JP2006307803A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2006307803A
JP2006307803A JP2005134273A JP2005134273A JP2006307803A JP 2006307803 A JP2006307803 A JP 2006307803A JP 2005134273 A JP2005134273 A JP 2005134273A JP 2005134273 A JP2005134273 A JP 2005134273A JP 2006307803 A JP2006307803 A JP 2006307803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
oil
lubricating oil
hole
scroll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005134273A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Tsukamoto
公 塚本
Tomokazu Naruta
知和 鳴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanden Corp
Original Assignee
Sanden Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanden Corp filed Critical Sanden Corp
Priority to JP2005134273A priority Critical patent/JP2006307803A/ja
Publication of JP2006307803A publication Critical patent/JP2006307803A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】 簡単な構成にて良好な潤滑状態が確保され、小型化に好適したスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】 スクロール圧縮機は、オイル室60から可動スクロール30の旋回ユニットを収容する駆動室29に潤滑油を環流させる油環流手段を備える。油環流手段は、オイル室60と駆動室29との間を繋ぐ貫通孔84と、貫通孔84に配置され、潤滑油の内部流路98を有するオリフィスチューブ86とを含み、内部流路98は、流路断面積が互いに異なる2つ以上の流域98a,98bを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明はスクロール圧縮機に関する。
この種のスクロール圧縮機は、例えば車両用空調装置の冷凍回路等に適用され、そのハウジングには固定及び可動スクロールからなるスクロールユニットが収容されている。スクロールユニットは、可動スクロール側及び固定スクロール側に駆動室及び吐出室をそれぞれ区画するとともに、これらスクロール間に圧縮室を区画している。駆動室には可動スクロールを旋回運動させる旋回ユニットが収容され、この旋回ユニットの作動に伴い、スクロールユニットは圧縮室を介して作動流体の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実行する。
ところで、この種のスクロール圧縮機では、作動流体として潤滑油を含む冷媒が用いられるが、潤滑油が冷凍回路を循環するとその冷凍能力が低下する。このため、例えば特許文献1が開示するスクロール圧縮機では、吐出室(油分離室)内で作動流体から潤滑油を分離し、分離した潤滑油をオイル室に一旦貯留する。そして、この圧縮機は、固定スクロールにオイル室と駆動室との間を繋ぐ貫通孔を有し、この貫通孔を通じて潤滑油のみをオイル室から駆動室に環流させている。
また、この種の圧縮機では、駆動室に環流される潤滑油の流量を抑制するために、固定スクロールの貫通孔内にオリフィスチューブと称されるチューブを配置することが知られている。オリフィスチューブは、金属の中空円筒をその軸線方向に引き延ばすことで、極小且つ一定の孔径を有した潤滑油の内部流路を得ることができる。このようなオリフィスチューブによれば、駆動室に潤滑油を少量ずつ還流することができると考えられている。
特開2003-232286号公報
しかしながら、従来技術の圧縮機に適用されたオリフィスチューブでは、圧縮機の作動状態の変化に基づく潤滑油の還流量の増減を十分に抑制することができないという問題がある。
例えば、車両用空調装置を設けた車の速度が遅く、圧縮機が低回転で作動されている場合、凝縮器に供給される風量が減少することから、冷凍回路の高圧即ち圧縮機の吐出圧が上昇する。従って、この場合、オイル室の圧力や温度が上昇して駆動室との間での圧力差の増大や潤滑油の粘性低下を招き、オリフィスチューブを通じた潤滑油の還流量が増大する。還流量の増大はオイル室の潤滑油の枯渇を招く虞があり、潤滑油が枯渇した場合、駆動室に潤滑油が還流されなくなり、圧縮機での潤滑状態が悪化してしまう。
一方、車速が速く、圧縮機が高回転で作動されている場合、凝縮器に供給される風量が増大することから、圧縮機の吐出圧が低下する。従って、この場合、オイル室の圧力や温度が低下して駆動室との間での圧力差の減少や潤滑油の粘性増大を招き、潤滑油の還流量は、車速が遅い場合とは逆に減少する。このため、圧縮機での潤滑状態が悪化してしまう。
また、従来技術の圧縮機に適用されたオリフィスチューブでは、その内部流路に所定の長さをもたせることで還流量の安定化を図っており、圧縮機の小型化を達成すべくオリフィスチューブを短くすると、還流量が不安定になるという問題もある。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成にて作動状態が変化しても良好な潤滑状態が確保され、小型化に好適したスクロール圧縮機を提供することにある。
上述の目的を達成すべく、本発明によれば、ハウジング内に設けられ、互いの間に潤滑油を含む作動流体のための圧縮室を形成する固定及び可動のスクロールと、前記圧縮室から吐出された前記作動流体から前記潤滑油を分離する油分離手段と前記油分離手段により分離された前記潤滑油を貯えるオイル室と、前記オイル室から前記可動スクロールの旋回ユニットを収容する駆動室に前記潤滑油を環流させる油環流手段とを備えたスクロール圧縮機において、前記油環流手段は、前記オイル室と前記駆動室との間を繋ぐ貫通孔と、前記貫通孔に配置され、前記潤滑油の内部流路を有するオリフィスチューブとを含み、前記内部流路は、流路断面積が互いに異なる2つ以上の流域を有することを特徴とするスクロール圧縮機が提供される(請求項1)。
好適な態様として、前記流域は互いに異なる流路長を有する(請求項2)。
好適な態様として、前記貫通孔は前記駆動室に開口する小径部を有し、前記潤滑油の流れ方向でみて、前記オリフィスチューブの下流端は前記小径部の上流端に位置付けられている(請求項3)。
本発明の請求項1のスクロール圧縮機では、オリフィスチューブの内部流路が流路断面積の異なる2つ以上の流域を含むことで、圧縮機の作動状態の変化による潤滑油の還流量の変化が抑制される。この結果、この圧縮機では潤滑油の還流量が安定し、旋回ユニットの軸受等の各摺動部に潤滑油が確実に供給され、良好な潤滑状態が確保される。
また、この圧縮機では、内部流路が流路断面積の異なる2つ以上の流域を含むことで還流量の安定化を図っているため、オリフィスチューブの全長を短くしても還流量の安定性を確保することができる。また、還流量の安定性を確保したことで、オイル室の潤滑油が枯渇する虞がなく、油分離室やオイル室を縮小して潤滑油の分離能力や貯油能力が低下してもよい。このため、この圧縮機は、オリフィスチューブの短縮化や油分離室及びオイル室の縮小化による小型化に好適する。
請求項2のスクロール圧縮機では、流路断面積の異なる流域に異なる流路長をもたせることで、圧縮機の作動状態の変化による潤滑油の還流量の変化が更に抑制される。
請求項3のスクロール圧縮機では、貫通孔にオリフィスチューブの内部流路に連なる小径部を設けることで、圧縮機の作動状態の変化による潤滑油の還流量の変化が更に抑制される。
図1は一実施例のスクロール圧縮機を示し、この圧縮機は例えば車両用空調装置の冷凍回路に組み込まれ、冷凍回路の冷媒(作動流体)を圧縮するために使用される。ここで、冷媒には潤滑油としての冷凍機油が含まれており、この冷凍機油は冷媒とともに圧縮機内の軸受や種々摺動面に供給され、これらを潤滑する。
スクロール圧縮機はハウジング2を備え、このハウジング2は駆動ケーシング4及び圧縮ケーシング6からなる。これら駆動及び圧縮ケーシング4,6は複数の連結ボルト8により相互に連結されている。なお、この圧縮機は、後述するように潤滑油が圧縮ケーシング6内の底部に貯留されることから、図1の縦方向が上下方向に略一致するように車両のエンジンルーム内に設置される。
駆動ケーシング4内には駆動軸10が配置され、この駆動軸10は圧縮ケーシング6側に大径端部12を有し、この大径端部12から小径軸部14が延びている。駆動ケーシング4と大径端部12及び小径軸部14との間にはニードル軸受16及びボール軸受18が介装され、駆動軸10はこれら軸受16,18を介して駆動ケーシング4に回転自在に支持されている。
また、小径軸部14にはボール軸受18と大径端部12との間にリップシール20が取付けられ、このリップシール20は小径軸部14に相対的に摺接し、駆動ケーシング4内を気密に区画している。
駆動軸10における小径軸部14は駆動ケーシング4から突出し、その突出端に電磁クラッチ22のドリブン側ユニットが取り付けられている。電磁クラッチ22は、そのドライブ側ユニットに駆動プーリ24を有し、駆動プーリ24は軸受26を介して駆動ケーシング4に回転自在に支持されている。駆動プーリ24は車両のエンジンからの動力を受けて回転され、駆動プーリ24の回転は、電磁クラッチ22を介して駆動軸10に伝達可能である。従って、エンジンの駆動中、電磁クラッチ22がオン作動されれば、駆動軸10は駆動プーリ24とともに回転される。
一方、圧縮ケーシング6は、図示しないけれども、その周壁に吸入ポート及び吐出ポートが形成され、吸入ポート及び吐出ポートは、冷凍回路の蒸発器又は凝縮器に対して冷媒管路により接続される。
圧縮ケーシング6内にはスクロールユニット28が収容され、スクロールユニット28と駆動ケーシング4の内端壁との間には駆動室29が形成されるとともに、スクロールユニット28と圧縮ケーシング6の外周壁との間には、圧縮ケーシング6の吸入ポートと連通する吸入室31が形成されている。
スクロールユニット28は可動スクロール30及び固定スクロール32を有し、これら可動及び固定スクロール30,32は、それぞれ基板34及び基板34に一体に形成された渦巻き壁36とからなる。
可動及び固定スクロール30,32は、渦巻き壁36同士が互いに噛み合うようにして配置され、渦巻き壁36の先端に設けられたチップシールを介して互いの間に圧縮室38を形成している。可動スクロール30は旋回運動可能であり、この旋回運動に伴って、圧縮室38は渦巻き壁36に沿って基板34の径方向外側から中央部に向けて移動する。この移動の際、圧縮室38の容積は徐々に減少し、基板34の中央部で最小になる。
上述した可動スクロール30に旋回運動を付与するため、駆動室29内には旋回ユニットが配置されている。より詳しくは、可動スクロール30と駆動軸10の大径端部12とは、ニードル軸受42、偏心ブッシュ44及びクランクピン46を介して互いに連結され、可動スクロール30と駆動ケーシング4との間には、可動スクロール30の自転を阻止するボール型の旋回スラストベアリング50が配置されている。なお、図1中の参照符号52はカウンタウエイトを示し、このカウンタウエイト52は偏心ブッシュ44に取付けられている。
一方、固定スクロール32は圧縮ケーシング6内にて複数の固定ボルト(図示しない)を介して固定され、固定スクロール32と圧縮ケーシング6の端壁6aとの間には、吐出室58及びオイル室60が仕切壁62を介して上下に区画されている。
その上、吐出室58内には油分離室64が区画されている。より詳しくは、円筒状の区画壁66が、仕切壁62から圧縮ケーシング6の外周壁に亘り端壁6aに沿って上下方向に延び、区画壁66内には、油分離管68が同心上に固定されている。油分離室64は、油分離管68の大径端68aよりも下方の区画壁66の領域により形成されている。なお、区画壁66の上端はプラグ70により閉塞されているが、プラグ70と油分離管68との間にて、区画壁66の内周面には吐出ポートに連なる横孔72が開口している。
吐出室58は、吐出弁74を介して上流の圧縮室38に連通する一方、区画壁66に形成された2つの導入孔78を介して下流の油分離室64に連通している。つまり、圧縮室38は、吐出室58及び油分離室64を介して吐出ポートに繋がっている。なお、吐出弁74は、固定スクロール32に設けられた弁孔としての吐出孔76と、吐出孔76を開閉するリード弁体と、リード弁体の開度を規制するストッパプレートとを有する。
一方、油分離室64は、仕切壁62に形成された底孔80を介してオイル室60に連通し、オイル室60は、油環流手段つまり固定スクロール32に設けられたオリフィスフィルタ82を介して駆動室29に連通している。
より詳しくは、図2に拡大して示したように、固定スクロール32の渦巻き壁36は、圧縮ケーシング6の底部に位置付けられる部分が肉厚部36aとして形成され、固定スクロール32には、これら肉厚部36a及び基板34を貫通して貫通孔84が形成されている。なお、固定スクロール32の渦巻き壁36の先端面は、肉厚部36aの端面よりも可動スクロール30の基板34側に突出している。
貫通孔84は、その軸線が駆動軸10と平行に延び、オイル室60に開口する大径部と、駆動室に開口する小径部と、大径部と小径部との間を繋ぐ中径部とからなる。オイル室60側の貫通孔84の開口端部つまり大径部の開口端部は雌テーパ状に拡径されている。
オリフィスフィルタ82はオリフィスチューブ86を含み、オリフィスチューブ86は、貫通孔84内に同心上に配置されている。オリフィスチューブ86の基端は、オイル室60側の貫通孔84の開口端近傍に位置付けられ、オリフィスチューブ86の先端は、小径部が開口した中径部の端面に当接している。
オリフィスチューブ86には、その中央部に外側から樹脂製のスリーブ88が固定され、スリーブ88は貫通孔84の大径部に嵌合している。スリーブ88の外周面には周溝が形成され、この周溝にOリング90が嵌められている。このOリング90により、スリーブ88と貫通孔84との間の隙間は駆動室29側とオイル室60側とに気密に仕切られている。
スリーブ88の一端は、貫通孔84の中径部が開口する大径部の端面に当接し、その他端には2本のビーム92が一体に形成されている。これらビーム92は、オイル室60まで延び、ビーム92の内側には円筒状のフィルタ材94が融着されている。フィルタ材94はオリフィスチューブ86の基端部を囲んでおり、フィルタ材94の両端は、スリーブ88及びビーム92の先端に融着されたキャップ96によりそれぞれ閉塞されている。
上述したオリフィスチューブ86は潤滑油のための内部流路98を有し、内部流路98は、オイル60室に連なる上流域98aと、上流域98aの下流に連なる下流域98bとを含む。そして、下流域98aの下流には、オリフィスチューブ86の先端は中径部の端面に当接していることから、貫通孔84の小径部が連なっている。これら上流域98a及び下流域98bの流路断面積(横断面積)は、それぞれ一定であるものの互いに異なり、下流域98bは上流域98aに比べて大きな流路断面積を有する。
なお、上流域98a及び下流域98bでのオリフィスチューブ86の内径は100μm〜2000μmの範囲内にあり、このようなオリフィスチューブ86は、例えばプレス加工を用いて得ることができる。
上述したスクロール圧縮機によれば、駆動軸10の回転に伴い、クランクピン46及び偏心ブッシュ44を介して可動スクロール30が旋回運動する。この旋回運動により圧縮室38は以下のプロセスを実行する。
圧縮室38は、スクロールユニット28の外周部にて吸入ポートを通じて作動流体を吸入した後、径方向中央部に向けて移動する。この移動の間、圧縮室38の容積減少により吸入した作動流体が圧縮され、圧縮された作動流体は、吐出弁74を通じて吐出室58に吐出される。
そして、圧縮冷媒は、吐出室58から導入孔78を通じて油分離室64に流入し、油分離室64内の環状の空間を旋回するように下方へ向かって流れる。この際、冷媒に含まれる霧状の潤滑油が遠心分離されて区画壁66の内周面に付着し、分離された潤滑油はその自重により下降し、底孔80を通じてオイル室60へと流入する。
こうして潤滑油が分離された圧縮冷媒は、油分離管68の下端から油分離管68内に流入して上昇し、そして、吐出ポートを通じて冷凍回路の凝縮器に供給される。
一方、オイル室60に貯えられた潤滑油は、駆動室29とオイル室60との間の圧力差を利用し、オリフィスフィルタ82を通じて駆動室29内に環流され、旋回ユニットを構成するニードル軸受42等の各摺動部に供給される。つまり、フィルタ材94を通過することによって濾過された潤滑油が、オリフィスチューブ86を通して駆動室29に供給される。
この際、オリフィスチューブ86の内部流路98が流路断面積の異なる流域98a,98bを含むことで、圧縮機の作動状態の変化による潤滑油の還流量の変化が抑制される。
例えば、車両用空調装置を設けた車の速度が遅く、圧縮機が低回転で作動されている場合、凝縮器に供給される風量が減少することから、冷凍回路の高圧即ち圧縮機の吐出室58の圧力(吐出圧)が上昇する。従って、この場合、オイル室60の圧力や温度が上昇して駆動室29との間での圧力差の増大や潤滑油の粘性低下が起こる。しかしながら、オリフィスチューブ86の上流域98aは、下流域98bに比べて小さい流路断面積を有することから、圧力差の増大や粘性低下による還流量の増大が抑制され、オイル室60の潤滑油枯渇が防止される。
一方、車速が速く、圧縮機が高回転で作動されている場合、凝縮器に供給される風量が増大することから、圧縮機の吐出圧が低下する。従って、この場合、オイル室60の圧力や温度が低下して駆動室29との間での圧力差の減少や潤滑油の粘性増大が起こる。しかしながら、この圧縮機では、オリフィスチューブ86の下流域98bが、上流域98aに比べて大きい流路断面積を有することから、圧力差の減少や粘性増大による還流量の減少が抑制される。
これらの結果、この圧縮機では、エンジン回転数に拘わらずオリフィスチューブ86を介した潤滑油の還流量が安定し、旋回ユニットの軸受16等の各摺動部に潤滑油が確実に供給され、もって良好な潤滑状態が確保される。
また、上述したスクロール圧縮機では、オリフィスチューブ86の内部流路98が流路断面積の異なる流域98a,98bを含むことで還流量の安定化が図られているため、オリフィスチューブ86の全長を短くしても還流量の安定性を確保することができる。また、オイル室60の潤滑油枯渇を防止したため、油分離室64やオイル室60を小さくして潤滑油の分離能力や貯油能力が低くなってもよい。この結果、この圧縮機は小型化に好適する。
本発明は上述の一実施例に制約されるものではなく種々の変形が可能であり、例えば、貫通孔84を圧縮ケーシング6に設けてもよい。また、オリフィスチューブ86にスリーブ88等を固定せず、内径を合わせた貫通孔にオリフィスチューブ86のみを直接挿入してもよい。
一実施例では、貫通孔84に小径部を設けたけれども、図3に示したように、貫通孔84に小径部を設けず、オリフィスチューブ86の先端を、駆動室29側の貫通孔84の開口端近傍に位置付けてもよい。ただし、一実施例のように貫通孔84に小径部を設け、内部流路98の下流端に小径部の上流端を位置付ければ、内部流路98に連なる小径部の長さや内径を調整することによっても還流量を増減することができる。なお、還流量を安定させるべく、貫通孔84の小径部の長さは、その内径よりも十分に長いのが好ましい。
一実施例では、上流域98aの流路断面積が下流域98bの流路断面積に比べ小さかったが、図3に示したように、上流域98aの流路断面積が下流域の98bの流路断面積に比べ大きくてもよい。オイル室60側の上流域98aの温度は、駆動室29側の下流域98bの温度に比べて高くなり、潤滑油の粘性は高温になる程低下するが、潤滑油は上流域98aで冷却される。これにより、潤滑油の粘性変化の程度を抑制することができる。
なお、潤滑油の還流量がオイル室60から駆動室29に亘る領域での温度分布やオイル室60と駆動室29との間の差圧に強く依存して変動するときや、還流量(流速)の大きさを調整するときには、還流量を安定させるべく、上流域98a及び下流域98bの流路長をそれぞれの流路断面積に比べて十分に長くするのが好ましく、各流域98a,98bに異なる流路長をもたせるのが好ましい。
一実施例では、内部流路98が互いに流路断面積の異なる2つの流域98a,98bに区分されているが、内部流路98を3つ以上の流域に区分してもよい。例えば、図4及び図5に示したように、上流域98aと下流域98bとの間に、更に中流域98cを設けてもよい。なお、この場合、中流域98cと上流域98a及び下流域98bとの間で流路断面積が異なっていればよく、上流域98aと下流域bとの間で流路断面積が同じであってもよい。
第1実施例のスクロール圧縮機の縦断面図である。 図1中、オリフィスフィルタ近傍の拡大図である。 変形例のオリフィスフィルタ近傍の拡大図である。 他の変形例のオリフィスフィルタ近傍の拡大図である。 更に他の変形例のオリフィスフィルタ近傍の拡大図である。
符号の説明
6 圧縮ケーシング
29 駆動室
30 可動スクロール
32 固定スクロール
38 圧縮室
58 吐出室
60 オイル室
82 オリフィスフィルタ
84 貫通孔
86 オリフィスチューブ
98 内部流路
98a 上流域
98b 下流域

Claims (3)

  1. ハウジング内に設けられ、互いの間に潤滑油を含む作動流体のための圧縮室を形成する固定及び可動のスクロールと、
    前記圧縮室から吐出された前記作動流体から前記潤滑油を分離する油分離手段と
    前記油分離手段により分離された前記潤滑油を貯えるオイル室と、
    前記オイル室から前記可動スクロールの旋回ユニットを収容する駆動室に前記潤滑油を環流させる油環流手段と
    を備えたスクロール圧縮機において、
    前記油環流手段は、
    前記オイル室と前記駆動室との間を繋ぐ貫通孔と、
    前記貫通孔に配置され、前記潤滑油の内部流路を有するオリフィスチューブと
    を含み、
    前記内部流路は、流路断面積が互いに異なる2つ以上の流域を有することを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記流域は互いに異なる流路長を有することを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記貫通孔は前記駆動室に開口する小径部を有し、
    前記潤滑油の流れ方向でみて、前記オリフィスチューブの下流端は前記小径部の上流端に位置付けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のスクロール圧縮機。
JP2005134273A 2005-05-02 2005-05-02 スクロール圧縮機 Pending JP2006307803A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005134273A JP2006307803A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 スクロール圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005134273A JP2006307803A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 スクロール圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006307803A true JP2006307803A (ja) 2006-11-09

Family

ID=37474964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005134273A Pending JP2006307803A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 スクロール圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006307803A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008157051A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Sanden Corp スクロール圧縮機
CN101813088A (zh) * 2009-02-20 2010-08-25 三洋电机株式会社 涡旋压缩机
CN101865133A (zh) * 2009-02-20 2010-10-20 三洋电机株式会社 涡旋压缩机

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59141190U (ja) * 1983-03-14 1984-09-20 サンデン株式会社 スクロ−ル型コンプレツサの潤滑構造
JPH07180677A (ja) * 1993-11-03 1995-07-18 Copeland Corp スクロール式機械
JP2003232286A (ja) * 2002-02-12 2003-08-22 Sanden Corp スクロール型圧縮機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59141190U (ja) * 1983-03-14 1984-09-20 サンデン株式会社 スクロ−ル型コンプレツサの潤滑構造
JPH07180677A (ja) * 1993-11-03 1995-07-18 Copeland Corp スクロール式機械
JP2003232286A (ja) * 2002-02-12 2003-08-22 Sanden Corp スクロール型圧縮機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008157051A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Sanden Corp スクロール圧縮機
CN101813088A (zh) * 2009-02-20 2010-08-25 三洋电机株式会社 涡旋压缩机
CN101865133A (zh) * 2009-02-20 2010-10-20 三洋电机株式会社 涡旋压缩机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7314355B2 (en) Compressor including deviated separation chamber
JP4286175B2 (ja) 圧縮機
JP4806262B2 (ja) 圧縮機
JP2006207494A (ja) 圧縮機
JP2005351112A (ja) スクロール圧縮機
JP2006307803A (ja) スクロール圧縮機
JP4149947B2 (ja) 圧縮機
JP2007162621A (ja) 圧縮機
CN108779775A (zh) 涡旋型压缩机
JP4469742B2 (ja) 圧縮機
JP2006207544A (ja) スクロール圧縮機
JP2006105064A (ja) 圧縮機
JP2006233810A (ja) スクロール圧縮機
JP2008111389A (ja) スクロール型圧縮機
JP2009127440A (ja) スクロール圧縮機
JP4958534B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2006214288A (ja) スクロール圧縮機及び車両用空調装置
JP4436185B2 (ja) 圧縮機
JP2008014174A (ja) 圧縮機
US8944781B2 (en) Electrically driven gas compressor
JP2005054745A (ja) 圧縮機
JP2007192154A (ja) 往復動型流体機械
JP4638313B2 (ja) 密閉型回転式圧縮機
JP2007309282A (ja) 圧縮機
JP2007127068A (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100218

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100317

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100804