JP2006290188A - 逆止弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料タンクの廃棄を伴うことなく逆止弁の交換を可能にし、かつハウジング内部の流路を狭めることのない逆止弁の提供を目的とする。
【解決手段】 燃料タンクに連結する第1給油管12内に挿入可能で、第1給油管12に連通する流路を有するハウジング10と、ハウジング10内面に沿って開閉可能で、かつハウジング10内部に収容可能で直径方向に対向する一対の弁軸21を有する円形の弁体20と、弁体20を閉じ方向に付勢するばね30とを備えてなる。弁体20は回転規制部16内では燃料の逆流を防止するとともに、給油時には流体圧を受けて閉塞姿勢のまま後退し、回転許容部17に至ると回転して全開姿勢をとり、給油後は流体圧がなくなり再びばね30によって閉じ方向に付勢され復帰回転する。これにて、逆止弁1単体の交換を可能とし、かつハウジング10内部の流路を狭めることのない逆止弁1を提供することができる。
【選択図】 図5
Description
すなわち、逆止弁を燃料タンクの内側あるいは外側のいずれに配置しても、一長一短があり、従来ではこれらを合理的に解決する手段がなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、燃料タンクの廃棄を伴うことなく逆止弁の交換を可能にし、かつハウジング内部の流路を狭めることのない逆止弁の提供を目的とする。
請求項1の逆止弁は、燃料タンクの外部に取り付け可能で、常にはばねにより弁体が流路を閉じる方向に付勢された状態にあるから燃料の逆流を防止し、給油時には弁体が燃料の流体圧を受けてばね力に抗しつつ閉じ姿勢のまま燃料タンク側に移動した後回転し、流路を全開にするから流路を狭めることがなく、給油後にはばねにより弁体が流路を閉じる方向に付勢されるから復帰回転が可能である。ここで、軸受け部をハウジングの内方に突出して設けた場合は、流路を狭めることになり燃料の流量を低下させるおそれがある。その点、請求項1の逆止弁は、流路を狭めることがなく燃料の流量を低下させるおそれがない。
弁体の抜止めを行うキャップを装着して弁全体をユニット化したから、例えば逆止弁の組み付けを行う工場に出荷する際に、逆止弁を構成する部品単位で出荷する必要がなく、完成品の状態で逆止弁を出荷することが可能となる。
請求項3の逆止弁は、キャップの端部外周面にフランジを設け、このフランジから軸方向に沿って割溝を設けてフランジ部分を撓み可能としたから、フランジ部分を窄ませた状態で給油管の端部に挿入しフランジ部分を復帰させると給油管の内面に係止して外れ止めされるから、給油管への組み付け作業が簡易となる。
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。
図1に示す2は燃料タンクであって、タンクの上半分を形成するアッパタンク2Aと、下半分を形成するロアタンク2Bとからなる。両タンク2A,2Bの開口縁部には、その全周に亘って外向きの接合フランジ2Cが設けられており、燃料タンク2は接合フランジ2Cで溶接することによって、一体的に結合される。
また、この実施形態においては、弁体20の外径は弁座45の内径よりやや大きめ(ばね30の内径よりも小径)に形成されていることから、弁体20が弁座45に当接した状態で弁軸21が嵌合部40Aと干渉しないようにするため、突部44の後側には逃がし溝42が切り欠き形成されている。
一方、抜止め部40Bは弁ユニット(逆止弁1)を第1給油管12に対して抜け止め状態で装着させるためのものであり、ここには、フランジ43から軸方向に沿って割溝41が4箇所形成されている。4箇所のうち2箇所の割溝41,41については、突部44と対応する位置に設けられ、これらを結ぶ線と直交し、かつ対向する位置に残りの2箇所の割溝41,41が設けられている。各割溝41,41によって分割されることで、抜止め部40Bは全体として窄み可能となっている。これにて、フランジ43を窄ませた状態で第1給油管12内に挿入が可能となり、第1給油管12の膨出部4に対して内側から弾性的に係止し、逆止弁1の抜止めを可能としている。
まず、逆止弁1を第1給油管12内に取り付ける。キャップ40のフランジ43を押圧して窄ませた状態で逆止弁1を第1給油管12の端部内に挿入しておき押圧操作を解除すると、フランジ43が復帰して第1給油管12の膨出部4内面に係止するため、逆止弁1が第1給油管12に抜止め状態に固定される。この後、逆止弁1が内挿された第1給油管12の端部と第2給油管13の端部とをチューブ11で連結し、ホースクランプ5で固定することで、燃料タンク2と給油口3とが連結され、給油口3から燃料を給油することが可能になる。
燃料タンク2内の燃料が給油口3に向かって逆流したときには、ばね30および燃料の圧力によって、弁体20が弁座45に密着することで、流路Rを閉塞し、燃料の逆流が防止される。
給油口3から燃料を給油するときには、弁体20が燃料の流体圧を受けてばね30のばね力に抗しつつ、平面部22を回転規制部16の開口上縁に当接させた状態で後方へ移動するとともに、弁体20が閉塞姿勢を保持したまま後方へ移動する。そして、弁軸21が回転規制部16から回転許容部17に至ると、弁体20が流体圧による回転モーメントを受けて弧面部23が回転部17Aに沿って摺接しつつ回転するとともに、弁体20が閉塞姿勢から全開姿勢に回転して流路Rを全開にすることで、燃料が給油口3から燃料タンク2に向かって流れることが可能になる。また、弁体20は、平面部22がストッパ部17Bに係止することで、回転動作を停止し全開姿勢を保持することが可能となる。
また、本実施形態においては、ばね30をハウジング10の内周面に沿うような円筒型のものを使用している。これにより、本実施形態ではばね30が流路R中の障害物となることもなく、このことは流路面積の確保にもつながる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
2…燃料タンク
3…給油口
10…ハウジング
11…チューブ(給油管)
12…第1給油管(給油管)
13…第2給油管(給油管)
14…溝部(軸受け部)
16…回転規制部
17…回転許容部
17B…ストッパ部
20…弁体
21…弁軸
22…平面部
23…弧面部
30…ばね
40…キャップ
41…割溝
43…フランジ
R…流路
F…ばね力
D…ばね力の作用線
Claims (3)
- 燃料タンクと給油口との間をつなぐ給油管の途中に配され、燃料タンク内の燃料が前記給油口へ逆流することを防ぐ逆止弁であって、
前記給油管に連通する流路が軸方向に沿って設けられる円筒状のハウジングと、
このハウジング内に収容されて前記流路を開閉可能であり、その直径方向に対向した位置に一対の弁軸が突出されてなる円形状の弁体と、
前記ハウジングに装着されて前記燃料タンクへの給油時の流体圧より低いばね力を有し前記弁体を前記流路を閉じる方向に付勢するばねとからなり、
また、前記ばねは前記ハウジングの内周面あるいは外周面に沿いつつ同軸で組み付けられるとともに、その一端側は前記ハウジングに係止され他端側は前記両弁軸に係止され、
前記弁軸の外周面は平面部と弧面部とを備えて形成される一方、前記ハウジングの内周面には前記弁軸に対応して一対の軸受け部が軸方向に沿って形成され、かつこの軸受け部は、前記ハウジングの軸方向に沿って延設され前記弁軸の平面部と当たり合うことで前記弁体を前記軸受け部の長手方向に沿った変位は許容するが弁軸回りの回転を規制することにより前記弁体を前記流路を閉じた状態に保持する回転規制部と、この回転規制部の端部に配され前記弁体が前記流体圧を受けて前記ばねに抗しつつ軸方向に沿って移動したときに前記弧面部と当たり合うことで前記弁体を前記弁軸回りの一方向の回転を許容する回転許容部とからなり、
前記回転許容部には前記弁軸の平面部に係止して前記弁体を、前記流路を全開する姿勢に保持するストッパ部が形成され、かつこのストッパ部は前記弁軸に対する前記ばね力の作用線と交差しない位置に形成されることにより、前記弁体を前記弁軸回りに閉じ方向に復帰回転可能となっていることを特徴とする逆止弁。 - 前記ハウジングには前記弁体の抜け止めを行うためのキャップが装着され、全体が弁ユニットとなっていることを特徴とする請求項1記載の逆止弁。
- 前記キャップの端部外周面にはフランジが形成されかつこのフランジから軸方向に沿って割溝が形成されることにより前記キャップは窄み変形可能である一方、前記給油管の端部には前記弁ユニットが給油管へ挿入されたときに、前記フランジと係止して前記弁ユニットが外れ止め可能となっていることを特徴とする請求項2記載の逆止弁。
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JP2015155728A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 株式会社ニフコ | 逆止弁 |
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