JP2006202920A - 加工装置 - Google Patents

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Shiyoshi Yokoyama
士吉 横山
Noburo Masuko
信朗 益子
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Abstract

【課題】本発明は,精巧な形状に被加工材を加工できる加工装置を提供すること,特に付加的素子を取り替えた場合であっても,所定の位置に新たな付加的素子を設置でき,再度同じ被加工材を加工できる加工装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の加工装置(1)は,被加工材搭載基盤(2)と,被加工材の位置調整機構部(3)と,付加的素子搭載基盤(4)と,付加的素子の位置調整機構部(5)と,傾斜制御機構部(6,7)と,マーキング位置感知機構部(8)と,接触感知機構部(9)と,位置決め機構部(10)と,観測機構部(11)と,光導入機構部(12)と,位置調整機構部(13)と,光源(14a,14b,14c)と制御部(15)とを具備する加工装置に関し,所定の測定系(8,9,10)によって,付加的素子と被加工材との位置関係を制御し,さらには光により二次加工を可能とすることにより上記の課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は,微細加工が可能な加工装置に関する。より詳しく説明すると,本発明は,精密に位置を制御して表面微細加工を施すことができ,さらにはレーザ光により表面加工をすることができる加工装置に関する。
付加的素子を被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を加工するための加工装置は既に知られている(例えば,特開2004-160647号公報,特開2004-148494号公報,及び特開2003-109915号公報を参照)。これらの加工装置では,付加的素子と被加工材との位置決め精度が十分でないので,基本的には微細な表面形状を有する付加的素子を被加工材に押し当てることにより被加工材の表面形状を加工していた。しかしながら,このような方法では,単に付加的素子を押し付けるだけで表面加工を施すので,加工精度がそれほど高くならないし,また微細な表面加工を施そうとすると,装置が複雑になるという問題があった。
特開2004-160647号公報 特開2004-148494号公報 特開2003-109915号公報
本発明は,精巧な形状に被加工材を加工できる加工装置を提供することを目的とする。
また,本発明は,付加的素子を取り替えた場合であっても,所定の位置に新たな付加的素子を設置でき,再度同じ被加工材を加工できる加工装置を提供することを目的とする。
本発明の加工装置は,きわめて精度よく付加的素子や被加工材の位置を制御すれば,付加的素子を取り替えて,被加工材の加工を行うことができるという知見に基づくものである。また,本発明の加工装置は,付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を加工するだけではなく,圧力の印加中又は,その後にレーザにより所定形状を描画できるので,より精巧な形状に被加工材を加工できるなどの知見に基づくものである。本発明の加工装置は,より詳細には,以下の装置などに関する。
[1] 付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を加工するための加工装置であって,
所定箇所にマーキング箇所を有し,前記被加工材を搭載するための被加工材搭載基盤と,
前記被加工材搭載基盤の位置を変化させることにより前記被加工材の位置を調整するための被加工材の位置調整機構部と,
前記付加的素子を搭載するための付加的素子搭載基盤と,
前記付加的素子搭載基盤の位置を変化させることにより付加的素子の位置、及び前記付加的素子と前記被加工材との圧力を調整するための付加的素子の位置調整機構部と,
前記被加工材搭載基盤の傾斜を制御するための第1の傾斜制御機構部と,
前記付加的素子搭載基盤の傾斜を制御するための第2の傾斜制御機構部と,
前記被加工材搭載基盤上のマーキング箇所の位置を感知するためのマーキング位置感知機構部と,
前記被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子とが接触しているかどうかを感知するための接触感知機構部と,
前記被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子との空間的位置を計測するための位置決め機構部と,
前記位置決め機構部によって計測された前記被加工材と前記付加的素子との空間的位置を観測するための観測機構部と,
前記被加工材の位置調整機構部,前記付加的素子の位置調整機構部,前記第1の傾斜制御機構部,前記第2の傾斜制御機構部,前記マーキング位置感知機構部,前記接触感知機構部,前記位置決め機構部,及び前記観測機構部のうちいずれかひとつ以上の動作を制御するための制御部と,
を具備する加工装置である。
このような加工装置であれば,付加的素子と,被加工材との位置を精密に制御できるので,付加的部材を別のものに取り替えても,取り替える前の付加的部材の位置と同様な位置において,被加工材の加工を行うことができる。よって,本発明の加工装置を用いれば,付加的素子の表面形状を比較的精密にしなくても,精度よく表面加工をすることができる加工装置を提供することができる。特に付加的素子の表面形状が2次元的であっても,他の付加的素子と取り替えて用いることにより,3次元的な加工を施すことができることとなる。また,レーザ変位計などを用いた位置決め機構部により,付加的素子と,被加工材との位置を測定し,それをフィードバックすることにより,精密に付加的素子と被加工材との位置を制御できる。さらに,マーキング位置感知機構部により,被加工材の位置や付加的素子と被加工材との位置関係を正確に再現できるので,付加的素子を換えても再現性高く加工を施すこととができることとなる。
[2] 本発明の加工装置は,好ましくは,付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を1次加工し,圧力の印加中又は,その後にレーザにより2次加工するための加工装置であって,
前記被加工材基盤,又は前記被加工材に光を導入するための光導入機構部と,
前記光導入機構部の位置を調整するための光導入機構部の位置調整機構部と,
前記光導入機構部に導入される光を発生する光源と,
前記被加工材の位置調整機構部,前記付加的素子の位置調整機構部,前記第1の傾斜制御機構部,前記第2の傾斜制御機構部,前記マーキング位置感知機構部,前記接触感知機構部,前記位置決め機構部,前記観測機構部,前記光導入機構部,前記光導入機構部の位置調整機構部及び前記光源のうちいずれかひとつ以上の動作を制御するための制御部と,
を具備する上記の加工装置である。
このような加工装置であれば,付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を1次加工し,圧力の印加中又は,その後にレーザにより2次加工できるので,さらに精度よく被加工材を加工できることとなる。なお,このような加工装置であっても,付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を1次加工し,その後,付加的素子を別のものに取り替えて被加工材に押し付け,圧力を印加し,その後にレーザにより2次加工を施しても良い。特に2次加工用のレーザとしては,パルスレーザがあげられ,それによれば精密な加工が可能となる。
[3] 本発明の加工装置は,好ましくは,前記マーキング箇所は,前記被加工材又は前記付加的素子の少なくとも3箇所に設けられ,
前記マーキング箇所が,前記被加工材又は前記付加的素子とは光学的反射率の異なる箇所であり,
前記マーキング位置感知機構部は,前記被加工材搭載基盤に前記光導入機構部から光を照射し,その反射像をCCDカメラ上に結像することによりフォーカス状態を認知し,これにより,前記被加工材搭載基盤と前記付加的素子搭載基盤の空間位置のずれを感知し, 前記空間位置のずれに関する情報を前記制御部へ伝え,
前記制御部は,前期空間位置のずれに関する情報に従って,前記第1の傾斜制御機構部,及び前記第2の傾斜制御機構部のいずれか1つ以上にフィードバックすることにより,
前記被加工材搭載基盤と前記付加的素子搭載基盤の空間位置を平行となるように制御する,上記の加工装置である。
このように,マーキング位置を用いて位置を正確に制御するので,付加的素子を取り替えても元の位置をより正確に再現できる加工装置を提供できることとなる。なお,前記被加工材のマーキング箇所が,前記被加工材とは光学的反射率の異なる箇所であり,前記付加的素子のマーキング箇所が,前記付加的素子とは光学的反射率の異なる箇所である。また,マーキング箇所は,好ましくは被加工材及び付加的素子のそれぞれに3箇所以上設けられている。
[4] 本発明の加工装置は,好ましくは,前記付加的素子又は被加工材が,光透過性を有する上記の加工装置に関する。光透過性であれば,光学系からの光が透過でき,容易に位置調整をすることができる。このような観点から,光透過性とは,観測系で観測できるだけの光量を透過しうるものであればよい。
[5] 本発明の加工装置は,好ましくは,前記被加工材の位置調整機構部は,エアーベアリングにより被加工材搭載基盤の水平位置を調整するものである,上記の加工装置である。これにより,精度の高い位置調整をすることができることとなる。
[6] 本発明の加工装置は,好ましくは,前記付加的素子の位置調整機構部は,クロスローラーベアリングにより付加的素子搭載基盤の垂直位置を調整するものである上記の加工装置である。これにより,精度の高い位置調整をすることができることとなる。
[7] 本発明の加工装置は,好ましくは,前記光源は,前記被加工材の加工に用いられるフェムト秒レーザを放射できるフェムト秒レーザ装置を含む上記加工装置である。フェムト秒レーザは,そのパルス周期が,フェムト秒オーダーのレーザである。このようなレーザは,物理化学実験などには用いられるが,高価であり,扱いが困難であることから,微細加工用の光源としては,用いられていない。しかしながら,本発明では,そのようなフェムト秒レーザをあえて用いる事により,超微細加工を施すことができる。
[8] 本発明の加工装置は,好ましくは,光硬化性樹脂を含む被加工材を加工するために用いられる上記の加工装置である。光硬化性樹脂を用いれば,光により被加工材を硬化させられるので,付加的素子以外に光によって,加工を施すことができることとなる。
本発明の加工装置は,付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を加工するだけではなく,圧力を印加中,又はその後にレーザにより所定形状を描画できるので,精巧な形状に被加工材を加工できる。
本発明の加工装置は,精密に位置決めを行うので,付加的素子を前記被加工材に押し付け,その後にレーザにより所定形状を描画しても,位置ずれを防止できるので,精巧な形状に被加工材を加工できる。
また,本発明の加工装置は,精密に位置決めを行うので,付加的素子を取り替えた場合であっても,所定位置に新たな付加的素子を設置できる。
以下,図面を用いて本発明の加工装置を説明する。図1は,本発明の加工装置の基本構成例を示す概略図である。
図1に示されるとおり,本発明の加工装置(1)は,付加的素子を被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を1次加工し,圧力を印加中又はその後にレーザにより2次加工するための加工装置であって,所定箇所にマーキング箇所を有し,前記被加工材を搭載するための被加工材搭載基盤(2)と,前記被加工材搭載基盤の位置を変化させることにより前記被加工材の位置を調整するための被加工材の位置調整機構部(3)と,前記付加的素子を搭載するための付加的素子搭載基盤(4)と,前記付加的素子搭載基盤の位置を変化させることにより付加的素子の位置、及び前記付加的素子と前記被加工材との圧力を調整するための付加的素子の位置調整機構部(5)と,前記被加工材搭載基盤の傾斜を制御するための第1の傾斜制御機構部(6)と,前記付加的素子搭載基盤の傾斜を制御するための第2の傾斜制御機構部(7)と,前記被加工材搭載基盤上のマーキング箇所の位置を感知するためのマーキング位置感知機構部(8)と,前記被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子とが接触しているかどうかを感知するための接触感知機構部(9)と,前記被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子との空間的位置を計測するための位置決め機構部(10)と,前記位置決め機構部によって計測された前記被加工材と前記付加的素子との空間的位置を観測するための観測機構部(11)と,前記被加工材基盤,又は前記被加工材に光を導入するための光導入機構部(12)と,前記光導入機構部の位置を調整するための光導入機構部の位置調整機構部(13(図2参照))と,前記光導入機構部に導入される光を発生する光源(14a,14b,14c)と,前記被加工材の位置調整機構部,前記付加的素子の位置調整機構部,前記第1の傾斜制御機構部,前記第2の傾斜制御機構部,前記マーキング位置感知機構部,前記接触感知機構部,前記位置決め機構部,前記観測機構部,前記光導入機構部,前記光導入機構部の位置調整機構部及び前記光源のうちいずれかひとつ以上の動作を制御するための制御部(15)と,を具備する。なお,図1において,20は,リモートシャッターを示し,21は,ミラーなどの光学系を示し,22は,光路の例を示し,23は,光ファイバを示し,23aは可視光用の光ファイバを示し,23bは紫外線用の光ファイバを示し,24は制御部からの制御信号に従って,ステージの位置などを制御するステージコントローラを示し,25は土台を示す。
図2は,本発明の加工装置の主要部を拡大した図である。被加工材搭載基盤(2)は,被加工材を搭載するための基盤である。被加工材搭載基盤(2)の表面形状は,平滑であることが好ましい。被加工材は,たとえば後述するように被加工材搭載基盤(2)に真空引き口(31)から吸引することにおりエアーチャックされることにより搭載され,固定される。エアーチャックとは,所定の部材を吸引することにより,空気の力を用いて所定の部材を所定の位置に固定する方法である。
被加工材はマーキング箇所を有する。マーキング(32)は,マーキング位置感知機構部がその位置を感知することにより被加工材又は被加工材搭載基盤の位置を感知するためのものである。マーキングの材質は,金属薄膜などがあげられる。マーキングは,金属薄膜(パターン)をエッチングすることにより製造できる。マーキングの数は,3カ所以上が好ましく,被加工材搭載基盤上の四隅などに設けられる。マーキングの大きさは,直径2ミクロン(程度)の円,長辺が2ミクロンの四角,十字などがあげられる。マーキングと被加工材の光透過率の比は,屈折率差が0.1以上のものがあげられる。これにより,マーキング箇所と被加工材のマーキング箇所以外の部分とを光学的に区別できる。マーキング箇所は,後述のマーキング位置感知部によって観測され,各基盤の位置あわせなどに利用される。
なお,マーキング箇所は,付加的素子にも設けられていることが好ましい。この場合,付加的素子側のマーキング箇所(33)には,前記被加工材のマーキング箇所(32)に対応した領域について光が透過するようにされていることが好ましい。このようにすることで,付加的素子と被加工材との位置が所定の位置関係にある場合にのみマーキング箇所を通じて,被加工材側のマーキング箇所(32)に光が到達し,そこで反射され,再度マーキング箇所(33)を通じて光が観測されることになる。よって,付加的素子と被加工材との位置あわせを容易に行うことができることとなる。
被加工材の位置調整機構部(3)は,被加工材搭載基盤(2)の位置を変化させることにより前記被加工材の位置を調整するための部材である。被加工材の位置調整機構部(3)は,特に水平方向に精度を持って位置を調整できるので,本明細書において“精密XY移動ステージ機構部”ともいう。位置調整機構部(3)の材質は,シリコンカーバイドセラミック,アルミ,スチール,黄銅,グラナイドがあげられる。これらの中でも小熱膨脹、高剛性、質量、加工性(ヤングモジュール値:210Gpa、熱膨張:5x10-6、密度:2.7g/cm3)の観点から,シリコンカーバイドセラミックが好ましい。シリコンカーバイドセラミックとは,シリコンとカーバイドとからなるセラミックスである。
位置調整機構部(3)は,被加工材搭載基盤(2)の位置を変化させることができるものであればよく,特に限定されない。位置調整機構部(3)として,ステージ本体を完全浮遊させリニアモータを使用するエアーベアリング方式により位置を調整するものがあげられる。エアーベアリング方式による位置制御機構部とは,被加工材搭載基盤(2)を空気上に浮かせ周囲の空気を調整することにより被加工材搭載基盤(2)の位置を微調整するための機構である。本発明の位置調整機構部(3)において,ステージの位置を制御する方式として,エアープレッシャーデプレシャー方式があげられる。エアープレッシャーデプレシャー方式とは,ステージの周囲の空気を調整することにより被加工材搭載基盤(2)の位置を微調整する方式である。エアーベアリングにおけるストロークとして,10mm×10mm〜1000mm×1000mmがあげられ,好ましくは30mm×30mm〜1000mm×1000mmであり,より好ましくは300mm×300mm〜500mm×500mm(より具体的には345mm×310mm)である。空気容器部分を大きくし,磁場を大きくとることにより,このようなストロークを得ることができる。より精密に位置を制御するためにエンコーダを用いることが好ましい。エンコーダは,たとえば4μm以下の光学式スケールエンコーダを用いることが好ましい。ここで,エンコーダとは,光学的ガラススケーラーを意味し、絶対位置を位置決め測定するものとして機能する。光学的ガラススケーラーは,精密にエッチされた格子のついたガラススケールを意味し,絶対位置を位置決め測定するものとして機能する。位置調整機構部(3)の駆動モータとして,非磁性リニアモータがあげられる。フットプリントは,幅1250mm以下×奥行き900mm以下×高さ750mm以下であることが好ましい。ここでフットプリントとは,土台を意味し,置調整機構部などを取り付けるものとして機能する。ステージ部分の重量は,550kg以下であることが好ましい。エアーベアリングにおいて,圧力が0.5Mpa以下であれば,位置調整機構部が浮遊せず,0.5Mpa以上であれば位置調整機構部が浮遊し移動制御可能である。したがって,空気部分の圧力として0.5Mpa以上があげられる。
本発明の加工装置では,基盤(2)上のマーキング箇所を認識することによって±10〜±100nm,好ましくは±10〜±80nm,より好ましくは±10〜±20nmの再現精度で半自動位置決めアライメントを行うことができる。精密XY移動ステージ機構部は、20mm四方の範囲以上の基盤の位置をも調整できる。さらに,40nm以下の分解能で基盤の位置決めを行うこともできる。本発明の位置調整機構部(3)は,光学顕微鏡方式のマーキング位置感知機構部88)による搭載の移動ステージ機構という構成を採用することにより,このような位置決め精度を達成できる。
位置調整機構部(3)は,制御部(15)からの制御信号を受けたステージコントローラ(24)からの位置制御信号に従って,その位置を制御する。これにより,被加工材位置を制御できる。なお,これらの制御信号については,被加工材搭載基盤(2)のマーキング箇所の位置を観測して,その観測情報を制御部(15)に入力し,その情報に従って制御される。
なお,土台25の材質としてグラナイト,又はスチール製ハニカム構造ブレッドボードがあげられる。グラナイトとは,熱膨張係数、熱伝導率の低いことが特徴の石材を意味する。
付加的素子搭載基盤(4)は,付加的素子(34)を搭載するため基盤である。付加的素子は,付加的素子搭載基盤(4)に吸引口(36)から吸引することによりエアーチャックされることにより搭載され,固定される。
付加的素子の位置調整機構部(5)は,付加的素子搭載基盤の位置を変化させることにより付加的素子の位置、及び前記付加的素子と前記被加工材との圧力を調整するため位置調整機構部である。付加的素子の位置調整機構部(5)は,特に垂直方向に精度を持って位置を調整できるので,本明細書において“精密Z移動ステージ機構部”ともいう。位置調整機構部(5)は,付加的素子搭載基盤(4)の位置を変化させることができ,被加工材に付加的素子を押し当てることにより,付加的素子の表面形状を被加工材へ転写できるものであればよく,特に限定されない。位置調整機構部(5)は,後述の制御部(15)と電気的に連結されており,制御部からの制御信号に従って,付加的素子搭載基盤(4)の位置を調整できるものが好ましい。
位置調整機構部(5)の位置制御機構として,いわゆるクロスローラーベアリング方式によるものがあげられる。クロスローラーベアリング方式による位置制御機構部とは,線接触ローラーを具備し,耐荷重性と剛性を硬度に保ったまま付加的素子搭載基盤(4)の位置を微調整するための機構である。
具体的なベアリング方式として,バックラッシュなしのボールスクリューを用いるものがあげられる。サーボ系の駆動モータとして,たとえばDCモータを用いればよい。エンコーダとして,リニアエンコーダを用いるものがあげられる。また,本発明の精密Z移動ステージ機構部は,十分に付加的素子を移動できるように,ストロークを100mm以上となるように設定することが好ましい。
本発明の位置調整機構部(5)は,上記のようなクロスローラーベアリング方式を採用し位置を制御できるので,好ましくは分解能40nm以下で被加工材に接近、接触、及び加圧できる。また,本発明の精密Z移動ステージ機構部は,付加的素子を順次交換する場合にも利用可能なことが好ましいので,好ましくは付加的素子を変えても±50nm以下の再現性を持って,新たな付加的素子を設置できるものがあげられる。なお,好ましくは±2μm以下の位置決め精度を達成できるものである。本発明の精密Z移動ステージ機構部は,様々な形態、材質の付加的素子を設置することができるものが望ましいので,好ましくは20kg以上の耐重量を達成できるものである。
本発明の位置調整機構部(5)は,制御部(15)からの制御信号を受けたステージコントローラ(24)からの位置制御信号に従って,その位置を制御するものである。これにより,付加的素子搭載基盤(4)や,付加的素子の位置を制御できる。なお,これらの制御信号については,被加工材のマーキング(32)の位置を観測して,その観測情報を制御部(15)に入力し,その情報に従って制御されればよい。
第1の傾斜制御機構部(6)は,被加工材搭載基盤の傾斜を制御するため機構部分である。より具体的には,第1の傾斜制御機構部(6)は,付加的素子搭載基盤に対する被加工材搭載基盤(2)の傾斜を調整し,制御するため機構部分である。第1の傾斜制御機構部(6)として,被加工材搭載基盤(2)の傾斜を制御できるものであれば特に限定されるものではない。第1の傾斜制御機構部(6)として,後述の制御部(15)と電気的に連結されており,制御部からの制御信号に従って,被加工材搭載基盤(2)の傾斜を調整できるものが好ましい。また,その調整方向としては,3軸ステージ機構(あらゆる軸方向について角度を調整できる機構)であることが好ましい。このため,本明細書では,傾斜制御機構部を“θθθ傾斜補正機構部”ともいう。制御部からの制御信号は,後述のとおり被加工材のマーキング箇所をマーキング位置感知機構部(8)で焦点調整することにより得ることができる。
傾斜制御機構部(6)は,例えば,高精度微調スクリューによって構成され,前記の制御信号に基づいて被加工材のマーキング(32)をマーキング位置感知機構部(8)で焦点調整することにより被加工材搭載基盤の傾斜を制御するものがあげられる。高精度微調スクリューを駆動するモータとして,パルスモータがあげられる。パスルモータとは,電気信号パルスをモータ部に送ることによりモータをパルス相当分回転させるモータである。傾斜制御機構部(6)は,リミットスイッチが設けられるものが好ましい。リミットスイッチとストロークエンドメカニカルリミットスイッチが好ましい。リミットスイッチとは,設置以上に傾斜機構部が移動しないための制御停止自動スイッチである。ストロークエンドメカニカルリミットスイッチとは,移動限界位置を越えて傾斜機構部が移動しないための制御停止自動スイッチである。
高精度な平行調整を行うために傾斜制御機構部(6)の各軸の分解能は,1×10-10rad〜1×10-5radであることが好ましく,費用対効果の観点から1×10-7rad〜1×10-6radであればより好ましい。本発明の傾斜制御機構部(6)は,高精度微調スクリューとそれを駆動する電動アクチュエーターという構成を備えるので,このような高精度な分解能を得ることができる。各軸方向へ±1°以上,好ましくは±2°変位させることができるものが好ましい。本発明の傾斜制御機構部(6)は,高精度微調スクリューによる電動アクチュエーターという構成を備えるので,直進精度を担保しつつ大きな変位をえることができる。
傾斜補正は,例えば、被加工材搭載基盤に光を照射し,被加工材のマーキング(例えば4カ所)の反射像を,例えば,対物レンズのような光導入機構部(12)を介して,CCDカメラ(40)によって焦点認知する。そして,その際に得られる位置情報をフィードバックして3軸ステージをそれぞれ調整すればよい。
第2の傾斜制御機構部(7)は,付加的素子搭載基盤(4)の傾斜を制御するための機構部分である。より具体的には,第2の傾斜制御機構部(7)は,被加工材搭載基盤に対する付加的素子搭載基盤の傾斜を調整し,これらの基盤が平行になるように制御するため機構部分である。第2の傾斜制御機構部(7)として,付加的素子搭載基盤の傾斜を制御できるものであれば特に限定されるものではない。第2の傾斜制御機構部(7)として,後述の制御部(15)と電気的に連結されており,制御部からの制御信号に従って,付加的素子搭載基盤の傾斜を調整できるものが好ましい。また,その調整方向としては,3軸ステージ機構(あらゆる軸方向について角度を調整できる機構)であることが好ましい。この点については,第1の傾斜制御機構部(6)と同様であり,第1の傾斜制御機構部(6)と同様のものを用いることができる。
第2の傾斜制御機構部(7)の各軸の各分解能は,高精度な平行調整を行うためには,1×10-10rad〜1×10-5radであることが好ましく,費用対効果の観点から1×10-7rad〜1×10-6radであればより好ましい。
傾斜補正は,例えば、被加工材搭載基盤に光を照射し,被加工材搭載基盤上のマーキング箇所(例えば4カ所)の反射像を,例えば,対物レンズのような光導入機構部(12)を介して,CCDカメラによって焦点認知する。そして,その際に得られる位置情報をフィードバックして3軸ステージをそれぞれ調整すればよい。
マーキング位置感知機構部(8)は,被加工材のマーキング(2b)の位置を感知するための機構部分である。マーキング位置感知機構部(8)は,たとえば,対物レンズのような光導入機構部(12)からと照明用光源(14a)からの光を照射し,反射される光をCCDカメラ(40)により観測し,観測機構部(11)によって焦点調整をすることにより,マーキング箇所の位置を観察si,これによりマーキング箇所の位置を感知するものがあげられる。対物レンズとして,長作動距離対物レンズ(×100, 作動距離13mm以上)があげられる。またCCDカメラとして,90万画素以上のものを用いることが好ましい。このような光源として照明用ハロゲンランプを用いる物があげられ,光ファイバーによる入射光学系(23a)により光を導入すればよい。なおCCDカメラは、結像調整用にXY軸移動ステージに装置されていてもよい。CCDカメラで得られた結像情報は、好ましくは,XYZ位置決めと傾斜補正時のパラメーターとしてフィードバックし、各種高精度ステージ機構部のコントロールの際に用いられる。なおCCDカメラ又は光学系は,X,Y,Z方向に移動できるようにされていることが好ましい。このようにするために,X,Y,Z方向に移動できる部位にCCDカメラを取り付け,その部位の位置を制御部からの制御信号などにより制御すればよい。マーキング位置感知機構部が感知した情報は,制御部(15)に伝えられ,各種制御(例えば,被加工材搭載基盤の位置制御など)に用いられる。
接触感知機構部(9)は,被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子とが接触しているかどうかを感知するための機構部分である。接触感知機構部(9)は,たとえば被加工材搭載基盤からの圧力を計測する圧力センサがあげられ。圧力センサにより付加的素子の接触圧力を測定するものがあげられる。圧力センサは,例えば,被加工材搭載基盤に3箇所(又は4箇所)取り付けられることが好ましい。圧力センサの感度として±25gがあげられる。
接触感知機構部(9)は,被加工材固定部に圧力センサを搭載することにより,被加工材と,付加的素子との接触圧を感知し,感知した情報を制御部(15)へ送信する。制御部は,その情報に基づいて,付加的素子搭載基盤の位置調整機構部へ,付加的素子搭載基盤の位置を制御する。なお,付加的素子へ加えられる圧力として,10g/cm2〜1kg/cm2があげられ,好ましくは30/cm2〜0.5kg/cm2である。
なお,接触感知機構部(9)自体か,又は前記接触感知機構部(9)に加えて,被加工材搭載基盤と接触する部位に温度調整機構を具備し,被加工材搭載基盤や被加工材の温度を調整することができるものが好ましい。温度調整機構の温度情報は,制御部(15)からの制御信号によって温度調整機構に伝えられ,それにより調整される。被加工材搭載基盤は、温度調整できることが好ましい。このため,温度制御ヒーターを具備することにより0℃〜200℃の範囲で0.5℃の精度でコントロールできる機構が備わっていることが好ましい。
位置決め機構部(10)は,被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子との空間的位置を計測するための機構部分である。ここで空間的位置とは,被加工材と付加的素子にあらかじめ付けたマーキング箇所を同軸上に設置した後、その距離の位置合わせである。具体的には,精密XY移動ステージ機構部表面位値と精密z移動ステージ機構部位値及び距離を高分解能で計測し,制御部(15)へ情報を伝え,その情報をもとに,制御部は位置調整機構部(5)や第2の傾斜制御機構部(7)などを制御する。測定精度は、10nm以下の分解能であることが好ましく、そのために位置決め機構部(10)は,レーザ変位計を有していることが好ましい。レーザ変位計は、好ましくは精密z移動ステージ機構部に固定されており、精密XY移動ステージ機構部表面からのレーザ反射光を検出することで、距離の変位を測定することができるものが好ましい。また、接触感知機構からの信号に対して原点決めを行うことによって、精密z移動ステージ機構部に固定された付加的素子表面と精密XY移動ステージ機構部上の被加工材表面との間隔を高精度で実測することができるものが好ましい。また、平行度も常に検知できるように、位置決め機構部(10)は、精密z移動ステージ機構部の対極位値に2カ所以上拡張し設置が可能であることが好ましく,さらに粗移動をすることができるように小型z軸ステージ(10a)を介して固定されていることが好ましい。
観測機構部(11)は,位置決め機構部によって計測された前記被加工材と前記付加的素子との空間的位置をなど観測するための任意の機構部分である。観察機構部は、位置感知機構部の設備と機能を共有し、好ましくは試料作製時にリアルタイムで状況をモニタできるようになっている。このような観測機構部の例として,対物レンズなどの光導入部(12)において,焦点が合うようにZ方向に移動可能なものがあげられる。この観測機構部(11)は,好ましくは制御部(15)と連結され,CCDカメラ(40)などの情報が制御部に入力され,その情報に基づいて観測機後部が移動し,自動的に焦点調整がなされる。
光導入機構部(12)は,被加工材搭載基盤,又は前記被加工材に光を導入するための機構部分である。光導入機構部は、観察用の照明ランプ(14a)、紫外線照明ランプ(14b)、およびパルスレーザなどの光源(14c)から発する光を被加工材へ導入するための部位である。光導入機構部は,たとえば,穴,1又は複数の対物レンズにより構成されるものがあげられる。
観察用の照明ランプと紫外線照明ランプは、同軸系とし、パルスレーザ用の光学軸は、単独系であることが好ましい。これらの光学軸は、試料面に対して垂直に入射できるようにミラーなどの光学系を調整できるようにされていることが好ましい。このような機能を達成するためミラーやフィルター類などの光学系は、微調整光学マウントに固定されていることが好ましい。なお、これらの光学部品で光の経路が妨げられないように調整されていることが好ましい。また、レーザ光導入系には、リモートシャッターが備わっていることが好ましく,リモートシャッターによればレーザ光の照射と遮断を容易に切り替えることができる。
光導入機構部の位置調整機構部(13)は,光導入機構部の位置を調整するための機構部分である。なお,光導入機構部の位置調整機構部(13)は,ある一定の位置に光導入部が固定されるようにその位置を調整するものであっても良いし,光導入機構部が移動可能なように調整できるものであっても良い。後者の場合は,例えば,制御部(15)からの制御信号に従って,光導入機構部の位置を制御できるものがあげられる。光導入機構部の位置調整機構部は好ましくは,XY方向に光導入機構部の位置を制御するものがあげられる。
光源(14a,14b,14c)は,光導入機構部に導入される光を発生するための装置である。被加工材の加工用の光源として,フェムト秒レーザがあげられる。フェムト秒レーザとは,パルス光のパルス幅がフェムト秒オーダーであるレーザを意味する。このようなレーザの周期として,100フェムト秒があげられる。また,フェムト秒レーザは,モードロックチタンサファイヤレーザーなどを用いればよい。
制御部(15)は,前記被加工材の位置調整機構部,前記付加的素子の位置調整機構部,前記第1の傾斜制御機構部,前記第2の傾斜制御機構部,前記マーキング位置感知機構部,前記接触感知機構部,前記位置決め機構部,前記観測機構部,前記光導入機構部,前記光導入機構部の位置調整機構部及び前記光源のうちいずれかひとつ以上の動作を制御するためのものである。通常はコンピュータやサーバなど制御部として機能する。本装置の制御は、1台のパーソナルコンピューターと専用のソフトウェア、およびすべての自動式ステージとセンサ類を制御するコントローラで行うことができる。本発明の制御部は,例えば測定系(8,9,10)からの情報と,入力された制御情報をもとに各機構部の動作を制御する。例えば,付加的素子と,被加工材との圧力が,100g/cm2〜150g/cm2の範囲内と設定された場合,接触感知機構部からの圧力情報に基づいて,位置調整機構部(5)の位置を制御すればよい。また,光により2次加工を施す場合は,予め位置調整機構部(13),位置調整機構部(3),又は観察機構部(11)の位置調整情報を記憶させ,制御部からそれらの機構部に制御信号を伝えることにより所定の動作をさせ,それにより光によって2次加工を施せばよい。
付加的素子は,被加工材に押し当てられ,それにより被加工材に所定の形状を転写するための素子である。付加的素子は,スタンプ(特開2004-160647号公報,特開2004-148494号公報),モールド(特開2003-109915号公報),金型,スタンパーやテンプレート(鋳型)などともよばれるものである。付加的素子は,公知の方法,例えば上記の特開2004-160647号公報,特開2004-148494号公報,又は特開2003-109915号公報に記載された方法に従って,製造することができる。
付加的素子の材質として,石英、シリコン、シリコンカーバイト、サファイヤがあげられる。付加的素子の概略形状として,格子状、又は円柱状があげられる。付加的素子の製造方法として,電子ビーム露光、光転写露光によるものがあげられる。
固定部は、精密XY移動ステージ機構部と精密z移動ステージ機構部上にそれぞれ被加工材搭載基盤と付加的素子搭載基盤を固定するための任意の部材である。これらの固定方法は、真空チャック方式があげられる。このようなエアーチャックを実現するためにそれぞれの基盤のうち,付加的素子や被加工材が搭載される部位には,たとえば直径が2インチの筒状の吸引部が設けられ,その吸引部から吸気することにより固定を実現できる。
本発明の加工装置により微細加工を行う場合,わずかなずれにより加工精度が落ちる事態が生じうる。そこで,各部位は,グラナイトガントレー(42)などに固定されることが好ましい。
以下,本発明の加工装置の動作例について説明する。第一の例は,付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を加工するため動作例である。被加工材搭載基盤が,被加工材を搭載する。一方,付加的素子搭載基盤が付加的素子を搭載する。第1の傾斜制御機構部が,制御部からの制御信号に従って,被加工材搭載基盤の傾斜を制御する。第2の傾斜制御機構部が,制御部からの制御信号に従って,付加的素子搭載基盤の傾斜を制御する。そして,制御部からの制御信号に従って,被加工材の位置調整機構部が,被加工材搭載基盤の位置を変化させることにより前記被加工材の位置(特に水平位置)を調整する。マーキング位置感知機構部が被加工材搭載基盤上のマーキング箇所の位置を感知する。そして,付加的素子の位置調整機構部が,制御部からの制御信号に従って,付加的素子搭載基盤の位置を変化させることにより付加的素子の位置、及び付加的素子と被加工材との圧力を調整する。なお付加的素子の位置のみを制御しても,付加的素子と被加工材との圧力を制御しても,これらの両方を制御することとなる。これにより,付加的素子搭載基盤と被加工材搭載基盤との垂直位置関係などが常に所定の関係に維持されることとなる。接触感知機構部が,被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子とが接触しているかどうかを感知する。さらには,付加的素子と被加工材との圧力を測定してもよく,この場合も結局はそれらが接触しているかどうか感知することとなる。接触感知機構部が感知した情報は,制御部へ伝えられても良い。変位レーザなどにより構成される位置決め機構部が,被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子との空間的位置を計測する。そして,その計測情報は,制御部に伝えられると共に,観測機構部に伝えられ,前記位置決め機構部によって計測された前記被加工材と前記付加的素子との空間的位置を観測可能とされる。制御部は,測定系などから入力された諸情報に基づいて,被加工材の位置調整機構部,付加的素子の位置調整機構部,第1の傾斜制御機構部,第2の傾斜制御機構部,マーキング位置感知機構部,接触感知機構部,位置決め機構部,及び観測機構部のうちいずれかひとつ以上の動作を制御する。なお,制御部には,パーソナルコンピューターなどに登録された制御情報を用いて,上記の各機構部の動作を制御しても良いし,測定系から得られた情報と,予め登録された情報とを併せて各機構部の動作を制御しても良い。
また,光系を用いて二次加工を施す場合は,制御部からの制御信号などにより光のパルス,出力,照射位置などを制御することにより,一度付加的素子により加工された被加工材に再加工を施す。なお,最初に光系を用いて被加工材を加工し,その後付加的素子により二次加工を施しても構わない。また,一度,付加的素子により加工を施し,その後光系を用いて二次加工を施した上で,先とは異なる付加的素子を用いてさらに加工を施しても構わない。
以下,実施例に基づいて本発明の加工装置を具体的に説明する。図3は,実施例1における加工装置の正面図(部分抽出図)である。図4は,実施例1における加工装置の側面図(部分抽出図)である。この実施例における加工装置は,図1又は図2に記載された河口装置を具現したものであるので,それらと同一の符号を付する。図5は,主に被加工材搭載基盤を中心とした,この実施例における加工装置の部分抽出図である。図中,51は,CCDカメラをX,Y方向に移動するためのステージ移動機構である。エアーベアリングステージ(3)として,ダイナム(Dynam)YX300を採用した。このものは,エアープレッシャーデェプレッシャー方式を採用した超精密エアーベアリングステージであり,完全浮遊キャリッジ+リニアモータを採用している。その分解能は,40nmであり,再現性は±10〜20nm,位置決め精度は±2μm(300x300全域)であり,ストロークは310X340mmであり,耐荷重は3Kg以上である。キャリッジとして,シリコンカーバイドセラミックス製の物を用いた。ステージ本体(42)グラナイトガントレーを用いた。
θθθステージ(6)は、ダイナムθθθステージを用いた。これは,DynamYX300キャリッジ(3)の上に設置されている。そして,高精度スクリュー(ニューポート社製LTA-HL)によりステージの角度を調整する。各スクリューによる分解能は1x10-5 rad以下,ストロークは±1°であり,モータとしてパルスモータを用いる。リミットスイッチとしてストロークエンドメカニカルリミットスイッチが用いられており,限度を超えてステージが傾斜する事態を防止する。
図6は,付加的素子搭載基盤側の本実施例における加工装置の抽出図である。付加的素子搭載基盤(4)と精密Z軸移動ステージである位置制御機構部(5)とは連動しており,一制御機構部により付加的素子搭載基盤のZ軸位置が制御され,これにより付加的素子の位置が変動されるようにされている。この精密Z軸移動ステージは図5のガントレー42に固定されている。精密Z軸移動ステージは,並進ステージTSP100を用いた。このステージの分解能は,40nmであり,再現性は±50nmであり,位置決め精度は±2μmであり,ストロークは100mmであった。また,モータとしてDCモータを用いた。エンコーダとしてリニアエンコーダを用いた。精密Z軸移動ステージの耐荷重は20Kgであった。位置決めセンサとして,キーエンス社製の高精度レーザ変位計LC-2400を用いた。
図7は,実施例1におけるレンズ系を抽出したものである。CCDカメラ(40)又は光学系は,光導入部の位置調整機構部(13)と観察機構部(11)に搭載することによりX,Y,及びZ方向に移動可能なものとした。なお,この例では位置調整機構部はXY方向に移動可能であり,観察機構部(11)はZ方向に移動可能である。ステージの分解能は0.1μm,ストロークは25mmであった。圧力センサとして昭和測器社製WBU-20Nを用いた。この圧力センサは,ひずみゲージ式加重変換器であり,定格要領は20ニュートン,許容過負荷は150%,直線性は0.015%,ヒステリシスは0.015%である。
制御系として公知のコンピュータを用いた。コントローラとしてニューポート(Newport)社製のMM4006を用いた。MM4006のサンプリングタイムは2KHzとし,MM4006のサーボタイプはPID制御とし,MM4006のインターフェースとしてGPIBを用い,ドライバーとしてNewport社製MM4006用ドライバーを用いた。また,制御に用いられるソフトウェアとして精密プレス専用ソフト搭載した。
なお,加工装置を所定の室内に置き,温度変化を±0.2℃程度とした。また,湿度変化 が30%以下とし,クリーン度がクラス1,000以上とした。エアー条件は,6〜7気圧とし,精度を設定値に対し±0.1気圧とした。エアーの流量は600リッター/分であった。消費電力は2.5KW以下であった。
上記のような加工装置を用いて,被加工材の加工を行った。この場合,ある付加的素子を用いて加工を施した後に,付加的素子を取り換えて加工を行っても,殆ど位置ずれが生じない。また,被加工材として,紫外線硬化樹脂を用い,フェムト秒レーザーにより再加工することにより,1次加工より微細な加工を施すことができる。
本発明は,加工装置として利用されうる。本発明は,特に半導体を加工するための加工装置として利用されうる。本発明はまた,フォトニック結晶などの光学素子を加工するための加工装置や,バイオ材料,高分子,医療デバイスの加工装置として利用されうる。
図1は,本発明の加工装置の基本構成例を示す概略図である。 図2は,本発明の加工装置の主要部を拡大した図である。 図3は,実施例1における加工装置の正面図(部分抽出図)である。 図4は,実施例1における加工装置の側面図(部分抽出図)である。 図5は,主に被加工材搭載基盤を中心とした,この実施例における加工装置の部分抽出図である。 図6は,付加的素子搭載基盤側の本実施例における加工装置の抽出図である。 図7は,実施例1におけるレンズ系を抽出したものである。
符号の説明
1 本発明の加工装置
2 被加工材搭載基盤
3 位置調整機構部
4 付加的素子搭載基盤
5 付加的素子の位置調整機構部
6 第1の傾斜制御機構部
7 第2の傾斜制御機構部
8 マーキング位置感知機構部
9 接触感知機構部
10 位置決め機構部
11 観測機構部
12 光導入機構部
13 光導入機構部の位置調整機構部
14 光源
14a 可視光源
14b 紫外線光源
14c フェムト秒レーザ
15 制御部
21 ミラーなどの光学系
22 光路の例
23 光ファイバ
23a 可視光用の光ファイバ
23b 紫外線用の光ファイバ
24 ステージコントローラ
25 土台
31 真空引き口
32 マーキング
33 マーキング
34 付加的素子
36 吸引口
40 CCDカメラ

Claims (8)

  1. 付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を加工するための加工装置であって,
    所定箇所にマーキング箇所を有し,前記被加工材を搭載するための被加工材搭載基盤と,
    前記被加工材搭載基盤の位置を変化させることにより前記被加工材の位置を調整するための被加工材の位置調整機構部と,
    前記付加的素子を搭載するための付加的素子搭載基盤と,
    前記付加的素子搭載基盤の位置を変化させることにより付加的素子の位置、及び前記付加的素子と前記被加工材との圧力を調整するための付加的素子の位置調整機構部と,
    前記被加工材搭載基盤の傾斜を制御するための第1の傾斜制御機構部と,
    前記付加的素子搭載基盤の傾斜を制御するための第2の傾斜制御機構部と,
    前記被加工材搭載基盤上のマーキング箇所の位置を感知するためのマーキング位置感知機構部と,
    前記被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子とが接触しているかどうかを感知するための接触感知機構部と,
    前記被加工材搭載基盤上に搭載された被加工材と,前記付加的素子搭載基盤に搭載された付加的素子との空間的位置を計測するための位置決め機構部と,
    前記位置決め機構部によって計測された前記被加工材と前記付加的素子との空間的位置を観測するための観測機構部と,
    前記被加工材の位置調整機構部,前記付加的素子の位置調整機構部,前記第1の傾斜制御機構部,前記第2の傾斜制御機構部,前記マーキング位置感知機構部,前記接触感知機構部,前記位置決め機構部,及び前記観測機構部のうちいずれかひとつ以上の動作を制御するための制御部と,
    を具備する加工装置。
  2. 付加的素子を前記被加工材に押し付け,圧力を印加することにより被加工材を1次加工し,圧力の印加中,又はその後にレーザにより2次加工するための加工装置であって,
    前記被加工材基盤,又は前記被加工材に光を導入するための光導入機構部と,
    前記光導入機構部の位置を調整するための光導入機構部の位置調整機構部と,
    前記光導入機構部に導入される光を発生する光源と,
    前記被加工材の位置調整機構部,前記付加的素子の位置調整機構部,前記第1の傾斜制御機構部,前記第2の傾斜制御機構部,前記マーキング位置感知機構部,前記接触感知機構部,前記位置決め機構部,前記観測機構部,前記光導入機構部,前記光導入機構部の位置調整機構部及び前記光源のうちいずれかひとつ以上の動作を制御するための制御部と,
    を具備する請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記マーキング箇所は,前記被加工材又は前記付加的素子の少なくとも3箇所に設けられ,
    前記マーキング箇所が,前記被加工材又は前記付加的素子とは光学的反射率の異なる箇所であり,
    前記マーキング位置感知機構部は,前記被加工材,又は前記付加的素子に前記光導入機構部から光を照射し,その反射像をCCDカメラ上に結像することによりフォーカス状態を認知し,これにより,前記被加工材搭載基盤又は前記被加工材と,前記付加的素子搭載基盤又は前記付加的素子の空間位置のずれを感知し,前記空間位置のずれに関する情報を前記制御部へ伝え,
    前記制御部は,前期空間位置のずれに関する情報に従って,前記第1の傾斜制御機構部,及び前記第2の傾斜制御機構部のいずれか1つ以上にフィードバックすることにより,
    前記被加工材搭載基盤又は前記被加工材と前記付加的素子搭載基盤又は前記付加的素子の空間位置を平行となるように制御する,請求項2に記載の加工装置。
  4. 前記付加的素子,前記被加工材のいずれか又は両方は,光透過性を有する材料により構成される,請求項2に記載の加工装置。
  5. 前記被加工材の位置調整機構部は,エアーベアリングにより被加工材搭載基盤の水平位置を調整するものである,請求項2に記載の加工装置。
  6. 前記付加的素子の位置調整機構部は,クロスローラーベアリングにより付加的素子搭載基盤の垂直位置を調整するものである,請求項2に記載の加工装置。
  7. 前記光源は,前記被加工材の加工に用いられるフェムト秒レーザを放射できるフェムト秒レーザ装置を含む,請求項2に記載の加工装置。
  8. 光硬化性樹脂を含む被加工材を加工するために用いられる,請求項2に記載の加工装置。
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