JP2006342754A - オイルフリースクリュー圧縮機 - Google Patents

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雅之 笠原
Fumio Takeda
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Abstract

【課題】 従来の軸受潤滑構造では、ギヤの回転による攪拌による飛沫給油であり、給油量が少なく、軸受の冷却が十分にできなかった。
【解決手段】 外部潤滑構造を有さないスクリュー圧縮機において、潤滑油室内でタイミングギヤとガイドカバーにより持ち上げた潤滑油を、給油孔を設けて確実に軸受部へ供給する。すなわち、タイミングギヤの周りにガイドカバーを設け、ガイドカバー上部には潤滑油流路を設け、その出口を軸受部へ連通する軸受おさえまたはケーシングの給油孔へ接続することにより、軸受への潤滑油供給を確実に行え、効果的に冷却をすることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スクリュー圧縮機、特に、燃料電池への空気供給用のオイルフリースクリュー圧縮機など外部潤滑を行なわない場合に用いられる潤滑構造に関し、軸受への給油を確実に行なう構造に関するものである。
オイルフリースクリュー圧縮機では、軸受やタイミングギヤなどを潤滑するために、圧縮空気に油が混入しないように、圧縮機の圧縮室と潤滑油流路との間に潤滑油の混入を防止するシールを設け、潤滑油流路の中に軸受やギヤを配置している。産業用の圧縮機ユニットでは、圧縮機本体の外部に潤滑油を供給する装置、すなわち、給油ポンプ、油クーラ及びそれらをつなぐ配管を有し、上記の圧縮機本体の潤滑油流路に潤滑油を供給することにより、軸受やギヤの潤滑及び冷却を行っている。
一方、車載用燃料電池に供給する空気圧縮機などでは、外部給油装置を省略するために、圧縮機本体に潤滑油流路の一部として油を溜めておく潤滑油室を設け、この中の潤滑油を軸受やギヤなどに供給して潤滑を行っている。その方法として、多くは、ギヤを潤滑油の中に浸かる構造として、ギヤの回転による撹拌により、潤滑油を飛散させその飛沫が軸受やギヤにかかるようにするなどしている。
例えば特開2004−183556号公報では、ギヤケース内下部に溜められた潤滑油を、タイミングギヤにより跳ね上げることにより、ギヤの潤滑を行う方法についての例が示されている。本例では、起動時と通常運転時で潤滑油の油面の高さを変え、タイミングギヤの攪拌に要する動力が過大にならないように調整する方法について記載されている。
また、例えば特開2002−81325号公報では、タイミングギヤを狭い潤滑油室空間に収め、そのポンプ効果により軸受への給油を行なう構造例が示されている。本方法によると、外部潤滑油ユニットが不要であるとともに、潤滑油スペースの削減による小型軽量化が図れると記載されている。
これらの例は、タイミングギヤを潤滑油室内の潤滑油に浸かる構造とし、タイミングギヤの回転による跳ね上げまたはポンプ効果による加圧により、軸受の潤滑を行うことができると記されている。
特開2004−183556号公報 特開2002−81325号公報
前記特許文献1に記載されているようなタイミングギヤによる跳ねかけ潤滑は、前述したように、圧縮機の外部に給油装置を持たないような圧縮機においても、潤滑油室内の油にタイミングギヤを浸からせて、その回転により潤滑油を跳ね上げることにより軸受やギヤを潤滑できるが、この方法には以下のような問題点が挙げられる。
圧縮機の運転に際しては、空気を圧縮することにより発生する熱によりロータおよびケーシングの温度が上昇し、軸受へも伝導する。また、軸受自体もころがり摩擦により発熱する。これらの熱により軸受温度が上昇するが、過度な温度上昇は軸受の焼付きや寿命低下などの原因となる。そのため、給油による冷却などにより温度上昇を必要限度内に抑える必要がある。外部給油装置を有する産業用の圧縮機の場合には、油クーラで一定の温度に冷却した潤滑油を給油ポンプにより供給することにより、軸受などの冷却を行なううえで十分な量の潤滑油を供給することができるが、外部給油装置をもたない場合で、前記背景技術に記載したタイミングギヤによる跳ねかけ構造では攪拌による潤滑油の飛沫程度の給油量しか得られず、十分な給油量が得られない。そのため、連続運転を行なう場合などには、軸受温度が上昇し、焼付きや軸受寿命の低下を引き起こす可能性がある。
また、前記特許文献2に記載された、タイミングギヤを狭い潤滑油室に収めてそのポンプ効果により軸受に潤滑油を供給する方法においては、ギヤ全体で油を攪拌することとなり、攪拌による損失が大きくなる。また、潤滑油室内の潤滑油量が少ないため、油温が上昇して軸受に対する冷却効果が少なくなってしまう。
以上のような問題点を解決するためには、外部給油装置がない場合においても、軸受の潤滑及び冷却に必要な潤滑油量を供給可能な潤滑構造とすることが課題となる。
前記の課題である潤滑油の供給を実現するために、本発明によるスクリュー圧縮機は、雌雄一対のスクリューロータと、ロータを収納して、空気を吸入する吸入ポートと圧縮空気を吐出する吐出ポートを有して前記ロータとともに圧縮室を形成する圧縮機ケーシング、および、ケーシングに固定されてロータを支持する軸受や駆動力を伝達するタイミングギヤ、さらに、上記軸受やタイミングギヤを潤滑する潤滑油およびそれを保持する潤滑油室などを有するスクリュー圧縮機において、前記潤滑油室内で、タイミングギヤの少なくともどちらか一方が潤滑油に浸かり、運転時の回転により潤滑油を攪拌する構造となっており、かつ、そのタイミングギヤの側面方向及び外周方向の周りをカバーで覆い、潤滑油をカバーに沿って持ち上げ、その潤滑油により軸受を潤滑及び冷却する潤滑構造とした。
また、上記潤滑構造とした圧縮機において、圧縮機は軸受の外輪を固定する軸受おさえを有し、かつ、その軸受おさえの上方には、潤滑油通路を設けた構造として、落下する潤滑油を確実に軸受に導くことができる構造とした。
また、上記潤滑構造とした圧縮機において、潤滑油室に面し軸受を保持するケーシング部に、軸受部に連通する給油孔を設け、落下する潤滑油を給油孔を通して軸受に給油する潤滑構造とした。
本発明によれば、タイミングギヤの回転によりガイドカバー内で持ち上げられた潤滑油はガイドカバー流路を通ってタイミングギヤ近傍上部まで導かれる。また、その潤滑油を軸受おさえに設けた給油孔に導くことにより、軸受への給油を確実に行うことができ、軸受の潤滑冷却を効果的に行なうことができる。
また、給油孔を設けた軸受おさえのかわりに、ケーシングに軸受部に連通した給油孔を設けてガイドカバーからの潤滑油を導くことにより、軸受への給油をより確実に行うことができ、軸受の潤滑冷却を効果的に行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4を用いて説明する。
図1はオイルフリースクリュー圧縮機の一般的な構造図である。雌雄一対のスクリューロータ及びロータを収めるケーシングよりなる圧縮室と、軸受及びギヤの間にはシールが設けられ、潤滑油の圧縮空気への混入を防止する構造となっている。
次に、本発明の請求項1に関する実施の形態である潤滑構造を図2に示す。図2では、タイミングギヤの一方が潤滑油に浸かり、また前記潤滑油に浸かったタイミングギヤ8の周方向および側面方向にガイドカバー15を設けた構造となっている。潤滑油室下方のガイドカバー内にある潤滑油は、タイミングギヤの回転によりガイドカバーに沿って上方に持ち上げられる。ガイドカバー15の上部には、潤滑油流路が設けられており、流路は二つに分岐され各々の出口は雄雌各ロータの軸受近傍シャフトの上部に配置されている。潤滑油流路出口から落下した潤滑油は、軸受近傍部のシャフトにあたり、その一部は軸受側に供給される。これにより、軸受に給油される潤滑油量が、単に攪拌による飛沫の場合に比べて増加し、また、シャフトに落下する潤滑油により、シャフトの冷却を行なうこともできる。以上のように、本構造により軸受の冷却を有効に行なうことができる。
次に、本発明の請求項2に関する実施の形態である潤滑構造を図3に示す。図3は、圧縮機の潤滑油室側に、軸受の外輪をおさえ固定する軸受おさえ16が配置され、かつ、その軸受おさえはその上方から内径側に、潤滑油流路となる給油孔16aが設けられている。給油孔の出口は、軸受の軌道輪および転動体に向けて開けられている。前記のガイドカバー15aの出口は、軸受おさえ上部に開けられた給油孔上方に配置している。本構造により、タイミングギヤによりガイドカバー15a内で持ち上げられた潤滑油は、ガイドカバー15a上部の潤滑油流路を通って軸受おさえ上部から内周方向に向かって設けられた給油孔15aより軸受に給油される。本構造によれば、持ち上げられた潤滑油のほとんどすべてを軸受に導くことができ、単なるはねかけによる飛沫給油の場合に較べて効果的に軸受への給油を行なうことができて軸受の十分な冷却を行なうことができる。
次に、本発明の請求項3に関する実施の形態である潤滑構造を図4に示す。図4は、潤滑油室に面し軸受を保持するケーシング部に、軸受部に連通する給油孔18を設け、ガイドカバー15bの出口と給油孔入口を接続した構造としている。給油孔18は、軸受4とシール6との間に連通するように設けている。本構造によれば、潤滑油に浸かったタイミングギヤ8の回転によりカバーガイド15b内で持ち上げられた潤滑油は、カバーガイド15b上部の潤滑油流路を通ってケーシング給油孔18に供給される。給油孔を通って軸受へ供給された潤滑油は軸受内部を通って潤滑油室側に排出される。本構造によれば、軸受に供給した潤滑油は軸受内部を確実に通過するため、軸受の冷却をより効果的に行なうことができる。
本発明の実施の形態を示すスクリュー圧縮機の一般的な構造図。 請求項1の実施の形態である潤滑部の構造図。 請求項2の実施の形態である軸受おさえに給油孔を有する潤滑部の構造図。 請求項3の実施の形態であるケーシングに給油孔を設けた潤滑部の構造図。
符号の説明
1…雄ロータ、2…雌ロータ、3…ケーシング、4…吐出側軸受、5…吸入側軸受、6…オイル用シール、7…エアシール、8…雌側タイミングギヤ、9…雄側タイミングギヤ、10…スクリュー圧縮機、15a,15b…ガイドカバー、16…軸受おさえ、17…排油孔、18…給油孔。

Claims (2)

  1. 雌雄一対のスクリューロータと、ロータを収納して、空気を吸入する吸入ポートと圧縮空気を吐出する吐出ポートを有して前記ロータとともに圧縮室を形成する圧縮機ケーシング、および、ケーシングに固定されてロータを支持する軸受や駆動力を伝達するタイミングギヤ、さらに、上記軸受やタイミングギヤを潤滑する潤滑油およびそれを保持する潤滑油室などを有するオイルフリースクリュー圧縮機において、
    前記潤滑油室内で、タイミングギヤの少なくともどちらか一方が潤滑油に浸かり、運転時の回転により潤滑油を攪拌する構造となっており、かつ、そのタイミングギヤの側面方向及び外周方向の周りをカバーで覆い、潤滑油をカバーに沿って持ち上げ、その潤滑油により軸受を潤滑及び冷却する潤滑構造を有すると共に、前記圧縮機は軸受の外輪を固定する軸受おさえを有し、かつ、その軸受おさえには、カバーに沿って持ち上げられ落下する潤滑油を前記軸受に導く潤滑油通路を設けたことを特徴とするオイルフリースクリュー圧縮機。
  2. 請求項1の記載の圧縮機において、軸受を保持するケーシング部に、前記軸受に連通する給油孔を設け、カバーに沿って持ち上げられ落下する潤滑油を前記給油孔を通して前記軸受に給油する潤滑構造としたことを特徴とするオイルフリースクリュー圧縮機。
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