JP2006238211A - 弾性表面波素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ダイヤモンド積層構造の基板にIDTを形成したダイヤモンドSAW素子により高周波化を図ることに加え、周波数を高精度に調整し、優れた周波数安定性を実現し、周波数調整量に対する伝送特性及び温度特性の変動を抑制する。
【解決手段】 Si基板2の主面にダイヤモンド層3とZnOの圧電体層4と交差指電極からなるIDT6,8とSiO2 の絶縁保護膜11とを積層してSAW素子1を形成し、その表面にAu粒子12をスパッタリングで均一に被着させて、SAW素子の周波数を調整する。周波数の調整量は、スパッタ電力を適当に選択しかつその加工時間を設定することによって線形的に制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】 Si基板2の主面にダイヤモンド層3とZnOの圧電体層4と交差指電極からなるIDT6,8とSiO2 の絶縁保護膜11とを積層してSAW素子1を形成し、その表面にAu粒子12をスパッタリングで均一に被着させて、SAW素子の周波数を調整する。周波数の調整量は、スパッタ電力を適当に選択しかつその加工時間を設定することによって線形的に制御する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、弾性表面波(SAW:surface acoustic wave )を利用したSAW素子に関し、特にダイヤモンド薄膜からなる積層構造の高速化基板を用いたSAW素子において、その周波数を調整して製造する方法、及びその方法を用いて製造されるSAW素子に関する。
従来から、圧電基板の表面に形成した交差指電極からなるIDT(すだれ状トランスデューサ)により励振する弾性表面波を利用したSAW素子を備える共振子、フィルタ、発振器等のSAWデバイスが、様々な電子機器に広く使用されている。特に通信機器などの分野では、通信の高速化に対応したSAWデバイスの高周波化及び高精度化が要求されている。SAWデバイスの高周波化を実現する方法として、IDTの微細化を図ること、又はSAWの伝搬速度を高速化することがある。
高精度なIDTの微細化は、製造技術上限界がある。そこで最近は、その表面にダイヤモンド薄膜及び圧電体膜を積層した基板上にIDTを形成した所謂ダイヤモンドSAWデバイスが開発されている(例えば、非特許文献1,2を参照)。このような積層構造の基板を用いたSAW素子は、SAW伝搬速度の高速化により、IDTを微細化することなく高周波化を図れることに加え、高い耐電力性を有するという特徴がある。更に、SiO2 膜からなる最上層を積層することによって、水晶基板を用いた従来のSAW素子よりも更に優れた温度特性が得られる(例えば、非特許文献2を参照)。
他方、SAWデバイスの高精度化を図るために、SAWの伝搬速度を変化させて周波数を所望の値に調整する様々な構造及び方法が従来から用いられている。水晶等の圧電基板を用いたSAW素子では、例えば、圧電基板上に形成されたすだれ状電極の膜厚をウエットエッチングで減少させて周波数を高くしたり、CF4 ガスなどを用いたドライエッチングで圧電基板の表面を削ることにより周波数を低くする周波数調整方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、圧電基板の表面にSiO2 の薄膜をスパッタし、スパッタ時間を変えることによりSAWの伝搬速度を変化させて周波数を調整する方法が知られている(例えば、特許文献2を参照)。この方法では、スパッタ時間が短いとSiO2 が連続膜にならず、長すぎると挿入損失(CI値)が増加して実用性を欠くことが示唆されている。同様に、櫛型電極を設けた圧電基板の少なくとも一部にIV−a属元素を含む酸化物薄膜をスパッタで形成することにより、その動作周波数を調整し、また素子の表面を埃などから保護し得る構造のSAWモジュール素子が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
更に、圧電基板上にIDTと反射器とを有し、その共振周波数を観測しながら、反射器の表面にAu,Ag,Alなどの金属導体膜を蒸着又はスパッタリングで形成することにより、周波数を調整可能にしたSAW共振子が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。また、圧電基板上のAl電極を陽極酸化させてその表面をアルミナにし、その重量を増加させることによって周波数を下げる方向にSAWデバイスの周波数調整を行う方法が知られている(例えば、特許文献5,6を参照)。
また、組み立て済みのSAW共振器において、トランスデューサ上を含めてSAW素子全体に金薄膜を付着させることによる周波数トリミング即ち調整の可能性が報告されている(例えば、非特許文献3を参照)。この報告によれば、従来の水晶共振子において金薄膜を付着させて周波数を高精度に調整するためのトリミング装置を使用し、フィラメントで加熱して金を蒸着させ、トランスデューサ間を短絡させない十分に薄い金薄膜を形成する。
上述したようにダイヤモンド薄膜を積層した基板を用いた所謂ダイヤモンドSAW素子では、CF4ガスを用いたドライエッチングにより基板最上層のSiO2膜を削除することにより、所望の周波数に調整する(例えば、非特許文献2を参照)。しかしながら、このCF4 ガスのドライエッチングでは、高周波のSAW素子において予想される中心周波数の数%以上のずれを十分に調整できない虞がある。そこで、基板のSAW素子パターン形成面とは反対側の面に、該基板の反り量を調整する歪み層を形成したSAW素子が提案されている(例えば、特許文献7を参照)。
また、基板上にダイヤモンド等の下地層と圧電体層とを設けかつその上にIDTを形成したSAW素子において、膜厚に対する温度特性の変動幅が異なる第1及び第2の温度補償膜を最上層に設けた構造が知られている(例えば、特許文献8を参照)。このSAW素子は、温度特性の変動幅が小さい上側の温度補償膜をドライエッチング又はウエットエッチングで部分的に削除することにより、発振周波数を調整することができる。
他方、高周波帯域で使用するSAW装置において、電極交差指の間隔が狭くなっても、Q値を下げることなく電極間のショートを防止して信頼性を向上させるために、IDTの一方の表面を陽極酸化処理して酸化膜(Al2O3)からなる保護膜を形成した構造が知られている(例えば、特許文献9を参照)。
鹿田真一、外8名,「ダイヤモンドSAWデバイス(1)」,NEW DIAMOND,オーム社,平成11年4月,第53号Vol.15No.2、p.1−6
鹿田真一、外8名、「ダイヤモンドSAWデバイス(2)」、NEW DIAMOND、オーム社、平成11年7月、第54号Vol.15No.3、p.9−16
S.M.Wang他7名,「In-Situ Frequency Trimming of SAW Resonator Using Conventional Crystal Resonator Fine Tuning Method with Gold Thin film Addition」,2003 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM,1730〜1733頁
特開平5−907865号公報
特開昭59−210708号公報
特開2003−264448号公報
特開平3−3512号公報
特開平8−46474号公報
特開平11−330882号公報
特開平8−330882号公報
特開2004−312198号公報
特開平8−130433号公報
しかしながら、上述した従来技術において、基板表面をドライエッチング又はウエットエッチングで削除するSAW素子の周波数調整方法は、エッチング時間と周波数変動量との制御が困難で、周波数調整にばらつきを生じる虞がある。しかも、CF4 ガスを用いたドライエッチングの場合、フッ素ガスにより環境を汚染する虞があり、好ましくないという問題がある。
特に、上述したダイヤモンド積層構造の基板を有する所謂ダイヤモンドSAW素子の場合、CF4 ガスのドライエッチングによる従来の周波数調整方法では、周波数調整量が大きくなるほど挿入損失の増加が大きくなって伝送量が低下する、即ち伝送特性が劣化する傾向がある。更にその温度特性は、周波数調整量が大きくなるほど頂点温度が大きくシフトする傾向がある。これは、より一層SAW素子の高精度化及び高周波化を図る上で大きな問題となる。
また、圧電基板表面に酸化物を付着させる周波数調整方法は、一般に周波数調整量の高精度な制御が比較的難しい。そのため、特にSAW素子の高周波化が進むほど、酸化物の付着量に関する周波数の変動量が大きくなるから、周波数の微調整は困難になる。
また、SAW素子全体に金薄膜を付着させる周波数調整方法は、その可能性が上記非特許文献1に示唆されているだけで、周波数調整・制御の具体的な条件、工程は何ら開示されていない。実際、従来のトリミング装置装置を最大出力(3.3kW)の60%,65%で使用し、最大15秒の加工時間で試験した結果、フィラメントの加熱に最初の数秒を要した後、9〜11秒で周波数に変化が生じ、10秒前後で急激に大きく変化したと報告している。また、フィラメント電力が高くなるほどトリミング速度の制御が困難であり、その有効な制御、機械的信頼性、エージングには、更に研究が必要であると記載されている。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダイヤモンド積層構造の基板にIDTを形成した高周波化対応のダイヤモンドSAW素子において、その周波数を高精度に調整することができかつ周波数安定性に優れたSAW素子及びその製造方法を提供することにある。
更に本発明の目的は、周波数調整量に対する伝送量の低下(即ち、挿入損失の増加)及び頂点温度のシフトによる温度特性の変動を抑制して、周波数調整幅を大きくすることができ、高精度な周波数調整に加えて、伝送特性及び温度特性に優れた高性能かつ高品質のSAW素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、上記目的を達成するために、基板の主面にダイヤモンド層と圧電体層と少なくとも1組の交差指電極からなるIDTとを積層することにより、SAW素子を形成する過程と、物理蒸着法を用いてSAW素子の表面に酸化し難い金属の粒子を均一にかつ交差指電極間を短絡しないように被着させて、SAW素子の周波数を調整する過程とを有し、周波数の調整量を金属粒子の被着時間により線形的に制御するSAW素子の製造方法が提供される。
本願出願人は、IDTを形成した基板の主面全体にスパッタリングや真空蒸着などの物理蒸着法を用いてAuなどの金属粒子を均一に被着させると、その被着時間とSAW素子の周波数変化量との間に安定した線形関係があることを見い出した。即ち、金属粒子の被着速度に対応してその被着時間を制御すれば、周波数を高精度に調整しかつ調整量のばらつきを少なくできる。
水晶等の圧電基板を用いた従来のSAW素子は、高周波化を図るためにIDTの電極幅を挟ピッチ化する必要がある。本発明は、ダイヤモンド積層構造の基板にIDTを形成したダイヤモンドSAW素子を採用することにより、その高周波化に容易に対応できることに加えて、酸化し難い金属粒子を基板に付着させる周波数調整方法によって、非常に高い周波数精度及び周波数安定性を得ることができる。
更に本願出願人は、かかる金属粒子の付着による周波数調整によって、周波数の変化量が増加しても、SAW素子の伝送量の低下(即ち、挿入損失の増加)が、基板のドライエッチングによる従来の周波数調整方法に比して小さいことを確認した。また、温度特性についても、周波数調整量に対する頂点温度のシフトが小さく、温度特性の変動が抑制されることを確認した。従って、SAW素子の特性を劣化させることなく、周波数調整幅を大きく設定することができ、優れた伝送特性及び温度特性を有する高性能で高品質のSAW素子を製造することができる。
また、金属粒子は島状又はクラスタ状に付着させることができるから、被着した金属粒子同士が膜状に結合して電気的に導通することにより交差指電極間を短絡する虞はない。また、この金属粒子は、周波数調整後に酸化してその質量が増加する虞が無いので、高い周波数安定性及び信頼性を得ることができ、優れたエージング特性を期待できる。
或る実施例では、前記物理蒸着法としてスパッタリングを用い、そのスパッタ電力及び加工時間によりSAW素子の周波数調整量を線形的に制御することができる。別の実施例では、前記物理蒸着法として真空蒸着を用い、その投入電力及びその加工時間によりSAW素子の周波数調整量を線形的に制御することができる。
一般に、スパッタリングは、金属粒子の基板への付着力が強いので、調整後の周波数安定性が良く、かつ融点の高い金属でも被着させることができるので、より適当な金属材料を選択して使用することができ、有利である。他方、真空蒸着は、スパッタよりも微小な粒子を付着させることが可能で、より精細に、従ってより高精度に制御して周波数調整を行うことができる。
或る実施例では、前記周波数調整過程において、最初に金属粒子を第1の被着速度で被着させ、次に第1の被着速度よりも遅い第2の被着速度で金属粒子を被着させる。第1の被着速度では、短時間で多量の金属粒子を被着させることができ、時間当たりの周波数変動量が大きくなるので、SAW素子の周波数粗調整に適しているのに対し、第2の被着速度では、時間当たりの周波数変動量が小さくなるので、SAW素子の周波数微調整に適している。従って、金属粒子の被着速度を途中で変更するように制御することにより、例えばスパッタリング又は真空蒸着においてその使用電力を切り換えることにより、SAW素子の周波数調整工程において、その粗調整と微調整とを連続して行うことができる。これは、同じスパッタ装置又は真空蒸着装置を使用して実施することができ、作業が簡単で効率が良く、生産性を向上させることができる。
また、本発明において前記酸化し難い金属は、大気中において酸化しないAuやPt、酸化性に優れたAg、大気中の酸素により表面に強固な酸化皮膜を形成して優れた耐食性を発揮するCr、Ni又はTiなどを使用する。これらの金属は、スパッタリング又は真空蒸着などの物理蒸着法で圧電基板表面にその被着速度を制御して付着させることができる。また、これらの金属は比較的質量が大きいので、金属粒子間を電気的に導通させることなくかつ少ない付着量で、周波数変化量をより大きくすることができ、また大気中で比較的安定しているので、周波数調整後に質量増加の虞が無く、従って優れた周波数安定性が得られる。
また別の実施例では、SAW素子の上に例えば従来使用されているSiO2 のような第1の絶縁保護膜を形成する過程を更に有し、該絶縁保護膜の表面に金属粒子を被着させてSAW素子の周波数を調整する。このようにSAW素子の最上層に第1の絶縁保護膜を形成することにより、金属粒子の付着性が良くなり、更にたとえ島状又はクラスタ状に付着した金属粒子が膜状に成長して電気的導通を得ても、交差指電極間の短絡を確実に防止できる。また、金属粒子を電極表面に直接付着させる場合と異なり、静電耐圧を実質的に確保することができる。特にSiO2 膜は、その下層側に形成される圧電体層及びダイヤモンド層の温度係数を打ち消すので、優れた温度特性が得られる。
更に別の実施例では、圧電体層とIDTとの間に例えばSiO2 からなる第2の絶縁保護膜を設けることにより、フォトリソグラフィ技術を利用したウエットエッチングで基板上にIDTをパターニングする際に、圧電体膜の損傷を未然に防止することができる。
別の実施例では、基板の交差指電極の表面に絶縁膜を形成する過程を更に有する。同様に絶縁膜を介在させることにより、たとえ島状又はクラスタ状に付着した金属粒子が膜状に成長して電気的導通を得ても、交差指電極間の短絡を確実に防止できる。また、金属粒子を電極表面に直接付着させる場合と異なり、静電耐圧を実質的に確保できる。また、この交差指電極をAl又はAlを主成分とする合金としかつ絶縁膜をAl2O3とすることにより、それらを安価にかつ簡単に形成することができる。
本発明の別の側面によれば、ダイヤモンド層及び圧電体層を主面に積層した基板と、該基板の上に形成された少なくとも1組の交差指電極からなるIDTとを有し、上述した本発明の方法を利用して、酸化し難い金属の粒子が基板の主面全体に均一にかつ交差指電極間を短絡しないように被着して周波数を調整したSAW素子が提供される。
酸化し難い金属粒子を付着させた周波数調整により、高周波化に対応した所謂ダイヤモンドSAW素子において、非常に高い周波数精度及び周波数安定性が得られ、また優れたエージング特性及び信頼性が確保される。更に、周波数調整量に対する伝送量の低下(即ち、挿入損失の増加)及び頂点温度のシフトによる温度特性の変動が抑制されるので、周波数調整幅を大きくすることができる。従って、優れた伝送特性及び温度特性を発揮し、かつ高性能で高品質のSAW素子を実現することができる。
別の実施例では、IDTを形成した基板の主面全体に例えばSiO2 で形成された第1の絶縁保護膜を更に有し、該絶縁保護膜の表面に金属粒子が被着されている。SAW素子の最上層に形成される第1の絶縁保護膜により、金属粒子の付着性が良くなり、金属粒子による交差指電極間の短絡が確実に防止されし、優れた静電耐圧が確保される。特にSiO2 膜は、その下層側に形成される圧電体層及びダイヤモンド層の温度係数を打ち消し、優れた温度特性を得ることができる。
更に別の実施例では、前記基板が、圧電体層とIDTとの間に例えば同様にSiO2 で形成された第2の絶縁保護膜を有する。これにより、フォトリソグラフィ技術を利用したウエットエッチングで基板上にIDTをパターニングする際に、圧電体膜の損傷を未然に防止することができる。
或る実施例では、基板の交差指電極の表面に形成された絶縁膜を更に有し、それによって金属粒子による交差指電極間の短絡を確実に防止し、また優れた静電耐圧を確保することができる。交差指電極は、例えばAl又はAlを主成分とする合金により安価に形成され、かつそれを酸化させて絶縁膜をAl2O3で簡単に形成することができる。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明を適用したトランサルバーサル型構造のSAWフィルタとしてのSAW素子1を示している。SAW素子1は、例えばシリコンからなる矩形薄板の基板2を有する。基板2の主面には、ダイヤモンド層3が形成され、かつその上に例えばZnOからなる圧電体層4が積層されている。このダイヤモンド積層構造の基板を用いることにより、SAW素子1は、水晶等の圧電基板の場合に比してSAW伝搬速度を高速度化でき、それにより高周波化を図ることができる。
図1は、本発明を適用したトランサルバーサル型構造のSAWフィルタとしてのSAW素子1を示している。SAW素子1は、例えばシリコンからなる矩形薄板の基板2を有する。基板2の主面には、ダイヤモンド層3が形成され、かつその上に例えばZnOからなる圧電体層4が積層されている。このダイヤモンド積層構造の基板を用いることにより、SAW素子1は、水晶等の圧電基板の場合に比してSAW伝搬速度を高速度化でき、それにより高周波化を図ることができる。
基板2は、シリコン以外の半導体材料や、パイレックスガラス等のガラス材料、セラミックス材料、ポリイミド又はポリカーボネイト等の樹脂材料を用いることもできる。ダイヤモンド層3は、例えばダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜等のように、従来公知の方法により合成される多結晶ダイヤモンドの薄膜で形成することができる。圧電体層4には、ZnO以外に、例えばAlN(窒化アルミニウム)、LiTaO3、LiNbO3、K4Nb6O17(ニオブ酸カリウム)等の様々な公知の圧電材料を用いることができる。
基板2には、その長手方向の左右に1対の交差指電極5a、5bからなる入力用(送信用)のIDT6と同じく1対の交差指電極7a、7bからなる出力用(受信用)のIDT8とが、圧電体層4上に形成されている。入力用の交差指電極5a、5bは、基板2の隣接する長手方向端部付近に形成された入力用の接続ランド9に接続され、かつ出力用の交差指電極7a、7bは、基板2の反対側の長手方向端部付近に形成された出力用の接続ランド10に接続されている。前記交差指電極及び接続ランドは、加工性及びコストの観点からAl又はAlを主成分とする合金からなる電極膜で形成され、従来と同様に、例えばフォトリソグラフィ技術を利用したウエットエッチングにより所望のパターンに加工される。別の実施例では、前記電極膜にAl/Cu膜を用いることもできる。
図2は、基板2の入力用交差指電極5a、5bを形成した領域の断面をSAWの伝搬方向に沿って示している。同図に示すように、基板2の最上層には、絶縁保護膜11がIDT6,8の上に形成されている。絶縁保護膜11でIDT6,8を被覆することにより、SAW素子1表面にゴミ等の異物が付着して、隣接する交差指電極間が電気的に短絡されることを未然に防止できる。絶縁保護膜11は、例えばSiO2 をスパッタリング又は蒸着することにより、容易に所望の厚さに成膜される。絶縁保護膜11には、SiO2 以外に、例えばTa2O5のような酸化物、Si3N4、TiNのような窒化物等、様々な絶縁材料を用いることができる。特にSiO2 膜を用いた場合、その下層側に形成される圧電体層及びダイヤモンド層の温度係数を打ち消すことができ、それにより優れた温度特性が得られる。
絶縁保護膜11の表面には、その全体にAu粒子12が均一に被着されている。Au粒子12の付着による質量増加により、SAW素子1はSAW伝搬速度が低下し、その共振周波数を下げる方向に調整されている。Au粒子12は、その厚さが約5〜20Åで、島状又はクラスタ状に形成されている。この島状又はクラスタ状のAu粒子12は、AuをターゲットとするスパッタリングによりSAW素子1の表面に均一に被着させることができる。島状又はクラスタ状に付着したAu粒子12は、例えば二次イオン質量分析法(SIMS)や飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)などの表面分析方法を用いて、SAW素子1の主面を表面分析することによって確認できる。
本願出願人がスパッタリングによりAu粒子12を被着させる加工時間(秒)に関する周波数の変化量ΔF(ppm)を測定したところ、スパッタ電力が一定の場合に、加工時間と周波数変化量との間には、直線的に変化するという線形関係があることが分かった。従って、Au粒子の単位時間当たりの付着量即ち被着速度は、スパッタ電力により決定される。
SAW素子1の周波数調整は、以下の要領で行う。先ず、SAW素子1を形成しかつ実際の周波数を測定し、その測定値を所望の周波数と比較して必要な周波数調整量を算出する。この算出結果に対応してスパッタ電力を適当に選択しかつそれに基づいて加工時間を適当に設定し、SAW素子1の周波数を調整する。これにより、SAW素子1の周波数は高精度に所望の値に調整できる。周波数調整方法として、別の実施例では、ネットワークアナライザ、スペクトラムアナライザ、周波数カウンタ等で周波数を測定しながら、適当なスパッタ電力(又は、真空蒸着の場合はその投入電力)を選択・組み合わせて、所望の周波数値又は範囲に合わせ込むこともできる。
或る実施例では、最初にスパッタ電力を比較的高くし、Au粒子を比較的早い第1の被着速度で基板に被着させる。これにより、SAW素子の周波数を或る所望の周波数範囲に合わせ込む周波数の粗調整を行う。次に、同じスパッタ装置で最初よりもスパッタ電力を低くし、従って第1の被着速度よりも遅い第2の被着速度でAu粒子を被着させる。これにより、SAW素子の周波数を所望の周波数値に合わせ込む周波数の微調整を行う。このようにしてSAW素子を同じスパッタ装置に装着したまま連続して、周波数の粗調整と微調整とを行うことができる。その結果、従来に比して作業が大幅に簡単化されかつ作業効率が向上し、生産性の向上及びコストの低減を図ることができる。
本実施例では、基板2の最上層に絶縁保護膜11を設けたことにより、Au粒子12の付着性が良くなることに加えて、たとえAu粒子12が島状又はクラスタ状から膜状に成長しても、隣接する交差指電極間の短絡が確実に防止される。しかも、本実施例のダイヤモンド積層構造の基板2を用いたSAW素子1は、周波数調整量の大小に関する伝送量の低下即ち挿入損失の増加が少ないことが分かった。従って、Au粒子12の被着量を多くできるから、それだけ周波数の調整幅をより大きく設定できる。これは、前工程で周波数に大きなばらつきがあったり、周波数粗調整が不十分であっても、このAu粒子12による周波数微調整で最終的に所望の周波数への合わせ込みが可能なことを意味している。更に、SAW素子1の静電耐圧を良好に確保することができる。
別の実施例では、絶縁保護膜11を省略し、IDTを形成した基板2の表面にAu粒子12を直接被着させることができる。この場合にも、Au粒子12を島状又はクラスタ状に形成することにより、隣接する交差指電極間の電気的短絡を防止しつつ、SAW素子1の周波数を調整できる。
本実施例で使用するAu粒子12は、酸化せずかつ化学的に安定しているので、その質量がSAW素子1の使用中に増加して、周波数を変動させる虞がない。従って、高い周波数安定性及びエージング特性を得ることができ、信頼性が向上する。また、その質量が比較的大きいので、僅かな付着量でも有効に周波数調整を行うことができる。
別の実施例では、Au以外に、特に酸化し難い金属を用いることができる。この酸化し難い金属としては、Auと同様に大気中で酸化しないPtや、酸化性に優れたAg、大気中の酸素により表面に強固な酸化皮膜を形成して優れた耐食性を発揮するCr、Ni又はTiなどがある。これらの金属も比較的質量が大きいので、少ない付着量で周波数変動量をより大きくすることができ、しかも金属粒子間を電気的に導通させる虞がない。また、これらの金属は酸化し難いので大気中で比較的安定しており、特に表面に酸化皮膜が形成される金属の場合でも、SAW素子1をパッケージに封止した後にその狭い空間内で更に酸化が進む虞が無いので、周波数調整後に質量が増加する虞が無く、従って優れた周波数安定性、エージング特性が得られる。当然ながら、これらの金属はスパッタリングで基板表面に、その被着速度を制御しながら付着させることができる。
図3は、本発明によるSAW素子の第2実施例を示している。第2実施例のSAW素子1は、圧電体層4とIDT6,8との間に第2の絶縁保護膜13が形成されている点において、第1実施例と異なる。第2の絶縁保護膜13は、最上層の第1の絶縁保護膜11と同様に、例えばSiO2 をスパッタリング又は蒸着することにより容易に成膜される。絶縁保護膜11には、SiO2 以外に、例えばTa2O5のような酸化物、Si3N4、TiNのような窒化物等、様々な絶縁材料を用いることができる。これにより、フォトリソグラフィ技術を利用したウエットエッチングで基板2上に前記IDT及び接続ランドをパターニングする際に、それによる圧電体層4の損傷を未然に防止することができる。
図4は、本発明によるSAW素子の第3実施例を示している。第3実施例のSAW素子1は、各交差指電極5a、5b、7a、7bの表面に或る厚さの絶縁膜14が形成されている。絶縁膜14は、前記交差指電極を形成するAlを例えば陽極酸化することにより、容易に所望の厚さにかつ安価に形成することができる。
本実施例では、Au粒子12が基板2の主面全体に亘って均一に、即ち前記交差指電極については絶縁膜14の上から、及び基板2の圧電体層4が露出している部分についてはその表面に直接被着される。絶縁膜14を介在させることにより、たとえ被着させたAu粒子12が島状又はクラスタ状から膜状に成長しても、Au粒子12を介した前記交差指電極間の短絡を確実に防止することができる。従って、同様にそれだけAu粒子12の被着量を多くできるから、周波数の調整幅をより大きく設定することができる。
図5は、第1実施例のSAW素子1について、その周波数変動量ΔFと伝送量変動量ΔIL(マイナスの挿入損失)との関係を示している。曲線IL1は、本発明のAu粒子12の付着により周波数を調整した場合である。曲線IL2は、従来のCF4 ガスのプラズマエッチングにより絶縁保護膜11を厚さ方向に部分的に削除して周波数を調整した場合である。曲線IL1が、周波数変動量ΔFに関して伝送量変動量ΔILが比較的緩やかな傾斜をもって概ね直線的に変化しているのに対し、曲線IL2は、周波数変動量ΔFが或る範囲を超えると、伝送量変動量ΔILが急激に変化している。
例えば、本発明による周波数調整の場合、周波数調整量ΔF=約−17,000ppmに対する伝送量の変動量ΔIL=−7.32dBであり、周波数調整量ΔF=約−34,000ppmに対する伝送量の変動量ΔIL=−7.32dBであった。これに対し、従来のCF4 ガスのプラズマエッチングによる周波数調整の場合、周波数調整量ΔF=約+15,000ppmに対する伝送量の変動量ΔIL=−8.998dBであり、周波数調整量ΔF=約+32,000ppmに対する伝送量の変動量ΔIL=−18.6dBであった。これらの結果から分かるように、本発明の周波数調整方法では、周波数調整量が大きくなっても伝送量の低下が少なく、良好な伝送特性が得られる。これに対し、従来のCF4 ガスのプラズマエッチングによる周波数調整方法では、周波数調整量が大きくなると伝送量が急激に大きく低下し、伝送特性が著しく劣化する。
また、第1実施例によるSAW素子1の温度特性について、周波数調整量に対する頂点温度の変化を測定した。その結果、本発明の周波数調整方法では、周波数調整量が大きくなっても頂点温度のシフトが小さく、良好な温度特性を維持し得ることが確認された。これに対し、従来のCF4 ガスのプラズマエッチングによる周波数調整方法では、周波数調整量が大きくなると頂点温度が急激に大きくマイナス方向にシフトし、温度特性が大幅に変動した。この結果から、本発明の周波数調整が、温度特性の点においても有利なことが分かる。
別の実施例では、スパッタリングに代えて、真空蒸着などの他の物理蒸着法を用いて、Auなどの金属粒子をSAW素子に被着させて、周波数調整を行うことができる。この場合も同様に、真空蒸着の投入電力により金属粒子の被着速度を適当に設定しかつその加工時間を制御することによって、SAW素子の周波数を高精度にかつばらつきなく、調整することができる。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。例えば、上記実施例では2組のIDTを有するSAWフィルタについて説明したが、本発明は、IDTの数が異なるものや反射器を備えているものなど、様々な構成を有するSAW素子についても、同様に適用することができる。
1…SAW素子、2…基板、3…ダイヤモンド層、4…圧電体層、5a,5b,7a,7b…交差指電極、6,8…IDT、9,10…接続ランド、11,13…絶縁保護膜、12…Au粒、14…酸化膜。
Claims (16)
- 基板の主面にダイヤモンド層と圧電体層と少なくとも1組の交差指電極からなるIDTとを積層することにより、弾性表面波素子を形成する過程と、物理蒸着法を用いて前記弾性表面波素子の表面に酸化し難い金属の粒子を均一にかつ前記交差指電極間を短絡しないように被着させて、前記弾性表面波素子の周波数を調整する過程とを有し、前記周波数の調整量を前記金属粒子の被着時間により線形的に制御することを特徴とする弾性表面波素子の製造方法。
- 前記周波数調整過程において、最初に前記金属粒子を第1の被着速度で被着させ、次に前記第1の被着速度よりも遅い第2の被着速度で前記金属粒子を被着させることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記物理蒸着法がスパッタリングであり、そのスパッタ電力及び加工時間により前記周波数の調整量を線形的に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記物理蒸着法が真空蒸着であり、その投入電力及びその加工時間により前記周波数の調整量を線形的に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記酸化し難い金属がAu、Pt、Ag、Cr、Ni又はTiのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記弾性表面波素子の上に第1の絶縁保護膜を形成する過程を更に有し、前記絶縁保護膜の表面に前記金属粒子を被着させて前記弾性表面波素子の周波数を調整することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記圧電体層と前記IDTとの間に第2の絶縁保護膜を設けることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記絶縁保護膜がSiO2 で形成されることを特徴とする請求項7又は8に記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記交差指電極の表面に絶縁膜を形成する過程を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の弾性表面波素子の製造方法。
- 前記交差指電極がAl又はAlを主成分とする合金で形成され、かつ前記絶縁膜がAl2O3で形成されることを特徴とする請求項9に記載の弾性表面波素子の製造方法。
- その主面にダイヤモンド層及び圧電体層を積層した基板と、前記基板の上に形成された少なくとも1組の交差指電極からなるIDTとを有し、請求項1乃至5のいずれかに記載される方法により、酸化し難い金属の粒子が前記基板の主面全体に均一にかつ前記交差指電極間を短絡しないように被着され、それにより周波数を調整したことを特徴とする弾性表面波素子。
- 前記IDTを形成した前記基板の主面全体に形成された第1の絶縁保護膜を更に有し、前記絶縁保護膜の表面に前記金属粒子が被着されていることを特徴とする請求項11に記載の弾性表面波素子。
- 前記基板が、前記圧電体層と前記IDTとの間に設けられた第2の絶縁保護膜を有することを特徴とする請求項12に記載の弾性表面波素子。
- 前記絶縁保護膜膜がSiO2 で形成されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の弾性表面波素子。
- 前記基板の前記交差指電極の表面に形成された絶縁膜を更に有することを特徴とする請求項11に記載の弾性表面波素子。
- 前記交差指電極がAl又はAlを主成分とする合金で形成され、かつ前記絶縁膜がAl2O3で形成されていることを特徴とする請求項15に記載の弾性表面波素子。
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