JP2006189981A - 医薬品地域販売統計データ作成システム - Google Patents

Abstract

【課題】医療関連施設が一意に特定されない形で迅速に必要な販売統計データを作成することができる医薬品販売統計データ作成システムを提供する。
【解決手段】
医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コード（市区郡コード）Ｃ１と、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードＣ２とを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードＣとし、コンピュータのデータ格納部１０に格納される医薬品の売上データに、医療関連施設に対応する地域販売統計用コードＣを関連付けておき、地域コード（市区郡コード）Ｃ１及び属性区分コードＣ２を組み合わせて検索条件とし、所定の売上データを抽出する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、医療関連施設を一意に特定しない形で医薬品の地域別の販売統計データを集計する医薬品地域販売統計データ作成システムに関する。

本出願人は長年にわたり各種医薬品の地域販売統計データを作成，提供する業務を行ってきたが、近年、情報のセキュリティーの観点から、医療関連施設が一意に特定されない形態での統計データの作成が要請されている。

本発明は上記した従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、医療関連施設が一意に特定されない形態の販売統計データを迅速に作成することができる医薬品販売統計データ作成システムを提供することにある。

上記目的を達成するために、請求項１に係る発明は、医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードと、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードとを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードとし、
コンピュータのデータ格納部に格納される医薬品の売上データに、医療関連施設に対応する地域販売統計用コードを関連付けておき、
前記地域コード及び属性区分コードを組み合わせて検索条件とし、所定の売上データを抽出することを特徴とする。

請求項２に係る発明は、属性は、医療関連施設の病院区分と、機能区分と、病床区分と、経営体区分と、薬局区分と、大学区分の６つのカテゴリーを備えていることを特徴とする。

請求項３に係るデータ格納構造は、医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードと、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードとを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードとし、 コンピュータのデータ格納部に、医薬品の売上データに医療関連施設に対応する地域販売統計用コードを関連付けて格納したことを特徴とする。

請求項４に係る医薬品地域販売統計データ作成装置は、医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードと、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードとを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードとし、医薬品の売上データに医療関連施設に対応する地域販売統計用コードを関連付けて格納したデータ格納部と、
前記地域コード及び属性区分コードを組み合わせて検索条件として検索命令を入力する入力部と、
当該入力部からの検索命令に応じてデータ格納部に格納された各売上データに対応付けられた地域販売統計用コードを検索して売上データを抽出するデータ処理部とを備えたことを特徴とする。

本発明によれば、地域販売統計用コードを利用して売上データの統計をとるようになっているので、個別の医療関連施設が一意に特定されず、しかも、医療関連施設の存在する地域の医療関連施設の属性を反映させることができる。
また、地域販売統計用コードは、地域コードおよび所定の属性項目の属性区分コードの桁位置が決まっているので、検索する際には、検索条件として指定された地域コードおよび属性区分コードを検索するだけで、所定条件の販売統計データを抽出することができ、統計処理がきわめて迅速にできる。

特に、属性項目として、医療関連施設の病院区分と、機能区分と、病床区分と、経営体区分と、薬局区分と、大学区分の６つのカテゴリーを備えることにより、医療関連施設の病院区分毎の売上データだけでなく、病院については、その機能や病床数の規模に応じて、有用なデータを得ることができる。
属性項目として医療関連施設の経営体区分を加えることにより、主として国公立と私立に特有なデータを得ることができる。
属性項目として大学区分を加えることにより、大学病院に特有の売上データを得ることができる。
薬局区分を加えることにより、医薬分業が進む中で医薬品の流れを把握することができる。

以下に本発明を図示し、実施の形態に基づいて説明する。
図２は本発明の実施の形態に係る医薬品販売統計データ作成装置のシステム構成を示している。
この医薬品販売統計データ作成システムは、医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードとしての市区郡コードＣ１と、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードＣ２とを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードＣとし、医薬品の売上データに医療関連施設に対応する地域販売統計用コードＣを関連付けて格納するデータ格納部１０と、市区郡コードＣ１及び属性区分コードＣ２を組み合わせて検索条件として検索命令を入力する入力部２０、入力部２０からの検索命令に応じてデータ格納部１０に格納された各売上データに対応付けられた地域販売統計用コードＣを検索して売上データを抽出するデータ処理部３０と、データ処理部３０で処理された統計データを出力する出力部４０と、を備えている。

データ格納部１０には売上データがデータベースの形態で格納されており、物理的にはコンピュータのＲＡＭ，ハードディスク，外部記憶装置等の記憶装置に記憶される。
データ処理部３０には、特に図示しないが、データ格納部１０の売上データのデータベースに対してデータの入出力を管理するデータベース管理部が含まれる。このデータ処理部３０はコンピュータの主制御部において処理される。主制御部は、特に図示しないが、通常のコンピュータのマイクロプロセッサ（ＣＰＵ）とＲＡＭ等の主記憶装置を含む構成で、主記憶装置に読み込まれたプログラムに従ってデータが処理される。プログラムは一般的にはハードディスク等の補助記憶装置に記憶され、処理実行時に主記憶装置に読み出されて実行される。
入力部２０は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置、入力画面を表示する表示装置、入出力インタフェース等によって構成される。
出力部４０は、表示装置や印刷装置などの出力装置と入出力インタフェースとで実現され、データ処理部３０によるデータ処理の結果を出力する。ネットワークを介して外部装置にデータ処理の結果を出力するようにしてもよい。

地域販売統計用コードＣは、図１（Ａ）に示すように、１４桁の情報で、５桁分の地域コードとしての市区郡コードＣ１と、９桁分の属性区分コードＣ２とで構成される。
市区郡コードＣ１は、医療関連施設の存在する市区郡を基本単位として設定されるもので、頭２桁が主として都道府県単位で区分した６０区分コードによって構成される。
６０区分コードＣ１１は、都道府県のうち、東京，大阪，北海道をそれぞれ複数に細分化し、全国を６０区分としたもので、図１（Ｂ）に示すように、各区分を識別する識別符号として２桁の数字が付される。市区郡コードＣ１は、６０区分内をさらに市区郡単位に細分化したもので、細分化した地域毎に６０区分コードＣ１１を含めて識別符号として５桁の数字が付される。この市区郡コードＣ１より地域が特定され、売上データはこの市区郡単位で抽出されて売上データの統計が取られることになる。

属性区分コードＣ２は、医療関連施設の属性について６つの属性区分、すなわち、医療関連施設の病院区分コードＣ２１と、経営体区分コードＣ２２と、機能区分コードＣ２３と、大学区分コードＣ２４と、薬局区分コードＣ２５と、病床区分コードＣ２６の６つのカテゴリーが設定されている。
医療関連施設の病院区分コードＣ２１は第６桁目に表示される。病院区分は医療関連施設の種別を区別するもので、図１（Ｃ）に示すように、１．病院、２．開業医、３．薬局の３つに区分され、それぞれを識別する識別符号として１，２，３の数字が付される。
医療関連施設の経営体区分コードＣ２２は第７桁目に表示される。この経営体区分コードの内容は、図１（Ｄ）に示すように、経営体区分として１．国立、２．公立、３．準公立、９．その他の４種類に区分され、識別符号として、１，２，３，９の数字が付される。
機能区分コードＣ２３は第８桁目に表示される。この機能区分は、図１（Ｅ）に示すように、１．特定機能、２．精神病院、３．歯科，９．その他の４種類に区分され、識別符号として１，２，３，９の数字が付される。

大学区分コードＣ２４は第９桁と第１０桁目に２桁で表示される。この大学区分は、図１（Ｆ）に示すように、１１．大学本院、１２．大学分院、９９．その他の３つに区分され、識別符号として１１，１２，９９の数字が付される。
薬局区分コードＣ２５は第１１桁と第１２桁目に２桁で表示される。この薬局区分は、図１（Ｇ）に示すように、１１．調剤（面分業）、１２．点分業、１３．その他薬局、９９．その他の４つに分類され、識別符号として１１，１２，１３，９９の数字が付される。

病床区分コードＣ２５は、第１３桁と第１４桁に２桁で表示される。この病床区分コードＣ２６は、図１（Ｈ）に示すように、１１．０−１９床、２１．２０−４９床、３１．５０−９９床、４１．１００−１９９床、５１．２００−２９９床、６１.３００−４９９床、６３．５００−６９９床、６５．７００床以上の８段階に分類され、それぞれ、区分コードとして１１，２１，３１，４１，５１，６１，６３，６５の数字が付される。
薬局についても病床数区分コードが付される。点分業の薬局については、病院との関係が１対１なので、点分業薬局の相手先である病院の薬局区分コード以外の属性区分コードＣ２が付与されるため病床数については、コード的に６５もあれば、４１もあるということになる。点分業薬局以外の場合は、病院との関係が複数又はわからないので固定のコード(１１)とする。
コンピュータのデータ格納部１０には、市区郡コードＣ１，６０区分Ｃ１１，病院区分Ｃ２１，経営体区分Ｃ２２，機能区分Ｃ２３，大学区分Ｃ２４，薬局区分Ｃ２５，病床区分Ｃ２６の各区分コードについて、区分名と対応するコード番号を関連付けたテーブルが予め設けられている。

医薬品の売上データをコンピュータのデータ格納部１０に格納する際には、図３に示すように、医療関連施設に対応する地域販売統計用コードＣが関連付けられる。売上データと統計処理用地域属性データを関連付けるためには、たとえば、各医療関連施設のＩＤと地域販売統計用コードＣを予め対応付けたテーブルを作成しておけばよい。

売上データを検索する際には、医薬品と売り上げ期間と共に、市区郡コードＣ１と属性区分コードＣ２を適宜組み合わせて検索条件とし、ＳＱＬ等によって入力部から検索指令を入力する。
検索指令には、属性区分コードＣ２は指定せず、地域コードである市区郡コードＣ１のみを指定してもよい。市区郡コードＣ１のみを指定した場合には、属性に関わり無く当該地域の全ての売り上げが抽出される。また、市区郡コードを指定しないで属性区分コードＣ２のみを指定した場合には、全地域について指定した属性区分コードのデータを抽出するようにすることもできる。

地域コードの指定は、市区郡コードＣ１のうち６０区分コードＣ１１のみを指定してもよいし、市区郡コードを指定してもよい。６０区分コードＣ１１のみを指定した場合には、当該指定地域内の全市区郡の売り上げが抽出される。市区郡コードＣ１を指定した場合には、指定した市区郡のみの売り上げが抽出される。
属性区分コードＣ２の指定は、医療関連施設の病院区分コードＣ２１と、医療関連施設の経営体区分コードＣ２２と、機能区分コードＣ２３と、大学区分コードＣ２４と、薬局区分コードＣ２５と、病床区分コードＣ２６の６つのカテゴリーから、属性区分コード名（テーブル名）または各属性区分テーブルの区分名を指定する。

たとえば、病院を指定する場合には、テーブル名として‘病院区分’、区分名として‘病院’としてデータ処理部３０に送る。データ処理部３０においては、データ格納部１０に格納された売上データから、指定医薬品についての指定売り上げ期間内の売り上げデータに付された統計用地域属性区分コードＣを検索する。統計用地域属性区分コードＣの検索は、第１桁から第５桁の数字のうち指定された地域コードＣ１に合致し、かつ、第６桁目が病院に対応する数字「１」に合致するものを抽出し、データ処理部において表形式に整えて、出力部４０に出力する。

図４，図５は実際の統計データの帳票形式での出力例である。
図４は、Ａ製品、Ｂ製品，Ｃ製品の３薬剤の‘０４年５月，６月，７月分の売上げについて、地域が「東京１」、属性が「病床区分」（８段階全区分）を検索条件としてデータを抽出したものである。
検索条件として、検索対象のＡ製品、Ｂ製品，Ｃ製品と、検索対象月の５月，６月，７月を指定すると共に、地域を「東京１」、属性区分コード名を「病床区分」と指定すると、データ処理部３０において、データ格納部１０に格納されたＡ製品、Ｂ製品，Ｃ製品の５-７月の売り上げデータが抽出され、さらに売上データの地域販売統計用コードＣの第１桁から第２桁の６０区分コードＣ１１が「東京１」に対応し、かつ、第１３桁と第１４桁の病床区分コードＣ２６が１１，２１，３１，４１，５１，６１，６３，６５に対応する売り上げデータが抽出されて帳票の形態で出力される。

図５は、Ａ製品、Ｂ製品，Ｃ製品の３薬剤の‘０４年５月，６月，７月分の売上げについて、地域として「東京１」、属性として「経営体区分」、「大学区分」を検索条件としてデータを抽出したものである。
検索条件として、検索対象のＡ製品、Ｂ製品，Ｃ製品と、検索対象月の５月，６月，７月を指定すると共に、地域を「東京１」、属性を「経営体区分」、「大学区分」として指定すると、データ処理部において、データ格納部に格納されたＡ製品、Ｂ製品，Ｃ製品の５-７月の売り上げデータを検索すると共に、これらの売上データの地域販売統計用コードＣを検索し、第１桁から第２桁の６０区分コードＣ１１が東京１に対応し、かつ、第７桁目の経営体区分コードが１，２，３，９、第９桁と第１０桁目の大学区分コードが１１，１２，９９の売り上げデータが選択され、帳票の形で出力される。

なお、本実施の形態では地域販売統計用コードの地域区分を６０区分と市区郡区分に分類し、属性区分を６つのカテゴリーとしたが、地域区分,市区郡、カテゴリーは必要に応じて、増減変更することができる。各医療関連施設の地域販売統計用コードを変更するだけでよく、簡単に変更することができる。
たとえば、地域コードＣ１については、一桁の二次医療圏コードを追加し、全体の地域販売統計用コードを１５桁としたり、機能区分コードＣ２３の中に、老人保健施設を追加するようにしてもよい。

図１は本発明の医薬品販売統計データ作成方法に用いる地域販売統計用コードの説明図である。 図２は図１の地域販売統計用コードを用いた医薬品販売統計データ作成システムの概略構成図である。 図３は図１のコードと関連付けられて格納される売上データの一例を示す図である。 図４は図１のシステムによって作成された統計データの一例を示す図である。 図５は図１のシステムによって作成された統計データの他の例を示す図である。

符号の説明

１０ データ格納部
２０ 入力部
３０ データ処理部
４０ 出力部
Ｃ 地域販売統計用コード
Ｃ１ 市区郡コード（地域コード）
Ｃ１１ ６０区分コード
Ｃ２ 属性区分コード
Ｃ２１ 病院区分コード、Ｃ２２ 経営体区分コード、Ｃ２３ 機能区分コード
Ｃ２４ 大学区分コード、Ｃ２５ 薬局区分コード、Ｃ２６ 病床区分コード

Claims (4)

1. 医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードと、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードとを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードとし、
   コンピュータのデータ格納部に格納される医薬品の売上データに、医療関連施設に対応する地域販売統計用コードを関連付けておき、
   前記地域コード及び属性区分コードを組み合わせて検索条件とし、所定の売上データを抽出することを特徴とする医薬品地域販売統計データ作成方法。
2. 属性項目は、医療関連施設の病院区分と、機能区分と、病床区分と、経営体区分と、薬局区分と、大学区分の６つのカテゴリーを備えている請求項１に記載の医薬品地域販売統計データ作成方法。
3. 医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードと、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードとを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードとし、
   コンピュータのデータ格納部に、医薬品の売上データに医療関連施設に対応する地域販売統計用コードを関連付けて格納したことを特徴とするデータ格納構造。
4. 医療関連施設の存在する地域毎に設定される地域コードと、医療関連施設の複数の属性毎に設定される属性区分コードとを、一定の桁位置に位置するように一連に並べた一連のコード情報を地域販売統計用コードとし、医薬品の売上データに医療関連施設に対応する地域販売統計用コードを関連付けて格納したデータ格納部と、
   前記地域コード及び属性区分コードを組み合わせて検索条件として検索命令を入力する入力部と、
   当該入力部からの検索命令に応じてデータ格納部に格納された各売上データに対応付けられた地域販売統計用コードを検索して売上データを抽出するデータ処理部とを備えたことを特徴とする医薬品地域販売統計データ作成装置。