JP2006284086A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
膨張機構で回収できる動力量が減少することなく、運転状態の如何に拘わらず圧縮機構の通過冷媒量と膨張機構の通過冷媒量とをバランスさせる。
【解決手段】
圧縮機構(40)と熱源側熱交換器(21)と膨張機構(60)と利用側熱交換器(22)とが接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えている。膨張機構(60)は、冷媒を2段膨張させるように高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)とを備え、高段側膨張機構(61)が膨張機で構成されて高段側膨張機構(61)と圧縮機構(40)とが連結されている。冷媒回路(20)は、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の中間圧冷媒を圧縮機構(40)の圧縮途中にインジェクションする圧縮側バイパス路(71)を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、膨張機構を有する冷凍装置に関し、特に、膨張機構で動力を回収するようにした冷凍装置に係るものである。
従来より、特許文献1に開示されているように、冷凍サイクルを行う冷媒回路に膨張機を設け、該膨張機において、冷媒から動力を回収するようにしているものがある。この膨張機で高圧冷媒から回収された動力は、軸などを介して圧縮機へ伝えられ、圧縮機を駆動するために利用される。
冷媒回路は閉回路であるため、単位時間当たりに圧縮機を通過する冷媒の質量と膨張機を通過する冷媒の質量は、常に一致していなければならない。そこで、特許文献1では、膨張機をバイパスする通路を設けたり、膨張機と直列に膨張弁を設け、バイパス量や膨張弁の開度を調節することで、冷媒回路の圧縮機側と膨張機側での冷媒流量をバランスさせている。
特開2000−329416号公報
しかしながら、従来の冷凍装置においては、冷媒が膨張機をバイパスすると膨張機を通過する冷媒量が減少する。また、従来の冷凍装置のように、膨張機と直列に膨張弁を設けると膨張機の出入口における圧力差が減少する。この場合、何れの場合も膨張機での回収動力の減少を招くことになる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、膨張機構で回収できる動力量が減少することなく、運転状態の如何に拘わらず圧縮機構の通過冷媒量と膨張機構の通過冷媒量とをバランスさせることを目的とする。
第1の発明は、圧縮機構(40)と熱源側熱交換器(21)と膨張機構(60)と利用側熱交換器(22)とが接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えた冷凍装置を対象としている。そして、上記膨張機構(60)は、冷媒を2段膨張させるように高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)とを備え、少なくとも上記高段側膨張機構(61)が膨張機で構成されて少なくもと上記高段側膨張機構(61)と圧縮機構(40)とが連結されている。加えて、上記冷媒回路(20)は、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の中間圧冷媒を圧縮機構(40)の圧縮途中にインジェクションする圧縮側バイパス路(71)を備えている。
上記第1の発明では、各運転状態に対応させて、上記高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。この結果、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させることができる。
つまり、圧縮機構の吸入容積と膨張機構の吸入容積との比を膨圧容積比(圧縮機構の吸入容積/膨張機構の吸入容積)とし、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が上昇すると、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも小さくなることがある。低圧冷媒圧力が上昇すると、それに伴って圧縮機構(40)に吸入される冷媒の密度が大きくなる。この結果、上記シャフト(32)の回転速度が一定のままでも、圧縮機構(40)の吐出冷媒の質量流量が増加する。一方、高圧冷媒圧力が変動しても、高圧冷媒が液相又は超臨界状態であることから、膨張機構(60)に流入する冷媒の密度の変化が小さい。このため、シャフト(32)の回転速度が一定であれば、膨張機構(60)に流入できる冷媒の質量流量の変化は小さい。したがって、この場合には、膨張機構(60)を通過できる冷媒の質量流量は、圧縮機構(40)を通過できる冷媒の質量流量に対して相対的に少なくなる。
逆に、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が低下すると、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも大きくなることがある。低圧冷媒圧力が低下すると、それに伴って圧縮機構(40)に吸入される冷媒の密度が小さくなる。この結果、上記シャフト(32)の回転速度が一定のままでも、圧縮機構(40)の吐出冷媒の質量流量が低下する。一方、高圧冷媒圧力が変動しても、高圧冷媒が液相又は超臨界状態であることから、膨張機構(60)に流入する冷媒の密度の変化が小さい。このため、シャフト(32)の回転速度が一定であれば、膨張機構(60)に流入できる冷媒の質量流量の変化は小さい。したがって、この場合には、膨張機構(60)を通過できる冷媒の質量流量は、圧縮機構(40)を通過できる冷媒の質量流量に対して相対的に大きくなる。
そこで、設計膨圧容積比の設定によって、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が低下すると、高圧冷媒圧力が目標値になるように、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。こうすることによって、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記圧縮側バイパス路(71)が、流量調整自在な調整機構(76)を備えている。
上記第2の発明では、運転状態に合わせて調整機構(76)が圧縮側バイパス路(71)の冷媒流量を調整する。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記圧縮機構(40)が、冷媒を2段圧縮させるように低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)とを備える一方、上記圧縮側バイパス路(71)の一端が、上記低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)との間に接続されている。
上記第3の発明では、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒が高段側圧縮機構(42)に供給されることになる。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間に気液分離器(70)が設けられ、上記圧縮側バイパス路(71)の一端が上記気液分離器(70)に接続されている。
上記第4の発明では、気液分離器(70)で分離されたガス冷媒が高段側圧縮機構(42)に供給され、エコノマイザサイクルが構成される。
第5の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒回路(20)が、高段側膨張機構(61)に流入する高圧冷媒の一部を低段側膨張機構(62)に導入する膨張側バイパス路(73)を備えている。
上記第5の発明では、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が上昇すると、膨張側バイパス路(73)を介して高段側膨張機構(61)に流入する高圧冷媒の一部を低段側膨張機構(62)に導入する。この結果、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも小さくなる運転条件であっても、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させる。
また、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が低下すると、圧縮側バイパス路(71)を介して高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を高段側圧縮機構(42)に導入する。この結果、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも大きくなる運転条件であっても、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させる。
第6の発明は、第5の発明において、上記膨張側バイパス路(73)が流量調整自在な調整機構(74)を備えている。
上記第6の発明では、運転状態に合わせて調整機構(74)が膨張側バイパス路(73)の冷媒流量を調整する。
第7の発明は、第1の発明において、上記冷媒回路(20)が超臨界冷凍サイクルを行うように構成されている。
したがって、本発明によれば、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の中間圧冷媒を圧縮機構(40)の圧縮途中にインジェクションする圧縮側バイパス路(71)を設けるようにしたために、運転条件が変化しても圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを均衡させることができる。したがって、従来のように膨張機構(60)をバイパスさせる必要がなく、また、従来のように膨張機構(60)と直列に設けていた膨張弁を省略することができるので、高圧冷媒からの動力を効率よく回収することができる。
また、第2の発明によれば、上記圧縮側バイパス路(71)に流量調整自在な調整機構(72)を設けているので、高段側圧縮機構(42)に導入する冷媒流量を調整することができることから、運転条件に合わせて圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを確実に均衡させることができる。
また、第4の発明によれば、気液分離器(70)を設けるようにしたために、冷却されたガス冷媒が高段側圧縮機構(42)に供給されるので、冷凍サイクルのCOPを向上させることができる。
また、第5の発明によれば、膨圧容積比が膨張機構(60)の設計値よりも小さくなると、高段側膨張機構(61)をバイパスして高圧冷媒を低段側膨張機構(62)に導入するので、圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを均衡させることができる。したがって、膨圧容積比を自由に設定することができる。
また、第6の発明によれば、上記膨張側バイパス路(73)に調整機構(71)を設けているので、高段側膨張機構(61)をバイパスする冷媒量を調整することができることから、運転条件に合わせて圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを均衡させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
図1に示すように、本実施形態の冷凍装置は、暖房運転と冷房運転とを切り換えて行う空調機(10)に構成され、該空調機(10)は冷媒回路(20)を備えている。
上記冷媒回路(20)は、圧縮膨張ユニット(30)と熱源側熱交換器(21)と利用側熱交換器(22)と2つの四路切換弁(2a,2b)とを備えている。上記冷媒回路(20)は、圧縮膨張ユニット(30)と熱源側熱交換器(21)と利用側熱交換器(22)と四路切換弁(2a,2b)とが冷媒配管(23)によって接続されて閉回路に構成され、冷媒として二酸化炭素(CO2)が充填され、超臨界冷凍サイクル(臨界温度以上の蒸気圧領域を含む冷凍サイクル)を行うように構成されている。
また、上記冷媒回路(20)は、後述する圧縮膨張ユニット(30)に設けられた膨張機構(60)の高段側膨張機構(61)と圧縮膨張ユニット(30)の外部に設けられた低段側膨張機構(62)とを備えている。上記高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)とは直列に冷媒配管(23)によって接続されている。そして、上記高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)とを繋ぐ冷媒配管(23)の途中に気液分離器(70)が設けられている。
上記第1四路切換弁(2a)及び第2四路切換弁(2b)は、それぞれ4つのポートを備えている。
上記第1四路切換弁(2a)の4つのポートは、後述する圧縮膨張ユニット(30)の圧縮機構(40)の吐出側及び吸込側と、利用側熱交換器(22)及び熱源側熱交換器(21)とが冷媒配管(23)によって接続されている。そして、上記第1四路切換弁(2a)は、圧縮機構(40)の吐出側と利用側熱交換器(22)とが連通し且つ熱源側熱交換器(21)と圧縮機構(40)の吸込側とが連通する暖房運転状態(図1に実線参照)と、圧縮機構(40)の吐出側と熱源側熱交換器(21)とが連通し且つ利用側熱交換器(22)と圧縮機構(40)の吸込側とが連通する冷房運転状態(図1に破線参照)とに切り換わる。
上記第2四路切換弁(2b)の4つのポートは、低段側膨張機構(62)の吐出側及び後述する圧縮膨張ユニット(30)の高段側膨張機構(61)の吸込側と、熱源側熱交換器(21)及び利用側熱交換器(22)とが冷媒配管(23)によって接続されている。そして、上記第2四路切換弁(2b)は、低段側膨張機構(62)の吐出側と熱源側熱交換器(21)とが連通し且つ利用側熱交換器(22)と高段側膨張機構(61)の吸込側とが連通する暖房運転状態(図1に実線参照)と、低段側膨張機構(62)の吐出側と利用側熱交換器(22)とが連通し且つ熱源側熱交換器(21)と高段側膨張機構(61)の吸込側とが連通する冷房運転状態(図1に破線参照)とに切り換わる。
−圧縮膨張ユニットの構成−
上記圧縮膨張ユニット(30)のケーシング(31)は、縦長円筒形の密閉容器に構成されている。このケーシング(31)の内部には、下から上に向かって圧縮機構(40)と電動機(50)と膨張機構(60)の高段側膨張機構(61)とが順に配置されている。
上記電動機(50)は、ケーシング(31)の長手方向の中央部に配置されている。この電動機(50)のステータ(51)は、ケーシング(31)に固定され、ロータ(52)には、回転軸を構成するシャフト(32)が貫通している。
上記圧縮機構(40)は、低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)とを備えて冷媒を2段圧縮させるように構成され、上記冷媒回路(20)が2段圧縮冷凍サイクルを行うように構成されている。上記低段側圧縮機構(41)の吸込口は、冷媒配管(23)によって第1四路切換弁(2a)が接続され、上記低段側圧縮機構(41)の吐出口は、冷媒配管(23)によって高段側圧縮機構(42)の吸込口が接続されている。また、上記高段側圧縮機構(42)の吸込口は、冷媒配管(23)によって低段側圧縮機構(41)の吐出口が接続され、上記高段側圧縮機構(42)の吐出口は、冷媒配管(23)によって第1四路切換弁(2a)が接続されている。
上記圧縮機構(40)は、例えば揺動ピストン型の流体機械であって、上記電動機(50)のシャフト(32)の下端が延長されて該シャフト(32)に連結されている。つまり、低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)と電動機(50)とがシャフト(32)によって一体に回転するように構成されている。
上記膨張機構(60)は、上述した高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)とを備えて冷媒を2段膨張させるように構成され、上記冷媒回路(20)が2段圧縮2段膨張冷凍サイクルを行うように構成されている。上記高段側膨張機構(61)の吸込口は、冷媒配管(23)によって第2四路切換弁(2b)が接続され、上記高段側膨張機構(61)の吐出口は、冷媒配管(23)によって機器分離器(75)を介して低段側膨張機構(62)の吸込口が接続されている。また、上記低段側膨張機構(62)の吸込口は、冷媒配管(23)によって高段側膨張機構(61)の吐出口が接続され、上記低段側膨張機構(62)の吐出口は、冷媒配管(23)によって第2四路切換弁(2b)が接続されている。
また、上記高段側膨張機構(61)は、圧縮膨張ユニット(30)のケーシング(31)の内部に設置され、膨張機で構成されている。そして、上記高段側膨張機構(61)は、いわゆる揺動ピストン型の流体機械であって、上記電動機(50)のシャフト(32)の上端が延長されて該シャフト(32)に連結されている。つまり、上記高段側膨張機構(61)と電動機(50)と圧縮機構(40)とがシャフト(32)によって一体に回転するように構成されている。
一方、上記低段側膨張機構(62)は、圧縮膨張ユニット(30)のケーシング(31)の外部に設けられ、開度調整自在な膨張弁で構成されている。上記低段側膨張機構(62)は、図示しないが、コントローラによって開度制御され、低段側圧縮機構(41)の吸入冷媒の過熱度が所定値になるように開度が制御される。
上記熱源側熱交換器(21)は、室外熱交換器であって、冷媒が室外空気と熱交換して蒸発する蒸発器に構成されている。また、上記利用側熱交換器(22)は、室内熱交換器であって、冷媒が室内空気と熱交換して放熱する放熱器に構成されている。
また、上記冷媒回路(20)には、圧縮側バイパス路(71)が設けられている。該圧縮側バイパス路(71)の一端は、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の冷媒配管(23)の途中であって、上記気液分離器(70)におけるガス雰囲気中に位置するように該気液分離器(70)に接続されている。上記圧縮側バイパス路(71)の他端は、低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)との間の冷媒配管(23)に接続されている。上記圧縮側バイパス路(71)は、圧縮側調整弁(72)が設けられ、高段側膨張機構(61)で膨張した冷媒のうち、気液分離器(70)で分離されたガス冷媒が高段側圧縮機構(42)に供給され、エコノマイザサイクルが構成されている。
上記気液分離器(70)で分離されたガス冷媒が高段側圧縮機構(42)に供給され、エコノマイザサイクルが構成される。
上記圧縮側調整弁(72)は、流量調整自在な調整機構を構成し、図示しないが、コントローラによって圧縮機構(40)の吐出側冷媒圧力である高圧冷媒圧力が目標値になるように開度が調整される。
尚、上記圧縮側調整弁(72)の制御目標値である高圧冷媒圧力の目標値は、圧縮機構(40)の吸込側冷媒圧力である低圧冷媒圧力によって定められる。また、上記高圧冷媒圧力及び低圧冷媒圧力は、図示しないが、例えば、圧縮機構(40)の吐出側及び吸入側に設けられた圧力センサ(圧力検出手段)によって検出される。
そこで、上記圧縮側バイパス路(71)を設けた基本的原理について説明する。
例えば、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が上昇すると、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも小さくなることがある。低圧冷媒圧力が上昇すると、それに伴って圧縮機構(40)に吸入される冷媒の密度が大きくなる。この結果、上記シャフト(32)の回転速度が一定のままでも、圧縮機構(40)の吐出冷媒の質量流量が増加する。一方、高圧冷媒圧力が変動しても、高圧冷媒が超臨界状態であることから、膨張機構(60)に流入する冷媒の密度の変化が小さい。このため、シャフト(32)の回転速度が一定であれば、膨張機構(60)に流入できる冷媒の質量流量の変化は小さい。したがって、この場合には、膨張機構(60)を通過できる冷媒の質量流量は、圧縮機構(40)を通過できる冷媒の質量流量に対して相対的に少なくなる。
逆に、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が低下すると、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも大きくなることがある。低圧冷媒圧力が低下すると、それに伴って圧縮機構(40)に吸入される冷媒の密度が小さくなる。この結果、上記シャフト(32)の回転速度が一定のままでも、圧縮機構(40)の吐出冷媒の質量流量が低下する。一方、高圧冷媒圧力が変動しても、高圧冷媒が超臨界状態であることから、膨張機構(60)に流入する冷媒の密度の変化が小さい。このため、シャフト(32)の回転速度が一定であれば、膨張機構(60)に流入できる冷媒の質量流量の変化は小さい。したがって、この場合には、膨張機構(60)を通過できる冷媒の質量流量は、圧縮機構(40)を通過できる冷媒の質量流量に対して相対的に大きくなる。
そこで、各運転状態に対応させて、上記圧縮側バイパス路(71)の圧縮側調整弁(72)を開き、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。こうすることによって、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させることができる。
具体的に、暖房運転の定格状態において、最適な冷凍サイクルになるように、膨圧容積比(圧縮機構の吸入容積/膨張機構の吸入容積)を設定すると、図3の(B1)に示すようになる。
この膨圧容積比では、暖房運転時の高温状態においては、上述したように、低圧冷媒圧力が上昇し、高圧冷媒圧力が異常に上昇することになる(図3(A1)参照)。また、暖房運転時の低温状態においては、上述したように、低圧冷媒圧力が低下し、高圧冷媒圧力が低下することになる(図3(C1)参照)。
また、冷房運転時においても、定格状態(図3(E1)参照)に比して、高温状態では高圧冷媒圧力が上昇し(図3(D1)参照)、低温状態では高圧冷媒圧力が低下することになる(図3(F1)参照)
そこで、本実施形態では、暖房運転の高温状態において、最適な冷凍サイクルになるように、膨圧容積比を設定する(図4(A2)参照)。そして、暖房運転の定格状態においては、圧縮側調整弁(72)を開き、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。この場合、インジェクション量は、例えば圧縮機構(40)の吸入量に対して20%に設定する。この結果、図4(B2)に示すように、高圧冷媒圧力が所定値に維持される。
また、暖房運転の低温状態においては、圧縮側調整弁(72)を更に開き、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。この場合、インジェクション量は、例えば圧縮機構(40)の吸入量に対して56%に設定する。この結果、図4(C2)に示すように、高圧冷媒圧力が所定値に維持される。
また、冷房運転時においては、暖房運転の高温状態で、最適な冷凍サイクルになるように膨圧容積比を設定しているので、高温状態、定格状態及び低温状態の何れにおいても、高圧冷媒圧力がやや上昇するものの、運転可能な状態に維持される(図4(D2)〜(F2)参照)。
−運転動作−
上記空調機(10)の動作について説明する。尚、圧縮側調整弁(72)が全閉状態の場合から説明する。
A.暖房運転
先ず、暖房運転時においては、第1四路切換弁(2a)及び第2四路切換弁(2b)が図1に実線で示す状態に切り換えられる。
この状態において、上記低段側圧縮機構(41)で第1段の冷媒圧縮が行われた後、高段側圧縮機構(42)で第2段の冷媒圧縮が行われる。圧縮機構(40)で圧縮された高圧冷媒は、第1四路切換弁(2a)を通って利用側熱交換器(22)流れる。この利用側熱交換器(22)では、高圧冷媒が室内空気へ放熱し、室内空気が加熱される。
上記利用側熱交換器(22)を流れた高圧冷媒は、第2四路切換弁(2b)を通り、膨張機構(60)の高段側膨張機構(61)に流入する。該高段側膨張機構(61)では、第1段の膨張が行われ、高圧冷媒が膨張する。上記高段側膨張機構(61)で膨張した中間圧冷媒は、気液分離器(70)を流れ、低段側膨張機構(62)に流入する。続いて、該低段側膨張機構(62)では、第2段の膨張が行われ、中間圧冷媒が膨張する。
上記膨張後の低圧冷媒は、低段側膨張機構(62)から流出し、第2四路切換弁(2b)を通り、熱源側熱交換器(21)に流れ、該熱源側熱交換器(21)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。上記熱源側熱交換器(21)から出た低圧ガス冷媒は、第1四路切換弁(2a)を通って圧縮膨張ユニット(30)の圧縮機構(40)に戻り、該圧縮機構(40)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。この動作が繰り返されて、室内が暖房される。
また、上記高段側膨張機構(61)において、冷媒が膨張し、その内部エネルギがシャフト(32)の回転動力に変換される。そして、上記高段側膨張機構(61)で回収された回転動力は、圧縮機構(40)の回転動力に利用される。
B.冷房運転
一方、冷房運転時においては、第1四路切換弁(2a)及び第2四路切換弁(2b)が図1に破線で示す状態に切り換えられる。
この状態において、暖房運転時と同様に、冷媒が低段側圧縮機構(41)及び高段側圧縮機構(42)で2段圧縮される。圧縮機構(40)で圧縮された高圧冷媒は、第1四路切換弁(2a)を通って熱源側熱交換器(21)流れる。この熱源側熱交換器(21)では、高圧冷媒が室外空気へ放熱する。
上記熱源側熱交換器(21)を流れた高圧冷媒は、第2四路切換弁(2b)を通り、膨張機構(60)に流入する。この高圧冷媒は、暖房運転時と同様に、高段側膨張機構(61)及び低段側膨張機構(62)で2段膨張する。
上記膨張後の低圧冷媒は、低段側膨張機構(62)から流出し、第2四路切換弁(2b)を通り、利用側熱交換器(22)に流れ、該利用側熱交換器(22)では、低圧冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却される。上記利用側熱交換器(22)から出た低圧ガス冷媒は、第1四路切換弁(2a)を通って圧縮膨張ユニット(30)の圧縮機構(40)に戻り、該圧縮機構(40)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。この動作が繰り返されて、室内が冷房される。
また、暖房運転時と同様に、上記高段側膨張機構(61)において、冷媒が膨張し、その内部エネルギがシャフト(32)の回転動力に変換される。そして、上記高段側膨張機構(61)で回収された回転動力は、圧縮機構(40)の回転動力に利用される。
C.能力制御
次に、上記圧縮機構(40)の制御の他、低段側膨張機構(62)及び圧縮側調整弁(72)の動作について説明する。
図2に示すように、先ず、ステップST1において、暖房負荷又は冷房負荷に対応して空調機(10)が目標能力となるように圧縮機構(40)の運転周波数を制御する。
続いて、圧縮機構(40)の吸入冷媒が所定の過熱度になるように低段側膨張機構(62)の開度を制御する。
その後、圧縮側調整弁(72)は、圧縮機構(40)の吐出側冷媒圧力である高圧冷媒圧力が所定の目標値になるように開度が調整される。この動作を繰り返すことになる。
具体的に、本実施形態では、暖房運転の高温状態において、最適な冷凍サイクルになるように、膨圧容積比が設定されているので(図4(A2)参照)、暖房運転の定格状態においては、圧縮側調整弁(72)を開き、例えば圧縮機構(40)の吸入量に対して20%のインジェクション量で、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。この結果、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量が、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致し、図4(B2)に示すように、高圧冷媒圧力が所定値に維持される。
また、暖房運転の低温状態においては、圧縮側調整弁(72)を更に開き、例えば圧縮機構(40)の吸入量に対して56%のインジェクション量で、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。この結果、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量が、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致し、図4(C2)に示すように、高圧冷媒圧力が所定値に維持される。
また、冷房運転時においては、暖房運転の高温状態で、最適な冷凍サイクルになるように膨圧容積比を設定しているので、高温状態、定格状態及び低温状態の何れにおいても、高圧冷媒圧力がやや上昇するものの、運転可能な状態に維持される(図4(D2)〜(F2)参照)。
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態によれば、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の中間圧冷媒を圧縮機構(40)の圧縮途中にインジェクションする圧縮側バイパス路(71)を設けるようにしたために、運転条件が変化しても圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを均衡させることができる。したがって、従来のように膨張機構(60)をバイパスさせる必要がなく、また、従来のように膨張機構(60)と直列に設けていた膨張弁を省略することができるので、高圧冷媒からの動力を効率よく回収することができる。
また、上記圧縮側バイパス路(71)に流量調整自在な圧縮側調整弁(72)を設けているので、高段側圧縮機構(42)に導入する冷媒流量を調整することができることから、運転条件に合わせて圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを確実に均衡させることができる。
また、上記気液分離器(70)を設けるようにしたために、冷却されたガス冷媒が高段側圧縮機構(42)に供給されるので、冷凍サイクルのCOPを向上させることができる。
また、冷媒にCO2を用いているので、環境に適した冷媒回路(20)を構成することができる。
〈発明の実施形態2〉
本実施形態は、図5に示すように、実施形態1が圧縮機構(40)を2段圧縮するように構成したのに代わり、圧縮機構(40)が単段圧縮するように構成したものである。
つまり、上記圧縮機構(40)は、1つの圧縮機で構成されている。一方、圧縮側バイパス路(71)の一端は、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の冷媒配管(23)に直接に接続され、気液分離器(70)は省略されている。また、上記圧縮側バイパス路(71)の他端は、圧縮機構(40)の圧縮途中の圧縮室に連通し、該圧縮側バイパス路(71)は、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮機構(40)にインジェクションするように構成されている。その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
〈発明の実施形態3〉
本実施形態は、図6に示すように、実施形態1が圧縮機構(40)を2段圧縮するように構成したのに代わり、圧縮機構(40)が単段圧縮するように構成したものである。
つまり、上記圧縮機構(40)は、1つの圧縮機で構成されている。一方、圧縮側バイパス路(71)の一端は、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の冷媒配管(23)の気液分離器(70)に直接に接続され、上記圧縮側バイパス路(71)の他端は、圧縮機構(40)の圧縮途中の圧縮室に連通し、該圧縮側バイパス路(71)は、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮機構(40)にインジェクションするように構成されている。その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
〈発明の実施形態4〉
本実施形態は、図7に示すように、実施形態1の冷媒回路(20)に膨張側バイパス路(73)を設けたものである。
つまり、上記膨張側バイパス路(73)の一端は、第2四路切換弁(2b)と高段側膨張機構(61)との間の冷媒配管(23)に接続され、他端が高段側膨張機構(61)と気液分離器(70)との間の冷媒配管(23)に接続されている。上記膨張側バイパス路(73)は、高段側膨張機構(61)と並列に接続され、膨張側調整弁(74)が設けられている。該膨張側調整弁(74)は、流量調整自在な調整機構を構成し、図示しないが、コントローラによって圧縮機構(40)の吐出側冷媒圧力である高圧冷媒圧力が目標値になるように開度が調整される。
尚、上記膨張側調整弁(74)の制御目標値である高圧冷媒圧力の目標値は、圧縮機構(40)の吸込側冷媒圧力である低圧冷媒圧力によって定められる。また、上記高圧冷媒圧力及び低圧冷媒圧力は、図示しないが、例えば、圧縮機構(40)の吐出側及び吸入側に設けられた圧力センサ(圧力検出手段)によって検出される。
そこで、本実施形態における膨張側バイパス路(73)及び圧縮側バイパス路(71)の作用について説明する。尚、本実施形態では、暖房運転の定格状態において、最適な冷凍サイクルになるように、膨圧容積比が設定されている(図3の(B1)参照)。
例えば、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が上昇すると、この圧力上昇に伴って圧縮機構(40)に吸入される冷媒の密度が大きくなり、圧縮機構(40)の吐出冷媒の質量流量が増加する。一方、高圧冷媒圧力が変動しても、膨張機構(60)に流入する冷媒の密度の変化が小さいことから、膨張機構(60)に流入できる冷媒の質量流量の変化は小さい。したがって、膨張機構(60)を通過できる冷媒の質量流量が、圧縮機構(40)を通過できる冷媒の質量流量に対して相対的に少なくなる(図3の(A1)参照)。
このような運転状態では、上記膨張側バイパス路(73)の膨張側調整弁(74)を開き、高段側膨張機構(61)に流入する超臨界状態の高圧冷媒の一部を膨張側バイパス路(73)から低段側膨張機構(62)に導入する。こうすることによって、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも小さくなる運転条件であっても、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させることができる。
逆に、運転条件が変化して低圧冷媒圧力が低下すると、この圧力低下に伴って圧縮機構(40)に吸入される冷媒の密度が小さくなり、圧縮機構(40)の吐出冷媒の質量流量が低下する。一方、高圧冷媒圧力が変動しても、膨張機構(60)に流入する冷媒の密度の変化が小さいことから、膨張機構(60)に流入できる冷媒の質量流量の変化は小さい。したがって、膨張機構(60)を通過できる冷媒の質量流量が、圧縮機構(40)を通過できる冷媒の質量流量に対して相対的に大きくなる(図3の(C1)参照)。
このような運転状態では、上記圧縮側バイパス路(71)の圧縮側調整弁(76)を開き、高段側膨張機構(61)を流れた中間圧の冷媒の一部を圧縮側バイパス路(71)から高段側圧縮機構(42)に導入する。こうすることによって、実際の膨圧容積比が設計膨圧容積比よりも大きくなる運転条件であっても、膨張機構(60)から吐出される冷媒の質量流量を、圧縮機構(40)から吐出される冷媒の質量流量に一致させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、上記膨張側バイパス路(73)を設けるようにしたために、膨圧容積比が膨張機構(60)の設計値よりも小さくなると、膨張側調整弁(74)の開度を調整し、高段側膨張機構(61)をバイパスして低段側膨張機構(62)に導入する冷媒流量を調節することができる。この結果、圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを均衡させることができる。
また、上記圧縮側調整弁(76)を有する圧縮側バイパス路(71)を設けるようにしたために、膨圧容積比が膨張機構(60)の設計値よりも大きくなると、圧縮側調整弁(76)の開度を調整し、高段側圧縮機構(42)に導入する中間圧の冷媒流量を調節することができる。この結果、圧縮機構(40)からの吐出冷媒量と膨張機構(60)からの流出冷媒量とを均衡させることができる。したがって、膨圧容積比を自由に設定することができる。その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
〈発明の実施形態5〉
本実施形態は、図8に示すように、実施形態1が低段側膨張機構(62)を膨張弁で構成したのに代えて、低段側膨張機構(62)を膨張機で構成したものである。
つまり、高段側膨張機構(61)及び低段側膨張機構(62)は、圧縮膨張ユニット(30)のケーシング(31)の内部に配置され、いわゆる揺動ピストン型の流体機械で構成されている。そして、電動機(50)のシャフト(32)の上端が延長されて該シャフト(32)に連結されている。つまり、上記高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)と電動機(50)と圧縮機構(40)とがシャフト(32)によって一体に回転するように構成されている。その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
また、本実施形態の膨張機の低段側膨張機構(62)は、実施形態4に適用してもよく、その際、上記高段側膨張機構(61)の容積より、低段側膨張機構(62)の容積が大きく設定されている。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態1〜5について、以下のような構成としてもよい。
先ず、本発明は、暖房運転のみを行う暖房専用の空調機及び冷房運転のみを行う冷房専用の空調機に適用してもよい。
また、本発明の冷凍装置は、空調機に限られず、各種の冷却装置などに適用してもよい。
また、本発明の冷媒は、二酸化炭素に限られるものではない。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、膨張動力を回収する冷凍装置について有用である。
実施形態1における空調機の概略構成図である。 実施形態1における空調機の制御を示すフロー図である。 従来の空調機における各運転状態のp−h線図である。 実施形態1における空調機の各運転状態のp−h線図である。 実施形態2における空調機の概略構成図である。 実施形態3における空調機の概略構成図である。 実施形態4における空調機の概略構成図である。 実施形態5における空調機の概略構成図である。
符号の説明
10 空調機
20 冷媒回路
21 熱源側熱交換器
22 利用側熱交換器
30 圧縮膨張ユニット
40 圧縮機構
41 低段側圧縮機構
42 高段側圧縮機構
50 電動機
60 膨張機構
61 高段側膨張機構
62 低段側膨張機構
70 気液分離器
71 圧縮側バイパス路
72 圧縮側調整弁(調整機構)
73 膨張側バイパス路
74 膨張側調整弁(調整機構)

Claims (7)

  1. 圧縮機構(40)と熱源側熱交換器(21)と膨張機構(60)と利用側熱交換器(22)とが接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備えた冷凍装置あって、
    上記膨張機構(60)は、冷媒を2段膨張させるように高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)とを備え、少なくとも上記高段側膨張機構(61)が膨張機で構成されて少なくもと上記高段側膨張機構(61)と圧縮機構(40)とが連結される一方、
    上記冷媒回路(20)は、高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間の中間圧冷媒を圧縮機構(40)の圧縮途中にインジェクションする圧縮側バイパス路(71)を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮側バイパス路(71)は、流量調整自在な調整機構(76)を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1において、
    上記圧縮機構(40)は、冷媒を2段圧縮させるように低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)とを備える一方、
    上記圧縮側バイパス路(71)の一端は、上記低段側圧縮機構(41)と高段側圧縮機構(42)との間に接続されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1において、
    上記高段側膨張機構(61)と低段側膨張機構(62)との間には、気液分離器(70)が設けられ、
    上記圧縮側バイパス路(71)の一端は、上記気液分離器(70)に接続されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1において、
    上記冷媒回路(20)は、高段側膨張機構(61)に流入する高圧冷媒の一部を低段側膨張機構(62)に導入する膨張側バイパス路(73)を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項5において、
    上記膨張側バイパス路(73)は、流量調整自在な調整機構(74)を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1において、
    上記冷媒回路(20)は、超臨界冷凍サイクルを行うように構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
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