JP2006224313A - フィルタの製造方法およびフィルタ - Google Patents

フィルタの製造方法およびフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2006224313A
JP2006224313A JP2005037309A JP2005037309A JP2006224313A JP 2006224313 A JP2006224313 A JP 2006224313A JP 2005037309 A JP2005037309 A JP 2005037309A JP 2005037309 A JP2005037309 A JP 2005037309A JP 2006224313 A JP2006224313 A JP 2006224313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
sheet
hole
opening hole
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005037309A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006224313A5 (ja
JP4556699B2 (ja
Inventor
Nobuaki Okazawa
宣昭 岡沢
Takashi Akase
崇 赤瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005037309A priority Critical patent/JP4556699B2/ja
Priority to EP06003037A priority patent/EP1693212A1/en
Priority to US11/354,023 priority patent/US20060196824A1/en
Publication of JP2006224313A publication Critical patent/JP2006224313A/ja
Publication of JP2006224313A5 publication Critical patent/JP2006224313A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4556699B2 publication Critical patent/JP4556699B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17563Ink filters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/01Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with flat filtering elements
    • B01D29/012Making filtering elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T156/00Adhesive bonding and miscellaneous chemical manufacture
    • Y10T156/10Methods of surface bonding and/or assembly therefor

Abstract

【課題】吸引時の気泡の排出性を向上させるフィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】相対的に有効孔径が小さい第1フィルタ9Aとなる第1シート31と、上記第1フィルタ9Aよりも相対的に有効孔径が大きい第2フィルタ9Bとなる第2シート32とを準備し、上記第1シート31に開口穴19を穿設する穿設工程と、上記開口穴19が穿設された第1シート31に対し、少なくとも上記開口穴19とその周辺を含む領域に第2シート32を積層して積層体33を形成する積層工程と、上記積層体33の積層部分において、上記開口穴19を含んだフィルタとなる領域Feを打ち抜く打抜工程とを行うことにより、開口穴19を有する第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとが積層されたフィルタ9を得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、主として液体カートリッジ等から供給された液体を液滴として噴射する液体噴射ヘッドに用いられるフィルタの製造方法およびフィルタに関するものである。
液体噴射装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等があげられる。
上記液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置においては、圧力発生室を加圧する圧力発生手段と、加圧されたインクをインク滴として射出するノズル開口とを有するインクジェット式の記録ヘッド(液体噴射ヘッド)がキャリッジに搭載されて構成されている。
そして、上記記録ヘッドは、インクをインク滴として吐出するヘッド本体と、このヘッド本体に供給するインクが貯留されるインクカートリッジとを備えている。そして、上記記録ヘッドにインク供給針が設けられるとともに、インクカートリッジにインク供給口が設けられ、上記インク供給口に挿入されたインク供給針を介してヘッド本体にインクが補給されるように構成されている。
例えば、図19に示すように、上記記録ヘッドは、ヘッドホルダ10の下面に、印字信号に対応してインク滴を吐出するヘッド本体1が取り付けられ、上記ヘッドホルダ10の上部には、インクカートリッジ2が収容されるカートリッジケース12が設けられている。上記インクカートリッジ2は、その下面に、位置決め突部13が形成されるとともに、この位置決め突部13の下面に、インク供給口4が形成されている。このインク供給口4の開口は、インクカートリッジ2が記録ヘッドに装着されるまでは、フィルム14で封止されている。
一方、上記ヘッドホルダ10の上面には、上記位置決め突部13が嵌合する凹部11が形成され、この凹部11に、インク供給針3が立設されている。なお、図は、インクカートリッジ2を装着する前の状態を示している。
上記インク供給針3の先端部は、インク供給口4のフィルム14を容易に突き破れるように円錐状に形成されている。そして、先端の傾斜面の部分に、上下に貫通するインク誘導孔6が穿設されている。そして、インク供給針3の内部には、上記インク誘導孔6に連通する第1インク流路5が形成され、ヘッドホルダ10には、インク供給針3の第1インク流路5内に誘導されたインクをヘッド本体1に供給する第2インク流路7が形成されている。
上記第2インク流路7の入り口部分には、インクカートリッジ2から供給されたインクをろ過して異物をトラップするフィルタ9が設けられている。
そして、上記ヘッドホルダ10の下面には、上記第2インク流路7に連通する連通路8が形成されている。そして、この連通路8に導入されたインクは、ヘッド本体1に設けられたインク供給管16によってヘッド本体1内に供給されるようになっている。
上記記録ヘッドにおいて、インクカートリッジ2を装着する際、インク供給針3の先端が、インクカートリッジ2のインク供給口4を封止するフィルム14を突き破り、インク供給口4内にインク供給針3が挿通される。そして、インク供給針3のインク誘導孔6および第1インク流路5、第2インク流路7、連通路8を通って、インクカートリッジ2内のインクがヘッド本体1に供給される。
上記記録ヘッドは、インクカートリッジ2とともにキャリッジ(図示せず)に搭載され、上記キャリッジにより記録用紙の幅方向に往復動しながらヘッド本体1のノズルプレート15に設けられたノズル開口からインク滴を吐出して印刷を行い、印刷で消費されたインクは、インクカートリッジ2から第1および第2インク流路5,7を介してヘッド本体1に供給される。
上記記録ヘッドでは、インクカートリッジ2等から流入しうるφ10μm以上の異物をトラップする必要から、目の細かい金属メッシュのフィルタ9が用いられている。このような金属メッシュのフィルタ9は、流路抵抗が大きいため、インク吐出時の圧力損失をできるだけ小さくする必要があることから、フィルタ面積をできるだけ大きくすることが行われ、フィルタ9前の第1インク流路5はラッパ状の下広がりに拡径され、フィルタ9後の第2インク流路7は上広がりに拡径されている。
一方、図20に示すように、上記フィルタ9の上流側に位置する流路空間には、インクカートリッジ2等から流下してきた気泡17をトラップする空間としても機能している。上記のように、上記流路空間内に気泡17が残って大きく成長すると、吐出時のインクの流れで気泡17がフィルタ9を通過してヘッド本体1に流れ込み、正常にインク滴が吐出されないドット抜け等の吐出不良の原因となりやすい。また、フィルタ9を通過しないまでも、吐出時のインクの流れにより気泡17がフィルタ9に貼り付いて、フィルタ9の圧力損失が大きくなり、印字不良の原因となるおそれもある。
そこで、フィルタ9上流側の流路空間の気泡17は、定期的にノズルプレート15のノズル開口から強制的に吸引ポンプでインクを吸引することにより、インクとともに強制的にフィルタ9を通過させて吸引除去することが行われる。
特開2001−71525号
上記金属メッシュのフィルタ9は、一般に綾畳の細かい金網でほぼ均一な開口孔径のものが用いられるが、どうしても微視的な開口孔径のばらつきが避けられない。このような孔径ばらつきがあると、フィルタ9のフィルタ面において気泡17の抜ける場所がフィルタ9によって一定しないため、気泡17の排出度合いがフィルタ9によってばらつき、記録ヘッドごとに気泡17の排出性にばらつきが生じることとなり、同じ記録ヘッド内においてもフィルタ9ごとに気泡17の排出性にばらつきが生じ、同じように吸引動作を行ったとしてもフィルタ9上流側の流路空間に残留する気泡17の大きさにばらつきが生じることとなる。
このような現象は、図21に示すように、吸引時の気泡17の挙動に起因するものであり、吸引時のインクの流れによってフィルタ9に張り付いた気泡17は、フィルタ面のうち最も小さな圧力差で気泡17が抜けるポイント(例えばこの例で矢印で示す)からフィルタ9を通過し、ある程度(例えば図示で破線で示したところ)まで抜けてしまうと、あとは上記ポイントからインクだけが流れてそれ以上気泡17が抜けなくなってしまう。したがって、気泡の排出性をよくしようとして吸引ポンプの吸引力を高くしたとしても、気泡17は完全に抜けず、無駄なインクの消費が増えてしまうこととなる。このように、残留する気泡17の大きさにばらつきが生じると、結果的に製品の信頼性や安定性に悪影響を及ぼすこととなる。
一方、不織布フィルタのように圧力損失の低いフィルタを用いると、小さな圧力差でもインクがどんどん流れてしまうため、吸引で気泡を排出することがかえって困難になる。上記特許文献1記載の記録ヘッドにおいても、このようなフィルタ9の微視的な開口孔径のばらつきに起因する残留気泡のばらつきを抑えるまでには至っていない。このような事情から、フィルタ9の微視的な開口孔径のばらつきに起因する残留気泡のばらつきを解消することが強く望まれていた。
しかしながら、フィルタ9の微視的な開口孔径のばらつきに起因する残留気泡のばらつきを解消するようなフィルタ特性を有するフィルタの製造方法は、現在のところ提供されていないのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、フィルタの微視的な開口孔径のばらつきに起因する残留気泡のばらつきを解消して吸引時の気泡の排出性を向上させるフィルタの製造方法およびフィルタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のフィルタの製造方法は、第1フィルタとなる第1シートと、第2フィルタとなる第2シートとを準備し、上記第1シートに開口穴を穿設する穿設工程と、上記開口穴が穿設された第1シートに対し、少なくとも上記開口穴とその周辺を含む領域に第2シートを積層して積層体を形成する積層工程と、上記積層体の積層部分において、上記開口穴を含んだフィルタとなる領域を打ち抜く打抜工程とを行うことにより、開口穴を有する第1フィルタと、第2フィルタとが積層されたフィルタを得ることを要旨とする。
また、本発明のフィルタは、フィルタ面に開口穴を有する板状の第1フィルタと、板状の第2フィルタとが積層されて構成され、少なくとも上記第2フィルタが焼結フィルタであり、第1フィルタと第2フィルタが焼結により接合されていることを第1の要旨とする。
また、本発明のフィルタは、フィルタ面に開口穴を有する板状の第1フィルタと、板状の第2フィルタとが積層されて構成され、上記第1フィルタと第2フィルタが少なくとも上記第1フィルタの開口穴の内周部で溶接されることにより接合されていることを第2の要旨とする。
すなわち、本発明のフィルタの製造方法は、第1シートに開口穴を穿設し、上記開口穴が穿設された第1シートに対して第2シートを積層してフィルタとなる領域を打ち抜くことにより、開口穴を有する第1フィルタと、第2フィルタとが積層されたフィルタを得ることができる。このようにして得られたフィルタは、フィルタ面に開口穴を有する板状の第1フィルタと、上記開口穴を覆う板状の第2フィルタとが積層されて構成される。
上記フィルタは、上記第1フィルタの開口穴以外の領域が高圧損領域に、上記開口穴から第2フィルタが露出した領域が低圧損領域に形成され、上記流路の上流側空間に臨むフィルタ面の周辺部に液体通過時の圧力損失が高い高圧損領域が設けられ、上記周辺部の高圧損領域に囲まれた部分に液体通過時の圧力損失が低い低圧損領域が設けられる。このため、微視的な開口孔径に多少のばらつきがあったとしても、上流側空間に気泡が存在した状態で液体を吸引すると、気泡は優先的に低圧損領域からスムーズに排出される。すなわち、周辺部に設けられた高圧損領域とそれに囲まれるように設けられた低圧損領域との間に圧力損失に相対的な差がある。この状態から、上流側空間に気泡が存在した状態で液体を吸引すると、周囲に高圧損領域が存在することから、フィルタの上流側と下流側である程度の圧力差が生じて気泡がフィルタ側に流される。このとき、周囲の高圧損領域よりもそれに囲まれた低圧損領域において液体がよく流れることから、フィルタ側に押されてきた気泡は、低圧損領域に引き寄せられてフィルタに付着し、そのままフィルタに押し付けられる。このとき、周囲の高圧損領域よりもそれに囲まれた低圧損領域の方が低い圧力差で気泡が抜けることから、フィルタに付着した気泡は、低圧損領域からスムーズに下流側に抜けて排出される。
このように、上記高圧損領域や低圧損領域に微視的な開口孔径に多少のばらつきがあったとしても、気泡は低圧損領域からスムーズに抜けて排出されるのである。したがって、上流側空間に残留する気泡が小さくなってそのばらつきも少なくなり、製品の信頼性や安定性が向上する。また、小さな液流で確実に気泡を排出できるようになるため、気泡排出のための吸引動作で無駄に消費される液体量を節減し、有効に液体を使用できるようになる。さらに、廃液が少なくなる分それを貯めておく廃液タンクを小さくできるうえ、吸引動作のためのポンプ等の機器類も小さなものですむことから、装置自体の小型化にも有利である。
そして、本発明によれば、第1フィルタと第2フィルタとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタを得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。
本発明において、上記穿設工程は、帯状の第1シートを長手方向に順送りしながら一定間隔で開口穴を穿設し、上記積層工程は、上記開口穴が穿設された第1シートに帯状の第2シートを積層して帯状の積層体とし、上記打抜工程は、上記帯状の積層体を長手方向に順送りしながらフィルタとなる領域を打ち抜く場合には、開口穴の穿設工程およびフィルタの打抜工程を順送りによる連続処理で行い、優れた生産性でフィルタを得ることができる。また、上記積層工程を順送りの連続工程とすることによりさらに生産性が向上する。
本発明において、上記穿設工程は、プレスにより開口穴を穿設し、上記プレス時に、開口穴を穿設するのと同時に、帯状の第1シートの側端近傍に位置決め穴を穿設する場合には、開口穴と位置決め穴を同じプレス工程で同時に形成することから、開口穴と位置決め穴との位置精度が確保される。
本発明において、上記位置決め穴は、打抜き工程において順送りするための位置決め穴である場合には、打抜き工程において上記位置決め穴で第1シートを順送りする際に、開口穴と位置決め穴との位置精度が確保されていることから、順送りの際の開口穴の位置精度が確保され、打抜き精度を確保することができる。
本発明において、上記位置決め穴は、打抜き工程において打抜き位置を決めるための位置決め穴である場合には、打抜き工程において上記位置決め穴で打抜き位置を決める際に、開口穴と位置決め穴との位置精度が確保されていることから、打抜きの際の開口穴の位置精度が確保され、打抜き精度を確保することができる。
本発明において、上記積層工程は、第1シートの位置決め穴が存在する側端部を避けた部分に第2シートを積層する場合には、第2シートの存在が位置決め穴の精度に影響しないため、積層体の積層部を打抜く際の打抜き精度を確保することができる。
本発明において、上記第2シートは焼結用のグリーンシートであり、第1シートに対して第2シートを積層したのち、焼結することにより第1シートと第2シートを接合する場合には、第2シートがグリーンシートであることから、帯状の第1シートに帯状の第2シートを積層する積層工程を連続的に行うことが容易になる。このため、順送りの穿設工程と連続して積層工程を行うことにより、生産性の向上を図ることができる。しかも、グリーンシートを焼結する工程と第1シートと第2シートを接合する接合工程とを同時に行うことができるため、生産効率やエネルギ効率がよい。
本発明において、上記第1シートと第2シートを積層したのち、第1シートの開口穴の内周部を溶接することにより第1シートと第2シートを接合する場合には、少なくとも開口穴の内周部で第1シートと第2シートを接合することにより、必要最小限の溶接で第1フィルタと第2フィルタが接合されたフィルタを得ることができる。
また、本発明の第1のフィルタは、少なくとも上記第2フィルタが焼結フィルタであり、第1フィルタと第2フィルタが焼結により接合されているため、上述した作用効果に加え、第2フィルタを焼結で形成する工程と第1フィルタと第2フィルタを接合する接合工程とを同時に行うことができるため、生産効率やエネルギ効率よく本発明のフィルタを得ることができる。
また、本発明の第2のフィルタは、上記第1フィルタと第2フィルタが少なくとも上記第1フィルタの開口穴の内周部で溶接されることにより接合されているため、上述した作用効果に加え、必要最小限の溶接で第1フィルタと第2フィルタが接合されたフィルタを得ることができる。
本発明のフィルタにおいて、上記第1フィルタの有効孔径は、第2フィルタの有効孔径よりも相対的に小さくなるよう設定されている場合には、有効孔径の異なる第1フィルタと第2フィルタとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタを得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。
本発明のフィルタにおいて、上記第1フィルタの有効孔径は、第2フィルタの有効孔径よりも相対的に大きくなるよう設定されている場合には、有効孔径の異なる第1フィルタと第2フィルタとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタを得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。
本発明のフィルタにおいて、上記第1フィルタの有効孔径と、第2フィルタの有効孔径とが実質的に等しくなるよう設定されている場合には、有効孔径が実質的に等しい第1フィルタと第2フィルタとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタを得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。この場合、第1フィルタと第2フィルタとして同じ材質のものを用いることにより、コストを低下させることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明が適用されるインクジェット式の記録ヘッドを利用した記録装置の周辺構造の一例を示す図である。この装置は、上部に液体供給源としてのインクカートリッジ2が搭載され、インク滴を噴射するヘッド本体1が下面に取り付けられたキャリッジ25と、上記ヘッド本体1を封止等するキャッピング装置26とを備えている。
上記キャリッジ25は、タイミングベルト27を介してステッピングモータ28に接続され、ガイドバー29に案内されて記録用紙30の紙幅方向に往復移動するようになっている。また、上記キャリッジ25には、記録用紙30と対向する面(この例では下面)に、ヘッド本体1が取り付けられている。そして、このヘッド本体1にインクカートリッジ2からインクが供給され、キャリッジ25を移動させながら記録用紙30上面にインク滴を吐出させて記録用紙30に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。
上記キャッピング装置26は、キャリッジ25の移動範囲内の非印刷領域に設けられ、印刷休止中にヘッド本体1のノズル開口を封止することによりノズル開口の乾燥をできるだけ防ぐようになっている。また、上記キャッピング装置26でノズル開口を封止した状態で、吸引ポンプ44でキャップ内に負圧与えることにより、ノズル開口から強制的にインクを吸引し、ノズル開口の目詰まりを回復したり、後述するように気泡を排出したりするようになっている。
図2は、本発明の記録ヘッドの構造を示す断面図である。この記録ヘッドは、基本的には図11に示すものと同様であり、以下同様の部分には、同じ符号を用いて説明する。上記記録ヘッドは、ヘッド本体1と、このヘッド本体1に供給するインクを貯留するインクカートリッジ2とを備えている。そして、上記記録ヘッドにインク供給針3が設けられるとともに、インクカートリッジ2にインク供給口4が設けられ、上記インク供給口4に挿入されたインク供給針3を介してヘッド本体1にインクが補給されるようになっている。
より詳しく説明すると、上記記録ヘッドは、ヘッドホルダ10の下面に、印字信号に対応してインク滴を吐出するヘッド本体1が取り付けられ、上記ヘッドホルダ10の上部には、インクカートリッジ2が収容されるカートリッジケース12が設けられている。上記インクカートリッジ2は、その下面に、位置決め突部13が形成されるとともに、この位置決め突部13の下面に、インク供給口4が形成されている。このインク供給口4の開口は、インクカートリッジ2が記録ヘッドに装着されるまでは、フィルム14で封止されている。
一方、上記ヘッドホルダ10の上面には、上記位置決め突部13が嵌合する凹部11が形成され、この凹部11に、インク供給針3が立設されている。なお、図は、インクカートリッジ2を装着する前の状態を示している。
上記インク供給針3の先端部は、インク供給口4のフィルム14を容易に突き破れるように円錐状に形成されている。そして、先端の傾斜面の部分に、上下に貫通するインク誘導孔6が穿設されている。そして、インク供給針3の内部には、上記インク誘導孔6に連通する第1インク流路5が形成され、ヘッドホルダ10には、インク供給針3の第1インク流路5内に誘導されたインクをヘッド本体1に供給する第2インク流路7が形成されている。上記第1インク流路5と第2インク流路7とで、インクカートリッジ2からのインクをヘッド本体1に導く本発明の流路を形成している。
上記第1インク流路5はラッパ状の下広がりに拡径され、第2インク流路7は上広がりに拡径されている。そして、上記第1インク流路5の出口と第2インク流路7の入口とのつなぎ目の部分には、インクカートリッジ2から供給されて第1および第2インク流路5,7を通過するインクをろ過して異物をトラップするフィルタ9が設けられている。
すなわち、上記フィルタ9よりも上流側の第1インク流路5は、フィルタ面から上流側に向けて先すぼまり状に縮径された上流側空間18を構成し、この上流側空間18が、インクカートリッジ2の着脱時にインクカートリッジ2や流路内に混入した気泡17をトラップする空間として機能している。また、上記第1および第2インク流路5,7が、フィルタ9が設けられている部分で拡径されているため、フィルタ9の有効面積を大きくでき、インク吐出時の圧力損失をある程度小さくできる。
図3に示すように、この例では、上記フィルタ9として、フィルタ面に円形の開口穴19を有する有効孔径が小さい円板状の第1フィルタ9Aと、有効孔径が大きい円板状の第2フィルタ9Bとが積層され、第2フィルタ9B側から見ると上記第1フィルタ9Aの開口穴19を第2フィルタ9Bが覆い、第1フィルタ9A側から見ると上記開口穴19から第2フィルタ9Bが露出するように構成されている。上記第1フィルタ9Aの有効孔径は第2フィルタ9Bの有効孔径よりも相対的に大きくなるように設定されている。
このように、開口穴19を有する円板状の第1フィルタ9Aとこの第1フィルタ9Aと同じ大きさの円板状に形成された開口穴のない第2フィルタ9Bとが積層されることにより、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bが重なった開口穴19以外の周辺部の領域は、有効孔径が小さい第1フィルタ9Aの上記有効孔径が作用して液体通過時の圧力損失が高い高圧損領域20になっている。また、第1フィルタ9Aの開口穴19の部分は、有効孔径が大きい第2フィルタ9Bしかないので、第2フィルタ9Bの上記有効孔径が作用して液体通過時の圧力損失が低い低圧損領域21になっている。
このような構成により、上記フィルタ9は、上記流路の上流側空間18に臨むフィルタ面の周辺部に高圧損領域20が設けられ、上記周辺部の高圧損領域20に囲まれた部分に低圧損領域21が設けられている。そして、上記高圧損領域20および低圧損領域21は、それぞれフィルタ面にフィルタの開口孔(メッシュ孔)が複数開口するよう所定面積を有した領域として存在している。
また、上記第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bは、第1フィルタ9Aが第2フィルタ9Bの上流側に位置するように、インク供給針3の根元部に設けられ、上流側空間18に露出した部分が有効なフィルタ面として機能する。この例では上記有効なフィルタ面は円形であり、その有効径は図にFで示した径である。また、上記フィルタは、少なくとも上記上流側空間18に露出したフィルタ面が鉛直に対して略水平になるよう配置されている。
上記第1フィルタ9Aとしては、例えば、金属メッシュ,焼結金属,セラミックス焼結体等のフィルタに、円形の開口穴19を設けたものを用いることができ、インクカートリッジ2から流入するφ10μm以上の異物を確実にトラップできる、目の細かい金属メッシュのものが好適に用いられる。一方、上記第2フィルタ9Bとしては、インク中の異物をトラップしうるものであれば、特に限定するものではなく、各種のものを用いることができる。例えば、金属メッシュ,焼結金属,セラミックス焼結体,ガラスウール,ガラスウールメンブラン等各種のものを用いることができる。
このように、フィルタ面に開口穴19を有する有効孔径が小さい板状の第1フィルタ9Aと、上記開口穴19を覆う有効孔径が大きい板状の第2フィルタ9Bとを積層することによりフィルタ9を構成し、上記第1フィルタ9Aの開口穴19以外の領域を高圧損領域20に、上記開口穴19から第2フィルタ9Bが露出した領域を低圧損領域21に形成したことから、有効孔径の異なる第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを組み合わせることにより容易に本発明のフィルタ9を得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。
上記第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bは、積層された状態で接合されている。第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bの接合部の接合状態は、特に限定するものではなく、各種の接合態様のものを採用することができる。
例えば、上記第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを焼結により接合したものとすることができる。すなわち、上記第2フィルタ9Bとして焼結金属や焼結セラミックスのような焼結フィルタを用い、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bを焼結により接合されたフィルタとすることにより、第2フィルタ9Bを焼結で形成する工程と、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bを接合する接合工程とを同時に行うことができるため、生産効率やエネルギ効率よく本発明のフィルタ9を得ることができる。このとき、焼結フィルタである第2フィルタ9Bと焼結で接合される第1フィルタ9Aとしては、焼結フィルタと焼結で接合されうるものであれば、第2フィルタ9Bと同様に焼結フィルタを用いてもよいし、金属メッシュフィルタを用いることもできる。
また、上記第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを溶接により接合したものとすることができる。すなわち、上記第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bが少なくとも上記第1フィルタ9Aの開口穴19の内周部で溶接されることにより接合されたものとすることができる。また、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bをフィルタ9の外周部で溶接して接合したものとすることができる。さらに、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bをフィルタ9の内周部と外周部との双方で溶接して接合したものとすることもできる。
このように溶接で接合したものとすることにより、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを確実に接合したフィルタ9とすることができる。特に、少なくともフィルタ9の内周部で溶接して接合したものとすることにより、必要最小限の溶接で第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bが接合されたフィルタ9を得ることができる。上記のように、溶接により第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bを接合する場合、開口穴19の内周部やフィルタ9の外周部の全周にわたって溶接してもよいし、複数箇所を部分的に溶接するようにしてもよい。
そして、上記ヘッドホルダ10の下面には、上記第2インク流路7に連通する連通路8が形成されている。そして、この連通路8に導入されたインクは、ヘッド本体1に設けられたインク供給管16によってヘッド本体1内に供給されるようになっている。
つぎに、インク供給針3の内部空間すなわち上流側空間18を含む第1インク流路5や第2インク流路7と、フィルタ9の低圧損領域21の位置関係について説明する。
図4は、インク供給針3とフィルタ9の配置構造の第1例を示す図である。この例では、インク供給針3およびその内部空間である上流側空間18を含む第1インク流路5がその中心軸Cに対して対称に形成されており、上流側空間18を含む第1インク流路5の中心軸Cとフィルタ9の有効フィルタ面の中心Cとが一致している。
この場合、上記低圧損領域21は、上流側空間18の縮径部に対面するようフィルタ面の中央部に設けられ、その中心Cが上流側空間18を含む第1インク流路5の中心軸Cとフィルタ9の有効フィルタ面の中心Cと一致するように配置される。これにより、上記低圧損領域21は、インクの流下によって気泡が上記フィルタ面に接触する位置の近傍に配置されることとなる。
図5および図6は、インク供給針3とフィルタ9の配置構造の第2例を示す図である。この例では、インク供給針3およびその内部空間である上流側空間18を含む第1インク流路5がその中心軸Cに対して非対称に形成されている。そして、上流側空間18を含まない第1インク流路5の中心軸Crとフィルタ9の有効フィルタ面の中心Cとがずれている。そして、第2インク流路7は、フィルタ9の中心Cから第1インク流路5の中心軸Crがずれた方向とは反対の方向に傾斜するように延びている。
ヘッド本体1のノズル開口からインク供給針3までの距離が遠くなると、上記フィルタ9の中心Cから上流側空間18の先すぼまりの縮径部の中心軸Crとのずれ量が大きくなり、反対に、ヘッド本体1のノズル開口からインク供給針3までの距離が近いほど図4に近い構造となる。
この第2例では、上記低圧損領域21は、上記フィルタ面の中心Cを挟んで上流側空間18の縮径部とは反対側に位置するよう設けられ、低圧損領域21の中心Cfが、フィルタ9の有効フィルタ面の中心Cを挟んで上流側空間18の縮径部の中心Crとは反対側に位置するように配置される。低圧損領域21の中心Cfと有効フィルタ面の中心Cとのずれ量は、有効フィルタ面の中心Cと上流側空間18の縮径部の中心Crとのずれ量とほぼ等しくなるように設定される。これにより、上記低圧損領域21は、インクの流下によって気泡が上記フィルタ面に接触する位置の近傍に配置されることとなる。
つぎに、上記記録ヘッドの作用について説明する。
図7および図8は、図4に示す記録ヘッドの作用を説明する図である。この記録ヘッドでは、上述したように、上記フィルタ9の上流側空間18が、インクカートリッジ2の着脱時等に流路内に混入した気泡17をトラップする空間として機能する。上記気泡17が大きく成長してヘッド本体1に流れ込んだりフィルタ9に貼り付いたりすると印字不良の原因になるため、定期的にキャッピング装置26を使用してノズル開口から強制的にインクを吸引して気泡17も強制的に排出することが行われる。
図7に示すように、吸引開始前は、気泡17は上流側空間の先窄まり状の縮径部に存在する。この状態から吸引を開始すると、インクの流れ(矢印で示す)が生じ、フィルタ9の圧力損失によりフィルタ9の上流側と下流側で圧力差が生じる。この圧力差とインクの流れによって、気泡17は縮径部からフィルタ9側に押されて下降を開始し、やがて図8に示すように、フィルタ9のフィルタ面の中央部(縮径部と対面する箇所である)に付着して扁平状に変形する。気泡17が低圧損領域21を覆うまで変形すると、フィルタ9の上流側と下流側の圧力差が急激に上昇する。このとき、高圧損領域20よりも低圧損領域21の方が、有効孔径が大きいため、上流側と下流側の圧力差が低い段階で気泡17が下流側に通過するのである。
このとき、フィルタ面の中央部に低圧損領域21を設けたことから、フィルタ9の高圧損領域20と低圧損領域21とでインクの流速に差ができ、フィルタ面の中央部において液流が強くなる。このようなフィルタ面の中央部と周辺部との液流の強さの差により、上部に浮かんでいた気泡17は液流の強い中央部の低圧損領域21に引き寄せられて最初に付着する。
このように、上記フィルタ9の上記フィルタ面を鉛直に対して略水平になるよう配置したことから、上流側空間18の気泡17が液流によってフィルタ9側に流され、周囲の高圧損領域20よりもそれに囲まれた低圧損領域21の液流が強くなって、フィルタ9側に押されてきた気泡17が、低圧損領域21に引き寄せられてフィルタ9に付着し、そのままフィルタ9に押し付けられ、低圧損領域21からスムーズに下流側に抜けて排出され、液流による気泡17の排出がスムーズに行われるようになる。
そして、上記流路の上流側空間18は、上記フィルタ面から上流側に向けて先すぼまり状に縮径された空間であり、上記低圧損領域21は、上流側空間18の縮径部に対面するよう上記フィルタ面の中央部に設けたことから、液流がほとんどない状態では気泡が上流側空間18で上部の縮径部近傍に存在することが多いことから、上記低圧損領域21を上記縮径部に対面するフィルタ面の中央部に設けることにより、吸引による液流が発生したときに縮径部近傍の気泡がスムーズにフィルタ面中央部の低圧損領域21に付着し、よりスムーズな気泡の排出が実現する。
このように、上記低圧損領域21が、インクの流下によって気泡17が上記フィルタ面に接触する位置の近傍に配置されているため、吸引等によってインクの流下が開始されると、上流側空間18の上部に滞留していた気泡17が液流に押されてフィルタ面に接触するが、そこに低圧損領域21を設けることにより、よりスムーズな気泡の排出が実現する。
また、上記記録ヘッドでは、上記フィルタ9は、開口穴19を有する第1フィルタ9Aが上流側空間18に臨むように配置したことから、上流側空間の縮径部から液流に押されて低圧損領域21に付着して扁平に変形した気泡17が、第1フィルタ9Aの開口穴19周縁の段差の存在により、高圧損領域20の方にはみ出ることがある程度防止され、低圧損領域21から気泡17がよりスムーズに排出できる。また、フィルタ9の下流側の第2インク流路7側に臨む面に段差を存在させないことにより、フィルタ9を通過した気泡17が崩れて小さな気泡がフィルタ9に引っかかって残るようなトラブルを未然に防止できる。
図9および図10は、図5に示す記録ヘッドの作用を説明する図である。この記録ヘッドでは、図9に示すように、吸引開始前は、気泡17は上流側空間の先窄まり状の縮径部に存在する。このとき、上述したように、フィルタ面の中心Cと気泡17が存在する縮径部の中心Crとにずれがある。
この状態から吸引を開始すると、上記低圧損領域21の中心Cfを上記フィルタ面の中心Cを挟んで上流側空間の縮径部の中心Crとは反対側に配置し、第2インク流路7がフィルタ9の中心Cから縮径部の中心軸Crがずれた方向とは反対の方向に傾斜していることから、インクの流れ(矢印で示す)は、縮径部からフィルタ面の中心部を挟んで反対側に向かって斜め方向に流れるようになる。この状態で、高圧損領域20と低圧損領域21とでインクの流速に差ができて斜め方向の液流が強くなるため、縮径部に浮かんでいた気泡17は液流の強い低圧損領域21に引き寄せられて最初に付着する。
このように、上記低圧損領域21は、上記フィルタ面の中心Cを挟んで上流側空間18の縮径部とは反対側に位置するよう設けられているため、縮径部がフィルタ面の中央と対面した位置に存在せず、フィルタ面の中心からずれた位置にある構造において、液流はフィルタ面の中心でフィルタ面に直交するように流れるのではなく、縮径部からフィルタ面の中心部を挟んだ反対側に向かう方向に流れるようになる。したがって、液流がほとんどない状態で縮径部近傍に存在した気泡17は、吸引による液流が発生したときに縮径部近傍から、フィルタ面の中心を挟んで縮径部とは反対側に位置する低圧損領域21にスムーズに付着し、よりスムーズな気泡の排出が実現する。
つぎに、本発明のフィルタ9の製造方法について説明する。
上記フィルタ9は、この例では、相対的に有効孔径が小さい第1フィルタ9Aとなる第1シート31と、上記第1フィルタ9Aよりも相対的に有効孔径が大きい第2フィルタ9Bとなる第2シート32とを準備し、下記の工程(1)〜(4)を行うことにより、開口穴を有する第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとが積層されたフィルタ9を得るものである。
(1)上記第1シート31に開口穴19を穿設する穿設工程
(2)上記開口穴19が穿設された第1シート31に対し、少なくとも上記開口穴19とその周辺を含む領域に第2シート32を積層して積層体33を形成する積層工程
(3)上記積層体33の少なくともフィルタ9となる領域Fe内において、第1シートと第2シートを接合する接合工程
(4)上記接合された積層体33の積層部分において、上記開口穴19を含んだフィルタ9となる領域Feを打ち抜く打抜工程
図11〜13は本発明のフィルタの製造方法の第1例を示す図である。
この例は、第1フィルタ9Aとして金属メッシュフィルタ、第2フィルタ9Bとして焼結フィルタを用いたものである。また、帯状の第1シート31と帯状の第2シート32とを使用し、各工程において、帯状の第1シート31や第2シート32ならびに積層体33を長手方向に順送りしながら連続的に処理する場合を説明する。
図11は、穿設工程を説明する図である。帯状の金属メッシュである第1シート31を準備し、この第1シート31を長手方向に一定のピッチで順送りしながらプレス装置23により一定間隔で開口穴19を穿設する。また、上記プレス装置23によるプレス時に、開口穴19を穿設するのと同時に、上記第1シート31の側端近傍に位置決め穴34を穿設する。
上記プレス装置23は上型22と下型24とを備えて構成されている。上型22には開口穴19を穿設するための第1ポンチ22Aと、位置決め穴34を穿設するための2本(図では1つしか見えていない)の第2ポンチ22Bが下向きに配置されている。下型24には、上記第1ポンチ22Aおよび第2ポンチ22Bにそれぞれ対応するダイス穴24A,24Bが形成されている。
上記上型22と下型24の間に第1シート31を配置し、長手方向に一定ピッチで順送りしながら、上記上型22と下型24でプレス加工を行うことにより、開口穴19と2つの位置決め穴34とが、同じプレス装置による1回のプレス加工により同時に穿設加工されるようになっている。
この加工により、上記開口穴19は帯状の第1シート31の幅方向の中央部近傍に、長手方向に一定のピッチ間隔で並ぶように配置され、上記位置決め穴34は、長手方向において各開口穴19の間で、第1シートの幅方向における両側端部に上記一定のピッチ間隔で並ぶように配置される。また、上記開口穴19は円形に、位置決め穴34は四角形に形成される。
上記位置決め穴34は、後述する打抜き工程において順送りするための位置決め穴であるとともに、打抜き工程においてフィルタ9の打抜き位置を決めるための位置決め穴も兼ねている。
図12は、積層工程を説明する図である。この積層工程は、上記開口穴19が穿設された第1シート31に焼結のグリーンシートである第2シート32を積層して積層体33とする。すなわち、帯状の第1シート31を長手方向に送るとともに、帯状の第2シート32を長手方向に送りながら供給して上記第1シート31の上面に載置する。このとき、第2シート32は、第1シート31の位置決め穴34の列が存在する両側端部を避けた中央よりの部分に配置される。この状態で、第2シート32が、列状の各開口穴19が覆うとともに、上記開口穴19周辺のフィルタとなる領域Fe(図13参照)をカバーするようになっている。言い換えると、上記第2シート32の幅寸法は、少なくともフィルタ9の径よりも大きな寸法に設定され、上記第1シート31の幅寸法は、第2シートの幅寸法よりも位置決め穴34を形成させる分だけ幅広に設定されている。
つぎに、上記積層体33の第1シート31と第2シートを接合する接合工程を行う。この例では、上記第1シート31は金属メッシュであり、上記第2シート32は焼結用のグリーンシートである。そして、第1シート31に対して第2シート32を積層した積層体33を、焼結炉に入れて所定時間加熱して焼結することにより、グリーンシートである第2シート32を焼結するのと同時に、第1シート31と第2シート32を接合することが行われる。この接合工程における焼結は、バッチ炉で行ってもよいし、連続炉において積層体33を長手方向に送りながら連続的に行ってもよい。
このように、上記第2シート32は焼結用のグリーンシートであり、第1シート31に対して第2シートを積層したのち、焼結することにより第1シート31と第2シート32を接合するため、第2シート32がグリーンシートであることから、帯状の第1シート31に帯状の第2シート32を積層する積層工程を連続的に行うことが容易になる。このため、順送りの穿設工程と連続して積層工程を行うことにより、生産性の向上を図ることができる。しかも、グリーンシートを焼結する工程と第1シート31と第2シート32を接合する接合工程とを同時に行うことができるため、生産効率やエネルギ効率がよい。
図13は、打抜き工程を説明する図である。この打抜き工程は、上記接合工程で第1シート31と第2シート32が接合された積層体33を長手方向に一定のピッチで順送りしながら打抜き装置35によりフィルタ9となる領域Feを打ち抜くことが行われる。
上記打抜き装置35は上型36と下型37とを備えて構成されている。上型36にはフィルタ9を打抜くためのポンチ36Aが下向きに配置され、下型37には、上記ポンチ36Aに対応するダイス穴37Aが形成されている。上記上型36と下型37の間に積層体33を配置し、長手方向に一定ピッチで順送りしながら、上記上型36と下型37でプレス加工を行って、フィルタ9の外周部分を打抜くことにより、フィルタ9を打抜き形成するようになっている。図において39はフィルタ9を打抜くことによって形成された抜き穴である。
上記打抜き工程では、上記位置決め穴34を順送りするための位置決め穴として順送りが行われる。したがって、順送りの送りピッチは、穿設工程での送りピッチと同一になり、開口穴19を穿設したピッチでフィルタ9の打抜きを行うことができる。また、下型37に形成された位置決め突部38と上記位置決め穴34を嵌合させた状態で打抜きを行うことにより、上記位置決め穴34によりフィルタ9の打抜き位置を決めて打抜くようになっている。そして、この例では、打抜かれたフィルタ9の中心に開口穴19が位置するよう、開口穴19外側の同心円状の外周部を打抜く。
このようにすることにより、図3に示す本発明のフィルタ9を得ることができる。開口穴19がフィルタ9の中心からずれた位置に配置されたフィルタ(図5参照)をつくる場合は、上記位置決め穴34に対する打ち抜き位置を調節し、開口穴19の中心と打抜き円の中心位置をずらせて打抜くことが行われる。
このように、本発明の製造方法では、開口穴19の穿設工程およびフィルタ9の打抜工程を順送りによる連続処理で行い、優れた生産性でフィルタ9を得ることができる。また、上記積層工程、接合工程、打抜き工程を順送りの連続工程とすることによりさらに生産性が向上する。
また、上記穿設工程において、開口穴19と位置決め穴34を同じプレス工程で同時に形成することから、開口穴19と位置決め穴34との位置精度が確保される。このようにして形成された上記位置決め穴34を、打抜き工程において順送りするための位置決め穴とすることにより、打抜き工程において上記位置決め穴34で第1シート31を順送りする際に、開口穴19と位置決め穴34との位置精度が確保されていることから、順送りの際の開口穴19の位置精度が確保され、打抜き精度を確保することができる。さらに、上記位置決め穴34は、打抜き工程において打抜き位置を決めるための位置決め穴であるため、打抜き工程において上記位置決め穴34で打抜き位置を決める際に、開口穴19と位置決め穴34との位置精度が確保されていることから、打抜きの際のフィルタ9に対する開口穴19の位置精度が確保され、打抜き精度を確保することができる。さらに、上記積層工程は、第1シート31の位置決め穴34が存在する側端部を避けた部分に第2シート32を積層するため、第2シート32の存在が位置決め穴34の精度に影響しないため、積層体33の積層部を打抜く際の打抜き精度を確保することができる。
なお、上述した例では、第2シート32を焼結用のグリーンシートとし、第1シート31に金属メッシュを用いた例を示したが、第2シート32に焼結用のグリーンシートを用いるとともに、第1シート31も焼結用のグリーンシートを用いることもできる。
図14は、本発明のフィルタの製造方法の第2例を示す図である。
この例は、接合工程を、焼結ではなく溶接によって第1シート31と第2シート32の接合を行う例を示し、第1シート31および第2シート32の双方に金属メッシュを用いた例である。上記穿設工程、積層工程は、上述した例と同様にして積層体33を形成することが行われる。
そして、図14は接合工程を説明する図であり、積層体33の下側からレーザ溶接機40で溶接することにより第1シート31と第2シート32の接合が行われる。この例では、開口穴19の内周縁をレーザビームで溶接している。このように、少なくとも開口穴19の内周部で第1シート31と第2シート32を接合することにより、必要最小限の溶接で第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bが接合されたフィルタ9を得ることができる。
なお、開口穴19の内周部をすべて溶接してもよいし、内周のうち複数箇所を断続的に溶接してもよい。また、この例では、開口穴19の内周部だけを溶接するようにしたが、打抜きが予定される外周部を溶接することもできる。それ以外は、上述した第1例と同様である。
図15〜18は本発明のフィルタの製造方法の第3例を示す図である。
図15は、穿設工程を説明する図である。帯状の第1シート31を長手方向に一定のピッチで順送りしながらプレス装置23により一定間隔で開口穴19を穿設する。また、上記プレス装置23によるプレス時に、開口穴19を穿設するのと同時に、上記第1シート31の側端近傍に基準穴41を穿設する。上記基準穴41は、各開口穴19と第1シート31の幅方向に並ぶように両側端部に一定のピッチ間隔で並ぶように配置される。このように、開口穴19と基準穴41を同時にプレス成形することにより、開口穴19と基準穴41との位置精度が確保できる。
図16は、積層工程を説明する図である。この例では、第1シート31および第2シート32として同じ幅のものを用いており、第1シート31と第2シート32が積層されて積層体33が形成される。
接合工程は、第1シート31か第2シート32がグリーンシートである場合は、焼結で行われ、金属メッシュ同士であれば溶接で行われる。
図17は、位置決め穴34の形成工程であり、上記穿設工程で開口穴19と同時に形成した基準穴41を基準として、打抜き工程での順送り搬送用の位置決め穴34を穿設する。43はCCDカメラであり、上記基準穴41を撮影して画像処理し、図示しないX−Y位置調整手段により積層体33もしくはプレス装置42の位置制御を行い、上記基準穴41に対して一定の位置精度でもって位置決め穴34をプレス穿設する。この位置決め穴34は第1シート31と第2シート32を貫通して設けられる。このように、開口穴19との位置制度が確保された基準穴41を基準として位置決め穴34を穿設するため、位置決め穴34と開口穴19との位置精度が確保される。
図18は、打抜き工程を説明する図であり、この打抜き工程は、上記のようにして形成された位置決め穴34を利用して積層体33の順送り搬送を行いながら、打抜き装置35によりフィルタ9となる領域Feを打ち抜くことが行われる。このとき、上述したように、開口穴19と位置決め穴34との位置精度が確保されていることから、正確な打抜き精度でフィルタ9をつくることができ、フィルタ9での開口穴19の配置精度を確保することができる。
このようにすることにより、図3に示す本発明のフィルタ9を得ることができる。開口穴19がフィルタ9の中心からずれた位置に配置されたフィルタ(図5参照)をつくる場合は、上記位置決め穴34に対する打ち抜き位置を調節し、開口穴19の中心と打抜き円の中心位置をずらせて打抜くことが行われる。それ以外は、上述した第1例または第2例と同様である。
以上のように、本発明のフィルタの製造方法は、第1シート31に開口穴19を穿設し、上記開口穴19が穿設された第1シート31に対して第2シート32を積層してフィルタ9となる領域を打ち抜くことにより、開口穴19を有する第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとが積層されたフィルタ9を得ることができる。このようにして得られたフィルタ9は、フィルタ面に開口穴19を有する有効孔径が小さい板状の第1フィルタ9Aと、上記開口穴19を覆う有効孔径が大きい板状の第2フィルタ9Bとが積層されて構成される。
上記フィルタ9は、上記第1フィルタ9Aの開口穴19以外の領域が高圧損領域20に、上記開口穴19から第2フィルタ9Bが露出した領域が低圧損領域21に形成され、上記流路の上流側空間18に臨むフィルタ面の周辺部に液体通過時の圧力損失が高い高圧損領域20が設けられ、上記周辺部の高圧損領域20に囲まれた部分に液体通過時の圧力損失が低い低圧損領域21が設けられる。このため、微視的な開口孔径に多少のばらつきがあったとしても、上流側空間18に気泡17が存在した状態でインクを吸引すると、気泡17は優先的に低圧損領域21からスムーズに排出される。すなわち、周辺部に設けられた高圧損領域20とそれに囲まれるように設けられた低圧損領域21との間に圧力損失に相対的な差がある。この状態から、上流側空間18に気泡17が存在した状態でインクを吸引すると、周囲に高圧損領域20が存在することから、フィルタ9の上流側と下流側である程度の圧力差が生じて気泡17がフィルタ9側に流される。このとき、周囲の高圧損領域20よりもそれに囲まれた低圧損領域21においてインクがよく流れることから、フィルタ9側に押されてきた気泡17は、低圧損領域21に引き寄せられてフィルタ9に付着し、そのままフィルタ9に押し付けられる。このとき、周囲の高圧損領域20よりもそれに囲まれた低圧損領域21の方が低い圧力差で気泡が抜けることから、フィルタ9に付着した気泡は、低圧損領域21からスムーズに下流側に抜けて排出される。
このように、上記高圧損領域20や低圧損領域21に微視的な開口孔径に多少のばらつきがあったとしても、気泡は低圧損領域21からスムーズに抜けて排出されるのである。したがって、上流側空間18に残留する気泡17が小さくなってそのばらつきも少なくなり、製品の信頼性や安定性が向上する。また、小さな液流で確実に気泡17を排出できるようになるため、気泡17排出のための吸引動作で無駄に消費されるインク量を節減し、有効にインクを使用できるようになる。さらに、廃液が少なくなる分それを貯めておく廃液タンクを小さくできるうえ、吸引動作のためのポンプ等の機器類も小さなものですむことから、装置自体の小型化にも有利である。
そして、本発明によれば、有効孔径の異なる第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタ9を得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。
なお、上記各実施例では、上記第1フィルタ9Aの有効孔径は、第2フィルタ9Bの有効孔径よりも相対的に小さくなるよう設定したが、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bの有効孔径の組み合わせについては、これに限定するものではない。
すなわち、上記第1フィルタ9Aの有効孔径を、第2フィルタ9Bの有効孔径よりも相対的に大きくなるよう設定することもでき、有効孔径の異なる第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタ9を得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。
また、上記第1フィルタ9Bの有効孔径と、第2フィルタ9Bの有効孔径とが実質的に等しくなるよう設定することもでき、有効孔径が実質的に等しい第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bとを組み合わせることにより容易に上述したようなフィルタ9を得ることができ、極めて低コストで気泡の排出性を向上させることができる。この場合、第1フィルタ9Aおよび第1シート31と第2フィルタ9Bおよび第2シート32として同じ材質のものを用いることにより、コストを低下させることができる。
また、上記各実施の形態では、上記フィルタ9として、第1フィルタ9Aと第2フィルタ9Bをそれぞれ1枚づつ積層して構成した例を示したが、これに限定するものではなく、第1フィルタ9Aを2枚以上設けたり、第2フィルタ9Bを2枚以上設けたりして、合計で3枚以上を積層したフィルタ9とすることもできる。この場合も、同様の作用効果を奏する。
本発明が適用される記録装置の一例を示す斜視図である。 本発明の記録ヘッドを示す断面図である。 本発明のフィルタの一例を示す図である。 本発明の記録ヘッドの要部を示す断面図である。 本発明の記録ヘッドの要部を示す断面図である。 フィルタと低圧損領域とインク供給針の位置関係を示す図である。 本発明の記録ヘッドの作用を説明する図である。 本発明の記録ヘッドの作用を説明する図である。 本発明の記録ヘッドの作用を説明する図である。 本発明の記録ヘッドの作用を説明する図である。 本発明のフィルタの製造方法の第1例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第1例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第1例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第2例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第3例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第3例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第3例を示す工程図である。 本発明のフィルタの製造方法の第3例を示す工程図である。 従来の記録ヘッドを示す断面図である。 上記従来の記録ヘッドの作用を示す断面図である。 上記従来の記録ヘッドの作用を示す断面図である。
符号の説明
1 ヘッド本体,2 インクカートリッジ,3 インク供給針,4 インク供給口,5 第1インク流路,6 インク誘導孔,7 第2インク流路,8 連通路,9 フィルタ,9A 第1フィルタ,9B 第2フィルタ,10 ヘッドホルダ,11 凹部,12 カートリッジケース,13 位置決め突部,14 フィルム,15 ノズルプレート,16 インク供給管,17 気泡,18 上流側空間,19 開口穴,20 高圧損領域,21 低圧損領域,22 上型,22A 第1ポンチ,22B 第2ポンチ,23 プレス装置,24 下型,24A,24B ダイス穴,25 キャリッジ,26 キャッピング装置,27 タイミングベルト,28 ステッピングモータ,29 ガイドバー,30 記録用紙,31 第1シート,32 第2シート,33 積層体,34 位置決め穴,35 打抜き装置,36 上型,36A ポンチ,37 下型,37A ダイス穴,38 位置決め突部,39 抜き穴,40 レーザ溶接機,41 基準穴,42 プレス装置,43 CCDカメラ,44 吸引ポンプ,

Claims (13)

  1. 第1フィルタとなる第1シートと、第2フィルタとなる第2シートとを準備し、
    上記第1シートに開口穴を穿設する穿設工程と、
    上記開口穴が穿設された第1シートに対し、少なくとも上記開口穴とその周辺を含む領域に第2シートを積層して積層体を形成する積層工程と、
    上記積層体の積層部分において、上記開口穴を含んだフィルタとなる領域を打ち抜く打抜工程とを行うことにより、
    開口穴を有する第1フィルタと、第2フィルタとが積層されたフィルタを得ることを特徴とするフィルタの製造方法。
  2. 上記穿設工程は、帯状の第1シートを長手方向に順送りしながら一定間隔で開口穴を穿設し、
    上記積層工程は、上記開口穴が穿設された第1シートに帯状の第2シートを積層して帯状の積層体とし、
    上記打抜工程は、上記帯状の積層体を長手方向に順送りしながらフィルタとなる領域を打ち抜く請求項1記載のフィルタの製造方法。
  3. 上記穿設工程は、プレスにより開口穴を穿設し、上記プレス時に、開口穴を穿設するのと同時に、帯状の第1シートの側端近傍に位置決め穴を穿設する請求項2記載のフィルタの製造方法。
  4. 上記位置決め穴は、打抜き工程において順送りするための位置決め穴である請求項3記載のフィルタの製造方法。
  5. 上記位置決め穴は、打抜き工程において打抜き位置を決めるための位置決め穴である請求項3または4記載のフィルタの製造方法。
  6. 上記積層工程は、第1シートの位置決め穴が存在する側端部を避けた部分に第2シートを積層する請求項3〜5のいずれか一項に記載のフィルタの製造方法。
  7. 上記第2シートは焼結用のグリーンシートであり、第1シートに対して第2シートを積層したのち、焼結することにより第1シートと第2シートを接合する請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタの製造方法。
  8. 上記第1シートと第2シートを積層したのち、第1シートの開口穴の内周部を溶接することにより第1シートと第2シートを接合する請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタの製造方法。
  9. フィルタ面に開口穴を有する板状の第1フィルタと、板状の第2フィルタとが積層されて構成され、少なくとも上記第2フィルタが焼結フィルタであり、第1フィルタと第2フィルタが焼結により接合されていることを特徴とするフィルタ。
  10. フィルタ面に開口穴を有する板状の第1フィルタと、板状の第2フィルタとが積層されて構成され、上記第1フィルタと第2フィルタが少なくとも上記第1フィルタの開口穴の内周部で溶接されることにより接合されていることを特徴とするフィルタ。
  11. 上記第1フィルタの有効孔径は、第2フィルタの有効孔径よりも相対的に小さくなるよう設定されている請求項9または10記載のフィルタ。
  12. 上記第1フィルタの有効孔径は、第2フィルタの有効孔径よりも相対的に大きくなるよう設定されている請求項9または10記載のフィルタ。
  13. 上記第1フィルタの有効孔径と、第2フィルタの有効孔径とが実質的に等しくなるよう設定されている請求項9または10記載のフィルタ。
JP2005037309A 2005-02-15 2005-02-15 フィルタの製造方法およびフィルタ、これを装着した液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置 Expired - Fee Related JP4556699B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005037309A JP4556699B2 (ja) 2005-02-15 2005-02-15 フィルタの製造方法およびフィルタ、これを装着した液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置
EP06003037A EP1693212A1 (en) 2005-02-15 2006-02-15 Method of manufacturing filter, and filter
US11/354,023 US20060196824A1 (en) 2005-02-15 2006-02-15 Method of manufacturing filter, and filter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005037309A JP4556699B2 (ja) 2005-02-15 2005-02-15 フィルタの製造方法およびフィルタ、これを装着した液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006224313A true JP2006224313A (ja) 2006-08-31
JP2006224313A5 JP2006224313A5 (ja) 2007-03-01
JP4556699B2 JP4556699B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=36123039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005037309A Expired - Fee Related JP4556699B2 (ja) 2005-02-15 2005-02-15 フィルタの製造方法およびフィルタ、これを装着した液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20060196824A1 (ja)
EP (1) EP1693212A1 (ja)
JP (1) JP4556699B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008062454A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド
US7878638B2 (en) 2006-09-13 2011-02-01 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009000729A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Seiko Epson Corp プレス加工方法、パンチングプレート、および、液体噴射ヘッド
JP6149526B2 (ja) * 2012-08-08 2017-06-21 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器および液体供給システム
JP2016203498A (ja) 2015-04-23 2016-12-08 セイコーエプソン株式会社 液体供給ユニット

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60262653A (ja) * 1984-06-12 1985-12-26 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置のフィルタ固定方法
US6071419A (en) * 1993-10-20 2000-06-06 Products Unlimited, Inc. Fluid filter, method of making and using thereof
US6199979B1 (en) * 1997-01-21 2001-03-13 Gore Enterprise Holdings, Inc. Ink filter element for printers
JP2001071525A (ja) * 1999-09-06 2001-03-21 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド
JP2001315321A (ja) * 2000-05-11 2001-11-13 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット式印刷方法及び印刷装置
JP2003334413A (ja) * 2002-05-20 2003-11-25 Ricoh Co Ltd セラミックスフィルタ、フィルタ、液滴吐出ヘッド及びインクカートリッジ
US20040179073A1 (en) * 2003-03-10 2004-09-16 Valley Jeffrey M. Integrated fluid ejection device and filter

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2162091B (en) * 1984-07-21 1988-01-27 Thule United Ltd Filtering or sifting screens
JPH07106288B2 (ja) * 1988-01-28 1995-11-15 ペルメレック電極株式会社 金属フィルタの製造方法
JP3484932B2 (ja) * 1997-06-23 2004-01-06 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置
JP2005144954A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Toshiba Tec Corp インクジェット装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60262653A (ja) * 1984-06-12 1985-12-26 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置のフィルタ固定方法
US6071419A (en) * 1993-10-20 2000-06-06 Products Unlimited, Inc. Fluid filter, method of making and using thereof
US6199979B1 (en) * 1997-01-21 2001-03-13 Gore Enterprise Holdings, Inc. Ink filter element for printers
JP2001071525A (ja) * 1999-09-06 2001-03-21 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド
JP2001315321A (ja) * 2000-05-11 2001-11-13 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット式印刷方法及び印刷装置
JP2003334413A (ja) * 2002-05-20 2003-11-25 Ricoh Co Ltd セラミックスフィルタ、フィルタ、液滴吐出ヘッド及びインクカートリッジ
US20040179073A1 (en) * 2003-03-10 2004-09-16 Valley Jeffrey M. Integrated fluid ejection device and filter

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008062454A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド
US7878638B2 (en) 2006-09-13 2011-02-01 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head

Also Published As

Publication number Publication date
JP4556699B2 (ja) 2010-10-06
US20060196824A1 (en) 2006-09-07
EP1693212A1 (en) 2006-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4556699B2 (ja) フィルタの製造方法およびフィルタ、これを装着した液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置
JP5909317B2 (ja) 液体噴射装置
CN100446902C (zh) 制造穿孔工作板的方法
JP2009012316A (ja) フィルタ、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、およびプレス加工方法
JP2007313703A (ja) 液体吐出装置および液体吐出ヘッド
JP2006224567A (ja) 液体噴射ヘッドおよびそれに用いるフィルタ
EP1925456A2 (en) Liquid-jet apparatus
JP2009000729A (ja) プレス加工方法、パンチングプレート、および、液体噴射ヘッド
JP4852861B2 (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法
JP2013520341A (ja) フィルタの後にポートを含むプリントヘッド
JP2009000733A (ja) プレス加工方法、パンチングプレート、および、液体噴射ヘッド
JP4816289B2 (ja) 気泡捕捉装置、液体移送装置及びインクジェット記録装置
JP2009226814A (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッド用ノズルプレート、パンチ、及び、金属板材の製造方法
JP2007076188A (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド
JP4915515B2 (ja) 液体噴射装置
JP2007307851A (ja) インクジェット記録ヘッド及び該記録ヘッドのフィルタ固定方法
US20180170057A1 (en) Method for producing flow path member, method for producing liquid ejecting head, and method for producing liquid container
JP6844161B2 (ja) 液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置
US20180117924A1 (en) Filter unit, liquid jetting module, and liquid jetting head
JP2005324444A (ja) 液体噴射ヘッド用フィルタとそれを用いた液体噴射装置
JP2007290238A (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド
JP2009190066A (ja) プレス装置、及び、フィルタの製造方法
JP5724186B2 (ja) フィルター、液体噴射ヘッド、液体噴射装置およびフィルターの製造方法
JP6766391B2 (ja) 液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置
JP2006272649A (ja) 液体噴射ヘッド、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070116

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees