JP2006175573A - ネジ係合式位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 径方向において小型化できる位置決め装置を提供する。
【解決手段】位置決め孔(4)が形成されたワークパレット(6)と、ベースプレート(3)の装着穴(1)に装着されるハウジング(7)と、ハウジング(7)に対してネジ係合によって進退移動する移動部材(8)と、その移動部材(8)の進退移動をスリーブ部材(10)の拡径および縮径方向の移動に変換する変換機構(11)とを有している。ハウジング(7)の嵌合周面(21)に、減摩剤を溜める凹部(22)を設ける。この構成によって、装着穴(1)にハウジング(7)をネジ回しによって圧入する際に、嵌合周面(21)の焼き付けを防止した。
【選択図】 図1

Description

本発明は工作機械のテーブルなどの基準部材にワークパレットなどの可動部材を位置決めする装置に関する。
下記特許文献1には、装着穴を備えたベースプレートに治具プレートを精密に位置決めしつつクランプする手動式クランプ装置が開示されている。
クランプ装置のハウジングは、装着穴に挿入される嵌入部と、ベースプレートに固定するためのフランジ部とを備えている。
ハウジングには雌ネジ孔が形成され、その雌ネジ孔にはクランプボルトが上方から螺合されている。そのクランプボルトの頭部には、六角レンチを係合させるレンチ孔が設けられている。
クランプボルトには係合ボールが連結され、六角レンチなどの外部操作具によって、クランプボルトを回転させることにより、係合ボールが内方へ退入するアンクランプ状態と、係合ボールが外方へ突出するクランプ状態とを選択できるように構成してある。
このようなクランプ装置であれば、クランプボルトを回転させることによって治具プレートをクランプすることが可能になる。
なお、ベースプレートにハウジングを取り付ける時は、ベースプレートの装着穴にハウジングの嵌入部を挿入し、その嵌入部に螺合させた1本の取付ボルトによって前記フランジ部をベースプレートに押圧固定するようになっている。
特開2003−311568「締結装置」
上記従来技術であれば下記のような課題がある。
ハウジングの嵌入部と装着穴との間の嵌合隙間により、そのハウジングと装着穴とが心ズレを起こしやすい。
この問題を解消するため、本発明の譲渡人は次の装置を先に提案した。即ち、前記フランジ部を大径に形成し、フランジ部に備えられた複数の取付ボルトを平行に締めていくことにより、嵌入部を装着穴に圧入するのである。この構成であれば、前記特許文献1の心ズレの問題は解消される。
しかし、上記の先提案例の装置であれば、複数本の取付ボルトを装着した大径フランジ部を用いているため、そのような大径フランジ部を取り付ける面積がベースプレート上に必要になる。
つまり、ベースプレートの端部や角部などに装置を装着したい場合でも、そのような端部又は角部などにおいては大径フランジ部を取り付けるスペースがないために上記装置は取り付けることができないという課題がある。
また、複数本の取付ボルトを対称に少しずつ平行に締め込んでいくことにより圧入する方式であるため、装置の取付け作業はある程度の熟練を要するとともにベースプレートに装置を取り付ける時間がかかるという課題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、上記課題を解決できる、ネジ係合式位置決め装置を提供することにある。
具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。
(a)径方向において小型化できるネジ係合式位置決め装置を提供する。
(b)取付け作業を簡単にするとともに取付け時間も短縮できるネジ係合式位置決め装置を提供する。
なお、上記に記載した以外の発明の課題、その解決手段及びその効果は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
本発明は多面的に表現できるが、例えば、代表的なものを挙げると、以下の通りである。
なお、下記各発明において、符号は対応関係を分かりやすくするために一例として示したものであり、本発明の各構成要素は、符号に係る形態に限定されないことは言うまでもない。
(第1発明)
本発明に係るネジ係合式位置決め装置は、次のように構成した。
第1雌ネジ孔15と嵌合孔14とが形成されている装着穴1を有する基準部材3に、位置決め孔4を有する可動部材6を位置決めする装置であって、
第1ネジ回し具30が係合する第1係合部28を有し、前記第1雌ネジ孔15に螺合する第1雄ネジ部20と前記嵌合孔14に嵌合する嵌合周面21とが形成されるとともに第2雌ネジ孔27が軸方向に形成されたハウジング7と、
第2ネジ回し具18が係合する第2係合部32を有し、前記第2雌ネジ孔27に螺合する第2雄ネジ部33が形成された移動部材8と、
前記位置決め孔4に挿入され、拡径および縮径方向の移動によって位置決め状態と解除状態とに切り換えられる出力部材12と、
前記ハウジング7に対する前記移動部材8の進退移動を前記出力部材12の拡径および縮径方向の移動に変換する変換機構11とを含み、
前記ハウジング7の前記嵌合周面21に、減摩剤を溜める凹部22を形成し、
前記嵌合周面21と前記嵌合孔14とを締めしろのある嵌合状態とし、
前記装着穴1に前記ハウジング7を装着する場合に、前記第1雄ネジ部20を前記第1雌ネジ孔15に螺合させ、前記第1ネジ回し具30を前記第1係合部28に係合させ、前記ハウジング7を前記装着穴1に対して基端方向へ螺進させて装着するように構成したことを特徴とする。
本発明において、上記位置決め孔は、可動部材に直接形成される場合と、可動部材に装着したブッシュなどの中間部材に形成される場合とを含む。
同様に、上記装着穴は、基準部材に直接形成される場合と、基準部材に装着される中間部材に形成される場合とを含む。
嵌合周面は、ハウジングの軸方向において複数に分割されて構成されてもよい。その分割に対応して嵌合孔の嵌入面も複数形成される。
なお、本明細書において減摩剤は、摩擦を減少させる機能を有しておればよく、潤滑油などを含む概念で使用している。
本発明であれば、以下の効果を有する。
ハウジングの嵌合周面に、減摩剤を溜める凹部を形成しているので、ハウジングを装着穴に対して螺進させて嵌合周面を嵌合孔に強力に圧入したときに、その圧入面間に凹部内の減摩剤が供給され続けるので、圧入面間の焼き付きを防止でき、基準部材にハウジングを円滑に装着できる。
基準部材へのハウジングの装着は、ハウジングの回転によるネジ込みによって行われるので、先提案例のような大径フランジ部が不要になり、径方向をコンパクトにでき、少ないスペースであってもネジ係合式位置決め装置の取り付けが可能になる。
基準部材へのハウジングの装着は、ハウジングのネジ込み操作だけで行えるので装着操作が簡単であるとともに、複数本の取付ボルトを徐々にねじ込む方法に比べて装着時間を短縮できる。
(第2発明)
本発明は、上記発明において、前記ハウジング7に形成された前記第2雌ネジ孔27よりも先端側に、凹形の前記第1係合部28を前記第2雌ネジ孔27と同軸心状に形成し、その第1係合部28に六角レンチなどの前記第1ネジ回し具30を挿入係合させるように構成したことを特徴とする。
本発明であれば、ハウジング取付け時に使用する凹形第1係合部と、移動部材を進退操作させるために使用する第2雌ネジ孔とを同軸でハウジング内に配置することが可能になり、ハウジングを小型化できる。
つまり、ハウジング内に第1係合部を設けることより、ハウジング外周面などに第1係合部を設ける構成に比べてハウジングの外幅を小さくできるとともにハウジングの軸方向の長さを短くできる。
(第3発明)
本発明は、第1発明において、前記第1係合部28を前記ハウジング7の外周面に設けたことを特徴とする。
本発明であれば、第1係合部とネジ回し軸心との距離を大きくできるので、第1ネジ回し具を軽い力で操作できる。
(第4発明)
本発明は、第2発明において、前記ハウジング7に軸方向に貫通する内孔26を形成し、その内孔26の基端側に前記第2雌ネジ孔27を形成し、前記内孔26の先端側に凹形の前記第1係合部28を形成したことを特徴とする。
本発明であれば、第2雌ネジ孔と凹形の第1係合部をハウジングに容易に加工できる。また、内孔が軸方向に貫通しているので、清掃及びメンテナンスも行いやすい。
(第5発明)
本発明は、上記各発明において、前記凹部22をネジ溝23で形成したことを特徴とする。
本発明において、嵌合周面に形成されるネジ溝は、ハウジングの外周面に形成された第1雄ネジ部(例えば右ネジ)と逆向きのネジ(左ネジ)で構成されていることが好ましい。
また、上記ネジ溝が、第1雄ネジ部(例えば右ネジ)と同じ向きのネジ(右ネジ)で形成されている場合は、ネジ溝のピッチを第1雄ネジ部のピッチよりも小さくすることが好ましい。
本発明であれば、減摩剤を溜める凹部をネジ溝で形成することにより、第1雄ネジ部と同じネジ切り装置を使用して凹部を加工することができ、その凹部を低コストで製造することができる。また、嵌合面間に減摩剤を供給する場合に、ネジ溝は螺旋状に形成されるので減摩剤を広範囲に行き渡らせることができる。
上記各発明について、さらに説明する。
減摩剤を溜める凹部としては、例えば、周方向に所定長さ延びる溝状部を備える構成、周方向にほぼ等密度で凹凸面を形成した構成、又は周方向にほぼ等間隔で配置された凹部を有する構成などが例示できる。前記ネジ溝は溝状部の一例である。
上記各発明において、ハウジング外周面からフランジ部を半径方向の外方に突出させるとともに、装着穴内又は基準部材上に受止め面を設け、その受止め面に上記フランジ部を押圧することによってハウジングを軸方向へ位置決めすることが好ましい。
上記各発明をクランプ装置に使用することにより、位置決め機能を備えたクランプ装置を提供することが可能になる。
以上の説明により、本発明のネジ係合式位置決め装置は、径方向において小型化した構成であるので、少ないスペースであっても取り付けが可能となり、取付け作業を簡単および効率化できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
図1から図4Aは本発明の第1実施形態に係るネジ係合式位置決め装置を示している。
図1はリリース状態の位置決め装置の縦断面図であり、図2はロック状態の位置決め装置の縦断面図、図3は位置決め装置のハウジングをベースプレートに取り付けつつある状態の縦断面図である。
本実施形態に係る位置決め装置は、装着穴1を有するベースプレート(基準部材)3に、位置決め孔4を有するワークパレット(可動部材)6を位置決めする装置である。また、ロック状態(位置決め状態)とリリース状態(解除状態)とに手動で切り換えられる装置である。
この位置決め装置は、装着穴1に装着されるハウジング7と、ハウジング7に対してネジ係合によって進退移動する移動部材8と、位置決め孔4に挿入され、拡径および縮径方向の移動によって、位置決め状態と解除状態とを取り得るようにした出力部材12と、前記移動部材8の進退移動を前記出力部材12の拡径および縮径方向の移動に変換する変換機構11とを含んで構成してある。
本実施形態では、移動部材8をボルト形に形成するとともに、前記出力部材12としてスリーブ部材10を採用した場合を例に取り説明する。また、ベースプレート3側を下方、ワークパレット6側を上方として説明する。
この位置決め装置は、精密な位置決めを行う装置としてのみ使用される場合と、位置決め後にワークパレット6を強力に固定するクランプ装置と共用した構成で使用される場合とがある。
ベースプレート3の装着穴1は、少なくとも嵌合孔14と第1雌ネジ孔15を含んで形成してある。図1に示す構成では、ベースプレート3の上面3a側から順に形成した大径孔16と嵌合孔14と第1雌ネジ孔15とによって装着穴1を構成してある。位置決め精度を向上させるために、第1雌ネジ孔15よりも上側に嵌合孔14を形成した例が示してある。大径孔16には受止め面17が上向きに設けられている。
また、ベースプレート3の上面3aから複数のボス部51を突出し、各ボス部51の支持面Sにワークパレット6を載置する。
ワークパレット6に形成される位置決め孔4は、ワークパレット6を貫通して設けてあり、ワークパレット6の上方から第2ネジ回し具18が挿入できるように構成してある。
次にハウジング7について説明する。
図4Aの正面図で示すように、ハウジング7の外周面には、下端側から順に、第1雄ネジ部20と嵌合周面21とフランジ部25と傾斜外面19とを設けてある。
第1雄ネジ部20は前記ベースプレート3の第1雌ネジ孔15(図1参照)と螺合し、嵌合周面21は前記ベースプレート3の嵌合孔14(図1参照)と締り嵌め状態で係合する。第1雌ネジ孔15に対して第1雄ネジ部20の螺合が始まるタイミングは、嵌合孔14に対する嵌合周面21の圧入が始まるタイミングに比べて、同じか又は早くなるように設定することが好ましい。
ハウジング7の嵌合周面21には、減摩剤を溜める凹部22が形成されている。
図4Aに示す構成では、凹部22は、嵌合周面21の周方向に延びる複数の溝状部を備えている。その溝状部はネジ溝23で形成してあり、そのネジ形状は三角ネジ形となっている。
このようなネジ溝23を嵌合周面21に形成する場合は、ハウジング7の嵌合予定面に通常の三角ネジを形成した後で、その三角ネジが形成された嵌合予定面を切削することによって製造することが好ましい。つまり、切削によって、隣り合う三角ネジ溝の間に平坦面24を形成し、その平坦面24で嵌合周面21を形成することが好ましい。このような製造方法とすることにより、締まり嵌めとなる嵌合周面21の精度を良好に保つと同時に凹部22を安価に形成できる。
また、ネジ溝23のピッチは第1雄ネジ部20のピッチよりも小さくすることが好ましい。
図4Aにおいて第1雄ネジ部20とネジ溝23はともに右ネジに構成してある例が示してあるが、図4Bに示すようにネジ溝23は左ネジに形成することもできる。減摩剤を圧入面に供給していく作用は図4Bに示す左ネジの方が大きいと考えられる。
図1に示すように、ハウジング7のフランジ部25は、上下方向の位置決めを行うために設けられているものである。大径孔16の受止め面17に前記フランジ部25の下面が当接することにより位置決めが行われる。
また、図3の縦断面図で示すように、ハウジング7は、前記第1雄ネジ部20の軸方向に貫通する内孔26を備えている。その内孔26の下半部には第2雌ネジ孔27が形成してある。この第2雌ネジ孔27は、移動部材8の第2雄ネジ部33(図1参照)が係合する部分である。
内孔26の上部には、上記第1係合部28としてのレンチ穴が形成してある。その第1係合部28には第1ネジ回し具30としての六角レンチが挿入係合され、ハウジング7を回転させることにより、ベースプレート3の装着穴1にハウジング7を嵌入できるように構成してある。
図1に示すように、移動部材8の頭部には、第2係合部32としてのレンチ孔が形成してあり、六角レンチなどで構成される第2ネジ回し具18を係合できるように構成してある。そして、移動部材8の下部域に形成された第2雄ネジ部33を、ハウジング7の第2雌ネジ孔27と螺合させ、第2ネジ回し具18を回転させることにより、ハウジング7に対して移動部材8を進退移動できるように構成してある。
移動部材8の軸部の上部域には止め輪36が設けられ、その止め輪36に支持された係止リング37に環状のスリーブ部材10の上端部が支持されることにより、移動部材8の昇降移動に伴ってスリーブ部材10も昇降移動するように構成してある。
そのスリーブ部材10は、周方向の一部にスリット48が形成された弾性変形可能なコレット状に形成してある。スリーブ部材10は、全周にわたって位置決め孔4に嵌入されるストレート外面38を備えるとともに、内周の全面にわたって傾斜内面39が形成されている。このため、ハウジング7の傾斜外面19とスリーブ部材10の傾斜内面39とがテーパ係合することにより、スリーブ部材10は弾性変形によって縮径状態(図1に示す解除状態)と拡径状態(図2に示す位置決め状態)との2つの状態を取り得る。
したがって、この実施形態では、前記変換機構11の主要部は、ハウジング7の傾斜外面19とスリーブ部材10の傾斜内面39とのテーパ係合によって構成されていることになる。
上記位置決め装置の特徴的な動作について説明する。
図3は、ベースプレート3にハウジング7を装着しつつある様子を示した縦断面図である。
図3に示すように、ベースプレート3の装着穴1にハウジング7を取り付ける場合は、まず、ベースプレート3の第1雌ネジ孔15にハウジング7の第1雄ネジ部20を螺合させる。次いで、ハウジング7の第1係合部28に第1ネジ回し具30を係合させ、第1ネジ回し具30を回すことにより、ハウジング7を回転させながらネジ込んでいく。この装着方法では、嵌合孔14に対して嵌合周面21を締り嵌め状態で周方向に回転させながら圧入していくことになる。
第1雄ネジ部20を1条ネジで構成し、第1雄ネジ部20の直径をdとし、ネジ部のピッチをpとすると、第1雄ネジ部20がn回転して軸方向に進む距離はn×pであり、その軸心移動の間に、嵌合周面21はn×πdも移動することになる。したがって、大きな締めしろを設けた嵌合周面21を螺進させる構成においては、その嵌合周面21の全面に減摩剤を塗ったとしても、嵌合孔14に嵌合周面12が嵌合していくときに上記減摩剤が外部に押し出されてしまい、その結果、焼き付きが発生する。
しかしながら、本実施形態では、ハウジング7の嵌合周面21に前記凹部22が形成されているので、上記n×πdの長さ移動中に、凹部22中の減摩剤が嵌合面間に順に供給される。したがって、ネジ込みで大きな締めしろの嵌合を行っても、嵌合周面21と嵌合孔14とが焼き付くことなく、高精度に位置決めを行いつつ嵌入することが可能になる。
言い換えると、嵌入を想定する軸方向の距離において第1雄ネジ部20が何回転するかを考慮して、減摩剤を供給する諸条件を決定するのである。前記諸条件としては、ネジ溝のピッチや深さ等が例示され、また、嵌合面積Sに対する凹部の面積aの比率(a/S)が例示される。なお、上記の比率(a/S)は0.25〜0.75程度にすることが好ましい。
ハウジング7が装着穴1に装着された後は、図1に示すように、移動部材8をハウジング7に進退自在に取り付ける。即ち、移動部材8の軸部の上部域にスリーブ部材10を取り付け、その移動部材8の第2雄ネジ部33をハウジング7の第2雌ネジ孔27に螺合させる。
この実施形態では、図3に示すように、ハウジング7の内孔26に第1係合部28を設け、その第1係合部28でハウジング7を回転させてベースプレート3の装着穴1に取り付けるように構成したので、ハウジング7の水平方向の幅を小さくできる。
また、ハウジング7の外周にスパナ用の第1係合部を設ける構成と比べて、本実施形態の構成では、第1係合部28がハウジング7の内部にあるので、ベースプレート上面3aから突出するハウジング7の高さを低くすることが可能になる。
また、ハウジング7の外周にスパナ用の第1係合部を設ける構成であれば、スパナの係合口部を第1係合部に係合させるスペースが基準部材上に必要になる。これに対して、本実施形態の構成では、第1係合部28がハウジング7の内部にあるので、六角レンチなどが挿入できる上方のスペースさえあればよく、装着穴の近傍に前記スパナの係合を妨げる部材(例えば、図1のボス部51など)が存在しても、本位置決め装置を取り付けることができる。
さらに、ハウジング7の外周に大径の第1係合部を設け、その第1係合部を基準部材上に当接させるような構成では、スパナによって強力に締め付けた場合に発生する塑性変形分を考慮した余裕スペースを第1係合部の下端部分に設けることが必要になる。このような余裕スペースを設けると切粉などの異物が溜まるなどの不都合を起こすことがあるが、本実施形態ではそのような不都合を回避できる。
(第2実施形態)
図4Cは、本発明に係る位置決め装置の第2実施形態を説明するためのハウジングの正面図であり、図4Aに対応する図である。
この第2実施形態は、減摩剤を溜める凹部22を複数の平行な線溝44で形成した点と、線溝44の溝形状を丸溝で構成した点を特徴としている。線溝44は前記溝状部の一例である。この第2実施形態の構成においても嵌合周面21の焼き付きを防止できる。
(第3実施形態)
図4Dは、本発明に係る位置決め装置の第3実施形態を説明するためのハウジングの正面図であり、図4Aに対応する図である。
この第3実施形態は、凹部22を、周方向にほぼ等密度で形成された凹凸面45の凹所で構成したことを特徴としている。図4Dに示す構成では、凹凸面45は斜め格子状のローレット面で形成した例が示してある。
この第3実施形態の構成であれば、1本の線状凹部に蓄えられる減摩剤の量は少なくなるが、線状凹部の密度が高くなるので、嵌合周面21の焼き付きを防止できる。
(第4実施形態)
図5Aと図5Bは、本発明に係る位置決め装置の第4実施形態を説明するための図であり、図5Aはハウジングの正面面図、図5Bは図5AのB−B線矢視図である。
この第4実施形態では、凹部22は、嵌合周面21の周方向にほぼ等間隔で形成された切削面46で構成されている。その切削面46は、嵌合周面21を研削して平面化したものであり、嵌合周面21の周方向へ60゜間隔で6ヶ所設けられている。
本発明者らの実験によれば、この切削面46を用いた凹部22の構成においても焼き付きを起こさず良好に圧入できることが確認された。
上記実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨内において適宜、構成を変更することが可能である。
例えば、図1に示す構成では、ベースプレート3に大径孔16を設けてハウジングのフランジ部25を受け止めるように構成したが、装着穴1に大径孔16を設けず、ベースプレートの上面3aでフランジ部25の下面を受け止めるように構成してもよい。
上記各実施形態に係る構成では、移動部材8を昇降させる第2ネジ回し具18を手動で回すことを想定して説明したが、電動機やエアモータ等のアクチュエータを用いて第2ネジ回し具18を自動的に回転させるようにしてもよい。
また、前述したように、前記第1係合部をハウジングの外周面に設けた構成も採用することができる。例えば、図4Aに示すハウジング外周面47に、第1係合部を形成することもできる。そのハウジング外周面47は、ハウジング7の傾斜外面19よりも下側にあり、基準部材の上面よりも上側に位置するように設ける。
図1は、本発明の第1実施形態に係る位置決め装置のリリース状態の縦断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る位置決め装置のロック状態の縦断面図である。 図3は、第1実施形態においてベースプレートにハウジングを装着しつつある様子を示した縦断面図である。 図4Aは、第1実施形態に係るハウジングの正面図である。 図4Bは,第1実施形態に係る別のハウジングの正面図である。 図4Cは、第2実施形態に係るハウジングの正面図である。 図4Dは、第3実施形態に係るハウジングの正面図である。 図5Aは、第4実施形態に係るハウジングの正面図である。 図5Bは、図5AのB−B線矢視図である。
符号の説明
1…装着穴、3…ベースプレート(基準部材)、4…位置決め孔、6…ワークパレット(可動部材)、7…ハウジング、8…移動部材、11…変換機構、12…出力部材(スリーブ部材10)、14…嵌合孔、15…第1雌ネジ孔、18…第2ネジ回し具、20…第1雄ネジ部、21…嵌合周面、22…凹部、23…ネジ溝、26…内孔、27…第2雌ネジ孔、28…第1係合部、30…第1ネジ回し具、32…第2係合部、33…第2雄ネジ部。

Claims (5)

  1. 第1雌ネジ孔(15)と嵌合孔(14)とが形成されている装着穴(1)を有する基準部材(3)に、位置決め孔(4)を有する可動部材(6)を位置決めする装置であって、
    第1ネジ回し具(30)が係合する第1係合部(28)を有し、前記第1雌ネジ孔(15)に螺合する第1雄ネジ部(20)と前記嵌合孔(14)に嵌合する嵌合周面(21)とが形成されるとともに第2雌ネジ孔(27)が軸方向に形成されたハウジング(7)と、
    第2ネジ回し具(18)が係合する第2係合部(32)を有し、前記第2雌ネジ孔(27)に螺合する第2雄ネジ部(33)が形成された移動部材(8)と、
    前記位置決め孔(4)に挿入され、拡径および縮径方向の移動によって位置決め状態と解除状態とに切り換えられる出力部材(12)と、
    前記ハウジング(7)に対する前記移動部材(8)の進退移動を前記出力部材(12)の拡径および縮径方向の移動に変換する変換機構(11)とを含み、
    前記ハウジング(7)の前記嵌合周面(21)に、減摩剤を溜める凹部(22)を形成し、
    前記嵌合周面(21)と前記嵌合孔(14)とを締めしろのある嵌合状態とし、
    前記装着穴(1)に前記ハウジング(7)を装着する場合に、前記第1雄ネジ部(20)を前記第1雌ネジ孔(15)に螺合させ、前記第1ネジ回し具(30)を前記第1係合部(28)に係合させ、前記ハウジング(7)を前記装着穴(1)に対して基端方向へ螺進させて装着するように構成した、ことを特徴とするネジ係合式位置決め装置。
  2. 請求項1に記載したネジ係合式位置決め装置において、前記ハウジング(7)に形成された前記第2雌ネジ孔(27)よりも先端側に、凹形の前記第1係合部(28)を前記第2雌ネジ孔(27)と同軸心状に形成し、その第1係合部(28)に六角レンチなどの前記第1ネジ回し具(30)を挿入係合させるように構成した、こと特徴とするネジ係合式位置決め装置。
  3. 請求項1に記載したネジ係合式位置決め装置において、前記第1係合部(28)を前記ハウジング(7)の外周面に設けた、ことを特徴とするネジ係合式位置決め装置。
  4. 請求項2に記載したネジ係合式位置決め装置において、前記ハウジング(7)に軸方向に貫通する内孔(26)を形成し、その内孔(26)の基端側に前記第2雌ネジ孔(27)を形成し、前記内孔(26)の先端側に凹形の前記第1係合部(28)を形成した、ことを特徴とするネジ係合式位置決め装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載したネジ係合式位置決め装置において、前記凹部(22)をネジ溝(23)で形成した、ことを特徴とするネジ係合式位置決め装置。
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