JP2006263984A - インクジェット記録方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体上に溶媒が存在する時にインクの凝集成分を記録媒体側に強く付着させ、迅速な溶媒除去を可能にするインクジェット記録方法及び装置を提供する。
【解決手段】疎水性ポリマーが表面に塗工されている記録媒体16上にインク120を凝集させることができる処理液110とインク120との両方を付着させるインクジェット記録方式において、前記インク120及び/又は前記処理液110に前記記録媒体16上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有することにより画像を形成させる。
【選択図】 図8

Description

本発明はインクジェット記録方法に係り、特に迅速に溶媒を処理することを可能にするインクジェット記録方法及び装置に関するものである。
近年のインクジェット記録技術の急速な進歩により印刷分野への展開も検討されるようになってきた。現在のインクジェットプリンティング技術は銀塩写真に匹敵する高画質で高精細な画像を形成することが可能になったが、印刷分野への応用を考えた場合、高速プリントと記録メディア適性が課題となる。
印刷分野ではいわゆる記録媒体としてアート紙、コート紙と呼ばれる紙が使用される。印刷用紙はインク中の液体成分(特に水)をあまり吸収しないという特徴があるため、現在の水性インクジェットインクではインクの滲みがひどく、画質の低下が大きい。ここで「滲み」とは、記録媒体の表面でインクのドット間でインク液滴が合体してドット形状が崩れることを言う。
そこで、水性インクジェットで印刷用紙に高速プリントするためには、インク中の水分の紙への浸透は期待できないため、プリント後インク中の不用な液体成分を速やかに除去する(以下迅速溶媒除去と呼ぶ)ことが重要である。
溶媒除去を迅速に行うためには、熱乾燥よりも吸収部材による除去が有利である。吸収部材による迅速溶媒除去を行うためにはインク中の色材成分とプリント後不要な溶媒成分を速やかに分離すること、固体成分は記録媒体側に付着させることの2つが課題となる。
特許文献1によれば、インク中に室温より高いTg(ガラス転移温度)の熱可塑性粒子と熱可塑性粒子を含むインク受容層を組み合わせ、記録媒体にプリント後、室温以上の熱をかけることにより、記録媒体とインクとの間で付着性が増すことが記載されている。
特開2000−85238号
しかしながら、特許文献1では、記録媒体上に溶媒が存在する時にインクの凝集成分を記録媒体側に強く付着させるという効果は期待できないという問題がある。この為、色材成分と溶媒成分との速やかな分離を行わせるために、インクの打滴前にインクを凝集させるための処理液を記録媒体に付着させる処理液・インク方式が種々提案されているが、この場合には記録媒体上に溶媒が存在した状態で記録媒体とインクとの間で付着性が増す必要があり、特許文献1の技術は使用できない。即ち、処理液・インク方式では、処理の打滴後にインクを打滴して凝集物を形成し、分離した溶媒をローラ等の溶媒除去手段で除去する必要があるが、溶媒が存在した状態で記録媒体とインクとの間で付着性が増さなくては溶媒を迅速に除去できず、高速印字ができない。
また、特許文献1は、記録媒体とインクとの付着性が増すために加熱装置を設ける必要があり、装置のコンパクト化や装置コスト低減の点から得策とはいえない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、記録媒体上に溶媒が存在する時にインクの凝集成分を記録媒体側に強く付着させることができるので、迅速な溶媒除去を可能とし高速印字を達成できるとともに、装置のコンパクト化も達成できるインクジェット記録方法及び装置を提供する。
前記目的を達成するために請求項1の発明は、疎水性ポリマーが表面に塗工されている記録媒体上に、インクを凝集させることができる処理液とインクとの両方を付着させるインクジェット記録方法において、前記インク及び/又は前記処理液は前記記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有することを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、上述した処理液・インク方式のインクジェット記録方法において、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有するインク及び/又は処理液を使用することによって、記録媒体上に溶媒が存在する時でもインクの凝集物を記録媒体側に強く付着させ、迅速な溶媒除去を可能にできることを見出した。即ち、色材成分を含む凝集物と記録媒体とを強く付着させるには両者の親和性がよく、かつ溶媒とは親和性が良くないことが好ましい。つまり、インク及び/又は処理液と記録媒体に同組成で且つ疎水的なポリマー材料が含まれることがよいと考えられる。
本発明の請求項1によれば、処理液・インク方式のインクジェット記録方法において、インク及び/又は処理液は記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有するようにしたので、記録媒体上に溶媒が存在する時にインクの凝集成分を記録媒体側に強く付着させることができる。これにより、凝集インクの溶媒吸収ローラへの転写を防止することで迅速な溶媒除去が可能になるので、高速印字を達成することができる。
このインクと記録媒体との付着性は、疎水性ポリマーの含有量が多いほど好ましいが、
インクのみに疎水性ポリマーを含有させると粘度が上昇し、打滴ノズルの目詰まり等の原因になる。しかし、本発明では、インクに疎水性ポリマーを含有させる以外に、処理液に疎水性ポリマーを含有させてもよく、あるいはインクと処理液の両方に疎水性ポリマーを含有させてもよいので、トータルの疎水性ポリマーの含有量を多くでき、強い付着性を発現させることができる。
また、請求項2に示すように請求項1記載の発明において、前記インク及び/又は前記処理液に含まれる疎水性ポリマーのガラス転移温度Tgが30°C未満であることを特徴とする。
このように、インク及び/又は処理液に含まれる疎水性ポリマーのTgが30°C未満であることによって、熱をかけなくても疎水性ポリマー自体に粘着性が発現されるので、記録媒体上に溶媒が存在する時にインクの凝集成分を記録媒体側に強く付着させることができる。これにより、迅速に不要な溶媒を除去することが可能になる。また、熱をかける装置を必要とせず装置のコンパクト化を図ることができると共に、経済的である。
また、請求項3に示すように請求項1または2に記載の発明において、前記インク及び/又は前記処理液に含まれる疎水性ポリマーの成分にa)スチレン及びb)ブタジエン又はイソプレンを含むことを特徴とする。
このように、インク及び/又は処理液に含まれる疎水性ポリマーの成分にa)スチレン及びb)ブタジエン又はイソプレンを含むことによって、アート紙、コート紙と呼ばれる紙は、一般的に、表面にa)スチレン及びb)ブタジエン又はイソプレンを含んだ疎水性ポリマーを塗工しているので、記録媒体との付着性が向上する。
また、請求項4は請求項1〜3の何れか1項に記載の発明において、前記インクに有機顔料、水、水混和性有機溶媒、および表面張力調整剤を含むことを特徴とする。
このように、インクの色材が有機顔料であることによって、色材が凝集・沈降を起こしやすくなり、また、水、水混和性有機溶媒、および表面張力調整剤を含むことによって、インク溶媒と疎水性ポリマーとの分離が起こりやすくなるので、インクの凝集成分と記録媒体の付着性を向上し、不要な溶媒を高速で除去することが可能になる。
また、請求項5は請求項1〜4の何れか1項に記載の発明において、前記有機顔料の粒径が10nm以上100nm以下であることを特徴とする。
ここで、有機顔料の粒径が10nm以上100nm以下がよいのは、有機顔料の粒径が10nmより小さいと耐光性が著しく低下してしまい、100nmより大きいと色再現性が劣ってしまうからである。このように、有機顔料の粒径が10nm以上100nm以下であることによって、耐光性の良い、彩度の高い高精細な画像を得ることができる。
前記目的を達成するために請求項6の発明は、記録媒体上に、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有する処理液を打滴する処理液ヘッドと、前記付与された処理液に、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有するインクを付着させるインクヘッドと、を備えて画像を形成することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
請求項6は本発明を装置として構成したものである。
本発明のインクジェット記録方法及び装置によれば、記録媒体上に溶媒が存在する時にインクの凝集成分を記録媒体側に強く付着させることができるので、迅速な溶媒除去を可能とし高速印字を達成できるとともに、装置のコンパクト化も達成できる。
本発明は、疎水性ポリマーが表面に塗工されている記録媒体上に、インクを凝集させることができる処理液とインクとの両方を付着させるインクジェット記録方法において、インク及び/又は処理液に記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有することを特徴とするインクジェット記録方法及び装置であり、インクに疎水性ポリマー微粒子を含有する例で以下に説明する。
[インクの構成]
本発明の疎水性ポリマー微粒子は水に対して1%以上溶解しないポリマー微粒子であり、水に分散状態で存在していることが好ましい。
記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子の同組成とはポリマーを構成している成分の重量のうち70%以上を構成するモノマーの種類が等しいことを言う。
本発明の疎水性ポリマーからなる微粒子のTgは下記の式で計算した。
1/Tg=Σ(Xi/Tgi)
ここでは、ポリマーはi=1からnまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの重量分率(ΣXi=1)、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。ただしΣはi=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tgi)はPolymer Handbook(3rd Edition)(J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley−Interscience、1989))の値を参考にし、スチレン100°C、ブタジエンは−85°Cとして計算した。よって、構成モノマーは同じでも組成比を変えることによりTgは制御できる。
本発明における疎水性ポリマーからなる微粒子のTgは、インクと記録媒体とが室温でも融着できるように室温以下であることが好ましい、具体的には30°C以下であることが好ましく、より好ましくは28°C以下、更に好ましくは25°C以下であり、特に好ましくは20°C以下である。
本発明に用いられる疎水性ポリマーからなる微粒子の分散粒子の平均粒径は、10nm〜1μmが好ましく、より好ましくは10〜500nmであり、更に好ましくは20〜200nmであり、特に好ましくは50〜200nmの範囲である。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。単分散の粒径分布を持つものを2種以上混合して使用してもよい。
本発明に用いられる疎水性ポリマー微粒子は、ポリマーラテックスとして水および、含水有機溶媒に分散されていることが好ましく、ポリマーラテックスとしては、スチレン系ラテックス、アクリル系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス等様々なラテックスを用いることができるが、スチレン系ラテックスが好ましい。さらにスチレン系ラテックスとしては、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレンーイソプレン共重合のラテックスが好ましく、より好ましくはアート紙やコート紙に塗工されているスチレン−ブタジエン共重合体である。
スチレン−ブタジエン共重合体におけるスチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との重量比は20:80〜95:5であることが好ましく、より好ましくは30:70〜80:20であり、更に好ましくは30:70〜55:45である。また、スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との共重合体に占める割合は60〜99質量%であることが好ましい。また、本発明におけるポリマーラッテクスは、スチレン、ブタジエン以外のモノマーを共重合してもよく、共重合モノマーとしては共重合可能なモノマーであればなんでもよいが、好ましくは置換基を有するスチレン(置換基としては後述の置換基Tが適用できる)アクリル酸、メタクリル酸およびそれらのエステル、アミド、などが挙げられ、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸であり、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸あり、更に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸である。アクリル酸又はメタクリル酸をスチレンとブタジエンの和に対して1〜6質量%含有することが好ましく、より好ましくは2〜5質量%含有する。本発明におけるポリマーラテックスは、アクリル酸を含有することが好ましい。
本発明に用いることが好ましいスチレン−ブタジエン−アクリル酸共重合体のラテックスとしては、市販品であるLACSTAR−3307B、7132C(大日本インキ化学工業製)、Nipol Lx416(日本ゼオン製)、ナルスターSBR(日本エイアンドエル製)等が挙げられる。
また、スチレンは可能な場合には置換基を有するスチレンでも良く、置換基としては後述の置換基Tが適用できる。
以下に前述の置換基Tについて説明する。
置換基Tとしては例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、置換又は未置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリルなどが挙げられる。)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24であり、例えば、トリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。
また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
本発明におけるインク中の疎水性ポリマー微粒子の量は多いほど好ましいが、添加量が多いと、粘度の上昇がみられなどの弊害があり、インクに対して0.5〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜20質量%であり、更に好ましくは3〜20質量%であり、特に好ましくは5〜15%である。従って、疎水性ポリマー微粒子のトータル量をこれ以上に多くするには、処理液にも疎水性ポリマー微粒子を含有させることが好ましい。処理液に対する疎水性ポリマー微粒子の好ましい含有量はインクの場合と同様である。
インクジェット用インクは、親油性媒体や水性媒体中に色材を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。水性媒体を用いる場合、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有される。
その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
乾燥防止剤はインクジェット記録方式に用いるノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で好適に使用される。
乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いても良いし2種以上併用しても良い。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50重量%含有することが好ましい。
浸透促進剤は、インクジェット用インクを紙により良く浸透させる目的で好適に使用される。浸透促進剤としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を用いることができる。これらはインク中に5〜30重量%含有すれば通常充分な効果があり、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。紫外線吸収剤としては特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00重量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては前記中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。pH調整剤はインクジェット用インクの保存安定性を向上させる目的で、該インクジェット用インクがpH6〜10となるように添加するのが好ましく、pH7〜10となるように添加するのがより好ましい。
表面張力調整剤としてはノニオン、カチオン、アニオン、ベタイン界面活性剤が挙げられる。表面張力の調整剤の添加量は、インクジェットで良好に打滴するために、本発明のインクの表面張力を20〜60mN/mに調整する量が好ましく、より好ましくは20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
界面活性剤の例としては、炭化水素系では脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。
更に、特開昭59−157636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。また、特開2003−322926号、特開2004−325707号、特開2004−309806号の各公報に記載されているようなフッ素(フッ化アルキル系)系、シリコーン系の界面活性剤も用いることができる。 これら表面張力調整剤は消泡剤としても使用することができ、フッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も使用することができる。
また本発明のインクジェット用インクの粘度は30mPa・s以下が好ましい。更に20mPa・s以下に調整することがより好ましい。
水性媒体は、水を主成分とし、所望により、水混和性有機溶剤を添加した混合物を用いることができる。前記水混和性有機溶剤の例には、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)及びその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。尚、前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。
本発明のインクジェット用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。また、イエロー、マゼンタ、シアン色調インク以外のレッド、グリーン、ブルー、白色インクやいわゆる印刷分野における特色インク等を用いることができる。
本発明においてインクとして適用できるイエロー染料としては、任意のものを使用する事が出来る。例えばカップリング成分(以降カプラー成分と呼ぶ)としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロンやピリドン等のようなヘテロ環類、開鎖型活性メチレン化合物類、などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
例えば、カラーインデックス記載の染料としてはC.I.アシッド・イエロー17、C.I.アシッド・イエロー23、C.I.アシッド・イエロー42、C.I.アシッド・イエロー44、C.I.アシッド・イエロー79、C.I.アシッド・イエロー142、C.I.ダイレクト・イエロー33、C.I.ダイレクト・イエロー44、C.I.ダイレクト・イエロー50、C.I.ダイレクト・イエロー86、C.I.ダイレクト・イエロー144、C.I.リアクティブ・イエロー17などが適用できる。
マゼンタ染料としては、任意のものを使用する事が出来る。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類などを有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン染料、オキソノール染料などのようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環染料等を挙げることができる。
例えばカラーインデックス記載のC.I.アシッド・レッド35、C.I.アシッド・レッド42、C.I.アシッド・レッド52、C.I.アシッド・レッド82、C.I.アシッド・レッド87、C.I.アシッド・レッド92、C.I.アシッド・レッド134、C.I.アシッド・レッド249、C.I.アシッド・レッド254、C.I.アシッド・レッド289、 C.I.ダイレクト・レッド4、C.I.ダイレクト・レッド95、C.I.ダイレクト・レッド242、C.I.ダイレクト・レッド9、C.I.ダイレクト・レッド17、C.I.ダイレクト・レッド28、C.I.ダイレクト・レッド81、C.I.ダイレクト・レッド83、C.I.ダイレクト・レッド89、C.I.ダイレクト・レッド225、C.I.ダイレクト・レッド227、 C.I.リアクティブ・レッド6などが適用できる。
シアン染料としては、任意のものを使用する事が出来る。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、ピロロトリアゾールのようなヘテロ環類などを有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料などのようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料; インジゴ・チオインジゴ染料などを挙げることができる。
例えばカラーインデックス記載のC.I.アシッド・ブルー1、C.I.アシッド・ブルー9、C.I.アシッド・ブルー15、C.I.アシッド・ブルー59、C.I.アシッド・ブルー93、C.I.アシッド・ブルー249、C.I.ダイレクト・ブルー15、C.I.ダイレクト・ブルー76、C.I.ダイレクト・ブルー86、C.I.ダイレクト・ブルー200、C.I.ダイレクト・ブルー201、C.I.ダイレクト・ブルー202、C.I.リアクティブ・ブルー2などが適用できる。
前記の各染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであっても良く、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
適用できる黒色材としては、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラアゾ染料のほか、カーボンブラックの分散体を挙げることができる。カラーインデックス記載の染料としてはC.I.アシッド・ブラック2、C.I.フード・ブラック2、C.I.ダイレクト・ブラック19、C.I.ダイレクト・ブラック22、C.I.ダイレクト・ブラック32、C.I.ダイレクト・ブラック51、C.I.ダイレクト・ブラック154などが適用できる。また、イエロー、マゼンタ、シアン以外の色(例えば、赤、青、緑等)の染料も利用可能である。
本発明においてインクとして適用できる顔料の具体例としては、オレンジまたはイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
また、ブラック用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本発明のインクとしては、顔料インクが好ましく、有機顔料と無機顔料では有機顔料が好ましい。顔料の平均粒径は透明性・色再現性の観点からは小さいほどよいが、耐光性の観点からは大きい方が好ましく、これらを両立する平均粒子径としては、10〜200nmが好ましく、より好ましくは10〜150nm、更に好ましくは10〜100nmである。顔料粒径分布に関しては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。単分散の粒径分布を持つものを2種以上混合して使用してもよい。
次いで、処理液について説明する。
[処理液の構成]
インクを凝集させることができる処理液は、色材が溶解及び/又は分散されているインクを凝集させるものであればなんでもよい。具体的にはインクのpHを変化させることにより凝集させる処理液(例えば 特開平7−1837号、特開2004−359841号記載の処理液が挙げられる)、インクに無機塩を添加し凝集させる処理液(例えば、特開平5−202328号、特開平5−208548号、特開平9−29950号記載の処理液が挙げられる)、荷電を持つインクの色材と逆の荷電を持つ化合物とアニオン・カチオンとで反応させ凝集させる処理液(例えば、特登2667401号、特登3466756号、特開平8−174997号、特開2001−199151号記載の処理液が挙げられる)、インクの溶剤組成を変化させることにより凝集させる処理液などが挙げられる。
また、本発明のインクを凝集させることができる処理液は、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有される。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられ、本発明のインクの添加剤として具体例を挙げて説明したものが適用できる。
また、上述したように、処理液に疎水性ポリマー微粒子を含有させれば、トータルの疎水性ポリマー微粒子の量を増加できる。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1はインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、処理液を吐出するための処理液用ヘッド(処理液付着手段に相当)11と、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色のインクを吐出するために各色に対応して設けられた複数の印字ヘッド(インク液吐出手段に相当)12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、処理液用ヘッド11に供給する処理液を貯蔵しておく処理液貯蔵/装填部13と、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給する色インクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、印字部12の後段に配置される溶媒吸収ローラ(溶媒吸収手段に相当)15と、記録媒体16を供給するメディア供給部18と、記録媒体16のカールを除去するデカール処理部20と、前記処理液用ヘッド11及び印字部12のノズル面(液吐出面)に対向して配置され、記録媒体16の平面性を保持しながら記録媒体16を搬送する吸着ベルト搬送部(搬送手段に相当)22と、記録済みの記録媒体16(プリント物)を外部に排出する排出部26と、を備えている。
記録媒体16の供給系に関して図1では、メディア供給部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジン19が示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体を利用可能な構成にした場合、記録媒体の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切な処理液及びインクの吐出を実現するように吐出制御を行うことが好ましい。
メディア供給部18から送り出される記録媒体16はマガジン19に装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録媒体16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録媒体16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録媒体16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによって記録媒体16がベルト33上に吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図7中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の反時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録媒体16は図1の右から左へと搬送される。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。吸着の方式は、上記した吸引吸着(真空吸着)に限らず、静電吸着によるものでもよい。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
処理液用ヘッド11及び印字ヘッド12K,12C,12M,12Yは、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録媒体16の最大紙幅に対応する長さを有し(図2参照)、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズル又は処理液吐出用のノズルが配列されたフルライン型のヘッドとなっている。
図1に示したように、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yは、記録媒体16の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、印字部12の更に上流側に処理液用ヘッド11が配置されている。各ヘッド11,12K,12C,12M,12Yは、記録媒体16の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
かかるヘッド配置により、印字部12で各色のインクを打滴する前に、処理液用ヘッド11によって記録媒体16の記録面(被印字面)に処理液を付着させることができる。また、吸着ベルト搬送部22により記録媒体16を搬送しつつ、処理液を付着させた記録媒体16に向けて印字ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録媒体16上にカラー画像を形成することができる。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型の処理液用ヘッド11及び印字ヘッド12K,12C,12M,12Yを設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録媒体16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録媒体16の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
処理液貯蔵/装填部13は、処理液を貯蔵する処理液タンクを有し、該タンクは適宜の管路を介して処理液用ヘッド11と連通されている。処理液タンクから供給された処理液は処理液用ヘッド11から液滴として吐出される。処理液貯蔵/装填部13は、処理液の残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備える。
インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンク14K,14C,14M,14Yを有し、各タンクは不図示の管路を介して印字ヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
溶媒吸収ローラ15は、その表面が多孔質部材15Aで構成されており、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録媒体16の最大幅に対応する長さを有している。当該溶媒吸収ローラ15の回転軸15Bは、記録媒体16の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に沿って配置されている。回転軸15Bを中心に回動自在に支持された溶媒吸収ローラ15は、記録媒体16の搬送速度に合わせて、記録媒体16との相対速度が0となるように回動することができ、インクの擦れによる画像の乱れを防いでいる。
なお、溶媒吸収ローラ15は、1本の(単一の)長尺ローラ部材によって記録媒体16の全幅に対応する長さを実現してもよいし、記録媒体16の搬送方向と略直交する方向(主走査方向)に沿って複数個のローラモジュールに分割し、これらを並べて所要の長さを実現してもよい。また、記録媒体16の搬送方向に沿って複数列の溶媒吸収ローラを配置する構成も可能である。
図1には示されていないが、記録媒体16に対して溶媒吸収ローラ15を上下させるための上下機構が設けられている。後述するシステム制御系の指令に応じて上下機構を制御し、溶媒吸収ローラ15の位置(記録媒体16の記録面に直交する方向の相対位置)を調整することによって、記録媒体16との接触圧力や記録媒体16とのクリアランスを可変させることができる。複数個のローラモジュールを有する構成の場合は、各ローラモジュールについて上下位置を制御するための機構を設ける態様が好ましい。
溶媒吸収ローラ15を記録媒体16上のインクに接触させながら記録媒体16を搬送方向に移動させることで、多孔質部材15Aの毛細管力により、記録媒体16上の溶媒(色材と分離された溶媒)が溶媒吸収ローラ15に吸収される。こうして、溶媒吸収ローラ15によって余分な溶媒が除去されたインクは、色材同士の結合力が増し、記録媒体16に定着される。
本例では、溶媒を吸収除去するための手段として、多孔質部材15Aから成る溶媒吸収ローラ15を用いたが、溶媒吸収手段の形状は、ローラ状に限定されるものでなく、ベルト状であってもよい。
こうして、生成されたプリント物(印字によって生成された結果物)は排出部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。
なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)38によってテスト印字の部分を切り離す。このカッター38は、排出部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、印字ヘッドの構造について説明する。色別の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
図2(a) は印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図2(b) はその一部の拡大図である。また、図3は印字ヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図2中の4−4線に沿う断面図)である。
記録媒体16上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド50は、図2(a),(b) に示したように、インク滴の吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなるインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体16の送り方向(矢印S方向;副走査方向)と略直交する方向(矢印M方向;主走査方向)に記録媒体16の全幅Wm に対応する長さ以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図2(a) の構成に代えて、図3に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50'を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体16の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図2(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部にノズル51への流出口と供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図4に示したように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(図4中不図示、図6中符号60として記載)と連通しており、インクタンク60から供給されるインクは図4の共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の一部(図4において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なお、アクチュエータ58には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ58の変位が元に戻る際に、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
かかる構造を有するインク室ユニット53を図5に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、高密度のノズル列を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図5に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録媒体16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録媒体16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録媒体16の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
処理液用ヘッド11の構造は、図示しないが、上述した印字ヘッド50と概略共通している。ただし、処理液は、記録媒体16上においてインクが打滴される領域に略一様(略均一)に付着させればよいため、インクに比べると高密度ドット形成は要求されない。したがって、処理液用ヘッド11はインク吐出用のヘッド50に比べて、ノズル数を少なく(ノズル密度を低く)した構成も可能である。また、処理液用ヘッド11のノズル径をインク吐出用の印字ヘッド50のノズル径よりも大きくする構成も可能である。
〔インク供給系の構成〕
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60は印字ヘッド50にインクを供給する基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。すなわち、図6のインクタンク60は、図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
図6に示したように、インクタンク60と印字ヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下とすることが好ましい。図6には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニット(回復手段)は、不図示の移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aをキャップ64で覆う。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構により印字ヘッド50のノズル面50A(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板表面にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取る。
印字中又は待機中において、特定のノズルの使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64(インク受けとして兼用)に向かって予備吐出が行われる。
印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ58が動作してもノズル51からインクを吐出できなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(アクチュエータ58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かってアクチュエータ58を動作させ、粘度上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル板表面の汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
その一方で、ノズル51や圧力室52に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面50Aに吸引手段たるキャップ64を当接させて、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク又は増粘インク)を吸引する。かかる吸引動作によって吸引除去されたインクは回収タンク68へ送られる。回収タンク68に集められたインクは、再利用してもよいし、再利用不能な場合は廃棄してもよい。
上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きいため、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。なお、上記の吸引動作は、印字ヘッド50へのインク初期装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも行われる。
処理液の供給系については、図示しないが、図6で説明したインク供給系の構成と略同様である。
〔制御系の説明〕
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、ROM75、モータドライバ76、ヒータドライバ78、溶媒吸収ローラ駆動部79、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、処理液用ヘッドドライバ83、インク用ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
ROM75には、システムコントローラ72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、ROM75は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)を処理液用ヘッドドライバ83及びインク用ヘッドドライバ84に供給する制御部である。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。図7において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。
インクジェット記録装置10では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ74に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80においてディザ法や誤差拡散法などのハーフトーン化技術によってインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。また、プリント制御部80は、各色のドットデータを基に処理液の打滴領域(処理液の打滴が必要な記録面の領域)を判別し、処理液打滴用のドットデータを生成する。こうして、プリント制御部80で生成されたドットデータ(処理液用及び各色用)は、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
処理液用ヘッドドライバ83は、画像バッファメモリ82に記憶された処理液打滴用のドットデータに基づき、処理液用ヘッド11の駆動制御信号を生成する。処理液用ヘッドドライバ83で生成された駆動制御信号が処理液用ヘッド11に加えられることによって、処理液用ヘッド11から処理液が吐出される。
同様に、インク用ヘッドドライバ84は、画像バッファメモリ82に記憶されたインク打滴用のドットデータに基づき、印字ヘッド50の駆動制御信号を生成する。インク用ヘッドドライバ84で生成された駆動制御信号が印字ヘッド50に加えられることによって、印字ヘッド50からインクが吐出される。なお、処理液用ヘッドドライバ83及びインク用ヘッドドライバ84には、それぞれヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
記録媒体16の搬送速度に同期して処理液用ヘッド11からの処理液の吐出、及び印字ヘッド50からのインクの吐出を制御することにより、記録媒体16に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部80における所要の信号処理を経て生成されたドットデータに基づき、処理液用ヘッドドライバ83及びインク用ヘッドドライバ84を介して各ノズルからの液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
本例のインクジェット記録装置10は、更に、インク情報読取部90、処理液情報読取部92及びメディア種検出部94を備えている。インク情報読取部90は、インク種の情報を取得する手段である。具体的には、例えば、インクタンク60(図6参照)のカートリッジの形状(インク種を識別可能な特定の形状)、或いはカートリッジに組み込まれたバーコードやICチップなどからインクの識別情報や物性情報を読み取る手段を用いることができる。その他、ユーザインターフェースを利用してオペレータが必要な情報を入力してもよい。
同様に、処理液情報読取部92は、処理液の種類に関する情報を取得する手段である。具体的には、例えば、処理液タンクのカートリッジの形状(液種を識別可能な特定の形状)、或いはカートリッジに組み込まれたバーコードやICチップなどから処理液の識別情報や物性情報を読み取る手段を用いることができる。その他、ユーザインターフェースを利用してオペレータが必要な情報を入力してもよい。
メディア種検出部94は、記録媒体の種類(紙種)やサイズを検出する手段である。例えば、メディア供給部18のマガジン19に付されたバーコード等の情報(識別情報やメディア種情報など)を読み込む手段、メディア搬送路中の適当な場所に配置されたセンサ(メディア幅検出センサ、メディアの厚みを検出するセンサ、メディアの反射率を検出するセンサなど)が用いられ、これらの適宜の組み合わせも可能である。また、これら自動検出の手段に代えて、若しくはこれと併用して、所定のユーザインターフェースからの入力によって紙種やサイズ等の情報を指定する構成も可能である。
インク情報読取部90、処理液情報読取部92及びメディア種検出部94の各手段から得られた情報はシステムコントローラ72に送られ、処理液及びインクの吐出制御(吐出量や吐出タイミングの制御)等に利用され、条件に応じた適切な打滴が実行される。すなわち、システムコントローラ72は、インク情報読取部90、処理液情報読取部92及びメディア種検出部94の各手段から得られた情報に基づいて、記録媒体16の浸透速度特性を判別し、処理液を用いるか否かの判断、並びに、処理液を用いる場合にはその吐出量の制御を行う。
例えば、インクジェット記録装置10は、メディア種と浸透速度特性とを対応付けたメディア種テーブルのデータを格納した情報記憶手段(例えば、図7に示したROM75、或いは、不図示の内部メモリ又は外部メモリ)を備えており、システムコントローラ72は、このメディア種テーブルを参照して、使用する記録媒体16の浸透速度特性を判断する。
記録媒体16の浸透速度特性を把握する手段としては、メディア種検出部94からメディアのID(識別情報)を取得し、メディア種テーブルを参照して、当該メディアの浸透速度特性を把握してもよいし、マガジンに付したバーコード等の情報記録体にメディアの浸透速度特性を示す情報を記録しておき、メディア種検出部94から直接的にメディアの浸透速度特性の情報を読み込んでもよい。
或いはまた、記録媒体16の浸透速度を実際に測定する手段を用いることも可能である。例えば、記録媒体16上にインク又は処理液、若しくはこれら両方を打滴し、そのテスト打滴によって形成されるドットの様子を撮像素子などの検出手段(不図示)によって読み込み、得られた情報に基づいて浸透速度を計算することができる。
図1で説明したとおり、本例のインクジェット記録装置10では、印字部12の上流に処理液用ヘッド11を備え、印字部12によるインクの打滴前に、先行する(上流の)処理液用ヘッド11によって予め記録媒体16の印字面に処理液を1回だけ付着させる構成としている。かかる構成の場合、印字部12によるインクの打滴量の増加に伴って、次第に記録媒体16上の処理液量は減少するため、印字部12の下流側へ行くほど、記録媒体16上の処理液量は少なくなる。印字部12における最終段(最下流)の印字ヘッド(図1においてイエローのヘッド12Y)による打滴が終了するまで、記録媒体16の表面近傍に処理液が残存していることが必要となるため、記録媒体16の種類や処理液の物性、インクの吐出量、記録媒体16の搬送速度などから、所要の処理液量を確保できるように処理液用ヘッド11による処理液の打滴量が決定される。
また、図7に示したシステムコントローラ72は、記録媒体16の厚みや浸透速度特性などに応じて溶媒吸収ローラ駆動部79を制御して、溶媒吸収ローラ15の上下位置(記録媒体16への当接圧又は記録媒体16とのクリアランス量)並びに回転速度を適切に制御する。溶媒吸収ローラ駆動部79は、記録媒体16の記録面に対する溶媒吸収ローラ15の位置並びに回転速度を調節するための手段であり、溶媒吸収ローラ15を上下移動させる上下機構と、その機構を電動で駆動するための動力源となるモータ(アクチュエータ)及びドライバ、モータの駆動力を上下機構に伝達する動力伝達機構(ベルト、プーリー又はギア、若しくはこれらの適宜の組み合わせなど)、溶媒吸収ローラ15を回転させるための動力源となるモータ及びドライバ、動力伝達機構等を含んで構成される。
〔画像形成プロセスの説明〕
次に、本例のインクジェット記録装置10における画像形成プロセスについて説明する。図8はインクジェット記録装置10の印字部12周辺の要部構成を模式的に描いた拡大図である。同図では、図示を簡略化するために、処理液用ヘッド11の後段にインク用ヘッド(印字ヘッド50)を1つのみ描いているが、実際の印字部12は、図1で説明したように、4色の色別に印字ヘッド12K,12C, 12M, 12Yを備えている。
図8において、記録媒体16は右から左へと搬送される。画像形成のプロセスは、以下のとおりである。
(工程1)記録媒体搬送方向(図8中矢印A方向)の上流に配置された処理液用ヘッド11から処理液110を液滴として吐出し、予め記録媒体16の記録面16Aに、処理液110を付着させておく。この場合、処理液として、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有させたものを使用してもよい。
(工程2)処理液用ヘッド11の下流に配置された印字ヘッド50から、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有するインク120を液滴として吐出し、表面に処理液110が存在する記録媒体16上にインク120を着弾させる。
(工程3)記録媒体16表面上で処理液110とインク120が混合されることにより、アニオン性基とカチオン性基とのイオン的相互作用による会合現象を起こさせて凝集体を形成する。更に、インク120中の色材が凝集して凝集物(色材凝集物)126が生成される。
(工程4)そして、図8に示したように、色材凝集物126は、記録媒体16側(下方)に沈降する。こうして、記録媒体16上のインク120の液滴(ドット)130は、沈降した色材凝集物126から成る色材層132と、溶媒134の層とに分離される。この色材凝集物126の沈降において、インク120には記録媒体16上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子も記録媒体16側(下方)に沈降して、凝集物(色材凝集物)126を記録媒体16側に強く付着させることができる。
(工程5)記録媒体16の搬送(図8中矢印A方向への搬送)に伴い、色材層132と溶媒134に分離された液滴130が溶媒吸収ローラ15の位置まで移動される。当該液滴130の溶媒134が溶媒吸収ローラ15に接触すると、多孔質部材15Aの毛細管力によって溶媒134が溶媒吸収ローラ15に吸収される。溶媒吸収ローラ15は、記録媒体16の搬送速度に合わせて、記録媒体16との相対速度が0となるように図8中矢印B方向に回転し、インクの擦れによる画像の乱れを防いでいる。また、このとき、各ドット130の周りにはポリマーの膜124が形成されているため、記録媒体16表面上で色材の移動が抑制され、溶媒吸収ローラ15への色材の付着も抑止されるため、画像の乱れなども発生しない。すなわち、溶媒吸収ローラ15による溶媒吸収時にもドット間に膜124が存在するため、この膜124がインクの移動を抑制し、溶媒吸収ローラ15とインクの接触時の画像の乱れを防ぐ役割を果たす。
なお、印字ヘッド50から吐出されたインク120の着弾時(すなわち、2液の混合時)から溶媒134が溶媒吸収ローラ15に接触するまでの時間は、2液反応による色材/溶媒の分離が完了するまでの時間よりも長くなるように、印字ヘッド50と溶媒吸収ローラ15との位置関係(着弾位置から溶媒接触位置までの距離L)及び記録媒体16の搬送速度が設定される。
(工程6)こうして、溶媒吸収ローラ15によって溶媒が除去されたインク(図8において符号138)は、色材同士の結合力が増し、記録媒体16に定着される。これにより、にじみの発生が防止されるとともに、色間ブリーディング防止、乾燥、定着の促進、コックリングの防止等の効果が得られる。
実施例及び比較例を挙げて本発明を説明する。先ず、実施例及び比較例に使用する顔料インク及び処理液を下記のようにして調整した。
[顔料インクの調製]
(インクM:マゼンタインクの調製)
C.I.ピグメントレッド122の15質量%水分散液 :33.3g
ジエチレングリコール :10.0g
グリセリン :10.0g
オルフィンE1010(日信化学工業製) : 1.5g
イオン交換水 :45.2g
を攪拌混合してインクMを作成した。
(インクC:シアンインクの調製)
C.I.ピグメントブルー15.3の15質量%水分散液 :33.3g
ジエチレングリコール :10.0g
グリセリン :10.0g
オルフィンE1010 :1.5g
イオン交換水 :45.2g
を攪拌混合してインクCを作成した。
[処理液の調製]
ジエチレングリコール :20.0g
オルフィンE1010 : 1.0g
2−ピロリドン−5−カルボン酸 : 1.0g
水酸化ナトリウム : 0.25g
イオン交換水 :77.8g
を攪拌混合して処理液を作成した。
[ポリマー入り顔料インクの調製]
次に、上記顔料インクを表1中に記載の 顔料:ポリマー比になるように下記のポリマーを入れ、インク1〜7を調整した。
SBR1 :スチレンブタジエン(SBR)ラテックス (Tgは18°C、アクリル酸3%含有)
SBR2 :スチレンブタジエンラテックス (Tgは32°C、アクリル酸2%含有)
ポリマーA:スチレン−イソプレンラテックス (Tgは18°C、アクリル酸3%含有)
Figure 2006263984
[インクの打滴・溶媒除去効果]
上記インク1をMicroJet社製IJET1000にてヘッドを固定し、可動式ステージの上に特菱アート紙N(三菱製紙製)をのせ、1ドッドの液滴量80〜100pLに調整し、ヘッドの吐出周波数0.2kHz、ステージの稼動スピード100mm/s(隣接ドットの中心間距離500μm、隣接ドッドを打滴するまでの時間5ミリ秒に設定)の条件で打滴し、処理液、インクの順で打滴し、ドッド画像をプリントした。尚、特菱アート紙Nはスチレン−ブタジエンラテックスが表面に塗工されている。
プリントから一定時間後にドット画像を記録したアート紙に吸収部材としてポリウレタンシート(商品名:ルビセル、東洋ポリマー製、気孔径5〜7μm、気孔率80%、保水率461%)を押し付け、溶媒を吸収させ、5秒後にポリウレタンシートをアート紙から剥離させた。吸収部材への色移りの程度を下記の基準のとおり4段階で評価し、溶媒除去時のインク付着性評価とした。
色移り評価 アート紙へのインク付着:吸収部材へインクの付着
◎ >10:1
○ 8〜10:1
△ 1〜8:1
× <1:1
Figure 2006263984
次に、プリント後吸収部材を押し付けるまでの時間を5秒間に設定した以外は表2と同様の実験を行った。
Figure 2006263984
上記表2の1−1〜1−4から分かるように、特菱アート紙Nに塗布されている疎水性ポリマーと同組成である疎水性ポリマー40%SBR1をインクMに顔料:ポリマー比が1:10になるように調製したインク1は、プリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が1秒以下であってもアート紙からポリウレタンシートに色移りしなかった(◎の評価)。
これに対し、1−5〜1−8から分かるように、インクMそのままのインク7は、疎水性ポリマーを含有していないのでプリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が10秒であってもアート紙からポリウレタンシートにインクが移ってしまい(×〜△の評価)、プリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が30秒で○の評価であった。
また、上記表3の2−1〜2−3から分かるように、Tgが30°C未満であるスチレン及びブタジエンを成分に含む疎水性ポリマーを調製したインク2〜4は、プリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が5秒間であっても○〜◎の評価であった。そして、2−4から分かるように、Tgが30°C未満であるスチレン及びイソプレンを成分に含む疎水性ポリマーを調製したインク5もプリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が5秒間であっても○の評価であった。そして、2−7から分かるように、Tgが30°C以上であるスチレン及びブタジエンを成分に含む疎水性ポリマーを調製したインク8では、プリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が5秒間で△の評価であった。このことからTgが30°C未満の方が好ましいことが分かる。
これに対し、2−5から分かるように、親水性ポリマーであるポリビニルピロリドンをインクCに調製したインク6では、プリント後吸収部材を押し付けるまでの時間が5秒間で×の評価であった。
以上より、疎水性ポリマーをインクに添加することにより、アート紙(記録媒体)への付着がよくなることがわかる。このように記録媒体とインクとの付着性が向上することによって、不要な溶媒を高速で除去することが可能になる。
画像形成装置の一形態としてのインクジェット記録装置の全体構成図 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図 フルライン型印字ヘッドの他の構成例を示す平面透視図 図2中の4−4線に沿う断面図 図2に示した印字ヘッドのノズル配列を示す拡大図 インクジェット記録装置のインク供給系の構成を示した概要図 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 本例のインクジェット記録装置における画像形成プロセスを説明するために用いた模式図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、11…処理液用ヘッド、12K,12M,12C,12Y…印字ヘッド、15…溶媒吸収ローラ、15A,15E…多孔質部材、16…記録媒体、33…搬送ベルト、110…処理液、120…インク、124…膜、126…色材凝集物、134…溶媒

Claims (6)

  1. 疎水性ポリマーが表面に塗工されている記録媒体上に、インクを凝集させることができる処理液とインクとの両方を付着させるインクジェット記録方法において、
    前記インク及び/又は前記処理液が前記記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記インク及び/又は前記処理液に含まれる疎水性ポリマーのガラス転移温度Tgが30°C未満であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記インク及び/又は前記処理液に含まれる疎水性ポリマーの成分にa)スチレン及びb)ブタジエン又はイソプレンを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記インクに有機顔料、水、水混和性有機溶媒、および表面張力調整剤を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記有機顔料の粒径が10nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 記録媒体上に、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有する処理液を打滴する処理液ヘッドと、
    前記付与された処理液に、記録媒体上に塗工されている疎水性ポリマーと同組成からなる微粒子を含有するインクを付着させるインクヘッドと、を備えて画像を形成することを特徴とするインクジェット記録装置。
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