JP2007047209A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Yusuke Yamamoto
祐介 山本
Takuo Oike
拓郎 大池
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Abstract

【課題】 現像性、及び硬化性に優れた感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 水酸基を有する親水性ポリマー(A)、多官能アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)、並びにブロックドポリイソシアネート(D1)およびポリイソシアネートのウレトジオン体(D2)からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤(D)を含有するアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は感光性樹脂組成物に関する。詳しくはプリント配線基板用のフォトソルダーレジストに関する。
感光性樹脂組成物は各種の用途に幅広く使用されている。プリント配線基板では、回路の永久保護被膜として感光性樹脂組成物がフォトソルダーレジストとして広く用いられている。フォトソルダーレジストとは回路導体のはんだ付けする部分を除いた全面に被膜が形成されるもので、プリント配線基板に電子部品を配線する際、はんだが不必要な部分に付着するのを防ぐとともに、回路が直接空気に暴露されるのを防止する保護被膜として使用されるものである。現在プリント配線基板用のフォトソルダーレジストとしては高精度化、高密度化、及び環境問題対応の点から、液状のフォトソルダーレジストが広く使用されている。
この液状のフォトソルダーレジストインクとしては、例えば特許文献−1及び特許文献−2に、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリル酸との部分反応物を主成分とするソルダーレジストインク組成物が提案されている。しかしながらこれらのインク組成物は、露光後の硬化性が十分でなく、塗膜形成後にべたつき(タック)が残る等の問題があった。
また特許文献−3にはノボラック型エポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸との付加物と多塩基酸無水物との反応生成物を主成分とする感光性樹脂組成物が提案されており、フォトソルダーレジストとしても使用できることが開示されている。しかしながら、この感光性樹脂組成物は、アルカリ現像性が十分でなく、長時間インクを放置すると未露光部に現像むらが発生したりする等の問題があった。
上述の通り、硬化性及びアルカリ現像性が良好なフォトソルダーレジストは、まだ得られてはいなかった。
特開昭60−208337号公報 特開昭61−59447号公報 特公平1−54390号公報
本発明は、硬化性及びアルカリ現像性に優れた感光性樹脂組成物、特にプリント配線板用フォトソルダーレジストを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、水酸基を有する親水性ポリマー(A)、多官能アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)、並びにブロックドポリイソシアネート(D1)およびポリイソシアネートのウレトジオン体(D2)からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤(D)を含有するアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物、並びに、該感光性樹脂組成物からなるプリント配線板用フォトソルダーレジストである。
本発明の感光性樹脂組成物は、以下の効果を奏する。
・アルカリ現像性に優れる。
・硬化性に優れ、硬化した塗膜の硬度、はんだ耐熱性、耐酸性および耐溶剤性に優れる。
本発明における水酸基を有する親水性ポリマー(A)(以下、単に(A)と表記する場合がある)は、親水性であって、少なくとも1つの水酸基を含有する。水酸基の含有量は水酸基価で示される。
(A)の水酸基価は、硬化性の観点から好ましくは10〜500mgKOH/gであり、さらに好ましくは20〜300mgKOH/gであり、特に好ましくは60〜150mgKOH/gである。
本発明における水酸基価はJIS K1557 6.4項で示される方法で分析され、過剰の酸無水物(無水酢酸、無水フタル酸)と試料の水酸基を反応させエステル化した後、未反応の酸を水酸化カリウムで滴定する分析法であり、試料1g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのmg当量で定義される。
親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
(A)のHLB値は、(A)の樹脂骨格によって好ましい範囲が異なるが、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜18、特に好ましくは6〜17である。4以上であればフォトソルダーレジストの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。なお、本発明におけるHLBは、小田法によるHLB値であり、親水性−疎水性バランス値のことであり、有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB≒10×無機性/有機性
また、無機性の値及び有機性の値は、文献「界面活性剤の合成とその応用」(槇書店発行、小田、寺村著)の501頁;または、「新・界面活性剤入門」(藤本武彦著、三洋化成工業株式会社発行)の198頁に詳しく記載されている。
また、(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)は、好ましくは7〜14、さら好ましくは8〜13、特に好ましくは11〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であると硬化物の耐水性がさらに良好である。
本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENGINEERING AND FEBRUARY,1974,Vol.14,No.2,ROBERT F.FEDORS.(151〜153頁)」
SP値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(分散性が高い)、この数値が離れているものは混ざりにくいことを表す指標である。
(A)は、現像性の観点から水酸基の他にカルボキシル基を有することが好ましい。カルボキシル基の含有量は酸価で示される。
(A)の酸価は、10mgKOH/g以上であると、現像性がさらに良好に発揮されやすく、500mgKOH/g以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好に発揮できる。
本発明における酸価はアルカリ性滴定溶液を用いた指示薬滴定法により測定できる。
方法は以下の通りである。
(i)試料約1gを精秤して三角フラスコに入れ、続いて中性メタノール・アセトン溶液[アセトンとメタノールを1:1(容量比)で混合したもの]を加え溶解する。
(ii)フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液で滴定する。指示薬の微紅色が30sec続いたときを中和の終点とする。
(iii)次式を用いて決定する。
酸価(KOHmg/g)=(A×f×5.61)/S
ただし、A:0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液のmL数。
f:0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液の力価
S:試料採取(g)
(A)としては、水酸基を有するビニル系ポリマー(A1)(以下、単に(A1)と表記する場合がある)、水酸基を有するフェノール系樹脂(A2)(以下、単に(A2)と表記する場合がある)、水酸基を有するポリエステル系樹脂、水酸基を有するポリアミド系樹脂、水酸基を有するポリカーボネート系樹脂および水酸基を有するポリウレタン系樹脂などが挙げられる。(A)は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A)のうち、得られる硬化物の硬度の観点と、製造のし易さの観点から、好ましいのは(A1)および(A2)、さらに好ましいのは現像性およびタック性の観点から(A1)である。
また、(A)は、ポリマー分子中にラジカル重合性の不飽和基を有しない親水性ポリマーであることが好ましく、ラジカル重合性の不飽和基を有しない場合は親水性基の周りの立体障害がフリーになる観点からさらに本発明のアルカリ現像性および表面平滑性の効果が良好に発揮できる。
(A1)としては、水酸基を、ビニル系ポリマー分子の側鎖および/または末端に有するものが挙げられるが、親水性を発揮するためには側鎖にカルボキシル基を有するものが好ましい。
(A1)の製造方法は、水酸基を有するビニルモノマー(a)(以下、単に(a)と表記する場合がある)を必須単量体として、好ましくはさらにカルボキシル基含有ビニルモノマー(b)(以下、単に(b)と表記する場合がある)を含むその他の単量体とをビニル重合して得られる。
水酸基を有するビニルモノマー(a)としては、以下のビニルモノマーが挙げられる。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど]、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど]、アルキロール(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミドなど]、ヒドロキシスチレンおよび2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテルなどが挙げられる。
(a)のうち好ましいのはアルカリ現像性の観点からヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
カルボキシル基含有ビニルモノマー(b)としては、不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、クロトン酸および桂皮酸など]、不飽和多価(2〜4価)カルボン酸[(無水)マレイン酸、イタコン酸、フマル酸およびシトラコン酸など]、不飽和多価カルボン酸アルキル(炭素数1〜10のアルキル基)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステルおよびシトラコン酸モノアルキルエステルなど]、並びにこれらの塩[アルカリ金属塩(ナトリウム塩およびカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩およびマグネシウム塩等)、アミン塩およびアンモニウム塩等]が挙げられる。
(b)のうち好ましいのは親水性の観点から不飽和モノカルボン酸、さらに好ましいのは(メタ)アクリル酸である。
(A1)には、(a)および(b)以外に、その他のビニルモノマー(c)を構成モノマーとしてもよい。
その他のビニルモノマー(c)としては、以下の非イオン性のモノマー(c1)〜(c6)、アニオン性のモノマー(c7)およびカチオン性のモノマー(c8)が挙げられる。
非イオン性のモノマー:
(c1)(メタ)アクリル酸エステル;
アルキル基の炭素数1〜20のアルキル(メタ)アクリレート[例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど];脂環基含有(メタ)アクリレート[ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シジクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレートなど];アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート[メトキシポリエチレングリコール(重合度2〜40)モノ(メタ)アクリレートおよびメトキシポリプロピレングリコール(重合度2〜30)モノ(メタ)アクリレートなど];および
3級アミノ基含有(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート];などが挙げられる。
(c2)芳香族炭化水素系モノマー;
スチレン骨格を有する炭化水素系モノマー[例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレンおよびベンジルスチレン]およびビニルナフタレンなどが挙げられる。
(c3)カルボン酸ビニルエステル;
炭素数4〜50のもの、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび酪酸ビニルなどが挙げられる。
(c4)ビニルエーテル系モノマー;
炭素数3〜50(好ましくは6〜20)のもの、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテルなどが挙げられる。
(c5)ビニルケトン系モノマー;
炭素数4〜50のもの、例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトンおよびビニルフェニルケトンなどが挙げられる。
(c6)ハロゲン原子含有モノマー;
炭素数2〜50(好ましくは2〜20)のもの、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、クロルスチレンおよびブロムスチレンなどが挙げられる。
アニオン性のモノマー:
(c7)スルホン酸基含有ビニルモノマー;
ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびこれらの塩が挙げられる。塩としてはアルカリ金属(ナトリウムおよびカリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)塩、第1〜3級アミン塩、アンモニウム塩および第4級アンモニウム塩などが挙げられる。
カチオン性のモノマー:
(c8)第4級アンモニウム塩基含有ビニルモノマー;
炭素数6〜50(好ましくは8〜20)の第3級アミノ基含有ビニルモノマーの4級化物[例えば、メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライドおよびジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの、例えば、トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級物、トリエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物などが挙げられる。
(c)のうち好ましいのは、硬化性の観点から(c1)、さらに好ましいのは脂環基含有(メタ)アクリレートである。
(A1)における、(a)/(b)/(c)の仕込みモノマーモル比は、硬化性と現像性の観点から、好ましくは10〜80/20〜90/0〜70、さらに好ましくは25〜85/15〜75/0〜60である。
(A1)の数平均分子量(以下、Mnと略記。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによる測定値)は、硬化物となったときの硬度と現像性の観点から、好ましくは500〜500,000、さらに好ましくは1,000〜100,000、特に好ましくは3,000〜20,000である。
(A1)は、モノマーを必要により溶剤(E4)(以下、単に(E4)と表記する場合がある)で希釈した後、ラジカル重合開始剤によって重合を行う事で得ることが出来る。溶剤(E4)としては、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノアルキルエーテルおよびプロピレングリコールモノアルキルエーテルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソフ゛チルケトンおよびシクロヘキサノンなど)、およびエステル類(ブチルアセテート、エチレングリコールアルキルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートなど)が挙げられる。(E4)のうち好ましいのはケトン類およびエステル類である。
(E4)を使用する場合、その使用量は特に限定されないが、モノマーの合計重量に基づいて通常、1〜400重量%、好ましくは5〜300%(以下において、%は特に限定しない限り重量%を表す)、特に好ましくは10〜200%である。
重合開始剤としては、過酸化物及びアゾ化合物が挙げられる。
過酸化物としては、無機過酸化物(例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなど)、および有機過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ラウリルパーオキシドなど)などが挙げられる。アゾ化合物としては、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩(例えば塩酸塩など)、およびアゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライドなどが挙げられる。好ましいものはアゾ化合物である。重合開始剤の使用量としては、モノマーの合計重量に基づいて、通常、0.0001〜20%が好ましく、さらに好ましくは0.001〜15%、特に好ましくは0.005〜10%である。反応温度および反応時間は、ラジカル重合開始剤の種類により適宜決定される。
前述のように(A)の親水性の指標はHLBにより規定されるが、このうちの(A1)のHLB値は、好ましくは9〜19、さらに好ましくは10〜18、特に好ましくは11〜17である。(A1)のHLBが9以上であれば、現像性がさらに良好に発揮できる。
本発明における(A)のうちの水酸基を有するフェノール系樹脂(A2)(以下、単に(A2)と表記する場合がある)としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノールなどが挙げられる。
(A2)のMnは、硬化物となったときの硬度と現像性の観点から、通常300〜2,000、好ましくは500〜1500、特に好ましくは750〜1250である。
(A2)のHLB値は、好ましくは4〜14、さらに好ましくは5〜13、特に好ましくは6〜12である。(A2)のHLBが4以上であれば、現像性がさらに良好に発揮できる。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、(Q)の固形分に基づいて、(A)を好ましくは10〜50%、さらに好ましくは15〜45%、特に好ましくは20〜40%含有する。
10%以上であればさらに良好に現像性を発揮でき、50%以下であれば硬化物の硬度がさらに良好になる。
なお、本明細書において「固形分」とは当該組成物から溶剤を除いた成分を意味する。
本発明において、(Q)中の1つの成分として用いられる多官能アクリレートモノマー(B)(以下、単に(B)と表記する場合がある)としては、公知の多官能アクリレートモノマーであれば、とくに限定されずに用いられ、2官能アクリレート(B1)、3官能アクリレート(B2)および4〜6官能アクリレート(B3)が挙げられる。(B)は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
2官能アクリレート(B1)としては、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、グリセリンジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート等が例示される。
3官能アクリレート(B2)としては、グリセリントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリアクリレート等が例示される。
4〜6官能アクリレート(B3)としては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が例示される。
これらのうち好ましいものは、(B2)及び(B3)、最も好ましいものは硬化性の観点からジペンタエリスリトールヘキサアクリレートである。市場から容易に入手できる(B)としては、例えば、アロニックスM−101、M−208、M−240、M−305、M−400(以上、東亞合成製)等が挙げられる。
また、本発明における(B)には、その一部に感光性アクリルオリゴマー(B4)を含んでいてもよい。(B4)としては、Mnが1,000以下であって、水酸基およびカルボキシル基を含有せず、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有するウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレートおよびポリエーテルアクリレートなどが挙げられる。
(B)中の(B4)の含有量は好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下である。
(Q)の固形分の重量に基づく(B)の含有量は、10〜60%が好ましく、さらに好ましくは20〜55%、特に好ましくは25〜50%である。10%以上であれば、硬化物の硬度がさらに好ましくなり、60%以下であれば、さらに現像性が良好になる。
(Q)中の1つの成分として用いられる光重合開始剤(C)(以下、単に(C)と表記する場合がある)としては、光ラジカル重合開始剤が用いられる。例えば、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、メチルベンゾイルフォーメート、イソプロピルチオキサントン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−クロロチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、ミヒラーズケトン、ベンジル−2,4,6−(トリハロメチル)トリアジン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9ーアクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、ジメチルベンジルケタール、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、トリブロモメチルフェニルスルホン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。(C)は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(C)は、市販のものが容易に入手することができ、例えばイルガキュア907、イルガキュア369(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
(Q)の固形分の重量に基づく(C)の含有量は、0.0001〜20%が好ましく、さらに好ましくは0.001〜15%、特に好ましくは0.005〜10%である。0.0001%以上であれば硬化物の硬度がさらに良好に発揮でき、20%以下であれば現像性がさらに良好に発揮できる。
本発明において、(Q)中の1つの成分として用いられる架橋剤(D)(以下、単に(D)と表記する場合がある)は、ブロックドポリイソシアネート(D1)およびポリイソシアネートのウレトジオン体(D2)からなる群から選ばれる1種以上である。
(D1)は、例えばポリイソシアネート化合物(D10)をブロック化剤でブロックした化合物である。
ポリイソシアネート化合物(D10)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等];
(2)炭素数4〜15の脂環族ジイソシアート[例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];
(3)炭素数6〜14の芳香族ジイソシアネート[例えば、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4'−又は4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4'−ジイソシアナトビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジイソシアナトビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジイソシアナトジフェニルメタン、粗製MDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート等];
(4)炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[例えば、m−又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];
(5)イソシアヌレート体[例えば、HDIイソシアヌレート、IPDIイソシアヌレート等];
(D10)のうち好ましいものはイソシアヌレート体である。
ブロック化剤としては、ラクタム類(ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等)、フェノール類(フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール等)、オキシム類(メチルエチルケトンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等)、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノールシクロヘキサノール等)、ジケトン類(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等)、メルカプタン類(ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等)、アミド類(アセトアニリド、酢酸アミド等)、イミド類(コハク酸イミド、マレイン酸イミド等)及び亜硫酸塩類(重亜硫酸ソーダ等)、及び上記の2種以上の混合物が挙げられる。
ブロック化剤によるブロック化の方法は、例えば(D10)とブロック化剤を無触媒で反応させる方法が挙げられる。反応温度としては80〜200℃、好ましくは120〜180℃であり、反応時間としては3〜24時間、好ましくは5〜12時間である。
ポリイソシアネートのウレトジオン体(D2)としては、ポリイソシアネート(D10)を多量体化(2量体または3量体以上)して得られるウレトジオン体が挙げられる。
(D2)の具体例としては、イソホロンジイソシアネートをベースとした「VESTAGON BF1320」(デグサ社製)および「CRELAN VP LS 2147」(バイエル社製)など、並びにヘキサメチレンジイソシアネートをベースとしたウレトジオン体等が挙げられる。
(D2)は、触媒を用いて(D10)を二量化させることにより製造することができる。
用いられる触媒としては、有機3級ホスフィン、トリス−(ジアルキルアミノ)−ホスフィン、置換ピリジン及び置換イミダゾール又はベンゾイミダゾール等が挙げられる。
反応温度としては80〜200℃、好ましくは120〜180℃であり、反応時間としては3〜24時間、好ましくは5〜12時間である。
(D)のうち、好ましいものは硬化反応時の揮発物が発生しないという観点から(D2)であり、さらに好ましくはイソホロンジイソシアネートダイマーである。
(Q)の固形分の重量に基づく(D)の含有量は、硬化性の観点から0.1〜20%が好ましく、さらに好ましくは0.5〜15%、特に好ましくは1〜10%である。
また、(A)中の水酸基の当量に対する(D)中のイソシアネート基(ブロックイソシアネート基またはウレトジオン体に潜在的に含有するイソシアネート基)の当量比は、硬化性の観点から好ましくは0.3〜1.5、さらに好ましくは0.5〜1.0である。
(Q)は、必要によりさらにその他の成分(E)を含有していてもよい。
(E)としては、無機微粒子(E1)、増感剤(E2)、重合禁止剤(E3)、溶剤(E4)、顔料(E5)並びにその他の添加剤(E6)(例えば、化学めっき抑制剤、シランカップリング剤、レベリング剤、染料、蛍光増白剤、黄変防止剤、酸化防止剤、消泡剤、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防菌剤及び防かび剤等)が挙げられる。
無機微粒子(E1)としては、金属酸化物(E11)および金属塩(E12)が使用できる。
(E11)としては、公知のもの、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素および酸化アルミニウム等が挙げられる。
(E12)としては、公知のもの、例えば、炭酸カルシウムおよび硫酸バリウム等が挙げられる。
(E1)のうちで、耐熱性および耐薬品性の観点から、(E11)が好ましく、さらに好ましくは、酸化ケイ素および酸化チタン、特に酸化ケイ素が好ましい。
(E1)は、体積平均粒子径が好ましくは1〜5,000nm、さらに好ましくは10〜30,000nm、特に好ましくは100〜2,000nmのものである。
体積平均粒子径の測定は、例えばトルエンを分散媒にしてレーザー散乱式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所(株)製)で行うことができる。
(Q)の固形分の重量に基づく(E1)の含有量は、通常0〜50%、好ましくは1〜45%、特に好ましくは2〜40%である。50%以下であれば柔軟性がさらに良好に発揮でき、2〜40%であれば、特に硬化物の硬度が優れる。
増感剤(E2)としては、ニトロ化合物(例えば、アントラキノン、1,2−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン,ベンズアントロン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、クロラニル等のカルボニル化合物、ニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン及び2−ニトロフルオレン等)、芳香族炭化水素(例えば、アントラセン及びクリセン等)、硫黄化合物(例えば、ジフェニルジスルフィド等)及び窒素化合物(例えば、ニトロアニリン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、5−ニトロ−2−アミノトルエン及びテトラシアノエチレン等)等が用いられる。
光重合開始剤(C)の重量に基づく増感剤(E2)の含有量は、通常0.1〜100%、好ましくは0.5〜80%、特に好ましくは1〜70%である。
重合禁止剤(E3)としては、特に限定はなく、通常の反応に使用するものが用いられる。具体的には、ジフェニルヒドラジル、トリ−p−ニトルフェニルメチル、N−(3−N−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、p−ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、ニトロベンゼン、ピクリン酸、ジチオベンゾイルジスルフィド及び塩化銅(II)等が挙げられる。
(Q)の固形分の重量に基づく重合禁止剤(E3)の含有量は、0〜1.0%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5%、特に好ましくは0.02〜0.1%である。
溶剤(E4)としては、上述の(A1)の製造に使用される溶剤(D4)と同様のものを使用できる。溶剤を使用する場合、溶剤の配合量は、特に限定されないが、(Q)の固形分の重量に基づいて、通常50〜1,000%が好ましく、さらに好ましくは70〜900%、特に好ましくは80〜800%である。
顔料(E5)としては通常のものが使用可能であり、例えば、体質顔料;炭酸カルシウム、マイカ、カオリン、タルク、ケイ酸アルミ、硫酸バリウム、微粉末シリカ、クレーなど、着色用顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどが挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。。これらのうち好ましくは硫酸バリウム、タルク、微粉末シリカ、フタロシアニングリーンであり、特に好ましくはタルク、微粉末シリカ、フタロシアニングリーンである。
各顔料成分の感光性樹脂組成物に対する使用量は、体質顔料の場合通常 0.5〜50%、好ましくは1〜40%である。着色用顔料は通常0.1〜5%、好ましくは0.5〜3%である。
化学めっき抑制剤としては通常のものが使用可能であり、例えば、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、アジミドトルエン、チオ尿素、メルカプトベンゾチアゾールなどが挙げられる。レベリング剤としては通常のものが使用可能であり、例えば、モンサント社製モダフロー等が使用できる。消泡剤としては通常のものが使用可能であり、例えば、シリコーンオイル系消泡剤が挙げられる。
(E)の含有量の合計は、(Q)の固形分の重量に基づいて、通常1,000%以下、好ましくは80〜800%である。
本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、例えば、プラネタリーミキサーなどの公知の混合装置により、上記の各成分を混合等することにより得ることができる。
上記のようにして得られる本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、通常、室温で液状であり、その粘度は、25℃で0.1mPa・s〜10,000mPa・s、好ましくは1mPa・s〜8,000mPa・sである。なお、当該粘度は、BL型粘度計で測定することができる。
本発明における他の実施態様であるフォトソルダーレジストは、上記の感光性樹脂組成物(Q)からなるプリント配線板用フォトソルダーレジストである。
本発明のフォトソルダーレジストは、種々のプリント配線板用銅張り積層板、アルミ板等の金属板及び銅箔のないプラスティック板、(紙基材フェノール樹脂積層板、ガラス布基材ポリエステル樹脂積層板、ガラス布基材エポキシ樹脂積層板、ポリサルフォン樹脂積層板、ポリエーテルサルフォン樹脂積層板、ポリエーテルイミド樹脂積層板、ガラス布基材テフロン樹脂積層板、ポリイミド樹脂積層板等)に適用可能である。
フォトソルダーレジストの膜厚としては、通常0.5〜500μm、好ましくは5〜100μmである。
フォトソルダーレジストの適用方法としては、スクリーン印刷機、ロールコーター、カーテンコーターなどで塗布 する方法、スプレー、刷毛、ヘラ等で塗る方法、及び浸漬する方法が挙げられる。
現像液としては、通常はアルカリ性溶液を使用する。
アルカリ性溶液に含まれるアルカリ性成分としては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムおよびリチウムなど)水酸化物および炭酸塩、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウムなど)水酸化物、並びにアミン類(1級アミン、2級アミン、3級アミンおよび4級アンモニウム塩など)などが挙げられる。 アルカリ性溶液のpHは通常7.1〜12である。
アルカリ性溶液におけるアルカリ性成分の濃度は、通常0.001〜30%である。
アルカリ性溶液における溶剤としては、水、親水性アルコール系有機溶剤、およびこれらの混合溶剤が挙げられる。
水としては、通常の工業用水、上水またはイオン交換水が使用できる。
親水性アルコール系有機溶剤としては、脂肪族アルコールとしてメタノール、エタノール、n−プロパノール、i-プロパノール、n−ブタノール等)、セロソルブとしてメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等、カービトールとしてメチルカービトール、エチルカービトール等が使用できる。
混合溶剤の場合の、水/親水性アルコール系有機溶剤の比率は、特に限定されないが、好ましくは10〜100%/0〜90%、さらに好ましくは50〜80%/20〜50%である。
現像液には、さらに、界面活性剤および少量の酸成分(有機酸又は無機酸)などが含まれていてもよい。
界面活性剤としては通常のカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤が使用可能である。界面活性剤は、現像液中の濃度が通常0.01〜2%、好ましくは0.05〜1%の濃度で使用される。
無機酸としてはほう酸、燐酸、塩酸、硫酸等、有機酸としては酢酸、蟻酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸等が挙げられる。
無機酸、有機酸は、現像液中の濃度が、アルカリ性成分の当量よりも少ない当量であって、かつ、0〜10%、好ましくは0.5〜5%の濃度で使用される。
現像方法としてはシャワー、スプレー、浸漬等の方法が挙げられる。これらのうち好ましくは、スプレーである。
硬化方法は、通常、光または電子線照射による方法が挙げられるが、さらに熱硬化を併用してもよい。好ましくは光照射により硬化したのちに熱硬化するという二つの方法の併用がよい。
光による硬化には、次のような照射光源が適当である。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハロゲンランプ、電子線照射装置、X線照射装置、レーザー(アルゴンレーザー、色素レーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミウムレーザー等)等がある。これらのうち、好ましくは高圧水銀灯及び超高圧水銀灯である。
加熱装置としては、通常の循風乾燥器、電気炉、ガス炉、遠赤外炉等が使用できる。
加熱硬化温度は通常150℃以上、好ましくは180℃〜250℃である。硬化時間は、10分〜120分、好ましくは45分〜90分である。
本発明の感光性樹脂組成物は、フォトソルダーレジスト以外に、液晶ディスプレイ基板用フォトレジスト、プリント配線基板用エッチングレジスト、プリント配線基板用メッキレジストなどの用途にも使用できる。
[実施例]
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を意味する。
[親水性ポリマーの調製]
<製造例1>
加熱冷却・撹拌装置、環流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、イソボルニルメタクリレート50部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート30部、メタクリル酸20部、およびシクロヘキサノン150部を仕込み、80℃まで加熱した。系内の気相部分を窒素で置換したのち、あらかじめ作成しておいたアゾビスイソブチロニトリル(V−60:和光純薬製、以下AIBNと称す)30部をシクロヘキサノン120部に溶解した溶液150部を、80℃のコルベン中に10分間で滴下し、さらに同温度で3時間反応させ、水酸基とカルボキシル基を有する親水性ポリマー(A−1:Mn:12,000、SP値:11.86、HLB値:11.98、水酸基価:129mgKOH/g、酸価:102mgKOH/g、)のシクロヘキサノン溶液を得た(樹脂分含量は25%)。なお、MnはGPC測定機器(HLC−8120GPC、東ソー(株)製)、カラム(TSKgel GMHXL2本+TSKgel Multipore HXL−M、東ソー(株)製)を用い、GPC法により測定されるポリスチレン換算の値として求めた。また、SP値、HLB値、酸価は、前述のようにして求めた。以下の製造例および比較例についても同様の測定法である。
<製造例2>
製造例1と同様のコルベンに、イソボルニルメタクリレート60部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、メタクリル酸20部、およびシクロヘキサノン150部を仕込み、80℃まで加熱した。系内の気相部分を窒素で置換したのち、あらかじめ作成しておいたAIBNの5部をシクロヘキサノン50部に溶解した溶液55部を、80℃のコルベン中に10分間で滴下し、さらに同温度で3時間反応させた。その後、シクロヘキサノンで樹脂分含量が25%となるように希釈し、水酸基とカルボキシル基を有する親水性ポリマー(A−2:Mn:21,000、SP値:12.24、HLB値:12.38、水酸基価:86mgKOH/g、酸価:138mgKOH/g)のシクロヘキサノン溶液を得た(樹脂分含量は25%)。
<比較製造例1>
製造例1のイソボルニルメタクリレート50部を80部に変更、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの使用量を0部にした以外は同様にして、比較のための親水性ポリマー(A’−1:Mn:2,100、SP値:11.24、HLB値:8.03、水酸基価:0mgKOH/g、酸価:88mgKOH/g)のシクロヘキサノン溶液を得た(樹脂分含量は25%)
<実施例1〜4および比較例1〜3>
[フォトソルダーレジストの調製]
ガラス製の容器に、表1に示した原料を配合部数仕込み、均一になるまで攪拌し、さらに添加剤を添加して三本ロールミルにより混練してフォトソルダーレジストを調製した。
なお、表1中の各記号は以下のものを示す。
A−1溶液:親水性ポリマー(製造例1のもの)
A−2溶液:親水性ポリマー(製造例2のもの)
A−3溶液:クレゾールノボラック樹脂「MP541」(旭有機化学社製)のシ クロヘキサノン溶液(樹脂分含有=25%)
A’−1溶液:親水性ポリマー(比較製造例1のもの)
B−1:(多官能アクリレートモノマー)
「ネオマーDA−600」(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペン タエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:三洋化成工業(株)製)
C−1:(光重合開始剤)
「イルガキュア907」(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
D−1:(ウレトジオン体)
「VESTAGON BF1320」(デグサ社製)
D−2:(ウレトジオン体)
「CRELAN VP LS 2147」(バイエル社製)
E1−1:(無機微粒子)
硫酸バリウム
E4−1:(溶剤)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
Figure 2007047209
実施例1〜4および比較例1〜3で得られたフォトソルダーレジストを以下の評価方法で評価した。
(1)現像性 ・・・フォトソルダーレジストを、パターン形成された銅箔基板上に全面塗布し、80℃で90分間、塗膜の乾燥を行い、1%炭酸ナトリウム水溶液でのスプレー現像による現像性を評価した。
◎:目視により残留物無し。
○:目視により残留物わずかにあり。
△:目視により残留物が多い。
×:目視によりパターン形成できていない。
(2)塗膜性能・・・フォトソルダーレジストをパターン形成された銅箔基板上に全面塗布し、80℃で20分間乾燥した。次いで、この基板にネガフィルムを密着させ、露光後、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像処理してパターンを形成した。次に、この基板を150℃で60分間熱硬化して、硬化塗膜を有する評価基板を作製し、塗膜性能を評価した。
(A)硬度・・JIS K−5400 6.14に準拠して測定した。
(B)はんだ耐熱性・・硬化塗膜を有する評価基板をJIS C 6481の試験方法に従って、260℃の半田漕に30秒浸漬後セロハンテープによるピーリング試験を1サイクルとし、計1〜3サイクルを行った後の塗膜状態を観察し、耐熱性を評価した。
◎:3サイクル後も塗膜に変化がない。
○:3サイクル後に僅かに変化している。
△:2サイクル後に変化している。
×:1サイクル後に剥離を生じている。
(C)耐酸性・・硬化塗膜を有する評価基板を10%の硫酸水溶液に常温で30分間浸漬したのち、水洗後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行い、レジスト層の剥がれ、変色について観察し、耐酸性を評価した。
◎:全く変化が認められない。
○:ほんの僅かに変化した。
△:顕著に変化した。
×:塗膜が膨潤して剥離した。
(D)耐溶剤性・・硬化塗膜を有する評価基板を常温の塩化メチレンに30分間浸漬したのち、水洗後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行い、レジスト層の剥がれ、変色について観察し、耐溶剤性を評価した。
◎:全く変化が認められない。
○:ほんの僅かに変化した。
△:顕著に変化した。
×:塗膜が膨潤して剥離した。
Figure 2007047209
表2から判るように、本発明のフォトソルダーレジストを用いることにより、現像性が良好でありかつ硬化性(硬度、耐熱性等)に優れたソルダーレジスト皮膜を形成することができる。
本発明によれば、紫外線露光及び希アルカリ水溶液による現像で画像形成可能であって、現像性に優れ、かつ硬度、耐熱性硬化等の硬化性が優れたパターンを与えることができる感光性樹脂組成物を提供できるので、プリント配線板製造用ソルダーレジスト、液晶ディスプレイ基板用フォトレジスト、プリント配線基板用エッチングレジスト、プリント配線基板用メッキレジストとして利用することができる。

Claims (6)

  1. 水酸基を有する親水性ポリマー(A)、多官能アクリレートモノマー(B)、光重合開始剤(C)、並びにブロックドポリイソシアネート(D1)およびポリイソシアネートのウレトジオン体(D2)からなる群から選ばれる1種以上の架橋剤(D)を含有するアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物。
  2. (A)が親水性ビニル系ポリマーである請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. (D)がポリイソシアネートのウレトジオン体(D2)である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づき、無機微粒子(E1)を0〜50重量%含んでなる請求項1〜3いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  5. 無機微粒子(E1)の体積平均粒子径が1〜200nmである請求項4記載の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の感光性樹脂組成物からなるプリント配線板用フォトソルダーレジスト。
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