JP2006260622A - 光情報記録媒体の記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経時安定性を改善しつつ幅広い走査速度での記録を可能とし、更には記録特性も改善できる記録方法の提供。
【解決手段】 最高記録速度Vから最低記録速度Vの範囲で記録及び書換え(オーバーライト)可能な光情報記録媒体に記録する方法であって、記録速度Vで時間的長さn・Twのマークを形成する際に、m個〔但し、nは6〜14の自然数で、nが偶数の場合はm=n/2、nが奇数の場合はm=(n−1)/2〕の加熱パルスを照射することで記録を行い、m個のパルスの内、i番目(i=1〜mの自然数)のパルスの照射時間をT(n,i)として、V≧(V+V)/2の場合は、T(n,1)>T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)、V<(V+V)/2の場合は、T(n,1)=T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)のように設定する光情報記録媒体への記録方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスクに代表される光情報記録媒体、特に、相変化材料を記録層に用いた書き換え型光ディスク(CD−RW、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなど)に適用される記録方法に関する。
CD−RW、DVD+RW、DVD−RWなどに代表される相変化技術を応用した書き換え型の光ディスクがオーディオビジュアル用途及びコンピュータの情報記録用途として広く普及している。更に近年のデジタル容量の大容量化により、これらの光ディスクへの記録速度の向上が期待されている。相変化技術を用いた光ディスクへの高速記録には、より速い走査速度での書換え性能とより広い走査速度範囲での書換え性能の双方が要求される。前者は最高記録速度であり、後者は記録可能な速度範囲に相当する。特に後者はランダムアクセス記録の高速化に必須の技術であるCAV記録に対応するために約2.4倍の速度比率(最高速度/最低速度)が必要である。更にCAV記録においては、記録半径位置rに対して記録走査速度vが変化する、即ちv/r=一定となるため、最高記録速度以下の任意の記録速度で記録できるようにする必要がある。更に最高速度が高くなると走査速度範囲も必然的に広くなる。例えば、DVD+RWの4倍速ディスクでは、CAVに必要な走査速度範囲は、5.8m/s〜14.0m/sであるが、8倍速に対応するためには、11.6m/s〜27.9m/sと非常に広い範囲で記録できるように媒体・記録方法を開発する必要がある。
一方、最高記録速度を高めるためには記録層材料をより高速記録向きの材料に変更する必要がある。通常DVD+RW、CD−RWに代表される光ディスクの記録層材料には相変化材料を用いる。即ち、アモルファス状態と結晶状態の間を可逆的に変化させることができる合金を用いるのが一般的である。高速化においては、アモルファスから結晶への相変化を高速にする、即ち、結晶化速度の速い相変化材料を用いることが必要である。しかし、結晶化速度を高めることにより、低速記録時の結晶状態のコントロールが非常に困難になる。そのため、最高記録速度に近い速度領域と最低記録速度に近い速度領域とで記録方法(記録ストラテジ)を大きく変更する必要がある。従って、高速記録に対応する記録層材料を用いることで、最高記録速度以下の任意の記録速度で記録することが非常に困難になる。
これらの課題に対して、特願2004−265953号(本出願人のもの、以下、先願という)には、記録速度に対して最終パルスのストラテジを不連続に設定することにより中間速度でのエラーを低減する発明が開示されており、本発明に最も近い先行技術であるが、本発明の特徴である第1パルスの制御に関する記述はない。また、本発明で最大の課題としているアーカイバルシェルフに関しても言及していない。
上記先願の他に、本発明に関連する技術としては、次のようなものがある。
特許文献1、及び、非特許文献1、2では、記録速度に対して線形関数でパラメータを設定することについて言及しているが、本発明の特徴である、記録速度に対してストラテジの設定パラメータを不連続に変化させる技術については記述がない。
非特許文献3は、最高記録速度8x(約27.9m/s)に対応するDVD+RWディスクの標準規格書であるが、本発明の記録方法は、この標準規格に合致する設定を用いると同時に、この標準規格書に記載される各仕様を満足することを目指すものである。
特許文献2〜3では、記録速度に対して線形関数でパラメータを設定することについて言及すると同時に、ステップ状にパラメータを変化させる技術を開示している。しかし、本発明の特徴である、不連続ストラテジについては記述がない。
上記先願の技術を元に更に検討を進めた結果、経時安定性について新たな課題が明確になった。前述の通り、高速化に対応するため、媒体の記録層材料には結晶化速度の速い相変化材料を使用することになる。これらの材料としては、SbにGe、Ga、In、Sn、Te等の元素を加えた合金を用いることが多いが、結晶状態が不安定であることが明らかになった。即ち、記録直後の結晶状態と経時変化後の結晶状態が異なるため、書換えの間隔が長いと(例えば、記録してから10年後に再度記録した場合など)、記録品質が変動してしまうことになる。
これらは、DVDの8倍速以上での記録、即ち、記録時の走査速度27.9m/s程度以上での記録に対応するディスクに特に顕著に表れる現象である。
本発明の目的は、この経時安定性を改善しつつ幅広い走査速度での記録を可能とし、更には記録特性も改善できる記録方法を提供することにある。
上記課題は次の1)〜5)の発明(以下、本発明1〜5という)によって解決される。
1) 最高記録速度Vから最低記録速度Vの範囲で記録及び書換え(オーバーライト)可能な光情報記録媒体に記録する方法であって、記録速度Vで時間的長さn・Twのマークを形成する際に、m個〔但し、nは6〜14の自然数で、nが偶数の場合はm=n/2、nが奇数の場合はm=(n−1)/2〕の加熱パルスを照射することで記録を行い、m個のパルスの内、i番目(i=1〜mの自然数)のパルスの照射時間をT(n,i)として、次のように設定することを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
・V≧(V+V)/2の場合は、
T(n,1)>T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)
・V<(V+V)/2の場合は、
T(n,1)=T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)
2) 最高記録速度Vから最低記録速度Vの範囲で記録及び書換え(オーバーライト)可能な光情報記録媒体に記録する方法であって、記録速度Vで時間的長さn・Twのマークを形成する際に、m個〔但し、nは4又は5で、nが偶数の場合はm=n/2、nが奇数の場合はm=(n−1)/2〕の加熱パルスを照射することで記録を行い、m個のパルスの内、i番目(i=1又は2)のパルスの照射時間をT(n,i)として、次のように設定することを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
・V≧(V+V)/2の場合は、T(n,1)>T(n,2)
・V<(V+V)/2の場合は、T(n,1)≦T(n,2)
3) n≧6の場合に加熱パルスの1パルス目と2パルス目の立ち上がりの周期Tp(n)を、次のように設定することを特徴とする1)記載の光情報記録媒体への記録方法。
・V≧(V+V)/2の場合は、Tp(n)>2Tw
・V<(V+V)/2の場合は、Tp(n)≦2Tw
4) V≧(V+V)/2の場合のT(n,1)/T(n,2)を1.5以下としたことを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の光情報記録媒体への記録方法。
5) V≧(V+V)/2の場合のTp(n)/Twを2.5以下としたことを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の光情報記録媒体への記録方法。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
(適用する媒体について)
本発明の記録方法を適用する光情報記録媒体は、情報の線密度が一定であると同時に異なる記録速度で記録及び書き換え可能である必要がある。情報はクロック周期Tの自然数倍のマーク長・マーク間長(スペース長)に情報を持たせる、パルス幅変調方式を用いて記録する方式が望ましく、RLL(RunLength Limited)方式が光ディスクでは一般的に使用されている。これらの例としては、CD−RWのEFM、DVD+RW及びDVD−RWのEFM+がある。この場合、記録速度vとクロック周期Tは情報線密度を一定に保つため、v×T=一定、とする必要がある。更に、CAV記録に対応するためには、vはディスク半径位置rに対して、v/r=一定、とする必要がある。従って、媒体の任意の半径にCAVで記録するためには、媒体の最高記録速度v以下、最低記録速度V以上の任意の速度vで記録できる必要がある。V、Vは、CD、DVDに代表される直径120mmの光ディスクの場合は、V/V≧2.4とすることが望ましい。
また、本発明の記録方法を適用する光情報記録媒体は、強度変調した光を記録層近傍に照射及び走査させることにより記録層材料に結晶相とアモルファス相の状態変化を発生させ、アモルファスマークを形成することにより情報を記録する。更に、本発明の効果が適用できるのは、結晶化速度の速い記録層材料を用いた光ディスクが好ましく、最高記録速度Vは20m/s以上であることが好ましい。特に、本発明を適用するに当り最も効果が確認できる媒体は、8倍速対応のDVD+RWディスクである。
8倍速対応のDVD+RWディスクでは、記録層材料に高い結晶化速度を有する合金を用いている。記録層材料の例としては、GaSb、GeSb、InSb、SbTeなどの合金に、Ag、Au、Ga、Ge、In、Sn、Bi、Te等を添加したものが用いられる。これらの材料を記録層材料に用いた材料を用いた場合、前記先願で開示される技術を用いることにより、幅広い記録速度でオーバーライト可能であることが分っている。
しかし、これらの結晶化速度の速い記録層材料は経時安定性が悪いことも明らかになっている。具体的には、記録・オーバーライト直後の結晶状態と経時劣化後の結晶状態が異なる点にある。ディスクでの特性としては、結晶状態の反射率が時間の経過により低下することで、これらの現象は確認できる。例えば、オーバーライト直後の反射率を27%とすると、80℃85%RHの環境下で100時間保存したディスクの反射率は約25%となり、2%の反射率低下が見られる。
この反射率低下の詳細な原因は明らかにされていないが、結晶相中に構造(原子配列による微視的なものと、結晶粒等による巨視的なものを含む)が変動していると考えられる。即ち、オーバーライト直後の結晶状態は準安定な結晶状態であり、それが時間経過に伴いより安定な結晶状態に推移していると考えられる。
この安定な結晶状態では記録品質が異なるため、経時変化に対応できる記録方法(記録ストラテジ)が必要となっている。
(記録ストラテジ)
これらの高速記録に対応した媒体への情報記録は、前述の通り強度変調した光を照射・走査することで行う。これらの記録方法は一般的に「記録ストラテジ」と呼ばれる。長さnTの記録マークを形成するときは、m個の加熱パルス(パワーPw)とm個の冷却パルス(パワーPb)を交互に照射することで行う。このとき、Pw≫Pbである。またPwは記録時の走査速度に合わせて任意に変更することが可能であるが、記録層を溶融させるだけのパワーを設定する必要がある。DVD+RWの8倍速に対応するためには、Pwは20〜40mWの範囲が好ましい。Pbは加熱パルスによって溶融した記録層が急冷されるだけ十分に低い必要があり、0〜1mWの範囲が望ましい。
パルス数mは任意のものを設定できるが、m≦nとすることで、マーク長の制御を容易にできる。更に、m=n−k(kは1以上の自然数)とすることで、マーク長とパルス数を比例関係とすることができ、マーク長の制御が更に容易になる。例としてDVD+RWのm=n−1がある。しかし、TがDVD+RWの8倍速相当になると、4.8ns以下となる。これに対して既存のLDの応答時間は、10〜90%で1.5ns以上となっており往復で3ns以上を要する。従って、4.8nsの発光周期に対して損失が大きく、十分な加熱・冷却効果を得ることができない。そこで、Tが短い高速記録に対応するには、mを少なくする必要がある。
そのため、DVD+RWの標準規格書では、2Tストラテジが採用されている。2Tストラテジとは、加熱パルスの発光周期について、記録時のチャンネルビットTwに対して、n/mが略2Twとなるように、mを設定するものである。具体的には、nが奇数の場合はm=(n−1)/2とし、nが偶数の場合はm=n/2とするものである。これにより、パルスの発光周期が、2Tw〜2.5Twの範囲となるので、8倍速でのパルスの発光周期を9.6ns以上とすることができ、前述の発光周期の課題が解決される。
更に、前記先願で開示されている技術を適用することにより、中間速度での記録品質を向上することができるため、2Tストラテジを用いることにより、高速記録及び広範囲での記録速度に対応することが可能となった。
しかし、前述の経時安定性に対応するためには、前述の技術では不十分であることが分かっている。以下に経時安定性を改善する記録方法について説明する。
本発明の記録ストラテジの例を図1に示す。これは前述の2Tストラテジを基本とするものである。
図1(b)〜(g)にn=3〜14のストラテジの設定を示してある。n・Tw(Twは記録時のチャンネルビット周期。DVDの1倍速では38.2ns、8倍速では38.2/8=4.8ns)のマーク形成に対して、パルスの発光周期は略2Twに相当している。更に、n・Twマークを記録するとき、i番目の各加熱パルスの長さをT(n,i)としている。記録速度を変えて記録する場合は、このT(n,i)の長さを変更することにより、最適な記録信号を得ることが可能となる。
本発明では、記録速度Vに対してT(n,i)のi=1の場合とi≧2の場合との関係を最適化することにより、経時安定性を改善すると同時に、繰り返し記録回数の向上及びアシンメトリの変動(即ちNormalized Slice Level Jump)を改善することが可能である。
繰り返し記録直後と、記録後に80℃85%RHで100時間保存した保存試験後について、記録信号波形(RF信号)とマーク形状(TEMにて観察)を調べたところ、マーク先頭部に大きな差異があることが確認された。保存試験後のマーク先端部は細くなっていることに起因して、マーク先頭部のジッタ(リーディングジッタ)が大幅に悪化していることが分った。更に、低速記録では、これらの傾向は小さくなることも明らかになっている。即ち、高速記録時にのみマーク先頭部の形状を安定にするようなストラテジ設定が必須となっている。
そこで、本発明では、記録ストラテジを以下のように設定することにより、この課題を解決した。即ち、
m≧3(即ち、nが6〜14)のときは、次のように設定し、
・V≧(V+V)/2の場合は、
T(n,1)>T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)
・V<(V+V)/2の場合は、
T(n,1)=T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)
m=2(即ち、nが4又は5)のときは、次のように設定した。
・V≧(V+V)/2の場合は、T(n,1)>T(n,2)
・V<(V+V)/2の場合は、T(n,1)≦T(n,2)
これにより、V≧(V+V)/2の高速記録時は、マーク先頭部の形状に影響するT(n,1)を長めにとることが可能となり、マーク先頭部の形状を安定化することができる。
更に、実効的な記録パワーの増加は、マーク先頭部にのみ影響するため、パルスの全てを長くとる場合や、記録パワーを高くする場合と比較して、オーバーライト回数の低下を最小限に抑えることが可能となる。
また、T(n,1)を長くすることにより、2パルス目との発光周期が短くなり、十分な冷却効果が得られない場合もある。そのため、1パルス目と2パルス目の発光周期を長くとることも有効である。
1パルス目の調整が有効になるのは、記録速度が速い場合に限定される。低速記録では、十分なエネルギーを記録時に入れることが可能であるため、前述の1パルス目の調整は必要ない。従って、V≧(V+V)/2の場合に限り調整を必要とする。
更に、低速で、T(n,1)を長くすると、アシンメトリが高くなりすぎるため、NSLジャンプ規格を満足できない。
NSLジャンプ規格とは、Normalized Slice Level Jump(NSL Jump)のことであり、スライスレベル(記録後のRF信号を2値化する際の閾値)の変動を規格化して表したものである。隣接する2つのセクタが完全に同一条件で記録された場合にはスライスレベルの変動はないか、又は連続的に変動するため再生上の問題は発生しない。これに対して、2つのセクタがそれぞれ異なる記録条件(記録速度、オーバーライト回数等)で記録された場合には、セクタ間でスライスレベルが大きく変動することがある。このようなディスクを再生する場合、セクタ間で不連続にスライスレベルが変動するために再生エラーなどの不具合が生じる。そこで、スライスレベルの変動が規格値として規定されている。DVD+RW(1x〜4x)ディスクの場合は、NSL Jumpは0.5以下とすることが必要であり、DVD+RW(8x)ディスクの場合は、0.65以下とすることが互換性を維持するために必要である。
更に、上記設定範囲の好ましい態様として、V≧(V+V)/2の場合のT(n,1)/T(n,2)を1.5以下としたり、Tp(n)/Twを2.5以下としたりすることにより、繰り返し記録回数の向上と、経時安定性の改善やアシンメトリの変動抑制を両立することが可能となる。
T(n,i)は、媒体の物理的な特性、記録時の走査速度、記録に用いる光ピックアップの光学系(レーザーの応答時間や対物レンズの仕様等)によって最適化される。媒体の書換え可能な最高記録速度Vでは、0.5Tw〜1.6Twの範囲が好ましく、最適記録速度Vでは0.2Tw〜0.75Twの範囲が好ましい。更に、n≧6かつV≧(V+V)/2の場合の、T(n,1)/T(n,2)の適切な範囲としては、1.1〜1.5の範囲が好ましい。
また、パルスの平均的な発光周期はn/mで規定され、nが偶数の場合m=n/2,nが奇数の場合m=(n−1)/2であることから、n≧6の場合の平均発光周期は2Tw〜2.33Twとなる。これに対して、V≧(V+V)/2の場合のTp(n)を、平均周期よりも長い2Tw〜2.5Twの範囲とすることが好ましい。
本発明の記録方法においては、第1パルスの長さを最適化しているため、マーク先頭部の経時劣化による形状の変動を抑制することができる。その結果、経時安定性の悪いディスクでも良好に記録することが可能である。
更に、本発明3、5の記録方法においては、第1パルスと第2パルスとの発光周期を最適化しているため、経時安定性の改善と同時に繰り返し記録回数の向上及びアシンメトリの改善を図ることが可能となる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
8倍速対応のDVD+RW媒体が市販されていないため、新たに8倍速に対応できるディスクを作成した。
トラックピッチ0.74μmのらせん状の連続グルーブを有する厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート製DVD+RW基板上に、ZnSとSiOの混合物からなる膜厚60nmの下部保護層、GaSb69Sn17Ge(原子%)合金からなる膜厚15nmの記録層、ZnSとSiOの混合物からなる膜厚10nmの上部保護層、Agからなる膜厚200nmの反射層をスパッタリング法により順次積層し、更に反射層上に、市販の光ディスク用UV樹脂接着材(日本化薬製DVD700)を用いてもう一枚の基板を貼り合せ、厚さ1.2mmのディスクとした。その形状はDVD+RWの規格を十分に満足するものとなった。
次いで、相変化型光ディスク用初期化装置を用いて記録層を全面結晶化した。作成したディスクは未記録状態で、DVD+RWの各種規格を満足する良好なディスクとなった。
このサンプルディスクについて、DVD+RW用記録・再生評価装置(パルステック工業社製DDU1000)を用いて評価を行った。記録・再生に使用した光ピックアップは以下の通りである。
波長:659nm
対物レンズNA:0.65
再生時照射パワー:0.7mW
記録時照射パワー:1.0〜40.0mW
また、走査速度は3.49m/s〜30.0m/sの範囲で設定できる。
記録ストラテジの作成にはテクトロニクス社製データゼネレータDTG5027を用いた。記録ストラテジは2Tストラテジとした。即ち、n=2m(nが偶数)、n=2m+1(nが奇数)を満たす図1の記録ストラテジとした。
このディスクに、DOW10(ダイレクトオーバーライト10回)を行いエラーを測定した。その後、80℃85%RHで100時間の保存試験を実施した後、上記の記録部分に同一条件で1回オーバーライトを行い、PIエラーを測定した。
各速度での設定値と測定結果を表1に示す。
表から分るように、V=27.9m/s(8x),V=11.5m/s(3.3x)のとき、3.3xでは、T(n,1)=T(n,2)とし、6xと8xでは、T(n,1)=T(n,2)とすることにより、保存試験後でもDVDのPIエラー規格の「280以下」を十分に満足する結果となった。
また、各速度の組み合わせでのNSLジャンプを測定したところ、0.35となり、規格の「0.65以下」を十分に満足するものとなった。
更に、各記録条件で500回のオーバーライトを行ったところ、各速度でジッタ10%以下となり良好な結果が得られた。
Figure 2006260622
比較例1
実施例1で作成したディスクを用いて、比較実験を行った。
各パラメータの設定範囲と、実施例1と同様にして測定した結果を表2に示す。
表から分るように、走査速度に対するパラメータの設定を実施例1と逆にした。その結果、6xと8xでは、保存試験後のPIエラーが規格外となった。3.3xでのエラーに有意な差は見られないが、3.3xと6xのNSLジャンプを測定したところ、0.68で規格外となった。
Figure 2006260622
実施例2
実施例1で作成したディスクを用い、全ての速度でTp=2Twとした点以外は、実施例1と同様にして測定を行った。結果を表3に示す。
表から分るように、保存後のPIエラーに増加の傾向は見られるが、規格内であった。
更に、NSLジャンプを測定したところ、0.60であり規格内であった。
また、500回オーバーライト後のジッタを測定したところ、各速度でジッタ9%以下であり、実施例1からの改善を確認した。
Figure 2006260622
本発明の記録ストラテジの例を示す図。
符号の説明
Tw 記録時のチャンネルビット周期
T 加熱パルスの長さ
Tp 1パルス目と2パルス目の立ち上がりの周期

Claims (5)

  1. 最高記録速度Vから最低記録速度Vの範囲で記録及び書換え(オーバーライト)可能な光情報記録媒体に記録する方法であって、記録速度Vで時間的長さn・Twのマークを形成する際に、m個〔但し、nは6〜14の自然数で、nが偶数の場合はm=n/2、nが奇数の場合はm=(n−1)/2〕の加熱パルスを照射することで記録を行い、m個のパルスの内、i番目(i=1〜mの自然数)のパルスの照射時間をT(n,i)として、次のように設定することを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
    ・V≧(V+V)/2の場合は、
    T(n,1)>T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)
    ・V<(V+V)/2の場合は、
    T(n,1)=T(n,2)=T(n,3)=………T(n,m−1)
  2. 最高記録速度Vから最低記録速度Vの範囲で記録及び書換え(オーバーライト)可能な光情報記録媒体に記録する方法であって、記録速度Vで時間的長さn・Twのマークを形成する際に、m個〔但し、nは4又は5で、nが偶数の場合はm=n/2、nが奇数の場合はm=(n−1)/2〕の加熱パルスを照射することで記録を行い、m個のパルスの内、i番目(i=1又は2)のパルスの照射時間をT(n,i)として、次のように設定することを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
    ・V≧(V+V)/2の場合は、T(n,1)>T(n,2)
    ・V<(V+V)/2の場合は、T(n,1)≦T(n,2)
  3. n≧6の場合に加熱パルスの1パルス目と2パルス目の立ち上がりの周期Tp(n)を、次のように設定することを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体への記録方法。
    ・V≧(V+V)/2の場合は、Tp(n)>2Tw
    ・V<(V+V)/2の場合は、Tp(n)≦2Tw
  4. V≧(V+V)/2の場合のT(n,1)/T(n,2)を1.5以下としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光情報記録媒体への記録方法。
  5. V≧(V+V)/2の場合のTp(n)/Twを2.5以下としたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光情報記録媒体への記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008062536A1 (fr) * 2006-11-24 2008-05-29 Pioneer Corporation Dispositif d'enregistrement d'informations et programme informatique

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