JP2006517918A - (プリン−6−イル)アミノ酸およびその製造方法 - Google Patents

(プリン−6−イル)アミノ酸およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、抗癌剤、抗ウイルス剤などの医薬品としてあるいはその中間体として有用である(プリン−6−イル)アミノ酸の製造方法を提供する。
【解決手段】 9−ベンジル−6−ヨードプリンとメチル(R,S)−2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネートとを、Pddba、トリフェニルアルシンおよびヨウ化銅の存在下に反応させてメチル(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートを製造する。

Description

本発明は、新規な(プリン−6−イル)アミノ酸およびその製造方法に関する。
従来から、抗癌剤あるいは抗ウイルス活性を有する化合物としてプリン系化合物はよく知られており、そのための合成中間体に関しても多くの報告がなされている(例えば、WO 00/75158)。
本発明は、それ自体が抗癌剤、抗ウイルス剤等の医薬品として、あるいはその製造中間体として有用な新規な(プリン−6−イル)アミノ酸およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、下記一般式(1)
Figure 2006517918
(式中、Rは水素原子、アルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロアリール基またはアラルキル基であり、RおよびRはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロアリール基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシル基であり、Rは−NH、−NHR’または−NR’R”であり、R’およびR”はそれぞれアミノ保護基であり、Yはアルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンであり、Aは置換されていてもよいフェニレンであり、mおよびnはそれぞれ0または1であり、Rは水素原子または有機基である。)
で示される(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩を提供するものである。
本発明の前記一般式(1)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸において、Rのアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基などのC1−C15アルキル基が挙げられ、置換されていてもよいアリール基としては、例えば前記アルキル基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基などで置換されていてもよいアリール基、(例えばフェニル基、ナフチル基など)が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、4−オキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ニトロフェニル基などが挙げられ、置換されていてもよいヘテロアリール基としては、例えばアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子などで置換されていてもよいヘテロアリール基、(例えば2−ピリジル基、2−キノリル基、2−ピリミジル基、2−チオフェニル基など)が挙げられ、アラルキル基としてはベンジル基などが挙げられる。
またはRで示されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、また、置換されていてもよいアルキル基としては、例えばC7−C15アラルキルオキシ基(ベンジルオキシ基、1−フェネチルオキシ基、2−フェネチルオキシ基等)、C1−C7アシル基(アセチルオキシ基、トリメチルアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、トリ(C1−C7アルキル)シリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基等)、(C1−C7アルキル)オキシカルボニルオキシ基(tert−ブチルオキシカルボニル基等)、C1−C15アルキルオキシ基(メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等)などで置換されていてもよい直鎖状、分枝状あるいは環状のC1−C15アルキル基が挙げられる。その具体例にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−ドデシル基、シクロプロピル基、シクロへキシル基、アセチルオキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、メトキシメチル基などが含まれる。
置換されていてもよいアリール基としては、例えば前記したC1−C15アルキル基、前記したハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基などで置換されていてもよいアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基など)が挙げられる。その具体例にはフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、4−オキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ニトロフェニル基などが含まれる。
置換されていてもよいヘテロアリール基としては、例えば前記したC1−C15アルキル基、前記したハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基などで置換されていてもよいヘテロアリール基、例えばフリル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基などが挙げられる。その具体例には4−クロロ−2−ピリジル基、5−ブロモ−8−キノリル基などが含まれる。
置換されていてもよいアミノ基としては、例えばC7−C15アラルキル基(ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基等)、C1−C7アシル基(ホルミル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基等)、トリ(C1−C7アルキル)シリル基(トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、(C1−C7アルキル)オキシカルボニル基(tert−ブチルオキシカルボニル基等)、C1−C15アルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等)などで置換されていてもよいアミノ基が挙げられる。その具体例にはアミノ基、ベンジルアミノ基、アセチルアミノ基、ジアセチルアミノ基、tert−ブチルオキシカルボニルアミノ基及びアルキルアミノ基(メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基等)が含まれる。
置換されていてもよいヒドロキシル基としては、例えばC7−C15アラルキル基(ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基等)、C1−C7アシル基(アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基等)、トリ(C1−C7アルキル)シリル基(トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、(C1−C7アルキル)オキシカルボニル基(tert−ブチルオキシカルボニル基等)又はC1−C15アルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等)などで置換されていてもよいヒドロキシル基が挙げられる。その具体例にはヒドロキシル基、ベンジルオキシ基、アセチルオキシ基及びアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)が含まれる。
置換基Rは−NH、−NHR’または−NR’R”で示されるが、ここでR’およびR”はアミノ保護基であり、該アミノ保護基としては例えばC7−C15アラルキル基(ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基等)、C1−C7アシル基(アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基等)、トリ(C1−C7アルキル)シリル基(トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、(C1−C7アルキル)オキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル基)およびC1−C15アルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ノニル基等)が挙げられる。
これらのR’およびR”がN原子とともに例えばベンゾフェノンイミンを形成していてもよい。
また、結合基Yは、1〜5個、好ましくは1〜3個の炭素原子を有する、アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンであるが、ここでいうアルキレン、アルケニレンおよびアルキニレンは広義の意味で使用するものとし、例えばアルキレンとしてはメチレン、エチレンなどのほか、炭素数がC3以上の場合には直鎖炭化水素の両端の炭素に遊離原子価をもつ例えば−CHCHCH−で示されるトリメチレンなどのポリメチレンも含むものである。
結合基Aは、例えば前記したC1−C15アルキル基、前記したハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基などで置換されていてもよいフェニレンである。その具体例には2−メチル−1,4−フェニレン、2,6−ジ−メチル−1,4−フェニレン、5−ヒドロキシ−1,3−フェニレンなどが含まれる。
一般式(1)においては、AおよびYの結合位置が特定されているが、場合によってはこの結合位置が上下反対になって、プリン環側に(Y)が、アミノ酸側に(A)が結合されていてもよい。
(A)と(Y)におけるnとmとの関係において、nおよびmはそれぞれ0または1のいずれであってもよいが、一般的にはその両方が0であるか、そのいずれか一方が0であって他方が1の場合が多い。
は水素原子または有機基を示す。有機基としてはテトラヒドロピラン−2−イル、2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシルなどのほか前記した各種置換基、アミノ保護基、糖基などが挙げられる。
ここで、糖基とは、糖1位の炭素原子がプリン骨格の窒素原子に結合した構造を意味する。かかる糖としては、例えばペントース(リボース、アラビノース、キシロース、リキソース等)及びヘキソース(グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース等)並びにそれらのデオキシ誘導体(2−デオキシリボース、3−デオキシリボース、5−デオキシリボース等)が挙げられる。これらの糖の水酸基は保護基によって保護されていてもよい。ここで、糖鎖の水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、トルイル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
一般式(1)で示される本発明の(プリン−6−イル)アミノ酸は、その好ましい態様としてこれを三つのグループに大別することができる。
その第一は、一般式(2)
Figure 2006517918
(式中、R、R、RおよびRは前記と同じであり、RおよびRはそれぞれフェニル基を示す。)
で示される(プリン−6−イル)アミノ酸である。代表的化合物は、9−ベンジル−6−{(エトキシカルボニル)[(ジフェニルメチリデン)アミノ]メチル}プリン、9−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−{(エトキシカルボニル)[(ジフェニルメチリデン)アミノ]メチル}プリン、9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−6−{(エトキシカルボニル)[(ジフェニルメチリデン)アミノ]メチル}プリンなどである。
その第二は、一般式(3)
Figure 2006517918
(式中、R、R、R、R、Yおよびmは前記と同じであり、RおよびRはそれぞれ水素原子であってもよいしアミノ保護基であってもよい。)
で示される(プリン−6−イル)アミノ酸である。
ここで、RおよびRのアミノ保護基は前記したアミノ保護基と同じである。
この一般式(3)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸においては、(Y)がアルキレン、特にメチレンである(プリン−6−イル)アミノ酸、(Y)がトリメチレンである下記一般式(4)
Figure 2006517918
(式中、R、R、R、R、RおよびRは前記と同じである。)
で示される(プリン−6−イル)アミノ酸および(Y)が−C≡C−で示されるエチニレンである(プリン−6−イル)アミノ酸が代表的である。
ここで、前者の(Y)がメチレンである(プリン−6−イル)アミノ酸の具体例にはベンジル(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートが含まれ、(Y)がトリメチレンである(プリン−6−イル)アミノ酸の例にはエチル(R,S)−2−アミノ−5−(9−ベンジルプリン−6−イル)ペンタノエートが含まれる。
また、その第三は、一般式(5)
Figure 2006517918
(式中、R、R、R、R、R、R、Yおよびmは前記と同じである。)
で示される(プリン−6−イル)アミノ酸である。
ここで、(Y)がアルキレン、特にメチレンである化合物が代表的であり、このような化合物としてメチル(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートが挙げられる。
本発明の一般式(1)で示される化合物の塩としては、例えば、無機酸との塩、有機酸との塩、無機塩基との塩、有機塩基との塩、アミノ酸との塩等が挙げられる。無機酸との塩の好適な例には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩等が含まれる。有機酸との塩の好適な例には、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が含まれる。無機塩基との塩の好適な例には、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩等);アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩等)等が含まれる。有機塩基との塩の好適な例には、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩等が含まれる。アミノ酸との塩の好適な例には、リジン塩、アスパラギン酸塩等が挙げられる。
以下、本発明の(プリン−6−イル)アミノ酸の製造方法について、上記したグループごとに述べる。
前記一般式(2)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸は、一般式(6)
Figure 2006517918
(式中、Xはハロゲン原子であり、R、RおよびRは前記と同じである)
で示されるハロゲン化プリン化合物と、一般式(7)
Figure 2006517918
(式中、R、RおよびRは前記と同じである)
で示されるアミノ酸誘導体とを反応させることにより製造することができる。
一般式(6)および一般式(7)で示される両原料化合物において、R、R、R、R、RおよびRの各置換基は目的とする一般式(2)で示される化合物が有する置換基に対応する置換基を有していることが必要であるが、両化合物ともに、置換基Xとしては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子のうち、特にヨウ素原子が反応面から好ましい。
このような原料化合物の内、一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物としては例えば9−ベンジル−6−ヨ−ドプリン、9−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−ヨ−ドプリン、9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−6−ヨ−ドプリンおよびこれらのヨウ化物に代えて塩化物、臭化物が挙げられるが、反応性からヨウ化物が好ましい。
また、一般式(7)で示されるアミノ酸誘導体としてはグリシン誘導体、例えばエチル[(ジフェニルメチリデン)アミノ]アセテート、t−ブチル[(ジフェニルメチリデン)アミノ]アセテートなどが挙げられる。
この方法は、塩基およびパラジウム触媒の存在下に、通常溶媒中で行われる。塩基としてはアルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩、リン酸塩、水素化物などが例示される。その具体例には炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、水素化ナトリウムなどが含まれるが、リン酸カリウムが好適に使用される。
パラジウム触媒としてはパラジウムの有機酸塩、例えばPd(OAc)などの酢酸塩や、パラジウムとジベンジリデンアセトンなどとの配位化合物Pd(dba)およびPd(dba)などが例示される。
また、かかるパラジウム触媒は、トリ−t−ブチルホスフィン(t-BuP)、ジシクロヘキシルビフェニルホスフィン(Cybiphen)、トリフェニルホスフィン(PPh)などの有機ホスフィン、あるいは2分子のシクロペンタジエニルジフェニルホスフィンと1分子の鉄からなる鉄錯体(dppf)などを配位子として使用し、パラジウム錯体として使用することが好ましい。
この反応において、一般式(7)で示されるアミノ酸誘導体の使用量は、もう一方の原料である一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して等モル倍以上、通常1〜3当量倍の範囲である。
塩基の使用量は、一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して通常0.1〜10当量倍、好ましくは1〜5当量倍の範囲であり、パラジウム触媒の使用量はハロゲン化プリン化合物に対して通常0.005〜1当量倍、好ましくは0.01〜0.2等量倍の範囲である。また、ホスフィン配位子をハロゲン化プリン化合物に対して通常0.005〜1等量倍、好ましくは0.01〜0.5等量倍の範囲の量で用いる。
溶媒は、反応に不活性であれば特に限定されず、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ベンゼンなどが例示される。溶媒の使用量は、一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して通常1〜100重量倍、好ましくは5〜50重量倍の範囲である。
このときの反応温度は、反応系内の有機化合物の沸点以下であれば任意であるが、通常10〜150℃、好ましくは50〜120℃の範囲であり、反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは2〜24時間である。
前記一般式(3)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸は、前記一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と、一般式(8)
Figure 2006517918
(式中、R1、R8、R9、X、Yおよびmは前記と同じである)
で示されるハロゲン化アミノ酸誘導体とを反応させることにより製造することができる。
一般式(6)および一般式(8)で示される両原料化合物において、R、R、R、R、RおよびRの各置換基は目的とする一般式(3)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸が有する置換基に対応する置換基を有していることが必要であるが、両化合物ともに、置換基Xとしては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子のうち、特にヨウ素原子が反応面から好ましい。
上記反応において、原料である一般式(6)で示される化合物については前記と同様であり、もう一方の原料である一般式(8)で示されるハロゲン化アミノ酸誘導体としてはベンジル(R,S)−2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨードプロパノエート、ベンジル(R,S)−2−[(t−エトキシカルボニル)アミノ]−3−ブロモプロパノエートなどが挙げられる。
この反応において、通常、原料である一般式(8)で示されるハロゲン化アミノ酸誘導体と亜鉛(Zn)とを反応させて、該一般式(8)における−Xを−ZnXに変換せしめた亜鉛化合物を生成せしめ(第1工程)、その反応生成物を一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と反応させる(第2工程)。
この第1工程の反応はトリアルキルシリルハライド(例えばトリメチルシリルクロライドなど)の存在下、有機溶媒中で行われる。
亜鉛粉末の使用量は原料のハロゲン化アミノ酸誘導体に対して通常3〜15当量倍、好ましくは4〜10当量倍の範囲であり、トリアルキルシリルハライドの使用量はハロゲン化アミノ酸誘導体に対して通常0.01〜1当量倍、好ましくは0.05〜0.5当量倍の範囲である。
溶媒としてはジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが使用される。溶媒の使用量は、ハロゲン化アミノ酸誘導体に対して通常1〜100重量倍、好ましくは5〜50重量倍の範囲である。
反応方法としては、通常、亜鉛粉末とトリアルキルシリルハライドをジメチルホルムアミドなどの溶媒中に分散させ、その混合物を超音波処理し、これに一般式(8)で示されるハロゲン化アミノ酸誘導体をテトラヒドロフランなどの溶媒に溶解させた溶液を加え、さらにこの混合物を超音波処理した後、残余の亜鉛粉末を除去することにより行われる。
このときの反応温度は、反応系内の有機化合物の沸点以下であれば任意であるが、通常は10〜150℃の範囲である。反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは2〜24時間である。
第2工程の反応は、溶媒中、パラジウム触媒の存在下に第1工程で生成した亜鉛化合物と一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物とを反応させることにより行われる。
この工程において、溶媒としては第1工程で使用したと同様の溶媒が挙げられ、パラジウム触媒としては前記したと同様のパラジウム触媒が使用される。
一般式(8)で示されるハロゲン化アミノ酸誘導体の使用量は、もう一方の原料である一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して通常、当モル倍以上、好ましくは1〜3等量倍の範囲である。パラジウム触媒の使用量はハロゲン化プリン化合物に対して通常0.005〜1当量倍、好ましくは0.01〜0.2等量倍の範囲である。また、ホスフィン配位子をハロゲン化プリン化合物に対して通常0.005〜1等量倍、好ましくは0.01〜0.5等量倍の範囲で用いる。溶媒の使用量は、ハロゲン化プリン化合物に対して通常1〜100重量倍、好ましくは5〜50重量倍の範囲である。
反応方法としては、前記した原料である一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物、パラジウム触媒、好ましくはさらに前記したと同様の配位子をジメチルホルムアミドなどの溶媒中に加え、これを第1工程で得た亜鉛粉末除去後の反応液に加え、化合物を攪拌、反応させることにより行われる。
このときの反応温度は、反応系内の有機化合物の沸点以下であれば任意であるが、通常は10〜150℃の範囲である。反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは2〜24時間である。
前記一般式(3)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸の内、(Y)がトリメチレンである一般式(4)で示される化合物については、前記一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と下記一般式(9)
Figure 2006517918
(式中、R、RおよびRは前記と同じである)
で示されるアミノ酸誘導体とを反応させることにより製造することもできる。
原料である一般式(9)で示されるアミノ酸誘導体としては、目的とする一般式(4)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸に対応する置換基を有する化合物が使用され、例えばエチル(R,S)−2−[(ジフェニルメチリデン)アミノ]ペント−4−エノエ−トが挙げられる。
この反応においては、一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と一般式(9)で示されるアミノ酸誘導体とをよく知られた方法によりカップリング反応させることにより、前記一般式(3)において(Y)がエチニレンである化合物が得られ、その後この化合物を水素化することにより(Y)がトリメチレンである(プリン−6−イル)アミノ酸を容易に製造することができる。
カップリング反応は、通常、ハロゲン化金属、パラジウム触媒および有機塩基の存在下に、溶媒中で行われる。
ハロゲン化金属における金属としては銅が代表的であり、ハロゲンとしてはヨウ素原子が代表的である。
パラジウム触媒としては前記したと同様の触媒が使用され、有機塩基としては有機アミン、例えばトリエチルアミンが例示される。
この反応において、一般式(9)で示されるアミノ酸誘導体の使用量は、もう一方の原料である一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して等モル倍以上、通常1〜3当量倍の範囲である。
ハロゲン化金属の使用量は一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して通常0.05〜1当量倍、好ましくは0.08〜0.5当量倍の範囲であり、パラジウム触媒の使用量は一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して通常0.005〜0.1当量倍の範囲である。
溶媒としてはジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどが使用される。溶媒の使用量は、ハロゲン化プリン化合物に対して通常1〜100重量倍、好ましくは5〜50重量倍の範囲である。
このときの反応温度は、反応系内の有機化合物の沸点以下であれば任意であるが、通常は10〜150℃の範囲である。反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは2〜24時間である。
水素化反応は、上記反応により得られたカップリング反応生成物を、通常の水素化反応に従って、触媒の存在下に、通常加圧下に水素と反応させることにより行われる。
このときの触媒としては、水素化触媒としてよく知られた、例えばPd/Cおよび塩化パラジウムが例示され、その使用量は前記カップリング反応生成物に対して0.05〜0.5重量倍の範囲である。
カップリング反応における溶媒は、反応に不活性であれば特に限定されないが、メタノール、エタノールなどのアルコールが好んで使用される。溶媒の使用量は、前記カップリング反応生成物に対して通常1〜100重量倍、好ましくは5〜50重量倍の範囲である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは2〜24時間である。
前記一般式(5)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸は、前記一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と、下記一般式(10)
Figure 2006517918
{式中、R、R、R、Yおよびmは前記と同じであり、Wは−Sn(Rであって、Rは低級アルキル基である。}
で示されるアミノ酸誘導体とを反応させることにより製造することができる。
この反応における原料である一般式(10)で示されるアミノ酸誘導体において、置換基Rはメチル、エチル、プロピルなどが例示され、該アミノ酸誘導体として、メチル(R,S)−2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネートなどが挙げられる。
一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と一般式(10)で示されるアミノ酸誘導体との反応は、ハロゲン化金属、パラジウム触媒および砒素化合物の存在下、通常、溶媒中で行われる。
ここで、ハロゲン化金属およびパラジウム触媒は前記したと同様であり、砒素化合物としてはトリメチルアルシン、トリフェニルアルシンなどのトリアルキルアルシンおよびトリアリールアルシンが挙げられる。
この反応においては、一般式(10)で示されるアミノ酸誘導体の使用量は一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対して、通常1〜3当量倍、好ましくは1.05〜1.5当量倍の範囲である。
一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物に対するハロゲン化金属の使用量は通常0.05〜1当量倍、好ましくは0.08〜0.5当量倍の範囲、パラジウム触媒の使用量は通常0.005〜0.1当量倍の範囲、砒素化合物の使用量は0.05〜0.5当量倍、好ましくは0.08〜0.3当量倍の範囲である。
溶媒としてはジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどが使用される。溶媒の使用量は、ハロゲン化プリン化合物に対して通常1〜100重量倍、好ましくは2〜50重量倍の範囲である。
このときの反応温度は、反応系内の有機化合物の沸点以下であれば任意であるが、通常は10〜100℃の範囲である。反応時間は、通常1〜100時間、好ましくは2〜50時間である。
反応終了後は、常法に従って触媒を除去したのちに常法に従って溶媒を除去して目的化合物を単離し、その後必要に応じて適宜の方法により精製することにより目的化合物が得られる。
目的化合物が遊離塩基で得られた場合には、自体公知の方法またはそれに準じる方法によって目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法またはそれに準じる方法により、遊離塩基または、目的とする他の塩に変化することができる。
目的化合物に立体異性体が存在する場合には、所望により、適宜の分離、精製手段によりそれぞれを単離することもできる。また、目的化合物がラセミ体である場合には通常の光学分割手段によりS体およびR体に分離することができる。さらに、原料に(S)−または(R)−ハロゲン化アミノ酸誘導体を用いて、S体またはR体の目的化合物を製造することも可能である。目的化合物に立体異性体が存在する場合には、この異性体が単独の場合およびそれらの混合物の場合も本発明に含まれる。
このような方法により一般式(1)で示される(プリン−6−イル)アミノ酸を容易に製造することができ、得られた(プリン−6−イル)アミノ酸は抗癌剤、抗ウイルス剤等の医薬品としてあるいはその製造中間体として有用である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。
実施例1−1
ベンジル(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
分散された亜鉛粉末(380mg、6ミリモル)を含むジメチルホルムアミド(DMF)(1ml)を入れ、アルゴンガスで置換されたフラスコに、トリメチルシリルクロライド(80μl、0.6ミリモル)を加えた。この混合物を室温で30分間超音波処理し、その後ベンジル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨードプロパノエート(405mg、1ミリモル)のDMF(3ml)溶液をアルゴン雰囲気下に連続的に加え、さらに40分間室温で超音波処理した。これを9−ベンジル−6−ヨードプリン(168mg、0.5ミリモル)、Pddba(17mg、0.02ミリモル)およびトリ(o−トリル)ホスフィン(23mg、0.08ミリモル)を含むDMF(2ml)溶液中に移した。
反応混合物を室温で5時間攪拌した後、一晩放置した。
その後溶媒を減圧下に留去し、残渣を酢酸エチル(70ml)で希釈した後、水(各60ml)で2回、食塩水(60ml)で1回洗浄した。
有機層から溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/へキサン、1:1)でクロマト精製し、無色、無定形固体のベンジル(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(216mg、収率:89%)を得た。
実施例1−2
ベンジル(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
トリメチルシリルクロライド(160μl、1.3ミリモル)を、亜鉛粉末(2.8g、43ミリモル)のDMF(4ml)懸濁液を入れ、アルゴンでパージしたフラスコに隔壁を通して加えた。混合物を室温で20分間超音波処理した。次いで、アルゴン下で調製したベンジル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨードプロパノエート(2.9g、7.2ミリモル)のDMF(22ml)溶液を活性化Znの懸濁液に隔壁を通して加え、超音波処理を室温でさらに40分間続け、その後亜鉛を沈ませた。上澄みを、アルゴン下で調製した、DMF(16ml)中の9−ベンジル−6−ヨードプリン(1.35g、4.0ミリモル)、Pddba(104mg、0.12ミリモル)およびトリ(o−トリル)ホスフィン(146mg、0.48ミリモル)の混合物に隔壁を通して移した。反応混合物を室温で8時間攪拌し、一晩放置し、次いで溶媒を減圧下に留去した。残渣を酢酸エチル(70ml)で希釈し、水(2×60ml)および食塩水(60ml)で洗浄した。有機相を留去し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/ヘキサン、1:1)でクロマトグラフに付し、表題化合物(1.85g、収率95%)を無色の無定形固体として得た。
MS(FAB):488(6,M+1);432(5);252(8);225(9);147(14);91(Bn).
HRMS(FAB):for C2730 計算値 488.2298;実測値 488.2290.
H NMR(500MHz,CDCl):1.40(s,9H,3×CH−Boc);3.62(dd,1H,J=4.6 and 15.8,CH CH);3.89(dd,1H,J=5.7 and 15.8,CH CH);4.98(m,1H,CHCO);5.09(dd,2H,J=11.9 and 38.7,OCH Ph);5.40(s,2H,NCH Ph);6.16(d,1H,J=8.5,NH);7.20−7.38(m,10H,arom.);7.97(s,1H,H−8);8.80(s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):28.25(CH);34.58(Pu−CH);47.26(NPh);51.73(HCO);66.93(OPh);79.71((CH);127.86,128.00,128.04,128.26,128.62 and 129.13(CH−arom.);132.69(C−5);134.96 and 135.44(C−arom.);143.90(CH−8);150.75(C−4);152.19(CH−2);155.53(CO−Boc);157.72(C−6);171.57(OOBn).
IR(CHCl):3436,3096,3033,3011,2983,1744,1710,1598,1499,1456,1406,1368,1334,1230,1193,1163,1057,1028.
実施例2−1
メチル(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
9−ベンジル−6−ヨードプリン(547mg、1.65ミリモル)、メチル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネート(827mg、1.87ミリモル)、Pddba(92mg,0.1ミリモル)、トリフェニルアルシン(AsPh)(61mg、0.2ミリモル)およびヨウ化銅(CuI)(76mg、0.4ミリモル)を入れたフラスコにアルゴン雰囲気下にDMF(15ml)を加え、混合物を80℃で30時間攪拌した。
反応混合物から溶媒を減圧下に留去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。この酢酸エチル溶液を水(80ml)および食塩水(80ml)で洗浄した。
有機層から溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/へキサン、1:2)でクロマト精製して粗生成物を得た。これを酢酸エチル/へキサンで再結晶処理して白色結晶の表題化合物(360mg、収率:45%)を得た。
実施例2−2
メチル(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
DMF(15ml)を、9−ベンジル−6−ヨードプリン(547mg、1.65ミリモル)、メチル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネート(827mg、1.87ミリモル)、Pddba(92mg、0.1ミリモル)、AsPh(61mg、0.2ミリモル)およびCuI(125mg、0.66ミリモル)を入れ、アルゴンでパージしたフラスコに隔壁を通して加えた。混合物を80℃で24時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残渣を酢酸エチル(80ml)に溶かし、水(80ml)で洗浄し、濾過して食塩水(80ml)で洗浄した、有機相を留去し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/ヘキサン、1:2)でクロマトグラフに付し、酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化して表題化合物(440mg、収率55%)を白色結晶として得た。
m.p.133−136℃
MS(FAB):488(6,M+1);432(18);337(6);300(8);91(100,Bn).
HRMS(FAB):for C2730 計算値 488.2298,実測値 488.2309.
H NMR(500MHz,CDCl):1.43(s,9H,3×CH−Boc);3.19(m,2H,CH CH);3.72(s,3H,OCH);4.65(dd,1H,J=13.4 and 5.6,CHNH);5.05(d,1H,J=8.7,NH);5.48(s,2H,CH Ph);7.31−7.37(m,7H,arom.);8.10(s,1H,H−8);8.74(d,2H,J(CH−arom.,CH−arom.)=8.3,2×CH−arom.);9.04(s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):28.26((CH);38.13(CH);47.23(Ph);52.23(OCH);54.27(HNH);79.95((CH);127.76,128.54,129.11,129.63 and 129.91(5×CH−arom.);130.80(C−5);134.47(C−i−arom.);135.15(C−i−Ph);139.20(C−p−arom.);144.06(CH−8);152.49(C−4);152.55(CH−2);154.47(C−6);155.05(COO from Boc);172.07(OOMe).
IR(CHCl):3438,1743,1710,1583,1561,1498,1450,1249,1165,1063.
Anal.for C2729(487.6):計算値 C 66.51%,H 6.00%,N 14.36%;実測値:C 66.52%,H 5.94%,N 14.23%
実施例3
エチル(R,S)−2−[(ジフェニルメチリデン)アミノ]−5−(9−ベンジルプリン−6−イル)ペント−4−イノエートの製造
DMF(20ml)およびEtNを、9−ベンジル−6−ヨードプリン(3.03g、9ミリモル)、エチル(R,S)−2−[(ジフェニルメチリデン)アミノ]ペント−4−イノエート(3.57g、11.7ミリモル)、CuI(200mg、1.05ミリモル)およびPd(PPh(300mg、0.26ミリモル)を入れ、アルゴンでパージしたフラスコに隔壁を通して加えた。混合物を65℃で7時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、シリカゲル(酢酸エチル/ヘキサン、4:3)でのカラムクロマトグラフィーによって単離して表題化合物(3.85g、83%)を黄色がかった無定形固体として得た。
MS(EI):513(6,M);440(33);436(35,M−Ph);426(14);333(12,M−N=CPh);266(7);193(15);180(9);165(18);104(6);91(100,Bn).
HRMS(EI):for C3227 計算値 513.2165,実測値 513.2192.
H NMR(500MHz,CDCl):1.27(t,3H,J(CH,CH)=7.1,CH);3.18(dd,1H,J=17.1 and 8.5,CH C≡C);3.32(dd,1H,J=17.1 and 4.9,C C≡C);4.14−4.27(m,2H,CH CH);4.49(dd,1H,J=8.5 and 4.9,CHCO);5.41(s,2H,CH Ph);7.26−7.43(m,13H,arom.);7.67(d,2H,J=7.4,arom.);8.01(s,1H,H−8);8.90(s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):14.01(CH);24.65(C≡C);47.29(Ph);61.39(OCH);63.86(HCO);77.60(C≡−Pu);97.42(CH−C≡C);127.79,127.92,128.31,128.45,128.63,128.65,129.03,129.14 and 130.37(CH−arom.);134.27(C−5);135.97 and 139.40(C−arom.);142.00(C−6);144.68(CH−8);151.47(C−4);152.63(CH−2);170.27(COO);172.35(−Ph).
IR(CHCl):2238,1734,1624,1583,1498,1447,1329,1240,1195.
実施例4
エチル(R,S)−2−アミノ−5−(9−ベンジルプリン−6−イル)ペンタノエートの製造
実施例3で得られたエチル(R,S)−2−[(ジフェニルメチリデン)アミノ]−5−(9−ベンジルプリン−6−イル)ペント−4−イノエート(650mg、1.27ミリモル)のエタノール(80ml)溶液を、Pd/C触媒(10重量%、80mg)の存在下、わずかに超過圧力下で水素化した。15分後、PdCl(1M水性HCl中の10%溶液、100μl)を隔壁を通して加え、水素化を10時間続けた(進行をTLCによりモニターした)。触媒をセライトパッドにより濾去し、濾液を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/メタノール、19:1〜9:1)でクロマトグラフに付し、表題化合物(250mg、56%)を茶色の無定形固体として得た。
MS(FAB):354(21,M+1);237(14);149(17);91(100,Bn).
H NMR(200MHz,CDCl):8.91(s,1H,H−2);8.04(s,1H,H−8);7.36−7.29(m,5H,arom.);5.44(s,2H,CH Ph);4.16(q,2H,J(CH,CH)=7.1,OCH);3.58(br t,1H,J=6.2,CHNH);3.25(t,2H,J=7.2,Pu−CH CH);3.00(br,2H,NH);2.09−1.68(m,4H,2×CH);1.24(t,3H,J(CH,CH)=7.1,CH).
実施例5
エチル(R,S)−2−アミノ−5−(9−ベンジルプリン−6−イル)ペント−4−イノエートの製造
20%水性クエン酸(9ml)を、実施例3で得られたエチル(R,S)−2−[(ジフェニルメチリデン)アミノ]−5−(9−ベンジルプリン−6−イル)ペント−4−イノエート(752mg、1.47ミリモル)のTHF(18ml)溶液に加え、混合物を周囲温度で1時間攪拌した。次いで反応混合物を水(70ml)で希釈し、酢酸エチル(2×70ml)で洗浄した。水相に飽和NaHCO溶液(20ml)を加えてpHを塩基性にし、次いで溶液を酢酸エチル(2×60ml)で洗浄し、得られた有機相を留去した。残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/メタノール、17:3)でクロマトグラフに付し、生成物(328mg、64%)を黄色の無定形固体として得た。
MS(EI):349(3,M);347(3);276(41,M−COOEt);248(100,M−glycinyl+H);223(9);158(8);91(95,Bn).
HRMS(EI):for C1919 計算値 349.1539,実測値 349.1544.
H NMR(200MHz,CDCl):8.94(s,1H,H−2);8.07(s,1H,H−8);7.39−7.27(m,5H,arom.);5.45(s,2H,CH Ph);4.24(q,2H,J(OCH,CH)=7.1,OCH);3.82(m,1H,CH−NH);3.10(dd,1H,J=17.1 and 4.9,C C≡C);2.95(dd,1H,J=17.1 and 7.4,CH C≡C);1.94(br s,2H,NH);1.29(t,3H,J(CH,OCH)=7.1,CH).
13C NMR(50.3MHz,CDCl):173.35(CO);152.68(CH−2);151.53(C−4);144.98(CH−8);141.72(C−6);134.81(C−5);134.46(C−arom.);129.17(2C,CH−arom.);128.68(CH−arom.);127.80(2C,CH−arom.);96.09(CH≡C);78.36(C≡−Pu);61.41(OCH);53.26(H−NH);47.35(Ph);26.55(−C≡);14.14(CH).
IR(CHCl):3387,2239,1735,1621,1584,1404,1242,1197.
実施例6
(R,S)−9−ベンジル−6−[(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]プリンの製造
9−ベンジル−6−ヨードプリン(1ミリモル)、エチル[(ジフェニルメチリデン)アミノ]アセテート(374mg、1.28ミリモル)、塩基としてリン酸カリウム(2ミリモル)、Pd(OAc)(22mg、0.1ミリモル)およびホスフィン配位子としてトリ−t−ブチルホスフィン(0.2ミリモル)を入れたフラスコに、アルゴン雰囲気下にトルエンを加え、混合物を100℃で10時間攪拌した。
反応終了後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/ヘキサン、1:2〜5:1)でクロマト精製して、無色結晶の(R,S)−9−ベンジル−6−[(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]プリンを得た。(収率:32%)
m.p.:189−192℃
MS(FAB):476
HRMS(EI):for C2926 計算値 476.2087,実測値 476.2068.
H NMR(500MHz,CDCl):1.17(t,3H,J=7.1,CH CH);4.20(d,2H,J=7.1,CH CH );5.40(d,1H,Jgem=15.1,CHPh−a);5.45(d,1H,Jgem=15.1,CHPh−b);6.01(s,1H,COCHN);7.26−7.44(m,13H,H−arom.);7.71(d,2H,J=7.5,H−arom.);8.00(s,1H,H−8);9.01(s,1H,H−2)
13C NMR(100.6MHz,CDCl):14.05(CH);47.29(Ph);61.54(CH);67.62(COHN);127.90、127.95,128.55,128.58,128.81,129.11,129.25,130.51(CH−arom.);132.22,135.08,136.10,139.42(C−5,C−i−arom.);144.34(CH−8);151.94(C−4);152.69(CH−2);157.33(C−6);169.27(C=O);172.75(C=N)
実施例7〜11
(R,S)−9−ベンジル−6−[(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]プリンの製造
9−ベンジル−6−ヨードプリン(1ミリモル)、エチル[(ジフェニルメチリデン)アミノ]アセテート(374mg、1.28ミリモル)、表1記載の塩基(2ミリモル)、Pd(OAc)(22mg、0.1ミリモル)および表1記載のホスフィン配位子(1配位の配位子の場合には0.2ミリモル、2配位の配位子の場合には0.1ミリモル)としてトリ−t−ブチルホスフィン(0.2ミリモル)を入れたフラスコに、アルゴン雰囲気下に表1記載の溶媒を加え、混合物を100℃で表1記載の反応時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を実施例6と同様に処理し、表1記載の収率で無色結晶の(R,S)−9−ベンジル−6−[(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]プリンを得た。
Figure 2006517918
実施例12
6−[(R,S)−(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]−9−[(R,S)−(テトラヒドロピラン−2−イル)]プリンの製造
9−ベンジル−6−ヨードプリン(1ミリモル)に代えて9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−6−ヨードプリン(1ミリモル)を使用する以外は実施例11と同条件で反応、後処理し、黄色の無定形固体として6−[(R,S)−(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]−9−[(R,S)−(テトラヒドロピラン−2−イル)]プリンを収率63%で得た。
MS(FAB):470
HRMS(EI):for C2928 計算値 470.2192,実測値 470.2178.
H NMR(400MHz,CDCl):1.16(t,3H,J=7.1,CH CH);1.64−2.15(m,6H,CH−THP);3.79(brt,1H,J=10.8,CH-Oa);4.16−4.22(m,3H,CH CH,CH-Ob);5.80(d,1H,J=9.8,OCHN);5.98、6.00(2×s,2×1/2H,NCHCO);7.26−7.72(m,10H,H−arom);8.25(s,1H,H−8);8.98(s,1H,H−2)
13C NMR(100.6MHz,CDCl):14.04(CH);22.75、24.83、31.74(CH−THP);61.59(CH);67.66(COHN);68.81(CH−O);81.95(NHO);127.90、128.24,128.58,128.85,129.26,130.53(CH−arom.);132.22,136.04,139.37(C−5,C−i−arom.);142.35(CH−8);151.09(C−4);152.50(CH−2);157.31(C−6);169.23(C=O);172.79(C=N)
IR(CHCl);1743,1653,1623,1597,1495,1447,1333
実施例13
6−[(R,S)−(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリンの製造
9−ベンジル−6−ヨードプリン(1ミリモル)に代えて9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−6−ヨードプリン(1ミリモル)を使用する以外は実施例11と同条件で反応、後処理し、黄色の無定形固体として6−[(R,S)−(ジフェニルメチリデンアミノ)(エトキシカルボニル)メチル]−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリンを収率31%で得た。
MS(FAB):644(20)[M+H],386(32),312(35),139(100)
HRMS(FAB):for C3334[M+H] 計算値 644.2357,実測値 644.2351.
Anal.for C3333(643.6):計算値 C 61.58%,H 5.17%,N 10.88%;実測値:C 61.47%,H 5.40%,N 10.50%.
H NMR(500MHz,CDCl):1.18(t,3H,J=7.1,CH CH);20.9,2.11,2.15(3×s,3×3H,CH CO);4.22(d,2H,J=7.1,CH CH );4.37−4.48(m,3H,H−4’,H−5’);5.69(brm,1H,H−3’);5.96−6.00(m,2H,H−2’,COCHN);6.25(d,1H,J=5.2,H−1’);7.26−7.71(m,10H,H−arom.);8.17(s,1H,H−8);8.99(s,1H,H−2)
13C NMR(100.6MHz,CDCl):14.05(CH);20.36,20.49,20.72(CO);61.68(CH);63.00,63.05(CH−5’);67.74,67.81(COHN);70.59,70.62(CH−3’);72.96,73.03(CH−2’);80.40(CH−4’);86.25,86.30(CH−1’);127.86,127.94,128.60,128.89,129.24,130.60(CH−arom.);132.94,135.98,139.30,(C−5,C−i−arom.);142.88(CH−8);151.41(C−4);152.76(CH−2);157.85(C−6);169.10,169.30,169.53,170.28(C=O);173.00(C=N)
IR(CHCl);1749,1654,1617,1595,1497,1408,1370,1333,1238
実施例14
ベンジル(R,S)−3−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)プリン−6−イル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例1−2の9−ベンジル−6−ヨードプリン(1.35g、4.0ミリモル)に代えて6−ヨード−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)プリン(1.5g、4.5ミリモル)を使用する以外は、実施例1−2と同条件で反応、後処理し、白色結晶として表題化合物(1.92g、収率88%)を得た。
m.p.101−103℃
MS(EI):481(1,M);397(3,M−THP+H);346(10,M−COOBn);262(17);218(10);206(28);188(20);162(100);134(54);91(66,Bn).
HRMS(EI):for C2531 計算値 481.2325;実測値 481.2323.
H NMR(500MHz,CDCl):1.41(s,9H,3×CH−Boc);1.67−1.87(m,3H,CH from THP);2.03−2.15(m,3H,CH from THP);3.62(dd,1H,J=4.6 and 16.4,C from alanyl);3.79(m,1H,H−5’);3.90(dd,1H,J=5.5 and 16.4,CH from alanyl);4.19(m,1H,H−5’);4.97(m,1H,CHNH);5.10(m,2H,CH Ph);5.77(d,1H,J=10.5,H−1’);6.10(m,1H,NH);7.24(m,5H,arom.);8.22(s,1H,H−8);8.77(s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):22.74(CH−THP);24.84(CH−THP);28.29(CH−tBu);31.79(CH−THP);34.53(CH from alanyl);51.79(CH from alanyl);66.99(CH Ph);68.83(CH−5’);79.75(C−tBu);81.98(CH−1’);128.07,128.10 and 128.32(3×CH−arom.);132.95(C−5);135.49(C−arom.);141.92(CH−8);149.98(C−4);152.05(CH−2);155.54(CO−Boc);157.80(C−6);171.60(OOBn).
IR(CHCl):3436,2983,2867,1735,1710,1599,1584,1498,1456,1369,1335,1250,1163,1086,1046,913.
Anal.for C2331(481.5):計算値 C 62.36%,H 6.49%,N 14.54%;実測値:C 62.04%,H 6.79%,N 14.13%.
実施例15
ベンジル(R,S)−3−[9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン−6−イル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例1−2の9−ベンジル−6−ヨードプリン(1.35g、4.0ミリモル)に代えて6−ヨード−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン(2.02g、4ミリモル)を使用する以外は、実施例1−2と同条件で反応、後処理し、黄色の無定形固体として表題化合物(1.96g、収率75%)を得た。
MS(FAB):656(47,M+1);600(25);342(100);298(35);281(66).
HRMS(FAB):for C313811 計算値 656.2568;実測値 656.2549.
H NMR(500MHz,CDCl):1.43(s,9H,3×CH−Boc);2.10(s,3H,CH);2,14(s,3H,CH);2.18(s,3H,CH);3.65(ddd,1H,J=4.6,13.4 and 15.9,C from alanyl);3.90(td,1H,J=6.0 and 16.0,CH from alanyl);4.38−4.51(m,3H,H−4’+H−5’);5.00(m,1H,CH from alanyl);5.07−5.17(m,2H,CHPh);5.69(dd,1H,J=4.5 and 9.7,H−3’);5.97(m,1H,H−2’);6.07(br t,1H,J=7.2,NH);6.24(t,1H,J=5.4,H−1’);7.26(m,5H,arom.);8.177 and 8.184(2×s,1H,H−8);8.78 and 8.79(2×s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):20.38,20.48 and 20.70(3×CHCO);28.23(CH.tBu);34.47 and 34.59(CH from alanyl);51.61 and 51.66(CH from alanyl);62.98(CH−5’);67.03(Ph);70.53(CH−3’);72.92 and 73.05(CH−2’);79.80(C−tBu);80.32(CH−4’);86.33 and 86.41(CH−1’);128.12 and 128.30(CH−arom.);133.42 and 133.48(C−5);135.35(C−arom.);142.42 and 142.53(CH−8);150.21 and 150.24(C−4);152.25(CH−2);155.48(CO.Boc);158.32(C−6);169.28,169.51 and 170.24(3×OCH);171.48(OOBn).
IR(CDCl):3436,3029,3011,2983,1749,1711,1599,1498,1456,1399,1336,1235,1205,1163,1097,1050,911,645,698.
Anal.for C313711(655.6):計算値 C 56.79%,H 5.69%,N 10.68%;実測値:C 57.06%,H 6.04 %,N 10.22%.
参考例1
9−(3,5−ジ−O−p−トルイル−β−D−2’−デオキシリボフラノシル)−6−ヨードプリン
白色結晶、m.p.139−140℃
MS(FAB):599(6,M+1);353(6);247(19);185(10);119(82);91(38);81(100).
HRMS(FAB):for C2624IN 計算値 599.0791;実測値 599.0787.
H NMR(500MHz,CDCl):2.41(s,3H,CH);2.45(s,3H,CH);2.89(ddd,1H,J=2.2,5,9 and 14.2,H−2’a);3.19(ddd,1H,J=6.4,7.9 and 14.3,H−2’b);4.66(m,2H,H−4’+H−5’a);4.79(m,1H,H−5’);5.84(m,1H,H−3’);6.55(dd,1H,J=5.9 and 8.1,H−1’);7.21(d,2H,J=8.0,arom.);7.28(d,2H,J=8.0,arom.);7.85(d,2H,J=8.2,arom.);7.97(d,2H,J=8.2,arom.);8.30(s,1H,H−8);8.55(s,1H,H−2).
13C NMR(100MHz,CDCl):21.69(CH);21.72(CH);37.90(CH−2’);63,74(CH−5’);74.99(CH−3’);83.41(CH−4’);85.44(CH−1’);122.42(C−6);126.30 and 126.48(2×C−1−arom.);129.29,129.55 and 129.80(3×CH−arom.);139.22(C−5);142.50(CH−8);144.26 and 144.61(2×C−4−arom.);147.33(C−4);151.94(CH−2);165.90 and 166.05(2×CO).
IR(CDCl):3033,3003,1721,1612,1581,1554,1485,1429,1333,1269,1178,1102,1021,914,839,691.
Anal.for C2623IN(598.4):計算値 C 52.19%,H 3.87%,I 21.21%,N 9.36%,実測値:C 52.27%,H 4.00%,I 21.17%,N 9.26%.
実施例16
ベンジル(R,S)−3−[9−(3,5−ジ−O−p−トルイル−β−D−2’−デオキシリボフラノシル)プリン−6−イル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例1−2の9−ベンジル−6−ヨードプリン(1.35g、4.0ミリモル)に代えて参考例1の9−(3,5−ジ−O−p−トルイル−β−D−2’−デオキシリボフラノシル)−6−ヨードプリン(1.88g、3.14ミリモル)を使用する以外は、実施例1−2と同条件で反応、後処理し、黄色の無定形固体として表題化合物(2.22g、収率94%)を得た。
MS(FAB):750(10,M+1);398(18);342(100);321(56);298(36);281(66);252(25).
HRMS(FAB):for C4143 計算値 750.3139;実測値 750.3140.
H NMR(500MHz,CDCl):1.43(s,9H,tBu);2.43 and 2.47(2×s,6H,2×CH from toluyl);2.83(m,1H,H−2’);3.15(m,1H,H−2’);3.59(m,1H,CH from alanyl);3.87(dt,1H,J=5.5 and 14.7,C from alanyl);4.65−4.70(m,2H,H−4’+H−5’);4.75−4.80(m,1H,H−5’);4.99(m,1H,CH from alanyl);5.10(m,2H,CHBn);5.85(m,1H,H−3’);6.08(2×d,1H,J=8.7,NH);6.59(dd,1H,J=6.0 and 8.0);7.21−7.32(m,9H,arom.);7.94(dd,2H,J=3.7 and 8.2,arom.);8.00(d,2H,J=8.2,arom.);8.20(s,1H,H−8);8.74 and 8.75(2×s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):21.69 and 21.75(2×CH from toluyl);28.29(C(CH );34.52 and 34.63(CH from alanyl);37.76 and 37.84(CH−2’);51.74(CH from alanyl);63.97(CH−5’);67.03 and 67.05(CHPh);75.06(CH−3’);79.81((CH);83.08 and 83.11(CH−4’);84.79(CH−1’);126.35 and 126.62(2×C−p−arom.);128.13,128.33,129.31,129.64 and 129.82(5×CH−arom.);133.47(C−5);135.40(C−i−arom.);142.32(CH−8);144.23 and 144.59(2×C−i−arom.);150.21(C−4);152.09(CH−2);155.55(CO from Boc);158.10(C−6);165.94 and 166.16(CO from toluyl);171.52(OOBn).
IR(CDCl):3435,3020,2983,1719,1612,1599,1498,1456,1369,1335,1269,1179,1163,1102,1021.
Anal.for C4143(749.8):計算値 C 65.68%,H 5.78%,N 9.34%;実測値:C 65.80%,H 6.06%,N 8.93%.
実施例17
ベンジル(R,S)−3−[9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン−6−イル]−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例1−2と同様の反応を行い、表題化合物を得た。
H NMR(500MHz,CDCl):2.08(s,3H,CH);2,11(s,3H,CH);2.16(s,3H,CH);3.66(td,1H,J=4.4 and 15.6,C from alanyl);3.93(td,1H,J=5.6 and 16.0,CH from alanyl);4.36−4.48(m,3H,H−4’+H−5’);5.05(m,1H,CH from alanyl);5.10(s,2H,CHPh);5.12(s,2H,CHPh);5.66(m,1H,H−3’);5.94(dt,1H,J=5.4 and 17.5 H−2’);6.21(t,1H,J=5.5,H−1’);6.45(m,1H,NH);7.20−7.34(m,10H,arom.);8.166 and 8.173(2×s,1H,H−8);8.72 and 8.74(2×s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):20.32,20.46 and 20.67(3×CHCO);34.30 and 34.42(CH from alanyl);52.12(CH from alanyl);62.98(CH−5’);66.93 and 67.03(2×CH Ph);70.55(CH−3’);72.98 and 73.11(CH−2’);80.38(CH−4’);86.38 and 86.46(CH−1’);128.04,128.18,128.36 and 128.43(CH−arom.);133.23 and 133.29(C−5);135.31 and 136.31(2×C−arom.);142.55 and 142.66(CH−8);150.30(C−4);152.25(CH−2);156.10(NCO);158.07(C−6);169.26,169.49 and 170.23(3×OCH3);171.08(OOBn).
IR(CDCl):3430,3030,3013,1750,1599,1500,1456,1410,1375,1336,1229,909,645,603.
実施例18
ベンジル(R,S)−3−[9−(3,5−ジ−O−p−トルイル−β−D−2’−デオキシリボフラノシル)プリン−6−イル]−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例1−2と同様の反応を行い、表題化合物を黄色がかった無定形固体として得た。
MS(FAB):784(8,M+1);432(23);321(8);281(11);154(21);119(82);91(100%).
HRMS(FAB):for C4442 計算値 784.2983;実測値 784.2955.
H NMR(500MHz,CDCl):2.40(s,3H,CH);2.45(s,3H,CH);2.83(dm,1H,J=14.2,H−2’);3.15(m,1H,H−2’);3.63(ddd,1H,J=4.4,16.0 and 25.2,C from alanyl);3.93(ddd,1H,J=5.6,14.0 and 15.8,CH from alanyl);4.67(m,1H,H−4’);4.68(m,1H,H−5’);4.77(m,1H,H−5’);5.06(m,1H,CH from alanyl);5.10(s,1H,CH Ph);5.11(s,1H,CH Ph);5.83(br d,1H,J=4.7,H−3’);6.49(dd,1H,J=8.8 and 15.4,NH);6.56(t,1H,J=6.6,H−1’);7.18−7.34(m,14H,arom.);7.92(dd,2H,J=4.7 and 7.8,arom.);7.99(d,2H,J=8.1,arom.);8.18(s,1H,H−8);8.69 and 8.70(2×s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):21.62 and 21.70(2×CH);34.21 and 34.34(CH from alanyl);37.66 and 37.75(CH−2’);51.12(CH from alanyl);63.91(CH−5’);66.88 and 67.08(2×CHPh);74.99(CH−3’);83.03 and 83.06(CH−4’);84.76 and 84.79(CH−17);126.31 and 126.58(2×C−p−arom.);128.03,128.14,128.30,128.32,128.42,129.26,129.59 and 129.78(8×CH−arom.);133.38 and 133.43(C−5);135.27 and 136.28(2×C−i−arom.);142.39 and 142.42(CH−8);144.16 and 144.53(2×C−i−arom.);150.18 and 150.22(C−4);151.99(CH−2);156.07 and 156.09(NCO);157.75(C−6);165.88 and 166.10(CO from toluyl);171.10(OOBn).
IR(CDCl):3429,3032,3013,1721,1612,1599,1500,1456,1408,1387,1335,1269,1102,1021,938,841,646.
Anal.for C4441(783.8):計算値 C 67.42%,H 5.27%,N 8.93%;実測値:C 67.07%,H 5.46%,N 8.71%.
実施例19
(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸の製造
実施例1−2で得られたベンジル(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(1.9g、3.9ミリモル)のエタノール(140ml)溶液を、Pd/C触媒(10重量%、180mg)の存在下、わずかに超過圧力下で6時間水素化した(進行をTLCによりモニターした)。触媒をセライトパッドにより濾去し、濾液を減圧下に留去し、エタノールから結晶化して表題化合物(1.38g、収率89%)を白色結晶として得た。
m.p.172−175℃
MS(FAB):398(16,M+1);342(19);281(7,M−NHBoc);252(19);225(23);135(6);91(100,Bn).
HRMS(FAB):for C2023 計算値 398.1828,実測値 398.1840.
H NMR(200MHz,DMSO−d):1.28(s,9H,3×CH−Boc);3.42(dd,1H,J=7.8 and 14.9,C CH);3.57(dd,1H,J=6.9 and 14.9,CH CH);4.75(m,1H,CHCH);5.50(s,2H,CH Ph);7.20−7.33(m,5H,arom.);8.73(s,1H,H−8);8.86(s,1H,H−2).
13C NMR(50.3MHz,DMSO−d):28.29(CH);34.48(CH CH);46.71(CH Ph);52.00(CHCH);78.32((CH));127.89,128.18 and 128.98(3×CH−arom.);132.51(C−5);136.71(C−arom.);146.20(CH−8);150.72(C−4);151.67(CH−2);155.40(OO−tBu);157.73(C−6);173.27(COOH).
IR(KBr):3210,2980,2932,1726,1701,1653,1599,1532,1504,1455,1406,1368,1335,1161,1050.
Anal.for C2023(397.4):計算値 C 60.44%,H 5.83%,N 17.62%;実測値:C 60.22%,H 5.92%,N 17.36%.
実施例20
(R,S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(9H−プリン−6−イル)プロピオン酸の製造
実施例14で得られたベンジル(R,S)−3−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)プリン−6−イル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(867mg、1.8ミリモル)のエタノール(120ml)溶液をPd/C触媒(10重量%、90mg)の存在下、わずかに超過圧力下で6時間水素化した。触媒をセライトパッドにより濾去し、濾液を減圧下に留去し、メタノール/酢酸エチルから結晶化して表題化合物(465mg、収率84%)を白色結晶として得た。
m.p.186−189℃(分解).
MS(FAB):308(21,M+1);252(50);208(23,M−Boc+2H);191(35);162(47);135(76).
HRMS(FAB):for C1318 計算値 308.1359;実測値 308.1352.
H NMR(500MHz,DMSO−d):1.30(s,9H,3×CH from tBu);3.40(dd,1H,J=8.1 and 14.5,C );3.50(dd,1H,J=3.5 and 14.5,CH );4.70(br,1H,CH from alanyl);7.19(d,1H,J=8.3,NH);8.55(br s,1H,H−8);8.79(s,1H,H−2);13.48(v br,1H,COOH).
13C NMR(125.8MHz,DMSO−d):28.07(CH);34.62(CH from alanyl);51.81(CH from alanyl);78.09(C from tBu);151.29(C−4,HMBC experiment);151.55(CH−2);155.17(O−tBu);157.08(C−6,HMBC experiment);173.13(COOH).
IR(KBr):3257,3978,2815,2557,1928,1735,1711,1625,1573,1532,1447,1383,1328,1298,1250,1164,1045,809,640.
Anal.for C1317(307.3):計算値 C 50.81%,H 5.58%,N 22.79%;実測値:C 50.77%,H 6.05%,N 22.35%.
実施例21
(R,S)−2−アミノ−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)プロパン酸 トリフルオロ酢酸塩の製造
TFA(0.8ml)を、実施例19で得られた(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(120mg、0.3ミリモル)のCHCl(8ml)溶液に0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌した。次いで溶媒を減圧下に留去し、残渣をCHClに懸濁(codestileted)した。粗生成物を酢酸エチル/メタノールから再結晶化して表題化合物(95mg、収率72%)を白色結晶として得た。
m.p.243−244℃
MS(FAB):298(100,M+1);252(17,M−COOH);225(33);157(12);135(10);91(98,Bn).
HRMS(FAB):for C1516 計算値 298.1304;実測値 298.1307.
H NMR(200MHz,DMSO−d):3.61(dd,1H,J=6.9 and 16.4,C CH);3.75(dd,1H,J=5.5 and 16.4,CH CH);4.64(t,1H,J=5.7,CHCH);5.52(s,2H,CHPh);7.29−7.38(m,5H,arom.);8.44(v br,NH );8.78(s,1H,H−8);8.87(s,1H,H−2).
13C NMR(50.3MHz,DMSO−d):32.44(CH CH);46.80(CH Ph);50.35(CHCH);127.96,128.24 and 129.02(3×CH−arom.);132.41(C−5);136.68(C−arom.);146.50(CH−8);150.84(C−4);151.93(CH−2);155.49(C−6);170.43(CHOO).
IR(KBr):1732,1692,1603,1530,1506,1406,1335,1264,1197,1183,1131.
Anal.for C1716(411.3):計算値 C 49.64%,H 3.92%,N 17.03%;実測値 C 49.38%,H 3.97%,N 16.77%.
実施例22
(R,S)−2−アミノ−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)プロパン酸 塩酸塩の製造
実施例19で得られた(R,S)−3−(9−ベンジルプリン−6−イル)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(398mg、1ミリモル)の塩酸(約1.7M)で飽和した酢酸エチル溶液を周囲温度で8時間攪拌し、次いで沈殿を濾過し、エタノールから再結晶化して表題化合物(280mg、収率84%)を白色結晶として得た。
m.p.231−235℃
H NMR(200MHz,DMSO−d):3.68(dd,1H,J=6.4 and 16.4,C CH);3.80(dd,1H,J=6.2 and 16.4,CH CH);4.64(br s,1H,CHCH);5.53(s,2H,CH Ph);7,27−7,39(m,5H,arom.);8.68(br s,3H,NH );8.81(s,1H,H−8);8.86(s,1H,H−2).
13C NMR(50.3MHz,DMSO−d):32.40(CH CH);46.79(CH Ph);50.18(CHCH);127.96,128.23 and 129.02(3×CH arom.);132.36(C−5);136.71(C arom.);146.51(CH−8);150.82(C−4);151.90(CH−2);155.60(C−6);170.31(COO).
Anal.for C1516ClN(333.8):計算値 C 53.98%,H 4.83%,N 20.98%,Cl 10.62%;実測値:C 53.79%,H 4.91%,N 20.22%,Cl 10.85%.
実施例23
(R,S)−2−アミノ−3−(9H−プリン−6−イル)プロパン酸 トリフルオロ酢酸塩の製造
実施例21と同様の反応を行い、表題化合物(90mg、収率86%)を白色結晶として得た。
m.p.163−166℃
MS(FAB):208(100,M+1);181(36);162(33);149(18);135(65);133(45);36(110).
HRMS(FAB):for C10 計算値 208.0835;実測値 208.0848.
H NMR(500MHz,DMSO−d):3.62(dd,1H,J=6.9 and 16.5,C );3.73(dd,1H,J=5.3 and 16.5,CH );4.64(dd,1H,J=5.3 and 6.4,CHCH);8.46(v br,NH );8.60(s,1H,H−8);8.83(s,1H,H−2).
13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):32.35(CH);50.09(CH from alanyl);145.20(CH−8);151.51(CH−2);153.33(C−6,HMBC experiment);170.22(CO).
IR(KBr):3424,3183,3159,2853,2698,2632,1698,1685,1608,1517,1491,1425,1399,1338,1264,1224,1196,1133,836,796,723,637.
Anal.for C1010(321.2):計算値 C 37.39%,H 3.14%,N 21.80%;実測値 C 37.44%,H 3.22%,N 21.41%.
実施例24
(R,S)−2−アミノ−3−(9H−プリン−6−イル)プロパン酸 二塩酸塩の製造
実施例22と同様の反応を行い、表題化合物(収率99%)を白色結晶として得た。
m.p.280℃より高い
H NMR(200MHz,DMSO−d):3.74(dd,1H,J=6.4 and 16.4,C );3.85(dd,1H,J=5.9 and 16.4,CH );4.69(br s,1H,CHCH);5.90(v br,NH );8.71(br s,NH );8.88(s,1H,H−8);8.94(s,1H,H−2).
13C NMR(50.3MHz,DMSO−d):32.40(CH);50.12(CH from alanyl);128.79(C−5);146.11(CH−8);151.29(CH−2);153.01 and 153.67(C−6 and C−4);170.14(CO).
実施例25
(R,S)−2−アミノ−3−[9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン−6−イル]プロピオン酸ベンジルエステル トリフルオロ酢酸塩の製造
TFA(1.8ml、2.3ミリモル)を、実施例15で得られたベンジル(R,S)−3−[9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン−6−イル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(1.4g、2.1ミリモル)のCHCl(30ml)溶液に0℃でゆっくりと加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。次いで溶媒を減圧下に留去し、残渣をCHClに懸濁(codestileted)した。粗生成物をシリカゲルカラム(メタノール/クロロホルム、1:9)でクロマトグラフに付し、表題化合物(1.4g、収率97%)を黄色がかった無定形固体として得た。
MS(FAB):556(14,M+1);298(26);259(25);162(33);139(100);135(57);97(74);91(98,Bn).
HRMS(FAB):for C2630 計算値 556.2044,実測値 556.2057.
H NMR(500MHz,CDCl):2.06(d,3H,J=2.08,CHCO);2.10(s,3H,CHCO);2.15(d,3H,J=2.23,CHCO);3.88−4.04(m,2H,CH from alanyl);4.39−4.49(m,3H,H−4’+H−5’);4.70(br s,1H,CH form alanyl);5.04(dd,1H,J=12.3 and 15.1,C Ph);5.16(dd,1H,J=9.0 and 11.6,CH Ph);5.64(dd,1H,J=4.5 and 9.5,H−3’);5.91(2×t,1H,J=5.5,H−2’);6.21(2×d,1H,J=5.2,H−1’);7.09−7.25(m,5H,arom.);8.25(s,1H,H−8);8.67 and 8.69(2×s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):20.22,20.45 and 20.65(3×CH);30.91(CH from alanyl);51.13 and 51.17(CH from alanyl);63.03 and 63.07(CH−5’);68.42 and 68.46(CH Ph);70.57 and 70.63(CH−3’);72.90 and 73.15(CH−2’);80.51 and 80.57(CH−4’);86.30 and 86.58(CH−1’);128.37,128.41,128.52,128.55 and 128.65(5×CH−arom.);132.32 and 132.40(C−5);134.08 and 134.11(C−arom.);143.32(CH−8);150.43(C−4);151.98(CH−2);156.15(C−6);168.19(OOBn);169.53,169.66 and 170.51(3×OCH).
IR(CHCl):3031,3009,1751,1680,1603,1499,1457,1374,1338,1226,1206,1143,801,644.
実施例26
メチル(R,S)−3−{4−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)プリン−6−イル]フェニル}−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例2−2の9−ベンジル−6−ヨードプリン(547mg、1.65ミリモル)およびメチル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネート(827mg、1.87ミリモル)に代えて、6−ヨード−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)プリン(1.33g、3ミリモル)およびメチル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネート(878mg、2.66ミリモル)を使用する以外は、実施例2−2と同条件で反応、後処理し、表題化合物(687mg、収率53%)を白色結晶として得た。
m.p.144−147℃
MS(EI):481(0.5,M);364(4);341(6);324(7);294(15);280(13);238(11);210(100).
HRMS(EI):for C2531 計算値 481.2325,実測値 481.2302.
H NMR(200MHz,CDCl):1.43(s,9H,(CH);1.65−1.87(m,3H,CH from THP);2.02−2.22(m,3H,CH from THP);3.20(br d,2H,J=4.8,CH from alanyl);3.73(s,3H,OCH);3.85(dd,1H,J=3.0 and 11.4,H−5’a);4.21(dt,1H,J=2.0 and 11.4,H−5’b);4.66(dd,1H,J=5.9 and 13.8,HNH);5.05(d,1H,J=7.9,NH);5.86(dd,1H,J=3.4 and 9.5,H−1’);7.33(d,2H,J=8.3,arom.);8.34(s,1H,H−8);8.73(d,2H,J=8.3,arom.);9.01(s,1H,H−2).
13C NMR(50.3MHz,CDCl):22.77 and 24.83(2×CH THP);28.26((CH);31.81(CH THP);38.12(CH from alanyl);52.27(OCH);54.28(CHNH);68.87(CH−5’);79.98((CH);81.92(CH−1’);129.65 and 129.93(2×CH−arom.);130.97(C−5);134.46(C−i−arom.);139.19(C−p−arom.);141.98(CH−8);151.64(C−4);152.37(CH−2);154.52(C−6);155.04(COO from Boc);172.09(OOMe).
IR(CHCl):3436,2983,1743,1710,1584,1560,1499,1449,1166.
Anal.for C2531(481.5):計算値 C 62.36%,H 6.49%,N 14.54%;実測値:C 62.37%,H 6.72%,N 14.14%.
実施例27
メチル(R,S)−3−{4−[9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン−6−イル]フェニル}−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエートの製造
実施例2−2の9−ベンジル−6−ヨードプリン(547mg、1.65ミリモル)およびメチル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネート(827mg、1.87ミリモル)に代えて、6−ヨード−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン(1.33g、3ミリモル)およびメチル(R,S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[4−(トリメチルスタナニル)フェニル]プロピオネート(1.34g、2.66ミリモル)を使用する以外は、実施例2−2と同条件で反応、後処理し、表題化合物(961mg、収率55%)を無色の無定形固体として得た。
MS(FAB):656(3,M+H);600(3);342(34);259(19);238(22);210(38);139(92);97(79).
HRMS(FAB):for C313711 計算値 656.2568,実測値 656.2525.
H NMR(200MHz,CDCl):1.43(s,9H,(CH);2.10,2.15 and 2.17(3×s,3×3H,3×CH from Ac);3.19(m,2H,CH);3.73(s,3H,OCH);4.35−4.53(m,2H,H−5’and H−4’);4.66(dd,1H,J=5.4 and 13.7,CHCH);5.03(d,1H,J=8.1,NH);5.72(dd,1H,J=4.4 and 5.4,H−3’);6.02(t,1H,J=5.4,H−2’);6.30(d,1H,=5.4,H−1’);7.33(d,2H,J=8.3,arom.);8.28(s,1H,H−8);8.71(d,2H,J=8.3,arom.);9.02(s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,CDCl):20.34,20.49 and 20.71(3×CH CO);28.27(CH from tBu);38.15(CH CHNH);52.24(OCH);54.25(CHNH);63.01(CH−5’);70.58(CH−3’);73.03(CH−2’);79.97((CH);80.33(CH−4’);86.36(CH−1’);129.67 and 129.94(CH−arom.);131.48(C−arom.);134.15(C−5);139.47(C−arom.);142.48(CH−8);151.95(C−4);152.61(CH−2);155.00(C−6);169.33,169.54 and 170.27(3×CO from Ac);172.06(OOMe).
IR(CHCl):3438,3010,2984,1749,1711,1673,1584,1498,1369,1234,1167,1062,925,866,804,667,603.
実施例28
(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸の製造
実施例2−2で得られたメチル(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(245mg、0.5ミリモル)をTHF(17ml)に溶かし、0.2M NaOH水溶液(4.5ml)を加えた。反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。次いで1%水性HClを加えてpHを4に調整し、混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(80ml)で洗浄した。有機抽出物を留去し、酢酸エチルから再結晶化して表題化合物(220mg、収率93%)を白色結晶として得た。
m.p.214−216℃.
MS(FAB):474(14,M+1);418(30);328(8);300(11,M−CHCOOH(NHBoc)+1);91(100,Bn).
HRMS(FAB):for C2628: 計算値 474.2141;実測値 474.2139.
H NMR(200MHz,DMSO−d):1.31(s,9H,3×CH−Boc);2.93(dd,1H,J=10.4 and 13.8,C CH);3.13(dd,1H,J=4.5 and 13.8,CH CH);4.18(m,1H,CHNH);5.55(s,2H,CH Ph);7.22(d,1H,J=8.3,arom.);7.28−7.40(m,4H,arom.);7.47(d,2H,J=8.2,arom.);8.75(d,2H,J=8.2,arom.);8.82(s,1H,H−8);8.97(s,1H,H−2);12.70(very br,1H,COOH).
13C NMR(50.3MHz,DMSO−d):28.34(CH);36.63(CH CH);46.71(CH Ph);55.14(CH CH);78.31(C(CH);127.88,128.16,128.99,129.42 and 129.68(5×CH−arom.);130.38(C−5);133.76,136.74 and 141.70(3×C−arom.);146.61(CH−8);152.20(CH−2);152.46,152.88 and 155.69(C−4,C−6 and OOtBu);173.71(COOH).
IR(KBr):3393,2979,2932,1707,1585,1560,1509,1457,1367,1328,1243,1187,1165,1055,727.
Anal.for C2627(473.5):計算値 C 65.95%, H 5.75%,N 14.79%;実測値:C 65.72%,5.83%,14.65%.
実施例29
(R,S)−2−アミノ−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]プロピオン酸 トリフルオロ酢酸塩の製造
実施例28で得られた(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(115mg、0.24ミリモル)をCHCl(9ml)に溶かし、TFA(1ml)を0℃で加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌した。次いで溶媒を減圧下に留去し、残渣をCHClに懸濁(codestileted)した。粗生成物を酢酸エチル/メタノールから再結晶化して表題化合物(89mg、収率77%)を白色結晶として得た。
m.p.194−197℃
MS(FAB):374(39,M+1);300(10,M−CHCOOH(NHBoc)+1);91(100,Bn).
HRMS(FAB):for C2120 計算値 374.1617;実測値 374.1660.
H NMR(200MHz,DMSO−d):3.21(m,2H,CH);4.28(t,1H,J(CHCO,CH)=6.9,CHCO);5.55(s,2H,CH Ph);7.29−7.41(m,5H,arom.);7.50(d,2H,J=8.3,arom.);8.41(v br,NH );8.79(d,2H,J=8.3,arom.);8.85(s,1H,H−8);9.01(s,1H,H−2).
13C NMR(125.8MHz,DMSO−d):36.06(CH CH);46.76(CHPh);53.29(CHCH);117.44(q,J=298.8,CF COOH);127.97,128.20,129.01,129.79 and 130.10(CH−arom.);130.47(C−5);134.59(C−arom.);136.72(C−arom.);138.45(C−arom.);146.78(CH−8);152.24(CH−2);152.54 and 152.68(C−4 and C−6);158.41(q,J=31.5,CF OOH);170.62(CHOOH).
IR(KBr):3434,3035,2938,1679,1583,1515,1498,1454,1401,1326,1204,1138,836,800,722,699.
Anal.for C2320(487.4):計算値 C 56.67%,H 4.14%,N 14.37%;実測値:C 56.42%,H 4.14%,N 14.14%.
実施例30
(R,S)−2−アミノ−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]プロピオン酸 塩酸塩の製造
実施例28で得られた(R,S)−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(75mg、0.16ミリモル)を、塩酸(約1.7M)で飽和した酢酸エチルに溶かした。反応混合物を室温で3時間攪拌し、次いで生じた沈殿を濾過し、メタノール/酢酸エチルから再結晶化して表題化合物(65mg、収率100%)を白色結晶として得た。
H NMR(200MHz,DMSO−d):3.26(d,2H,J=6.1,CH CH);4.25(m,1H,CHCH);5.57(s,2H,CH Ph);7.30−7.39(m,5H,arom.);7.53(d,2H,J=8.3,arom.);8.59(br,NH );8.77(d,2H,J=8.3,arom.);8.90(s,1H,H−8);9.02(s,1H,H−2).
13C NMR(50.3MHz,DMSO−d):35.86(CH CH);46.83(CHPh);53.20(CHCH);128.00,128.24,129.04,129.85 and 130.20(5×CH−arom.);130.42(C−5);134.07(C−arom.);136.67(C−arom.);138.75(C−arom.);147.11(CH−8);151.97(CH−2);152.42 and 152.66(C−4 and C−6);170.51(COO).
実施例31
(S)−2−アミノ−3−[4−(9−ベンジルプリン−6−イル)フェニル]プロピオン酸 塩酸塩の製造
ジオキサン/水(2:1、5ml)を、9−ベンジル−6−クロロプリン(59mg、0.24ミリモル)、(S)−4−ボロノフェニルアラニン(63mg、0.3ミリモル)、KCO(88mg、0.64ミリモル)およびPd(PPh(23mg、0.02ミリモル)を入れ、アルゴンでパージしたフラスコに隔壁と通して加えた。混合物を90℃で4時間攪拌し、水(40ml)で希釈し、溶液のpHを水性HCl(2%)で4に調整した。混合物を酢酸エチルで洗浄し、溶媒を水部分から減圧下に留去した。固形残渣を水(1.5ml)に溶かし、室温で48時間溶液から結晶化して表題化合物(50mg、収率61%)を白色結晶として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):3.15(dd,1H,J=7.0 and 14.1,C CH);3.26(dd,1H,J=5.4 and 14.1,CH CH);3.95(t,1H,J=6.1;CHCH);5.54(s,2H,CH Ph);7.30−7.40(m,5H,arom.);7.50(d,2H,J=8.2,arom.);8.75(d,2H,J=8.2,arom.);8.82(s,1H,H−8);8.96(s,1H,H−2).
13C NMR(100.6MHz,DMSO−d):35.75(CH CH);46.48(CHPh);53.18(CHCH);127.67,127.90,128.71,129.46 and 139.80(5×CH−arom.);130.19(C−5);134.23(C−arom.);136.42(C−arom.);138.45(C−arom.);146.44(CH−8);151.94(CH−2);152.26 and 152.46(C−4 and C−6);170.16(CO).
本発明の(プリン−6−イル)アミノ酸は、それ自体が抗癌剤、抗ウイルス剤等の医薬品としてあるいはその製造中間体として有用であり、しかも当該(プリン−6−イル)アミノ酸は本発明の方法により容易に製造することができる。
本出願は、日本で出願された特願2003−115403を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含されるものである。

Claims (12)

  1. 一般式(1):
    Figure 2006517918

    (式中、Rは、水素、アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリールまたはアラルキルであり;RおよびRは水素、ハロゲン、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアミノまたは置換されていてもよいヒドロキシであり;およびRは−NH、−NHR’または−NR’R’’であり、該R’およびR’’はアミノ基の保護基である。Yはアルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンであり;Aは置換されていてもよいフェニレンであり;mおよびnは0または1であり;およびRは水素または有機基である。)
    で示される(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  2. 一般式(2):
    Figure 2006517918

    (式中、R、R、RおよびRは前記と同じであり;RおよびRは置換されていてもよいアリールである。)
    で示される請求項1記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  3. 一般式(3):
    Figure 2006517918

    (式中、R、R、R、R、Yおよびmは前記と同じであり;RおよびRは水素またはアミノ基の保護基である。)
    で示される請求項1記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  4. mが1であり、Yがメチレンである請求項3記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  5. mが1であり、Yがトリメチレンである請求項3記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  6. mが1であり、Yがプロピニレンである一般式(4):
    Figure 2006517918

    (式中、R、R、R、R、RおよびRは前記と同じである。)
    で示される請求項3記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  7. 一般式(5):
    Figure 2006517918


    (式中、R、R、R、R、R、R、Yおよびmは前記と同じである。)
    で示される請求項1記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  8. mが1であり、Yがメチレンである請求項7記載の(プリン−6−イル)アミノ酸またはその塩。
  9. 一般式(6):
    Figure 2006517918

    (式中、Xはハロゲン原子であり;R、RおよびRは前記と同じである。)
    で示されるハロゲン化プリン化合物と、一般式(7):
    Figure 2006517918

    (式中、R、RおよびRは前記と同じである。)
    で示されるアミノ酸誘導体とを反応させる、請求項2記載の(プリン−6−イル)アミノ酸の製造方法。
  10. 一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と、一般式(8):
    Figure 2006517918

    (式中、R、R、R、X、Yおよびmは前記と同じである。)
    で示されるハロゲン化アミノ酸誘導体とを反応させる、請求項3記載の(プリン−6−イル)アミノ酸の製造方法。
  11. 一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と、一般式(9):
    Figure 2006517918

    (式中、R、RおよびRは前記と同じである。)
    で示されるアミノ酸とを反応させる、請求項5記載の(プリン−6−イル)アミノ酸の製造方法。
  12. 一般式(6)で示されるハロゲン化プリン化合物と、一般式(10):
    Figure 2006517918

    (式中、R、R、R、Yおよびmは前記と同じであり;Wは−Sn(R、−B(OH)、−B(ORまたは−MgXであり;Rは低級アルキルであり;およびXは前記と同じである。)
    で示されるアミノ酸化合物とを反応させる、請求項7記載の(プリン−6−イル)アミノ酸の製造方法。
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