JP2007033391A - フラットパネルディスプレイ検査装置、フラットパネルディスプレイ検査方法、および、フラットパネルディスプレイ検査プログラム - Google Patents

フラットパネルディスプレイ検査装置、フラットパネルディスプレイ検査方法、および、フラットパネルディスプレイ検査プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】汎用的な撮像機器を利用してもフラットパネルディスプレイの検査ができるようにすることを課題とする。
【解決手段】配列情報のパラメータA,B,E,Fに基づいて、発光画素41,41,41・・・の写像を構成する有効撮像画素数Gを算出する。そして、有効撮像画素数Gと同数の有効撮像画素を色信号値の上位から特定する。これにより、OLEDパネル40における発光画素41,41,41・・・の物理的配列から見て妥当な数の撮像画素を有効撮像画素として特定することができる。従って、実際の発光画素41,41,41・・・間に隙間があれば、画像データにおいても有効撮像画素で構成される発光画素41,41,41・・・の写像の間に、無効撮像画素による隙間を形成することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイ検査装置、フラットパネルディスプレイ検査方法、および、フラットパネルディスプレイ検査プログラムに関する。
従来、この種のフラットパネルディスプレイ検査装置として、多数の発光画素が表示面上に配列したフラットパネルディスプレイを撮像し、得られた画像データを2値化することにより、画像データにおいて発光画素の写像を特定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
? かかる構成によれば、画像データを2値化することにより、画像データにおいて各発光画素の写像とその隙間とを区別することができる。従って、画像データにおいて各発光画素の写像を個々に特定することができ、各写像の大きさ、位置等を解析することが可能であった。
特開2004−172127号公報
フラットパネルディスプレイを汎用的なスキャナ等を用いて撮像した場合、フラットパネルディスプレイから光センサまでの光学経路や焦点距離によって発光画素の写像がぼやけて撮像される場合がある。この場合、本来、発光画素の隙間が撮像された画素であっても、発光画素が投影された画素であると誤判定され、各発光画素を個々に評価することができなくなるという問題があった。むろん、フラットパネルディスプレイを撮像するための専用の撮像機器を適用することにより、上記問題を解決することも可能であるが、コストや手間が問題となる。また、フラットパネルディスプレイ上の発光画素の配列密度に比べて、撮像機器の解像度が十分でない場合には、光の拡散がなくても、発光画素の隙間が2値化によって十分に検出できないという問題もあった。
? 本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、汎用的な撮像機器を利用しても検査を行うことが可能なフラットパネルディスプレイ検査装置、フラットパネルディスプレイ検査方法、および、フラットパネルディスプレイ検査プログラムの提供を目的とする。
課題を解決するための手段および効果
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明では、フラットパネルディスプレイの各発光画素を発光させ、その表示面を撮像手段が撮像する。上記撮像手段は、撮像結果から複数の撮像画素からなる画像データを生成する。画素属性特定手段は、上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の配列情報を取得する。上記発光画素の配列情報は、上記フラットパネルディスプレイの仕様から予め得ることができるし、実験的な上記フラットパネルディスプレイの撮像によっても予め得ることができる。
そして、得られた上記配列情報と各撮像画素の色信号値に基づいて、上記画像データにおいて上記発光画素が撮像された有効撮像画素と、上記発光画素の隙間が撮像された無効撮像画素を特定する。すなわち、上記配列情報が得られているため、上記画像データにおいてどれだけの有効撮像画素がどのように配列しているかを予想することができる。従って、上記撮像画素の色信号値とあわせて上記配列情報に基づいて、より正確に上記有効撮像画素と上記無効撮像画素を特定することができる。さらに、不具合検出手段は、上記画像データにおける上記有効撮像画素と上記無効撮像画素の配列に基づいて上記発光画素の不具合を検出する。すなわち、上記無効撮像画素数によって、上記画像データにおける上記発光画素の写像間の隙間を形成することができる。各発光画素の写像間の隙間が形成されれば、各写像を独立して評価し、その評価結果を各発光画素と対応づけることができる。
さらに、上記撮像画素の色信号値とあわせて上記配列情報に基づいて、上記有効撮像画素と上記無効撮像画素を特定する手法の具体的な一例として請求項2にかかる発明では、所定の閾値と各撮像画素の上記色信号値を比較することにより上記有効撮像画素と上記無効撮像画素と特定する。そして、上記閾値は、閾値設定手段が上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の配列情報に基づいて設定する。すなわち、上記配列情報に基づいて上記閾値を設定することにより、上記有効撮像画素と上記無効撮像画素との特定結果に上記配列情報を反映させることができる。上記配列情報に適合した上記閾値が設定できるため、画一的な閾値によって特定を行う場合よりも、正確に上記有効撮像画素と上記無効撮像画素との特定を行うことができる。
さらに、上記配列情報に基づいて上記閾値を設定する具体的な手法として、請求項3にかかる発明では、発光画素サイズ取得手段が上記画像データにおいて単一の上記発光画素が投影された写像が占める上記撮像画素数を発光画素サイズとして取得する。上記撮像手段が撮像する際の解像度と上記発光画素の大きさに基づいて、上記画像データにおける上記発光画素サイズを推定してもよいが、実際に単一の上記発光画素を撮像したものが画像データにおいてどれだけの大きさとなっているかを予め調査することにより上記発光画素サイズを取得してもよい。一方、発光画素数取得手段は上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の総数を取得する。
上記発光画素の総数は上記フラットパネルディスプレイの仕様から得ることができる。むろん、縦方向および横方向の上記発光画素数を乗算することにより、上記発光画素の総数を算出するものであってもよい。さらに、推定有効撮像画素数取得手段は、上記発光画素の総数に上記発光画素サイズを乗算することにより推定有効撮像画素数を算出する。すなわち、上記画像データを構成する撮像画素のうち何画素が上記発光画素の写像を構成するかを推定有効撮像画素数として推定する。すなわち、上記配列情報に基づいて上記推定有効撮像画素数を算出する。
上記画像データを構成する各撮像画素の上記色信号値についての分布を把握し、この分布において上記色信号値が上位から上記推定有効撮像画素数番目となる上記撮像画素を特定する。そして、同特定した上記撮像画素の色信号値を上記閾値として設定する。これにより、上記推定有効撮像画素数と同じ画素数だけ上記有効撮像画素であると特定することができる。すなわち、上記配列情報からみて妥当であると推定される画素数の上記有効撮像画素が特定できるように上記閾値を設定することができ、上記発光画素の写像がぼやけた場合でも、不当に多い数の上記撮像画素が上記有効撮像画素として特定されることはない。
さらに、上記閾値の好適な一例として、請求項4にかかる発明では、上記画像データにおいて隣接する上記写像の隙間の上記撮像画素数を取得し、この撮像画素数が所定値よりも小さい場合には上記発光画素サイズを下方修正する。すなわち、上記画像データにおいて隣接する上記写像の隙間が形成されないほど拡散が著しいか撮像の解像度が低い場合には、上記発光画素サイズを下方修正することにより上記推定有効撮像画素数も下方修正する。これにより、上記有効撮像画素として特定される上記撮像画素数が少なくなるように上記閾値が修正されるため、相対的に上記無効撮像画素数を増加させることができる。従って、増加した上記無効撮像画素数によって、上記画像データにおける上記発光画素の写像間の隙間を強制的に形成させることができる。各発光画素の写像間の隙間が形成されれば、各写像を独立して評価し、その評価結果を各発光画素と対応づけることができる。
一方、上記有効撮像画素と上記無効撮像画素との特定が完了した後に行う処理の具体的な一例として、請求項5にかかる発明では、中心位置算出手段は上記画像データにおいて上記有効撮像画素と上記無効撮像画素の境界を検出する。そして、同境界によって閉じられた領域を上記発光画素が投影された上記写像として検出する。そして、同境界で囲まれた領域の中心を当該写像の中心位置として検出する。さらに、対応関係特定手段は、上記画像データにおける上記写像の上記中心位置の配列と、上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の上記配列情報とを比較することにより同写像と同発光画素との対応関係を特定する。すなわち、どの位置の上記写像が、上記フラットパネルディスプレイにおけるどの上記発光画素に対応するかをマッピングする。不具合発光画素特定手段は、上記写像を評価することにより不具合のある同写像を特定する。そして、上記対応関係に基づいて、不具合であると判定した上記写像が対応する上記発光画素を特定する。これにより、上記フラットパネルディスプレイにおけるどの上記発光画素に不具合が生じているかを特定することができる。
また、各写像を順に検出していく手法の一例として、請求項6にかかる発明では、上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の上記配列情報に基づいて、上記画像データにおいて隣接する上記写像の配列周期を推定する。そして、上記中心位置から上記配列周期だけずれた位置にて隣接する上記写像が存在するとして、同位置にて隣接する上記写像の検出を行う。かかる処理を繰り返して行うことにより、順に上記写像を検出していくことができる。上記フラットパネルディスプレイが傾いて撮像されていたとしても、その傾きによって生じる隣接写像間の位置ずれは小さいため、順次、隣接する上記写像を検出していくことができる。
各写像を順に検出していく手法のより好適な一例として、請求項7にかかる発明では、上記中心位置から上記配列周期のN(Nは整数)周期分ずれた位置にて隣接する上記写像が検出できない場合には、もう一周期ずれた位置には次の上記写像が存在すると推定する。そして、上記配列周期の(N+1)周期分ずれた位置にて隣接する上記写像を検出する。これにより、一部の上記発光画素が発光しておらず、上記写像が欠損していても、順次、上記写像を検出していくことができる。
さらに、各写像を順に検出していく手法のより好適な一例として、請求項8にかかる発明では、上記画像データにおいて隣接する上記写像の上記中心位置間の距離を算出する。そして、この距離と上記配列周期とを比較し、同距離が同配列周期と大きく異なるとき、他の上記中心位置から同配列周期だけずれた位置にて隣接する上記写像を検出する。すなわち、上記距離が上記配列周期と大きく異なるとき当該中心位置は周期的でないと推定できるため、他の周期的な上記中心位置を基準として隣接する上記写像を検出する方が好ましい。
さらに、本発明にて検出する各発光画素の不具合の一例として、請求項9にかかる発明では、上記写像に属する上記撮像画素の最高色信号値を検出し、この値が所定の判定値よりも小さいときに当該写像に対応する上記発光画素が暗点であると判定する。すなわち、上記境界によって閉じられた領域に属する上記撮像画素の最高色信号値に基づいて、当該写像に対応する上記発光画素が意図する輝度を有していないと判定する。
また、上記判定値の好適な一例として、請求項10にかかる発明では、上記判定値が上記有効撮像画素の平均的な色信号値に基づいて設定される。すなわち、上記有効撮像画素として特定された上記撮像画素の平均的な色信号値を基準として、暗点の判定が行われる。相対的な基準で判定を行うことができるため、判定結果を撮像条件に影響されにくくすることができる。
また、上記撮像手段の好適な一例として、請求項11にかかる発明では、上記フラットパネルディスプレイが載置可能なフラットベットスキャナによって同フラットパネルディスプレイの撮像が行われる。汎用的なフラットベットスキャナによって検査を行うことができるため、コストを抑えることができる。
むろん、以上の発明は、装置のみならず、請求項12のようなフラットパネルディスプレイ検査方法によって実現することも可能であるし、請求項13のように上記方法に従った処理を実行するフラットパネルディスプレイ検査プログラムによって実現することも可能である。さた、本発明にかかる装置、方法、プログラムは単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の装置、方法、プログラムとともに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであり、適宜、変更可能である。
さらに、本発明のプログラムを記録した記録媒体として提供することも可能である。このプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。また、必ずしも全部の機能を単独のプログラムで実現するのではなく、複数のプログラムにて実現させるようなものであっても良い。この場合、各機能を複数のコンピュータに実現させるものであればよい。
(1)フラットパネルディスプレイ検査装置の構成:
(2)検査処理の流れ:
2−1)画素属性特定処理:
2−2)対応関係特定処理:
(3)まとめ:
(1)フラットパネルディスプレイ検査装置の構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかるフラットパネルディスプレイ検査装置の構成を示している。同図において、フラットパネルディスプレイ検査装置1はコンピュータ10とスキャナ20によって構成されている。なお、フラットパネルディスプレイ検査においては、塵やゴミがノイズ要因となるため、クリーンルーム内で行うことが望ましい。コンピュータ10は、内部にCPU11とRAM12とROM13とハードディスク(HDD)14を備えており、これらはバス10aによって接続されている。また、バス10aにはビデオインターフェイス(I/F)15とUSBインターフェイス(I/F)16が接続されており、それぞれディスプレイ30とスキャナ20を動作させることが可能となっている。なお、本実施形態において検査対象となるフラットパネルディスプレイはOLED(Organic Light-Emitting Diode)パネルとされている。
図2は、OLEDパネルの基本構造を模式的に示している。同図において、OLEDパネル40は、フラットに形成された表示面40aの内側に多数の発光画素41,41,41・・・をドットマトリクス状に配列させている。発光画素41,41,41・・・には、それぞれ3組の白色OLED42r,42g,42bが備えられている。白色OLED42rの発光方向側には赤色の波長のみを透過させるカラーフィルター43rが設けられている。同様に、白色OLED42gの発光方向側には緑色の波長のみを透過させるカラーフィルター43gが設けられており、白色OLED42bの発光方向側には青色の波長のみを透過させるカラーフィルター43bが設けられている。
そして、白色OLED42r,42g,42bに印加する電流を個別に制御することにより、RGB各色の混色比率を任意に制御することができ、各発光画素41,41,41・・・が任意の色にて発光することが可能となる。さらに、任意の色に発光する発光画素41,41,41・・・を多数組み合わせることにより、表示面40aにて任意の画像を再現することができる。発光画素41,41,41・・・が単位面積当たりに多く形成されるほど、OLEDパネル40の解像度が高くなり、精細な画像を再現することが可能となる。
図3は、本発明の撮像手段に相当するスキャナ20の外観を示している。同図において、スキャナ20は上面にフラットなガラス面によって構成される原稿台21を有しており、同原稿台21に面状の被写体Aを載置して、画像データの取り込みを行う。画像データの取り込みを行うにあたっては、原稿台21の内側に備えられたラインセンサ22を走査することにより、原稿台21全体の撮像を行う。ラインセンサ22には多数のフォトダイオードが線状に配列されており、各フォトダイオードにてRGB各チャンネルの入射光量に応じたデジタル信号を生じさせる。そして、ラインセンサ22の走査位置、および、各フォトダイオードの配列に基づいて上記デジタル信号を配置することにより、2次元の画像データを生成することが可能となっている。スキャナ20が生成可能な画像データの最大解像度は、フォトダイオードの配列周期とラインセンサ22の走査速度に依存し、実際に取り込む際の解像度は100〜4800ppiの間で任意に設定することができる。スキャナ20にて生成した画像データはUSBI/F16を介して、コンピュータ10に出力することができる。
図4は、コンピュータ10にて実行されるフラットパネルディスプレイ検査プログラムのソフトウェア構成を示している。同図において、HDD14に記憶されたプログラムデータ14aをCPU11が読み出すことにより、フラットパネルディスプレイ検査プログラムPが実行されており、適宜、RAM12がワークエリアとして使用されている。フラットパネルディスプレイ検査プログラムPは、メインモジュールとしての画像データ取得部P1と画素属性特定部P2と不具合検出部P3とユーザーインターフェイス(UI)部P4から構成されている。さらに、画素属性特定部P2は、サブモジュールとしての発光画素サイズ取得部P2aと発光画素数取得部P2bと推定有効撮像画素数取得部P2cと閾値設定部P2dから構成されている。一方、不具合検出部P3は、サブモジュールとしての中心位置算出部P3aと対応関係特定部P3bと不具合発光画素特定部P3cとから構成されている。各モジュールの機能については、後述する検査処理の流れにおいて詳細に説明する。
(2)検査処理の流れ:
2−1)画素属性特定処理:
図5は、画素属性特定処理の流れを示している。ステップS100においては、UI部P4が配列情報入力画面をディスプレイ30に表示させる。配列情報入力画面においては下記の項目について使用者が本発明の配列情報としてのパラメータを指定することが可能となっている。
・画像データ上における発光画素41の写像の大きさ(発光画素サイズ)
・・・縦A×横B[pixel]
・OLEDパネル40上の発光画素数・・・縦C×横D[個]
・画像データ上における発光画素41の隙間の幅・・・縦E×横F[pixel]
パラメータA,B,E,Fは、スキャナ20にて検査を行うときと同一の条件(解像度)でOLEDパネル40を予め撮像しておき、その画像データを人為的に解析することにより得られる。パラメータC、Dについては、OLEDパネル40の仕様から得ることができる。
図6は、上述したパラメータA,B,E,Fを模式的に説明する図である。同図において、OLEDパネル40における発光画素41,41,41・・・と、同発光画素41,41,41・・・をスキャナ20にて撮像したときの画像データを対比して示している。上述したとおりOLEDパネル40の解像度よりもスキャナ20が生成する画像データの解像度の方が高いため、発光画素41,41,41・・・の写像は複数の撮像画素によって構成されることとなる。なお、スキャナ20が生成する画像データを構成する画素のことを撮像画素というものとする。各撮像画素は各フォトダイオードにおける入射光量から得られたRGB各チャンネルの色信号値の階調を有している。なお、色信号値は入射光量に比例しており、各発光画素41,41,41・・・の輝度と考えてよい。
なお、撮像したときの解像度に基づいて、OLEDパネル40上の実際の大きさを画像データの撮像画素数に換算することができる。従って、OLEDパネル40の仕様から発光画素の大きさやピッチを取得して撮像画素数に換算することにより、パラメータA,B,E,Fを得ることも可能である。しかしながら、発光画素41から発光された光の拡散や、撮像画素に対する光線のエッジの掛かり具合によっては、誤差が生じることがある。従って、予め検査を行うときと同一の条件(解像度)でOLEDパネル40を撮像しておき、パラメータA,B,E,Fを実験的に取得しておくことが望ましい。ステップS110においては、発光画素サイズ取得部P2aがUI部P4から配列情報入力画面にて入力されている発光画素サイズ(A×B)を取得し、発光画素数取得部P2bが配列情報入力画面にて入力されている発光画素数(C×D)を取得する。
ステップS120においては、発光画素サイズ(A×B)に発光画素数(C×D)を乗算することにより推定有効撮像画素数Gを算出する。基本的には、どの発光画素41,41,41・・・も同様の発光画素サイズ(A×B)で撮像されると考えることができるため、発光画素サイズ(A×B)に発光画素数(C×D)を乗算することにより、画像データにおいて発光画素41,41,41・・・の写像が占める撮像画素の総数を得ることができ、その算出結果を推定有効撮像画素数取得部P2cが推定有効撮像画素数G=A×B×C×Dとして取得する。
ステップS130においては、画像データ上における発光画素41の隙間の幅E,Fがそれぞれ0[pixel]となっているかどうかを判定する。すなわち、撮像した画像データにおいて発光画素41の隙間が0画素となっていないかどうかを判定する。デバイスの設計上、各発光画素41,41,41・・・の間には隙間が形成されるが、発光画素41,41,41・・・から発光された光の拡散状態や光線のエッジのかかり具合やスキャナ20の解像度によってはE=0またはF=0となる場合も考えられる。E=0またはF=0である場合には、ステップS140にて、推定有効撮像画素数Gを下方修正する。具体的には、縦方向の隙間幅E=0である場合には、縦方向の発光画素サイズAを一画素分下方修正して、推定有効撮像画素数G=(A−1)×B×C×Dを再度算出する。一方、横方向の隙間幅F=0である場合には、横方向の発光画素サイズBを一画素分下方修正して、推定有効撮像画素数G=A×(B−1)×C×Dを再度算出する。
ステップS150においては、スキャナ20がOLEDパネル40の表示面を撮像し、生成された画像データを画像データ取得部P1が取得する。少なくとも表示面40aがフラットであるため、図3に示す被写体Aと同様に同表示面40aが原稿台21に対面するようにOLEDパネル40を載置することができる。なお、本実施形態においてはスキャナ20を制御するコンピュータ10と、検査処理を実行するコンピュータ10が同一であるが、異なるコンピュータにて処理を分担させてもよい。原稿台21に載置したOLEDパネル40に対して、テスト信号発生装置を接続し、全発光画素41,41,41・・・においてR,G,Bいずれかのチャンネルの白色OLED42r,42g,42bのみを最大階調にて発光させるような映像信号を出力する。これにより、OLEDパネル40の表示面40aにおいては赤べた画面、または、緑べた画面、または、青べた画面が表示される。従って、全体に赤、緑、青のいずれかの色をした発光画素41,41,41・・・の写像がドットマトリクス状に分布した画像データが撮像される。なお、本実施形態におい赤べた画像が表示面40aにて表示されているものとする。ステップS160においては、閾値設定部P2dが画像データにおける各撮像画素のRチャンネルの色信号値を取得し、ヒストグラムを作成する。
図7は、ステップS160にて作成されるヒストグラムを示している。同図において、縦軸が度数(撮像画素数)Z(r)を示し、横軸がRチャンネルの色信号値rを示している。発光画素41,41,41・・・の写像によって占められている各撮像画素の色信号値rは最高階調(255)に近い値となっており、発光画素41,41,41・・・の写像によって占められていない各撮像画素の色信号値rは最低階調(0)に近い値となっている。すなわち、OLEDパネル40において発光画素41,41,41・・・を一様な色信号値で発光させているため、図7の度数分布は概ね2局化する。ただし、発光画素41から発光された光の拡散や、撮像画素に対する光線のエッジの掛かり具合の影響によって、色信号値rにばらつきが生じ、度数分布に広がりが生じている。ステップS170においては、閾値設定部P2dが下記式(1)を満足する閾値rtを算出する。
Figure 2007033391
すなわち、上記式(1)によって、色信号値rの上位から推定有効撮像画素数G番目の色信号値rを閾値rtとして算出している。ステップS180においては、画像データにおいて閾値rt以上の色信号値rを有する撮像画素を有効撮像画素と定義し、閾値rtより小さい色信号値rを有する撮像画素を無効撮像画素と特定する。これにより、推定有効撮像画素数Gと同数の撮像画素が有効撮像画素として特定されることとなる。このように、配列情報のパラメータA,B,E,Fに基づいて閾値rtを設定し、推定有効撮像画素数Gと同数の撮像画素が有効撮像画素として特定されるようにしておくことにより、OLEDパネル40において発光画素41,41,41・・・の配列から見て妥当な数の撮像画素が有効撮像画素として特定することができる。すなわち、有効撮像画素数と無効撮像画素数の比率は、実際の発光画素41,41,41・・・の配列に即したものとすることができる。従って、例えば撮像時の光の拡散が大きく実際よりも発光画素41,41,41・・が大きく撮像される場合にも、有効撮像画素数が不当に多くならないように制限することができる。
図8は画素属性特定処理が行われた画像データを示している。図8において、各撮像画素が格子によって仕切られており、無効撮像画素については斜線で塗りつぶされている。発光画素41,41,41・・・の間には隙間が形成されているため、画像データにおける発光画素41,41,41・・・の写像の間にも格子状の隙間が形成される。すなわち、画像データにおいて発光画素41,41,41・・・の写像は有効撮像画素で表され、発光画素41,41,41・・・の隙間には無効撮像画素が対応することとなる。上述したとおり有効撮像画素数と無効撮像画素数の比率は、実際の発光画素41,41,41・・・の配列に即したものとなっているため、実際の発光画素41,41,41・・・に隙間があれば、原則的には画像データにおいても無効撮像画素による隙間が形成されることとなる。
しかし、発光画素41,41,41・・・から発光された光の拡散が大きかったり、撮像した解像度と比して発光画素41,41,41・・・の間隔が極めて小さかったりした場合に、画像データにおいて隙間が形成されないことも考えられる。すなわち、実際のOLEDパネル40においては発光画素41,41,41・・・の間に隙間があっても、画像データにおいては発光画素41,41,41・・・の写像の間にはっきりとした隙間が形成されない場合が考えられる。
図9は、発光画素41,41,41・・・から発光された光の拡散が大きい場合の発光画素41の写像とその色信号値分布を示している。同図において、拡散が大きい場合、発光画素41の写像が拡大し、隣接する写像と合体しているように視認されることとなる。また、光源から距離が離れるほど拡散光量が減衰するため、本来、発光画素41,41,41・・・の隙間に相当する撮像画素の色信号値rはやや低い値となる。従って、色信号値rの分布に広がりが生じることとなる。
このような撮像条件においては、一見して発光画素41,41,41・・・の写像の隙間が見られないため、ステップS100の配列情報入力画面において隙間幅E,F=0という指定が受け付けられ得ることとなる。同時に、発光画素サイズA×Bは実際よりも大きめの値が受け付けられ得ることとなる。しかし、隙間幅E,F=0である場合にはステップS140において、推定有効撮像画素数Gが下方修正されるため、推定有効撮像画素数Gが実際と近い値に修正される。発光画素サイズGが下方修正されると、上記式(1)を満足する閾値rtが引き上げられることとなる。従って、本来、発光画素41,41,41・・・の隙間に相当する撮像画素の色信号値rは閾値rtよりも低い値の無効撮像画素と判断されることになり、強制的に画像データにおいて発光画素41,41,41・・・の写像間の隙間を形成することができる。以上のように、発光画素41,41,41・・・の写像とその隙間によって構成された画像データが生成されると、画素属性特定処理を完了し、次に対応関係特定処理を実行する。
2−2)対応関係特定処理:
図10は、対応関係特定処理の流れを示している。ステップS200では、画像データにおいて最も左上に位置する有効撮像画素を検出する。ステップS210にて有効撮像画素が検出できると、ステップS220において、検出された有効撮像画素から反時計回りに有効撮像画素と無効撮像画素との境界を追跡する。
図11は、境界を検出する様子を模式的に示している。上述したとおり、有効撮像画素が発光画素41,41,41・・・の写像に対応し、無効撮像画素が同写像の隙間に対応するため、異常がない限りステップS220では左上端の発光画素41の写像1個分の輪郭を検出することができる。ステップS230においては、中心位置算出部P3aが境界の上下左右の外縁線LH1,LH2,LV1,LV2を検出し、同外縁線LH1,LH2,LV1,LV2によって囲まれる矩形を形成する。そして、同矩形の対角線を作成し、同対角線の交点を発光画素41の写像の中心位置(Cx,Cy)として算出する。ステップS240では、算出された発光画素41の写像の中心位置(Cx,Cy)を記憶する。
ステップS250においては、現在の中心位置(Cx,Cy)と直前に算出した隣接する写像の中心位置(Cx,Cy)との距離Iを算出する。なお、はじめの段階では、現在の中心位置(Cx,Cy)のみ算出されているため、距離Iは0であると算出されるものとする。ステップS260においては、ステップS100の配列情報入力画面において取得した横方向の発光画素サイズAと隙間幅Eとの和(A+E)を発光画素41,41,41・・・の配列周期Hとして算出し、同配列周期Hに正の整数カウンタNを乗算する。そして、ステップS250にて算出した距離IからN周期分の配列周期(H×N)を減じたものが所定の基準値J[pixel]よりも小さいかどうかが判定される。基準値Jは、中心位置(Cx,Cy)同士の距離Iが配列周期Hの整数N倍からどれだけずれているかを判定するための数値であり、例えば発光画素サイズA[pixel]の0.5倍程度としてもよい。なお、はじめの段階では距離Iは0であり、(H×N)が正であるため、距離IからN周期分の配列周期(H×N)を減じたものは正の基準値Jよりも小さくなり、ステップS270が実行される。なお、ステップS260の判定を行う意義は後述する。
ステップS270においては、基準座標を現在の中心位置(Cx,Cy)とする。次に、ステップS280においてはカウンタNを1にリセットする。ステップS310においては、発光画素41,41,41・・・の配列周期HにカウンタNを乗じた距離だけ、ステップS270にて基準座標とされた現在の中心位置(Cx,Cy)から右方向にシフトさせる。すなわち、基準座標とされた現在の中心位置(Cx,Cy)の横方向の座標Cxに(H×N)を加算した座標(Cx+H×N,Cy)を算出する。なお、ステップS280においてカウンタNが1にリセットされているため、(Cx+H,Cy)に座標がシフトさせられる。このことは、図11に示すように、最初に検出された発光画素41の写像に隣接する写像の中心位置と推定される位置に座標をシフトさせたことを意味する。すなわち、ステップS100の配列情報入力画面において取得した横方向の発光画素サイズAと隙間幅Eとに基づいて画像データにおける発光画素41,41,41・・・の写像の配列周期Hを推定することができ、現在算出されている写像の中心位置(Cx,Cy)に配列周期Hの整数N倍を加算することにより、横方向に並ぶ写像が存在する座標を推定することができる。
ステップS320においては、ステップS310にてシフトさせた座標(Cx+H×N,Cy)の周辺において有効撮像画素を検出する。上述したとおり、当該座標(Cx+H×N,Cy)には発光画素41の写像が存在していることが推定されるため、異常がない限り有効撮像画素が検出される可能性が高い。ステップS330において、有効撮像画素が検出されたことが確認されると、ステップS220以降が繰り返される。すなわち、ステップS310において配列周期Hの1周期分ずつ座標がシフトされては、ステップS240にて検出された写像の中心位置(Cx,Cy)が記憶されていくため、一列分の写像の中心位置(Cx,Cy)を順に特定していくことができる。
図12は、境界を検出する様子の一例を模式的に示している。同図の1行目に示すように、ある発光画素41が発光せず、画像データにおいて写像が欠損する場合がある。この場合、カウンタNが1にリセットされた状態で、ステップS310にて座標(Cx+H×N,Cy),(N=1)にシフトしたとしても、同座標の周辺にて有効撮像画素を検出することができない。すると、ステップS330で有効撮像画素が検出されないとして、ステップS340にてカウンタNに1をインクリメントする。カウンタNに1をインクリメントすると、ステップS350にてカウンタNが5以上でないことが確認される。カウンタNが5以上でないと、ステップS310に戻り、基準座標とされた現在の中心位置(Cx,Cy)から配列周期HのN周期分だけ右方向にずれた座標(Cx+H×N,Cy)にシフトされることとなる。そして、当該座標(Cx+H×N,Cy)にて有効撮像画素が検出されることとなる。
このようにすることにより、1周期分ずれた位置にて有効撮像画素が検出されない場合には、さらにもう1周期ずれた座標にて有効撮像画素を検出させることができる。従って、いくつかの発光画素41が全く発光しなかったとしても、次に隣接する発光画素41の写像の座標を正確に推定し、その発光画素41の写像の検出を行うことができる。なお、ステップS350においては、カウンタNの上限値を5としているため、発光画素41が連続して3個発光しなかったとしても、発光画素41の写像の検出を続行することができる。また、カウンタNの上限値を設定しておくことにより、横方向に連続する発光画素41,41,41・・・の写像の右端を検出することができる。すなわち、5周期程度、右方向に座標をシフトさせても、有効撮像画素が検出されない場合には、現在の中心位置(Cx,Cy)が右端の写像のものであると推定することができる。
そのため、ステップS350においてカウンタNが5以上である場合には、ステップS200に戻り、再度、画像データにおいて最も左上の有効撮像画素を検出する。なお、このとき、すでに検出された写像に含まれる有効撮像画素を除外しておくことにより、次の列の左端の写像を検出することができる。次の列の左端の発光画素41の写像が検出されれば、当該列について順に発光画素41の写像、および、その中心位置(Cx,Cy)の検出を行うことができる。これにより、画像データにおける発光画素41の写像の検出を列ごとに順に下方にシフトさせて行うことができる。従って、最終的にステップS200にて有効撮像画素が検出されなくなるまで、上述した処理を繰り返すことにより、最終的に全ての発光画素41,41,41・・・の写像、および、その中心位置(Cx,Cy)の検出を行うことができる。
ところが、図12の2行目に示すように、異物等によって発光画素41,41の写像同士が画像データにおいて合体する場合がある。この場合、ステップS220において検出される境界は、ひとまとまりとなるため、その中心位置(Cx,Cy)は周期的ではなくなってしまう。中心位置(Cx,Cy)が周期的でなくなると、同中心位置(Cx,Cy)を基準として発光画素41,41,41・・・の配列周期Hを加算することにより行う発光画素41の写像の位置の推測は不正確なものとなってしまう。例えば、図12の2行目に示すように合体した写像の中心位置(Cx,Cy)にN周期分の配列周期(H×N)をいくら加えたとしても、シフトされる座標は、写像の隙間を意味する無効撮像画素上となる。そこで、ステップS260においては、中心位置(Cx,Cy)の周期性について下記式(2)よって判定している。
I−H×N<J ・・・式(2)
すなわち、上記式(2)において、左辺(I−H×N)は現在の写像を検出するにあたり推定した座標(Cx+H×N,Cy)に対して、実際に検出された中心位置(Cx+I,Cy)のずれを意味し、このずれが所定の基準値Jよりも小さいことが確認されている。そして、このずれが大きい場合には、実際に算出された現在の中心位置(Cx,Cy)が周期的でないとして、ステップS290が実行される。ステップS290においては、基準座標を現在の中心位置(Cx,Cy)ではなく、1つ前に検出された他の中心位置(Cx,Cy)を基準位置として設定する。現在の中心位置(Cx,Cy)は周期的ではなく、発光画素41の写像の位置の推定に適さないからである。さらに、ステップS300においては、カウンタNに1をインクリメントする。
そして、ステップS310においては、1つ前に検出された中心位置(Cx,Cy)を基準位置として、当該中心位置(Cx,Cy)から座標をカウンタN周期分シフトさせる。ステップ320では、シフトさせた座標の周辺にて有効撮像画素が検出される。このように、最後に検出された写像の中心位置(Cx,Cy)が周期的でない場合には、一つ前の中心位置(Cx,Cy)を基準として、隣接する写像の位置を推定することにより、複数の写像が合体した場合でも、正確に隣接する写像の位置を推定することができる。なお、合体する写像の大きさは不特定であるため、ステップS300にて1周期分シフトさせてもステップS220にて再度同一の写像が検出される場合も考えられる。その場合は、ステップS240では同一座標の中心位置が重複して記憶されることとなる。この場合も、ステップS300が繰り返され、順次、カウンタNがインクリメントされるため、ある程度繰り返したところで次の独立した写像を検出することができる。
以上のようにして、発光している全ての発光画素41,41,41・・・の写像、および、その中心位置(Cx,Cy)が検出できると、ステップS360にて、重複して記憶された同一の中心位置(Cx,Cy)が削除される。この段階で、発光している全ての発光画素41,41,41・・・の写像の中心位置(Cx,Cy)が重複なく記憶されたこととなる。ステップS370においては、対応関係特定部P3bが画像データにおける写像と、実際のOLEDパネル40上の発光画素41,41,41・・・との対応関係を特定する。
具体的には、画像データにおいて中心位置(Cx,Cy)が最も端の座標となる写像は、実際のOLEDパネル40の端の発光画素41に対応しているというように、写像の中心位置(Cx,Cy)の相対位置関係から両者の対応関係を順に特定する。端の発光画素41の対応写像が特定できれば、発光画素41,41,41・・・の配列の周期性に基づいて、隣接する発光画素41の対応写像を順にマッピングしていくことができる。その際、存在すべき位置に対応する写像がない発光画素41や、存在すべきでない位置に写像が存在するという情報も得ることができる。
これにより、実際のOLEDパネル40において、どの発光画素41,41,41・・・が実際に発光していないかを特定することができるとともに、どの発光画素41,41,41・・・の周辺に不正な輝点が存在しているかということが判明する。前者の場合には対応する発光画素41が暗点であると判断することができるし、後者の場合には対応する発光画素41,41,41・・・の周辺に異物が付着していると判断することができる。なお、中心位置(Cx,Cy)の全体的な配置に基づいて、写像の列および行の傾斜を検出し、同傾斜を打ち消すような補正を行ってもよい。このようにすれば、OLEDパネル40がスキャナ20上に斜めに置かれても、検査を正常に行うことができる。なお、ステップS310にて隣接する写像を順にシフトさせて検出しているため、多少傾いてパネル40がスキャナ20上に斜めに置かれても、隣接する写像を順に検出していくことができる。すなわち、各隣接画素間では傾斜によるずれは微少であるため、ステップS310における写像検出を問題なく行うことができる。なお、スキャナ20においては、OLEDパネル40の反転画像が撮像されるため、対応関係を特定する際に、中心位置(Cx,Cy)の座標を反転させておいてもよい。
ステップS380においては、不具合発光画素特定部P3cが輝度不足の発光画素41,41,41・・・の特定を行う。上述したとおり各写像が検出されているため、同写像の中から色信号が小さいものを検索する。各写像は複数の撮像画素から構成されるため、各写像を構成する撮像画素が有する色信号のうち最も大きいものを、各写像に対応する発光画素41,41,41・・・の輝度とする。そして、輝度が所定の判定値Kよりも小さい場合には、当該発光画素41,41,41・・・の輝度が不足した暗点であると判定する。本実施形態において判定値Kは、下記式(3)によって決定される。
Figure 2007033391
すなわち、上記式(3)において判定値Kは、色信号値が閾値rtを上回る有効撮像画素について平均的な色信号値を意味する。以上のように、Rチャンネルについての暗点の判定が完了すると、順次、G,Bチャンネルについても検査を実行する。これにより、RGBチャンネルについて、それぞれ発光画素41,41,41・・・の欠損や異常発光や異物や暗点等の不具合を検出することができ、OLEDパネル40の検査を実現することができる。
(3)まとめ:
以上説明したように、本発明では、配列情報のパラメータA,B,E,Fに基づいて、発光画素41,41,41・・・の写像を構成する有効撮像画素数Gを算出する。そして、有効撮像画素数Gと同数の有効撮像画素を色信号値の上位から特定する。これにより、OLEDパネル40における発光画素41,41,41・・・の物理的配列から見て妥当な数の撮像画素を有効撮像画素として特定することができる。従って、実際の発光画素41,41,41・・・間に隙間があれば、画像データにおいても有効撮像画素で構成される発光画素41,41,41・・・の写像の間に、無効撮像画素による隙間を形成することができる。写像の間に隙間が確保できれば、各写像を独立して評価することができ、評価結果を発光画素41,41,41・・・と対応させることができる。また、図2では、白色OLED(有機LED)を背面に配置し、RGBのカラーフィルターを通してフルカラーを出力するカラーフィルター方式で説明しているが、この他にも、RGBそれぞれの色に発光する有機分子を用意し、順番に配置してサブピクセルを構成する「3色独立方式」でも実現可能である。さらに、白色光をカラーフィルターに通すのではなく、青色光や紫外線(短い波長の光)を蛍光体に吸収させ、赤色光や緑色光(長い波長の光)を出力させる「色変換方式」でも実施可能である。
本発明の一実施形態にかかるフラットパネルディスプレイ検査装置のハードウェア構成図である。 OLEDパネルの斜視図である。 スキャナの斜視図である。 コンピュータにて実行されるソフトウェア構成図である。 画素属性特定処理のフローチャートである。 OLEDパネルと画像データの比較図である。 色信号値の分布を示すヒストグラムである。 画像データを示す図である。 OLEDパネルと画像データの比較図である。 対応関係特定処理のフローチャートである。 写像検出を説明する図である。 写像検出を説明する図である。
符号の説明
1…フラットパネルディスプレイ検査装置,10…コンピュータ,10a…バス,11…CPU,12…RAM,13…ROM,14…HDD,14a…プログラムデータ,15…ビデオI/F,16…USBI/F,20…スキャナ,21…原稿台,22…ラインセンサ,30…ディスプレイ,40…OLEDパネル,41…発光画素,P…フラットパネルディスプレイ検査プログラム,P1…画像データ取得部,P2…画素属性特定部,P2a…発光画素サイズ取得部,P2b…発光画素数取得部,P2c…推定有効撮像画素数取得部,P2d…閾値設定部,P3…不具合検出部、P3a…中心位置算出部,P3b…対応関係特定部,P3c…不具合発光画素特定部

Claims (13)

  1. 複数の発光画素を表示面に配列させたフラットパネルディスプレイを検査するフラットパネルディスプレイ検査装置において、
    上記発光画素を発光させた状態の上記表示面を撮像し、複数の撮像画素からなる画像データを生成する撮像手段と、
    上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の配列情報と各撮像画素の色信号値に基づいて、上記画像データにおいて上記発光画素が撮像された有効撮像画素と、上記発光画素の隙間が撮像された無効撮像画素を特定する画素属性特定手段と、
    上記画像データにおける上記有効撮像画素と上記無効撮像画素の配列に基づいて上記発光画素の不具合を検出する不具合検出手段とを具備することを特徴とするフラットパネルディスプレイ検査装置。
  2. 上記画素属性特定手段は、
    上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の配列情報に基づいて、上記画像データの各撮像画素の色信号値についての閾値を設定する閾値設定手段を具備するとともに、
    上記閾値と上記色信号値を比較することにより上記有効撮像画素と上記無効撮像画素と特定することを特徴とする請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  3. 上記閾値設定手段は、
    上記画像データにおいて単一の上記発光画素が投影された写像が占める上記撮像画素数を発光画素サイズとして取得する発光画素サイズ取得手段と、
    上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の総数を取得する発光画素数取得手段と、
    上記発光画素の総数に上記発光画素サイズを乗算することにより推定有効撮像画素数を算出する推定有効撮像画素数取得手段と具備するとともに、
    色信号値についての各撮像画素の分布において、上位から上記推定有効撮像画素数番目となる色信号値を上記閾値として設定することを特徴とする請求項2に記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  4. 上記閾値設定手段は、
    上記画像データにおいて隣接する上記写像の隙間の上記撮像画素数を取得するとともに、同隙間の上記撮像画素数が所定値よりも小さいとき上記発光画素サイズを下方修正することを特徴とする請求項3に記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  5. 上記不具合検出手段は、
    上記画像データにおいて上記有効撮像画素と上記無効撮像画素の境界の内側を上記写像であると検出し、同境界の中心を当該写像の中心位置として検出する中心位置算出手段と、
    上記画像データにおける上記写像の上記中心位置の配列と、上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の上記配列情報とを比較することにより同写像と同発光画素との対応関係を特定する対応関係特定手段と、
    上記対応関係に基づいて、対応する上記写像が上記画像データにおいて不具合となっている上記発光画素を特定する不具合発光画素特定手段とを具備することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  6. 上記中心位置算出手段は、
    上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の上記配列情報から上記画像データにおいて隣接する上記写像の配列周期を推定するとともに、上記中心位置から同配列周期だけずれた位置にて隣接する上記写像を検出することを特徴とする請求項5に記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  7. 上記中心位置算出手段は、
    上記中心位置から上記配列周期のN(Nは整数)周期分ずれた位置にて隣接する上記写像が検出できないとき、上記配列周期の(N+1)周期分ずれた位置にて隣接する上記写像を検出することを特徴とする請求項6に記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  8. 上記中心位置算出手段は、
    上記画像データにおいて隣接する上記写像の上記中心位置間の距離が上記配列周期と大きく異なるとき、他の上記中心位置から同配列周期だけずれた位置にて隣接する上記写像を検出することを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  9. 上記不具合発光画素特定手段は、
    上記写像に属する上記撮像画素の最高色信号値が所定の判定値よりも小さいときに当該写像に対応する上記発光画素が暗点であると判定することを特徴とする請求項5から請求項8のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  10. 上記判定値は、上記有効撮像画素の平均的な色信号値に基づいて設定されることを特徴とする請求項9に記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  11. 上記撮像手段は、
    上記フラットパネルディスプレイが載置可能なフラットベットスキャナによって同フラットパネルディスプレイの撮像を行うことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ検査装置。
  12. 複数の発光画素を表示面に配列させたフラットパネルディスプレイを検査するフラットパネルディスプレイ検査方法において、
    上記発光画素を発光させた状態の上記表示面を撮像し、複数の撮像画素からなる画像データを生成する撮像工程と、
    上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の配列情報と各撮像画素の色信号値に基づいて、上記画像データにおいて上記発光画素が撮像された有効撮像画素と、上記発光画素の隙間が撮像された無効撮像画素を特定する画素属性特定工程と、
    上記画像データにおける上記有効撮像画素と上記無効撮像画素の配列に基づいて上記発光画素の不具合を検出する不具合検出工程とを具備することを特徴とするフラットパネルディスプレイ検査方法。
  13. 複数の発光画素を表示面に配列させたフラットパネルディスプレイを検査する機能をコンピュータにて実現させるフラットパネルディスプレイ検査プログラムにおいて、
    上記発光画素を発光させた状態の上記表示面を撮像することにより得られ、複数の撮像画素からなる画像データを取得する画像データ取得機能と、
    上記フラットパネルディスプレイにおける上記発光画素の配列情報と各撮像画素の色信号値に基づいて、上記画像データにおいて上記発光画素が撮像された有効撮像画素と、上記発光画素の隙間が撮像された無効撮像画素を特定する画素属性特定機能と、
    上記画像データにおける上記有効撮像画素と上記無効撮像画素の配列に基づいて上記発光画素の不具合を検出する不具合検出機能とをコンピュータにて実現させることを特徴とするフラットパネルディスプレイ検査プログラム。
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