JP2007038984A - 車両用モールディング - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の走行時に突出部分の先端が窓板に接触して離脱する際に異音が発生し難い車両用モールディングを提供すること。
【解決手段】 本発明により提供される長尺な車両用モールディング10は、車体のピラーパネル4と該ピラーパネルに隣接して配置される窓板3の周縁との間の隙間に沿って取り付けられる。このモールディングの突出部40の先端42は、該先端の外向き縁21B側が窓板表面側に突出し且つ該先端の内向き縁21A側が本体部側に向けて凹むように段差46が形成されており、所定位置に取り付けられたときには前記先端の突出部分44が窓板表面に接触する一方で該先端の凹み部分43および突出部の先端に形成されたクッション部48の根元部分45は窓板表面から離間する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両に装備される長尺状のモールディングに関する。詳しくは、車両のピラーパネルと窓板との間に装備されるモールディングに関する。
従来から自動車外装部品として種々のモールディング(長尺な成形品)が使用されている。例えば、車体のピラーパネルとこのピラーパネルに隣接して配置される窓板の周縁との間の隙間に沿って、一般にドリップモール或いはピラーガーニッシュと呼称されるモールディングが装着されている。
かかる部位に装着されたモールディング(以下「ドリップモール」ともいう。)に求められる一つの典型的な機能として、運転手の側方視界の妨げとなることを防止すべく、車両走行時にフロントウインドウパネル(窓板)に付着した水(特に雨水)が車両のサイドウインドウ側に流れるのを防止する機能(以下「バリア機能」ともいう。)が挙げられる。
従来、この種のモールディングの上記バリア機能を強化すべく種々の工夫がなされてきた。例えば、特許文献1には、モールディング本体からウインドウパネルに向かって突出する突出部分(芯部分)の先端付近に、当該突出部分よりも軟質なエラストマー材料から構成され共押出成形によってモールディング本体及び突出部分と一体に成形されるリップ部分であって、当該ウインドウパネルに弾接するリップ部分を備えたモールディング(ドリップモール)が記載されている。
特開2002−347532号公報
上記公報に記載されるような形態の従来のモールディング(ドリップモール)に関しては次のような課題があった。即ち、該モールディング製造時における押出成形時において、突出部分(芯部分)よりも軟質なリップ部を構成するポリマー材料(典型的には軟質エラストマー材料)が境界を越えて当該突出部分の先端部に漏れ出すことがあり得た。この場合、芯部分の先端に漏れ出したポリマー材料が固化して成る不測の軟質部が形成されることとなる。
しかしながら、そのような軟質部が突出部分の先端に形成されると、当該突出部分の先端が窓板に接触し又離れる際に、軟質材料(典型的には軟質エラストマー)特有の不快な異音を発生させるために好ましくない。
そこで本発明は、かかる従来の課題を解決するべく創出されたものであり、その目的とするところは、車両の走行時に突出部分の先端が窓板に接触して離脱する際に不快な異音が発生しない車両用モールディングを提供することである。
本発明によって以下に列挙する長尺な車両用モールディングが提供される。
即ち、請求項1の発明は、本発明によって提供される一態様のモールディングであり、車体のピラーパネルと、このピラーパネルに隣接して配置される窓板の周縁との間の隙間に沿って取り付けられる長尺な車両用モールディングである。
この車両用モールディングは、長尺状の硬質で剛性を備える材料から成形され、所定の位置に取り付けられたとき、前記ピラーパネル側に位置する外向き縁と前記窓板側に位置する内向き縁とを有する所定の横断面形状の本体部を備える。
また、前記本体部の内向き縁又はその近傍の窓板に相対する面には、押出成形で成形されるとともに前記窓板の表面に向けて突出するようにして前記本体部の長手方向に沿って一体的に接合され、窓板表面側に向けて前記本体部に掛かる外力に対して前記本体部を支持するのに十分な剛性と硬度を呈する硬質のポリマー材料から成る突出部を備える。
また、前記突出部の押出成形に同期して共押出成形で成形されるとともに前記突出部の先端の内向き縁側に融着されている軟質の弾性ポリマー材料から成り、該突出先端から前記窓板表面に対して斜めに交叉する方向に突出し、前記モールディングが所定の位置に取り付けられたとき、その先端が弾性変形して窓板表面に常時接触し得るクッション部を備える。
そして、本モールディングにおいては、前記突出部が前記クッション部よりも相対的に窓板面に対して付着し難い材料から構成されていることを特徴とする。
また、本モールディングにおいて前記突出部の先端は、該先端の外向き縁側が窓板表面側に突出し且つ該先端の内向き縁側が本体部側に向けて凹むように段差が形成されており、所定位置に取り付けられたときには前記先端の突出部分が窓板表面に接触する一方で、該先端の凹み部分および前記クッション部の根元部分は窓板表面から離間することを特徴とする。
上記構成の請求項1に記載の車両用モールディングは、車両ピラーパネルと窓板との間に安定して装着することができる。また、押出成形時に突出部先端の内向き縁側に、窓板に対して付着性の高いクッション部(緩衝部)のポリマー材料が一部流れ込んだとしても前記のような形態の段差が形成されていることにより、先端の凹み部分が窓板に接触することがない。
このことにより、請求項1のモールディングによると、押出成形時に突出部先端の内向き縁側に、窓板に対して付着性の高いクッション部(緩衝部)のポリマー材料が一部流れ込んだとしても窓板に接触することに起因する異音の発生を防止するという効果が得られる。
また、請求項2の発明は、請求項1の車両用モールディングにおいて、前記本体部の前記ピラーパネル側に、軟質の弾性ポリマー材料により前記本体部に一体的に成形され、前記モールディングが所定の位置に取り付けられたとき、該ピラーパネルに弾接する外向きリップ部を備えることを特徴とするものである。
かかる構成の請求項2のモールディングによると、請求項1のモールディングの奏する効果に加えて、ピラーパネルとモールディング本体部との間隙を効果的に遮蔽し得るという効果が得られる。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の車両用モールディングにおいて、前記突出部は窓板の表面とピラーパネルの車体外面側表面との距離の変化に対応して前記本体部の長手方向に沿った突出長さが変化していることを特徴とするものである。
かかる構成の請求項3のモールディングによると、請求項1又は2のモールディングの奏する効果に加えて、窓板の表面とピラーパネルの車体外面側表面との距離の変化に拘わらず、ピラーパネルとモールディング表面との相対位置(典型的にはピラーパネル車体外面側表面とモールディング本体部の外面の面位置)を装着部位に拘わらず維持し、美観を保持するという効果が得られる。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの車両用モールディングにおいて、前記本体部の前記内向き縁又はその近傍に前記突出部の形成位置よりも内向き縁側に軟質の弾性ポリマー材料により前記本体部に一体的に成形された補助リップ部を備えることを特徴とするものである。
かかる構成のモールディングでは、前記補助リップ部が障壁となって水が本体部の外面方向へ移動することを阻むことができる。従って、請求項4のモールディングによると、請求項1〜3のいずれかのモールディングの奏する効果に加えて、窓板表面に付着した雨水等が当該モールディングの本体部を越えてピラーパネル側(典型的には車体のサイドウインドウ側)に流出することをより確実に防止し得るという効果が得られる。
また、請求項5の発明は、請求項4のモールディングにおいて、前記補助リップ部は、前記モールディングが所定位置に取り付けられたとき前記窓板面に向く方向に突出していることを特徴とするものである。
このような延伸方向で補助リップ部を形成することにより、突出部と本体部裏面側(車体内面側、即ち窓板に対向する面側)と当該補助リップ部とにより、窓板表面に付着した雨水等を集めてモールディング長手方向下方に流動させる好適な樋部が形成される。従って、請求項5のモールディングによると、請求項4のモールディングの奏する効果をさらに向上させ、窓板表面に付着した雨水等が当該モールディングの本体部を越えてピラーパネル側(典型的には車体のサイドウインドウ側)に流出することをより確実に防止することができる。
また、請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの車両用モールディングにおいて、少なくとも前記本体部は、前記ピラーパネルと窓板周縁との間に取り付けられる部分と、車両のルーフパネルとルーフサイドパネルとの間の溝に沿って配置されるルーフモールディング部を長手方向に連続して一体に有することを特徴とするものである。
かかる構成の請求項6のモールディングによると、ピラーパネル部分に加えて、車両のルーフ部分においても雨水等が当該モールディングの本体部を越えて車体側方(典型的には車体のサイドウインドウ側)に流出することを防止するという効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば押出成形法によるモールディングの製造に関する一般的な事項)は、いずれも従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている事項と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
以下、本発明の好適な一実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明するが、かかる説明は本発明のモールディングを図面に示したものに限定するものではない。
本実施形態に係るモールディング10は、ドリップモールとして車両1に装着された際に上述のバリア機能を発揮する車両用モールディング10である。
図1に示すように、本モールディング10は、車両(本実施形態では箱形の自動車)1の前方に配置される窓板3(以下「フロントウインドウパネル3」という。)の周縁とその両側に配置される車体のピラーパネル4との間の隙間に沿って取り付けられる長尺なモールディング10である。また、本モールディング10は、上記ピラーパネル4とフロントウインドウパネル3周縁との間に取り付けられる部分(以下「ウインドウモールディング部12」ともいう。)と長手方向に連続して一体に成形されている部分であって車両のルーフパネル2とルーフサイドパネル6との間の溝9に沿って配置される部分(以下「ルーフモールディング部15」ともいう。)を有する。
なお、図1には、車両の進行方向を向いて左側に取り付けられるモールディング10のみを示しているが、従来の一般的なドリップモールと同様、車両の進行方向を向いて右側の同様の部位には、図示するモールディング10と左右対称形状のモールディングが取り付けられる。本発明の説明には左側装着用モールディング10の図示で十分であるため右側装着用モールディングは示していない。
図2、図3、及び図4は、それぞれ、図1におけるII−II線、III−III線、及びIV−IV線に沿う断面図であり、当該部位における本モールディング10の横断面構造を示している。
図2〜図4に示すように、本モールディング10は、大まかにいって、外面(意匠面)を構成する本体部20と、当該本体部の長手方向に沿って一体的に接合された突出部40とから構成されている。
本体部20は、長手方向に芯部24と被覆部22とを備える。図1〜図4に示されるように、本体部20は窓板(フロントウインドウパネル3)とピラーパネル4との間の隙間ならびにルーフパネル2とルーフサイドパネル6との間の溝9(隙間)を塞ぎ得る形状に成形されており、その横断面は扁平な楕円形状である。
即ち、本体部20の形状を維持する芯部24は所定位置に配置された際に下方(車体表面と対向する側)が開放され且つ内部が中空となるような楕円の円弧状に形成されている。この中空部分には、後述する係止具50,60,70が配置される。なお、本実施形態に係る芯部24はスチール製(例えばステンレス鋼)である。なお、芯部24はモールディング10の形状を維持し得る芯材として機能し得る硬質で剛性を備える材質のものであればよく、スチール等の金属製の他、例えば硬質のポリマー材料を主体に構成されたプラスチック製(例えばガラス繊維入りの強化プラスチック製)でもよい。
一方、被覆部22は、芯部24の表面に形成され、車体表面に露出する意匠面を構成する部分である。本実施形態では、リサイクル性、成形性等に優れ、さらにはモールディング10の軽量化にも寄与し得るポリマー材料、ここでは硬度(JIS K 7215によるデュロメータ硬さのA硬さをいう。以下同じ。)HDA100程度(例えば95〜100)のポリプロピレン等のオレフィン系樹脂をハードセグメントとするオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)によって構成されている。なお、被覆部22はモールディング10の表面(意匠面)の美観を維持し得、また、芯部24を被覆してその劣化を防止し得る材質であればよく、例えば種々の材質の熱可塑性エラストマー(TPE)によって構成することができる。
図2に示すように、本体部20の内向き縁(フロントウインドウパネル3の中心方向側の部分)21Aの近傍(内向き縁21Aのほうが本体部20の外向き縁(ピラーパネル4の周壁部4C側の部分)21Bよりも近い場合を包含する。)のフロントウインドウパネル3に相対する面には、当該フロントウインドウパネル3表面に向けて突出する突出部40が本体部20と一体に形成されている。かかる突出部40は、フロントウインドウパネル3表面側に向けて本体部20に掛かる外力(典型的には重力)に対して本体部20を支持するのに十分な剛性と硬度を呈する硬質のポリマー材料によって構成されることが好ましい。また、後述するクッション部48よりも相対的にフロントウインドウパネル3面に対して付着し難い材料から構成されるものが好ましい。例えば比較的硬質のTPO、本実施形態では硬度HDA75〜85程度(例えば80)のTPOから形成されたものが好ましく、それ以下の硬度(特にHDA65以下)のTPOから形成されたものは付着し易くなるため好ましくない。付着し難い材料から構成された場合、車両走行時に突出部分の先端が窓板に接触して離脱する際に不快な離脱異音が発生しない。
図2〜図4に示すように、本モールディング10の突出部40は、その装着位置に応じて長さが異なるように成形されている。
即ち、図2、図3に示すウインドウモールディング部12においては、フロントウインドウパネル3の表面とピラーパネル4の車体外面側表面4Aとの距離の変化に対応して本体部20の長手方向に沿った突出長さが変化している。なお、図4に示すルーフモールディング部15においては、突出部40の突出長さはウインドウモールディング部12よりも短く、本体部20から僅かに下方に一定の長さで延伸しているに過ぎない。
このように突出長さが装着位置に応じて調節されていることにより、突出部40の先端42がフロントウインドウパネル3に当たってモールディング本体部20を支持しつつ、車体におけるフロントウインドウパネル3(窓板)の表面とピラーパネル4の車体外面側表面4Aとの距離の変化に拘わらず、ピラーパネル4とモールディング10表面(本体部20意匠面)との相対位置(例えば、ピラーパネル車体外面側表面4Aとモールディング本体部20の外面の面位置)を装着部位に拘わらず一定に維持し、美観を保持することができる。
図2〜図3に示すように、突出部40の先端42には、突出部40の押出成形に同期して共押出成形で長手方向に成形されるとともに当該突出部40の先端42近傍の内向き縁21A(フロントウインドウパネル3の中心方向側の面)側に融着されているクッション部48が備えられている。このクッション部48は、突出先端42からフロントウインドウパネル3表面に対して斜めに交叉する方向(図面の2点鎖線で示す方向)に突出し、前記モールディング10(ウインドウモールディング部12)が所定の位置に取り付けられたとき、その先端が弾性変形してフロントウインドウパネル3表面に常時接触し得る(図面参照)。
このクッション部48は、軟質の弾性ポリマー材料により突出部40に一体的に成形される。後述のリップ部32,36と同様、例えばハードセグメントがポリプロピレン等のオレフィン系樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体等である比較的軟質のTPO(例えば硬度HDA50〜70程度、本実施形態では硬度が60プラスマイナス5のTPO)から形成されたものが好ましい。
そして、図2及び図3に示すように、突出部40の先端42には、切欠きが形成されている。具体的には、該先端42の外向き縁21B(ピラーパネル4の周壁部4C)側がフロントウインドウパネル3表面側に突出し且つ該先端42の内向き縁21A(フロントウインドウパネル3の中心方向)側が本体部20側に向けて凹むように段差46が形成されている。これにより、図示されるように、本モールディング10(ウインドウモールディング部12)が所定の位置に取り付けられたときには、先端42の突出部分(突出面)44がフロントウインドウパネル3表面に接触する一方で、該先端42の凹み部分(凹み面)43および前記クッション部48の根元部分45はフロントウインドウパネル3表面から離間し、両者の間には空間Sが形成される。
従って、このような先端42の凹み部分43(ここでは切欠き部分)の形成によって、本モールディング10を押出成形で製造する際に突出部先端42の内向き縁21A側にフロントウインドウパネル3に対して付着性の高いクッション部(緩衝部)成形材料(溶融したポリマー材料)が一部流れ込んだとしても、フロントウインドウパネル3に意図しないクッション部(緩衝部)形成材料から成る部分が接触することを防止することができる。これにより、離脱異音の発生を防止することができる。尚、ルーフモールディング部15ではクッション部48及び突出部40はルーフパネル2にほとんど接触しない。
図2〜図4に示すように、本体部20のピラーパネル4側ならびにルーフサイドパネル6側に位置する縁部(外向き縁21B)には、近接するピラーパネル4又はルーフサイドパネル6に弾接する外向きリップ部36が長手方向に形成されている。この外向きリップ部36は、軟質の弾性ポリマー材料により本体部20に一体的に成形されている。例えばハードセグメントがポリプロピレン等のオレフィン系樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体等である比較的軟質のTPO(例えば硬度HDA50〜70程度、本実施形態では硬度が60プラスマイナス5のTPO)から形成されたものが好ましい。
図2及び図3に示すように、この外向きリップ部36は、本モールディング10を所定位置に取り付けた際、ウインドウモールディング部12においてはピラーパネル4に弾接し、ルーフモールディング部15においてはルーフサイドパネル6に弾接する。これにより、モールディング本体部20(ウインドウモールディング部12)とピラーパネル4との間の隙間、およびモールディング本体部20(ルーフモールディング部15)とルーフサイドパネル6との間の隙間を遮蔽して内部への雨水等の浸入を防止することができる。
一方、図示されるように、本体部20のフロントウインドウパネル3側ならびにルーフパネル2側に位置する縁部(内向き縁21A)の近傍であって突出部40の形成位置よりも内向き縁21A側には、本モールディング10が所定位置に取り付けられた際に、フロントウインドウパネル3又はルーフパネル2の表面に向く方向に突出(延伸)している補助リップ部32が長手方向に形成されている。この補助リップ部32は、軟質の弾性ポリマー材料により本体部20に一体的に成形されている。例えばハードセグメントがポリプロピレン等のオレフィン系樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体等である比較的軟質のTPO(例えば硬度HDA50〜70程度、本実施形態では硬度が60プラスマイナス5のTPO)から形成されたものが好ましい。
図2、図3に示すように、ウインドウモールディング部12においては、補助リップ部32が障壁となってウインドウパネル3表面の水が本体部20の外面(意匠面)方向へ移動することを阻むことができる。即ち、ウインドウパネル3表面の水がピラーパネル4側(典型的には該ピラーパネル4を越えて車体のサイドウインドウ5側)に流出することを防止することができる。
特に、本実施形態では、補助リップ部32は突出部40とほぼ並行となる方向に延伸している。これにより、突出部40と本体部20裏面側(車体内面側、即ちフロントウインドウパネル3に対向する面側)と当該補助リップ部32とにより、フロントウインドウパネル3表面に付着した雨水等を集めてモールディング長手方向下方に流動させる好適な樋部が形成される。従って、本モールディング10によると、フロントウインドウパネル3(窓板)の表面の雨水等が本体部20を越えてピラーパネル4側(さらにはサイドウインドウ5側)に流出することをより確実に防止することができる。
他方、図4に示すように、ルーフモールディング部15においては、本モールディング10を所定位置に取り付けた際に補助リップ部32はルーフパネル2に弾接し、モールディング本体部20(ルーフモールディング部15)とルーフパネル2との間の隙間を遮蔽することができる。即ち、本モールディング10の長手方向の一部であるルーフモールディング部15は、従来のルーフモールディングと同様に機能し得る部分であり、ルーフパネル2とルーフサイドパネル6との間の溝9(隙間)を塞いで内部への水の浸入を防止することができる。
さらにまた、補助リップ部32が障壁となってルーフパネル2表面の水が本体部20の外面(意匠面)方向へ移動することを阻むことができる。即ち、ルーフパネル2表面の水がサイドルーフパネル6側(典型的には該サイドルーフパネル6を越えて車体のサイドウインドウ5,7側)に流出することを防止することができる。
次に、上記構成の本モールディング10を車体の所定位置に取り付ける態様について説明する。
図2及び図3に示すように、ウインドウモールディング部12においては、本体部20の裏面側に本モールディング10を所定の位置に固定するための係止具50,60が長手方向に所定間隔をおいて数カ所配置されている。
図示されるように、かかる係止具50,60はポリアセタール製で、本体部20の上記中空部分に嵌め込まれて固定される係止本体部52,62と該係止本体部52,62から下方に突出する軸部54,64とから構成されている。軸部54,64の長さは、上記突出部40の突出長さの変化に対応して変化している。具体的には、ピラーパネル4の車体外面側表面4Aとフロントウインドウパネル3の下方にある底面4Bとの距離の変化に対応して変化している。
軸部54,64の下端部は嵌合突起部56,66を構成しており、その一部に弾性によって変形可能な係合片57,67(ここでは表面に凹凸構造57A,67Aを有する)が形成されている。
他方、嵌合突起部56,66の配置される位置に対応するピラーパネル底面4Bには、モールディング保持具90が設置され、ピラーパネル周壁部4Cに熱硬化テープ等で固着されている。この保持具90はポリアセタール製で、ピラーパネル底面4Bに設置される軸部91と、軸部91の上方に一体に形成された保持部92とから構成され保持部92が熱硬化テープ等(図示省略)でピラーパネル周壁部4Cに固着されている。この保持部92には、嵌合突起部56,66を挿入する挿入口93が形成されており、その内部には、上記係合片57,67と係合し得る係合部94(ここでは表面に凹凸構造94Aを有する)が形成されている。
かかる構成の係止具50,60と保持具90とを備えることによって、所望する部位に本モールディング10(ウインドウモールディング部12)を容易に取り付けることができる。
即ち、モールディング本体部裏面側に取り付けた係止具50,60の嵌合突起部56,66を保持具90の挿入口93に挿入する。そして、図に示すように、係止具50,60の係合片57,67が弾性変形しながら挿入口93内部の係合部94に弾接する。このとき、係合片57と係合部94それぞれの凹凸構造が噛み合うことによって両者の固定、即ちモールディング10の車体への固定が実現される。
このような構造の保持具90と係止具50,60の採用により、ワンタッチで容易にモールディングを所望する部位に固定することができる。
同様に、図4に示すように、ルーフモールディング部15においては、本体部20の裏面側に本モールディング10を所定の位置に固定するための係止具70が長手方向に所定間隔をおいて数カ所配置されている。
図示されるように、かかる係止具70はポリアセタール製で、本体部20の上記中空部分に嵌め込まれて固定される係止本体部72と該係止本体部72から下方に突出する軸部74とから構成されている。軸部74の下面には、係合孔76が形成されている。係合孔の周縁部は弾性変形可能に形成されており、該係合孔76の直径よりも大きい径の部材(即ち後述するTスタッドの頭部)を圧入することができる。
他方、軸部74の下面の係合孔76が配置される位置に対応する溝9の底面9A(ルーフパネル2又はルーフサイドパネル6によって構成されている)には、当該係合孔76に挿入・係合されるTスタッド98が設けられている。
かかる構成の係止具70とTスタッド98とを備えることによって、所望する部位に本モールディング10(ルーフモールディング部15)を容易に取り付けることができる。
即ち、モールディング本体部裏面側に取り付けた係止具70の係合孔76にTスタッド98の先端頭部を押し当て係合孔76の周縁部を変形させながら圧入する。そしてTスタッド98の先端頭部よりも径の小さい首部が挿入された時点で周縁部の形状が復帰し、Tスタッド98の係止具70係合孔76への嵌合が実現される。
このような構造の保持具(Tスタッド)98と係止具70の採用により、ワンタッチで容易にモールディングを所望する部位に固定することができる。
以上に説明した本実施形態に係るモールディング10は、その横断面形状および使用する材料(ポリマー材料や芯部を構成する長尺状芯金)に応じて種々の態様の押出成形装置を用いて容易に製造することができる。
例えば、本モールディング10の所定の横断面形状に対応する開口形状の押出口を有するダイを備えた押出成形機を使用し、芯部24を構成する長尺状芯材(スチール材等)を供給しつつ被覆部22、補助リップ部32、外向きリップ部36、突出部40及びクッション部48をそれぞれ形成するための成形材料をダイに供給しつつ、いわゆる共押出成形を行うことにより、これら構成部分が一体に融着・成形された押出成形体(即ち本モールディング10)を製造することができる。このとき、押出口の開口形状を押出長に応じて制御しながら変化させることにより、突出部40の突出長さを任意に変化・調節することができる。また、押し出された突出部40の先端42(更にはクッション部48の根元部分45)に切り欠きを施すことによって、上述したような異音発生防止のための先端段差を形成することができる。
以上、本発明の具体例を図面を参照しつつ詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記実施形態として例示したモールディング(ドリップモール)に限られず、車体のピラーパネルと、このピラーパネルに隣接して配置される窓板の周縁との間の隙間、例えばリアピラーとリアウインドウ(窓板)周縁との間の隙間に沿って取り付けられるモールディングも好ましい実施形態であり得る。
また、本発明のモールディングには、用途・目的に応じて種々の付属品を装着することができる(例えば長手方向の両端に必要に応じて装着するキャップ部材)。
また、上述の突出部の先端段差形状は一例であり、異音発生防止を実現し得る限りにおいて種々の形状の段差(切欠き)を設けることができる。
また、上述の係止具の構造は一例であり、本発明のモールディングを所定部位に取り付けるための係止構造に限定はない。
本発明の一実施形態にモールディングが所定の部位に取り付けられた状態の車両を示す部分斜視図である。 図1中のII−II線断面図である。 図1中のIII−III線断面図である。 図1中のIV−IV線断面図である。
符号の説明
1 車両
2 ルーフパネル
3 フロントウインドウパネル(窓板)
4 ピラーパネル
5,7 サイドウインドウ
6 ルーフサイドパネル
10 モールディング(ドリップモール)
12 ウインドウモールディング部
15 ルーフモールディング部
20 本体部
22 被覆部
24 芯部
32 補助リップ部
36 外向きリップ部
40 突出部
42 先端
48 クッション部
50,60,70 係止具
90 保持具

Claims (6)

  1. 車体のピラーパネルと、このピラーパネルに隣接して配置される窓板の周縁との間の隙間に沿って取り付けられる長尺な車両用モールディングであって、
    前記モールディングは、長尺状の硬質で剛性を備える材料から成形され、所定の位置に取り付けられたとき、前記ピラーパネル側に位置する外向き縁と前記窓板側に位置する内向き縁とを有する所定の横断面形状の本体部と、
    前記本体部の内向き縁又はその近傍の窓板に相対する面には、押出成形で成形されるとともに前記窓板の表面に向けて突出するようにして前記本体部の長手方向に沿って一体的に接合され、窓板表面側に向けて前記本体部に掛かる外力に対して前記本体部を支持するのに十分な剛性と硬度を呈する硬質のポリマー材料から成る突出部と、
    前記突出部の押出成形に同期して共押出成形で成形されるとともに前記突出部の先端の内向き縁側に融着されている軟質の弾性ポリマー材料から成り、該突出先端側から前記窓板表面に対して斜めに交叉する方向に突出し、前記モールディングが所定の位置に取り付けられたとき、その先端が弾性変形して窓板表面に常時接触し得るクッション部と、
    を備えており、
    前記突出部は、前記クッション部よりも相対的に窓板面に対して付着し難い材料から構成されており、
    該突出部の先端は、該先端の外向き縁側が窓板表面側に突出し且つ該先端の内向き縁側が本体部側に向けて凹むように段差が形成されており、所定位置に取り付けられたときには前記先端の突出部分が窓板表面に接触する一方で、該先端の凹み部分および前記クッション部の根元部分は窓板表面から離間する、
    ことを特徴とする、車両用モールディング。
  2. 前記本体部の前記ピラーパネル側に、軟質の弾性ポリマー材料により前記本体部に一体的に成形され、前記モールディングが所定の位置に取り付けられたとき、該ピラーパネルに弾接する外向きリップ部を備えることを特徴とする、請求項1に記載のモールディング。
  3. 前記突出部は、窓板の表面とピラーパネルの車体外面側表面との距離の変化に対応して前記本体部の長手方向に沿った突出長さが変化していることを特徴とする、請求項1又は2に記載のモールディング。
  4. 前記本体部の前記内向き縁又はその近傍に前記突出部の形成位置よりも内向き縁側に軟質の弾性ポリマー材料により前記本体部に一体的に成形された補助リップ部を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のモールディング。
  5. 前記補助リップ部は、前記モールディングが所定位置に取り付けられたとき前記窓板面に向く方向に突出していることを特徴とする、請求項4に記載のモールディング。
  6. 少なくとも前記本体部は、前記ピラーパネルと窓板周縁との間に取り付けられる部分と、車両のルーフパネルとルーフサイドパネルとの間の溝に沿って配置されるルーフモールディング部を長手方向に連続して一体に有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のモールディング。
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