JP2006303516A - 処理管 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バッチ式リモートプラズマ処理装置に適用される処理管は、複数枚のウエハ1が積層して収容される処理室12と、処理室12から区画され、処理ガス41が供給される放電室33であって、少なくともこの放電室33内でプラズマ40を生成する一対の電極部を収容可能な放電室33と、を備えている。処理管は放電室33内のプラズマ40で活性化させた粒子42を処理室12へ供給することができる。
【選択図】図6
Description
Ta2 O5 は高い誘電率を持つため、微細面積で大きな静電容量を得るのに適している。
そして、生産性や膜質等の観点からDRAMの製造方法においては、Ta2 O5 はMOCVD装置によって成膜することが要望されている。
そこで、ウエハにTa2 O5 膜が形成された後に、Ta2 O5 膜の表面近傍に存在するカーボンを除去する必要がある。
そして、枚葉式リモートプラズマCVD装置はウエハに対するプラズマダメージを防止しつつ、ウエハの加熱温度を300〜400℃に下げることができるため、枚葉式リモートプラズマCVD装置によってTa2 O5 膜のカーボンを除去することが検討されている。
(1)複数枚の基板が積層して収容される処理室と、
前記処理室から区画され、処理ガスが供給される放電室であって、少なくともこの放電室内でプラズマを生成する一対の電極部を収容する放電室と、
を備えたことを特徴とする処理管。
(2)前記放電室は前記処理管の内側に形成されていることを特徴とする前記(1)の処理管。
(3)前記放電室は隔壁により前記処理室から区画され、前記隔壁には前記処理ガスを前記処理室内に供給する吹出口が設けられていることを特徴とする前記(1)または(2)の処理管。
そして、前記(1)によれば、複数枚の被処理基板が一括してバッチ処理されるため、スループットは被処理基板が一枚ずつ処理(枚葉処理)される場合に比べて大幅に向上させることができる。
また、処理室の内部に収納された複数枚の被処理基板をホットウオール形のヒータによって加熱することにより、各被処理基板面内を均一に加熱することができるため、被処理基板のプラズマによる処理を均一化することができる。
すなわち、CVD装置10は石英ガラス等の耐熱性の高い材料が用いられて一端開口で他端閉塞の円筒形状に形成されたプロセスチューブ11を備えており、プロセスチューブ11は中心線が垂直になるように縦に配されて固定的に支持されている。
プロセスチューブ11の筒中空部は複数枚のウエハ1が収容される処理室12を形成しており、プロセスチューブ11の下端開口は被処理物としてのウエハ1を出し入れするための炉口13を形成している。プロセスチューブ11の内径は取り扱うウエハ1の最大外径よりも大きくなるように設定されている。
そして、マニホールド15がCVD装置10の機枠(図示せず)に支持されることにより、プロセスチューブ11は垂直に据え付けられた状態になっている。
マニホールド15の下端面には下端開口を閉塞するシールキャップ17が、垂直方向下側からシールリング18を挟んで当接されるようになっている。シールキャップ17はマニホールド15の外径と略等しい円盤形状に形成されており、プロセスチューブ11の外部に垂直に設備されたエレベータ(図示せず)によって垂直方向に昇降されるように構成されている。
シールキャップ17の中心線上には回転軸19が挿通されており、回転軸19はシールキャップ17と共に昇降し、かつ、回転駆動装置(図示せず)によって回転されるようになっている。回転軸19の上端には被処理物としてのウエハ1を保持するためのボート2が垂直に立脚されて支持されるようになっている。
そして、ウエハ1の外周縁辺が各保持部材5の多数条の保持溝6間にそれぞれ挿入されることにより、複数枚のウエハ1がボート2に水平にかつ互いに中心を揃えられて整列されて保持されるようになっている。
ボート2の下側端板4の下面には断熱キャップ部7が形成されており、断熱キャップ部7の下端面が回転軸19に支持されている。
ガス供給管21には複数個の吹出口23が垂直方向に並べられて開設されており、これら吹出口23の個数は処理されるウエハ1の枚数に対応されている。
本実施の形態において、これら吹出口23の個数は処理されるウエハ1の枚数に一致されており、各吹出口23の高さ位置はボートに保持された上下で隣合うウエハ1と1との間の空間に対向するようにそれぞれ設定されている。
各保護管25は誘電体が使用されて上端が閉塞した細長い円形のパイプ形状に形成されており、それぞれの上下端がガス供給管21に揃えられて垂直に立脚されている。各保護管25の下端部のホルダ部26はエルボ形状に直角に屈曲されて、マニホールド15の支持筒部24を径方向外向きに貫通して外部に突き出されており、各保護管25の中空部内は処理室12の外部(大気圧)に連通されている。
両電極27、27間には高周波電力を印加する高周波電源31が整合器32を介して電気的に接続されている。
すなわち、本実施の形態においては、CVD装置10に供給されるウエハ1にはキャパシタの静電容量部を形成するためのTa2 O5 膜(図示せず)が前のMOCVD工程において被着されており、Ta2 O5 膜の表面近傍にはカーボン(図示せず)が存在しているものとし、このカーボンをCVD装置10によって除去するものとする。
図2および図3に示されているように、複数枚のウエハ1が装填されたボート2はシールキャップ17および回転軸19と共にエレベータによって上昇されて、プロセスチューブ11の処理室12に搬入(ボートローディング)される。
ヒータ14がホットウオール形構造であることにより、処理室12の温度は全体にわたって均一に維持された状態になり、その結果、ボート2に保持されたウエハ1群の温度分布は全長にわたって均一になるとともに、各ウエハ1の面内の温度分布も均一かつ同一になる。
処理ガス41である酸素ガスがガス供給管21に供給され、両電極27、27間に高周波電力が印加されると、図2に示されているように、ガス供給管21の内部にプラズマ40が形成され、処理ガス41は反応が活性な状態になる。
この際、ウエハ1はボート2の回転によって回転されているため、ウエハ1、1間に流れ込んだ活性粒子42のウエハ面内の接触分布は周方向においても均一になる。
この際、前述した通りに、ウエハ1の温度分布がボート2の全長かつウエハ面内で均一に維持されており、活性粒子42のウエハ1との接触分布がボート2の全位置かつウエハ面内で均一の状態になるため、活性粒子42の熱反応によるウエハ1におけるカーボンの除去作用はボート2の全位置かつウエハ面内において均一の状態になる。
処理ガスとして使用される酸素ガスの供給流量は8.45×10-1〜3.38Pa・m3 /s、処理室の圧力は10〜100Pa、温度は500〜700℃である。
以降、前記した作動が繰り返されることにより、複数枚のウエハ1が一括してバッチ処理される。
例えば、枚葉処理する場合の1時間当たりの処理枚数は、処理時間を10分、搬送系の動作時間を2分とすると、5枚である。これに対して、100枚のウエハをバッチ処理する場合の1時間当たりの処理枚数は、処理時間を30分、搬送系の動作時間が60分とすると、66.7枚である。
そして、活性化した粒子42は処理室12の全体に拡散することにより、ボート2に保持された各ウエハ1に接触する。ウエハ1に接触した活性粒子42は熱反応によってウエハ1のTa2 O5 膜に介在したカーボンを除去する。
また、プロセスチューブ11の内周にはプラズマ室33を形成する樋形状の隔壁34が両保護管25、25を気密に取り囲むように設置されており、隔壁34には複数個の吹出口35が上下のウエハ1、1間に対向するように配列されて開設されている。
さらに、プロセスチューブ11の側面下部のプラズマ室33にガスを供給可能な位置には、ガス供給管21が設けられている。
そして、活性化した電気的に中性の粒子42は隔壁34に開設された吹出口35から吹き出て処理室12に供給されることにより、ボート2に保持された各ウエハ1に接触する。ウエハ1に接触した活性な粒子42はウエハ1の表面を処理する。
プロセスチューブ11の内周面には一対の保護管25C、25Cが一対の電極挿入口36、36にそれぞれ対向するように突設されており、両電極27C、27Cの挿入端部は一対の保護管25C、25Cにそれぞれ挿入されて包囲されている。両電極挿入口36、36および両保護管25C、25Cの間口幅は両電極27C、27Cの板厚よりも若干広めに設定されており、両電極27C、27Cは大気圧に露出した状態になっている。
両電極27C、27Cの下端部には接続部28C、28Cが外向きにそれぞれ突設されており、接続部28C、28Cには高周波電力を印加する高周波電源31が、整合器32を介して電気的に接続されている。
両保護管25C、25C間には両保護管25C、25Cと協働してプラズマ室33Cを形成する平板形状の隔壁34Cが架設されており、隔壁34Cには複数個の吹出口35Cが上下のウエハ1、1間に対向するように配列されて開設されている。
プラズマ室33Cには処理ガス41が、ガス供給管21から供給されるようになっている。
そして、活性化した粒子42は隔壁34Cに開設された吹出口35Cから吹き出て処理室12に供給されることにより、ボート2に保持された各ウエハ1に接触する。ウエハ1に接触した活性な粒子42はウエハ1の表面を処理する。
放電管38が包囲したプロセスチューブ11の側壁には複数個の吹出口39が上下のウエハ1、1間に対向するように配列されて開設されており、放電管38のプラズマ室37には処理ガス41がガス供給管21から供給されるようになっている。
放電管38の周方向の両脇には放電管38よりも短い長さの細長い平板形状に形成された一対の電極27D、27Dが大気圧に露出した状態で敷設されており、両電極27D、27Dにそれぞれ形成された各接続部28D、28Dには、高周波電力を印加する高周波電源31が整合器32を介して電気的に接続されている。
そして、活性化した粒子42は放電管38に連通した吹出口39から吹き出て処理室12に供給されることにより、ボート2に保持された各ウエハ1に接触する。ウエハ1に接触した活性な粒子42はウエハ1の表面を処理する。
例えば、吹出口は上下で隣合うウエハ同士間にそれぞれ対向して配置するに限らず、二枚や三枚置きに配設してもよい。
また、シリコンゲルマニウム(SiGe)膜が形成される前のシリコンウエハの表面を水素(H2 )ガスの活性粒子によってプラズマ処理したところ、自然酸化膜を除去することができ、所望のSiGe膜を形成することができた。
また、低温での窒素膜の形成において、DCS(ジクロロシラン)とNH3 (アンモニア)とを交互に供給してSi(シリコン)とN(窒素)とを一層ずつ形成するALD(Atomic Layer Deposition 原子層成膜)を行う場合、NH3 の供給時にNH3 をプラズマで活性化して供給したところ、高品質の窒化膜が得られた。
Claims (3)
- 複数枚の基板が積層して収容される処理室と、
前記処理室から区画され、処理ガスが供給される放電室であって、少なくともこの放電室内でプラズマを生成する一対の電極部を収容する放電室と、
を備えたことを特徴とする処理管。 - 前記放電室は前記処理管の内側に形成されていることを特徴とする請求項1の処理管。
- 前記放電室は隔壁により前記処理室から区画され、前記隔壁には前記処理ガスを前記処理室内に供給する吹出口が設けられていることを特徴とする請求項1または2の処理管。
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