JP2006352003A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 STIによりフィールド絶縁膜を形成した半導体基板に、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを形成する時、STIに起因して熱応力に変化が生じて、半導体基板に欠陥が生じることを防止する。
【解決手段】 高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102は、パイロ酸化により酸化成長させたSi酸化膜と、SiHガスの熱分解による減圧気相成長により成長させたSi酸化膜で構成される2層膜を、NOもしくはNOガス中での急速加熱により酸化すると共に、微量に窒素を含むSi酸化膜を順次成長させたSi酸化膜系の絶縁膜で構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設け、比較的ゲート酸化膜厚が薄く微細な低電圧駆動MOSトランジスタと、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法に関するものである。
半導体集積回路の中でも、液晶表示装置を駆動させる液晶パネル駆動用の半導体装置では、数ボルト程度の低電圧で動作する低電圧駆動MOSトランジスタに加えて、5V以上の電圧が印加される高耐圧駆動MOSトランジスタを含んでいる。
従来の液晶パネル駆動用の半導体装置では、素子分離はLOCOSで、0.3μmルール程度以上の低電圧駆動MOSトランジスタが用いられ、そこに高耐圧駆動MOSトランジスタが混載されている。そこで用いられるゲート酸化膜は、半導体基板の熱酸化により形成されるSi酸化膜である。すなわち、低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、熱酸化で形成した膜厚10nm程度のSi酸化膜が用いられ、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、二回にわたる熱酸化で形成した膜厚数十nm程度のSi酸化膜が用いられる。
一方、液晶表示装置の高精細度化に伴い、液晶パネル駆動用の半導体装置に大容量の高速メモリーの搭載が必要視されるようになっている。大容量化と高速化を達成するためには、低電圧駆動MOSトランジスタの微細化、フィールド絶縁膜の微細化の必要が生じる。そのためには、0.3μmより小さいルールの低電圧駆動MOSトランジスタを混載する必要があり、その場合は、フィールド絶縁膜をSTI(Shallow Trench Isolation)などLOCOSに変わる技術が必要となる。
同一半導体基板内に、比較的ゲート酸化膜厚が薄く微細な低電圧駆動MOSトランジスタと、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを形成する方法としては、例えば、
半導体基板にフィールド絶縁膜を形成する工程、
半導体基板の熱酸化により第1のゲート酸化膜を形成する工程、
低電圧駆動領域の第1のゲート酸化膜を除去する工程、
半導体基板の熱酸化により第2のゲート酸化膜を形成する工程、
によって、低電圧駆動領域には比較的薄いゲート酸化膜、高耐圧駆動領域には、2回の熱酸化によって比較的厚いゲート酸化膜を形成する。続いて、
ゲート電極を形成する工程、
サイドウォールを形成する工程、
層間絶縁膜を形成しコンタクト穴を開口後、各MOSトランジスタを相互接続するための配線層を形成する工程、
により、比較的ゲート酸化膜厚が薄く微細な低電圧駆動MOSトランジスタと、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを形成できる。
以下に、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設け、比較的ゲート酸化膜厚が薄く微細な低電圧駆動MOSトランジスタと、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを有する半導体装置とその製造方法について開示された文献を示す。
特許文献1の半導体装置の製造方法によれば、高速動作が可能なLDD型MISFETと、かつ高電圧駆動が可能なLDD型MISFETとを内蔵する半導体集積回路装置を低コストで実現する方法が開示されている。高速動作が可能なMISFETは、ゲートサイドウォール層に自己整合された高濃度領域に金属シリサイド層を有し、高電圧駆動が可能なMISFETは、上記ゲートサイドウォール層の幅よりも大きい幅を有し、そのLDD部に接して高濃度領域を有し、そしてその高濃度領域に金属シリサイド層を有する。
特許文献2の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧トランジスタのジャンクション耐圧と低電圧トランジスタの寄生抵抗の低下を両立できると共に、低電圧トランジスタやセル部でコンタクトとゲートの距離を小さくしてパターンサイズを小さくできる、不揮発性記憶装置を混載する半導体装置について開示されている。
特許文献3の半導体装置の製造方法によれば、同一チップ内で2種類以上のLDDスペーサー幅を持ったMOSトランジスタを形成する半導体装置の製造方法について開示されている。
特許文献4の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧MOS型トランジスタと低電圧駆動MOS型トランジスタを備え、小型で信頼性が高い半導体装置とその製造方法が開示されている。半導体基板のウエル上に、高耐圧MOS型トランジスタのゲート電極と低電圧駆動MOS型トランジスタのゲート電極を形成し、ゲート電極をマスクとして不純物を注入することによって、LDD領域を形成する。その後に形成するサイドウォールを、高耐圧MOS型トランジスタには厚く形成し、低電圧駆動MOS型トランジスタには薄く形成する。
特許文献5の半導体装置の製造方法によれば、半導体装置内にあるそれぞれの素子の素子特性を向上させつつ簡素化した工程で製造できる半導体装置の製造方法が開示されている。メモリゲート電極と、コントロールゲート電極と、複数種のゲート電極が形成されている半導体基板に、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜を順次形成する。その後、一部領域の酸化シリコン膜を除去した後、サイドウォールを形成することで、幅の広いサイドウォールと、幅の狭いサイドウォールを形成する。
特許文献6の半導体装置の製造方法によれば、半導体メモリーのメモリセル部と周辺回路部で異なるLDD幅を有するMOSトランジスタを形成して、メモリセル部ではその耐圧を確保すると共に周辺回路部ではその電圧駆動能力を高める方法が開示されている。
特許文献7の半導体装置の製造方法によれば、MOS型高電圧用トランジスタを有するFLASH EEPROM等の半導体装置において通常トランジスタの駆動能力を落とすことなく、高耐圧用トランジスタのジャンクション耐圧と動作耐圧を高く維持できる構造と半導体装置の製造方法が開示されている。
特許文献8の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧トランジスタなどに適した素子分離領域の形成方法が開示されている。(a)半導体基板の上に、第1絶縁層および第2絶縁層を形成し、(b)前記第1絶縁層および第2絶縁層とをパターニングすることにより、ゲート絶縁層および研磨ストッパ層を形成し、(c)前記半導体基板をエッチングすることによりトレンチを形成し、(d)前記トレンチを充填するように、トレンチ絶縁層を形成し、(e)前記研磨ストッパ層を除去することを含む。
特許文献9の半導体装置の製造方法によれば、耐圧の異なるトランジスタを同一基板に形成する場合に、素子分離領域およびゲート絶縁層を良好に形成する方法が開示されている。低耐圧トランジスタを領域A、高耐圧トランジスタを領域Bに形成する際に、(a)領域Bの半導体基板の上に第1絶縁層を形成し、(b)少なくとも領域Bに第2絶縁層を形成し、(c)半導体基板の全面に、ストッパ絶縁層を形成し、(d)第1絶縁層と、第2絶縁層と、ストッパ絶縁層とをパターニングし、領域Bには、ゲート絶縁層とストッパ層とを形成し、領域Aには、パッド層とストッパ層とを形成し、(e)半導体基板をエッチングしてトレンチを形成し、(f)トレンチを充填するように、トレンチ絶縁層を形成し、(g)ストッパ層を除去し、(h)領域Aにゲート絶縁層を形成することを含む。
特許文献10の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧と、低耐圧トランジスタとを同一基板に形成する場合に、素子分離領域内に発生する結晶欠陥を抑える方法が開示されている。トレンチ素子分離領域の形成前に、膜厚の厚いゲート絶縁層が必要とされる第2のトランジスタ形成領域にのみゲート絶縁層が形成されている。そのため、トレンチ絶縁層は、膜厚の厚いゲート絶縁層の形成工程においてストレスを受けることがない。たとえば、LCDドライバICなどに混載される高耐圧トランジスタのゲート絶縁層は、その膜厚が100nmを超える場合がある。このような場合に、トレンチ素子分離領域を形成した後、ゲート絶縁層を形成すると、形成時にトレンチ絶縁層は、ストレスを受けることになる。これにより、半導体基板内に結晶欠陥が生じて、半導体装置の信頼性が損なわれることがある。
特許文献11の半導体装置の製造方法によれば、異なる耐圧のトランジスタを同一基板に形成する場合に、素子分離領域およびゲート絶縁層を良好に形成する方法が記載されている。低耐圧トランジスタは、第1のトランジスタ形成領域Aに形成され、高耐圧トランジスタは、第2のトランジスタ形成領域Bに形成される。トランジスタ形成領域Bに、所定の導電型のウェルを形成した後、第1絶縁層を形成し、第1のトランジスタ形成領域Aに、第2絶縁層を形成し、基板の全面に、ストッパ絶縁層を形成する。第1絶縁層、第2絶縁層、ストッパ絶縁層とをパターニングして第2のトランジスタ形成領域Bに、ゲート絶縁層と、ストッパ層とを形成し、第1トランジスタ形成領域Aに、パッド層と、ストッパ層とを形成し、これをマスクに、トレンチを形成する。
特開2000−196037号公報 特開2000−243926号公報 特開平7−176729号公報 特開2001−93984号公報 特開2004−349680号公報 特開平5−104428号公報 特開平6−181293号公報 特開2004−247328号公報 特開2004−247329号公報 特開2004−247330号公報 特開2004−247331号公報
液晶表示装置の高精細度化に伴い、液晶パネル駆動用の半導体装置に大容量の高速メモリー等、大規模回路を搭載するために、低電圧駆動領域の微細化、特に、フィールド絶縁膜の微細化に伴う問題点について説明する。
近年、0.3μmより小さいルールを用いて半導体装置を製造する場合、フィールド絶縁膜をLOCOS法で形成すると、横方向の縮小に対して絶縁耐圧に限界が生じるため、STIが用いられるのが一般的である。
STIによりフィールド絶縁膜を形成した半導体基板にゲート酸化膜を形成する時、熱酸化を繰り返すと、フィールド絶縁膜を構成するSi酸化膜と半導体基板を構成するSiとの熱応力に変化が生じて、半導体基板に欠陥が生じることが判った。半導体基板に生じる結晶欠陥は、フィールド絶縁膜の形状や上部のゲート電極の配置など、回路レイアウトにも依存するが、フィールド絶縁膜を構成するSi酸化膜と半導体基板を構成するSi間の応力が大きくなるほど、発生頻度は高まる。更に、フィールド絶縁膜を構成するSi酸化膜と半導体基板を構成するSi間の応力は、ゲート酸化膜形成時などの半導体基板への熱処理、特に、熱酸化量が多いほど大きくなる。
半導体基板に結晶欠陥が生じると、半導体装置動作時の電圧印可により、電流リーク経路となるので、例えば、フィールド絶縁膜の絶縁耐圧不足や、MOSトランジスタのオフリーク増加、動作不良を引き起こす原因となる。
したがって、本発明の目的は、STIによりフィールド絶縁膜を形成した半導体基板に厚膜のゲート酸化膜を形成する、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設け、比較的ゲート酸化膜厚が薄く微細な低電圧駆動MOSトランジスタと、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを有する半導体装置とその製造方法において、半導体基板の熱酸化量を最小限にして、フィールド絶縁膜を構成するSi酸化膜と半導体基板を構成するSi間の応力の増加を抑え、半導体基板に生じる結晶欠陥の発生を防止する半導体装置およびその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の半導体装置は、一つの半導体基板上に互いに区画された、高耐圧MOSトランジスタを有する高耐圧駆動領域と、低電圧駆動MOSトランジスタを有する低電圧駆動領域と、前記高耐圧MOSトランジスタと前記低電圧駆動MOSトランジスタを電気的に絶縁分離するためのフィールド絶縁膜とを備える半導体装置であって、前記高耐圧駆動MOSトランジスタを構成する第1のゲート絶縁膜は、半導体基板を酸化成長させたSi酸化膜と、減圧気相成長により成長させたSi酸化膜とで構成される2層膜を、酸化すると共に、微量に窒素を含むSi酸化膜を順次成長させたSi酸化膜系の絶縁膜で構成され、前記低電圧駆動MOSトランジスタを構成する第2のゲート絶縁膜は、酸化成長させた、微量に窒素を含むSi酸化膜系の絶縁膜で構成されている。
請求項2記載の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記減圧気相成長により成長させたSi酸化膜は、SiHとNOの混合ガスの熱分解による減圧気相成長で成長させたSi酸化膜で構成されている。
請求項3記載の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記減圧気相成長により成長させたSi酸化膜は、フィールド絶縁膜上部へ渡る連続したコンフォーマルな膜厚のSi酸化膜で構成されている。
請求項4記載の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記低電圧駆動領域に形成した低電圧駆動MOSトランジスタのゲート電極長は、前記高耐圧駆動領域に形成した高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート電極長より小さく構成されている。
請求項5記載の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記半導体基板を酸化成長させたSi酸化膜は、パイロ酸化により膜厚が5nmから7nmで構成されている。
請求項6記載の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記高耐圧MOSトランジスタは、前記高耐圧駆動領域に前記第1のゲート絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極に整合され、前記高耐圧駆動領域の導電型とは反対の導電型を示す第1の領域と、前記第1の領域上であって、前記第1のゲート電極の側壁に設けられた第1のサイドウォールと、前記第1のサイドウォールによって整合され、前記第1の領域と同一導電型を示し、第1の領域に接する第2の領域とからなり、前記低電圧駆動MOSトランジスタは、前記低電圧駆動領域に前記第2のゲート絶縁膜を介して設けられた第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極に整合され、前記低電圧駆動領域の導電型とは反対の導電型を示す第3の領域と、前記第3の領域上であって、前記第2のゲート電極の側壁に設けられた第2のサイドウォールと、前記第2のサイドウォールによって整合され、前記第3の領域と同一導電型を示し、第2の領域に接する第4の領域とからなり、前記高耐圧駆動領域に設けられた第1の溝に第1のフィールド絶縁膜が充填され、前記低電圧駆動領域に設けられた第2の溝に第2のフィールド絶縁膜が充填されている。
請求項7記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第1のゲート絶縁膜は、前記第2のゲート絶縁膜よりその膜厚が厚く形成されている。
請求項8記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第1のフィールド絶縁膜と前記第2のフィールド絶縁膜は、半導体基板に接する熱酸化で構成したSi酸化膜とその内部を充填する気相成長で堆積したSi酸化膜とで構成される。
請求項9記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第1のゲート電極と、前記第2のゲート電極は、ポリシリコン膜を主体として構成され、半導体基板の導電型とは反対の導電型を示す不純物がドーピングされて構成されている。
請求項10記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第1の領域は前記第3の領域より、不純物濃度分布が、厚みが厚く、濃度が薄く構成されている。
請求項11記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第2の領域は前記第4の領域と、不純物濃度分布が等しく構成されている。
請求項12記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第1のサイドウォールと、前記第2のサイドウォールは、半導体基板表面と水平な方向について、その幅が等しく構成されている。
請求項13記載の半導体装置は、請求項6記載の半導体装置において、前記第1の溝と、前記第2の溝は、その深さが等しく構成されている。
請求項14記載の半導体装置の製造方法は、一つの半導体基板上に互いに区画された、高耐圧MOSトランジスタを有する高耐圧駆動領域と、低電圧駆動MOSトランジスタを有する低電圧駆動領域を備える半導体装置の製造方法であって、前記高耐圧駆動領域と前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上にパイロ酸化により第1のSi酸化膜を形成する工程と、前記第1のSi酸化膜上にSiHガスの熱分解による減圧気相成長により第2のSi酸化膜を形成する工程と、前記半導体基板上の前記低電圧駆動領域の前記第1のSi酸化膜と前記第2のSi酸化膜を除去して、前記低電圧駆動領域の前記半導体基板表面を露出させる工程と、NOガス中で加熱することにより、前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上に微量の窒素を含有した第3のSi酸化膜を形成すると同時に、前記高耐圧駆動領域の前記半導体基板上に形成されている前記第2のSi酸化膜を耐圧特性に優れるSi酸化膜に改質させ、前記第1のSi酸化膜と改質させた第2のSi酸化膜からなる第4のSi酸化膜を形成する工程と、前記高耐圧駆動領域と前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上にゲート電極を形成する工程と、前記低電圧駆動領域に形成した前記第3のSi酸化膜をゲート酸化膜とする前記低電圧駆動MOSトランジスタを形成する工程と、前記高耐圧駆動領域に形成した前記第4のSi酸化膜をゲート酸化膜とする前記高耐圧駆動MOSトランジスタを形成する工程とを含む。
請求項15記載の半導体装置の製造方法は、請求項14記載の半導体装置の製造方法において、前記第2のSi酸化膜は、SiHとNOの混合ガスによる熱分解を利用した減圧気相成長により形成する。
請求項16記載の半導体装置の製造方法は、請求項14記載の半導体装置の製造方法において、高耐圧駆動領域に形成した前記第4のSi酸化膜は、前記第1のSi酸化膜の成長膜厚を固定して、前記第2のSi酸化膜の成長膜厚を変化させることで、所望の膜厚に形成する。
請求項17記載の半導体装置の製造方法は、請求項14記載の半導体装置の製造方法において、前記第3のSi酸化膜は、NOガスかNOガスを含む雰囲気中で最高到達温度が1000℃以上の急速加熱により形成する。
請求項18記載の半導体装置の製造方法は、請求項14記載の半導体装置の製造方法において、前記第1のSi酸化膜は5nmから7nmの膜厚で形成する。
請求項19記載の半導体装置の製造方法は、請求項14記載の半導体装置の製造方法において、前記第1のSi酸化膜を形成する前に、前記高耐圧駆動領域と前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上に溝と前記溝へのSi酸化膜の埋め込みによりフィールド絶縁膜を形成する工程を含み、前記ゲート電極を形成する工程は、前記高耐圧駆動領域の前記第3のSi酸化膜上に第1のゲート電極を形成すると同時に、前記低電圧駆動領域の前記第4のSi酸化膜上に第2のゲート電極を形成する工程とからなり、前記低電圧駆動MOSトランジスタと前記高耐圧MOSトランジスタを形成する工程は、前記第1のゲート電極に整合され、前記高耐圧駆動領域主面の導電型とは反対の導電型を示す第1の領域を形成する工程と、前記第2のゲート電極に整合され、前記低電圧駆動領域主面の導電型とは反対の導電型を示す第2の領域を形成する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域上であって、前記第1のゲート電極の側壁と前記第2のゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する工程と、前記サイドウォールによって整合され、前記高耐圧駆動領域の前記第1の領域と同一導電型を示す第1の領域に接する第3の領域を形成すると同時に、前記サイドウォールによって整合され、前記低電圧駆動領域の前記第2の領域と同一導電型を示す第2の領域に接する第4の領域を形成する工程とからなる。
請求項20記載の半導体装置の製造方法は、請求項19記載の半導体装置の製造方法において、前記低電圧駆動領域に形成した前記第3のSi酸化膜をゲート酸化膜とする低電圧駆動MOSトランジスタの第2のゲート電極の長さは、前記高耐圧駆動領域に形成した前記第4のSi酸化膜をゲート酸化膜とする高耐圧駆動MOSトランジスタの第1のゲート電極の長より小さく形成する。
請求項21記載の半導体装置の製造方法は、請求項19記載の半導体装置の製造方法において、前記高耐圧駆動領域に形成した前記第1の領域と、前記低電圧駆動領域に形成した前記第2の領域は、イオン注入によって形成し、前記第2の領域を形成するイオン注入は、前記第1の領域を形成するイオン注入より、加速エネルギーが低く、注入量が多い条件で行う。
請求項22記載の半導体装置の製造方法は、請求項19記載の半導体装置の製造方法において、前記高耐圧駆動領域に形成した前記第3の領域と、前記低電圧駆動領域に形成した前記第4の領域は、イオン注入によって形成し、前記第3の領域を形成するイオン注入と、前記第4の領域を形成するイオン注入は、加速エネルギーと注入量が同じ条件で行う。
本発明の請求項1記載の半導体装置によれば、高耐圧駆動領域に構成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、半導体基板を熱酸化して構成したSi酸化膜と、その上部に減圧気相成長により構成したSi酸化膜と、この2層のSi酸化膜を、再酸化した、微量に窒素を含むSi酸化膜で構成されることにより、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の耐圧劣化の防止と、半導体基板に結晶欠陥が発生することを防止できる。
すなわち、熱酸化して構成したSi酸化膜は薄くなると、トレンチと半導体基板の境界部において、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の耐圧が十分でなく信頼性に問題が生じるリスクが高まる。また、膜厚が厚くなると、熱酸化によって、半導体基板とトレンチ内部の酸化膜に生じる応力が大きくなり、半導体基板に結晶欠陥が生じる可能性が高まる。本発明では、減圧気相成長により構成したSi酸化膜は、半導体基板を熱酸化することなく構成するので、半導体基板とトレンチ内部の酸化膜に生じる応力に大きな変化を生じさせることなく構成できる。
減圧気相成長により構成するSi酸化膜は、そのまま高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜として構成すると、耐圧特性や信頼性に問題が生じるため、通常はパイロ酸化による長時間の再酸化の追加を行って、膜質の改良を行って構成される。本発明では、急速加熱することにより短時間で再酸化して構成するが、通常の熱酸化で構成したSi酸化膜によるゲート酸化膜と有意差のない、耐圧特性、信頼性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜として構成できることに加え、工程の短縮と簡略化ができる。ゲート電極配線領域と活性領域が重なる領域で、高耐圧駆動領域には高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜が、低電圧駆動領域には低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜が構成される。高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜より、その膜厚は厚く構成できる。
請求項2では、減圧気相成長により成長させたSi酸化膜は、SiHとNOの混合ガスの熱分解による減圧気相成長で成長させたSi酸化膜で構成されているので、半導体基板を熱酸化することなく膜厚20nm程度のSi酸化膜を構成することができる。
請求項3では、ゲート電極配線領域と活性領域が重なる領域に構成される、高耐圧駆動領域の高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、ゲート電極配線領域とフィールド絶縁膜の領域が重なる領域に連続したコンフォーマルなSi酸化膜で構成される。これによって、半導体基板とトレンチの境界部分において、高耐圧駆動領域の高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜に、局所的な薄膜化による耐圧劣化を生じない。
請求項4では、低電圧駆動領域に形成した低電圧駆動MOSトランジスタのゲート電極長は、高耐圧駆動領域に形成した高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート電極長より小さく構成されているので、請求項1と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項5では、半導体基板を酸化成長させたSi酸化膜は、パイロ酸化により膜厚が5nmから7nmで構成され、高耐圧駆動領域に形成した高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の耐圧を確保すると共に、半導体基板とトレンチ内部の酸化膜に生じる応力を最小限に抑えて、半導体基板に結晶欠陥が生じるのを防止する。すなわち、膜厚が薄くなると、トレンチと半導体基板の境界部において、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の耐圧が十分でなく信頼性に問題が生じるリスクが高まるため、その下限は5nm程度である。また、膜厚が厚くなると、熱酸化によって、半導体基板とトレンチ内部の酸化膜に生じる応力が大きくなり、後工程の熱処理の組み合わせによって、半導体基板に結晶欠陥が生じる可能性が高まるため、その上限は7nm程度である。
請求項6では、請求項1と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項7では、第1のゲート絶縁膜は、第2のゲート絶縁膜よりその膜厚が厚く形成されているので、請求項1と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項8では、第1のフィールド絶縁膜と第2のフィールド絶縁膜は、半導体基板に接する熱酸化で構成したSi酸化膜とその内部を充填する気相成長で堆積したSi酸化膜とで構成されるので、溝の両端を電気的に分離することができ、独立した電位を与えることが可能となる。
請求項9では、第1のゲート電極と、第2のゲート電極は、ポリシリコン膜を主体として構成され、半導体基板の導電型とは反対の導電型を示す不純物がドーピングされて構成されているので、請求項1と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できると同時に、製造工程の短縮化が可能となる。
請求項10では、第1の領域は第3の領域より、不純物濃度分布が、厚みが厚く、濃度が薄く構成されているので、請求項1と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項11では、第2の領域は第4の領域と、不純物濃度分布が等しく構成されているので、請求項1と同様な効果のほか高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できると同時に、製造工程の短縮化が可能となる。
請求項12では、第1のサイドウォールと、第2のサイドウォールは、半導体基板表面と水平な方向について、その幅が等しく構成されているので、請求項1と同様な効果のほか高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できると同時に、製造工程の短縮化が可能となる。
請求項13では、第1の溝と、第2の溝は、その深さが等しく構成されているので、請求項1と同様な効果のほか高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できると同時に、製造工程の短縮化が可能となる。
本発明の請求項14記載の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧駆動領域に構成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、半導体基板を熱酸化して構成したSi酸化膜と、その上部に減圧気相成長により構成したSi酸化膜と、この2層のSi酸化膜を、NOガス中で1050度程度で急速加熱することにより再酸化した、微量に窒素を含むSi酸化膜で構成される。これにより請求項1と同様の効果が得られる。
請求項15では、第2のSi酸化膜は、SiHとNOの混合ガスによる熱分解を利用した減圧気相成長により形成するので、半導体基板を熱酸化することなく膜厚20nm程度のSi酸化膜を構成することができる。
請求項16では、高耐圧駆動領域に形成した第4のSi酸化膜は、第1のSi酸化膜の成長膜厚を固定して、第2のSi酸化膜の成長膜厚を変化させることで、所望の膜厚に形成するので、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の膜厚は、減圧気相成長により構成するSi酸化膜の膜厚を変化させることで、半導体基板とトレンチ内部の酸化膜に生じる応力に大きな変化を生じさせることなく、任意の膜厚に構成できる長所がある。
請求項17では、第3のSi酸化膜は、NOガスかNOガスを含む雰囲気中で最高到達温度が1000℃以上の急速加熱により形成するので、微量に窒素を含むSi酸化膜が構成される。
請求項18では、第1のSi酸化膜は5nmから7nmの膜厚で形成するので、請求項5と同様の効果が得られる。
請求項19では、請求項14と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項20では、低電圧駆動領域に形成した第3のSi酸化膜をゲート酸化膜とする低電圧駆動MOSトランジスタの第2のゲート電極の長さは、高耐圧駆動領域に形成した第4のSi酸化膜をゲート酸化膜とする高耐圧駆動MOSトランジスタの第1のゲート電極の長より小さく形成するので、請求項14と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項21では、高耐圧駆動領域に形成した第1の領域と、低電圧駆動領域に形成した第2の領域は、イオン注入によって形成し、第2の領域を形成するイオン注入は、第1の領域を形成するイオン注入より、加速エネルギーが低く、注入量が多い条件で行うので、請求項14と同様な効果のほか、高速動作に適した低電圧駆動MOSトランジスタと、高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できる。
請求項22では、高耐圧駆動領域に形成した第3の領域と、低電圧駆動領域に形成した第4の領域は、イオン注入によって形成し、第3の領域を形成するイオン注入と、第4の領域を形成するイオン注入は、加速エネルギーと注入量が同じ条件で行うので、請求項14と同様な効果のほか高耐圧特性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタが構成できると同時に、製造工程の短縮化が可能となる。
(第1の実施形態)
以下本発明の第1の実施の形態について、図1〜図3に基づいて説明する。
図1,2,3は本発明の第1の実施形態の半導体装置を示すものであり、101は半導体基板、102は高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜、103は低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜、104はトレンチ、105は第1の絶縁膜、106は第2の絶縁膜、107は低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層、108は高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層、109はシリサイド層、110はゲート電極、111は高濃度拡散層、112はサイドウォール、113は層間絶縁膜、114は密着層、115は導電体プラグ、116はバリアメタル層、117は導電体層、118は反射防止膜層、150はフィールド絶縁膜の領域、151は活性領域、152はゲート電極配線領域、153はコンタクト形成領域である。なお、図1は図2中の点線A部分の断面図で、図3は点線B部分の断面図である。図2は模式的に示したものであり、図1の導電体層117、などの一部は省略して書かれている。
本実施の形態1では、例えば、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設けた半導体集積回路装置を説明したものであり、図1では、Nチャネル領域について代表して示してある。通常、高速ロジック回路は、NチャネルとPチャネルからなる低電圧駆動MOSトランジスタが混載されて形成され、周辺回路はNチャネルとPチャネルからなる高耐圧駆動MOSトランジスタが混載されて形成され、それぞれ半導体基板内の別の領域に形成される。
半導体基板101は、本実施の形態ではp型のSi基板である。半導体基板101上には、NチャネルとPチャネルからなる低電圧駆動MOSトランジスタや、NチャネルとPチャネルからなる高耐圧駆動MOSトランジスタを電気的に絶縁分離するために、フィールド絶縁膜が形成されている。フィールド絶縁膜は、深さが300nm〜400nmであり、その幅は狭いところでも200nm程度であり、半導体基板101に第1の絶縁膜105と第2の絶縁膜106が埋め込まれて構成される。フィールド絶縁膜の領域150は、島状に配置される活性領域151を取り囲むように構成される。
第1の絶縁膜105は、半導体基板101にトレンチ104を開口した際に生じる結晶欠陥の回復や、第2の絶縁膜106を形成する際の、下地の半導体基板101、主にトレンチ104部へのダメージ防止のために構成されている。第2の絶縁膜106は、フィールド絶縁膜の主要部分を構成する。
半導体基板101とトレンチ104の境界部分は、半導体基板101の角部がラウンドした形状で構成される。これは、角部に形成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102や、低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103を、よりコンフォーマルな膜厚で構成するためである。このようなゲート酸化膜は、図2ではゲート電極配線領域152と活性領域151の境界部分に構成される。図3には高耐圧駆動領域のゲート電極配線領域152と活性領域151の境界部分についても示しているが、図3のようにコンフォーマルな膜厚で構成することにより、局所的な電界の集中を防止でき、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102や、低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103の耐久性が向上する。
ゲート電極110は半導体基板101上に、ゲート酸化膜102または103を介して構成される。ゲート電極110は例えばポリシリコンを主体とした材料で構成されており、ゲート電極110は抵抗を低く保つために、その表面にはシリサイド層109が構成されている。ポリシリコン層の膜厚は100nm程度であり、幅は低電圧駆動領域と高耐圧駆動領域では異なって構成される。シリサイド層109は、例えば膜厚30nm〜50nmのCoSiである。Nチャネル領域のMOSトランジスタのゲート電極110は、n型の不純物として例えば、リンやヒ素を高濃度に含み、電気的に縮退しており、Pチャネル領域のMOSトランジスタのゲート電極110は、p型の不純物として例えば、ホウ素を高濃度に含み、電気的に縮退している。これは、ゲート電極110への印加電圧に応じた空乏層の広がりを抑えて、MOSトランジスタのゲート容量の変動を防止し、電流能力が低下しないようにするためである。高耐圧駆動領域のゲート電極110と、低電圧駆動領域のゲート電極110は同一の膜厚で構成されているが、そのゲート長は高耐圧駆動領域のゲート電極110の方が太く構成される。
ゲート電極配線領域152と活性領域151が重なる領域で、高耐圧駆動領域には高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102が、低電圧駆動領域には低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103が構成される。高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102は、低電圧駆動領域には低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103より、その膜厚は厚く構成される。ゲート酸化膜の構成については、後で詳細に説明する。
半導体基板101には、Nチャネルの低電圧駆動領域と高耐圧駆動領域にはPwell、Pチャネル低電圧駆動領域と高耐圧駆動領域にはNwellが構成され、MOS型トランジスタ素子のチャネル領域の濃度調整機能やパンチスルー防止機能やwell機能のため、所定の不純物プロファイルで構成されている。ただし、図1では記載を省略している。
半導体基板101上にゲート酸化膜102を介して構成されるゲート電極の側壁にはサイドウォール112が構成されている。サイドウォール112は、例えば、減圧気相成長法で形成したSi酸化膜か、減圧気相成長法で形成したSi酸化膜と減圧気相成長法で形成したSiN膜の2層膜であり、半導体基板101とゲート電極110とゲート酸化膜102または103に直接接触する材料がSi酸化膜で構成されておればよい。サイドウォール112が半導体基板101と接触する領域の長さは、60nm〜100nm程度で構成される。この長さは、低電圧駆動領域のMOSトランジスタのゲート長に応じて選択される。すなわち、低電圧駆動領域のMOSトランジスタのゲート長が短いほど、サイドウォール112が半導体基板101と接触する領域の長さも短いものが選択される。
ゲート電極110が構成される半導体基板101上の活性領域151表面には、シリサイド層109と高濃度拡散層111が構成され、LDD層107,108は高耐圧駆動領域と低電圧駆動領域の、それぞれ、NチャネルとPチャネル、別々に4種類の異なったLDD層が構成される。
シリサイド層109は、例えば膜厚30nm〜50nmのCoSiである。高濃度拡散層111の抵抗を低く保つために構成される。
高濃度拡散層111はMOSトランジスタのソース/ドレインとして機能する。Nチャネル領域の高濃度拡散層111は、例えば、n型不純物のヒ素を高濃度に含む縮退したn型層で、その厚みが100nm〜150nm程度で構成され、Pチャネル領域の高濃度拡散層111は、例えば、p型不純物のホウ素を高濃度に含む縮退したp型層で、その厚みが100nm〜150nm程度で構成される。また、高濃度拡散層111は、サイドウォール112の下部に入り込んで構成され、ゲート電極配線領域152とサイドウォール112を除く、活性領域151全面に構成される。
LDD層107,108はゲート電極110の下部に入り込んでおり、ゲート電極110の端部とサイドウォール112の下部に構成される。
Nチャネル高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層108は、例えばn型不純物のリンを含む、比較的高抵抗なn型層で構成される。Nチャネル低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層107は、例えばn型不純物のヒ素を含む、比較的低抵抗なn型層で構成される。Nチャネル低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層107は、MOSトランジスタのショートチャネル効果を抑制すると同時に、電流能力を向上させるため、Nチャネル高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層108より、厚みは薄くし不純物濃度は濃く構成される。また、図示していないが、Nチャネル低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層107は、電圧印可に伴う深さ方向への空乏層の広がりを抑えるため、その下部に厚みの薄いp型層を構成しても良い。
また、図示していないが、Pチャネル高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層は、例えばp型不純物のホウ素を含む、比較的高抵抗なp型層で構成される。Pチャネル低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層は、例えばp型不純物のホウ素を含む、比較的低抵抗なp型層で構成される。Pチャネル低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層は、MOSトランジスタのショートチャネル効果を抑制すると同時に、電流能力を向上させるため、Pチャネル高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層より、厚みは薄くし不純物濃度は濃く構成される。また、Pチャネル低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層は、電圧印可に伴う深さ方向への空乏層の広がりを抑えるため、その下部に厚みの薄いn型層を構成しても良い。
トレンチ104とシリサイド層109が構成された半導体基板101上には、層間絶縁膜113が構成される。層間絶縁膜113は、常圧気相成長法で成長させたBPSG膜やプラズマ気相成長法で成長させたSi酸化膜で構成され、その単層膜や、あるいは複数層を組み合わせた多層膜で形成する。プラズマ気相成長法で成長させたSiN膜を組み合わせた多層膜でもよい。ここでは、膜厚が100nm程度のBPSG膜と、膜厚が300nm程度のSi酸化膜と、膜厚が900nm程度のBPSG膜を形成した後、CMPを行って平坦化処理を施し、最終的に800nm程度に仕上げた絶縁膜で構成される。層間絶縁膜113は半導体基板101上に構成されるシリサイド層109と、下部にバリアメタル層116を形成した導電体層117との絶縁耐圧を確保するために構成されている。
シリサイド層109と下部にバリアメタル層116を形成した導電体層117は、層間絶縁膜113を貫通したコンタクト穴により電気的に接続される。NチャネルとPチャネルからなる低電圧駆動MOSトランジスタや、NチャネルとPチャネルからなる高耐圧駆動MOSトランジスタのソース/ドレインやゲートに独立した電圧を印加するために接続される。コンタクト穴は、ここでは、200nm程度の直径で、密着層114と導電体プラグ115により充填されている。密着層114は、例えば、スパッタリングにより堆積したTi層と気相成長法により堆積したTiN層の2層構造の導電体膜で構成されている。それぞれ膜厚はTi層が20nm程度、TiN層が7nm程度である。Ti層は、コンタクト穴の底部では膜厚が20nm程度、コンタクト穴の側面には、ほとんど構成されない。また、TiN膜はコンタクト穴の底部と側面、全てにおいてコンフォーマルに構成される。Ti層は、コンタクト穴の底部の露出したシリサイド層109との接触を安定化するために構成される。TiN層は、導電体プラグ115の材料の拡散防止層とするために構成される。導電体プラグ115は、例えば、Wで構成されており、電気的な接続の主体となる。
配線層は、バリアメタル層116と導電体操117と反射防止膜層118の3層から構成される。バリアメタル層116は、導電体プラグ115と接触を密にして電気的に安定化するため、および上部に形成する導電体層117の結晶性を整え、熱応力等による断線を防止するために構成される。導電体層117は電気抵抗を下げるために構成される。反射防止膜層118は、バリアメタル層116と導電体層117と反射防止膜層118を所定のパターンに加工する時、縮小投影露光技術により形成するレジストパターンを、よりマスクパターンに忠実に転写するために構成される。ここでは、バリアメタル層116は、膜厚がそれぞれ、下層20nmと上層20nmのTi膜とTiN膜で構成される。また、導電体層117は、膜厚が400nmのアルミ合金で構成される。また、反射防止膜層118は、膜厚がそれぞれ、下層5nmと上層20nmのTi膜とTiN膜で構成される。
バリアメタル層116と導電体操117と反射防止膜層118の3層から構成される配線層は、導電体プラグ115を介して、高速ロジック回路に混載された、NチャネルとPチャネルからなる低電圧駆動MOSトランジスタや、周辺回路に混載されたNチャネルとPチャネルからなる高耐圧駆動MOSトランジスタが、電気的に接続され機能させるために構成する。
更に、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設けた半導体集積回路装置では、既知の多層配線形成技術により、多層の層間絶縁膜や多層の配線層と、上下の配線層を接続するコンタクト穴を形成することにより、より高機能、複雑な半導体集積回路装置を構成するものであるが、その他の説明については省略する。
低電圧駆動領域に構成される低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103は、NOガス、あるいは、NOガス中での急速加熱処理により形成された、窒素を微量に含有するSi酸化膜であり、膜厚3nm程度で構成される。低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103は、ゲート電極110の幅に依存し、MOSトランジスタショートチャネル効果によるしきい値の変動を考慮して決定される。この場合の低電圧駆動MOSトランジスタゲート電極110の幅は、例えば150nm程度である。
高耐圧駆動領域に構成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102は、半導体基板101を熱酸化して構成したSi酸化膜、ここでは、パイロ酸化により形成した膜厚6nm程度のSi酸化膜と、その上部に減圧気相成長により構成したSi酸化膜、ここでは、SiHとNOを800度程度の高温で熱分解して形成した膜厚20nm程度のSi酸化膜と、前記の異なる方法で形成した2層のSi酸化膜を、NOあるいはNOガス中で1050度程度で急速加熱することにより再酸化して構成した、微量に窒素を含むSi酸化膜である。
前記の熱酸化して構成したSi酸化膜は、6nmより薄くなると、トレンチ104と半導体基板101の境界部において、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102の耐圧が十分でなく信頼性に問題が生じるリスクが高まる。その下限は5nm程度である。また、膜厚6nmより厚くなると、熱酸化によって、半導体基板101とトレンチ104内部の酸化膜に生じる応力が大きくなり、後工程の熱処理の組み合わせによって、半導体基板101に結晶欠陥が生じる可能性が高まる。その上限は7nm程度である。前記の熱酸化して構成したSi酸化膜は、可能な限り薄く構成することが最良であり、形成時の製造ばらつきを考慮すると、その膜厚は6nm程度である。
減圧気相成長により構成した膜厚20nm程度のSi酸化膜は、半導体基板101を熱酸化することなく構成するので、半導体基板101とトレンチ104内部の酸化膜に生じる応力に大きな変化を生じさせることなく構成できる。また、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102の膜厚は、減圧気相成長により構成するSi酸化膜の膜厚を変化させることで、半導体基板101とトレンチ104内部の酸化膜に生じる応力に大きな変化を生じさせることなく、任意の膜厚に構成できる長所がある。
更に、NOあるいはNOガス中で1050度程度で急速加熱することにより再酸化して構成するため、通常の熱酸化で構成したSi酸化膜によるゲート酸化膜と有意差のない、耐圧特性、信頼性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102として構成される。減圧気相成長により構成するSi酸化膜は、そのまま高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102として構成すると、耐圧特性や信頼性に問題が生じるため、通常はパイロ酸化による再酸化を行って、膜質の改良を行って構成される。ここでは、NOあるいはNOガス中で1050度程度で急速加熱により、膜質の改良が行われ、耐圧特性、信頼性に優れた高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102として構成される。
ゲート電極配線領域152と活性領域151が重なる領域で、高耐圧駆動領域には高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102が、低電圧駆動領域には低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103が構成される。高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102は、低電圧駆動領域には低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜103より、その膜厚は厚く構成される。
ゲート電極配線領域152と活性領域151が重なる領域に構成される、高耐圧駆動領域の高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102は、ゲート電極配線領域152とフィールド絶縁膜の領域150が重なる領域に連続したコンフォーマルなSi酸化膜で構成される。これによって、半導体基板101とトレンチ104の境界部分において、高耐圧駆動領域の高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜102に、局所的な薄膜化による耐圧劣化を生じない。
(第2の実施形態)
以下本発明の第2の実施の形態について、図4〜図19に基づいて説明する。
図4〜図19は本発明の第2の実施形態の半導体装置の製造方法を示すものであり、201は半導体基板、202はパッド酸化膜、203はSiN膜、204はトレンチ、205は第1の絶縁膜、206は第2の絶縁膜、207は第1のゲート酸化膜、208は第2のゲート酸化膜、209は第3のゲート酸化膜、210はゲート電極、211は低電圧駆動領域以外を被うレジストパターン、212は低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層、213は高耐圧駆動領域以外を被うレジストパターン、214は高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層、215はサイドウォール、216は高濃度拡散層、217はシリサイド層、218は層間絶縁膜、219はコンタクト穴、220は密着層、221は導電体プラグ、222はバリアメタル層、222は導電体層、223は反射防止膜層である。
本実施の形態2では、例えば、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設けた実施の形態1と同様の半導体集積回路装置の製造方法を説明したものであり、図4〜図19では、Nチャネル領域について代表して示してあるが、Pチャネル領域については図面上は同様となる。通常、高速ロジック回路は、NチャネルとPチャネルからなる低電圧駆動MOSトランジスタが混載されて形成され、周辺回路はNチャネルとPチャネルからなる高耐圧駆動MOSトランジスタが混載されて形成され、それぞれ半導体基板内の別の領域に形成される。
図4に示すように、半導体基板201は、本実施の形態ではp型のSi基板を用いる。半導体基板201上には、1000度の熱酸化により膜厚が10nmのパッド酸化膜202を形成し、その上部に減圧気相成長法により膜厚が150nmのSiN膜203を形成する。図4はSiN膜203が形成された段階が示されている。パッド酸化膜202は、半導体基板201にSiN膜203が直接触れないようにするために設ける。SiN膜203は、トレンチ204に充填すると同時に、SiN膜103上に形成した第1の絶縁膜205を、CMP(化学的機械研磨:Chemical Mechanical Polishing)により研磨し、トレンチ204の内部にのみ残す工程において、CMPによる研磨のストッパーとして働く(図5,6)。
次に、縮小投影露光技術により所定パターンのフィールド絶縁膜を形成するためのレジストパターンを形成した後、異方性ドライエッチングによりSiN膜203とパッド酸化膜202のエッチングを行う。SiN膜203を異方性ドライエッチングするガスは、例えばCF+CHF+ArやCF+Arが使用される。レジストパターンは、SiN膜203とパッド酸化膜202の異方性ドライエッチングを行うときのマスクとして働く。SiN膜203とパッド酸化膜202の異方性ドライエッチングは、別々に行ってもよいが、一回の異方性ドライエッチングにより同時に行ってもよい。これによって、縮小投影露光技術により形成したフィールド絶縁膜のレジストパターンが、SiN膜203に転写される。レジストパターンは、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。なお、レジストパターンは、この後のトレンチ204の形成後に除去してもよい。
次に、図5に示すように、SiN膜203をマスクとして、半導体基板201の異方性ドライエッチングを行って、半導体基板201上に深さが300nmから400nm程度のトレンチ204を形成する。半導体基板201を異方性ドライエッチングするガスは、例えばHBr+Cl+He+Oが使用される。これによって、SiN膜203に転写されているフィールド絶縁膜の所定のパターンが、半導体基板201上のトレンチ204に転写される。更に、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄を行って、半導体基板201の異方性ドライエッチング時に付着した、エッチング生成物を除去する。
次に、図6に示すように、希釈したHF(フツ酸)系の洗浄液のエッチングにより、トレンチ204の側壁に露出したパッド酸化膜202のエッチングを行い、パッド酸化膜202をトレンチ204の側壁面より後退させる。その後、例えば900度の熱酸化により、トレンチ204の内部の酸化処理を行い、第1の絶縁膜205を形成する。これによって、異方性ドライエッチングによる、トレンチ204の内部表面のエッチングダメージ層の除去、および回復を行う。また、パッド酸化膜202をトレンチ204の側壁より後退させているので、トレンチ204の上部の半導体基板201のエッジ部が適度に酸化され、ラウンドした形状に形成される。図6は第1の絶縁膜205を形成した段階を示している。
次に、図7に示すように、半導体基板201上に形成したトレンチ204の内部に完全に充填するようにして、プラズマ気相成長法により第2の絶縁膜206を形成する。第2の絶縁膜206は成長後の表面が平坦に形成されるように十分な膜厚で形成する。目安としてはトレンチ204の深さの2倍程度の膜厚で形成すればよい。ここでは、第2の絶縁膜206の膜厚を600nmで形成する。
次に、半導体基板201上に形成したトレンチ204の内部だけに第2の絶縁膜206を残し、SiN膜203上の第2の絶縁膜206を除去する。ここでは、CMPによる研磨によってSiN膜203上の第2の絶縁膜206を除去する。SiN膜203上の第2の絶縁膜206を完全に除去するために、CMPによる研磨はSiN膜203の上部まで研磨する。この時、SiN膜203と第2の絶縁膜206の研磨速度が、ほぼ同じになる条件を選択し、研磨後のSiN膜203と第2の絶縁膜206の高さがほぼ同じになるように行う。図7はCMPを施してSiN膜203上の第2の絶縁膜206を除去した段階を示している。
次に、図8に示すように、例えば130度程度に加熱した、りん酸溶液を用いてSiN膜203をエッチング除去する。この時、パッド酸化膜202は、りん酸溶液のエッチングのストッパーとして働き、半導体基板201がりん酸溶液にさらされないようにできる。以上によって各素子を電気的に分離するためのフィールド絶縁膜が形成できる。フィールド絶縁膜によって、トレンチ204の両端を電気的に分離することができ、独立した電位を与えることが可能となる。
次に通常は、Nチャネル、Pチャネル、それぞれについて、Well形成やMOS型トランジスタ素子のチャネル領域の濃度調整やパンチスルー防止、等のため、レジストパターン形成と各種イオン注入とレジスト除去のための洗浄を複数回行われるが、ここでは図示しない。通常は例えばNチャネルの低電圧駆動領域と高耐圧駆動領域にはPwell、Pチャネル低電圧駆動領域と高耐圧駆動領域にはNwellが形成される。
Nチャネルの低電圧駆動領域のPwellは、Nチャネルの低電圧駆動領域を開口したレジストパターンをマスクとして、p型不純物のホウ素(B)を、例えば、加速エネルギー280keV、注入量1.0×1013/cm、加速エネルギー120keV、注入量6.0×1012/cm、加速エネルギー30keV、注入量1.6×1013/cmの3つの条件で段階的に行う。段階的なイオン注入は、深さ方向の濃度分布を均一にし、引き伸ばし拡散のための高温熱処理を回避するためである。加速エネルギー30keVのホウ素注入は、Nチャネル低電圧MOSトランジスタのしきい値電圧を設定するために行う。
Nチャネルの高耐圧駆動領域のPwellは、Nチャネルの高耐圧駆動領域を開口したレジストパターンをマスクとして、p型不純物のホウ素(B)を、例えば、加速エネルギー280keV、注入量1.0×1013/cm、加速エネルギー120keV、注入量2.0×1012/cm、加速エネルギー20keV、注入量1.7×1012/cmの3つの条件で段階的に行う。加速エネルギー20keVのホウ素注入は、Nチャネル高耐圧MOSトランジスタのしきい値電圧を設定するために行う。
Pチャネルの低電圧駆動領域のNwellは、Pチャネルの低電圧駆動領域を開口したレジストパターンをマスクとして、n型不純物のリン(P)を、例えば、加速エネルギー1280keV、注入量1.0×1013/cm、加速エネルギー600keV、注入量4.0×1012/cm、加速エネルギー50keV、注入量1.4×1013/cmの3つの条件で段階的に行う。段階的なイオン注入は、深さ方向の濃度分布を均一にし、引き伸ばし拡散のための高温熱処理を回避するためである。加速エネルギー50keVのリン注入は、Pチャネル低電圧MOSトランジスタのしきい値電圧を設定するために行う。
Pチャネルの高耐圧駆動領域のNwellは、Pチャネルの高耐圧駆動領域を開口したレジストパターンをマスクとして、n型不純物のリン(P)を、例えば、加速エネルギー1280keV、注入量5.0×1012/cm、加速エネルギー50keV、注入量1.6×1012/cmの2つの条件で段階的に行う。加速エネルギー50keVのホウ素注入は、Pチャネル高耐圧MOSトランジスタのしきい値電圧を設定するために行う。
図9に示すように、複数のwell形成時のレジスト除去洗浄によって、半導体基板201から突出した、第2の絶縁膜206の上部肩部は、洗浄による削れによって角が丸くなると同時に、半導体基板201から突出度合いが小さいものとなる。また、半導体基板201上のパッド酸化膜202は、複数のwell形成時の注入によって、半導体基板201が汚染されるのを防止する役割をもつ。
複数のwell形成のためのイオン注入の後、950度程度の熱処理をおこなって、注入した各イオンの活性化と半導体基板201の注入ダメージの回復をしてwell形成が完了する。図9は図示されていないが、Nチャネル、Pチャネル、それぞれについて、WellやMOS型トランジスタ素子のチャネル領域やパンチスルー防止領域が形成された段階を示している。
次に、図10に示すように、半導体基板201上のパッド酸化膜202を、希釈したHF系の洗浄液を用いてエッチング除去し、清浄な半導体基板201表面を露出させた後、800度程度のパイロ(ウエット雰囲気)酸化により、半導体基板201表面に、第1のゲート酸化膜207を形成する。第1のゲート酸化膜207は、6nmの膜厚で形成する。第1のゲート酸化膜207の膜厚は、6nmより薄くなると、トレンチ204と半導体基板201の境界部において、後に形成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の耐圧劣化が生じる。また、6nmより厚くなると、パイロ酸化によって、半導体基板201とトレンチ204内部の酸化膜に生じる機械的ストレスが大きくなり、後工程の熱処理の組み合わせによって、半導体基板201に結晶欠陥が生じる可能性が高まる。
第1のゲート酸化膜207上に第2のゲート酸化膜208を形成する。第2のゲート酸化膜208は、例えばSiHとNOの熱分解による減圧気相成長により、膜厚が18nm程度で成長する。減圧気相成長で形成するのは、過度な酸化処理のよる、半導体基板201とトレンチ204内部の酸化膜の熱膨張率の違いや変形による機械的ストレスの増加を防止するためである。機械的ストレスが増加すると、半導体基板201に結晶欠陥が生じて、MOSトランジスタの動作不良やオフリークの増加、フィールド絶縁膜の耐圧不良などによって、半導体集積回路装置の正常動作が不可能となる。
また、第2のゲート酸化膜208は、後に形成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の一部を構成することとなる。近年の半導体集積回路装置に搭載されるMOSトランジスタのゲート酸化膜は、印加される最大電圧から換算したゲート酸化膜に加わる電界により、その膜厚が選択される。目安の電界は5MV/cm程度であり、ゲート酸化膜厚は目安の電界を越えない膜厚で設定される。本発明の実施形態の半導体装置の製造方法によれば、後に形成される高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜は、17nm〜18nmの膜厚で形成されるので、そのゲート電極には8.5〜9Vの電圧印加が可能となる。それ以上の電圧印加が必要な場合においても、第2のゲート酸化膜208の成長膜厚を増加させることにより、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜の膜厚を増加することができる。この場合も半導体基板201への酸化処理は伴わないので、半導体基板201とトレンチ204内部の酸化膜の熱膨張率の違いや変形による機械的ストレスの増加を防止できる。図10は第1のゲート酸化膜207上に第2のゲート酸化膜208を形成した段階を示している。
次に、図11に示すように、低電圧駆動領域のみを露出させたレジストパターンを形成し、低電圧駆動領域の第1のゲート酸化膜207と第2のゲート酸化膜208をHF系の洗浄液を用いてエッチング除去し、清浄な半導体基板201表面を露出させる。レジストパターンを除去し、半導体基板201に適切な洗浄を施した後、第3のゲート酸化膜209を形成する。第3のゲート酸化膜209は、NOガス、あるいは、NOガス中での急速加熱処理により、膜厚3nm程度で形成する。第3のゲート酸化膜209は、微量に窒素を含むSi酸化膜で低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜を構成することになる。また、第3のゲート酸化膜209形成時に、第2のゲート酸化膜208にも、NOガス、あるいは、NOガス中での急速加熱処理による酸化処理が施されて、より緻密な信頼性に優れた微量に窒素を含むSi酸化膜に変換される。この時点の高耐圧駆動領域の、第1のゲート酸化膜207と第2のゲート酸化膜208と第3のゲート酸化膜209で構成される複合膜が、高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜を構成することになる。図11は第3のゲート酸化膜209を形成した段階を示している。
次に、図12に示すように、ゲート電極210を形成する。導電体膜として、減圧気相成長法によって、膜厚150nmのポリシリコン膜を形成する。次に膜厚150nmのポリシリコン膜を電気的に縮退させるために、予め所定の場所に不純物イオンを導入する。後にn型MOSトランジスタのゲート電極を形成する領域には、n型の不純物イオン(例えば、リンやヒ素)を導入し、後にp型のMOSトランジスタのゲート電極を形成する領域には、p型の不純物イオン(例えばホウ素)を導入する。Nチャネル領域は、Nチャネルの領域を開口したレジストパターンをマスクとして、n型不純物のリン(P)を、例えば、加速エネルギー15keV、注入量5.0×1015/cmの条件で行う。Pチャネル領域は、Pチャネルの領域を開口したレジストパターンをマスクとして、p型不純物のホウ素(B)を、例えば、加速エネルギー5keV、注入量3.0×1015/cmの条件で行う。次に、縮小投影露光技術により所定パターンのゲート電極210を形成するためのレジストパターンを形成した後、異方性ドライエッチングにより、導電体膜の加工をして、ゲート電極210を形成する。レジストパターンは高耐圧駆動領域と低電圧駆動領域、それぞれの、NチャネルとPチャネル領域のゲート電極を形成するためのもので、異方性ドライエッチングにより、全ての領域のゲート電極が同時に形成される。レジストパターンは、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。
次に低電圧駆動MOSトランジスタと高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層を形成する。以下の合計4回のLDD層形成を行うが、その形成順序は任意の順序で形成してよい。図13に示すように、Nチャネル低電圧MOSトランジスタのLDD層212は、Nチャネルの低電圧駆動領域を開口したレジストパターン211をマスクとして、p型不純物の2フッ化ホウ素(BF )を、例えば、加速エネルギー50keV、注入量2.68×1013/cmの条件で、n型不純物のヒ素(As)を、例えば、加速エネルギー10keV、注入量4.0×1014/cmの条件で2段階に分けてイオン注入を行って形成する。イオン注入を行った後、レジストパターン211は、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。p型不純物は半導体版201に垂直な方向から25度傾けた条件で、ゲート電極210に水平な2方向と垂直な2方向、合計4方向から注入量の1/4づつの注入量にわけて行う。p型不純物はNチャネル低電圧MOSトランジスタのドレインの電圧印可による空乏層の広がりを抑えて、ショートチャネル効果を抑制する。n型不純物は、半導体基板201に垂直な方向から行う。n型不純物は後に形成するサイドウォール215の下に位置する半導体基板201の表面層をn型化して、Nチャネル低電圧MOSトランジスタのソース/ドレインの直列抵抗を低くし、駆動能力を大きくすると同時に、後に形成するNチャネル高濃度拡散層216より低い濃度にすることで、Nチャネル低電圧MOSトランジスタのドレイン近傍の電界集中を緩和して、ホットエレクトロンの発生を抑制する。図13はNチャネル低電圧MOSトランジスタのLDD層212を形成した段階を示している。
次に、Pチャネル低電圧MOSトランジスタのLDD層を形成する方法について説明する。直接図面では示していないが、図13でNチャネル低電圧MOSトランジスタのLDD層212を形成する段階を示しているが、Pチャネルについても、図13で代用して説明する。NチャネルとPチャネルは、通常は半導体基板201上の別の領域に形成されている。
Pチャネル低電圧MOSトランジスタのLDD層212は、Pチャネルの低電圧駆動領域を開口したレジストパターン211をマスクとして、n型不純物のヒ素(As)を、例えば、加速エネルギー140keV、注入量2.52×1013/cmの条件で、p型不純物の2フッ化ホウ素(BF )を、例えば、加速エネルギー8keV、注入量8.0×1013/cmの条件で2段階に分けてイオン注入を行って形成する。イオン注入を行った後、レジストパターン211は、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。n型不純物は半導体版201に垂直な方向から25度傾けた条件で、ゲート電極210に水平な2方向と垂直な2方向、合計4方向から注入量の1/4づつの注入量にわけて行う。n型不純物はPチャネル低電圧MOSトランジスタのドレインの電圧印可による空乏層の広がりを抑えて、ショートチャネル効果を抑制する。p型不純物は、半導体基板201に垂直な方向から行う。p型不純物は後に形成するサイドウォール215の下に位置する半導体基板201の表面層をp型化して、Pチャネル低電圧MOSトランジスタのソース/ドレインの直列抵抗を低くし、駆動能力を大きくする。
図14に示すように、Nチャネル高耐圧MOSトランジスタのLDD層214は、Nチャネルの高耐圧駆動領域を開口したレジストパターン213をマスクとして、n型不純物のリン(P)を、例えば、加速エネルギー50keV、注入量1.2×1013/cmの条件でイオン注入を行って形成する。イオン注入を行った後、レジストパターン213は、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。n型不純物は半導体版201に垂直な方向から25度傾けた条件で、ゲート電極210に水平な2方向と垂直な2方向、合計4方向から注入量の1/4づつの注入量にわけて行う。n型不純物は後に形成するサイドウォール215の下に位置する半導体基板201の表面層をn型化して、Nチャネル高耐圧MOSトランジスタのソース/ドレインの直列抵抗を低くし、駆動能力を大きくすると同時に、後に形成するNチャネル高濃度拡散層216より低い濃度にすることで、Nチャネル高耐圧MOSトランジスタのドレイン近傍の電界集中を緩和して、ホットエレクトロンの発生を抑制する。図14はNチャネル高耐圧MOSトランジスタのLDD層214を形成した段階を示している。
次にPチャネル高耐圧MOSトランジスタのLDD層を形成する方法について説明する。直接図面では示していないが、図14でNチャネル高耐圧MOSトランジスタのLDD層214を形成する段階を示しているが、Pチャネルについても、図14で代用して説明する。NチャネルとPチャネルは、通常は半導体基板201上の別の領域に形成されている。
Pチャネル高耐圧MOSトランジスタのLDD層214は、Pチャネルの高耐圧駆動領域を開口したレジストパターン213をマスクとして、p型不純物のホウ素(B)を、例えば、加速エネルギー20keV、注入量1.32×1013/cmの条件でイオン注入を行って形成する。イオン注入を行った後、レジストパターン213は、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。p型不純物は半導体版201に垂直な方向から25度傾けた条件で、ゲート電極210に水平な2方向と垂直な2方向、合計4方向から注入量の1/4づつの注入量にわけて行う。p型不純物は後に形成するサイドウォール215の下に位置する半導体基板201の表面層をp型化して、Pチャネル高耐圧MOSトランジスタのソース/ドレインの直列抵抗を低くし、駆動能力を大きくする。
続いて熱処理による不純物の活性化を行い、低電圧駆動MOSトランジスタと高耐圧駆動MOSトランジスタの電気的に活性なLDD層を形成する。
次に、図15に示すように、比較的低温の減圧気相成長により絶縁膜を形成した後、異方性ドライエッチにより全面エッチバックを行って、ゲート電極210の側壁にサイドウォール215を形成する。絶縁膜はTEOSの熱分解による減圧気相成長により、膜厚が120nm程度のSi酸化膜で形成する。あるいは、TEOSの熱分解による減圧気相成長による膜厚が20nm程度のSi酸化膜と、減圧気相成長による膜厚が100nm程度のSi窒化膜(SiN)の2層膜や、TEOSの熱分解による減圧気相成長による膜厚が20nm程度のSi酸化膜と、プラズマ気相成長による膜厚が100nm程度のSi窒化膜の2層膜で形成する。
次に、図16に示すように、低電圧駆動MOSトランジスタと高耐圧駆動MOSトランジスタの高濃度拡散層を形成する。以下の合計2回の高濃度拡散層形成を行うが、その形成順序は任意の順序で形成してよい。図16はNチャネル高濃度拡散層216を形成した段階を示している。
Nチャネル高濃度拡散層216は、Nチャネル低電圧駆動領域とNチャネル高耐圧駆動領域を開口したレジストパターンをマスクとして、n型不純物のヒ素(As)を、例えば、加速エネルギー20keV、注入量3.0×1014/cmの条件で、n型不純物のヒ素(As)を、例えば、加速エネルギー50keV、注入量3.0×1015/cmの条件で2段階に分けてイオン注入を行って形成する。イオン注入を行った後、レジストパターンは、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。1回目のn型不純物のヒ素注入は、2回目のn型不純物のヒ素注入がチャネリングにより、ゲート電極210を突き抜けて、半導体基板201に到達することを防止するため、ゲート電極210表面をアモルファス化するために行う。
次にPチャネル高濃度拡散層を形成する方法について説明する。直接図面では示していないが、図16でNチャネル高濃度拡散層216を形成する段階を示しているが、Pチャネルについても、図16で代用して説明する。NチャネルとPチャネルは、通常は半導体基板201上の別の領域に形成される。
Pチャネル高濃度拡散層216は、Pチャネル低電圧駆動領域とPチャネル高耐圧駆動領域を開口したレジストパターンをマスクとして、p型不純物のホウ素(B)を、例えば、加速エネルギー5keV、注入量2.0×1015/cmの条件でイオン注入を行って形成する。イオン注入を行った後、レジストパターンは、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去する。
次に図では示していないが、上部にシリサイド層217(図17)を形成しない高濃度拡散層216とゲート電極210の形成方法について説明する。半導体基板201上に減圧気相成長、あるいは、常圧気相成長によりSi酸化膜を形成する。Si酸化膜は30nm〜50nmの膜厚で形成する。所定のレジストパターンを形成後、HF系のウエットエッチングにより、Si酸化膜のみ除去する。所定のレジストパターンは、後のシリサイド層217を形成する時に、シリサイド層217を形成しない領域をマスクするものである。所定のレジストパターンを除去した後、半導体基板201上の一部領域に、減圧気相成長、あるいは、常圧気相成長によりSi酸化膜が残され、後のシリサイド層217が形成されない。
シリサイド層217を形成しない目的は、高濃度拡散層216やゲート電極210を高抵抗に保ち、抵抗素子とし機能させたり、入出力MOSトランジスタのサージ耐圧を高く保つため、などである。これらは、半導体集積回路装置の機能に応じて、シリサイド層217を形成しない領域が選択される。
その後、熱処理を加えて、高濃度拡散層216を電気的に活性化させる。ここでは、例えば1000℃ 10秒の熱処理をくわえる。熱処理により、イオン注入により乱された結晶状態の回復と電気的に活性な高濃度拡散層216が形成される。
次に、図17に示すように、半導体基板201上にTiN/Co膜を全面に堆積して熱処理を施すことによって、露出したゲート電極210と高濃度拡散層216の表面に、シリサイド層217を形成する。TiN/Co膜は、Arプラズマ(RFクリーニング)により、露出した半導体基板201とゲート電極210の表面を清浄にした後、スパッタリングによるCo層の堆積と反応性スパッタリングによるTiN層の堆積を順次行うことにより形成する。それぞれ膜厚はCoが8nm程度、TiNが20nm程度で形成する。Arプラズマによるクリーニングは、Co層と露出したゲート電極210と高濃度拡散層216の表面のSiとの反応を安定化し、より耐熱性に優れたシリサイド層217を形成するために行う。Co層は後の熱処理で、露出したゲート電極210と高濃度拡散層216の表面にシリサイド層217を形成する。TiN層はCo層の酸化を防止するために形成する。
続いて、窒素雰囲気中で500℃ 60秒程度の熱処理を行う。この処理により、露出したゲート電極210と高濃度拡散層216の表面はシリサイデーションがなされる。露出したゲート電極210と高濃度拡散層216以外の領域の未反応のTiN/Coを、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液、等によりエッチング除去した後、窒素雰囲気中で800℃ 10秒程度の熱処理を行う。これによりシリサイド層217が形成される。図17はシリサイド層217が形成された段階を示している。
シリサイド層217は、ゲート電極210と高濃度拡散層216を低抵抗化するため、及び、後に形成する第1の密着層220(図19)との接触を安定化、及び、低抵抗化するために形成する。
次に、図18に示すように、シリサイド層217を形成した半導体基板201上に、層間絶縁膜218を形成する。層間絶縁膜218は、常圧気相成長法で成長させたBPSG膜やプラズマ気相成長法で成長させたSi酸化膜で形成され、その単層膜や、あるいは複数層を組み合わせた多層膜で形成する。プラズマ気相成長法で成長させたSiN膜を組み合わせた多層膜でもよい。ここでは、膜厚が100nm程度のBPSG膜と、膜厚が300nm程度のSi酸化膜と、膜厚が900nm程度のBPSG膜を形成した後、CMPを行って平坦化処理を施し、最終的に800nm程度に仕上げた絶縁膜を層間絶縁膜218とする。層間絶縁膜218は半導体基板201上に形成したシリサイド層217と、下部にバリアメタル層222を形成した配線層223との絶縁耐圧を確保するために設ける(図19)。
次に、層間絶縁膜218には、縮小投影露光技術により所定パターンのコンタクト穴219を形成するためのレジストパターンを形成した後、異方性ドライエッチングにより、層間絶縁膜218を加工をして、コンタクト穴219を形成する。この時、コンタクト穴219の底部のシリサイド層217が露出するように、異方性ドライエッチングを行う。また、コンタクト穴219は、ここでは、200nm程度の直径で形成する。続いて、コンタクト穴219を形成するためのレジストパターンは、酸素プラズマ処理による灰化処理と、硫酸と過酸化水素水、あるいは、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液による洗浄により除去して、層間絶縁膜218の表面とコンタクト穴219の内部表面を露出させる。図18はコンタクト穴219を開口した段階を示している。
次に、図19に示すように、層間絶縁膜218を形成した半導体基板201上には、密着層220を形成する。密着層220はArプラズマ(RFクリーニング)により、コンタクト穴219低部に露出したシリサイド層217の表面を清浄にした後、スパッタリングによるTi層の堆積と気相成長法によるTiN層の堆積を順次行うことにより形成する。それぞれ膜厚はTi層が20nm程度、TiN層が7nm程度で形成する。Ti層は層間絶縁膜218の表面と、コンタクト穴219の底部では膜厚が20nm程度、コンタクト穴219の側面には、ほとんど成長しない条件で形成する。また、TiN膜は層間絶縁膜218の表面と、コンタクト穴219の底部と側面、全てにおいてコンフォーマルな膜厚で形成する。続いて、窒素雰囲気中で650℃ 30秒程度の熱処理を行う。Ti層は、層間絶縁膜218への密着力の強化と、コンタクト穴219の底部の露出したシリサイド層217との接触を安定化するために形成する。TiN層は、導電体プラグ221の材料の拡散防止層とするために形成する。
次に、密着層220を形成した半導体基板201上に、導電体プラグ221を形成するための導電膜を形成する。導電膜は、半導体基板201の表面と、コンタクト穴219の底部と側面、全てにおいてコンフォーマルな膜厚で形成し、コンタクト穴219を充填する。ここでは、成長膜厚をコンタクト穴219の直径程度で設定して、プラズマ気相成長法により膜厚が400nm程度のW膜を形成する。続いて導電層にCMP処理を施して、密着層220上の導電層を全て除去し、コンタクト穴219の内部にのみ残すようにする。また、この時、CMP処理時は導電層だけでなく、層間絶縁膜218上の密着層220を同時に除去して、層間絶縁膜218の表面を露出させる。以上によって、導電体プラグ221を形成する。導電体プラグ221はシリサイド層217を上部に形成したゲート電極210、高濃度拡散層217と下部にバリアメタル層222を形成した配線層223を電気的に接続するために形成する。
次に、導電体プラグ221を形成した層間絶縁膜228上に、バリアメタル層222と配線層223と反射防止膜層224を順次形成する。バリアメタル層222は、導電体プラグ221と接触を密にして電気的に安定化するため、および上部に形成する配線層223の結晶性を整え、熱応力等による配線層223の断線を防止するために形成する。配線層223は電気抵抗を下げるために形成する。反射防止膜層224は、バリアメタル層222と配線層223と反射防止膜層224を所定のパターンに加工する時、縮小投影露光技術により形成するレジストパターンを、よりマスクパターンに忠実に転写するために形成する。ここでは、バリアメタル層222は、膜厚がそれぞれ、下層20nmと上層20nmのTi膜とTiN膜で形成する。また、配線層223は、膜厚が400nmのアルミ合金で形成する。また、反射防止膜層224は、膜厚がそれぞれ、下層5nmと上層20nmのTi膜とTiN膜で形成する。
次に、縮小投影露光技術により所定パターンのレジストパターンを形成した後、異方性ドライエッチングにより、バリアメタル層222と配線層223と反射防止膜層224を加工する。図20はバリアメタル層222と配線層223と反射防止膜層224を加工した段階を示している。バリアメタル層222と配線層223と反射防止膜層224によって、高速ロジック回路に混載された、NチャネルとPチャネルからなる低電圧駆動MOSトランジスタや、周辺回路に混載されたNチャネルとPチャネルからなる高耐圧駆動MOSトランジスタが、電気的に接続され機能をなすようになる。
この後、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設けた半導体集積回路装置の製造方法では、既知の多層配線形成技術により、多層の層間絶縁膜や多層の配線層と、上下の配線層を接続するコンタクト穴を形成することにより、より高機能、複雑な半導体集積回路装置を形成するものであるが、以降の説明については省略する。
本発明に係る半導体装置およびその製造方法は、高速ロジック回路とその周辺回路(I/O回路やアナログインターフェース回路)とを同一半導体基板内に設け、比較的ゲート酸化膜厚が薄く微細な低電圧駆動MOSトランジスタと、比較的ゲート酸化膜が厚くゲート長が長い高耐圧駆動MOSトランジスタを有する構成において、特にSTIを用いたフィールド絶縁膜を有する場合に、半導体基板に生じる結晶欠陥の発生を抑制しつつ、信頼性に優れたゲート酸化膜を形成するにおいて有効である。具体的には、液晶表示装置の高精細度化に伴い、液晶パネル駆動用の半導体装置に大容量の高速メモリー等、大規模回路を搭載するために、低電圧駆動領域の微細化、フィールド絶縁膜の微細化が進められ、LOCOS法に変わって、STIを用いた液晶表示装置等に有用である。
本発明の第1の実施の形態における半導体装置の断面図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の平面模式図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の初期段階の一部工程断面図である。 図4に続く工程断面図である。 図5に続く工程断面図である。 図6に続く工程断面図である。 図7に続く工程断面図である。 図8に続く工程断面図である。 図9に続く工程断面図である。 図10に続く工程断面図である。 図11に続く工程断面図である。 図12に続く工程断面図である。 図13に続く工程断面図である。 図14に続く工程断面図である。 図15に続く工程断面図である。 図16に続く工程断面図である。 図17に続く工程断面図である。 図18に続く工程断面図である。
符号の説明
101 半導体基板
102 高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜
103 低電圧駆動MOSトランジスタのゲート酸化膜
104 トレンチ
105 第1の絶縁膜
106 第2の絶縁膜
107 低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層
108 高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層
109 シリサイド層
110 ゲート電極
111 高濃度拡散層
112 サイドウォール
113 層間絶縁膜
114 密着層
115 導電体プラグ
116 バリアメタル層
117 導電体層
118 反射防止膜層
150 フィールド絶縁膜の領域
151 活性領域
152 ゲート電極配線領域
153 コンタクト形成領域
201 半導体基板
202 パッド酸化膜
203 SiN膜
204 トレンチ
205 第1の絶縁膜
206 第2の絶縁膜
207 第1のゲート酸化膜
208 第2のゲート酸化膜
209 第3のゲート酸化膜
210 ゲート電極
211 低電圧駆動領域以外を被うレジストパターン
212 低電圧駆動MOSトランジスタのLDD層
213 高耐圧駆動領域以外を被うレジストパターン
214 高耐圧駆動MOSトランジスタのLDD層
215 サイドウォール
216 高濃度拡散層
217 シリサイド層
218 層間絶縁膜
219 コンタクト穴
220 密着層
221 導電体プラグ
222 バリアメタル層
223 導電体層
224 反射防止膜層

Claims (22)

  1. 一つの半導体基板上に互いに区画された、高耐圧MOSトランジスタを有する高耐圧駆動領域と、低電圧駆動MOSトランジスタを有する低電圧駆動領域と、前記高耐圧MOSトランジスタと前記低電圧駆動MOSトランジスタを電気的に絶縁分離するためのフィールド絶縁膜とを備える半導体装置であって、
    前記高耐圧駆動MOSトランジスタを構成する第1のゲート絶縁膜は、
    半導体基板を酸化成長させたSi酸化膜と、減圧気相成長により成長させたSi酸化膜とで構成される2層膜を、
    酸化すると共に、微量に窒素を含むSi酸化膜を順次成長させたSi酸化膜系の絶縁膜で構成され、
    前記低電圧駆動MOSトランジスタを構成する第2のゲート絶縁膜は、酸化成長させた、微量に窒素を含むSi酸化膜系の絶縁膜で構成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記減圧気相成長により成長させたSi酸化膜は、SiHとNOの混合ガスの熱分解による減圧気相成長で成長させたSi酸化膜で構成されている請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記減圧気相成長により成長させたSi酸化膜は、フィールド絶縁膜上部へ渡る連続したコンフォーマルな膜厚のSi酸化膜で構成されている請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記低電圧駆動領域に形成した低電圧駆動MOSトランジスタのゲート電極長は、前記高耐圧駆動領域に形成した高耐圧駆動MOSトランジスタのゲート電極長より小さく構成されている請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記半導体基板を酸化成長させたSi酸化膜は、パイロ酸化により膜厚が5nmから7nmで構成されている請求項1記載の半導体装置。
  6. 前記高耐圧MOSトランジスタは、前記高耐圧駆動領域に前記第1のゲート絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極に整合され、前記高耐圧駆動領域の導電型とは反対の導電型を示す第1の領域と、前記第1の領域上であって、前記第1のゲート電極の側壁に設けられた第1のサイドウォールと、前記第1のサイドウォールによって整合され、前記第1の領域と同一導電型を示し、第1の領域に接する第2の領域とからなり、
    前記低電圧駆動MOSトランジスタは、前記低電圧駆動領域に前記第2のゲート絶縁膜を介して設けられた第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極に整合され、前記低電圧駆動領域の導電型とは反対の導電型を示す第3の領域と、前記第3の領域上であって、前記第2のゲート電極の側壁に設けられた第2のサイドウォールと、前記第2のサイドウォールによって整合され、前記第3の領域と同一導電型を示し、第2の領域に接する第4の領域とからなり、
    前記高耐圧駆動領域に設けられた第1の溝に第1のフィールド絶縁膜が充填され、
    前記低電圧駆動領域に設けられた第2の溝に第2のフィールド絶縁膜が充填されている請求項1記載の半導体装置。
  7. 前記第1のゲート絶縁膜は、前記第2のゲート絶縁膜よりその膜厚が厚く形成されている請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記第1のフィールド絶縁膜と前記第2のフィールド絶縁膜は、半導体基板に接する熱酸化で構成したSi酸化膜とその内部を充填する気相成長で堆積したSi酸化膜とで構成される請求項6記載の半導体装置。
  9. 前記第1のゲート電極と、前記第2のゲート電極は、ポリシリコン膜を主体として構成され、半導体基板の導電型とは反対の導電型を示す不純物がドーピングされて構成されている請求項6記載の半導体装置。
  10. 前記第1の領域は前記第3の領域より、不純物濃度分布が、厚みが厚く、濃度が薄く構成されている請求項6記載の半導体装置。
  11. 前記第2の領域は前記第4の領域と、不純物濃度分布が等しく構成されている請求項6記載の半導体装置。
  12. 前記第1のサイドウォールと、前記第2のサイドウォールは、半導体基板表面と水平な方向について、その幅が等しく構成されている請求項6記載の半導体装置。
  13. 前記第1の溝と、前記第2の溝は、その深さが等しく構成されている請求項6記載の半導体装置。
  14. 一つの半導体基板上に互いに区画された、高耐圧MOSトランジスタを有する高耐圧駆動領域と、低電圧駆動MOSトランジスタを有する低電圧駆動領域を備える半導体装置の製造方法であって、
    前記高耐圧駆動領域と前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上にパイロ酸化により第1のSi酸化膜を形成する工程と、
    前記第1のSi酸化膜上にSiHガスの熱分解による減圧気相成長により第2のSi酸化膜を形成する工程と、
    前記半導体基板上の前記低電圧駆動領域の前記第1のSi酸化膜と前記第2のSi酸化膜を除去して、前記低電圧駆動領域の前記半導体基板表面を露出させる工程と、
    Oガス中で加熱することにより、前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上に微量の窒素を含有した第3のSi酸化膜を形成すると同時に、前記高耐圧駆動領域の前記半導体基板上に形成されている前記第2のSi酸化膜を耐圧特性に優れるSi酸化膜に改質させ、前記第1のSi酸化膜と改質させた第2のSi酸化膜からなる第4のSi酸化膜を形成する工程と、
    前記高耐圧駆動領域と前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上にゲート電極を形成する工程と、
    前記低電圧駆動領域に形成した前記第3のSi酸化膜をゲート酸化膜とする前記低電圧駆動MOSトランジスタを形成する工程と、
    前記高耐圧駆動領域に形成した前記第4のSi酸化膜をゲート酸化膜とする前記高耐圧駆動MOSトランジスタを形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  15. 前記第2のSi酸化膜は、SiHとNOの混合ガスによる熱分解を利用した減圧気相成長により形成する請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  16. 高耐圧駆動領域に形成した前記第4のSi酸化膜は、前記第1のSi酸化膜の成長膜厚を固定して、前記第2のSi酸化膜の成長膜厚を変化させることで、所望の膜厚に形成する請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記第3のSi酸化膜は、NOガスかNOガスを含む雰囲気中で最高到達温度が1000℃以上の急速加熱により形成する請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記第1のSi酸化膜は5nmから7nmの膜厚で形成する請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記第1のSi酸化膜を形成する前に、前記高耐圧駆動領域と前記低電圧駆動領域の前記半導体基板上に溝と前記溝へのSi酸化膜の埋め込みによりフィールド絶縁膜を形成する工程を含み、
    前記ゲート電極を形成する工程は、前記高耐圧駆動領域の前記第3のSi酸化膜上に第1のゲート電極を形成すると同時に、前記低電圧駆動領域の前記第4のSi酸化膜上に第2のゲート電極を形成する工程とからなり、
    前記低電圧駆動MOSトランジスタと前記高耐圧MOSトランジスタを形成する工程は、前記第1のゲート電極に整合され、前記高耐圧駆動領域主面の導電型とは反対の導電型を示す第1の領域を形成する工程と、
    前記第2のゲート電極に整合され、前記低電圧駆動領域主面の導電型とは反対の導電型を示す第2の領域を形成する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域上であって、前記第1のゲート電極の側壁と前記第2のゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する工程と、
    前記サイドウォールによって整合され、前記高耐圧駆動領域の前記第1の領域と同一導電型を示す第1の領域に接する第3の領域を形成すると同時に、前記サイドウォールによって整合され、前記低電圧駆動領域の前記第2の領域と同一導電型を示す第2の領域に接する第4の領域を形成する工程とからなる請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  20. 前記低電圧駆動領域に形成した前記第3のSi酸化膜をゲート酸化膜とする低電圧駆動MOSトランジスタの第2のゲート電極の長さは、前記高耐圧駆動領域に形成した前記第4のSi酸化膜をゲート酸化膜とする高耐圧駆動MOSトランジスタの第1のゲート電極の長より小さく形成する請求項19記載の半導体装置の製造方法。
  21. 前記高耐圧駆動領域に形成した前記第1の領域と、前記低電圧駆動領域に形成した前記第2の領域は、イオン注入によって形成し、前記第2の領域を形成するイオン注入は、前記第1の領域を形成するイオン注入より、加速エネルギーが低く、注入量が多い条件で行う請求項19記載の半導体装置の製造方法。
  22. 前記高耐圧駆動領域に形成した前記第3の領域と、前記低電圧駆動領域に形成した前記第4の領域は、イオン注入によって形成し、前記第3の領域を形成するイオン注入と、前記第4の領域を形成するイオン注入は、加速エネルギーと注入量が同じ条件で行う請求項19記載の半導体装置の製造方法。
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KR100973857B1 (ko) * 2007-12-28 2010-08-03 매그나칩 반도체 유한회사 반도체 소자의 제조 방법

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