JP2006320347A - 歯科用パノラマx線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロx線撮影装置の断層像撮影方法及び装置 - Google Patents

歯科用パノラマx線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロx線撮影装置の断層像撮影方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ライン型のデジタルセンサーを用いて、被検者に対するX線被曝量の軽減と負担軽減とに配慮し、特に横断撮影等でフィルム撮影と同様の断層厚さ(幅)の撮影が可能なパノラマX線撮影装置を利用した断層撮影方法あるいは、装置の提供を課題とする。
【解決手段】撮影対象部位を間に対向配置されたX線源と受像装置の旋回アームの回転軸中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、それと平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動し且つ、受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行い、引き続き前記撮影終了位置から、前記同様の一連の動作を一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影し、得られた画像データーを画像処理によって連続した画像として表示する。
【選択図】図4

Description

本発明は、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の改良に関する。
更に詳しくは、受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用いた歯科用パノラマX線撮影装置を利用して行われる歯顎領域の断層撮影の改良に係わる。
従来、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置は、その受像系にX線フィルムを用いた装置が多用されてきた。本来、パノラマX線撮影法が被写体を間に対向配置されたX線源と、受像装置(X線フィルム)が回転移動しながら、X線源から照射されたスリット状のX線ビームが被写体頭頸部を透過したX線像を前記X線フィルムに結像させるために、例えば、歯顎域を対象とするパノラマ撮影の場合には、X線フィルムを当該歯列弓に対して拡大率を含み相対する速度で移動させることで一連のパノラマ像として結像させることに始まり、セファロ撮影との共用、その後、コンピューター制御の採用等で、多軌道化が進み例えば、パノラマX線撮影法は勿論、スキャノグラフィー、断層撮影法(リニア断層撮影法、CS撮影法、ゾノグラフィ)に代表されるように色々な部位に対して色々な方向からの色々な撮影が可能となり診断能も大幅に向上したことが公知である。
近年、その受像系にX線フィルムではなく受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーが用いられるようになった。パノラマ撮影法がスリットビームを利用した撮影法であることからすれば、ラインセンサ型のデジタルセンサーの採用は至極当然で、エリア型のデジタルセンサーと比較すると大幅なコスト低減に役立っていることは勿論、従来欠くことのできなかった現像処理を必要としなくなったため暗室を含めた機材等が無くなり省スペース化には多いに役立っている反面、ラインセンサ型のデジタルセンサーがゆえに断層撮影法、特にリニア断層撮影法を用いた撮影の際には不向きであることが知られている。例えば、この様にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い歯顎領域の例えば横断面の断層撮影の場合の断層厚さは6mmが限度と言われ、それ以上に断層厚さを薄くすることは不可能とされてきた。
ある公知例によれば、上記デジタルセンサーユニットにライン型のデジタルセンサーと、小形のエリア型のデジタルセンサーを並べて配置することで、上記リニア断層撮影時等には小形のエリア型のデジタルセンサーを使用することで問題を解決することが提案されている。
また、別の公知例によれば、トランストモグラフィーとして、ライン型のデジタルセンサーを利用して、断層厚さを任意に選択できる手法が提案されている。
この提案によれば、被検者の撮影対象部位の断層面上を回転中心として対向するX線源とライン型のデジタルセンサーを任意の振角回転させ、ライン型のデジタルセンサーの水平方向の受像面に相当する幅分のリニア断層撮影を行い、次々と前記断層面上の回転中心を、必要撮影範囲の間、前記デジタルセンサーの前記幅分移動させて断層撮影を繰り返し行い、得られた画像データーをつなぎ合わせて一連の画像として表示することを可能としている。この場合の断層厚さ(幅)は、1mm、3mm、6mm、9mm、18mm、36mm、幅とされている。
しかしながら、上記したライン型のデジタルセンサーと、小形のエリア型のデジタルセンサーを並べて配置することは、センサーユニットのコストアップは勿論、パノラマX線撮影とリニア断層撮影の切り替え時にセンサーユニットの入力面もシフトする必要が発生するため新たに機構の追加が必要となる問題点を有する。
また、後者の場合、撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲を一定とした場合、一撮影単位で対象部位当たりの撮影回数は、選択される断層厚さ(幅)に関係なく一定であることが考えられる。従って、被検者に対するX線被曝という観点から考慮すると問題が残る。
本発明は、上記の様な問題点を踏まえてもので、コスト的に有利なライン型のデジタルセンサーを用いて、被検者に対するX線被曝量の軽減と被検者の負担軽減に配慮した上で、パノラマ断層法を更に発展させ、前記公知例と同様の断層厚さ(幅)の撮影が可能な歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の断層撮影方法あるいは、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の提供を課題とする。
前記した課題を解決すべく、請求項1に記載の発明によれば、受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって断層撮影(横断/縦断)が選択され、予め標準的に設定された被検者の撮影対象部位を選択し、その選択された撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置の前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行い、引き続き前記撮影終了位置から、前記同様、先に選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動し撮影する一連の動作を一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影し、得られた画像データーを画像処理によって連続した断層画像として表示することを特徴とする撮影法である。
また、請求項2に記載の発明によれば、受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって断層撮影(横断/縦断)が選択され、予め標準的に設定された撮影対象部位から撮影部位を特定するための部位選択手段と、該選択手段によって任意に選択された被検者の撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置と、前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行う回転駆動手段と、引き続き前記撮影終了位置から前記同様選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動しつつ撮影する一連の動作を少なくとも一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影するための撮影制御手段と、得られた画像データーを画像処理手段によって連続した断層画像として表示手段に表示する装置であることを特徴としたものである。
斯かる発明によれば、ライン型のデジタルセンサーを用いてコストを押さえ、旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置の前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転移動しながらの撮影を繰り返し行うようにすることで、後述するように、断層厚さ(幅)の増加に従って一撮影当たりの撮影回数の減少が可能となりその結果、被検者に対するX線被曝量の軽減に寄与する。また、撮影回数の減少は、被検者に対する撮影時の拘束を含めて負担の軽減につながる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記撮影制御手段が、一撮影単位の撮影で前記部位選択手段で選択されたそれぞれの撮影対象部位の断層面に対し、X線の振角(断層厚さ)、多層断層撮影の有無、多層断層の場合の間隔、撮影回数を予め組み合わせ設定されたアルゴリズムを有している請求項2に記載の装置で、術者が容易に選択、設定ができるように配慮されていることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明によれば、前記断層撮影の撮影モードが、一撮影単位に前記撮影対象部位の基準の断層面に対してそれぞれ前後何ミリ離れた位置の多層断層像を撮影するか選択可能な撮影制御手段を有し、撮影されたそれぞれの画像データーを画像処理手段によってそれぞれ連続した多層断層画像として同一画面上に並べて表示する表示手段を有する請求項2から3に記載の装置で、術者の選択、設定によって実行されることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明によれば、前記撮影制御手段が、多層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、何れの断層面を撮影する際も絶えず一つの断層面上を選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有する請求項2から4に記載の装置で、前後する位置の多層断層撮影の際にも旋回アームの機械的な回転中心が、回転移動する軌道は同じ断層面上の軌道を回転移動することを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明によれば、前記撮影制御手段が、多層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、設定されたそれぞれの断層面上を選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有する請求項2から4に記載の装置で、前後する位置の多層断層撮影の際に、旋回アームの機械的な回転中心が回転移動する軌道が、それぞれの断層面上の軌道を回転移動することを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明によれば、受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって横断/縦断像の断層撮影方法が選択され、予め標準的に設定された被検者の撮影対象部位を選択し、その選択された撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置の前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲の正逆回転を繰り返しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ、且つ、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行い、引き続き前記撮影終了位置から、前記同様に回転と、直線移動と、相対した速度での走査とを繰り返して撮影する一連の動作を一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影し、得られた画像データーを画像処理によって連続した画像として表示する撮影方法で、前記請求項1から6記載の撮影方法あるいは、装置の撮影時の前記旋回アームの回転方向が同一方向であるのに対して、撮影時の該回転方向が設定された振角の範囲で正転と逆転を繰り返しながら断層面上の軌道を時々刻々と一方向に直線移動して撮影をおこなう撮影方法であることを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明によれば、受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって横断/縦断像の断層撮影が選択され、予め標準的に設定された撮影対象部位から撮影部位を特定するための部位選択手段と、該選択手段によって任意に選択された被検者の撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置と、前記回転アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行う撮影手段と、引き続き前記撮影終了位置から前記同様選択された振角の範囲を前記とは逆方向に回転しながら前記と同一方向に直線移動しつつ撮影する一連の動作を少なくとも一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影するための撮影制御手段と、得られた画像データーを画像処理手段によって連続した画像として表示手段に表示する装置で、前記請求項1から6記載の撮影装置あるいは、装置の撮影時の前記旋回アームの回転方向が同一方向であるのに対して、撮影時の該回転方向が設定された振角の範囲で正転と逆転を繰り返しながら断層面上の軌道を時々刻々と一方向に直線移動して撮影をおこなう撮影装置であることを特徴としている。
斯かる発明によれば、請求項1から6に記載のライン型のデジタルセンサーを用いてコストを押さえ、旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置の前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影時に撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲同一方向に回転移動しながらの撮影を繰り返し行うようにすることで、後述するように、断層厚さ(幅)の増加に従って一撮影当たりの撮影回数の減少が可能となりその結果、被検者に対するX線被曝量の軽減に寄与する。また、撮影回数の減少は、被検者に対する撮影時の拘束を含めて負担の軽減につながることを特徴としているのに対して、撮影時の該回転方向が設定された振角の範囲で正転と逆転を繰り返しながら断層面上の軌道を時々刻々と一方向に直線移動して撮影をおこなうことで、繰り返し撮影時に振角分元の位置に戻す必要がなく、撮影時の被検者の拘束時間を更に短縮することにつながり、被検者に対する負担の軽減につながる。
また、請求項9に記載の発明によれば、前記撮影制御手段が、一撮影単位の撮影で前記部位選択手段で選択されたそれぞれの撮影対象部位の断層面に対し、X線の振角(断層厚さ)、多層断層撮影の有無、多層断層の場合の間隔、撮影回数を予め組み合わせ設定されたアルゴリズムを有している請求項8に記載の装置で、術者が容易に選択、設定ができるように配慮されていることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明によれば、前記断層撮影の撮影モードが、一撮影単位に前記撮影対象部位の基準の断層面に対してそれぞれ前後何ミリ離れた位置の多層断層像を撮影するか選択可能な撮影制御手段を有し、撮影されたそれぞれの画像データーを画像処理手段によってそれぞれ連続した多層断層画像として同一画面上に並べて表示する表示手段を有する請求項8から9に記載の装置で、術者の選択、設定によって実行されることを特徴としている。
また、請求項11に記載の発明によれば、前記撮影制御手段が、多層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、何れの断層面を撮影する際にも絶えず一つの断層面上を選択された振角の範囲の正逆回転を繰り返しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影制御手段を有する請求項8から10に記載の装置で、前後する位置の多層断層撮影の際にも旋回アームの回転中心が、回転移動する軌道は同じ断層面上の軌道を回転移動することを特徴としている。
また、請求項12に記載の発明によれば、前記撮影制御手段が、多層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、設定されたそれぞれの断層面上を選択された振角の範囲の正逆回転を繰り返しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有する請求項8から10に記載の装置で、前後する位置の多層断層撮影の際に、旋回アームの機械的な回転中心が回転移動する軌道が、それぞれの断層面上の軌道を回転移動することを特徴としている。
本発明は、パノラマ撮影法の特徴を最大限活用して、如何に断層撮影法に近づけるかを課題として、ライン型のデジタルセンサーを用いてコストを押さえ、前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影時に撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された角度範囲同一方向に回転移動させながら撮影を繰り返し行うようにすることで、断層厚さ(幅)の増加に従って一撮影当たりの撮影回数の減少を計り、被検者に対するX線被曝量の軽減につなげ、その結果として、被検者に対する撮影時の拘束を含めて負担の軽減につながることを特徴としている。また、撮影時の該回転方向が設定された振角の範囲で正転と逆転を繰り返しながら断層面上の軌道を時々刻々と一方向に直線移動して撮影をおこなうことで、繰り返し撮影時に振角分元の位置に戻す必要がなく、撮影時の被検者に対する拘束時間を更に短縮することができ、被検者に対する負担の軽減につながった。更に得られる断層画像も断層厚さ(幅)が1mm〜36mm、と幅広く選択することが可能で、得られる断層画像も従来のフィルム法を用いて行われていたものと大差なく、ライン型のデジタルセンサーを用いたこの種の装置としての診断能の向上につながった。
以下に、図面に従って本発明の実施態様について説明する。
図1(a)、(b)は、歯科用パノラマX線撮影装置の外観正面図(a)と外観側面図(b)で、ベースフランジ1に立設する支柱2に上下摺動可能に設けられた回転駆動ユニット3と、該回転駆動ユニット3より回転移動可能な旋回アーム回転軸7を有する旋回アーム4と、被検者位置決め装置8を間に前記旋回アーム4の両端に対向配置された受像装置5と、X線源6と、これらを制御するための図示しない撮影モード選択手段15、回動/制御手段16、X線制御手段17、断層撮影のために予め部位選択手段18で選択されたそれぞれの撮影対象部位の断層面22に対し、アルゴリズムとしてX線の振角θ(断層厚さ)、多層断層撮影の有無、多層断層の場合の間隔、撮影回数を選択可能に予め組み合わせ設定された撮影制御手段19等の主要部品より構成されている。
図2は、パノラマX線撮影に加えて、矯正の分野で利用されるセファロX線撮影可能な、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の外観正面図で、セファロ取り付けアーム9と、セファロ撮影時の被写体用位置付け装置10および、セファロ用受像装置ユニット11と、図示しない撮影時のセファロ撮影のための制御機構で構成されている。
図3は、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置を用いておこなう断層撮影の撮影対象の代表例20で、歯顎領域の横断撮影の場合の撮影対象位置を例示したもので、正中部21と、左右の各歯牙No.1R〜No.8R、No.1L〜No.8Lおよび、顎関節部TMJ(R)、TMJ(L)の断層面22が記載されており、図中直線部分がそれぞれの撮影範囲22’を表している。
次に図4(a)(b)(c)(d)(e)に本発明に係わる断層撮影方法の模式図を示す。図(a)は一度目の撮影を、図(b)は二度目の撮影を、図(c)は三度目の撮影を、図(d)は四度目の撮影を、図(e)は、全体の撮影の流れを示し、図において、水平に伸びる直線は、断層面22を、その長さは選択された撮影対象部位の撮影範囲22’を表し、図中の1〜1”、2〜2”、3〜3”4〜4”は、撮影対象部位(断層面)を間にX線源6と受像装置5が旋回アーム4を介して対向配置された該X線源6から照射されるスリット状X線ビームXの主線の位置が一度目の撮影から四度目の撮影と順次旋回移動する様子を示す。また、図(a)に於いて、この時の旋回アーム4の機械的な旋回アーム回転軸7の中心は、図に示すように断層面22上の端部に位置している。この様にして一度目の撮影の間に旋回アーム4(X線源から照射されたスリット状X線ビームXの主線の位置)が選択された振角θの範囲即ち、1〜1”の範囲回転する間に前記旋回アームの機械的な回転中心7’は順次L1分断層面22上を矢印23の方向へ移動する。この際の受像装置(ライン型デジタルセンサー)の走査速度は、前記旋回アーム4の機械的な旋回アーム回転軸7の中心7’が旋回移動することによってX線源から照射されたスリット状X線ビームXの主線の位置が一点に集中させる結果生じる架空の回転中心点Oを中心として断層面22の撮影範囲22’の内の線分L1の範囲を走査する角速度に拡大率を乗じた速度で走査することで線分L1上(断層面上)の物体が縦横比とも同一に結像する。(以下、受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査と記す)こうして得られた画像データーをメモリー装置13で保存する。
一度目の撮影を終了すると、前記同様にその終了位置から線分L2の範囲の二度目の撮影を、二度目の撮影が終われば、その終了位置から線分L3の範囲の三度目の撮影を、三度目の撮影が終われば、その終了位置から線分L4の範囲の四度目の撮影を行う。この間、先の撮影終了位置から次の撮影を開始する際、旋回アーム4はその振角θ分原点位置まで自動的に戻ってから撮影が開始される。尚、この撮影回数は、後に詳述するが選択する振角θ、断層厚さ(幅)によって増減する。
図4(e)は、一度目の撮影から四度目の撮影を実際の撮影のように連続的に図示したもので、一連の撮影が終了するとメモリー装置13に保存された画像データーを画像処理によって撮影対象部位の断層面22の連続した一枚の画像として表示装置12に表示する。
図において、仮に選択された振角θの範囲が一定の場合、断層面22から架空の回転中心点O迄の間の寸法が少ない程、断層厚さ(幅)が薄くなり、逆に断層面22から架空の回転中心点O迄の間の寸法が増加すると断層厚さ(幅)も増加する。
また、仮に選択された断層面22から架空の回転中心点O迄の間の寸法一定とした場合、選択した振角θが広ければ断層厚さ(幅)が薄くなり、線分L1から線分L4の単位撮影毎の撮影範囲が減少し、逆に選択した振角θが狭ければ断層厚(幅)は広くなり、線分L1から線分L4の単位撮影毎の撮影範囲が増加する。従って、撮影に際して振角70゜で前記架空の回転中心点Oから断層面22までの寸法が15mmより少ない場合は、断層厚さ(幅)は2mm以下となり、回転中心点O−断層面間寸法の減少に従って断層厚さ(幅)も1mmに近づき、通常の断層撮影の断層厚さ(幅)1mm時の撮影と同様な画像が得られるが、この場合の撮影範囲22’を仮に35mmとすると前記架空の回転中心点Oから断層面22までの寸法は6mmとなり例示したように線分L1から線分L4と四度の撮影を必要とする。また、断層厚さ(幅)が厚くなると前記架空の回転中心点Oから断層面22までの寸法が大きくなり振角θが同じなため、一回当たりに撮影する前記それぞれの線分Lの長さが長くなるためこれに比例して撮影範囲22’に対する撮影回数が減少する。
図5(a)(b)(c)は、本発明で振角θをθ、θ’、θ”、と変えて実際に撮影する場合の、撮影の間に旋回アーム4(スリット状X線ビームXの主線の位置)が時々刻々と旋回移動していく様子の一例を示したもので、図は、前記架空の回転中心点Oの位置を一定とした時にそれぞれの振角θで、断層面A〜断層面Fと変化した場合の一度毎(L1〜L4各々)での撮影可能な範囲(線分)Lを示しており、図から明らかなように各断層面から架空の回転中心点O迄の間の寸法が増加すると、断層厚さ(幅)が大となると同時に撮影可能な範囲も広がり、逆に各断層面から架空の回転中心点O迄の間の寸法が減少すれば、断層厚さ(幅)が小となると同時に撮影可能な範囲も狭まる関係にある。更に、振角θが増加すると、断層厚さ(幅)が小となり、撮影可能な範囲も広がり、振角θが減少すれば、断層厚さ(幅)が大となると同時に撮影可能な範囲も狭まる関係にある。
図6(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、実際の撮影をおこなう場合の模式図で、図(a)は、各部の配置と、一度目の撮影を、図(b)は二度目の撮影を、図(c)は三度目の撮影を、図(d)は四度目の撮影を、図(e)は、被検者の撮影対象の配置を含め全体の撮影の流れを示している。図において、被検者の撮影部位を特定するための図示しない部位選択手段18と、該選択手段によって任意に選択された被検者の撮影対象部位を間に旋回アーム4を介して対向配置されたX線源6と受像装置5とが、図示しない撮影制御手段19によってX線の振角θ70°、断層厚さ1mm、多層断層撮影無し、撮影回数を予め組み合わせ設定されたアルゴリズムから選択し、該X線源6からスリット状X線ビームXを照射しつつ、前記旋回アーム4の回転中心7’が、撮影対象部位の断層面22上を選択された振角θ70°の範囲回転しながら時々刻々と矢印23の方向に直線移動しつつ、前記受像装置5に線分L1(断層面)の範囲の撮影がおこなわれ取り込まれた画像データーは、メモリー装置13に保存される。
一度目の撮影を終了すると、図(b)、(c)、(d)と、その終了位置から線分L2(断層面22)の二度目の撮影を、二度目の撮影が終われば、その終了位置から線分L3(断層面22)の三度目の撮影を、三度目の撮影が終われば、その終了位置から線分L4(断層面22)の四度目の撮影をし、取り込まれた画像データーは順次メモリー装置13に保存される。
図6(e)は、被検者の下顎右4番(No4R)の横断撮影をおこなう際の一度目の撮影から四度目の撮影を実際の撮影のように連続的に図示したもので、通常被検者の位置付けは、個々の被検者から採取した印象によるバイトプレートを用いる方法によっておこなわれる。この方法は公知で、前記バイトプレートを予め被検者位置決め装置8にセットしその撮影対象部位および、角度が正確に装置の断層面22と一致するように位置決め設定される。撮影に際して被検者はそのバイトプレートを咬合することで撮影対象部位が正確に位置決めされる。こうして前記した一連の撮影が終了するとメモリー装置13に保存された画像データーを画像処理によって撮影対象部位の断層面22の連続した一枚の画像として表示装置12に表示する。尚、図中受像部5の受像面を、撮影の間前記断層面22と平行に保つようにすることは既にこの種のX線フィルムを用いた装置で公知の技術であるため説明を省略する。
図7(a)(b)(c)(d)(e)は、一撮影単位に撮影対象部位の断層面22の基準断層面Acに対してそれぞれ前後数ミリ離れた断層面Afおよび、断層面Abの位置も併せて多層断層撮影する場合を例示したもので、前記撮影制御手段19は、多層撮影に際して旋回アームの機械的な回転中心7’が、断層面Ac、断層面Af、断層面Ab、の何れの撮影の場合も例えば、断層面Acの断層面上を選択された振角θの範囲回転しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度即ち、前記した架空の回転中心点Oを中心として各断層面を走査する角速度に拡大率を乗じた速度で走査されるように撮影制御手段19が撮影のアルゴリズムを持っており、実際の撮影は、例えば断層面Acを1〜4”、断層面Afを1〜4”、断層面Abを1〜4”の順で実施される。従って前後する位置の多層断層撮影の際にも旋回アームの機械的な回転中心7’が回転移動する軌道は前述したように同じ断層面22上の軌道を回転移動する。尚、図7(e)は、被検者の下顎右7番(No7R)の横断撮影をおこなうことを想定し、被検者の位置付けを含めた全体の撮影の流れを示したものである。
また、この手法で各々の撮影の際に、図11に示すように前記架空の回転中心点Oと、各断層面Cc、Cf、Cb間の寸法が一定となるように断層面の変位量に併せて旋回アームの機械的な回転中心7’の位置を各々の撮影時に自動的にシフトするように行うことで、各断層面22の撮影範囲22’および、断層厚さ(幅)、更に、各々の断層面での撮影回数が一定とすることができる。
これに対して図8(a)〜(p)は、一撮影単位に撮影対象部位の断層面22の基準断層面Acに対してそれぞれ前後数ミリ離れた断層面Afおよび、断層面Abの位置も併せて多層断層像を撮影する場合の別の例示したもので、前記撮影制御手段19は、多層撮影に際して旋回アームの機械的な回転中心7’が設定されたそれぞれの断層面即ち、断層面Ac、断層面Af、断層面Ab、上を選択された振角θの範囲回転しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置5の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度、前述した架空の回転中心点Oを中心として各断層面を走査する角速度に拡大率を乗じた速度で走査されるように撮影手段に撮影のアルゴリズムを持たせる。従って、前後する位置の多層断層撮影の際に、旋回アームの機械的な回転中心7’が回転移動する軌道が、それぞれの断層面上Ac、Af、Ab、の軌道を回転移動する。
図8(d)、(i)、(p)は、被検者の下顎右5番(No5R)の横断撮影をおこなう際の例示で、図からも明らかなように、選択された振角θの範囲が一定の場合、前記旋回アームの機械的な回転軸の中心7’を旋回移動させることによってX線源6から照射されたスリット状X線ビームXの主線の位置が一点に集中し、その結果生じる架空の回転中心点Oを中心と、撮影対象部位(断層面)間の寸法が増加すると撮影可能範囲L分が広がり撮影回数の減に、逆に減少すると撮影可能範囲L分が縮小され撮影回数の増につながることを表している。
図9(a)、(b)、(c)は、例えば予め設定されたアルゴリズムを有する撮影手段によって、振角θは70゜で、断層厚さ(幅)を2mm〜3mmに設定し、撮影対象部位の基準断層面Ccに対してそれぞれ前後3mm離れた断層面Cfおよび、断層面Cbの位置も併せて多層断層像を撮影する場合を仮定し例示したもので、図において、断層面Cc、断層面Cf、断層面Cbと、前記架空の回転中心点O間の寸法は、自動的に各々の撮影が15mm、18mm、12mmとなり撮影される。図から理解できるように断層厚さ(幅)を広く設定することによって撮影範囲が拡大し、それぞれの断層面毎の撮影回数が二回ずつの合計六回の撮影で断層面Cc、断層面Cf、断層面Cbの多層断層撮影ができ、表示装置12に基準断層面Ccを中心に前後3mmの断層画像3枚が表示される。
但し、この例示の場合に於いても図11に例示するように前記架空の回転中心点Oと、各断層面Ac、Af、Ab間の寸法が一定となるように断層面22の変位量に併せて旋回アームの機械的な回転中心7’の位置を各々の撮影時に自動的にシフトするように前記撮影制御手段19のアルゴリズムを設定することで、各断層面の撮影範囲および、断層厚さ(幅)、各々の断層面での撮影回数が一定にできることは勿論である。
図10(a)、(b)、(c)は、本発明の別の実施例で図において、前記した例と異なるのは撮影の際に選択された被検者の撮影対象部位を間に旋回アーム4を介して対向配置されたX線源6と受像装置5の前記旋回アームの機械的な回転中心7’が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角θの範囲の正逆回転を繰り返しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ撮影を行うことが特徴で、この時、前記受像装置5の走査速度は、前述したように断層面に相対した速度で走査され撮影を行い、初めの撮影終了位置から、前記同様に回転と、直線移動と、相対した速度での走査とを繰り返して撮影する一連の動作を一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影し、得られた画像データーを画像処理によって連続した画像として一枚あるいは、複数枚表示装置12に表示する。またこの際の、前記受像装置の走査方向は前記旋回アームの機械的な回転中心7’の移動方向が一方向のため変更する必要がない。
図11(a)、(b)、(c)は、多層断層撮影時の際の実施例で、前記撮影制御手段19のアルゴリズムが前記架空の回転中心Oと、各断層面Cc、Cf、Cb間の寸法が一定となるように断層面22の変位量に併せて旋回アームの機械的な回転中心7’の位置を各々の撮影時に各断層面Cc、Cf、Cbあるいは、それに平行する位置に自動的にシフトするように行うことで、各断層面22の撮影範囲22’及び、断層厚さ(幅)、更に、各々の断層面22での撮影回数が一定とすることができるのを説明するための図で、図(a)は、断層面Ccを、図(b)は、断層面Cfを、図(c)は、断層面Cbを撮影する際の各部の位置関係を示している。実施例は、振角θが70°、断層厚さ(幅)を3mm、断層面Cc、Cf、Cb間の間隔を4mm、撮影範囲22’を40mmと設定した場合を示し、それぞれの断層面Cc、Cf、Cbの撮影範囲22’を二度撮影できるため合計6回の撮影で前後する3枚の多層断層画像の撮影が可能となり、この場合、撮影された断層画像の断層厚さは、断層面Cc、Cf、Cbの全てにおいて一定で、撮影範囲22’の長さも一定になる。
歯科用パノラマX線撮影装置の外観の一例を示す図 歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の外観の一例を示す図 本発明の断層撮影で行う代表的な撮影部位の一例を示す図 本発明に係わる断層撮影法の模式図の例示 本発明で、振角を変化させた場合の断層厚さ(幅)および、単位当たりの撮 影範囲の変化の例を示す図 本発明の手法で被検者の下顎右4番(No4R)の横断撮影をおこなう際の 一連の流れを例示した図 本発明の手法で撮影対象部位の基準断層面に対してそれぞれ前後数ミリ離れ た断層面も併せて多層断層像撮影する場合の実施例を示す図 多層断層像撮影する場合の別の実施例で、旋回アーム4の機械的な回転中心 がそれぞれの断層面上を回転移動して撮影することを説明する図 撮影対象部位に対し、撮影手段で具体的な値を特定した場合の説明を容易に するための図 別の実施例で、旋回アームが振角の範囲正逆回転しながら撮影することを説 明する図 多層撮影で架空の回転中心点Oと各断層面間の寸法を一定にした場合の説明 図
符号の説明
1 ベースフランジ
2 支柱
3 回転駆動ユニット
4 旋回アーム
5 受像装置(ライン型のデジタルセンサー)
6 X線源
7 旋回アーム回転軸
7’旋回アームの機械的な回転中心
8 被検者位置決め装置
9 セファロ取り付けアーム
10 被写体用位置付け装置
11 セファロ用受像装置ユニット
12 表示装置
13 メモリ装置
15 撮影モード選択手段
18 部位選択手段
19 撮影制御手段
20 撮影対象例
21 正中
22 断層面
22’撮影範囲
23 矢印

Claims (12)

  1. 受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって断層撮影(横断/縦断)が選択され、予め標準的に設定された被検者の撮影対象部位を選択し、その選択された撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置の前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行い、引き続き前記撮影終了位置から、前記同様、選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動し撮影する一連の動作を一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影し、得られた画像データーを画像処理によって連続した画像として表示することを特徴とする歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の断層像撮影方法。
  2. 受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって断層撮影(横断/縦断)が選択され、予め標準的に設定された撮影対象部位から撮影部位を特定するための部位選択手段と、該選択手段によって任意に選択された被検者の撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置と、前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行う回転駆動手段と、引き続き前記撮影終了位置から前記同様選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動しつつ撮影する一連の動作を少なくとも一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影するための撮影制御手段と、得られた画像データーを画像処理手段によって連続した画像として表示手段に表示することを特徴とする歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  3. 前記撮影制御手段が、一撮影単位の撮影で前記部位選択手段で選択されたそれぞれの撮影対象部位の断層面に対し、X線の振角(断層厚さ)、多層断層撮影の有無、多層断層の場合の間隔、撮影回数を予め組み合わせ設定されたアルゴリズムを有していることを特徴とする請求項2に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  4. 前記断層撮影の撮影モードが、一撮影単位に前記撮影対象部位の基準の断層面に対してそれぞれ前後何ミリ離れた位置の多層断層像を撮影するか選択可能な撮影制御手段を有し、撮影されたそれぞれの画像データーを画像処理手段によってそれぞれ連続した多層断層画像として同一画面上に並べて表示する表示手段を有することを特徴とする請求項2から3に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  5. 前記撮影制御手段が、多層断層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、何れの断層面を撮影する際も絶えず一つの断層面上を選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有することを特徴とする請求項2から4に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  6. 前記撮影制御手段が、多層断層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、設定されたそれぞれの断層面上を選択された振角の範囲回転しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有することを特徴とする請求項2から4に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  7. 受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって横断/縦断像の断層撮影方法が選択され、予め標準的に設定された被検者の撮影対象部位を選択し、その選択された撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置の前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲の正逆回転を繰り返しながら時々刻々と一方向に直線移動しつつ、且つ、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行い、引き続き前記撮影終了位置から、前記同様に回転と、直線移動と、相対した速度での走査とを繰り返して撮影する一連の動作を一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影し、得られた画像データーを画像処理によって連続した画像として表示することを特徴とする歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置の断層像撮影方法。
  8. 受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサーを用い被検者の歯顎領域のパノラマ断層撮影あるいは、被検者のセファロ撮影を共用して行う所謂、歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置に於いて、撮影モードによって横断/縦断像の断層撮影が選択され、予め標準的に設定された撮影対象部位から撮影部位を特定するための部位選択手段と、該選択手段によって任意に選択された被検者の撮影対象部位を間に旋回アームを介して対向配置されたX線源と受像装置と、前記旋回アームの機械的な回転中心が、撮影対象部位の断層面上あるいは、前記断層面上と平行なライン上を選択された振角の範囲回転しながら時々刻々と一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度が断層面に相対した速度で走査され撮影を行う撮影手段と、引き続き前記撮影終了位置から前記同様選択された振角の範囲を前記とは逆方向に回転しながら前記と同一方向に直線移動しつつ撮影する一連の動作を少なくとも一回または、複数回繰り返して撮影対象部位の断層面の必要撮影範囲の間を撮影するための撮影制御手段と、得られた画像データーを画像処理手段によって連続した画像として表示手段に表示することを特徴とする歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  9. 前記撮影制御手段が、一撮影単位の撮影で前記部位選択手段で選択されたそれぞれの撮影対象部位の断層面に対し、X線の振角(断層厚さ)、多層断層撮影の有無、多層断層の場合の間隔、撮影回数を予め組み合わせ設定されたアルゴリズムを有していることを特徴とする請求項8に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  10. 前記断層撮影の撮影モードが、一撮影単位に前記撮影対象部位の基準の断層面に対してそれぞれ前後何ミリ離れた位置の多層断層像を撮影するか選択可能な撮影制御手段を有し、撮影されたそれぞれの画像データーを画像処理手段によってそれぞれ連続した多層断層画像として同一画面上に並べて表示する表示手段を有することを特徴とする請求項8から9に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  11. 前記撮影制御手段が、多層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、何れの断層面を撮影する際にも絶えず一つの断層面上を選択された振角の範囲の正逆回転を繰り返しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有することを特徴とする請求項8から10に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。
  12. 前記撮影制御手段が、多層撮影に際して前記旋回アームの機械的な回転中心が、設定されたそれぞれの断層面上を選択された振角の範囲の正逆回転を繰り返しながら一方向に直線移動する回動手段と、前記受像装置の走査速度がそれぞれの断層面に相対した速度で走査され撮影を行うアルゴリズムを持つ撮影手段を有することを特徴とする請求項8から10に記載の歯科用パノラマX線撮影装置または、歯科用パノラマ/セファロX線撮影装置。

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