JP2006278919A - 瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法並びに希土類焼結磁石成形用金型 - Google Patents

瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法並びに希土類焼結磁石成形用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】 成形や研削加工に起因する不良品発生率を低減し、さらに焼結体の削り代を少なくして、外形削り出し加工の材料ロスを低減する。
【解決手段】 希土類磁石用磁性粉末を配向磁界中で圧縮成形する圧縮成形工程と、前記圧縮成形工程により得られる成形体を焼結させる焼成工程と、前記焼成工程により得られる焼結体を瓦状焼結体に研削加工する研削工程と、を備えている。前記圧縮成形工程では、前記瓦状焼結体11の外周曲面12の形状と略同一形状の円弧状曲面2と、この曲面2の曲率中心側において曲面2と対向する平面3と、を有する成形体1に圧縮成形する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外周曲面及び内周曲面が円弧状である瓦状(C型)希土類焼結磁石及びその製造方法並びに希土類焼結磁石成形用金型に係り、とくに総磁束分布(フラックス分布)が均一で、不良品の発生が少なく歩留まりを向上させ得る瓦状希土類焼結磁石、さらに焼結体の外形削り出し加工の材料ロスを低減できる或いは加工時間を短縮できる希土類焼結磁石の製造方法、並びにそれに用いる希土類焼結磁石成形用金型に関する。
希土類焼結磁石は近年、家電や産業機械向けにフェライト磁石からの置換が進んできている。このような希土類焼結磁石のうち、外周曲面及び内周曲面が円弧状である瓦状(C型)希土類焼結磁石はモータ、アクチュエータ等に用いられている。
このような希土類焼結磁石の作製においては、成形用金型に希土類磁石用磁性粉末を充填し、配向磁界中で圧縮成形(プレス成形)して直方体状(断面矩形状)の複数個取りの成形体ブロック(あるいは当初より所望形状(厚み及び長さ)の直方体状となるように成形体)を作製し、これを焼成して焼結体ブロック(あるいは当初より所望形状(厚み及び長さ)の焼結体)を得ている。この焼結体ブロックを複数個分に切断した焼結体から瓦状希土類焼結磁石を得るために、焼結体の外周に総形砥石を用いて瓦状(C型)に研削加工することが行われていた。あるいは、当初から瓦状の成形体となるように単品成形して焼成することが行われていた。なお、総形砥石とは被加工物の外周面や内周面の形状に合わせた断面形状を有する回転砥石である。
薄肉幅広の瓦状希土類焼結磁石は、成形用金型に磁性粉末を充填し配向磁界中で圧縮成形を行って得られた直方体状の複数個取りの成形体ブロックを焼結させ、この焼結により得られた焼結体ブロックを所望形状(厚み及び長さ)となるように切断して、あるいは当初より所望形状(厚み及び長さ)の直方体状となるように成形し、焼結させ、図4(A)の直方体状(断面矩形状)焼結体を得ている。これら焼結体に対して外形削り出し加工を行って(例えば、外周曲面及び内周曲面を総形砥石を用いて研削)、図4(B)の瓦状に加工する、という第1の方法で、作製している。
しかし、上記第1の方法では、直方体状焼結体ブロックに対して切断及び外形削り出し加工を行うため、切断代や削り代が多いため、研削時間が長くなり、材料ロスが多くなる。このため製造コストが高くなる問題があった。特に、薄肉幅広で曲率半径の小さな瓦状希土類焼結磁石を製造する際にこの問題は顕著である。
また、厚肉幅狭の瓦状希土類焼結磁石は、概略瓦型形状に成形した成形体を焼結させた焼結体に外形削り出し加工を行い、瓦型形状に加工する、という第2の方法で作製している。瓦型形状に成形することに起因してクラック(成形時及び焼結後の加工において)の発生が多く、製品歩留まりが悪い、という問題があった。
さらに、肉厚が比較的小さい瓦状希土類焼結磁石を得るために、第2の方法を用いると、成形時における長さ方向(充填深さ方向)の磁性粉末の充填バラツキに起因して最終製品の総磁束分布(フラックス分布)が均一にならない、という問題があった。
瓦状希土類焼結磁石に関する公知文献としては、下記特許文献1及び特許文献2がある。
特開2003−333808号公報
特許文献1には、焼結体ブロックの外周及び内周の曲率半径を同一にすることによって、材料ロスの低減、切削回数の削減、保管場所の省スペース化が可能な、瓦状マグネットとその製造方法が開示されている。但しこの方法は、外周及び内周の曲率半径が同一の磁石以外には適用できないきらいがある。
本発明は、上記の点に鑑み、総磁束分布の特性が均一な瓦状希土類焼結磁石を作製する場合に、成形や研削加工に起因する不良品発生率を低減し、さらに焼結体の削り代が少なく(研削する体積が少なく)、外形削り出し加工の材料ロスを低減できる希土類焼結永久磁石の製造方法、並びにそれに用いる希土類焼結磁石成形用金型を提供することを第1の目的とするものである。
また、本発明は、総磁束分布の特性が均一で、不良品の発生が少なく歩留まりを向上させ得る瓦状希土類焼結磁石を提供することを第2の目的とするものである。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、本発明に係る瓦状希土類焼結磁石の製造方法は、
希土類磁石用磁性粉末を配向磁界中で圧縮成形する圧縮成形工程と、
前記圧縮成形工程により得られる成形体を焼結させる焼成工程と、
前記焼成工程により得られる焼結体を瓦状焼結体に研削加工する研削工程と、を備える瓦状希土類焼結磁石の製造方法であって、
前記圧縮成形工程では、前記瓦状焼結体の外周曲面の形状と略同一形状の円弧状曲面である第1の面と、該第1の面の曲率中心側において該第1の面と対向する平面である第2の面と、を有する成形体に圧縮成形することを特徴としている。
前記瓦状希土類焼結磁石の製造方法において、前記研削工程は、前記外周曲面の幅をa、前記外周曲面と前記外周曲面に対向する内周曲面との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、
a/b≦7.5、かつL≦100mm
に研削加工するとよい。
前記瓦状希土類焼結磁石の製造方法において、前記焼成工程で得られた焼結体は、前記第1の面の幅をa、前記第1の面と第2の面との中央部分の厚さをb’、長さをLとしたとき、
a/b’≦7.5かつL≦100mm
であるとよい。
前記瓦状希土類焼結磁石の製造方法において、前記研削工程は、それぞれ総形砥石を用いて、前記焼成工程で得られた焼結体の前記第1の面を前記外周曲面となるように研削加工する外周加工工程と、当該焼結体の前記第2の面を前記内周曲面となるように研削加工する内周加工工程と、を備えるとよい。
前記瓦状希土類焼結磁石の製造方法において、前記外周加工工程は、前記内周加工工程より研削加工速度を速くするとよい。
本発明に係る瓦状希土類焼結磁石は、円弧状曲面である外周曲面と、該外周曲面に対向する円弧状曲面である内周曲面とを有する構成であって、
前記外周曲面の幅をa、前記外周曲面と内周曲面との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、
a/b≦7.5、かつL≦100mm
であることを特徴としている。
本発明に係る希土類焼結磁石成形用金型は、円弧状の曲面と、該円弧状の曲面の曲率中心側において該円弧状の曲面と対向する平面と、を有する成形空間を備えることを特徴としている。
本発明に係る瓦状希土類焼結磁石の製造方法によれば、総磁束分布の特性が均一化した瓦状希土類焼結磁石を成形や研削加工に伴う不良品発生率を低減可能とし、さらに焼結体の削り代が少なく(研削する体積が少なく)、外形削り出し加工の材料ロスを低減可能である。
また、本発明に係る瓦状希土類焼結磁石によれば、外周曲面の幅をa、外周曲面と内周曲面との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、
a/b≦7.5、かつL≦100mm
に設定することにより、総磁束分布の特性の均一化を図ることができる。
本発明に係る希土類焼結磁石成形用金型によれば、上記製造方法の製造過程において希土類磁石用磁性粉末の充填が容易となり、充填バラツキも少なくなり、その充填バラツキに起因する不良発生の低減、歩留まり向上や機械的強度の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法並びに希土類焼結磁石成形用金型の実施の形態を図面に従って説明する。ここに説明する以外の希土類磁石用磁性粉末の組成やその製造方法、あるいは希土類焼結磁石の製造方法は従来から知られている様々な技術を適用するとよい。
図1は、本発明に係る瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法の実施の形態を示す説明図である。図1(A)は、後述する圧縮成形(プレス成形)工程により得られた成形体1の斜視図、図1(B)は成形体1を焼成した焼結体に対して外形削り出し加工を施した瓦状希土類焼結磁石11の斜視図であり、この瓦状希土類焼結磁石11は円弧状曲面である外周曲面12と、該外周曲面12に対向する円弧状曲面である内周曲面13とを有するものである。
図1(A)に示されるように、成形体1は、前記外周曲面12の形状と略同一形状である円弧状の曲面2(第1の面)と、この曲面2の曲率中心側において当該曲面2と対向する平面3(第2の面)と、を有する略カマボコ形状をなしている。平面3は後述する研削工程で内周曲面13に加工される部分である。
瓦状希土類焼結磁石の製造に当たっては、まず、圧縮成形工程を行う。すなわち、希土類磁石用磁性粉末として、R−T−B系(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種、TはFe、Coを含む遷移金属元素、Bは硼素)磁性粉末を成形用金型に充填し、配向磁界中にて圧縮成形する。この圧縮成形工程では、得られる成形体1が、図1(A)に示されるように、瓦状希土類焼結磁石11の外周曲面12の形状と略同一形状である円弧状の曲面2(第1の面)と、この曲面2の曲率中心側において当該曲面2と対向する平面3(第2の面)と、を有するように行われる。
具体的には、成形空間21が図2に示される形状(円弧状の曲面22と、該円弧状の曲面22の曲率中心側において当該曲面22と対向する平面23と、を有する形状)である成形用金型20を用いている。この成形用金型20は、例えば成形空間21を形成するためのダイ26と、上パンチ24及び下パンチ25とを備えるものである。そして、成形用金型20の成形空間21内にR−T−B系希土類磁石用磁性粉末を充填し、配向磁界中(例えば、平面3から曲面2へ向かう一様な磁界中)で、上パンチ24及び下パンチ25を用いて圧縮成形する。
次に、焼成工程において、前記圧縮成形工程で得られた図1(A)の成形体1を焼成して同様形状の曲面2及び平面3を有する焼結体を得る。そして、研削工程において、焼結体を、円弧状の曲面である外周曲面12と、該外周曲面12と略平行に対向する円弧状の曲面である内周曲面13と、を有する瓦状形状に総形砥石を用いて研削加工し、図1(B)に示される瓦状希土類焼結磁石を得る。
具体的には、前記総形砥石を用いて、焼結体の円弧状の曲面2を前記外周曲面12となるように研削加工(外周加工)し、前記平面3を前記内周曲面13となるように研削加工(内周加工)するが、外周加工は、焼結体の曲面2の形状が外周曲面12の形状と略同一になるように前記圧縮成形工程にて成形されているので、内周加工より研削加工速度を早くすることが可能であり、総形砥石に負荷をかけることなく短時間で行うことができる。
とくに、上記瓦状希土類焼結磁石の製造において、成形体1を焼成した研削前の焼結体の第1の面としての曲面2の幅をa、曲面2のと第2の面としての平面3との中央部分の厚さ(高さ)をb’、長さをLとしたとき、
a/b’≦7.5かつL≦100mm
に設定する。研削後の瓦状希土類焼結磁石における外周曲面12の幅をa、前記外周曲面と内周曲面との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、
a/b≦7.5、かつL≦100mm
となるように設定する。このように設定することで、磁性粉末充填のバラツキを少なくし成形を容易とすることが可能で、瓦状希土類焼結磁石の製造時における不良発生の低減、歩留まり向上を図ることができ、また瓦状希土類焼結磁石の総磁束分布の特性の均一化を図ることができる。なお、瓦状希土類焼結磁石の長さ方向Lは、使用するモータ、アクチュエータ等の設計にもよるが、3.0≦L≦40mm程度が大半を占めている。この場合、研削前の形状がa/b’<2.5(切削後の形状がa/b<3.8)となると厚肉となってくるので、概略瓦型形状に成形体を成形する場合でも、磁性粉末充填のバラツキの問題は殆ど発生しない。よって、上記瓦状希土類焼結磁石の製造においては研削前の形状比a/b’は、2.5≦a/b’≦7.5、研削後の形状比a/bは、3.8≦a/b≦7.5となるように設定するとよい。
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) 研削後の瓦状希土類焼結磁石の形状において、外周曲面の幅をa、外周曲面と内周曲面との中央部分の厚さb、長さをLとしたとき、
a/b≦7.5、かつL≦100mm
に設定することにより、総磁束分布の特性の均一化を図ることができる。
(2) 圧縮成形工程は、成形用金型20を用いて得た成形体1が、瓦状希土類焼結磁石11の外周曲面12の形状と略同一形状である円弧状の曲面2と、この曲面2の曲率中心側において当該曲面2と対向する平面3と、を有するように(略カマボコ形状をなすように)行われるため、直方体状の焼結体から瓦状希土類焼結磁石を製造する場合に比べて、研削工程にかかる材料ロスを少なくすること及び加工時間を短くすることが可能で、製造コストを抑えることができる。本発明者の実験によれば、本実施の形態の製造過程で用いる成形体1の重量は、最終的な磁石形状にもよるが、従来技術による直方体状の成形体の重量より20〜30%程度小さくすることができる。また、略瓦型形状に予め成形した成形体から瓦状希土類焼結磁石を製造する場合に比べて、不良発生の低減が可能で、不良品率の低減、製品歩留まりの向上を図ることができる。
(3) 成形体1の外形削り出し加工は、当該成形体1の第1の面としての曲面2の形状が作製すべき瓦状希土類焼結磁石11の外周曲面12の形状と略同一になるように圧縮成形工程にて成形されているため、過剰な削り代がなく、直方体状の成形体から瓦状希土類焼結磁石を製造する場合に比べて速く短時間で加工でき、効率がよい。本発明者の実験によれば、直方体状の成形体から瓦状希土類焼結磁石を製造する場合における総形砥石を用いた研削工程の研削速度は、内周加工と外周加工と共に4m/時であったのに対し、本実施の形態の研削工程の研削速度は、焼結体の形状(大きさ)によるものの、内周加工は同じ4m/時であったが、外周加工は8m/時にまで高速化が可能になった。
(4) 希土類磁石用磁性粉末を充填する成形用金型20は、図2に示される形状(円弧状の曲面22と、該円弧状の曲面の曲率中心側において該円弧状の曲面と対向する平面23と、を有する形状)である成形空間21を有しているため、円弧状曲面である外周曲面と内周曲面を持つ成形体、特に薄肉幅広の成形体に成形する場合と比べて、前記磁性粉末を均一に充填することができ、充填バラツキも少なくなり、その充填バラツキに起因する不良発生の低減、歩留まり向上や機械的強度を向上させる希土類焼結磁石の製造方法を実現できる。
以下、本発明の瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法の実施例を示すとともに、成形工程の材料ロスと研削工程の研削速度(研削に要する時間)とについて、従来例と対比しつつ説明する。
磁石形状:
図3(A)のように、実施例及び従来例共に作製すべき瓦状希土類焼結磁石11の外形は同じであり、その外周曲面12の幅をa、外周曲面12と内周曲面13との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、a=18.25mm,b=3.0mm,L=40.0mm(a/b=6.08、かつL=40.0mm)である。また、全体高さをb’としたとき、b’=4.80mm(a/b’=3.80)である。磁石材料はNd−Fe−B系希土類磁石用磁性粉末とした。
成形条件:
従来例ではNd−Fe−B系希土類磁石用磁性粉末を、直方体状(断面矩形状)8個取りのブロック体に成形した(焼結した後に図3(B)のように8個に切断した)。
実施例では、Nd−Fe−B系希土類磁石用磁性粉末を、焼結後に図3(C)のように瓦状希土類焼結磁石11の外周曲面12の形状と略同一形状である円弧状の曲面2と、この曲面2の曲率中心側において当該曲面2と対向する平面3と、を有するように(略カマボコ形状に)成形した。
焼成条件:
実施例及び従来例共に同じ条件で焼結体を焼成した。
切削条件:
従来例では、ブロック状に成形後、焼成し、高さb’=5.44mmに切断し、その後、総形砥石を用いて瓦状(C型)形状に削り出した。具体的に言うと、焼結体ブロックサイズ42.0mm×18.85mm×46.9mmを8枚にスライスし、42.0mm×18.85mm×5.44mm(幅a=18.85mm、高さb’=5.44mm、長さL=42.0mmとした。)の加工サイズとした。焼結体重量は1個あたり32.54gであった。この加工サイズの焼結体に対して、総形砥石を用いて外周面側及び内周面側の研削加工を行った。研削加工速度は、外周面側及び内周面側共に4m/時であった。
実施例では、図3(C)の成形体1の円弧状の曲面2を前記外周曲面12となるように研削加工(外周加工)し、前記平面3を前記内周曲面13となるように研削加工(内周加工)した。焼結体の寸法は、幅aが18.85mm、中央の厚さ(高さ)b’が5.44mm、長さLが42.0mmである。焼結体重量は1個あたり25.16gであった。従来比で重量が1個あたり7.38g減少し、減少率は22.7%である。加工速度は、外周面側が8m/時、内周面側が4m/時であった。外周面側の研削加工は総形砥石に負荷をかけることなく従来例よりも研削加工速度を早くすることが可能になり、加工時間の短縮が可能となった。
以上本発明の実施の形態及び実施例について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明に係る瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法の実施の形態であって、(A)は製造過程における成形体の斜視図、(B)は本実施の形態で得られる瓦状希土類焼結磁石の斜視図である。 本発明に係る希土類焼結磁石成形用金型の実施の形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る瓦状希土類焼結磁石及びその製造方法の実施例と従来例との対比であって、(A)は瓦状希土類焼結磁石の形状を示す説明図、(B)は断面矩形状の焼結体から瓦状希土類焼結磁石の形状に切削加工する従来例の場合の説明図、(C)は略カマボコ形状の焼結体から瓦状希土類焼結磁石の形状に切削加工する実施例の場合の説明図である。 瓦状希土類焼結磁石の製造方法の従来例であって、(A)は製造過程における直方体状成形体の斜視図、(B)は外形削り出し加工後の瓦状希土類焼結磁石の斜視図である。
符号の説明
1 成形体
2 円弧状の曲面(第1の面)
3 平面(第2の面)
11 瓦状希土類焼結磁石
12 外周曲面
13 内周曲面
20 成形用金型
21 成形空間
22 円弧状の曲面
23 平面
24 上パンチ
25 下パンチ
26 ダイ

Claims (6)

  1. 希土類磁石用磁性粉末を配向磁界中で圧縮成形する圧縮成形工程と、
    前記圧縮成形工程により得られる成形体を焼結させる焼成工程と、
    前記焼成工程により得られる焼結体を瓦状焼結体に研削加工する研削工程と、を備える瓦状希土類焼結磁石の製造方法であって、
    前記圧縮成形工程では、前記瓦状焼結体の外周曲面の形状と略同一形状の円弧状曲面である第1の面と、該第1の面の曲率中心側において該第1の面と対向する平面である第2の面と、を有する成形体に圧縮成形することを特徴とする瓦状希土類焼結磁石の製造方法。
  2. 前記研削工程は、前記外周曲面の幅をa、前記外周曲面と前記外周曲面に対向する内周曲面との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、
    a/b≦7.5、かつL≦100mm
    に研削加工することを特徴とする請求項1記載の瓦状希土類焼結磁石の製造方法。
  3. 前記焼成工程により得られる焼結体は、前記第1の面の幅をa、前記第1の面と第2の面との中央部分の厚さをb’、長さをLとしたとき、
    a/b’≦7.5かつL≦100mm
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の瓦状希土類焼結磁石の製造方法。
  4. 前記研削工程は、それぞれ総形砥石を用いて、前記焼成工程で得られた焼結体の前記第1の面を前記外周曲面となるように研削加工する外周加工工程と、当該焼結体の前記第2の面を前記内周曲面となるように研削加工する内周加工工程と、を備え、
    前記外周加工工程は、前記内周加工工程より研削加工速度を速くすることを特徴とする請求項1,2又は3記載の瓦状希土類焼結磁石の製造方法。
  5. 円弧状曲面である外周曲面と、該外周曲面に対向する円弧状曲面である内周曲面とを有する瓦状希土類焼結磁石であって、
    前記外周曲面の幅をa、前記外周曲面と内周曲面との中央部分の厚さをb、長さをLとしたとき、
    a/b≦7.5、かつL≦100mm
    であることを特徴とする瓦状希土類焼結磁石。
  6. 円弧状の曲面と、該円弧状の曲面の曲率中心側において該円弧状の曲面と対向する平面と、を有する成形空間を備えることを特徴とする希土類焼結磁石成形用金型。
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