JP2006196355A - カードコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】カードコネクタにおいて、人体がメモリーカード挿入口付近に露出する回路端子に接触することを防ぐことで、回路基板上の回路へのESDを防止し、コネクタを安価且つ容易に回路基板上に搭載可能とする。
【解決手段】カードコネクタは回路基板4上に固定される筐体1と、筐体1の開口部1d近傍に保持される回路端子2と、回路基板4上に固定される保護プレート3とを備える。回路端子2は、一端が回路基板4上の回路4aに接続され、他端がカード5を収納するための空間1c側に延設されている。保護プレート3は断面形状がL字型の板金構造であり、開口部1d付近の回路端子2の露出部分を覆うように配され接地電位と接続される。静電気を帯電する人体はカード5を挿入時に保護プレート3に接触して放電し、回路端子2に触れることがない。このため、ダイオード等の保護回路がなくとも、回路基板4上の回路4aへのESDを防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】カードコネクタは回路基板4上に固定される筐体1と、筐体1の開口部1d近傍に保持される回路端子2と、回路基板4上に固定される保護プレート3とを備える。回路端子2は、一端が回路基板4上の回路4aに接続され、他端がカード5を収納するための空間1c側に延設されている。保護プレート3は断面形状がL字型の板金構造であり、開口部1d付近の回路端子2の露出部分を覆うように配され接地電位と接続される。静電気を帯電する人体はカード5を挿入時に保護プレート3に接触して放電し、回路端子2に触れることがない。このため、ダイオード等の保護回路がなくとも、回路基板4上の回路4aへのESDを防止することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、メモリーカードと回路基板上の回路とを導電接続するためのカードコネクタに関するものである。
従来のカードコネクタを図4に示す。カードコネクタは、メモリーカード15を回路基板14上の回路と接続するためのものであり、回路基板14上に固定される筐体11と、導電部材からなる回路端子12とを備えている。筐体11は、ハウジング11aと、ハウジング11aを覆うように配されるカバープレート11bとからなり、例えばxDピクチャーカード等のメモリーカード15が収納される空間11cを形成し、このメモリーカード15を空間11cに導入するための開口部11dを有している。回路端子12は、この開口部11d近傍で筐体11のハウジング11aに保持されており、一端が回路基板14上の回路に導電接続される接続点12aとなり、他端がこの接続点12aから空間11c側に延設されている。このカードコネクタには、メモリーカード15が、その端子部を下側として図の矢印方向に開口部11dから空間11cに挿入される。メモリーカード15が挿入されると、メモリーカード15の端子部と回路端子12とが摺動接触することにより、メモリーカード15と回路基板14上の回路とが導電接続される。
このようなカードコネクタにおいては、回路端子12が、メモリーカード15の挿入口である開口部11d側に露出している形状となっているため、人がメモリーカード15を挿入するときに、人体が回路端子12の露出部に接触することがある。メモリーカード15を挿入する人体が静電気を帯電していると、回路端子12に接触したときにESD(Electro‐Static Discharge)が発生して、回路基板14上の回路内部の半導体素子等が破壊されることがある。このESD破壊を防止するために、回路端子12と回路内部との間に保護ダイオード等の保護回路を設けることにより、ESDによる電流が回路内部に流れないようにする必要があった。
カードコネクタにおいて、上述のように保護回路を設けることなく、カード挿入時の静電気放電を防止するための技術としては、例えば特許文献1に記載されているような、金属のシールドプレートで覆われたメモリーカード用のカードコネクタがある。このカードコネクタは、メモリーカードと嵌合する回路端子を保持するハウジングの上面及び側面を覆うようにカバープレートを備えており、このカバープレートは、回路基板に取り付けるための取付金具を通して回路基板上の接地電位に接続される。このカバープレートのメモリーカード挿入端近傍は、一部分が切り起こされて下方へ折り曲げられた接触片とされ、このカードコネクタにメモリーカードを挿入すると、先ずメモリーカードのシールドプレートがカバープレートの接触片と接触することでカードに帯電している静電気が放電され、その後、メモリーカードの端子と回路端子とが接続されるため、ESD破壊が防止される。
実開平2−140779号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、金属のシールドプレートで覆われたメモリーカードに適用されるものであり、xDメモリーカード等の樹脂等で覆われたメモリーカードに適用できるものではない。また、カードコネクタのメモリーカード15挿入口である、筐体11の開口部11d付近に回路端子12が露出しているような構成のカードコネクタにおいては、人がメモリーカード15を挿入するときに、静電気を帯電している人体が回路端子12に直接接触してESDを起こすことがあり、特許文献1に記載の技術ではESD破壊を防止できない。回路基板14上の内部回路へのESDを防止するためには、上述のように回路端子12と回路基板14上の内部回路との間に保護回路を設ける必要があり、費用がかさみ、また、回路基板に保護回路を収納するためのスペースが必要となる等の問題点があった。
本発明は上記問題点を解消するためなされたものであり、静電気を帯電している人体がメモリーカード挿入口付近に露出する回路端子に接触することを防ぐことにより、ダイオード等の保護回路を設けることなく、回路基板上の回路へのESDを防止することができ、安価且つ容易に回路基板上に搭載することが可能なカードコネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、回路基板上に固定され、xDピクチャーカード(カードという)が端子面を下側として収納される空間を形成し、前記カードを前記空間に導入するための開口部を有する筐体と、前記開口部近傍で前記筐体に保持され、一端が回路基板上の回路に導電接続され、他端がこの回路との接続点から前記空間側に延設されて、前記筐体に前記カードが導入されるときにこのカードの端子面と摺動接触する導電部材からなる回路端子とを備えたカードコネクタにおいて、断面がL字型又はコの字型の形状を有し、前記回路端子の前記開口部付近の露出部分を覆い、前記回路基板上の接地電位に接続された板金構造でなる保護プレートを前記回路基板上に設け、前記保護プレートの前記L字型又はコの字型の形状は、前記カードの挿入時に、カード先端を前記開口部から空間へ、前記回路端子の回路基板からの高さ相当分ガイドし得る形状とされており、この保護プレートにより回路のESD(Electro‐Static Discharge)を防止したものである。
請求項2の発明は、回路基板上に固定され、片面に端子部を有するメモリーカード(カードという)が端子面を下側として収納される空間を形成し、前記カードを前記空間に導入するための開口部を有する筐体と、前記開口部近傍で前記筐体に保持され、一端が回路基板上の回路に導電接続され、他端がこの回路との接続点から前記空間側に延設されて、前記筐体に前記カードが導入されるときにこのカードの端子面と摺動接触する導電部材からなる回路端子とを備えたカードコネクタにおいて、前記回路端子の前記開口部付近の露出部分を覆い、前記回路基板上の接地電位に接続された導電部材でなる保護プレートを前記回路基板上に設け、この保護プレートにより回路のESD(Electro‐Static Discharge)を防止したものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記保護プレートは、前記カードの挿入時に、カード先端を前記開口部から空間へガイドし得る形状にされており、板金により形成されているとしたものである。
請求項1の発明によれば、xDピクチャーカードの挿入口付近に露出する回路端子を覆うように、断面がL字型又はコの字型の形状を有する板金構造でなる保護プレートを回路基板上に設け、この保護プレートを接地電位に接続したので、回路端子がこの保護プレートで確実に覆われて保護され、xDピクチャーカードを挿入するときに人体が回路端子に接触することがなくなり、回路基板上の回路へのESDを防止することができる。そして、ESD対策のためにダイオード等の保護回路を回路端子と回路基板上の回路との間に設ける必要がなくなり、安価で製造が容易な保護プレートを設けるだけでxDピクチャーカード用のカードコネクタを容易に回路基板上に搭載することが可能となる。
請求項2の発明によれば、メモリーカードの挿入口付近に露出する回路端子を覆うように、導電部材でなる保護プレートを回路基板上に設け、この保護プレートを接地電位に接続したので、メモリーカードを挿入するときに人体が回路端子に接触することがなくなり、回路基板上の回路へのESDを防止することができる。そして、ESD対策のためにダイオード等の保護回路を回路端子と回路基板上の回路との間に設ける必要がなくなり、安価な保護プレートを設けるだけでカードコネクタを容易に回路基板上に搭載することが可能となる。
請求項3の発明によれば、保護プレートを板金によって、メモリーカードを挿入する際のガイドとなるような形状に形成したので、回路端子を確実に覆うことが可能となって帯電している人体が回路端子に触れることがなくなり、より確実に回路基板上の回路へのESDが防止できる。また、保護プレートを安価且つ容易に製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1、図2(a)(b)は、本実施形態におけるカードコネクタを示す。このカードコネクタは、例えばxDピクチャーカード等のメモリーカード(以下、カードという)5と回路基板4上の回路4aとを導電接続するためのものであり、回路基板4上に固定される筐体1と、導電部材からなり筐体1に保持される回路端子2と、回路基板4上に設けられる保護プレート3とを備えている。
筐体1は、樹脂等からなるハウジング1aと、このハウジング1aを覆うように配される金属板等のカバープレート1bとからなる。この筐体1のハウジング1aとカバープレート1bは、例えばxDピクチャーカード等のメモリーカード(以下、カードとする)5が収納される空間1cを形成しており、このカード5を空間1cに導入するための開口部1dを有している。回路端子2は、この開口部1d近傍で筐体1のハウジング1aに保持されており、一端が回路基板4上の回路4aに導電接続される接続点2aとなり、他端がこの接続点2aから空間1c側に延設されている。回路端子2は、カード5の挿入口となる筐体1の開口部1d側に露出した形状となっており、回路端子2のこの露出部分を覆うように、保護プレート3が回路基板4上に配されている。保護プレート3は、例えば薄い鉄板等を板金によって形成したものであり、ハンダ3aによって回路基板4上に固定され、この固定部分で回路基板4上の回路4aに配される接地電位(図示なし)と接続されている。この保護プレート3は、図2(b)に示されるように、回路基板4上より立ち上がって回路端子2側に曲折して延ばされた、L字型形状の断面となる形状であり、カード5が挿入されるときに、カード5の先端を開口部1dから空間1cに、回路端子2の回路基板4からの高さ相当分ガイドし得るような形状とされ、回路端子2の露出部分を確実に覆うようになっている。ここで、本実施形態において、この保護プレート3は種々の形状とすることが可能であり、回路端子2の開口部1d付近の露出部分を覆う形状とすればよい。例えば、断面がL字型でなく、回路基板4上より立ち上がって回路端子2側に曲折して延ばされ、さらに下方に曲折した形状等のコの字型であってもよい。
図3は、本実施形態において、カード5が空間1cに挿入されたときのカードコネクタを示す。このカードコネクタには、カード5が、その端子部を下側として図1の矢印方向に開口部1dから空間1cに挿入される。カード5が挿入されると、カード5の端子部と回路端子2とが摺動接触することにより、カード5と回路基板4上の回路4aとが導電接続される。ここで、カード5を手で保持してこのカードコネクタに挿入する場合、保護プレート3に手が接触することがある。このとき、この人体が静電気を帯電している状態でも、この保護プレート3は回路4aに配される接地電位に接続されているので、保護プレート3に手が接触すると、人体に帯電していた電荷が接地電位に放電され、回路端子2及び回路基板4上の回路4aへのESDは発生しない。
上述のように、カード5の挿入口付近に露出する回路端子2を覆うようにL字型の保護プレート3を設けることにより、カード5を帯電している人体がカードコネクタに挿入するときでも回路端子2と接触することがなくなり、確実に回路端子2を保護して回路基板4上の回路4aへのESDを防止することが可能となる。これにより、ESD対策のためにダイオード等の保護回路を回路端子2と回路基板4上の回路4aとの間に設ける必要がなくなり、板金により安価で容易に製造可能な保護プレート3を設けるだけでカードコネクタを容易に回路基板4上に搭載することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定するものではなく、発明の範囲を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、保護プレート3を、金属のネジ等によって回路基板4に固定するとともに回路4aに配される接地電位に接続してもよく、上述と同様に回路基板4上の回路4aへのESDを防止することが可能となる。
1 筐体
1c 空間
1d 開口部
2 回路端子
2a 接続点
3 保護プレート
4 回路基板
4a 回路
5 カード
1c 空間
1d 開口部
2 回路端子
2a 接続点
3 保護プレート
4 回路基板
4a 回路
5 カード
Claims (3)
- 回路基板上に固定され、xDピクチャーカード(カードという)が端子面を下側として収納される空間を形成し、前記カードを前記空間に導入するための開口部を有する筐体と、前記開口部近傍で前記筐体に保持され、一端が回路基板上の回路に導電接続され、他端がこの回路との接続点から前記空間側に延設されて、前記筐体に前記カードが導入されるときにこのカードの端子面と摺動接触する導電部材からなる回路端子とを備えたカードコネクタにおいて、
断面がL字型又はコの字型の形状を有し、前記回路端子の前記開口部付近の露出部分を覆い、前記回路基板上の接地電位に接続された板金構造でなる保護プレートを前記回路基板上に設け、
前記保護プレートの前記L字型又はコの字型の形状は、前記カードの挿入時に、カード先端を前記開口部から空間へ、前記回路端子の回路基板からの高さ相当分ガイドし得る形状とされており、この保護プレートにより回路のESD(Electro‐Static Discharge)を防止することを特徴とするカードコネクタ。 - 回路基板上に固定され、片面に端子部を有するメモリーカード(カードという)が端子面を下側として収納される空間を形成し、前記カードを前記空間に導入するための開口部を有する筐体と、前記開口部近傍で前記筐体に保持され、一端が回路基板上の回路に導電接続され、他端がこの回路との接続点から前記空間側に延設されて、前記筐体に前記カードが導入されるときにこのカードの端子面と摺動接触する導電部材からなる回路端子とを備えたカードコネクタにおいて、
前記回路端子の前記開口部付近の露出部分を覆い、前記回路基板上の接地電位に接続された導電部材でなる保護プレートを前記回路基板上に設け、
この保護プレートにより回路のESD(Electro‐Static Discharge)を防止することを特徴とするカードコネクタ。 - 前記保護プレートは、前記カードの挿入時に、カード先端を前記開口部から空間へガイドし得る形状にされており、板金により形成されていることを特徴とする請求項2記載のカードコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005007765A JP2006196355A (ja) | 2005-01-14 | 2005-01-14 | カードコネクタ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8553387B2 (en) | 2010-06-25 | 2013-10-08 | Pegatron | Electronic device |
WO2018179942A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-04 | ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 | 電子部品 |
-
2005
- 2005-01-14 JP JP2005007765A patent/JP2006196355A/ja not_active Withdrawn
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WO2018179942A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-04 | ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 | 電子部品 |
US10998681B2 (en) | 2017-03-28 | 2021-05-04 | Sony Mobile Communications Inc. | Electronic component to reduce noise caused by the tip end of a memory card |
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