JP2006304621A - 加熱殺菌方法及び加熱殺菌装置 - Google Patents

加熱殺菌方法及び加熱殺菌装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 容器入り飲料の加熱殺菌において、容器の変形を抑制でき且つ殺菌効率に優れる加熱殺菌方法及び加熱殺菌装置を提供する。
【解決手段】本発明の加熱殺菌装置1は、容器入り飲料を収納する圧力容器3と、圧力容器3内に熱媒体を導入する導入管11と、圧力容器3内に溜まった熱媒体を導入する導出管15と、導入管11と導出管15とが接続された熱交換器5とを備えている。導入管11と導出管15とにより熱媒体が圧力容器3と熱交換器5との間を循環する循環回路7を構成しており、熱媒体を熱交換器5で加熱しつつ循環する熱媒体により圧力容器3内を加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器入り飲料を加熱殺菌する加熱殺菌方法及び加熱殺菌装置に関する。
一般に、炭酸ガスを含有した飲料(以下「炭酸飲料」という)の殺菌は、大気圧下でのシャワーリングにより60℃〜65℃でおこなわれるが、加熱により炭酸飲料中のガス圧が高まり、容器が変形するおそれがあった。
これに対して、特許文献1には、炭酸ガスを含有した飲料を圧力容器内に収納して加熱殺菌する技術が開示されている。この特許文献1の加熱殺菌方法では、圧力容器内に液状熱媒体を溜めた後、熱媒体中に水蒸気を吹き込んで熱媒体を所定温度に加熱しつつ熱媒体を循環することが開示されている。また、特許文献1の技術では圧力容器内に圧縮空気を吹き込んで圧力容器内の圧力を高めることにより飲料容器の変形を防止している。
特開平11−221062号公報
しかし、上述の特許文献1に記載の従来技術では、熱媒体を圧力容器内に溜めた後水蒸気で熱媒体を加熱し、加熱した熱媒体を圧力容器内へ循環する方法であるから、圧力容器内が所定の殺菌温度に達するまでに長い時間を要し、容器入り飲料が高い温度に晒される時間が長くなり、飲料容器の内圧が高い状態が続いて容器の変形を招き易いという問題がある。
また、圧力容器内の昇温時間が長くかかるため、殺菌に要する工程時間が長くなり、殺菌効率が低いという問題がある。
更に、圧力容器には熱媒体の導入口の他に加熱用蒸気の導入口を設ける必要があるので、圧力容器内の構造が複雑になるという問題がある。
本発明は、容器入り飲料の加熱殺菌において、容器の変形を抑制でき且つ殺菌効率に優れる加熱殺菌方法及び加熱殺菌装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、容器入り飲料を圧力容器内に収納して加熱することにより飲料の加熱殺菌をおこなう加熱殺菌方法において、熱交換器により加熱した熱媒体を導入管から圧力容器内に導入した後、容器内に溜まった熱媒体を導出管から熱交換器へ導出して熱交換器で再度加熱するようにして、熱媒体を圧力容器と熱交換器との間で循環させて圧力容器内を加熱することを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、熱媒体を圧力容器へ導入開始後、圧力容器内に圧縮空気を導入して圧力容器内の圧力を高めることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明において、熱交換器は加熱機能と冷却機能とを備えており、加熱殺菌終了後には圧力容器と熱交換機との間を循環する熱媒体を冷却して容器内温度を下げることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載の発明において、加熱殺菌終了後には、圧力容器内を加熱した熱媒体を循環経路から排出して、循環経路に冷却水を導入して冷却水を圧力容器と熱交換器との間を循環させつつ熱交換器で冷却水を冷却することを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、熱媒体導入時から加熱殺菌終了時まで、熱媒体の温度を常時加熱殺菌温度にPID制御することを特徴とする。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、飲料は炭酸飲料であり、飲料用容器は樹脂製容器であることを特徴とする。
請求項7に記載された発明は、容器入り飲料を収納する圧力容器と、圧力容器内に熱媒体を導入する導入管と、圧力容器内に溜まった熱媒体を導入する導出管と、導入管と導出管とが接続された熱交換器とを備え、導入管と導出管とにより熱媒体が圧力容器と熱交換器との間を循環する循環回路を構成しており、循環する熱媒体により圧力容器内を加熱することを特徴とする。
請求項8に記載された発明は、請求項7に記載の発明において、熱交換器は、加熱部と、冷却部とを備えており、加熱殺菌終了後には圧力容器と熱交換機との間を循環する冷却用熱媒体を冷却して容器内温度を下げることを特徴とする。
請求項9に記載された発明は、請求項7又は8に記載の発明において、圧力容器内及び導入管には、各々温度センサを設けてあり、制御部が各温度センサからの測定信号を受けて熱交換器における熱媒体の温度を、加熱殺菌開始時から加熱殺菌終了時まで常時加熱殺菌温度にPID制御していることを特徴とする。
請求項10に記載された発明は、請求項7〜9のいずれか一項に記載の発明において、圧力容器には圧縮空気供給管が接続されており、導入管から熱媒体を導入後圧力容器内を加圧することを特徴とする。
請求項11に記載された発明は、請求項7〜10のいずれか一項に記載の発明において、飲料は炭酸飲料であり、飲料用容器は樹脂製容器であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、加熱殺菌開始時には、最初に熱交換器で加熱した熱媒体を圧力容器内に導入し、次に熱媒体を熱交換器で加熱しつつ圧力容器との間を循環させるので、圧力容器内温度が殺菌温度に達するまでの昇温時間を短くすることができる。
このように圧力容器内が殺菌温度に達する昇温時間を短くできるから、飲料容器内温度が高まって飲料容器の内圧が高くなる時間を短くでき、内圧上昇による飲料容器の変形を防止できる。
また、圧力容器内の昇温時間を短くすることにより、加熱殺菌工程にかかる時間が短くなり、作業効率を高めることができる。
熱媒体は熱交換器と圧力容器との間を循環させるだけであり、従来技術のように熱媒体の加熱用蒸気を圧力容器内に設ける必要がないから、圧力容器内の構造を簡易にすることができる。
請求項2に記載された発明によれば、請求項1に記載された発明と同様の効果が得られると共に、圧力容器内温度が高くなるに連れて、飲料容器内の内圧も高くなるが、圧力容器内に圧縮空気を導入することにより、圧力容器内の圧力を高めて飲料容器の内圧上昇による変形を抑制できる。
請求項3に記載された発明によれば、請求項1又は2に記載された発明と同様の効果が得られると共に、加熱殺菌終了後には熱媒体を熱交換器で冷却しつつ熱交換器と圧力容器との間を循環させるので、冷却水等の冷却用熱媒体を浪費することなく圧力容器内の温度を低下でき、環境に優しい。
請求項4に記載された発明によれば、請求項3に記載された発明と同様の効果が得られると共に、殺菌終了後には加熱した熱媒体を排出して、圧力容器内に冷却水を導入するので、浪費(排出)する熱媒体を最小限度にしつつ殺菌終了後の圧力容器内温度を急速に低下でき、殺菌工程にかかる時間を短くできる。
請求項5に記載された発明によれば、請求項4に記載された発明と同様の効果が得られると共に、熱媒体導入時から加熱媒体の温度を加熱殺菌温度にPID制御することにより、圧力容器内の昇温を迅速に行なうことができる。
請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載された発明と同様の効果が得られると共に、飲料が炭酸飲料の場合には加熱殺菌時の飲料容器内圧力が炭酸を含まないものよりも高くなるため、炭酸ガスの含有量に限界があったが、本発明によれば飲料容器内の内圧が高まる時間を短くできるので、従来よりも炭酸ガスの含有量が高い炭酸飲料の殺菌が可能になる。
請求項7に記載された発明は、請求項1に記載の加熱殺菌方法を行なう加熱殺菌装置であるから、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
請求項8に記載された発明によれば、請求項3に記載された発明と同様の効果が得られる。
請求項9に記載された発明によれば、請求項4に記載された発明と同様の効果が得られる。
請求項10に記載された発明によれば、請求項2に記載された発明と同様の効果が得られる。
請求項11に記載された発明によれば、請求項6に記載された発明と同様の効果が得られる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る加熱殺菌装置の構成を示す概略図である。
本発明の実施の形態に係る加熱殺菌装置1は、主として圧力容器3と、熱交換器5と、循環回路7と、制御部9とから構成されており、圧力容器3内に収納した容器入り飲料を加熱殺菌するものである。
本実施の形態では熱媒体としては水を用いており、飲料は炭酸飲料であり、飲料容器は樹脂製容器である。
圧力容器3には、上部に循環回路7の導入管11から熱媒体を噴出するシャワー13が設けてあり、下部には圧力容器内に溜まった熱媒体を循環回路7の導出管15に取り込む取込み口17が設けてある。また、圧力容器3には容器入り飲料を収納したコンテナ19の載置部21が設けられている。
更に、圧力容器3には圧縮空気供給管23が接続されており、圧縮空気の供給により圧力容器3内の内圧を高めるようになっている。また、圧力容器3には排気バルブ25が設けてあり、排気バルブ25を開いて圧力容器内の内圧を低減するようになっている。尚、圧縮空気供給管23に圧縮空気を送るポンプ27及び開閉バルブ29は制御部9により駆動が制御されている。
循環回路7は、熱交換器5で加熱又は冷却された熱媒体を圧力容器3に導く導入管11と圧力容器3内の熱媒体を熱交換器5に導く導出管15とを接続して構成されている。
循環回路7にはポンプ31が設けてあり、ポンプ31により熱媒体を循環している。ポンプ31は制御部9により駆動が制御されている。導出管15には熱媒体を導入する導入バルブ33が設けてあり、導入バルブ33を閉いて循環回路7に熱媒体を導入し、導入バルグ33閉じて循環回路としている。更に、導出管15には排水バルブ35が設けてあり、排水バルブ35を開いて、取込み口17から取込んだ圧力容器3内の熱媒体を排出し、排水バルブ35を閉じて圧力容器3内の熱媒体を熱交換器5へ循環するようになっている。導入バルブ33及び排水バルブ35は制御部9により各々開閉が制御されている。
熱交換器5には加熱部37と冷却部39とが設けてあり、本実施の形態では、加熱部37は蒸気を導入して加熱し、冷却部39は冷却水を導入して冷却している。加熱部37と冷却部39とはそれぞれ、制御部9により蒸気及び冷却水の供給量を制御して熱媒体の加熱量や冷却量を制御している。
循環回路7において、熱交換器7の出口側には温度センサ41が設けてあり、圧力容器3内にも温度センサ43が設けてあり、循環する熱媒体の加熱温度を制御部9でPID制御するようになっている。尚、圧力容器3内における符号45は圧力センサである。
次に、本実施の形態に係る加熱殺菌方法及び作用について説明する。容器入り飲料を収納したコンテナ19を圧力容器3内に載置した後、圧力容器を密閉して容器入り飲料の加熱殺菌を行なう。加熱殺菌は殺菌温度60℃〜65℃で約10分間行なう。
加熱殺菌工程の開始時には、水の導入バルブ33を開いて熱媒体としての水を循環回路7に導入すると共に、熱交換器5の加熱部37に蒸気を導入して、熱媒体を加熱する。そして、加熱した熱媒体を導入管11から圧力容器3内のシャワー13に導入してコンテナの上方から噴出する。圧力容器3内に噴出した熱媒体は圧力容器3内の容器入り飲料を加熱した後、温度の低下した熱媒体が圧力容器3内の下部に溜まる。
温度の低下した熱媒体は取込み口17から導出管15に導出して循環回路7に戻し、熱熱交換器5に戻って加熱部37で再度加熱されてから、導入管11から再び加熱容器内に導入される。
一方、圧力容器3内への熱媒体の導入開始(加熱殺菌工程の開始)と略同時に、圧縮空気供給管23から圧力容器3内に圧縮空気を導入して、圧力容器3内を加圧する。
尚、制御部9では、熱交換器7の出口側に設けた温度センサ41と圧力容器3内の温度センサ43とから温度信号を受けて熱媒体の加熱を加熱殺菌工程の開始から殺菌温度(60〜65℃)にPID制御している。
圧力容器3内の温度が殺菌温度に達してところで、約10分間容器入り飲料を加熱殺菌する。尚、圧縮空気の供給は、圧力容器3内の圧力が所定圧力、例えば4〜5kgf/cm2に達したところでその圧力を保持する。
加熱殺菌終了後、圧縮空気供給管23のバルブ29とポンプ27を停止し、圧力容器3内を減圧すると共に圧力容器3内を冷却する。圧力容器3の冷却は、まず、排水バルブ35を開いて圧力容器3内に溜まった加熱用の熱媒体を導出管15から排出して、その後排水バルブ35を閉じ、次に導出管15の排水バルブ33を開いて冷却用熱媒体(冷却水)を循環回路7に導入して熱交換器5へ送る。熱交換器5では、加熱部37の加熱を停止し、冷却部39に冷却水を導入し冷却部39の冷却を行なう。冷却工程が進み製品温度が30〜35℃に低下した後に排気バルブ25を開いて圧力容器3内を減圧する。
冷却用熱媒体は、熱交換器5で冷却された後、導入管11を通って圧力容器3内のシャワー13から噴出されて、圧力容器3内の容器入り飲料を冷却する。圧力容器3内を冷却した熱媒体は熱を吸収して温度が上がるが、取込み口17から導出管15を通って、熱交換器5で再び冷却されて圧力容器3に送られる。このように、冷却用の熱媒体は循環回路7で冷却されつつ熱交換器5と圧力容器3との間を循環して、圧力容器3内を冷却する。したがって、冷却水の浪費(垂れ流し)がなく、環境に優しい。
次に、本発明による加熱殺菌方法と従来技術による加熱殺菌方法とを比較した実験を行ったので、その結果について説明する。
本発明による加熱殺菌方法は上述した実施の形態にかかる加熱殺菌装置1と加熱殺菌方法で行ない、従来技術の加熱殺菌方法では、本明細書の「背景技術」の欄に記載のように圧力容器内に蒸気を供給して熱媒体(水)を加熱しつつ、熱媒体を容器内に循環した。
尚、本発明による加熱殺菌及び従来技術による加熱殺菌では、加熱殺菌温度61℃で10分の殺菌を行なった。また、それぞれ加熱殺菌時の圧力を0.3Mpaに加圧した。
そして、本発明による加熱殺菌方法と従来技術による加熱殺菌方法とで各容器入り飲料内の温度を経過時間毎に測定したので、その結果を図2に示す。また、容器入り飲料内の圧力を経過時間毎に測定したので、その結果を図3に示す。
更に、本発明及び従来技術の他に、比較例として大気圧下での加熱殺菌を行ない、本発明と従来技術と比較例との各場合における容器の変形量を測定したのでその結果を図4及び図5に示す。この容器の変形量の測定実験では、それぞれ炭酸飲料(ガスVOL:3.6VOL)とし、60℃で10分の殺菌を行なった。また、飲料を入れた容器は500ml用のPETボトル(水分率6000ppm)を用いた。飲料容器の水分調整は、温度40℃湿度75%で10日間保管して行った。
図2から明らかなように、圧力容器における加熱殺菌開始から加熱殺菌温度に達するまでの時間は、本発明A1が20分であったのに対して、従来技術S1では32分かかった。したがって、本発明によれば、加熱殺菌における圧力容器3内に収納した容器入り飲料の加熱殺菌温度に至るまでの昇温時間を従来よりも短くできた。これにより、容器入り飲料の加熱殺菌にかかる時間も従来よりも格段に短縮できることが明らかである。このように圧力容器内が殺菌温度に達する昇温時間を短くできるから、飲料容器内温度が高まって飲料容器の内圧が高くなる時間を短くでき、内圧上昇による飲料容器の変形を防止できると共に、加熱殺菌工程にかかる時間が短くなり、作業効率を高めることができる。
また、加熱殺菌時における本発明と従来技術の各飲料容器内の圧力を経過時間毎に測定したので、その結果を図3に示す。一般にこの種の飲料容器は高温時に高い圧力が長時間かかると変形が大きくなる。高い圧力(6kgf/cm2以上)がかかった時間は、本発明A2では約32分であったが、従来技術では38分であった。したがって、本発明によれば、加熱殺菌工程における飲料容器に耐圧強度以上の圧力がかかる時間を短くすることができた。
一方、加熱殺菌工程後の各飲料容器について、その変形量を測定した。その結果を図4及び図5に示す。各変形量の測定は、図6に示すように、ハイト(高さ)Eと、胴径Fと底深さGとについて、加熱殺菌前と加熱殺菌後とでそれぞれ測定してハイトEと胴径Fとについてその変化率を算出し、その結果を図4に示した。
底深さGについては、変化量が小さいことから測定値のみを図5に示した。尚、図4及び図5に示す飲料容器の変形については、加熱殺菌時の圧力容器内を大気圧下としその他の条件は従来技術と同じにして加熱殺菌したものを比較例とした。
図4において、ハイト変化率(高さ変化率)について本発明は0.84%であり、従来技術は0.93%であったのに対して比較例では1.72%であった。この図4から明らかなように、本発明によれば従来技術や比較例よりも変化率が小さく、飲料容器高さの変形が小さいことが明らかである。同様に、胴径変化率においても、本発明は0.69%であったが、従来技術は0.72%、比較例では1.57%であり、従来及び比較例よりも変化率が小さく飲料容器の変形が少なかった。
一方、底深さにおける寸法は加熱殺菌前が各3.5mmであったが、加熱殺菌後は本発明では2.48mmであり、従来技術が2.41mmであり、比較例は1.44mmであった。この底深さの寸法の変化においても、本発明は従来技術及び比較例よりも小さいことが明らかである。
即ち、本発明によれば、飲料容器の変形を抑制することができる。これにより、従来よりも炭酸ガス濃度の高い炭酸飲料の加熱殺菌も可能となる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、熱媒体は水に限らず、炭酸カルシウム等を含有した熱容量の高い水溶液を用いてもよい。
飲料は、非アルコール炭酸飲料に限らず、焼酎と炭酸を含有したもの(いわゆるウーロンハイやチュウーハイ)等であってもよい。
本発明の実施の形態に係る加熱殺菌装置の構成を示す概略図である。 圧力容器内の経時温度を本発明と従来とを比較して示すグラフである。 圧力容器内の経時圧力を本発明と従来とを比較して示すグラフである。 加熱殺菌後の飲料容器の高さと胴径との変形を本発明と従来とで比較して示すグラフである。 加熱殺菌後の飲料容器の底の変形を本発明と従来とで比較して示すグラフである。 本発明と従来との比較において、各測定箇所を説明する飲料容器の斜視図である。
符号の説明
1 加熱殺菌装置
3 圧力容器
5 熱交換器
7 循環回路
9 制御部
11 導入管
13 シャワー
15 導出管
23 圧縮空気供給管
37 加熱部
39 冷却部

Claims (11)

  1. 容器入り飲料を圧力容器内に収納して加熱することにより飲料の加熱殺菌をおこなう加熱殺菌方法において、熱交換器により加熱した熱媒体を導入管から圧力容器内に導入した後、容器内に溜まった熱媒体を導出管から熱交換器へ導出して熱交換器で再度加熱するようにして、熱媒体を圧力容器と熱交換器との間で循環させて圧力容器内を加熱することを特徴とする加熱殺菌方法。
  2. 熱媒体を圧力容器へ導入開始後、圧力容器内に圧縮空気を導入して圧力容器内の圧力を高めることを特徴とする請求項1に記載の加熱殺菌方法。
  3. 熱交換器は加熱機能と冷却機能とを備えており、加熱殺菌終了後には圧力容器と熱交換機との間を循環する熱媒体を冷却して容器内温度を下げることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱殺菌方法。
  4. 加熱殺菌終了後には、圧力容器内を加熱した熱媒体を循環経路から排出して、循環経路に冷却水を導入して冷却水を圧力容器と熱交換器との間を循環させつつ熱交換器で冷却水を冷却することを特徴とする請求項3に記載の加熱殺菌方法。
  5. 熱媒体導入時から加熱殺菌終了時まで、熱媒体の温度を常時加熱殺菌温度にPID制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の加熱殺菌方法。
  6. 飲料は炭酸飲料であり、飲料用容器は樹脂製容器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱殺菌方法。
  7. 容器入り飲料を収納する圧力容器と、圧力容器内に熱媒体を導入する導入管と、圧力容器内に溜まった熱媒体を導入する導出管と、導入管と導出管とが接続された熱交換器とを備え、導入管と導出管とにより熱媒体が圧力容器と熱交換器との間を循環する循環回路を構成しており、循環する熱媒体により圧力容器内を加熱することを特徴とする加熱殺菌装置。
  8. 熱交換器は、加熱部と、冷却部とを備えており、加熱殺菌終了後には圧力容器と熱交換機との間を循環する冷却用熱媒体を冷却して容器内温度を下げることを特徴とする請求項7に記載の加熱殺菌装置。
  9. 圧力容器内及び導入管には、各々温度センサを設けてあり、制御部が各温度センサからの測定信号を受けて熱交換器における熱媒体の温度を、加熱殺菌開始時から加熱殺菌終了時まで常時加熱殺菌温度にPID制御していることを特徴とする請求項7又は8に記載の加熱殺菌装置。
  10. 圧力容器には圧縮空気供給管が接続されており、導入管から熱媒体を導入後圧力容器内を加圧することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の加熱殺菌装置。
  11. 飲料は炭酸飲料であり、飲料用容器は樹脂製容器であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の加熱殺菌装置。



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