JP2006312765A - 真空蒸着装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 複数の被成膜体に蒸着物質の蒸着を行うときに、膜厚分布の均一化を図る。
【解決手段】
真空槽1の内部の上部には複数の被成膜体Wを取り付けるための被成膜体保持部材10が配置され、下部には複数の蒸着物質が充填された2つの蒸発源2A、2Bが配置されている。被成膜体保持部材10と蒸発源2A、2Bとの間には固定式の第1の補正板4A、4Bが配置され、蒸発源2A、2Bと第1の補正板4A、4Bとの間には可動式の第2の補正板5A、5Bが配置される。第2の補正板5A、5Bに取り付けられる回転軸は第2の補正板5A、5Bの平面を2等分する中心線上に取り付けられ、当該回転軸の軸回りに第2の補正板5A、5Bが回転して作動状態と非作動状態とに切り替わる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の被成膜体に光学多層膜の成膜を行う真空蒸着装置に関するものである。
ガラス基板等の被成膜体上に光学多層膜を成膜するために真空蒸着装置が使用される。真空蒸着装置は、真空状態に保持された真空槽内の上部に複数の被成膜体を保持する回転型のドームを設置し、下部に蒸着物質が充填された蒸発源(坩堝)を配置する。蒸発源の近傍には、電子銃等の加熱手段が設けられており、この加熱手段が蒸発源を加熱することにより、蒸着物質が蒸発して被成膜体に蒸着される。真空槽内の上部に設置されるドームには被成膜体を保持するための治具が複数形成されているため、複数の被成膜体を取り付けることが可能となる。従って、一度の蒸着で複数の被成膜体に光学多層膜を成膜することができる。
ところで、ドームは概略傘型状をした円盤状の回転ドームであり、その各所に被成膜体が取り付けられるため、その中心部分に取り付けられた被成膜体と外周部に取り付けられた被成膜体とでは蒸着物質の膜厚分布が異なり、膜厚分布が均一とならない。すなわち、回転ドームの回転速度や蒸着物質の発散角、被成膜体と蒸発源との距離等の種々の要因により、回転ドームに取り付けられている全ての被成膜体に蒸着する蒸着物質の膜厚分布が均一とならない。そこで、全ての被成膜体に蒸着する蒸着物質の膜厚分布の均一化を図るべく、膜厚分布の補正が行われる。具体的には、蒸発源とドームとの間に被成膜体に蒸着される蒸着物質を邪魔するための補正板が配置される。当該補正板により、回転ドームに取り付けられる全ての被成膜体の膜厚分布を均一なものにすることができる。
そして、被成膜体表面には1種類の蒸着物質ではなく、複数種類の蒸着物質を蒸着して光学多層膜を成膜するものがある。その一例として、バンドパスフィルタがある。バンドパスフィルタは波長によって透過と反射とを別にするフィルタであって、高屈折率膜と低屈折率膜とが交互に積層されたものからなる。従って、少なくとも2種類以上の蒸着物質を蒸着させる必要があるが、上記補正板は1種類の蒸着物質の膜厚分布が均一となるように補正するものであるため、複数種類の蒸着物質の膜厚分布を均一となすように補正することはできない。すなわち、蒸発源から蒸発する蒸着物質は、その種類に応じて飛散速度や発散角が異なるため、同一温度、同一圧力の条件下でも蒸着物質の種類によって被成膜体に蒸着する蒸着物質の膜厚は異なる。従って、1つの膜厚補正板はあくまで1種類の蒸着物質の専用の補正板ということになる。
そこで、固定式の第1の膜厚補正板と可動式の第2の膜厚補正板とを設け、2種類の蒸着物質の膜厚分布を均一化するものが特許文献1に開示されている。
特開平6−337310号公報
ところで、特許文献1の発明では、第2の膜厚補正板は作動状態(補正機能が有効な状態:膜厚分布の補正が行われている状態)と非作動状態(補正機能が無効な状態:膜厚分布の補正が行われていない状態)とに切り替えるときに、垂直方向に取り付けられている回転軸を中心として第2の膜厚補正板は水平方向に回転している。従って、第2の膜厚補正板は作動状態から非作動状態に切り替わるとき、及び非作動状態から作動状態に切り替わるときに、その位置が大きく変化することになる。換言すれば、第2の膜厚補正板が作動状態から非作動状態に切り替わるときに、完全に退避する位置にまで動くことになる。そして、第2の膜厚補正板は回転軸の端部に取り付けられているため、その重心位置とは異なる位置を中心として第2の膜厚補正板は回転することになる。従って、第2の膜厚補正板が回転するときには、回転軸に大きな負担がかかり回転軸に歪み・変形等が生じるおそれがある。かかる場合、補正板全体が重力方向に傾くため、第2の膜厚補正板は水平方向の姿勢を維持しながら回転することはできない。このとき、回転にずれ・ぶれが発生し、第2の膜厚補正板を非作動状態から作動状態に切り換えたときに、第2の膜厚補正板を所定の位置に臨ませることができなくなる。その結果、蒸着物質の遮蔽量が変化し、本来的な補正量を得ることができず、高精度な膜厚制御を行うことができなくなる。このため、膜厚分布にばらつきが生じるという問題がある。
また、真空蒸着を行う真空蒸着装置にあっては、被成膜体に蒸着物質の蒸着を行っているときには、真空槽内部の真空度は安定して維持されていなくてはならない。従って、真空槽内部には不純物を発生させる要因となるものは排除する必要がある。この点、特許文献1の発明では、第2の膜厚補正板を作動状態と非作動状態とに切り替えを行うために、回転力を発生するモータが真空槽内部に配置されている。モータには回転駆動力の伝達のために潤滑油が塗布されているため、かかるモータが真空槽内部に配置されると、蒸着中に不純物たる潤滑油の成分がガス化し、真空中に放出されるおそれがある。不要なガスが混合した状態で成膜すると、本来発揮すべき光学特性を発揮することができず、要求される仕様を全く満足することができないという問題がある。
従って、第2の膜厚補正板を作動状態と非作動状態とに切り替えを行うための駆動源(モータ)は、真空槽の内部ではなく外部に配置することが望ましい。そこで、駆動源を真空槽の外部に配置すると、駆動源からの回転力を第2の膜厚補正板に伝達せしめるために回転軸が長くなる。特に、特許文献1の発明では、第2の膜厚補正板は第1の膜厚補正板よりも先端に突出するものであるため、第2の膜厚補正板と駆動源との距離は長くなり、回転軸はかなり長いもので構成される。
このとき、上述したように、第2の膜厚補正板には重心位置とは異なる位置に回転軸が取り付けられており、しかもその位置を大きく変化させて作動状態と非作動状態とを切り換えている。従って、駆動源を真空槽外部に設けることにより回転軸が長く構成される場合、回転軸はさらに歪み・変形等を生じやすくなり、回転によるずれ・ぶれの問題は顕著なものになる。このため、高精度に膜厚分布を制御することは非常に困難なものとなる。
そこで、本発明は、複数種類の蒸着物質を被成膜体に蒸着するときに、簡単な構成で膜厚制御を行って蒸着することができる真空蒸着装置を提供することを目的とする。
本発明の真空蒸着装置は、真空槽内部の下部に複数種類の蒸着物質が充填される蒸発源と、前記真空槽内部の上部に前記蒸着物質が蒸着される複数の被成膜体を保持する回転可能なドームと、このドームと前記蒸発源との間に配置され、前記ドームに保持される前記複数の被成膜体の膜厚分布を補正する第1の補正板とを有する真空蒸着装置であって、前記第1の補正板と前記蒸発源との間には、前記第1の補正板が補正する蒸着物質とは異なる種類の蒸着物質の膜厚分布を補正する第2の補正板が配置され、前記第2の補正板は、前記真空槽の壁面に取り付けられて水平方向の回転軸の軸回りを回転して、前記蒸着物質が前記蒸発源から飛散する方向に対して水平な方向と垂直な方向とに変位することにより、前記第2の補正板が作動状態と非作動状態とに切り替わることを特徴とする。
本発明の真空蒸着装置は、複数種類の蒸着物質を被成膜体に蒸着するときに、簡単な構成で高精度な膜厚分布を制御することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1において、本発明の真空蒸着装置は、真空槽1内部の上部にドーム10が設置され、下部には2つの蒸発源2A、2Bが配置される。ドーム10と蒸発源2A、2Bとの間には、ドーム10の近傍下部に第1の補正板4A、4Bが、蒸発源2A、2Bの近傍上部に第2の補正板5A、5Bが設けられている。第1の補正板4A、4B及び第2の補正板5A及び5Bは、真空槽1の壁面に取り付けられ、蒸発源2A、2Bは壁面の近傍に配置される。また、蒸発源2A、2Bの近傍には電子銃3A、3Bが配置されている。
上述した第1の補正板4A及び第2の補正板5Aは蒸発源2Aから蒸発する蒸着物質の膜厚分布を補正するためのものであり、第1の補正板4B及び第2の補正板5Bは蒸発源2Bから蒸発する蒸着物質の膜厚分布を補正するためのものである。従って、蒸発源、及びこれに対応する第1の補正板及び第2の補正板は1つの組を形成するものである。図1には真空槽1の内部に蒸発源、第1の補正板及び第2の補正板の組が2つ設けられているものを説明したが、真空槽1の空間に余裕がある場合には3組以上の複数の蒸発源、第1の補正板及び第2の補正板の組を設けてもよい。真空槽1の内部にかかる組が多く設けられると、それに応じて多種類の蒸着物質を蒸着することが可能になる。勿論、蒸発源、第1の補正板及び第2の補正板の組が複数組ではなく1組のみ真空槽1に設けられているものであってもよい。そして、蒸発源、第1の補正板及び第2の補正板の組は、他の組の蒸着に影響がない限りにおいては、任意の場所に設けることができる。
真空槽1の内部は真空状態が保持されている。真空状態を作り出す一例として、真空槽1に排気口(図示せず)を設け、排気口に通じる真空ポンプ(図示せず)により真空引きを行って真空状態を作り出し、そしてその真空状態を保持するものがある。真空槽1の上部に設置されるドーム10は概略傘型状の回転ドームであり、複数の開口が形成されている。ドーム10はドーム回転軸11により回転可能に支持されており、ドーム回転軸11とほぼ同一の位置には、ドーム10の中心に取り付けられている被成膜体Wの膜厚を監視するためのモニター装置等の監視手段(図示せず)が設けられている。上記複数の開口には夫々被成膜体Wが取り付けられ、その一面が蒸発源2A、2Bに対向している。ここで、ドーム10には大量の被成膜体Wを取り付けることが可能であり、大量の被成膜体Wに対して一度に蒸着物質の蒸着を行うことができる。
真空槽1の内部には2つの蒸発源2A、2Bが配置されている。蒸発源2A、2Bには、夫々1又は複数の異なる種類の蒸着物質を充填することが可能な構成を採用する。このため、少なくとも2種類の蒸着物質を被成膜体Wに蒸着することが可能になる。ここで、2つの蒸発源2A、2Bは真空槽1の中央に配置されず、図1に示されるように、真空槽1の壁面の近傍に夫々配置される。その理由の1つとして、ドーム10の中心には監視手段が設けられているため、その下部に蒸発源を配置すると、被成膜体Wの膜厚を監視することができなくなることである。また、他の理由としては、真空槽1の中心には他の部材が設置されることが多いためである。従って、2つの蒸発源2A、2Bは、夫々真空槽1の壁面に近い位置に配置されることになる。
ところで、上記の蒸着物質を被成膜体Wに蒸着させるためには、蒸着物質を加熱して蒸発させる必要がある。加熱方法は様々な方法があるが、その一例として電子銃3A、3Bによって蒸発源を加熱して、蒸着物質を加熱する方法について説明する。蒸発源2A、2Bには複数種類の蒸着物質が充填されているが、電子銃3A、3Bは1つの蒸着物質のみを加熱することが可能であるため、蒸発源2A、2Bに充填されている複数種類の蒸着物質のうちから択一的に加熱する必要がある。そこで、例えばターレットを使用する方式が適用される。回転可能なターレットには複数種類の蒸着物質が充填されており、ターレットを回転させてターゲットとなる蒸着物質を電子銃3A、3Bが照射可能となる位置にセットする。従って、電子銃3A、3Bは複数の蒸着物質の中から1つの蒸着物質を加熱することが可能となる。勿論、ターレットを使用しなくても、複数種類の中から択一的に蒸着物質を選択することができるものであれば、任意の手段を使用してよい。
第1の補正板4A、4Bは各々1種類の蒸着物質の膜厚分布を補正する平面状の補正板であり、その形状は任意のものを使用することができる。図2には第1の補正板4A、4Bの一例が示されている。第1の補正板4A、4Bは真空槽1の壁面に取り付けられるものであり、ドーム10の周縁部分の下部に配置される。そして、第1の補正板4A、4Bは、各々1種類の蒸着物質の膜厚分布を均一化するための専用の補正板である。
第1の補正板4A、4Bは、作動状態(補正機能が有効な状態:補正を行っている状態)から非作動状態(補正機能が無効な状態:補正を行っていない状態)に切り替わるとき及び非作動状態から作動状態に切り替わるときには、単純な上下運動を行ってその位置を変化させる。このため、第1の補正板4A、4Bの下部には第1の補正板4A、4Bを退避させるための十分なスペースを有しているものとする。
次に、第2の補正板5A、5Bについて説明する。第2の補正板5A、5Bは、第1の補正板4A、4Bとは異なる種類の蒸着物質の膜厚分布の補正を行うものである。ただし、第2の補正板5A、5Bは単独で蒸着物質の膜厚分布の補正を行うものではなく、第1の補正板4A、4Bと組み合わせて使用される。蒸着物質が異なると補正量も変化することは上述したが、蒸着物質が異なったとしても、補正量が大きく変化するわけではない。従って、第1の補正板4A、4Bが補正する補正量を基準として、他の蒸着物質の補正を行うときには、その補正量に対してさらに補正を行うようにする。換言すれば、第1の補正板4A、4Bの補正量を基準値としたときに、第2の補正板5A、5Bが補正する補正量は相対値となる。このため、第1の補正板4A、4Bは常に作動状態にしておき、他の蒸着物質を蒸着するときには、さらに第2の補正板5A又は5Bを作動状態にする。
ところで、第2の補正板5A、5Bも第1の補正板4A、4Bと同様に蒸着時には動作不能な状態で固定されていることが望ましいが、上述したように第2の補正板5A、5Bは作動状態と非作動状態とに切り換え動作が行われる。このとき、第2の補正板5A、5Bが作動状態にあるときに蒸発源2A、2Bから飛散する蒸着物質の遮蔽量を常に一定にするために、非作動状態から作動状態に切り替えを行うときに、第2の補正板5A、5Bは所定の位置に正確に臨んでいる必要がある。このため、第2の補正板5A、5Bの動作を最小限に抑制する。
そこで、第2の補正板5A、5Bは、真空槽1の壁面に取り付けられた回転軸に取り付けられ、当該回転軸の軸回りに第2の補正板5A、5Bが回転を行う。そして、第2の補正板5A、5Bは、作動状態にあるときは蒸発源2A、2Bに対して水平な位置に、非作動状態にあるときは垂直な位置に回転により変位することにより、回転動作の無駄な動きを抑制し、また回転軸にかかる負担を低減する。図1は第2の補正板5A、5Bが非作動状態にあるときの真空蒸着装置の全体構成図を示し、図3は第2の補正板5A、5Bが作動状態にあるときの真空蒸着装置の全体構成図を示している。
以下、具体的に説明する。図4及び図5に第2の補正板5Bの回転制御を行う回転機構20の一例を示す。第2の補正板5Bはシャフト21に取付部材22(図4及び図5では3箇所)により着脱可能に取り付けられる。シャフト21は水平方向に取り付けられる回転軸であって、第2の補正板5Bはシャフト21の先端に着脱可能に取り付けられる。シャフト21はホルダ23と一体に形成され、ホルダ23には回転軸用開口27が形成されている。そして、ホルダ23にはキー24が形成され、キー24を固定するためのキー固定ネジ25が設けられている。真空槽1の壁面には真空槽1の外部に設けられる回転駆動装置30の回転駆動力を真空槽1の内部に伝達する動力伝達部材が取り付けられている。動力伝達部材は、回転駆動装置30に接続される第1の回転体31と真空槽1の内部の壁面に取り付けられる第2の回転体32とから構成され、第1の回転体31と第2の回転体32とは一体となって回転する。また、第2の回転体32にはキー溝33が形成されている。かかる第2の回転体32にホルダ23の回転軸用開口27を差し込む。このとき、第2の回転体32に形成されているキー溝33とホルダ23に設けられているキー24とが嵌合するように、ホルダ23に第2の回転体32を差し込む。従って、回転駆動装置30の回転駆動力はシャフト21及びこれに取り付けられている第2の補正板5Bにも伝達されるため、第2の補正板5Bは回転をすることになる。このとき、ホルダ23が第2の回転体32から脱落することを防止するために、脱落防止用ストッパネジ26が設けられ、脱落防止用ストッパネジ26は第2の回転体32に押圧力をかけるように螺挿される。なお、図4は第2の補正板5Bのものを例示したが、第2の補正板5Aについても同じ構成のものが採用される。
以上の構成において第2の補正板5A、5Bはシャフト21(回転軸)の軸周りに回転することになる。ここで、第2の補正板5A、5Bは回転により2つの位置に変化する。このうち1つ目の位置は、第2の補正板5A、5Bが蒸発源2A、2Bに対して平行となる位置である。第2の補正板5A、5Bがこの位置に臨むことにより、第2の補正板5A、5Bは作動状態になり、補正機能が有効になる。一方、2つ目の位置は、第2の補正板5A、5Bが蒸発源2A、2Bに対して垂直となる位置である。第2の補正板5A、5Bがこの位置に臨むことにより、第2の補正板5A、5Bは非作動状態になり、補正機能は無効になる。
従って、第2の補正板5A、5Bは作動状態と非作動状態との切り替えは、真空槽1の壁面に取り付けられた回転軸(シャフト21)の軸周りに回転することになり、切り換え動作は大きく位置を変化させることなく行われる。ここで、第2の補正板5A、5Bの平面を二等分する中心線上、すなわち重心位置に回転軸が取り付けられている場合が、第2の補正板5A、5Bが回転したときに、回転軸に対してかかる負荷を最も低いものとすることができる。回転軸が第2の補正板5A、5Bの平面を二等分する中心線上から外れた位置に取り付けられていると、第2の補正板5A、5Bの重心位置とは異なる位置を中心として第2の補正板5A、5Bが回転するため、回転軸にかかる負荷は大きくなる。このため、回転軸は第2の補正板5A、5Bの平面を二等分する中心線上に取り付けられていることが好ましいが、中心線上から外れた位置に取り付けることもできる。
以上説明したように、本発明の真空蒸着装置は、真空槽1の内部に複数の被成膜体Wを取り付けることができるドーム10の近傍下部に1種類の蒸着物質の膜厚分布を補正するための第1の補正板4A、4Bを配置し、蒸発源2A、2Bの近傍上部には他の種類の蒸着物質の膜厚分布を補正するための小型の第2の補正板5A、5Bを配置している。第2の補正板5A、5Bは真空槽1の壁面に取り付けられた回転軸(シャフト21)の軸周りを回転するため、作動状態と非作動状態との切り替えは最小限の動作で行うことができる。このため、作動状態と非作動状態との切り換え時に、ほぼ誤差がなく切り替えを行うことができ、膜厚分布の均一化を図ることができる。
真空蒸着装置の全体構成図である。 第1の補正板、第2の補正板の説明図である。 第2の補正板が蒸発源に対して垂直になっているときの真空蒸着装置の全体構成図である。 第2の補正板及び回転機構の概略構成図である。 第2の補正板、シャフト、ホルダの平面図である。
符号の説明
1 真空槽 2A、2B 蒸発源
4A、4B 第1の補正板 5A、5B 第2の補正板
10 ドーム 20 回転機構

Claims (4)

  1. 真空槽内部の下部に複数種類の蒸着物質が充填される蒸発源と、前記真空槽内部の上部に前記蒸着物質が蒸着される複数の被成膜体を保持する回転可能なドームと、このドームと前記蒸発源との間に配置され、前記ドームに保持される前記複数の被成膜体の膜厚分布を補正する第1の補正板とを有する真空蒸着装置であって、
    前記第1の補正板と前記蒸発源との間には、前記第1の補正板と組み合わされて使用される補正板であって、前記第1の補正板が補正する蒸着物質とは異なる種類の蒸着物質の膜厚分布を補正する第2の補正板が配置され、
    前記第2の補正板は、前記真空槽の壁面に取り付けられて水平方向の回転軸の軸回りを回転して、前記蒸着物質が前記蒸発源から飛散する方向に対して水平な方向の作動状態と、垂直な方向の非作動状態とに切り替わることを特徴とする真空蒸着装置。
  2. 前記真空槽の外部には回転駆動装置が設けられ、この回転駆動装置による回転力を前記真空槽内部に伝達する動力伝達部材が前記真空槽の壁面に取り付けられ、
    前記動力伝達部材には前記回転軸が接続され、さらに前記回転軸に前記第2の補正板が取り付けられて、前記第2の補正板は作動状態と非作動状態とに切り替わることを特徴とする請求項1記載の真空蒸着装置。
  3. 前記第2の補正板は、この第2の補正板が形成する平面を2等分する中心線を中心として回転することを特徴とする請求項2記載の真空蒸着装置。
  4. 前記真空槽には、前記蒸発源、前記第1の補正板及び前記第2の補正板の組が複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1記載の真空蒸着装置。

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