図1乃至図10は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、前面部を除去した可変入賞部品1の正面を示す。図2は、可変入賞部品1を分解して前側から示す。図3は、中央ユニット2と前覆体3とを分解して前側から示す。図4は、中央ユニット2と前覆体3とを分解して裏側から示す。図5は、端子ユニット4と駆動機構8とを分解して前側から示す。図6は、端子ユニット4を分解して裏側から示す。図7は、端子ユニット4を裏側から示す。図8は、左開閉体6および右開閉体7の閉じた可変入賞部品1を前側から示す。図9は、左開閉体6および右開閉体7の開いた可変入賞部品1を前側から示す。図10は、可変入賞部品1を備えたパチンコ遊技機の正面を示す。本明細書において、「前」、「後」、「裏」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図10の状態に遊技機枠171および遊技盤12を置いて正面から見た場合に特定される方向である。「後」と「裏」とは同じ方向である。
図1を参照し、可変入賞部品1の主要な構造について説明する。図1のa図に示すように、取付基盤5の前側には、中央隔壁126が中央から左右方向に行くにしたがって下方に下り勾配となる弧状の上面126aを有するように設けられ、左内側隔壁127が中央隔壁126の左端部から下方に突出して設けられ、左外側隔壁128が左内側隔壁127から左側に離れて下方に突出して設けられ、下隔壁131が左右方向に突出して設けられ、左球入口132が左内側隔壁127の上端部および左外側隔壁128の上端部との間の隙間として設けられ、左開閉入賞口部124が中央隔壁126と左内側隔壁127と左外側隔壁128および下隔壁131によって囲まれて設けられ、左球検出器9が左球入口132に位置して左開閉入賞口部124に設けられ、左球出口31が左開閉入賞口部124の下部に位置して取付基盤5に前後方向への貫通孔として設けられ、左開閉体6が左球入口132を開閉するように設けられ、右内側隔壁129が中央隔壁126の右端部から下方に突出して設けられ、右外側隔壁130が右内側隔壁129から右側に離れて下方に突出して設けられ、右球入口133が右内側隔壁129の上端部および右外側隔壁130の上端部との間の隙間として設けられ、右開閉入賞口部125が中央隔壁126と右内側隔壁129と右外側隔壁130および下隔壁131によって囲まれて設けられ、右球検出器10が右球入口133に位置して右開閉入賞口部125に設けられ、右球出口32が右開閉入賞口部125の下部に位置して取付基盤5に前後方向への貫通孔として設けられ、右開閉体7が右球入口133を開閉するように設けられた構造である。
つまり、可変入賞部品1の主要な構造にあっては、左球検出器9が左開閉体6で開閉される左開閉入賞口部124における左球入口132に設けられ、右球検出器10が右開閉体7で開閉される右開閉入賞口部125における右球入口133に設けられているので、左開閉体6および右開閉体7の開放中において、左球検出器9が遊技領域13から左球入口132に取り込まれた球を左球入口132で即座に検出し、右球検出器10が遊技領域13から右球入口133に取り込まれた球を右球入口133で即座に検出することができるという利点がある。また、左球検出器9の左球検出孔82が左側から右側への下り勾配の貫通孔として配置され、右球検出器10の右球検出孔84が右側から左側への下り勾配の貫通孔として配置されているので、開放中の左開閉体6から左開閉入賞口部124に取り込まれた球が左球検出孔82を左側から右側に円滑に通過し、開放中の右開閉体7から右開閉入賞口部125に取り込まれた球が右球検出孔84を右側から左側に円滑に通過することができるという利点がある。
左球出口31および右球出口32が左内側隔壁127および右内側隔壁129で個別に隔てられているので、左開閉入賞口部124に取り込まれた球は、右開閉入賞口部125に取り込まれた球と出合うことなく左球出口31から円滑に排出され、右開閉入賞口部125に取り込まれた球は、左開閉入賞口部124に取り込まれた球と出合うことなく右球出口32から円滑に排出されることによって、左開閉入賞口部124および右開閉入賞口部125のそれぞれにおいて球詰まりが発生しないという利点がある。左開閉体6が下部に設けられた左開閉軸50を中心として取付基盤5の前面と平行な方向で上方に向けて回転して開かれかつ下方に向けて回転して閉じられる構造に形成され、右開閉体7が下部に設けられた右開閉軸58を中心として取付基盤5の前面と平行な方向で上方に向けて回転して開かれかつ下方に向けて回転して閉じられる構造に形成されているので、左開閉体6および右開閉体7が開くことによって、遊技領域13から左球入口132および右球入口133に球を誘導する通路が図1のb図に仮想線Lで示す逆三角形に形成され、球が遊技領域13から左球入口132および右球入口133に取り込まれやすくなるという利点がある。
左開閉体6および右開閉体7が図1のa図に実線で示す位置から仮想線で示す位置に開放された場合、左開閉体6の外側面である1つの平坦面43および右開閉体7の外側面である1つの平坦面51が垂直状となり、左開閉体6がそれ以上左側に移動しないように停止し、右開閉体7がそれ以上、右側に移動しないように停止し、左開閉体6および右開閉体7が最大開度位置となる。このように左開閉体6および右開閉体7が最大開度位置に停止した場合、左開閉体6の内側面である弧面45が左側から右側に行くにしたがって下り勾配となる弧状の態様となって受け取った球を左球入口132に円滑に誘導し、右開閉体7の内側面である弧面53が右側から左側に行くにしたがって下り勾配となる弧状の態様となって受け取った球を右球入口133に円滑に誘導するという利点がある。
中央隔壁126が、中央から左右方向に行くにしたがって下方に下り勾配となる上面126aを有し、左球入口132が中央隔壁126の左側に隣接し、右球入口133が中央隔壁126の右側に隣接しているので、中央隔壁126は、遊技領域13から上面126aに落下した球を左右に振り分ける機能と、振り分けた球を左球入口132および右球入口133に誘導する機能とを併有するという利点がある。中央から左右方向に行くにしたがって下方に下り勾配となる上面126aを有する中央隔壁126の左右方向における横幅D1は、パチンコ遊技機に用いられる1個のパチンコ球と呼ばれる球の直径の4.5倍程度の寸法になっているので、中央隔壁126の上面126aによる遊技領域13から落下する球を受け取る左右方向の範囲が広くなり、左開閉体6および右開閉体7が開いた場合、遊技領域13から左球入口132および右球入口133に取り込まれる単位時間当たりの球数が多くなり、つまり、可変入賞部品1に入賞する単位時間当たりの球数が多くなるという利点がある。
左開閉体6および右開閉体7が開閉軸50;58を中心として閉じられた場合における左開閉体6の上面となる平坦面43または右開閉体7の上面となる平坦面51が中央隔壁126の上面126aよりも上方に突出しない構造に形成されているので、球が中央隔壁126の上面126aから左開閉体6の平坦面43または右開閉体7の平坦面51に円滑に流れるという利点がある。左開閉体6が左開閉軸50を中心として閉じられた場合における1つの弧面45と左球検出器9との対向する間の対向間隔D2が1個の球の直径よりも小さい寸法に設定されているので、左開閉体6が左開閉軸50を中心として閉じられる過程において、球が閉じられる左開閉体6と左球検出器9との間に存在した場合、閉じられる左開閉体6が当該球に触れて当該球を左球検出器9の方向に押すので、左球検出器9が上記球を一層速く検出することができ、閉じられる左開閉体6と左球検出器9との間に球詰まりが発生しないという利点がある。右開閉体7が右開閉軸58を中心として閉じられた場合における1つの弧面53と右球検出器10との対向する間の対向間隔D3が1個の球の直径よりも小さい寸法に設定されているので、右開閉体7が右開閉軸58を中心として閉じられる過程において、球が閉じられる右開閉体7と右球検出器10との間に存在した場合、閉じられる右開閉体7が当該球に触れて当該球を右球検出器10の方向に押すので、右球検出器10が上記球を一層速く検出することができ、閉じられる右開閉体7と右球検出器10との間に球詰まりが発生しないという利点がある。
左開閉体6は、図3にも示すように、2つの平坦面43;44と1つの弧面45と前面46と裏面47とで囲まれた立体形であって左開閉体6を前側から見ると2つの平坦面43;44と1つの弧面45とで囲まれた略三角形であって、左開閉体6を取付基盤5の前面と平行な方向に開閉するための左開閉軸50が2つ平坦面43;44の交差する隅部に設けられ、左開閉体6が左開閉軸50を中心として取付基盤5の前面と平行な方向で上方に向けて回転して開かれかつ下方に向けて回転して閉じられる場合において1つの弧面45が左球検出器9と対向する側に配置されているので、左開閉体6が開いた場合、左開閉体6の弧面45が左側から右側に行くにしたがって下り勾配となる弧状の態様となって受け取った球を左球入口132に円滑に誘導するという利点がある。
右開閉体7は、図3にも示すように、2つの平坦面51;52と1つの弧面53と前面54と裏面55とで囲まれた立体形であって右開閉体7を前側から見ると2つの平坦面51;52と1つの弧面53とで囲まれた略三角形であって、右開閉体7を取付基盤5の前面と平行な方向に開閉するための開閉軸58が2つ平坦面51;52の交差する隅部に設けられ、右開閉体7が開閉軸58を中心として取付基盤5の前面と平行な方向で上方に向けて回転して開かれかつ下方に向けて回転して閉じられる場合において1つの弧面53が右球検出器10と対向する側に配置されているので、右開閉体7が開いた場合、右開閉体7の弧面53が右側から左側に行くにしたがって下り勾配となる弧状の態様となって受け取った球を右球入口133に円滑に誘導するという利点がある。
図2を参照し、可変入賞部品1の構造について説明する。可変入賞部品1は、中央ユニット2、前覆体3、端子ユニット4を備える。中央ユニット2は、取付基盤5に、左開閉体6、右開閉体7、駆動機構8、左球検出器9、右球検出器10、表示ユニット11を取り付けた構造である。前覆体3が、取付基盤5の前面に取り付けられて、左開閉体6、右開閉体7、左球検出器9、右球検出器10および表示ユニット11を被覆する。端子ユニット4が駆動機構8に取り付けられる。このように構成された可変入賞部品1は、遊技盤12に、次のように取り付けられる。取付基盤5の裏側に突出した駆動機構8や端子ユニット4などの部品が、遊技盤12の前側から遊技盤12の遊技領域13に形成された逃孔14に挿入され、取付基盤5が逃孔14を前側から覆い隠し、木ねじからなる止ねじ15が取付基盤5のねじ挿入孔16から遊技盤12に締結されると、可変入賞部品1が遊技領域13に取り付けられる。可変入賞部品1が遊技盤12に取り付けられた場合、前覆体3、取付基盤5、左開閉体6、右開閉体7、左球検出器9、右球検出器10、表示ユニット11などの部品が、遊技領域13の前側に配置される。中央ユニット2および前覆体3の詳細は、図3および図4で後述する。端子ユニット4の詳細は、図5乃至図6で後述する。左開閉体6および右開閉体7が閉じた可変入賞部品1の詳細は、図8で後述する。左開閉体6および右開閉体7が開いた可変入賞部品1の詳細は、図9で後述する。
図3および図4を参照し、中央ユニット2および前覆体3の構造について説明する。図3に示すように、中央ユニット2の取付基盤5には、ねじ挿入孔16、表示逃孔21、左表示台座22、右表示台座23、左表示位置決め部24、右表示位置決め部25、表示取付部26、左球検出挿入孔27、右球検出挿入孔28、左球検出係合部29、右球検出係合部30、左球出口31、右球出口32、左球樋33、右球樋34、左突起逃孔35、右突起逃孔36、左軸受部37、右軸受部38、左前覆位置決め部39、右前覆位置決め部40、複数の前覆取付部41が設けられる。ねじ挿入孔16は、取付基盤5の外縁部に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。表示逃孔21は、取付基盤5の左右方向の中央に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。左表示台座22は、表示逃孔21の左側に位置し、取付基盤5の前面から前側に突出する。右表示台座23は、表示逃孔21の右側に位置し、取付基盤5の前面から前側に突出する。左表示位置決め部24は、左表示台座22の前面から前側に突出し、左表示台座22よりも細い突起として、左表示台座22に形成される。右表示位置決め部25は、右表示台座23の前面から前側に突出し、右表示台座23よりも細い突起として、右表示台座23に形成される。表示取付部26は、表示逃孔21の下側に位置し、取付基盤5の前面から前側に突出した筒状の突起である。
左球検出挿入孔27は、左球検出器9を斜めに挿入するように、表示逃孔21の左側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。右球検出挿入孔28は、右球検出器10を斜めに挿入するように、表示逃孔21の右側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。左球検出係合部29は、左球検出挿入孔27の周囲において、取付基盤5の裏面から裏側に突出する。右球検出係合部30は、右球検出挿入孔28の周囲において、取付基盤5の裏面から裏側に突出する。左球出口31は、表示取付部26の左側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。右球出口32は、表示取付部26の右側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。左球樋33は、左球出口31に取り込まれた球を取付基盤5の裏側に誘導するものであって、左球出口31の周囲において、取付基盤5の裏面から裏側に突出する。右球樋34は、右球出口32に取り込まれた球を取付基盤5の裏側に誘導するものであって、右球出口32の周囲において、取付基盤5の裏面から裏側に突出する。左突起逃孔35は、左球検出挿入孔27の左側に位置し、左軸受部37を中心とする弧状であって、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。右突起逃孔36は、右球検出挿入孔28の右側に位置し、右軸受部38を中心とする弧状であって、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。左軸受部37は、左球検出挿入孔27の左側に位置し、取付基盤5の前面から後側への窪みとして、取付基盤5に形成される。右軸受部38は、右球検出挿入孔28の右側に位置し、取付基盤5の前面から後側への窪みとして、取付基盤5に形成される。左前覆位置決め部39は、左軸受部37の下側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。右前覆位置決め部40は、右軸受部38の下側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。前覆取付部41は、表示逃孔21の上側と左球検出挿入孔27の下側および右球検出挿入孔28の下側に位置し、取付基盤5に前後方向への貫通孔として形成される。
左開閉体6は、2つの平坦面43;44と1つの弧面45と前面46と裏面47とで囲まれた立体形であって、軸受孔48および従動突起49を備える。軸受孔48は、前面46および裏面47への貫通孔として、2つ平坦面43;44の交差する隅部に形成される。従動突起49は、裏面47から裏側に突出し、1つの平坦面44と弧面45との交差する隅部に設けられる。そして、弧面45が左球出口31の側に向けられ、従動突起49が取付基盤5の前側から左突起逃孔35に挿入され、左開閉軸50が左軸受部37および軸受孔48に嵌め込まれることによって、左開閉体6が取付基盤5の前側に左開閉軸50を中心として取付基盤5の前面と平行な方向に回転可能に取り付けられる。このように取付基盤5に取り付けられた左開閉体6を前側から見ると、平坦面43;44と弧面45とで囲まれた略三角形である。
右開閉体7は、2つの平坦面51;52と1つの弧面53と前面54と裏面55とで囲まれた立体形であって、軸受孔56および従動突起57を備える。軸受孔56は、前面54および裏面55への貫通孔として、2つ平坦面51;52の交差する隅部に形成される。従動突起57は、裏面55から裏側に突出し、1つの平坦面52と弧面53との交差する隅部に設けられる。そして、弧面53が右球出口32の側に向けられ、従動突起57が取付基盤5の前側から右突起逃孔36に挿入され、右開閉軸58が右軸受部38および軸受孔56に嵌め込まれることによって、右開閉体7が取付基盤5の前側に右開閉軸58を中心として取付基盤5の前面と平行な方向に回転可能に取り付けられる。このように取付基盤5に取り付けられた右開閉体7を前側から見ると、平坦面51;52と弧面53とで囲まれた略三角形である。
駆動機構8は、左開閉体6および右開閉体7を動力で開閉する機構であって、機構躯体60、電磁ソレノイド61、連結棒62、左駆動レバー63、右駆動レバー64を備える。電磁ソレノイド61は、機構躯体60の内部に配置され、機構躯体60の上方から操作される止ねじ65で機構躯体60の取付片66に取り付けられる。機構躯体60の前壁67には、複数のねじ挿入孔68が、前後方向への貫通孔として形成される。そして、タッピングスクリューのような複数の止ねじ69が機構躯体60の裏側からねじ挿入孔68を経由して取付基盤5の裏面から裏側に突出した支柱70に個別に取り付けられることによって、取付基盤5と機構躯体60との間に左球検出器9および右球検出器10の配置される空間が形成される。
図4にも示すように、電磁ソレノイド61が機構躯体60の内部に取り付けられることによって、電磁ソレノイド61の駆動棒であるプランジャ71が取付基盤5の方向に向けられる。プランジャ71には、コイルスプリングのような図外のばねが、取付基盤5の方向へのばね力を付与している。プランジャ71における取付基盤5の側に位置する前端部には、連結棒62が固定される。連結棒62は、プランジャ71から左右方向に延びる1本の棒である。連結棒62の左端部は、機構躯体60の左側壁72に形成された逃孔73を機構躯体60の内側から外側に貫通して機構躯体60の左側に突出する。連結棒62における機構躯体60よりも左側に突出した左端部は、左側の駆動レバー63に回転可能に連結される。駆動レバー63は、左側壁72の外側に配置され、左側壁72にレバー軸74で左側壁72に沿って上下方向に回転可能に取り付けられる。駆動レバー63の前部には、上係合部75および下係合部76が二股状に形成される。連結棒62の右端部は、機構躯体60の右側壁77に形成された逃孔78を機構躯体60の内側から外側に貫通して機構躯体60の右側に突出する。連結棒62における機構躯体60よりも右側に突出した右端部は、右側の駆動レバー64に回転可能に連結される。駆動レバー64は、右側壁77の外側に配置され、右側壁77にレバー軸79で右側壁77に沿って上下方向に回転可能に取り付けられる。駆動レバー64の前部には、上係合部80および下係合部81が二股状に形成される。
機構躯体60が取付基盤5の裏側に取り付けられる場合、取付基盤5の前側に取り付けられた左開閉体6から取付基盤5の裏側に突出した従動突起49が、駆動レバー63における上係合部75と下係合部76との間に挿入され、取付基盤5の前側に取り付けられた右開閉体7から取付基盤5の裏側に突出した従動突起57が、駆動レバー64における上係合部80と下係合部81との間に挿入される。そして、電磁ソレノイド61への電力供給が遮断され、図外のばねがプランジャ71を前側に押し出し、上係合部75;80および下係合部76;81が前側に向き、左開閉体6が左開閉軸50を中心として図1に示す左球入口132を閉じ、右開閉体7が右開閉軸58を中心として図1に示す右球入口133を閉じる。左開閉体6および右開閉体7が閉じられた状態において、電力が電磁ソレノイド61に供給され、電磁ソレノイド61が図外のばねのばね力に抗しプランジャ71を磁力で後側に吸引し、連結棒62が駆動レバー63;64を前側から後側に引くと、上係合部75;80および下係合部76;81が上側に向くように、左駆動レバー63および右駆動レバー64がレバー軸74;79を中心として上方に回転し、下係合部76;81が従動突起49:57を持ち上げるのに伴い、左開閉体6および右開閉体7が左開閉軸50および右開閉軸58を中心として図8に示す位置から図9に示す位置へと左右方向に開く。その後、電磁ソレノイド61への電力供給が遮断され、プランジャ71が図外のばねで前側に突出し、左駆動レバー63および右駆動レバー64がレバー軸74;79を中心として下方に回転し、上係合部75;80が従動突起49:57を押し下げるのに伴い、左開閉体6、右開閉体7が開閉軸50;58を中心として図9に示す位置から図8に示す位置へと中央隔壁126の方向に閉じる。
図3および図4に示すように、左球検出器9および右球検出器10は、同じ構造である。左球検出器9は、合成樹脂からなる板状の検出器ボディの一半部に左球検出孔82を備え、検出器ボディの内部に球を検出するための図外の電気部品を備え、検出器ボディの一端面に左コネクタ83を備える。そして、左球検出孔82が前側に向けられ、左コネクタ83が取付基盤5の側に向けられ、左球検出器9の検出器ボディが左球検出挿入孔27に挿入されて左球検出係合部29に受け止められることによって、左球検出器9が取付基盤5の裏側にそれ以上移動することがなく、左球検出孔82が取付基盤5の前側に配置されて左側から右側への下り勾配の貫通孔となる。右球検出器10は、合成樹脂からなる板状の検出器ボディの一半部に右球検出孔84を備え、検出器ボディの内部に球を検出するための図外の電気部品を備え、検出器ボディの一端面に右コネクタ85を備える。そして、右球検出孔84が前側に向けられ、右コネクタ85が取付基盤5の側に向けられ、右球検出器10の検出器ボディが球検出挿入孔28に挿入されて球検出係合部30に受け止められることによって、右球検出器10が取付基盤5の裏側にそれ以上移動することがなく、右球検出孔84が取付基盤5の前側に配置されて右側から左側への下り勾配の貫通孔となる。
図3に示すように、表示ユニット11は、回路基板からなる表示基板87の前面に、図柄表示器88および入賞保留表示器89を実装した構造である。図柄表示器88は、7セグメント表示器やマトリクス表示器あるいはデジタル表示器など「0乃至9」の1桁の異なる複数の数字の表示可能な表示器を2個左右に配置した形態である。入賞保留表示器89は、図柄表示器88の左右に2個ずつ上下に配置した合計4個のLEDにより形成される。表示基板87には、左位置決め部90および右位置決め部91が入賞保留表示器89よりも左右外側の位置に前後方向への貫通孔として形成され、ねじ挿入孔92が図柄表示器88の真下に前後方向への貫通孔として形成される。
図4に示すように、表示基板87の裏面には、コネクタ93が実装される。図柄表示器88と入賞保留表示器89およびコネクタ93は、制御装置からコネクタを経由して図柄表示器88および入賞保留表示器89に供給される電力によって、図柄表示器88および入賞保留表示器が個別に表示動作するように、表示基板87を構成する回路基板における薄状の配線で相互に接続される。表示ユニット11は、取付基盤5に次のように取り付けられる。コネクタ93が取付基盤5の前側から表示逃孔21に挿入され、表示基板87の左位置決め部90が取付基盤5の左位置決め部24に嵌め込まれ、表示基板87の右位置決め部91が取付基盤5の右位置決め部25に嵌め込まれ、表示基板87が左表示台座22および右表示台座23に受け止められる。そして、図3に示すタッピングスクリューのような止ねじ94が、表示基板87の前側からねじ挿入孔92を経由して表示取付部26に締結されることによって、表示ユニット11が、左球出口31および右球出口32を塞がないように、取付基盤5の前側に固定される。
図3および図4に示すように、最良の形態では、取付基盤5に左一般入賞部品96と右一般入賞部品97およびアウト口逃部98を備えた形態を例として図示してある。左一般入賞部品96は、左球受入部99、左球誘導部100、左球検出器101、左検出支持体102を備える。左球受入部99は、取付基盤5の前面から前側に突出し、上側および裏面に開口した球の取込可能な窪みを形成する。左球誘導部100は、取付基盤5の裏面から裏側に突出し、左球受入部99から排出された球を取付基盤5の裏側に誘導する。左球検出器101は、左球検出器9と同じ構造である。左球検出器101は、合成樹脂からなる板状の検出器ボディの一半部に左球検出孔103を備え、検出器ボディの内部に球を検出するための図外の電気部品を備え、検出器ボディの一端面に左コネクタ104を備える。左球検出孔103が後側に向けられ、左コネクタ104が取付基盤5の側に向けられ、左球検出器101の検出器ボディが左球誘導部100の下部に形成された左球検出挿入孔105(図4参照)に挿入されて受け止められることによって、左球検出器101が取付基盤5の前側にそれ以上移動することがなく、左球検出孔103が左球誘導部100の裏側に配置されて上下方向の貫通孔となる。左検出支持体102は、左球誘導部100から排出された球を下方に誘導する前側および下側に開口した窪みを形成する。左検出支持体102の内部には、左球検出挿入孔106(図3参照)が形成される。そして、左球検出器101における左球誘導部100から裏側に突出した後端部が左球検出挿入孔106に挿入されるように、左検出支持体102が左球誘導部100の後側に重ね合わされ、図4に示すタッピングスクリューのような止ねじ107が左検出支持体102における前側の開口縁部に形成されたねじ挿入孔108から取付基盤5の裏面に形成された左検出支持取付部109(図4参照)に締結されることによって、左球検出器101が取付基盤5と左検出支持体102とで前後方向から挟まれて取付基盤5の裏側に取り付けられる。これによって、左一般入賞部品96が取付基盤5に一体にポケット形と呼ばれる定形に設けられる。
右一般入賞部品97は、右球受入部110、右球誘導部111、右球検出器112、右検出支持体113を備える。右球受入部110は、取付基盤5の前面から前側に突出し、上側および裏面に開口した球の取込可能な窪みを形成する。右球誘導部111は、取付基盤5の裏面から裏側に突出し、右球受入部110から排出された球を取付基盤5の裏側に誘導する。右球検出器112は、左球検出器9と同じ構造である。右球検出器112は、合成樹脂からなる板状の検出器ボディの一半部に右球検出孔114を備え、検出器ボディの内部に球を検出するための図外の電気部品を備え、検出器ボディの一端面に右コネクタ115を備える。右球検出孔114が後側に向けられ、右コネクタ115が取付基盤5の側に向けられ、右球検出器112の検出器ボディが右球誘導部111の下部に形成された右球検出挿入孔116(図4参照)に挿入されて受け止められることによって、右球検出器112が取付基盤5の前側にそれ以上移動することがなく、右球検出孔114が右球誘導部111の裏側に配置されて上下方向の貫通孔となる。右検出支持体113は、右球誘導部111から排出された球を下方に誘導する前側および下側に開口した窪みを形成する。右検出支持体113の内部には、右球検出挿入孔117(図3参照)が形成される。そして、右球検出器112における右球誘導部111から裏側に突出した後端部が右球検出挿入孔117に挿入されるように、右検出支持体113が右球誘導部111の後側に重ね合わされ、図4に示すタッピングスクリューのような止ねじ118が右検出支持体113における前側の開口縁部に形成されたねじ挿入孔119から取付基盤5の裏面に形成された右検出支持取付部120(図4参照)に締結されることによって、右球検出器112が取付基盤5と右検出支持体113とで前後方向から挟まれて取付基盤5の裏側に取り付けられる。これによって、右一般入賞部品97が取付基盤5に一体にポケット形と呼ばれる定形に設けられる。
図3に示すように、前覆体3には、表示孔122および表示孔123が前後方向への貫通孔として形成される。表示孔122は、主図柄表示器88の表示画面に表示された数値を、前覆体3の前側から見せるための貫通孔である。表示孔123は、入賞保留表示器89の点灯および消灯の状態を、前覆体3の前側から見せるための貫通孔である。
図4に示すように、前覆体3の裏面には、左開閉入賞口部124、右開閉入賞口部125、中央隔壁126、左内側隔壁127、左外側隔壁128、右内側隔壁129、右外側隔壁130、下隔壁131、左球入口132、右球入口133、左球検出挿入溝134、右球検出挿入溝135、左軸受部136、右軸受部137、複数の位置決め部138、複数の取付部139が設けられる。
左開閉入賞口部124は、前覆体3が取付基盤5の前側に取り付けられることによって、取付基盤5と中央隔壁126と左内側隔壁127と左外側隔壁128と下隔壁131と前覆体3とによって囲まれ、遊技領域13から左球入口132に取り込まれた球を下方の左球出口31に誘導する、左側から中央の方向に行くにしたがって下り勾配の通路を構成する。前覆体3が取付基盤5の前側に取り付けられることによって、左球入口132には左開閉体6が配置される。そして、左開閉体6が左球入口132を開くことによって、左球入口132は遊技領域13から球を捕り込むことが可能に開放される。また、左開閉体6が左球入口132を閉じることによって、左球入口132は遊技領域13から球を捕り込むことが不可能に閉鎖される。つまり、左開閉入賞口部124は、左開閉体6が開くことによって遊技領域13から球を捕り込むことが可能に開放され、左開閉体6が閉じることによって遊技領域13から球を捕り込むことが不可能に閉鎖される、構造である。
右開閉入賞口部125は、前覆体3が取付基盤5の前側に取り付けられることによって、取付基盤5と中央隔壁126と右内側隔壁129と右外側隔壁130と下隔壁131と前覆体3とによって囲まれ、遊技領域13から右球入口133に取り込まれた球を下方の右球出口32に誘導する、右側から中央の方向に行くにしたがって下る通路を構成する。右球入口133には、前覆体3が取付基盤5の前側に取り付けられることによって、右開閉体7が配置される。そして、右開閉体7が右球入口133を開くことによって、右球入口133は遊技領域13から球を捕り込むことが可能に開放される。また、右開閉体7が右球入口133を閉じることによって、右球入口133は遊技領域13から球を捕り込むことが不可能に閉鎖される。つまり、右開閉入賞口部125は、右開閉体7が開くことによって、遊技領域13から球を捕り込むことが可能に開放され、右開閉体7が閉じることによって、遊技領域13から球を捕り込むことが不可能に閉鎖される、構造である。
中央隔壁126は、中央から左右方向に行くにしたがって下り勾配となる、上方に突出した弧状の突起であって、左右に対象な形状である。左球検出挿入溝134は、左球検出器9を斜めに嵌め込むように、左内側隔壁127および左外側隔壁128に形成される。右球検出挿入溝135は、右球検出器10を斜めに嵌め込むように、右内側隔壁129および右外側隔壁130に形成される。左軸受部136および右軸受部137は、下隔壁131の左右両端部に位置し、前覆体3の裏面から前側への窪みとして前覆体3に形成される。複数の位置決め部138は、下隔壁131の左右両端部から後側への突起として、下隔壁131に形成される。複数の取付部139は、下隔壁131の左右両端部および中央隔壁126の中央部に位置し、前覆体3の裏面から裏側への筒状の突起として、前覆体3に形成される。
前覆体3は、取付基盤5に、次のように取り付けられる。左開閉体6、右開閉体7、左球検出器9、右球検出器10、表示ユニット11が、取付基盤5に取り付けられた状態において、前覆体3の裏面が取付基盤5の側に向けられ、前覆体3と取付基盤5とが互いに組み合わせられることによって、左球検出器9における取付基盤5よりも前側に突出した左球検出孔82の周縁部が左球検出挿入溝134に取り込まれ、右球検出器10における取付基盤5よりも前側に突出した右球検出孔84の周縁部が右球検出挿入溝135に取り込まれ、左開閉軸50における左開閉体6よりも前側に突出した部分が左軸受部136に嵌め込まれ、右開閉軸58における右開閉体7よりも前側に突出した部分が右軸受部137に嵌め込まれ、位置決め部138が左前覆位置決め部39および右前覆位置決め部40に個別に嵌め込まれた後、タッピングスクリューのような図外の止ねじが取付基盤5の裏側から複数の前覆取付部41を経由して複数の取付部139に個別に締結される。これによって、前覆体3が取付基盤5の前面に取り付けられて左開閉体6、右開閉体7、左球検出器9、右球検出器10、表示ユニット11を被覆し、図柄表示器88が表示孔122に嵌まり込み、入賞保留表示器89が表示孔123と対応する。図4において、取付基盤5の裏面には、位置決め部140が設けられる。位置決め部140は、取付基盤5の裏面から裏側への突起として形成され、取付基盤5を図2の遊技盤12に取り付ける場合に取付基盤5の位置を決めるためのものである。
図5を参照し、端子ユニット4と駆動機構8との取付構造について説明する。端子ユニット4は、ユニット容器142にコネクタ基板143を組み付けた構造である。ユニット容器142には、左滑走係合部144、右滑走係合部145、左弾性係合部146、右弾性係合部147が設けられる。左滑走係合部144は、ユニット容器142から前側に突出し、前側および右側に開口する溝を有する。右滑走係合部145は、ユニット容器142から前側に突出し、前側および左側に開口する溝を有する。左弾性係合部146は、ユニット容器142から前側に突出した弾性片の前端から右側に突出するフックを有する。右弾性係合部147は、ユニット容器142から前側に突出した弾性片の前端から左側に突出するフックを有する。駆動機構8には、左ユニット取付部148および右ユニット取付部149が設けられる。左ユニット取付部148には、左係合部150が、駆動機構8における取付片66の左縁部から下方に折り曲げられた左側壁に左右方向への貫通孔として形成される。右ユニット取付部149には、右係合部151が、駆動機構8における取付片66の右縁部から下方に折り曲げられた左側壁に左右方向への貫通孔として形成される。
端子ユニット4は、駆動機構8に、次のように取り付けられる。ユニット容器142の前面が駆動機構8の側に向けられ、左滑走係合部144が駆動機構8の後側から取付片66の左縁部に嵌め込まれ、右滑走係合部145が駆動機構8の後側から取付片66の左縁部に嵌め込まれた状態において、端子ユニット4が駆動機構8の側に押し込まれるのに伴い、左滑走係合部144および右滑走係合部145が取付片66に対して前側に滑走し、左弾性係合部146が左ユニット取付部148に衝突して左外側に撓み、右弾性係合部147が右ユニット取付部149に衝突して右外側に撓み、その後、左弾性係合部146のフックが左係合部150に係合し、右弾性係合部147のフックが右係合部151に係合する。つまり、左滑走係合部144および右滑走係合部145と取付片66との相互の嵌り合いによる案内によって、端子ユニット4が前側に直線的に滑走した後、左弾性係合部146および右弾性係合部147が左係合部150および右係合部151に個別に係合するので、端子ユニット4が駆動機構8に適切に取り付けられるという利点がある。
図6を参照し、端子ユニット4の構造について説明する。ユニット容器142は、コネクタ基板143の板面と対応する方形な容器基盤153の全周縁から周壁154を後側に直角に突出し、コネクタ基板143をユニット容器142の裏側から格納させるように、裏側に開口した形状である。ユニット容器142の4隅には、ユニット台座155が、ユニット容器142の裏面から裏側に突出して設けられる。周壁154には、受止部156および弾性係合部157が直線的に相対峙する位置に設けられる。受止部156は、周壁154の後端部から内側に突出し、容器基盤153の裏面と対向する。弾性係合部157は、2つ溝158が周壁154に周壁154の裏面から前側に除去され、2つ溝158の間に取り残された弾性片の後端部から内側にフックを突出し、フックが容器基盤153の裏面と対向する構造である。ユニット台座155のユニット容器142の裏面からの突出寸法は、コネクタ基板143がユニット台座155と受止部156との間ならびにユニット台座155と弾性係合部157のフックとの間に前後方向にがたつくことがないように挟まれるように、周壁154のユニット容器142の裏面からの突出寸法よりも小さい寸法に設定される。ユニット台座155の1つには、位置決め部159がユニット台座155から裏側へのユニット台座155よりも細い突起として設けられる。
コネクタ基板143における位置決め部159と対応する1つの隅部には、位置決め部160が前後方向への貫通孔として形成される。コネクタ基板143の裏側における板面には、コネクタ161;162;163;164;165;166が実装される。コネクタ161乃至166は、コネクタ基板143を構成する回路基板における薄状の配線で相互に接続される。コネクタ161は、コネクタ基板143の左右方向の中央部に配置される。コネクタ162;163は、コネクタ基板143の左側部に配置される。コネクタ164乃至166は、コネクタ基板143の右側部に配置される。コネクタ161には、制御装置に入出力部に接続された配線に結線された図外のコネクタが嵌め込まれる。コネクタ162には、左球検出器9の左コネクタ83に図外のコネクタで接続された配線に結線された図外のコネクタが嵌め込まれる。コネクタ163には、左球検出器101の左コネクタ104に図外のコネクタで接続された配線に結線された図外のコネクタが嵌め込まれる。コネクタ164には、電磁ソレノイド61のコイルからの配線である引出線に結線された図外のコネクタが嵌め込まれる。コネクタ165には、右球検出器10の右コネクタ85に図外のコネクタで接続された配線に結線された図外のコネクタが嵌め込まれる。コネクタ166には、右球検出器112の右コネクタ115に図外のコネクタで接続された配線に結線された図外のコネクタが嵌め込まれる。これによって、左球検出器9、右球検出器10、左球検出器101、右球検出器112からの検出信号が図外の制御装置に入力され、当該制御装置からの出力により電磁ソレノイド61が駆動する。
コネクタ基板143は、ユニット容器142に、次のように取り付けられる。コネクタ161乃至166が裏側に向けられ、コネクタ基板143の左側部がユニット台座155と受止部156との間に挿入され、コネクタ基板143の右側部がユニット容器142の側に押されるのに伴い、弾性係合部157がコネクタ基板143に衝突して右外側に撓み、位置決め部159と位置決め部160とが互いに嵌め合わされ、コネクタ基板143が弾性係合部157のフックを裏側から容器基盤153の側に越えると、コネクタ基板143の前面がユニット台座155で受け止められ、上記弾性係合部157の撓みが復元し、弾性係合部157のフックがコネクタ基板143の右側部の裏面に対向して係合する。つまり、コネクタ基板143の左側部である一側部がユニット台座155と受止部156との間に挿入された状態において、コネクタ基板143の右側部である他側部がユニット容器142の側に押し込まれると、位置決め部159と位置決め部160とが互いに嵌め合わされてユニット容器142とコネクタ基板143との取付位置が正確となり、コネクタ基板143がユニット台座155と受止部156および弾性係合部157で前後方向から挟まれ、コネクタ基板143が図7に示すようにユニット容器142の周壁154で囲まれた内部に適切に取り付けられるという利点がある。
図8に示すように、左開閉体6および右開閉体7が閉じた場合、左開閉体6の平坦面43が中央隔壁126から左側に直線的に斜め下方に突出し、右開閉体7の平坦面51が中央隔壁126から右側に直線的に斜め下方に突出した形態となる。よって、上方から中央隔壁126に落下した球は、上方に突出した弧状の中央隔壁126によって左右に振り分けられた後、平坦面43または平坦面51によっていち早く下方に落下するという利点がある。
図9に示すように、左開閉体6および右開閉体7が開いた場合、左開閉体6の弧面45が中央隔壁126から左側に離れて上方に突出し、右開閉体7の弧面53が中央隔壁126から右側に離れて上方に突出した形態となる。よって、上方から中央隔壁126に落下した球、または、左開閉体6と中央隔壁126との間における空間に落下した球、または、右開閉体7と中央隔壁126との間における空間に落下した球は、弧面45または弧面53によってより早く左球入口132または右球入口133に取り込まれるという利点がある。
図10を参照し、可変入賞部品1を備えたパチンコ遊技機について説明する。パチンコ遊技機の遊技機枠171は、固定枠172の前側に可動枠173を開閉可能に備え、可動枠173の前側に前扉174および球皿構造体175を開閉可能に備える。固定枠172は、遊技機設置構造体に取り付けるための外枠とも呼ばれる。可動枠173は、遊技盤12を取り付ける前枠とも呼ばれる。可動枠173は、左側に位置するヒンジ176を中心とし、固定枠172の前側で前側に開かれかつ後側に閉じられるように、片開き可能である。前扉174および球皿構造体175は、個別に、左側に位置するヒンジ177を中心とし、可動枠173の前側で前側に開かれかつ後側に閉じられるように、片開き可能である。閉じられた球皿構造体175で覆われる球発射機構178が可動枠173の前側に設けられる。可動枠173は、施錠装置179を右側部に備える。前扉174は、パネル枠と呼ばれ、前後方向に貫通する窓180と、窓180を覆う裏側から覆う前面パネル181とを備える。前面パネル181は、光を透過する性質の有るガラスまたは合成樹脂などの材料からなる板状である。球皿構造体175は、球皿部182および球発射操作機構183を前面に備える。球皿部182は、遊技に使用する球を受ける上方に開口した上方から下方に窪む容器である。球発射操作機構183は、遊技者が球を発射するために操作するものである。
そして、可動枠173が図外のロック機構で固定枠172に開閉不能に支持され、前扉174および球皿構造体175が閉じられて図外のロック機構で可動枠173に開閉不能に支持された状態において、遊技店の店員が図外のキープレート(鍵)を遊技機枠171の前側から施錠装置179に挿入して当該キープレートを例えば左側に90度回転操作すると、可動枠173と前扉174とのロック機構による支持形態が解除される。その状態において、遊技盤12の前面が前側に向けられ、遊技盤12が可動枠173の前側から可動枠173の内部に装着される。そして、前扉174が閉じられてロック機構で可動枠173に開閉不能に支持されることによって、遊技盤12の前面が遊技機枠171の前側から前面パネル181を通して見える形態となる。その後、店員がキープレートを施錠装置179から前側に抜き取る。
遊技盤12は、方形な板状の前面における内ガイドレール184と外ガイドレール185とで囲まれた内側の遊技領域13に、可変入賞部品1(以下、下可変入賞部品1と称する)、左一般入賞部品96、右一般入賞部品97、飾り部品186、普通始動入賞部品187、特別始動入賞部品188、可変入賞部品189(以下、上可変入賞部品1と称する)、普通図柄表示器190、主特別図柄表示器としての図柄表示器88(以下、主特別図柄表示器88と称する)、副特別図柄表示器191、入賞保留表示器89;192、球戻り防止弁193、球反発体194、アウト口195、図外の遊技釘などの前部品を備える。内ガイドレール184の左側部と外ガイドレール185の左側部との間の隙間は、球発射通路196である。
左一般入賞部品96、右一般入賞部品97、特別始動入賞部品188、上可変入賞部品189、下可変入賞部品1は、遊技領域13から入った球を遊技盤12の裏側に排出する取込形の入賞部品である。左一般入賞部品96、右一般入賞部品97は、遊技領域13から球が入賞すると、賞球として定められた個数の球を遊技者に払い出す入賞部品である。普通始動入賞部品187は、遊技領域13から球が入賞すると、普通図柄表示器190による普通図柄変動遊技を行わせる入賞部品であって、遊技領域13から入った球を遊技盤12の裏側に排出することなく遊技領域13に排出する通過形であり、賞球として定められた個数の球を遊技者に払い出さない入賞部品である。
特別始動入賞部品188は、遊技領域13から球が入賞すると、主特別図柄表示器88による特別図柄変動遊技を行わせる入賞部品であって、賞球として定められた個数の球を遊技者に払い出す。下可変入賞部品1は、特別始動入賞部品188の真下に配置され、特別図柄変動遊技の結果として主特別図柄表示器88が当たり図柄を停止表示した場合、左球入口132および右球入口133が所定回数または所定時間だけ開閉する大当たり遊技を行い、左球入口132および右球入口133の開放中に、遊技領域13から球が入賞すると、賞球として定められた個数の球を遊技者に払い出し、左球入口132および右球入口133が閉じると、遊技領域13から球を入賞させない入賞部品である。
普通図柄表示器190は、遊技領域13の左側部に設けられ、電気的に表示形態の変えられる数値を表示画面に表示する、7セグメント表示器やドット表示器のようなデジタル表示器により構成され、遊技領域13から普通始動入賞部品187への球の入賞に伴って普通図柄変動遊技の抽選を行うとともに表示画面に数値を可変表示した後に、表示画面に数値を停止表示することによって、普通図柄変動遊技の結果としての当たりや外れを遊技者に知らせる。
主特別図柄表示器88は、遊技領域13から特別始動入賞部品188への球の入賞に伴って特別図柄変動遊技の抽選を行うとともに表示画面に数値を可変表示した後に、表示画面に数値を停止表示することによって、特別図柄変動遊技の結果としての当たりや外れを遊技者に知らせる。副特別図柄表示器191は、飾り部品186の裏側に設けられ、電気的に表示形態の変えられる画像を表示画面に表示する、液晶表示器、CRT表示器、プラズマディスプレイなどのような面状の画像表示器により構成され、遊技領域13から特別始動入賞部品188への球の入賞に伴い、表示画面に数値を含む画像を可変表示した後に、表示画面に特別図柄変動遊技の抽選結果に対応した数値を含む演出用の変動遊技の画像を停止表示することによって、特別図柄変動遊技の結果としての当たりや外れを遊技者に知らせる。
前述したように遊技盤12が可動枠173に装着され、前扉174が閉じられて可動枠173に開閉不能に支持された場合、内ガイドレール184、外ガイドレール185、遊技領域13、飾り部品186、左一般入賞部品96、右一般入賞部品97、普通始動入賞部品187、特別始動入賞部品188、下可変入賞部品1、上可変入賞部品189、普通図柄表示器190、主特別図柄表示器88、副特別図柄表示器191、入賞保留表示器89;192、球戻り防止弁193、球反発体194、アウト口195、球発射通路196、遊技釘が、遊技機枠171の前側から前面パネル181を通して見える。その状態において、遊技者が球皿部182に球を入れて球発射操作機構183を操作すると、球発射機構178が球発射操作機構183による操作量に応じた電気的な発射力と1分間を百未満の等間隔に分けた周期とによって球皿部182から供給された球を1個ずつ遊技領域13に向けて発射する。この球発射機構178から発射された球は、球発射通路196から球戻り防止弁193を押し開けて遊技領域13に到達する。遊技領域13に到達した球は、遊技領域13を上部から下方に流下する過程において、飾り部品186、左一般入賞部品96、右一般入賞部品97、普通始動入賞部品187、特別始動入賞部品188、下可変入賞部品1、球反発体194、遊技釘などに衝突して流れる方向を変えながら、左一般入賞部品96、右一般入賞部品97、普通始動入賞部品187、特別始動入賞部品188、下可変入賞部品1、上可変入賞部品189などに入賞する。左一般入賞部品96、右一般入賞部品97、下可変入賞部品1、などのいずれかに入賞しないで遊技領域13の下部に到達した球は、アウト口195から遊技盤12の裏側に排出される。