JP2007053934A - 酸性水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パン等にトッピングしても油分離が少なく、且つ加熱時にゲル化して線が切れたり、ひび割れすることなく、且つ外観、保型性が良く、口溶け、食感に優れた風味の良い酸性水中油型乳化組成物を提供すること。
【解決手段】 少なくとも1種の酵素で処理された卵液を2種以上混合した卵液を用いることを特徴とする酸性水中油型乳化組成物の製造方法に従って作製した酸性水中油型乳化組成物を用いて食品に応用すること。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性を有するマヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化組成物に関する。
マヨネーズ・ドレッシング類は、ベーカリー製品からサラダ惣菜にいたるまで広く使われている。ここでいうマヨネーズ・ドレッシング類とは、油、食酢、卵を主原材料とする酸性水中油型乳化物である。従来、マヨネーズ・ドレッシング類は、サラダ、焼き込み調理パンのトッピング、サンドイッチ等で用いられている。しかしながら、従来のマヨネーズ、ドレッシング類の物性、加工特性は極めて限られており、例えばパンの上にトッピングして焼成する場合、焼成時に熱凝固していまい線状に絞った場合に線が切れたりひび割れたり、また熱凝固のため口溶け、食感が悪いという課題があった。
これまで耐熱性を有した酸性水中油型乳化組成物として、特許文献1及び特許文献2には、ホスホリパーゼAで処理した卵黄を使用した酸性水中油型乳化組成物が提案されているしかしながら、上記提案の酸性水中油型乳化組成物では、加熱時の乳化安定性について改善されているものの十分なレベルであるとはいえず、また加熱時熱凝固のため、組織が途中で切れたりひび割れを生じたり、食感が固くなってしまい商品性を損ねる等の課題があり、未だ満足のいくレベルではなかった。また特許文献3には、2種の酵素(ホスホリパーゼA2,プロテアーゼ)で時間をあけて順次2種の酵素を添加し、処理した卵液を用いた酸性水中油型乳化組成物が提案されているが、未だ満足のいくレベルではなかった。そこで、トッピングして加熱してもその組織が切れたり、ひび割れすることなく、食感がソフトで口溶けが良く風味の良いマヨネーズ類が望まれてきた。
特開昭51−84785号公報 特開昭52−136966号公報 特開2002−233334号公報
パン等にトッピングしても油分離が少なく、且つ加熱時にゲル化して組織が切れたり、ひび割れすることなく、ソフトな食感で口溶けに優れた風味の良い酸性水中油型乳化組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、少なくとも1種の酵素で処理された卵液を2種以上混合した卵液を用いることにより加熱処理においても切れたりひび割れたりすることなく、ソフトな食感で口溶けが良好な滑らかな酸性水中油型乳化組成物を得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、少なくとも1種の酵素で処理された卵液を2種以上混合した卵液を用いることを特徴とする酸性水中油型乳化組成物の製造方法に関する。好ましい実施態様は、卵液がプロテアーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アミラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素で処理されたことを特徴とする上記記載の酸性水中油型乳化組成物の製造方法に関する。本発明の第二は、上記記載の酸性水中油型乳化組成物の製造方法により製造した酸性水中油型乳化組成物に関する。本発明の第三は、上記記載の酸性水中油型乳化組成物を用いた食品に関する。
パン等にトッピングしても油分離が少なく、且つ加熱時にゲル化して線が切れたり、ひび割れすることなく、且つ外観、保型性が良く、口溶け、食感に優れた風味の良い酸性水中油型乳化組成物を提供できる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明の酸性水中油型乳化組成物は、卵液、油脂、食酢を主原料としており、マヨネーズ・ドレッシング類として使用されるものである。
本発明の卵液とは、卵黄及び/又は全卵に任意で卵白を加えたものを指し、形態は液状、粉末でも良く、ショ糖などの糖類や食塩を含有しても良い。
また本発明の卵液は、酵素を作用させたものが好ましく、少なくとも1種の酵素で処理された卵液が2種以上混合された卵液であることがより好ましい。酵素の種類としては耐熱性を強化する上で、プロテアーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アミラーゼが好ましく、中でもホスホリパーゼ、プロテアーゼがより好ましい。前記プロテアーゼとしてはその種類に特に制約はなく、動物、植物、微生物等を起源のものを任意に用いることができる。例えば、パンクレアティックトリプシンノボ6.0S,タイプソルトフリー、アルカラーゼ2.4LFG(ノボザイムズジャパン(株)社製)、プロテアーゼA,B,M,N,P,S、パパインW−40(天野エンザイム(株)社製)等を用いることができる。添加量は好ましくは生卵黄100重量部に対して0.0001重量部〜1重量部であり、好ましい処理温度は25〜65℃で、処理時間は0.5時間〜50時間が好ましい。また前記ホスホリパーゼは、その種類に特に制約がないが、ホスホリパーゼA2を用いることが好ましく、例えば、レシターゼ10L(ノボザイムズジャパン(株)社製)リゾナーゼ(サンヨーファイン(株))などが挙げられる。卵液に対する添加量は、0.1〜100U/gが好ましい。添加量が0.1U/g未満であると、反応の効率が悪く工業的に生産効率の悪い場合がある。添加量が100U/gよりも多いと、反応が早く進行して反応の制御が難しい場合がある。
酵素処理は、酵素の種類、活性、添加量や処理条件によって分解度が異なるが、ホスホリパーゼによる卵液中のトリグリセライド分解度は、50〜85%が好ましく、より好ましくは65〜85%、更に好ましくは70〜80%である。分解度が50%未満では卵液の耐熱性が不足する場合があり、85%を越えると処理に多大な時間を要するなど工業的に不適な場合がある。またプロテアーゼは、市販されている種類も多く、それらは製品毎に活性が異なるが、処理条件(pH、温度など)を最適にして充分反応させればよい。処理をどこまでやればよいかについては、日常実験範囲で製品毎に本願の効果が出なくなるまで処理を緩い条件にしていき、本願の効果が出る範囲で最終条件を決めればよい。
また酵素処理の際に、必要に応じて食塩等の塩類を生卵黄100重量部に対して5重量部〜20重量部添加しても良い。添加量が5重量部未満であると、保存安定性が劣る場合がある。添加量が20重量部を越えると、作製する酸性水中油型乳化組成物の塩味が強くなりすぎる場合がある。
本発明の油脂は、特に限定されず、植物性油脂、動物性油脂、食用精製加工油脂等を用いることができる。具体的にはあまに油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボルネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳脂、羊脂等の動物油脂、またこれらの油脂を原料にエステル交換したものや、硬化油、分別油、混合油が挙げられ、これら油脂の群から選択される少なくとも1種を用いることができる。添加量については、酸性水中油型乳化組成物全体中10重量%〜85重量%とすることが好ましい。10重量%未満では、粘度が低くなってしまい、所望の物性を付与するためには、澱粉等の増粘剤の添加量を増やさざるを得ず、結果として食感が糊様の食感が顕著になり、口溶けの良さが保持できなくなってしまう場合がある。一方、85重量%よりも多いと、油が多すぎて乳化が不安定となってしまう場合がある。
本発明の食酢は、原料を含め特に限定はなく、例えば米や麦を原料とする穀物酢、りんごやぶどう等を原料とする果物酢などを例示することができる。
本発明の酸性水中油型乳化組成物は、pH7.0以下のものを指すが、特に衛生的な保存性を高めるためにはpHが5.0以下のものが好ましく、pH4.5以下がより好ましい。
本発明の酸性水中油型乳化組成物には、任意で増粘剤を用いることができる。その種類は特に限定しないが、コムギ、コメ、モチコメ、トウモロコシ、モチトウモロコシ、オオムギ、サトイモ、リョクトウ、馬鈴薯、ユリ、カタクリ、チューリップ、カンナ、アミロトウモロコシ、シワエンドウ、クリ、クズ、ヤマノイモ、甘藷、ソラマメ、インゲンマメ、タピオカなどに由来の澱粉を用いる事ができる。
また本発明の酸性水中油型乳化組成物には、任意で呈味材を添加する事もでき、特にその種類の制約を受けないが、例えば、砂糖、水飴、ブドウ糖果糖液糖、ソルビトール、トレハロースなどの糖類、食塩、しょうゆ、ウスターソース、トンカツソース、ケチャップ、レモン、かぼす、ゆず、りんご、オレンジなどの果汁、またピクルス、コーン、たまねぎなどの固形の食材などが挙げられる。
本発明の水中油型乳化組成物の製造方法は、卵液の作製法を除いては特に限定はないが、例えば、以下の方法が挙げられる。即ち、食酢、増粘剤、食塩、糖類、その他呈味材とで水相を調製後、卵液を添加し、さらに油脂を添加しながらホモミキサー等で予備乳化を実施後、コロイドミルで仕上げ乳化を実施する。前記で添加する卵液の作製は、まず卵黄及び/又は全卵に任意で卵白加えたものに、本発明で用い得る少なくとも1種の酵素を所定量添加し、所定の温度で、所定の時間処理する。酵素の失活は、60〜90℃で5分間〜30分間加熱処理を行うことにより実施する。次に前記とは異なる少なくとも1種の酵素を用いて前記と同様な処理を行う。このようにして別々の酵素を用いて作製した酵素処理卵液を混合することで本発明の酸性水中油型乳化組成物に用いる卵液を得ることができる。
以上の様にして得られた酸性水中油型乳化組成物は、様々な食品に包み込み、包餡、トッピング、充填あるいは塗布あるいは混合して使用することができる。使用できる食品としては、例えば、焼き込み調理パン、パニーニ、ワッフル、サンドイッチ、サラダ、サラダ、惣菜、ハンバーグ、ミートボール、はんぺん、ちくわ、フライ食品、から揚げ、お好み焼き、たこ焼き、ピザ、焼き肉等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。前記記載の食品のうち、焼き込み調理パン、ハンバーグ、たこ焼きに本発明の酸性水中油型乳化組成物を用いることが好適である。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<マヨネーズ絞り出し時の作業性>
実施例9〜16,比較例11〜20において、マヨネーズをソーセージ上に絞り出す時の作業性を10人の訓練された作業員により、以下の評価基準で評価し、その平均を評価点とした。5点:絞り出しの太さも一定で絞り袋からの垂れも無く作業性良好、4点:絞り出し時の垂れは無く作業性に大きな問題はないが、太さが一定でない部分がある、3点:絞り出し時にやや垂れがあり作業性がやや悪く、絞ったマヨネーズはやや広がる、2点:絞り出し時の垂れが顕著で作業性悪い、1点:絞り出し時の垂れが顕著で作業が極めて困難。
<焼成時の乳化安定性>
実施例9〜16,比較例11〜20において、パンを焼成時の各マヨネーズの乳化安定性を10人の訓練された作業員により、以下の評価基準で評価し、その平均を評価点とした。5点:油分離が全くなし、4点:わずかに表面に油の浮きが見られる、3点:表面全体に油がでており、油が一部パンに染み込んでいる、2点:油分離は著しく、天板への染み出しが見られる。焼成前の半分程度しか残っていない、1点:油分離が顕著で天板への油のしみだしが顕著で、ほとんどマヨネーズの組織が残っていない。
<焼成時の保型性>
実施例9〜16,比較例11〜20において、パンを焼成時の各マヨネーズの保型性を目視で評価した。その際の評価基準以下の通りである。良好:流れたり、切れたりせず焼成前とほぼ同じ状態で残っている、流れる:焼成前と比較すると顕著に形が崩れて3倍以上線が太くなっている、やや流れる:やや形がくずれており、焼成前と比べ線が1.5倍程度に広がっている、切れる:全体的に形を保っているが、線が途中でひび割れたり、切れている。
<口溶け評価>
実施例9〜16,比較例11〜20において、焼成後のパンを10人の訓練されたパネラーに食べてもらい、その際の各マヨネーズの口溶け感を、以下の評価基準で評価し、その平均を評価点とした。5点:食べた時口に残るねばりがなく良好である、4点:食べた時口の中に残るねばりがややある、3点:食べた時口の中に残るねばりがある、2点:食べた時口の中に残るねばりがかなりある、1点:食べた時口の中で粘りが顕著で不快感を感じる。
<食感評価>
実施例9〜16,比較例11〜20において、焼成後のパンを10人の訓練されたパネラーに食べてもらい、その際の各マヨネーズの食感を、以下の評価基準で評価し、その平均を評価点とした。5点:柔らかく口こなれが極めて良い、4点:柔らかく口こなれが良い、3点:やや固いが口こなれが悪くない、2点:モロモロとして口こなれが悪い、1点:ゴムの様に固く極めて悪い。
(製造例1) 卵黄液Aの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しホスホリパーゼA2(商品名:レシターゼ10L、ノボザイムズジャパン(株)製)を10000IUを添加し、45℃の湯浴中で攪拌しながら4時間温調し、75℃において10分間加熱することによりホスホリパーゼA2処理卵黄(卵黄液A)を得た。
Figure 2007053934
(製造例2) 卵黄液Bの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しトリプシン1g(商品名:パンクレアティックトリプシンノボ6.0S/タイプソルトフリー、ノボザイムズジャパン(株)製)を添加し、45℃の湯浴中で攪拌しながら1時間温調し、80℃において10分間加熱することによりプロテアーゼ処理卵黄(卵黄液B)を得た。
(製造例3) 卵黄液Cの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しズブチリシン1g(商品名:アルカラーゼ 2.4LFG、ノボザイムズジャパン(株)製)を添加し、45℃の湯浴中で攪拌しながら1時間温調し、80℃において10分間加熱することによりプロテアーゼ処理卵黄(卵黄液C)を得た。
(製造例4) 卵黄液Dの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しパパイン1g(商品名:パパインW−40、天野エンザイム(株)製)を添加し、45℃の湯浴中で攪拌しながら1時間温調し、80℃において10分間加熱することによりプロテアーゼ処理卵黄(卵黄液D)を得た。
(製造例5) 卵黄液Eの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しプロテアーゼ(商品名:プロテアーゼP、天野エンザイム(株)製)を1gを添加し、45℃の湯浴中で攪拌しながら1時間温調し、75℃において10分間加熱することによりプロテアーゼ処理卵黄(卵黄液E)を得た。
(製造例6) 卵黄液Fの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しホスホリパーゼA2を10000IU添加し、45℃で酵素反応を開始し、反応開始後0.5時間後にプロテアーゼ(商品名:プロテアーゼP、天野エンザイム(株)製)を1g添加し反応開始から1時間温調し、75℃において10分間加熱することによりホスホリパーゼA2とプロテアーゼ処理卵黄卵黄(卵黄液F)を得た。尚ここで製造例6は、特開2002−233334号公報に記載の実施例1に準拠したものである。
(製造例7) 卵黄液Gの作製
表1の配合に従い、卵黄1000gに対しトリプシン0.3g(商品名:パンクレアティックトリプシンノボ6.0S/タイプソルトフリー、ノボザイムズジャパン(株)製)を添加し、45℃で1時間温調し、80℃において10分間加熱することによりプロテアーゼ処理卵黄卵黄を得た。
(実施例1〜8) マヨネーズの作製
表2の配合に従い、グルタミン酸ナトリウム、食塩、上白糖を10%醸造酢と水に溶解して水相を調製後、製造例で作製した卵液の内、2種をその水相に所定量添加し、さらに菜種油を添加しながらホモミキサーで予備乳化を実施後、コロイドミルで仕上げ乳化を実施し、所望のマヨネーズを得た。
Figure 2007053934
(比較例1〜8) マヨネーズの作製
実施例において、製造例で作製した卵液の内、2種を水相に所定量添加した代わりに、製造例で作製した卵液の内、1種を添加するか、或いは未処理の卵黄を添加した以外は、実施例1〜8と同様にして所望のマヨネーズを得た。尚ここで比較例7は、特開2002−233334号公報に記載の実施例1に準拠したものである。
(実施例9〜16,比較例9〜16) マヨネーズの焼成テスト
実施例1〜8及び比較例1〜8で得た各マヨネーズを、一般的な菓子パン生地を断面が馬蹄形になるように成型し、窪んだ中央部にソーセージを乗せ、ソーセージの上に幅2mmで波線形に絞り出し、ホイロ後(38℃、60分間)、200℃で8分間オーブン加熱を実施した。各サンプルについて、ソーセージ上に絞り出す時の作業性、焼成時の乳化安定性、保型性、食べる時の口溶け、食感について評価を実施した。評価結果を表3に示す。
Figure 2007053934
実施例1〜8については、作業性、乳化安定性、焼成後の保型性が良好であり、口溶け、食感も良好であった。比較例1は乳化安定性が悪く保型性も良くなかった。ホスホリパーゼ単独で処理した卵液Aで調製した比較例2については、乳化安定性は良いものの線が切れ、保型性が良くなかった。プロテアーゼ単独で処理した卵液で調製した比較例3〜6、8についてはマヨネーズの固さが柔らかいことからパン調製時の作業性が悪く、また焼成後は保型性が悪く流れてしまうという結果であった。ホスホリパーゼで処理後、連続的にプロテアーゼ処理した比較例7については、乳化安定性は悪くないものの、焼成後にやや流れるという結果であった。何れの比較例も、口溶けや食感といった官能試験結果は、実施例に較べてかなり悪かった。これらのことから、少なくとも1種の酵素で処理された卵液を2種以上混合した卵液を用いることにより、パン調製時の作業性、乳化安定性、焼成後の保型性良く、且つ口溶け、食感に優れたマヨネーズを調製することができることが明らかになった。

Claims (4)

  1. 少なくとも1種の酵素で処理された卵液を2種以上混合した卵液を用いることを特徴とする酸性水中油型乳化組成物の製造方法。
  2. 卵液がプロテアーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アミラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素で処理されたことを特徴とする請求項1記載の酸性水中油型乳化組成物の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の酸性水中油型乳化組成物の製造方法により製造した酸性水中油型乳化組成物。
  4. 請求項3記載の酸性水中油型乳化組成物を用いた食品。
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