JP2006231391A - 長尺材の曲げ加工装置 - Google Patents

長尺材の曲げ加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006231391A
JP2006231391A JP2005052943A JP2005052943A JP2006231391A JP 2006231391 A JP2006231391 A JP 2006231391A JP 2005052943 A JP2005052943 A JP 2005052943A JP 2005052943 A JP2005052943 A JP 2005052943A JP 2006231391 A JP2006231391 A JP 2006231391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bending
axis
correction value
displacement
command signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005052943A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinjiro Sato
慎二郎 佐藤
Takeshi Ichiyanagi
健 一柳
Hiroyuki Goshima
裕之 五嶋
Tokuji Saegusa
徳治 三枝
Migaku Hachinohe
琢 八戸
Toshikazu Minojima
俊和 美濃島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tama TLO Co Ltd
Original Assignee
Tama TLO Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tama TLO Co Ltd filed Critical Tama TLO Co Ltd
Priority to JP2005052943A priority Critical patent/JP2006231391A/ja
Publication of JP2006231391A publication Critical patent/JP2006231391A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

【課題】 6軸の変位指令信号と6軸の変位フィードバック信号との偏差に基づいてアクチュエータ6軸を操作するセミクローズ制御を実行すると共に、変位指令信号に対する簡単で有効な補正値生成手段を具備した長尺材の曲げ加工装置を実現する。
【解決手段】 6軸パラレルリンク機構により可動ダイスのオフセット量とダイス角が与えられ、上位装置より与えられる前記6軸の変位指令信号と前記6軸の変位フィードバック信号との偏差に基づいて前記6軸のアクチュエータを操作する制御手段を有する長尺材野曲げ加工装置において、曲げ加工中に実測された前記6軸の変位測定値と前記変位指令信号の位置誤差に基づいて次の曲げ加工における前記変位指令信号の補正値を演算して保持する補正値生成手段200を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、6軸パラレルリンク機構により、可動ダイスのオフセット量とダイス角度とが与えられる長尺材の曲げ加工装置に関する。
6軸パラレルリンク機構を用いた長尺材の曲げ加工を開示した先行技術文献として、特許文献1がある。この特許文献1には、3次元曲げ加工ヘッドに6軸パラレルリンク機構を設け、この6軸パラレルリンク機構の姿勢制御により、6軸パラレルリンク機構に支持された可動ダイスのオフセット量とダイス角度を所定の値に設定し、長尺ワーク材を曲げ加工する曲げ加工装置が開示されている。
図7は上記曲げ加工装置の上面図であり、この曲げ加工装置は曲げ加工ヘッド302及びワーク材供給装置303を備えている。
曲げ加工ヘッド302は、長尺材であるワーク材301を挿通させるガイド穴をもつガイドパイプ306を中心部に固定されたベース部材307と、ガイドパイプ306から前方に送られる長尺ワーク材301に曲げ力を加えるための可動ダイス308を中心部に固定された可動板309と、自在継手310a,310bを介してそれぞれベース部材307,可動板309に端部が連結された6個の油圧シリンダ(伸縮装置)310とから構成されている。
6個の油圧シリンダは、リンク長が可変のリンクを構成するもので、図8に示すようにV字状に配置されている。これにより、油圧シリンダ310と油圧シリンダ310に連結されたベース部材307及び可動板309とは、6軸パラレルリンク機構を構成することになり、油圧シリンダ310の伸縮制御により、ベース部材307に対する可動板309の位置(距離、ずれ)や傾斜等を任意に設定できる。すなわち、油圧シリンダ310の伸縮によって並進3自由度で回転3自由度の計6自由度の運動を行なうことができる6軸パラレルリンク機構が形成されている。
図9は、曲げ加工の原理説明図である。可動ダイス308とガイドパイプ306の2つの金型において、中心軸の相対的なずれであるオフセット量(U)を与え、更に円滑に加工が行えるように、曲げ半径Rに応じてダイス角度(θ)の傾きを与え、そこに送り推力PLで押し通すことによって、曲げ加工が行われる。
ワーク材301にはオフセット量(U)の大きさに対応した加工荷重Pが働き、金型間距離Vによって曲げモーメントM=PVが作用して塑性変形を起こす。
ガイドパイプ306は固定とし、可動ダイス308だけを移動・傾斜させて、所望のオフセット量(U)とダイス角度(θ)、金型間距離Vを与える。この可動ダイス308を動作させるために、上記6軸パラレルリンク機構を用いている。
なお、上記構成は、6軸のアクチュエータとしてその駆動源として油圧シリンダを用いているが、アクチュエータの駆動源はこれに限らず、たとえば、電動サーボモータを用いることもできる。
可動ダイスにオフセット量とダイス角度を与えるパラレルリンク機構のアクチュエータ6軸の位置制御(伸縮制御)は、ワーク材の曲げ形状に応じてあらかじめ上位制御装置に設定された可動ダイスのオフセット量とダイス角度の動作指令に基づいて、ワーク材供給装置の送り軸及びアクチュエータ6軸の移動量が計算され、これら各軸に変位指令信号を送り、この変位指令信号に基づいてアクチュエータ6軸の位置制御を実行している。
図5は、従来の長尺材の曲げ加工装置におけるアクチュエータ6軸及び送り軸の位置制御を実行する制御モジュール構成(アクチュエータの駆動源として電動サーボモータを用いたもの)を示す機能ブロック図である。加工対象のワーク材1はワーク材供給装置2によりガイドパイプ3を経由して長手方向に押し出される。ワーク材1の先頭側は、可動板4に支持された可動ダイス5に挟持されている。
6は、可動板4の周りに取り付けられた、6軸を代表して示すNO.1軸アクチュエータである。7はこのアクチュエータを伸縮操作するサーボモータ、8はアクチュエータの伸縮変位のフィードバック信号を発信するエンコーダである。
可動ダイス5は、可動板4の周りに取り付けられたアクチュエータ6軸の位置制御により、所定のオフセット及びダイス角度が与えられる。9は、ワーク材供給装置2を位置制御するサーボモータ、10はワーク材の移動距離のフィードバック信号を発信するエンコーダである。
送り軸及びパラレルリンクを構成するアクチュエータ6軸は、サーボモータとボールねじによる駆動方式が採用され、その変位量はサーボモータの回転軸に取り付けられたエンコーダにより測定されてフィードバックされる、いわゆるセミクローズ制御方式が採用されている。
11a乃至11gは、アクチュエータ6軸に対応する位置制御のための制御モジュールである。NO.1軸アクチュエータ6の制御モジュール11aにおいて、12はアクチュエータ6の位置制御サーボアンプ、13はワーク材供給装置2の位置制御サーボアンプである。他の制御モジュール11b乃至11gは、アクチュエータ6の位置制御サーボアンプ12に相当するサーボアンプを備えるが、ワーク材供給装置2の位置制御サーボアンプ13については制御モジュール11aのみが備える。
14は上位制御装置であり、141はダイス動作設定部、142は変換計算部、143は各軸変位指令部である。この各軸変位指令部より、送り軸の変位指令信号Ps及びアクチュエータ6軸の変位指令信号L1乃至L6が出力され、制御モジュール11a乃至11gに渡される。
制御モジュール11aにおいて、サーボアンプ12は、NO.1軸アクチュエータ6に対する変位指令信号L1とエンコーダ8からのフィードバック信号F1の偏差に基づき操作信号M1をサーボモータ7に発信し、アクチュエータ6の伸縮変位をL1と一致させるセミクローズ制御を実行する。他のモジュールにおいても同様のセミクローズ制御が実行される。
制御モジュール11aにおいて、サーボアンプ13は、送り軸に対する変位指令信号Psとエンコーダ10からのフィードバック信号Pfの偏差に基づき操作信号M0をサーボモータ9に発信しワーク材供給装置2の伸縮変位をPsと一致させるセミクローズ制御を実行する。
特開2002−346640号公報
ワーク材1が実装されていない無負荷の状態では、ワーク材供給装置2の送り軸およびパラレルリンクを構成するアクチュエータ6軸は、セミクローズ制御により、位置指令信号のとおりに駆動され、従って可動ダイス5のオフセット量とダイス角度は、あらかじめ設定したとおりに駆動される。
しかし、ワーク材1が実装された曲げ加工状態では、曲げ加工により可動ダイス5で発生する負荷力が、ワーク材供給装置2およびパラレルを構成するアクチュエータ6軸に加わるため、送り軸及びパラレルリンクのサーボシステムのサーボ剛性及びアクチュエータのメカ剛性により、変位指令信号と実際の制御結果の変位の間に位置誤差が発生する。
ただし、通常はワーク材供給装置2の送り軸の剛性は高いため、送り軸の位置誤差は小さく、主としてパラレルを構成するアクチュエータ6軸の位置誤差が問題となる。
このため、曲げ加工中における可動ダイスのオフセット量とダイス角度は、予定された値と一致せず、その結果、最終的に加工されたワークの形状と予定した形状との間に誤差が発生し、ワークの形状精度が悪くなり、製品としてのワークの品質、製品価値に影響を及ぼす。
図6は、実機による曲げ加工実験の結果を示す特性図である。図6(A)は早送り工程T1、初期曲げ工程T2,一定曲げ工程T3,終了工程T4,もどり工程T5における、送り軸変位指令信号及びアクチュエータ6軸の変位指令信号の遷移を示す。
図6(B)は、工程T1乃至T5に対応した送り軸の負荷力及びアクチュエータ6軸の負荷力の遷移を示す。
この特性図に示されるアクチュエータ6軸の負荷力の遷移は、曲げ成形を開始して安定した一定曲げの領域に入る前の初期曲げの段階では、可動ダイス5に対して変動する大きな負荷力が発生していることがわかる。
この負荷力のために、アクチュエータ6軸にはサーボ剛性による位置決め誤差が発生し、またアクチュエータ自身及びジョイント部のメカ剛性による位置誤差も発生し、これら位置誤差が加算されて最終的には可動ダイス5のオフセット量とダイス角度の誤差になる。
これらの位置誤差を補正するための手法として、アクチュエータ6軸を伸縮操作するサーボモータの電流値の計測値から負荷力を計算し、あらかじめ簡単な実験で求めておいた、負荷力と位置誤差のデータからアクチュエータを含むリンク部の位置誤差を予測して、補正値を生成する方法が考えられる。
しかしこの方法は、単純曲げの場合はある程度効果を期待できるが、時々刻々変化する複雑な曲げ成形の場合には、補正値を作成すること自体が困難になるため実用的ではない。
更に別の補正手法として、サーボモータの電流値を換算してトルクを求めて軸方向の負荷力に換算し、あらかじめ詳細な実験で求めておいた負荷力と位置誤差の実験データをもとに補正値を生成する方法が考えられる。
しかし、この方法では、実験データが膨大なデータ量になる。即ち、負荷力と位置誤差の関係は、アクチュエータ6軸の取付け位置、その時のアクチュエータ取付け角度(重力の影響)に関係し、さらにその時のストローク量によっても特性は変化するため、これらのすべての要因を考慮した実験データを収集することは実質的に不可能である。
更に別の補正手法として、サーボモータの電流値を換算してトルクを求めて軸方向の負荷力に換算して補正値を生成する方法が考えられる。以上2つの手法は、いずれもサーボモータの電流値を基にして補正を行う方法である。
しかし、以上2つの手法では、初期曲げ工程のようにアクチュエータが動作中の工程では、換算したトルク値の中には静的な負荷トルク成分と動的な加速トルク成分が含まれるため、本当に補正に必要な負荷トルク成分だけを抽出することは困難である。
特に可動ダイス5の動作範囲が大きい場合には、アクチュエータ6軸のストロークや取付け角度が大きく変動し、可動部全体の質量がアクチュエータの夫々に分配される各軸の等価慣性質量も動作中に大きく変動するため、各軸のトルク値は大きく変動し、更に同じトルク値でもその時の曲げの条件、加工スピード、位置指令信号の波形により静的負荷トルクと加速トルクの成分比率が異なる。
このため、特に初期曲げ工程においては、サーボモータの電流値からモータの負荷トルクを換算して位置誤差補正を行なう方法には不確定要素が含まれる。
更に別のアクチュエータ6軸の位置制御方式としては、実際の支点間距離を測定することに近い効果のある、アクチュエータの変位量を直接変位センサで検出して位置制御を行なう、いわゆるフルクローズ制御を行なう方式も考えられる。
しかしこの方式は、アクチュエータの位置制御の分解能がこのセンサ自身の最小分解能で決まってしまうため制御精度が粗くなり、高分解能のエンコーダを用いたいわゆるセミクローズ制御よりも制御精度が数段落ちる結果となり、実用的ではない。
またフルクローズ制御にした場合、可動板4の姿勢の変化により発生するアクチュエータ6軸の等価的な分配質量が時々刻々変化して各アクチュエータを安定して制御することが困難となる。
位置決め制御精度を上げようとして制御系の感度を上げるとアクチュエータが勝手に振動する発振現象を起こしやすくなる。このため、アクチュエータの位置制御はエンコーダのフィードバックによるセミクローズ制御が最適である。
しかし、セミクローズ制御の場合はエンコーダのパルス数を制御するため、ボールねじで駆動されるアクチュエータ両端の支点間の距離までは制御できないので、本質的に位置誤差を伴なう問題点を有する。
このため、ワーク材の曲げ加工精度が、ワーク材の材質、熱処理、断面形状、曲げ半径、捩り角度等に依存することから、希望する曲げ形状を得るための可動ダイスの動作パターン(可動ダイスのオフセット量とダイス角度)を設定する段階で、可動ダイスに発生するオフセット量の誤差やダイス角度の誤差を経験値や単純曲げの実験データから予測してアクチュエータ6軸の変位指令信号を手動修正していた。このため希望する形状を得るためにはかなりの熟練を必要としていた。
従って本発明が解決しようとする課題は、6軸の変位指令信号と6軸の変位フィードバック信号との偏差に基づいてアクチュエータ6軸を操作するセミクローズ制御を実行すると共に、変位指令信号に対する簡単で有効な補正値生成手段を具備した長尺材野曲げ加工装置を実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明の構成は次の通りである。
(1)6軸パラレルリンク機構により可動ダイスのオフセット量とダイス角が与えられ、上位装置より与えられる前記6軸の変位指令信号と前記6軸の変位フィードバック信号との偏差に基づいて前記6軸のアクチュエータを操作する制御手段を有する長尺材の曲げ加工装置において、曲げ加工中に実測された前記6軸の変位測定値と前記変位指令信号の位置誤差に基づいて次の曲げ加工における前記変位指令信号の補正値を演算して保持する補正値生成手段を備えたことを特徴とする長尺材の曲げ加工装置。
(2)前記制御手段は、次回以降の曲げ加工時には前記変位指令信号に前記補正値を加算又は減算の少なくとも一方を行った位置指令信号に基づいて前記6軸のアクチュエータを操作することを特徴とする(1)に記載の長尺材の曲げ加工装置。
(3)前記補正値生成手段は、時間軸又は前記長尺材の送り量の少なく共いずれかに同期して前記補正値を保持することを特徴とする(1)又は(2)に記載の長尺材の曲げ加工装置。
(4)前記補正値生成手段は、前記位置誤差に対して補正係数を付与する補正係数設定手段を備え、前記補正係数は前記長尺材の加工箇所に対応して独立に設定可能とされていることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の長尺材の曲げ加工装置。
(5)前記補正係数設定手段は、次回以降の曲げ加工時に前記補正係数を修正することを特徴とする(4)に記載の長尺材の曲げ加工装置。
(6)前記6軸は、前記変位を実測するための光学的距離測定手段を備えることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の長尺材の曲げ加工装置。
本発明によれば次のような効果がある。
(1)本発明の構成(1)によれば、セミクローズ制御で操作されるアクチュエータ6軸の位置誤差を、変位指令信号とアクチュエータ6軸の実測値との差で求め、これを補正値として保持する補正値生成手段を適用すれば、経験や実験データにより可動ダイスの動作パターンを設定する処理が不要となる。
更に、補正値を生成する過程で、複雑な計算や膨大な実験データを用意する必要がなく、曲げ加工の一連の作業中で一番ネックとなるアクチュエータ6軸への適正な変位指令信号を作成することができるので、効率的に高い曲げ加工精度を得ることが可能になる。
(2)本発明の構成(2)によれば、前回加工時に保持されていた補正値を、今回加工の変位指令信号の補正として使用することにより、環境変化により変動する位置誤差に追従して補正値が修正される。従って、常に最適な変位指令の設定が実現され、高い曲げ加工精度を得ることが可能になる。
(3)本発明の構成(3)によれば、時間軸又はワーク材の送り量に同期して補正値を保持することにより、加工工程中のどの時間又は送り量のときに補正が適正か否かを容易に確認できる。これにより、補正値を部分的にきめ細かに修正することができ、高い曲げ加工精度を得ることが可能になる。
(4)本発明の構成(4)によれば、補正値に対して補正係数を付与する補正係数設定手段を備えることにより、任意の時間軸又は送り量に対応して補正値を修正することができ、高い曲げ加工精度を得ることが可能になる。
(5)本発明の構成(5)によれば、付与された補正係数を次回以降の曲げ加工時に修正することにより、環境条件の変化に対応して補正値をよりきめ細かに修正することができ、高い曲げ加工精度を得ることが可能になる。
(6)本発明の構成(6)によれば、実測の手段として光学的な距離測定手段を導入することで、市販の機器で十分な変位の測定精度を確保でき、高い曲げ加工精度が得られる長尺材の曲げ加工装置をローコストで実現することができる。
以下、本発明を図面により詳細に説明する。図1は本発明を適用した長尺材の曲げ加工装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。図5で説明した従来装置と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。以下、本発明の特徴部につき説明する。
図1において、100は本発明で導入された実測用変位センサであり、アクチュエータ6の支点間距離を測定する。他の5軸についても同一構成の実測用変位センサが取り付けられている。
この実測用変位センサとしては、例えば市販されている(株)キーエンス社製のCCDレーザ変位センサLKシリーズ(基準距離:350mm、測定範囲:±100mm、分解能:10μm)を採用することで十分な実測精度を得ることが可能である。
N1は、この実測用変位センサの測定値であり、制御モジュール11aに入力される。他のアクチュエータ5軸及びそれらの制御モジュールについても同様である。
制御モジュール11aにおいて、点線のブロック200は、本発明で導入された補正値生成手段である。この補正値生成手段200は、データ収集手段201、誤差量判定手段202、補正係数設定手段203、補正値演算手段204、補正値出力手段205、加減算手段206よりなる。
データ収集手段201は、今回曲げ加工の変位指令信号L1及び実測用変位センサの測定値N1を入力し収集データを誤差量判定手段202に渡す。補正値出力手段205から得られる補正値k*ΔLは、加減算手段206に渡される。
加減算手段206は、次回曲げ加工時に変位指令信号L1に対して補正値k*ΔLを加算又は減算した位置指令信号をサーボアンプ12の設定値として与える。サーボアンプ12は、補正された位置指令信号とエンコーダ8からのフィードバック信号F1に基づいて、NO.1軸アクチュエータ6のサーボモータ7を信号M1により操作する。他の制御モジュール11b乃至11gにおいても全く同様の補正処理が実行される。
図2は、本発明が適用された曲げ加工装置の信号処理手順を示すフローチャートである。加工がスタートすると、ステップS1で可動ダイスの動作設定を行いステップS2でアクチュエータ6軸及び送り軸の変位指令を演算する。これら2ステップは上位制御装置14内で実行される。
上位制御装置14より変位指令信号を取得したアクチュエータ6軸の制御モジュールは、ステップS3で各6軸及び送り軸の変位制御行い1回目の曲げ加工を実行する。ステップS4では、この曲げ加工工程中のアクチュエータ6軸の支点間距離が実測され、その距離データを取り込み保持する。
ステップS5では、アクチュエータ6軸の変位指令と支点間距離の実測データとの位置誤差ΔLが演算され、その絶対値が判定基準値より小さい場合には、以降の補正値生成は実行しないで処理を終了する。
ΔLの絶対値が判定基準値より大きい場合には、ステップS6に進み、位置誤差ΔLに対して補正係数kを設定する。この場合、単純に位置誤差を加算する場合を「補正係数=1」として補正係数を全加工工程又は任意の区間で可変できるようにしておく。
またこの時に、ワーク材供給装置2及びアクチュエータ6軸への変位指令信号は時間をパラメータとして出力していたが、ワーク材供給装置2の送り軸の送り量をパラメータとして変位指令信号を出力できるように変更することが可能である。
これまで通りの時間をパラメータとした変位制御に対して、各工程または任意の区間で補正係数を変える必要が発生した場合に、時間を基準にするよりもワーク材の長さ方向の距離に相当する送り軸の送り量を基準にした方が、形状補正に当たって直感的なイメージを作りやすい利点がある。
ステップS7では補正値が生成されて出力され、ステップS8で生成された補正値による位置指令信号に基づく次回の曲げ加工が実行され、この曲げ加工の実測データ収集がステップS4に戻り実行され、以下この処理ルーチンが繰り返される。
次に、各ステップの演算内容を説明する。ステップS2では、ステップS1で与えられる可動ダイスの動作設定から、送り軸の変位指令信号Ps(t)を決める。更に、アクチュエータ6軸の支点間距離の計算値M1(t),M2(t),M3(t),M4(t),M5(t),M6(t)から中立時の支点間距離を引き算して、アクチュエータ6軸への変位指令信号L1(t),L2(t),L3(t),L4(t),L5(t),L6(t)を作成する。
ステップS4における距離データの取り込みでは、アクチュエータ6軸の実測された距離データN1(t),N2(t),N3(t),N4(t),N5(t),N6(t)を取り込む。判定のステップS5では、各軸の位置誤差ΔLを、
ΔLi(t)= Mi(t)−Ni(t) (i=1〜6)
で計算する。
ステップS6では、計算された各軸の位置誤差ΔLi(t)に補正係数kを乗算し、係数補正された補正値k*ΔLi(t)を作成し、ステップS7で出力する。
例えば、アクチュエータ6の時刻tにおける支点間距離の計算値(目標値)が120mmの場合、中立時の支点間距離が100mmとすれば、変位指令は20mmになる。第一回目の曲げ加工で、実際の成形時の支点間距離が113mmだったとすれば、この時の位置誤差は120−113=7mmになる。
補正係数k=1の場合、補正された変位指令信号は、20mm+k*7=27mmになる。つまりこのとき、新たな支点間距離の目標値は127mmになり、次回以降の曲げ加工では、加工結果の実際の変位は、ほぼ当初の目標値(113mm+7mm=120mm)になる。このような補正を繰り返すことで、アクチュエータ6軸の各制御モジュールは、学習効果により理想的な位置サーボ機能を備えるように変化する。
図3は、ステップS4のデータ収集及びステップS7の変位指令補正値作成におけるデータをNo.1軸について例示したフローチャートである。ステップS4のデータ収集では、時間軸及び送り量に対応した目標支点間距離M、変位指令信号L、実測支点間距離N、位置誤差ΔLが収集される。他の5軸についても同様である。
ステップS7の変位指令補正値作成では、ステップS5のデータに加えて補正係数kと補正値k*ΔLが作成され、補正値k*ΔLが変位指令信号の補正値として出力される。他の5軸についても同様である。簡単のため、補正係数kはすべてk=1で表示されている。
図4(A)及び(B)は、図6(A)及び(B)と同一特性図である。図4(A)は、早送り工程T1、初期曲げ工程T2,一定曲げ工程T3,終了工程T4,もどり工程T5における送り軸変位指令信号及びアクチュエータ6軸の変位指令信号の遷移を示す。図4(B)は、工程T1乃至T5に対応した送り軸の負荷力及びアクチュエータ6軸の負荷力の遷移を示す。
図4(C)は、工程T2乃至T4における実測された支点間距離と変位指令による支点間距離の差(位置誤差)ΔLの遷移を示す。図4(D)は、この位置誤差ΔLにより補正されたアクチュエータ6軸の変位指令信号の遷移を示す。図4(A)との対比で各軸の変位指令信号が修正されているのが分かる。
本発明によるアクチュエータ6軸の変位指令信号に対する補正値は、第1回の曲げ加工で実測して収集したデータから計算された補正値を、第2回以降の補正値として固定的に使用するオペレーション形態も可能であるが、2回目以降は前回の曲げ加工で実測して収集したデータから計算された補正値を、次回の曲げ加工の補正値として使用するように毎回補正することで、環境変化等による位置誤差の変動に追従した高精度のセミクローズ制御を実現することができる。
本発明を適用した長尺材の曲げ加工装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。 本発明が適用された曲げ加工装置の信号処理手順を示すフローチャートである。 図2のステップS4の収集データ及びステップS7の補正値作成データを例示したフローチャートである。 各工程おけるアクチュエータ6軸の位置誤差及び補正された変位指令信号の遷移を示す特性図である。 従来の長尺材の曲げ加工装置で採用されている制御モジュール構成を示す機能ブロック図である。 実機による曲げ加工実験の結果を示す特性図である。 特許文献1に開示されている長尺ワーク材の曲げ加工装置の上面図である。 油圧シリンダの配置を示す図である。 曲げ加工の原理説明図である。
符号の説明
1 ワーク材
2 ワーク材供給装置
3 ガイドパイプ
4 可動板
5 可動ダイス
6 アクチュエータ
7、9 サーボモータ
8、10 エンコーダ
11a〜11g 制御モジュール
12、13 サーボアンプ
14 上位制御装置
141 ダイス動作設定部
142 変換計算部
143 各軸変位指令部
100 実測用変位センサ
200補正値生成手段
201 データ収集手段
202 誤差量判定手段
203 補正係数設定手段
204 補正値演算手段
205 補正値出力手段
206 加減算手段

Claims (6)

  1. 6軸パラレルリンク機構により可動ダイスのオフセット量とダイス角が与えられ、上位装置より与えられる前記6軸の変位指令信号と前記6軸の変位フィードバック信号との偏差に基づいて前記6軸のアクチュエータを操作する制御手段を有する長尺材の曲げ加工装置において、
    曲げ加工中に実測された前記6軸の変位測定値と前記変位指令信号の位置誤差に基づいて次の曲げ加工における前記変位指令信号の補正値を演算して保持する補正値生成手段を備えたことを特徴とする長尺材の曲げ加工装置。
  2. 前記制御手段は、次回以降の曲げ加工時には前記変位指令信号に前記補正値を加算又は減算の少なくとも一方を行った位置指令信号に基づいて前記6軸のアクチュエータを操作することを特徴とする請求項1に記載の長尺材の曲げ加工装置。
  3. 前記補正値生成手段は、時間軸又は前記長尺材の送り量の少なく共いずれかに同期して前記補正値を保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺材の曲げ加工装置。
  4. 前記補正値生成手段は、前記位置誤差に対して補正係数を付与する補正係数設定手段を備え、前記補正係数は前記長尺材の加工箇所に対応して独立に設定可能とされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺材の曲げ加工装置。
  5. 前記補正係数設定手段は、次回以降の曲げ加工時に前記補正係数を修正することを特徴とする請求項4に記載の長尺材の曲げ加工装置。
  6. 前記6軸は、前記変位を実測するための光学的距離測定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の長尺材の曲げ加工装置。

JP2005052943A 2005-02-28 2005-02-28 長尺材の曲げ加工装置 Pending JP2006231391A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005052943A JP2006231391A (ja) 2005-02-28 2005-02-28 長尺材の曲げ加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005052943A JP2006231391A (ja) 2005-02-28 2005-02-28 長尺材の曲げ加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006231391A true JP2006231391A (ja) 2006-09-07

Family

ID=37039609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005052943A Pending JP2006231391A (ja) 2005-02-28 2005-02-28 長尺材の曲げ加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006231391A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016066746A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 トヨタ自動車株式会社 平角線折り曲げ装置及び平角線折り曲げ方法
CN107008786A (zh) * 2017-03-21 2017-08-04 南京航空航天大学 三维弯管首尾几何精确位置的自由成形动态优化方法
CN110180930A (zh) * 2019-06-13 2019-08-30 山东大学 渐进式空间自由弯管成形机构

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016066746A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 トヨタ自動車株式会社 平角線折り曲げ装置及び平角線折り曲げ方法
CN107008786A (zh) * 2017-03-21 2017-08-04 南京航空航天大学 三维弯管首尾几何精确位置的自由成形动态优化方法
CN107008786B (zh) * 2017-03-21 2019-01-01 南京航空航天大学 三维弯管首尾几何精确位置的自由成形动态优化方法
CN110180930A (zh) * 2019-06-13 2019-08-30 山东大学 渐进式空间自由弯管成形机构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10401829B2 (en) Machine learning device for machine tool and thermal displacement compensation device
US10751874B2 (en) Method of teaching robot and robotic arm control device
JP4850956B2 (ja) 学習制御機能を備えたロボット
JP5399624B2 (ja) 数値制御方法及び数値制御装置
US10864632B2 (en) Direct teaching method of robot
JP7122821B2 (ja) ロボットシステム及びロボット制御方法
KR101455480B1 (ko) 서보 제어 장치
JP6153316B2 (ja) ロボットシステム及びロボットシステムの制御方法
JP2021098268A (ja) 駆動装置、ロボット装置、物品の製造方法、制御方法、制御プログラム、記録媒体
WO2001038048A1 (fr) Unite de commande de robot
JP5893664B2 (ja) 作用された力に応じて移動されるロボットを制御するロボット制御装置
JP2015155126A (ja) ロボットシステムのツール座標系補正方法、およびロボットシステム
JP6960242B2 (ja) ロボットシステム及びロボットシステムの制御方法
CN109465817B (zh) 机器人系统、机器人控制装置和被加工物的制造方法
JP2010231575A (ja) ロボットのオフライン教示装置、ロボットのオフライン教示方法、及びロボットシステム
JP2006231391A (ja) 長尺材の曲げ加工装置
JP6576824B2 (ja) ロボット制御装置
JP6380218B2 (ja) 形状矯正装置および形状矯正方法
KR102426456B1 (ko) 협동 로봇을 위한 티칭 방법 및 기기
JP6091272B2 (ja) 多関節ロボットのバネ定数補正装置
CN112060094B (zh) 基于阻抗控制的机械臂控制方法
JPH11191005A (ja) ロボット制御装置
JP6814441B2 (ja) 駆動機械の学習制御装置及び学習制御方法
JP2019214105A (ja) ロボット制御装置およびロボット制御方法
JP7433509B2 (ja) 制御装置、ロボットシステム、学習装置、軌跡モデル、制御方法、およびプログラム