JP2006260996A - 燃料電池システム及び燃料電池システムにより駆動する画像形成装置 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムにより駆動する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 エネルギーの利用効率を高めながら、燃料電池セルの電気的出力の低下を防止する燃料電池を使用した燃料電池システム及び該燃料電池システムにより駆動する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 案内壁70は、燃料タンク51に2重構造を形成するものであり、具体的には燃料タンク51の外壁の下面または他の面に接する空間を形成する。案内壁70は、流入口71と流出口72とをもつ。カソード66側の排気は流入口71から案内壁70で形成された空間に流入し、燃料タンク51の外壁に沿って案内され、燃料タンク51の外壁を暖めることにより収容された燃料(高濃度メタノール)を暖める。
【選択図】 図6

Description

この発明は、燃料電池を使用した燃料電池システム及び燃料電池システムにより駆動する画像形成装置に関する。
液体を燃料とする燃料電池セルは、アノードとカソードとにより高分子電解質をはさんだ構造をもち、アノードに燃料を、カソードに空気を供給することで発電する。燃料電池セルに供給される燃料の濃度を高めすぎると、アノードで反応しなかった燃料が高分子電解質膜を通り過ぎてカソードで反応する「クロスオーバー現象」が発生する。このため、燃料の濃度を数%程度にする必要がある。
燃料タンクに収容された燃料を数%に保つと、燃料タンクが非常に大きくなるため、燃料タンクには高濃度(例えば100%)の燃料を入れておき、混合タンクで濃度を数%に薄めてから燃料電池セルに供給することが望ましい。混合タンクにおける燃料の濃度は、燃料濃度センサで監視され、予め設定しておいた値より濃度が高い時はポンプで水を補給し、逆に濃度が低い時はポンプで燃料を補給して、常に濃度が一定になるように制御される。
燃料電池セルは発電中は、化学反応による発熱で50℃から80℃程度の温度となっており、混合タンクの燃料は燃料電池セルを循環するため混合タンク内の燃料もそれに近い温度になる。一方、燃料タンクの燃料は比較的低温になっている。ポンプにより燃料タンクから比較的低温の燃料が補給されると、混合タンク内の燃料の温度が急激に低下し、温度の低下した燃料が燃料電池セル送られ、急激に燃料電池セル内部の温度が低下する。
燃料電池セルは化学反応で発電しているため、温度が低下すると化学反応が穏やかになり、電気的出力が低下する。
特許文献1には、燃料電池セルと、該燃料電池セルの空気極に空気を供給する空気供給手段とを備える燃料電池装置において、前記燃料電池セルの温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段により検出される燃料電池セルの温度に基づいて供給空気を加熱する空気加熱手段が設けられたことにより、始動時の発電効率を向上させ、氷点下など低温下での装置内の氷を解答することを目的とした燃料電池装置が提案されている。
特許文献1では、供給空気を加熱するために空気加熱手段を設けることにより、始動時の発電効率を向上させるため、エネルギーの消費が大きい。
特開2002−93445号公報
本発明は、エネルギーの利用効率を高めながら、燃料電池セルの電気的出力の低下を防止する燃料電池を使用した燃料電池システム及び該燃料電池システムにより駆動する画像形成装置を提供することを目的とする。
この発明の第1の燃料電池システムは、液体の燃料を燃料電池セルに供給して発電する燃料電池システムであって、燃料電池セルに供給される燃料を燃料電池セルにおいて生じる熱により加熱する。
この発明の第2の燃料電池システムは第1の燃料電池システムにおいて、燃料電池セルに供給する燃料を燃料電池セルから排出される排気の排気熱により加熱する請求項1に記載の燃料電池システム。
この発明の第3の燃料電池システムは第2の燃料電池システムにおいて、燃料電池セルに供給される燃料を収容する燃料タンクへ排気を送ることにより収容された燃料を加熱する請求項2に記載の燃料電池システム。
この発明の第4の燃料電池システムは第3の燃料電池システムにおいて、燃料タンクの外壁との間に空間を形成し、空間沿って排気を案内する案内壁を備える請求項3に記載の燃料電池システム。
この発明の第5の燃料電池システムは第3の燃料電池システムにおいて、燃料タンクの外壁の周囲を覆う空間を形成し、空間内に排気を案内する案内壁と、案内壁内部の空中に燃料タンクを支持する支持手段とを有する燃料加熱手段を備える請求項3に記載の燃料電池システム。
この発明の第6の燃料電池システムは第3の燃料電池システムにおいて、燃料タンクの内部に排気を案内する案内壁を備える請求項3に記載の燃料電池システム。
この発明の第7の燃料電池システムは第4から第6のいずれかの燃料電池システムにおいて、燃料タンク及び燃料加熱手段を覆う断熱材を備える請求項4から請求項6に記載の燃料電池システム。
この発明の第8の燃料電池システムは第2から第7のいずれかの燃料電池システムにおいて、排気は、燃料加熱部から排出されたのち凝集器に送られる請求項2から請求項7のいずれかに記載の燃料電池システム。
この発明の画像形成装置は、第1から第10のいずれかの燃料電池システムにより駆動される。
本発明の燃料電池システム及び画像形成装置によれば、燃料電池セルからの排気熱で予め補給用燃料を暖めておくことにより、混合タンクに燃料を補給する際、混合タンク内の燃料の温度を急激に低下させることを防ぎ、暖めるためのエネルギーの余分な消費をなくしながら燃料電池セルの出力電力を高めることができる。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、図1(a)の筐体内部の平面図及び図1(b)の筐体内部の排紙トレイ側からみた概略の正面図に示すように、給紙トレイ10と給紙ローラ11とレジストローラ12と搬送ベルト13と駆動ローラ14と用紙搬送ローラ15とラインフィードモータ16と用紙押さえローラ17と排紙トレイ18とシャフト19とキャリッジ20とプリントヘッドカートリッジ21とプリントヘッド22とケーブル23とキャリッジモータ24とワイヤ25とHPセンサ26と燃料電池システム27と制御回路28とを備えている。
給紙トレイ10は、普通紙やその他の記録媒体を収容している。給紙ローラ11は、記録媒体を給紙トレイ10から記録媒体を送り出す。レジストローラ12は、給紙ローラ11から送り出される記録媒体を搬送ベルト13に送りだすタイミングを調整する。搬送ベルト13は、駆動ローラ14と用紙搬送ローラ15とにより回転する無端状ベルトであり、静電吸着により記録媒体を吸着して搬送する。ラインフィードモータ16は、例えばステッピングモータで構成され、駆動ローラ14を回転駆動することにより搬送ベルト13を回転させ、印刷時における副走査を担う。用紙押さえローラ17は、搬送ベルト13に静電吸着した記録媒体を押さえつける。排紙トレイ18は、印刷を終えて搬送ベルト13からはがされた記録媒体を収容する。シャフト19は、長手方向を用紙搬送方向と直交する方向に向けて配置され、キャリッジ20を長手方向に沿って移動可能に支持している。キャリッジモータ24は、例えばステッピングモータで構成され、キャリッジ20をシャフト19に沿って走査させる駆動力を発生させ、印刷時における主走査を担う。ワイヤ25は、キャリッジモータ24の駆動力をキャリッジ20に伝達することにより、キャリッジをシャフト19に沿って往復運動させる。HPセンサ26はキャリッジ20の位置を検出する。キャリッジ20は、プリントヘッドカートリッジ21を搭載している。プリントヘッドカートリッジ21は、インク供給源である1または複数のインク色ごとのインクタンクとともに、プリントヘッド22を一体化して搭載している。プリントヘッド22は、搬送ベルト13に記録面を規制された記録媒体と微小間隔をおくように配置され、インク滴を吐出して記録媒体に画像を形成する。ケーブル23は、ケーブル23に結合された端子を介して、適宜のデータ供給源より画像データに応じた記録タイミングパルスをプリントヘッド22に供給する。燃料電池システム27は、インクジェットプリンタ1の動作に必要な電力を供給する。制御回路28は、インクジェットプリンタ1全体の動作を制御する。
記録動作の概要を説明する。制御回路28は、ホストコンピュータなどから画像データを入力し記録データに変換する。制御回路28は、給紙ローラ11を駆動することにより記録媒体を給紙トレイ10から送り出し、レジストローラ12を駆動することにより記録媒体を、先端の曲がりや印字開始タイミングを合わせた後に搬送ベルト13に送り、ラインフィードモータ16を駆動することによりレジストローラ12から送られた記録媒体を搬送ベルト13に静電吸着させプリントヘッド22の位置まで搬送させる。制御回路28は、1ライン分の記録データを展開するとキャリッジモータ24を駆動しながら記録データに基づいてプリントヘッド22からインク滴を吐出させ、1ライン分の記録が終了するとラインフィードモータ16を駆動して改行し、1ライン分を記録する一連の手順を終了する。制御回路28は、この一連の手順を記録媒体の1ページに渡って繰り返し、1ページ分の記録を完了すると、記録媒体を搬送ベルト13から剥離して排紙トレイ18に排紙させる。
なお、画像形成装置の一例としてインクジェットプリンタについて主に説明するが、画像形成装置は複写装置、ファクシミリ送受信装置、印刷装置、記録装置、複写装置、複合型の装置など各種の画像形成装置であってもよい。また、電子機器の一例として画像形成装置について主に説明するが、電子機器は画像形成装置以外の各種機器であってもよい。
例えば、図2に示す構成を有する複写装置2は、画像読取部30と制御回路28と給紙部31と転写装置32と定着装置33と排紙部34と反転部35と燃料電池システム27とを備える。画像読取部30は、原稿サイズ検知装置により原稿台に置かれた原稿のサイズを検知し、原稿を原稿自動送り装置で送りながら光を走査し、反射光を受光して各原稿の画像を読み取り制御部28に出力する。制御部28は、読み取られた画像を画像処理部において補正など各種画像処理を行い、読取順序とともにメモリに記憶し、画像をメモリから順次読み出してトナー像作成のための書込信号を作成する。給紙部31は種々の紙質や大きさの記録媒体を収納し、適宜、転写装置32に送る。転写装置32は、制御部28で作成された書込信号の入力を受けて、トナー色ごとに設けられた感光体を帯電、露光及び現像して表面にトナー像を形成し、感光体に連動して回転する中間転写ベルトに各トナー色のトナー像を重ねて一次転写し、給紙部31から送られる記録媒体に一括して二次転写する。定着装置33は二次転写された記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとで構成される定着ローラにはさんで加熱しながら加圧してトナー像を記録媒体に定着させる。定着装置33で定着された記録媒体は、裏面に画像形成する際には、反転部35で反転されて再び転写装置32に送られて裏面に画像形成され、画像形成が終了すれば排紙部34に送られて排紙トレイ等に排紙される。燃料電池システム27は、複写装置2の動作に必要な電力を供給する電源システムとして機能する。
燃料電池システム27は、図3のブロック図に示すように、燃料電池40とDC-DCコンバーター41と蓄電器42とを有し、インクジェットプリンタ1の動作に必要な電力を供給する電源システムとして機能する。
燃料電池40は、図4のブロック図に示すように、主要な構成要素として、燃料電池セルスタック50と燃料タンク51と燃料ポンプ52と回収水容器53と水ポンプ54と混合タンク55と燃料濃度センサ56と循環ポンプ57と空気ポンプ58と燃料電池制御部59と燃料加熱部60と凝集器61とファン62とを筐体63内に配置して構成される発電装置である。
図3に示すようにDC-DCコンバーター41は、不安定な燃料電池3の出力電圧を安定化してから、負荷である制御回路28に電力を供給する。蓄電器42は、二次電池や電気二重層コンデンサーなどにより構成され、燃料電池40のセルスタックからの出力電流を一旦、小電流で充電する。蓄電器42は、主電源として機能し、変動する負荷に十分な電力を供給可能な容量をもち、燃料電池40は、蓄電器42を充電する補助電源として機能する。燃料電池40を構成する燃料ポンプ52や水ポンプ54などの補機は、燃料電池制御部59のマイコンにより制御されるとともに、動作に必要な電力を燃料電池40の出力から取り出す。
DC-DCコンバーター41から負荷へ供給される電流はかなり変動するのが一般的である。例えば、インクジェットプリンタ1の場合、プリント動作中に供給される電流は、図5のグラフに示すように最小0.2Aから最大1.45Aと大きく変動する。最小0.2Aの時は、プリントヘッド22のスキャンが停止している瞬間であり、最大1.45Aの時は停止していたプリントヘッド22がスキャンを開始する瞬間である。燃料電池40だけで負荷が要求する最大電流を供給できるような容量の物を使用すると燃料電池システム27が大きくなる。
燃料電池40は内部抵抗の値が蓄電器42の内部抵抗に比べ大きいため、電流をI、出力抵抗をRと表すとき電力損失Wは、W=I2×Rで表されることから、燃料電池40単独で直接変動の大きなインクジェットプリンタ1の様な負荷に電力を供給すると、負荷が大きくなった時に大きな電流が流れるため、出力抵抗での損失が大きくなり効率が悪い。
蓄電器42を設けることにより、負荷が大電流を必要とするときはセルスタックからの出力電流だけでなく蓄電器42から電流供給できるため、セルスタックの内部抵抗による電力損失を少なくし効率よい電源システムを構成することができる。燃料電池40は、体積当たりに取り出せる電力が蓄電器42に比べかなり少ないため、蓄電器42を主電源とし、燃料電池40を補助電源とすることにより、最小、最軽量の燃料電池システム27を構成することができる。
なお、本実施形態の燃料電池40は、一例として水素と酸素を化学反応させて水ができる際のエネルギーを電力という形で取り出す電源、特に、空気とメタノールとを燃料とする強制循環型DMFC(Direct Methanol Fuel Cell)直接メタノール型燃料電池を採用しているが、エタノールやメタノールなどの各種液体を燃料として用いるなど、他の構造をもつものであってもよい。
燃料電池セルスタック50は、図中では説明の便宜上単一の燃料電池セル64を描いているが、複数の燃料電池セル64を直列に接続して構成されている。単セルの出力電圧は1Vに満たないため、複数の燃料電池セル64を直列に接続することにより、より大きな出力電圧を得ることができる。燃料電池セル64は、アノード65(燃料極)とカソード66(空気極)と電解質膜67とを有する。アノード65は、メタノールを電気化学的酸化する触媒(メタノール酸化電極触媒)を有する。カソード66(空気極)は、酸素を選択的に電気化学的還元する触媒(酸素還元電極触媒)を有する。電解質膜67は、アノード65とカソード66との間に挟み込まれている。アノード65にメタノールが送り込まれ、カソード66に空気が送り込まれると、アノード65とカソード66との間に電力が生じるとともに、アノード65側に二酸化炭素が発生し、カソード66側に水が発生する。
燃料タンク51は、液体燃料としての高濃度(ほぼ100%)のメタノールを収容している。燃料ポンプ52(Pf)は、燃料タンク51内の燃料を混合タンク55に送出する。回収水容器53は、水を貯えている。水ポンプ54(Pw)は、回収水容器53に貯えられている水を混合タンク55内に送出する。混合タンク55は、燃料タンク51からの燃料を、回収水容器53からの水によって希釈する場所である。混合タンク55内の燃料は、初期状態で予め数%の一定値に調整されている。燃料濃度センサ56は、混合タンク55の燃料濃度を検出する。
循環ポンプ57(Pc)は、混合タンク55とアノード65とを接続した燃料供給路の途中に配置され、混合タンク55で希釈された燃料をアノード65に供給する。空気ポンプ58(Pa)は、ブロワによりカソード66側に空気を供給する。
燃料電池制御部59は、燃料濃度センサ56で検出された混合タンク55内の燃料濃度を入力し、混合タンク55内の燃料濃度が予め設定された数%の設定値より高い時、水ポンプ54を間欠動作させて回収水容器53の水を混合タンク55へ補給し、混合タンク55内の燃料濃度が設定値より低い時、燃料ポンプ52を間欠動作させて燃料タンク51の燃料を混合タンク55へ補給する。燃料電池制御部59は、混合タンク55内の燃料の量をセンサで検出し、適宜、燃料及び水を混合タンク55に供給させる。
燃料電池制御部59は、発電により消費される混合タンク55内の燃料であるメタノールの濃度を一定に保つことにより、メタノールの濃度の低下に伴う発電電力の低下を防止する。燃料電池制御部59は、混合タンク55内のメタノール水溶液の濃度を数%程度に制御することにより、いわゆるクロスオーバー現象を防止する。クロスオーバー現象は、燃料の濃度が高い場合に、アノード65で反応しなかった燃料が高分子電解質膜67を通り過ぎてカソード66に到達し、カソード66で反応する現象である。クロスオーバー現象が起きるとアノード65とカソード66とに同極の電圧が発生するため、アノード65とカソード66との間の電位差が少なくなり、外部へ取り出すことのできる電力が小さくなる。燃料電池制御部59の濃度制御によりこのようなクロスオーバー現象を防止することができる。
アノード側で発生した二酸化炭素は、希釈された燃料と一緒に混合タンク55に戻る。カソード66側で発生した水は、空気ポンプ58で送り込まれた空気と一緒になり排気として、燃料加熱部60に導かれる。燃料電池セル64は化学反応熱で50〜80℃になっているため、カソード66側の排気はカソード66を通過する際に加熱され、温風となっている。
燃料加熱部60は、図6の断面図に示すように案内壁70をもつ。案内壁70は、燃料タンク51に2重構造を形成するものであり、具体的には燃料タンク51の外壁の下面または他の面に接する空間を形成する。案内壁70は、流入口71と流出口72とをもつ。カソード66側の排気は流入口71から案内壁70で形成された空間に流入し、燃料タンク51の外壁に沿って案内され、燃料タンク51の外壁を暖めることにより収容された燃料(高濃度メタノール)を暖める。燃料加熱部60を通過した排気は流出口72から流出し凝集器61に送られる。燃料加熱部60で温度の下がった排気は、さらに凝集器61で冷却されて、排気に含まれる水蒸気から水分を効率よく回収することができる。
なお、燃料加熱部60は、図6(b)の断面図に示すように燃料タンク51及び案内壁70の周囲を断熱材73で覆われているものであってもよく、案内壁70自体が断熱材73で形成されたものであってもよい。
燃料タンク51の燃料の温度が低い場合、燃料タンク51の燃料が燃料ポンプ52により間欠動作で混合タンク55に補給される時、混合タンク55内に存在する数%に希釈された燃料の温度が急激に低下し、温度の低下した燃料が燃料電池セル64に送られ、燃料電池セル64内部の温度が急激に低下する。燃料電池セル64における発電は化学反応によるものであるため、温度が低下すると化学反応が穏やかになり、燃料電池40からの電気的出力が低下する。すなわち、燃料が間欠動作で混合タンク55に補給される際に、電気的出力が低下する。
燃料加熱部60を備えることにより、燃料タンク51内の燃料を暖めておくことができるため、混合タンク55に燃料が補給される際に電気的出力が低下することを防止することができる。
なお、燃料加熱部60は、他の種々の形状をもつものであってもよい。例えば、燃料加熱部60は図7(a)の断面図に示すように、燃料タンク51の周りに空間を形成する断熱材の案内壁74をもち、カソード66側の排気が案内壁74と混合タンク55との間の空間に流し込まれ、燃料タンク51の複数面の外壁を通じて燃料を温めるものであってもよい。なお、燃料加熱部60は、案内壁74を断熱材で形成せず案内壁74を断熱材で覆うものであってもよい。
また、燃料加熱部60は図7(b)の断面図に示すように、燃料タンク51の周りに空間を形成する案内壁75をもち、燃料タンク51を網目状や簀の子状の支持部材76で案内壁75内の空中に保持し、カソード66側の排気が案内壁75と燃料タンク51との間の空間に流し込まれ、燃料タンク51の複数面を通じて燃料を温めるものであってもよい。
また、燃料加熱部60は図7(c)の断面図に示すように、燃料タンク51の周りに空間を形成する案内壁77をもち、燃料タンク51を数点の支持部材78で案内壁77内の空中に保持し、カソード66側の排気が案内壁77と燃料タンク51との間の空間に流し込まれ、燃料タンク51の複数面の外壁を通じて燃料を温めるものであってもよい。
また、燃料加熱部60は図8(a)の平面断面図及び図8(b)の側面断面図に示すように、両端部で連結した複数のパイプで構成され、燃料タンク51に収納された燃料の中をくぐるように配置した案内壁79をもつものであってもよい。案内壁79を燃料の中にくぐらせて液体の燃料で覆うことにより、排気の熱が空気中に逃げることを防止し、効率よく液体の燃料を暖めることができる。さらに、図8(c)の平面断面図及び図8(d)の側面断面図燃料タンク51を断熱材80で覆うことにより、排気の熱が空中に逃げることを防止し、さらに効率よく液体の燃料を暖めることができる。
凝集器61は、燃料加熱部60を経由した排気を冷やし、排気中の水分を気体から分離し、回収水容器53に送る。凝集器61はファン62からの風で冷却されているが、回収される水が不足しなければファン62をもたないものであってもよい。凝集器61で水にならなかった一部の水蒸気は、二酸化炭素や空気とともに回収水容器53から大気中に排出される。
本実施形態の燃料電池システム27によれば、排熱を利用して事前に燃料を暖めておき、暖められた燃料を混合タンク55に補給することにより、混合タンク55内の燃料の温度の急激な低下を防止することができ、燃料暖めるための専用の電力を消費することなく出力電力の低下を防ぐことができる。本実施形態のインクジェットプリンタ1は、燃料電池40の排熱を利用して燃料を事前に暖める燃料電池システムを備えることにより、燃料を暖めるための専用の電力を消費することなく、安定した電力供給を受けて画像を形成することができる。
インクジェットプリンタの構成図である。 他の種類の画像形成装置の構成図である。 燃料電池システムの回路図である。 燃料電池のブロック図である。 プリント動作時に供給される電流の波形図である。 燃料加熱部の断面図である。 他の一例の燃料加熱部の断面図である。 他の一例の燃料加熱部の断面図である。
符号の説明
1;インクジェット記録装置、2;画像形成装置、10;給紙トレイ、
11;給紙ローラ、12;レジストローラ、13;搬送ベルト、14;駆動ローラ、
15;用紙搬送ローラ、16;ラインフィードモータ、17;用紙押さえローラ、
18;排紙トレイ、19;シャフト、20;キャリッジ、
21;プリントヘッドカートリッジ、22;プリントヘッド、23;ケーブル、
24;キャリッジモータ、25;ワイヤ、26;HPセンサ、27;燃料電池システム、
28;制御回路、30;画像読取部、31;給紙部、32;転写装置、33;定着装置、
34;排紙部、35;反転部、40;燃料電池、41;DC-DCコンバーター、
42;蓄電器、50;燃料電池セルスタック、51;燃料タンク、52;燃料ポンプ、
53;回収水容器、54;水ポンプ、55;混合タンク、56;燃料濃度センサ、
57;循環ポンプ、58;空気ポンプ、59;燃料電池制御部、60;燃料加熱部、
61;凝集器、62;ファン、63;筐体、64;燃料電池セル、65;アノード、
66;カソード、67;電解質膜、70;案内壁、71;流入口、72;流出口、73;断熱材、74;案内壁、75;案内壁、76;支持部材、77;案内壁、78;支持部材、79;案内壁、80;断熱材。

Claims (9)

  1. 液体の燃料を燃料電池セルに供給して発電する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池セルに供給される燃料を前記燃料電池セルにおいて生じる熱により加熱することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池セルに供給する燃料を前記燃料電池セルから排出される排気の排気熱により加熱する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池セルに供給される燃料を収容する燃料タンクへ前記排気を送ることにより収容された燃料を加熱する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料タンクの外壁との間に空間を形成し、前記空間沿って前記排気を案内する案内壁を備える請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料タンクの外壁の周囲を覆う空間を形成し、前記空間内に前記排気を案内する案内壁と、前記案内壁内部の空中に前記燃料タンクを支持する支持手段とを有する燃料加熱手段を備える請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料タンクの内部に前記排気を案内する案内壁を備える請求項3に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料タンク及び前記燃料加熱手段を覆う断熱材を備える請求項4から請求項6のいずれかに記載の燃料電池システム。
  8. 前記排気は、前記燃料加熱部から排出されたのち凝集器に送られる請求項2から請求項7のいずれかに記載の燃料電池システム。
  9. 請求項1から請求項18のいずれかに記載の燃料電池システムにより駆動されることを特徴とする画像形成装置。
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