JP2006521491A - 内燃機関のガス交換弁を可変に操作するための装置および該装置を運転するための方法 - Google Patents

Abstract

本発明によれば、１つの変位ユニット（１５，３４）における１つのシリンダの複数のガス交換弁のための変位が、共通にかつその他のシリンダの変位ユニットの変位とは別個に独立して行われるようになっており、各変位ユニット（１５，３４）に、各変位ユニット（１５，３４）を操作するための別個のアクチュエータが対応しており、クランクシャフトおよびカムシャフトまたはクランクシャフト回転数の１／２の回転数で回転する別のシャフトの回転角度信号を検出するための回転角度センサ（４２，４３）が設けられており、該回転角度信号から、１つのシリンダの共通に調節されるべき全ての弁の共通の休止段階が引出し可能であり、制御ユニット（４４）が設けられており、該制御ユニット（４４）が、前記共通の休止段階中に各変位ユニット（１５，３４）の変位を生ぜしめるようになっている。

Description

本発明は、請求項１の上位概念部に記載の形式の、内燃機関のガス交換弁を可変に操作するための装置に関する。

このような形式の装置は、従来汎用のスロットルバルブなしに往復動ピストン型内燃機関を運転することが可能となるようにガス交換弁の制御を行うために働く。

このような形式の装置は、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第１０１２３１８６号明細書に基づき公知である。この公知の装置では、環状のカムがまず中間部材を駆動する。この中間部材は、振動する純然たる回転運動を実施する。中間部材は制御カム輪郭を有しており、この制御カム輪郭はロック範囲とリフト範囲とから構成されている。この制御カム輪郭は、弁の操作のために必要とされるリフト曲線を、ロッカアーム状の被駆動部材に設けられたローラへ伝達し、この被駆動部材が弁を操作する。所望の種々異なる弁リフト曲線は、中間部材の回転中心を円弧状の軌道に沿って移動させることにより形成される。この円弧状の軌道の位置は、弁が閉じられた状態で被駆動部材のローラに対して同心的である。この回転中心は中間部材に設けられたローラにより形成される。このローラはハウジングに設けられた円弧状の走行軌道に摩擦接続的に支持される。この円弧状の走行軌道は同じく被駆動部材のローラに対して同心的に位置している。すなわち、この円弧状の走行軌道は前記回転中心の軌道に対して等距離を成している。このような走行軌道は滑子案内と呼ばれる。付加的に、中間部材に設けられたローラはカムディスクに支持されており、このカムディスクの角度位置は円弧状の軌道に沿った前記回転中心の位置を規定する。

ドイツ連邦共和国特許第１０１００１７３号明細書には、完全可変の弁伝動装置が記載されている。この弁伝動装置は駆動手段、たとえばカムと、この駆動手段とガス交換弁との間に配置された中間部材とを備えている。この中間部材は間接的にガス交換弁に作用し、弁リフトは調節可能なガイドエレメントの調節を介して可変となる。

カムにより駆動される中間部材の回転中心点を所定の円軌道に沿って移動調節しようとする、冒頭で述べた形式の別の装置も知られている（オーストリア国特許出願公開第１９５３２３３４号明細書；欧州特許出願公開第０７１７１７４号明細書；ドイツ連邦共和国特許第１０１６４４９３号明細書）。しかし、これらの刊行物には、このような調節を構造的に実現するための思想は開示されていない。

公知先行技術による装置には、さらに幾つかの不都合が付随する。公知の全ての装置にとって共通の不都合となるのは、個々のシリンダのための弁リフトが負荷制御の目的で減じられれば減じられるほど、公差の影響に基づき個々のシリンダのための弁リフトがますます互いに大きく異なってしまうことである。さらに、同じシリンダのガス交換弁の弁リフトを独立して変えることができない。さらに、完全な遮断、つまりガス交換弁を常時閉鎖状態に保持することや、個々のシリンダの全ての吸気弁および／または排気弁の完全な遮断によるシリンダ遮断の可能性は知られていない。さらに、弁リフト曲線の調節が少なくとも個々のガス交換弁の弁リフト時に行われることから、別の不都合も生ぜしめられる。これにより、高い調節力もしくは高い調節モーメントが必要となり、ひいては高い調節出力が必要となる。

本発明の根底を成す課題は、公知先行技術における不都合を回避し、かつ機械的に完全に可変の弁制御のための付加的な可変性を提供するような装置を提供することである。

この課題は、本発明によれば請求項１または請求項２に記載の特徴により解決される。請求項２〜請求項１０には、有利な構成および改良形が記載されている。請求項１１および請求項１２には、本発明による装置を運転するための方法が記載されている。弁リフト曲線を変化させる伝動装置構成要素の変位は、各ガス交換弁のための別個のユニットまたはそれぞれ隣接した複数のガス交換弁のための別個のユニットの形で実施され、この場合、これらのユニットは少なくとも一時的に互いに別個に独立して調節される。

本発明の構成では、可変の伝動装置構成要素の位置が調節曲線に沿って、有利には１つまたは複数のカムディスクに対する直接的または間接的な当付けによって規定される。このカムディスクは相対回動不能に結合されて１つまたは複数の調節軸に取り付けられている。別の構成では、カムディスクが、軸方向移動可能な調節軸に取り付けられている。調節軸もしくは調節軸線は適当な伝動装置もしくは結合エレメントを介して調節モータにより回転され得るか、もしくは移動され得る。当然ながら、調節をハイドロリックエレメントによっても行うことができる。線状に調節可能なスライダによってユニットを案内する場合には、調節モータから直接に、運動ねじ山を備えたスピンドルを介して調節を行うこともできる。

全ての実施態様にとって共通しているのは、中間部材もしくはそのカムローラが特別なばねによってカムと接触保持されなければならないことである。このことは、シリンダ遮断時に存在するゼロリフト時の状況につき直接に分かる。

本発明による装置は、調節モータもしくは調節装置を含めてエンジンの各弁に対して専用に設けられ得るので、個々のシリンダの遮断を含めてエンジンの個々の弁の弁リフトもしくは開放角度の任意の組合せが可能となる。しかし、一般には複数の弁の共通の調節が行われる。このことは特に多弁式のエンジンにおいて１つのシリンダの吸気弁および排気弁に該当する。たとえば、２つの吸気弁を１つのカムによって、各弁のために１つの制御カム輪郭を有する１つの中間部材を介して操作することができる。１つの中間部材および１つのユニットガイドしか設けられていないので、両弁は共通にかつ同様に調節される。しかし、本発明によれば、共通の中間部材に、互いに異なる２つの制御カム輪郭を設けることもできる。その結果、共通の調節にもかかわらず両弁において互いに異なるリフト曲線が得られる。このような変化形は、特に最下位の負荷領域において、両弁のうちの一方の弁だけを開放させることを可能にする。このような可能性の特別な利点は、最下位の負荷領域において極めて小さな横断面が開放されるだけで済むようになり、そしてこの横断面が一方の弁によってのみ開放される場合にこの横断面が一層正確に維持され得るようになることにある。付加的に、両吸気弁のうちの一方の吸気弁だけを開放させることによってシリンダ給気のスワールを発生させることが可能となる。１つのシリンダの２つの吸気弁または２つの排気弁のための互いに異なる弁リフト曲線を形成するための手段は、本発明によれば、２つの互いに異なるカムと、互いに異なる制御カム輪郭を備えた２つの中間部材とを使用することによって拡張される。それにもかかわらず、両弁は共通に調節され得る。なぜならば、両中間部材が１つの共通のユニット内に支承されていてよいからである。

さらに、平行に位置する弁が多数存在する場合には、特にこれらの弁が１つの共通のユニット内に支承されている場合に、弁リフト曲線を変化させる伝動装置構成要素の変位を、１つの調節モータもしくはメカニズムによって共通に調節することが可能となる。

可変の弁制御、つまり本発明による装置を可能にするためには、調節出力を小さく保持することが極めて重要であり、しかも調節出力は該装置もしくはその滑り接合部およびジョイントの負荷された状態において、弁が閉じられた状態で十分に生じる、力なしの状態におけるよりも高いので、本発明によれば、主として一緒に調節され得る全ての弁の共通の休止段階中に調節が行われるようになっている。この休止段階はクランクシャフトおよびカムシャフトの信号から引き出されて、一緒に調節される弁が増えれば増えるほどますます短くなる。すなわち、一緒に調節される弁の数は制限されている。

それぞれ唯一つのシリンダの吸気弁もしくは排気弁を一緒に調節することは、調節に適した長い休止段階により得られる。しかし、このような調節は本発明による調節ストラテジを用いた個々のシリンダの個別の負荷制御をも可能にし、この場合、エンジン全体の各負荷状態に合わせて個々のシリンダのトルクが制御される。このことは特に下側の負荷領域においてスムーズなエンジン回転のために重要となる。なぜならば、公差に基づき、弁リフトは通常では十分に合致しないからである。このような調節ストラテジのために必要となる信号は、やはりクランクシャフトの回転角度センサによって提供されて、カムシャフトの回転角度センサによって個々のシリンダに対応させられる。

本発明の構成の変化形では、弁リフト曲線を変化させる伝動装置構成要素の変位が、カムディスクを備えた１つの共通の回転可能な調節軸によって実施される。このことは全ての吸気弁もしくは排気弁または少なくとも複数の吸気弁もしくは排気弁の十分に独立した調節の場合に、この一貫して延びる調節軸によって選択された弁を遮断する、つまりもはや開放させないか、または少なくとも、より小さな弁リフトを調節することを可能にする。このためには、遮断されるべきでない弁において、調節軸の前記カムディスクの区分がロック体（Rast）として形成されている。このロック範囲は、調節軸の回転中心に対して同心的な円弧から形成される輪郭である。調節軸の回転時では、ロック体を備えたカムディスクにより制御された変位ユニットの弁リフトが、ロック体の角度範囲内では変更されなくなり、それに対してロック体なしのカムディスクにより制御された変位ユニットの弁リフトは変更される。このような変更は、１つまたは複数の弁が完全に閉鎖状態に保持されるまで実施され得る。同じシリンダの全ての吸気弁および／または排気弁がこのようにして制御されると、選択されたシリンダに関しては装入交番が中止される。当然ながら、相応するカム輪郭を有する、真っ直ぐに案内された引張くさび体（Ziehkeil）を使用することによっても同じ機能が達成される。その場合、ロック範囲は、引張くさび体の移動方向に対して平行な線から形成される輪郭である。

以下に、本発明の幾つかの実施例を図面につき詳しく説明する。

図１は、請求項１の上位概念部に記載の形式の装置の、カムシャフトから弁への力伝達経路に接続された可動の構成部分を示す概略図であり、
図２は、図１に示した構成部分の使用下に揺動支持部と調節軸とを用いた実施例を示す横断面図であり、
図３は、スライダと調節軸と調節モータとを備えた装置の横断面図であり、
図４は、直列型４シリンダエンジンにおけるスライダと調節軸とを備えた本発明による装置の斜視図であり、
図５は、エンジンマネージメントとアクセルペダルと回転角度センサと調節モータとバッテリとの協働を示す概略図であり、
図６は、一貫して延びる調節軸の概略図ならびに１つのシリンダの変位ユニットを位置決めするための２つのカムディスクのうちのそれぞれ一方のカムディスクを示す断面図である。

図１にはカムシャフト１が図示されている。このカムシャフト１はカム２を支持している。このカム２は中間部材４の端範囲に設けられたローラ３を運動させる。中間部材４は制御カム輪郭５を有しており、この制御カム輪郭５はロック範囲５ａとリフト範囲５ｂとから構成されている。中間部材４はピン６に支承されており、このピン６の軸線７は円弧状の調節曲線８に沿って案内される。円弧状の調節曲線８の中心点は被駆動部材１１に設けられたローラ１０の軸線９に位置している。被駆動部材１１はジョイント１２を介してハウジング（図示しない）に支持されていて、弁１３を操作する。図面から判るように、軸線７を調節曲線８に沿って矢印１４の方向に移動調節することにより、弁１３の開放角度およびストロークは減じられる。

図２に示した実施例では、ピン６もしくはその軸線７が、変位ユニットとして働く揺動支持部１５によって円弧状の調節曲線８に沿って形状接続的に案内されている。揺動支持部１５のシリンダヘッド側のジョイント１６もしくはその軸線は、被駆動部材１１のローラ１０の軸線９と合致している。調節軸１７はカムディスク１８を支持しており、このカムディスク１８はタペット１８ａを介して調節曲線８に沿ったピン６の位置もしくはこのピン６の軸線７の位置を規定している。矢印１４により示したような調節曲線８に沿った軸線７の調節は、カムディスク１８もしくは調節軸１７を方向矢印１４ａで示した方向に回転させることにより行われる。前記調節運動により、弁１３のストロークおよび開放角度は減じられる。

図３には、各弁または各弁対（ペア）のために別個に使用され得るスライダ３４を使用する本発明による構成の横断面図が示されている。個々の弁に対する別個の使用に基づき、できるだけ長い休止段階もしくは共通の休止段階が得られるので、休止段階の間でのみ行われる調節が容易に可能となる。それどころか、個々のシリンダの本発明による制御のためには、それぞれ別個の装置が必要となる。本実施例ではピン６がスライダ３４によって形状接続的にハウジング内に案内されるので、ピン６の軸線７は１本の直線である調節曲線３５に沿って案内される。この直線は接線として、休止している被駆動部材１１のローラ１０の軸線９を中心とした円弧に、程度の差こそあれあまり近似していない。図面には、直線状の調節曲線３５と円弧との偏差が誇張されて図示されている。調節モータ２３により駆動されたねじ山付きスピンドル３６が回転して、矢印３８ａにより示した移動量だけラック３７を移動させると、調節軸１７およびカムディスク１８は矢印３８ｂの方向に回転し、そしてスライダ３４はピン６と共に量３８ｃだけ移動する。直線状の調節曲線３５と円弧形状との偏差に基づき、遊び補償エレメント３１は、矢印３８ｄにより示した規定の量だけ降下しなければならない。

図４には、１つのシリンダの各弁対のために別個に使用されるスライダ３４を使用する本発明による装置の斜視図が示されている。ピン６はこの実施例ではスライダ３４によって弁伝動装置ハウジング（図示しない）内に形状接続的に、つまり嵌合に基づいた係合により、案内されるので、ピン６の軸線７は直線である調節曲線３５に沿って案内される。この直線は、休止している被駆動部材１１のローラ１０の軸線９を中心とした円弧に程度の差こそあれあまり近似していない。真っ直ぐな調節曲線３５と円弧形状との偏差に基づき、遊び補償エレメント３１は規定の量を補償しなければならない。調節曲線３５に沿った軸線７の調節は、カムディスク１８もしくは調節軸１７を回転させることにより行われる。図面から判るように、各シリンダではそれぞれペアになった弁対がカム２と中間部材４とによって操作され、この場合、中間部材４はスライダ３４内でピン６に支承されている。このピン６の位置は弁伝動装置ハウジング内で調節曲線３５に沿って形状接続的に案内されていて、調節軸１７によってカムディスク１８を介して位置決めされている。１つのシリンダの調節軸１７が回転すると、当該シリンダのスライダ３４の位置が変化し、ひいては当該シリンダの両弁の弁リフト曲線が変化する。その他のシリンダにおける特性は変化しない。この場合にも、あとで図６につき説明するように、１つの共通の調節軸がシリンダ群またはシリンダヘッドの変位ユニットを位置決めしてよい。

図５には、アクセルペダル４０、調節モータ２３、フライホイールに設けられた回転角度センサ４２およびカムシャフトに設けられた回転角度センサ４３と、エンジンマネージメント４４との協働が概略的に示されている。アクセルペダル４０もしくはこのアクセルペダル４０の位置のためのセンサから出発した信号が、エンジンマネージメント４４によって、弁リフトを増大または減少させるために調節モータ２３へ伝送される信号に変換される。エンジン全体のための所望の負荷状態が達成された後に、エンジンマネージメント４４はフライホイールに設けられた高分解能の回転角度センサ４２の信号を評価する。これらの信号は、カムシャフトまたはカムシャフト回転数の半分の回転数で回転する別のシャフトに設けられた低分解能の回転角度センサ４３を用いて個々のシリンダに対応させられる。これらの情報と共に、信号が個々の調節モータ２３へ伝送され、トルクピークまたはクランクシャフト回転数のレベリングが行なわれ、この場合、大小異なるトルクを有するシリンダのうち、小トルクを有するシリンダの弁リフトは上方へ向かって補正され、つまり上方修正され、大トルクを有するシリンダは下方へ向かって補正され、つまり下方修正される。本発明によれば、補償のあるなしにかかわらず、１つの弁モータにより操作される弁の共通の休止段階の間に調節が行われる。これらの弁の位相位置はエンジンマネージメント４４によってカムシャフトに設けられた回転角度センサ４３から取り出される。

図６には、直列型６シリンダエンジンの一貫して延びる調節軸４５の概略図ならびにシリンダの変位ユニットを位置決めするための２つのカムディスクのうちのそれぞれ１つのカムディスクの断面図が示されている。調節軸４５は６つのシリンダのための変位ユニットを位置決めするためのカムディスク４６，４７を支持している。シリンダ♯１，♯４，♯５のためのカムディスク４６ならびにシリンダ♯２，♯３，♯６のためのカムディスク４７は、それぞれ同じである。ＡＡはカムディスク４６の横断面を示しており、ＢＢはカムディスク４７の横断面を示している。カムディスク４７のセクタＲは調節軸４５の回転中心４８に対して同心的な円弧４９により形成されており、カムシャフト４６の対応するセクタＲでは、調節カム曲線が回転中心４８に対する間隔を連続的に減少させている。カムディスク４６，４７のこのような構成に基づき、回転中心４８を中心とした調節軸４５の回転時にシリンダ♯１，♯４，♯５の弁のための変位ユニットはセクタＲの角度範囲で徐々に大きく変位させられ、それに対してシリンダ♯２，♯３，♯６の弁のための変位ユニットは休止したままとなることが達成される。こうして、弁伝動装置の相応する設計により、たとえばシリンダ♯１，♯４，♯５の弁が、続くセクタＮの角度範囲では常時閉じられたままとなり、それに対してシリンダ♯２，♯３，♯６の弁がストロークを実施することを達成することができる。

請求項１の上位概念部に記載の形式の装置の、カムシャフトから弁への力伝達経路に接続された可動の構成部分を示す概略図である。 図１に示した構成部分の使用下に揺動支持部と調節軸とを用いた実施例を示す横断面図である。 スライダと調節軸と調節モータとを備えた装置の横断面図である。 直列型４シリンダエンジンにおけるスライダと調節軸とを備えた本発明による装置の斜視図である。 エンジンマネージメントとアクセルペダルと回転角度センサと調節モータとバッテリとの協働を示す概略図である。 一貫して延びる調節軸の概略図ならびに１つのシリンダの変位ユニットを位置決めするための２つのカムディスクのうちのそれぞれ一方のカムディスクを示す断面図である。

符号の説明

１ カムシャフト
２ カム
３ ローラ
４ 中間部材
５ 制御カム輪郭
５ａ ロック範囲
５ｂ リフト範囲
６ ピン
７ 軸線
８ 調節曲線
９ 軸線
１０ ローラ
１１ 被駆動部材
１２ ジョイント
１３ 弁
１４ 矢印
１４ａ 方向矢印
１５ 変位ユニット
１６ ジョイント
１７ 調節軸
１８ カムディスク
１８ａ タペット
１９ 流入弁
２０ 排気弁
２１ 滑り部材
２２ ジョイント軸
２３ 調節モータ
３１ 遊び補償エレメント
３４ スライダ、変位ユニット
３５ 調節曲線
３６ ねじ山付きスピンドル
３７ ラック
３８ａ 矢印
３８ｂ 矢印
３８ｃ 移動量
３８ｄ 矢印
４０ アクセルペダル
４２ 回転角度センサ
４３ 回転角度センサ
４４ エンジンマネージメント、制御ユニット
４５ 調節軸
４６ カムディスク
４７ カムディスク
４８ 回転中心
♯１ シリンダ
♯２ シリンダ
♯３ シリンダ
♯４ シリンダ
♯５ シリンダ
♯６ シリンダ
Ｒ セクタ
Ｎ セクタ

Claims (16)

1. 複数のシリンダを備えた内燃機関に用いられるガス交換弁を可変に操作するための装置であって、ハウジング内に支承されたカムシャフト（１）に設けられた（１つまたは）複数のカム（２）が、エンジン回転数に関連して回転するようになっており、該カム（２）によって第１のカムジョイントを介して操作可能な中間部材（４）と、被駆動部材（１１）とが設けられており、該被駆動部材（１１）が、運動をガス交換弁（１３）に伝達するようになっていて、前記中間部材（４）に直接にまたは別の中間部材を介して結合されており、前記中間部材（４）のうちの１つと被駆動部材（１１）との間に少なくとも１つの別のカムジョイントが設けられており、しかも該カムジョイントは、ガス交換弁（１３）のためのリフト運動が被駆動部材（１１）を介して伝達されない区分（５ａ）と、ガス交換弁（１３）のためのリフト運動が被駆動部材（１１）を介して伝達される別の区分（５ｂ）とを有しており、さらに、伝動装置構成要素のうちの少なくとも１つを所定の変位軌道（８，３５）に沿って変位させるための手段が設けられており、該少なくとも１つの伝動装置構成要素を変位軌道に沿って変位させることにより、ガス交換弁のリフト曲線の経過が可変である形式のものにおいて、１つの変位ユニット（１５，３４）における１つのシリンダの複数のガス交換弁のための変位が、共通にかつその他のシリンダの変位ユニットの変位とは別個に独立して行われるようになっており、各変位ユニット（１５，３４）に、各変位ユニット（１５，３４）を操作するための別個のアクチュエータが対応しており、クランクシャフトおよびカムシャフトまたはクランクシャフト回転数の１／２の回転数で回転する別のシャフトの回転角度信号を検出するための回転角度センサ（４２，４３）が設けられており、該回転角度信号から、１つのシリンダの共通に調節されるべき全ての弁の共通の休止段階が引出し可能であり、制御ユニット（４４）が設けられており、該制御ユニット（４４）が、主として前記共通の休止段階中に各変位ユニット（１５，３４）の変位を生ぜしめるようになっていることを特徴とする、複数のシリンダを備えた内燃機関に用いられるガス交換弁を可変に操作するための装置。
2. 複数のシリンダを備えた内燃機関に用いられるガス交換弁を可変に操作するための装置であって、ハウジング内に支承されたカムシャフト（１）に設けられた（１つまたは）複数のカム（２）が、エンジン回転数に関連して回転するようになっており、該カム（２）によって第１のカムジョイントを介して操作可能な中間部材（４）と、被駆動部材（１１）とが設けられており、該被駆動部材（１１）が、運動をガス交換弁（１３）に伝達するようになっていて、前記中間部材（４）に直接にまたは別の中間部材を介して結合されており、前記中間部材（４）のうちの１つと被駆動部材（１１）との間に少なくとも１つの別のカムジョイントが設けられており、しかも該カムジョイントは、ガス交換弁（１３）のためのリフト運動が被駆動部材（１１）を介して伝達されない区分（５ａ）と、ガス交換弁（１３）のためのリフト運動が被駆動部材（１１）を介して伝達される別の区分（５ｂ）とを有しており、さらに、伝動装置構成要素のうちの少なくとも１つを所定の変位軌道（８，３５）に沿って変位させるための手段が設けられており、該少なくとも１つの伝動装置構成要素を変位軌道に沿って変位させることにより、ガス交換弁のリフト曲線の経過が可変である形式のものにおいて、
   −少なくとも１つの変位ユニット（１５，３４）が設けられており、該変位ユニット（１５，３４）によって、少なくとも１つのガス交換弁（１３）のリフト運動に影響を与えるための変位が、別のガス交換弁（１３）のリフト運動に影響を与えるための別の変位ユニットの変位とは別個に独立して行われるようになっており、
   −１つの共通の調節軸（４５）が設けられており、該調節軸（４５）によって、多数のガス交換弁（１３）のために変位ユニット１つ当たり少なくとも１つのカムディスク（４６；４７）によって直接にまたは間接的に、変位軌道（８，３５）に沿って変位可能な伝動装置構成要素のその都度要求された位置が、変位軌道（８，３５）に沿って調節可能であり、該伝動装置構成要素がほぼ変位方向で支持可能であり、
   −少なくとも１つの変位ユニットのためのカムディスク（４７）が、ロック体として形成された区分（４９）を有しており、該区分（４９）では前記調節軸（４５）の回転時に、変位軌道（８，３５）に沿って案内された伝動装置構成要素の位置の変化が行われないようになっており、
   −少なくとも１つの別の変位ユニット（１５，３４）のカムディスク（４６）が、ロック体なしの対応する区分を有しており、該区分では前記調節軸（４５）の前記回転時に、変位軌道（８，３５）に沿って案内された別の伝動装置構成要素の位置の変化が行われるようになっている
   ことを特徴とする、複数のシリンダを備えた内燃機関に用いられるガス交換弁を可変に操作するための装置。
3. 前記カムディスク（４６）のロック体なしの区分がセクタ（Ｒ）を有しており、該セクタ（Ｒ）では輪郭曲線（調節カム輪郭曲線）が、調節軸（４５）の回転中心（４８）に対する間隔を連続的に減少させている、請求項２記載の装置。
4. 前記カムディスク（４６）の輪郭が、前記セクタ（Ｒ）に対して隣接して配置されたセクタ（Ｎ）を有しており、該セクタ（Ｎ）では、該セクタ（Ｎ）が有効になると操作されるシリンダの弁が常時閉じられたままとなるように輪郭曲線（調節カム輪郭曲線）が形成されており、前記カムディスク（４７）の輪郭が、対応するセクタ（Ｎ）を有しており、該セクタ（Ｎ）では、該セクタ（Ｎ）が有効になると操作されるシリンダの弁がなおリフトを実施するように輪郭曲線が形成されている、請求項３記載の装置。
5. 調節軸（４５）に複数の同じカムディスク（４６）および複数の同じカムディスク（４７）が配置されており、カムディスク（４６）およびカムディスク（４７）が、それぞれその角度位置に関して互いに等しく、つまり互いに相対的に回動されずに、位置調整されている、請求項２から４までのいずれか１項記載の装置。
6. ２つの同じカムと、同じ制御カム輪郭を備えた２つの中間部材とが、１つのシリンダの両弁のために使用される、請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
7. ２つの互いに異なるカムと、互いに異なる制御カム輪郭を備えた２つの中間部材とが、１つのシリンダの両弁のために使用される、請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
8. ２つの同じカムと、互いに異なる制御カム輪郭を備えた２つの中間部材とが、１つのシリンダの両弁のために使用される、請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
9. ２つの互いに異なるカムと、同じ制御カム輪郭を備えた２つの中間部材とが、１つのシリンダの両弁のために使用される、請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
10. ２つの同じ制御カム輪郭を備えた１つの共通の中間部材が、１つのシリンダの吸気弁または排気弁のために使用される、請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
11. ２つの互いに異なる制御カム輪郭を備えた１つの共通の中間部材が、弁のために使用される、請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
12. 少なくとも１つの弁が常時閉鎖状態に保持されるまで調節が行われる、請求項１から１１までのいずれか１項記載の装置。
13. １つのシリンダの全ての吸気弁または排気弁が１つの変位ユニット（１５，３４）にまとめられている、請求項１から１２までのいずれか１項記載の装置。
14. 請求項１から１３までのいずれか１項記載の１つまたは複数の装置を使用して、複数のシリンダを備えた内燃機関を運転するための方法において、エンジン全体のための所望の負荷状態が達成された後に
    ａ）クランクシャフトの回転角度信号を、クランクシャフトの回転むらおよび／またはトルクピークを検出するためのフライホイールに設けられた第１の回転角度センサ（４２）によって検出し、かつエンジンマネージメント（４４）によって評価し、
    ｂ）前記回転角度信号を、カムシャフトに配置されたか、またはクランクシャフト回転数の１／２の回転数で回転する別のシャフトに配置された第２の回転角度センサ（４３）によって個々のシリンダに対応させ、
    ｃ）これらの情報を用いて、トルクピークおよび／またはクランクシャフト回転数をレベリングするための個々の変位ユニットのための駆動装置に伝送される信号を発生させ、この場合、小さなトルクを有するシリンダの弁リフトを上方修正し、大きなトルクを有するシリンダの弁リフトを下方修正する、
    ことを特徴とする、複数のシリンダを備えた内燃機関を運転するための方法。
15. 請求項１から１３までのいずれか１項記載の１つまたは複数の装置を使用して、複数のシリンダを備えた内燃機関を運転するための方法において、
    ａ）各シリンダに別個の装置および該装置を操作するためのアクチュエータを対応させ、
    ｂ）各１つのアクチュエータにより操作された個々の弁の休止段階の位相位置を求め、
    ｃ）各装置の調節運動を主として、各変位ユニットにより操作された弁の共通の休止段階の間に行う、
    ことを特徴とする、複数のシリンダを備えた内燃機関を運転するための方法。
16. 個々の弁の休止段階の位相位置をエンジンマネージメント（４４）によって、カムシャフトに配置された回転角度センサ（４３）の信号から求める、請求項１５記載の方法。

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