JP2006222769A - 機器内蔵型マイクロフォン装置及びその出力ノイズ除去方法 - Google Patents

機器内蔵型マイクロフォン装置及びその出力ノイズ除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複雑な筐体構成を採らずに、また集音能力を低下させずに、機器の外部音の感知信号から機器の内部音と機器の振動の両方の影響を効果的に除去することができる機器内蔵型マイクロフォン装置を提供する。
【解決手段】 外部音を集音する主マイクロフォンと、機器の振動をモニタする振動モニタ用マイクロフォンと、機器内部音を集音する内部音モニタ用マイクロフォンからなる機器内蔵型マイクロフォン装置であって、主マイクロフォン2は、増幅器11により増幅されており、振動モニタ用マイクロフォン4は利得を任意に調整できる可変利得増幅器12により増幅されており、内部音モニタ用マイクロフォン6は利得を任意に調整できる可変利得増幅器13により増幅されており、増幅器11の出力より可変利得増幅器12の出力と可変利得増幅器13の出力を減算する構成を採る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機器の外部音を集音する機器内蔵型マイクロフォン装置及びその出力ノイズ除去方法に関するものである。
従来の機器内蔵型マイクロフォン装置においては、例えば、主マイクロフォンを機器内部音発生源と分離するために、主マイクロフォンの取り付け部と機器内部音発生源との間に遮音壁を設け、さらに機器の振動を吸収するために主マイクロフォンを軟性の振動吸収材で覆う構造としたものが知られている(第1の従来例)。この構成を図5に示す。
図5は、第1の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図である。
図中の101は機器筐体外壁、102は主マイクロフォン、107は振動吸収材ホルダである。主マイクロフォン102は、振動吸収材ホルダ107に覆われて機器筐体外壁101の内壁面に取り付けられ、その集音口102aが外部へ開口している。108は機器内部音発生源であるモータ、109はモータ108を機器外壁101に固定するための固定部材、110は機器内部音発生源であるギヤトレインである。そして、主マイクロフォン102を機器内部音発生源と分離するために、遮音壁117が主マイクロフォン102と機器内部音発生源との間に設けられている。
また、主マイクロフォンと機器内部音発生源を分断する遮音壁を設けない構造のマイクロフォン装置としては、例えば、機器内部音を集音する内部音モニタ用マイクロフォンを設け、主マイクロフォンの出力から内部音モニタ用マイクロフォンの出力を減算して機器内部音をキャンセルする方式が提案されている(第2の従来例、例えば特許文献1や特許文献2を参照)。この構成概念を図6及び図7に示す。
図6は、第2の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図であり、図5と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。図7は、第2の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置の回路構成を示す回路図である。
図6において、主マイクロフォン102は、防音材ホルダ103で覆われて機器筐体外壁101の内壁面に取り付けられており、集音口102aが外部へ開口している。206は機器内部音モニタ用マイクロフォンであり、主マイクロフォン102と同様に防音材ホルダ103で覆われており、その集音口206aが機器内部音発生源であるモータ108とギヤトレイン110側へ向いている。
図7において、211は主マイクロフォン102が感知した外部音声信号を増幅する増幅器であり、213は機器内部音モニタ用マイクロフォン206が感知した機器内部音を任意の利得で増幅する可変利得増幅器であり、214は増幅器211の出力から可変利得増幅器213の出力を減算する減算増幅器である。
一方、振動成分のみを検出して電気信号に変換するユニットを設け、主マイクロフォンの出力からこのユニットの出力を減算して振動成分をキャンセルする方式も提案されている(第3の従来例、例えば特許文献3を参照)。この構成を図8に示す。
図8は、第3の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部構成を示すブロック図である。
この第3の従来例では、同図に示すように、主マイクロフォン102の出力から振動成分検出用ユニット318の出力を減算器319で減算し、振動ノイズを含まない音声信号を増幅器311で増幅する。増幅された音声信号はVTR部320に入力されてビデオテープに記録される。
特開平10−92121号公報 特開平11−88980号公報 特開平5−91385号公報
しかしながら、上記第1の従来例では、主マイクロフォンと機器内部音発生源とを遮音壁で分断するために機器筐体の構造が複雑となるばかりか、主マイクロフォンが軟性の振動吸収材で覆われているため、音を主マイクロフォンの集音口のみから集音する効果が低下するという問題があった。
また上記第2の従来例では、機器の振動の影響を考慮していないため、主マイクロフォンで感知した機器外部音声信号から機器の振動成分をキャンセルすることができなかった。
また上記第3の従来例3では、機器の振動の影響を考慮しているものの、機器内部音発生源から生ずる機器内部音については考慮していないため、主マイクロフォンで感知した機器外部音声信号から機器内部音をキャンセルことができない。さらには、機器の振動成分のみを検出して電気信号に変換するユニット318の周波数特性が主マイクロフォン302のそれと相違しているため、主マイクロフォン302で感知した機器外部音声信号から機器の振動成分を充分にキャンセルすることができなかった。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、複雑な筐体構成を採らずに、また集音能力を低下させずに、機器の外部音の感知信号から機器の内部音と機器の振動の両方の影響を効果的に除去することができる機器内蔵型マイクロフォン装置及びその出力ノイズ除去方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置であって、前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の利得可変増幅手段の出力を減算する減算手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置であって、前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、前記第1の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第1の位相調整手段と、前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、前記第2の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第2の位相調整手段と、前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の位相調整手段の出力を減算する減算手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置の出力ノイズ除去方法であって、前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の利得可変増幅手段の出力を減算する減算手段とを設けておき、前記減算手段の出力信号をモニタし、その出力信号が最小になるように前記第1及び第2の可変利得増幅手段の利得を調整することを特徴とする。
また、本発明は、外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置の出力ノイズ除去方法であって、前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、前記第1の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第1の位相調整手段と、前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、前記第2の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第2の位相調整手段と、前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の位相調整手段の出力を減算する減算手段とを設けておき、前記減算手段の出力信号をモニタし、その出力信号が最小になるように第1及び第2の位相調整手段により位相を調整した後、前記減算手段の出力信号が最小になるように第1及び第2の可変利得増幅手段の利得を調整したことを特徴とする。
本発明によれば、複雑な筐体構成を採らずに、また集音能力を低下させずに、機器の外部音を集音する第1のマイクロフォンの出力から機器の内部音と機器の振動の両方の影響を効果的に除去することが可能になる。
本発明の機器内蔵型マイクロフォン装置及びその出力ノイズ除去方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施の形態]
<要部実体構成>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図である。
この電子機器は、機器筐体1内に、本実施の形態の特徴を成す機器内蔵型マイクロフォン装置50と、該マイクロフォン装置50から所定の距離を隔てて配置された機器内部音発生源60とを備えている。
マイクロフォン装置50は、外部音を集音するための主マイクロフォン2と、振動モニタ用マイクロフォン4と、機器内部音モニタ用マイクロフォン6とで構成され、それぞれ機器筐体1の内壁面1aに固定されている。一方、機器内部音発生源60は、図示してない内部稼動部材を稼動させるためのモータ8と、モータ8の回転を内部稼動部材に伝えるためのギヤトレイン10とを備え、モータ8が機器筐体1の内壁面1bに固定部材9で固定されている。この機器内部音発生源60は、例えばモータ音やギヤ音のような雑音(内部発生音)の発生源となる。
主マイクロフォン2は、防音材ホルダ3内に密着するように収納されており、この防音材ホルダ3の一表面が機器筐体1の内壁面1aに固着する形で、主マイクロフォン2が機器筐体1内に取り付けられている。
防音材ホルダ3は、外部音を主マイクロフォン2の前面集音口2aのみから集音するために設けられたものであり、例えば、硬質ゴム(EPDM)や鉛シート、石膏ボード等の遮音材、またはグラスウールやウレタンフォーム等の吸音材、あるいはそれらの複合材から成る。より具体的には、防音材ホルダ3には、前面集音口2aに対応する位置にその穴径にほぼ等しい穴3aが穿設されており、これによって、主マイクロフォン2の前面集音口2aは、機器筐体1の穴1cを通し外部へ向けて、防音材ホルダ3の穴径3aにほぼ等しい穴径で開口されている。また、防音材ホルダ3の背面には、主マイクロフォン2の端子部2bを取り出すための穴3bが穿設されている。
このような防音材ホルダ3は、硬度が高い程、主マイクロフォン2の前面集音口2a側からのみ外部音を集音することができ、機器内部音の周り込みを防ぐ効果が大きいことが知られているが、硬度が高過ぎると主マイクロフォン2を防音材ホルダ3内に収納しずらくなるので、防音材ホルダ3の硬度は両者のバランスをとることになる。
振動モニタ用マイクロフォン4は、防音材ホルダ5内に密着するように収納されており、この防音材ホルダ5の一表面が前記主マイクロフォン2の防音材ホルダ3に近接して機器筐体1の内壁面1aに固着する形で、機器筐体1内に取り付けられている。
防音材ホルダ5は、振動モニタ用マイクロフォン4のほぼ全面を塞いで音を遮蔽し振動のみをマイクロフォン4に伝える役割をする。すなわち、防音材ホルダ5は、マイクロフォン4の前面集音口に対応する部位に穴が穿設されておらず集音口が塞がっており、背面に端子部4bを取り出すための穴5bのみが穿設されている。また、その硬度は、防音材ホルダ3と同等かそれ以上であり、材質は防音材ホルダ3と同様である。
このように振動モニタ用マイクロフォン4は、集音口が塞がれているため音をほとんど感知せずに、機器の振動を防音材ホルダ5を通じて感知することができるようになり、また、防音材ホルダ3の近傍に配設されているため、主マイクロフォン2が感知する振動と等価であり位相がほぼ一致している。
また、機器内部音モニタ用マイクロフォン6は、振動吸収材ホルダ7内に密着するように収納されており、この振動吸収材ホルダ7の一表面が、機器筐体1の内壁面1bに固着する形で、その前面集音口を前記機器内部音発生源60側へ向けて機器筐体1内の主マイクロフォン2の近傍に取り付けられている。
振動吸収材ホルダ7は、機器内部音を機器内部音モニタ用マイクロフォン6の前面集音口6aから集音しまた機器の振動を吸収するために設けられたものであり、例えば、防音材ホルダ3より遥かに軟らかいブチルゴム,熱可塑性ゲル材等の振動吸収材から成る。より具体的には、振動吸収材ホルダ7には、主マイクロフォン2の防音材ホルダ3と同様に、前面集音口6aに相対するようにその穴径にほぼ等しい穴7aが穿設されており、これによって、機器内部音モニタ用マイクロフォン6の前面集音口6aは、機器内部音発生源60へ向けて、振動吸収材ホルダ7の穴径7aにほぼ等しい穴径で開口されている。また、振動吸収材ホルダ7の背面には、機器内部音モニタ用マイクロフォン6の端子部6bを取り出すための穴7bが穿設されている。
このように機器内部音モニタ用マイクロフォン6は、振動吸収材ホルダ7により機器振動を吸収することができるので、機器内部音のみを効果的に感知することができ、また、主マイクロフォン2の近傍に配置されているため、主マイクロフォン2が感知する内部音と等価であり位相がほぼ一致している。
<回路構成>
図2は、第1の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置50の回路構成を示す回路図である。
本実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置50は、主マイクロフォン2、振動モニタ用マイクロフォン4及び機器内部音モニタ用マイクロフォン6の各出力側がそれぞれ増幅器11、可変利得増幅器12、可変利得増幅器13に接続され、さらにその増幅器11、可変利得増幅器12及び可変利得増幅器13の各出力側が減算増幅器14の入力側に接続されている。
すなわち、増幅器11は、主マイクロフォン2が感知した外部音声信号を増幅し、可変利得増幅器12は振動モニタ用マイクロフォン4が感知した振動信号を任意の利得で増幅し、可変利得増幅器13は機器内部音モニタ用マイクロフォン6が感知した機器内部音を任意の利得で増幅する。そして、減算増幅器14は、増幅器11の出力から可変利得増幅器12の出力と可変利得増幅器13の出力を減算する。
ここで、増幅器11は、オペアンプ11aと抵抗11b,11c,11dで構成され、可変利得増幅器12は、オペアンプ12aと可変抵抗12bと抵抗12c,12dで構成され、可変利得増幅器13は、オペアンプ13aと可変抵抗13bと抵抗13c,13dで構成されている。また、減算増幅器14は、オペアンプ14aと抵抗14b,14c,14d,14e,14fで構成されている。
上記構成において、増幅器11は、主マイクロフォン2で感知した機器外部音声信号を後段の回路で処理し易いレベルまで増幅する。可変利得増幅器12は振動モニタ用マイクロフォン4が感知した振動信号を任意の利得で増幅する。可変利得増幅器13は機器内部音モニタ用マイクロフォン6が感知した機器内部音を任意の利得で増幅する。そして、減算増幅器14は、増幅器11の出力から可変利得増幅器12の出力と可変利得増幅器13の出力とを減算した信号を出力する。
主マイクロフォン2で感知した機器外部の音声信号(機器外部音声信号)には、モータ8やギヤトレイン10が動作することにより発生する振動が、機器筐体1を伝わって振動信号となって混入される。また、モータ8やギヤトレイン10が動作することにより発生する稼動音が機器内部音として機器筐体1から外へ漏れて前面集音口2aへ回り込むことにより、機器内部音信号となって混入される。この振動信号及び機器内部音信号は、一般的に機器外部音声信号と位相が合わずにランダムに混入されるため、機器外部音声信号の出力レベルを増大させる。
したがって、本実施の形態のマイクロフォン装置50を図2に示すような回路構成にして、減算増幅器14の出力信号をモニタし、その出力が最小になるように可変利得増幅器12の利得を調整すれば、主マイクロフォン2で感知した機器外部音声信号に含まれる振動信号を除去することができる。同様に、減算増幅器14の出力信号をモニタし、その出力が最小になるように可変利得増幅器13の利得を調整すれば、主マイクロフォン2で感知した機器外部音声信号に含まれる機器内部音を除去することができる。
以上のように、本実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置50では、主マイクロフォンと機器内部音発生源とを分断する遮音壁が必要になる複雑な筐体構成を採らずに、また集音能力を低下させずに、主マイクロフォンで感知した機器外部音声信号から、機器の内部音と機器の振動の両方の影響を効果的にキャンセルすることができる。
[第2の実施の形態]
<要部実体構成>
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図であり、図4は、第2の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置50Aの回路構成を示す回路図である。図1及び図2と共通の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態に係る電子機器の実体構成が上記第1の実施の形態と異なる点は、図3に示すように、防音材ホルダ5内に収納された振動モニタ用マイクロフォン4と、振動吸収材ホルダ7内に収納された機器内部音モニタ用マイクロフォン6とを、主マイクロフォン2の近傍ではなく機器筐体1内部の任意の位置に取り付けた点である。具体的には、振動モニタ用マイクロフォン4は機器筐体1の内壁面1d側に取り付けられ、機器内部音モニタ用マイクロフォン6は、機器内部音発生源60に近接する位置の機器筐体1の内壁面1b側に取り付けられている。
これに伴い、本実施の形態に係る回路構成は、図4に示すように、可変利得増幅器12の出力を任意の位相に調整する位相調整器15と、可変利得増幅器13の出力を任意の位相に調整する位相調整器16とを設け、減算増幅器14は、増幅器11の出力から位相調整器15の出力と位相調整器16の出力を減算するように構成されている。
このように振動モニタ用マイクロフォン4と機器内部音モニタ用マイクロフォン6を主マイクロフォン2より離れた位置に設置することにより、主マイクロフォン2に混入される振動信号は、振動モニタ用マイクロフォン4により感知される振動信号と位相が一致しなくなり、同様に主マイクロフォン2に混入される機器内部音信号も機器内部音モニタ用マイクロフォン6により感知される機器内部音信号と位相が一致しなくなる。
そこで、減算増幅器14の出力信号をモニタし、その出力が最小になるように位相調整器15を調整すれば、主マイクロフォン2に混入される振動信号と振動モニタ用マイクロフォン4により感知される振動信号との位相が一致したことになる。その後、減算増幅器14の出力信号をモニタし、その出力が最小になるように可変利得増幅器12の利得を調整すれば、主マイクロフォン2で感知した機器外部音声信号に含まれる振動信号を除去することができる。
また同様に、減算増幅器14の出力信号をモニタし、その出力が最小になるように位相調整器16を調整すれば、主マイクロフォン2に混入される機器内部音信号と機器内部音モニタ用マイクロフォン6により感知される機器内部音信号との位相が一致したことになる。その後、減算増幅器14の出力が最小になるように可変利得増幅器13の利得を調整すれば、主マイクロフォン2で感知した機器外部音声信号に含まれる機器内部音を除去することができる。
以上のように、本実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置50Aでも、遮音壁が必要となる複雑な筐体構成を採らずに、また集音能力を低下させずに、主マイクロフォンで感知した機器外部音声信号から、機器の内部音と機器の振動の両方の影響を効果的にキャンセルすることができる。
なお、上記各実施の形態において、防音材ホルダ5は、防音材ホルダ3との部材共通化のために前面集音口に対応する位置に穴が穿設されている構成であっても構わない場合もある。但し、前面集音口に相対する機器筐体1の外壁に穴が穿設されていないことが必要である。
第1の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置の回路構成を示す回路図である。 第2の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る機器内蔵型マイクロフォン装置の回路構成を示す回路図である。 第1の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図である。 第2の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部実体構成を示す断面図である。 第2の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置の回路構成を示す回路図である。 第3の従来例に係る機器内蔵型マイクロフォン装置を備えた電子機器の要部構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 機器筐体
2 主マイクロフォン
2a,6a 前面集音口
4 振動モニタ用マイクロフォン
6 機器内部音モニタ用マイクロフォン
3,5 防音材ホルダ
7 振動吸収材ホルダ
11 増幅器
12,13 可変利得増幅器
14 減算増幅器
15,16 位相調整器
50,50A 機器内蔵型マイクロフォン装置
60 機器内部音発生源

Claims (8)

  1. 外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置であって、
    前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、
    前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、
    前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、
    前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の利得可変増幅手段の出力を減算する減算手段とを備えたことを特徴とする機器内蔵型マイクロフォン装置。
  2. 前記第1のマイクロフォンの集音部及び端子部以外の全面を覆う第1の防音部材と、
    前記第1の防音部材以上の硬度を有し、前記第2のマイクロフォンの端子部以外の全面を覆う第2の防音部材と、
    前記第3のマイクロフォンの集音部及び端子部以外の全面を覆う軟性の振動吸収部材とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の機器内蔵型マイクロフォン装置。
  3. 外部音を集音するための貫通孔を前記機器外壁と前記第1の防音部材とに設けて、前記第1のマイクロフォンの集音部が前記貫通孔に対応する位置で、前記第1の防音部材を前記機器外壁内部に取り付け、
    前記第2の防音部材は、前記第1の防音部材に近接して前記機器外壁内部に取り付け、
    前記振動吸収部材は、前記第3のマイクロフォンの集音部を機器内部音の発生源に向けて、前記第1の防音部材に近接した機器外壁内部に取り付けたことを特徴とする請求項2に記載の機器内蔵型マイクロフォン装置。
  4. 外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置であって、
    前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、
    前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、
    前記第1の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第1の位相調整手段と、
    前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、
    前記第2の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第2の位相調整手段と、
    前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の位相調整手段の出力を減算する減算手段とを備えたことを特徴とする機器内蔵型マイクロフォン装置。
  5. 前記第1のマイクロフォンの集音部及び端子部以外の全面を覆う第1の防音部材と、
    前記第1の防音部材以上の硬度を有し、前記第2のマイクロフォンの端子部以外の全面を覆う第2の防音部材と、
    前記第3のマイクロフォンの集音部及び端子部以外の全面を覆う軟性の振動吸収部材とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の機器内蔵型マイクロフォン装置。
  6. 外部音を集音するための貫通孔を前記機器外壁と前記第1の防音部材とに設けて、前記第1のマイクロフォンの集音部が前記貫通孔に対応する位置で、前記第1の防音材を前記機器外壁内部に取り付け、
    前記第2の防音部材は、前記機器外壁内部の任意の位置に取り付け、
    前記振動吸収部材は、前記第3のマイクロフォンの集音部を機器内部音の発生源に向けて、機器外壁内部の任意の位置に取り付けたことを特徴とする請求項5に記載の機器内蔵型マイクロフォン装置。
  7. 外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置の出力ノイズ除去方法であって、
    前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の利得可変増幅手段の出力を減算する減算手段とを設けておき、
    前記減算手段の出力信号をモニタし、その出力信号が最小になるように前記第1及び第2の可変利得増幅手段の利得を調整することを特徴とする機器内蔵型マイクロフォン装置の出力ノイズ除去方法。
  8. 外部音を集音する第1のマイクロフォンと、機器の振動をモニタするように構成した第2のマイクロフォンと、機器の内部音を集音する第3のマイクロフォンとを備えた機器内蔵型マイクロフォン装置の出力ノイズ除去方法であって、
    前記第1のマイクロフォンの出力を増幅する増幅手段と、前記第2のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第1の利得可変増幅手段と、前記第1の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第1の位相調整手段と、前記第3のマイクロフォンの出力を任意の利得で増幅する第2の利得可変増幅手段と、前記第2の利得可変増幅手段の出力を任意の位相に調整する第2の位相調整手段と、前記増幅手段の出力から、前記第1と第2の位相調整手段の出力を減算する減算手段とを設けておき、
    前記減算手段の出力信号をモニタし、その出力信号が最小になるように第1及び第2の位相調整手段により位相を調整した後、前記減算手段の出力信号が最小になるように第1及び第2の可変利得増幅手段の利得を調整したことを特徴とする機器内蔵型マイクロフォン装置の出力ノイズ除去方法。
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