JP2006181671A - ワーク加工方法およびワーク加工治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加工面の裏面側に凹凸面を有し、厚みが不均一な板状部材のようなワークに置いてもワークの変形を阻止して精密加工を可能にする。
【解決手段】 ワーク1の加工面の裏面1b側に配置して密閉空間Aを形成するチャンバ部材10と、密閉空間A内に圧力流体を供給、排出する流体供給装置14、15と、圧力流体の圧力を調整する圧力調整手段16と、ワーク加工時の負荷を測定する負荷測定手段18と、圧力流体の圧力を測定する圧力測定手段17と、前記負荷測定手段と圧力測定手段の測定結果に基づいて圧力調整手段16に対し圧力調整指令を出力する制御部20を備える。前記ワークの加工面に加工を施す際に、前記流体圧を増減制御して前記ワークの変形を抑止する。剛性の乏しいワークを加工する際にも加工力によるワークの変形を抑制して精密加工を可能にする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、薄肉品や剛性の低いワークなどを加工する際に好適なワーク加工方法およびワーク加工治具に関するものである。
自動車部品では車体総重量軽減のために極力軽量化する必要があり、例えば部品素材の肉厚を薄くしたり、アルミニウムのような比重の軽いものを使用したりして軽量化を図っている。このようにして剛性が低下した部品など(以下「ワーク」という)の表面に切削加工などを行う場合には、加工面の裏面側に台座などを設けてワークを安定した状態において加工に供している。しかし、ワークによっては、図6に示すように加工面1aの裏面側に凹凸裏面1bがあって厚みが不均一なものもあり、これに適した台座を用意することが困難な場合がある。このように剛性が低くて裏面側に台座を設けにくいワークに加工を施すと、加工時の切削力などによって図7に示すようにワークに撓み2が生じるなどして変形しまい、ワーク加工面に加工に用いる切削機3のカッターの段差跡が生じたり、びびりなどの影響により加工精度が低下してしまうという問題がある。
これに対し、設計段階でワークにリブを追加して剛性を上げることが考えられるが、設計上リブ等の追加が困難な場合があり、またリブを追加すると重量が増加してしまうという欠点もある。したがって高精度な加工をおこないたい場合、加工時の切削力などを低減することで対処せざるを得ないが、この方法では一度に切削など、加工できる量が少なくなり、加工時間が長くなってしまう欠点がある。
上記のような課題に対しては、従来、ワークの裏面側から多数のピンを押し当ててワークの支持を行うもの(例えば特許文献1、2)や流体を押し当ててワークの支持を行うもの(例えば特許文献3)が提案されている。
特許文献1に記載されたものでは、スプリングで付勢された出没自在のピンを部品の裏面側でワークに向けて多数配置することで、部品の裏面形状に倣ってピンが突出するようにし、よってワークを上記ピンで支持するようにしている。
また、特許文献2に記載されたものでは、ワークの裏面側に配置されたピンを下方側からエアなどによって上昇させてワークの裏面形状に倣ってピンが突出するようにし、さらにこれらのピンを固定することでワークを上記ピンで支持するようにしている。
さらに特許文献3に記載されたものでは、ワークの裏面側に、流体などの形状を変形させる伸縮部を配置し、該伸縮部でワークの裏面を支持するようにしている。
特開平6−143072号公報 特開平8−1462号公報 特開2000−357864号公報
しかし、上記した特許文献1、2では、ワークの裏面側で多数のピンが正確に出没してワーク裏面に倣うことが必要であり、治具が複雑でコストが嵩むとともに、前記ピンの出没が正確になされないとワークの支持が的確になされないという問題がある。また、平板状など想定される形状のもの以外には適用が困難であるという欠点もある。
また、上記特許文献1や特許文献3に示されるものでは、ワークの剛性が部分的に異なる場合に、該剛性に応えてワークを変形することなく支持することが困難であり、部分的な変形を招いて精度の良い加工を行うことが難しいという問題がある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、複雑な機構を必要とすることなくワークを加工面の裏面側で的確に保持して加工時のワークの変形をより効果的に防止することができるワーク加工方法をおよびワーク加工治具を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のうち、請求項1記載のワーク加工方法の発明は、ワークの加工面の裏面側に該ワークの裏面が空間内面の一部となる密閉空間を形成し、該密閉空間に流体を導入して前記ワークの裏面に流体圧を付与し、前記ワークの加工面に加工を施す際に、前記流体圧を増減制御して前記ワークの変形を抑止することを特徴とする。
請求項2記載のワーク加工方法の発明は、請求項1記載の発明において、前記加工時の加工負荷変化と、前記密閉空間の圧力変化とを測定し、該測定結果に基づいて前記流体圧を増減制御することを特徴とする。
請求項3記載のワーク加工方法の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記ワークの裏面に前記流体圧を付与した状態で、該ワークを粗(一次)加工して加工負荷変化と前記流体の圧力変化とを測定し、前記ワークを仕上げ(二次)加工する際に、前記測定結果に基づいて前記流体圧の増減制御を行うことを特徴とする。
請求項4記載のワーク加工方法の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記ワークは、前記加工面の裏面側に凹凸面を有し、厚みの不均一な板状部材であることを特徴とする。
請求項5記載のワーク加工治具の発明は、ワークの加工面の裏面側に配置されて該ワークの裏面が空間内面の一部となる密閉空間を形成するチャンバ部材と、該チャンバ部材を通して前記密閉空間内に圧力流体を供給、排出する流体供給装置と、前記圧力流体の圧力を調整する圧力調整手段と、ワーク加工時の負荷を測定する負荷測定手段と、前記圧力流体の圧力を測定する圧力測定手段と、前記負荷測定手段と圧力測定手段の測定結果に基づいて前記圧力調整手段に対し圧力調整指令を出力する制御部とを備えることを特徴とする。
請求項6記載のワーク加工治具の発明は、請求項5記載の発明において、前記負荷測定手段によって測定された負荷測定データと前記圧力測定手段によって測定された圧力測定データとを記憶する測定データ記憶手段を備え、前記制御部は、該測定データ記憶手段に記憶された測定データに基づいて、前記ワークが加工時に変形するのを抑止するために必要な前記圧力流体の圧力を演算する圧力演算部を備えることを特徴とする。
本発明のワーク加工方法によれば、ワークの裏面側に形成された密閉空間に流体が導入されてワークに流体圧が付与されるとともに、加工時にワークに加わる加工力によって変形しようとするワークに対し前記流体圧を増減制御することで、部分的に剛性が異なるワークに対しても効果的に変形を抑止することができる。また、加工力が強い所では流体圧を高めて加工精度を高める。なお、流体としては空気などの気体や加工油などの液体を用いることができ、気体、液体のいずれでもよく、また、具体的に特定の種別に限定されるものではない。
また、流体圧の増減制御は例えば、ワークが変形しようとする度合いに応じて行うことができる。
ワークが変形しようとする度合いは、ワークの変形に伴う加工負荷と流体圧の変化によって知ることができる。流体圧の変化のみにより上記度合いを検知するものとすると、びびりの影響や圧力応答性の悪影響などによって的確にワークの変形を把握することが難しくなるので、加工側における負荷の変化量と合わせた結果を用いるのが望ましい。
上記の負荷および流体圧の変化は、負荷測定手段および流体圧測定手段によって測定することができる。負荷の測定は、加工駆動装置のトルク測定や負荷ひずみ、負荷電流などの測定によって行うことができ、流体圧の測定は例えば密閉空間や流体の供給路において流体の圧力を直接測定することによって行うことができる。
流体圧の増減制御は、上記加工負荷および流体圧の変化などのワークが変形しようとする度合いを逐次測定、検出してワークの変形を抑止、阻止するように行うものであってもよく、予め上記加工負荷および流体圧の変化などのワークが変形しようとする度合いをデータとして取得し、該データに基づいて流体圧を増減調整するためのデータを設定するものであってもよい。上記データを予め取得する方法としては、ワークの標準試料に対しワークと同等の加工を施して、その際に負荷変化、流体圧変化などを測定して記憶しておく。また、ワークを粗(一次)加工、仕上げ(二次)加工等のように複数回に亘り加工する場合には、粗(一次)加工時に負荷変化、流体圧変化などを測定して記憶しておき、該データを用いて求めた設定流体圧に従って一次加工に続く仕上げ(二次)加工時に前のデータに基づいて流体圧の増減制御を行うことができる。
上記したデータの記憶は、RAM、フラッシュメモリ、HDD等の随時読み書き可能な記憶手段を用いて行うことができる。本発明としては、特定の記憶手段に限定されるものではない。また、流体圧の増減制御は、負荷変化、流体圧変化に基づいて算出される設定流体圧により行うことができる。該設定流体圧は、制御部に備える圧力演算部によって行うことができる。該圧力演算部および制御部は、CPUとこれを動作させるプログラムとによって構成することができる。圧力演算部では、算出された設定流体圧に基づいて圧力調整指令を発行することができる。流体圧の圧力調整の実行は、圧力調整手段によって行うことができる。圧力調整手段としては、サーボバルブなどの圧力調整弁を用いることができる。圧力調整弁では、上記圧力調整指令を駆動回路などを介して受け、流体圧の圧力を該指令による圧力に調整する。上記駆動回路は、半導体回路を用いて構成することができる。
また、本発明のワーク加工治具によれば、上記した負荷測定手段、圧力測定手段、圧力調整手段、制御部とを備えているので、上記圧力調整が確実かつ容易になされる。
以上説明したように、本発明のワーク加工方法によれば、ワークの加工面の裏面側に該ワークの裏面が空間内面の一部となる密閉空間を形成し、該密閉空間に流体を導入して前記ワークの裏面に流体圧を付与し、前記ワークの加工面に加工を施す際に、前記流体圧を増減制御して前記ワークの変形を抑止するので、剛性の乏しいワークを加工する際にも加工力によるワークの変形を抑制することができ、精密な加工が可能である。加工面の裏面側に凹凸面を有し、厚みの不均一な板状部材においても上記作用を確実に得ることができ、また、加工面の反対側の形状にワーク毎のバラツキや形状変更があっても上記作用、効果に影響を受けることがなく自由度が高い。
また、本発明のワーク加工治具によれば、ワークの加工面の裏面側に配置されて該ワークの裏面が空間内面の一部となる密閉空間を形成するチャンバ部材と、該チャンバ部材を通して前記密閉空間内に圧力流体を供給、排出する流体供給装置と、前記圧力流体の圧力を調整する圧力調整手段と、ワーク加工時の負荷を測定する負荷測定手段と、前記圧力流体の圧力を測定する圧力測定手段と、前記負荷測定手段と圧力測定手段の測定結果に基づいて前記圧力調整手段に対し圧力調整指令を出力する制御部とを備えるので、流体圧の制御を容易かつ確実に行うことができ、上記した作用、効果を確実に得ることができる。
以下に、本発明の一実施形態を図1に基づいて説明する。
加工の対象となるワーク1は、図6に示すように加工面1aの裏面側に凹凸裏面1bを有し、厚みの不均一な板状部材からなる。なお、ワーク1に貫通孔1cを有する場合には、流体圧力を受圧できるように樹脂製などの閉鎖部材5によって貫通孔1cを塞いでおく。
上記ワーク1の支持に用いるチャンバ部材10は、上記ワーク1の凹凸裏面1bとの間で密閉空間を形成する円柱形状の凹部11を有しており、該凹部11の外周側には上記ワーク1の裏面側の周縁が載置される環状段部12が形成されている。なお、上記凹部11は、ワーク1と共同して密閉空間Aを形成できるものであればよく、特定の形状に限定されるものではない。
チャンバ部材10の側壁には、前記凹部11と外部とに貫通する流体通路13が形成されており、該流体通路13の外部開口には、流体供給管15の一端が気密に連結されている。該流体供給管15は、圧力調整手段としてのサーボバルブ16を介して流体供給源14に接続されている。流体供給源14は、図示しない流体タンクと流体圧ポンプなどにより構成することができる。また、上記流体供給管15には、サーボバルブ16の下流側において圧力計17が設けられており、該圧力計17の測定結果は、制御部20に出力されるように構成されている。また、サーボバルブ16には駆動回路19が接続されており、該駆動回路19には、制御部20が接続されてサーボバルブによる圧力調整が制御部20によって制御可能となっている。
また、上記ワーク1の加工に使用される加工具である切削機3には、加工位置と、負荷電流の測定などによって加工位置に対する負荷変化を測定する負荷測定手段18が設けられており、該負荷測定手段18の測定結果(負荷結果と加工位置)は、前記制御部20に出力されている。該制御部20では、CPUとこれを動作させるプログラムとによって構成される圧力演算部21と、上記各測定結果をデータ保存可能な記憶部22とを有しており、記憶部22は本発明の記憶手段に相当する。該記憶部22は、好適にはHDDなどのように不揮発性のものによって構成する。
前記圧力演算部21では、圧力計17による測定結果と、負荷測定手段18による測定結果とを受けて、密閉空間Aを通してワーク1に対して付与すべき流体圧力を設定することができる。該圧力演算部21では、設定圧力に基づいて駆動回路19に圧力調整指令を出力するように構成されている。駆動回路19は、該圧力調整指令を受けて、サーボバルブ16による流体圧調整を制御する。これにより所望の流体圧力が密閉空間Aに付与される。
以下に、上記切削機3を用いた切削加工方法について説明する。
切削加工に先立ってワーク1の凹凸裏面1bの外周縁を、チャンバ部材10の環状段部12との密閉に備えて面加工を行っておく。該ワーク1の上記外周縁を図示しないOリングやパッキンを介して環状段部12上に設置し、ワークをチャンバ部材10に固定する。この際には、図示しないクランプなどによって流体の漏れがないようにワーク1の凹凸裏面1bの外周縁と環状段部12とを確実に密閉する。
制御部20では、密閉空間Aを介してワーク1に付与する基準圧力を予め設定しておく。該基準圧力は、圧力調整指令として駆動回路19に出力され、サーボバルブ16の制御がなされる。流体供給源14からは、流体供給路15を通して下流側に流体が供給され、サーボバルブ16で上記指令圧力に調整されて流体通路13を通して密閉空間Aに導入される。密閉空間Aでは流体6が満たされて該密閉空間の空間内面の一部をなすワーク1の凹凸裏面に上記指令圧力の流体圧力を付与する。なお、流体の圧力は、圧力計17によって測定され、上記制御部20に出力されている。
切削機3は、図示しないモータなどによって駆動され、動作中の負荷変化が負荷測定手段18により測定され上記制御部20に出力されている。上記切削機3による切削加工を開始すると、ワーク1の部分的な剛性によってワークの変化が生じ始め、これによって切削機3に対するワークの逃げが生じて切削機3における負荷が減少し、その一方で、流体6にワーク1の変形によって圧力が加わる。流体6は気体の場合、圧力の増加によって一部は流体供給管15を逆流してサーボバルブ16側に排出されるものの、圧力の増加は残存する。上記負荷および流体圧力の変化は、それぞれ負荷測定手段18と圧力計17とによって測定され、記憶部22に記憶しつつ、圧力演算部21によって調整すべき流体圧力を演算する。この際には、例えば、負荷の減少と流体圧力の増加変化がある場合に、圧力を増大させてワーク1の変形を抑止する。なお、調整すべき流体圧力の演算に際しては、流体圧力の増加と負荷の変化がある場合に、事前に同材質ワークを用いた実験で負荷の変化量と圧力の変化量による適切な加工精度を得るための調整圧力を求めておき、その圧力を呼び出し設定する。または、負荷変動をなくすことができるように、調整圧力を随時調整するフィードバック制御を行うことも可能である。
上記によりワーク1の変形が効果的に抑止され、ワーク1の精密加工が可能になる。上記の加工治具および加工方法によれば、ワーク1の凹凸裏面1bの形状に拘わらず同様の作用、効果を得ることができる。
なお、上記では、加工時の加工負荷と流体の圧力変化に応じて逐次流体圧の増減制御を行うものとしたが、予め得られたこれらの変化データに基づいて調整圧力を演算・記憶しておき、この演算結果に基づいて以降の加工時における流体圧の増減制御を行うこともできる。
以下に、該当する他の実施形態について説明する。
この実施形態では、ワーク1の加工は、粗加工と仕上加工(精密加工)とによって行われる。
先ず、図1に示す前記実施形態と同様のワーク加工治具を用意し流体6の圧力をサーボバルブ16によって一定に制御しつつ、図2に示すように、粗加工を行って、加工時の負荷変化(モータ主軸出力)と流体の圧力変化とを測定する。これらの測定結果は図4に示すようにデータとして前記制御部20における記憶部22に記憶し、粗加工を終了する。その後、圧力演算部21では、前記記憶部22からデータを読み出して、ワーク1の変形を抑止するための調整圧力を演算する。この演算においては、図2に示すように減少する負荷の変動に抗する圧力変化を求め、さらにこの圧力変化に係数を掛けて、上記で測定した流体圧力の変化を僅かに超える調整圧力を設定する。該調整圧力は加工位置に関連付けてデータとして前記記憶部22に記憶しておく。
次いで、ワーク1に対し、仕上加工(精密加工)を行う際に、加工位置に応じて前記記憶部22から調整圧力データを読み出し、該調整圧力データに基づいて圧力演算部21から駆動回路19に逐次、圧力調整指令を出力して、図3、図4に示すようにサーボバルブ16によって密閉容器A内の流体圧力を制御する。この結果、仕上げ加工に際しては、ワーク1の変形が効果的に抑止される。上記実施形態では、精密加工が要求されない粗加工時に流体圧の制御に必要なデータを収集し、精密加工が必要とされる仕上加工時に前記データを活用して流体圧の制御を行うので、正確なデータに基づいてワークの変形抑止を効果的に行うことができる。なお、一旦、粗加工時のデータを取得した後は、同様のワークを加工する際に、該データを繰り返し使用することもでき、また、ワーク毎にデータの取得、調整圧力の演算、該演算結果に基づく圧力制御を行うようにしてもよい。
また複数回に分けて加工する場合には、一回前の加工時のデータに基づいて今回の加工条件を決めると、より精度の高い加工が可能となる。
なお、上記実施形態では、固定されているワークに対し切削加工を行う場合について説明したが、加工治具の移動、回転などを可能にして移動、回転するワークを加工する際に適用することも可能である。以下に、該当する実施形態の一例を図5により説明する。
ワーク100は、一端を有底とする薄肉の円筒形状を有しており、旋盤加工に供される。ワーク100の円筒表面が加工面100aとされ、円筒内面が裏面100bとされる。
該ワーク100を加工治具を用いて加工する際には際には、有底側を旋盤主軸クランプ31によって固定し、開口側にチャンバ部材に相当する蓋材110を配置して開口側を封止しており、ワーク100の内部に密閉空間Bが形成されている。なお、蓋材110には、流体通路111が貫通するように形成されており、スイベルジョイント32を介して流体供給管15が接続されている。なお、前記実施形態と同様に該流体供給管15にはサーボバルブ16、流体供給源14、圧力計17が接続され、圧力計17の出力を受け、またサーボバルブ16を制御する制御部20を備えている。なお、前記実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
また、加工具である切削バイト30には、負荷を検出するために、切削抵抗を検知する歪みゲージ18aが負荷測定手段として設けられており、該負荷測定手段の出力は前記実施形態と同様に制御部20に出力されている。
この実施形態においても前記実施形態と同様に負荷の変化と流体の圧力の変化とを測定して、流体圧力を制御することができ、その制御方法は、前記実施形態と同様に行うことができる。本発明は、この実施形態のように、種々の形状のワークを対象とすることができ、きわめて自由度の高い方法および治具を提供することができる。
以上、本発明について上記各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。
本発明の一実施形態の加工治具を示す概略図である。 同じく、粗加工時の負荷変動および流体圧力変動を示す図である。 同じく、仕上加工時の流体圧力制御を示す図である。 同じく、粗加工から仕上加工に至る際の流体圧力制御手順を示すフロー図である。 本発明の他の実施形態における加工治具を示す概略図である。 本発明の加工に用いるワークの一例を示す平面図および正面図である。 従来の加工方法を説明する図である。
符号の説明
1 ワーク
1a 加工面
1b 凹凸裏面
3 切削機
6 流体
10 チャンバ部材
11 凹部
13 流体通路
14 流体供給源
15 流体供給管
16 サーボバルブ
17 圧力計
18 負荷測定手段
19 駆動回路
20 制御部
21 圧力演算部
22 記憶部
30 切削バイト
100 ワーク
100a 加工面
100b 裏面
110 蓋材
111 流体通路
A 密閉空間
B 密閉空間

Claims (6)

  1. ワークの加工面の裏面側に該ワークの裏面が空間内面の一部となる密閉空間を形成し、該密閉空間に流体を導入して前記ワークの裏面に流体圧を付与し、前記ワークの加工面に加工を施す際に、前記流体圧を増減制御して前記ワークの変形を抑止することを特徴とするワーク加工方法。
  2. 前記加工時の加工負荷変化と、前記密閉空間の圧力変化とを測定し、該測定結果に基づいて前記流体圧を増減制御することを特徴とする請求項1記載のワーク加工方法。
  3. 前記ワークの裏面に前記流体圧を付与した状態で、該ワークを一次加工して加工負荷変化と前記流体の圧力変化とを測定し、前記ワークを二次加工する際に、前記測定結果に基づいて前記流体圧の増減制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のワーク加工方法。
  4. 前記ワークは、前記加工面の裏面側に凹凸面を有し、厚みの不均一な板状部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワーク加工方法。
  5. ワークの加工面の裏面側に配置されて該ワークの裏面が空間内面の一部となる密閉空間を形成するチャンバ部材と、該チャンバ部材を通して前記密閉空間内に圧力流体を供給、排出する流体供給装置と、前記圧力流体の圧力を調整する圧力調整手段と、ワーク加工時の負荷を測定する負荷測定手段と、前記圧力流体の圧力を測定する圧力測定手段と、前記負荷測定手段と圧力測定手段の測定結果に基づいて前記圧力調整手段に対し圧力調整指令を出力する制御部とを備えることを特徴とするワーク加工治具。
  6. 前記負荷測定手段によって測定された負荷測定データと前記圧力測定手段によって測定された圧力測定データとを記憶する測定データ記憶手段を備え、前記制御部は、該測定データ記憶手段に記憶された測定データに基づいて、前記ワークが加工時に変形するのを抑止するために必要な前記圧力流体の圧力を演算する圧力演算部を備えることを特徴とする請求項5記載のワーク加工治具。
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