JP2006273088A - 車両用歩行者保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用歩行者保護装置において、降雨時等に歩行者が車両に衝突した際に、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突することを抑制する。
【解決手段】車両用歩行者保護装置20は、衝突物センサ21と雨量センサ22とリフト装置5とECU26とを備えている。ECU26は、衝突物センサ21からの衝撃波形のピーク値に基づき、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであるか否かを判定し、該衝突物が歩行者Pであると判定したときは、リフト装置5を作動させて、ボンネットフード3の後端部をリフトアップさせる。ECU26は、衝突物が歩行者Pであると判定した場合であって降雨を検知したと判定したときは、降雨を検知しないと判定したときよりもリフト装置5の変位動作に要する時間を短くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用歩行者保護装置に関するものである。
従来から、歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この車両用歩行者保護装置は、ボンネットフードの後部を上方に変位可能なリフト装置と、車両のフロントバンパに設けられているとともに、該フロントバンパに衝突した衝突物を検知する衝突物センサと、衝突物センサからの衝突物検知信号を受信したときに、該衝突物検知信号に基づき、衝突物が歩行者であるか否かを判定する判定手段と、判定手段により衝突物が歩行者であると判定されたときに、リフト装置を作動させる制御手段とを備えている。そして、車両用歩行者保護装置では、フロントバンパに衝突した衝突物が歩行者であるときには、リフト装置を作動させて、ボンネットフードの後部を上方に変位させる。これにより、その歩行者の頭部や胸部等の衝撃を吸収して、歩行者を保護している。
特開平11−28994号公報
ところで、降雨時等には、ボンネットフードの上面がその降雨等により濡れて滑りやすくなる。そのため、上記車両用歩行者保護装置では、降雨時等に歩行者がフロントバンパに衝突した際には、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置において、降雨時等に歩行者が車両に衝突した際に、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突することを抑制する技術を提供することにある。
第1の発明は、歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置であって、歩行者との衝突を予知又は検知する衝突検知手段と、車両のボンネットフードの後部を上方に変位可能なリフト手段と、上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知されたときに、上記リフト手段を作動させる制御手段と、降雨又は降雪を検知する降雨検知手段と、上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときに、上記リフト手段の変位動作に要する時間又は上記リフト手段の作動タイミングを変更するタイミング補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
これにより、衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときには、タイミング補正手段により、リフト手段の変位動作に要する時間又はリフト手段の作動タイミングを変更して、ボンネットフードの後部を上方に変位させるので、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、ボンネットフードの上面がその降雨又は降雪により濡れて滑りやすくなっていても、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突するのを抑制し得る。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記タイミング補正手段は、上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときは、上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときよりも上記リフト手段の変位動作に要する時間を短くし又は上記リフト手段の作動タイミングを早くするように構成されていることを特徴とするものである。
これにより、降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときには、タイミング補正手段により、降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときよりもリフト手段の変位動作に要する時間を短くし又はリフト手段の作動タイミングを早くして、ボンネットフードの後部を上方に変位させるので、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、降雨時及び降雪時以外の時よりも早めにボンネットフードの後部を上方に変位させることできる。そのため、ボンネットフードの上面は、降雨時及び降雪時以外の時よりも早めに傾く。したがって、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、ボンネットフードの上面がその降雨又は降雪により濡れて滑りやすくなっていても、上述のように、ボンネットフードの上面は比較的早めに傾くので、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突するのを抑制できる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記衝突検知手段は、歩行者との衝突を検知するように構成されており、上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときに、上記衝突検知手段の検知感度を補正する感度補正手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
尚、本発明の「衝突検知手段の検知感度を補正する」とは、手段の如何を問わず、衝突検知手段の検知感度を実質的に補正することをいう。
ところで、車両の表面における車両に衝突した衝突物を検知する衝突物検知手段の配設位置に対応する部分に、降雨又は降雪により水滴が付着し、その部分の摩擦係数が小さくなっているときは、歩行者が車両に衝突した際において、歩行者が上記部分で滑ってしまい、その衝突による衝撃力が分散してしまう。そのため、衝撃力が、水滴が付着していないときよりも小さくなってしまう。すなわち、上記部分に水滴が付着しているときは、衝突物検知手段の検知感度は水滴が付着していないときよりも低くなってしまい、衝突物検知手段の検知の精度が低くなる。この場合、車両用歩行者保護装置では、何らかの不具合が発生するおそれがある。例えば、車両に衝突した衝突物は実際には歩行者であるにも拘わらず、その衝突物は歩行者であると認識されず、リフト手段が作動しない場合等が考えられる。
ここで、本発明によれば、降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときには、感度補正手段により、衝突検知手段の検知感度を補正するので、車両の表面における衝突物検知手段の配設位置に対応する部分に降雨又は降雪により水滴が付着していても、衝突検知手段の検知の精度を高いレベルで維持し得る。そのため、車両に衝突した衝突物は実際には歩行者であるにも拘わらず、その衝突物は歩行者であると認識されず、リフト手段が作動しないような事態を回避できる。
第4の発明は、歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置であって、歩行者との衝突を予知又は検知する衝突検知手段と、車両のボンネットフードの後部を上方に第1所定量変位可能な第1リフト手段と、上記ボンネットフードの後部を上方に第1所定量よりも大きい第2所定量変位可能な第2リフト手段と、降雨又は降雪を検知する降雨検知手段と、上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときに、上記第1リフト手段を作動させる一方、上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときに、上記第2リフト手段を作動させる制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
これにより、衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときには、制御手段により、第1リフト手段を作動させて、ボンネットフードの後部を上方に第1所定量変位させる一方、衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときには、制御手段により、第2リフト手段を作動させて、ボンネットフードの後部を上方に第1所定量よりも大きい第2所定量変位させる。すなわち、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、ボンネットフードの後部の上方への変位量は降雨時及び降雪時以外の時よりも大きい。そのため、降雨時又は降雪時におけるボンネットフードの上面の水平方向に対する傾きは、降雨時及び降雪時以外の時よりも大きくなる。したがって、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、ボンネットフードの上面がその降雨又は降雪により濡れて滑りやすくなっていても、上述のように、ボンネットフードの上面の水平方向に対する傾きは比較的大きいので、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突するのを抑制できる。
第1の発明によれば、衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときには、タイミング補正手段により、リフト手段の変位動作に要する時間又はリフト手段の作動タイミングを変更して、ボンネットフードの後部を上方に変位させるので、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、ボンネットフードの上面がその降雨又は降雪により濡れて滑りやすくなっていても、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突するのを抑制し得る。
第4の発明によれば、衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときには、制御手段により、第1リフト手段を作動させて、ボンネットフードの後部を上方に第1所定量変位させる一方、衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときには、制御手段により、第2リフト手段を作動させて、ボンネットフードの後部を上方に第1所定量よりも大きい第2所定量変位させる。そのため、降雨時又は降雪時におけるボンネットフードの上面の水平方向に対する傾きは、降雨時及び降雪時以外の時よりも大きくなる。したがって、降雨時又は降雪時に歩行者が車両に衝突した際において、ボンネットフードの上面がその降雨又は降雪により濡れて滑りやすくなっていても、上述のように、ボンネットフードの上面の水平方向に対する傾きは比較的大きいので、その歩行者がボンネットフード上を滑ってフロントウィンドウに衝突するのを抑制できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る車両用歩行者保護装置20が搭載された車両1は、車体(ボディ)2と、ボンネットフード3と、フロントバンパ4とを備えている。
ボンネットフード3は、車両1の前部に形成されたエンジンルームの上部に位置するフード用開口を開閉自在に覆っている。ボンネットフード3の上面は、車幅方向中央部の高さ位置が両端部よりも高い湾曲状の面であって、車両後側から前側に向かって下向きに傾斜するものである。
図2に示すように、ボンネットフード3の裏面の後端部の車幅方向両端部(車両左右両端部)と車体2との間には、リフト装置5(リフト手段)がそれぞれ配設されている。このリフト装置5は、ボンネットフード3の後端部を上方に変位可能なものである。リフト装置5は、フード側ヒンジアーム5aと車体側ヒンジアーム5bと第1支点ピン5cと第2支点ピン5dと破断ピン5eとシリンダ5fと第1及び第2インフレータ5j,5kとフードセンサ5iとを有する。フード側ヒンジアーム5aは、前部がボンネットフード3の裏面の後端部に取り付けられ、後端部が、車体側ヒンジアーム5bの後端部に車幅方向に延びる軸周りに回転可能に第1支点ピン5cで取り付けられている。フード側ヒンジアーム5aは、通常時は、第1支点ピン5cを支点として回転可能になっている。このフード側ヒンジアーム5aの回転により、ボンネットフード3は開閉可能になっている。車体側ヒンジアーム5bは、前端部が、車体2に車幅方向に延びる軸周りに回転可能に第2支点ピン5dで取り付けられ、中間部が破断ピン5eで車体2に取り付けられている。車体側ヒンジアーム5bは、後述のECU26によりフロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定されたときは、第2支点ピン5dを支点として図2で示す反時計回りに回転する。この車体側ヒンジアーム5bの回転により、ボンネットフード3の後端部が上方に変位する。これにより、フロントバンパ4に衝突した歩行者Pの頭部や胸部等の衝撃を吸収して、歩行者Pを保護できる。シリンダ5fは、車体2に取り付けられ、ロッド部5hを有する。このロッド部5hの先端部が車体側ヒンジアーム5bの後部に取り付けられている。第1及び第2インフレータ5j,5kは、車体2に取り付けられ、ECU26によりフロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定されたときにいずれか一方が作動する。この第1又は第2インフレータ5j,5kの起動により、ロッド部5hは車体側ヒンジアーム5bを上方に突き上げ、これに伴い、車体側ヒンジアーム5bは第2支点ピン5dを支点として回転する。このとき、破断ピン5eは破断する。尚、第1及び第2インフレータ5j,5kは、火薬の充填量が相違しており、第2インフレータ5kは、火薬が第1インフレータ5jよりも多く充填されている。これにより、第2インフレータ5kの作動時は、リフト装置5の変位動作に要する時間が第1インフレータ5jの作動時よりも短くなる。ここで、「リフト装置5の変位動作に要する時間」とは、ボンネットフード3のリフトアップの開始から完了までに要する時間である。但し、ロッド部5hのストローク量は、第1インフレータ5jの作動時と第2インフレータ5kの作動時とで同じである。フードセンサ5iは、ボンネットフード3の閉状態を検知するものである。
ボンネットフード3の裏面の前端部の車幅方向中央部にはストライカ(図示せず)が設けられ、車体2におけるストライカの位置に対応する部分には、フードロック(図示せず)が設けられている。このフードロックがロック状態のときは、ストライカはフードロックに完全に嵌め合わされている。一方、フードロックが解除状態のときは、ストライカは、フードロックと係合した状態でフードロックからロック解除されている。
図1及び図3に示すように、フロントバンパ4は、車両1の先端部に設けられている。フロントバンパ4は、車幅方向に延び、バンパ表皮部(バンパフェース)4aと衝撃吸収部4bと後述の衝突物センサ21(衝突検知手段)とバンパビーム4cとを有する。これらバンパ表皮部4a、衝撃吸収部4b、衝突物センサ21及びバンパビーム4cは、車両前側から順に配設されている。バンパ表皮部4aは、樹脂製のものである。衝撃吸収部4bは、物体が車両1のフロントバンパ4に衝突したときにおけるその衝突による衝撃を吸収するものであり、衝撃吸収材からなる。衝突物センサ21は、バンパビーム4cの前面に取り付けられている。衝突物センサ21の詳細については、後述する。
図1及び図4に示すように、車両用歩行者保護装置20は、衝突物センサ21と雨量センサ22(降雨検知手段)と外気温センサ23と車速センサ24と上述のリフト装置5とエレクトリックコントロールユニット(以下、ECU)26とを備えている。尚、この車両用歩行者保護装置20は、車両1が時速20〜50kmで前進しているときに作動するようになっている。また、本発明の衝突検知手段の一部、制御手段、タイミング補正手段、判定手段及び感度補正手段は、ECU26に対応する。
衝突物センサ21は、歩行者Pとの衝突を検知するためのセンサであって、車両1のフロントバンパ4に衝突した衝突物を検知するコンタクト式のものである。衝突物センサ21は、上述のように、フロントバンパ4の内部に設けられている。衝突物センサ21は、物体が車両1のフロントバンパ4に衝突したときは、その衝突による衝撃力Fを検出し、その検出した衝撃力Fの時間的変化を示す衝撃波形を衝突物検知信号としてECU26に対して出力する(図6参照)。すなわち、衝突物検知信号は、衝突物センサ21により衝突物が検知されたときに発信される。
雨量センサ22は、降雨(雨滴)を検知するための流量計である。図5に示すように、雨量センサ22は、車体2のフロントフェンダの上端部に形成されたレインレール2aに配設されている。雨量センサ22は、降雨のときは、レインレール2aを流れる、その降雨による水の流量を検出することで雨量を検出し、その検出した雨量を示す雨量信号を降雨検知信号としてECU26に対して出力する。すなわち、降雨検知信号は、雨量センサ22により降雨が検知されたときに発信される。
図4に示すように、外気温センサ23は、外気温を検出するものである。車速センサ24は、車両1の速度を検出するものである。ECU26は、各センサ21〜24の出力信号に基づき、リフト装置5を作動させる。以下、これについて詳細に説明する。
ここで、衝突物センサ21から出力される衝撃波形の形状や大きさ等は、フロントバンパ4に衝突した衝突物の如何で相違する。例えば、図6に示すように、フロントバンパ4に衝突した衝突物が他の車両や電柱等であるときは、衝撃波形のピーク値(つまり衝撃力Fの最大値)は比較的大きく(図6の破線参照)、衝突物がボール等であるときは、衝撃波形のピーク値は比較的小さく(図6の一点鎖線参照)、衝突物が歩行者Pであるときは、衝撃波形のピーク値は上記2つのピーク値の間の値となる(図6の実線参照)。そこで、ECU26は、衝突物センサ21からの衝撃波形のピーク値に基づき、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであるか否かを判定することで、歩行者Pとの衝突を検知したか否かを判定する。具体的には、ECU26は、衝突物センサ21からの衝撃波形のピーク値が予め設定された所定の上限値と所定の下限値の範囲内にあるときは、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定する(つまり、歩行者Pとの衝突を検知したと判定する)一方、衝撃波形のピーク値が上記範囲外にあるときは、衝突物が歩行者P以外のものであると判定する。尚、これら所定の上限値と所定の下限値は、事前に実験を行ったりすることで求められている。そして、ECU26は、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定したときは、リフト装置5を作動させるための起爆信号をリフト装置5の第1及び第2インフレータ5j,5kのうちいずれか一方に対して出力する。これにより、リフト装置5が作動して、ボンネットフード3の後端部がリフトアップされる(図1の2点鎖線及び図2(b)参照)。一方、ECU26は、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者P以外のものであると判定したときは、第1及び第2インフレータ5j,5kに対して起爆信号を出力しない。このとき、リフト装置5は作動しない。尚、歩行者Pのフロントバンパ4への衝突からボンネットフード3のリフトアップの完了までに要する時間は、例えば数十ミリ秒である。
ところで、降雨時には、ボンネットフード4の上面がその降雨により濡れて滑りやすくなるため、降雨時に歩行者Pがフロントバンパ4に衝突した際には、その歩行者Pがボンネットフード4上を滑ってフロントウィンドウ7に衝突するおそれがある。また、衝突物センサ21からの衝撃波形の形状や大きさ等は、フロントバンパ4の表面に水滴が付着しているか否かでも相違する。すなわち、図7に示すように、フロントバンパ4の前面に降雨により水滴が付着し、フロントバンパ4の前面の摩擦係数が小さくなっているときは、歩行者Pがフロントバンパ4に衝突した際において、歩行者Pがフロントバンパ4の前面で滑ってしまい、その衝突による衝撃力Fが、水滴が付着していないときよりも小さくなる。これに伴い、その衝撃波形のピーク値が、水滴が付着していないときよりも小さくなる。すなわち、フロントバンパ4の外表面に水滴が付着しているときは、衝突物センサ21の検知感度(センシング感度)は水滴が付着していないときよりも低くなり、衝突物センサ21の検知の精度が低くなる。そのため、バンパ表皮部4aの表面に水滴が付着している場合、フロントバンパ4に衝突した衝突物は実際には歩行者Pであるにも拘わらず、衝撃波形のピーク値が上記範囲外となってしまい、その衝突物は歩行者P以外のものであると誤認され、リフト装置5が作動しないおそれがある。さらに、降雨時には、上述のように、歩行者Pがフロントバンパ4の前面で滑ってしまう分だけ、衝撃力Fのピークの発生タイミングが、水滴が付着していないときよりもΔtだけ遅れる。そこで、ECU26は、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定した場合であって降雨を検知したと判定したときは、リフト装置5の変位動作に要する時間を変更するとともに、降雨を検知したと判定したときは、衝突物センサ21の検知感度を補正する。具体的には、ECU26は、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定した場合であって降雨を検知したと判定したときは、降雨を検知しないと判定したときよりもリフト装置5の変位動作に要する時間を短くするとともに、降雨を検知したと判定したときは、降雨を検知しないと判定したときよりも衝突物センサ21の検知感度を高くする。以下、これについて詳細に説明する。
まず、ECU26は、雨量センサ22から雨量信号が入力されたときは、降雨を検知したか否かを判定する。次に、ECU26は、降雨を検知したと判定したときは、入力された雨量信号に基づき、雨量を測定(計測)する。次に、ECU26は、その測定した雨量や外気温や車速等に基づき、ボンネットフード3の上面及びフロントバンパ4の表面の摩擦係数を演算(算出)する。すなわち、ECU26は、ボンネットフード3の上面及びフロントバンパ4の表面の濡れ具合を求める。ここで、雨量が多いほど、ボンネットフード3の上面及びフロントバンパ4の前面の摩擦係数は小さくなる。次に、ECU26は、バンパ表皮部4aの表面の摩擦係数に基づき、衝突物センサ21の検知感度を高める。具体的には、ECU26は、衝突物センサ21からの衝突物検知信号を受信した際に、その衝撃波形(つまり衝撃値)に係数kを乗ずることで、衝突物センサ21の検知感度を高める。この係数kは、フロントバンパ4の表面の摩擦係数にほぼ比例する、1よりも大きい係数であって、その摩擦係数が小さくなるほど、大きくなるものである。係数kを乗じて得られた波形は、フロントバンパ4の表面に水滴が付着していない(つまり、フロントバンパ4の表面が乾いている)時における衝撃波形(図7の実線参照)に近似するようになっている。
そして、ECU26は、降雨を検知したと判定した場合であって、衝突物センサ21からの衝突物検知信号を受けたときは、係数kを乗じて得た波形のピーク値に基づき、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであるか否かを判定し、その衝突物が歩行者Pであると判定したときは、リフト装置5を第2インフレータ5kで作動させる。一方、ECU26は、降雨を検知しないと判定した場合であって、衝突物センサ21からの衝突物検知信号を受けたときは、その衝撃波形のピーク値に基づき、フロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであるか否かを判定し、その衝突物が歩行者Pであると判定したときは、リフト装置5を第1インフレータ5jで作動させる。以上により、ECU26により降雨を検知したと判定されたときは、リフト装置5の変位動作の所要時間は、降雨を検知しないと判定されたときよりも短くなる。これに伴い、ECU26により降雨を検知したと判定されたときは、ボンネットフード3の後端部は、降雨を検知しないと判定されたときよりも早く上方に変位する。尚、ECU26により降雨を検知したと判定されたときは、ボンネットフード3の上面の摩擦係数が小さいほど、リフト装置5の変位動作の所要時間を短くするのが望ましい。
−ECUによるリフト装置の制御−
以下、図8に示すフローチャートを参照しながら、ECU26によるリフト装置5の制御について説明する。尚、スタート時(つまりエンジン始動時)は、ボンネットフード3は閉状態である。
ステップS1では、雨量センサ22の出力信号に基づき、降雨を検知したか否かを判定する。ステップS1の判定結果がYESの場合はステップS2に進む一方、NOの場合はステップS5に進む。ステップS2では、雨量センサ22の出力信号に基づき、雨量を測定する。ステップS3では、その測定した雨量等に基づき、ボンネットフード3及びフロントバンパ4の摩擦係数を演算する。ステップS4では、その演算したフロントバンパ4の摩擦係数に基づき、衝突物センサ21の検出感度を高める。
ステップS5では、衝突物センサ21の出力信号に基づき、フロントバンパ4に衝突した衝突物を検知したか否かを判定する。ステップS5の判定結果がYESの場合はステップS6に進み、NOの場合はステップS1に戻る。ステップS6では、衝突物センサ21の出力信号に基づき、その衝突物が歩行者Pであるか否かを判定する。ステップS6の判定結果がYESの場合はステップS7に進む一方、NOの場合はエンドに進む。
ステップS7では、降雨を検知したか否かを再度判定する。ステップS7の判定結果がNOの場合はステップS8に進み、YESの場合はステップS9に進む。ステップS8では、リフト装置5を第1インフレータ5jで作動させて、ボンネットフード3の後端部を上側に変位させる。その後、エンドに進む。ステップS9では、リフト装置5を、火薬の充填量が第1インフレータ5jよりも多い第2インフレータ5kで作動させて、ボンネットフード3の後端部を上側に変位させる。その後、エンドに進む。以上により、ステップS7の判定結果がYESの場合(つまり、降雨を検知したと判定した場合)は、リフト装置5の変位動作の所要時間は、NOの場合(つまり、降雨を検知しないと判定した場合)よりも短くなる。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、衝突物センサ21及びECU26により歩行者Pとの衝突が検知された場合であって雨量センサ22により降雨が検知されたときには、ECU26により、リフト装置5の変位動作に要する時間を変更して、ボンネットフード3の後端部を上方に変位させるので、降雨時に歩行者Pが車両1に衝突した際において、ボンネットフード3の上面がその降雨により濡れて滑りやすくなっていても、その歩行者Pがボンネットフード3上を滑ってフロントウィンドウ7に衝突するのを抑制し得る。
また、雨量センサ22により降雨が検知されたときには、ECU26により、雨量センサ22により降雨が検知されないときよりもリフト装置5の変位動作に要する時間を短くして、ボンネットフード3の後端部を上方に変位させるので、降雨時に歩行者Pが車両1に衝突した際において、降雨時以外の時よりも早めにボンネットフード3の後端部を上方に変位させることできる。そのため、ボンネットフード3の上面は、降雨時以外の時よりも早めに傾く。したがって、降雨時に歩行者Pが車両1に衝突した際において、ボンネットフード3の上面がその降雨により濡れて滑りやすくなっていても、上述のように、ボンネットフード3の上面は比較的早めに傾くので、その歩行者Pがボンネットフード3上を滑ってフロントウィンドウ7に衝突するのを抑制できる。
ところで、車両1の表面における衝突物センサ21の配設位置に対応する部分に、降雨により水滴が付着し、その部分の摩擦係数が小さくなっているときは、歩行者Pが車両1に衝突した際において、歩行者Pが上記部分で滑ってしまい、その衝突による衝撃力Fが分散してしまう。そのため、衝撃力Fが、水滴が付着していないときよりも小さくなってしまう。すなわち、上記部分に水滴が付着しているときは、衝突物センサ21の検知感度は水滴が付着していないときよりも低くなってしまい、衝突物センサ21の検知の精度が低くなる。この場合、車両用歩行者保護装置20では、何らかの不具合が発生するおそれがある。例えば、車両1に衝突した衝突物は実際には歩行者Pであるにも拘わらず、その衝突物は歩行者Pであると認識されず、リフト装置5が作動しない場合等が考えられる。
ここで、本実施形態によれば、雨量センサ22により降雨が検知されたときには、ECU26により、衝突物センサ21の検知感度を補正するので、車両1の表面における衝突物センサ21の配設位置に対応する部分に降雨により水滴が付着していても、衝突物センサ21の検知の精度を高いレベルで維持し得る。そのため、車両1に衝突した衝突物は実際には歩行者Pであるにも拘わらず、その衝突物は歩行者Pであると認識されず、リフト装置5が作動しないような事態を回避できる。
尚、本実施形態では、リフト装置5は、シリンダ5f及びインフレータ5j,5kをアクチュエータとして用いるものであるが、ボンネットフード3の後端部を上方に変位可能な限り、如何なる装置であっても良い。例えば、パイロ(火薬)方式のものやスプリング方式のものや空気圧力方式のものやオイル圧力方式のもの等であっても良い。
(実施形態2)
本実施形態は、ECU26によりフロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定された場合において、ボンネットフード3の後端部の上方への変位量を、降雨が検知されたときと降雨が検知されないときとで相違させるものである。具体的には、実施形態1では、ロッド部5hのストローク量は、降雨の有無に拘わらず(つまり、第1インフレータ5jの作動時、第2インフレータ5kの作動時に拘わらず)一定であるのに対し、本実施形態では、ロッド部5hのストローク量は、降雨が検知されたとき(つまり、第2インフレータ5kの作動時)は、降雨が検知されないとき(つまり、第1インフレータ5jの作動時)よりも長くなっている。
図9に示すように、リフト装置5は、実施形態1と同様に、第1及び第2インフレータ5j,5kを有する。この第1インフレータ5j(第1リフト手段)は、ECU26によりフロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定された場合であって、降雨が検知されないと判定されたときに作動する。この第1インフレータ5jの起動により、ロッド部5hは車体側ヒンジアーム5bを上方に突き上げ、これに伴い、車体側ヒンジアーム5bは第2支点ピン5dを支点として回転する。これにより、ボンネットフード3の後端部が上方に第1所定量だけ変位する(図9(b)参照)。
第2インフレータ5k(第2リフト手段)は、ECU26によりフロントバンパ4に衝突した衝突物が歩行者Pであると判定された場合であって、降雨が検知されたと判定されたときに作動する。この第2インフレータ5kの起動により、ロッド部5hは車体側ヒンジアーム5bを上方に突き上げ、これに伴い、車体側ヒンジアーム5bは第2支点ピン5dを支点として回転する。これにより、ボンネットフード3の後端部が上方に第1所定量よりも大きい第2所定量だけ変位する(図9(c)参照)。これにより、ECU26により降雨を検知したと判定されたときは、ボンネットフード3の後端部の上方への変位量は、降雨を検知しないと判定されたときよりも大きくなる。
尚、本実施形態では、ECU26において、ボンネットフード3及びフロントバンパ4の摩擦係数の演算、リフト装置5の変位動作の所要時間の変更、並びに衝突物センサ21の感度の補正を行わない。
−ECUによるリフト装置の制御−
以下、図10に示すフローチャートを参照しながら、ECU26によるリフト装置5の制御について説明する。
ステップS1´では、衝突物センサ21の出力信号に基づき、フロントバンパ4に衝突した衝突物を検知したか否かを判定する。ステップS1´の判定結果がYESの場合はステップS2´に進み、NOの場合はステップS1´に戻る。ステップS2´では、衝突物センサ21の出力信号に基づき、その衝突物が歩行者Pであるか否かを判定する。ステップS2´の判定結果がYESの場合はステップS3´に進む一方、NOの場合はエンドに進む。
ステップS3´では、雨量センサ22の出力信号等に基づき、降雨を検知したか否かを判定する。ステップS3´の判定結果がNOの場合はステップS4´に進む一方、YESの場合はステップS5´に進む。ステップS4´では、リフト装置5を第1インフレータ5jで作動させて、ボンネットフード3の後端部を上側に第1所定量だけ変位させる。その後、エンドに進む。ステップS5´では、リフト装置5を第2インフレータ5kで作動させて、ボンネットフード3の後端部を上側に第2所定量だけ変位させる。その後、エンドに進む。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、衝突物センサ21及びECU26により歩行者Pとの衝突が検知された場合であって雨量センサ22により降雨が検知されないときには、ECU26により、リフト装置5を作動させて、ボンネットフード3の後端部を上方に第1所定量変位させる一方、衝突物センサ21及びECU26により歩行者Pとの衝突が検知された場合であって雨量センサ22により降雨が検知されたときには、ECU26により、リフト装置5を作動させて、ボンネットフード3の後端部を上方に第1所定量よりも大きい第2所定量変位させる。すなわち、降雨時に歩行者Pが車両1に衝突した際において、ボンネットフード3の後端部の上方への変位量は降雨時以外の時よりも大きい。そのため、降雨時におけるボンネットフード3の上面の水平方向に対する傾きは、降雨時以外の時よりも大きくなる。したがって、降雨時に歩行者Pが車両1に衝突した際において、ボンネットフード3の上面がその降雨により濡れて滑りやすくなっていても、上述のように、ボンネットフード3の上面の水平方向に対する傾きは比較的大きいので、その歩行者Pがボンネットフード3上を滑ってフロントウィンドウ7に衝突するのを抑制できる。
尚、本実施形態では、第1及び第2インフレータ5j,5kを設けることで、ボンネットフード3のリフトアップ量を、降雨が検知されたときと降雨が検知されないときとで相違させているが、これに限らない。例えば、インフレータを1つだけ設けて、シリンダ5fの空気圧を、降雨が検知されたときと降雨が検知されないときとで相違させても良い。すなわち、降雨が検知されないときは、シリンダ5fのソレノイド弁を閉じて、ボンネットフード3のリフトアップ量を小さくする。一方、降雨が検知されたときは、ソレノイド弁を少し開けて、空気を少し逃がすことで、シリンダ5fのピストンのストローク量を大きくして、ボンネットフード3のリフトアップ量を大きくする。この場合、1つのインフレータで、ボンネットフード3のリフトアップ量を調整できる。
また、本実施形態では、本発明の第1及び第2リフト手段は、共通する部分(つまり、第1及び第2インフレータ5j,5k以外の部分)を有するが、これに限らず、例えば、第1及び第2リフト手段を、完全に別個に設けても良い。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、ECU26において衝突物センサ21からの衝撃波形に係数kを乗ずることで、衝突物センサ21の検知感度を高めているが、これに限らず、他の手段で、衝突物センサ21の検知感度を高めても良い。例えば、ECU26において衝突物センサ21からの衝撃波形等に所定の処理を行ったり、衝突物センサ21そのものを調整したりすることで、衝突物センサ21の検知感度を高めても良い。
また、上記各実施形態では、衝突物センサ21は、フロントバンパ4の衝撃吸収部4bの車両後側に設けられているが、フロントバンパ4のそれ以外の部分に設けられても良い。例えば、バンパ表皮部4aの内部に設けられても良い。
さらに、衝突物センサ21は、フロントバンパ4以外の車両1の先端部に設けられても良い。この場合、衝突物センサ21は、フロントバンパ4を含む車両1の先端部に衝突した衝突物を検知するようになっている。
また、上記各実施形態では、本発明の降雨検知手段は、レインレール2aに配設された雨量センサ22で構成されているが、これに限らず、例えばフロントウィンドウ7に設けられ、雨滴を検知する雨滴センサや、ワイパの動作状態を検知するワイパセンサ等であっても良い。
また、上記各実施形態では、歩行者Pとの衝突が検知されたときに、リフト装置5を作動させているが、歩行者Pとの衝突を予知する手段(つまり、歩行者Pとの衝突の可能性を検知する手段。例えば、歩行者Pとの衝突を予知するミリ波レーダやフロントカメラ等)を設け、その手段により歩行者Pとの衝突が予知されたときに、リフト装置5を作動させても良い。この場合、降雨を検知したときは、上述と同様に、リフト装置5の変位動作に要する時間を変更する。
また、上記各実施形態では、雨量センサ22は、降雨を検知しているが、降雪を検知しても良い。この場合、雨量センサ22は、レインレール2aを流れる、降雪による水の流量を検出する。そして、上記実施形態1では、その流量等に基づき、ボンネットフード3の上面及びフロントバンパ4の表面の摩擦係数(つまり、ボンネットフード3の上面及びフロントバンパ4の表面の濡れ具合)を演算する。
また、上記各実施形態では、歩行者Pとの衝突を検知した場合であって降雨を検知したときは、リフト装置5の変位動作の所要時間を変更しているが、歩行者Pとの衝突を検知した場合であって降雨を検知したときは、リフト装置5の作動開始タイミングを変更しても良い。この場合、具体的には、歩行者Pとの衝突を検知した場合であって降雨を検知したときは、降雨を検知しないときよりもリフト装置5の作動開始タイミングを早くする。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置等について有用である。
本発明の実施形態に係る車両用歩行者保護装置が搭載された車両のフロントバンパに歩行者が衝突したときの様子を示す、車両側方視から見た図である。 リフト装置の側面図であり、(a)は、通常時の様子を示す図であり、(b)は、フロントバンパに歩行者が衝突したときの様子を示す図である。 フロントバンパの平面図である。 車両用歩行者保護装置の概略構成図である。 ボンネットフードの平面図である。 フロントバンパに物体が衝突したときにおけるその衝突による衝撃力と時間との関係を示す図である。 フロントバンパに歩行者が衝突したときにおけるその衝突による衝撃力と時間との関係を示す図である。 ECUによるリフト装置の制御を示すフローチャートである。 リフト装置の側面図であり、(a)は、通常時の様子を示す図であり、(b)は、フロントバンパに歩行者が衝突した場合であって降雨を検知しないときの様子を示す図であり、(c)は、フロントバンパに歩行者が衝突した場合であって降雨を検知したときの様子を示す図である。 ECUによるリフト装置の制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 車体
3 ボンネットフード
4 フロントバンパ
5 リフト装置(リフト手段)
5j 第1インフレータ(第1リフト手段)
5k 第2インフレータ(第2リフト手段)
7 フロントウィンドウ
20 車両用歩行者保護装置
21 衝突物センサ(衝突検知手段)
22 雨量センサ(降雨検知手段)
26 ECU(衝突検知手段,制御手段,タイミング補正手段,判定手段,感度補正手段)

Claims (4)

  1. 歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置であって、
    歩行者との衝突を予知又は検知する衝突検知手段と、
    車両のボンネットフードの後部を上方に変位可能なリフト手段と、
    上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知されたときに、上記リフト手段を作動させる制御手段と、
    降雨又は降雪を検知する降雨検知手段と、
    上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときに、上記リフト手段の変位動作に要する時間又は上記リフト手段の作動タイミングを変更するタイミング補正手段とを備えたことを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  2. 請求項1記載の車両用歩行者保護装置において、
    上記タイミング補正手段は、上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときは、上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときよりも上記リフト手段の変位動作に要する時間を短くし又は上記リフト手段の作動タイミングを早くするように構成されていることを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  3. 請求項1記載の車両用歩行者保護装置において、
    上記衝突検知手段は、歩行者との衝突を検知するように構成されており、
    上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときに、上記衝突検知手段の検知感度を補正する感度補正手段をさらに備えたことを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  4. 歩行者との衝突時に該歩行者を保護するための車両用歩行者保護装置であって、
    歩行者との衝突を予知又は検知する衝突検知手段と、
    車両のボンネットフードの後部を上方に第1所定量変位可能な第1リフト手段と、
    上記ボンネットフードの後部を上方に第1所定量よりも大きい第2所定量変位可能な第2リフト手段と、
    降雨又は降雪を検知する降雨検知手段と、
    上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されないときに、上記第1リフト手段を作動させる一方、上記衝突検知手段により歩行者との衝突が予知又は検知された場合であって上記降雨検知手段により降雨又は降雪が検知されたときに、上記第2リフト手段を作動させる制御手段とを備えたことを特徴とする車両用歩行者保護装置。
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