JP2006192826A - 液体噴射装置におけるクリーニング方法および液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置におけるクリーニング方法および液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】傾斜して配置されているヘッドを吸引しても、ドット抜けを防いで良好な描画もしくは印刷を行うことができる液体噴射装置におけるクリーニング方法および液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】本体21によりノズル55を封止する封止ステップと、本体の下側の吸引口92を通じて本体21内を吸引して負圧状態にして、ヘッド5の下側に位置するノズルの負圧とヘッド5の上側に位置するノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、ノズルから液体を吸引する第1吸引ステップと、さらに本体21内を吸引して負圧状態にして、ヘッド5の下側に位置するノズルの負圧とヘッド5の上側に位置するノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、ノズルから液体を吸引する第2吸引ステップと、を有している。
【選択図】図11

Description

本発明は、傾斜して配置されているヘッドのノズルからの液体を吸引する液体吸引装置を有する液体噴射装置におけるクリーニング方法および液体噴射装置に関する。
メディアに対して液体を噴射させる液体噴射装置として、記録ヘッドからメディアに対してインク滴を噴射させて印刷を行うインクジェット式記録装置は、記録ヘッドのノズルからメディアに対して微小なインク滴を吐出させて、所望の文字や図形等の画像を記録する。
インクジェット式記録装置は、傾斜して配置されているヘッドを有しているものがある。この種のインクジェット式記録装置は、たとえば大判プリンタである。たとえばロール紙から長尺状の紙が、傾斜したヘッドに対して送られることにより、ヘッドは紙に対して印刷をするようになっている。このような傾斜したヘッドを有するインクジェット式記録装置が開示されている(例えば特許文献1)。
特開2003−237092号公報(6頁ないし7頁、図4)
ところが特許文献1に示すインクジェット式記録装置では、ヘッドが傾いて配置されていることから、ヘッドのノズルを封止して、インクを吸引するためのキャップは、ヘッドのノズルプレート面を傾けた状態で封止する構造になっている。このために、たとえば図13に示すような問題が生じる。
図13は、従来の傾斜したヘッド1050と傾斜したキャップ1060を示している。このキャップ1060は、ヘッド1050のノズルプレート面1000を封止した状態である。キャップ1060の中には吸収材1025が収容されている。キャップ1060は、その下部に1つのインク吸引口1001を有しているだけである。このインク吸引口1001は、吸引ポンプに対して接続されている。
一方、ノズルプレート面1000には、複数のノズル1020が形成されている。複数のノズル1020は、ヘッド1050の上部1051から下部1052まで直列に間隔をおいて形成されている。各ノズル1020には、リザーバ1026を通じてインクカートリッジ(図示せず)側からインク1070が供給されるようになっている。上部1051のノズル1020と下部1052のノズル1020の間には水頭圧差Hがある。キャップ1060がノズル1020を封止した状態で、図示しない吸引ポンプが作動すると、この吸引開始とともにキャップ1060内の圧力が低下して、各ノズル1020からはキャップ1060内にインクが吸引される。
出たインクはノズルプレート面1000を伝わって下側に流れ落ちる。この時に、キャップ1060内の空気層1071も同時にインク吸引口1001から外部に排出される。へッド1050の下部1052のノズル1020とインク吸引口1001の間が、斜線で示すようにインク1072により満たされた状態になる。
この状態では、下部1052のノズル1020近くの圧力が、空気層1071の圧力よりも低くなる。すなわち上部1051側のノズル1020に加わる吸引圧よりも下部1052側のノズル1020に加わる吸引圧の方が大きくなる。
この理由としては、吸収材1025内をインクが流れる場合に、インクの流体抵抗が発生するので、インク吸引口1001からの距離が下部1052側のノズル1020よりも空気層1071が遠く、空気層1071内にある上部1051側のノズル1020よりも、下部1052側のノズル1020の圧力が低くなるからである。
上部1051側のノズル1020と下部1052側のノズル1020が水平でないために、通常下部1052側のノズル1020の方が、上部1051側のノズル1020に比べて吸引圧力が高く、言い換えれば下部1052側のノズル1020側の方が低い吸引圧でもノズルからインクが出てくることになる。
さらにこの状態では、空気層1071は、インク吸引口1001から行き場を失い排出されなくなるために、吸引動作を持続してキャップ1060内の圧力が下がってくると、インクカートリッジからのインク供給の流れF1よりも、圧力差により発生するインクの流れF2が勝り、空気層1071が上部1051側のノズル1020からヘッド1050内に逆流して入り込んでしまうという現象が生じる。
このことから、ヘッド1050の上部1051側のノズル1020には空気が入ってしまい、この後キャップ1060を取り除いてヘッド1050が各ノズル1020からインクを吐出する場合に、たとえば上部1051側の数個のノズル1020からは空気が出てしまい、インクが適切に吐出されない、いわゆるドット抜けの現象を発生しやすいという問題がある。
そこで本発明は上記課題を解消し、傾斜して配置されているヘッドを吸引しても、ドット抜けを防いで良好な描画もしくは印刷を行うことができる液体噴射装置におけるクリーニング方法および液体噴射装置を提供することを目的としている。
上記目的は、本発明にあっては、液体噴射装置に傾斜して配置されているヘッドのノズルからの液体を吸引する液体噴射装置におけるクリーニング方法であって、本体により前記ノズルを封止する封止ステップと、前記本体の下側の吸引口を通じて前記本体内を吸引して負圧状態にして、前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第1吸引ステップと、さらに前記本体内を吸引して負圧状態にして、前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第2吸引ステップと、を有していることを特徴とする液体噴射装置におけるクリーニング方法により、達成される。
本発明の構成によれば、封止ステップでは本体によりノズルを封止する。第1吸引ステップでは、本体の下側の吸引口を通じて本体内を吸引して負圧状態にして、ヘッドの下側に位置するノズルの負圧とヘッドの上側に位置するノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、ノズルから液体を吸引する。
第2吸引ステップでは、さらに本体内を吸引して負圧状態にして、ヘッドの下側に位置するノズルの負圧とヘッドの上側に位置するノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、ノズルから液体を吸引する。
これにより、第1吸引ステップと第2吸引ステップの2つのステップに分けて液体を吸引することで、下側に位置するノズルの負圧と上側に位置するノズルの負圧との差が一定値を超えないので上側のノズルに空気が逆流して入り込む現象を防ぐことができる。このために傾斜して配置されているヘッドを吸引しても、ドット抜けを防いで良好な描画もしくは印刷を行うことができる。しかも、第1吸引ステップと第2吸引ステップに吸引動作を分けて行うことにより、第1吸引ステップ終了時において下側のノズルの負圧と上側のノズルの負圧との間の圧力差をいったん減少させてから、再び第2吸引ステップにより吸引を行えることから、上下のノズルの負圧差の大幅な拡大が防げる。
本発明は、前記第1吸引ステップと前記第2吸引ステップとの間には、待ち時間が設定されていることが望ましい。
本発明の構成によれば、第1吸引ステップと第2吸引ステップの間には、待ち時間が設定されている。
この待ち時間が設定されていることにより、第1吸引ステップにおける吸引動作を一時落ち着かせて、上下のノズルの負圧差をゼロにした後に、再び第2吸引ステップを開始することができる。これにより、上下のノズル間での負圧差の拡大を防げる。
本発明は、前記第1吸引ステップは、前記第2吸引ステップに比べて低速吸引されることが望ましい。
本発明の構成によれば、第1吸引ステップは、第2吸引ステップに比べて低速吸引される。
これにより、各吸引ステップの開始時の吸引速度変化が小さくなるため高速吸引となる第2吸引ステップでも上下のノズルの負圧差の拡大を防ぐことができる。
上記目的は、本発明は、傾斜して配置されているヘッドのノズルからの液体を吸引してクリーニングする液体噴射装置であって、前記ノズルを封止するための本体と、前記本体の下側の吸引口を通じて前記本体内を吸引して負圧状態にして前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第1吸引ステップと、さらに前記本体内を吸引して負圧状態にして前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第2吸引ステップを行うための吸引手段と、を備えることを特徴とする液体噴射装置により、達成される。
これにより、第1吸引ステップと第2吸引ステップの2つのステップに分けて液体を吸引することで、下側に位置するノズルの負圧と上側に位置するノズルの負圧との差が一定値を超えないので、上側のノズルに空気が逆流して入り込む現象を防ぐことができる。このために傾斜して配置されているヘッドを吸引しても、ドット抜けを防いで良好な描画もしくは印刷を行うことができる。しかも、第1吸引ステップと第2吸引ステップに吸引動作を分けて行うことにより、第1吸引ステップ終了時において下側のノズルの負圧と上側のノズルの負圧との間の圧力差をいったん減少させてから、再び第2吸引ステップにより吸引を行えることから、上下のノズルの負圧差の大幅な拡大が防げる。
本発明は、前記本体の上側には大気開放口が設けられており、前記本体の下側には前記本体内を負圧状態にするために前記吸引手段に接続されている前記吸引口を有していることが望ましい。
本発明の構成によれば、本体の上側には大気開放口が設けられていて、本体の下側には吸引口を有している。
これにより、下側の吸引口を利用して、吸引手段は第1吸引ステップと第2吸引ステップを実施することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の液体噴射装置の好ましい実施形態を示している。
図1に示す液体噴射装置10は、たとえばいわゆるインクジェット式の大判プリンタ(Large−Format Printer)であり、インクジェット式記録装置である。
この液体噴射装置10は、本体部1、支持部2、巻き取り装置3、キャリッジ4、記録ヘッド5、プラテン6、吸着用ファン7、送りローラ8,9、操作パネル10A、そして制御部100を有している。
本体部1の中には、キャリッジ4、プラテン6、送りローラ8,9および吸着用ファン7が収容されている。キャリッジ4は記録ヘッド5を固定している。キャリッジ4および記録ヘッド5は、水平線A−A線に対して傾斜角θだけ傾けて配置されている。この傾斜角θは、たとえば60度である。キャリッジ4は、記録ヘッド5とともに図1の紙面垂直方向、すなわち主走査方向Tに沿って走査が可能である。記録ヘッド5はノズルプレート60を有していて、このノズルプレート60のノズルプレート面61は、プラテン6に対面している。プラテン6は、やはり傾斜角θで傾斜して配置されている。
記録紙Mは、ロール体12となって、本体部1の上に着脱可能に保持されている。ロール体12の記録紙Mは、送りローラ8,9の間を通りプラテン6とノズルプレート面61の間を通りそして巻き取り装置3により巻き取られるようになっている。
記録紙Mは、送りローラ8,9によりE方向に送られて巻き取り装置3により巻き取られる。たとえば送りローラ8はモータ8Aにより回転され、巻き取り装置3はモータ3Aにより回転される。
記録紙Mが記録ヘッド5とプラテン6の間を通過する際に、キャリッジ4が主走査方向Tに沿って走査することで、記録紙Mには、たとえばカラーにより描画もしくは印刷することができる。制御部100は、記録ヘッド5の圧電振動子に駆動電圧を供給してノズルからの液体の液体吐出動作の制御と、モータ8A,3Aの制御を行う。また制御部100は、モータ7Aの制御を行うことにより、吸着用ファン7が回転する。吸着用ファン7が回転することで、記録紙Mをプラテン6に吸着することができる。
図2は、図1に示す液体噴射装置10を示しているが、キャリッジ4と記録ヘッド5が、主走査方向Tに沿って移動して、プラテン6の対面位置から外れてインク吸引装置20に対面した状態を示している。このインク吸引装置20は、液体吸引装置の一例である。インク吸引装置20は、本体部1内に収容されている。このインク吸引装置20は、記録紙Mの描画もしくは印刷領域外にあるホームポジションGに配置されている。
図1と図2に示す記録ヘッド5は、インクジェット式の液体噴射ヘッドの一例であり印刷ヘッドとも呼ぶ。
図1と図2に示すキャリッジ4は、ガイドレール4A,4Aにより主走査方向Tに走査することができる。
図2に示すようにホームポジションGにあるインク吸引装置20は、キャッピングシステムまたはキャッピング手段とも呼ぶことができる。ホームポジションGに位置決めされた記録ヘッド5のノズルプレート面61は、インク吸引装置20の本体21に対面する。この本体21は、キャップとも呼ぶことができる。ノズルプレート面61はノズル面の一例である。
図2のインク吸引装置20は、吸引手段400を有しており、記録ヘッド5のノズル開口のインクの乾燥を防止する機能と、吸引ポンプ19からの負圧をノズル開口に作用させてノズル開口からインクを強制的に吸引して排出させる機能を備える。この吸引ポンプ19は、インク吸引装置20を構成する一構成要素である。インクは液体の一例である。
この他に、図4に示すようにインク吸引装置20の横には、ワイピング部材400Wが設けられている。このワイピング部材400Wは、記録ヘッド5のノズルプレート面61の吸引を行った後に、ノズルプレート面61に付着したインクを払拭する。
図3は、図1に示す液体噴射装置10の電気的な接続例を示している。インクジェット式記録装置10の制御部100は、ローカルプリンタケーブルまたは通信ネットワークを介してホストコンピュータ40のプリンタドライバ41に接続されている。プリンタドライバ41は、インクジェット式記録装置10に対して印刷やクリーニング動作あるいはインク吸引動作を実行させるためのコマンドを送るソフトウェアを搭載している。
図3に示す液体噴射装置10は、制御部100の他に、インク吸引装置20、インクカートリッジ50、記録ヘッド5、キャリッジ4、モータ3A,8A,7Aを含んでいる。
なお、図2において紙面垂直方向は主走査方向Tであり、X方向と同じ方向である。Y方向は図2において左右方向であり水平方向である。Z方向は上下方向である。X方向,Y方向,Z方向は互いに直交している。
図4はノズルプレート面61におけるノズル開口列54の配列例を示している。各ノズル開口列54は、同じ種類のインクもしくは異なる種類のインクを噴射する。異なるインクの種類とは、見かけ上の色の違いにとどまらず、インクの構成成分の種類や比率が異なることを意味する。各ノズル開口列54は、たとえば数10から数1000のノズル55から構成されている。
図4に示すように、各ノズル開口列54は、主走査方向Tに沿って間隔をおいて平行に形成されておりたとえば8列形成されている。各ノズル開口列の長手方向はU方向である。
図5は、1つのインクカートリッジ50に対してインク通路51を介して接続されているリザーバ(共通インク室)56と、複数のノズル55の形状例を示している。これらのノズル55は図4に例示する1つのノズル開口列54を構成している。各ノズル55は、それぞれ圧力室57を介してリザーバ56に接続されている。
判りやすくするために、最も上側に位置するノズルは55Aで示し、最も下側に位置するノズルは55Bで示している。
図6は、図2に示したインク吸引装置20を拡大して示している。
図6に示すインク吸引装置20は、本体21、チューブ72、吸引ポンプ19、大気開放口91および廃液タンク99を有している。本体21は、ノズルプレート面61に対面しており、本体21はノズルプレート面61の各ノズルを封止することができるものである。
図7は、図6のインク吸引装置20および記録ヘッド5の構造例をより詳しく説明している。
各インクカートリッジ50は、8つのノズル開口列に対応して接続されているが、たとえば各インクカートリッジ50は記録ヘッド5からは離れた位置に配置されている。したがって、図1に示す液体噴射装置10はいわゆるオフキャリッジ形のインクジェットプリンタである。
図6と図7では、インク吸引装置20の本体21は、ノズルプレート面61から離れた待機状態を示している。これに対して図8は、本体21がノズルプレート面61を封止している状態を示している。
図7に示すように、インク吸引装置20の本体21は、金属あるいはプラスチックにより作られており、底部21Aと4つの側面部21Bを有している。本体21の上部には、開口部21Cが形成されている。この開口部21Cの大きさは、ノズルプレート面61の大きさよりやや小さくなっていて、図8に示すようにノズルプレート面61の全てのノズル55を囲うようにして封止することができる。
吸収材22A,22Bは、本体21の中において積層して配置されている。吸収材22A,22Bは、記録ヘッド5からのインクを吸収できる材質であれば良く、たとえば発泡プラスチックであるポリビニルアルコール(PVA)を原料としたスポンジなどを用いることができる。吸収材は2層でなくても3層以上であっても良いし、1層であっても良い。
図7の本体21は、図9に示すように接続パイプ82を有している。接続パイプ82は、本体21の下部21L側に設けられている。この接続パイプ82は、底部21Aの幅方向(図7における紙面垂直方向)に関してほぼ中心位置において、底部21Aから突出して設けられている。パイプ82は、図7に示すように吸引口92に接続されている。
図7に示すように大気開放口91は、好ましくは吸収材22A,22Bを通じて開口部21C側に達している。接続パイプ82は、チューブ72の一端部に対して着脱可能に接続されている。チューブ72は、たとえばフレキシブルなプラスチック製のチューブを用いることができる。
大気開放口91は、大気開放バルブ605に接続されていて、本体21によるノズルプレート面61の封止解除の際には、この大気開放バルブ605を開けることで、本体21内の負圧を大気圧に戻せる。
チューブ72の他端部は、吸引ポンプ19に接続されている。
吸引手段400は、本体21に対して接続されているのであるが、吸引手段400は、上述したチューブ72、吸引ポンプ19を有している。
図7に示す操作部250は、本体21を、図7に示す離した状態から図8に示すように封止した状態になるようにJ方向に直線往復動作させるような機構部である。操作部250は、たとえば送りねじとモータおよびナットの組み合わせを用いることにより、本体21は、図7に示すようにノズルプレート面61から離したり、図8に示すようにノズルプレート面61に対して密着して封止することができる。
次に、上述した液体噴射装置10における液体吸引装置20による吸引動作(クリーニング動作)方法について説明する。
図7に示すように、本体21がノズルプレート面61から離れた状態から、図8に示すように本体21がノズルプレート面61に密着する。この場合に、本体21は弾性変形可能な密着部材29を有していることから、この密着部材29はノズルプレート面61の各ノズル55を封止することができる。この時には大気開放バルブ605は閉じている。
図8において、吸引ポンプ19を作動すると、各ノズル55からはインクが本体21内に吸引される。すなわち、図8と図10に示すように、吸引ポンプ19は、チューブ72を通じて、吸引口92から本体21内のインクおよび空気を同時に吸引して排出させることができる。図10は、本体21がノズルプレート面61を封止しながら記録ヘッド5内のインクを吸引している状態の模式図である。
図11は、本発明の液体噴射装置10におけるクリーニング方法の好ましい実施形態を示している。
図11(A)は、時間の経過に対する負圧の変化例を示している。縦軸の負圧は、本体21内の負圧の値である。図11(A)において、負圧ラインL1と負圧ラインL2は、図10に示すように封止状態において、吸引ポンプ19が本体21内を吸引するための吸引時の負圧設定ラインである。負圧ラインL1と負圧ラインL2の間には待ち時間(ウェイト時間)TWが設けられている。これらの負圧ラインL1,L2と待ち時間TWは、制御部100が吸引ポンプ19の動作の制御をすることで実施する。このため、制御部100は、吸引ポンプ19のソフトウェアを有している。
負圧ラインL1と負圧ラインL2は、同じ傾きの吸引による負圧設定ラインであるが、負圧ラインL1は第1吸引ステップST1であり、負圧ラインL2は第2吸引ステップST2である。
図11(A)においては、負圧ラインL1と負圧ラインL2は、一点鎖線で示している。図7に示す下側のノズル55Bの負圧曲線L3は二点鎖線で示している。上側のノズル55Aの負圧曲線L4は太い実線で示している。
負圧ラインL1は、第1吸引ステップST1において、下側のノズル55Bの負圧曲線L3における負圧の値と、上側のノズル55Aの負圧曲線L4における負圧の値の差が一定値を超えないように設定されている。同様にして負圧ラインL2は、第2吸引ステップST2において、下側のノズル55Bの負圧曲線L3における負圧の値と、上側のノズル55Aの負圧曲線L4における負圧の値の差が一定値を超えないように設定されている。
図11(B)は、下側のノズル55Bの負圧の値と上側のノズル55Aの負圧の値の差の一定レベルCVと、本発明の実施形態における下側のノズル55Bの負圧の値と上側のノズル55Aの負圧の値の差V1の曲線と、比較例としての従来の下側のノズルの負圧の値と上側のノズルの負圧の値の差V2を示している。
従来では、負圧の差V2は、上下負圧差の一定レベルCVを超えてしまっている。これに対して、本発明の実施形態における負圧の差V1は、上下負圧差の一定レベルCVを超えないようにして、図11(A)における負圧ラインL1と負圧ラインL2が設定されている。
このように、第1吸引ステップST1と第2吸引ステップST2においていずれの場合においても、下側のノズル55Bの負圧の値と上側のノズル55Aの負圧の値の差の一定レベルCVを超えないので、図10において、インクカートリッジ側からのインクの流れF1が、常に上側のノズル55Aと下側のノズル55Bの各ノズルからインクを吸引することができる。言い換えれば、本体21内の空気が上側のノズル55Aからリザーバ56側に逆流してしまうことを確実に防ぐことができる。
また、このように図11(A)に示す負圧ラインL1で示す第1吸引ステップST1と、負圧ラインL2で示す第2吸引ステップST2の2回の吸引に分けることにより、図10の本体21内を負圧にして上側から下側に至るノズル55Aないし55Bの各ノズルから空気の逆流をさせずに吸引することができる。すなわち、第1吸引ステップST1において、下側のノズルの負圧と上側のノズルの負圧との間の差をあまり拡大しないうちに終了し、次に第2吸引ステップST2によりさらにインクの吸引を行うのである。
また、待ち時間TWが第1吸引ステップST1と第2吸引ステップST2の間に設けられることにより、第1吸引ステップST1で一旦、一定の負圧で吸引した後に、さらに第2吸引ステップST2により本体内を負圧にして確実にインクを吸引することができる。このように、待ち時間TWを設ければ、上下のノズルの負圧差をゼロに戻すことができ、第2吸引ステップST2では再び圧力差がゼロからスタートできる。
図12は、本発明のさらに別の実施形態を示している。
図12(A)では、負圧ラインL1と負圧ラインL2を示している。第1吸引ステップST1では負圧ラインL1により負圧の設定を行い、負圧ラインL2では、第2吸引ステップST2において負圧の設定を行っている。負圧ラインL2の傾きは、負圧ラインL1の傾きに比べて大きく設定されている。すなわち負圧ラインL2に示すように、第1吸引ステップST1では、第2吸引ステップST2に比べてより低速で吸引するようにしている。
したがって、第1吸引ステップST1は、低速吸引ステップとも呼び、第2吸引ステップST2は高速吸引ステップとも呼ぶことができる。
図12(B)は、上下負圧差の一定レベルCVと、この一定レベルCVに対して、本発明の実施形態における負圧の差V1、および比較例における負圧の差V2を示している。この場合においても、本発明の実施形態の負圧の差V1は、上下負圧差の一定レベルCVを常に超えないように図12(A)に示す負圧ラインL1、負圧ラインL2が設定されている。
図12(A)において、第1吸引ステップST1と第2吸引ステップST2の間に、図11(A)に示すような待ち時間TWを設けるようにしても勿論構わない。
図8において、本体21によるノズルからのインクの吸引を終了したら、吸引ポンプ19を停止して、大気開放口側の大気開放バルブ605を開ける。これにより、本体21内の負圧状態は大気圧状態に戻すことができる。
本発明の実施形態では、第1吸引ステップST1では、第2吸引ステップST2に比べてより低速で吸引することにより各吸引動作開始時での吸引速度変化量を小さくすることができる。つまり、第1吸引ステップSTでは低速吸引であるがゆえに下側のノズルの負圧と上側のノズルの負圧との間の圧力差が大きくならず、それに引き続いて開始される高速吸引ステップである第2吸引ステップにおいても、開始時の吸引速度変化量が小さくなることから、上下のノズルの負圧差の大幅な拡大が防げる。
メディアMとして紙の例を挙げているがこれに限らず、紙以外の種類の記録媒体であっても勿論構わない。
本発明は、インクジェット式記録装置に限らず、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
本発明の液体噴射装置の好ましい実施形態であるインクジェット式記録装置を示す側面図。 図1のインクジェット式記録装置のホームポジション側の構造を示す図。 インクジェット式記録装置の電気的な接続例を示すブロック図。 ノズルプレート面の形状例およびインクカートリッジを示す図。 ノズル、リザーバおよびインクカートリッジの例を示す図。 インク吸引装置の本体がノズルプレート面から離れた状態を示す図。 図6の本体などの詳しい構造例を示す図。 図7の本体がノズルプレート面を封止した状態を示す図。 本発明の実施形態における本体を示す斜視図。 本発明の実施形態における本体による吸引状態の例を示す図。 本発明の液体噴射装置におけるクリーニング方法の好ましい実施形態を示す図。 本発明の液体噴射装置におけるクリーニング方法の好ましい別の実施形態を示す図。 従来のキャップによる吸引動作例を示す図。
符号の説明
5・・・記録ヘッド、10・・・液体噴射装置、19・・・吸引ポンプ、20・・・インク吸引装置(液体吸引装置の一例)、55・・・ノズル、61・・・ノズルプレート面、72・・・チューブ、82・・・接続パイプ、91・・・大気開放口、92・・・吸引口、605・・・大気開放バルブ

Claims (5)

  1. 液体噴射装置に傾斜して配置されているヘッドのノズルからの液体を吸引する液体噴射装置におけるクリーニング方法であって、
    本体により前記ノズルを封止する封止ステップと、
    前記本体の下側の吸引口を通じて前記本体内を吸引して負圧状態にして、前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第1吸引ステップと、
    さらに前記本体内を吸引して負圧状態にして、前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第2吸引ステップと、を有していることを特徴とする液体噴射装置におけるクリーニング方法。
  2. 前記第1吸引ステップと前記第2吸引ステップとの間には、待ち時間が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置におけるクリーニング方法。
  3. 前記第1吸引ステップは、前記第2吸引ステップに比べて低速吸引されることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置におけるクリーニング方法。
  4. 傾斜して配置されているヘッドのノズルからの液体を吸引してクリーニングする液体噴射装置であって、
    前記ノズルを封止するための本体と、
    前記本体の下側の吸引口を通じて前記本体内を吸引して負圧状態にして前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第1吸引ステップと、さらに前記本体内を吸引して負圧状態にして前記ヘッドの下側に位置する前記ノズルの負圧と前記ヘッドの上側に位置する前記ノズルの負圧との差が一定値を超えないようにして、前記ノズルから前記液体を吸引する第2吸引ステップを行うための吸引手段と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 前記本体の上側には大気開放口が設けられており、前記本体の下側には前記本体内を負圧状態にするために前記吸引手段に接続されている前記吸引口を有していることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
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