JP2007050818A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エアバッグを窓の内面に沿って展開させる場合であっても、エアバッグの内圧を詳細に制御可能なエアバッグ装置の提供。
【解決手段】 車両の窓19の縁辺に沿って収納されて窓19の内面に沿って展開するエアバッグ78を有するエアバッグ装置11であって、エアバッグ78には、車両外側へ指向するベントホール90が形成されている。このベントホール90の例えば形状、大きさ、数および位置の少なくともいずれか一つを適宜設定することで、エアバッグ78の内圧を詳細に制御可能となる。
【選択図】 図4
【解決手段】 車両の窓19の縁辺に沿って収納されて窓19の内面に沿って展開するエアバッグ78を有するエアバッグ装置11であって、エアバッグ78には、車両外側へ指向するベントホール90が形成されている。このベントホール90の例えば形状、大きさ、数および位置の少なくともいずれか一つを適宜設定することで、エアバッグ78の内圧を詳細に制御可能となる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、エアバッグを窓に沿って展開させるエアバッグ装置に関する。
車両に設けられる乗員保護装置であるエアバッグ装置として、ドアのインナパネルとその車室内側を覆うライニングとの間に配設されたエアバッグを窓の内面に沿って上方に展開させるドアマウント型のエアバッグ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第2941879号公報
上記のエアバッグ装置では、展開したエアバッグの内圧を詳細に制御することは難しいという問題があった。
したがって、本発明は、エアバッグを窓の内面に沿って展開させる場合であっても、エアバッグの内圧を詳細に制御可能なエアバッグ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両の窓(例えば実施形態における窓19)の縁辺に沿って収納され、該窓の内面に沿って展開するエアバッグ(例えば実施形態におけるエアバッグ78)を有するエアバッグ装置(例えば実施形態におけるエアバッグ装置11)であって、前記エアバッグには、車両外側へ指向するベントホール(例えば実施形態におけるベントホール90,96,98,101,103)が形成されていることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記ベントホールが前記エアバッグの長手方向に指向していることを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記エアバッグは、展開時に、該エアバッグを収納する収納部(例えば実施形態における収納部82)よりも窓側部分から横方向に膨出する膨出部(例えば実施形態における膨出部100)を有しており、該膨出部の上部に前記ベントホールが形成されていることを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記ベントホールが、前記膨出部の下部にも形成されていることを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、エアバッグにベントホールが形成されているため、このベントホールの例えば形状、大きさ、数および位置の少なくともいずれか一つを適宜設定することで、エアバッグの内圧を詳細に制御可能となる。また、ベントホールが車両外側へ指向しているため、ベントホールからのガスの排出が想定外に妨げられることを防止でき、エアバッグの内圧を確実に制御可能となる。さらに、車両外側のうち窓側にベントホールを指向させれば、ベントホールからのガスの排出による推力によって、エアバッグを車室内側に展開させることができるとともに乗員がエアバッグに接触した際の反力を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、車両外側のうちエアバッグの長手方向にベントホールが指向しているため、ベントホールからのガスの排出による推力でエアバッグの長手方向の揺動を抑制できる。
請求項3に係る発明によれば、エアバッグの膨出部の上部にベントホールが設けられ、車両外側のうち上側にベントホールが指向しているため、ベントホールからのガスの排出による推力で、エアバッグ展開時における膨出部の上方向の揺動を抑制できる。
請求項4に係る発明によれば、エアバッグの膨出部の上部に加えて下部にもベントホールが設けられ、車両外側のうち上側および下側にベントホールが指向しているため、ベントホールからのガスの排出による推力で、エアバッグ展開時における膨出部の上下方向の揺動を抑制できる。
本発明の第1実施形態のエアバッグ装置を図1〜図4を参照して以下に説明する。
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置11が設けられた車両右側のドア12の断面を概略的に示すもので、紙面左側が車室内側、紙面右側が車室外側となっている。ここで、このエアバッグ装置11が設けられる車両は、ルーフが開閉可能または着脱可能なオープンルーフタイプの車両となっている。なお、以下においてはドア12が閉じられた状態をもって説明する。
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置11が設けられた車両右側のドア12の断面を概略的に示すもので、紙面左側が車室内側、紙面右側が車室外側となっている。ここで、このエアバッグ装置11が設けられる車両は、ルーフが開閉可能または着脱可能なオープンルーフタイプの車両となっている。なお、以下においてはドア12が閉じられた状態をもって説明する。
ドア12は、車室外側に車両前後方向に沿って配置されて車室外側の意匠面を構成する金属製のアウタパネル15と、このアウタパネル15の車室内側に車両前後方向に沿って配設される金属製のインナパネル16と、アウタパネル15とインナパネル16との間に車両前後方向に沿って配設されてこれらの間から上方に延出する昇降可能なウインドウガラス17と、インナパネル16の車室内側を覆って車室内側の意匠面を構成するドアライニング18とを有しており、アウタパネル15、インナパネル16およびドアライニング18の上側が窓19とされ、この窓19をその一部を構成するウインドウガラス17の昇降で開閉させる。言い換えれば、アウタパネル15、インナパネル16およびドアライニング18は窓19の近傍であって窓19よりも下側つまり窓下に配置されている。金属製のアウタパネル15およびインナパネル16はドア12の高剛性部であってドア12の閉時には車体の一部を構成する。インナパネル16とドアライニング18との間の下部には、乗員のドア12との衝突時に乗員の腰付近の衝撃を吸収する下部衝撃吸収部材20が設けられている。
図2は、上記したドア12の上部の断面を詳細に示すもので、アウタパネル15は、車室外側の意匠面を構成する外板部21の車室内側かつ上側に斜めに延出する上部から折り返されて下方に延出する接合板部22を有しており、この接合板部22の下部の車室外側には、アウタパネル15の上部を補強するための金属製のアウタ側補強パネル24がその下部側をアウタパネル15側に近接させるように接合されている。そして、これらアウタパネル15およびアウタ側補強パネル24の接合部分から上側に、ウインドウガラス17との隙間をシールするアウタ側ウェザストリップ25が取り付けられている。ここで、アウタ側ウェザストリップ25は、上下の複数のシール舌片26とこれらの下側の略角棒状のシール部材27とでウインドウガラス17に接触してシールを行う。
インナパネル16の上部は、車室内側に配設される内側板部30と、内側板部30の上縁部から車室外側かつ上側に斜めに延出する段板部31と、段板部31の車幅方向外側の外縁部から上方かつ車室内側に斜めに延出する中間板部32と、中間板部32の上縁部から車室外側かつ上側に斜めに延出する段板部33と、段板部33の車幅方向外側の外縁部から上方かつ車室内側に斜めに延出する上板部34とを有しており、このインナパネル16の上部の車室外側には、インナパネル16の上部を補強するための金属製のインナ側補強パネル36が接合されている。
インナ側補強パネル36は、インナパネル16の内側板部30の車室外側に接合される内側板部37と、内側板部37の上縁部から車室外側かつ上側に斜めに延出するとともにインナパネル16の段板部31の下側に接合される段板部38と、段板部38の車幅方向外側の外縁部から上方かつ車室内側に斜めに延出するとともにインナパネル16の上板部34の車室外側に接合される上板部39とを有している。これにより、インナパネル16の段板部31、中間板部32、段板部33および上板部34と、インナ側補強パネル36の段板部38および上板部39とが閉断面構造をなしている。
そして、インナパネル16の上板部34およびインナ側補強パネル36の上板部39の接合部分の上部に、ウインドウガラス17との隙間をシールするインナ側ウェザストリップ42がこれら上板部34,39を挟持するように取り付けられている。つまり、インナ側ウェザストリップ42は、上板部34の車室内側に配置されるとともに車室外側に延出する複数の係止舌片43を有する挟持片部44と、上板部39の車室外側に配置される挟持片部45と、これら挟持片部44,45の上部同士を連結させる連結部46とを有しており、挟持片部44,45で上板部34,39を挟持する。また、インナ側ウェザストリップ42は、挟持片部45からウインドウガラス17の方向に延出してウインドウガラス17に接触する上下の複数のシール舌片47と、連結部46と略同一平面をなして車室内側に延出する当接舌片48とを有している。
ドアライニング18は、その中間部から下部までを構成するライニング本体51と、このライニング本体51とインナ側ウェザストリップ42との間に配置される上部ライニング52とを有している。
ライニング本体51の上部は、上下方向に延在する主板部54と主板部54の上端部から若干車室外側に突出する突出板部55とを有する比較的硬質なライニング芯材56と、このライニング芯材56の車室内側を覆う軟質なライニング基材58と、ライニング基材58の車室内側および上側を覆う表皮材59とを有している。
上部ライニング52は、略水平に配置されてライニング本体51の上部に載置される載置板部61と、この載置板部61の車室外側の外縁部から下方かつ車室外側に斜めに延出する下板部62と、載置板部61の車室内側の内縁部から上方に延出する中間板部63と、この中間板部63の上縁部から湾曲しつつ上方かつ車室外側に延出する上板部64と、上板部64の車室外側の外縁部から下側に段差状をなして車室外側に延出する段板部65とを有する比較的硬質なライニング芯材66と、ライニング芯材66の車室内側および上側を全体的に覆う表皮材67と、ライニング芯材66の中間板部63から上板部64にかけての車室外側を覆う被覆材68とを有している。この上部ライニング52は、載置板部61の位置において、ライニング本体51の上部に接合固定されている。
そして、上部ライニング52の段板部65の位置の上側にインナ側ウェザストリップ42の当接舌片48が当接している。また、上部ライニング52のライニング芯材66における被覆材68で覆われた中間板部63および上板部64の境界位置には、車両前後方向に延在する溝部70が形成されている。
インナパネル16の内側板部30およびインナ側補強パネル36の内側板部37にはこれらを貫通する取付穴72が形成されている。そして、本実施形態のエアバッグ装置11のエアバッグモジュール76は、その下部の取付穴74に車室内側から挿通されたボルト75Aを、さらに取付穴72に挿通させた後、インナ側補強パネル36の内側板部37の車室外側に固定されたウェルドナット75Bに螺合させることで、インナパネル16に取り付けられている。このとき、エアバッグモジュール76は、インナパネル16の上部とドアライニング18の上部とで形成される、窓19の下縁辺に沿う収納部82内に配設されている。
エアバッグモジュール76は、取付穴74が形成された取付板部80から上方かつ車室外側に延出する支持板部77と、この支持板部77に取り付けられるとともに収縮状態で上側に順次積み重ねられるように折り畳まれるエアバッグ78と、燃焼により高圧ガス(流体)を発生する推薬を充填した図示略のインフレータと、エアバッグ78内の支持板部77側に嵌合され、インフレータとエアバッグ78の下部とを連結するパイプ79とを有している。ここで、エアバッグ78は、ガス導入部であるパイプ79に対し上側に順次積み重ねられるように折り畳まれるため、インフレータが発生するガスで展開する際には基本的に上側に展開する。このとき、パイプ79の位置はインナパネル16の上端部よりも下側に配置されており、よって、このパイプ79の位置から上方で膨張するエアバッグ78の膨脹部81は展開時の下部がインナパネル16と上下方向において所定距離重複する。
ここで、エアバッグ78は、図3に示すように、展開時に車両前後方向に長い形状をなしており、図4に示すように、車室内側及び外側の基布84,85が、外周縁部において縫製されて袋状に形成されている。しかも、エアバッグ78は、図3に示すように、展開時に膨張する膨脹部81として、上下方向に延在するように筒状に膨張するセル88が車両前後方向に複数並設されるように、基布84,85同士が縫製、接着あるいはジャガード織り等の織り込みで接合されて、膨張しない非膨脹部86がセル88の間となる位置に形成されることで、全体として板状に膨張する。
そして、第1実施形態においては、エアバッグ78の展開時における車両外側のうちの窓19側に指向してベントホール90が形成されている。つまり、展開時に窓19側となる基布85の中央のセル88を形成する部分の上下方向の中間位置にウインドウガラス17に指向してベントホール90が形成されている。これにより、エアバッグ78の展開時にベントホール90からウインドウガラス17に向けて一部のガスが排出される。
第1実施形態のエアバッグ装置11においては、車両衝突時に例えば所定以上の重力加速度が検出される等の展開条件が整うとインフレータが点火し、折り畳まれたエアバッグ78がインフレータが発生するガスで膨張する。すると、エアバッグ78は、上側に順次重ねられるように折り畳まれていたことから、図2に二点鎖線で示すように、窓19の下側から基本的には上方に延出するように展開する。この展開中にエアバッグ78は、上部ライニング52の主として上板部64を押してその上部を脆弱な溝部70を中心に当接舌片48を越えるように回動させた後、上方の窓19のウインドウガラス17の内面に沿って上方に展開することになる。そして、特に展開終期において、ベントホール90からウインドウガラス17側に向けてガスを排出させることになり、このガスの排出による推力によって、エアバッグ78がウインドウガラス17から所定距離離間して若干車室内側に傾斜しつつ展開することになり、しかも乗員が車室内側からエアバッグ78に接触した際にエアバッグ78の反力(乗員を車室内側に押しとどめようとする力)が大きくなる。その場合、ベントホール90の数、大きさおよび位置の少なくともいずれか一つを適宜設定することで、内圧、展開方向および反力の大きさ等を制御できる。
以上に述べた第1実施形態のエアバッグ装置11によれば、エアバッグ78にベントホール90が形成されているため、このベントホール90の形状、大きさ、数および位置のうちの少なくともいずれか一つを適宜設定することで、エアバッグ78の内圧を詳細に制御可能となる。また、ベントホール90が車両外側へ指向しているため、ベントホール90からのガスの排出が想定外に妨げられることを防止でき、エアバッグ78の内圧を確実に制御可能となる。さらに、車両外側のうち窓19のウインドウガラス17側にベントホール90を指向させているため、ベントホール90からのガスの排出による推力によって、エアバッグ78を車室内側に展開させることができるとともに乗員がエアバッグ78に接触した際の反力を向上させることができる。
本発明の第2実施形態のエアバッグ装置を主に図5および図6を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付してその説明を略す。
第2実施形態のエアバッグ装置11では、エアバッグ78の展開時に窓19のウインドウガラス17側となる基布85の両端側のセル88を形成する部分のそれぞれの上下方向の中間位置に穴部93が形成されており、これら穴部93をそれぞれ覆うように基布85の外側にカバー94が縫製で接合されている。各カバー94は、部分的に基布85への縫製部95が形成されておらず、よって、これらカバー94と基布85との非縫製部分がベントホール96となっている。ここで、カバー94と基布85との非縫製部分は、長手方向に沿うエアバッグ78の相反側に形成されており、よって、ベントホール96は、エアバッグ78の車両外側のうち、エアバッグ78の長手方向つまり窓19に沿った横方向(車両前後方向)に指向しており、互いに反対方向に指向している。これにより、エアバッグ78の展開時に各ベントホール96からエアバッグ78の窓19側に、窓19に沿う相反方向に向けて一部のガスが排出される。
このような第2実施形態のエアバッグ装置11によれば、車両外側のうちエアバッグ78の長手方向にベントホール96が指向しているため、ベントホール96からのガスの排出による推力でエアバッグ78の長手方向の揺動を抑制できる。ここで、ベントホール96を、エアバッグ78の両側に2つ形成するのではなく、場合によっては1つだけ設けても良い。
なお、第2実施形態のエアバッグ装置11は、エアバッグ78の長手方向にベントホールが指向していれば良く、例えば図7および図8に示すように、基布84,85におけるエアバッグ78の展開時の長手方向両端側のセル88を形成する部分の外端側接合部分に、エアバッグ78の長手方向に指向するベントホール98を形成しても良い。この場合も、ベントホール98は、エアバッグ78の車両外側のうち、エアバッグ78の長手方向つまり窓19に沿う横方向(車両前後方向)に指向しており、互いに反対方向に指向することになる。この場合も、ベントホール98を、エアバッグ78の両側に2つ形成するのではなく、場合によっては1つだけ設けても良い。
次に、本発明の第3実施形態のエアバッグ装置11を主に図9および図10を参照して第2実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第2実施形態と同様の部分には同一の符号を付してその説明を略す。
第3実施形態のエアバッグ装置11では、第2実施形態と同様に、エアバッグ78の展開時に窓19のウインドウガラス17側となる基布85の両端側のセル88を形成する部分のそれぞれの上下方向の中間位置に穴部93が形成されており、これら穴部93をそれぞれ覆うように基布85の外側にカバー94が縫製で接合されていて、各カバー94の基布85への縫製部95を除く非縫製部分にベントホール96を形成している。そして、第3実施形態では、カバー94と基布85との非縫製部分は、長手方向に沿うエアバッグ78の相互近接側に形成されており、よって、ベントホール96は、エアバッグ78の車両外側のうち、エアバッグ78の長手方向つまり窓19に沿った横方向(車両前後方向)に指向しており、互いに向かい合う方向に指向している。これにより、エアバッグ78の展開時に各ベントホール96からエアバッグ78の窓19側に、窓19に沿う相互近接方向に向けて一部のガスが排出される。
このような第3実施形態のエアバッグ装置11によれば、車両外側のうちエアバッグ78の長手方向にベントホール96が指向しており、しかも互いに向かい合う方向にベントホール96が指向しているため、周囲のピラー等に排出したガスが当たることが少なくなり、一層良好に機能する。この場合も、ベントホール96を、エアバッグ78の両側に2つ形成するのではなく、場合によっては1つだけ設けても良い。
次に、本発明の第4実施形態のエアバッグ装置11を主に図11および図12を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付してその説明を略す。
第4実施形態のエアバッグ装置11では、エアバッグ78が、展開時に、長手方向両側から、長手方向に沿って膨出する膨出部100を両側に有している。これらの膨出部100は、エアバッグ78の展開時に収納部82よりも上側(窓側)に突出する上下方向の中間部から上部にかけての範囲から膨出しており、両方とも収納部82に対してオーバーハングしている。
そして、第4実施形態のエアバッグ装置11では、エアバッグ78の両側の膨出部100のそれぞれ上部にベントホール101が形成されている。つまり、基布84,85におけるエアバッグ78の展開時の長手方向両端側の膨出部100に設けられるセル88を形成する部分の上端側接合部分に、上方に指向するベントホール101が形成されている。
このような第4実施形態のエアバッグ装置11によれば、エアバッグ78の膨出部100の上部にベントホール101が設けられ、車両外側のうち上側にベントホール101が指向しているため、ベントホール101からのガスの排出による推力で、エアバッグ78の展開時における両膨出部100の上方向の揺動を抑制できる。
なお、エアバッグ78に膨出部100がいずれか一方のみ形成される場合には、形成された膨出部100に対してのみ、上部にベントホール101を形成することになる。
次に、本発明の第5実施形態のエアバッグ装置を主に図13および図14を参照して第4実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第4実施形態と同様の部分には同一の符号を付してその説明を略す。
第5実施形態のエアバッグ装置11では、エアバッグ78の両側の膨出部100のそれぞれ下部にもベントホール103が形成されている。つまり、基布84,85におけるエアバッグ78の展開時の長手方向両端側の膨出部100に設けられるセル88を形成する部分の下端側接合部分に、下方に指向するベントホール103が形成されている。
このような第5実施形態のエアバッグ装置11によれば、エアバッグ78の膨出部100の上部に加えて下部にもベントホール103が設けられ、車両外側のうち上側および下側にベントホール101,103が指向しているため、ベントホール101,103からのガスの排出による推力で、エアバッグ78の展開時における両膨出部100の上下方向の揺動を抑制できる。
なお、この場合も、エアバッグ78に膨出部100がいずれか一方のみ形成される場合には、形成された膨出部100に対してのみ、上部および下部にベントホール101,103を形成することになる。
ここで、以上においては、エアバッグ78に、車両外側へ指向するベントホール90,96,98,101,103を形成しているが、この車両外側とは、車両内側以外、つまり窓とは反対の方向を除く全ての方向を指す。具体的には、窓の方向、窓に沿う縦方向、窓に沿う横方向および窓に沿う斜め方向の全方向のことである。
なお、エアバッグ78に形成されるベントホール90の形状、大きさ、数および位置等は上記した第1〜第5実施形態に限定されず、適宜変更可能である。
なお、エアバッグ78に形成されるベントホール90の形状、大きさ、数および位置等は上記した第1〜第5実施形態に限定されず、適宜変更可能である。
また、以上においては、車両のドア12に設けられるエアバッグ装置11を例にとり説明したが、窓近傍に配設され窓の内面に沿ってエアバッグを展開させるものであれば、例えば、クーペタイプの車両のリヤサイドウインドウの下方に設けられるエアバッグ装置や、テールゲートのウインドウの下方に設けられるエアバッグ装置、さらには、ウインドウの上側のルーフサイドレールに設けられるサイドカーテンエアバッグ装置等にも適用可能である。
さらに、以上において、窓19の開閉状態・破損状態に応じてベントホールの開度・方向等を制御するようにしても良い。例えば、窓を昇降するレギュレータに窓の状態を検出する状態検出部を設けて窓の開閉位置を検出したり、窓の重量から破損状態を検出したりして、その検出状態に応じてベントホールの開度・方向等を制御するようにしても良い。
11 エアバッグ装置
19 窓
78 エアバッグ
82 収納部
90,96,98,101,103 ベントホール
100 膨出部
19 窓
78 エアバッグ
82 収納部
90,96,98,101,103 ベントホール
100 膨出部
Claims (4)
- 車両の窓の縁辺に沿って収納され、該窓の内面に沿って展開するエアバッグを有するエアバッグ装置であって、
前記エアバッグには、車両外側へ指向するベントホールが形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記ベントホールが前記エアバッグの長手方向に指向していることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記エアバッグは、展開時に、該エアバッグを収納する収納部よりも窓側部分から横方向に膨出する膨出部を有しており、該膨出部の上部に前記ベントホールが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ装置。
- 前記ベントホールが、前記膨出部の下部にも形成されていることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
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Date | Code | Title | Description |
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