JP2006293090A - マイクロレンズの製造方法、及びマイクロレンズ用型の製造方法 - Google Patents

マイクロレンズの製造方法、及びマイクロレンズ用型の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の露光装置を使用しながらも、実質的に階調数を増やすことができ、従って小型でSAG量の大きなマイクロレンズを製造することが可能なマイクロレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】 グレースケールマスク2Aは、回転対称軸を中心に、半径方向にピッチpで6つの異なった開口率を有するエリア2A1、2A2、…、2A6に分かれている。グレースケールマスク2Bも、グレースケールマスク2Aと同じように、半径方向にピッチpで6つの異なった開口率を有するエリア2B1、2B2、…、2B6に分かれている。しかし、エリアの区分位置は、グレースケールマスク2Aとp/2だけ、図の左側、すなわち回転対称軸5側にずれている。この2枚のクレースケールマスクを使用して重ね合わせ露光することにより、階調を12階調とすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フォトリソグラフィを使用したマイクロレンズ(本明細書及び特許請求の範囲でいうマイクロレンズには、マイクロレンズアレイを含むものとする。又、マイクロレンズとしては、非球面レンズ、シリンドリカルレンズ等、通常レンズとして認められているものを含むものである。)の製造方法、及びマイクロレンズ用型の製造方法に関するものである。
マイクロレンズは、ディジタルカメラ、光通信、MEMS分野を中心に実用化され、益々使用範囲が拡大している。
このようなマイクロレンズの製造方法として、グレースケールマスクを使用して、基板上に設けたレジストを露光装置により感光させ、現像することにより、グレースケールマスクのグレー度に応じた形状のレジスト形状を得て、それをマイクロレンズとして使用する方法が開発されている。
その方法を図6に示す。ガラス等の光学基板21の上にレジスト22を塗布する。図において、23は製造すべきマイクロレンズの形状であり、光軸24の周りに回転対称となっている。このマイクロレンズの形状23を、25のように階段状に近似する。
このようなレジスト22を、近似された階段状形状25に対応したグレー度のパターンを有するグレースケールマスク26を用いて露光装置により感光させ、その後、レジスト22を現像することにより、略階段状形状25となったレジストを得る。このようなレジストは、そのままマイクロレンズとして使用される場合もあり、その後熱処理やソルベントベーパ法等による処理により、階段状の部分を滑らかにしてマイクロレンズとして使用される場合もある。
さらに、このようにしてマイクロレンズパターンのレジストが形成された後、レジストと光学基板21とを同時にドライエッチングしてレジストを除去することにより、レジストのパターンを光学基板21に転写し、それをマイクロレンズとして使用する場合もある。
近年、直径が10μm以下というような小型のマイクロレンズでSAG量の大きなレンズが要求されるようになってきている。前述のように、露光装置を使用してグレースケールマスクのパターンをレジストに転写する場合、g線ステッパが使用されるが、g線ステッパの分解能より、階調ピッチは0.5μm程度がよい。従って、直径が10μmのマイクロレンズを製造しようとすると、前述のような階段状の階調に変換した場合、(5÷0.5)=10階調が階調の限度となる。ところが、要求されるSAG量が大きい場合(例えば5μm)、かつ実質的に滑らかとみなせる表面を形成するためには、10階調では不十分となってきている。特に、レンズの外周側では、階調ピッチの幅である0.5μm当たりのSAG量が大きいために、階段の高さが高くなり、レンズ形状が目標値から大きく外れてくる。
このような問題を解決するためには、例えばg線ステッパより分解能の良いi線ステッパを使用することが考えられる。しかしながら、i線ステッパに使用されるレジストはγ特性がシャープなように作られているので、ステップ状となる露光量を忠実にマイクロレンズの形状に反映してしまう傾向があり、マイクロレンズの製造に適したものは開発されていない。従って、i線ステッパを使用することは困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、従来の露光装置を使用しながらも、実質的に階調数を増やすことができ、従って小型でSAG量の大きなマイクロレンズを製造することが可能なマイクロレンズの製造方法、及びマイクロレンズの型の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像することにより、前記レジストからなる回転対称のマイクロレンズを製造する方法であって、前記グレースケールマスクが、前記マイクロレンズの光軸となる前記回転対称軸をz軸とし、z軸からの半径をrとするとき、前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のものの半径がRik≦r≦Ri(k+1)(kは自然数である。また、かつRik<0の場合は、0≦r≦Ri(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
i(k+1)−Rik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、R11=0であって、かつ、
−p<R(i+1)1<Ri1であり、さらに
Figure 2006293090
(但し、(1)又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法である。なお、iは、露光時に使用する順番を示すものではない。このことは、各請求項及び以下の手段においても同じである。
前記課題を解決するための第2の手段は、基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像し、その後前記レジストと基板を同時にエッチングして前記レジストを除去することにより、前記レジストの形状を前記基板に転写し、前記基板にマイクロレンズを製造する方法であって、前記グレースケールマスクが、前記マイクロレンズの光軸となる前記回転対称軸をz軸とし、z軸からの半径をrとするとき、前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のものの半径がRik≦r≦Ri(k+1)(kは自然数である。また、かつRik<0の場合は、0≦r≦Ri(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
i(k+1)−Rik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、R11=0であって、かつ、
−p<R(i+1)1<Ri1であり、であり、さらに
Figure 2006293090
(但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法である。
前記課題を解決するための第3の手段は、基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像することにより、前記レジストからなる面対称のシリンドリカルマイクロレンズを製造する方法であって、
前記グレースケールマスクが、前記シリンドリカルマイクロレンズの対称面となる面内での母線方向をz軸、その面内での前記シリンドリカルマイクレンズの厚さ方向をyとするx−y−z直交座標系において、
前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のもののx軸方向位置がXik≦x≦Xi(k+1)(kは自然数である。また、かつXik<0の場合は、0≦x≦Xi(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
i(k+1)−Xik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、X11=0であって、かつ、
−p<X(i+1)1<Xi1であり、であり、さらに
Figure 2006293090
(但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法である。
前記課題を解決するための第4の手段は、基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像し、その後前記レジストと基板を同時にエッチングして前記レジストを除去することにより、前記レジストの形状を前記基板に転写し、前記基板に面対称のシリンドリカルマイクロレンズを製造する方法であって、前記グレースケールマスクが、前記シリンドリカルマイクロレンズの対称面となる面内での母線方向をz軸、その面内での前記シリンドリカルマイクレンズの厚さ方向をyとするx−y−z直交座標系において、
前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のもののx軸方向位置がXik≦x≦Xi(k+1)(kは自然数である。また、かつXik<0の場合は、0≦x≦Xi(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
i(k+1)−Xik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、X11=0であって、かつ、
−p<X(i+1)1<Xi1であり、であり、さらに
Figure 2006293090
(但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法である。
これら、第1の手段から第4の手段においては、後に「発明を実施するための最良の形態」の欄で例示するように、1枚のグレースケールで実現可能な階調をn倍とすることができ、小型でSAG量が大きなマイクロレンズでも、表面が滑らかなものを製造することができる。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、Ri1−R(i+1)1=p/nであることを特徴とするマイクロレンズの製造方法である。
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第3の手段又は第4の手段であって、Ri1−R(i+1)1=p/nであることを特徴とするマイクロレンズの製造方法である。
前記第1の手段から第4の手段においては、同ピッチで形成された各グレースケールマスクのパターンをそのピッチ内でずらせて重ね合わせ露光を行っている。これら第5の手段、第6の手段は、このずれを等間隔にしたものである。重ね合わせ露光を行う際には、各露光時における散乱線の影響があるが、パターンのずれを等間隔にすることにより、散乱線の影響を最小にすることができる。
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第1の手段から第6の手段のいずれかのマイクロレンズを、マイクロレンズ製造用型に代えたマイクロレンズ用型の製造方法である。
本手段においても、1枚のグレースケールで実現可能な階調をn倍とすることができ、小型でSAG量が大きなマイクロレンズ用型(型の型となる母型を含む)でも、表面が滑らかなものを製造することができる。
本発明によれば、従来の露光装置を使用しながらも、実質的に階調数を増やすことができ、従って小型でSAG量の大きなマイクロレンズを製造することが可能なマイクロレンズの製造方法、及びマイクロレンズの型の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態である、回転対称マイクロレンズと、それを製造する際のレジストの露光に使用するグレースケールマスクの概要を示す図である。図6と同じように、ガラス等の光学基板1上に塗布されたレジストを露光して現像し、所定の形状を得るが、この場合は、2枚のグレースケールマスク2Aと2Bを使用している。図において5は回転対称軸であり、グレースケールマスク2A、2Bや、その他レジスト形状等は、全てこの回転対称軸5を中心とする回転対称となっている。
グレースケールマスク2Aは、回転対称軸を中心に、半径方向にピッチpで6つの異なった開口率を有するエリア2A1、2A2、…、2A6に分かれている。すなわち、半径方向に半径が0からpまでのエリアがエリア2A1、pから2pまでのエリアがエリア2A2と言うように区分されている(従って、エリア2A1の回転対称軸側の位置は、R11=0となっている。もちろんエリア2A1の外周側の位置R12はpとなり、その位置は、エリア2A2の回転対称軸側の位置ともなる。)。ここでpの大きさはレジストの露光に使用する露光装置の分解能以下の大きさとされている。
図示していないが、各エリアの円周方向も、レジストの露光に使用する露光装置の分解能以下の大きさに区分されている。図において、各ゾーンの白抜き部分の大きさは、各ゾーンの開口率を模擬的に示したものである。
グレースケールマスク2Bも、グレースケールマスク2Aと同じように、半径方向にピッチpで6つの異なった開口率を有するエリア2B1、2B2、…、2B6に分かれている。しかし、エリアの区分位置は、グレースケールマスク2Aとp/2だけ、図の左側、すなわち回転対称軸5側にずれている(故に、エリア2B1の図面左側における位置は、R21=−p/2とみなせる。実際には、エリア2B1のうち破線で示した半分の部分は存在しない。)。
これら、グレースケールマスク2A、2Bにおける各ゾーンの開口率の大きさは、2B1<2A1<2B2<2A2<2B3<2A3<2B4<2A4<2B5<2A5<2B6<2A6となっている。なお、これは、凸型のマイクロレンズの場合であるが、凹型のマイクロレンズを形成する場合には、これらの不等号の向きが逆になる。
もし、グレースケールマスク2Aのみを用いてレジストを露光して現像すると、(a)に示すような階段状パターン4Aが得られる。なお、3は、目標とするレジスト形状である。もし、グレースケールマスク2Bのみを用いてレジストを露光して現像すると、(b)に示すような階段状パターン4Bが得られる。そこで、各グレースケールマスクを使用するときの露光量を1/2として、グレースケールマスクAとグレースケールマスクBの両方を使用して露光すると、(c)に示すような階段状パターン4ABが得られる。
すなわち、グレースケールマスク2Aとグレースケールマスク2Bのパターンがピッチpの1/2ずれているために、両者の重ね合わせ露光の結果、一つのグレースケールマスクでは6階調の露光しかできなかったのに、12階調の露光ができることになる。
このようにして、露光機の分解能とマイクロレンズの大きさの関係で決まる階調数の制約以上の階調で露光を行うことができる。以上の説明においては、2枚のグレースケールマスクを使用したが、グレースケールマスクの枚数を増やして、同様の手法を採用すれば、階調数をさらに多くすることができ、より目標寸法に近いレジスト形状を製造することができる。
以上の例においては、グレースケールマスク2Aとグレースケールマスク2Bをp/2ずらしたが、必ずしもこのようにする必要はない。しかし、n枚のグレースケールマスクを使用する場合、互いにp/nずつ順にずれるようにすると、露光における散乱線の影響を少なくすることができる。
以上の説明においては、回転対称レンズについて説明したが、シリンドリカルレンズについても同様の考え方が成り立つことは、図に紙面奥行き方向にシリンドリカルレンズの母線があるとし、紙面がこの母線に垂直な面での断面図であるとし紙面上下方向をシリンドリカルレンズの厚み方向として考えれば明らかである。この場合、回転対称軸5は、シリンドリカルレンズの面対称の対称面とみなすことができる。
いずれの場合も、以上のような製造工程で製造されたレンズは、レジスト自体が光学基材となり光学パワーを生じるものとなっている。そして、レジストには段差構造は、先願発明に比してなだらかが形成されているので通常ではこのままレンズとして使用できる。しかし、厳密には目標となる表面形状とはなっていない場合もある。このようなレンズを、さらに目標形状により近づける方法の例を、図2を用いて説明する。これは、いわゆるソルベントベーパ法により、レジストの表面をなだらかにする方法である。
シャーレ8の中に、基板6上に形成されたレンズ形状を有するレジスト7(図ではマイクロレンズアレイを示している)を溶解する溶剤9を入れ、蓋(図示せず)をする。
例えば、フォトレジストとしてノボラック樹脂系のポジ型フォトレジストを使用した場合、溶剤としてPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を使用する。そして、一定温度(例えば23℃)に保つことにより、シャーレ8内の溶剤蒸気10の圧力は飽和蒸気圧に達する。この溶剤蒸気10は、PGMEAの蒸気である。
この状態を乱さないように、前記蓋を素早くマイクロレンズアレイ形状が形成されたレジスト7を有する基板6と交換し、レジスト7を下に向けた状態で密閉する。このとき、基板6がシャーレ8の蓋の役割をし、溶剤蒸気10の飽和蒸気圧は維持される。
このようにして、溶剤蒸気10にレジスト7の表面を曝露する。すると、マイクロレンズを形成するレジストの表面が溶解されることにより、各マイクロレンズに形成された段差が解消され、表面がなめらかになる。
ソルベントベーパ法において、フォトレジスト層に用いるフォトレジストは、好ましくはノボラック樹脂である。ソルベントベーパ法に用いるフォトレジストを溶解する溶剤(以下単に溶剤と呼ぶ)としては、処理の対象の光学面が形成されたフォトレジスト層を溶解するものであれば、特に、フォトレジストの希釈や、洗浄等に一般的に用いるものに限定されるものではなく、ケトン類、アルコール類の他、ジオキサンやエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系のものが好ましく、PGMEA(プロピレングリコールメチルエーテル)がより好ましい。又、ある種のシンナー(例えば、東京応化社製 PMシンナー)も好ましく使うことが出来る。
ソルベントベーパ法に用いる溶剤の蒸気は、例えば、フォトレジストを溶解する溶剤を適当な温度に保つことにより、この溶剤の液面から溶剤蒸気を蒸発させて得られる。
ソルベントベーパ法の処理を安定的に行なう為には、ソルベントベーパ法の処理中におけるこの溶剤の蒸気圧を空間的に一様で、時間的に一定とすることが好ましい。その為に、この溶剤の蒸気圧が、温度一定の下で、溶剤から蒸発(気化)した蒸気の量とこの溶剤の液面に戻る(液化)蒸気の量とが平衡する飽和蒸気圧で、この飽和蒸気に被処理光学素子を曝露する処理を行なうことが好ましい。その一方法として、密閉容器中で溶剤を所定温度Tに保ち、溶剤を蒸発させ、同時に密閉容器の内面を温度Tに保つ方法がある。
又、ソルベントベーパ法の処理を行なうために、被処理光学素子を密閉容器にセットする際に、被処理光学素子も予め温度Tに保っておくことが好ましい。
ソルベントベーパ法においては、溶剤蒸気が処理対象のフォトレジスト層の光学面の段差に化学的に作用し、この段差の表面だけを溶解させることによって処理が進行する。その処理条件は、溶剤の種類、処理温度、処理時間を調整することで適正化される。この適正化された条件で処理を行なうことにより、被処理光学素子の光学面の段差はなめらかになり、光学面の形状精度は変化しない。
ソルベントベーパ法の処理中に、処理温度Tが上昇すると、溶剤の蒸気圧は上昇するので、被処理の凹凸部に到達する溶剤蒸気の量が増えて、処理速度が高まる。凹凸度が処理される程度、即ち処理量は、処理速度と処理時間との積に比例して増える。処理量は少なすぎると、凹凸度の改善効果が不充分であり、多すぎると光学面の形状精度を変化させてしまうので、最適な処理量がある。また、処理温度が高すぎると処理時間は短くて済むが、処理品質が安定しない、又低すぎると処理に時間が掛かりすぎるので好ましくなく、最適処理温度が存在する。最適処理温度は、被処理光学面の形状、フォトレジストの種類、溶剤の種類に依存し、繰り返しテストすることによって決定される。
以上のようにして製造した、レジストにレンズ形状を持たせたものを中間材料として、レジストと基板をドライエッチングしてレジストを除去することにより、レジストの形状を基板に転写し(レジストと基板とのエッチングレートを考慮して、目的とする形状が基板上に得られるように、あらかじめレジストの形状を調整しておくことは言うまでもない)、基板のみからなるマイクロレンズを形成することもできる。この方法は、例えば特開平9−8266号公報に記載されて周知のものとなっているので、その説明を省略する。この場合には、レジストとして透光性のあるものを使用する必要はない。
以上説明した方法はフォトリソグラフィ工程により、直接マイクロレンズを製造する方法であったが、これらのものを型として使用し、この型を用いて樹脂製のマイクロレンズアレイを製造してもよい。
このような方法を図3に示す。図3においては、基板11の上にマイクロレンズアレイの形状が形成されたレジスト12を有するものを型として用いる(a)。
この型と、紫外線に対して透明な定盤13の間に、ディスペンサ等を使用して紫外線硬化型樹脂14を注入して押圧した後、定盤13を通して紫外線を照射することにより紫外線硬化型樹脂14を硬化させる(b)。そして、その後、紫外線硬化型樹脂14を型と定盤13から剥がすことにより、樹脂製のマイクロレンズアレイを製造することができる(c)。この場合には、基板11やレジスト12は透明なものでなくても良いことはいうまでもない。
更に、このようにして形成された樹脂製のマイクロレンズアレイを、マイクロレンズアレイとして使用せず、型として使用し、この型と、紫外線に対して透明な定盤13’の間に、ディスペンサ等を使用して紫外線硬化型樹脂14’を注入して押圧した後、定盤13’を通して紫外線を照射することにより紫外線硬化型樹脂14’を硬化させる(d)。そして、その後、紫外線硬化型樹脂14’を型と定盤13’から剥がすことにより、樹脂製のマイクロレンズアレイを製造することができる(e)。
さらに、紫外線硬化型樹脂14’をマイクロレンズアレイとして使用せず、型として使用し、図3(c)〜(d)の工程を繰り返すことにより、多数の型を製造し、これらから多数のマイクロレンズアレイを製造することができる。なお、レジストや樹脂の表面を型として使用する場合には、これらの表面に金属薄膜や誘電体薄膜を形成して、表面を硬化させ、型の耐久性を増すこともできる。使用する金属としては、Cu、Al、Ni、Au等が適当であり、使用する誘電体としては、SiNx、SiO、Al、Ta、TiO等が適当である。
又、図1に示したようにして形成されたマイクロレンズ、又はこれにソルベントベーパ処理を施して形成されたマイクロレンズに電鋳を行ってレプリカを製造し、これを型として使用して樹脂を成形し、複数の、樹脂からなるマイクロレンズアレイを製造することもできる。
この例を図4に示す。図4においては、基板11の上にマイクロレンズアレイの形状が形成されたレジスト12を有するものを型として用いる(a)。このレジスト12の上に無電解メッキにより、Ni層15をめっきし、それを電極としてNi電鋳を行って、Ni製のレプリカ16を製造する。そして、このレプリカ16を型として、図3(c)〜(e)に示したように、この型と透明な定盤との間に、ディスペンサ等を使用して紫外線硬化型樹脂を注入して押圧した後、定盤を介して紫外線を照射することにより紫外線硬化樹脂を硬化させ、その後、型と定盤から、硬化した紫外線硬化樹脂を剥離することにより、樹脂製のマイクロレンズアレイを製造することができる。
なお、上述の型は、マイクロレンズアレイの形状が形成されたレジスト12を型の原盤としているが、この他に、レジスト12の形状を基板11に転写し、マイクロレンズアレイの形状が形成された基板11を、型の原盤としてもよい。この基板11を型の原盤とすることで、長寿命の原盤が得られる。
以下、本発明の実施例を説明する。レンズ径12μm、レンズSAG量3μmの球面のレジスト製マイクロレンズを製作した。光学基材の上に、スピン回転数1000rpmでポジ型レジストを4μ塗布し、ホットプレートで85℃、1時間のプリベークを行った。
その後、図1に示したようなグレースケールマスク2A、グレースケールマスク2B(但し、それぞれ12階調)を用いて、g線ステッパを用いて露光現像した。それぞれの露光時間は150msecとした。その後、有機系現像液によりレジストを現像し、その形状を触針式測定機で測定して目標値と比較した。
比較例として、グレースケールマスク2Aのみを用いて露光時間300msecで同様の露光を行い、有機系現像液によりレジストを現像し、その形状を触針式測定機で測定して目標値と比較した。
図5に、両者のマイクロレンズの形状誤差をプロットしたものを示す。本発明の実施例のデータは太い実線、比較例のデータは細い破線である。この図より、明らかに2枚のグレースケールマスクを使用した、本発明の実施例の方が形状誤差が少ないことがわかる。
本発明の実施の形態である、回転対称マイクロレンズと、それを製造する際のレジストの露光に使用するグレースケールマスクの概要を示す図である。 ソルベントベーパ法により、レジストの表面をなだらかにする方法を示す図である。 型を製造し、この型を用いて樹脂製のマイクロレンズを製造する方法を示す図である。 レプリカを製造し、これを型として使用して樹脂を成形し、複数の、樹脂からなるマイクロレンズアレイを製造する方法を示す図である。 本発明の実施例と比較例におけるマイクロレンズの形状誤差を示す図である。 従来のレジストを用いたマイクロレンズの製造方法の例を示す図である。
符号の説明
1…光学基板、2A…グレースケールマスク、2B…グレースケールマスク、3…目標とするレジスト形状、4A…階段状パターン、4B…階段状パターン、4AB…階段状パターン、5…回転対称軸、6…基板、…レジスト7、8…シャーレ、9…溶剤、10…溶剤蒸気、11…基板、12…レジスト、13…定盤、14…紫外線硬化型樹脂、15…Ni層、16…レプリカ

Claims (7)

  1. 基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像することにより、前記レジストからなる回転対称のマイクロレンズを製造する方法であって、前記グレースケールマスクが、前記マイクロレンズの光軸となる前記回転対称軸をz軸とし、z軸からの半径をrとするとき、前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のものの、半径がRik≦r≦Ri(k+1)(kは自然数である。また、かつRik<0の場合は、0≦r≦Ri(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
    i(k+1)−Rik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、R11=0であって、かつ、
    −p<R(i+1)1<Ri1であり、さらに
    Figure 2006293090
    (但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  2. 基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像し、その後前記レジストと基板を同時にエッチングして前記レジストを除去することにより、前記レジストの形状を前記基板に転写し、前記基板にマイクロレンズを製造する方法であって、前記グレースケールマスクが、前記マイクロレンズの光軸となる前記回転対称軸をz軸とし、z軸からの半径をrとするとき、前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のものの、半径がRik≦r≦Ri(k+1)(kは自然数である。また、かつRik<0の場合は、0≦r≦Ri(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
    i(k+1)−Rik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、R11=0であって、かつ、
    −p<R(i+1)1<Ri1であり、であり、さらに
    Figure 2006293090
    (但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  3. 基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像することにより、前記レジストからなる面対称のシリンドリカルマイクロレンズを製造する方法であって、
    前記グレースケールマスクが、前記シリンドリカルマイクロレンズの対称面となる面内での母線方向をz軸、その面内での前記シリンドリカルマイクレンズの厚さ方向をyとするx−y−z直交座標系において、
    前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のもののx軸方向位置がXik≦x≦Xi(k+1)(kは自然数である。また、かつXik<0の場合は、0≦x≦Xi(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
    i(k+1)−Xik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、X11=0であって、かつ、
    −p<X(i+1)1<Xi1であり、であり、さらに
    Figure 2006293090
    (但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  4. 基板の上に形成したレジストを、n(n≧2)枚のグレースケールマスクを使用して感光させ、その後前記レジストを現像し、その後前記レジストと基板を同時にエッチングして前記レジストを除去することにより、前記レジストの形状を前記基板に転写し、前記基板に面対称のシリンドリカルマイクロレンズを製造する方法であって、前記グレースケールマスクが、前記シリンドリカルマイクロレンズの対称面となる面内での母線方向をz軸、その面内での前記シリンドリカルマイクレンズの厚さ方向をyとするx−y−z直交座標系において、
    前記グレースケールマスクのうちi番目(i≦n)のもののx軸方向位置がXik≦x≦Xi(k+1)(kは自然数である。また、かつXik<0の場合は、0≦x≦Xi(k+1)とする)の範囲での開口率をAikとすると、
    i(k+1)−Xik=p(pはレジストを露光する露光機の分解能以下の定数)であり、X11=0であって、かつ、
    −p<X(i+1)1<Xi1であり、であり、さらに
    Figure 2006293090
    (但し、(1)式又は(2)式の不等号の一部を等号に変えることができる)のいずれかとされていることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  5. i1−R(i+1)1=p/nであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズの製造方法。
  6. i1−X(i+1)1=p/nであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のマイクロレンズの製造方法。
  7. 請求項1から請求項6に記載のマイクロレンズを、マイクロレンズ製造用型に代えたマイクロレンズ用型の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012142446A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Sharp Corp 固体撮像素子およびその製造方法、電子情報機器
JP2014508330A (ja) * 2011-03-16 2014-04-03 エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック) セルのタイル張りからなる複数の層を有する透明な光学素子
JP2017142357A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 大日本印刷株式会社 三次元形状物の製造方法と階調露光用マスクおよびモールド

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