JP2006296283A - 魚類の養殖装置並びにその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】魚類の養殖装置において、排出手段に魚が接触したり、集中してしまう現象をさけ不要なストレスを与える現象をさらに排除する。
【解決手段】水槽は、その内部を前記一側部から前記他側部にわたって一連となる空洞の筒状に形成して、前記一側部から前記他側部に至るまでを螺旋状となるように設けてあり、前記内部を前記供給手段と前記排水手段とによって前記水を定められた流速となるように充満させたことを特徴とする魚類の養殖装置において、前記水槽の下部に円筒状の下部貯水タンクを設け、前記下部貯水タンクの側面に開口部を設けて前記連結手段と連結して前記水の自重により前記流速で下部貯水タンク内の水平底面上を流す。
【選択図】図1

Description

本発明は、魚、特に回遊魚の人工養殖にあって、魚に不要なストレスを与えることなく優良な品質に養殖して、安定的な市場提供を行うことができる魚類の養殖装置およびその方法に関する。
我が国にとって漁業資源は、その食材等にあって日常社会の中で、大きな比重を占めているもので、特に、マグロやカジキなどは鮮魚としての利用・消費が諸外国と比べて極めて多いものである。
しかしながら、漁獲される天然のマグロは、その資源維持や有効利用のために国際的な資源管理が図られているので、国内にあって十分な利用・消費がなされておらず、また、その供給量の不足から、市場においては高値で取引される結果となるものであった。
特に、鯖科回遊魚の養殖にあたっては、重要なことは海水や餌の状態あるいは十分な酸素取り入れのための回遊できる場所などが上げられ、しかも、元来神経質なことから養殖環境も考慮しなければならない。また、養殖中に生ずる天災などの被害もあらかじめ想定しなければならず、自ずとその養殖生け簀は、体長150cmから最大で300cmとなる巨大魚を回遊養殖させるためには、最低でも半径50mの大きさを必要とするもので、養殖に際しての前記悪条件に加え、更には、既存の漁場との関係から希望する設置場所は十分に得られないのが現状であった。
そこで、出願人らは上記課題について鋭意研究し、特許文献1に示されるように、螺旋状に設けた水槽内へその一側部から水を定められた流速となるように供給しつつ、水槽の他側部より排水した該水槽内に一連の水流路を形成させた状態において、水槽の一側部から魚を投入し、一連の水流路内を前記魚の遊泳速度に合わせて水槽内の水の流速を調整させ、該水槽内においてこの水槽に対する魚の遊泳移動量を抑えさせた状態で該魚を養殖させることにより、魚、特に回遊魚の人工養殖にあって、魚に不要なストレスを与えることなく優良な品質に養殖して、安定的な市場提供を行うことができる魚類の養殖装置およびその方法を提案している。
特許第3584030号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す発明を完成するに当り、出願人らはさらなる試験研究の結果、魚に不要なストレスを与える現象を発見するに至った。すなわち、特許文献1における排出手段に魚が接触したり、集中してしまう現象が生じてしまい充分な環境が提供できないことが判明した。
そこで、本発明の目的は、排出手段に魚が接触したり、集中してしまう現象を避けて不要なストレスを与える現象をさらに排除することにある。
また、本発明の第2の目的は、魚にとってのストレス要因となる環境の変化を直ちに検出しうる手段の提供にある。
さらに、本発明の第3の目的は、水流路で発生した流速を適切に調整する手段の提供にある。
本発明に係る第一の側面である魚類の養殖装置は、内部に魚類を収容する水槽と、水槽より上部に設けられるタンクと、該水槽の一側部へ接続させた前記魚類が生息し得る水を前記タンクから導入する供給手段と、前記水槽の他側部に接続させて該水槽内の水を排出する連結手段と、前記水槽の適所に設けた魚の投入部および魚の取出部とを有する魚類の養殖装置にあって、前記水槽は、その内部を前記一側部から前記他側部にわたって一連となる空洞の筒状に形成して、前記一側部から前記他側部に至るまでを螺旋状となるように設けてあり、前記内部を前記供給手段と前記連結手段とによって前記水を定められた流速となるように充満させたことを特徴とする魚類の養殖装置において、前記水槽の下部に円筒状の下部貯水タンクを設け、前記下部貯水タンクの側面に開口部を設けて前記連結手段と連結して前記水の自重により前記流速で下部貯水タンク内の水平底面上を流すことで前記連結手段における魚の挟みこみを防止することを特徴とする。
また、本発明に係る第二の側面である魚類の養殖装置は、内部に魚類を収容する水槽と、水槽より上部に設けられるタンクと、該水槽の一側部へ接続させた前記魚類が生息し得る水を前記タンクから導入する供給手段と、前記水槽の他側部に接続させて該水槽内の水を排出する連結手段と、前記水槽の適所に設けた魚の投入部および魚の取出部とを有する魚類の養殖装置にあって、前記水槽は、その内部を前記一側部から前記他側部にわたって一連となる空洞の筒状に形成して、前記内部を前記供給手段と前記連結手段とによって前記水を定められた流速となるように充満させたことを特徴とする魚類の養殖装置において、前記水槽の下部に円筒状の下部貯水タンクを設け、前記下部貯水タンクの側面に開口部を設けて前記連結手段と連結して前記水の自重により前記流速で下部貯水タンク内の水平底面上を流すことで前記連結手段における魚の挟みこみを防止することを特徴とする。
また、水槽の適所に該水槽内の環境を検出する検出手段を一個または複数個配設させてもよい。さらに、前記下部貯水タンクは、その中心に配置されて上部に餌導入口が設けられて側面に餌放出口が設けられて下部貯水タンク内に餌を供給することのできることを特徴とする。前記下部貯水タンクは、その中心に内筒壁を設けることで流速が高まることを特徴とする。そのうえ、前記下部貯水タンクは、その中心に回転駆動装置を設けることで旋回流速を調整させることを特徴とする。そして、前記下部貯水タンクは、第二の入水穴を設けて流水速度の調整可能な水流を入水させることを特徴とする。また、前記下部貯水タンクは、その底面であって内壁に沿って発泡用開口部を設けて予め配管してガスを送出するよう構成することを特徴とする。
本発明に係る第一の側面である魚類の養殖方法は、螺旋状に設けた水槽内へ前記水槽より上部に設けられるタンクから前記水槽の一側部に水を定められた流速となるように供給しつつ、前記水槽の他側部より排水した該水槽内に一連の水流路を形成させた状態において、前記水槽の一側部から魚を投入し、前記一連の水流路内を前記魚の遊泳速度に合わせて前記水槽内の水の流速を調整させ、該水槽内においてこの水槽に対する前記魚の遊泳移動量を抑えさせた状態で該魚を養殖させることを特徴とする魚類の養殖方法において、発生した流水を一定区間の間平面上に流すことで該魚が一部に集中することなく遊泳可能な状態で養殖させることを特徴とする。
本発明を実施することで第一に排出手段に魚が接触したり、集中してしまう現象を避けて不要なストレスを与える現象をさらに排除することが可能となる。
また、本発明を実施することで第二に魚にとってのストレス要因となる環境の変化を直ちに検出することが可能となる。
その上、水流路で発生した流速を適切に調整することが可能となる。
以下に、この発明の実施形態例を、図面を用いて説明する。
本発明に係る図1においてAは第一の実施例の魚類の養殖装置で、支持体1と、水槽2と、供給手段3と、連結手段4と、魚bの投入部5および開口部6と、下部貯水タンク12とにより基本的に構成される。
なお、この魚類の養殖装置Aにあって、養殖する魚bの種類は、例えば、マグロ類やブリ,カツオなど回遊魚がより適している。
また、該魚類の養殖装置Aの設置にあっては、海や湖などの水中であっても構わないが、好ましくは、潮流や波などの影響を受けず、かつ、管理や作業等が良好に行える陸地7上に設けるものであり、更には、魚bが海水魚であれば、海沿岸付近の陸地7に設けることが好ましい。
そして、前記した支持体1は、堅牢に構成されていて、後記する水槽2を陸地7上へ安定的に支持させるもので、水槽2を包持させる筒状に形成したり、枠組み状に形成したりする。
前記した水槽2は、支持体1へ取り付けて、その内部に魚b類を収容して、一定の期間該魚b類を人工養殖するいわゆる、生け簀となるもので、内部が透視できる透明や半透明に形成すれば、魚bの飼育状態が外部から把握できたり、太陽光の照射により光合成などによる水質維持が図れるもので、この透明や半透明の構成は、水槽2の一部や全部に設けることができ、水槽2における底部のみに設けることもできる。更には、水槽2の適所に、間隔的にのぞき窓(図示せず)を設けてもよい。
なお、この水槽2内に供給する水は、人工養殖する魚bが海水魚であれば海水を用い、淡水魚であれば淡水を用いることはもちろんのことである。また、海水の場合は、海洋深層水を用いることもある。
この水槽2は、その内部を一側部(投入部5)から他側部(開口部6)にわたって一連となる空洞(水の収容部となる)の筒状に形成して、図3および図4に示すように、該水槽2の一側部(投入部5)から他側部(開口部6)に至るまでを、その平面形状略円形(図2参照)となる螺旋状となるように複数巻きに、例えば、4〜5重巻きに設けてあり、水槽2の内部を後記する供給手段3と後記する排水調整手段8とによって前記水の流動速度を定められた流速となるように充満させておく。なお、この複数巻きの螺旋状態は、図3に示すように、そのピッチに隙間を生ずることなく接触させて形成することが好ましい。
なお、該水槽2の一側部(投入部5)から他側部(開口部6)に至るまで配置は、この一側部(投入部5)から他側部(開口部6)が縦方向となるように設けられるもので、これにより、前記水は、その縦方向に付けられた落差により重力落下させることができ、該水に流動流速が与えられる。
更に、この水槽2は、水の流動する方向に対して略直交するように断面したその断面形状が、円形や角形などに形成させるもので、その内径は、養殖する魚bの大きさにもよるが、例えば、2m〜6m程度に、好ましくは、2.5m〜3.2mに形成する。
また、該水槽2は、例えば、透明強化プラスチック製により形成して、外部から内部の状態が目視することができるようにしてあり、更に、内部からは外部が見えないあるいは見えにくい構成にしてある。
前記した供給手段3は、水槽2の一側部(投入部5を利用するかあるいは水槽2の他の適所)へ接続させて、魚b類が生息し得る前記水を導入するもので、海などの水を濾過部材を備えたポンプ3aにより取り入れて一旦貯水タンク3bに蓄溜し、水槽2の一側部(投入部5)から他側部(取出部6)に至るまでを縦向き配置にすることで、前記水が水槽2内を流動する際に、その落差による自重落下によって所定の流速が得られる。貯水タンク3bは、複数のポンプ3a並びに3c等と連結される。ここで、複数のポンプを同時に使用することで短時間で貯水が可能となる。貯水タンク3bが水槽2と連結するためのバルブ20を有する開口部は、貯水タンク3bの底面の中心に設けられる。開口部が底面中心に設けられることで排水効率が向上する。また、バルブ20の調整で水量を制御できる。特に水槽2に設けたセンサで水温が上昇した場合は、冷却するように水流を増加させ、逆の場合は水流を減少させる。
なお、前記した貯水タンク3bは、付設したソーラヒーティング等からなる水温調整部材(図示せず)により常に内部の水温が適温に保たれており、タンクの容積は、その外壁などが伸縮することで変化・調整させることができる。また、この貯水タンク3bは水槽2の上部に設けることで、該貯水タンク3b内に収容した水の重力が水槽2内へ導入された際に、該水の流動流速を与える推進源にもなる。
この水槽2内を流動させる水の流速は、魚bが持つその遊泳速度とほぼ同速に設定することが好ましいもので、これにより、魚bは水槽2内において水の流速と魚bの前記遊泳速度とが相殺されて、見かけ上水槽2内のある位置を略停止した状態となって、該魚bは、水槽2内の水路の長い距離を無駄に遊泳することがなくその魚bの生息を維持し成長を続けることができ、そのため、水槽2の内壁に当たったり、他の魚bと干渉する不都合が解消され、魚bに与えるストレスや魚体損傷をできるだけ減少させることができる。すなわち、水は水槽2の一側部(投入部5)から他側部(開口部6)へ向かって流動し、一方、水槽2内に収容された魚bは、この水の流れに逆らって泳ごうとする性質があるため、前記水の流速を魚bの遊泳速度に合わせてやればよいことになる。
なお、この水槽2は、図1においては1基のみを示しているが、複数基を並列的に接続させてもよく、養殖魚bの育成状況に合わせて、他の水槽2へ移し換えることができ、所定に成長したとき出荷準備を始める。
前記した連結手段4は、水槽2の他側部(開口部6)を下部貯水タンクの側面部に接続されて前記水の流速で流すための構造である。この連結手段4、供給手段3により供給された水量と同量を排出するものであって、その出口管に付設した自動または手動式のバルブ等の排水調整手段8によって制御される。
前記した魚bの投入部5および魚bの開口部6は、水槽2の適所に、例えば、水槽2の始端部である一側部に投入部5を設け、水槽2の終端部である他側部に開口部6を設けてある。このうち、投入部5は、水の供給手段3の供給口と兼用することができるものであるが、図3に示すように、水槽2の流路の適所に設けることもできる。
また、魚bの開口部6は、該魚bの取り出しにあって、水槽2内の水の排出と共に行うことができるもので、必要に応じて、開口部6と連結されて下部貯水タンク12に付設した排水調整手段8を全開放し、この開口部6に接続した下部貯水タンク12へ送り込む。
下部貯水タンク12は、円筒形状の水槽であり中央部に餌供給部26が配置され、餌供給部26の上部に餌導入口27が設けられ、餌供給部26の側面に餌供給口28が開口し魚用餌が下部貯水タンク12内に供給される。
また、下部貯水タンク12の底面の内壁に沿って気泡用開口部19を複数開口させる。この気泡用開口部19は、コンプレッサー11と接続されて外部制御によって空気または酸素を放出できるように構成される。この気泡用開口部19によってエアーカーテンを設けることができる。エアーカーテンにより、魚bが下部貯水タンク12の内壁に張り付くことを防止できる。また、内壁近傍に魚bが近寄った際の衝撃を吸収する作用を有する。また、内壁に苔が発生することを防ぐ。
ここで、酸素濃度については通常の空気中の濃度で放出することも可能であるが、より好適には酸素を濃縮することが望ましい。従って、現在の酸素濃度である21%以上100%以下で有ることが良いがさらに35%から40%からなる健康酸素であることで薬理効果を有し且つ危険性がない。
供給方法としては、物理的手法と化学的手法とが採用できる。化学的手法は、過酸化水素水(H)と二酸化マンガンMnOとを混合することで酸素Oを発生させることができる。
一方、物理的手法としては、酸素透過膜を用いて物理的にふるい分ける方法がある。また、電気化学的に酸素イオンのみを移動させて分離する方法もあり、前記方法ではイオン伝導性と電子伝導性を併せ持つ混合導電体を用いることができる。混合導電体は、外部回路がなくても酸素分圧差を駆動力として酸素を透過させるものである。また、混合導電体の温度を上昇させるために、電極膜間に電圧を印可することもできる。
さらに、下部貯水タンク12は、図5に示すように、魚bの出荷状況に合わせて、一時、該魚bを待機・蓄溜させておく。なお、魚bの出荷にあっては、該下部貯水タンク12の適所に設けた搬出部13から取り出され、運搬車輌等の搬送手段34へ積み込む。搬出部13からの取り出しにあっては、魚bが赤色の光に向かっていく習性を利用して、この搬出部13の適所あるいはその近傍における適所に、赤色照明体13aを付設しておく、または、この搬出部13付近から搬出ラインにおいて適宜赤色照明することで、魚bの下部貯水タンク12からの取り出しが容易となる。
また、該下部貯水タンク12の底面中央には、過剰の水を排出するバルブを有する排出部33を設けてある。下部貯水タンク12の底面であって、餌供給部26の底部に沿って同心円状に排出部33のバルブ33aを有する排水用開口部29a、29b、29cが扇状に設けられる。排水開口部29の先には、排水誘導用のフィンが円筒中心方向であって、弁14側へ突設される。隣接する排気口29a、29b、29cの間には、給餌部26を支持すべく図面では3点保持される。この排出口には、魚bが流れ出ないように防護ネット33bを張設してあって、配管35を介して一旦、ろ過手段16へ送り込む。
このろ過手段16では、水槽2内において発生した異物や汚物、例えば、魚bの排泄物や魚bの餌の残り物などを水槽2内から回収した水中より除去し、清浄化した後、使用水が海水であれば海17へ、淡水であれば河川や海17へ切り換え部材18を経て排出する。
また、必要に応じて、切り換え部材18を経て配管31により貯水タンク3bへ戻すことで、水の循環使用をすることができる。
なお、図1および図3,図4において21は、魚bへ餌を与える給餌手段で、水槽2の適所において該水槽2内の魚bに対して万遍なく餌が行き渡るように、間隔的に複数箇所にわたって設けてある。この給餌手段21は、図示しない管理室からや他の制御手段などの操作によって、定められた時間と定められた量の餌を自動的に供給するように構成することが好ましい。
更に、水槽2の適所において間隔的に多数箇所に、内部の水および魚bに対して酸素を供給する供給部22を設けてあって、配管23を介して酸素供給源24からの酸素が水槽2内へ送り込まれる。この酸素供給動作は、水槽2内の水質状態(水温も含む)を逐次検査し、この検査データに基づいて、図示しない管理室からや他の制御手段などにより適宜制御される。
図1〜図3において25は検出手段で、水槽2内に収容された魚bの移動流速闇図の流動速度の検出をはじめ、魚の位置や水温、水質、酸素濃度、魚類の体温などの水槽2内のさまざまな生息環境を検出するもので、水槽2の適所において一個または複数個配設させる。この検出された各種情報は、図示しない管理室に送信され、該管理室において一元的に制御される。また、カメラを設置してその画像を前記管理室に送信してモニターなどで集中的に把握することができる。
すなわち、この検出手段25による魚bの移動流速の検出にあっては、所定の流速を有する水流に対して逆らうように遊泳(魚bの持つ性質)する水槽2内の魚bが、この水流に対して負けて下流側へ流されるのであれば、供給手段3による水の供給流速を遅く(弱く)調整し、魚bが、前記水流に抗して上流側へ溯るのであれば、供給手段3による水の供給流速を早く(強く)調整することで、水槽2内の魚bは、常に水槽2の同一位置付近を遊泳することができて、水槽2の内壁への体当たりや他の受けるストレスによる養殖された魚体の品質低下を防止することができる。
したがって、前述のように構成される本発明実施例の魚類の養殖装置Aおよびその方法は以下に述べる作用を奏する。
例えば、マグロの稚魚bを、螺旋状に設けた水槽2内へその上部に設けられた一側部である投入部5から海水を定められた流速で一方向(図2において矢印Mに示す方向)となるように供給する。このとき、供給する海水は、あらかじめ大型水タンクに蓄溜させた海水あるいは海洋深層水を用いたり、海中から直接取り入れたりする。また、海水の流速は、適宜、送水手段9によりその速遅を調整可能とすることで、更には、連結手段4との併用により、魚bの生育によって変化する該魚bの遊泳速度に適宜対応させる。
また、水槽2の他側部である開口部6より連続状態で排水してあって、該水槽2内に一連の水が流動する水流路を形成させた状態において、この水槽2の一側部(投入部5)から、例えば、大量のマグロの稚魚bを投入し、前記一連の水流路内を魚bの遊泳速度に合わせて、前記水槽内の水の流速を調整(例えば、稚魚bの遊泳速度≒海水の流動速度、となるように調整)させる。
すると、大量に投入された稚魚bは、該水槽2内においてその全体へ徐々にばらけて、この水槽2の全体にわたって互いに干渉しない間隔で供給された流速のある海水に逆らって(図2において矢印Nの方向へ)自力で遊泳する。このとき、魚bは、自分の遊泳速度と水槽2を流動する海水速度とがほぼ同じであるため、各魚bが水槽2内において、ばらけて移動した現在の位置とほぼ同じ位置を遊泳し続けるので、実質的、この水槽2の水流路に対する魚bの遊泳移動量がほとんど無く、他の魚bに干渉したり、水槽2の内壁などに衝突する、あるいは、前記干渉や衝突を回避するためにこれら魚bに生ずるストレスを可及的に減少させることができて、該魚bは良好な状態で成長が促進され、結果、優良品となる魚bを短期間で養殖させることができる。
また、水槽2の適所において多数散在させた検出手段25により、絶えず、水槽2内を遊泳する魚b全体に対して万遍なくその遊泳速度を検出しているため、該魚bの遊泳速度に変化を生ずれば、海水の送水手段9や排水調整手段8を任意に操作して、できるだけ、水槽2に対する魚bの遊泳移動量がほとんど無いように調整する。
更に、水槽2内の魚bたちには、水槽2の適所において多数散在させた給餌手段21により、定期的にあるいは間欠的に必要量の餌が与えられるもので、魚bは遊泳しながら確実に餌を補食することができ、ムラのない成長が望める。
そして、水槽2にあって、魚bたちが排泄した排泄物や食べ残した餌あるいは他の異物は、この水槽2内の水流路に絶えず海水が流動し、かつ、常に新しく養分を含んだ海水が供給されるため、直ちに水槽2の終端部における取出部6の排水手段から排出され、水槽2内は前記異物などによって汚染されることなく、魚bの生育に良好な清浄な状態に維持される。
なお、排出部14から排出された前記異物などは、ろ過手段16において、海水と前記異物などとが分離され、前記異物などは別途他の処理手段(図示せず)において処理され、有機肥料などに再利用されると共に、残りの清浄となった海水は、海に戻したり、再び、貯水タンク3bを経て水槽2への供給水として利用する。
こうして、一定の大きさや重量に成長した魚bは、水槽2から取り出されるもので、この場合、投入部5からの海水の供給を停止することで、魚bは、開口部6から次から次へと下部貯水タンク12へ回収される。この下部貯水タンク12において出荷調整等がなされ、適宜、搬送手段34によって市場へ出荷される。
したがって、本発明実施例によれば、従来から養殖が困難とされていたマグロであっても、良好な歩留まりにより、良質のマグロを短期間に大量に養殖することができる。
図6に本発明に係る実施例2の魚類の養殖装置を示す。本発明に係る実施例2の魚類の養殖装置は、下部貯水タンク40の中央に円柱41を内部に設けた構成であり、円柱の直径によって水流を設計段階で設定可能な構成である。対象とする魚の大きさに応じて円柱の大きさが設定される。流速が必要な場合は、円柱を大径化し、容積が必要な場合は円柱径を小径化する。
図7に本発明に係る実施例3の魚類の養殖装置を示す。実施例3の魚類の養殖装置は、実施例2における図6の構成に送水ポンプ等の送水手段を付加して、略円形の水槽42の中心より偏心した位置に、すなわち、水槽42の内壁に対して接線状に連結手段4を設けたものである。この本発明に係る実施例3の魚類の養殖装置は、この連結手段4からの圧力水を水槽42内へ供給することで、水槽42の内壁に沿った旋回流が生ずるよう構成される。水槽2からの流水と送水ポンプからの流水とを選択するためにバルブ8が開口部6に設けられて水槽2からの流水を制御し、バルブ44が搬出部13に設けられ送水ポンプからの流水を制御可能とする。送水ポンプ等の送水手段式の作動手段31を用いた場合には、水槽42の底部中心部に設けることで、水槽42内の水の排水に際して、水槽42内の水に渦巻き流が生じて、一層、前記水の旋回流の発生を助長させることができる。作動手段31としては、ジェット噴射装置が好ましく水槽42に水流を発生させることが可能となる。
図8に本発明に係る実施例4の魚類の養殖装置を示す。実施例4の魚類の養殖装置は、図6に示される実施例2の構成に水槽30内に旋回流を生じさせる旋回翼を有する回転羽根部材を設けたものである。基本的には、水槽30内に収容された魚bの遊泳速度に見合う旋回流を発生させるものであれば、前記以外にも任意の手段が選定し得る。
また、水槽30の適所に水槽30内の水および魚bを水槽30外へ排出する取出部33を設けてあるもので、水と魚bが取り出しやすい位置であれば水槽30の任意の位置に設けられる。
したがって、この魚類の養殖装置Aによる魚類の養殖方法は、以下に述べる作用を奏する。
まず、水槽30内へ、養殖する多量の魚bとこの魚bが遊泳し得る水とを投入部32より供給して収容し、この水槽30内の水に対して実施例1に示す水の自重を利用した水流乃至は作動手段45により定められた流速の旋回流(図7において矢印M方向)を与えつつ、魚bの遊泳速度に合わせて水槽30内の水の旋回流速を調整させ、該水槽30内においてこの水槽30に対する魚bの遊泳移動量を抑えさせた状態で該魚bを養殖させる。
また、水槽2の他側部である取出部33より連続状態で排水(排水しない場合もある)して、水槽30内を魚bの遊泳速度に合わせて水槽30内の水の流速を調整(例えば、稚魚bの遊泳速度≒海水の旋回流動速度、となるように調整)させる。
すると、大量に投入された稚魚bは、該水槽30内において徐々にばらけてこの水槽30の全体にわたって互いに干渉しない間隔で、供給された流速のある旋回流の水に逆らって(図7において矢印Nの方向へ)遊泳する。このとき、魚bは、自分の遊泳速度と水槽30を旋回流動する水速度とがほぼ同じであるため、各魚bが水槽30内において、現在の位置とほぼ同じ位置を遊泳し続けるので、実質的に、この水槽30に対する魚bの遊泳移動量がほとんど無く、他の魚bに干渉したり、水槽30の内壁などに衝突する、あるいは、前記干渉や衝突を回避するためにこれら魚bに生ずるストレスを可及的に減少させることができて、該魚bは良好な状態で成長が促進され、結果、優良品となる魚bを養殖させることができる。
図9に本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンク3b並びに下部貯水タンク12の全体構成図を示す。これらの貯水タンク50は、円筒部52と円筒部の下部に設けられる球面部54が設けられる。この球面部の中央に排水口56が設けられて他の配水管58へ接続される。
ここで、底面が球面であるため、排水の渦流の発生によって容易に開口部から沈殿物が排出される。
図10Aに本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンク60の実施例6の縦断面図を示す。本実施例においても貯水タンク60は、底板部72と円筒形の側板62とから構成され、底板部64の中心に餌供給部64が設置される。底板部72には、排水口が開口され底板部72の鉛直下側に喇叭形状の排水誘導用フィン68、70が設けられる。排水誘導用フィン68、70は、中央部が最も低くなるようにフィン68全体が中央部方向へ傾斜し、中央部に排水口が開口される。側板部62は、強化ガラス、強化プラスチック、強化ポリカーボネイトが望ましい。
図10Bに本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンク80の実施例7の縦断面図を示す。本実施例について実施例6と異なる点につき説明する。餌供給部72を支持するのが底板部76でなく、排水誘導用フィン78、80である。このため、餌供給部72の高さが増加して容積が増加する。また、排水誘導用フィン78、80の喇叭形状についても曲率が大きくなり、開口部の高さが低下している。
図10Cに本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンク92の実施例8の側面図を示す。本実施例8は、実施例6の側面62にさらにコンクリート製の側壁94で被覆したものである。さらに、側壁94は複数の窓となる開口部96、98、100、102が設けられる。これらの開口部96、98、100、102の内部はガラスまたはポリカーボネイト製の窓であるため水槽内部が外部から閲覧可能である。さらに、天井部にもコンクリート天井92が配置される。
図11に本発明に係る魚類の養殖装置の実施例9の構成図を示す。図1、図4の構成図と比較すると、図1、図4が貯水タンク3bと、水槽2と、下部貯水タンク12とが直列に積載される構造となっている。
これに対して、本実施例9では、最下部に下部貯水タンク128が有る点は類似している。しかし、下部貯水タンク128の直上部には構造物115があり水槽は存在しない。構造物115と水槽118とは板124上に積載され、柱部130、132によって支持される。
水槽118と下部貯水タンク128とは傾斜した配管126で連結される。次に、貯水タンク114はやはり、水槽118の直上には配置されずに、構造物115上に配置される。従って、貯水タンク114からの配管116によって水槽118に連結される。配管はいずれも、水槽等の中心から水を排出するため水流の回転効率が向上する。
本発明に係る養殖装置150に関する第10の実施例を図12〜14からなる図面を用いて説明する。第10の実施例は、高架水槽154をタンクとし、水を回転させる水流を作るための水槽として、螺旋状ではなく落差を有する配管152を利用し、さらに下部に円筒形状となる水槽158を示す。
本発明に係る養殖装置150は、後述する供給用入水槽244から配管152を経由して養殖する魚に適した淡水あるいは海水が蓄積される高架水槽154が水槽158の水面高に比べて10m以上の高低差を有する水面位置を保持できる高さに設置される。高架水槽154には、さらに密閉ろ過器172からの配管174も結合される。配管152と174はいずれも高架水槽154の鉛直上面に結合される。
一方、高架水槽154の低部側面から配設される配管156が水槽158側面に配設される。
水槽158は、円筒形状であって中心が中空の水槽であって内部に高架水槽154の位置エネルギーを水流に用いるよう構成される。より詳細には後述する図13A,13Bに示される。高架水槽154の底部からは複数の配管184、185が配設される。
一方、水槽158の鉛直方向上部から一定の高さ以上の水を配設するためにオーバーフロウ受部162が配設される。
配管184、185は、合流して配管166となり循環ポンプ168に接続される。さらに、循環ポンプ168に接続される配管170が密閉式ろ過器172に配設される。
ここで、配管184、185は配管166との間に空気抜きバルブの取り付けられるプラグ186が設けられる。このプラグは、ろ過器からのサイホン効果による逆流等を防止するために設けられたものである。
この密閉式ろ過器172の排出配管が174であり高架水槽154に接続される。
次にオーバーフロウ受部162は、配管160がさらに水槽158より鉛直下方向に配置されるオーバーフロウ水槽164に結合される。
オーバーフロウ水槽164は、水槽158よりオーバーフロウする水の入水槽である。さらにオーバーフロウ水槽164の底部に取水口176を有する配管178がオーバーフロウ排水ポンプ180に接続される。オーバーフロウ排水ポンプ180は、後述する熱交換器260に配管182を介して結合される。
水槽158には、図13A、図13Bに示すように水槽の外周の接線方向に対して45度程度の入射角で水を注入するように注水口190、192、194、196を設ける。また、注水口は上中下と高さ毎に同一の点で複数個設けることで、より大量に注入されるように構成される。複数個設けられた注水口は大量導入時に全口使用されるが、通常は最上部の注水口が使用される。また底部には、吸込口198、200、202、204が複数配置される。
次に図14に基き、本発明に係る養殖装置150に関する第10の実施例において海から海水を取得し、温度調整後に高架水槽へ供給するシステムと、逆洗排水の排水部について示す。まず、海岸に取水ポンプ218が設置される。取水ポンプ218から配管216が海面下100m程沈められてその先端に取水口214が配置される。取水ポンプから配管220は取水用受水槽222に配設される。取水用受水槽222は、さらに配管224によってポンプ226に配設される。ポンプ226は配管228を介して密閉ろ過フィルター230に配設される。密閉ろ過フィルター230からさらに、配管232を介して熱交換器234に接続される。熱交換器234は、配管236を介して水冷ヒートポンプ238に結合される。水冷ヒートポンプ238は、配管240を介して再び熱交換器234に配設される。熱交換器234から今度は配管242を介して供給用受水槽244に結合される。供給用受水槽244は、配管246を介して循環用ポンプ248に結合される。循環用ポンプ248は、配管152を介して高架水槽154と結合する。
更に、逆洗排水の処理システム270の構成を示す。逆洗排水配管272が出水口274を介して第一マス276に結合される。逆洗排水配管272は、実施例11における濾砂330、332、334、336、340の側面に排水溝272が設けられる。この排水溝272が逆洗排水のタンク鉛直上部に設けられる。
第一マス276は隣接する第二マス278、第三マス280を介して汚水マス282に結合される。汚水マス282に沈殿する汚泥284内に取り口286を設け、配管288を介して沈殿水流ポンプ290に結合される。沈殿水流ポンプ290は、配管292を介して図示しない下水道又は水処理槽に結合される。
一方、汚水マス282の上澄み水は上澄みマス294に蓄積される。この底部に取水口296が配置され、配管298から上澄み水放流ポンプ300を経由して海17へ放流される。
続いて、図12、図13A、図13B、図14を用いて本発明に係る養殖装置150の作用について示す。
本実施例では海17から海水が取水されて熱交換後に水槽を経由して再び海17へ戻す態様に付き説明する。
海水は取水口214から取水される。取水される海水は取水ポンプ218が引き上げ取水用受水槽222に蓄積される。ここで、海水の水温は15℃とする。取水された海水は特にフィルターを通過させていないため密閉ろ過フィルター230によってろ過し、ごみや汚泥等を予め濾すことができる。密閉ろ過フィルター230を通過した水は、熱交換器234を通過して32℃に上昇する。その後、水冷ヒートポンプ238で熱されて37℃となる。再び熱交換器234を通過して15℃の海水と熱交換するため22℃に低下する。そこで、22℃の海水は、供給用受水槽244に蓄積されてさらに、温度が20℃にまで低下する。従って、温度が20℃の海水が高架水槽154に供給される。
図12に示される高架水槽154は、水槽158との高低差が例えば3mで有り、損失を含めて吐出速度6m/sとなる。この速度で海水が水槽158内を流れることとなる。この水槽158内を、鮪などの回遊魚が遊泳することとなる。
この水槽158の所定の量を超えるオーバーフロウ分(20℃)は熱交換器260に結合され12度まで低下する。さらに、水冷ヒートポンプ238を経由することで7℃まで低下するが、熱交換によって15℃まで上昇し、その後海へ排水される。
また、逆洗排水は、汚泥と上澄み水に分別され、汚泥は下水又は水処理され、上澄みは海に放流される。
本発明に係る養殖装置150に関する第11の実施例を図15からなる図面を用いて説明する。本養殖装置309と実施例10との異なる点を中心に説明する。相違点は、養殖装置150の密閉式ろ過器172に対する開放式ろ過器311を有する点である。
水槽158からの配管184、185は配管310を経由して配管314、316、318、320に別れ、それぞれ開放室342、344、346、348に分配される。開放室344、346、348、350の底部には濾材である濾砂330、332、334、336、340が積層される。各濾砂330、332、334、336、340の中に取水口324、326、328、330が設けられる。これらの取水口324、326、328、330から鉛直上側に開放室344、346、348、350の水面と同一高さまで配管されて空気抜き用プラグが設けられると共にその鉛直下側で一室340に結合される。すなわち、開放室への入水が所定量である設定された水面を上回る量となった場合に配管から下側開放室へろ過水が移動するように構成される。下側開放室は、配管によって循環ポンプ352に結合される。循環ポンプ352は、再び水槽158にろ過水を供給し流速を発生させる。
本発明に係る養殖装置に係る水槽158の第12の実施例について示す。水槽158は、円形の底板356に外周板350と内周板358とが同心円状に立設し、さらに内周板352の内周側に最内周板360が同じく同心円状に立設される。内周板352と最内周板360との間は、3層構造が形成されそのうちの一層はメンテナンス用通路が形成される。第二層を見学用通路とすることもできるが、給餌用空間として食料庫並びに水槽側壁へ供給するように設けられる。第三層も通路、見学路、給餌部とすることができる。これらの水槽158及び最内周板360の上には天板364が形成される。さらにこの天板364上に高架水槽154が配置される。
なお、本水槽の中央にさらに新たな水槽を配置して中央の中空部を有効に利用することができる。また、実施例1同様側壁近傍の底板に複数の空気孔を設けて濃縮酸素を発生するようにすることもできる。
本発明を実施することで、陸上で鮪科の回遊魚を含む魚類の養殖が可能になる。特に魚に対する不要なストレスの排除が可能であるため、養殖魚の成長を高めることができる。また、水を海水で行なうことで海水魚の養殖が可能であり、水を川の水で養殖することで川魚の養殖も可能となる。
本発明に関する魚類の養殖方法に採用した魚類の養殖装置の第一の実施例の概要を示す説明図である。 図1における魚類の養殖装置の水槽部を示す横断断面図である。 図1における魚類の養殖装置の水槽部を示す要部の斜視図である。 図1における魚類の養殖装置の水槽部の他の例を示す要部の正面図である。 図1における魚類の養殖装置の連結部に接続させた下部貯水タンクの概略を示す平面図である。 本発明に関する魚類の養殖方法に採用した魚類の養殖装置の第二の実施例の概要を示す説明図である。 本発明に関する魚類の養殖方法に採用した魚類の養殖装置の第三の実施例の概要を示す説明図である。 本発明に関する魚類の養殖方法に採用した魚類の養殖装置の第四の実施例の概要を示す説明図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンク3b並びに下部貯水タンク12の全体構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンクの実施例6の縦断面図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンクの実施例7の縦断面図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の貯水タンク92の実施例8の側面図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例9の構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例10の構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例10の水槽の構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例10の水槽の構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例10の構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例11の構成図である。 本発明に係る魚類の養殖装置の実施例12の構成図である。
符号の説明
A 魚類の養殖装置
b 魚
1 支持体
2,30 水槽
3 供給手段
4 排水手段
5 投入部
6 取出部
25 検出手段

Claims (10)

  1. 内部に魚類を収容する水槽と、水槽より上部に設けられるタンクと、該水槽の一側部へ接続させた前記魚類が生息し得る水を前記タンクから導入する供給手段と、前記水槽の他側部に接続させて該水槽内の水を排出する連結手段と、前記水槽の適所に設けた魚の投入部および魚の取出部とを有する魚類の養殖装置にあって、前記水槽は、その内部を前記一側部から前記他側部にわたって一連となる空洞の筒状に形成して、前記一側部から前記他側部に至るまでを螺旋状となるように設けてあり、前記内部を前記供給手段と前記連結手段とによって前記水を定められた流速となるように充満させたことを特徴とする魚類の養殖装置において、前記水槽の下部に円筒状の下部貯水タンクを設け、前記下部貯水タンクの側面に開口部を設けて前記連結手段と連結して前記水の自重により前記流速で下部貯水タンク内の水平底面上を流すことで前記連結手段における魚の挟みこみを防止することを特徴とする魚類の養殖装置。
  2. 内部に魚類を収容する水槽と、水槽より上部に設けられるタンクと、該水槽の一側部へ接続させた前記魚類が生息し得る水を前記タンクから導入する供給手段と、前記水槽の他側部に接続させて該水槽内の水を排出する連結手段と、前記水槽の適所に設けた魚の投入部および魚の取出部とを有する魚類の養殖装置にあって、前記水槽は、その内部を前記一側部から前記他側部にわたって一連となる空洞の筒状に形成して、前記内部を前記供給手段と前記連結手段とによって前記水を定められた流速となるように充満させたことを特徴とする魚類の養殖装置において、前記水槽の下部に円筒状の下部貯水タンクを設け、前記下部貯水タンクの側面に開口部を設けて前記連結手段と連結して前記水の自重により前記流速で下部貯水タンク内の水平底面上を流すことで前記連結手段における魚の挟みこみを防止することを特徴とする魚類の養殖装置。
  3. 水槽の適所に該水槽内の環境を検出する検出手段を一個または複数個配設させたことを特徴とする請求項1または2記載の魚類の養殖装置。
  4. 前記下部貯水タンクは、その中心に配置されて上部に餌導入口が設けられて側面に餌放出口が設けられて下部貯水タンク内に餌を供給することのできる請求項1または2記載の魚類の養殖装置。
  5. 前記下部貯水タンクは、その中心に内筒壁を設けることで魚の激突を防止することを特徴とする請求項1または2記載の魚類の養殖装置。
  6. 前記下部貯水タンクは、その中心に回転駆動装置を設けることで旋回流速を調整させることを特徴とする請求項1または2記載の魚類の養殖装置。
  7. 前記下部貯水タンクは、第二の入水穴を設けて流水速度の調整可能な水流を入水させることを特徴とする請求項1または2記載の魚類の養殖装置。
  8. 前記下部貯水タンクは、その底面であって内壁に沿って発泡用開口部を設けて予め配管してガスを送出するよう構成することを特徴とする請求項1または2記載の魚類の養殖装置。
  9. 前記ガスは濃縮酸素であることを特徴とする請求項8記載の魚類の養殖装置。
  10. 螺旋状に設けた水槽内へ前記水槽より上部に設けられるタンクから前記水槽の一側部に水を定められた流速となるように供給しつつ、前記水槽の他側部より排水した該水槽内に一連の水流路を形成させた状態において、前記水槽の一側部から魚を投入し、前記一連の水流路内を前記魚の遊泳速度に合わせて前記水槽内の水の流速を調整させ、該水槽内においてこの水槽に対する前記魚の遊泳移動量を抑えさせた状態で該魚を養殖させることを特徴とする魚類の養殖方法において、
    発生した流水を一定区間の間平面上に流すことで該魚が一部に集中することなく遊泳可能な状態で養殖させることを特徴とする魚類の養殖方法。
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