JP2006269151A - マイクロ波ラインプラズマ発生装置 - Google Patents

マイクロ波ラインプラズマ発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロ波の電磁エネルギーを利用してプラズマを発生させる場合、高真空や高電圧を使用することなく、簡単な構成で放電管の軸方向に長い安定したライン状のプラズマを発生させること
【解決手段】マイクロ波を誘導する導波管1に対して、プラズマ発生用の放電管3をその全部または一部が導波管内へ入り込む状態に装着し、放電管の長手軸方向y’に沿って長いライン状のプラズマを発生させる装置を提供する。
【選択図】図2

Description

この発明は、半導体プロセスにおけるエッチングやクリーニング処理、有機フ
イルムのCVD処理、親水性加工、食品などの殺菌・滅菌処理などに使用されるプラズマエネルギーを、大気圧など比較的低圧条件で簡単に発生させるためのマイクロ波プラズマ発生装置に関するもので、特に大型の液晶パネルや長尺のフイルムなど広い面積をもつ構造物のプラズマ処理に適するようなライン状のプラズマ発生装置を提供する。
従来この種マイクロ波を利用するラインプラズマ発生装置は、通常矩形状のマイクロ波導波管内を進行するマイクロ波の伝播エネルギーによってガスを励起し、このガスをプラズマ化するものであるが、矩形状導波管の縦方向(矩形の長さ方向)にマイクロ波が進行した場合、この進行方向に直角な方向(矩形の巾方向)のプラズマ生成電界強度が強くなることが知られている。
また導波管内のマイクロ波の伝播波長を長くするほど導波管の縦方向におけるプラズマ化に寄与する電磁波エネルギーの効率が高くなることも知られているが、このマイクロ波の導波管内波長は導波管の横幅長さを狭くすると長くできる。通常使用されるマイクロ波(波長2.45GH)の場合、導波管の巾(横の長さ)を61mmから62mmにしたとき管内伝播波長が一番長くなりプラズマ励起効率が最大になる。即ちプラズマ生成ガスを充満したプラズマ放電管を導波管に対して横方向に配置することによって横方向に強力なライン状のプラズマを発生させることができるが、前記したように導波管の巾は61〜62mm程度に限定されるので、これ以上長いライン状のプラズマは得られない。
そこで本発明者等は、偏平な方形導波管の側壁部にこの導波管の縦方向(マイクロ波の伝播方向)に沿ってスリットを設け、このスリットの方向に沿って導波管の外に縦長のプラズマ放電管を近接配置し、スリットから放射される長波長マイクロ波電磁エネルギーによって放電管内のガスを励起し、放電管から縦方向にライン状のプラズマを発生させる装置を提案した(特許文献1)。これにより導波管の横幅は前記によって制限されても縦長さは自由に長くできるので、放電管から発生するプラズマのライン長さは十分長くとれるようになり、広い面積の構造物をより効率良くプラズマ処理できるようになった。
特願2004−159280
本発明は、前記本発明者等の発明を更に改良発展させ、より強力なラインプラズマを発生できるとともに、コンパクトで簡単に持ち運びできる汎用的なプラズマ発生源を提供するものである。
上記課題を解決する第一の発明は、プラズマ発生用の放電管と矩形状のマイクロ波導波管との新規な一体型結合構成を提供したもので、マイクロ波を導入する偏平な矩形状導波管の筐体面の一部に、マイクロ波の進行方向に沿って縦長の開口部を設け、この開口部に誘電体で構成したプラズマ放電管をその放電管の外壁の一部が導波管の内部に入り込むように装着し、この放電管内へプラズマ生成用ガスを連続的に導入することによって、放電管内で発生するプラズマエネルギーを前記放電管の導波管から露出した部分からとりだすように構成したことを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置である。
好ましい発明態様としては、放電管に縦方向のスリット状のガス放出口を設け、放電管内でプラズマ状態となったガスをこの放出口から直接プラズマ処理チェンバーへ放射する構成を提供する。
また、別の発明態様として、導波管内へ進入させたプラズマ放電管内へプラズマ生成ガスと被加工物処理用の反応ガスとを共に導入し、双方のガスを同時にプラズマ化する装置を提供する。
本発明の第二の発明は、縦長の矩形状マイクロ波導波管の筐体の一部にマイク
ロ波の進行方向に沿って縦長のプラズマ化ガス導出用の開口部を設け、一方、縦
方向にプラズマ化ガス放出口を設けた誘電体製プラズマ放電管を前記導波管の内
側へ、その縦方向ガス放出口が導波管の前記ガス導出用開口部に対向隣接するよ
うに配置し、マイクロ波によって励起された放電管内のプラズマ化ガスを前記ガ
ス放出口および導波管のガス導出用開口部を介してプラズマ処理室へ放射するよ
うに構成したことを特徴とするものである。
さらに、本発明では、導波管内の縦方向電界強度分布を放電管の長軸方向に沿
って均一となるように調整する手段を提供するもので、発生するプラズマ強度の
ライン方向のバラツキを容易に調整でき、長さ方向に均一な安定したライン状プ
ラズマが得られるものである。
[用語の定義]
本明細書において、プラズマ放電管とは、石英やガラス、セラミックスなどの
誘電体で構成した管状または縦長の筐体を意味し、断面円形、楕円形、方形また
は多角形の筐体を言う。
プラズマ生成ガスとは、ヘリウム、アルゴン、キセノン、クリプトン、フッ素、窒素、水素の少なくとも一つを含んだガスであって、マイクロ波の電磁エネルギーが作用したときガス分子にラジカル(遊離基)が生じ易いガスをいう。
プラズマ化ガスとは、プラズマ状態となったガスで通常はプラズマ発光を伴う状態のものを言い、これで直接被加工物体のプラズマ処理をする場合と、このガスでさらにシランガスなどの被加工物体処理用反応ガスをプラズマ状態に励起する場合を含むものである。
本発明によれば、放電管内のプラズマ生成ガスに、導波管内を伝播するマイクロ波電磁エネルギーを直接関与させるので、プラズマ化効率が高まりより強力なプラズマを導波管の縦方向に沿ってライン状に発生させることができるとともに、導波管とプラズマ放電管とを一体的にコンパクトに構成したので持ち運びも簡単となり汎用性の高いプラズマ発生源が提供できた。
更に導波管内の、放電管内ガスのプラズマ化に直接関係する空間導波路部の電界強度分布を、管の縦方向に沿って調整する手段を提供したので、導波管や放電管の縦方向加工歪に基づくプラズマラインの強度のバラツキも容易に調整することが可能となり、長さ方向に均一な安定したプラズマを発生させることができる。
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明マイクロ波発生装置の基本構成を示す図で、マイクロ波導波管1はアルミや真鍮などの導体で構成され、縦長さy横幅a厚さbの偏平な矩形状の空洞型導波管で、矢印MWの方向からマイクロ波が導入され管内を縦方向に進行する。2はこの導波管の偏平平面(H面)に設けられた縦長のスリット状開口部で、この開口部にプラズマ放電管3がその一部が導波管1内へ入り込んだ状態で装填される。この放電管内には図示を省略したが矢印Ginの方向からヘリウム・アルゴンなどを含むプラズマ生成ガスが導入され、矢印Goutの方向へ導出され常時ガスが流動する。4はこの放電管の露出している部分に設けられた縦長のプラズマ化ガスの放出口で、放電管内へ導入されたガスは導波管内を縦方向に伝播するマイクロ波の電磁エネルギーによって励起され、プラズマ状態となって前記放射口4から導波管の縦方向に沿ってライン状に管外の処理室へ放出される。
図において、導波管1へ導入されるマイクロ波の波長をλoとしたとき、導波管内を伝播するマイクロ波の波長λgは、前記本発明者等の特許願2004−159280に記載したように、次式を満足するように選定し、λgがプラズマのライン長さy’より長くなるように導波管の幅aを選定するのが望ましい。
Figure 2006269151
εは誘電率、μは透磁率である。(rは、真空の値に対しての比を表す。たとえば、εr、μrは、それぞれ比誘電率と比透磁率を表す。)
一般的に使われる周波数2.45GHz、波長120mmのマイクロ波をこの導波管に送り込む場合は、上式によれば導波管幅aを61.3mmに選定したとき導波管内のマイクロ波の波長λgは2467mmとなり、縦軸方向に十分長い波長のマイクロ波を走らせることができる。即ち縦軸方向yに沿って長いラインプラズマを発生させるのに有効である。
図2は、図1の基本構成の側面図で、導波管1内へのマイクロ波の誘導部および発生したプラズマガスによって液晶基板などの被処理物Sを処理するためのプラズマ処理室Tとの関係を示した図である。
偏平な矩形型導波管1のH面に設けたスリット開口部に、放電管3が図のようにその一部が導波管の内側へ食い込むように装填され、導波管内を伝播するマイクロ波電磁エネルギーによってプラズマ状態となったガスが点線矢印pgに示すように処理室Tへ放射される。Gは被処理物体Sへ反応ガスを供給するための反応ガス導入ノズルである。処理室Tへ放射されたプラズマガスpgはさらに前記反応ガスのプラズマ化を促し、被処理物体Sの広い部分を一挙にプラズマ加工できる。
尚図において5はマイクロ波発生源、6はマイクロ波誘導管、7は電磁波の反射部で反射波の波長を調整するための可動反射板8を備えている。この反射板8はプランジャー式になっており、位置を左右に調整することにより導波管内を進行するマイクロ波波長λgを微調整することができ、これによりプラズマ発生強度を長さ方向全体に亘って均一になるように調整できる。Gin、Goutは図1と同様放電管へのプラズマ生成ガスの導入・導出配管系である。
図3は、図1の基本構成装置における導波管1の断面図で、マイクロ波の進
行方向と直角な断面を示し、(a)(b)(c)(d)は放電管3と導波管1との結合装填の態様を異ならしめた実施例である。
図3(a)は、放電管3の直径の約1/3を導波管内へ入り込ませた実施例で、マイクロ波エネルギーは紙面に対して垂直方向に放電管の周辺を通って伝播する。本発明者等の実験によれば放電管の下面付近k部分の電界強度が強いほどプラズマ発生効率が高まることを見出したので、この部分の導波管内ギャップ(kの間隙)をマイクロ波の伝播に支障を生じない程度に小さくした。即ち導波管内部の厚みb1は必要にして十分なkになるように設計する。
図3(b)は、導波管のH面のスリット幅を若干大きくして放電管をその直径の約半分程度導波管内へ入り込ませた実施例で、導波管の厚みb2はb1より若干厚くなるが、プラズマ発生の動作は図3(a)と同様である。
図3(c)は、放電管を角形の誘電体製筐体3’としこれを導波管1内へ食い込ませた実施例で、プラズマ発生の動作は(a)(b)と何ら変わらない。
図3(d)は、導波管の側壁面1bに放電管3を装填した実施例で、プラズマ放射方向を側方にとり出す必要がある場合に適用できる例である。
図4は、導波管内のマイクロ波伝播条件の関係で、導波管の厚みb’を小さくできない場合にギャップkを狭めてプラズマ発生効率を高めるように設計した実施例で、プラズマ発生の動作は図3の(a)の場合と変わらない。尚図はプラズマ処理室Tを導波管1の上部に直接配置した場合で、Gは反応ガス導入ノズル部である。
以上図3、図4の実施例では導波管の上壁面(H面)または側壁面に放電管を装着した例を示したが、放電管は導波管の下面に装着してもよいことは当然である。また放電管にガス放射のための放出口を設けないで、放電管内で発生したプラズマの光エネルギー(紫外線など)を処理室へとり出すようにしても良い。この場合は放電管の管壁は透光性の高い誘電体(石英ガラスなど)とするのが望ましい。
図5は、図3の実施例をさらに発展させた例で、導波管1の上壁面1aと下壁面1cに同時に放電管3、3’を装填した実施例である。導波管へ入力するマイクロ波を十分強力なものとし、ギャップkの電界強度が充分強くなるように設計することにより、上下両方向に同時にプラズマを発生させることができる。尚この例では、双方の放電管にはガス放射口を設けないで、光透過性の良い誘電体で構成し管内で発生したプラズマによる光pfを直接プラズマ処理室で利用できるようにしたものである。
次に図6は、請求項6の第二の発明の実施例で、プラズマ生成ガスを収容した放電管3を導波管1の空間導波路内に没入して収容し、この放電管内で発生したプラズマ化ガスを、放電管のガス放出口4及び導波管の壁面に設けたスリット状開口2’を介してプラズマ処理室へとり出すようにした実施例である。放電管の下面と導波管の内面とのギャップk部分の電界強度を最適条件に設定することにより放電管内でライン状にプラズマを発生させることができ、 図pgに示すようにプラズマ化ガスはスリット2’に沿って上方向に放出される。勿論この実施例においても放電管のガス放出口を封鎖し光エネルギーとしてプラズマを利用することも可能である。
図7は、導波管の厚みbをある程度厚くした状態で、プラズマ放電管の下面の導波路空間ギャップkを実質的に狭くし、この部分の電界強度を強くする手段を設けた実施例である。即ち導波管1の下壁面の内側に第2の導電性壁板9を取り付け、この壁板の中央部付近(放電管の下面に対向する部分)9aを図に示すように内側へ凹ませることにより、マイクロ波の伝播容積を充分大きく確保しつつギャップkの部分の電界密度即ち電界強度を高めたものである。これにより放電管内のガスにはマイクロ波の電磁波エネルギーが強く作用し、密度の高いプラズマを発生させることができる。
尚10は放電管下面の狭隘部空間(ギャップ部k)に設けられた導電性ブラシで、このブラシ10の上下位置をねじ機構11によって導波管外から矢印方向に調整することにより、ギャップk部の電界強度を微調整する。このブラシ機構を紙面に垂直方向即ち放電管の長手方向(図2、y’の方向)に沿って複数個設けておくことにより、放電管から発生するプラズマのライン方向の強度の不均一性を調整することができる。
例えば導波管の内壁面の加工精度が長さ方向にバラツキがあったり、放電管の直径や管の材質が長さ方向で不同があれば、マイクロ波によるプラズマ励起の程度が長さ方向で変わるので、発生するプラズマの強度もラインに沿って不均一になる。例えば放電管から発生するプラズマの強度が管の両端付近で弱い場合は、放電管の両端付近の下方ギャップ部にある導電ブラシを放電管に近づけるように調整すれば、この部分の電界強度が強くなり、発生するラインプラズマの強度を軸方向に全体的に均一化できる。
次に、図8は本発明の他の実施例を示すもので、放電管33内へプラズマ生成ガスと反応ガスとを共に導入し、放電管内で双方のガスを略同時にプラズマ状態に励起する例である。
放電管33は石英やセラミックなどの誘電体で構成され、図に示すように断面逆U字形で、例えば長さy’が800mmないし1000mmの縦長のものである(U字型側溝ブロックのような形状)。Bは導波管11を支持する台座ブロックで、放電管33へガスを供給するガス導入路G1、G2が左右に設けられている。
G1はHe、Arなどのプラズマ化ガス導入路、G2はエッチングガスなど被加工物のプラズマ処理に使用する反応ガスの導入路、Wはプラズマによる放電管の発生熱を冷却するための冷却液還流路である。この冷却液還流路は放電管内のプラズマ熱によって導波管11や放電管33その支持ブロックBが高温になるのを回避するためで、必要に応じて導波管と管路G1の間や放電管の側部にも設けてもよい。
逆U字形放電管33は、その頭部33’が図に示すように導波管11の内部に入り込んだ状態でブロックBに保持され、下方にプラズマ化ガス放出口4が設けられている。12は導波管の内壁を膨らませた部分で、図7の9aと同様にk部分の電界強度を高めるための内壁部である。尚S1、S2はガス拡散用バッフルプレートで、その作用は図10で詳述する。
図でも判るように、導波管に近い方の管路G1からHe、Arなどの放電し易く堆積やエッチングをしないガス即ちプラズマ生成ガスを導入することによりプラズマ発生を促進し、放電し難い反応性ガスを出口孔4に近い方から導入することにより、反応ガスによるププラズマ励起部(頭の部分)付近における誘電体表面の反応・変質を防ぎ放電管を保護することができ、安定した放電の維持が可能となる。
図9は、図8のI−I’断面図で、導波管11の縦長さyが厚さbに比して長いので左側の図は一部省略した。ガス導入路G1、G2は導波支持ブロックB内において放電管33の側面に向かってその長手軸に沿って等間隔に複数数本設けられ、ここからガスが放電管内へ導入される。他の符号は図8と同一部材を示す。図では導波管へのマイクロ波の導入部は省略したが、破線矢印MWの方向から印加される。
図10は図8のII−II’断面図で図9と同様左側の断面は一部省略した。
図の33’’は放電管33へのガス導入用開口部で、放電管の側部に長手方向にスリット状に設けられるものであるが、このスリットは放電管の両側面に沿って縦長に形成されるので、管の機械的強度を保持するために巣孔状の開口列となっている。またガス導入路G1は放電管へのガス導入部近辺で図G1’に示すように広がり部が設けられており、G1から導入されたガスはここで放電管の長さ方向に拡散されて放電管内へ導入される。S1、S2は前記ガス導入路G1、G2の広がり部G1’に配置されたバッフルプレート即ち多数の孔を設けたガス拡散板で、管路G1、G2から導入されたガスの流れを放電管の縦軸方向に広げて放電管内へ誘導する。
本発明では導波管の長手方向に均一なプラズマを発生させるのが目的であるので、ガスの流れもできるだけ均一にすることが重要である。そのために本実施例ではプラズマ生成ガスも反応ガスも放電管の側方から長手方向に沿って均一に導入されるように、バッフルプレートS1、S2を通してガスを長手方向に拡散させた状態で放電管に均一に導入する。このようにすることにより、プラズマ反応によって生成されるラジカルも均一にすることができ、長手方向に安定した均一なプラズマが得られる。他の符号は図8、9と同じ部材を示す。
以上の実施例では、G1にプラズマ生成ガス、G2に反応ガスを分離して導入する場合について説明したが、双方のガスを混合した状態で両導入路から同時に入れてもよく、このようにすれば放電管内でのガスの混合もよくなりプラズマの安定化に貢献できる。さらにガス導入路をG1、G2以外に3層4層に設け、各管路にそれぞれ別種類の反応ガスを個別に導入するようにしてもよい。
また半導体や液晶パネルの表面クリーニング処理や食品の殺菌処理など特に反応ガスを使用しない場合には、G1、G2双方にHeなどのプラズマ生成ガスを入れるか又は一方の反応ガス導入管路を封鎖してもよい。
また実施例においてはマイクロ波導波管及びプラズマ放電管を略大気圧付近で作動させるものであるので、導波管と放電管との装着部やプラズマ化ガスの放射口の気密シールは不要であり、従来の真空プラズマ発生装置のような複雑な気蜜機構や取扱いの不便さは全くない。
尚、本発明に用いる導波管にはマイクロ波を管内へ誘導管などを介して導入するものであるが、必要に応じてこれに高周波コイルなどを付設して高周波電力を付加的に与え、導波管内の電磁波エネルギーを強めるようにしても良い。
これら実施例においても放電管のガス放出口を誘電体で封鎖し、菅内のプラズマ光(紫外光など)だけを利用し得ることも当然である。
本発明のラインプラズマ発生装置は、矩形型導波管の縦軸方向に沿って安定したライン状のプラズマを発生させることができるので、広い面積をもつ被処理物体に対しても短時間に効率的にプラズマ処理や加工が可能となる。
更に大気圧状態で利用でき且つ、プラズマ放電管とマイクロ波導波管とが一体的にコンパクトに結合装填された可搬型のプラズマ発生装置が得られるので、ホテルやレストラン、コンビニなどの食品調理場における滅菌・消毒用として手軽に利用でき、汎用性も広がるなど産業上の有用性は極めて大きい。
本発明のマイクロ波発生装置の基本概念を示す斜視図である。 図1の基本概念に基づいて構成した本発明第一発明の1実施例のマイクロ波発生装置の動作説明用側面図である。 図2の実施例の導波管部を紙面と直角方向からみた断面図で、(a)(b)(c)(d)は、導波管とプラズマ放電管との結合装填の態様の各種の例を示すものである。 図2と同様の断面図で、放電管と導波管との結合機構の別の態様を示す実施例図である。 図2と同様の断面図で、放電管を導波管の上下に2個装着した場合の実施例である。 本発明の第二発明の実施例で、図2と同様な断面図である。 本発明の第一、第二発明に適用できるマイクロ波導波路の電界強度を調整する機構の実施例である。 本発明第一発明の他の実施例を示す側断面図である。 図8の実施例のI−I’面で切断した図面である。 図8の実施例のII−II’面の切断面図である。
符号の説明
1、11 マイクロ波導波管
2 導波管の壁面に設けたスリット状開口部
3、33 プラズマ放電管
4 放電管に設けられたガス放射口
5 マイクロ波発生源
6 マイクロ波誘導管
7 マイクロ波反射部
8 可動反射板
9 導波管内の電界強度調整用第2の壁板
10 導体ブラシ
11 ねじ機構
12 導波管内面の凸部
T プラズマ処理室
Z 被処理物体
G 反応ガス供給ノズル
B 導波管支持ブロック
G1、G2 ガス導入路
W 冷却液還流路
S1,S2 ガス拡散部材

Claims (9)

  1. マイクロ波を導入する偏平な矩形状導波管の筐体面の一部に、マイクロ波の進行方向に沿って縦長の開口部を設け、この開口部に誘電体で構成したプラズマ放電管をその放電管の外壁の一部が導波管の内部に入り込むように装着し、この放電管内へプラズマ生成用ガスを連続的に導入することによって、放電管内で前記ガスをプラズマ状態に励起し、発生したプラズマエネルギーを前記放電管の導波管外へ露出した部分からとりだすように構成したことを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  2. 前記導波管の縦長開口部を導波管の偏平面側の筐体面(H面)に設け、この開口部に沿ってプラズマ放電管をその外壁の一部が導波管内へ入り込むように装着したことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  3. プラズマ放電管の前記導波管から露出した部分の管壁部に、放電管の長さ方向に沿って縦長のガス放出口を設け、このガス放出口から放電管内で発生したプラズマガスをプラズマ処理室へ取り出すように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  4. プラズマ放電管内へ、プラズマ生成ガスと反応ガスとを同時に導入し、放電管内で発生した両者の混合プラズマガスを前記ガス放出口からプラズマ処理室へ取り出すように構成したことを特徴とする請求項3に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  5. 前記ガス放出口の外側近辺に、プラズマ処理のための反応ガス放出口を併設し、放電管から放射されたプラズマ化ガスによって前記反応ガスをプラズマ状態に励起するように構成したことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  6. 縦長の矩形状マイクロ波導波管の筐体の一部にマイクロ波の進行方向に沿って縦長のプラズマ化ガス導出用の開口部を設け、一方、縦方向にプラズマ化ガス放出口を設けた誘電体製プラズマ放電管を前記導波管の内側へ、その縦方向ガス放出口が導波管の前記ガス導出用開口部に対向隣接するように収容配置し、マイクロ波によって励起された放電管内のプラズマ化ガスを、前記ガス放出口および導波管のガス導出用開口部を介してプラズマ処理室へ放出させることを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  7. 導波管内における、プラズマ放電管と導波管内面との間に形成される導波路が狭窄された空間部分に、この狭窄部の電界強度を調整するための導電体を設けたことを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  8. 前記導電体と前記放電管との関係位置を調整する手段を併せ備えたことを特徴とする請求項7に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
  9. 前記プラズマ放電管と導波管内面との間の狭窄された空間部に設けた電界強度調整用導体部材を、導波管の縦軸方向に沿って複数個設け、この導体部材と放電管外面との関係位置を導波管外部から調整する手段を併せ設けることにより、導波管の縦軸方向に沿った電界強度分布を均整化できるようにしたことを特徴とする請求項1ないし8の何れかに記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置
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