例を示すタイミング図である。図62に示すように、入賞検出スイッチが遊技球の入賞を検出すると、遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)は、入賞に応じて払い出される賞球数に応じた賞球個数コマンドを払出制御手段(払出制御用マイクロコンピュータ370)に送信する。なお、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技球が遊技機に設けられている入賞領域に入賞したことを入賞検出スイッチの検出信号によって検知すると、あらかじめ決められた賞球数をバックアップRAMに形成されている総賞球数格納バッファの内容に加算する。そして、総賞球数格納バッファの内容が0でない値になったら、入賞に応じて払い出される賞球数に応じた賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ370に送信する。
また、この実施の形態では、始動口スイッチ14aで遊技球が検出されると4個の賞球払出を行い、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30aのいずれかで遊技球が検出されると7個の賞球払出を行い、カウントスイッチ23で遊技球が検出されると15個の賞球払出を行う。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、払い出される賞球数に応じて、賞球数が4個の場合には賞球数が4個であることを示す賞球個数コマンド「04」を送信し、賞球数が7個の場合には賞球数が7個であることを示す賞球個数コマンド「07」を送信し、賞球数が15個の場合には賞球数が15個であることを示す賞球個数コマンド「0F」を送信する。
賞球個数コマンドの送信を完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のシリアル通信回路505は、図62に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56に対して送信時割り込み要求を行う。送信時割込要求によって、CPU56は、賞球個数コマンドの送信を完了した状態となったことを認識し、払出制御用マイクロコンピュータからの受信確認信号の待ち状態となる。
払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数コマンドの受信を確認すると、受信した賞球個数コマンドに示される賞球数を、払出制御用マイクロコンピュータ370の受信バッファに格納する。また、払出制御用マイクロコンピュータ370は、RAMの所定領域に設けられた賞球未払出個数カウンタに賞球数を加算する。そして、払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球ACKコマンド「D2」を、遊技制御用マイクロコンピュータ560に送信する。なお、払出制御用マイクロコンピュータ370は、払出制御用マイクロコンピュータ370が内蔵するシリアル通信回路375からの受信時割り込み要求にもとづく割込処理において賞球数を受信カウンタに格納するようにしてもよい。この場合、払出制御用マイクロコンピュータ370が内蔵するシリアル通信回路375は、賞球個数コマンドを受信すると、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUに受信時割り込み要求を行う。そして、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、シリアル通信回路375からの割り込み要求に応じて割込処理を実行することによって、賞球数を受信バッファに格納する。
賞球ACKコマンドを受信し、受信データレジスタ711に賞球ACKコマンドが格納された状態となると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のシリアル通信回路505は、図62に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56に対して受信時割り込み要求を行う。受信時割込要求による割込処理を実行することによって、CPU56は、シリアル通信回路505がデータを受信したことを認識し、後述する賞球ACK待ち処理において受信データレジスタ711から賞球ACKコマンドを読み込む。
図63は、ステップS31の賞球処理の一例を示すフローチャートである。賞球処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、賞球個数加算処理(ステップS1201)と賞球制御処理(ステップS1202)とを実行する。そして、RAM55に形成されるポート0バッファの内容をポート0に出力する(ステップS1203)。なお、ポート0バッファの内容は、賞球制御処理において更新される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、メイン処理におけるステップS17からステップS19までのループ処理において、割り込み許可状態である間にシリアル通信回路505からの割り込み要求があると、シリアル通信回路505が割り込み要求を行った割り込み原因に応じた割り込み処理を実行する。図64は、シリアル通信回路505が割り込み要求に対して行う割り込み処理の一例を示す流れ図である。図64(a)は、シリアル通信回路505が通信エラーを割り込み原因として割り込み要求を行った場合に、CPU56が実行する通信エラー割込処理である。図64(b)は、シリアル通信回路505が受信データを受信したことを割り込み原因として割り込み要求を行った場合に、CPU56が実行する受信時割込処理である。図64(c)は、シリアル通信回路505が送信データの送信を完了したことを割り込み原因として割り込み要求を行った場合に、CPU56が実行する送信完了割込処理である。
CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨が初期設定されているか否かを判断する。例えば、CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨のフラグがセットされているか否かを判断する。この実施の形態では、CPU56は、通信エラー時割込優先実行フラグがセットされていることにもとづいて、シリアル通信回路505で通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行する。
シリアル通信回路505から割り込み要求があると、CPU56は、シリアル通信回路505のステータスレジスタA705の各ビットを確認し、割り込み原因を特定する。この場合、CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨が初期設定されているか否かを判断する。例えば、CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨のフラグがセットされているか否かを判断する。この実施の形態では、CPU56は、通信エラー時割込優先実行フラグがセットされていることにもとづいて、シリアル通信回路505で通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行する。
CPU56は、通信エラー時割込優先実行フラグがセットされていることにもとづいて、ステータスレジスタA705のビット0〜ビット3を優先的に確認し、割り込み原因を特定する。すなわち、CPU56は、シリアル通信回路505で通信エラー(オーバーラン、ノイズエラー、フレーミングエラーまたはパリティエラー)が発生したことを割り込み原因として割り込み要求したか否かを、他の割り込み原因(受信データの受信または送信データの送信完了)に優先して判断する。ステータスレジスタA705のビット0〜ビット3のうちいずれか1つまたは複数のビットが「1」であると判断すると、CPU56は、割り込み原因がシリアル通信回路505で通信エラーが発生したことであると特定する。
割り込み原因がシリアル通信回路505で通信エラーが発生したことであると特定すると、CPU56は、図64(a)に示す通信エラー割込処理を他の割込処理(図64(b)および図64(c)に示す割込処理)に優先して実行する。この場合、CPU56は、シリアル通信回路505で通信エラーが発生していることを示す通信エラーフラグをセットする(ステップS41)。
なお、通信エラーを検出すると、CPU56は、演出制御手段に、シリアル通信回路505で通信エラーが発生したことを通知するために、通信エラー発生表示指定の演出制御コマンド(通信エラー表示コマンド)を送信する処理を行う。演出制御用CPUは、通信エラー表示コマンドを受信すると、音、表示、発光体などを用いた演出を行い、通信エラーが発生している旨の報知を行う。
割り込み原因がシリアル通信回路505で通信エラーが発生したことでなかった場合、CPU56は、ステータスレジスタAのビット5を確認する。すなわち、CPU56は、シリアル通信回路505が受信データを受信したことが割込原因であるか否かを判断する。ステータスレジスタAのビット5が「1」であると判断すると、CPU56は、割り込み原因がシリアル通信回路505が受信データを受信したことであると特定する。
割り込み原因がシリアル通信回路505が受信データを受信したことであると特定すると、CPU56は、図64(b)に示す受信時割込処理を実行する。この場合、CPU56は、シリアル通信回路505が受信データを受信していることを示す受信時割込フラグをセットする(ステップS42)。
なお、ステップS42において、CPU56は、受信時割込フラグをセットするとともに、シリアル通信回路505の受信データレジスタ711からデータを読み込んでもよい。この場合、例えば、CPU56は、読み込んだ受信データが賞球ACKコマンドであるか否かを判断する。また、賞球ACKコマンドであると判断すると、CPU56は、賞球ACKコマンドを受信したことを示す賞球ACK受信フラグをセットする。
また、割り込み原因がシリアル通信回路505で通信エラーが発生したことでなかった場合、CPU56は、ステータスレジスタAのビット6を確認する。すなわち、CPU56は、シリアル通信回路505が送信データの送信を完了したことが割込原因であるか否かを判断する。ステータスレジスタAのビット6が「1」であると判断すると、CPU56は、割り込み原因がシリアル通信回路505が送信データの送信を完了したことであると特定する。
割り込み原因がシリアル通信回路505が送信データの送信を完了したことであると特定すると、CPU56は、図64(c)に示す送信完了割込処理を実行する。この場合、CPU56は、シリアル通信回路505が送信データの送信を完了していることを示す送信時割込フラグをセットする(ステップS43)。
上記に示す処理を実行することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、シリアル通信回路505からの割り込み要求があった場合に、割込原因を特定し、特定した割込原因に応じたフラグ(通信エラーフラグ、受信時割込フラグ又は送信時割込フラグ)をセットする。特定した割込原因に応じてフラグがセットされることによって、CPU56によって、シリアル通信回路505で通信エラーが発生した旨や、データを受信した旨、又はデータ送信を完了した旨が認識される。
なお、払出制御用マイクロコンピュータ370が搭載するCPUも、シリアル通信回路375からの割り込み要求があった場合に、図64に示す処理と同様の処理に従って、割り込み原因を特定し、特定した割込原因に応じたフラグをセットする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から払出制御用マイクロコンピュータ370に、一方向通信で賞球個数コマンドを送信する場合を考える。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560が払出制御用マイクロコンピュータ370に、例えば2ms毎にタイマ割込が発生する構成となっていて、賞球個数コマンドを送信した後、次の割込処理を行って2ms後に再び賞球個数コマンドを送信したとする。また、払出制御用マイクロコンピュータ370は、例えば4ms毎にタイマ割込が発生する構成となっていて、4ms毎に賞球個数コマンドを受信できるものであるとする。すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が最初に送信した賞球個数コマンドを読み込んでいないのに、払出制御用マイクロコンピュータ370が次の賞球個数コマンドを受信してしまう事態が発生してしまうが、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUがシリアル通信回路375からの受信時割り込み要求に応じて賞球個数コマンドを受信するように設定すれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの賞球個数コマンドを確実に受信することができる。
賞球個数加算処理では、図65に示す賞球個数テーブルが使用される。賞球個数テーブルは、ROM54に設定されている。賞球個数テーブルの先頭アドレスには処理数(この例では「6」)が設定され、その後に、スイッチオンバッファ(2バイトのスイッチオンバッファのうちの入力ポート0に対応する方)の下位アドレス、入賞により賞球を払い出すことになる入賞口の各スイッチについてのスイッチ入力ビット判定値、賞球数が、入賞口の各スイッチのそれぞれに対応して順次設定されている。なお、スイッチ入力ビット判定値は、入力ポート0における各スイッチの検出信号が入力されるビットに対応した値である。また、スイッチオンバッファの上位アドレスは固定的な値(例えば7F(H))である。また、賞球個数テーブルにおいて、6つのスイッチオンバッファの下位アドレスのそれぞれには、同じデータが設定されている。なお、この実施の形態では、ROM54およびRAM55のアドレスは16ビットで指定される。
図66は、賞球個数加算処理を示すフローチャートである。賞球個数加算処理において、CPU56は、賞球個数テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS1211)。そして、ポインタが指すアドレスのデータ(この場合には処理数)をロードする(ステップS1212)。次に、スイッチオンバッファの上位アドレス(8ビット)を2バイトのチェックポインタの上位1バイトにセットする(ステップS1213)。
そして、ポインタの値を1増やし(ステップS1214)、ポインタが指す賞球個数テーブルのデータ(この場合にはスイッチオンバッファの下位アドレス)をチェックポインタの下位1バイトにセットした後(ステップS1215)、ポインタの値を1増やす(ステップS1216)。次いで、チェックポインタが指すアドレスのデータ、すなわちスイッチオンバッファの内容をレジスタにロードし(ステップS1217)、ロードした内容と、ポインタが指す賞球個数テーブルのデータ(この場合にはスイッチ入力ビット判定値)との論理積をとる(ステップS1218)。この結果、スイッチオンバッファの内容がロードされたレジスタには、検査対象としているスイッチの検出信号に対応したビット以外の7ビットが0になる。そして、ポインタの値を1増やす(ステップS1219)。
ステップS1218における演算結果が0でなれば、すなわち、検査対象のスイッチの検出信号がオン状態であれば、ポインタが指す賞球個数テーブルのデータ(この場合には賞球個数)を賞球加算値に設定し(ステップS1220,S1221)、賞球加算値を、RAM55に形成されている16ビットの総賞球数格納バッファの内容に加算する(ステップS1222)。加算の結果、桁上げが発生した場合には、総賞球数格納バッファの内容を65535(=FFFF(H))に設定する(ステップS1223,1224)。
ステップS1225では処理数を1減らし、処理数が0であれば処理を終了し、処理数が0でなければステップS1214に戻る(ステップS1226)。また、ステップS1220において、ステップS1218における演算結果が0であること、すなわち、検査対象のスイッチの検出信号がオフ状態であることを確認したら、ステップS1225に移行する。
図67は、ステップS1202の賞球制御処理を示すフローチャートである。賞球制御処理では、CPU56は、ステップS1230の賞球異常検出処理を実行した後、賞球プロセスコードの値に応じて、ステップS1231〜S1235のいずれかの処理を実行する。
図68は、賞球プロセスコードの値が0の場合に実行される賞球送信待ち処理(ステップS1231)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球送信待ち処理において、通信エラーフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1241)。すなわち、CPU56は、まず、シリアル通信回路505で通信エラーが発生しているか否かを確認する。通信エラーフラグがセットされている場合、CPU56は、そのまま処理を終了する。すなわち、シリアル通信回路505で通信エラーが発生している状態であるので、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止するように制御する。
通信エラーフラグがセットされていなければ、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容を確認する(ステップS1242)。その値が0であれば処理を終了し、0でなければ、賞球プロセスコードの値を1にした後(ステップS1243)、処理を終了する。
図69は、賞球プロセスコードの値が1の場合に実行される賞球個数コマンド送信処理(ステップS1232)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球送信処理において、通信エラーフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1251)。すなわち、CPU56は、まず、シリアル通信回路505で通信エラーが発生しているか否かを確認する。通信エラーフラグがセットされている場合、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止し、そのまま処理を終了する。すなわち、シリアル通信回路505で通信エラーが発生している状態であるので、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止するように制御する。この場合、CPU56は、例えば、シリアル通信回路505の送信部の機能を停止させることによって、払出制御基板37へのデータ送信を禁止するように制御する。例えば、CPU56は、シリアル通信回路505の制御レジスタB708のビット3を「0」に設定し、送信回路を使用しないように設定することによって、払出制御基板37へのデータ送信を禁止する。
通信エラーフラグがセットされていなければ、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値(この例では「15」)よりも小さいか否か確認する(ステップS1252)。総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値以上であれば、賞球コマンド最大値を賞球個数バッファに設定する(ステップS1253)。また、総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値よりも小さい場合には、総賞球数格納バッファの内容を賞球個数バッファに設定する(ステップS1254)。
その後、CPU56は、賞球個数バッファの内容を賞球個数コマンドとしてシリアル通信回路505の送信データレジスタ710に書き込み(ステップS1255)、賞球プロセスコードの値を2にした後(ステップS1256)、処理を終了する。この実施の形態では、賞球コマンド最大値は「15」である。従って、最大で「15」の払出数を指定する賞球個数コマンドが送信データレジスタ710に書き込まれる。その後、送信データレジスタ710に書き込まれた賞球個数コマンドは、送信用シフトレジスタ712に転送され、送信用シフトレジスタ712から払出制御用マイクロコンピュータに送信される。
図70は、賞球プロセスコードの値が2の場合に実行される賞球送信完了待ち処理(ステップS1233)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球送信完了待ち処理において、通信エラーフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1261)。すなわち、CPU56は、まず、シリアル通信回路505で通信エラーが発生しているか否かを確認する。通信エラーフラグがセットされている場合、CPU56は、そのまま処理を終了する。すなわち、シリアル通信回路505で通信エラーが発生している状態であるので、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止するように制御する。
通信エラーフラグがセットされていなければ、CPU56は、送信時割込フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1262)。送信時割込フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1263の処理に移行する。また、送信時割込フラグがセットされていなければ、CPU56は、そのまま処理を終了する。すなわち、CPU56は、賞球個数コマンド送信処理において送信データレジスタ710に書き込んだ賞球個数コマンドの送信をシリアル通信回路505が既に完了したか否かを判断し、賞球個数コマンドの送信を完了したことを確認すると、ステップS1263以降の処理を実行する。
送信時割込フラグがセットされていれば、CPU56は、送信時割込フラグをリセットする(ステップS1263)。そして、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容から、賞球個数バッファの内容(払出制御手段に指令した賞球払出個数)を減算する(ステップS1264)。
また、CPU56は、賞球タイマにACK受信完了判定時間値をセットする(ステップS1266)。そして、賞球プロセスコードの値を3にして(ステップS1267)、処理を終了する。なお、ACK受信完了判定時間値は、払出制御手段から賞球ACKコマンドを受信したか否かを監視するための時間値である。
図71は、賞球プロセスコードの値が3の場合に実行される賞球ACK待ち処理(ステップS1234)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球ACK待ち処理において、通信エラーフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1271)。すなわち、CPU56は、まず、シリアル通信回路505で通信エラーが発生しているか否かを確認する。通信エラーフラグがセットされている場合、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止し、そのまま処理を終了する。すなわち、シリアル通信回路505で通信エラーが発生している状態であるので、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止するように制御する。この場合、CPU56は、例えば、シリアル通信回路505の受信部の機能を停止させることによって、払出制御基板37からのデータ受信を禁止するように制御する。例えば、CPU56は、シリアル通信回路505の制御レジスタB708のビット2を「0」に設定し、受信回路を使用しないように設定することによって、払出制御基板37からのデータ受信を禁止する。
通信エラーフラグがセットされていなければ、CPU56は、受信時割込フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1272)。すなわち、CPU56は、シリアル通信回路505が受信データを受信し、受信データレジスタ711にデータが格納されている状態になっているか否かを確認する。受信時割込フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1273の処理に移行する。また、受信時割込フラグがセットされていなければ、CPU56は、ステップS1275の処理に移行する。
受信時割込フラグがセットされていれば、CPU56は、シリアル通信回路505の受信データレジスタ711からデータを読み込む(ステップS1273)。また、CPU56は、読み込んだデータが賞球ACKコマンドであるか否か(コマンド「D2」であるか否か)を判断する(ステップS1274)。
なお、図64(b)に示す受信時割込処理において、受信時割込フラグをセットするとともに既に受信データを受信データレジスタ711から読み込んでいる場合、ステップS1273,S1274において、CPU56は、賞球ACK受信フラグがセットされているか否かを判断してもよい。そして、賞球ACK受信フラグがセットされている場合、CPU56は、賞球ACKコマンドを受信したと判断するようにしてもよい。
ステップS1272で受信時割込フラグがセットされていなかった場合、またはステップS1274で読み込んだデータが賞球ACKコマンドでなかった場合、CPU56は、まだ払出制御用マイクロコンピュータ370から賞球ACKコマンドを受信していない状態であると判断する。この場合、CPU56は、賞球タイマの値を1減らし(ステップS1275)、その値が0でなければ処理を終了する(ステップS1276)。賞球タイマの値が0になったら、払出制御用マイクロコンピュータ370が賞球ACKコマンドを送信しなかったと判断して、再送信フラグをセットし(ステップS1277)、賞球プロセスコードの値を4にして(ステップS1278)、処理を終了する。なお、賞球プロセスコードの値が4になると、賞球再送信処理(ステップS1235)が実行される状態になる。また、再送信フラグがセットされると、賞球異常検出処理(ステップS1230)において、払出異常報知開始コマンドが演出制御基板80に対して送信される。
ステップS1274において、受信データレジスタ711から読み込んだデータが賞球ACKコマンドであることを確認すると、CPU56は、受信時割込フラグをリセットして(ステップS1279)、賞球プロセスコードの値を0にする(ステップS1280)。また、通信が正常に完了したので、再送信フラグがセットされている場合には、再送信フラグをリセットする(ステップS1281,S1282)。
以上の処理によって、遊技制御手段は、払出条件の成立にもとづいて払い出される賞球としての遊技球の総数を特定可能に総賞球数格納バッファに記憶する。また、遊技制御手段は、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数にもとづいて払出制御手段に対して所定数の賞球の払出数を指定する払出指令コマンド(賞球個数コマンド)を送信する。ここで、所定数は、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数が15個以上であれば15であり、15個未満であれば、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数である。そして、賞球払出を指定する賞球個数コマンドを送信したときに、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数から賞球個数コマンドで指定した払出数を減算する減算処理を行う。なお、払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数コマンドを受信すると直ちに賞球ACKコマンドを送信するので、球払出装置97からの賞球払出に関わりなく賞球個数コマンドに関する通信を完了でき、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、賞球個数コマンドで指定した払出数の賞球払出が完了する前に、連続的に次の賞球個数コマンドを送信することができる。
なお、この実施の形態では、払出条件の成立にもとづいて払い出される景品遊技媒体の総数を特定可能に記憶するために、総数そのものを記憶する総賞球数格納バッファを用いる場合を例示したが、各入賞領域への入賞数を記憶したり、賞球数が同じである入賞領域毎の入賞数(例えば4個の賞球数に対応した入賞口14、7個の賞球数に対応した入賞口33,39,29,30、15個の賞球数に対応した大入賞口への入賞数であって、未だ賞球払出が終了していない入賞数)を記憶するバッファなどを用いてもよい。その場合には、入賞領域毎の賞球数に応じた数が設定された賞球個数コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ560から払出制御用マイクロコンピュータ370に送信される。さらには、賞球個数を示す賞球個数コマンドを送信するのではなく、入賞があったことまたは入賞数を示す払出指令コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から払出制御用マイクロコンピュータ370に送信するようにしてもよい。
図72は、賞球プロセスコードの値が4の場合に実行される賞球再送信処理(ステップS1235)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球再送信処理において、通信エラーフラグがセットされているか否か確認する(ステップS1291)。すなわち、CPU56は、まず、シリアル通信回路505で通信エラーが発生しているか否かを確認する。通信エラーフラグがセットされている場合、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止し、そのまま処理を終了する。すなわち、シリアル通信回路505で通信エラーが発生している状態であるので、CPU56は、払出制御基板37との通信を禁止するように制御する。この場合、CPU56は、例えば、シリアル通信回路505の送信部の機能を停止させることによって、払出制御基板37へのデータ送信を禁止するように制御する。例えば、CPU56は、シリアル通信回路505の制御レジスタB708のビット3を「0」に設定し、送信回路を使用しないように設定することによって、払出制御基板37へのデータ送信を禁止する。
通信エラーフラグがセットされていなければ、CPU56は、賞球個数バッファの内容を賞球個数コマンドとしてシリアル通信回路505の送信データレジスタ710に再度書き込む(ステップS1292)。また、CPU56は、賞球タイマにACK受信完了判定時間値を再びセットする(ステップS1293)。そして、賞球プロセスコードの値を3にして(ステップS1294)、処理を終了する。
賞球プロセスコードの値が3に設定されることから、再度、賞球ACK待ち処理が実行される。再度実行される賞球ACK待ち処理において、再び賞球ACKコマンドを受信したことを検出できなかった場合には、具体的には、ステップS1276において賞球タイマがタイムアウトした場合には、再び賞球再送処理が実行されることになる。このように、CPU56は、払出数データを受信したことを示す受信確認信号としての賞球ACKコマンドが受信できない場合には、賞球ACKコマンドが受信できるまで、賞球個数コマンドの再送を繰り返す。
図73は、ステップS230の賞球異常検出処理を示すフローチャートである。賞球異常検出処理において、CPU56は、再送信フラグがリセット状態からセット状態になったことを検出すると、払出異常報知開始コマンドを演出制御コマンドとして演出制御基板80に対して(具体的には演出制御用マイクロコンピュータ100に対して)送信する制御を行う(ステップS1301,S1302)。なお、CPU56は、賞球再送信処理を実行してから払出異常報知開始コマンドを送信するのでなく、払出異常報知開始コマンドを演出制御基板80に送信してから賞球再送信処理を実行するようにしてもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドの種類に応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROM54にコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
また、CPU56は、再送信フラグがセット状態からリセット状態になったことを検出する(従って、セット状態が継続している場合には最初にリセット状態になったときにのみ検出される。)と、払出異常報知終了コマンドを演出制御基板80に対して(具体的には演出制御用マイクロコンピュータ100に対して)送信する制御を行う(ステップS1303,S1304)。
なお、この実施の形態では、CPU56は、再送信フラグがリセットされると、ステップS1304で払出異常報知終了コマンドを送信するが、送信しないように構成してもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担が軽減される。また、その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、例えば所定時間後に、独自に払出異常報知を終了するように構成される。
次に、払出制御用マイクロコンピュータ370が各種コマンドを送受信する動作を説明する。図61に示すように、払出制御用マイクロコンピュータ370は、遊技制御用マイクロコンピュータ560と各種コマンドをシリアル通信するシリアル通信回路375を内蔵している。払出制御用マイクロコンピュータ370は、シリアル通信回路375を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図60に示す賞球個数コマンドを受信する。また、賞球個数コマンドを受信すると、払出制御用マイクロコンピュータ370は、シリアル通信回路375を用いて、図60に示す賞球ACKコマンド「D2」を受信確認信号として送信する。
また、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56と同様に、割り込み許可状態である間にシリアル通信回路375からの割り込み要求があると、シリアル通信回路375が割り込み要求を行った割り込み原因に応じた割り込み処理を実行する。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、割り込み原因がシリアル通信回路375が受信データを受信したことであると特定すると、図64(b)と同様の処理に従って受信時割込処理を実行する。この場合、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、シリアル通信回路375が受信データを受信していることを示す受信時割込フラグをセットする。
図74は、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUが、主基板31の遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)と通信を行う主制御通信処理を示すフローチャートである。主制御通信処理において、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、接続確認信号がオン状態であるか否かを確認する(ステップS541)。なお、接続確認信号がオン状態であるということは、電力供給がなされ遊技制御手段において遊技の進行を制御可能な状態であることを意味し、接続確認信号がオフ状態であるということは、電力供給停止時処理が開始され遊技制御手段において遊技の進行が不能な状態であることを意味する(接続確認信号は、電力供給停止時処理における出力ポートクリア処理でオフ状態にされる。)。
払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、受信時割込フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS542)。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、シリアル通信回路375が受信データを受信し、シリアル通信回路375の受信データレジスタにデータが格納されている状態になっているか否かを確認する。
受信時割込フラグがセットされていれば、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、シリアル通信回路375の受信データレジスタからデータを読み込む(ステップS543)。また、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、読み込んだデータが賞球個数コマンドであるか否か(コマンド「04」、「07」または「0F」のいずれかであるか否か)を判断する(ステップS544)。
シリアル通信回路375の受信データレジスタから読み込んだデータが賞球個数コマンドであることを確認すると、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、受信時割込フラグをリセットして(ステップS545)、賞球個数コマンドが示す賞球数を賞球未払出個数カウンタに加算する(ステップS546)。そして、払出制御用マイクロコンピュータ370のCPUは、賞球ACKコマンドをシリアル通信回路505の送信データレジスタ710に書き込み(ステップS547)、処理を終了する。その後、送信データレジスタに書き込まれた賞球ACKコマンドは、シリアル通信回路375の送信用シフトレジスタに転送され、シリアル通信回路375の送信用シフトレジスタから遊技制御用マイクロコンピュータ560に送信される。なお、賞球受信バッファは、RAMに形成されている。
以上に説明したように、この実施の形態では、遊技機への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行うまでに乱数回路503の初期設定(乱数回路設定処理)を行うとともに、乱数回路設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバにもとづく値を乱数の初期値として設定する。そのため、乱数回路503が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。また、乱数のランダム性を向上させることができるので、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されにくくすることができ、無線信号を用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させることによって、大当り状態などの特定遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、遊技制御処理に用いる各乱数のうち、大当りの種類を決定するための各判定用乱数(確変決定用乱数や大当り図柄決定用乱数)として、ソフトウェア乱数を用いる。そして、大当りとするか否かを決定するための大当り判定用乱数のみを乱数回路503を用いて発生させる。例えば、大当り判定用乱数に加えて、確変決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などの各判定用乱数も乱数回路503を用いて発生させるようにすると、乱数回路503を用いて複数種類の乱数を発生させることとなり、乱数回路503の構成が必要以上に複雑化してしまう。この実施の形態では、大当り判定用乱数のみを乱数回路503を用いて発生させるので、乱数回路503の回路構成が複雑化することを防止することができる。
また、この実施の形態では、乱数回路503が発生した乱数にもとづいて大当りとすると判定すると、確変決定用乱数を読み出して確変とするか否かを判定する。例えば、大当りとするか否かの判定と確変とするか否かの判定とをともにソフトウェア乱数を用いて行う場合、無線信号などを用いた取り込み信号を遊技機に対して発生させたり入力したりことによって(例えば、不正信号によってソフトウェア乱数の初期値を狙うことによって)、大当りと確変状態への移行条件とを不正に成立させられてしまう可能性がある。この実施の形態では、乱数回路503が発生させた乱数を用いて大当りとするか否かの判定を行うので、大当りの判定と確変の判定を両方ともソフトウェア乱数を用いて行う場合と比較して、大当りと確変状態への移行条件とを不正に成立させられてしまう可能性を低減できる。また、大当りと判定したときのみ確変決定用乱数を読み出して確変とするか否かを判定するので、大当りと判定された場合でなければ、不正信号を発生させたり入力したりする行為を行っても意味がないので、確変決定用乱数の初期値を不正信号により狙われたときに生じる被害が少なくて済む。
なお、全ての判定用乱数を乱数回路503を用いて発生させるようにすれば、大当り判定用乱数だけを乱数回路503を用いて発生させる場合と比較して、不正に大当りや確変状態への移行条件を不正に成立させられてしまう可能性をより効果的に低減できるが、乱数回路503の回路構成が複雑になってしまう。この実施の形態では、大当り判定用乱数のみを乱数回路503を用いて発生させることによって、乱数回路503の回路構成が必要以上に複雑化することを防止している。
また、この実施の形態では、シリアル通信回路505が割り込み要求を行った場合に、通信エラーを割込原因とする場合の割込処理を優先的に実行し、通信を禁止状態に制御する。そのため、通信エラーが発生した状態で遊技機に搭載されている払出制御基板37と通信を行うことを防止できる。よって、通信エラーによる誤動作を防止することができる。
例えば、シリアル通信回路505においてオーバーランが発生すると、受信データレジスタ711内の受信データが読み込まれる前に受信用シフトレジスタ713に次の受信データが格納されてしまうので、受信データレジスタ711の内容が上書きされてしまいCPU56が受信データを正しく読み込めなくなってしまう。そのため、各制御基板と正しく通信を行えなくなり、遊技制御用マイクロコンピュータ560が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、オーバーランが発生すると、シリアル通信回路505が通信エラー時割込要求を行い、CPU56が通信を禁止状態に制御する。そのため、オーバーランの発生によって遊技制御用マイクロコンピュータ560が誤動作することを防止することができる。
また、例えば、シリアル通信回路505においてノイズエラーが発生すると、ノイズによって正しい受信データを受信できない可能性が高く、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、ノイズエラーが発生すると、シリアル通信回路505が通信エラー時割込要求を行い、CPU56が通信を禁止状態に制御する。そのため、ノイズエラーの発生によってCPU56が誤動作することを防止することができる。
また、例えば、シリアル通信回路505においてフレーミングエラーが発生すると、受信データのストップビットを正しく受信できなかった状態であるので、正しい受信データを受信できない可能性が高く、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、フレーミングエラーが発生すると、シリアル通信回路505が通信エラー時割込要求を行い、CPU56が通信を禁止状態に制御する。そのため、フレーミングエラーの発生によってCPU56が誤動作することを防止することができる。
また、例えば、シリアル通信回路505においてパリティエラーが発生すると、受信データの各データビットまたはパリティビットを正しく受信できなかった状態であるので、正しい受信データを受信できない可能性が高く、CPU56が誤動作をする原因となる。この実施の形態では、パリティエラーが発生すると、シリアル通信回路505が通信エラー時割込要求を行い、CPU56が通信を禁止状態に制御する。そのため、パリティエラーの発生によってCPU56が誤動作することを防止することができる。
また、この実施の形態では、シリアル通信回路505において通信エラーが発生すると、払出制御基板37への賞球個数コマンドの送信と、払出制御基板37からの賞球ACKコマンドの受信とを禁止するように制御する。例えば、通信エラーの発生時に賞球個数コマンドを払出制御基板37に送信してしまうと、誤った賞球個数コマンドが送信されてしまう可能性がある。そのため、誤った賞球個数コマンドに示される賞球数にもとづいて誤った数の遊技球が払い出されてしまう可能性があり、遊技結果に影響を及ぼす虞がある。この実施の形態では、通信エラーが発生すると、払出制御基板37への賞球個数コマンドの送信を禁止するように制御するので、誤った賞球コマンドにもとづいて誤った数の遊技球の払出が行われ、遊技結果に影響を及ぼしてしまうことを防止することができる。
なお、シリアル通信回路505において通信エラーが発生すると、各制御基板からのデータの受信のみを防止するようにしてもよい。例えば、遊技制御手段と演出制御手段との間でシリアル通信を行う場合を考える。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータとの間で行われる通信は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータへの演出制御コマンドの送信だけであり、演出制御用マイクロコンピュータから遊技制御用マイクロコンピュータ560へのコマンドの送信はない。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータとの間では、一方向だけの通信が行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御基板80に誤った演出制御コマンドが送信されたとしても、可変表示装置9に誤った演出用の表示が行われるだけであり、誤った払出処理を実行してしまう場合と比較して、遊技結果に与える影響が小さい。そのため、遊技制御手段と演出制御手段との間でシリアル通信を行う場合、シリアル通信回路505において通信エラーが発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、データの受信のみを禁止するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、乱数回路503の反転回路532が極性を反転させた反転クロック信号SI2を生成し、反転クロック信号SI2に同期して乱数の記憶を指示するためのラッチ信号を出力する。そのため、乱数を更新するタイミングと乱数値記憶回路531に乱数を記憶させるタイミングとをずらすことができ、生成した乱数を安定して確実に記憶させることができる。
また、この実施の形態では、初期値決定用乱数(ランダム6やランダム7、ランダム12、ランダム13)にもとづいて、確変決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などの各判定用乱数の所定の初期値を設定する。また、各判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値は、1周するたびに設定値(初期値)が変更される。そのため、特定遊技状態の種類を決定するために用いる判定用乱数のランダム性を向上させることができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、特別図柄プロセス処理において、確変とするか否かを決定するための確変決定用乱数と、大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数として、別々の乱数を用いる場合を説明したが、共通の乱数を用いてもよい。以下、特別図柄プロセス処理において、共通の乱数を用いて、確変とするか否かを決定し、大当り図柄を決定する第2の実施の形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図75は、第2の実施の形態における各乱数(ソフトウェア乱数)を示す説明図である。この実施の形態において、各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:特別図柄のはずれ図柄決定用
(2)ランダム2:大当りを発生させる特別図柄(大当り図柄)を決定し、確変とするか否かを決定する(大当り図柄決定/確変決定用)。すなわち、ランダム2が、0〜9の範囲の値をとり、大当り図柄と、遊技状態を確変状態に移行させるか否かを決定するための共通の乱数として用いられる。この実施の形態では、遊技制御手段は、ランダム2と後述する大当り図柄設定用テーブルとにもとづいて、大当り図柄を決定するとともに、確変とするか否かを決定する。
(3)ランダム3:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム4:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム2の初期値を決定する(ランダム2初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(8)ランダム8:確変を終了するか否かを決定する(確変終了判定用)。すなわち、ランダム8が、0〜49の範囲の値をとり、確変状態を終了させるか否か決めるための乱数として用いられる。遊技制御手段は、確変状態において、例えば、ランダム8があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、確変状態を終了させる。従って、確変状態は、1/50の確率で終了(確変パンク)する。
(9)ランダム10:時短とするか否かを決定する(時短決定用)。すなわち、ランダム10が、0〜16の範囲の値をとり、遊技状態の時短状態に移行させるか否かを決めるための乱数として用いられる。遊技制御手段は、例えば、ランダム10があらかじめ決められている値と一致した場合には、遊技状態を時短状態に移行させる。
(10)ランダム11:ランダム8の初期値を決定する(ランダム8初期値決定用)
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、第1の実施の形態と同様に、図54に示した始動口スイッチ通過処理において、図75に示す判定用乱数や表示用乱数などの各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS3210参照)。また、この実施の形態では、図75に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム4,ランダム8、ランダム10が抽出される。なお、遊技制御処理に用いる判定用乱数は、上記に示したものに限られない。例えば、遊技制御手段は、判定用乱数として、確変回数決定用乱数やラウンド数決定用乱数を用いてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄および確変とするか否かを決定するための大当り図柄設定用テーブルを備える。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、大当り図柄決定/確変決定用乱数(ランダム2)と、大当り図柄設定用テーブルとにもとづいて、特別図柄の大当り図柄を決定するとともに、確変とするか否かを決定する。
図76は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える大当り図柄設定用テーブルの例を示す説明図である。この実施の形態では、特別図柄表示装置8には、「左」、「右」の2つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ランダム2に対応する「左」および「右」の特別図柄を、図76に示す大当り図柄設定用テーブルから抽出する。例えば、ランダム2の値が「0」である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図76に示す大当り図柄設定用テーブルから、「左」の可変表示部の特別図柄として「0」を抽出するとともに、「右」の可変表示部の特別図柄として「0」を抽出する。また、図76に示す例では、ランダム2の値が1、3、5、7または9である場合に、大当り遊技終了後に、遊技状態(遊技機の制御状態)が確変状態に移行する。
図77は、第2の実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図77に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
この実施の形態では、図77に示すように、特別図柄や飾り図柄の変動開始前に大当りとすると決定した場合において、変動パターン#1〜#4が用いられる。また、この実施の形態では、図77に示すように、特別図柄や飾り図柄の変動開始前に大当りとしないと決定した場合において、変動パターン#5〜#8が用いられる。また、変動パターン#1〜#8のそれぞれを示すデータが、ランダム3のとりうる値に対応させて変動パターンテーブルとしてROM54に記憶されている。つまり、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、抽出されたランダム3の値に応じて、変動パターンテーブルを参照することによって、1つの変動パターンを決定する。なお、この実施の形態では、変動パターン#1〜#4を示すデータを大当り決定時変動パターンテーブルともいい、変動パターン#5〜#6を示すデータを非大当り決定時変動パターンテーブルともいう。
次に、第2の実施の形態における判定用乱数更新処理(ステップS23)について説明する。図78および図79は、第2の実施の形態における判定用乱数更新処理を示すフローチャートである。第1の実施の形態では、図49に示すように、判定用乱数更新処理において、CPU56は、まず、大当り図柄決定用乱数であるランダム2を更新する処理(ステップS2301〜S2306参照)を実行したが、この実施の形態では、大当り図柄決定/確変決定用乱数であるランダム2を更新する。
CPU56は、ランダム2(大当り図柄決定/確変決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2301a)。そして、そのカウンタのカウント値が「10」よりも小さいかどうか判定する(ステップS2302a)。小さくなければ、すなわち、10に達していればその値を「0」に戻す(ステップS2303a)。さらに、CPU56は、ランダム2を生成するためのカウンタのカウント値が初期値バッファに設定されている値と一致したか否か確認する(ステップS2304a)。一致していたら、ランダム6を生成するためのカウント値を読み出して初期値決定用乱数を抽出し、その乱数値をランダム2を生成するためのカウンタに設定するとともに(ステップS2305a)、初期値バッファにも格納する(ステップS2306a)。
また、この実施の形態では、第1の実施の形態で示したランダム9(確変決定用乱数)を用いないので、CPU56は、図79に示すように、判定用乱数更新処理において、ランダム9(確変決定用乱数)を更新する処理(ステップS2319〜S2324参照)は行わない。なお、判定用乱数更新処理のその他の処理は、第1の実施の形態における処理と同じである。
次に、第2の実施の形態における初期値用乱数更新処理(ステップS24)について説明する。図80は、第2の実施の形態における初期値用乱数更新処理を示すフローチャートである。初期値決定用乱数更新処理において、CPU56は、ランダム6(大当り図柄決定/確変決定用乱数であるランダム2用の初期値決定用乱数)を生成するためのカウンタを1加算する(ステップS2401a)。そして、そのカウンタのカウント値が「10」に達しているかどうか判定する(ステップS2402a)。達していれば、その値を「0」に戻す(ステップS2403a)。また、この実施の形態では、第1の実施の形態で示したランダム12(ランダム9用の初期値決定用乱数)を用いないので、CPU56は、図80に示すように、初期値用乱数更新処理において、ランダム12を更新する処理(ステップS2410〜S2412参照)は行わない。なお、初期値用乱数更新処理のその他の処理は、第1の実施の形態における処理と同じである。
次に、第2の実施の形態における特別図柄通常処理(ステップS300)について説明する。図81は、第2の実施の形態における特別図柄通常処理を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS3301からステップS3304までの処理は、第1の実施の形態における処理(図55および図56参照)と同様である。
保留記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトすると(ステップS3304)、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定する特別図柄大当り判定処理を実行する(ステップS360)。次いで、CPU56は、特別図柄表示装置8に表示させる特別図柄を決定する特別図柄情報設定処理を実行する(ステップS370)。なお、この実施の形態では、特別図柄大当り判定処理において大当りとすることに決定した場合には、CPU56は、特別図柄情報設定処理において、確変とするか否かも決定することになる。そして、CPU56は、第1の実施の形態と同様に、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS3329)。
次に、特別図柄通常処理における特別図柄大当り判定処理(ステップS360)について説明する。図82および図83は、特別図柄大当り判定処理を示すフローチャートである。特別図柄大当り判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、まず、確変終了とするか否かの判定を行う(ステップS3305a〜S3307a)。具体的には、確変フラグがセットされている場合(確変時短フラグがセットされている場合を含む)には(ステップS3305a)、CPU56は、確変終了判定用乱数(ランダム8)を保存領域から読み出して(ステップS3306a)、読み出したランダム8の値が、確変終了値と一致するか否か判定し(ステップS3307a)、一致する場合には、確変フラグや確変時短フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS3311a,S3312a)。従って、ランダム8の値にもとづいて確変状態が終了したときに、ステップS3319aの大当り判定において低確率状態にもとづく抽選が実行される。なお、ステップS3305aで確変フラグがセットされていない場合には、CPU56は、そのままステップS3316aに移行し、大当り判定処理を行う。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に制御されている場合には、確変フラグのみがセットされているので、ステップS3311aおよびステップS3312aにおいて、CPU56は、確変フラグのみのリセットを行い確変状態を終了させることになる。また、遊技状態が確変時短状態に制御されている場合には、確変フラグと確変時短フラグの双方がセットされているので、ステップS3311aおよびステップS3312aにおいて、CPU56は、確変フラグおよび確変時短フラグの双方をリセットすることになる。
確変フラグや確変時短フラグをリセットすると、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になっているか否かを確認する(ステップS3313a)。時短回数カウンタの値が0になっている場合には、CPU56は、通常表示指定の演出制御コマンド(通常表示指定コマンド)を演出制御手段(演出制御基板80)に送信する処理を実行し(ステップS3315a)、ステップS3316aに移行する。演出制御用CPU101は、通常表示指定コマンドを受信すると、音、表示、発光体などを用いた演出を停止し、確変状態または時短状態(確変時短状態を含む)である旨の報知を終了する。
時短回数カウンタの値が0になっていない場合には、CPU56は、時短フラグをセットし、遊技状態を時短状態に移行させ(ステップS3314a)、ステップS3316aに移行する。すなわち、確変時短状態において、確変の終了条件が成立したが時短継続回数が残っているので、CPU56は、遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる。なお、遊技状態が確変状態に制御されており、ステップS3311aおよびステップS3312aにおいて確変フラグのみのリセットを行った場合には、そのままステップS3315aに移行し、CPU56は、通常表示指定コマンドを演出制御手段に送信する処理を実行することになる。
ステップS3307aにおいて、確変終了としないと判定した場合(すなわち、読み出したランダム8の値が確変終了値と一致しなかった場合)、CPU56は、確変時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3308a)。確変時短フラグがセットされている場合、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になっているか否かを確認する(ステップS3309a)。時短回数カウンタの値が0になっている場合には、CPU56は、通常表示指定コマンドを演出制御手段に送信する処理を実行し(ステップS3310a)、ステップS3316aに移行する。演出制御用CPU101は、通常表示指定コマンドを受信すると、確変状態または時短状態(確変時短状態を含む)である旨の報知を終了する。なお、ステップS3309にaおいて、時短回数カウンタが0になっている場合、CPU56は、確変時短フラグをリセットし(すなわち、確変フラグのみがセットされている状態にし)、遊技状態を確変時短状態から確変状態に移行する。また、ステップS3308aにおいて確変時短フラグがセットされていなかった場合や、ステップS3309aにおいて、時短回数カウンタが0でない場合、CPU56は、そのままステップS3316aに移行する。
また、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3316a)。すなわち、CPU56は、遊技状態が確変状態に制御されているか否かを確認する。この場合、ステップS3307aで確変状態を終了しないと判定した場合、遊技状態が確変状態に制御されていることになる。また、ステップS3305aで確変フラグがセットされていなかった場合や、ステップS3307aで確変状態を終了すると判定した場合、遊技状態が確変状態以外の通常状態(時短状態を含む)に制御されていることになる。
確変フラグがセットされていない場合、CPU56は、遊技状態が確変状態以外の通常状態であると判断し、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いるテーブルとして、通常時大当り判定テーブル571a(図37(A)参照)を設定する(ステップS3317a)。また、確変フラグがセットされている場合、CPU56は、遊技状態が確変状態であると判断し、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いるテーブルとして、確変時大当り判定テーブル571b(図37(B)参照)を設定する(ステップS3318a)。
CPU56は、乱数バッファ領域に格納したランダムRの値にもとづいて、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定する(ステップS3319a)。この場合、CPU56は、ステップS3317aで設定した通常時大当り判定テーブル571aまたはステップS3318aで設定した確変時大当り判定テーブル571bを用いて、大当りとするか否かを判定する。また、特別図柄表示装置8の表示結果を大当り図柄とすると決定すると、CPU56は、大当り状態であることを示す大当りフラグをオン状態にする(ステップS3320a)。
なお、判定用乱数としてのラウンド数決定用乱数を用いてラウンド数の決定を行う場合には、例えば、ステップS3320aにおいて、CPU56は、大当りフラグをオン状態にするとともに、ラウンド数決定用乱数を用いてラウンド数を決定してもよい。例えば、CPU56は、ラウンド数決定用乱数の値に応じて、2回、5回、10回、または15回にラウンド数を決定する。
また、CPU56は、大当りとすることに決定すると、時短とするか否かを判定する時短判定処理を行う(ステップS3325a〜S3328a)。CPU56は、乱数格納バッファから時短決定用乱数を読み出し(ステップS3325a)、時短判定モジュールを実行する(ステップS3326a)。時短とすることに決定した場合には(ステップS3327a)、CPU56は、時短決定フラグをセットする(ステップS3328a)し、ステップS370の特別図柄情報設定処理に移行する。
次に、特別図柄通常処理における特別図柄情報設定処理(ステップS370)について説明する。図84は、特別図柄情報設定処理を示すフローチャートである。特別図柄情報設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS371)。すなわち、CPU56は、ステップS360の特別図柄大当り判定処理において大当りとすると判定されたか否かを確認する。
大当りフラグがセットされている場合(大当りとすると判定された場合)、CPU56は、乱数格納バッファから大当り図柄決定/確変決定用乱数(ランダム2)を読み出す(ステップS372)。そして、CPU56は、読み出した大当り図柄決定/確変決定用乱数および大当り図柄設定用テーブル(図76参照)にもとづいて、特別図柄表示装置8に表示させる特別図柄(大当り図柄)を決定する。具体的には、CPU56は、読み出した大当り図柄決定/確変決定用乱数に対応する特別図柄(左)データを、図76に示す大当り図柄設定用テーブルから抽出する。そして、CPU56は、抽出した特別図柄(左)データに示される図柄を、特別図柄表示装置8の左の図柄表示エリアに表示させる特別図柄として決定する(ステップS373)。また、CPU56は、読み出した大当り図柄決定/確変決定用乱数に対応する特別図柄(右)データを、図76に示す大当り図柄設定用テーブルから抽出する。そして、CPU56は、抽出した特別図柄(右)データに示される図柄を、特別図柄表示装置8の右の図柄表示エリアに表示させる特別図柄として決定する(ステップS374)。
次いで、CPU56は、読み出した大当り図柄決定/確変決定用乱数および大当り図柄設定用テーブル(図76参照)にもとづいて、確変とするか否かを決定する。具体的には、CPU56は、読み出した大当り図柄決定/確変決定用乱数に対応する遊技状態の情報(確変または通常)を、図76に示す大当り図柄設定用テーブルから抽出する。そして、CPU56は、抽出した遊技状態の情報の内容が「確変」であるか否かに従って、確変とするか否かを決定する(ステップS375)。この実施の形態では、読み出した大当り図柄決定/確変決定用乱数の値が1、3、5、7または9である場合、CPU56は、図76に示す大当り図柄設定用テーブルにもとづいて、確変とすると決定することになる。確変とすることに決定した場合には(ステップS376)、CPU56は、確変決定フラグをセットする(ステップS377)。
なお、パンク抽選でなく所定の確変継続回数に達したときに確変状態を終了させる場合には、例えば、ステップS377において、CPU56は、確変決定フラグをセットするとともに、判定用乱数としての確変回数決定用乱数を用いて確変継続回数を決定する。例えば、CPU56は、確変回数決定用乱数の値に応じて、100回、200回、500回または1000回に確変継続回数を決定する。
ステップS371で大当りフラグがセットされていなかった場合(大当りとしないと判定された場合)、CPU56は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数(ランダム1)を読み出す(ステップS378)。そして、CPU56は、読み出したはずれ図柄決定用乱数にもとづいて、特別図柄表示装置8に表示させる特別図柄(はずれ図柄)を決定する(ステップS379)。なお、大当りとしないと判定された場合に特別図柄表示装置8に表示させる特別図柄(はずれ図柄)は、1種類(例えば、「左」および「右」の特別図柄とも「−」を表示)だけであってもよい。そのようにすれば、特別図柄情報設定処理において、はずれ図柄を決定する処理(ステップS378,S379)を行わなくて済むことになる。
図85は、特別図柄プロセス処理における変動時間設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動時間設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS391)。すなわち、CPU56は、ステップS360の特別図柄大当り判定処理において大当りとすると判定されたか否かを確認する。
大当りフラグがセットされている場合(大当りとすると判定された場合)、CPU56は、変動パターンの決定に用いる変動パターンテーブルとして、大当り決定時変動パターンテーブル(図77に示す変動パターン#1〜#4を示すデータ)を設定する(ステップS392)。また、当りフラグがセットされていない場合(大当りとしないと判定された場合)、CPU56は、変動パターンの決定に用いる変動パターンテーブルとして、非大当り決定時変動パターンテーブル(図77に示す変動パターン#5〜#8を示すデータ)を設定する(ステップS393)。
変動パターンテーブルを設定すると、CPU56は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、変動パターンテーブルを用いて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS394)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが特別図柄表示装置8にて実行される特別図柄の変動パターンと決定される。
次いで、CPU56は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS395)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS396)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS397)。
以上のように、この実施の形態では、大当り図柄の決定と確変とするか否かの判定に用いる乱数として、共通のソフトウェア乱数(ランダム2)を用いる。そして、始動口スイッチ通過処理において、共通のソフトウェア乱数として抽出し、始動入賞記憶数の値に対応した保存領域に格納する。そのため、遊技制御において用いる乱数の種類が少なくて済み、保存領域に保存させるべき乱数のデータ容量を低減することができる。
なお、この実施の形態では、共通のソフトウェア乱数を用いて、大当り図柄の決定と確変とするか否かの判定とを行う場合を説明したが、共通の乱数(ランダム2)を用いて他の判定を行ってもよい。例えば、共通の乱数(ランダム2)を用いて、時短とするか否かを決定したり、確変終了とするか否かを決定したり(パンク抽選)、確変継続回数を決定したり、ラウンド数を決定したりしてもよい。この場合、例えば、共通の乱数であるランダム2が1〜35までの値をとるようにし、CPU56は、ランダム2の値が1〜10であれば通常大当りと判定し、11〜20であれば時短と判定し、21〜30であれば確変と判定し、31〜35であれば突然確変と判定するようにしてもよい。なお、突然確変とは、確変状態が発生する大当りで、大当り遊技状態が短期間(例えば、大入賞口の開放回数が2回)だけ継続し、大入賞口が短時間だけ開放する場合の大当り遊技のことである。
実施の形態3.
上記に示した各実施の形態では、ラッチ信号生成回路533に入力するクロック信号を反転させて、乱数を更新するタイミングと乱数値記憶回路531に乱数を記憶させるタイミングとをずらすようにしたが、ラッチ信号生成回路533に入力するクロック信号を遅延させるようにしてもよい。以下、ラッチ信号生成回路533に入力するクロック信号を遅延させる第3の実施の形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図86は、乱数回路503の他の構成例を示すブロック図である。なお、この実施の形態において、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとの基本的な構成は同じである。図86に示すように、この実施の形態では、乱数回路503が、図6で示した反転回路532に代えて遅延回路532Aを含む点で、第1の実施の形態と異なる。
遅延回路532Aは、クロック信号出力回路524から入力する乱数発生用クロック信号SI1を遅延させることによって、クロック信号を遅延させた遅延クロック信号SI4を生成する。また、遅延回路532Aは、生成した遅延クロック信号SI4をラッチ信号生成回路533に出力する。従って、この実施の形態では、ラッチ信号生成回路533は、乱数発生用クロック信号SI1を遅延させた遅延クロック信号SI4に同期して、乱数値記憶回路531にラッチ信号を出力することになる。
なお、遅延回路532A以外の乱数回路503の各構成要素の基本的な機能は、第1の実施の形態で示したそれらの機能と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態では、乱数回路503の遅延回路532Aが遅延クロック信号SI4を生成し、遅延クロック信号SI4に同期して乱数の記憶を指示するためのラッチ信号を出力する。そのため、乱数を更新するタイミングと乱数値記憶回路531に乱数を記憶させるタイミングとをずらすことができ、生成した乱数を安定して確実に記憶させることができる。
実施の形態4.
上記に示した各実施の形態では、CPU56が通信エラー時の割込処理を他の割込処理に優先して実行する場合を説明したが、通信エラー時の割込処理以外の割込処理(例えば、受信時の割込処理)を優先して実行するようにしてもよい。以下、受信時の割込処理を優先して実行する第4の実施の形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、CPU56は、図38および図39と同様の処理に従ってメイン処理を実行する。メイン処理において、ステップS1からステップS15aまでの処理(ステップS80の処理、ステップS91からステップS93までの処理を含む)は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。また、ステップS16からステップS19までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS15aのシリアル通信回路設定処理を実行し、シリアル通信回路505を初期設定すると、CPU56は、シリアル通信回路505の割り込み要求に応じて実行する割込処理の優先順位を初期設定する(ステップS15b)。この実施の形態では、あらかじめ指定情報においてシリアル通信回路505が受信データを受信したことを割込原因とする割込処理が指定されている。そして、CPU56は、指定情報にもとづいて、受信データを受信したことを割込原因とする割込処理を優先して実行するように初期設定する。すなわち、この実施の形態では、図40に示す割込処理優先順位テーブルにおいて、シリアル通信回路505において通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行するようにデフォルトで設定されているが、CPU56は、ユーザによって設定された指定情報にもとづいて、受信データを受信したことを割込原因とする割込処理を優先して実行するように割込処理の優先順位を変更する。この場合、例えば、CPU56は、受信データを受信したことを割込原因とする割込処理を優先して実行する旨を示す受信時割込優先実行フラグをセットする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、メイン処理におけるステップS17からステップS19までのループ処理において、割り込み許可状態である間にシリアル通信回路505からの割り込み要求があると、図64に示す処理に従って、シリアル通信回路505が割り込み要求を行った割り込み原因に応じた割り込み処理を実行する。
CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨が初期設定されているか否かを判断する。例えば、CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨のフラグがセットされているか否かを判断する。この実施の形態では、CPU56は、受信時割込優先実行フラグがセットされていることにもとづいて、受信データを受信したことを割込原因とする割込処理を優先して実行する。
シリアル通信回路505から割り込み要求があると、CPU56は、シリアル通信回路505のステータスレジスタA705の各ビットを確認し、割り込み原因を特定する。この実施の形態では、CPU56は、ステータスレジスタA705のビット5を優先的に確認し、割り込み原因を特定する。すなわち、CPU56は、シリアル通信回路505が受信データを受信したことを割り込み原因として割り込み要求したか否かを、他の割り込み原因(通信エラーの発生または送信データの送信完了)に優先して判断する。ステータスレジスタAのビット5が「1」であると判断すると、CPU56は、割り込み原因がシリアル通信回路505が受信データを受信したことであると特定する。
割り込み原因がシリアル通信回路505が受信データを受信したことであると特定すると、CPU56は、図64(b)に示す受信時割込処理を優先して実行する。この場合、CPU56は、シリアル通信回路505が受信データを受信していることを示す受信時割込フラグをセットする(ステップS42)。
以上に説明したように、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理において、割込許可状態に設定する前に、割込処理の優先順位を初期設定する。そのため、複数種類の割込原因に対応する割込処理のうち、優先して実行させるべき割込処理を確実に実行することができる。また、優先して実行させる割込処理を初期設定できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560に実行させるプログラムの自由度を向上させることができる。
例えば、賞球処理における受信処理(例えば、ステップS1234の賞球ACK待ち処理)において、ステータスレジスタA705の各ビットを確認し、シリアル通信回路505で通信エラーが発生しているか否かを判断するようなプログラムを組んでいる場合、通信エラーの発生を割込原因とする割込処理を実行しなくても、通信エラーの発生時にコマンドを受信しないように制御できる。従って、受信処理において通信エラーの発生を確認するようなプログラムを組んでいる場合には、データを受信したことを割込原因とする割込処理を優先して実行することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560に実行させるプログラムの自由度を向上させることができる。
実施の形態5.
上記に示した各実施の形態では、CPU56が、シリアル通信回路505からの割り込み要求に対応する割込処理のうちいずれの割込処理を優先して実行するかを設定または変更する場合を説明したが、さらにタイマ割込とシリアル通信回路505からの割り込み要求とが同時に発生した場合に、いずれの割込処理を優先して実行するかを設定または変更できるようにしてもよい。以下、タイマ割込とシリアル通信回路505からの割り込み要求とのいずれを優先して割込処理を実行するかを設定または変更する第5の実施の形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
まず、第5の実施の形態におけるメイン処理について説明する。図87は、第5の実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、メイン処理のうち、ステップS1からステップS6まで(ステップS80を含む)の処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様である(図38参照)。また、図87に示すメイン処理において、ステップS7からステップS15aまでの処理(ステップS91からステップS93までの処理を含む)は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。また、ステップS16からステップS19までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS15aのシリアル通信回路設定処理を実行し、シリアル通信回路505を初期設定すると、CPU56は、タイマ割込の発生時に実行するタイマ割込処理、およびシリアル通信回路505の割り込み要求に応じて実行する割込処理の優先順位を初期設定する(ステップS15c)。
例えば、CPU56は、各割込処理のデフォルトの優先順位を含む所定の割込処理優先順位テーブルに従って、各割込処理の優先順位を初期設定する。図88は、第5の実施の形態における割込処理優先順位テーブルの例を示す説明図である。この実施の形態では、CPU56は、図88に示す割込処理優先順位テーブルに従って、シリアル通信回路505において通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行するように初期設定する。この場合、例えば、CPU56は、通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行する旨を示す通信エラー時割込優先実行フラグをセットする。
また、ユーザによって各割込処理のデフォルトの優先順位を変更することもできる。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(例えば、遊技機の製作者)によって設定された割込処理を指定する指定情報を、あらかじめROM54の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、ROM54の所定の記憶領域に記憶された指定情報に従って、割込処理の優先順位を設定する。
例えば、あらかじめ記憶された指定情報においてタイマ割込処理が指定されている場合を説明する。この場合、CPU56は、指定情報にもとづいて、タイマ割込処理を、シリアル通信回路505からの割り込み要求に対する各割込処理(通信エラー時割込処理、受信時割込処理および送信完了割込処理)に優先して実行するように初期設定する。すなわち、図88に示す割込処理優先順位テーブルにおいて、シリアル通信回路505において通信エラーが発生したことを割込原因とする割込処理を優先して実行するようにデフォルトで設定されているが、CPU56は、ユーザによって設定された指定情報にもとづいて、タイマ割込処理を優先して実行するように割込処理の優先順位を変更する。この場合、例えば、CPU56は、タイマ割込処理を優先して実行する旨を示すタイマ割込優先実行フラグをセットする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、メイン処理におけるステップS17からステップS19までのループ処理において、割り込み許可状態である間にシリアル通信回路505からの割り込み要求があると、図64に示す処理に従って、シリアル通信回路505が割り込み要求を行った割り込み原因に応じた割り込み処理を実行する。また、CPU56は、メイン処理におけるステップS17からステップS19までのループ処理において、タイマ割込が発生すると、図46に示す処理に従ってタイマ割込処理を実行する。
この実施の形態では、タイマ割込とシリアル通信回路505からの割り込み要求が同時に発生した場合、CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨が初期設定されているか否かを判断する。例えば、CPU56は、いずれの割込処理を優先して実行する旨のフラグがセットされているか否かを判断する。例えば、CPU56は、タイマ割込優先実行フラグがセットされていることにもとづいて、タイマ割込処理を優先して実行する。
以上に説明したように、この実施の形態では、CPU56は、メイン処理において、割込許可状態に設定する前に、タイマ割込処理、およびシリアル通信回路505からの割り込み要求に対応する各割込処理の優先順位を初期設定する。そのため、タイマ割込処理や複数種類の割込原因に対応する割込処理のうち、優先して実行させるべき割込処理を確実に実行することができる。また、優先して実行させる割込処理を初期設定できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56に実行させるプログラムの自由度を向上させることができる。
次に、上記に示した各実施の形態における遊技機の他の一例であるスロット機(スロットマシン)の全体の構成について説明する。図87はスロット機を正面からみた正面図である。
図89に示すように、スロット機600は、中央付近に遊技パネル601が着脱可能に取り付けられている。また、遊技パネル601の前面の中央付近には、複数種類の図柄が可変表示される可変表示装置602が設けられている。この実施の形態では、可変表示装置602には、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがあり、各図柄表示エリアに対応してそれぞれ図柄表示リール602a,602b,602cが設けられている。
遊技パネル601の下部には、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブル620が設けられている。操作テーブル620の奥側には、コインを1枚ずつBETする(かける)ためのBETスイッチ621、1ゲームでかけることのできる最高枚数(本例では3枚)ずつコインをBETするためのMAXBETスイッチ622、精算スイッチ623、およびコイン投入口624が設けられている。コイン投入口624に投入されたコインは、図示しない投入コインセンサによって検知される。
操作テーブル620の手前側には、スタートスイッチ625、左リールストップスイッチ626a、中リールストップスイッチ626b、右リールストップスイッチ626cおよびコイン詰まり解消スイッチ627が設けられている。操作テーブル620の手前左右には、それぞれランプ628a,628bが設けられている。操作テーブル620の下部には、効果音等を出力するスピーカ630が設けられている。
遊技パネル601の上部には、遊技者に遊技方法や遊技状態等を報知する画像表示装置(LCD:液晶表示装置)640が設けられている。例えば、入賞発生時に、キャラクタが所定動作を行う画像を画像表示装置640に表示することで、後述する当選フラグが設定されていることを遊技者に報知する。また、画像表示装置640の左右には、効果音を発する2つのスピーカ641L,641Rが設けられている。
なお、スロット機600で発生する入賞役には、小役入賞と、リプレイ入賞と、ビッグボーナス入賞と、レギュラーボーナス入賞とがある。スロット機600では、スタートスイッチ625を操作したタイミングで乱数が抽出され、上記いずれかの入賞役による入賞の発生を許容するか否かを決定する。入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」という。内部当選した場合、その旨を示す当選フラグがスロット機600の内部で設定される。当選フラグが設定された状態でのゲームでは、その当選フラグに対応する入賞役を引き込むことが可能なようにリール602a〜602cが制御される。一方、当選フラグが設定されていない状態でのゲームでは、入賞が発生しないようにリール602a〜602cが制御される。
なお、スロット機600の遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータは、乱数を発生する乱数回路(12ビット乱数回路および16ビット乱数回路)を内蔵する。また、遊技制御用マイクロコンピュータのCPUは、スタートスイッチ625を操作したタイミングで、乱数回路が発生した乱数(ランダムR)を抽出する。例えば、スタートスイッチ625が押下されると、遊技制御用マイクロコンピュータのCPUは、スタートスイッチ625から検出信号SSを入力する。また、乱数回路のタイマ回路534は、所定時間継続して検出信号SSが入力されたことを検出すると、乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」を書き込み、ラッチ信号生成回路533がラッチ信号SLを乱数値記憶回路531に出力する。ラッチ信号SLを入力すると、乱数値記憶回路531は、カウンタ521が更新したカウント値を読み込んで記憶する。また、遊技制御用マイクロコンピュータのCPUは、所定回数(例えば、3回)継続して検出信号SSが入力されたことを検出すると、出力制御用信号SCを乱数回路の乱数値記憶回路に出力し、乱数回路から乱数値(ランダムR)を抽出する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータのCPUは、抽出したランダムRにもとづいて入賞の発生を許容するか否かを決定する。
また、スロット機600の遊技制御用マイクロコンピュータは、シリアル通信回路を内蔵し、スロット機600の各制御基板(払出制御基板や演出制御基板)と各種コマンドをシリアル通信する。
次に、スロット機により提供されるゲームの概要について説明する。
例えば、コイン投入口624からコインが投入されBETスイッチ621又はMAXBETスイッチ622が押下される等してかけ数が設定されると、スタートスイッチ625の操作が有効となる。そして、遊技者によってスタートスイッチ625が操作されると、可変表示装置602に設けられている各図柄表示リール602a〜602cが回転を始める。また、スタートスイッチ625を操作したタイミングで、レギュラーボーナス入賞又はビッグボーナス入賞が内部当選した場合には、例えば、画像表示装置640に所定のキャラクタが所定の動作を行っている画面を表示する等して、内部当選した旨が遊技者等に報知される。
各図柄表示リール602a〜602cが回転を始めてから所定時間が経過すると、各リールストップスイッチ626a〜626cの操作が有効となる。この状態で、遊技者が各リールストップスイッチ626a〜626cのいずれかを押下すれば、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止する。なお、各図柄表示リール602a〜602cを停止させずに、所定期間以上放置した場合には、各図柄表示リール602a〜602cが自動的に停止する。
すべての図柄表示リール602a〜602cが停止した時点で、可変表示装置602に表示されている各図柄表示リール602a〜602cの上段、中段、下段の3段の図柄中、かけ数に応じて定められる有効な入賞ライン上に位置する図柄の組合せによって入賞したか否かが定められる。かけ数が1の場合には、可変表示装置602における中段の横1列の入賞ラインのみが有効となる。かけ数が2の場合には、可変表示装置602における上段、中段、下段の横3列の入賞ラインが有効となる。かけ数が3の場合には、可変表示装置602における横3列と斜め対角線上2列の合計5本の入賞ラインが有効ラインとなる。
有効ライン上の図柄の組合せが、予め定められた特定の表示態様となって入賞が発生した場合には、音、光、画像表示装置640の表示等によって所定の遊技演出がなされ、入賞の発生に応じたゲームが開始される。
スロット機600では、スロット機600に搭載されている演出制御手段が、スロット機600に設けられている画像表示装置640の表示制御を行う。画像表示装置640には、演出制御手段の制御によって、飾り図柄の変動表示や、遊技状態や遊技方法を報知するための表示等の様々な情報が表示される。そのような、飾り図柄の変動表示や、遊技状態や遊技方法を報知するための表示等の様々な情報の表示をムービー画像により行い、そのムービー画像の表示制御を画像処理装置640によって行うようにすればよい。
なお、上述した実施の形態では、以下の(1)〜(4)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)判定用乱数更新手段は、通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示の可変表示期間を短縮する状態である時間短縮状態(例えば、時短状態)に移行させる所定の移行条件(例えば、時短決定用乱数(ランダム10)が所定値と一致すること)を成立させるか否かを判定するための判定用乱数(例えば、時短決定用乱数(ランダム10))を更新し、特定遊技種類決定手段は、判定用乱数更新手段によって更新された判定用乱数にもとづいて、所定の移行条件が成立したか否かを判定する移行条件判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56におけるステップS3326を実行する部分)を含み、遊技状態制御手段は、移行条件判定手段によって所定の移行条件が成立したと判定されると、遊技状態を時間短縮状態に移行させる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、大当り終了後に遊技状態を時短状態に移行させる部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、大当り判定用乱数のみを乱数回路を用いて発生させ、時間短縮状態への移行条件が成立したか否かを判定するための乱数としてソフトウェア乱数を用いるので、乱数回路の構成が複雑化することを防止することができる。
(2)判定用乱数更新手段は、識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とする確率を向上させた状態である特定有利状態(例えば、確変状態)に移行させる所定の特定移行条件(例えば、確変決定用乱数(ランダム9)が所定値と一致すること)を成立させるか否かを判定するための判定用乱数(例えば、確変決定用乱数(ランダム9))を更新し、特定遊技種類決定手段は、判定用乱数更新手段によって更新された判定用乱数にもとづいて、所定の特定移行条件が成立したか否かを判定する特定移行条件判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56におけるステップS3322を実行する部分)を含み、遊技状態制御手段は、特定移行条件判定手段によって所定の特定移行条件が成立したと判定されると、遊技状態を特定有利状態に移行させる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、大当り終了後に遊技状態を確変状態に移行させる部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、大当り判定用乱数のみを乱数回路を用いて発生させ、特定有利状態への特定移行条件が成立したか否かを判定するための乱数としてソフトウェア乱数を用いるので、乱数回路の構成が複雑化することを防止することができる。
(3)判定用乱数更新手段は、特定遊技状態の継続回数(例えば、ラウンド数)を決定するための判定用乱数(例えば、ラウンド数決定用乱数(ランダム14))を更新し、特定遊技種類決定手段は、判定用乱数更新手段によって更新された判定用乱数にもとづいて、特定遊技状態の継続回数を決定する継続回数決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、ランダム14にもとづいてラウンド数を決定する部分)を含み、遊技状態制御手段は、継続回数決定手段によって決定された継続回数に従って特定遊技状態を継続させる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、決定されたラウンド数に従って、特別可変入賞球装置20を開放を継続する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、大当り判定用乱数のみを乱数回路を用いて発生させ、特定遊技状態の継続回数を決定するための乱数としてソフトウェア乱数を用いるので、乱数回路の構成が複雑化することを防止することができる。
(4)判定用乱数更新手段は、特定有利状態を終了する所定の終了条件(例えば、確変終了判定用乱数(ランダム8)が所定値と一致すること)を成立させるか否かを判定するための判定用乱数(例えば、確変終了判定用乱数(ランダム8))を更新し、特定遊技種類決定手段は、判定用乱数更新手段によって更新された判定用乱数にもとづいて、所定の終了条件が成立したか否かを判定する終了条件判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56におけるステップS3307を実行する部分)を含み、遊技状態制御手段は、終了条件判定手段によって所定終了条件が成立したと判定されると、特定有利状態を終了させる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56におけるステップS3311,S3312を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、大当り判定用乱数のみを乱数回路を用いて発生させ、特定有利状態の終了条件が成立したか否かを判定するための乱数としてソフトウェア乱数を用いるので、乱数回路の構成が複雑化することを防止することができる。
本発明は、パチンコ遊技機およびスロット機などの遊技機に適用可能であり、特に、乱数回路およびシリアル通信回路を内蔵する遊技制御用マイクロコンピュータを備えた遊技機に好適に適用できる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。 遊技機を裏面から見た背面図である。 遊技制御基板(主基板)の構成例を示すブロック図である。 主基板における回路構成および主基板から演出制御基板に送信される演出制御コマンドの信号線を示すブロック図である。 乱数回路の構成例を示すブロック図である。 更新規則選択レジスタの例を示す説明図である。 更新規則メモリの例を示す説明図である。 カウント値順列変更回路が、カウンタが出力するカウント値の順列を変更する場合の例を示す説明図である。 カウント値順列変更レジスタの例を示す説明図である。 乱数最大値設定レジスタの例を示す説明図である。 周期設定レジスタの例を示す説明図である。 カウント値更新レジスタの例を示す説明図である。 乱数値取込レジスタの例を示す説明図である。 乱数更新方式選択レジスタ、および乱数更新方式選択レジスタに書き込まれる乱数更新方式選択データの一例の説明図である。 乱数回路起動レジスタの例を示す説明図である。 乱数値記憶回路の一構成例を示す回路図である。 乱数値記憶回路に各信号が入力されるタイミング、および乱数値記憶回路が各信号を出力するタイミングを示すタイミングチャートである。 シリアル通信回路の送信部の構成例を示すブロック図である。 シリアル通信回路の受信部の構成例を示すブロック図である。 シリアル通信が各制御基板と送受信するデータのデータフォーマットの例を示す説明図である。 ボーレートレジスタの例を示す説明図である。 制御レジスタAおよび通信フォーマット設定データの例を示す説明図である。 制御レジスタBおよび割り込み要求設定データの例を示す説明図である。 ステータスレジスタAおよびステータス確認データの例を示す図である。 ステータスレジスタBおよびステータス確認データの例を示す図である。 制御レジスタCおよびエラー割り込み要求設定データの例を示す説明図である。 シリアル通信回路が備えるデータレジスタの例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおける記憶領域のアドレスマップの一例を示す説明図である。 ユーザプログラム管理エリアにおけるアドレスマップの一例を示す説明図である。 初期値変更方式設定データの一例を示す説明図である。 ユーザプログラムの構成例を示す説明図である。 乱数回路設定プログラムの構成例を示す説明図である。 第1の乱数更新方式が選択されている場合に、ランダムRの値を更新させたりランダムRの値を読出したりする動作を示す説明図である。 第2の乱数更新方式が選択されている場合に、ランダムRの値の更新させたりランダムRの値を読出したりする動作を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが備える各メモリを示す説明図である。 大当り判定用テーブルメモリの例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 割込処理優先順位テーブルの例を示す説明図である。 乱数回路設定処理を示すフローチャートである。 乱数最大値再設定処理を示すフローチャートである。 初期値変更処理を示すフローチャートである。 乱数回路に各信号が入力されるタイミング、および乱数回路内で各信号が生成されるタイミングを示すタイミングチャートである。 シリアル通信回路設定処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数(ソフトウェア乱数)を示す説明図である。 乱数回路初期値更新処理を示すフローチャートである。 判定用乱数更新処理を示すフローチャートである。 判定用乱数更新処理を示すフローチャートである。 初期値決定用乱数更新処理を示すフローチャートである。 カウント値順列変更処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。 遊技制御手段と払出制御手段との間で送受信される制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 制御信号および制御コマンドの送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。 払出制御信号および払出制御コマンドの出力の仕方の一例を示すタイミング図である。 賞球処理の一例を示すフローチャートである。 シリアル通信回路が割り込み要求に対して行う割り込み処理の一例を示す流れ図である。 賞球個数テーブルの例を示す説明図である。 賞球個数加算処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 賞球送信待ち処理を示すフローチャートである。 賞球個数コマンド送信処理を示すフローチャートである。 賞球送信完了待ち処理を示すフローチャートである。 賞球ACK待ち処理を示すフローチャートである。 賞球再送信処理を示すフローチャートである。 賞球異常検出処理を示すフローチャートである。 主制御通信処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における各乱数(ソフトウェア乱数)を示す説明図である。 大当り図柄設定用テーブルの例を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 第2の実施の形態における判定用乱数更新処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における判定用乱数更新処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における初期値用乱数更新処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄大当り判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄大当り判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄情報設定処理を示すフローチャートである。 変動時間設定処理を示すフローチャートである。 乱数回路の他の構成例を示すブロック図である。 第5の実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における割込処理優先順位テーブルの例を示す説明図である。 スロット機を正面からみた正面図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
31 遊技制御基板(主基板)
37 払出制御基板
56 CPU
503a 12ビット乱数回路
503b 16ビット乱数回路
505 シリアル通信回路
521 カウンタ
522 比較器
523 カウンタ値順列変更回路
528 セレクタ
531 乱数値記憶回路
532 反転回路
532A 遅延回路
533 ラッチ信号生成回路
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
714 割り込み制御回路
910 電源基板

Claims (10)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であって、
    乱数を発生する乱数回路を内蔵し、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータを備え、
    前記乱数回路は、
    所定の信号の入力にもとづいて、数値データを更新可能な所定の範囲において、所定の初期値から所定の最終値まで予め定められた順序に従って数値データを更新する数値更新手段と、
    前記数値更新手段によって更新された数値データを乱数値として記憶する乱数記憶手段とを含み、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
    遊技機への電力供給が開始されたときに、前記乱数回路の初期設定を行う乱数回路初期設定手段と、
    前記乱数回路初期設定手段が前記乱数回路の初期設定を行ったあとに、所定時間毎にタイマ割込を発生させるための設定をするタイマ割込設定手段と、
    前記タイマ割込が発生したときに、前記遊技制御処理を含むタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段と、
    前記タイマ割込処理実行手段によるタイマ割込処理において、前記特定遊技状態の種類を決定するための決定用乱数を、更新可能な所定の範囲において、所定の更新初期値から所定の更新最終値まで循環的に更新する決定用乱数更新手段と、
    前記タイマ割込処理実行手段によるタイマ割込処理において、可変表示の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段と、
    前記実行条件判定手段により可変表示の実行条件が成立したと判定されたときに、前記乱数記憶手段が記憶する乱数値を読み出す乱数読出手段と、
    可変表示の開始条件が成立したときに、前記乱数読出手段によって読み出された乱数値が所定の判定値と合致するか否かを判定することによって、前記識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とするか否かを決定する表示結果決定手段と、
    前記表示結果決定手段が前記識別情報の可変表示の表示結果を特定の表示結果とすると決定したときに、前記決定用乱数更新手段によって更新された前記決定用乱数にもとづいて、前記特定遊技状態の種類を決定する特定遊技種類決定手段と、
    前記特定遊技種類決定手段によって決定された前記特定遊技状態の種類に従って、遊技状態を制御する遊技状態制御手段とを含み、
    前記乱数回路初期設定手段は、前記初期設定において、前記数値更新手段が更新する数値データの前記所定の初期値を、前記遊技制御用マイクロコンピュータ毎に付与された前記遊技制御用マイクロコンピュータを識別するためのマイコン識別情報にもとづいて設定する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技制御用マイクロコンピュータは、
    決定用乱数の所定の更新初期値を決定するための初期値決定用乱数を更新する初期値用乱数更新手段と、
    決定用乱数更新手段によって前記決定用乱数が前記所定の更新初期値から所定の更新最終値まで更新されたときに、前記初期値用乱数更新手段によって更新された初期値決定用乱数の値を、前記決定用乱数の前記所定の更新初期値として設定する決定用乱数初期値設定手段とを含み、
    前記決定用乱数更新手段は、前記決定用乱数初期値設定手段によって前記決定用乱数の前記所定の更新初期値が設定されたときには、設定された前記所定の更新初期値から前記決定用乱数の更新を再び開始する
    請求項1記載の遊技機。
  3. 遊技制御用マイクロコンピュータは、数値更新手段が更新可能な数値データの所定の範囲が異なる乱数回路を複数内蔵し、
    乱数回路初期設定手段は、初期設定において、前記遊技制御用マイクロコンピュータが内蔵する複数の乱数回路の中から使用可能な乱数回路を設定し、
    前記乱数回路初期設定手段により使用可能と設定された乱数回路以外の乱数回路の機能を停止させる乱数回路停止手段を備えた
    請求項1又は請求項2記載の遊技機。
  4. 乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値データが更新される所定の範囲の最大値としての値が設定される数値最大値レジスタに、数値更新手段により更新可能な数値データの範囲内において所定の最大値を設定し、
    数値更新手段は、
    前記乱数回路初期設定手段により設定された前記所定の最大値が、所定の下限値以下であるか否かを判定する設定値判定手段と、
    前記設定値判定手段によって前記数値最大値レジスタに設定された前記所定の最大値が前記所定の下限値以下であると判定されたときに、前記数値最大値レジスタに、前記数値更新手段により更新可能な数値データの範囲内の所定値を設定しなおす最大値再設定手段とを含む
    請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の遊技機。
  5. 所定周期のクロック信号を生成し、乱数回路に出力するクロック信号生成手段を備え、
    数値更新手段は、前記クロック信号を所定回数入力したことを条件に、数値データを更新し、
    乱数回路初期設定手段は、初期設定において、前記数値更新手段が数値データを更新する条件であるクロック信号の入力回数を設定する
    請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の遊技機。
  6. 遊技制御用マイクロコンピュータは、乱数回路初期設定手段によって設定される数値データの所定の初期値を、マイコン識別情報を用いて演算する数値演算手段を含み、
    前記乱数回路初期設定手段は、前記数値演算手段による演算によって算出された値にもとづいて初期値を設定する
    請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の遊技機。
  7. 遊技領域における入賞領域に遊技媒体が入賞したことを検出して入賞検出信号を出力する入賞検出手段を備え、
    乱数回路は、前記入賞検出手段からの入賞検出信号が入力されたことにもとづいて、数値更新手段が更新する数値データを乱数記憶手段に記憶させるためのラッチ信号を出力するラッチ信号出力手段を含み、
    前記ラッチ信号出力手段は、前記入賞検出手段から入賞検出信号が所定期間継続して入力されたことを条件に、前記ラッチ信号を出力する
    請求項1から請求項6のうちいずれかに記載の遊技機。
  8. 実行条件判定手段は、入賞検出手段からの入賞検出信号が所定回数のタイマ割込処理が実行されるに亘って入力されたことを条件に、可変表示の実行条件が成立したと判定し、
    所定期間は前記所定回数の前記タイマ割込処理が実行される期間よりも短い
    請求項7記載の遊技機。
  9. 乱数回路初期設定手段は、初期設定において、数値更新手段によって所定の最終値まで数値データが更新されたときに、前記乱数回路初期設定手段が設定した所定の初期値を変更するか否かを設定し、
    乱数回路は、前記数値更新手段によって前記所定の最終値まで数値データが更新されたきに、数値データが前記所定の最終値まで更新された旨を示す通知信号を出力する通知信号出力手段と、
    前記通知信号が出力されたことにもとづいて、前記乱数回路初期設定手段によって初期値を変更する設定がされているときに、前記所定の初期値の値を変更する初期値変更手段とを含む
    請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の遊技機。
  10. 乱数回路初期設定手段は、初期設定において、前記数値更新手段が更新する数値データの所定の初期値から所定の最終値までの値の並び順を変更するか否かを設定する数値順設定手段を含み、
    乱数回路は、
    前記数値更新手段によって所定の最終値まで数値データが更新されたときに、数値データが前記所定の最終値まで更新された旨を示す通知信号を出力する通知信号出力手段と、
    前記通知信号が出力されたことにもとづいて、前記乱数回路初期設定手段によって、数値データの前記所定の初期値から前記所定の最終値までの並び順を変更する設定がされているときに、前記数値更新手段が更新する数値データの前記所定の初期値から前記所定の最終値までの並び順を変更する数値順変更手段とを含む
    請求項1から請求項9のいずれかに記載の遊技機。
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