JP2006342716A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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政俊 馬崎
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Abstract

【課題】 内燃機関の運転停止に先だって吸気通路内に存在するNOxを低減させ、運転停止後に吸気通路内でのデポジットの生成を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】 ECUは、シフトレバーがN位置又はP位置にあるか否かを判定する(ステップS110)。シフトレバーがN位置又はP位置にある場合は、バルブオーバーラップ期間をなくし、且つ吸気バルブの閉弁時期を機関下死点以前に設定する(ステップS150)ことで既燃焼ガスが吸気ポートに吹き返されることを抑制する。また、PCVバルブを閉弁状態にする(ステップS160)ことで、ブローバイガスが吸気ポートに流入することを抑制する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、機関バルブの開閉態様を変更する変更機構を有する内燃機関の制御装置に関する。
従来、バルブタイミング可変機構等の機関バルブの開閉態様を変更する変更機構を備えた内燃機関が知られている。こうした内燃機関においては、前記変更機構を通じて機関バルブの開閉態様を車両運転状態に応じて適宜調整することにより、機関出力特性の向上が図られている。一方、前記変更機構を通じて機関バルブの開閉態様を変更することにより、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバーラップ等による内部EGRを有効に活用し、窒素酸化物NOxの排出量を低減して排気特性の向上が図られている(特許文献1参照)。
特開平9−209786号公報
ところで、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバーラップ等による内部EGRを有効に活用しようとすると、以下のような不都合が生じ得る。すなわち、内部EGRを有効に活用しようとする場合、バルブオーバーラップ期間等に気筒内の既燃焼ガスが吸気通路に吹き返されてくることがある。このように吹き返された既燃焼ガスが内燃機関の運転停止後に吸気通路に滞留すると、吸気通路内に存在する燃料が既燃焼ガス中のNOxと化学反応を起こし、吸気通路内でデポジットの生成が促進されてしまう。そして、このデポジットが堆積すると、機関運転時において吸入空気量の低下や気流の変化等を招き、機関出力の低下や燃焼の不安定化等の問題を発生させる虞がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の運転停止に先だって吸気通路内に存在するNOxを低減させ、運転停止後に吸気通路内でのデポジットの生成を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、機関バルブの開閉態様を変更する変更機構を有する内燃機関の制御装置において、内燃機関が停止状態に移行することを車両運転状態に基づいて推定する推定手段と、前記推定手段により前記内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときに、吸気通路への排気の吹き返し量が減少するように前記変更機構を通じて前記機関バルブの開閉態様を変更する変更手段とを備えるようにしている。
内燃機関を停止する場合は車両が停止したアイドル状態から停止するのが一般的であり、アイドル状態にあっては、燃料消費量を抑えるとともに車両発進時に高い機関出力を得ることができるような機関バルブの開閉態様が設定されている。従って、このような機関バルブ開閉態様においては、排気が吸気通路に吹き返されることがある。このため、アイドル状態から内燃機関が停止されると、吸気通路に既燃焼ガスが多く存在する状態となり、内燃機関の停止後に吸気通路内に存在する燃料が既燃焼ガス中のNOxと化学反応を起こして吸気通路内でデポジットの生成が促進されてしまうという懸念がある。
この点、請求項1記載の構成によれば、内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときに、吸気通路への排気の吹き返し量が減少するように機関バルブの開閉態様を変更するようにしているため、内燃機関の運転停止に先だって吸気通路内に存在する既燃焼ガスを低減させることができる。これによって、内燃機関の運転停止後に吸気通路内でデポジットが生成されることを極力抑えることができ、デポジットによる吸入空気量の減少、ひいてはこれに伴う機関出力の低下や燃焼の不安定化等を好適に抑制することができる。
また、内燃機関が停止状態に移行する旨推定されることを以って、吸気通路への排気の吹き返し量が減少するように機関バルブの開閉態様を変更するようにしているため、アイドル状態であっても内燃機関が停止状態に移行する旨推定されないときは、上記のような車両発進時に備えた機関バルブの開閉態様に設定しておくことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記変更手段は、吸気バルブが機関下死点以前に閉弁するように同吸気バルブの閉弁時期を変更するようにしている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、前記変更手段は、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバラップ期間が減少するように機関バルブの開閉態様を変更するようにしている。
そして、このように吸気通路への排気の吹き返し量が減少するように機関バルブの開閉態様を変更する際には、請求項2、或いは請求項3に記載される各構成を採用することができる。
すなわち、請求項2に記載の構成では、内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときに吸気バルブを機関下死点以前に閉弁するように同吸気バルブの開閉態様を変更するようにしている。また、請求項3に記載の構成では、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバラップ期間が減少するように機関バルブの開閉態様を変更するようにしている。このため、これら各請求項に記載の構成によれば、内燃機関の運転停止に先だって吸気通路への排気の吹き返し量を減少させて吸気通路内に存在する既燃焼ガスを低減することができる。このため、内燃機関の停止後に吸気通路内でデポジットが生成されることを抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は機関内部のブローバイガスをPCVバルブが設けられたブローバイガス通路を通じて吸気通路に戻すブローバイガス還元装置を備えるものであり、前記推定手段により前記内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときに前記PCVバルブが閉弁するようにこれを制御するPCVバルブ制御手段を更に備えるようにしている。
ブローバイガス還元装置により吸気通路に還流されたブローバイガスはNOxを含んでおり、内燃機関の運転停止後に吸気通路内に存在する燃料がブローバイガス中のNOxと化学反応を起こし、吸気通路内でデポジットの生成が促進されるという懸念がある。この点、請求項5記載の構成によれば、内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときは、PCVバルブを閉弁するため、内燃機関の運転停止に先だって吸気通路内に存在するブローバイガスを低減させることができる。これによって、内燃機関の運転停止後に吸気通路内に存在するNOxをさらに低減することができ、デポジットが生成されることを極力抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は車両に搭載され車両駆動系に変速機を介してその駆動力を伝達するものであり、前記推定手段は変速機のシフト位置に基づいて内燃機関が停止状態に移行する旨推定するようにしている。
同構成によれば、変速機のシフト位置を監視することによって、運転者が内燃機関を停止させる意思があることをある程度の精度をもって推定することができる。なお、上記構成において、そのシフト位置が選択されて所定時間経過した場合は、運転者に内燃機関を停止させる意思がないとみなして、内燃機関が停止状態に移行する旨の推定を行わないようにすることもできる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関と前記車両駆動系とが非連結状態となる前記変速機のシフト位置にあるときに内燃機関が停止状態に移行する旨推定するようにしている。
同構成によれば、内燃機関と車両駆動系とが非連結となる変速機のシフト位置、すなわちニュートラル位置又はパーキング位置が運転者により選択されている場合に、内燃機関が停止状態に移行する旨推定するようにしているため、運転者が内燃機関を停止させる意思があることをさらに精度よく推定することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記推定手段はイグニッションスイッチがON位置からOFF位置に変化したときに内燃機関が停止状態に移行する旨推定するものであり、前記変更手段による前記機関バルブの開閉態様の変更が終了するまで前記内燃機関の運転を継続させる機関運転手段を更に備えるようにしている。
同構成によれば、イグニッションスイッチがON位置からOFF位置に変化しても内燃機関の運転が継続され、その継続期間中に機関バルブの開閉態様を変更される。このため、吸気通路に存在するNOxの低減が十分に図られてから内燃機関を停止することができ、デポジットの生成を抑制することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、車両には内燃機関としてのガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。エンジン11のシリンダブロック12には、ピストン13が往復移動可能に設けられる。このピストン13は、コンロッド14を介してクランクケース15内に設けられたクランクシャフト16に連結されている。そして、ピストン13の往復運動は、そのコンロッド14によりクランクシャフト16の回転運動へと変換される。
シリンダブロック12の上部には、シリンダヘッド17が設けられる。シリンダヘッド17の底面とピストン13の上端面とによって囲まれた空間により燃焼室18が形成される。シリンダヘッド17には、燃焼室18内の混合気に対して点火を行う点火プラグ19が設けられる。さらに、このシリンダヘッド17には、吸気ポート20及び排気ポート21が燃焼室18と連通するよう形成される。吸気ポート20及び排気ポート21には、それぞれ吸気バルブ22及び排気バルブ23が設けられている。吸気ポート20には吸気管33が接続され、エンジン11の外部の空気は吸気管33と吸気ポート20とからなる吸気通路を通過して燃焼室18に吸入される。また、吸気ポート20には燃料としてのガソリンを噴射する燃料噴射弁24が設けられている。
シリンダヘッド17上部には、吸気バルブ22及び排気バルブ23を開閉駆動させるための吸気カムシャフト25及び排気カムシャフト26が設けられる。吸気カムシャフト25及び排気カムシャフト26は、図示しないタイミングベルトによってクランクシャフト16に駆動連結される。吸気カムシャフト25及び排気カムシャフト26の回転により、吸気バルブ22及び排気バルブ23が開閉駆動されることで、吸気ポート20及び排気ポート21と燃焼室18とが連通・遮断される。
吸気カムシャフト25及び排気カムシャフト26にはそれぞれバルブタイミング可変機構27,28が設けられている。このバルブタイミング可変機構27,28は、クランクシャフト16の回転位相に対する吸気カムシャフト25及び排気カムシャフト26の相対回転位相を調節して、吸気バルブ22及び排気バルブ23の開弁期間(作用角)を一定に保持した状態でバルブタイミングを進角又は遅角させるものである。バルブタイミング可変機構27,28は、油圧アクチュエータ29,30を通じて同機構27,28に作用する油圧を制御することにより駆動される。
また、吸気カムシャフト25と吸気バルブ22との間にはバルブ作用角可変機構31が設けられている。このバルブ作用角可変機構31は、吸気バルブ22のリフト量を変化させることにより、吸気バルブ22の作用角を可変設定するものである。作用角可変機構31は電動アクチュエータ32によって駆動される。前記バルブタイミング可変機構27,28及びバルブ作用角可変機構31は、機関バルブの開閉態様を変更する変更機構である。
エンジン11には、ピストン13とシリンダブロック12との隙間からクランクケース15へ漏れ出たブローバイガスを吸気管33に還流するブローバイガス還元装置が設けられている。クランクケース15と吸気管33とを接続するブローバイガス通路34には電磁弁からなるPCVバルブ35が設けられ、PCVバルブ35が開閉駆動されることで、クランクケース15と吸気管33とが連通・遮断される。
エンジン11のクランクシャフト16の回転力は、クラッチ41を介して変速機42とドライブシャフト44とを備えた車両駆動系に伝達される。変速機42は、シフトレバー43のシフト位置に応じた減速比が設定されるようになっており、変速機42で減速されたクランクシャフト16の回転力はドライブシャフト44に伝達される。シフトレバー43が、N位置(ニュートラル位置)又はP位置(パーキング位置)にある場合は、クラッチ41によって回転力の伝達が切断され、クランクシャフト16とドライブシャフト44とが非連結状態になる。
エンジン11には、各部の状態を検出するセンサが種々取付けられている。これらのセンサとしては、例えばクランク角センサ51、カム角センサ52,53、回転角センサ54、シフトレバー位置センサ55、イグニッションスイッチセンサ56、車速センサ57等が用いられている。
クランク角センサ51は、クランクシャフト16の回転角度を検出する。カム角センサ52,53は、吸気カムシャフト25及び排気カムシャフト26の回転角度(カム角)をそれぞれ検出する。回転角センサ54は、吸気バルブ22の作用角を検出すべく、電動アクチュエータ32の回転角度を検出する。シフトレバー位置センサ55はシフトレバー43の位置を検出する。イグニッションスイッチセンサ56は運転者の操作によりエンジン11の起動・停止が行われるイグニッションスイッチ36のON/OFF状態を検出する。車速センサ57は、車両の走行速度を検出する。そして、ECU(電子制御装置)61は、各種センサ51〜57の検出信号に基づいて、エンジン11の各部を制御する。
ここで、エンジン11の通常運転時における、吸気バルブ22及び排気バルブ23のバルブタイミングについて説明する。図2(a)に示すように、排気バルブ23は機関下死点BDC以前に開弁し、燃焼室18内の既燃焼ガスを排出して、機関上死点TDC以降に閉弁する。一方、吸気バルブ22は機関上死点TDC以前に開弁し、吸気管33を通じて吸入された空気と燃料噴射弁24から噴射されたガソリンとが混ざり合った混合気を吸気ポート20から吸入して、機関下死点BDC以降に閉弁する。
排気バルブ23の閉弁時期EVCは吸気バルブ22の開弁時期IVOより遅く設定されるため、吸気バルブ22及び排気バルブ23がともに開弁しているバルブオーバーラップ期間が設けられる。バルブオーバーラップ期間は混合気及び既燃焼ガスの慣性を利用して吸気効率と排気効率とを向上させるために設けられるものであるが、このバルブオーバーラップ期間中に、図2(b)に示すように既燃焼ガスの一部が吸気ポート20に吹き返される。また、吸気バルブ22の閉弁時期IVCは、混合気の慣性を利用して燃焼室18内の充填効率を向上させるために機関下死点BDC以降に設定されるが、機関下死点BDCから閉弁時期IVCまでの間に、図2(c)に示すように既燃焼ガスの一部が吸気ポート20に吹き返される。
図3(a)に示すように、エンジン11の停止後に吹き返された既燃焼ガス72が吸気ポート20内に残っていると、既燃焼ガス72中のNOxと吸気ポート20内に存在するガソリン71とが化学反応を起こして、デポジットを生成してしまう虞がある。また、図3(b)に示すように、エンジン11の停止後にブローバイガス通路34から流入したブローバイガス73が吸気ポート20内に残っていると、ブローバイガス73中のNOxと吸気ポート20内に存在するガソリン71とが化学反応を起こして、デポジットを生成してしまう虞がある。吸気ポート20内に残留するNOxの量が多いほど、デポジットの生成は促進される。そこで、本実施形態では、エンジン停止時に吸気ポート20内に存在する既燃焼ガス72及びブローバイガス73を低減して、このようなデポジットの生成を抑制するための制御を行う。
図4のフローチャートは、ECU61によって行われるデポジットの生成を抑制するためのデポジット抑制ルーチンを示している。ECU61は、車速センサ57の検出信号により車両が停止したと判断されたときに、このデポジット抑制ルーチンを所定タイミングごとに繰り返し行う。なお、このルーチンにおいて、フラグFが1の場合は、エンジン11のバルブタイミングが図2(a)に示すように制御され、且つPCVバルブ35が適宜開閉制御されうる通常状態(以下、通常運転状態という)にあることを示す。また、フラグFが0の場合は、後述のようにエンジン11がデポジットの生成を抑制するように駆動制御された状態(以下、デポジット抑制運転状態という)にあることを示す。
デポジット抑制ルーチンが開始されると、ECU61は、シフトレバー位置センサ55の検出信号によりシフトレバー43がN位置又はP位置にあるか否かを判定する(ステップS110)。このステップでは、推定手段としてのECU61により、運転者がエンジン11を停止させる意思があるか否かを推定している。運転者がシフトレバー43を操作してN位置又はP位置を選択し、エンジン11がアイドル状態となっている場合は、運転者がその後にイグニッションスイッチ36を操作してエンジン11を停止させる可能性が高いと判断できる。シフトレバー43がN位置又はP位置にある場合、すなわちエンジン11が停止状態に移行する旨推定される場合は、エンジン11停止後に吸気ポート20内でデポジットの生成が抑制されるように以下のような制御を行う。
ステップS110で、シフトレバー43がN位置又はP位置にある場合は、フラグFが1であるか否かを判定する(ステップS120)。フラグFが1でない場合、すなわちフラグFが0の場合は、エンジン11がすでにデポジット抑制運転状態となっているため、このままこのルーチンを終了する。フラグFが1の場合は、デポジット抑制運転状態に変更するために、まず吸気・排気バルブ22,23のバルブタイミングを検出する(ステップS130)。このステップでは、ECU61が、クランク角センサ51、カム角センサ52,53、回転角センサ54の検出信号によって、吸気・排気バルブ22,23がどのようなバルブタイミングで駆動されているかを検出する。
次に、ECU61は、バルブオーバーラップ期間をなくし、且つ吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定するような、吸気・排気バルブ22,23のバルブタイミングを算出する(ステップS140)。そして、吸気・排気バルブ22,23をステップS140で算出したバルブタイミングに変更する(ステップS150)。バルブタイミングの変更は、変更手段としてのECU61がバルブタイミング可変機構27,28及びバルブ作用角可変機構31を制御することによって行う。
ステップS150におけるバルブタイミングの一変更例(第1態様81)を、図5(a)に示す。第1態様81への変更は、バルブタイミング可変機構27,28の制御によって行われる。第1態様81は、吸気バルブ22及び排気バルブ23のバルブタイミングを進角側に移行することによって、バルブオーバーラップ期間をなくし、且つ吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定している。また、バルブタイミングの他の変更例(第2態様82)を、図5(b)に示す。第2態様82への変更は、バルブ作用角可変機構31の制御によって行われる。第2態様82は、吸気バルブ22の作用角を小さくすることによって、バルブオーバーラップ期間をなくし、且つ吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定している。なお、バルブタイミング可変機構27,28及びバルブ作用角可変機構31の両者を制御することによって、これらの態様以外のバルブタイミングに変更してもよい。
上記のように、バルブオーバーラップ期間をなくし、且つ吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定することによって、燃焼室18内又は排気ポート21内の既燃焼ガスが吸気ポート20に吹き返されることを抑制し、吸気ポート20内の既燃焼ガスを極力減少させることができる。次に、ECU61は、PCVバルブ35を閉弁状態にする(ステップS160)。PCVバルブ制御手段としてのECU61によってPCVバルブ35を閉弁状態にすることで、クランクケース15内のブローバイガスが吸気管33を通じて吸気ポート20に流入することを抑制することができる。
このようにステップS150及びステップS160の処理によって、エンジン11がデポジット抑制運転状態になる。そして、フラグFに0を代入して(ステップS170)、デポジット抑制ルーチンを終了させる。
ステップS110で、シフトレバー43がN位置及びP位置のいずれにも位置しないときは、運転者が車両の運転を続行する可能性が高いため、エンジン11を通常運転状態にする。そこで、フラグFが0であるか否かを判定し(ステップS180)、フラグFが0でない場合、すなわちフラグFが1の場合は、エンジン11が通常運転状態となっているため、このままこのルーチンを終了する。フラグFが0の場合は、エンジン11を図2(a)に示すような通常運転時のバルブタイミングに変更し(ステップS190)、PCVバルブ35を通常状態に変更する(ステップS200)。そして、フラグFに1を代入して(ステップS210)、デポジット抑制ルーチンを終了させる。
以上のようにして、運転者がエンジン11を停止させる旨推定される場合は、吸気ポート20に既燃焼ガスが吹き返されないようにして、且つ吸気ポート20にブローバイガスが流入しないようなデポジット抑制運転状態にすることができる。また、シフトレバー43がN位置及びP位置以外の位置にある場合は、運転者が車両の運転を続行すると推定されるため、エンジン11を車両発進時に備えた通常運転状態にしておくことができる。
エンジン11が停止状態に移行する旨推定される場合に上記のようにエンジン11が駆動制御された後、運転者がエンジン11を停止すると、吸気ポート20内にはNOxを含んだ既燃焼ガスがほとんど滞留していない状態となるため、エンジン11停止後に吸気ポート20内でデポジットが生成されることを抑制することができる。また、吸気ポート20内にはNOxを含んだブローバイガスもほとんど滞留していない状態となるため、エンジン11停止後に吸気ポート20内でデポジットが生成されることを抑制することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、バルブタイミング可変機構27,28及びバルブ作用角可変機構31の少なくとも一方によって、バルブオーバーラップ期間をなくすようにエンジン11が制御される。従って、エンジン11の運転停止に先だって吸気ポート20への排気の吹き返し量を減少させて吸気ポート20内に存在する既燃焼ガスを低減することができるため、エンジン11の停止後に吸気ポート20内でのデポジットの生成を抑制することができる。
(2)上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、バルブタイミング可変機構27,28及びバルブ作用角可変機構31の少なくとも一方によって、吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定するようにエンジン11が制御される。従って、エンジン11の運転停止に先だって吸気ポート20への排気の吹き返し量を減少させて吸気ポート20内に存在する既燃焼ガスを低減することができるため、エンジン11の停止後に吸気ポート20内でのデポジットの生成を抑制することができる。
(3)上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、PCVバルブ35を閉弁状態にすることによって、クランクケース15内のブローバイガスが吸気管33を通じて吸気ポート20に流入するのを抑制する。従って、エンジン11の運転停止に先だって吸気ポート20内に存在するブローバイガスを低減することができるため、エンジン11の停止後に吸気ポート20内でのデポジットの生成を抑制することができる。
(4)上記実施形態では、シフトレバー43がN位置又はP位置にある場合に、エンジン11が停止状態に移行する旨推定するようにしている。エンジン11がアイドル状態となっている場合は、運転者がその後にイグニッションスイッチ36を操作してエンジン11を停止させる可能性が高いと判断できる。従って、エンジン11が停止状態に移行する旨をある程度の精度をもって推定することができる。
(5)上記実施形態では、エンジン11がデポジット抑制運転状態にあるときに、シフトレバー43がN位置又はP位置以外の位置に変更されると、エンジン11を通常運転状態に変更する。従って、シフトレバー43がN位置又はP位置以外の位置に変更されて、運転者が車両の運転を続行すると推定される場合は、エンジン11を車両発進時に備えた通常運転状態にしておくことができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、シフトレバー43がN位置又はP位置にある場合に、エンジン11が停止状態に移行する旨推定するようにしているが、イグニッションスイッチ36がON位置からOFF位置に変化した場合に、エンジン11が停止状態に移行する旨推定するようにしてもよい。図6に、イグニッションスイッチ36がON位置からOFF位置に変化したときに、エンジン11をデポジット抑制運転状態に変更する場合のフローチャートを示す。ECU61は、車速センサ57の検出信号により車両が停止したと判断されたときに、このルーチンを所定タイミングごとに繰り返し行う。ルーチンが開始されると、ECU61は、イグニッションスイッチセンサ56の検出信号によりイグニッションスイッチ36がOFF位置であるか否かを判定する(ステップS310)。イグニッションスイッチ36がOFF位置でなければそのまま待機し、イグニッションスイッチ36がOFF位置になったときには次のステップへ進む。そして、機関運転手段としてのECU61は、エンジン11をデポジット抑制運転状態に変更する(ステップS320)。このステップでは、上記実施形態の図4におけるステップS130〜ステップS160と同一の処理を行う。そして、所定時間エンジンを運転した後にエンジン11を停止する(ステップS330)。エンジン11の停止前にエンジン11をデポジット抑制運転状態に変更して所定時間運転することで、吸気ポート20内に存在する既燃焼ガス及びブローバイガスを低減することができるため、エンジン11の停止後に吸気ポート20内でのデポジットの生成を抑制することができる。
・上記実施形態では、シフトレバー43がN位置又はP位置にある場合に、エンジン11をデポジット抑制運転状態に変更するようにしているが、N位置又はP位置が選択されて所定時間経過した場合は、運転者に内燃機関を停止させる意思がないとみなして、通常運転状態に変更するようにしてもよい。
・上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、バルブオーバーラップ期間をなくす制御及び吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定する制御の両者を行っているが、いずれかの制御のみを行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、PCVバルブ35を閉弁状態にするように制御しているが、PCVバルブ35を通常状態のままにしておいてもよい。
・上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、バルブオーバーラップ期間をなくすことによって吸気ポート20への排気の吹き返し量を減少させているが、バルブオーバーラップ期間を短くすることによって吸気ポート20への排気の吹き返し量を減少させてもよい。
・上記実施形態では、エンジン11が停止状態に移行する旨推定されると、吸気バルブ22の閉弁時期IVCを機関下死点BDC以前に設定することによって吸気ポート20への排気の吹き返し量を減少させているが、機関下死点BDCから吸気バルブ22の閉弁時期IVCまでの期間を短くすることによって吸気ポート20への排気の吹き返し量を減少させてもよい。
・上記実施形態では、エンジン11をポート噴射式エンジンとしているが、筒内直接噴射式エンジンとしてもよい。筒内噴射式エンジンにおいても、エンジン11の運転停止に先だって吸気ポート20内に既燃焼ガス及び燃料が吹き返されることを抑制することにより、デポジットの生成を抑制することができる。
本実施形態におけるエンジンの構成図。 (a)は通常運転状態のバルブタイミングを示すグラフ、(b)、(c)はエンジンの断面図。 (a)、(b)は吸気ポートの断面図。 デポジットを抑制する処理の手順を示すフローチャート。 (a)、(b)はデポジット抑制運転状態のバルブタイミングを示すグラフ。 本発明の他の例におけるデポジットを抑制する処理の手順を示すフローチャート。
符号の説明
11…エンジン、15…クランクケース、18…燃焼室、20…吸気ポート、21…排気ポート、22…吸気バルブ、23…排気バルブ、24…燃料噴射弁、27,28…バルブタイミング可変機構、31…バルブ作用角可変機構、35…PCVバルブ、36…イグニッションスイッチ、42…変速機、43…シフトレバー、61…ECU。

Claims (7)

  1. 機関バルブの開閉態様を変更する変更機構を有する内燃機関の制御装置において、
    内燃機関が停止状態に移行することを車両運転状態に基づいて推定する推定手段と、
    前記推定手段により前記内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときに、吸気通路への排気の吹き返し量が減少するように前記変更機構を通じて前記機関バルブの開閉態様を変更する変更手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記変更手段は、吸気バルブが機関下死点以前に閉弁するように同吸気バルブの閉弁時期を変更する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記変更手段は、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバラップ期間が減少するように機関バルブの開閉態様を変更する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関は機関内部のブローバイガスをPCVバルブが設けられたブローバイガス通路を通じて吸気通路に戻すブローバイガス還元装置を備えるものであり、
    前記推定手段により前記内燃機関が停止状態に移行する旨推定されるときに前記PCVバルブが閉弁するようにこれを制御するPCVバルブ制御手段を更に備える
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関は車両に搭載され車両駆動系に変速機を介してその駆動力を伝達するものであり、
    前記推定手段は変速機のシフト位置に基づいて内燃機関が停止状態に移行する旨推定する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関と前記車両駆動系とが非連結状態となる前記変速機のシフト位置にあるときに内燃機関が停止状態に移行する旨推定する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記推定手段はイグニッションスイッチがON位置からOFF位置に変化したときに内燃機関が停止状態に移行する旨推定するものであり、
    前記変更手段による前記機関バルブの開閉態様の変更が終了するまで前記内燃機関の運転を継続させる機関運転手段を更に備える
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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