JP2006351796A - 投影露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構成や手順で、レチクルと感光基板との位置合わせを的確に行うことができ、導体パターンを感光基板の適切な位置に形成できる投影露光装置を提供する。
【解決手段】 露光光の照射によって光応答する光応答部材を用い、この光応答部材に露光光を照射してパターン基準マークの投影像を光応答部材に形成して、このパターン基準マークの投影像の位置と、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、を検出し、感光基板にパターンを投影すべき位置に感光基板が載置された載置手段を位置づける。
【選択図】 図1

Description

プリント配線基板や半導体デバイスを製造するための投影露光装置であって、感光基板に露光光を照射して感光基板に導体パターンを形成するための投影露光装置に関する。
プリント配線基板や半導体デバイスを製造するため投影露光装置は、レチクルに形成されたパターンを感光基板に投影して、感光基板に導体パターンを形成するための装置である。パターンを感光基板に投影するときには、レチクルに形成されたパターンが感光基板の所望する位置に的確に投影されるようにする必要があり、予めレチクルと感光基板との位置合わせをしなければならない。
レチクルと感光基板との位置合わせは、基準位置マークを利用して行われる。例えば、レチクルにパターンのほかに基準位置マークを予め形成しておくとともに、感光基板にも基準位置マークを形成しておき、パターンを感光基板に投影する前に、これらの基準位置マーク同士が互いが重なるように感光基板の位置を調節する。この感光基板の位置の調節は、顕微鏡等の光学的な計測手段を用いて基準位置マークを観察しながら行われる(例えば、特許文献1参照)。
特許2658051号公報
しかしながら、上述した従来の投影露光装置においては、基準位置マークの観察は、投影レンズを介して行われていた。この投影レンズは、感光基板に投影するレチクルのパターンの像を所望の大きさに変更するためのものであり、紫外線等の露光光の波長に適合するように調節されている。
上述した従来の投影露光装置では、レチクルの基準位置マークと感光基板の基準位置マークとの双方を、を投影レンズを介して観察するものであった。このため、レチクルの基準位置マークと感光基板の基準位置マークとを直接観察するのではなく、レチクルの基準位置マークの像と、感光基板の基準位置マークの像との2つの像によって、位置合わせをしていた。このため、光学系が複雑になるとともに、的確な位置合わせが困難な場合があった。
また、上述したように、投影レンズは、紫外線等の露光光の波長に適合するように調節されている。一方、基準位置マークを観察するときには、白色光等の可視光の下で行われる。このため、可視光の下で投影レンズを介して基準位置マークを観察すると、波長の相違により、顕微鏡で観察する基準位置マークの像の位置が逸れる場合がある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡素な構成や手順で、レチクルと感光基板との位置合わせを的確に行うことができる投影露光装置を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明においては、露光光の照射によって光応答する光応答部材を用い、この光応答部材に露光光を照射してパターン基準マークの投影像を光応答部材に形成して、パターン基準マークの投影像の位置と、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、を検出し、感光基板にパターンを投影すべき位置に感光基板が載置された載置手段を位置づける。
具体的には、本発明に係る投影露光装置は、
露光光が発せられる光源を含む投影露光装置であって、
前記光源から発せられた前記露光光によって露光される感光基板に投影されるパターンと、前記パターンの基準位置を示すパターン基準マークとが形成されたレチクルと、
前記感光基板が所定の位置に載置される載置手段と、
前記露光光の照射による光応答によって前記パターン基準マークの投影像を形成できる光応答部材と、
前記パターン基準マークの投影像の位置と、前記感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、を検出する基準位置検出手段と、
前記パターン基準マークの前記投影像の位置と前記基板基準マークの位置とに基づいて、前記感光基板に前記パターンを投影する位置に、前記載置手段を位置づける載置移動手段と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る投影露光装置は、露光光が発せられる光源を含む。光源は、後述する感光基板を露光するのに適した波長の露光光を発する。
また、本発明に係る投影露光装置は、レチクルを含む。レチクルには、パターンとパターン基準マークとが所定の位置に形成されている。このレチクルとは、プリント配線板や半導体デバイスのウエハを製造するときに、感光基板に導体パターンを形成するために用いられるフォトマスクをいう。感光基板は、銅張積層板等の基板からなり、導体パターンが形成される前の基板であり、その表面がレジスト等の感光性の物質によって覆われている基板をいう。導体パターンは、プリント配線板で導電性材料によって形成される図形をいう。
レチクルに形成されたパターンは、光源から発せられた露光光によって露光される感光基板に投影される。レチクルに形成されたパターン基準マークは、パターンの基準位置を示す。
さらに、本発明に係る投影露光装置は、載置手段を含む。載置手段には、上述した感光基板が所定の位置に載置される。この所定の位置は、載置手段に載置された感光基板の位置を特定することができる位置であり、再現性よく感光基板を載置できる位置が好ましい。
さらにまた、本発明に係る投影露光装置は、光応答部材を含む。光応答部材には、露光光の照射による光応答によってパターン基準マークの投影像を形成できる。光応答部材は、フォトクロミズムを示す物質を含むものが好ましい。フォトクロミズムは、特定の有機分子が光反応により可逆的に分子構造を変化させ、それに伴って吸収スペクトルや屈折率などの光学的物性や、電子物性、機械的変化などのさまざまな物性が変化する現象をいう。例えば、物質に光を照射するとその色が変化し、光の照射をやめたり、別の光を照射したりすると、元の色に戻る可逆的な現象をいう。
この光応答部材が載置手段に設けられるものが好ましい。なお、「載置手段に設けられる」とは、光応答部材が、載置手段に取り外しができないように設けられている場合、又は、載置手段に着脱可能に設けられている場合の双方を含む。いずれの場合であっても、光応答部材にパターン基準マークの投影像を形成でき、形成されたパターン基準マークの投影像の位置を検出して、パターン基準マークの位置を特定できるように、光応答部材が載置手段に設けられればよい。
また、本発明に係る投影露光装置は、基準位置検出手段を含む。基準位置検出手段は、パターン基準マークの投影像の位置と、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、を検出する。ここで、基準位置検出手段は、パターン基準マークについては、その投影像の位置を検出するのに対して、基板基準マークについては、基板基準マークそのものの位置を検出する。
この基準位置検出手段は、パターン基準マークの投影像の位置と、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、を共通の測定系で検出するものが好ましい。
すなわち、本発明に係る投影露光装置の基準位置検出手段は、パターン基準マークの投影像の位置を検出する測定系と、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置を検出する測定系と、の2つの独立した測定系で検出するものではない。本発明に係る投影露光装置の基準位置検出手段は、共通した測定系で、パターン基準マークの投影像の位置と、基板基準マークの位置とを検出する。
このようにしたことにより、測定系を十分に活用できるとともに、投影露光装置の構成を簡素にできる。
さらに、本発明に係る投影露光装置は、載置移動手段を含む。載置移動手段は、載置手段を移動させて所定の位置に位置づける。上述したように、載置手段には感光基板が載置されており、所定の位置とは、載置手段に載置された感光基板にパターンを投影して、導体パターンを感光基板に形成するのに適切な位置をいう。この所定の位置は、パターン基準マークの投影像の位置と基板基準マークの位置とに基づいて定められる。
このように、基準位置検出手段が、パターン基準マークについては、その投影像の位置を検出し、基板基準マークについては、基板基準マークそのものの位置を検出するので、基板基準マークの位置の検出には、投影レンズを介することなく検出することができ、投影露光装置の構成を簡素にすることができるとともに、レチクルと感光基板との位置合わせを的確に行うことができる。
さらに、上述した基準位置検出手段は、パターン基準マークの投影像の位置を検出した後、次いで、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置を検出するものが好ましい。
このような手順で、パターン基準マークの投影像の位置と、基板基準マークの位置とを検出するので、パターン基準マークの投影像の位置を検出する測定系と、感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置を検出する測定系とを共通にすることができ、測定系を十分に活用して、投影露光装置の構成を簡素にすることができる。
さらにまた、光応答部材が、載置手段に設置されているものが好ましい。
ここで、「設置されている」とは、光応答部材が、載置手段に一体に形成されている場合、又は、載置手段に別体で形成されている場合の双方を含む。すなわち、露光光の照射によって光応答部材に形成されるパターン基準マークの投影像の位置が検出できるように、光応答部材が、載置手段に存在すればよい。
また、上述した基準位置検出手段は、パターン基準マークの投影像の位置を検出する検出位置、又は検出位置から退避した退避位置に移動可能であるものが好ましい。
基準位置検出手段は、検出位置と退避位置との双方の位置に移動できるものが好ましい。ここで、検出位置とは、レチクルに形成されたパターン基準マークの像を検出したり、感光基板に形成された基板基準マークを検出したりするときに、基準位置検出手段を位置づける位置である。退避位置は、基準位置検出手段が、種々の作業や感光基板の露光等の障害とならないようにするために、基準位置検出手段を退避させる位置である。
さらに、前記レチクルには、複数の前記パターン基準マークが形成され、かつ、
前記感光基板には、前記複数の前記パターン基準マークに応じて複数の前記基板基準マークが形成され、かつ、
前記基準位置検出手段は、前記複数の前記パターン基準マークの各々に、又は前記複数の前記基板基準マークの各々に、対応した複数の検出部を含むものが好ましい。
このように、基準位置検出手段は、複数のパターン基準マークと、複数の基板基準マークとを、検出する複数の検出部を含むようにしたことで、レチクルと感光基板との位置合わせをより的確に行うことができる。なお、基準位置検出手段は、複数の検出部を含むが、パターン基準マークの投影像の位置の検出と、基板基準マークの位置の検出とを、共通の測定系で行うことにはかわりはない。例えば、基準位置検出手段が顕微鏡である場合には、複数のパターン基準マークや、複数の基板基準マークを、検出するための複数のレンズや、複数のCCDカメラを有するが、顕微鏡としては、複数のパターン基準マークと、複数の基板基準マークとの双方を、共通の光学系で観察する。
さらにまた、前記基準位置検出手段は、前記パターン基準マークの投影像の位置と、前記感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、の相対位置を測定する位置測定手段を含むものが好ましい。
例えば、パターン基準マークの投影像の位置に対する基板基準マークの位置を検出することができれば、基板基準マークの位置をパターン基準マークの投影像の位置に一致させることで、基板基準マークとパターン基準マークと重ねることができる。このように、相対位置を測定することで、レチクルと感光基板との位置合わせをすることができるので、投影露光装置の構成や位置合わせの処理を簡素にすることができる。
簡素な構成や手順で、レチクルと感光基板との位置合わせを的確に行うことができ、導体パターンを感光基板の適切な位置に形成できる。
<<<第1の実施の形態>>>
<<構成>>
図1は、本発明の第1の実施の形態による投影露光装置100を示す斜視図である。
<光学系>
[光源110]
投影露光装置100の上部には、光源110が、支持部材(図示せず)によって支持されて設けられている。光源110は、図面に示す+Y方向に向かって所定の波長の露光光、例えば、紫外線を発するように支持部材に設置されている。
[反射ミラー112]
光源110から発せられた露光光の進行方向には、反射ミラー112が設けられている。反射ミラー112は、光源110から発せられた露光光を、下方(−Z方向)に進むように支持部材(図示せず)に設置されている。すなわち、反射ミラー112は、光源110から発せられて、+Y方向に進行する露光光を、−Z方向に進行するように露光光の進行方向を変換する。
[投影レンズ114]
上述した反射ミラー112の下方には、投影レンズ114が設けられている。投影レンズ114は、略円柱状の形状を有している。この投影レンズ114は、入射面と射出面とを有し、入射面が上側に位置し、射出面が下側に位置するように、支持部材(図示せず)に設置されている。
投影レンズ114の入射面には、上述した光源110から発せられた露光光が入射する。投影レンズ114の内部では、入射した露光光の光束の断面の大きさが所望する大きさになるように変換され、変換された露光光が射出面から射出される。このようにすることで、後述するレチクル160に形成されたパターン166の像の大きさを投影レンズ114によって変え、そのパターン166の像を感光基板180に投影し、感光基板180に所望する大きさの導体パターンを形成することができる。
<ステージ>
[レチクル搭載ステージ116]
上述した反射ミラー112と投影レンズ114との間には、レチクル搭載ステージ116が設けられている。レチクル搭載ステージ116は、X方向、Y方向、Z方向及びθ方向に移動できるテーブル118からなる。このテーブル118は、水平面(X−Y面)を有し、後述するように、この水平面にレチクル160が載置される。テーブル118には、このレチクル160のガラス基板が位置する箇所には、貫通孔(図示せず)が形成されている。上述した光源から発せられた露光光は、この貫通孔を介して、投影レンズ114の入射面に入射することができる。
レチクル搭載ステージ116には、X方向、Y方向、Z方向及びθ方向(X−Y面内における回転方向)の各々の方向に駆動するためのモータ(図示せず)が設けられている。これらのモータは、制御装置(図示せず)に電気的に接続されている。制御装置は、テーブル118を所望する位置に移動させるための駆動信号をモータに発する。
[レチクル160]
レチクルは、プリント配線板や半導体デバイスのウエハを製造するときに、感光基板に導体パターンを形成するために用いられるフォトマスクである。すなわち、レチクルは、感光基板に導体パターンを転写するためのネガに相当する。なお、感光基板は、銅張積層板等の基板からなり、導体パターンが形成される前の基板であり、その表面がレジスト等の感光性の物質によって覆われている基板をいう。導体パターンは、プリント配線板で導電性材料によって形成される図形をいう。本実施の形態におけるレチクル160は、プリント配線板を製造するためのものであり、感光基板に導体パターンを形成するために用いられるものである。
図2(a)は、レチクル160を示す平面図である。なお、図2(a)においては、光源110から発せられた露光光が透過できる領域と露光光が透過できない領域とを明確に示すために、露光光が透過できない領域には、斜線を付して示した。
レチクル160は、板状のガラス基板162からなる。ガラス基板162は、光源110から発せられた露光光が透過できる透明な材料からなる。
ガラス基板162の略中央部には、パターン形成部164が形成されている。パターン形成部164には、後述する感光基板180に形成する導体パターンに対応したパターン166がガラス基板162上に形成されている。パターン166は、光源110から発せられた露光光を遮る材料からなり、クロム等の金属からなるのが好ましい。パターン形成部164において、パターン166が形成されていない領域では、ガラス基板162の透明な状態にされており、光源110から発せられた露光光が透過できる。
パターン形成部164を周回する周辺領域も、露光光を遮る材料によって形成されている。この周回領域の左右の各々には、パターン166の基準位置を示すためのパターン基準マーク168a及び168bが形成されている。パターン基準マーク168aと168bとの間隔Pが、後述する顕微鏡150の2つの撮像部152a及び152bとの間隔と対応するように、パターン基準マーク168a及び168bは形成されている。このパターン基準マーク168a及び168bでは、ガラス基板162の透明な状態が維持されており、光源110から発せられた露光光が透過できる。
レチクル160は、上述したレチクル搭載ステージ116の水平面に載置される。上述した光源110から発せられた露光光は、反射ミラー112によって、下方(−Z方向)に向きを変えられる。向きを変えた露光光は、レチクル搭載ステージ116の水平面に載置されたレチクル160に照射される。
上述したように、レチクル160のガラス基板162上には、感光基板180に形成する導体パターンに対応したパターン166が形成されている。レチクル160に照射された露光光は、ガラス基板上でパターン166が形成されていない箇所を透過して、投影レンズ114に入射する。
[ワーク載置ステージ130]
投影レンズ114の下方には、ワーク載置ステージ130が設けられている。ワーク載置ステージ130は、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにZ方向及びθ方向移動用ステージ136からなる。さらに、Z方向及びθ方向移動用ステージ136の上部には、テーブル138が設けられている。このテーブル138は、水平面(X−Y面)を有し、後述するように、この水平面に銅張積層板等の感光基板180が載置される。
なお、本明細書では、プリント配線板とは、電気絶縁性の材料の表面や内部に、導電性材料である導体パターンが形成されたものをいう。また、導体パターンとは、上述したプリント配線板で導電性材料によって形成される図形をいう。上述した銅張積層板等の感光基板180は、この導体パターンが形成される前の基板をいう。さらに、プリント回路板とは、プリント配線板にLSI、IC、トランジスタ等の電子部品が搭載され、はんだ付けが行われて電気的接続が形成されている構成品をいう。
上述したX方向移動用ステージ132には、X方向に移動させるためのモータ(図示せず)が設けられている。Y方向移動用ステージ134には、Y方向に移動させるためのモータ(図示せず)が設けられている。Z方向及びθ方向移動用ステージ136には、Z方向及びθ方向に移動させるためのモータ(図示せず)が設けられている。これらのモータの各々は、制御装置(図示せず)に電気的に接続されている。制御装置は、テーブル138を所定の位置に移動させるための駆動信号をこれらのモータに発する。特に、これらのX方向、Y方向及びθ方向の駆動用のモータは、ダミー基板170や感光基板180が載置されたテーブル138をX−Y平面内の所望する位置に移動させて、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置や、感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bの位置を測定することができる。なお、ダミー基板170については、後述する。
[顕微鏡ステージ140]
ワーク載置ステージ130の+X方向の側方には、顕微鏡ステージ140が設けられている。顕微鏡ステージ140の上部には、後述する顕微鏡150が設けられている。顕微鏡ステージ140には、X方向に移動させるためのモータ(図示せず)が設けられている。このモータは、制御装置(図示せず)に電気的に接続されている。制御装置は、顕微鏡150を所望する位置に移動させるための駆動信号をモータに発する。具体的には、後述する退避位置と測定位置とに顕微鏡150を位置づけるように、顕微鏡ステージ140のモータを駆動する。
退避位置は、顕微鏡150が、種々の作業や感光基板の露光等の障害とならないようにするために、顕微鏡150を退避させる位置である。具体的には、後述するダミー基板170をワーク載置ステージ130のテーブル138に載置する作業をしたり、光源110から露光光を発して、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成したり、導体パターンを感光基板180に形成したりするときに、顕微鏡150を位置づける位置である。
測定位置は、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像を撮像したり、感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを撮像したりするときに、顕微鏡150を位置づける位置である。
<測定系>
[顕微鏡150]
上述したように、顕微鏡ステージ140の上部には、後述する顕微鏡150が設けられている。この顕微鏡150は、2つの撮像部152a及び152b(図3参照)を含む。2つの撮像部152a及び152bは、例えば、CCDカメラ等の撮像素子からなる。これらの2つの撮像部152a及び152bは、テーブル138に載置されたダミー基板170の表面や感光基板180の表面を撮像する。
特に、後述するように、2つの撮像部152a及び152bは、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bや、感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを撮像する。具体的には、撮像部152aは、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168bの像169bや、感光基板180に形成された基板基準マーク188bを撮像する。また、撮像部152bは、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168aの像169aや、感光基板180に形成された基板基準マーク188aを撮像する。
2つの撮像部152a及び152bは、撮影処理と演算処理とを行う撮像処理部(図示せず)に電気的に接続されている。撮像処理部は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)及びRAM(ランダムアクセスメモリ)等からなる。2つの撮像部152a及び152bは、撮影した像を電気信号に変換し、撮像処理部にその電気信号を供給する。撮像処理部による撮影処理は、供給された電気信号に基づいて、2つの撮像部152a及び152bによって撮影された像をデータ化する。演算処理は、データ化された撮影データを用いて、画像処理を行い、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置や、感光基板180に形成された基板基準マーク188bの位置を算出して、その値を記憶する。
<ダミー基板170>
第1の実施の形態では、ダミー基板170(図3(a)及び(b)参照)を用いる。このダミー基板170は、後述する感光基板180と同様の板状の形状を有する。ダミー基板170の表面は、光源110から発せられた露光光が照射されることによって光応答する材料からなる。例えば、フォトクロミズムを示す物質が、ダミー基板170の表面に塗布されているものが好ましい。特に、露光光の作用により色が可逆的に変化する材料が、ダミー基板170の表面に塗布されているものがより好ましい。
後述するように、光源110から発せられた露光光が、レチクル160を介してダミー基板170に照射されたときに、レチクル160に形成されているパターン基準マーク168a及び168bが投影され、ダミー基板170の表面に塗布された光応答する材料が露光光によって光応答して、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bが、ダミー基板170の表面に形成される。具体的には、露光光が照射された箇所が変色して、その変色した箇所が、パターン基準マーク168a及び168bの像に対応する。
なお、この変色等の光応答は、可逆的なものが好ましい。すなわち、露光光が照射されて変色した後、所定時間経過したときには、もとの色に戻るものが好ましい。このようにすることで、ダミー基板170を複数回繰り返し使用することができ、ダミー基板170を準備する手間を軽減させるとともに、プリント配線板の製造コストを下げることもできる。
<感光基板180>
感光基板180は、例えば、表面に銅が張られた銅張積層板等の基板からなり、導体パターンが形成される前の基板であり、その表面がレジスト等の感光性の物質によって覆われている基板をいう。上述したように、導体パターンは、上述したプリント配線板で導電性材料によって形成される図形である。
図2(b)は、本実施の形態で用いる感光基板180の例を示す平面図である。なお、感光基板180には、導体パターン186は未だ形成されておらず、図2(b)では、導体パターンや導体パターンが形成される領域は、仮想的なものとして破線で示した。この感光基板180には、感光基板180の基準位置を示すための基板基準マーク188a及び188bが形成されている。
また、感光基板180に形成される導体パターン186の大きさは、レチクル160に形成されたパターン166の大きさとは異なる場合が一般的であり、レチクル160のパターン166が縮小されて導体パターン186が形成される。このため、基板基準マーク188aと188bとの間隔P’も、レチクル160のパターン基準マーク168aと168bとの間隔Pとは異なる。なお、この導体パターン186の大きさは、上述した投影レンズ114の倍率によって定めることができる。
<<位置の測定、位置合わせ、露光の手順>>
以下では、第1の実施の形態による投影露光装置100を用いて、位置の測定と、位置合わせと、露光との手順を説明する。
これらの手順の概略は、(第1ステップ)レチクル160のパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成する。(第2ステップ)ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を、顕微鏡150によって測定する。(第3ステップ)感光基板に形成された基板基準マーク188a及び188bの位置を、顕微鏡150によって測定する。(第4ステップ)パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置と、基板基準マーク188a及び188bの位置とに基づいて、ワーク載置ステージ130を移動させて、感光基板180を露光して導体パターンを形成する。
これらの手順を、図3及び図4を用いて説明する。なお、図3(a)〜(d)では、測定手順を示すために、図1に示した投影露光装置100と、図2(a)に示したレチクル160と、を簡略化して示した。また、図3(a)〜(d)では、顕微鏡150は、その位置を明確に示すために、2つの撮像部152a及び152bのみを示した。
<第1ステップ>
最初に、図3(a)に示すように、顕微鏡ステージ140のモータを駆動して、顕微鏡150を退避位置に移動させておく。上述したように、退避位置は、顕微鏡150が、種々の作業や感光基板の露光等の障害とならないようにするために、顕微鏡150を退避させる位置であり、ダミー基板170をワーク載置ステージ130のテーブル138に載置する作業をしたり、光源110から露光光を発して、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成したり、導体パターンを感光基板180に形成したりするときの顕微鏡150の位置である。
次に、レチクル搭載ステージ116のテーブル118の所定の位置にレチクル160を載置する。さらに、ワーク載置ステージ130のテーブル138の所定の位置にダミー基板170を載置する。
次いで、光源110から露光光を発し、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bをダミー基板170に投影し、パターン基準マーク168a及び168bの像をダミー基板170に形成する。上述したように、ダミー基板170は、露光光が照射されると光応答を示す材料からなる。特に、本実施の形態では、露光光の照射によって変色するフォトクロミズムを示す物質が、ダミー基板170に塗布されている。また、上述したように、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bでは、露光光が透過できるように、ガラス基板162の透明な状態にされている。このため、光源110から露光光が発せられると、露光光は、レチクル160のパターン基準マーク168a及び168bを透過し、透過した露光光は、ダミー基板170に照射される。この露光光の照射により、パターン基準マーク168a及び168bの像がダミー基板170に投影され、ダミー基板170のその箇所が変色する。
<第2ステップ>
この第2ステップでは、図3(b)に示すように、顕微鏡ステージ140のモータを駆動して、顕微鏡150を測定位置に移動させる。この測定位置は、上述した第1のステップによって、パターン基準マーク168a及び168bの像が投影されて、ダミー基板170が変色した箇所を、顕微鏡150が撮像することができる位置である。
以下では、ダミー基板170が変色することによって形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像の各々を169a及び169bと称する。
この測定位置に顕微鏡150を移動させることによって、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169b、すなわち、変色した箇所を顕微鏡150によって撮像することができる。この顕微鏡150によって撮像された像169a及び169bの例を図4(a−1)及び(a−2)に示す。
図4(a−1)及び(a−2)は、顕微鏡150の2つの撮像部152a及び152bによって撮像された領域の全体を示す。上述したように、撮像部152aが、パターン基準マーク168bの像169bを撮像し、撮像部152bが、パターン基準マーク168aの像169aを撮像する。撮像部152aによって撮像された領域の全体を、図4(a−1)の矩形の領域で示し、撮像部152bによって撮像された領域の全体を、図4(a−2)の矩形の領域で示した。
なお、投影レンズ114は、像の位置を上下左右を反転させるため、図4で示したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置は、左右が逆になっている。また、図4(a−1)及び(a−2)では、撮像された領域で変色したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bを黒い円で示した。
撮像したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を、撮像処理部における画像処理や演算処理によって算出して、その位置データを記憶する。なお、この処理で算出された像169a及び169bの位置は、撮像された領域における位置を示す単位を用いればよい。例えば、撮像された領域における位置を画素単位(ピクセル)で定めることができる。具体的には、撮像された領域の左上を原点とし、原点からの像169a及び169bの位置を画素数で算出する。図4(a−1)及び(a−2)に示した例では、像169bの位置は、(PXL1,PYL1)であり、像169aの位置は、(PXR1,PYR1)である。これらのPXL1、PYL1、PXR1及びPYR1は、画素数で算出されたものである。
<第3ステップ>
この第3ステップでは、最初に、図3(c)に示すように、ワーク載置ステージ130のテーブル138に載置したダミー基板170を外して、テーブル138の所定の位置に感光基板180を載置する。
次に、この感光基板180に形成されている基板基準マーク188a及び188bを顕微鏡150によって撮像する。上述したように、感光基板180には、感光基板180の基準位置を示すための基板基準マーク188a及び188bが形成されている。この感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを、顕微鏡150によって撮像した例を図4(b−1)及び(b−2)に示す。
この図4(b−1)及び(b−2)では、顕微鏡150によって撮像された基板基準マーク188a及び188bを破線の白い円で示した。なお、この第3ステップでは、ワーク載置ステージ130のテーブル138からダミー基板170が外されているので、像169a及び169bは撮像されないが、図4(b−1)及び(b−2)では、像169a及び169bの位置を示すために、第2ステップで記憶された位置データに基づいて、像169a及び169bを黒い円の画像で表示しているものとする。
この第3ステップでも、撮像した基板基準マーク188a及び188bの位置を、撮像処理部における画像処理や演算処理によって算出して、その位置データを記憶する。この基板基準マーク188a及び188bの位置も、撮像された領域における位置を示す単位を用いればよい。例えば、撮像された領域における位置を画素単位(ピクセル)で定めることができる。図4(b−1)及び(b−2)に示した例では、基板基準マーク188bの位置は、(PXL2,PYL2)であり、基板基準マーク188aの位置は、(PXR2,PYR2)である。上述したように、これらのPXL2、PYL2、PXR2及びPYR2は、画素数で算出されたものである。
図4(b−1)及び(b−2)に示すように、ワーク載置ステージ130のテーブル138に感光基板180を載置した当初では、基板基準マーク188a及び188bの位置と、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置とは、異なっている場合が多い。
このため、基板基準マーク188aが、パターン基準マーク168aの像169aと重なり、かつ、基板基準マーク188bが、パターン基準マーク168bの像169bと重なるように、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにθ方向移動用ステージ136を移動させる。具体的には、上述した基板基準マーク188aのX方向の位置PXR2が、PXR1に一致し、基板基準マーク188aのY方向の位置PYR2が、PYR1に一致し、かつ、基板基準マーク188bのX方向の位置PXL2が、PXL1に一致し、基板基準マーク188bのY方向の位置PYL2が、PYL1に一致するように、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにθ方向移動用ステージ136を移動させる方向や距離を演算して、これらのステージを移動させるためのモータを駆動する。
基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なったときの例を図4(c−1)及び(c−2)に示す。上述した第1ステップ〜第3ステップの手順に示したように、顕微鏡150のみで、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なるように、ワーク載置ステージ130のテーブル138を移動し、感光基板180を所望する位置に位置づけることができる。
<第4ステップ>
第4ステップでは、最初に、図3(d)に示すように、顕微鏡ステージ140のモータを駆動して、顕微鏡150を退避位置に移動させる。このとき、ワーク載置ステージ130のテーブル138は、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なる位置に維持されている。
次に、光源110から露光光を発して、レチクル160のパターン166の像を感光基板180に投影し、感光基板180を露光する。感光基板180においては、レチクル160のパターン166に対応する箇所は、影となって露光されず、レチクル160のパターン166に対応しない箇所は、露光光が照射されて露光される。このようにすることにより、レチクル160に形成されたパターン166の像を導体パターンとして感光基板180に形成することができる。
また、上述したように、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なった状態であるので、レチクル160のパターン166の像を、感光基板180上の所望する位置に投影することができ、パターン166の像に対応した導体パターンを感光基板180の適切な位置に形成することができる。
なお、上述した第2ステップによって、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を既に測定したレチクル160を用いて、別の感光基板180に導体パターンを形成する場合には、上述した第3ステップから始めればよい。
<<第1の実施の形態の概要>>
上述したように、第1の実施の形態による投影露光装置100は、露光光の照射によって変色するフォトクロミズムを示す物質が塗布されたダミー基板170を用いた。このダミー基板170を用いて、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成する。さらに、形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を検出して記憶させる。この記憶させた位置を基準にして、感光基板180の位置合せをする。このようなダミー基板170を用いることで、ダミー基板170を複数回繰り返し使用することができ、ダミー基板170を準備する手間を軽減させるとともに、プリント配線板の製造コストを下げることもできる。
さらに、この第1の実施の形態による投影露光装置100は、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bを撮像する場合にも、感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを撮像する場合にも、共通した顕微鏡150のみを用いることで行うことができる。顕微鏡150によって撮像された画像から、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置と、感光基板180に形成されている基板基準マーク188a及び188bの位置との双方を測定することができる。
<<<第2の実施の形態>>>
図5は、本発明の第2の実施の形態による投影露光装置200を示す斜視図である。この第2の実施の形態による投影露光装置200が、第1の実施の形態による投影露光装置100と異なる構成は、顕微鏡156と、レーザ干渉計190及び192とである。図5では、その他の第1の実施の形態による投影露光装置100と共通する構成要素には、同一の符号を付した。
第2の実施の形態における顕微鏡156は、顕微鏡ステージによって移動されず、顕微鏡支持部材142によって一定の位置に固定されている。このため、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bや、基板基準マーク188a及び188bを顕微鏡156で撮像するときには、これらのマークの像やマークが、顕微鏡156の撮像領域に含まれるように、ワーク載置ステージ130を移動させる。
このように撮像の度にワーク載置ステージ130を移動させるため、ワーク載置ステージ130の位置を検出するためのレーザ光波干渉式測長器(以下、レーザ干渉計と称する。)190及び192が設けられている。レーザ干渉計190は、X方向及びθ方向の位置を検出する。レーザ干渉計192は、Y方向の位置を検出する。
以下に、この第2の実施の形態による投影露光装置200の詳細を説明する。
<<構成>>
<光学系>
光源110、反射ミラー112及び投影レンズ114は、いずれも第1の実施の形態による投影露光装置100と同一の構成であり、同一の機能を有する。
<ステージ>
レチクル搭載ステージ116、レチクル160及びワーク載置ステージ130も、いずれも第1の実施の形態による投影露光装置100と同一の構成であり、同一の機能を有する。
上述したように、第2の実施の形態による投影露光装置200では、顕微鏡ステージ140は設けられていない。
<測定系>
測定系においては、ダミー基板170や感光基板180に関しては、いずれも第1の実施の形態による投影露光装置100のものと同一の構成である。
[顕微鏡156]
ワーク載置ステージ130の+X方向の側方には、顕微鏡支持部材142が支持部材(図示せず)に設けられている。顕微鏡支持部材142には、顕微鏡156が移動しないように設けられている。
顕微鏡156は、1つの撮像部152c(図3参照)を含む。撮像部152cは、例えば、CCDカメラ等の撮像素子からなる。この撮像部152cは、テーブル138に載置されたダミー基板170の表面や感光基板180の表面を撮像する。
特に、後述するように、撮像部152cのみで、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bや、感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを撮像する。
撮像部152cは、撮影処理と演算処理とを行う撮像処理部(図示せず)に電気的に接続されている。撮像処理部は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)及びRAM(ランダムアクセスメモリ)等からなる。撮像部152cは、撮影した像を電気信号に変換し、撮像処理部にその電気信号を供給する。撮像処理部による撮影処理は、供給された電気信号に基づいて、撮像部152cによって撮影された像をデータ化する。演算処理は、データ化された撮影データを用いて、画像処理を行い、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置や、感光基板180に形成された基板基準マーク188bの位置を算出して、その値を記憶する。
[レーザ干渉計190及び192]
ワーク載置ステージ130の−X方向の側方には、レーザ干渉計190が設けられ、−Y方向の側方には、レーザ干渉計192が設けられている。レーザ干渉計190からは、2本のレーザ光が発せられ、レーザ干渉計192からは、1本のレーザ光が発せられる。
ワーク載置ステージ130のテーブル138の−X方向の側面には、レーザ干渉計190から発せられる2本のレーザ光を反射させるための反射ミラー(図示せず)が2枚設けられている。テーブル138の−Y方向の側面には、レーザ干渉計192から発せられる1本のレーザ光を反射させるための反射ミラー(図示せず)が1枚設けられている。
レーザ干渉計190は、2本のレーザ光を、テーブル138に設けられた反射ミラーに向かって発し、この反射ミラーによって反射された光を受光することにより、テーブル138のX方向及びθ方向の位置を検出する。
レーザ干渉計192は、1本のレーザ光を、テーブル138に設けられた反射ミラーに向かって発し、この反射ミラーによって反射された光を受光することにより、テーブル138のY方向の位置を検出する。
レーザ干渉計190及び192は、制御手段(図示せず)に電気的に接続されており、レーザ干渉計190及び192が検出した位置を示す位置信号が、レーザ干渉計190及び192から制御手段へ供給される。制御手段は、供給された位置信号に基づいて、ワーク載置ステージ130のテーブル138を移動させるべき位置を算出し、その値に基づいて、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにZ方向及びθ方向移動用ステージ136の各々を駆動するためのモータを駆動する。
<<位置の測定、位置合わせ、露光の手順>>
以下では、第2の実施の形態による投影露光装置200を用いて、位置の測定と、位置合わせと、露光との手順を説明する。
これらの手順の概略は、(第1ステップ)レチクル160のパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成する。(第2ステップ)ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を、顕微鏡156によって測定する。(第3ステップ)感光基板に形成された基板基準マーク188a及び188bの位置を、顕微鏡156によって測定する。(第4ステップ)パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置と、基板基準マーク188a及び188bの位置とに基づいて、ワーク載置ステージ130を移動させて、感光基板180を露光して導体パターンを形成する。
これらの手順を、図6及び図7を用いて説明する。なお、図6(a)〜(d)では、測定手順を示すために、図5に示した投影露光装置200と、図2(a)に示したレチクル160と、を簡略化して示した。また、図6(a)〜(d)では、顕微鏡156は、その位置を明確に示すために、撮像部152cのみを示した。
<第1ステップ>
図6(a)に示すように、最初に、レチクル搭載ステージ116のテーブル118の所定の位置にレチクル160を載置する。さらに、ワーク載置ステージ130のテーブル138の所定の位置にダミー基板170を載置する。
次いで、光源110から露光光を発し、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bをダミー基板170に投影し、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成する。上述した第1の実施の形態と同様に、ダミー基板170は、露光光が照射されると光応答を示す材料からなる。特に、露光光の照射によって変色するフォトクロミズムを示す物質が、ダミー基板170に塗布されている。また、上述したように、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bでは、露光光が透過できるように、ガラス基板162の透明な状態にされている。このため、光源110から露光光が発せられると、露光光は、レチクル160のパターン基準マーク168a及び168bを透過し、透過した露光光は、ダミー基板170に照射される。この露光光の照射により、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bがダミー基板170に投影され、ダミー基板170のその箇所が変色する。
このときのワーク載置ステージ130のテーブル138の位置を、レーザ干渉計190及び192を用いて測定し、レーザ干渉計190及び192に接続されている制御手段は、このときのテーブル138の位置を記憶する。例えば、テーブル138のX方向、Y方向及びθ方向の位置を、(TX1,TY1,Tθ1)とする。
<第2ステップ>
この第2ステップでは、図6(b)に示すように、顕微鏡156がパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bを撮像することができる撮像位置まで、ワーク載置ステージ130のテーブル138を移動させる。
この撮像位置にテーブル138を移動させることによって、ダミー基板170に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169b、すなわち、変色した箇所を顕微鏡156によって撮像することができる。なお、上述したように、顕微鏡156の撮像部は、1つの撮像部152cのみであるので、先ず、パターン基準マーク168bの像169bを撮像するときの第1撮像位置にテーブル138を移動させて、パターン基準マーク168bの像169bを撮像部152cで撮像する。次いで、パターン基準マーク168aの像169aを撮像するときの第2撮像位置にテーブル138を移動させて、パターン基準マーク168aの像169aを撮像部152cで撮像する。さらに、上述した撮像とともに、第1撮像位置にテーブル138が位置するときのテーブル138の位置を、レーザ干渉計190及び192で検出して、制御手段にその位置を記憶させる。さらに、第2撮像位置にテーブル138が位置するときのテーブル138の位置を、レーザ干渉計190及び192で検出して、制御手段にその位置を記憶させておく。なお、第1撮像位置にテーブル138が位置するときのテーブル138のX方向、Y方向及びθ方向の位置を、(TXL1,TYL1,TθL1)とする。また、第2撮像位置にテーブル138が位置するときのテーブル138のX方向、Y方向及びθ方向の位置を、(TXR1,TYR1,TθR1)とする。
この顕微鏡156によって撮像された像169a及び169bの例を図7(a−1)及び(a−2)に示す。図7(a−1)及び(a−2)は、顕微鏡156の撮像部152cによって撮像された領域の全体を示す。また、図7(a−1)及び(a−2)では、撮像された領域で変色したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bを黒い円で示した。
撮像したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を、撮像処理部における画像処理や演算処理によって算出して、その位置データを記憶する。なお、この処理で算出された像169a及び169bの位置は、撮像された領域における位置を示す単位を用いればよい。例えば、撮像された領域における位置を画素単位(ピクセル)で定めることができる。具体的には、撮像された領域の左上を原点とし、原点からの像169a及び169bの位置を画素数で算出する。図7(a−1)及び(a−2)に示した例では、像169bの位置は、(PXL1,PYL1)であり、像169aの位置は、(PXR1,PYR1)である。これらのPXL1、PYL1、PXR1及びPYR1は、画素数で算出されたものである。
<第3ステップ>
この第3ステップでは、最初に、図6(c)に示すように、ワーク載置ステージ130のテーブル138に載置したダミー基板170を外して、テーブル138の所定の位置に感光基板180を載置する。
次に、この感光基板180に形成されている基板基準マーク188a及び188bを顕微鏡156によって撮像する。上述したように、感光基板180には、感光基板180の基準位置を示すための基板基準マーク188a及び188bが形成されている。この感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを、顕微鏡156によって撮像した例を図7(b−1)及び(b−2)に示す。
この図7(b−1)及び(b−2)では、顕微鏡156によって撮像された基板基準マーク188a及び188bを破線の白い円で示した。なお、この第3ステップでは、ワーク載置ステージ130のテーブル138からはダミー基板170が外されているので、像169a及び169bは撮像されないが、図7(b−1)及び(b−2)では、像169a及び169bの位置を示すために、第2ステップで記憶された位置データに基づいて、像169a及び169bを黒い円の画像で表示しているものとする。
この第3ステップでも、撮像した基板基準マーク188a及び188bの位置を、撮像処理部における画像処理や演算処理によって算出して、その位置データを記憶する。この基板基準マーク188a及び188bの位置も、撮像された領域における位置を示す単位を用いればよい。例えば、撮像された領域における位置を画素単位(ピクセル)で定めることができる。図7(b−1)及び(b−2)に示した例では、基板基準マーク188bの位置は、(PXL2,PYL2)であり、基板基準マーク188aの位置は、(PXR2,PYR2)である。上述したように、これらのPXL2、PYL2、PXR2及びPYR2は、画素数で算出されたものである。
図7(b−1)及び(b−2)に示すように、ワーク載置ステージ130のテーブル138に感光基板180を載置した当初では、基板基準マーク188a及び188bの位置と、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置とは、異なっている場合が多い。
このため、基板基準マーク188aが、パターン基準マーク168aの像169aと重なり、かつ、基板基準マーク188bが、パターン基準マーク168bの像169bと重なるように、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにθ方向移動用ステージ136を移動させる。具体的には、上述した基板基準マーク188aのX方向の位置PXR2が、PXR1に一致し、基板基準マーク188aのY方向の位置PYR2が、PYR1に一致し、かつ、基板基準マーク188bのX方向の位置PXL2が、PXL1に一致し、基板基準マーク188bのY方向の位置PYL2が、PYL1に一致するように、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにθ方向移動用ステージ136を移動させる方向や距離を演算して、これらのステージを移動させるためのモータを駆動する。
基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なったときの例を図7(c−1)及び(c−2)に示す。上述した第1ステップ〜第3ステップの手順に示したように、顕微鏡156のみで、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なるように、ワーク載置ステージ130のテーブル138を移動し、感光基板180を所望する位置に位置づけることができる。
さらに、基板基準マーク188aが、パターン基準マーク168aの像169aと重なったときのテーブル138の位置を、レーザ干渉計190及び192を用いて測定し、基板基準マーク188bが、パターン基準マーク168bの像169bと重なったときのテーブル138の位置を、レーザ干渉計190及び192を用いて測定する。レーザ干渉計190及び192に接続されている制御手段は、このときのテーブル138の位置を記憶する。例えば、パターン基準マーク168bの像169bと重なったときのテーブル138のX方向、Y方向及びθ方向の位置を、(TXL2,TYL2,TθL2)とし、パターン基準マーク168aの像169aと重なったときのテーブル138のX方向、Y方向及びθ方向の位置を、(TXR2,TYR2,TθR2)とする。
<第4ステップ>
この第4ステップでは、レチクル160のパターン166の像を感光基板180の的確な位置に形成するために、ワーク載置ステージ130のテーブル138を移動させるべき位置を、上述した(TX1,TY1,Tθ1)、(TXL1,TYL1,TθL1)及び(TXR1,TYR1,TθR1)、並びに(TXL1,TYL1,TθL1)及び(TXR1,TYR1,TθR1)から算出する。図6(d)に示すように、算出された位置に基づいてワーク載置ステージ130のモータを駆動して、算出された位置にワーク載置ステージ130のテーブル138を移動させる。
なお、上述したように、位置(TX1,TY1,Tθ1)は、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bをダミー基板170に形成したときのテーブル138の位置である。また、位置(TXL1,TYL1,TθL1)は、第1撮像位置にテーブル138が位置するときのテーブル138の位置である。位置(TXR1,TYR1,TθR1)は、第2撮像位置にテーブル138が位置するときのテーブル138の位置である。さらに、(TXL1,TYL1,TθL1)は、パターン基準マーク168bの像169bと重なったときのテーブル138の位置である。位置(TXR1,TYR1,TθR1)は、パターン基準マーク168aの像169aと重なったときのテーブル138の位置である。
次に、光源110から露光光を発して、レチクル160のパターン166の像を感光基板180に投影し、感光基板180を露光する。感光基板180においては、レチクル160のパターン166に対応する箇所は、影となって露光されず、レチクル160のパターン166に対応しない箇所は、露光光が照射されて露光される。このようにすることにより、レチクル160に形成されたパターン166の像を導体パターンとして感光基板180に形成することができる。
また、上述したように、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なった状態に基づいて、テーブル138を移動させているので、レチクル160のパターン166の像を、感光基板180上の所望する位置に投影することができ、パターン166の像に対応した導体パターンを感光基板180の適切な位置に形成することができる。
なお、上述した第2ステップによって、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を既に測定したレチクル160を用いて、別の感光基板180に導体パターンを形成する場合には、上述した第3ステップから始めればよい。
<<第2の実施の形態の概要>>
第2の実施の形態では、顕微鏡156は、1つの撮像部152cのみからなり、一定の位置に固定されている。このため、テーブル138を移動させることによって、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bや、基板基準マーク188a及び188bを撮像する。
また、テーブル138を移動させて、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bや、基板基準マーク188a及び188bを撮像するので、上述したように、1つの撮像部152cのみにすることができ、撮像する構成を簡素にすることができる。
さらに、テーブル138を移動させるので、テーブル138の位置を検出するレーザ干渉計を設けた構成となる。レーザ干渉計によって位置を検出する構成としたので、テーブル138の位置を的確に得ることができる。
<<<第3の実施の形態>>>
図8は、本発明の第3の実施の形態による投影露光装置300を示す斜視図である。この第3の実施の形態による投影露光装置300は、第1の実施の形態による投影露光装置100と異なり、ダミー基板170を用いずに、テーブル138の上面の端部に設けられた光応答板175を用いる。
図5では、その他の第1の実施の形態による投影露光装置100と共通する構成要素には、同一の符号を付した。
<<構成>>
<光学系>
光源110、反射ミラー112及び投影レンズ114は、いずれも第1の実施の形態による投影露光装置100と同一の構成であり、同一の機能を有する。
<ステージ>
レチクル搭載ステージ116、レチクル160、ワーク載置ステージ130及び顕微鏡ステージ140も、いずれも第1の実施の形態による投影露光装置100と同一の構成であり、同一の機能を有する。
<測定系>
測定系においては、顕微鏡150及び感光基板180に関しては、いずれも第1の実施の形態による投影露光装置100のものと同一の構成である。上述したように、この第3の実施の形態では、ダミー基板170を用いずに、テーブル138の上面の端部に設けられた光応答板175を用いる。
[光応答板175]
光応答板175は、ワーク載置ステージ130のテーブル138の上面の+X方向の端部に設けられている。光応答板175は、テーブル138の上面で顕微鏡150に最も近い位置に設けられるのが好ましい。
光応答板175は、テーブル138の上面に取り外しできないように固着されているものでも、ネジ止め等によって、テーブル138の上面から着脱可能に固定されているものでもよい。
光応答板175は、光源110から発せられた露光光が照射されることによって光応答する材料からなる。例えば、フォトクロミズムを示す物質が、光応答板175の表面に塗布されているものが好ましい。特に、露光光の作用により色が可逆的に変化する材料が、光応答板175の表面に塗布されているものがより好ましい。
後述するように、光源110から発せられた露光光が、レチクル160を介して光応答板175に照射されたときに、レチクル160に形成されているパターン基準マーク168a及び168bが投影され、光応答板175の表面に塗布された光応答する材料が露光光によって光応答して、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bが、光応答板175の表面に形成される。具体的には、露光光が照射された箇所が変色して、その変色した箇所が、パターン基準マーク168a及び168bの像に対応する。
なお、この変色等の光応答は、可逆的なものが好ましい。すなわち、露光光が照射されて変色した後、所定時間経過したときには、もとの色に戻るものが好ましい。このようにすることで、光応答板175を複数回繰り返し使用することができ、光応答板175を着脱したりする手間を軽減させるとともに、プリント配線板の製造コストを下げることもできる。
<<測定手順>>
<第1ステップ>
最初に、図9(a)に示すように、顕微鏡ステージ140のモータを駆動して、顕微鏡150を退避位置に移動させておく。上述したように、退避位置は、顕微鏡150が、種々の作業や感光基板の露光等の障害とならないようにするために退避させる位置である。具体的には、退避位置は、光源110から露光光を発して、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bを光応答板175を形成したり、導体パターンを感光基板180に形成したりするときに、顕微鏡150を位置づける位置である。
次に、レチクル搭載ステージ116のテーブル118の所定の位置にレチクル160を載置する。
次いで、光源110から露光光を発し、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bの像を光応答板175に投影し、パターン基準マーク168a及び168bの像を光応答板175に形成する。上述したように、光応答板175は、露光光が照射されると光応答を示す材料からなる。特に、露光光の照射によって変色するフォトクロミズムを示す物質が、光応答板175に塗布されている。また、上述したように、レチクル160に形成されたパターン基準マーク168a及び168bでは、露光光が透過できるように、ガラス基板162の透明な状態にされている。このため、光源110から露光光が発せられると、露光光は、レチクル160のパターン基準マーク168a及び168bを透過し、透過した露光光は、光応答板175に照射される。この露光光の照射により、パターン基準マーク168a及び168bの像が光応答板175に投影され、光応答板175のその箇所が変色する。
<第2ステップ>
この第2ステップでは、図9(b)に示すように、顕微鏡ステージ140のモータを駆動して、顕微鏡150を測定位置に移動させる。この測定位置は、上述した第1のステップによって、パターン基準マーク168a及び168bの像が投影されて、光応答板175が変色した箇所を、顕微鏡150が撮像することができる位置である。
この測定位置に顕微鏡150を移動させることによって、光応答板175に投影されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169b、すなわち、変色した箇所を顕微鏡150によって撮像することができる。この顕微鏡150によって撮像された像169a及び169bの例を図10(a−1)及び(a−2)に示す。
図10(a−1)及び(a−2)は、顕微鏡150の2つの撮像部152a及び152bによって撮像された領域の全体を示す。上述したように、撮像部152aが、パターン基準マーク168bの像169bを撮像し、撮像部152bが、パターン基準マーク168aの像169aを撮像する。撮像部152aによって撮像された領域の全体を、図10(a−1)の矩形の領域で示し、撮像部152bによって撮像された領域の全体を、図10(a−2)の矩形の領域で示した。
なお、投影レンズ114は、像の位置を上下左右を反転させるため、図10で示したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置は、左右が逆になっている。また、図10(a−1)及び(a−2)では、撮像された領域で変色したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bを黒い円で示した。
撮像したパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を、撮像処理部における画像処理や演算処理によって算出して、その位置データを記憶する。なお、この処理で算出された像169a及び169bの位置は、撮像された領域における位置を示す単位を用いればよい。例えば、撮像された領域における位置を画素単位(ピクセル)で定めることができる。具体的には、撮像された領域の左上を原点とし、原点からの像169a及び169bの位置を画素数で算出する。図10(a−1)及び(a−2)に示した例では、像169bの位置は、(PXL1,PYL1)であり、像169aの位置は、(PXR1,PYR1)である。これらのPXL1、PYL1、PXR1及びPYR1は、画素数で算出されたものである。
<第3ステップ>
この第3ステップでは、最初に、図9(c)に示すように、ワーク載置ステージ130のテーブル138の所定の位置に感光基板180を載置する。
次に、第1の実施の形態の第3のステップと同様に、この感光基板180に形成されている基板基準マーク188a及び188bを顕微鏡150によって撮像する。感光基板180に形成された基板基準マーク188a及び188bを、顕微鏡150によって撮像した例を図10(b−1)及び(b−2)に示す。
この図10(b−1)及び(b−2)では、図4(b−1)及び(b−2)と同様に、顕微鏡150によって撮像された基板基準マーク188a及び188bを破線の白い円で示した。なお、この第3ステップでは、ワーク載置ステージ130のテーブル138は、顕微鏡150によって光応答板175を撮像できない位置にあるため、像169a及び169bは撮像されないが、図10(b−1)及び(b−2)では、像169a及び169bの位置を示すために、第2ステップで記憶された位置データに基づいて、像169a及び169bを黒い円の画像で表示しているものとする。
第1の実施の形態の第3ステップと同様に、撮像した基板基準マーク188a及び188bの位置を、撮像処理部における画像処理や演算処理によって算出して、その位置データを記憶する。この基板基準マーク188a及び188bの位置も、撮像された領域における位置を示す単位を用いればよい。例えば、撮像された領域における位置を画素単位(ピクセル)で定めることができる。図10(b−1)及び(b−2)に示した例では、基板基準マーク188bの位置は、(PXL2,PYL2)であり、基板基準マーク188aの位置は、(PXR2,PYR2)である。上述したように、これらのPXL2、PYL2、PXR2及びPYR2は、画素数で算出されたものである。
図10(b−1)及び(b−2)に示すように、ワーク載置ステージ130のテーブル138に感光基板180を載置した当初では、基板基準マーク188a及び188bの位置と、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置とは、異なっている場合が多い。
このため、基板基準マーク188aが、パターン基準マーク168aの像169aと重なり、かつ、基板基準マーク188bが、パターン基準マーク168bの像169bと重なるように、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにθ方向移動用ステージ136を移動させる。具体的には、上述した基板基準マーク188aのX方向の位置PXR2が、PXR1に一致し、基板基準マーク188aのY方向の位置PYR2が、PYR1に一致し、かつ、基板基準マーク188bのX方向の位置PXL2が、PXL1に一致し、基板基準マーク188bのY方向の位置PYL2が、PYL1に一致するように、X方向移動用ステージ132、Y方向移動用ステージ134、並びにθ方向移動用ステージ136を移動させる方向や距離を演算して、これらのステージを移動させるためのモータを駆動する。
基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なったときの例を図10(c−1)及び(c−2)に示す。上述した第1ステップ〜第3ステップの手順に示したように、顕微鏡150のみで、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なるように、ワーク載置ステージ130のテーブル138を移動し、感光基板180を所望する位置に位置づけることができる。
<第4ステップ>
第4ステップは、第1の実施の形態と同様の手順で、レチクル160に形成されたパターン166の像を導体パターンとして感光基板180に形成する。この第3の実施の形態でも、基板基準マーク188a及び188bが、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと重なった状態であるので、レチクル160のパターン166の像に対応した導体パターンを感光基板180の適切な位置に形成することができる。
また、上述した第2ステップによって、パターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bの位置を既に測定したレチクル160を用いて、別の感光基板180に導体パターンを形成する場合には、上述した第3ステップから始めればよい。
<<第3の実施の形態の概要>>
第3の実施の形態による投影露光装置300は、露光光の照射によって変色するフォトクロミズムを示す物質が塗布された光応答板175を用いた。この光応答板175は、テーブル138の上面の端部に予め設けられている。
このようにしたことにより、ダミー基板170の搭載や取り外しの作業を不要にすることができ、プリント配線板の製造工程を簡素にすることができる。
本発明の第1の実施の形態による投影露光装置100を示す斜視図である。 レチクル160の例を示す平面図(a)と、感光基板180の例を示す平面図(b)とである 第1の実施の形態による投影露光装置100を用いて、ワーク載置ステージ130のテール138の位置合わせや、露光の手順を示す斜視図である。 第1の実施の形態による投影露光装置100の顕微鏡150によって撮像されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと、基板基準マーク188a及び188bとの例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による投影露光装置200を示す斜視図である。 第2の実施の形態による投影露光装置200を用いて、ワーク載置ステージ130のテール138の位置合わせや、露光の手順を示す斜視図である。 第2の実施の形態による投影露光装置200の顕微鏡156によって撮像されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと、基板基準マーク188a及び188bとの例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態による投影露光装置300を示す斜視図である。 第3の実施の形態による投影露光装置300を用いて、ワーク載置ステージ130のテール138の位置合わせや、露光の手順を示す斜視図である。 第3の実施の形態による投影露光装置300の顕微鏡150によって撮像されたパターン基準マーク168a及び168bの像169a及び169bと、基板基準マーク188a及び188bとの例を示す図である。
符号の説明
100、200、300 投影露光装置
110 光源
130 ワーク載置ステージ(載置移動手段)
138 テーブル(載置手段)
150、156 顕微鏡(基準位置検出手段)
160 レチクル
166 パターン
168a、168b パターン基準マーク
170 ダミー基板(光応答部材)
175 光応答板(光応答部材)
180 感光基板
188a、188b 基板基準マーク

Claims (8)

  1. 露光光が発せられる光源を含む投影露光装置であって、
    前記光源から発せられた前記露光光によって露光される感光基板に投影されるパターンと、前記パターンの基準位置を示すパターン基準マークとが形成されたレチクルと、
    前記感光基板が所定の位置に載置される載置手段と、
    前記露光光の照射による光応答によって前記パターン基準マークの投影像を形成できる光応答部材と、
    前記パターン基準マークの投影像の位置と、前記感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、を検出する基準位置検出手段と、
    前記パターン基準マークの前記投影像の位置と前記基板基準マークの位置とに基づいて、前記感光基板に前記パターンを投影する位置に、前記載置手段を位置づける載置移動手段と、を含むことを特徴とする投影露光装置。
  2. 前記基準位置検出手段は、前記パターン基準マークの投影像の位置と、前記感光基板の基準位置を示す前記基板基準マークの位置と、を共通の測定系で検出する請求項1記載の投影露光装置。
  3. 前記基準位置検出手段は、前記パターン基準マークの投影像の位置を検出した後、次いで、前記感光基板の基準位置を示す前記基板基準マークの位置を検出する請求項2記載の投影露光装置。
  4. 前記光応答部材は、フォトクロミズムを示す物質を含む請求項1記載の投影露光装置。
  5. 前記光応答部材が、前記載置手段に設置されている請求項1記載の投影露光装置。
  6. 前記基準位置検出手段は、前記パターン基準マークの投影像の位置を検出する検出位置、又は前記検出位置から退避した退避位置に移動可能である請求項1記載の投影露光装置。
  7. 前記レチクルには、複数の前記パターン基準マークが形成され、かつ、
    前記感光基板には、前記複数の前記パターン基準マークに応じて複数の前記基板基準マークが形成され、かつ、
    前記基準位置検出手段は、前記複数の前記パターン基準マークの各々に、又は前記複数の前記基板基準マークの各々に、対応した複数の検出部を含む請求項1記載の投影露光装置。
  8. 前記基準位置検出手段は、前記パターン基準マークの投影像の位置と、前記感光基板の基準位置を示す基板基準マークの位置と、の相対位置を測定する位置測定手段を含む請求項1記載の投影露光装置。
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