JP2006243031A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006243031A
JP2006243031A JP2005054791A JP2005054791A JP2006243031A JP 2006243031 A JP2006243031 A JP 2006243031A JP 2005054791 A JP2005054791 A JP 2005054791A JP 2005054791 A JP2005054791 A JP 2005054791A JP 2006243031 A JP2006243031 A JP 2006243031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
intermediate transfer
transfer belt
image
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005054791A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinari Ueno
能成 上野
Taichi Yamada
太一 山田
Masataka Kuribayashi
将隆 栗林
Takashi Koide
隆史 小出
Hiroshi Kamata
普 鎌田
Toshimoto Inoue
敏司 井上
Masahiro Takagi
正博 高木
Hideko Kiyono
英子 清野
Sakon Takahashi
左近 高橋
Tetsuya Taguchi
哲也 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005054791A priority Critical patent/JP2006243031A/ja
Publication of JP2006243031A publication Critical patent/JP2006243031A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】中間転写体としてベルトを用いた場合において、ベルト表面にクラックが発生しトナーが埋まり込んだとしても、クラックに埋まり込んだトナーが2次転写で記録材に転写されることなく、長期にわたって安定した画質が得られる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも感光体ドラム10(像担持体)と、感光体ドラム10上の画像を1次転写する複数の張架ロール24A〜24Fに張架された中間転写ベルトと、該中間転写ベルト12上の画像を記録材Pに2次転写する2次転写ロール26と、を具備した画像形成装置において、2次転写ロール26と中間転写ベルト12とを圧接配置させ、中間転写ベルト12の外周面が2次転写ロール26の外形に沿って接触させるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、特に像担持体に形成された画像を中間転写体を介して記録材に転写する画像形成装置の改良に関する。
従来における画像形成装置としては、例えば静電潜像が形成担持され且つ前記静電潜像がトナーにて可視像化される例えば感光体ドラム(像担持体)と、この感光体ドラムに接触転動可能に配置され且つ感光体ドラム上に形成された各色成分トナー像が1次転写保持される中間転写ベルト(中間転写体)と、感光体ドラム上の各色成分トナー像を中間転写ベルト上に1次転写させる1次転写デバイスと、中間転写ベルト上に形成された各色成分トナー像が用紙などの記録媒体に2次転写される2次転写デバイスとを備えたものが知られている。
この中間転写方式は従来の直接転写方式の画像形成装置と比較すると、中間転写ベルト自体に何の変更もせずに、封筒、はがき、ラベル紙や、厚紙までも大きさに関わらず転写できる利点を有している。この中間転写ベルトの材質については、安価なこと等から弾性ベルトを用いた装置が提案されている。複数のロールを用いてこの弾性ベルトを張架した状態で使用するわけであるが、そのベルトの性質上長期間の使用によりクラックいわゆるヒビ割れが生じて耐久性に影響を与えることがあった。ベルト表面にクラックが生じた場合、特にトナーがそのクラック部に埋まり込み、それが2次転写部で記録材に転写されて画質欠陥となる問題があった。画質上は、クラック部に埋まり込んだトナーが、記録材の白紙部あるいは低密度画像部に転写された時に、カブリとして目視で識別されやすくなることがわかっている。
この問題は、装置の小型化を狙い張架ロールを小径にした場合に曲率が大きくなりベルトがヒビ割れやすくなることで顕著に現れる。また、ベルト表面の低エネルギー化等を狙い表面に薄層などを設けて複層にした場合にも、弾性率の違いから特に表面層がヒビ割れやすくなることで顕著に現れることがわかっている。またこのベルト表面のクラックは、特に低温低湿の環境において顕著に現れることがわかっている。また画質上、特に高画像密度を採取したあとに顕著に現れることがわかっている。その場合、事前に採取した画像の形状で薄くカブリ状に現れる。これをルーペ等の拡大鏡で覗くと、ベルト表面に発生したクラック模様になっていることが確認されている。
この問題を解決するために、特開2003−131492号公報では、中間転写ベルトを2層以上の弾性を有する複層で構成するとともに、中間転写ベルトが駆動ロールに接触する部位に生じる外径の内径に対する伸び率をA%、中間転写ベルトが駆動ロールで駆動力を伝達されることで生じる伸び量と駆動ロールを離した後の伸び量の差をもとに算出される伸び率をB%とした時、3<A<7で、且つ3<A+B<10となるように中間転写ベルトを構成することで改善を図っている。
中間転写体上のトナー像を記録媒体に2次転写する方式を採用したものでは、導電性のバイアスロールを用いて記録媒体を中間転写体に押圧し、電界の作用によりトナー像を静電的に転写するバイアスロール方式の画像形成装置が知られている。導電性のバイアスロールに転写電圧を印加しながら静電転写するバイアスローラ転写法は、バイアスロールの押圧力を受けるバックアップロールを備えている。上記方式を採用した画像形成装置の従来例としては、例えば特開平5−210316号公報が挙げられる。中間転写ベルトはバックアップロールと複数の支持ローラにより張架されており、バックアップロールの外形に沿って中間転写ベルトを所定領域に亘って接触配置することを特徴としている。
また、特許第3515274号公報では、2次転写にベルトを用いており、中間転写ベルト内側にある2次転写ロールの外形に沿って、前記中間転写ベルト及び2次転写ベルトを所定領域に亘って接触配置することが提案されている。
特開2003−131492号公報 特開平5−210316号公報 特許第3515274号公報
しかしながら、特開2003−131492号公報のように、中間転写ベルトが駆動ロールに接触する部位に生じる外径の内径に対する伸び率及び中間転写ベルトが駆動ロールで駆動力を伝達されることで生じる伸び量と駆動ロールを離した後の伸び量の差をもとに算出される伸び率の関係を規定したとしても、長期の使用によってクラックが発生し、トナーが埋まり込んで最終的には画質欠陥を生じてしまう。
また、バックアップロールの外形に沿って中間転写ベルトを所定領域に亘って接触配置して使用する特開平5−210316号公報に開示されたような2次転写装置においては、バックアップロールの外形に沿って中間転写ベルトが張架されることにより、ベルト表面のクラックは開いた状態になり、そのクラック部に埋まり込んでいたトナーが転写されてしまう。
また、2次転写にベルトを用い、中間転写ベルト内側にある2次転写ロールの外形に沿って、中間転写ベルト及び2次転写ベルトを所定領域に亘って接触配置して使用する特許第3515274号公報に開示されたような2次転写装置においても、中間転写ベルト内側にある2次転写ロールの外形に沿って、前記中間転写ベルト及び2次転写ベルトが張架されることになり、同様にベルト表面のクラックは開いた状態になり、そのクラック部に埋まり込んでいたトナーが転写されてしまうことは回避できない。
従って、本発明は、以上の問題点に鑑み、中間転写体としてベルトを用いた場合において、ベルト表面にクラックが発生しトナーが埋まり込んだとしても、クラックに埋まり込んだトナーが2次転写で記録材に転写されることなく、長期にわたって安定した画質が得られる画像形成装置を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の画像形成装置は、
少なくとも像担持体と、前記像担持体上の画像を1次転写する複数の張架ロールに張架された中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上の画像を記録材に2次転写する2次転写ロールと、を具備し、
前記2次転写ロールと前記中間転写ベルトとを圧接配置させ、前記中間転写ベルトの外周面が前記2次転写ロールの外形に沿って接触していることを特徴としている。
本発明の画像形成装置では、中間転写ベルトの外周面が2次転写ロールの外形に沿って接触するように、2次転写ロールと中間転写ベルトとを圧接配置させているので、2次転写領域では中間転写ベルトが凹形状、即ちベルト外周面が収縮する方向に力が働き、クラックが生じていても、当該クラックによる開口が小さくなり(或いは塞がれるため)、中間転写ベルトの外周面のクラックにトナーが埋まり込んだ状態においても、記録媒体にトナーが2次転写されることを防ぐことが可能となる。また、中間転写ベルトの外周面が2次転写ロールの外形に沿って接触するため、当該接触面積が大きくなり、転写チリや転写中抜けのない高転写性能を実現することが可能となる。
本発明の画像形成装置において、前記像担持体と前記中間転写ベルトとを圧接配置させ、前記中間転写ベルトの外周面が前記像担持体の外形に沿って接触していることが好適である。これにより、2次転写部位と同様に、1次転写部位においてもクラックの影響を緩和することができる。また、転写チリ及び転写中抜けのない高転写性能を実現することが可能となる。
本発明の画像形成装置において、前記像担持体及び前記中間転写ベルトのいずれかを駆動源とし、他方及び2次転写ロールを従動回転させることが好適である。像担持体と中間転写ベルトは、別々の駆動系にて駆動して差し支えないが、像担持体と中間転写ベルトとが比較的広い範囲で接触配置されていることから、像担持体及び中間転写ベルトのいずれか一方を駆動源とし、他方を従動回転させる方式を採用することが可能である。また2次転写ロールも中間転写ベルトに接触配置されていることから、中間転写ベルトからの駆動を受けて従動回転させることが可能となる。この態様によれば、駆動機構を省略することができ、その分、装置の小型化及びコスト削減を図ることができる。
本発明の画像形成装置において、前記2次転写ロールは、非転写時には前記中間転写ベルトから離れていることが好適である。これにより、非転写時の作像プロセス中の中間転写ベルトに担持されているトナー像に触れることなく、悪影響を及ぼすことがない。
本発明の画像形成装置において、適用するトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー粒子と、外添剤として疎水化された少なくとも2種類の無機微粒子と、を含むことが好適である。このトナーは異なる種類の外添剤(特に、粒径が異なる外添剤)を有することによって、クラック内部に入り込んだとしても、転写時にベルトより受ける圧力により融着等が生じないため、ベルと本来の性能を維持することができる。さらにトナーが転写しやすいために中間転写ベルト上に残りにくくなるために、クラックにトナーが入りにくくなる。
本発明によれば、中間転写体としてベルトを用いた場合において、ベルト表面にクラックが発生しトナーが埋まり込んだとしても、クラックに埋まり込んだトナーが2次転写で記録材に転写されることなく、長期にわたって安定した画質が得られる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略することがある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置は、感光体ドラム10(像担持体)と、この感光体ドラム10からトナー像を転写させるために接触する中間転写ベルト12と、が備えられている。また、
感光体ドラム10は光の照射によって抵抗値が低下する感光層を備えたものであり、この感光体ドラム10の周囲には、感光体ドラム10を帯電させる帯電装置14と、帯電された感光体ドラム10上に各色成分(本実施形態ではブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の静電潜像を書き込む露光装置16と、感光体ドラム10上に形成された各色成分潜像を各色成分トナーにて可視像化するロータリー型現像装置18と、感光体ドラム10上のトナーを中間転写ベルト12上に1次転写するための1次転写ロール20と、感光体ドラム10上の残留トナーを清掃するクリーニング装置22とが配設されている。
中間転写ベルト12は、複数の張架ロール24A〜24Fに掛け渡され張架されており、ロータリー型現像装置18とクリーニング装置22との間に位置(1次転写部位)する感光体ドラム10面に接触配置されている。そして、感光体ドラム10の当該面に中間転写ベルト12を介して1次転写ロール20が配設されている。このようにして1次転写部位が構成されている。
中間転写ベルト12の外周面側には、中間転写ベルト12からトナー像を記録材P上に2次転写するための2次転写ロール26が配設されている。そして、2次転写ロール26に対向した部位には、アースロール28が設置されている。このアースロール28は2本の張架ロール24C及び24Dの間に設置しており2次転写ロール26に所定の2次転写バイアスが印加され、このアースロール28に電流が流れる。このようにして、2次転写部位が構成されている。
この2次転写部においては、中間転写ベルト12の内周面に、2次転写ロールの外形に沿って中間転写ベルト12を密着配置させるための張架ロール24C及び24Dが配設されている。そして、中間転写ベルト12には、その裏面に配置された2本の張架ロール24C及び24Dの間にかかるように2次転写ロール26が密着配置されている。このようにして、2次転写ロール26と中間転写ベルト12が圧接配置され、中間転写ベルト12の外周面が2次転写ロール26の外形に沿って接触している。
中間転写ベルト12の張架ロール24Fに対向した部位には、ベルトクリーニング装置30としてのクリーニングロールが配設されており、このクリーニングロールには所定のクリーニングバイアスが印加され、張架ロール24Fが接地されている。また回収したトナーをクリーニングするためのスクレーパーが配置されている。
なお、感光体ドラム10を不図示の駆動装置により駆動させ、中間転写ベルト12を感光体ドラム10に従動させている。そして、中間転写ベルト12の内面に位置し、中間転写ベルト12に接触する張架ロール、アースロール、1次転写ロールも、ベルトに従動させている。また、例えば、張架ロールの一つを駆動ロールを設けて中間転写ベルトを駆動させ、中間転写ベルト12に接触する張架ロール、アースロール、1次転写ロールは、中間転写ベルト12に接触する張架ロール、アースロール、1次転写ロールを、ベルトに従動させてもよい。これにより、駆動機構を省略することができ、その分、装置の小型化及びコスト削減を図ることができる。
ここで、帯電装置14としては、例えば帯電ロールが用いられるが、コロトロンなどの帯電器を用いてもよい。また、露光装置16は感光体ドラム上に光によって像を書き込めるものであればよく、本例では、例えばレーザービームをポリゴンミラーでスキャンするスキャナが用いられているが、これに限られるものではなく、ELを用いたプリントヘッドやLEDを用いたプリントヘッドなど適宜選択して差し支えない。更に、ロータリー型現像装置18は各色成分トナーが収容された現像機を回転可能に搭載したものであり、例えば、感光体ドラム10上で露光によって、電位が低下した部分に各色成分トナーを付着させるものであれば適宜選定して差し支えなく、使用するトナー形状、粒径など特に制限無く、感光体ドラム10上の静電潜像上に正確に載るものであればよい。尚、本例では、ロータリー型現像装置18が用いられているが、4台の現像装置を用いるようにしても良い。更にまた、クリーニング装置22については、感光体ドラム10上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式を採用したもの等適宜選定して差し支えない。ただし、転写率の高いトナーを使用する場合にはクリーニング装置22を使用しない態様もありえる。
また、中間転写ベルト12は弾性を有すれば単層でも複層でもよいが、ベルト基材と、このベルト基材の表面を被覆する導電性保護層とを備えていることがよい。ベルト基材としては、例えばエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム(CHR,ECO)、多硫化ゴム、ウレタンゴム、及びこれらの2種類以上をブレンドしてなる材料等に、導電材料、例えばカーボン、その他金属粒子により抵抗調整された材料が用いられているが、これに限定されるものではない。
一方、導電性保護層の材料は、摩擦抵抗減、表面粗さ低減による中間転写ベルト12上残留トナーのクリーニング性の向上、感光体ドラム10への耐ブリード性という目的を達成できるものであれば、特に限定されるものではないが、一般的に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエーテル(PFA)等の微粉末を含む導電材塗料を塗布することにより構成される。前記導電性塗料に用いられる樹脂としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フルオロシリコーン樹脂、ポリアセタール樹脂、ウレタンエマルジョン塗料、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アルコール可溶性ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
次に、中間転写ベルト12の製造方法の一例を説明する。ベルト基材材料に、導電性材料を始め各種添加剤を添加した後、円筒上に押し出し成型し、次いで、一次加硫を行い、更に2次加硫を行う。成型は遠心成型等他の成型方法であってもよい。また、加硫は高圧蒸気缶加硫が好適であるが、無圧オーブン加硫、プレス加硫等の他の加硫方法であってもよい。加硫条件は、使用するゴム成分や配合量に応じて変化するが、通常130〜170℃で0.5〜6時間行うのがよい。また、2次加硫は、例えば熱風オーブン中で130〜200℃で0.5〜8時間程度行うのがよい。本発明の転写ベルト部材は所定の長さにカットされ、表面及び裏面は研磨仕上げされ、導電性保護層が塗布される。導電性塗料を塗布する方法としては、スプレー法、静電法、ディッピング法、あるいはロールコーター法、カーテンフロー法等が挙げられる。
また、2次転写ロール26は、単層でも複層でも良いが、芯金の外周面に固着された発泡シリコーンゴムを構成成分とするコア層に、スキン層を介して、弗素系樹脂を構成成分とするコーティング層を被覆した3層により構成されていることがよい。これらの層には、抵抗を調節するために導電剤が分散されている。各層に分散される導電剤としては、例えば酸化錫(SnO2),酸化亜鉛(ZnO),酸化インジウム(In23),チタン酸カリウム(K2TiO3),SnO2−In23固溶体等の金属酸化物や、カーボンブラックなどが挙げられる。中でもカーボンブラックは、シリコーンゴムや弗素系樹脂との分散性が良好であるため好適である。コーティング層は、前記したように、導電剤分散の弗素系樹脂からなる。弗素系樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PVDF(ポリ弗化ビニリデン),PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン),PFA,ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体),FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体),ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体),EPE(PFA−FEP)等が挙げられる。これらの弗素系樹脂は、表面エネルギーが小さいので、バイアスロール表面にトナーが付着し難いという特性を有する。
次に、2次転写ロール26の製造方法の一例を説明する。未発泡のシリコーンゴムに導電性や硬度を調節するための導電剤,金属酸化物等のフィラー、発泡剤、加硫剤等を添加し、発泡弾性体素材を調製する。所定の導電性及び硬度を有する発泡弾性体を形成するためには、発泡剤の量や発泡条件を調節することが重要である。次いで、発泡弾性体素材を混練した後、押出機で押し出し、クロスヘッドに送られる芯金の外周面に巻き付ける。発泡弾性体素材が巻き付けられた芯金を金型にセットして加熱する。加熱により発泡したシリコーンゴムが芯金に固着され、コア層が形成されると同時に、金型内面に無発泡又は発泡セル径の極めて小さい厚さが10〜200μmの範囲にある緻密なスキン層が形成される。金型から取り出された発泡ゴムロールは、その後弗素系樹脂にカーボンブラック等の導電剤を分散した分散液をスキン層表面にコートして、膜厚5〜30μmのコーティング層を形成する。上記分散液のコーティング方法としては、特に限定されるものではないが、刷毛塗り,スプレー,ロールコータ等が挙げられる。中でもスプレー法は、発泡ゴムロールを固着した芯金を軸芯として回転させながら、噴霧機から分散液を噴霧するもので、コーティング層の形成が簡便である。しかも、コーティング層の膜厚の調節も容易に行うことができる。
本実施形態に係る画像形成装置では、次のような作像プロセスによりトナー画像を形成する。不図示の画像信号処理手段から入力される各色のデジタル画像信号に応じて作像プロセスが行われるが、具体的には、まず、帯電装置14により一様に帯電された感光体ドラム10にデジタル信号に応じた静電潜像を露光装置16にて夫々書き込ませる。そして、これらの各静電潜像を各色のトナーを収容した現像装置18により現像して上記各色のトナー像を形成させる。
そして、感光体ドラム10上に形成されたトナー像は、感光体ドラム10と中間転写ベルト12とが接する1次転写部位で1次転写ロール20によって感光体ドラム10から中間転写ベルト12の表面に順次転写される。一方、一次転写後に感光体ドラム10上に残留したトナーは、クリーニング装置22によってクリーニングされる。
このようにして中間転写ベルト12に1次転写された各色トナー像は中間転写ベルト12上で重ね合わされ、中間転写ベルト12の回動に伴って2次転写部位へと搬送される。一方、図示しない記録材トレイから記録材Pが搬出され、この記録材Pは所定のタイミングで二次転写部位へと供給され、2次転写ロール26と中間転写ベルト12との間に挟み込まれる。
すると、2次転写部位では、2次転写ロール26とアースロール28との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト12上に担持されたトナー像が記録材Pに一括転写される。このトナー像が転写された記録材Pは、不図示の定着装置へと搬送されトナー像の定着が行われる。一方、2次転写後に中間転写ベルト12上に残留したトナーは、クリーニング装置30によってクリーニングされる。
ここで、2次転写ロール26は、記録材Pへトナー像を転写する転写時のみ、中間転写ベルト12と圧接され、非転写時には移動して中間転写ベルト12と非接触となるように離れている。これにより、非転写時の作像プロセスにおいて、中間転写ベルト12に担持されたトナー像に悪影響を及ぼすことがなくなる。
このようにして、トナー画像が記録材Pへ形成される。
以上説明した本実施形態に係る画像形成装置では、2次転写ロール26と中間転写ベルト12が圧接配置され、中間転写ベルト12の外周面が2次転写ロール26の外形に沿って接触していため、2次転写部位では中間転写ベルトが凹形状、即ちベルト外周面が収縮する方向に力が働き、クラックが生じていても、当該クラックによる開口が小さくなり(或いは塞がれるため)、中間転写ベルト12の外周面のクラックにトナーが埋まり込んだ状態においても、記録材Pにトナーが2次転写されることを防ぐことが可能となる。
また、中間転写ベルト12の外周面が2次転写ロール26の外形に沿って接触するため、当該接触面積が大きくなり、転写チリや転写中抜けのない高転写性能を実現することが可能となる。
また、中間転写ベルトから駆動源をとることができたり、用紙(記録材)相対速度差をつける必要がなくなったり、剥離放電による転写への影響軽減(低温低湿環境下&Dupストレス低減)されたり、転写効率も向上することができるし、巻き癖も向上させることができる。
ここで、2次転写ロール26と中間転写ベルト12は圧接配置されることで、中間転写ベルト12の外周面が2次転写ロール26の外形に沿って、所定領域に渡って接触することとなる。この所定領域は、中間転写ベルト12と接触している2次転写ロール26の周方向長さを構成するロール中心角度に換算すると、当該角度が40〜170°の範囲(好ましくは60〜150°の範囲)となる領域であることが好適である。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置は、1次転写部において、中間転写ベルト12の内周面に、2次転写ロールの外形に沿って中間転写ベルト12を密着配置させるための張架ロール24G及び24Hが1次転写ロールを挟むように配設されている。そして、中間転写ベルト12には、その裏面に配置された2本の張架ロール24G及び24Hの間にかかるように感光体ドラム10が密着配置されている。このようにして、感光体ドラム10と中間転写ベルト12が圧接配置され、中間転写ベルト12の外周面が感光体ドラム10の外形に沿って所定領域接触している。
また、1次転写部位においては、感光体ドラム10と中間転写ベルト12との接触領域のうち、当該接触領域の両端を除く部位に面して一つの1次転写ロール20を配設するとともに、特に接触領域の両端位置が1次転写ロール20の転写作用領域から外れるように設置している。これにより感光体ドラム10と中間転写ベルト12とのニップ前後の空隙部分に転写電界が作用することなく、トナーの移動飛翔や異常放電によるトナーの異常飛翔から生じる、転写チリや転写中抜け等の画像欠陥を防ぐことが可能となる。
また、図3に示すように、張架ロール24G及び24H、1次転写ロール20のそれぞれの両端には、駆動力伝達部材32が設けられている。そして、この駆動力伝達部材32は感光体ドラム10の両端にそれぞれ当接している。この駆動力伝達部材32を設けることで、張架ロール24G及び24H、1次転写ロール20は駆動源である感光体ドラム10に直接従動される。このため、中間転写ベルト12は、感光体ドラム10に接触従動することで駆動力を得る張架ロール24G及び24H、1次転写ロール20により従動するので、安定した走行性が確保できると共に、長期に渡り色ずれなどを防止して、色重ね精度が向上する。なお、図3中では、煩雑さを避けるため、他の部材は省略している。また、駆動伝達部材32を設けなくとも中間転写ベルト12の従動自体は可能である。
これ以外は、上記第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した本実施形態に係る画像形成装置では、上記第1実施形態の2次転写部位と同様に、1次転写部位においてもクラックの影響を緩和することができる。また、転写チリ及び転写中抜けのない高転写性能を実現することが可能となる。
なお、上記いずれの実施形態に係る画像形成装置では、中間転写型の画像形成装置を広く対象とする。特にカラー画像形成装置の場合、技術的効果が大きい点で好ましい。また4サイクル型の中間転写システムを説明しているが、タンデム型の中間転写システムでも同様の効果を発現することが可能である。
また、上記いずれの実施形態に係る画像形成装置に適用するトナーとしては、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー粒子と、外添剤として疎水化された少なくとも2種類の無機微粒子と、を含むことが好適である。これは、このトナーが異なる種類の外添剤(特に、粒径が異なる外添剤)を有することによって、クラック内部に入り込んだとしても、転写時にベルトより受ける圧力により融着等が生じないため、ベルト本来の性能を維持することができるためである。さらに、このトナーを適用することで、トナーが転写しやすいために中間転写ベルト上に残りにくくなるために、クラックにトナーが入りにくくなる。
また、このトナーは、トナー粒子に混合外添する際に、少なくとも2種類の無機微粒子同士の表面電位レベル、付着力、粉体的性質を一様に揃えることができ、トナー粒子表面へ該無機微粒子を均一に分散、付着させることもできる。これにより、トナー粒子の表面改質が一様に行われ、トナー表面の帯電サイトの分布ムラやトナー粒子間の帯電量ばらつきが抑制されることから、無機微粒子疎水化の表面処理剤は同種類のものを用いた方がよい。
以下、トナーについて詳細に説明する。
まず、無機微粒子について説明する。無機微粒子は、主元素の金属成分がTi、Si、Al、Mg、Cu、Zn、Sn、Ce、Fe等から選択され、主元素の金属成分が異なる、少なくとも2種類の無機微粒子で構成されていることが好ましい。
該第一の無機微粒子、無機微粒子(A)の体積平均粒子径は10〜50nmが好ましく、15〜40nmがより好ましく、18〜30nmがさらに好ましい。10nmより小さいと、トナーの流動性が高すぎることによって漏れやすり抜けによる帯電不良、低湿環境下での過剰な帯電量上昇があり、トナーの帯電量分布が広がり、飛散や画像濃度むら等が発生する場合がある。逆に50nmより大きいと、トナーの流動性が低すぎて搬送不良があり、帯電不良やボタ落ち、カブリ等を引き起こす。
該第二の無機微粒子、無機微粒子(B)の体積平均粒径をd(B)とし、該トナーの体積平均粒径をD50vとすると、該トナーの体積平均粒径D50vに対する無機微粒子(B)の体積平均粒径d(B)の比率は、0.004〜0.500が好ましく、0.010〜0.400がより好ましく、0.020〜0.200がさらに好ましい。0.004より小さいと、トナー粒子本体と中間転写体の間隙が狭くなり、付着力が増大し、また電荷注入による帯電量低下が起こり易くなる。逆に0.500よりも大きいと、トナー粒子本体に固定し難くなるため、像形成担持体や中間転写体へフィルミングし、ラップ従動動作にムラが生じ、バンディングや像乱れ、細線再現性が悪化するといった画像欠陥を引き起こす。
無機微粒子(A)の添加量は、0.1〜1.2wt.%が好ましく、0.5〜1.0wt.%がより好ましい。0.1wt.%より小さいとトナーの流動性、帯電量の付与が不十分となり、ボタ落ちやカブリを引き起こす。逆に1.2wt.%より大きいとトナーの流動性が高すぎることによって漏れやすり抜けによる帯電不良、低湿環境下での過剰な帯電量上昇があり、トナーの帯電量分布が広がり、飛散や画像濃度むら等が発生する。またトナーの溶融可能な下限温度が上昇するため、低温定着設計に対して不利となる。
無機微粒子(B)の添加量をw(B)とし、該無機微粒子(A)の添加量をw(A)とすると、該無機微粒子(A)の添加量w(A)に対する該無機微粒子(B)の添加量w(B)の比率は、1.0〜2.5が好ましく、1.5〜2.2がより好ましい。1.0より小さいと該無機微粒子(B)が個々のトナー粒子に均等に分散されず、トナー粒子間のばらつきが大きくなる。該無機微粒子(B)の少ないトナー粒子は中間転写体との間隙が狭くなることから、付着力が増大し、また電荷注入が集中し易くなる。電荷注入により帯電量低下したトナーは二次転写されずに中間転写体に残留し、中抜け等の画像欠陥を引き起こす。逆に2.5より大きいとトナー粒子本体に固定されない該無機微粒子(B)が存在するようになり、帯電ロールを汚染してカブリやスジを生じさせたり、また像形成担持体や中間転写体へフィルミングし、ラップ従動動作にムラが生じて、バンディングや像乱れ、細線再現性が悪化するといった画像欠陥を引き起こす。
無機微粒子(A)のトナー粒子に対するカバレッジは、10〜40%であることが好ましく、15〜30%がより好ましい。10%より小さいと、流動性や帯電量の付与が不十分となり易く、ドット再現性や高湿環境下でのカブリ、転写不良等の欠陥を引き起こし易くなる。逆に40%より大きいとトナーの流動性が高すぎることによって漏れやすり抜けによる帯電不良、低湿環境下での過剰な帯電量上昇があり、トナーの帯電量分布が広がり、飛散や画像濃度むら等が発生する。またトナーの溶融可能な下限温度が上昇するため、低温定着設計に対して不利となる。
ここで、カバレッジは下記式に従って求められる。
Figure 2006243031
無機微粒子は、高湿環境下においても良好な流動性、帯電性を維持するために、疎水化処理されていることが好ましい。疎水化は、シランカップリング剤、又はシリコーンオイルにより処理されることがより好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、ジメチルジクロルシラン,トリメチルクロルシラン,アリルジメチルクロルシラン,ヘキサメチルジシラザン,アリルフェニルジクロルシラン,ベンジルジメチルクロルシラン,ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,ジビニルクロルシラン,ジメチルビニルクロルシラン等を挙げることができる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル、メタクリル変性シリコーンオイル、αメチルスチレン変性シリコーンオイル等を挙げることができる。
次にトナー粒子について説明する。トナー粒子は体積平均粒径D50vが6〜10μmが好ましく、6〜8μmがより好ましい。6μmより小さい場合、特に低湿環境下でチャージアップし易く、高湿環境下においては電荷注入され易く帯電量が低下し、飛散やカブリ、転写残トナーのクリーニング不良、フィルミング、帯電部材汚れといった問題が発生し易い。さらに小粒径トナーの流動性を維持するために外添剤を大量に添加した場合、定着性も悪化する。逆に10μmより大きい場合、粒状性や文字再現性が悪くなり、付着力が弱いことからにじみや飛び散り等、画像欠陥が生じる。
トナー粒子の体積平均粒度分布指標GSDv(=D84v/D16v)は1.30以下が好ましく、1.25以下がより好ましい。また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp)は0.85以上が好ましく、0.90以上がより好ましい。トナーの粒度分布はシャープな方が良く、その分布がそのまま帯電量分布へ現れ、転写性に影響を与える。
ここで、トナー粒径の測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用する。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2.0〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。測定する粒子数は50000である。これら求めた体積平均分布,個数平均分布より、体積平均粒径を得る。粒度分布は分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積、数、それぞれに小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を体積平均粒径D16v、個数平均粒径D16pと定義し、また累積84%となる粒径を体積平均粒径D84v、個数平均粒径D84pと定義し、これらを用いて体積平均粒度分布指標GSDvはD84v/D16vより求め、数平均粒度分布指標GSDpはD84p/D16pより算出した。
トナー粒子のフロー式粒子像測定装置で計測される平均円形度は0.940〜0.960が好ましく、0.950〜0.960がより好ましい。平均円形度が0.940より小さいとトナーはかなり不定形となり、外添剤を均一に付着させることが困難で、帯電量分布が広がり、選択現像や転写効率の低下に結び付く。逆に0.960より大きいトナーは、転写性や均一帯電が得られやすいが、流動性が良すぎることからにじみやクリーニングブレードからのすり抜け等が発生するため、ある程度の不定形度が必要となる。
ここで、フロー式粒子像測定装置とは粒子撮像の画像解析を統計的に行う装置であり、平均円形度は該装置を用い次式によって求められた円形度の相加平均によって算出される。
式:円形度=(相当円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
上式において、粒子投影像の周囲長とは、二値化された粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さであり、相当円の周囲長とは、二値化された粒子像と同じ面積を有する円の外周の長さである。円相当径とは、測定された粒子の2次元画像の面積と同面積を有する円の直径である。
フロー式粒子像測定装置としてFPIA−2100(東亜医用電子社製)を用いる。測定方法としてはイオン交換水に界面活性剤(好ましくは和光純薬製コンタミノン)を0.1〜0.5質量%加えて調整した溶液30ml(20℃)に測定試料を25mg加えて均一に分散させて試料分散液を調製した。分散させる手段としてはエスエムテー社製の超音波分散機UM−50(振動子は5φのチタン合金チップ)を用い、分散時間は3分とし、その際、分散媒の温度が40℃以上にならないように冷却した。測定は0.60〜400μmの範囲を226チャンネルに分割し、実際の測定では円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
トナー粒子は、原材料を混合し混練・粉砕して得られる粉砕法トナーや粉砕工程をターボミルやクリプトロン等、機械的粉砕法で形状制御した粉砕法トナー、もしくは重合性単量体、着色剤、離型剤及び重合開始剤から成る単量体組成物を水系媒体中で懸濁重合して得られる懸濁重合法トナー、又は結着樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子から成る分散液を混合・凝集させた該凝集粒子分散液をガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一させて得られる乳化重合法トナー、更に結着樹脂、着色剤、離型剤を一旦有機溶剤に溶解し、次にこれを溶解しない水系溶媒中で無機微粒子やアルコールや分散剤とともに、機械的せん断力を与えて分散させ、更にこれを酸性水系溶媒中に添加し、分散剤成分を溶解、除去させて得られる分散重合法トナー等、製法によって制約を受けるものではない。
なお、上記いずれの実施形態においても、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能である。
以下、実施例、比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下に挙げる実施例の形態に限定されるものではない。
[実施例A]
(実施例A1)
本実施例は、上記第1実施形態1に係る画像形成装置を具現化したものである(図1参照)。本実施例では、感光体ドラム10は直径84mmの有機材料を用いたものを使用した。また、中間転写ベルト12は2層からなり、基材に体積抵抗率が1010Ω・cm、厚さ600μmのクロロプレンを、表面を被覆する導電性保護層には体積抵抗率が1011Ω・cm、厚さ10μmのシリコーン樹脂を用いた。中間転写ベルト12内の張架ロール及びアースロール(直径14mm)には金属ステンレス製を用いた。1次転写ロール20には体積抵抗率が105Ω、直径16mmの導電性発泡ウレタンを用いた。2次転写ロール26は3層からなり、外径22mmのSUS芯金上に、表面に厚さ100μmのスキン層が形成された厚さ6.5mmのシリコーンゴムからなるコア層を発泡成型加工により固着させ、スキン層表面を弗素系導電塗料樹脂をスプレーコーティングして形成された膜厚10μmのコーティング層で被膜した外径35mmのロールを用いた。
このような構成で画像形成を実施した。ここで、形成時の各条件は次の通りである。感光体の回転速度150mm/sec、帯電電荷―730V、露光像部電荷―230V、現像電圧DC580V+AC1.2kV(6kHz)で現像した。現像によって感光体ドラム上にのったトナー像を中間転写ベルト12に1次転写させ、中間転写ベルト12上にのったトナー像を記録材Pに2次転写させた。
なお、トナーとしては以下のように調製したマゼンタトナー(A1)、イエロートナー(A1)、シアントナー(A1)、ブラックトナー(A1)を用いた。
−マゼンタトナー(A1)の調製−
・ポリエステル樹脂:85部
(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物−テレフタル酸;ガラス転移点Tg:65℃、数平均分子量Mn:3500、重量平均分子量Mw:10000)
・C.I.ピグメント・レッド57:1 :5部
・エステルワックス(ステアリン酸ステアリル:10部
上記材料をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粗粉砕し、クリプトロンで粉砕した後、風力分級で分級して体積平均粒径D50v=7.5μm、体積平均粒度分布指数GSDv=1.23で、(GSDv/GSDp)=0.95、平均円形度=0.950のトナー粒子を得た。
一方、体積平均粒径d=15nmの非晶質チタニア(出光興産(株)製)100部にヘキサメチルジシラザン30部で処理して無機微粒子を得た。
上記トナー粒子に無機微粒子のカバレッジが20%となるように添加量=0.9wt.%を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してマゼンタトナー(A1)を調製した。
−イエロートナー(A1)の調整−
トナー粒子の着色剤をC.I.ピグメント・イエロー97に変更した以外は、マゼンタトナー(A1)と同様にしてイエロートナー(A1)を調製した。
−シアントナー(A1)の調整−
トナーの着色剤をC.I.ピグメント・ブルー15:3に変更した以外は、マゼンタトナー(A1)と同様にしてシアントナー(A1)を調製した。
−ブラックトナー(A1)の調整−
トナーの着色剤をカーボンに変更した以外は、マゼンタトナー(A1)と同様にしてブラックトナー(A1)を調製した。
−テスト方法−
上記の画像形成装置を用いて、高温高湿(28℃、80%RH)及び低温低湿(10℃、20%RH)で、A3サイズ紙(富士ゼロックス社製P紙)を各10万枚、計20万枚の走行試験を行った。これらのコピー元の画像は、平均画像密度が10%のものとした。
−評価方法−
評価は、走行試験中1千枚ごとに採取する評価用の画像を、下記基準にて目視による官能評価にて評価し、最悪値の評価結果を記載した。これらの結果を表1に示した。
(1)ベルト表面クラックによるカブリ(形成された画像採取後の白紙を官能評価)
各色の画像密度100%の帯状画像と白地部が交互に入った画像1枚採取後の白紙1枚にて評価した。
○:未発生
△:軽微に発生(許容レベル)
×:広範囲に顕著に発生
(2)転写チリ(形成された画像を官能評価)
各色の画像密度30%の全面ハーフトーンを形成して評価した。
○:未発生
○−:非常に軽微に発生
△:軽微に発生(許容レベル)
×:広範囲に顕著に発生
(3)文字中抜け(形成された画像を官能評価)
各種のフォント(MSゴシック、MS明朝)及び各種のサイズ(8、10、12、14、18)の文字画像を形成して評価した。
○:未発生
○−:非常に軽微に発生
△:軽微に発生(許容レベル)
×:広範囲に顕著に発生
(実施例A2)
画像形成装置を、第2実施形態と同様に構成した以外は(図2参照)、実施例1と同じようにして評価まで行った。結果を表1に示した。
(比較例A1)
図4に示すように、2次転写部位を2次転写ロール26とアースロール28とで単に挟持した構成とした以外は、実施例1(第1実施形態)と同様な画像形成装置を構成した。この画像形成装置を用いた以外は、実施例1と同じようにして評価まで行った。結果を表1に示した。
(比較例A2)
図4に示すように、2次転写部位を2次転写ロール26とアースロール28とで単に挟持した構成とした以外は、実施例2(第2実施形態)と同様な画像形成装置を構成した。この画像形成装置を用いた以外は、実施例1と同じようにして評価まで行った。結果を表1に示した。
(比較例A3)
図5に示すように、2次転写部位をアースロール28の外形に沿って中間転写ベルト12及び2次転写ベルト34が接触配置した構成とした以外は、実施例1(第1実施形態)と同様な画像形成装置を構成した。この画像形成装置を用いた以外は、実施例1と同じようにして評価まで行った。結果を表1に示した。
(比較例A4)
図5に示すように、2次転写部位をアースロール28の外形に沿って中間転写ベルト12及び2次転写ベルト34が接触配置した構成とした以外は、実施例2(第2実施形態)と同様な画像形成装置を構成した。この画像形成装置を用いた以外は、実施例1と同じようにして評価まで行った。結果を表1に示した。
Figure 2006243031
これらの結果から、実施例の画像形成装置では、ベルト表面にクラックが発生しトナーが埋まり込んだとしても、クラックに埋まり込んだトナーが2次転写で記録材に転写されることなく、また転写チリや中抜けのない高転写性能を実現でき、長期にわたって安定した画質が得られることがわかった。
[実施例B]
(実施例B1)
下記マゼンタトナー(B1)、イエロートナー(B1)、シアントナー(B1)、ブラックトナー(B1)を用いた以外は、実施例A1及びA2と同様にして評価したところ、実施例A1及びA2に比べ、クランククラックによるカブリがより防止されており、中間転写ベルトのクランクによる影響がより効果的に緩和されたことがわかった。
−マゼンタトナー(B1)の調製−
・ポリエステル樹脂:85部
(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物−テレフタル酸;ガラス転移点Tg:65℃、数平均分子量Mn:3500、重量平均分子量Mw:10000)
・C.I.ピグメント・レッド57:1 :5部
・エステルワックス(ステアリン酸ステアリル):10部
上記材料をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粗粉砕し、クリプトロンで粉砕した後、風力分級で分級して体積平均粒径D50v=7.5μm、体積平均粒度分布指数GSDv=1.23で、(GSDv/GSDp)=0.95、平均円形度=0.950のトナー粒子を得た。
一方、体積平均粒径d(A)=15nmの非晶質チタニア(出光興産(株)製)100部にヘキサメチルジシラザン30部で処理して第一の無機微粒子を得た。また、体積平均粒径d(B)=140nmの乾式シリカ(日本アエロジル(株)製)100部をヘキサメチルジシラザン10部で処理して第二の無機微粒子を得た。同一のシランカップリング剤を選択した。
上記トナー粒子に第一の無機微粒子(A)のカバレッジが20%となるように添加量w(A)=0.9wt.%、及び第二の無機微粒子(B)の添加量w(B)=1.8重量部(添加量w(A)に対する比率)を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してマゼンタトナー(B1)を調製した。
−イエロートナー(B1)の調整−
トナー粒子の着色剤をC.I.ピグメント・イエロー97に変更した以外は、マゼンタトナー(B1)と同様にしてイエロートナー(B1)を調製した。
−シアントナー(B1)の調整−
トナーの着色剤をC.I.ピグメント・ブルー15:3に変更した以外は、マゼンタトナー(B1)と同様にしてシアントナー(B1)を調製した。
−ブラックトナー(B1)の調整−
トナーの着色剤をカーボンに変更した以外は、マゼンタトナー(B1)と同様にしてブラックトナー(B1)を調製した。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における1次転写部位周辺を示す概略構成図である。 比較例A1及びA2で適用した2次転写部位を示す概略構成図である。 比較例A3及びA4で適用した2次転写部位を示す概略構成図である。
符号の説明
10 感光体ドラム
12 中間転写ベルト
14 帯電装置
16 露光装置
18 ロータリー型現像装置
20 1次転写ロール
22 クリーニング装置
24A〜24H 張架ロール
26 2次転写ロール
28 アースロール
30 クリーニング装置
32 駆動力伝達部材
34 2次転写ベルト
P 記録材

Claims (1)

  1. 少なくとも像担持体と、前記像担持体上の画像を1次転写する複数の張架ロールに張架された中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上の画像を記録材に2次転写する2次転写ロールと、を具備した画像形成装置において、
    前記2次転写ロールと前記中間転写ベルトとを圧接配置させ、前記中間転写ベルトの外周面が前記2次転写ロールの外形に沿って接触していることを特徴とする画像形成装置。
JP2005054791A 2005-02-28 2005-02-28 画像形成装置 Pending JP2006243031A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054791A JP2006243031A (ja) 2005-02-28 2005-02-28 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054791A JP2006243031A (ja) 2005-02-28 2005-02-28 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006243031A true JP2006243031A (ja) 2006-09-14

Family

ID=37049548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005054791A Pending JP2006243031A (ja) 2005-02-28 2005-02-28 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006243031A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113287070A (zh) * 2019-02-28 2021-08-20 富士胶片商业创新有限公司 图像形成装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06324575A (ja) * 1993-05-11 1994-11-25 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置
JP2002108116A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Konica Corp 画像形成装置
JP2003091174A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2004109909A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像乾式トナー組成物、静電潜像現像用現像剤及び画像形成方法
JP2004340983A (ja) * 2003-03-20 2004-12-02 Ricoh Co Ltd 中間転写体、画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成用乾式トナー
JP2005037469A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Seiko Epson Corp 負帯電性トナー、その製造方法およびその負帯電性トナーを用いたフルカラー画像形成装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06324575A (ja) * 1993-05-11 1994-11-25 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置
JP2002108116A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Konica Corp 画像形成装置
JP2003091174A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2004109909A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像乾式トナー組成物、静電潜像現像用現像剤及び画像形成方法
JP2004340983A (ja) * 2003-03-20 2004-12-02 Ricoh Co Ltd 中間転写体、画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成用乾式トナー
JP2005037469A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Seiko Epson Corp 負帯電性トナー、その製造方法およびその負帯電性トナーを用いたフルカラー画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113287070A (zh) * 2019-02-28 2021-08-20 富士胶片商业创新有限公司 图像形成装置
CN113287070B (zh) * 2019-02-28 2024-03-08 富士胶片商业创新有限公司 图像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6010850B2 (ja) 画像形成装置
JP2007108656A (ja) 画像形成装置
US9261811B2 (en) Developer carrying member, developing assembly, process cartridge, and image forming apparatus
JP2005157178A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2004037734A (ja) 画像形成装置
CN104635454B (zh) 图像形成设备
JP4619295B2 (ja) 現像装置、及び画像形成装置
US6594461B2 (en) Charger and image formation apparatus using the charger
JP4627251B2 (ja) 画像形成装置
JP2006243031A (ja) 画像形成装置
JP2007127889A (ja) 画像形成装置
JP2017058642A (ja) 帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2006267300A (ja) 画像形成装置
JP2010186093A (ja) 中間転写体及びそれを用いる電子写真装置
JP2005037473A (ja) クリーニング装置、これを用いた画像形成装置、クリーニング方法、及びこれを用いた画像形成方法
JP5879691B2 (ja) 画像形成装置、及び画像形成方法
JP2006251753A (ja) 多色画像形成装置
JP3652425B2 (ja) トナーの製造方法及び電子写真装置
JP2009294673A (ja) 画像形成装置
JP2001235946A (ja) 画像形成装置
JP4343678B2 (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2005156636A (ja) 中間転写体および画像形成装置
JP2006162667A (ja) クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2008176273A (ja) プロセスユニット及び画像形成装置
JPH08262785A (ja) 現像剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100707

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20100913

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110425

A02 Decision of refusal

Effective date: 20111101

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02