JP2006216133A - 開閉パネルの防水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、防水性を向上できるとともに、操作パネルの開放動作も円滑に行なえる開閉式パネルの防水構造を提供する。
【解決手段】ディスクの挿脱口を有する本体の前面に操作パネルを枢着し、前記ディスク挿脱口の周囲面に環状のパッキンまたはリブを配し、操作パネルの内面には前記パッキンまたはリブに対応する環状のリブまたはパッキンを配したものにおいて、前記リブのふもと側周囲表面にパッキン表面に接触される微細な凹凸部を形成して貼り付きを防止する。
【選択図】図1
【解決手段】ディスクの挿脱口を有する本体の前面に操作パネルを枢着し、前記ディスク挿脱口の周囲面に環状のパッキンまたはリブを配し、操作パネルの内面には前記パッキンまたはリブに対応する環状のリブまたはパッキンを配したものにおいて、前記リブのふもと側周囲表面にパッキン表面に接触される微細な凹凸部を形成して貼り付きを防止する。
【選択図】図1
Description
本発明は開閉式パネルの防水構造に関する。
たとえばCDプレーヤーやラジオなどを搭載した音響機器において、本体の前面にディスクの挿脱口を設ける一方、本体の前側にヒンジで開閉自在につながった保護蓋兼用の操作パネルを設け、これにラジオ本体やスイッチやボリュームをはじめとする種々の操作要素を組み込んだ構造のものが知られている。
こうした開閉式前面パネルを有する音響機器において、野外用や船舶に搭載するいわゆるマリン用のものにおいては、ディスクの挿脱口への水の浸入は厳禁される。このための構造として、従来、本体前面と操作パネルの内面の一方に環状のパッキンを設け、他方に前記パッキンに圧接するリブ(突起)を設けた防水構造が採用されている。
こうした防水構造において、水密性を高めるには、リブ突出高さをあまり高くせず、パッキンにリブを食い込ませるとともにリブ付け根のパネル表面をパッキンに密着させると浸水経路が長くなるので効果的であるが、こうした構造により、反面において、閉鎖解除ボタンを押して操作パネルを開こうとしたときに、パッキンとパネル表面との貼り付き現象を起こしやすく、閉鎖解除ボタンを何度も押したりする煩雑な操作を要する問題があるため、採用が困難であった。
特開2003−152351公報
特開平6−334568号公報
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、簡単な構造で、防水性を向上できるとともに、操作パネルの開放動作も円滑に行なえる開閉式パネルの防水構造を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、ディスクの挿脱口を有する本体の前面に操作パネルを枢着し、前記ディスク挿脱口の周囲面に環状のパッキンまたはリブを配し、操作パネルの内面には前記パッキンまたはリブに対応する環状のリブまたはパッキンを配したものにおいて、前記リブのふもと側周囲表面にパッキン表面に接触される微細な凹凸部を形成していることを特徴としている。
操作パネルを閉じた状態では、リブがパッキンに食い込み、かつ、リブのふもと表面の微細な凹凸がパッキン表面に密接するので、それらの相乗効果ですぐれた防水性能を発揮することができる。
しかも微細な凹凸部によりパッキン表面と面接触でなく点群的な接触関係となるので貼り付き現象が起こりにくく、開放ボタンを押して操作パネルを開こうとしたときに貼り付きが起こらず、応答性よく開披することができる。
しかも微細な凹凸部によりパッキン表面と面接触でなく点群的な接触関係となるので貼り付き現象が起こりにくく、開放ボタンを押して操作パネルを開こうとしたときに貼り付きが起こらず、応答性よく開披することができる。
好適には、パッキンは柔軟発泡体からなっている。
これによれば、柔らかな素材であるため圧縮性がよく、リブ付け根の微細な凹凸面に追従して密接することができる。
これによれば、柔らかな素材であるため圧縮性がよく、リブ付け根の微細な凹凸面に追従して密接することができる。
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1ないし図3は本発明の防水構造を適用したマリン用音響機器の開閉パネルの一例を示しており、1は本体であり、CDやDVDプレーヤー本体、電子回路、電気回路などを組み込み、周囲を耐水性のボックス状カバー1aで覆ってなり、前面部には、樹脂製のパネル2が水密に固定されている。
図1ないし図3は本発明の防水構造を適用したマリン用音響機器の開閉パネルの一例を示しており、1は本体であり、CDやDVDプレーヤー本体、電子回路、電気回路などを組み込み、周囲を耐水性のボックス状カバー1aで覆ってなり、前面部には、樹脂製のパネル2が水密に固定されている。
前記パネル2は両側に前方に突出したガード壁2a、2aが設けられ、これの内側の前面2bにはCDなどディスクを本体内に挿入し、また取り出す挿脱口20が設けられている。
3は保護蓋を兼ねた操作パネルであり、パネル本体3Aとエスカッション3Bと基板3Cと背面板3Dなどを重ね合わせたユニットからなっており、基板側からパネル本体3Aを貫いてラジオ、CD,Aux、CeNetなどの電源をはじめとする各種操作のための多数の押しボタン、ロータリーノブ、液晶表示部などが組み込まれている。
前記操作パネル3は、下側部分が前記本体1のパネル2と数個のヒンジ4で枢着され、前記ガード壁2a、2aの間の部分で開閉自在となっている。また、操作パネル3は枢着部と反対側にフックなどの係合部5を有し、前記パネル2に設けたフックなどの係合部6と係脱可能になっており、係合部5に対応するパネル本体3Aには、押圧することで前記係合部5,6の係脱を解除する押しボタン7が取り付けられている。
前記操作パネル3は、下側部分が前記本体1のパネル2と数個のヒンジ4で枢着され、前記ガード壁2a、2aの間の部分で開閉自在となっている。また、操作パネル3は枢着部と反対側にフックなどの係合部5を有し、前記パネル2に設けたフックなどの係合部6と係脱可能になっており、係合部5に対応するパネル本体3Aには、押圧することで前記係合部5,6の係脱を解除する押しボタン7が取り付けられている。
前記パネル2の前面2bには、挿脱口20の周囲に相当する位置に正面から見て環状をなすパッキン8が貼設されている。該パッキン8は、EPDM,CR,NR,Si、NBR,FKMなど非吸水性で、耐熱性、耐寒性、耐候性が良好な材質のものを使用できるが、好ましくは、柔軟で比較的わずかな力でも容易に圧縮でき、圧縮したときの凹凸に対する追従性がよく、復元力が強く高密度なゴムやプラスチックの発泡体が用いられる。その例としては、EPDMやCR,NR,Si、NBR,FKMの各発泡体が挙げられ、一例としては、硬度:20〜30、密度:0.07〜0.20g/cc、50%圧縮荷重:30〜400g/c、厚さ:2〜4mm、幅:4〜8mmのEPDMの発泡体が挙げられる。
操作パネル3の背面板3Dは樹脂あるいは金属板からなっており、その表面30には、前記パッキン8に対応する位置に、正面から見て環状をなし前記パッキン8の幅方向ほぼ中央部に食い込み可能なリブ31が突設されている。
前記リブ31は比較的幅が狭く、突出高さは通常0.5〜1.0mm程度である。そして、前記リブ31の麓に相当する操作パネル表面30には、前記パッキン8の輪郭と相似しかつ幅もほぼ一致する微細な凹凸部32を形成している。
前記凹凸部32は面粗度が36〜41μmのごとき粗面からなっている。かかる凹凸部32は、操作パネル成形金型の型面に粗面を形成して操作パネルの成形時に表面30に一体形成させるか、あるいは操作パネルの成形後にブラスト加工を施すなどして得ればよい。凹凸部32は微小な突起を間隔をおいて配列した形態でもよいし、面に格子状の溝を細かい間隔で形成することにより台形状の突起群が形成された形態であってもよい。
前記リブ31は比較的幅が狭く、突出高さは通常0.5〜1.0mm程度である。そして、前記リブ31の麓に相当する操作パネル表面30には、前記パッキン8の輪郭と相似しかつ幅もほぼ一致する微細な凹凸部32を形成している。
前記凹凸部32は面粗度が36〜41μmのごとき粗面からなっている。かかる凹凸部32は、操作パネル成形金型の型面に粗面を形成して操作パネルの成形時に表面30に一体形成させるか、あるいは操作パネルの成形後にブラスト加工を施すなどして得ればよい。凹凸部32は微小な突起を間隔をおいて配列した形態でもよいし、面に格子状の溝を細かい間隔で形成することにより台形状の突起群が形成された形態であってもよい。
本発明の作用を説明すると、図1のように操作パネル3を開けば、パネル2の前面は開放状態となるので、図示しないディスクを挿脱口20に挿入することができる。ついで操作パネル3を起こして押圧すれば、パネル2と操作パネル3の係合部5,6が係合して閉じられるが、このときに操作パネル3のリブ31がパネル2のパッキン8に強接する。パッキン8は柔軟で比較的わずかな力でも圧縮する特性であるためリブ31がパッキン8に食い込んで密着し、しかも、リブ31の沈みにより該リブのふもとにある微細な凹凸部32がリブの幅方向前後のパッキン表面80と密着する。
このため、リブ31のパッキン8への食い込み作用と、リブ両側の凹凸部とパッキン表面との密接作用の相乗で防水性能が著しく向上される。
このため、リブ31のパッキン8への食い込み作用と、リブ両側の凹凸部とパッキン表面との密接作用の相乗で防水性能が著しく向上される。
この状態から、ディスクを取り出しあるいは交換するために押しボタン7を押圧すれば、パネル2と操作パネル3の係合部5,6が解除され、操作パネル3は自重あるいはヒンジ等に内蔵されているキャンセルスプリングなどの付勢力でパネル2から離間しようとする。
このときに、閉じ状態時にリブ両側の平滑面がパッキン表面と密接していると界面吸引力が高いため貼り付き現象を起こすが、本発明では、リブ両側の微細な凹凸部32がパッキン表面と点接触している関係にあるので界面吸引力は低くなり、このため、リブのふもと面とパッキン表面との貼りつき現象が発生せず、操作パネル3の開披に伴って円滑に離間する。
したがって、良好な防水性を確保しつつ、操作パネル3の開放をスムーズに行なうことができる。
このときに、閉じ状態時にリブ両側の平滑面がパッキン表面と密接していると界面吸引力が高いため貼り付き現象を起こすが、本発明では、リブ両側の微細な凹凸部32がパッキン表面と点接触している関係にあるので界面吸引力は低くなり、このため、リブのふもと面とパッキン表面との貼りつき現象が発生せず、操作パネル3の開披に伴って円滑に離間する。
したがって、良好な防水性を確保しつつ、操作パネル3の開放をスムーズに行なうことができる。
なお、実施例では、パネル2側にパッキン8を設け、操作パネル3側にリブ31と微細な凹凸部32を設けているが、これを逆にし、パネル2側にリブ31と微細な凹凸部32を設け、操作パネル3側にパッキン8を設けてもよく、この態様も本発明に含まれる。
1 本体
2 パネル
3 操作パネル
8 パッキン
30 表面
31 リブ
32 微細な凹凸部
2 パネル
3 操作パネル
8 パッキン
30 表面
31 リブ
32 微細な凹凸部
Claims (2)
- ディスクの挿脱口を有する本体の前面に操作パネルを枢着し、前記ディスク挿脱口の周囲面に環状のパッキンまたはリブを配し、操作パネルの内面には前記パッキンまたはリブに対応する環状のリブまたはパッキンを配したものにおいて、前記リブのふもと側周囲表面にパッキン表面に接触される微細な凹凸部を形成していることを特徴とする開閉パネルの防水構造。
- パッキンは柔軟な発泡体からなっていることを特徴とする請求項1に記載の開閉パネルの防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005026231A JP2006216133A (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | 開閉パネルの防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005026231A JP2006216133A (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | 開閉パネルの防水構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006216133A true JP2006216133A (ja) | 2006-08-17 |
Family
ID=36979235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005026231A Pending JP2006216133A (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | 開閉パネルの防水構造 |
Country Status (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102469722A (zh) * | 2010-11-05 | 2012-05-23 | 阿尔派株式会社 | 前面板装置 |
JP2014032901A (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-20 | Yazaki Corp | 充電インレット装置 |
US10498072B2 (en) | 2016-10-20 | 2019-12-03 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Waterproof connector |
JP2021034547A (ja) * | 2019-08-23 | 2021-03-01 | ホシザキ株式会社 | 操作パネルの取付構造 |
-
2005
- 2005-02-02 JP JP2005026231A patent/JP2006216133A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102469722B (zh) * | 2010-11-05 | 2016-02-17 | 阿尔派株式会社 | 前面板装置 |
JP2014032901A (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-20 | Yazaki Corp | 充電インレット装置 |
US10498072B2 (en) | 2016-10-20 | 2019-12-03 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Waterproof connector |
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