JP2006192963A - 車両用フロアリフト装置 - Google Patents

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圭吾 疋田
Masaki Kobayashi
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Abstract

【課題】 格納状態において、ステップの奥行きをより広く確保し、また、展開状態において車両ドアと可動フロアとの隙間を塞ぐことを可能とし、さらに、構成部品にかかる荷重を少なくすることが可能な車両用フロアリフト装置を提供する。
【解決手段】 可動フロア1は、先端がくの字型に屈曲された断面形状を有している。展開状態において、可動フロア1の乗降口62側の先端に設けられた非載荷部3は、先端部がドア64の車室側の側面に沿った形状とされており、また乗降用固定ステップ63側かつ乗降口62側に向かって斜めに下降する形状とされている。これにより、格納状態において非載荷部3の下端が車体中心側に傾いた態様となり、乗降用固定ステップ63の奥行きが拡大される。また、展開状態において非載荷部3のフロア面3aは他のフロア面よりも下方に位置されるので、可動フロアの先端側では荷重を支持しない。
【選択図】 図6

Description

本発明は、車両用フロアリフト装置に係り、特に、車両フロアより低い乗降用固定ステップが設けられた車両に適用され、乗降時以外はステップ上の空間を塞いで車両フロアの有効面積を拡大させる可動フロアを備えた車両用フロアリフト装置に関する。
一般に、ワンボックスカー等の車両においては、車室のフロアが比較的高く設定されているため、車両フロアの乗降口側には、一段低くなるようにステップが設けられている。しかし、単に、車両フロアの乗降口にステップを設けた従来の乗降ステップ構造では、ステップを設けた分だけ車両フロアの有効面積が小さくなるため、実用上において以下のような問題点があった。すなわち、ステップの側部や後部の車両フロア上には座席が設置されているが、これら座席に着座した乗員の足元にステップを設けたことによって凹部空間が形成されるために、乗員が不自然な着座姿勢を強いられたり、或いは車室内に積み込んだ荷物が前記凹部空間へ落下してしまったりするという問題があった。そこで、これらの事情に鑑み、種々の車両用フロアリフト装置等が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
例えば、特許文献1に記載の車両フロア構造では、スライドドアの閉扉時にステップカバーを車両フロアと同一面上に並ぶように展開させて、ステップの上部における凹部空間を塞ぐことにより車両フロア面積を確保し、また、スライドドアの開扉時には、ステップカバーを格納させて乗降口にステップが出現する構成となっている。また、特許文献2に記載のフロア装置では、可動フロアが、作動機構を手動で操作することによって車両フロアに対して回動され、ステップの上部を塞ぐ展開状態と、ステップを囲む側面に格納される格納状態との間で変位する構成となっている。
実公平7−10957号公報(第2頁、図1−図6) 特開平8−192684号公報(第2−3頁、図3)
しかしながら、特許文献1,特許文献2に記載の乗降機構では、ステップカバーや可動フロアの先端側に載荷された場合には構成部品にかかる荷重が大きくなるという問題がある。また、格納状態において、ステップの奥行きをより広く確保するためには、ステップカバーや可動フロアの回動量を大きくしなければならないという問題がある。
また、特許文献1に記載の車両フロア構造は、ステップカバーを回動させるワイヤが必要になると共に、ワイヤの配線処理が必要になるなど、装置全体の構造がたいへん複雑である。従って、上記特許文献1に記載の車両フロア構造を、一般的なワンボックスカーや、いわゆるミニバンなどの乗用車等に容易に搭載することは困難であるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両フロア面積を十分に確保することができると共に、格納状態において、ステップの奥行きをより広く確保することができる車両用フロアリフト装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、車両の乗降口に設けられたドアと可動フロアとの隙間を塞ぐことが可能な車両用フロアリフト装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、構成部品にかかる荷重を少なくして装置の小型化、軽量化を可能とし、また、装置の全体構成を簡素化することができ、低コストで製造可能とすると共に、車載性を向上させることが可能な車両用フロアリフト装置を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載の車両用フロアリフト装置によれば、車両の乗降口に設けられ、車両フロアより低い乗降用固定ステップの上方を覆うように展開された展開状態と前記乗降用固定ステップを車室に出現させるように格納された格納状態とに変位可能な可動フロアと、該可動フロアを前記展開状態と前記格納状態とに変位させる展開格納手段と、を備えた車両用フロアリフト装置において、前記可動フロアは、載荷されるフロア面を有する載荷部と、前記展開状態において前記載荷部のフロア面よりも前記乗降用固定ステップ側かつ前記乗降口側に位置されるフロア面を有する非載荷部と、を備えたことにより解決される。
このように、請求項1に記載のフロアリフト装置では、可動フロアを、乗降用固定ステップの上を覆う展開状態から格納状態へ変位させることができる。これにより、展開状態では、乗降時に乗降用固定ステップとして使用される部位を車両フロアとして使用することができ、車両フロアの有効面積を十分に確保することができる。
そして、この車両用フロアリフト装置では、可動フロアは、展開状態において乗降口側に位置される側に、非載荷部を備えている。この非載荷部のフロア面は、展開状態において、荷重が載荷される載荷部のフロア面よりも乗降用固定ステップ側、すなわち低い側に位置されている。つまり、載荷部のフロア面と非載荷部のフロア面は高低差を有している。従って、乗員の足などの荷重物体は、載荷部上に一部が載っていれば載荷部によって支持され、載荷部よりも低い非載荷部には荷重がかかることがない。つまり、このような構成により、荷重が載荷される位置を載荷部のフロア面に限定し、展開状態において乗降口側に位置する端部には、荷重が載荷されないように構成することができる。
また、請求項2に記載のように、前記展開格納手段は、一端側が前記可動フロアに接続されたリンク機構と、該リンク機構の他端側に接続された駆動部と、を備え、前記可動フロアは、前記リンク機構の作動に応じて、車体中心側の端部側に設けた回動軸まわりに前記車両フロアに対して回動されるように構成され、前記格納状態において、前記乗降用固定ステップを囲む側面のうち車体中心側の側面に沿って位置され、かつ、前記非載荷部のフロア面が前記載荷部のフロア面よりも車体中心側に位置されるように構成することができる。
このように、リンク機構を用いた簡易な構成により、可動フロアを回動させて乗降用固定ステップの上を覆う展開状態から格納状態へ変位させることができる。上記のように、可動フロアのうち、荷重を支持するのは載荷部のフロア面に限定されており、車体中心側に位置する回動軸からみて載荷部より遠い位置にある非載荷部は荷重を支持しない。従って、この可動フロアを用いると、リンク機構が支持する回転モーメント荷重は、回動軸から遠い位置にある非載荷部に載荷された場合に比べて常に小さい。従って、従来の平面状の可動フロアに比べて、可動フロアを支持するリンク機構やその接続部が支持すべき荷重を小さく想定することができ、リンク機構等の構成部品を小型化、軽量化することができる。また、リンク機構は載荷部または非載荷部のいずれに設けることもでき、設計の自由度が高い。
そして、格納状態にあるときには、可動フロアは、乗員の乗降の邪魔にならないように車体中心側の側面部に沿った態様となる。このように格納すると、展開状態における載荷部のフロア面と非載荷部のフロア面との高低差が、格納状態におけるステップの奥行きの差となり、格納状態において下端部側すなわちステップ面に近い側にある非載荷部が、車体中心側すなわちステップ奥側に引っ込んだ状態となる。従って、ステップ面の奥行きが平面状の可動フロアよりも広く確保され、乗降時の利便性が向上される。
また、請求項3に記載のように、前記非載荷部のフロア面は、より具体的には、展開状態において前記乗降口側の端部が前記乗降用固定ステップ側に傾斜する傾斜面、展開状態において前記乗降用固定ステップ側に凹んだ凹状面、のいずれかからなるように形成することができる。このように、傾斜面や凹状面とすることにより、載荷部のフロア面から連続的に設けることができる。
また、請求項4に記載のように、前記非載荷部の上方に前記ドアの一部が配設されるように構成することができる。このように、ドア側に設けられた部品が車室側に突出していても、可動フロアの上方に重なっている態様であれば、可動フロアを展開格納させることができる。
また、請求項5に記載のように、前記非載荷部は、前記展開状態において、前記載荷部と前記乗降口に設けられたドアとの隙間を塞ぐように形成することができる。このように、展開状態においてドアと可動フロアとの間の隙間部を塞ぐように構成すれば、物が隙間に落ち込むことがなく、好適である。
また、請求項6に記載のように、前記載荷部のフロア面に滑り止め部を設けることができる。このように構成すると、展開状態で載荷部に載せられた物体が載荷部よりも下側に位置する非載荷部の上に滑り落ちにくくなる。
また、請求項7に記載のように、前記載荷部のフロア面は、展開状態にあるときに前記車両フロアと面一な状態となるように構成することができる。このように構成すると、可動フロアが展開した状態にあるときに、載荷部のフロア面を含む車両フロア全体が平板状になるので、車両フロアの有効面積をより拡大することが可能となり、車両フロア面積を十分に確保することが可能となる。
また、請求項8に記載のように、前記乗降口に設けられたドアが開いたことを検出してドア開検出信号を出力すると共に、前記ドアが閉められたことを検出してドア閉検出信号を出力するドア開閉検出部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ドア開検出信号を検出することにより前記可動フロアを前記展開状態から前記格納状態に変位させ、かつ、前記ドア閉検出信号を検出することにより前記可動フロアを前記格納状態から前記展開状態に変位させるように前記駆動部を制御するように構成することができる。このように構成すると、ドアの開動作に連動して、可動フロアが自動的に格納作動されるので、乗員の乗降車時における煩わしい操作等を不要にでき好適である。また、ドアが閉じている場合には、可動フロアの格納作動を確実に行わないようにすることができる。
また、請求項9に記載のように、前記可動フロアが格納状態となったことを検出して格納状態検出信号を出力すると共に、前記可動フロアが展開状態となったことを検出して展開状態検出信号を出力する可動フロア位置検出部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記展開状態検出信号および前記格納状態検出信号のいずれか一方を検出することにより、前記駆動部の駆動を停止させるように構成することができる。このように構成すると、可動フロアが展開若しくは格納された状態となったときに自動的に停止されるので、乗員の乗降車時における煩わしい操作を不要にすることができる。
また、請求項10に記載のように、前記可動フロアに加わる荷重を検出して荷重検出信号を出力する荷重検出部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記荷重検出信号を検出することにより、前記駆動部の駆動を停止させるように構成することができる。このように構成すると、人や物が可動フロア上にある場合には、荷重を自動検出して荷重検出信号を出力することができる。そして、荷重検出信号の検出があれば駆動部の駆動を禁止し、フロアの格納作動を行わないようにする。このようにすれば、人や物が可動フロア上にある場合に、可動フロアの下降を確実に防止することが可能となる。
また、請求項11に記載のように、前記可動フロアが前記展開状態又は前記格納状態にあるときに前記リンク機構の位置規制を行うと共に、前記リンク機構との当接面に緩衝材料を備えてなるストッパー部材が設けられていると好適である。
このように、展開状態又は格納状態にあるときにリンク機構の位置規制を行うことにより、展開状態又は格納位置において確実に可動フロアの作動を停止させることができる。そして、ストッパー部材とリンク機構との当接面に緩衝材料が配設されていると、緩衝材料が押圧されて撓んだ状態でリンク機構が停止される。従って、可動フロアのガタツキを抑制することが可能となり、車室内における搭乗者の足場が安定する。また、このような構成により、展開位置又は格納位置において可動フロアを正確に停止させることができる。
また、請求項12に記載のように、前記可動フロアおよび前記展開格納手段が、単一のユニットに構成されていると、装置の全体構成を簡素化でき、これにより、車載性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、以下のような効果を奏する。
(イ)格納状態にあるときには、可動フロアは、乗降の邪魔にならないように車体中心側の側面部に沿った態様となり、格納状態において下端部側すなわちステップ面に近い側にある非載荷部が、車体中心側すなわちステップ奥側に引っ込んだ状態となる。従って、ステップ面の奥行きが平面状の可動フロアよりも広く確保され、乗降時の利便性が向上される。
(ロ)荷重が載荷される位置を載荷部のフロア面に限定し、展開状態において乗降口側となる部位には、荷重が載荷されないように構成することができる。これにより、リンク機構が支持する回転モーメント荷重は、回動軸から遠い乗降口側の端部に載荷された場合に比べて常に小さい。従って、従来の平面状の可動フロアに比べて、リンク機構等の構成部品を小型化、軽量化することができる。また、リンク機構は載荷部または非載荷部のいずれに設けることもでき、設計の自由度が高い。
(ハ)展開状態において可動フロアの上方にドア側に設けられた部品が重なっていても、可動フロアを展開格納させることができる。また、展開状態において車両ドアと可動フロアとの間の隙間部が塞がれるので、物が隙間に落ち込むことがない。
(ニ)リンク機構を用いた簡易な構成により、可動フロアを、乗降用固定ステップの上を覆う展開状態から格納状態へ変位させることができる。これにより、展開状態では、乗降時に乗降用固定ステップとして使用される部位を車両フロアとして使用することができ、車両フロアの有効面積を十分に確保することができる。
(ホ)可動フロアおよび展開格納手段が、単一のユニットに構成されているので、装置の全体構成を簡素化でき、車載性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図10は本発明の一実施形態を示す図で、図1は車両用フロアリフト装置Sの電気的な接続構成を示すブロック図、図2、図3は車両用フロアリフト装置の斜視図、図4は車両用フロアリフト装置を車両に搭載した状態を示す説明図である。また、図5は可動フロアが展開位置にある状態を示す動作説明図、図6は可動フロアが格納位置にある状態を示す動作説明図である。また、図7は展開状態における可動フロアと車両ドアの位置関係を示す説明図、図8は図7におけるA−A断面図及びB−B断面図、図9は荷重検出部の構成を占めす説明図、図10は展開格納動作中に物体が可動フロアに挟み込まれた状態を示す動作説明図である。
また、図11〜図12は、改変例の車両用フロアリフト装置に係る構成を示す図である。
(車両用フロアリフト装置の構成)
はじめに、図1〜図10を参照しながら、本発明の一実施形態に係る車両用フロアリフト装置の構成について説明する。
本実施形態に係る車両用フロアリフト装置Sは、例えば、ワンボックスカーや、いわゆるミニバンなど、車室のフロア61が比較的高く設定されているために、乗降口62に一段低く乗降用固定ステップ63が設けられた車両60に適用されるものであり、乗降時以外には乗降用固定ステップ63上の空間を塞いで車両フロア61の有効面積を拡大させるためのものである。
なお、本実施形態では、車両60の乗降口62には、ドア64(本実施形態では、車両前後方向に開閉するスライド式ドアで構成されている)が設けられており、このドア64は、車両60に備えられた不図示の電動ドア開閉装置によって、自動的に開閉されるようになっている。
本実施形態に係る車両用フロアリフト装置Sは、図1に示すように、可動フロアユニット10と、制御部40と、電源供給部50と、ドア開閉検出部70と、を有して構成されている。
可動フロアユニット10は、可動フロア1と、リンク機構20と、駆動部30と、荷重検出部80と、を主要構成とするものである。これらの構成部品は、図2、図3に示すように、連結固定部材としてのステップカバー12に連結されて一体化されている。これにより、可動フロアユニット10は、車両60に対して着脱自在なワンユニット化された装置とされている。このような可動フロアユニット10は、乗降口ステップ部に組み込むことにより、車両に容易に搭載することが可能である。また、車両から容易に取り外すことも可能である。従って、本実施形態における車両用フロアリフト装置Sは、多種多様な車種についてオプションとして後付けすることが容易となる。
ステップカバー12は、後述する可動フロア1及び駆動部30を支持するものであり、車両60の車体所定箇所に固定されている。本実施形態において、ステップカバー12は、図2に示すように、乗降用固定ステップ63を略コの字型に囲む側面部12cと、側面部12cの上端と車両フロア61とを接続する上端部12aと、側面部12cの下端と乗降用固定ステップ63とを接続する下端部12bを備えている。側面部12cの車両中心側の面には2箇所の背面切欠き部12dが形成されている。
また、本実施形態において、リンク機構20は、この背面切欠き部12dを貫通するように設けられている。リンク機構20の一端(後述する連結棒21,22)は、乗降用固定ステップ63上の空間に設けられた可動フロア1に連結されている。また、リンク機構20の他端(後述するクランク軸27)は、車両フロア61の下側の空間において、ステップカバー12の側面部12cから車両中央側へ向けて突出するように設けられた2ヶ所の支持部14に支持されるように構成されている。
なお、ステップカバー12の下端部12bと乗降用固定ステップ63は、一体に構成されていてもよい。
可動フロア1は、図4に示すように、車両60において、車両フロア61の乗降口62側に設けられた一段下がった乗降用固定ステップ63上の凹部空間を塞ぐためのものである。可動フロア1の可動フロア1の裏面には、図2に示すように、ヒンジ11a,11bが形成されており、このヒンジ11a,11bには、リンク機構20の構成要素である連結棒21,22の一端21a,22aがそれぞれ回動自在に連結されている。また、図2、図5等に示すように、可動フロア1の車両中央側に位置する一側端に設けられたヒンジ部11gには、支持ピン11cが設けられている。そして、この支持ピン11cは、ステップカバー12に設けられた支持部13に回動自在に連結されている。これにより、可動フロア1はステップカバー12に対して回動可能とされている。
可動フロア1は、本実施形態の可動フロアユニット10が車両60に搭載された状態において、展開状態にあるときに車両フロア61に連続する平面となり、車両フロア面積を十分に確保することができる。
本発明に係る可動フロア1は、その特徴的な構成として、支持ピン11cを回動軸として回動されることにより、ステップカバー12の側面部12cに沿って位置される格納状態となったときに、乗降用固定ステップ63の踏み面の奥行きが大きく確保されるように構成されている。以下、その詳細について述べる。
図5等に示すように、本実施形態では、可動フロア1は、くの字型に屈曲された断面形状を有している。可動フロア1は、展開状態において車両フロアと面一となるフロア面2aを有する載荷部2を備えている。載荷部2は平板状に形成され、一端側に上述したヒンジ部11gが形成されている。また、載荷部2の他端側には屈曲部が形成されており、載荷部2は、この屈曲部を介して、展開状態において乗降用固定ステップ63側かつ乗降口62側に向かって斜めに下降するように形成された非載荷部3に接続されている。
載荷部2には、裏面2bに上述したヒンジ11a,11bが形成され、リンク機構20と接続されている。また、載荷部2のフロア面2aには、図3、図7に示すように、滑り止め部2aaが設けられている。本実施形態では、滑り止め部2aaは、フロア面2aから突出した複数の突状部からなり、この突状部は、乗降方向(ステップ奥行き方法)に対して略垂直に設けられている。なお、滑り止め部2aaはこのような形状に限定されず、フロア面2a上のランダムな位置に多数の突部を形成する構成としてもよい。また、摩擦係数が高いシート材をフロア面2aの表面に設ける構成としてもよい。
非載荷部3は、展開状態において乗降口62側に位置する先端部3aaが、ドア64が完全に閉められた状態においてドア64との間に隙間を有しないような形状に形成されている。つまり、先端部3aaは、図7に示すように、ドア64の車室側の側面に沿った形状とされており、ドア64が車室側に突出された部位では、ステップ奥行き方向の寸法が小さくなっている。図8(a)は図7におけるA−A断面図、図8(b)は図7におけるB−B断面図である。図8(a)に示すように、ドア64が車室側に突出されていない部位では、非載荷部3のステップ奥行き方向の寸法(図8に示す寸法Y)が大きく形成されている。また、図8(a)に示すように、ドア64にポケット等が形成されて車室側に突出されている部位では、非載荷部3の先端がカットされていて奥行き寸法Yが小さい。
なお、本発明の構成では、可動フロア1のフロア面側の空間においてドア64に設けられた部品が車室側に突出していても、可動フロア1は展開格納可能である。例えば、本実施形態では、非載荷部3のフロア面3aはドア64側に向かって下降する斜面となっており、この斜面の上側であれば、ドア64側の部品が車室側に突出していても可動フロア1を展開格納させることができる。言い換えれば、可動フロア1のフロア面より上方に、ドア64側の部品を可動フロア1に重なるように配設することができる。
可動フロア1は、図6に示すように、格納状態においてステップカバー12の側面部12cに沿って位置される。このとき、図6の下方側、すなわち乗降用固定ステップ63側に位置するフロア面3aは、車体中心側(図6における矢印Aの方向)に斜めに屈曲しており、フロア面2aよりも車体中心側に位置されている。つまり、フロア面3aによって、乗降用固定ステップ63の車体中心側に拡がる空間、すなわち、逃げ部Rが形成されている。本実施形態の可動フロア1では、逃げ部Rが形成されているので、格納状態における乗降用固定ステップ63の奥行きが、平面状の可動フロアを用いた場合に比べて、逃げ部Rの奥行き方向の寸法(図6における寸法X)分だけ車体中心側に拡大されている。
そして、図6における寸法X、すなわちフロア面2aとフロア面3aの先端部3aaの奥行き方向の位置の差は、可動フロア1が展開状態にあるときには、フロア面2aとフロア面3aの先端部3aaの高低差(図5に示す寸法X)となっている。載荷部2のフロア面2aは非載荷部のフロア面3aに連続するように形成されているが、その接続部は急傾斜となっており、接続部が段差状となっている。
なお、本例において非載荷部3のフロア面3aの傾きは接続部を除き一定とされているが、フロア面3aは、傾斜が途中で変化されていても良い。また、途中に、フロア面2aと略平行または略垂直な面を含んでいても良い。
このような構成において、格納状態においてステップの奥行きが広く確保されているので、乗降時にステップに足を載せやすく、乗降性が向上されている。
また、展開状態で乗員が可動フロア1に足を載せると、図5に示すように、爪先側の足底が載荷部2のフロア面2aに当接される。一方、かかと側の足底は非載荷部のフロア面3aの上方にあるが、高低差があるためかかと側の足底とフロア面3aとは接触されず、非載荷部3には荷重は加わらない。つまり、このように構成すると、物体を可動フロア1に載せた場合に、物体の底面がフロア面2aとフロア面3aとの間の高低差以上の段差を有さなければ、物体は、必ずフロア面2aによって当接支持される。従って、荷重は通常載荷部2に加わることになり、非載荷部3には荷重は加わらない。
よって、この可動フロア1を用いると、リンク機構20が支持する回転モーメント荷重は、ヒンジ部11gからの距離が載荷部2よりも大きい非載荷部3に載荷された場合に比べて、常に小さい。従って、従来の平面状の可動フロアに比べて、可動フロアを支持するリンク機構やその接続部が支持すべき荷重が小さいので、リンク機構等の構成部品を小型化、軽量化することができる。
本実施形態では、載荷部2の裏面2bにリンク機構20が接続されているので、載荷部2に加わった荷重が、直接的にリンク機構20に伝達される。また、リンク機構20と可動フロア1との連結部としてのヒンジ11a,11bは、非載荷部3の裏面側に設けてもよい。このように構成すると、荷重が加えられる位置(載荷部2)が、可動フロア1を回動可能に支持するヒンジ部11gと、リンク機構20による可動フロア1の支持位置との中間に位置するので、可動フロア1がより確実に支持される。以上のように、荷重が加えられる部位だけでなく、荷重が加えられない部位も含めた可動フロア1全体の裏面の所望の位置に、リンク機構20を連結させることができ、リンク機構20の設計の自由度が大きくなっている。
リンク機構20は、駆動部30の出力軸である駆動軸33の回動に応じて伸長または屈曲されることにより可動フロア1を展開格納させるものであり、図2、図5等に示すように、連結棒21,22と、クランク23,24と、クランク軸27と、を有して構成されている。
連結棒21,22の一端側に設けられた連結部21a,22aは、可動フロア1の裏面側に回動自在に連結されている。そして、連結棒21,22の他端に形成された連結部21b,22bは、クランク23,24の一端に形成された連結部23a,24aに、連結ピン25,26によって各々回動自在に連結されている。また、クランク23,24は、クランク軸27を介して互いに連結されている。
クランク軸27は、一端が駆動軸33に連結されており、駆動軸33と同一の回動軸まわりに回動される。また、クランク軸27は、ステップカバー12から車両中心側に突出された支持部14を介して、ステップカバー12に支持されている。このような構成により、クランク23,24は、後述する駆動モータ31によって回動される駆動軸33の回動に基づき、駆動軸33と同一の回動軸まわりに連動して回動される。
駆動部30は、駆動モータ31と、減速機構32とを備えており、上述したように、ステップカバー12を介して車両60の車体所定箇所に支持されるものである。ステップカバー12には、支持板15を介して減速機構32が取り付けられている。
駆動モータ31は、電源供給部50から電源供給を受けることにより正逆方向に回転を切り替えて駆動するものであり、例えば、ブラシ付き直流モータ等で構成されている。駆動モータ31の回転軸31aには、図5、図6に示すように、減速機構32のウォーム32aが形成されている。本実施形態の減速機構32は、ウォーム32aと、複数のギア32b,32c,32dと、から構成されており、最終段のギア32eには、駆動軸33が形成されている。また、この駆動軸33は、クランク軸27を介してクランク23に接続されている。そして、上記構成により、駆動モータ31の駆動に伴って減速機構32が作動し、クランク23が回動するようになっている。
また、支持板15には、展開状態検出スイッチ17と、格納状態検出スイッチ18とが設けられており、可動フロア1の展開格納状態を検出することができるようになっている。すなわち、図5に示すように、可動フロア1が展開された状態にあるときには、クランク23が展開状態検出スイッチ17に当接するようになっており、これにより、展開状態検出スイッチ17がスイッチオンとなって、制御部40に展開検出信号が出力されるようになっている。同様に、図6に示すように、可動フロア1が格納された状態にあるときには、クランク23が格納状態検出スイッチ18に当接するようになっており、これにより、格納状態検出スイッチ18がスイッチオンとなって、制御部40に格納検出信号が出力されるようになっている。
なお、展開状態検出スイッチ17,格納状態検出スイッチ18は、接触型のスイッチでなくてもよく、磁気の変化を検出する近接スイッチであってもよい。また、駆動モータ31の回転軸31aや駆動軸33にエンコーダ等の検出器を設けて回動角検出を行うことにより、可動フロア1の展開格納状態を検出する構成であっても良い。また、駆動モータ31内に設けたリミットスイッチ等によって可動フロア1の展開格納状態を検出する構成であっても良い。
制御部40(図1参照)は、例えば、各種演算を行うためのCPUと、このCPUを動作させるためのプログラムが格納されたROMと、CPUによって処理された情報を一時的に保存するRAM等を備えた電気回路で構成されている。この制御部40は、後述するドア開閉検出部70からの検出信号や、上述の展開状態検出スイッチ17、格納状態検出スイッチ18からの検出信号を検出することにより、電源供給部50に電源供給指令信号を出力したり、後述する逆転回路51に配線逆転指令信号を出力したりすることができるように構成されている。なお、制御部40は、車両60に備えられた不図示の中央制御装置に一体に組み込まれていても良い。
電源供給部50(図1参照)は、車両60に備えられたバッテリを含む電源装置によって構成されており、上記制御部40からの電源供給指令信号に応じて、駆動モータ31に所定の電圧を印加することができるように構成されている。
逆転回路51は、電源供給部50と駆動モータ31との間に配設されており、制御部40からの配線逆転指令信号に応じて、電源供給部50から駆動モータ31への配線を正回転方向から逆回転方向へスイッチングして、駆動モータ31の回転方向を反転させるように構成されている。
ドア開閉検出部70(図1参照)は、車両60に備えられたドア64の開閉を検出するものであり、ドア64が閉じた状態にあるときには、ドア全閉検出信号を制御部40へ出力すると共に、ドア64が開いたときには、ドア全開検出信号を制御部40へ出力するように構成されている。
ドア開閉検出部70は、例えば、ドア64の開閉状態に応じて作動する一対のリミットスイッチにより構成されている。すなわち、このドア開閉検出部70は、ドア64が完全に開いた状態にあるときにスイッチオンとなるドア全開検出スイッチと、ドア64が完全に閉まった状態にあるときにスイッチオンとなるドア全閉検出スイッチとから構成される。このドア開閉検出部70を構成するドア全開検出スイッチおよびドア全閉検出スイッチは、車両60の乗降口62付近におけるドア64と接触可能な位置にそれぞれ配置され、スイッチオンとなったときにドア全開検出信号、ドア全閉検出信号をそれぞれ出力することができるように構成されている。
本例では、制御部40がドア全開検出信号を検出すること、つまり、ドアが64全開状態となっていることが、可動フロア1の格納作動を行うための条件とされている。
荷重検出部80(図1参照)は、可動フロア1に加わった荷重の有無を検出するためものであり、いわゆる感圧接点スイッチを備えている。すなわち、可動フロア1の載荷部2の裏面2bには、凹部2cが設けられており、この凹部2cには、第一接点80aが設けられている。また、可動フロア1とリンク機構20とを連結するヒンジ部11aには、突出部11fが形成されており、この突出部11fの先端には、第二接点80bが設けられている。
突出部11fには、バネ80cが配設されており、このバネ80cの弾性力によって、無負荷時には、図9(a)に示すように、第一接点80aと第二接点80bが離間された状態となっている。一方、可動フロア1に負荷が加わったときには、図9(b)に示すように、第一接点80aと第二接点80bが接触し、これにより、荷重検出部80から制御部40へ荷重検出信号が出力される構成となっている。そして、制御部40においては、荷重検出信号を検出することにより、電源供給部50への電源供給指令信号の出力を停止し、これにより、駆動モータ31の回転が停止されるように構成されている。
このような構成によれば、図10に示すように、乗員Pが乗降用固定ステップ63上に搭乗した状態にあるときに、可動フロア1が格納状態から展開状態へ移行し、この移行中に可動フロア1が乗員Pに接触した状態となったとき、可動フロア1の展開動作が妨げられ、可動フロア1を介してリンク機構20に荷重が加えられる。荷重検出部80は、この荷重を検出することにより、乗員Pの挟み込みを直ちに検出し、これに基づき、駆動モータ31の回転が停止される。また、展開状態から格納状態へ移行されるときに可動フロア1が乗員Pに接触した場合も同様である。以上のように、可動フロア1の作動中において可動フロア1とステップ段差部との間に乗員Pの足が挟まれた場合には、直ちに可動フロア1の作動が停止されるので、従来に比して利便性を向上させることができ好適である。
また、上記構成では、展開状態において乗員Pの足や物体が可動フロア1の上に置かれている場合にも、荷重検出信号が出力され、駆動モータ31の駆動が停止されている。従って、乗員Pの足や物体が可動フロア1の上に置かれている状態での可動フロアの不意の作動が防止されている。このように、本例では、制御部40が荷重検出信号を検出していないこと、つまり、可動フロア1の上に物体等が載せられていないことが、可動フロア1の格納作動を行うための条件とされている。そして、荷重が消滅したら直ちに格納作動を開始せず、所定時間経過後に格納作動を開始させる遅延処理を行うように構成してもよい。
なお、荷重検出部80は、上記のような接点スイッチに限らず、可動フロア1のフロア面上に配設された感圧マット等のセンサにより構成されていても良い。また、検出部の配設位置は、可動フロア1に限らず、連結棒21やクランク23等であっても良い。
また、荷重検出スイッチは、接触型のスイッチでなくてもよく、磁気の変化を検出する近接スイッチであってもよい。また、可動フロア1のヒンジ部11gにエンコーダ等の検出器を設けて回動角検出を行うことにより、可動フロア1の位置検出を行う構成であっても良い。この場合には、荷重検出部80は、エンコーダからのパルス信号に基づき、一定時間内における可動フロア1の回動角を検出することができる。そして、荷重検出部80は、駆動モータ31に電圧が印加されている状態で一定時間以上可動フロア1の回動角が変化していないと判定した場合には、障害物に接触したことにより展開格納動作が妨げられていると判定し、荷重検出信号を出力することができる。また、エンコーダは、駆動モータ31の出力軸としての回転軸31aに設けることもできる。また、回転軸31aにエンコーダの代わりにトルク検出器を設けて駆動モータ31の負荷トルクを検出し、トルク検出器が所定以上の負荷トルクを検出したと判定した場合に、荷重検出信号を出力するように構成してもよい。
また、制御部40は、荷重検出信号を検出することにより、駆動モータ31の回転を一旦停止させたのち反転させてもとの位置まで戻るような制御を行っても良い。例えば、格納状態から展開状態へ移行されるときに挟み込み検出を行った場合には、駆動モータ31の回転を一旦停止させたのち反転させ、もとの格納位置まで戻ったところで停止させる制御を行う。これにより、挟み込み状態を直ちに解除することができる。このとき、格納された可動フロア1は、一定時間停止した後、再度、展開されても良く、また、ドア64が再度閉め直されたことに応じて、再び展開作動されても良い。
なお、本発明の実施の形態は、以下のように改変することができる。
(改変例1)
上記実施例では、可動フロア1は、くの字型に屈曲された形状を有しており、非載荷部3が乗降用固定ステップ63側かつ乗降口62側に向かって斜めに下降する板状のフロア面3aを備えるように形成されていたが、本発明の可動フロアはこのような形状に限定されない。本例の可動フロア101は、上記実施例の載荷部2を備え、この載荷部2に、上記実施例の斜面状の非載荷部3に代えて、格納状態において乗降者の足の爪先部を収納可能な凹状面を有する非載荷部103を接続したものである。
図11(a)(b)に示すように、本例の非載荷部103は、板状体を円弧状に形成したものである。非載荷部103は、図11(a)に示すように、展開状態において円弧の内周側の面が上向きとなって凹状面103aがフロア面となるように載荷部2に接続されている。そして、図11(b)に示すように、格納状態において、非載荷部103の凹状面103aは、載荷部2のフロア面2aよりも車両中央側に位置される。そして、凹状面103aによって、乗降用固定ステップ63の車体中心側に拡がる空間、すなわち、逃げ部Rが形成されている。
このような構成において、乗員Pの足の爪先部をステップ奥側に踏み込んでも、爪先部は逃げ部Rの空間内に収納される。つまり、格納状態における乗降用固定ステップ63の奥行きが、平面状の可動フロアを用いた場合に比べて、逃げ部Rの奥行き方向の寸法(図11(b)における寸法X1)分だけ車体中心側に拡大されており、格納状態においてステップの奥行きが広く確保されている。従って、乗降時にステップに足を載せやすく、乗降性が向上されている。
また、可動フロアは、図12(a)(b)に示すような形状であってもよい。この可動フロア201は、凹状面を備えたより簡単な形状であって、平板状の可動フロア201のフロア面201aに凹状面203aが形成されたものである。図12(b)に示すように、この凹状面203aにより、上記凹状面103aと同様に、格納状態において、乗降用固定ステップ63の車体中心側に拡がる空間、すなわち、逃げ部Rが形成されている。これにより、格納状態における乗降用固定ステップ63の奥行きが、平面状の可動フロアを用いた場合に比べて、逃げ部Rの奥行き方向の寸法(図12(b)における寸法X2)分だけ車体中心側に拡大されており、この分だけステップの奥行きが広く確保されている。
(改変例2)
上記各実施例では、ドア全開検出信号の検出に基づきドア64が完全に開いていると判定され、かつ、可動フロア1の上に乗員の足や荷物などの荷重が加えられていないと判定されたことを条件として、可動フロア1の格納作動を行っていたが、ドア全開検出信号の検出に替えて、ドアラッチ解除信号を検出し、これに基づきドア64の開動作が開始されたと判定され、かつ、可動フロア1の上に乗員の足や荷物などの荷重が加えられていないと判定されたことを条件として、可動フロア1の格納作動を行うように構成してもよい。
すなわち、本例において、ドア64はラッチ機構を備え、このラッチ機構には、ドアラッチが回動可能に支持されている。このドアラッチは、車両60のピラーに固定されたストライカに係合可能に構成されている。ドア64が閉じた状態にあるときには、このドアラッチがフルラッチ位置にあってストライカに係合され、ストライカを拘束している。また、ラッチ機構には、ドアラッチをストライカ拘束位置に係止するためのラチェットが設けられている。ドア64が開作動されるときには、まず、このラチェットがモータによって回動されてドアラッチとラチェットとの係合が解除される。これに伴い、ドアラッチが弾性部材による付勢力によって回動されてストライカの拘束が解除される。このとき、ドア64はフルラッチ状態で最小開位置となる。
このドア開閉検出部70は、例えば、ドア64のラッチ機構が備えるドアラッチの回動状態を検出する。そして、このドアラッチがストライカを拘束した状態にあるときには、ドアラッチ拘束信号を制御部40へ出力する。そして、ドアラッチによるストライカの拘束が解除された状態にあるときには、ドアラッチ解除信号を制御部40へ出力するように構成されている。ドアラッチの回動状態は、例えばストライカが拘束状態にあるときにドアラッチに当接されてスイッチオンとなるリミットスイッチを設けて検出することができる。また、ドアラッチの回動軸に回動角を検出するセンサを設けて検出してもよい。
そして、ドア開閉検出部70は、ドア64のラッチ機構のドアラッチがストライカを拘束した状態にあるときにドアラッチ拘束信号を制御部40へ出力し、ドアラッチによるストライカの拘束が解除された状態にあるときにドアラッチ解除信号を制御部40へ出力するように構成されている。
そして、本例では、ドアラッチ解除信号が検出されたとき、すなわち、ドア64が最小開位置にある時点で可動フロアの格納作動が開始可能とされる。つまり、ドア開動作と平行して可動フロアの格納動作を行うことができる。従って、より早く乗降可能な状態とすることができ、乗降時の利便性が向上される。
(改変例3)
上記各実施例で行うドア開閉検出の他にも、乗員の座席への着座の有無を検出し、この検出結果に応じて可動フロア1が作動する構成であっても良い。また、不図示の昇降スイッチを設け、この昇降スイッチの操作状況に応じて可動フロア1が作動する構成であっても良い。
(改変例4)
上記各実施例において、展開状態又は格納状態にあるときにリンク機構20の位置規制を行うためのストッパー部材を設けることにより、展開状態又は格納位置において確実に可動フロアの作動を停止させることができる。そして、ストッパー部材とリンク機構20との当接面に緩衝材料が配設されていると、緩衝材料が押圧されて撓んだ状態でリンク機構が停止される。従って、可動フロア1のガタツキを抑制することが可能となり、車室内における搭乗者の足場が安定する。
例えば、ステップカバー12に支持された支持板15に、可動フロア1が展開された状態にあるときにクランク23に当接するストッパー部材を設け、これにより、クランク23の展開方向へのそれ以上の変位が規制されるように構成することができる。同様に、可動フロア1が格納された状態にあるときにクランク23に当接するストッパー部材を設け、これにより、クランク23の格納方向へのそれ以上の変位が規制されるように構成することができる。また、クランク23に当接するストッパー部材は、支持板15ではなく連結棒21に設けても同様に機能させることができる。また、クランク23に連結棒21に当接するストッパー部材を設け、連結棒21の変位を規制することにより、展開状態又は格納状態にあるときにリンク機構20の位置規制を行うこともできる。
また、上記ストッパー部材には、クランク23と当接される面に、ゴム素材等の弾性材料からなる緩衝材料を設けると好適である。このように構成されていると、緩衝材料が押圧されて撓んだ状態でリンク機構が停止される。そして、この緩衝材料によって、車両の振動や荷重によりリンク機構に伝達される衝撃が吸収される。従って、可動フロアのガタツキを抑制することが可能となる。
本実施形態に係る車両用フロアリフト装置は、上述のように、ワンボックスカーや、いわゆるミニバンなどのように、車両フロアから乗降口へかけて一段低くなるように乗降用固定ステップが設けられた車両以外にも、バスや福祉車両、航空機、鉄道車両等に適用することが可能である。
本実施形態に係る車両用フロアリフト装置の電気的な接続構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る車両用フロアリフト装置を示す斜視図である。 本実施形態に係る車両用フロアリフト装置を示す斜視図である。 本実施形態に係る車両用フロアリフト装置を車両に搭載した状態を示す説明図である。 本実施形態に係る車両用フロアリフト装置の動作説明図(展開状態)である。 本実施形態に係る車両用フロアリフト装置の動作説明図(格納状態)である。 展開状態における可動フロアと車両ドアの位置関係を示す説明図である。 図7におけるA−A断面図及びB−B断面図である。 荷重検出部の構成を占めす説明図である。 展開格納動作中に物体が可動フロアに挟み込まれた状態を示す動作説明図である。 改変例の車両用フロアリフト装置に係る構成を示す説明図である。 改変例の車両用フロアリフト装置に係る構成を示す説明図である。
符号の説明
1,101,201‥可動フロア、2‥載荷部、2a,201a‥フロア面、2b‥裏面、
3,103‥非載荷部、3a‥フロア面、3aa‥先端部、10‥可動フロアユニット、
11a,11b‥ヒンジ部、11c‥支持ピン、11f‥突出部、11g‥ヒンジ部、
12‥ステップカバー、12a‥上端部、12b‥下端部、12c‥側面部、
12d‥背面切欠き部、13‥支持部、14‥支持部、15‥支持板、
17‥展開状態検出スイッチ、18‥格納状態検出スイッチ、20‥リンク機構、
21,22‥連結棒、21a,22a‥連結部、23,24‥クランク、
25,26‥連結ピン、27‥クランク軸、30‥駆動部、31‥駆動モータ、
31a‥回転軸、32‥減速機構、32a‥ウォーム、
32b,32c,32d,32e‥ギア、33‥駆動軸、40‥制御部、
50‥電源供給部、51‥逆転回路、60‥車両、61‥車両フロア、62‥乗降口、
63‥乗降用固定ステップ、64‥ドア、70‥ドア開閉検出部、80‥荷重検出部、
80a‥第一接点、80b‥第二接点、80c‥バネ、103a,203a‥凹状面
A‥矢印、R‥逃げ部、S‥車両用フロアリフト装置、X,X1,X2,Y‥寸法

Claims (12)

  1. 車両の乗降口に設けられ、車両フロアより低い乗降用固定ステップの上方を覆うように展開された展開状態と前記乗降用固定ステップを車室に出現させるように格納された格納状態とに変位可能な可動フロアと、該可動フロアを前記展開状態と前記格納状態とに変位させる展開格納手段と、を備えた車両用フロアリフト装置において、
    前記可動フロアは、荷重が載荷されるフロア面を有する載荷部と、前記展開状態において前記載荷部のフロア面よりも前記乗降用固定ステップ側かつ前記乗降口側に位置されるフロア面を有する非載荷部と、を備えたことを特徴とする車両用フロアリフト装置。
  2. 前記展開格納手段は、一端側が前記可動フロアに接続されたリンク機構と、該リンク機構の他端側に接続された駆動部と、を備え、
    前記可動フロアは、前記リンク機構の作動に応じて、車体中心側の端部側に設けた回動軸まわりに前記車両フロアに対して回動されるように構成され、前記格納状態において、前記乗降用固定ステップを囲む側面に沿って位置され、かつ、前記非載荷部のフロア面が前記載荷部のフロア面よりも車体中心側に位置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用フロアリフト装置。
  3. 前記非載荷部のフロア面は、展開状態において前記乗降口側の端部が前記乗降用固定ステップ側に傾斜する傾斜面、展開状態において前記乗降用固定ステップ側に凹んだ凹状面、のいずれかからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用フロアリフト装置。
  4. 前記非載荷部の上方に前記ドアの一部が配設されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の車両用フロアリフト装置。
  5. 前記非載荷部は、前記載荷部と前記乗降口に設けられたドアとの隙間を塞ぐように形成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の車両用フロアリフト装置。
  6. 前記載荷部のフロア面に滑り止め部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用フロアリフト装置。
  7. 前記載荷部のフロア面は、展開状態にあるときに前記車両フロアと面一な状態となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項6のいずれか一項に記載の車両用フロアリフト装置。
  8. 前記乗降口に設けられたドアが開いたことを検出してドア開検出信号を出力すると共に、前記ドアが閉められたことを検出してドア閉検出信号を出力するドア開閉検出部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記ドア開検出信号を検出することにより前記可動フロアを前記展開状態から前記格納状態に変位させ、かつ、前記ドア閉検出信号を検出することにより前記可動フロアを前記格納状態から前記展開状態に変位させるように前記駆動部を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両用フロアリフト装置。
  9. 前記可動フロアが格納状態となったことを検出して格納状態検出信号を出力すると共に、前記可動フロアが展開状態となったことを検出して展開状態検出信号を出力する可動フロア位置検出部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記展開状態検出信号および前記格納状態検出信号のいずれか一方を検出することにより、前記駆動部の駆動を停止させることを特徴とする請求項2に記載の車両用フロアリフト装置。
  10. 前記可動フロアに加わる荷重を検出して荷重検出信号を出力する荷重検出部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記荷重検出信号を検出することにより、前記駆動部の駆動を停止させてなることを特徴とする請求項2に記載の車両用フロアリフト装置。
  11. 前記可動フロアが前記展開状態又は前記格納状態にあるときに前記リンク機構の位置規制を行うと共に、前記リンク機構との当接面に緩衝材料を備えてなるストッパー部材が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の車両用フロアリフト装置。
  12. 前記可動フロアおよび前記展開格納手段が、単一のユニットに構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用フロアリフト装置。
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