JP2006339678A - プラズマ処理装置及び電極部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好に絶縁されたプラズマ処理装置および電極部材を提供する。
【解決手段】第2の高周波電源37に、給電棒35を介して接続され、高周波電力を印加可能な上部電極28の給電棒35との接続部、および、給電棒35の表面を、絶縁膜41で覆う。絶縁膜41は、PTFE等の絶縁性材料を、給電棒35等の表面に溶射することにより形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置及び電極部材に関する。
LSI、LCD等の電子デバイスの製造に、プラズマを利用して成膜処理、エッチング処理等の処理を行うプラズマ処理装置が用いられている。図1に、平行平板型のプラズマ処理装置の一例を示す。
図1に示すように、プラズマ処理装置11は、真空引き可能なチャンバ12と、被処理体Wが載置され、下部電極として機能するサセプタ19と、電極板30を備え、チャンバ12内に処理ガスを供給する上部電極28と、を備える。
上記プラズマ処理装置11において、上部電極28とサセプタ19(下部電極)との間に形成される処理空間に処理ガスを供給し、上下の電極28、19に高周波電力を印加することにより、プラズマが生成する。発生した処理ガスのプラズマにより、サセプタ19上に載置されたウェハ等の被処理体Wに、所定の処理が施される。
上記プラズマ処理装置11には、以下の(1)〜(4)に示すような問題があった。
(1)
上部電極28には、高周波電力を印加するための給電棒35が接続されている。給電棒35は、周囲と絶縁するため、その外部表面が絶縁膜41で覆われている。一般に、絶縁膜41を構成する低誘電率材料として、PTFE(PolyTetraFluoro Ethyrene)が用いられている。PTFEは、優れた絶縁材料であるが、成型した場合、その比誘電率は2.1程度が限界である。このため、給電棒35とその周囲等の絶縁距離をこれまで以上に小さくすることはできない。このように、従来の絶縁材料は、誘電損失を低く抑えつつ、上部電極28を十分に絶縁できるものではなく、プラズマの利用効率を十分に高められない、装置サイズの縮小が図れない等の問題があった。
(2)
また、発生したプラズマを処理空間に閉じこめ、高い処理効率を得るため、サセプタ19の周囲にはバッフル板24が設けられている。バッフル板24は、環状の平板形状部材からなり、サセプタ19を包囲するようチャンバ12の壁に固定されている。バッフル板24は多数の細口24aを備え、細口24aを介してガスは通過させるが、プラズマの通過を妨げる構成となっている。バッフル板24の細口24aは、プラズマの閉じこめと、コンダクタンスの確保と、を両立させるため、できるだけ、微細に、多数形成されていることが望ましい。
バッフル板は、従来より、切削加工により形成されている。このため、バッフル板の厚さは、加工負荷の点からある程度の厚さが必要であり、細口のサイズ、数、形状等には製造上の限界がある。従って、従来の切削加工により形成されたバッフル板には、微細な細口を可能な限り多く形成することは難しい。このため、十分なコンダクタンスを確保して、十分に高い処理効率を得ることは難しかった。
(3)
また、サセプタ19は、被処理体Wの搬送のため、図示しない駆動装置によって昇降可能とされている。駆動装置は、チャンバ12の外部に設けられているため、駆動装置に接続されたサセプタ19の下方は、伸縮可能なベローズ23により覆われ、チャンバ12内を気密に保つ構造となっている。
ベローズ23として、バネ性に優れた鉄系(主にSUS系)材料、あるいは、樹脂材料または樹脂コートが使用される。しかし、鉄系材料を用いた場合には、プラズマ、腐食性ガス等との接触によりパーティクルが発生し、いわゆるメタルコンタミが発生しやすい。また、樹脂材料を用いた場合には、使用温度域に限界がある。このように、従来、メタルコンタミを回避可能な、使用温度範囲の広いベローズ23は開発されておらず、信頼性の高い処理が行われないおそれがあった。
(4)
また、チャンバ12は、通常、導電性の良好なアルミニウムから構成され、その表面には、平滑面が形成された後、絶縁、耐プラズマ性確保等のためアルマイト処理が施される。アルマイトに起因するパーティクルを抑制するため、チャンバ12の内壁を構成する平滑面は仕上げ粗度が厳しく、機械加工後に主に手作業で磨き工程を行っている。しかし、手作業による磨きは、磨きによる傷の深さ、方向がばらつきやすく、面粗度は確保されていてもアルマイト処理を施すと色ムラが発生しやすい。色調が薄いアルマイトは色ムラが顕著であり、外観不良となり、歩留まりが低下する。このように、従来のチャンバ12を構成する平滑面を有する金属部材は、高い歩留まりで製造することができず、製造コストを増加させるという問題があった。
上記事情を鑑みて、本発明は、誘電損失を抑えつつ、良好に絶縁されたプラズマ処理装置および電極部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるプラズマ処理装置は、
チャンバを備え、前記チャンバ内で被処理体に所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
前記被処理体が載置される載置台と、
前記載置台に平行に対向して設けられた上部電極と、
前記上部電極に接続され、該上部電極に高周波電力を供給する給電部材と、
絶縁性材料の溶射により形成され、前記給電部材、および、少なくとも前記上部電極の前記給電部材と接続された部分の表面を覆う絶縁膜と、
を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、絶縁性材料を溶射して形成された絶縁膜は多孔性が付与された低誘電率の膜である。従って、給電部材、例えば、給電棒の表面を上記絶縁膜で覆うことにより、絶縁膜による誘電損失を低減しつつ、高い絶縁性をもって絶縁することができる。
上記構成において、例えば、前記絶縁性材料はPTFEから構成されている。
上記構成において、前記絶縁膜に覆われる前記給電部材および前記上部電極の表面は、ショットブラストにより所定の粗度とされていることが望ましい。すなわち、表面を粗面化してから溶射することにより、溶射膜と該表面との密着性が高められ、溶射膜の剥離等は抑えられる。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる電極部材は、
高周波電源に接続される導電部材と、
前記導電部材に接続され、高周波電力を印加可能な電極と、
絶縁性材料の溶射によって形成され、前記導電部材、および、前記導電部材と前記電極の接続部分の少なくとも一部を覆う絶縁膜と、
を備える、ことを特徴とする。
上記構成によれば、絶縁性材料を溶射して形成された絶縁膜は多孔性が付与された低誘電率の膜である。従って、導電部材の表面を上記絶縁膜で覆うことにより、絶縁膜による誘電損失を低減しつつ、高い絶縁性をもって絶縁することができる。
本発明によれば、誘電損失を抑えつつ、良好に絶縁されたプラズマ処理装置および電極部材が提供される。
本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置について、以下図面を参照して説明する。本実施の形態においては、プラズマ処理装置として、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を例にとって説明する。
図1に、本実施の形態に係るプラズマ処理装置11の構成図を示す。
本実施の形態のプラズマ処理装置11は、上下に平行に対向する電極を有する平行平板型プラズマ処理装置であり、プラズマCVDにより、被処理体、例えば、半導体ウェハ(以下、ウェハW)の表面にSiOF膜を成膜する。
プラズマ処理装置11は、略円筒形状のチャンバ12を備える。チャンバ12は、例えば、アルミニウムからなる金属部材を成型して形成される。金属部材の一面、すなわち、チャンバ12の内壁は、一般的な方法で平滑面とされ、その平滑面の上にアルマイト処理(陽極酸化処理)がされている。また、チャンバ12は接地されている。
チャンバ12の底部には排気口13が設けられている。排気口13には排気装置14が接続されている。排気装置14はターボ分子ポンプなどの真空ポンプを備えており、チャンバ12内を所定の減圧雰囲気、例えば、0.01Pa以下の圧力まで真空引きする。
チャンバ12の側壁にはゲートバルブ15を備えた搬入出口16が設けられている。ゲートバルブ15が開放された状態で、搬入出口16を介して、ウエハWがロードロック室(図示せず)との間で搬送される。
チャンバ12内の底部中央には、略円柱状のサセプタ支持台17が設けられている。サセプタ支持台17の上には、セラミックなどの絶縁体18を介して、サセプタ19が設けられている。サセプタ支持台17は、チャンバ12の下方に設けられた昇降機構(図示せず)にシャフト20を介して接続され、サセプタ19とともに昇降可能に構成されている。
サセプタ支持台17の内部には、下部冷媒室21が設けられている。下部冷媒室21には、下部冷媒管22が接続されており、下部冷媒管22を介して下部冷媒室21に冷媒が導入される。冷媒は、所定の温度に制御されており、冷媒が下部冷媒室21を循環し、その冷熱がサセプタ19を介してウエハWに対して伝熱されることによりウエハWは所望の温度に制御される。
サセプタ支持台17の下方は、ステンレス鋼からなるベローズ23で覆われている。ベローズ23は、その上端がサセプタ支持台17の下面に、その下端がチャンバ12の底面にねじ等により留められている。ベローズ23は、サセプタ支持台17の下方の常圧部分と、チャンバ12内の真空部分と、を分離している。ベローズ23は、サセプタ支持台17の昇降動作に応じて伸縮し、常に気密性を維持する。
チャンバ12の側壁にはバッフル板24が設けられている。バッフル板24は、耐プラズマ性の導体材料、例えば、アルマイト処理されたアルミニウムから構成されている。バッフル板24は、環状の板状部材であり、サセプタ19を包囲するように設けられている。バッフル板24は、例えば、5mm〜10mm程度の厚さを有する。なお、バッフル板24は、サセプタ支持台17を包囲するように設けられてもよい。
バッフル板24は、スリット状、丸穴状等の形状を有する孔24aが、切削加工により多数形成されている。孔24aは、処理ガスが通過可能である一方で、プラズマの通過を妨げる。これにより、バッフル板24は、サセプタ19と上部電極との間に生起するプラズマを、チャンバ12の上部(ウェハWの近傍)に閉じこめる。これにより、発生したプラズマの効率的な利用が可能となる。
サセプタ19は、その上部中央が凸状の円板状に形成され、その上にウエハWと略同形の図示しない静電チャックが設けられている。サセプタ19は、ウェハWの載置台であり、サセプタ19上に載置されたウェハWは、クーロン力によって静電吸着される。
サセプタ19は、また、下部電極として機能する。サセプタ19には、第1の高周波電源25が接続されており、その給電線には第1の整合器26が介在されている。第1の高周波電源25は、0.1〜13MHzの範囲の周波数を有しており、このような範囲の周波数を印加することにより、被処理体であるウエハWに対してダメージを与えることなく適切なイオン作用を与えることができる。また、サセプタ19は、ハイパスフィルタ(HPF)39を介して接地されている。
サセプタ19の上端周縁部には、静電チャック上に載置されたウエハWを囲むように、環状のフォーカスリング27が配置されている。フォーカスリング27は、シリコンなどから構成されている。フォーカスリング27は、その内側に配置されたウェハWに、プラズマを効果的に集め、効率的な、均一性の高いプラズマ処理を可能にする。
また、サセプタ支持台17、サセプタ19等は、ウエハW受け渡し用の図示しないリフトピンが貫通可能に形成されている。リフトピンはシリンダにより昇降可能となっている。リフトピンは、サセプタ19を突き抜けて上昇可能であり、リフトピンの昇降動作によりウェハWのサセプタ19上への載置がなされる。
サセプタ19の上方には、サセプタ19と平行に対向して上部電極28が設けられている。上部電極28は、絶縁材29を介して、チャンバ12の上部に支持されている。上部電極28は、電極板30と、電極支持体31と、から構成される。
電極板30は、サセプタ19またはウェハWとの対向面を形成する。電極板30は、多数のガス孔30aをそのほぼ全面に備える。また、電極板30は、例えば、表面がアルマイト処理されたアルミニウム、シリコン、SiCまたはアモルファスカーボンから構成されている。なお、サセプタ19と電極板30とは、例えば、10〜60mm程度離間している。
電極支持体31には、電極板30がねじどめされている。電極支持体31は、導電性材料、例えば、表面がアルマイト処理されたアルミニウムから構成されている。電極支持体31は、その内部に上部冷媒室32を備え、水冷構造となっている。上部冷媒室32は、上部冷媒管33に接続され、その内部に冷却水が流通可能となっている。上部冷媒室32への冷却水の流通により、上部電極28の過熱は防がれる。
電極支持体31は、ガス導入管34を備える。ガス導入管34には、バルブ、流量制御装置等を介して、処理用のガスが供給される。処理に用いるガスとしては、SiOF膜の成膜に従来用いられている種々のものを採用することができ、例えば、四フッ化シラン(SiF)、モノシラン(SiH)および酸素(O)を用いることができる。また、アルゴン、ヘリウム等の希ガスや窒素を添加しても良い。
電極支持体31は、その内部に、電極板30の複数のガス孔30aに接続した、中空の拡散部31aを備える。ガス源からガス導入管34を介して供給されたガスは、拡散部31aで拡散されてガス孔30aに供給される。これにより、ガスは、複数のガス孔30aからウェハWの全面に均等に供給される。
上部電極28には、アルミニウム等の導電性材料からなる給電棒35が接続されている。給電棒35は、第2の整合器36を介して、第2の高周波電源37に接続されている。第2の高周波電源37は、13〜150MHzの範囲の周波数を有しており、高周波電力の印加により、下部電極であるサセプタ19との間に高密度のプラズマが生成する。また、上部電極28は、ローパスフィルタ(LPF)38を介して接地されている。
ここで、チャンバ12の上方の、上部電極28およびその接続部分の表面には、低誘電率の絶縁性材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成された絶縁膜41が形成されている。絶縁膜41は、例えば、5〜20mm程度の厚さで設けられている。絶縁膜41は、上部電極28の近傍、特に、給電棒35の絶縁のために形成されている。誘電率の低いPTFEからなる絶縁膜41により、誘電損失は抑えられ、高いプラズマの利用効率が得られる。また、絶縁膜41を含むチャンバの上方は、チャンバ12と同じ材料からなる上部保護部材40が形成されて保護されていると共に、いわゆる同軸構造を構成して、高周波電力の良好な伝播が得られる構造となっている。
絶縁膜41は、PTFEのガス溶射、プラズマ溶射等によって形成された溶射膜として形成される。
絶縁膜41をガス溶射により形成したときの様子を図2に示す。図2に示すガス溶射装置42は、原料供給管43と、燃焼ガス供給管44と、原料供給管43と燃焼ガス供給管44とに接続された接触部45と、圧縮空気供給管46と、を備える。このガス溶射装置42において、原料供給管43から供給されたPTFE粒は、接触部45において燃焼ガス供給管44から供給されたアセチレン−酸素からなる燃焼ガスにより、瞬間的に溶融する。溶融したPTFEは、圧縮空気供給管から供給される圧縮空気のジェット効果により、高速で被処理面に吐出される。吐出されたPTFEは、被処理面上で固まり、所定厚さで形成されて絶縁膜41が形成される。
上記のようにして、給電棒35等の表面に、PTFEからなる絶縁膜41が形成される。ここで、絶縁膜41は、溶射膜であり、図2に概略的に示すように、膜中に空孔41aが形成されている。このように、多孔性が付与されることにより、溶射膜は、PTFEの本来の比誘電率よりも低い比誘電率を有する。このため、絶縁膜41は、溶射によらずに形成したPTFEからなる膜よりも高い絶縁性を有する。これにより、給電棒35と接地された他の部材との絶縁距離を小さくでき、装置サイズの低減が図れる。従って、PTFE溶射膜から形成される絶縁膜41を設けることにより、コストの低減が図れる。
ここで、PTFEが溶射される給電棒35等の母材の表面は、ショットブラスト等によって適度に粗面化されている。これにより、形成された絶縁膜41の密着性が高められ、耐久性等の高い、信頼性の高い絶縁膜41が形成される。
また、溶射の途中に、応力除去のためのアニール処理を行うことにより、溶射により形成される絶縁膜41の厚さを増大させることができる。すなわち、所定厚さの溶射膜を形成する毎にアニール処理(加熱)処理を行い、膜に生じる応力を除去しつつ、所定厚さの溶射膜を形成することにより、厚膜の溶射膜を安定に形成することができ、これにより、一層高い絶縁性が得られる。
また、上記例では、PTFE溶射膜である絶縁膜41は、給電棒35等の上部電極28周辺に形成し、絶縁するものとした。しかし、勿論、これに限らず、絶縁が必要な他の部分にも用いることができる。例えば、下部電極の給電部分等をPTFE溶射膜で被覆することにより、同様の効果が得られる。
さらに、絶縁膜41を構成する材料は、PTFEに限らず、他のいかなる絶縁性材料であってもよい。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様(1)〜(3)について、説明する。
(1)
上記実施の形態では、ベローズ23は、ステンレススチールからなるものを用いた。しかし、ベローズ23は、高純度のニッケルまたはアルミニウムから構成されても良い。この場合、例えば、純度99.2%程度のニッケルあるいはアルミニウムの時効硬化材を用いることができる。
ステンレススチール等の鉄系の材料からなるベローズ23を用いた場合には、プラズマとの接触、クリーニング時のフッ素系ガス等の腐食性ガスとの接触等により、ベローズ23が劣化して、いわゆるメタルコンタミが発生しやすい。しかし、ニッケルあるいはアルミニウムからなるベローズ23を用いた場合には、高い耐プラズマ性、耐腐食性等が得られ、メタルコンタミの低減が図れ、信頼性の向上が図れる。
また、サセプタ支持台17(サセプタ19)の他に、リフトピン等の昇降機構を有する他のチャンバ12部材や、ウェハ搬送系のロボット等の備える昇降機構にも、高純度ニッケルあるいはアルミニウムから構成されたベローズ23を用いることにより、同様の効果が得られることは勿論である。
(2)
また、上記実施の形態では、図3に示すような、多数の孔24aを備えたバッフル板24を用いる。上述したように、バッフル板24は、切削加工により形成される。しかし、バッフル板24を、例えば、1〜2mm程度の薄さの金属薄板のエッチング、例えば、フォトエッチングにより形成しても良い。エッチングされた薄板に、溶射膜、アルマイト等の絶縁膜41を形成することにより、図3に示すようなバッフル板24が得られる。
エッチングにより形成することにより、図4に示すように、孔24aをより微細な形状に、かつ、自由な配置で、薄いバッフル板24にパターニングすることができる。また、切削加工のように、パターニング時に負荷がかかることがないので、開口率(=孔24aの総面積/バッフル板24の面積)を限界まで高めることができる。これにより、コンダクタンスの向上が図れる。さらに、切削加工した場合よりも、実質的に工程数が短縮され、コストの低減が図れる。なお、バッフル板24に限らず、微細なパターニングや薄さが必要な板状部材であれば、どのような部材の製造にも本発明の手法を用いることができることは勿論である。
また、バッフル板24の形状も平板状に限られず、上記エッチングにより所定形状にエッチングされた板状部材を、さらに所定形状に変形させることにより、中心方向に所定の斜度を有する形状や、サセプタ19を包囲する、例えば、断面がL字型の円筒状など、所望の形状に形成してもよい。
(3)
上記実施の形態では、チャンバ12の内部表面は、一般的な処理を施されているものとした。ここで、一般的な処理とは、図5(a)〜(c)に示すように、機械加工により金属アルミニウムに平滑面47を形成し(図5(a))、機械加工後の平滑面47を手作業で磨き(図5(b))、その後連続して、アルカリおよび/または酸に浸積してエッチングし、最後に表面にアルマイト層48を形成するものである(図5(c))。すなわち、手作業での磨きにより、機械加工時に表面に発生した平滑面47のクラック49を除去しつつ表面粗度を上げる。その後、アルカリ/酸エッチングにより表面を最小限エッチングし、アルマイト処理を施す。
しかし、上記のような方法では、手作業での磨きの際に、磨きのばらつき部分50が形成されてしまう。このため、アルマイト処理の際に、この磨きムラ部分50の所に色ムラ51が形成されてしまう。
上記のような不具合を避けるため、上記したような一般的な表面処理ではなく、図6(a)〜(c)に示すような方法で表面処理を行っても良い。すなわち、機械加工後の平滑面47(図6(a))を、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液等で、上記エッチングよりも過剰にエッチング(オーバーエッチング)してクラック49を除去し(図6(b))、その後、アルマイト処理を施す(図6(c))ようにしてもよい。例えば、純アルミニウムの板を、10%NaOH水溶液に1分程度浸積し、その一面を20μm程度エッチングし、その後、アルマイト処理を施す。
上記のようにオーバーエッチングして得られた平滑面47を有するアルミニウム部材(チャンバ12部材)は、機械加工時に発生したクラック49が除去され、均一な表面が形成されている。さらに、手作業での磨きにより発生するような磨きばらつき部(不均一表面)は存在せず、アルマイト後にも色ムラが発生しにくい。従って、外観不良による歩留まりの低下は低減され、高い歩留まりが得られる。さらに、手作業等を省くことにより、実質的な工程数の短縮ならびにスループットの向上が図れ、コストを大幅に削減できる。
上記例では、プラズマ処理装置11のチャンバ12を構成するアルミニウムからなる部材を例として説明した。しかし、材質はアルミニウムに限らず、ステンレススチール等の他のいかなる材料であってもよい。また、プラズマ処理装置11のチャンバ部材に限らず、粗度の低い平滑面が必要な部材であれば、他の処理装置のチャンバ部材等、他のいかなる部材にも適用可能である。
本発明の実施の形態にかかる処理装置の構成を示す図である。 絶縁膜の形成のようすを示す図である。 バッフル板の斜視図である。 本発明の他の実施の形態にかかる斜視図である。 一般的な表面の処理方法を示す図である。 オーバーエッチングしたときの表面の処理方法を示す図である。
符号の説明
11 プラズマ処理装置
12 チャンバ
15 ゲートバルブ
17 サセプタ支持台
18 絶縁膜
19 サセプタ
20 シャフト
21 下部冷媒室
22 下部冷媒管
23 ベローズ
24 バッフル板
28 上部電極
30 電極板
31 電極支持体
32 上部冷媒室
33 上部冷媒管
34 ガス導入管
35 給電棒
40 上部保護部材
41 絶縁膜

Claims (4)

  1. チャンバを備え、前記チャンバ内で被処理体に所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
    前記被処理体が載置される載置台と、
    前記載置台に平行に対向して設けられた上部電極と、
    前記上部電極に接続され、該上部電極に高周波電力を供給する給電部材と、
    絶縁性材料の溶射により形成され、前記給電部材、および、少なくとも前記上部電極の前記給電部材と接続された部分の表面を覆う絶縁膜と、
    を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記絶縁性材料はPTFEから構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記絶縁膜に覆われる前記給電部材および前記上部電極の表面は、ショットブラストにより所定の粗度とされている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 高周波電源に接続される導電部材と、
    前記導電部材に接続され、高周波電力を印加可能な電極と、
    絶縁性材料の溶射によって形成され、前記導電部材、および、前記導電部材と前記電極の接続部分の少なくとも一部を覆う絶縁膜と、
    を備える、ことを特徴とする電極部材。
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